本明細書では、ゴルフクラブをカスタムフィッティングするための方法、装置、及び製品について概略的に説明する。本明細書で説明する方法、装置、及び製品は、この点について限定されるものではない。
添付の図面に関連して以下に示された詳細な説明は、本実施例の説明を意図するものであり、本実施例が構成又は利用され得る形態のみを示すものではない。この説明では実施例の機能を示すと共に、実施例を構成及び実施するための一連のステップも示す。但し、同一又は同等の機能及びシーケンスは、様々な実施例によって達成することが可能である。
(第1の実施形態)
以下に示す実施例では、ユーザ又はプレーヤに合わせたゴルフクラブのフィッティング、より詳細には、ギャップ分析又はギャップ決定について説明する。ギャップ決定は、他の機能(例えば、特定のユーザ又はプレーヤのために最適な長さ、グリップ、重量、又はロフト等を決定する)も備えたクラブフィッティングシステムの一部となり得る。ギャップ分析及びフィッティング(本明細書では「ギャップ」と称する場合がある」)では、複数のクラブでゴルフボールを打って得られる飛距離を求め、ゴルフクラブ間の飛距離がギャップ又は範囲内に収まるように調整することを示し得る。一例では、複数のクラブの隣り合うクラブ間の飛距離の差(即ち「ギャップ」)を一定の距離に維持するようにしてもよい。代替の例では、クラブ間のギャップを、不均一に調整することや任意の指定された方法で調整することもできる。また、様々なクラブに対して、様々なギャップを要望どおり指定することも可能である。例えば、ウッド間のギャップを、クラブセット内のアイアン間のギャップとは異なるように選択することができる。クラブを選択し、1つ又は複数のクラブパラメータを様々な量に変更することによってギャップを調整し、計画されたギャップ等を持つグラブセットを提示することができる。クラブのギャップを決定又は推定するのに使用される情報には、プレーヤのスイング情報、ライブラリ情報、又はモデルを含めることができ、これらの情報により、指定されたギャップをモデル化又は推定するプロセスに適用可能な種々のクラブ及びクラブオプションについてボールの弾道等が推定される。特に、ボール弾道の最終段階の情報は、最初に計測したボール弾道の情報から求めることができる。
本明細書では、本実施例は、クラブフィッティングシステムで実施されるものとして説明及び表現されるが、ここで説明されるフィッティングシステムは一例であり、これに限定されるものではない。当業者であれば、本実施例が多種多様なクラブフィッティングシステムへの適用し得ることが理解できよう。
図1は、ギャップ決定100を実現可能なゴルフクラブのカスタムフィッティングシステムの一例を示すブロック図である。フィッティングシステム100は、入力装置110と、この入力装置110とともに用いられる追跡装置120(例えば、ボール打出しモニタ及び/又はボール弾道モニタ)と、処理装置130とを備えることができる。処理装置130は、また、表示装置150に接続することができる。入力装置110と追跡装置120は、無線接続及び/又は有線接続を介して、処理装置130に接続することができる。入力装置110は、1つ又は複数の有線接続及び/又は無線接続によって、処理装置130に接続することができる。このフィッティングシステムでは、ギャップ決定プロセス101を実施することができる。
フィッティングシステム100を使用すれば、ドライバタイプのゴルフクラブ、フェアウェイウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ、パタータイプのゴルフクラブ、及び/又は他の適切なタイプのゴルフクラブ等、種々のゴルフクラブのフィッティングを行うことができる。フィッティングには、クラブセットを推奨するために、種々のパラメータの分析を含めることができる。特に、プレーヤ140が打った2本以上のクラブのテストショットのボール打出しパラメータを、他の全てのクラブに適用して、クラブのボール弾道情報を獲得することができる。2本以上のクラブのボール弾道を比較することにより、そのクラブでフィッティングが行われているプレーヤ140のショット範囲のギャップが表示される。以下に示す一実施例では、フィッティングシステム100は、指定されたギャップを有するクラブセットを提示することができる。
入力装置110は、従来どおり構成であってもよく、プレーヤ又はユーザ140とのカスタムフィッティングセッションのインタビュー部分を補助する目的で選択され得る。通常、インタビューでは、任意の数の質問をすることができる。但し、ほとんどの場合は、回答される質問の数が多いほど良い結果がもたらされる。入力装置110は処理装置130に接続されており、1つ又は複数のゴルフクラブをフィッティングする個人140の好みと、個人140の身体的特性及びパフォーマンス特性に関連する他の情報とを、入力装置110を介して処理装置130に入力できる。
一例の入力装置110は、表示装置150と連携して動作するキーボード及び/又はマウスであってもよい。入力装置110は、また、タッチセンサを備えたディスプレイ、トラックパッド、トラックボール、無線注文端末、ペーパーレス入力システム、オペレータとの個人インタビュー(データ入力は後で行う)、音声認識システム、USBポート(メモリスティック又は他の記憶装置)、データポート、インターネット接続(データのリモート入力用)、他の適切なヒューマンインターフェイスデバイス(HID)等であってもよい。一般に、入力データの収集に適した任意のタイプのデータ収集/入力装置を、入力装置110として利用できる。
入力装置110によって収集されるデータの一例は、1つ又は複数のカテゴリのデータを含むことができる。プレーヤ140のテストデータは、広範囲にわたって使用され、アイアン、ハイブリッド、フェアウェイウッド、及びウェッジ等の間に存在する相違を考慮するのに使用してもよい。カテゴリの一例としては、プレーヤ140の身体的特性、プレーヤ140のパフォーマンス特性、又はプレーヤのショット特性等がある。但し、必要な場合は、他のカテゴリを同等に形成することが可能である。モデルの正確さは、カテゴリ内のデータの特定の編成よりも、提供されるデータ量に基づく傾向にある。
追跡装置120は、従来どおり構成することが可能であり、プレーヤ140が特定のゴルフクラブを使用して打ったゴルフボールのショットに関連する特性を計測することが可能である。例えば、一例の撮影追跡装置120は、複数のデータ点を取り込むことができ、一方、一例のレーダ追跡装置120は、より詳細な情報を提供することができる。特に、前述したようなショット特性情報は、追跡装置120を使用して収集可能である。処理装置130にショット特性情報を提供すために、追跡装置120は、有線接続及び/又は無線接続によって処理装置130に接続される。
処理装置130は従来どおり構成することが可能であり、入力装置110及び追跡装置120からの情報を利用して、クラブセットの適切なギャップを決定するプロセス101を実行するために、プロセッサ、マイクロプロセッサ、グラフィックプロセッサ、及び対応する回路を含むことができる。処理装置130は、プロセス101によって決定された結果を表示装置150に表示するための1つ又は複数のユーザインターフェイスを生成することができ、その結果には、ギャップ情報、弾道表示のショット分散表示、及び構成要素分散表示等が含まれ得る。更に、処理装置では、入力装置110及び追跡装置120からのデータの流れを制御することによって、また、データ入力又はインタビュー段階でのデータ入力を案内するデータ入力表示部150を提供することによって、入力装置110及び追跡装置120からのデータの取得を制御できる。
図2は、ギャップ決定を実現可能な例示的なゴルフクラブのカスタムフィッティングシステム100を、更に具体的に示すブロック図である。処理装置130は、弾道アナライザブロック240と、ショット分散アナライザブロック250と、構成要素オプションアナライザブロック260と、ギャップアナライザブロック270と、グラフィカルユーザインターフェイスブロック280と、データベースブロック290とを含むことができる。装置は従来の方法で互いに通信することにより、例示的なギャップ決定プロセス101を実行し、適切なユーザインターフェイス280を生成することができる。
各ブロック240、250、260、270、280、290は、コード化された命令の集合として、又は従来のプログラミング構造に従った記憶域として存在し得る。C#等のオブジェクト指向プログラミング言語を利用して命令をコード化することができる。或いは、1つ又は複数のブロックを結合するか、又はサブブロックに更に分割することにより、ギャップ決定プロセス101を実現してもよい。
以下に説明するように、ギャップ決定プロセス101(1つ又は複数のブロック240、250、260、270を利用)と連携する処理装置(図1の130)は、推奨製品を提示し、入力装置(図1の110)からの身体的特性情報210とパフォーマンス特性情報220の例示的な入力に基づいて、個人(図1の140)に1つ又は複数のゴルフクラブをカスタムフィッティングさせることができる。追跡装置(図1の120)は、ショット特性情報230を処理装置(図1の130)に提供することができる。機能処理ブロック240、250、260、270、280、290と、プレーヤ入力データ210、220、230と、データベース290からの情報とを、ギャップ決定101を実現する1つ又は複数のブロックによって処理することにより、適切なギャップを有するクラブを推奨する際にグラフィカルユーザインターフェイスブロック280によって表示を生成することが可能である。
例示的な身体的特性情報210は、性別(例えば、男性又は女性)、年齢、利き手(例えば、左手又は右手)、手の寸法(例えば、利き手の大きさや最も長い指等)身長(例えば、頭の先からつま先まで)、手首から床までの距離、及び/又は他の適切な特性を含むことができる。
例示的なプレーヤパフォーマンス特性情報(プレーヤの好み)220は、セット内の所望のクラブのタイプと番号(アイアン、ウェッジ、ウッド等の番号)、クラブの長さを含むことができる。また、ギャップ情報を指定することができる。例えば、全てのクラブ間のギャップを所望の一定のギャップに指定、不均一なギャップに指定、特定のクラブ間のギャップを特定のギャップに指定、又は他の方法でのギャップの指定が可能である。また、1つ又は複数のゴルフクラブの平均的なキャリー距離(例えば、ドライバゴルフクラブや7番アイアンゴルフクラブ等を使用して個人が打ったショットの平均的なキャリー距離)、ゴルフのハンディキャップ、特定の期間(例えば、一ヶ月、四半期、一年)あたりにプレーするラウンド数、ゴルフの好み(例えば、距離、方向、弾道、ロフト、ショットパターン)、及び/又は他の適切な特性を提供することもできる。プレーヤの好みは、通常、インタビュープロセス時の受け答え等から収集することができる。
ショット特性情報(或いは、打出し条件)230は、1つ又は複数のクラブのスイングから収集された情報を含むことができる。特に、ボールを打ってから数フィートにわたって収集されるテイクオフ情報を使用して、ボールの弾道の最後のギャップ情報を求めることができる。一例では、2本のクラブから情報を収集することができる。代替の例では、3本のクラブから情報を取得してもよく、通常、3本のうちの1本はゴルフセットの真ん中のクラブとし、残りの2本は互いに可能な限り離れ、且つ、真ん中のクラブからも可能な限り離れているクラブとする。
ショット特性情報230には、ボール速度、垂直打出し角度、及びバックスピンが含まれ得る。ゴルフボールのボール速度は、ゴルフクラブでの打撃に反応したゴルフボールの速度とすることができる。ゴルフボールの打出し角度は、ゴルフクラブでの打撃に反応したボールの弾道の角度とすることができる。このように、例示的なショット情報には、三次元モデリングを可能にする情報が含まれている。しかしながら、別の実施形態で二次元パラメータが利用されている場合においても、ギャップ決定は可能であるが、通常、ギャップ結果において精度の低下が見られる。
計測される他のショット特性230は、水平打出し角度、サイドスピン、クラブ速度、スマッシュファクタ(本明細書において「ボール速度/クラブ速度」として定義されていることを確認)、キャリー距離、総合距離、オフライン距離、及び/又は他の適切な特性を含んでもよい。本明細書に説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。例示的なショット特性230は、追跡装置(図1の120)から収集される情報、或いは、カタログ化されたプレーヤのテストデータ等の他の入力から推定されたショット情報を含んでもよい。
弾道アナライザ240は、ショット特性情報230等を分析して、表示装置150のためにグラフィカルユーザインターフェイス280によって処理され得る、二次元弾道表示部又は三次元弾道表示部等の情報を生成することが可能である。これらの表示装置150は、初期の打出しデータ230を使用してショットの最終的な又は最後の特性を決定するために生成される。したがって、初期の条件によって、ボールがどこに着地するかをモデル化することができ、結果としてクラブ間のギャップが求められる。
ショット分散アナライザ250は、ショット特性情報230を分析して、グラフィカルユーザインターフェイス280による処理及び表示の対象となるショット分散情報を生成することができる。ショット分散表示部では、プレーヤがどれだけ着実に狙ったところへショットを飛ばし得るかを示すことができる。ショット分散アナライザ250によって生成される全てのデータ点を利用してギャップを決定することも、範囲外のショットを識別して排除することもできる。
構成要素オプションアナライザ260は、身体的特性情報210、パフォーマンス特性情報220、及び/又はショット特性情報230を分析して、ゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素(より詳細には、ギャップ決定)に対して適切なオプションを特定することができる。通常、クラブセット又はクラブのリストを決定し、この情報を表示装置150用のグラフィカルユーザインターフェイス280に表、図表、グラフ等として提供することができる。
構成要素オプションアナライザ260は、ゴルフクラブのスイング速度及び個人(図1の140)の性別に基づいて、特定のモデルを特定することができる(例えば、モデルオプション)。構成要素オプションアナライザ260は、選定されたモデルオプションに基づいて、選定されたこのモデルオプションと一緒に製造業者によって提示される1つ又は複数のロフトを特定することができる(例えば、ロフトオプション)。更に、構成要素オプションアナライザ260は、選定されたモデルオプションと、選定されたロフトオプションに対応するシャフトの1つ又は複数のタイプ(例えば、レギュラー、スティッフ、エキストラスティッフ、ソフト)を提供することもできる(例えば、シャフトオプション)。例えば、構成要素オプションアナライザ260は、個人のスイング速度に基づいてシャフトオプションを特定することができる。構成要素オプションアナライザ260は、選定されたモデルオプションと、選定されたロフトオプションと、選定されたシャフトオプションとに基づいて、そのモデルオプションと、そのロフトオプションと、そのシャフトオプションとに対応する1つ又は複数の長さを特定することができる。更に、構成要素オプションアナライザ260は、選定されたモデルオプションと、選定されたロフトオプションと、選定されたシャフトオプションと、選定された長さオプションとに対応する1つ又は複数のグリップを特定することができる。例えば、ショットの弾道がスライスになるため、それを真直ぐな弾道にしたいという個人の場合、構成要素オプションアナライザ260は、個人がゴルフクラブの回転軸の傾きを小さくすることができるように(例えばサイドスピンが小さくなるように)、比較的薄めのグリップを特定することができる。本明細書に説明した方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
