JP2009224485A - ダイオードとその製造方法 - Google Patents

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剛 遠藤
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武雄 山本
Masaki Konishi
正樹 小西
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Abstract

【課題】 半導体層の表層部にp型半導体領域とn型半導体領域の両者を有するダイオードにおいて、ダイオードの順方向電圧降下を低減化する技術を提供する。
【解決手段】 表面6aに複数本の溝2が形成されている半導体層3は、p型半導体領域40と、そのp型半導体領域を取り囲む領域に形成されているn型半導体領域30と、n+型カソード領域20を有している。p型半導体領域40は、溝2の底面6cにおいて露出している。オーミック電極51は、溝2の底面6cの範囲内に形成されてp型半導体領域40にオーミック接合J1している。ショットキー電極53は、溝2の側面6を含む表面側の露出範囲に形成されてn型半導体領域30にショットキー接合J2している。カソード電極10は、カソード領域20の裏面側の露出範囲に形成されてカソード領域20にオーミック接合J1している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ショットキー接合とpn接合の両者を利用するダイオードに関する。
ショットキー接合を利用するダイオードの耐圧を高めるために、n型半導体領域のアノード電極側に、p型半導体領域を分散して形成したJBS(Junction Barrier Schottky)型のダイオードが知られている。JBS型のダイオードのアノード電極は、n型半導体領域とp型半導体領域の双方にショットキー接合している。JBS型ダイオードの一例が特許文献1に開示されている。
図11に、特許文献1に開示されているJBS型ダイオード100の構成を示す。ダイオード100は、カソード電極110と、表面に複数本の溝102が形成されている半導体層103と、アノード電極153を備えている。半導体層103は、n+型のカソード領域120とn型半導体領域130とp型半導体領域140を備えている。p型半導体領域140は、溝102の底面106cに露出する領域に形成されている。n型半導体領域130は、p型半導体領域130を取り囲んでいる。アノード電極153は、半導体層103の表面全体を被覆している。即ち、溝102を形成している底面106cと側面106bと、溝102が形成されていない範囲におけるn型半導体領域130の表面106aに、アノード電極153が形成されている。アノード電極153は、n型半導体領域130とp型半導体領域140の双方にショットキー接合している。
アノード電極153にカソード電極110よりも高い電圧を印加すると(順方向電圧を印加すると)、アノード電極153から、アノード電極153とn型半導体領域130の間のショットキー接合と、n型半導体領域130と、カソード領域120を介してカソード電極110に電流が流れる。
カソード電極110にアノード電極153よりも高い電圧を印加すると(逆方向電圧を印加すると)、p型半導体領域140とn型半導体領域130の間のpn接合面から空乏層が広がる。複数個のp型半導体領域140が半導体層103の表面近傍に分散して配置されていると、空乏層が半導体層103の広い範囲に広がり、高い耐圧特性を得ることができる。JBS型のダイオード100は、p型半導体領域140が形成されていない従来のショットキーダイオードよりも、耐圧特性を向上させることができる。
ダイオード100は、半導体層103の表面に複数本の溝102を形成することによって、アノード電極153とn型半導体領域130の間のショットキー接合の面積を広く確保している。ダイオード100は、広いショットキー接合を利用して広い電流経路を確保することができる。ダイオード100は、順方向電圧降下を低減することができる。
特開2007−36052号公報