ギャップアナライザ270は、身体的特性情報210、パフォーマンス特性情報220、及び/又はショット特性情報230を分析して、ゴルフクラブセット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離が実質的に均一となるゴルフクラブセットを特定することができる。更に、このモジュールは他のブロック240、250、260の結果を利用して、表示装置150用のグラフィカルユーザインターフェイス280によって処理され得るギャップ結果を生成することができる。
データベース290は、従来どおり構成することが可能である。データベースは、格納されたクラブ情報及びショット情報に対するリポジトリとして動作することができる。或いは、クラブ情報及びショット情報は、データベースにロードするためのコンピュータ可読媒体等にデータ構造体として格納することが可能である。データベース290は、一時的な情報リポジトリとして、一つ又は複数のブロック240、250、260、270、280と情報のやり取りをすることも、ギャップ決定プロセス101内の1つ又は複数のブロック240、250、260、270、280で使用されるデータを供給することも可能である。例えば、様々なタイプのクラブの物理的なパラメータと、それらのクラブの種々のオプションは、カタログ化されたデータ又はライブラリデータとしてデータベース290に格納することができる。更に、カタログ化されたクラブに関連する打出し条件もまた、データベース290内に格納することができる。また、カタログ化されたクラブごとに、複数のシミュレートされたボール弾道又は実際のボール弾道を格納することもできる。格納されたボール弾道情報を使用する場合は、平均化することも、例示的なボール弾道情報と合うように選択することも、同様に評価することもできる。打出しデータは、ユーザ(図1の140)とのインタビューセッションから取得、及び/又は他のユーザから収集することができる。一例では、データベース290を中央サーバ(図示せず)内に統合することができ、処理装置130は、データベース290からローカル記憶装置又はメモリ(図示せず)に情報をダウンロードすることができる。
1つ又は複数の構成要素を個別のブロックとして説明しているが、代替の実施例では、処理装置130の2つ又は複数の構成要素240、250、260、270、280を単一のブロックに統合してもよい。特定の構成要素については、処理装置130内に統合されたものとして説明しているが、更に代替の実施例では、1つ又は複数の構成要素を処理装置130から独立させてリモート処理を行ってもよい。本明細書に説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図3は、ギャップ決定部との情報のやり取りが可能である例示的なゴルフクラブのカスタムフィッティングシステム(図1の100)のギャップ決定ユーザインターフェイス(表示部300)の実施例を示す。表示はグラフィカルユーザインターフェイスブロック(図2の280)によって生成され、前述した表示装置(図1の150)に表示され得る。このようなグラフィカルユーザインターフェイス300は、310、320、330、340、350、360として表示される複数の表示部を含むことができる。
例えば、複数の表示部300には、三次元弾道表示部310、二次元弾道表示部320(ここで、表示部310及び320を一括して弾道表示部315の実施例として参照可能である)、ショット分散表示部330、構成要素オプション表示部340等、ギャップ決定用の表示部を含めることができる。更に、着地時の最初の地面接触に基づくギャップ決定の表示部350及び最終的な地面接触又は転がりに基づくギャップ決定の表示部360を提供することも可能である(ここで、表示部350及び360はギャップ決定表示部355の実施例とみなすことができる)。ユーザインターフェイス300の代替の実施例では、任意の数の表示部を設けてもよい。情報は、グラフィック形式、テキスト形式、表形式、又はギャップ決定情報を伝達するのに適した任意の形式で提供することができる。
処理装置(図1の130)は、構成要素オプション表示部340に加えて、又はこれに代えて、例えば、情報提供又は教育を目的としてマルチメディア表示部(図示せず)を提供することもできる。例えば、マルチメディア表示部では、ゴルフクラブやゴルフのプレー等の種々の様態を説明するビデオを提供してもよい。したがって、処理装置は、1つ又は複数のゴルフクラブについて推奨製品を提供することに代えて、又はそれに加えて、情報分析又は教育的分析を提供することができる。
一般に、複数の表示部300では、ギャップ決定プロセス(図1の101)における、ゴルフクラブのカスタムフィッティングセッションと関連付けられた仮想的な描写及び/又は情報と関連付けられた情報を提供することができる。図には、特定の数の表示部しか表示されていないが、複数の表示部300は、ゴルフクラブのカスタムフィッティングセッションと関連付けられた仮想的な描写及び/又は情報を提供可能な表示部をより多く又はより少なく含んでもよい。本明細書で説明する実施例は、この点について限定されるものではない。
図4は、ユーザインターフェイス又は表示装置によって表示される三次元ショット弾道表示部(図3の310)の一例を示す。三次元弾道表示部310は、特定のゴルフクラブと関連付けられ得る複数の弾道400(各々の弾道は軌跡410、420、430として表示される)を生成することができる。軌跡は、ゴルフボールがセットされた最初の位置440を表す初期位置から始まる。軌跡はボールが通常、着地又は静止する位置421、411、431で終了する。
即ち、三次元弾道表示部310は、ゴルフボールを打つ個人(図1の140)の視点から、及び/又は、個人(図1の140)の近くに位置する誰か他の人の視点から一連の弾道及び情報400を生成することができる。弾道アナライザ240は、個人140がゴルフボールを打ったショットに関連するショット特性情報230を分析、及び/又は、データベース290に格納された他の人の中から個人140の特性に近い特性を持つ他人の客観的なショット特性情報を分析することができる。即ち、身体的特性情報210及びパフォーマンス特性情報220が、個人140に類似している人のデータを選択できる。一例では、三次元弾道表示部310は、特定のゴルフクラブを使用した第1のゴルフボールショットを示す第1の弾道410と、同一のゴルフクラブを使用した第2のゴルフボールショットを示す第2の弾道420と、同一のゴルフクラブを使用した第3のゴルフボールショットを示す第3の弾道430を生成することができる。使用されているクラブ、距離、及び他の指標を示す情報も表示することができる。例えば、ショットの距離、ショットの高さ、転がり距離等を、グラフィックと一緒に、又はグラフィックの代わりに表示することができる。更に、代替の実施例では、カーソル(図示せず)を軌跡410、420、430上に置くことにより、ボール速度、高さ方向等の情報が表示され得るようにしてもよい。
弾道410、420、430は、複数の方法で入力又は区別することができる。第1の弾道410と、第2の弾道420と、第3の弾道430は、実線、破線、及び点線でそれぞれ描写されているが、弾道400を色、線の太さ、記号、キー、ラベル等で表現してもよい。一実施例では、第1の弾道410を第1の色(例えば、赤色)で示し、第2の弾道420を第2の色(例えば、青色)で示し、第3の弾道430を第3の色(例えば、黄色)で示すことができる。
図示したように、同じクラブを使用した場合のショットを示す3つの軌跡410、420、430が表示されている。この表示部は、個人(図1の140)の打撃能力による分散を示すことができる、即ち、軌跡は様々なオプションを持つクラブの使用を示すことができる。別の実施例では、第1の弾道410を第1のゴルフクラブに関連付けて、第2の弾道420を第2のゴルフクラブに関連付けて、第3の弾道430を第3のゴルフクラブに関連付けてもよい。クラブを異なる種類(3番アイアン、5番アイアン、1番ウッド等)とすることができる。以下に詳細に説明するように、第1のゴルフクラブと、第2のゴルフクラブと、第3のゴルフクラブは、1つ又は複数の構成要素オプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ等)が、互いに異なるものであってもよい。
弾道410、420、430では、1つのショットを表現することも、任意の数のショットの平均を表現することもできる。平均化を使用する場合は、従来の種々の平均化の方法を適用することができる。特に、第1の弾道410は、第1のゴルフクラブと関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。第2の弾道420は、第2のゴルフクラブと関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。第3の弾道430は、第3のゴルフクラブと関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。これらの弾道は、前述したように区別することができる。
三次元弾道表示部310では、上記の弾道情報に加えて、カスタムフィッティングセッションの場所の環境情報(標高、風速、湿度、及び/又は温度)を提供することもできる。上記の実施例では、3つの弾道410、420、及び430を描写及び説明しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムでは、表示部310に含める弾道数を3つより増やすことも減らすこともできる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図5はユーザインターフェイス又は表示部(図3の300)の弾道アナライザ(図3の320)によって決定され得る二次元ショット弾道表示部の第1の実施例である。この実施例では、ショットの終了基準点を、ボールが着地したときにそのボールが最初に地面に接触した位置531として取り込むことができる。二次元弾道表示部320は、最適な弾道又は弾道の範囲540に対して、一般に500に表示され、そして軌跡510、520、530として表示される1つ又は複数の弾道を生成することができる。図示した二次元弾道表示部320は、ボール弾道の側面図を提供している。
特に、弾道500のそれぞれで、特定のゴルフクラブを使用した異なるショットを示すことができる。例えば、第1の弾道510では、あるゴルフクラブを使用した第1のショットの弾道を示すことができる。第2の弾道520では、同一のゴルフクラブを使用した第2のショットの弾道を示すことができる。第3の弾道530では、同一のゴルフクラブを使用した第3のショットの弾道を示すことができる。
或いは、弾道500のそれぞれは、1つのゴルフクラブに関する複数のショットの平均を示すことができる。例えば、第1の弾道510は、第1のゴルフクラブに関する複数のショットの平均を示すことができる。第2の弾道520は、第2のゴルフクラブ(第1のゴルフクラブとは異なる)に関する複数のショットの平均を示すことができる。第3の弾道530は、第3のゴルフクラブ(第1及び第2のゴルフクラブとは異なる)に関する複数のショットの平均を示すことができる。従来の種々の平均化の方法を適用することができる。
代替の実施例では、以下に説明するように第1、第2、及び第3のゴルフクラブは、同じタイプのクラブであって、互いに1つ又は複数の構成要素オプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ等)が異なっていてもよい。
最適な弾道範囲540は、特定のスイングパラメータ(例えば、スイング速度等)を使用して、個人の目標範囲を示すことができる。弾道範囲540は、単一の軌跡、軌跡間の陰影付き領域、許容偏差のインジケータ付きの最適軌跡等で示すことができる。したがって、弾道500を最適な弾道範囲540と比較することができる。
二次元弾道表示部320では、上記の弾道情報に加えて、各ショットに関連するショット情報(クラブ速度、ボール速度、スマッシュファクタ、打出し角度、バックスピン、サイドスピン、垂直着地角、オフライン距離、キャリー距離等)を示すデータ又はテキストも提供することができる。
更に、二次元弾道表示部320は、要望によって、一連のショットに関連するショット情報を展開又は非表示にすることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図6は、ショット分散アナライザ(図2の240)によって生成され得るユーザインターフェイス又は表示部のショット分散表示部(図3の330)の一例を示す。ショット分散表示部330は、ショット分散と関連付けられた1つ又は複数の外周600(一般に610及び620のように表示される)を生成することができる。外周600のそれぞれは、特定のゴルフクラブを使用して得られた2つ以上のショットの最終的な地面接触点を取り囲むことができる。また、各外周を使用して、範囲内に入っている特定のパーセントのショット(例えば90%)を取り囲むことができ、これに対し、複数のショット(例えば10%)はその特定の外周の外側に表示され得る。
或いは、分散表示部330は、第1のゴルフクラブに関連付けられた複数のショットを内包する第1の外周610と、第2のゴルフクラブ(第1のゴルフクラブと異なる)に関連付けられた複数のショットを内包する第2の外周620とを生成することができる。特に、第1のゴルフクラブと第2のゴルフクラブの1つ、又は、複数の構成要素オプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ等)を互いに異なるものとしてもよい。第1の外周610を第1の色(例えば、青色)で示し、第2の外周620を第2の色(例えば、赤色)によって示してもよい。或いは、様々な線種(点線、実線)等を使用して外周を区別することができる。
ショット分散表示部は、実質的にストレートなショット(例えば、特定の位置640への着地を示すショット)を表現するために中心線630を提供することができる。打ったショットのそれぞれについて、ストレートショットからのオフライン距離又は偏差650を求めるために、中心線630を使用することができる。中心線630より左側のショットはフックショット又はドローショット660であり、一方、中心線630より右側のショットはスライスショット又はフェードショット670である。例えば、第1の外周610によって囲まれたショットは、フックショット及びドローショットを含み得る。第2の外周620によって囲まれたショットは、ドローショット、スライスショット、又はフェードショットを含み得る。
外周610、620は楕円形で表示されているが、他に適切な形状(例えば、円、矩形、不規則な形状)の外周を使用することもできる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。ショット分散アナライザ250は、弾道アナライザ240の場合と同様に、個人140がゴルフボールを打ったショットに関連するショット特性情報230を分析、及び/又はデータベース290に格納された他の人の中から個人140に類似した属性を持つ他人(例えば、身体的特性情報210とパフォーマンス特性情報220が個人140と類似している人)の客観的なショット特性情報を分析することができる。
図7は、ユーザインターフェイス又は表示部(図3の300)の構成要素オプション表示部(図3の340)の表形式表示の実施例である。構成要素オプション表示部340は、ゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素に関連する1つ又は複数のオプションを表示することができる。一例において、構成要素オプション表示部340は、個人(図1の140)に対応する身体的特性情報(図2の210)、パフォーマンス特性情報(図2の220)、及び/又はショット特性情報(図2の230)に基づいて、製造業者によって提示されるドライバ型ゴルフクラブの1つ又は複数のモデルを示すことができる。
ギャップアナライザ(図2の270)は、ギャップ距離が実質的に均一となるセットを構成可能な複数のゴルフクラブを特定することができる。或いは、ギャップは、非均一にすることも、所望のギャップ基準に従って選択することも可能である。ギャップ距離702は、隣り合う2本のクラブの2つのキャリー距離の差704とすることができる。或いは、ギャップ距離702を、隣り合う2本のクラブの2つの総合距離の差704として規定したならば、そのように指定することが可能である。特に、ギャップアナライザは、セットの隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離が実質的に均一となるセットを構成するゴルフクラブを特定することができる(例えば、ドライバタイプのゴルフクラブとパタータイプのゴルフクラブは除く)。図では、アイアン711のキャリー距離のギャップが10ヤードとなっている。
この例示的な表に示すように、8番アイアンゴルフクラブと7番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離710を、10ヤードに設定してもよい(キャリー距離はそれぞれ130ヤードと140ヤード)。このように、セットにおける隣り合う2本のゴルフクラブ間の実質的に均一なギャップ距離も、同様に約10ヤードとすることができる。表に示すように、7番アイアンゴルフクラブと6番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離720は、10ヤードとすることができる(例えば、キャリー距離はそれぞれ140ヤードと150ヤード)。同様に、6番アイアンゴルフクラブと5番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離730も、10ヤードとすることができる(例えば、キャリー距離はそれぞれ150ヤードと160ヤード)。
実質的に均一なギャップ距離710、720、及び730(10ヤード)に対し、個人の5番アイアンゴルフクラブと4番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離740は実質的に均一なギャップ距離(10ヤード)より短くなる場合がある。この場合、ギャップアナライザは、5番アイアンゴルフクラブと4番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離740が、均一なギャップ距離(10ヤード)より短いため、ギャップをほぼ均一値(10ヤード)に維持するために、4番アイアンゴルフクラブの替わりに、ハイブリッドゴルフクラブを提示又は特定することができる。ギャップアナライザは、5番アイアンゴルフクラブとセット内の次のゴルフクラブとの間で、10ヤードのギャップ距離を維持するために、代替クラブを提示することができる。このため、ギャップアナライザは、5番アイアンゴルフクラブとハイブリッド22°ゴルフクラブとの間のギャップ距離が10ヤードになる(例えば、5番アイアンゴルフクラブとハイブリッド22°ゴルフクラブのキャリー距離はそれぞれ、160ヤードと170ヤード)ことから、ハイブリッド22°ゴルフクラブを特定することができる。
別の実施例では、ギャップアナライザ(図2の220)は、ハイブリッド22°ゴルフクラブとハイブリッド18°ゴルフクラブとのギャップ距離が10ヤード(例えば、キャリー距離はそれぞれ170ヤードと180ヤード)であるのに対し、ハイブリッド22°ゴルフクラブとハイブリッド15°ゴルフクラブとの間のギャップ距離は15ヤード(例えば、キャリー距離はそれぞれ170ヤードと185ヤード)であることから、ハイブリッド15°ゴルフクラブではなくハイブリッド18°ゴルフクラブを特定することができる。
個人(図1の140)のスイング速度に加えて、ショット特性情報(図2の230)(例えば、ボール速度、ボール打出し角度、ボールスピン率等)を適用することにより、ギャップアナライザ(図2の220)は、セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間で、実質的に均一なギャップ距離を実現することができる。上記の実施例では、隣り合う2本のクラブの2つのキャリー距離706の差としてギャップ距離が説明されているが、ギャップ距離は、隣り合う2本のクラブの2つの総合距離(キャリー距離と、転がり距離とを足したもの)708の差としてもよい。
図8及び図9の実施例では、処理装置(図1の130)は、図3の350及び360としてすでに示したように、1つ又は複数のギャップ分析表示部を生成することができる。ギャップ分析表示部350及び360はそれぞれ、異なるゴルフクラブ(例えば、セット内の2本のゴルフクラブ)を使用して打った2回のショット間の少なくとも1つのギャップ距離を視覚的に表示することができ、一般に、最初の地面接触点同士のギャップ(図8の805)と、ショットの転がりの終点同士のギャップ(図9の905)がそれぞれ表示される。
図8は、ユーザインターフェイス又は表示部(図3の350)の第1の実施例であり、打球の最初の地面接触に基づいて例示的なクラブ間のギャップを表示している。ギャップ距離805は、2本の異なるゴルフクラブで打たれた2つのショットのキャリー距離の差とすることができる。一実施例では、個人(図1の140)は、6番アイアンゴルフクラブでゴルフボールを打って150ヤードの飛距離820を出すことができる一方で、個人(図1の140)は、5番アイアンゴルフクラブでゴルフボールを打って160ヤードの飛距離810を出すことができる。このため、5番アイアンゴルフクラブと6番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離805は、10ヤードとすることができる。また、曲線810と曲線820によって一般に示されるキャリー距離815、825は、ゴルフクラブによって打撃されてから最初に地面に着地するまでのゴルフボールの移動距離とすることができる。これにより、ギャップ距離805は、第1のショット810に対応するキャリー距離815と、第2のショット820に対応するキャリー距離825との差とすることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図9は、ユーザインターフェイス又は表示部(図3の360)の実施例であり、打球の最終位置に基づいて例示的なクラブ間のギャップを表示している。ここで、ギャップ距離905は、2本の異なるゴルフクラブで打たれた2つのショットの総合距離(キャリー距離に、転がり距離又はスリップ距離を足し算したもの)の差とすることができる。したがって、ギャップ距離905は、第1のショットに対応する総合距離915と、第2のショットに対応する総合距離925との差として定義することができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
ゴルフルール規定団体により、ゴルフのラウンド中に、個人(図1の140)が使用できるゴルフクラブの本数(例えば、個人(図1の140)がゴルフバッグに入れて携帯できるゴルフクラブの本数)が規定されている。例えば、個人(図1の140)は、最大で14本のゴルフクラブをゴルフバッグに入れて携帯することを許されている。しかしながら、個人(図1の140)は、必ずしも14本のクラブ全てを効果的に使用できるとは限らない。以下に詳しく説明するように、特にクラブセットが制限される場合は、クラブセットを選択する際に、セット内の多様なゴルフクラブ(例えば、フェアウェイウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ等)のショット間のギャップを均一に維持することにより、個人(図1の140)のパフォーマンスを支援することができる。
ギャップは、種々の計測パラメータや計算パラメータ等を検討することにより決定することができる。概して、ギャップアナライザ(図2の270)は、ギャップが均一となるゴルフクラブセットを提供するために、他のブロック240、250、260、290と連携して、又は単独で、身体的特性情報(図2の210)、パフォーマンス特性情報(図2の220)、及び/又はショット特性情報(図2の230)を分析することができる。ギャップアナライザ(図2の270)は、個人(図1の140)が使用し得るセット内の他のゴルフクラブについてもボール打出しパラメータ(例えば、ボール速度、ボール打出し角度、ボールスピン率等)を計算、推定、又は決定するために、スイング速度に加えて、ショット特性情報(図2の230)(例えば、2本以上のゴルフクラブに関連する2つ以上のショットのボール速度、ボール打出し角度、ボールスピン率)を使用することができる。
一実施例では、個人(図1の140)は、第1のゴルフクラブ(例えば、7番アイアン)を使用して2つ以上のショットを打つことができる。また、個人(図1の140)は、第2のゴルフクラブ(例えば、ハイブリッド22°)を使用して2つ以上のショットを打つこともできる。これらのショットから収集されたショット特性情報(図2の230)と、フィッティングセッション時に使用されていないゴルフクラブに関する格納又はカタログ化された参照データとに基づいて、ボール弾道をシミュレートすることができる。ボール弾道シミュレーションの実現時に、ギャップアナライザ(図2の270)は、個人(図1の140)に関する、種々のゴルフクラブのボール打出しパラメータを推定することができる。例えば、種々のクラブ及びオプションに関する参照データは、他の個人によって打たれたショットを基に算出及び/又は計測することができる。参照データは、モデル化プロセス及び/又は推定プロセスで使用できるようデータベース(図2の290)に格納することができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図10は、例示的なゴルフクラブのカスタフィッティングシステム(例えば、図1の100)によって実行され得るギャップ距離決定のためのプロセス101を説明するフローチャートである。第1のプレーヤの好みが特定される(1015)。プレーヤの好みを特定するステップは、2つのサブステップ1010、1020を含み得る。はじめに、ステップ1010では、個人の好みを入力することができる。ステップ1010では、個人に関連する身体的特性情報(図2の210)を(例えば、図1の入力装置110を介して)入力又は受信することができる。ステップ1020では、ギャップアナライザ(図2の270)は、個人(図1の140)に関連するパフォーマンス特性情報(図2の220)を受信することができる。更に、ステップ1030では、ギャップアナライザ(図2の270)は、追跡装置(図1の120)を介して取得可能な個人に関連するショット特性情報(図2の230)を受信することができる。
ステップ1035では、身体的特性情報(図2の210)、パフォーマンス特性情報(図2の220)、ショット特性情報(図2の230)を、(例えば、弾道アナライザ)(図2の240)、ショット分散アナライザ(図2の250)、構成要素オプションアナライザ(図2の260)、及び/又はグラフィカルユーザインターフェイス(図2の280)によって処理又はモデル化することができる。ステップ1040では、その結果を使用して複数の表示部(図3の300)を生成することができる。
ステップ1050では、構成要素オプションアナライザ(図2の260)によって実施されるプロセスは、ゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素と関連付けられた適切なオプションを特定することができる。ステップ1060では、セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離が指定された距離となるゴルフセットが特定され得る。
図11は、ギャップ距離決定(図1の101)のプロセスにおけるギャップ距離の決定及びモデル化のステップ(図10の1035)を詳細に説明するフローチャートである。ステップ1102では、個人(図1の140)が実際のクラブでフィッティングシステムを使用したときに収集されたデータが、データベース290からロードされ得る。この情報には、ボール弾道情報と同様に、クラブのデータを含めることができる。ボール弾道情報には、垂直打出し角度やスピン率等に関係するデータを含めることができる。通常、ギャップ分析用のデータを生成するために、ユーザが数本のクラブでしかショットを打たなくても、収集されたデータ内にギャップが存在し得る。前述した図7の実施例で示したように、4本のクラブのデータが計測されている(ロブウェッジ、6番アイアン、ハイブリッド15°、及びドライバ)。該プロセスでは、この4本のクラブのキャリー距離、総合距離、及びギャップ距離を決定するために、この4本のクラブに対するプレーヤの実際のショット情報を使用することができる。図7の例では、ギャップ距離はキャリー距離に基づいているが、総合距離に基づいて決定することも可能である。
ステップ1104では、モデル化のために格納されたテストデータとボール弾道計算式がアクセスされ得る。考えられるクラブのフルセットを与えるには、データベースを参照して、カタログ化されたデータ(格納されたテストデータ)と、ユーザのテストショットから予め収集され格納されたプレーヤデータとを含むクラブ配列を入力することができる。特に、例示的なカメラ計測又はレーダ計測から得られる情報は、ボール弾道計算式で利用されるものであり、ボール速度、垂直打出し角度、スピン率、スピン軸等を含む。インタビュープロセスで得られるユーザの好みに従って、特定のクラブを配列から除外することが可能である。個人によって許容されるクラブについては、考えられる全てのクラブが実質的に構成され、配列に値が与えられ得る。格納データが欠落していると考えられるクラブが存在する場合は、欠落しているクラブに関するデータを従来の数値手法によって推定することが可能である。図7に示すように「タイプ」列の下には、「算出」と指定された複数のクラブが存在する。これらのクラブは、ユーザが自身のセットに含めたいと希望しているクラブであり、且つ、キャリー距離、総合距離、又はギャップ距離を決定するためにユーザがショット打っていないクラブである。ユーザがショットを打っていないこれらのクラブのキャリー距離、総合距離、及びギャップ距離を決定する場合は、これらのクラブのテストデータがロードされる。