図11のダイオード100の構造では、アノード電極153とカソード電極110の間に順方向電圧を印加しても、p型半導体領域140とn型半導体領域130で構成されるpn接合が導通し難く、pn接合ダイオードとして機能しない。ダイオード100は、p型半導体領域140を備えているにも関わらず、p型半導体領域140とn型半導体領域130で形成されるpn接合ダイオードの構造を活用することができない。p型半導体領域140とn型半導体領域130で形成されるpn接合ダイオードの構造を活用できれば、さらに順方向の電圧降下を下げられるのに、その利点を享受していない。
本発明は、半導体層の表層部にn型半導体領域とp型半導体領域の両者を有するJBS型のダイオードにおいて、p型半導体領域とn型半導体領域で形成されるpn接合ダイオードの構造を活用することによって、ダイオードの順方向電圧降下を低減化する技術を提供することを目的としている。
本発明のダイオードは、半導体層と、第1アノード電極と、第2アノード電極と、カソード電極を備えている。
半導体層の表面には、複数本の溝が形成されている。半導体層は、p型半導体領域と、そのp型半導体領域を取り囲む領域に形成されているn型半導体領域を有している。そのp型半導体領域は、半導体層の表面に形成されている溝を形成している面(例えば溝の側面や底面)の一部の範囲において露出している。
第1アノード電極は、p型半導体領域が溝を形成している面に露出している範囲内に形成されており、p型半導体領域にオーミック接合している。
第2アノード電極は、n型半導体領域が溝を形成している面に露出している範囲を含む表面側の露出範囲に形成されており、n型半導体領域にショットキー接合している。すなわち、第2アノード電極は、溝が形成されていない範囲におけるn型半導体領域の表面のみならず、溝を形成している底面または側面であってn型半導体領域が露出している面にも形成されている。
カソード電極は、n型半導体領域の裏面側の露出範囲に形成されてn型半導体領域にオーミック接合している。
ここで、ショットキー接合とは、半導体と金属との間にショットキー障壁が存在する接合のことをいう。ショットキー接合では、半導体のバリアハイトと金属のバリアハイトの間に実質的な差が生じている。一方、オーミック接合とは、実質的なショットキー障壁が存在しない接合をいう。オーミック接合では、半導体のバリアハイトと金属のバリアハイトの間に大きな差が存在しない。オーミック接合に順方向の電圧を印加すると、オームの法則に従って電圧に比例した電流が流れる。
上記したダイオードは、p型半導体領域とオーミック接合する第1アノード電極を備えていることを特徴としている。このため、p型半導体領域と第1アノード電極の間に実質的な電位差が生じない。p型半導体領域とn型半導体領域で構成されるpn接合に印加される電位差が、p型半導体領域と電極との間に生じる電位差によって低下しない。pn接合が導通するための電位差がpn接合に印加され易い。pn接合をpn接合ダイオードとして機能させることができる。半導体層の表層部にn型半導体領域とp型半導体領域の両者を有するダイオードの順方向電圧降下を低減することができる。
溝を形成している面が、溝を形成している側面と底面で構成されている場合、p型半導体領域が、溝の底面の少なくとも一部の範囲において露出していることが好ましい。
上記した構成のダイオードによると、逆方向電圧が印加されているときに、pn接合から広がる空乏層によって溝のコーナー部を覆うことができる。これにより、溝のコーナー部に電界が集中する現象を緩和することができ、高耐圧のダイオードを得られる。
半導体層の材料が炭化珪素である場合、第1アノード電極の材料は、チタン、アルミニウム、ニッケル、又はそれらから選択される2種以上の積層であり、第2アノード電極の材料は、モリブデン、チタン、ニッケルのうちのいずれかであることが好ましい。
第1アノード電極が上記した材料であれば、炭化珪素のp型半導体領域と第1アノード電極がオーミック接合する。第2アノード電極が上記した材料であれば、炭化珪素のn型半導体領域と第2アノード電極がショットキー接合する。
本発明のダイオードの製造方法は、マスク形成工程と、溝形成工程と、p型半導体領域形成工程と、第1アノード電極形成工程と、マスク除去工程と、第2アノード電極形成工程とカソード電極形成工程を備えている。
マスク形成工程では、n型半導体層の表面に複数本の開口を有するマスクを形成する。
溝形成工程では、マスクの開口からn型半導体層をエッチングして、複数本の溝を形成する。