ステップ1106では、初期のボール打出し条件を基に、考えられる全てのクラブの打出し条件とボールの弾道が決定され得る。この処理段階では、当業者には公知のボールの弾道を示す従来の計算式もまた処理のためにロードされ得る。これらの計算式では、各クラブについて跳ね返り及び転がりを含む完全なボール弾道モデルを決定するために、ゴルフボールの打出しパラメータを取ることができる。したがって、このとき、公知の一次方程式又は二次方程式を利用して、ボールの弾道パターン及びボールの移動した総合距離を推定するために、ボール弾道のモデルを提供するテストショット情報とクラブパラメータのライブラリ(「ライブラリ情報」)とを組み合わせることができる。必要に応じて、より次数の高い方程式を使用してもよい。ボールの移動距離には、キャリー距離と総合距離を含めることができる。各クラブのショット距離が算出可能になると、ギャップを前述したように決定することができる。例示的な図7に示すように、モデルにおいては、「算出」クラブに関するクラブライブラリ情報と、「計測」クラブに関するユーザ提供データとを利用して、全てのクラブについてキャリー距離、総合距離、及びギャップ距離を入力している。プロセスでは指定のギャップ距離(次のステップで決定される)を達成できるクラブだけを選択して表示しているので、実際には図7に示すより多くの計算結果が存在し得る。
ステップ1108では、推奨するギャップ距離に対応するクラブが選択される。ショット距離が分かると、前述したユーザ入力及びユーザの好みに基づいてギャップ距離を推奨するために、クラブが仕分けされる。結果は、表、棒グラフ、又は他の適切なユーザインターフェイスで提供することができる。次に、1つのクラブセットを提示することができる。或いは、複数のクラブセットを提示してもよい。例示的な図7に示すように、指定されたギャップを持つ複数のクラブが表示される。
ステップ1110では、クラブセットを対話形式で修正可能である。個人(図1の140)が変更を求める場合は、通常、ユーザインターフェイス(図1の150)を使用してクラブが置き換えられる。検討中のクラブに対して提供され得る種々のグラフィカルユーザインターフェイス(図3の300)によって、選定を容易にすることができる。例示的な図7に示すように、ユーザは、判明した結果に応じてクラブの追加又は削除を希望する場合がある。図7に示すように、4番アイアンとハイブリッド22°を比べると、総合距離は同じ(180ヤード)であるが、ギャップの算出に使用したキャリー距離が異なる(それぞれ165ヤードと175ヤード)ため、ユーザは4番アイアンもハイブリッド22°も選択したいという場合がある。ユーザは同じ総合距離を得られるので、一方のクラブを削除したいと希望する場合もある。ユーザの要望に従って指示が入力された場合は、クラブセット内の品揃えがユーザの要求通りにカスタマイズされ得るようにプロセスが実行される。
或いは、ギャップアナライザ270は、ゴルフクラブセットにおけるギャップ距離の推移を特定することができる(例えば、セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離は、セット内を通して、広げることも狭まることも可能である)。特に、ギャップアナライザ270は、セット内の第1のゴルフクラブグループにおける第1のギャップ距離、及び同一セット内の第2のゴルフクラブグループにおける第2のギャップ距離を特定することができる。一例では、ギャップアナライザ270は、セット内のウェッジタイプのゴルフクラブに対する第1のギャップ距離(8ヤード)、アイアン型ゴルフクラブに対する第2のギャップ距離(10ヤード)を特定することができる。また、ギャップアナライザ270は、フェアウェイウッドタイプのゴルフクラブに対する第3のギャップ距離(15ヤード)を特定することができる。
図12は、1つ又は複数のゴルフクラブに関連する最適なオプションの特定(図10の1050)を実行する第1の例示的なプロセス1200を、更に詳細に示すフローチャートである。処理装置(図1の130)は、個人に関する身体的特性情報(図2の210)、パフォーマンス特性情報(図2の220)、及び/又はショット特性情報(図2の230)に基づいて、個人に合ったゴルフクラブの構成要素を特定することができる。
また、特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は他の時間的な順序で実行することも可能である。さらに、例示的なプロセス1200は、処理装置(図1及び図2の130)に関連して、個人にゴルフクラブを推奨する一方法の実施例として提供及び説明するにすぎない。
プロセス1200は、ゴルフクラブの複数の構成要素のそれぞれについてオプションを特定することから始めることができる(ステップ1210)。概して、プロセス1200は、複数の構成要素のそれぞれを分離し、複数の構成要素のそれぞれに対して最適なオプションを特定することができる(1201、1203)。
即ち、個人(図1の140)は、第1の構成要素の第1のオプションを備えるゴルフクラブを使用してゴルフボールを、1回又は複数回ショットすることができる。一例では、フィッティングシステム(図1の100)は、ドライバタイプのゴルフクラブを個人にフィッティングさせることができる。したがって、構成要素オプションアナライザ(図2の260)は、身体的特性情報(図2の210)とパフォーマンス特性情報(図2の220)に基づき、個人に対して特定のモデルを特定することができる。ステップ1220では、プロセス1200は、第1の構成要素の第1のオプション(例えば、A1)を備えたクラブを使用して1つ又は複数のショットを打つユーザを、追跡装置(図1の120)を介して、モニタ(監視)することができる(ステップ1220)。
ステップ1230では、構成要素オプションアナライザ(図2の230)は、ステップ1220で得られたショット結果に基づいて、第1のオプション(例えば、A1)が第1の構成要素に対して最適なオプションかどうか判定することができる。例えば、ショット結果の弾道が最適な弾道範囲540に入っている場合、及び/又はショット結果のばらつきが所定の範囲内(例えば、外周600の範囲内)に収まっている場合、第1のオプション(例えば、A1)は第1の構成要素に対して最適なオプションであると判定され得る。第1のオプションが第1の構成要素に対して最適なオプションでない場合、プロセスはステップ1240に進み、第1構成要素の第2のオプション(例えば、A2)を特定する。プロセスは、構成要素オプションアナライザ(図2の260)が第1の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN)を識別するまで、前述のごとく、ループの実行を継続することができる。
ステップ1230に戻り、第1の構成要素に対して第1のオプションが決定されると、プロセスは次のステップに進む。ステップ1250では、プロセスは、次に第2の構成要素に対するオプションを特定することができる。この第2の構成要素は、第1の構成要素に対して最も適していると判定されたオプションに基づくことができる。例えば、プロセスでは、これまでに収集又は組み立てられた最適なモデルに対応する最適なロフトを特定することができる。ステップ1260では、プロセスは、第2の構成要素の第1のオプション(例えば、B1)を組み込んだクラブに基づく1つ又は複数のショットを、打出しモニタ(図1の120)を介してモニタすることができる。
ステップ1270では、構成要素オプションアナライザ(図2の230)は、ステップ1260から得られたショット計測結果に基づいて、第1のオプション(例えば、B1)が第2の構成要素に対して最適なオプションであるかどうか判定することができる。ステップ1270での判定は、ステップ1230での判定の場合と同様の基準で行うことができる。第1のオプションが第2の構成要素に対して最適なオプションでない場合、プロセスはステップ1280に進み、第2構成要素の第2のオプション(例えば、B2)を特定する。プロセスは、構成要素オプションアナライザが、第2の構成要素に対して適切なオプション(例えば、BN)を識別するまで、前述のごとく、ループの実行を継続することができる。ステップ1260では、パーツは、第2の構成要素に対して導入されたバリエーションの範囲内で計測され、その結果はステップ1220で再度評価することができる。
ステップ1270に戻り、第1のオプションが第2の構成要素に対して適切なオプションであると判定されると、プロセスはステップ1290に進み、第1及び第2の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN、BN)を特定することができる。
このプロセスでは、2つの構成要素に対して最適なオプションを特定する方法を示しているが、このプロセスの代替の実施例は、3つ以上の構成要素に対して最適なオプションを特定するように拡張されてもよい(或いは、1つの構成要素についてのみ識別を行ってもよい)。特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は、他の時間的な順序で実行することも可能である。例えば、図示した2つ以上の処理は、順番に、同時に、又は一斉に実行してよい。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
前述のように、プロセス1200は、まず、最初の構成要素の適切なオプションを特定することができる。最初の構成要素の適切なオプションを特定することに応答して、プロセスは、その構成要素に対して適切なオプションに基づいて、次の構成要素の適切なオプションを識別することができる。更なる代替の実施例では、選択された構成要素を更に調節するためにプロセスが1回又は複数回反復してもよい。
図13は、1つ又は複数のゴルフクラブに関連する最適なオプションを特定(図10の1050)するための第2の例示的なプロセス1300を、更に詳細に示すフローチャートである。ステップ1310では、プロセス1300は、ゴルフクラブの複数の構成要素のそれぞれに対してオプションを特定することから始めることができる(1301、1303)。次に、ステップ1320では、プロセスは(図1の打出しモニタ130を介して)、第1の構成要素に対して第1のオプション(例えば、A1)を利用又は設定することにより得られる1つ又は複数のテストショットをモニタすることができる。
ステップ1320で得られたショットに基づいて、構成要素オプションアナライザ(図2の230)は、ステップ1330において、第1のオプション(例えば、A1)が第1の構成要素に対して適切なオプションかどうか判定することができる。ステップ1330では、ステップ1230での判定の場合と同様の基準で判定を行うことができる。第1のオプションが第1の構成要素に対して最適なオプションでない場合、プロセスはステップ1340に進み、第1構成要素の第2のオプション(例えば、A2)を特定することができる。収集されたショットモニタデータを使用して構成要素の調整を評価することによって、構成要素オプションアナライザ(図2の260)が第1の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN)を識別するまで、プロセスは前述のごとく継続的にループを実行することができる。
ステップ1330に戻り、第1のオプションが第1の構成要素に対して最適なオプションであると判定されると、プロセスはステップ1350に進み、第1の構成要素に対して最適なオプションから独立した第2の構成要素のオプションを特定することができる。
プロセス1300は、第2の構成要素の第1のオプション(例えば、B1)に基づく1つ又は複数のショットを(例えば、図1の打出しモニタ130を介して)モニタすることができる(ステップ1360)。
ステップ1370では、構成要素オプションアナライザ(図2の230)は、ステップ1360から得られたテストショット結果に基づいて、第1のオプション(例えば、B1)が第2の構成要素に対して適切なオプションであるかどうか判定することができる(ステップ1370)。ステップ1370での判定は、ステップ1230での判定の場合と同様の基準で行うことができる。第1のオプションが第2の構成要素に対して最適なオプションでない場合、プロセスはステップ1380に進み、第2構成要素の第2のオプション(例えば、B2)を特定することができる。プロセス1300は、構成要素オプションアナライザ(図2の260)が第2の構成要素に対して適切なオプション(例えば、BN)を特定するまで、前述のごとく、ループの実行を継続することができる。
ステップ1370に戻り、第2の構成要素に対して適切なオプションが見つかると、プロセスはステップ1390に進み、第1及び第2の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN、BN)を特定することができる。
第1の実施例のプロセスは、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は他の大容量記憶装置(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CD、DVD)等の、マシンアクセス可能媒体の任意の組み合わせで格納される多様なプログラミングコードのいずれかを利用するマシンアクセス可能命令として実施可能である。例えば、マシンアクセス可能命令の具現化は、プログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、消却・プログラム可能型読取専用メモリ(EPROM)、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気媒体、光媒体、及び/又は他の適切なタイプの媒体等のマシンアクセス可能媒体によって行われ得る。
図13では、2つの構成要素に対して適切なオプション又は受け入れ可能なオプションを識別する方法を示しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムでは、2つ以上の構成要素に対して最適なオプションを特定することもできる(或いは、1つの構成要素のみについて特定を行ってもよい)。図13には、特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は他の時間的な順序で実行することも可能である。例えば、図13に示す2つ以上の処理は、順番に、同時に、又は一斉に実行されていてもよい。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図14は、本願に記載のギャップ決定プロセス101が実施され得る、例示的なフィッティングシステムの演算環境100を示す。例示的なフィッティングシステムのコン演算環境100は、適切なコンピューティングシステムの一実施例にすぎず、本願に記載の全ての実施例をこのような特定の演算環境に限定するものではない。
例えば、演算環境100は、他に多数の汎用又は特殊用途の演算システム構成を使用して実施することができる。周知のコンピューティングシステムの実施例としては、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルド又はラップトップデバイス、マイクロプロセッサベースのシステム、マルチプロセッサシステム等があるが、これらに限定されない。
コンピュータ100は、汎用的な演算システムを演算装置130の形式で含んでいる。演算装置130の構成要素としては、1つ又は複数のプロセッサ(CPU、GPU、マイクロプロセッサ等を含む)1407、システムメモリ1409、及びシステムの種々の構成要素を接続するシステムバス1408等を挙げることができる。プロセッサ1407は、種々のコンピュータで実行可能な命令を処理し、この命令には、ギャップ決定プロセス101を実装して演算装置130の動作を制御する命令や、他の電子装置及び演算装置(図示せず)と通信を行う命令が含まれる。システムバス1408は、数種類のバス構造を示しており、メモリバス又はメモリコントローラと、周辺機器用バスと、アクセラレイテッド・グラフィックス・ポートと、種々のバスアーキテクチャのいずれかを使用するプロセッサ又はローカルバスとを含む。
システムメモリ1409は、コンピュータ可読媒体を、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性メモリの形式で、及び/又は読出し専用メモリ(ROM)等の不揮発性メモリの形式で含む。動作中、ギャップ決定101の処理を実施するアプリケーションプログラムを揮発性メモリ内にロードしてもよい。ベーシックインプット/アウトプットシステム(BIOS)は、ROMに格納される。RAMには、通常、1つ又は複数のプロセッサ1407が直ちにアクセス可能なデータ及び/又はプログラムモジュール、及び/又は1つ又は複数のプロセッサ1407によって現在運用されているデータ及び/又はプログラムモジュールが入る。
大容量記憶装置1404は、演算装置130に接続することも、バスに接続することによりその演算装置に組み込むこともできる。このような大容量記憶装置1404としては、不揮発性のリムーバブル磁気ディスク(例えば、「フロッピー(登録商標)ディスク」)1405に対して、読み書きを行う磁気ディスクドライブや、不揮発性のリムーバブル光ディスク(例えば、CD ROM)1406に対して読み書きを行う光ディスクドライブ等を挙げることができる。コンピュータ可読媒体1405、1406は、通常、フロッピー(登録商標)ディスク、CD、携帯用メモリスティック等で供給されるコンピュータ可読命令、データ構造体、プログラムモジュール等を具現化する。ギャップ決定プロセス101を実施するアプリケーションプログラムは、上記した大容量記憶装置に配置することができる。また、格納してギャップ分析で利用するテストデータは、ギャップ決定プロセス101で使用するコンピュータ可読媒体に格納することが可能である。
ハードディスク1410、大容量記憶装置1404、ROM及び/又はRAM1409には、ギャップ決定のプロセス等、任意の数のプログラムモジュールを格納することができる。これには、例えば、オペレーティングシステム、1つ又は複数のアプリケーションプログラム(例えば、ギャップを決定するもの101)、他のプログラムモジュール、プログラムデータ等が含まれる。このようなオペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、他のプログラムモジュール、及びプログラムデータ(又はこれらの組み合わせ)のそれぞれには、本明細書で説明する方法101の実施形態を含むことができる。
表示装置150は、ビデオアダプタ1411等のインターフェイスを介して、システムバス1408に接続することができる。このような表示装置は、ギャップ決定プロセス101に対応するグラフィカルユーザインターフェイス(図3の300)を表示するのに適切であると考えられる。ユーザは、あらゆる入力装置110(キーボード、ポインティングデバイス、ジョイスティック、ゲームパッド、シリアルポート等)を介して、演算装置702とインターフェイスをとることができる。これらの入力装置や他の入力装置は、システムバス1408に接続された入力/出力インターフェイス1412を介してプロセッサ1407に接続されるが、パラレルポート、ゲームポート、及び/又はユニバーサルシリアルバス(USB)等、他のインターフェイスやバス構造によって接続してもよい。
演算装置100は、1つ又は複数のローカルエリアネットワーク(LAN)や、ワイドエリアネットワーク(WAN)等を介して1台又は複数台のリモートコンピュータと接続されたネットワーク環境での動作が可能である。処理装置130は、ネットワークアダプタ1413を介して、又は別の方法としてモデム、DSL、又はISDNインターフェイスによってネットワーク1414に接続することができる。コンピュータプログラム製品は、ネットワークを介して転送される命令、制御ロジック、及びプログラム情報等を含むことができる(通常は、揮発性メモリや不揮発性メモリに加えて、フロッピー(登録商標)ディスクやCD等の従来から存在する記憶媒体への記憶又は転送による)。
通常、従来技術のギャップ分析でクラブセット全体を最適化するためには、個人がショットを打っていないクラブの距離をゴルフクラブフィッターが推定できるように、個人は複数のクラブ(例えば4本以上のクラブ)でショットを打たなければならない場合がある。これに対して、本明細書で説明する装置、方法、及びシステム(適合システム100)では、少ない本数のクラブ、例えば3本のクラブ(メタルウッド、アイアン、ウェッジ等)でショットを打つだけでゴルフクラブセット全体のギャップ分析を正確に行うことができる。例えば、本明細書で説明する装置、方法、及びシステムでは、完全なクラブセット(例えば、14本のゴルフクラブ)を実現するのに「最適な」クラブを推奨すると同時に、プレーヤの好み、均一なギャップ、及びプレーヤの技量を考慮して、完全なクラブセットを構成する各クラブの弾道を適切に維持することができる。
更に、従来の方法の大部分は主観的になり、ロングアイアンのパフォーマンスの低下やギャップ分析に対する他の条件の影響等、多くのパフォーマンス傾向を正確に予測することができない。通常、ゴルフショットのキャリー距離と総合距離との兼ね合いは、ゴルフクラブフィッターにとって判断するのが難しく、また、ゴルフクラブのフィッティングを行う個人にとって理解するのが難しかった。本明細書で説明する技法により、ゴルフクラブフィッターは、ゴルフショットのキャリー距離と総合距離を迅速且つ簡単に特定して確認することができる。
追跡装置120と分析ルーチン(例えば、プロセッサ130で実行される)からのデータにより、本明細書で説明する装置、方法、及びシステム(フィッティングシステム10)は、個人がショットを打ったクラブのボール弾道をモデル化することができ、更に本実施形態のフィッティングシステム100は、個人のパフォーマンスとデータベース290に格納されているプレーヤデータとを比較することにより、ゴルフクラブセット内の他のクラブのボール弾道をモデル化及び予測することができる。また、本明細書で説明する技法では、相対的なショット分散、最適な範囲と比較されたショットプロファイル、及び種々の視点からの3Dショット情報をゴルフクラブフィッターに提供することもできる。本明細書で説明する技法では、ゴルフクラブフィッティング分析のためにより多くのツールを提供すると共に、ゴルフクラブセットの推奨に信頼性を持たせることができる。
上記のプロセスシーケンスを任意の順序で同等に実行しても所望の結果が得られることは、当業者ならば理解できるであろう。また、サブプロセスは、通常、上記したプロセスの機能全体の効果を減じることなく必要に応じて省略することができる。
図には特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は他の時間的な順序で実行することも可能である。例えば、図示した2つ以上の処理は、順番に、同時に、又は一斉に実行してよい。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
(第2の実施形態)
図15及び図16の実施例では、フィッティングシステム2100は、入力装置2110と、追跡装置2120(例えば、ボール打出しモニタ及び/又はボール弾道モニタ)と、処理装置2130とを備えることができる。入力装置2110と追跡装置2120は、無線接続及び/又は有線接続を介して処理装置2130に接続することができる。フィッティングシステム2100を使用すれば、ドライバタイプのゴルフクラブ、フェアウェイウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ、パタータイプのゴルフクラブ、及び/又は他の適切なタイプのゴルフクラブ等、種々のゴルフクラブのフィッティングを行うことができる。
概して、入力装置2110は、カスタムフィッティングセッションのインタビュー部分を補助することができる。1つ又は複数のゴルフクラブをフィッティングする個人2140の身体的特性及びパフォーマンス特性に関連する情報(例えば、図16の身体的特性情報2210とパフォーマンス特性情報2220)を、入力装置2110を介して処理装置2130に入力できるように、(例えば、1つ又は複数の有線接続及び/又は無線接続を介して)入力装置2110を処理装置2130に接続してもよい。一例では、身体的特性情報2210は、性別(例えば、男性又は女性)、年齢、利き手(例えば、左手又は右手)、手の寸法(例えば、利き手の大きさや最も長い指等)、身長(例えば、頭の先からつま先まで)、手首から床までの距離、及び/又は他の適切な特性を含むことができる。パフォーマンス特性情報2220には、1つ又は複数のゴルフクラブの平均的なキャリー距離(例えば、ドライバゴルフクラブや7番アイアンゴルフクラブ等を使用して個人が打ったショットの平均的なキャリー距離)、ゴルフのハンディキャップ、特定の期間(例えば、一ヶ月、四半期、一年)あたりにプレーするラウンド数、ゴルフのパフォーマンス(例えば、飛距離、方向、弾道、ショットパターン)、及び/又は他の適切な特性を含めることができる。入力装置2110は、個人が処理装置2130にデータやコマンドを入力することを許容する。例えば、入力装置2110は、キーボード、マウス、タッチセンサを備えたディスプレイ、トラックパッド、トラックボール、音声認識システム、及び/又は他の適切なヒューマンインターフェイスデバイス(HID)によって実施することが可能である。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
追跡装置2120は、特定のゴルフクラブを使用して打ったゴルフボールのショットに関する特性(図16のショット特性情報2230)を計測することが可能である。処理装置2130にショット特性情報2230を提供すために、追跡装置2120は、1つ又は複数の有線接続及び/又は無線接続を介して処理装置2130に接続される。例えば、ショット特性情報2230には、ショット中のゴルフクラブの速度、ゴルフクラブでの打撃に反応したゴルフボールの速度、ゴルフクラブでの打撃に反応したボールの打出し角度、ゴルフクラブでの打撃に反応したゴルフボールのバックスピン、ゴルフクラブでの打撃に反応したゴルフボールのサイドスピン、ゴルフボールのスマッシュファクタ(例えば、ゴルフボールの速度をゴルフクラブヘッドの速度で割り算したもの)、ショットの総合距離、ショットの曲がり(例えば、最初の方向に対する曲がりで、サイドスピンに起因する)、ショットのオフセンター距離、及び/又は他の適切なショット特性を含めることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
処理装置2130は、弾道アナライザ2240と、ショット分散アナライザ2250と、構成要素オプションアナライザ2260と、ギャップアナライザ2270とを含むことができる。また、処理装置2130は、グラフィカルユーザインターフェイス2280と、データベース2290を含むことができる。弾道アナライザ2240、ショット分散アナライザ2250、構成要素オプションアナライザ2260、ギャップアナライザ2270、グラフィカルユーザインターフェイス2280、及び/又はデータベース2290は、バス2295を介して互いに通信することができる。以下に説明するように、処理装置2130は、身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報2220、及び/又はショット特性情報2230に基づいて、推奨製品を提示し、個人2140に1つ又は複数のゴルフクラブをカスタムフィッティングさせることができる。概して、弾道アナライザ2240は、二次元弾道表示部(図19の2320)及び三次元弾道表示部(図18の2310)を生成するために、ショット特性情報2230等を分析する。ショット分散アナライザ2250は、ショット分散表示部(例えば、図20の2330のように表示される表示部)を生成するために、ショット特性情報2230を分析する。構成要素オプションアナライザ2260は、ゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素に対して適切なオプションを特定するために、身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報2220、及び/又はショット特性情報2230を分析する。ギャップアナライザ2270は、ゴルフクラブセット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離が実質的に均一であるゴルフクラブセット、及び/又はゴルフクラブセット内のギャップ距離の推移(例えば、セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離は、セット内を通して、広がることもあれば狭まることもある)を特定するために、身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報2220、及び/又はショット特性情報2230を分析する。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図16では、1つ又は複数の構成要素が個別のステップとして表現されているが、処理装置2130の2つ以上の構成要素を1つのステップに統合してもよい。図16では、特定の構成要素が処理装置2130内に統合されているが、1つ又は複数の構成要素を処理装置2130から独立させることが可能である。一例では、データベース2290を中央サーバ(図示せず)内に統合することができ、処理装置2130は、データベース2290からローカル記憶装置又はメモリ(図示せず)に情報をダウンロードすることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
次に図17を参照すると、例えば、グラフィカルユーザインターフェイス2280は、複数の表示部2300(概して、2310、2320、2330、及び2340として同時又は一斉に表示される)を生成することができる。例えば、複数の表示部2300には、三次元弾道表示部2310と、二次元弾道表示部2320と、ショット分散表示部2330と、構成要素オプション表示部2340とが含まれていてもよい。概して、複数の表示部2300は、ゴルフクラブのカスタムフィッティングセッションに関連する仮想的な描画及び/又は情報を提供することができる。図17では、特定の数の表示部を示しているが、複数の表示部2300に含める表示部を増やしたり減らしたりして、ゴルフクラブのカスタムフィッティングセッションに関連する仮想的な描画及び/又は情報を提供することができる。また、図17では、複数の表示部2300に対して、特定の構成及びサイズを示しているが、グラフィカルユーザインターフェイス2280は、複数の表示部2300を他の異なる構成、サイズ等で生成することができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図18の例では、三次元弾道表示部2310は、特定のゴルフクラブと関連付けられた、ゴルフボールの初期の位置2440からの1つ又は複数の弾道2400(通常、2410、2420、2430として表示される)を生成することができる。即ち、三次元弾道表示部2310は、ゴルフボールを打つ個人2140の視点から、及び/又は個人2140の近くに位置する誰か他の人の視点から弾道2400を生成することができる。一例では、三次元弾道表示部2310は、特定のゴルフクラブを使用した第1のゴルフボールショットを示す第1の弾道2410と、同一のゴルフクラブを使用した第2のゴルフボールショットを示す第2の弾道2420と、同一のゴルフクラブを使用した第3のゴルフボールショットを示す第3の弾道2430を生成することができる。
図18では、第1の弾道2410と、第2の弾道2420と、第3の弾道2430が、実線、破線、及び点線でそれぞれ描写されているが、弾道2400が色、及び/又は陰影の種類によって表現されていてもよい。一例では、第1の弾道2410を第1の色(例えば、赤色)で示し、第2の弾道2420を第2の色(例えば、青色)で示し、第3の弾道2430を第3の色(例えば、黄色)で示すことができる。別の例では、第1の弾道2410を第1のゴルフクラブに関連付けて、第2の弾道2420を第2のゴルフクラブに関連付けて、第3の弾道2430を第3のゴルフクラブに関連付けてもよい。以下に詳細に説明するように、第1のゴルフクラブ、第2のゴルフクラブ、及び第3のゴルフクラブは、1つ又は複数の構成要素オプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ、跳ね返り、重量(例えばスイング重量))が、互いに異なるものであってもよい。特に、第1の弾道2410は、第1のゴルフクラブと関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。第2の弾道2420は、第2のゴルフクラブと関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。第3の弾道2430は、第3のゴルフクラブと関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。したがって、第1の弾道2410を第1の色(例えば、赤色)で示し、第2の弾道2420を第2の色(例えば、青色)で示し、第3の弾道2430を第3の色(例えば、黄色)で示すことができる。上記の実施例では特定の色について説明しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、陰影の種類等の他の適切な描写方法によって使用することができる。
三次元弾道表示部2310では、上記の弾道情報に加えて、カスタムフィッティングセッションの場所の環境情報(例えば、標高、風速、湿度、及び/又は温度)を提供することもできる。図18及び上記の実施例では、3つの弾道を描写及び説明しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムでは、弾道数を3つより増やすことも減らすこともできる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図19を参照すると、例えば、二次元弾道表示部2320は、最適な弾道の範囲2540に対して、1つ又は複数の弾道2500(通常、2510、2520、及び2530として表示される)を生成することができる。図19では、最適な弾道範囲2540を点線で描写しているが、最適な弾道範囲2540は、グレースケールの帯として描写されていてもよい。特に、最適な弾道範囲2540は、最適な弾道と許容誤差に基づくことが可能である。上限2542及び下限2544により、最適な弾道に対する許容誤差を定義することができる。二次元弾道表示部2320は、弾道2500の側面図を提供することができる。特に、弾道2500のそれぞれで、特定のゴルフクラブを使用したショットを示すことができる。例えば、第1の弾道2510では、あるゴルフクラブを使用した第1のショットの弾道を示すことができる。第2の弾道2520では、同一のゴルフクラブを使用した第2のショットの弾道を示すことができる。第3の弾道2530では、同一のゴルフクラブを使用した第3のショットの弾道を示すことができる。或いは、弾道2500のそれぞれは、ゴルフクラブに関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。例えば、第1の弾道2510は、第1のゴルフクラブに関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。第2の弾道2520は、第2のゴルフクラブ(第1のゴルフクラブとは異なる)に関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。第3の弾道2530は、第3のゴルフクラブ(第1及び第2のゴルフクラブとは異なる)に関連付けられた複数のショットの平均を示すことができる。特に、以下に説明するように第1、第2、及び第3のゴルフクラブは、互いに1つ又は複数の構成要素オプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ、跳ね返り、重量等)が異なっていてもよい。最適な弾道範囲2540は、特定のスイングパラメータ(例えば、スイング速度、ボール速度等)を使用して個人の目標範囲を示すことができる。したがって、弾道2500を最適弾道範囲2540と比較することができる。
二次元弾道表示部2320は、上記の弾道情報に加えて、各ショットに関連するショット情報(例えば、クラブ速度、ボール速度、スマッシュファクタ、打出し角度、バックスピン、サイドスピン、垂直着地角、オフライン距離、キャリー距離等)を提供することもできる。また、二次元弾道表示部2320は、一連のショットに関連するショット情報を展開又は非表示にすることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
次に図20を参照すると、ショット分散表示部2330は、ショット分散と関連付けられた1つ又は複数の外周2600(一般に2610及び2620のように表示される)を生成することができる。外周2600の各外周では、特定のゴルフクラブを使用して得られた2つ以上のショットを示すことができる(例えば、分散の目測)。また、各外周を使用して、範囲内に入っている特定のパーセントのショット(例えば90%)を取り囲むことができ、これに対し、複数のショット(例えば10%)はその特定の外周の外側に表示され得る。
一例では、ショット分散表示部2330は、第1のゴルフクラブに関連付けられた複数のショットを内包する第1の外周2610と、第2のゴルフクラブ(第1のゴルフクラブと異なる)に関連付けられた複数のショットを内包する第2の外周2620とを生成することができる。特に、以下に詳しく説明するように、第1のゴルフクラブと第2のゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素オプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ、跳ね返り、重量等)を互いに異なるものとしてもよい。第1の外周2610を第1の色(例えば、青色)で示し、第2の外周2620を第2の色(例えば、赤色)によって示してもよい。
ショット分散表示部2330は、実質的にストレートなショット(例えば、2640として表示されるショット)を表現するために、中心線2630を提供することができる。中心線2630を使用することにより、各ショットのオフライン距離2650を求めることができる。中心線2630より左側のショットは、フックショット、ドローショット、又はプルショットであり、一方、中心線2630より右側のショットは、スライスショット、フェードショット、又はプッシュショットである。例えば、第1の外周2610によって囲まれたショットは、フックショット、ドローショット、及び/又はプルショットを含み得る。第2の外周2620によって囲まれたショットは、ドローショット、スライスショット、又はフェードショット及び/又はプッシュショットを含み得る。
図20では、楕円形の外周を表現しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは他の適切な形状(例えば、円、矩形等)の外周も含むこともできる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
構成要素オプション表示部2340は、ゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素に関連する1つ又は複数のオプションを表示することができる。一例において、構成要素オプション表示部2340は、個人2140に対応する身体的特性情報、パフォーマンス特性情報、及び/又はショット特性情報に基づいて、製造業者によって提示されるドライバタイプのゴルフクラブの1つ又は複数のモデルを示すことができる。特に、構成要素オプションアナライザ2260は、ゴルフクラブのスイング速度、及び、個人2140の性別に基づいて特定のモデルを特定することができる(例えば、モデルオプション)。構成要素オプションアナライザ2260は、選定されたモデルオプションに基づいて、選定されたこのモデルオプションと一緒に製造業者によって提示される1つ又は複数のロフトを特定することができる(例えば、ロフトオプション)。更に、構成要素オプションアナライザ2260は、選定されたモデルオプションと、選定されたロフトオプションに対応するシャフトの1つ又は複数のタイプ(例えば、レギュラー、スティッフ、エキストラスティッフ、ソフト)を提供することもできる(例えば、シャフトオプション)。例えば、構成要素オプションアナライザ2260は、個人2140のスイング速度に基づいて、シャフトオプションを特定することができる。構成要素オプションアナライザ2260は、選定されたモデルオプションと、選定されたロフトオプションと、選定されたシャフトオプションに基づいて、そのモデルオプションと、そのロフトオプションと、そのシャフトオプションとに対応する1つ又は複数の長さを特定することができる。また、構成要素オプションアナライザ2260は、選定されたモデルオプションと、選定されたロフトオプションと、選定されたシャフトオプションと、選定された長さオプションとに対応する1つ又は複数のグリップを特定することができる。例えば、ショットの弾道がスライスになるため、それを真直ぐな弾道にしたいという個人2140の場合、構成要素オプションアナライザ2260は、個人2140が曲がりの少ないボール弾道を実現できるように(例えばサイドスピンが小さくなるように)、比較的薄めのグリップを特定することができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
構成要素オプションアナライザ2260及び/又は構成要素オプション表示部2340は、ゴルフクラブの各構成要素の最適なオプションを特定するために、交換可能なクラブヘッド及びシャフトシステムと関連して用いられる。構成要素オプションアナライザ2260は、ゴルフクラブの特定の構成要素の種々のオプションを、他の構成要素を固定した状態で変更することにより、その特定の構成要素に対して最適なオプションを決定することができる。一例では、同じモデルにおいて、ロフトが異なる種々のクラブを使用することにより、個人に最も適したロフトを決定することができる。
フィッティングセッション中に、個人2140に仮想的な経験をさせるために、処理装置2130は、入力装置2110を介して環境特性情報2235(図15)を受信することもできる。これにより、処理装置2130は、個人2140がゴルフを1ラウンド、プレーする可能性のある環境の視覚表示を(例えば、複数の表示部2300を介して)生成することができる。例えば、環境特性情報2235には、ゴルフボールの条件(例えば、ゴルフボールのブランド(高品質のゴルフボール、又は高品質でないゴルフボール等)、ゴルフボールの構造(ツーピースボール、マルチレイヤボール等)、ゴルフボールのタイプ(ディスタンスボール、スピンコントロールボール等)、ゴルフボールのカバー(サーリンカバー、ウレタンカバー等))、天候条件(気温、湿度、風等)、ゴルフコースの条件(ゴルフコースの標高、ゴルフコースのフェアウェイ表面の条件、ゴルフコースのグリーン表面の条件等)、及び/又はゴルフを1ラウンドするときの他の適切な環境条件が含まれ得る。
一例では、個人2140は、通常、比較的に標高の高い場所にあるゴルフコースでプレーすると考えられるが、フィッティングセッションは、比較的に標高が低い場所で実施される場合がある。したがって、処理装置2130は、そのようなゴルフコースの標高の近似値等の環境特性情報2235を(例えば、入力装置2110を介して)受信することができる。弾道アナライザ2240及び/又はショット分散アナライザ2250は、フィッティングセッションの実行時に、その近似標高値に基づいて視覚的表現を複数の表示部2300に生成することが可能になる。結果として、処理装置2130は、三次元弾道表示部2310に弾道2400を、二次元弾道表示部2320に弾道2500を、及び/又はショット分散表示部2330に外周2600を生成するために、ショット特性情報2230(例えば、追跡装置2120を介して取得)、及び、環境特性情報2235を使用することができる。
別の例において、個人2140は、通常、ゴルフの1ラウンド中に特定ブランドの高品質ゴルフボールを使用するかもしれない。個人2140は、フィッティングセッション時に、高品質でないゴルフボール(例えば、ドライビングレンジ用のボール)を打ってもよいが、処理装置2130は、(例えば、弾道アナライザ2240及び/又はショット分散アナライザ2250を介して)個人2140がフィッティングセッション中に、特定ブランドの高品質ゴルフボールを使用した場合と同じように、仮想表現を提供することができる。例えば、個人2140は、フィッティングセッション中に、高品質でないゴルフボールを打ってもよいが、弾道アナライザ2240は、三次元弾道表示部2310に弾道2400を、及び/又は二次元弾道表示部2320に弾道2500を生成するために、特定ブランドの高品質ゴルフボールに関連するデータとショット特性情報2230とを使用することができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
上記の例では、個人2140にゴルフクラブをカスタムフィッティングするフィッティングシステム2100を説明しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは他の適切な形で使用してもよい。処理装置2130は、構成要素オプション表示部2340に加えて、又はこれに代えて、情報提供又は教育を目的としてマルチメディア表示部を提供することもできる。例えば、マルチメディア表示部では、ゴルフクラブやゴルフのプレー等の種々の様態を説明するビデオを提供してもよい。このように、処理装置2130は、1つ又は複数のゴルフクラブについて推奨製品を提供することに代えて、又はそれに加えて、情報分析又は教育的分析を提供することができる。
図21は、個人2140に関連する身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報2220、及び/又はショット特性情報2230に基づいて、個人2140に適したゴルフクラブを特定するように、図15の処理装置2130が構成され得る一方法を示す。例示的なプロセス2700は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、又は他の大容量記憶装置(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、CD、DVD)等の、マシンアクセス可能媒体の任意の組み合わせで格納される多様なプログラミングコードのいずれかを利用するマシンアクセス可能命令として実施可能である。例えば、マシンアクセス可能命令の具現化は、プログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、消却・プログラム可能型読取専用メモリ(EPROM)、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気媒体、光媒体、及び/又は他の適切なタイプの媒体等のマシンアクセス可能媒体によって行われ得る。
図21には、特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は、他の時間的な順序で実行することも可能である。また、例示的なプロセス2700は、図15及び図16の処理装置2130に関連して、個人2140にゴルフクラブを推奨する一方法の実施例として提供及び説明するにすぎない。実施例のプロセス2700は、交換可能な構成要素システム(例えば、交換可能なクラブヘッド/シャフトシステム)を使用して、ゴルフクラブの種々の構成要素に対して様々なオプションの組み合わせ(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ、跳ね返り、及び/又は重量)を提供することもできる。
図21の例では、プロセス2700は、(例えば、図15及び図16の処理装置2130を介して)ゴルフクラブの複数の構成要素のそれぞれに対してオプションを特定することから始めることができる(ステップ2710)。各構成要素に対するオプションは、データベース2290に格納された内容に従って特定することができる。概して、プロセス2700は、各構成要素に対して独立した処理が実行されるように、複数の構成要素のそれぞれに対して最適なオプションを特定するために、複数の構成要素のそれぞれを分離することができる。即ち、個人2140は、第1の構成要素の第1のオプションを備えるゴルフクラブを使用して、ゴルフボールを1回又は複数回ショットすることができる。一例では、フィッティングシステム2100(図15)は、ドライバタイプのゴルフクラブを個人2140にフィッティングさせることができる。したがって、構成要素オプションアナライザ2260は、身体的特性情報2210とパフォーマンス特性情報2220に基づき、個人2140に対して特定のモデルを特定することができる。プロセス2700は、第1の構成要素の第1のオプション(例えば、A1)に基づく1つ又は複数のショットを(図15の追跡装置2120を介して)モニタすることができる(ステップ2720)。
構成要素オプションアナライザ2230は、ステップ2720で得られたショット結果に基づいて、第1のオプション(例えば、A1)が第1の構成要素に対して最も適しているかどうか判定することができる(ステップ2730)。ステップ2730での判定は、第1の実施形態のステップ1230での判定の場合と同様の基準で行うことが可能である。第1のオプションが第1の構成要素に対して最も適したオプションでない場合、プロセス2700は次のステップに進み、第1構成要素として第2のオプション(例えば、A2)を特定する(ステップ2740)。プロセス2700は、構成要素オプションアナライザ2260が第1の構成要素に対して最も適切なオプション(例えば、AN)を特定するまで、前述のごとく、ループを継続して実行することができる。
ステップ2730に戻り、第1の構成要素に対して第1のオプションが最も適している場合、プロセス2700は、次のステップに進み、第1の構成要素に対して最適なオプションに基づいて、第2の構成要素に対するオプションを特定することができる(ステップ2750)。例えば、プロセス2700では、最適なモデルに対応する最適なロフトを特定することができる。ステップ2700では、第2の構成要素の第1のオプション(例えば、B1)を組み込んだクラブに基づく1つ又は複数のショットを、(例えば、図15の追跡装置2120の打出しモニタを介して)モニタすることができる(ステップ2760)。
構成要素オプションアナライザ2230は、ステップ2760から得られたショット結果に基づいて、第1のオプション(例えば、B1)が、第2の構成要素に対して最も適しているかどうか判定することができる(ステップ2770)。ステップ2770での判定は、第1の実施形態のステップ1230での判定の場合と同様の基準で行うことができる。第1のオプションが第2の構成要素に対して最も適したオプションでない場合、プロセス2700は次のステップに進み、第2構成要素の第2のオプション(例えば、B2)を特定する(ステップ2780)。プロセス2700は、構成要素オプションアナライザ2260が第2の構成要素に対して適切なオプション(例えば、BN)を特定するまで、前述のごとく、ループの実行を継続することができる。
ステップ2770に戻り、第1のオプションが第2の構成要素に対して適切なオプションであると判定されると、プロセス2700は、次のステップに進み、第1及び第2の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN、BN)を特定することができる(ステップ2790)。
図21では、2つの構成要素に対して最適なオプションを特定する方法を示しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムでは3つ以上の構成要素に対して最適なオプションを特定することもできる。図21には、特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は他の時間的な順序で実行することも可能である。例えば、図21に示した2つ以上の処理は、順番に、同時に、又は一斉に実行してよい。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
前述のように、プロセス2700は、まず、最初の構成要素の最適なオプションを特定することができる。最初の構成要素の最適なオプションを特定することに応答して、プロセス2700は、その構成要素の最適なオプションに基づいて、次の構成要素の最適なオプションを特定することができる。或いは、図22に示すように、プロセス2800は、構成要素の最適オプションの特定を、別の構成要素の最適オプションの場合とは独立して行うことができる。プロセス2800は、ゴルフクラブの複数の構成要素のそれぞれに対して、オプションを特定することから始めることができる(ステップ2810)。プロセッサ2800は、第1の構成要素の第1のオプション(例えば、A1)に基づく1つ又は複数のショットを(例えば、図15の追跡装置2120の打出しモニタを介して)モニタすることができる(ステップ2820)。
構成要素オプションアナライザ2230は、ステップ2820で得られたショット結果に基づいて、第1のオプション(例えば、A1)が第1の構成要素に対して最適なオプションかどうか判定することができる(ステップ2830)。第1のオプションが第1の構成要素に対して最適なオプションでない場合、プロセス2800は、次のステップに進み、第1構成要素の第2のオプション(例えば、A2)を特定することができる(ステップ2840)。構成要素オプションアナライザ2260が、第1の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN)を特定するまで、プロセス2800は、前述のごとく継続的にループを実行することができる。
ステップ2830に戻り、第1のオプションが第1の構成要素に対して最適なオプションであると判定されると、プロセス2800は次のステップに進み、第1の構成要素に対して最適なオプションから独立した第2の構成要素のオプションを特定することができる(ステップ2850)。プロセス2800は、第2の構成要素の第1のオプション(例えば、B1)に基づく1つ又は複数のショットを(例えば、図15の追跡装置2120を介して)モニタすることができる(ステップ2860)。
構成要素オプションアナライザ2230は、ステップ2860から得られたショット結果に基づいて、第1のオプション(例えば、B1)が第2の構成要素に対して最適なオプションであるかどうか判定することができる(ステップ2870)。第1のオプションが第2の構成要素に対して最適なオプションでない場合、プロセス2800は次のステップに進み、第2構成要素の第2のオプション(例えば、B2)を特定することができる(ステップ2880)。プロセス2800は、構成要素オプションアナライザ2260が第2の構成要素に対して最適なオプション(例えば、BN)を特定するまで、前述のごとく、ループの実行を継続することができる。
ステップ2870に戻り、第1のオプションが第2の構成要素に対して最適なオプションである場合、プロセス2800は、次のステップに進み、第1及び第2の構成要素に対して最適なオプション(例えば、AN、BN)を特定することができる(ステップ2890)。
図22では、2つの構成要素に対して最適なオプションを識別する方法を示しているが、本明細書で説明する方法、装置、及びシステムでは、3つ以上の構成要素に対して最も適なオプションを特定することもできる。図22には特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は、他の時間的な順序で実行することも可能である。例えば、図22に示す2つ以上の処理は、順番に、同時に、又は一斉に実行してよい。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図23と図24の実施例では、処理装置2130は、1つ又は複数のギャップ分析表示部を生成することができる(一般に2900及び3000のように表示される)。ギャップ分析表示部2900及び3000は、それぞれ、異なるゴルフクラブ(例えば、セット内の2本のゴルフクラブ)を使用して打った2つのショット間での少なくとも1つのギャップ距離を視覚的に表示することができる(一般には2905及び3005のように表示される)。ギャップ距離2905は、2本の異なるゴルフクラブで打たれた2つのショットのキャリー距離の差とすることができる。一例では、個人2140は、6番アイアンゴルフクラブでゴルフボールを打って150ヤードの飛距離を出すことができ、また、個人2140は、5番アイアンゴルフクラブでゴルフボールを打って160ヤードの飛距離を出すことができる。したがって、5番アイアンゴルフクラブと6番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離2905は、10ヤードとなる。また、概して、図23の2910と2920のように示されるキャリー距離は、ゴルフクラブによって打撃されてから着地するまでのゴルフボールの移動距離とすることができる。これにより、ギャップ距離2905は、第1のショット2915に対応するキャリー距離2910と、第2のショット2925に対応するキャリー距離2920との差とすることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
或いは、図24に示すように、ギャップ距離3005を、異なる2本のゴルフクラブで打った2つのショット間における総合距離の差とすることが可能である。特に、ギャップ距離3005は、異なる2本のゴルフクラブで打った2つのショット間における総合距離の差とすることができる。概して、3010及び3020のように表示される総合距離はそれぞれ、キャリー距離2920及び2930に、ゴルフボールが着地してから最終的な位置に静止するまでのゴルフボールの移動距離を足し算した距離とすることができる。したがって、ギャップ距離3005は、第1のショット2915に対応する総合距離3010と、第2のショット2925に対応する総合距離3020との差とすることができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
ゴルフルール規定団体により、ゴルフのラウンド中に、個人2140が使用できるゴルフクラブの本数(例えば、個人2140がゴルフバッグに入れて携帯できるゴルフクラブの本数)が規定されている。例えば、個人2140は、最大で14本のゴルフクラブをゴルフバッグに入れて携帯することを許されている。しかしながら、個人2140は、必ずしも14本のクラブ全てを効果的に使用できるとは限らない。以下に詳しく説明するように、セット内の多様なゴルフクラブ(例えば、フェアウェイウッドタイプのゴルフクラブ、ハイブリッドタイプのゴルフクラブ、アイアンタイプのゴルフクラブ、ウェッジタイプのゴルフクラブ等)のショット間のギャップを均一に維持することにより、個人2140のパフォーマンスを支援することができる。或いは、個人2140は、15本以上のゴルフクラブを所有、使用、及び/又は購入し、コースの条件に基づいてクラブを交換してもよい。
概して、ギャップアナライザ2270(図16)は、ギャップが均一となるゴルフクラブセットを提供するために、身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報22220、及び/又はショット特性情報230を分析することができる。ギャップアナライザ2270は、個人2140のスイング速度に加えて、ショット特性情報2230(例えば、2本以上のゴルフクラブに関連する2つ以上のショットのボール速度、ボール打出し角度、ボールスピン率)を使用することにより、個人2140が使用し得る他のゴルフクラブについてもボール打出しパラメータ(例えば、ボール速度、ボール打出し角度、ボールスピン率等)を計算及び推定することができる。一例では、個人2140は、第1のゴルフクラブ(例えば、7番アイアン)を使用して、2つ以上のショットを打つことができる。また、個人2140は、第2のゴルフクラブ(例えば、ハイブリッド22°)を使用して、2つ以上のショットを打つこともできる。ギャップアナライザ2270は、これらのショットのショット特性情報2230と、フィッティングプロセス中に個人2140がどのショットにも使用していないゴルフクラブに関する参照データとに基づいて、個人2140のために、種々のゴルフクラブのボール打出しパラメータをシミュレートすることができる。例えば、参照データは、他の個人によって打たれたショットを基に算出及び/又は計測することができる。参照データは、データベース2290(図16)に格納することができる。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図25を参照すると、例えば、ギャップアナライザ2270は、実質的に均一なギャップ距離で関連付けられたセットを実現する複数のゴルフクラブを特定することができる。一例では、ギャップ距離は、隣り合う2本のクラブの2つのキャリー距離の差とすることができる。特に、ギャップアナライザ2270は、ゴルフクラブセットの隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離が実質的に均一となる12本のゴルフクラブのセットを識特定することができる(例えば、ドライバタイプのゴルフクラブとパタータイプのゴルフクラブは除外する)。上記の実施例に従い、個人2140のために、8番アイアンゴルフクラブと7番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離3110を10ヤードに設定することができる(キャリー距離は、それぞれ130ヤードと140ヤード)。このように、セットにおける隣り合う2本のゴルフクラブ間の実質的に均一なギャップ距離も、同様に約10ヤードとすることができる。表に示すように、7番アイアンゴルフクラブと6番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離3120を、10ヤードとすることができる(例えば、キャリー距離は、それぞれ140ヤードと150ヤード)。同様に、6番アイアンゴルフクラブと5番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離3130を、10ヤードとすることができる(例えば、キャリー距離はそれぞれ150ヤードと160ヤード)。
ギャップ距離3110、3120、及び3130とは対照的に、個人2140に対する5番アイアンゴルフクラブと4番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離3140が、10ヤードの実質的に均一なギャップ距離より短くなる場合がある。したがって、ギャップアナライザ2270は、5番アイアンゴルフクラブと4番アイアンゴルフクラブとの間のギャップ距離3140が、10ヤードの均一なギャップ距離より短いため、4番アイアンゴルフクラブに替えて、ハイブリッドゴルフクラブを個人2140に対して特定することができる。ギャップアナライザ2270は、セット内で、5番アイアンゴルフクラブと次のゴルフクラブとのギャップ距離を、10ヤードに維持するために、5番アイアンゴルフクラブとハイブリッド22°ゴルフクラブとの間のギャップ距離が、10ヤードになる(例えば、5番アイアンゴルフクラブとハイブリッド22°ゴルフクラブのキャリー距離はそれぞれ、160ヤードと170ヤード)ことから、ハイブリッド22°ゴルフクラブを特定することができる。別の例では、ギャップアナライザ2270は、ハイブリッド22°ゴルフクラブとハイブリッド18°ゴルフクラブとのギャップ距離が10ヤード(例えば、キャリー距離はそれぞれ170ヤードと180ヤード)であるのに対し、ハイブリッド22°ゴルフクラブとハイブリッド15°ゴルフクラブとの間のギャップ距離は15ヤード(例えば、キャリー距離はそれぞれ170ヤードと185ヤード)であることから、ハイブリッド15°ゴルフクラブではなく、ハイブリッド18°ゴルフクラブを特定することができる。ギャップアナライザ2270は、個人2140のスイング速度に加えて、ショット特性情報2230(例えば、ボール速度、ボール打出し角度、ボールスピン率等)を適用することにより、セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間で実質的に均一なギャップ距離を実現することができる。
或いは、ギャップアナライザ2270は、ゴルフクラブセットにおけるギャップ距離の推移を特定することができる(例えば、セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離は、セット内を通して、広げることも狭まることも可能である)。特に、ギャップアナライザ2270は、セット内の第1のゴルフクラブグループにおける第1のギャップ距離、及び同一セット内の第2のゴルフクラブグループにおける第2のギャップ距離を特定することができる。一例では、ギャップアナライザ2270は、セット内のウェッジタイプのゴルフクラブに対する第1のギャップ距離(8ヤード)と、アイアンタイプのゴルフクラブに対する第2のギャップ距離(10ヤード)を特定することができる。更に、ギャップアナライザ2270は、フェアウェイウッドタイプのゴルフクラブに対する第3のギャップ距離(15ヤード)を特定することができる。
上記の実施例では、隣り合う2本のクラブの2つのキャリー距離の差としてギャップ距離を説明しているが、ギャップ距離は、隣り合う2本のクラブの2つの総合距離の差としてもよい。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
図26の実施例では、プロセス3200は、個人2140に関連する身体的特性情報2210を受信することから始めることができる(例えば、入力装置2110を介して)(ステップ3210)。ステップ3200では、個人2140に関連するパフォーマンス特性情報2220を受信することもできる(例えば、入力装置2110を介して)(ステップ3220)。更に、プロセス3200は、個人2140に関連するショット特性情報2230を受信することができる(例えば、追跡装置2120を介して)(ステップ3230)。また、プロセス3200は、個人2140と関連する環境特性情報2235を受信することもできる(例えば、追跡装置2120を介して)(ステップ3235)。
プロセス3200は、(例えば、弾道アナライザ2240、ショット分散アナライザ2250、構成要素オプションアナライザ2260、及び/又はグラフィカルユーザインターフェイス2280を介して)身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報2220、ショット特性情報2230、及び/又は環境特性情報2235に基づいて複数の表示部2300を生成することができる(ステップ3240)。また、プロセス3200は、(例えば、構成要素オプションアナライザ2260を介して)ゴルフクラブの1つ又は複数の構成要素と関連付けられた最適なオプションを特定することができる(ステップ3250)。更に、プロセス3200は、(例えば、ギャップアナライザ2270を介して)セット内の隣り合う2本のゴルフクラブ間のギャップ距離を使用して、ゴルフクラブセットを特定することができる(ステップ3260)。上記のように、ギャップ距離は、ゴルフクラブセットの全体を通して実質的に均一にすることができる。或いは、ゴルフクラブセットの全体を通してゴルフクラブの種類に基づいてギャップ距離を次第に長くしたり短くしたりすることもできる。
図26では、特定の順序で処理が示されているが、これらの処理は、他の時間的な順序で実行することも可能である。例えば、図26に示した2つ以上の処理は、順番に、同時に、又は一斉に実行してよい。また、図26に示した1つ又は複数の処理は、全く実行しない場合もある。一例では、プロセス3200は、ステップ3260を実行しない場合がある(例えば、プロセス3200はステップ3250のあと、終了する場合がある)。本明細書で説明する方法、装置、及びシステムは、この点について限定されるものではない。
上記の特性情報(例えば、身体的特性情報2210、パフォーマンス特性情報2220、ショット特性情報2230、環境特性情報2235)の組み合わせを使用することにより、個人に合わせて、ゴルフクラブをカスタマイズすることが可能であり、その結果として、パフォーマンスを最大限に高めることができる。三次元弾道表示部2310と、二次元弾道表示部2320と、ショット分散表示部2330とを備える複数の表示部2300では、フィッティングセッション中に、仮想体験を提供できる。フィッティングセッション中の各ショットが、多様な方法で表示されることにより、ゴルフクラブフィッターは可能な限り様々な視点から分析してフィッティングメッセージを、個人に伝達することができる。表示部2310、2320、2330のそれぞれでは、例えば、ショットを個別に表示することも、ショットを打つのに使用した各クラブの平均として表示することもできる。本明細書で説明する装置、方法、及びシステム(フィッティングシステム2100)を使用しない場合、ゴルフクラブフィッターは、特定のクラブ構成によりゴルフショットの種々の特性(スピン、総合距離、キャリー距離、オフライン、分散等)が変更されたかどうかを、他のクラブの構成との比較により判定するめに、追跡装置210からの表形式のデータに大きく依存して結果を推定する。本明細書で説明する装置、方法、及びシステム(適合システム2100)では、ゴルフクラブフィッター及び/又は個人に視覚ツールが提供されるので、ゴルフショットの結果を確認し、視覚的なグループ化で平均値を容易に比較できる。
これらの特性情報の組み合わせ、即ち、身体的特性情報2210(個人の性別、年齢、利き手、手の寸法、身長、又は手首から床までの距離の少なくとも1つに関連する)と、パフォーマンス特性情報2220(1本又は複数本のゴルフクラブの平均キャリー距離、ゴルフのハンディキャップ、又はゴルフの好み(個人の距離、方向、弾道、又はショットパターンに対応)の少なくとも1つに関連する)と、ショット特性情報2230(ショット時のゴルフクラブの速度、ゴルフクラブの打撃に反応したゴルフボールの速度、ゴルフクラブの打撃に反応したゴルフボールの打出し角度、ゴルフクラブの打撃に反応したゴルフボールのバックスピン、ゴルフクラブの打撃に反応したゴルフボールサイドスピン、ゴルフボールのスマッシュファクタ、ショットの総合距離、ショットの曲がり、又は個人によるショットのオフセンター距離の少なくとも1つに関連する)との組み合わせは、ゴルフクラブがカスタムフィッティングされている個人に対して、ゴルフクラブをより適切にカスタマイズために有効な追加情報となり得る。追加情報を使用すれば、ゴルフクラブをより適切にカスタマイズして、個人のニーズ及び要求を満たすことができる。また、構成要素オプションアナライザ2260は、推奨製品を提示する際、物理的に打たれたショットと使用されたクラブに加えて、個人の好み及び技量を考慮することができる。本明細書で説明する装置、方法、及びシステム(例えば、適合システム2100)を使用しなくても、ゴルフクラブフィッターは、そのような分析及び推奨製品の提示を手動で行うことができるが、その場合、クラブフィッターの技量が基礎となり、先入観が入るため大きなばらつきを伴う可能性がある。更に、本明細書で説明する装置、方法、及びシステム(例えば、適合システム2100)を使用しない場合、個人は選定の根拠を確認することができず、購入を決断する際に不安になるかもしれない。
上記の機能に加えて、環境特性情報2235も、個人に対してゴルフクラブをより適切にカスタマイズするために有効な追加情報となり得る。したがって、フィッティングセッションでは、種々のゴルフクラブの仮想体験を、個人に提供することができる。複数の表示部2300が提供されているため、ゴルフクラブフィッターは、適切なツールを選択して、ゴルフクラブのフィッティングが行われている個人に対して、何を伝えようとしているのかを示すことができるようになる。
一例において、個人のショットが非常に高い場合(例えば、空中漂流移動の場合)、ゴルフクラブフィッターは、二次元表示部2320を使用して、個人のショットを最適な帯域(最適な弾道範囲540)と比較することができる。したがって、ショットが高すぎて、キャリー距離及び/又は転がり距離が失われるので、最大距離が出ない理由を確認することができる。また、ゴルフクラブフィッターは、ショット分散表示部2330を使用して、第1のクラブで打たれた第1のグループショットと第2のクラブで打たれた第2のグループショットを確認し、ショットの分散結果に基づいて第1のクラブ又は第2のクラブを推奨することができる。
弾道表示部は、個人のショットに関する種々のグラフィカル表現を提供することが可能であり、これにより、ゴルフクラブを個人に合わせてより適切にカスタマイズすることができる。また、三次元表示部2310により、ゴルフクラブフィッターは、種々の角度からショットを表示すること、及びショットの転がりの着地角度を表示することが可能になる。
二次元表示部2320は、最適な弾道範囲2540に対して、1つ又は複数の弾道2500を生成することができる。個人2140及びゴルフクラブフィッターは、個人2140に関連する弾道を、最適な弾道範囲2540と容易に比較することができる。更に、二次元表示部2320により、個人のゴルフショットの形状と最適なショット帯域とを、ゴルフクラブフィッターが容易に比較できるようにすることも可能である。
ショット分散表示部2330は、個人2140に対するフィッティングが正しく行われるように、個人2140に関連するショットの代表的なタイプ(例えば、フック、ドロー、プル、スライス、フェイス、又はプッシュショット)を示すことができる。また、ゴルフクラブフィッターは、ショット分散表示部2330を使用して、第1のクラブで打たれた第1のグループショットと、第2のクラブで打たれた第2のグループショットを確認し、ショットの分散結果に基づいて第1のクラブ又は第2のクラブを推奨することができる。
構成要素オプションアナライザ2340と構成要素オプション表示部2340はそれぞれ、個人2140のためにゴルフクラブの種々のオプション(例えば、モデル、ロフト、ライ、シャフト、長さ、グリップ、跳ね返り、重量等)を特定及び表示することができ、これにより、個人2140はそれらのオプションから選択を行い、カスタマイズされたゴルフクラブを使用してプレーができるようになり、パフォーマンスを最大限に向上させることができる。例えば、構成要素オプションアナライザ2340は、個人2140の好みと、技量と、クラブヘッド、シャフト、及び/又はグリップの公知の組み合わせを使用して、個人2140が打ったショットとに基づいて個人2140のために最適化された、クラブヘッドと、シャフトと、グリップとの組み合わせを推奨することができる。
本明細書では方法、装置、システム、及び/又は製造品の特定の実施例について説明したが、本開示の有効範囲はこれに限定されるものではない。むしろ、本開示は、添付した請求項の範囲内に字義的に又は均等論的に完全に入っている全ての方法、装置、システム、及び/又は製造品をカバーする。