p型半導体領域形成工程では、溝を形成する面の一部にp型不純物を注入してp型半導体領域を形成する。
第1アノード電極形成工程では、p型半導体領域が溝を形成する面に露出している範囲内に、p型半導体領域にオーミック接合する第1アノード電極を形成する。
マスク除去工程では、マスクを除去する。
第2アノード電極形成工程では、n型半導体層が溝を形成している面に露出している範囲を含む表面側の露出範囲に、n型半導体領域にショットキー接合する第2アノード電極を形成する。
カソード電極形成工程では、n型半導体層の裏面側の露出範囲に、n型半導体領域にオーミック接合するカソード電極を形成する。
これらの工程を経て、本発明のダイオードを製造することができる。
第1アノード電極形成工程とマスク除去工程の間に、マスクの表面と第1アノード電極の表面に導電性の被覆膜を形成する工程をさらに備えていることが好ましい。この被覆膜は、マスク除去工程で用いられるエッチング剤に対して耐性を有しているものを選択する。マスク除去工程でマスクを除去すると、マスクの表面の被覆膜はマスクとともに除去され、第1アノード電極の表面の被覆膜は除去されない。被覆膜を用いると、マスク除去工程でマスクを除去する際に、第1アノード電極を被覆膜によって保護することができる。その一方で、マスク表面の被覆膜はリフトオフ法によって容易に除去することができる。
第1アノード電極と被覆膜は、電子ビーム蒸着によって形成されることが好ましい。
電子ビーム蒸着によって第1アノード電極と被覆膜を形成すると、溝を形成している面のうちの深さ方向に伸びている面(例えば溝の側面)に、第1アノード電極と被覆膜が蒸着され難い。マスク除去工程でマスクを除去した時点で、溝を形成している面のうちの深さ方向に伸びている面にn型半導体領域を露出させておくことができる。第2アノード電極形成工程で、溝を形成している面のうちのn型半導体領域が露出している面を被覆する第2アノード電極を簡単に形成することができる。
被覆膜はタングステンであり、マスク除去工程で用いられるエッチング剤がフッ酸を含むことが好ましい。
フッ酸を含むエッチング剤を用いる場合に、被覆膜としてタングステンを用いると、被覆膜によって第1アノード電極を保護することができる。
本発明によると、半導体層の表面近傍にn型半導体領域とp型半導体領域の両者を有するショットキーダイオードを、pn接合ダイオードとしても機能するようにできる。これによってショットキーダイオードとpn接合ダイオードの特性を併せ持ったダイオード特性を得ることができる。例えば、ショットキーダイオードの特性である低い閾値電圧と、pn接合ダイオードの特性である低い順方向電圧降下特性を併せ持ったハイブリッドダイオードを実現することができる。
以下に説明する実施例の特徴を整理しておく。
(第1特徴)半導体層内に、ショットキーダイオード構造と、pn接合ダイオード構造が繰返して配列されている。ショットキーダイオード構造が形成されている範囲では、カソード電極と、カソード領域と、n型半導体領域と、ショットキー電極が順に積層されている。pn接合ダイオードの構造が形成されている範囲では、カソード電極と、カソード領域と、n型半導体領域と、p型半導体領域と、オーミック電極が順に積層されている。
(第2特徴)ショットキー電極とオーミック電極は、電気的に接続されている。
(第3特徴)p型半導体領域は、n型半導体基板の表面に形成された溝の底面に、p型不純物を注入して拡散することによって形成されている。
図1に、ショットキーダイオードの構造と、pn接合ダイオードの構造が混在しているダイオード1の要部断面図を示す。
ダイオード1は、カソード電極10と、炭化珪素の半導体層3と、アノード電極50を備えている。
カソード電極10は、半導体層3の裏面3bに形成されている。
半導体層3の表面6aには、複数本の溝2が形成されている。溝2を形成している溝形成面は、側面6bと底面6cを有している。また、半導体層3は、n+型のカソード領域20とn型半導体領域30とp型半導体領域40を備えている。カソード領域20は、半導体層3の裏面3bに露出している。そのカソード領域20に、カソード電極10がオーミック接合している。p型半導体領域40は、溝2の底面6cに露出する領域に形成されている。n型半導体領域30は、p型半導体領域40を取り囲んでいる。n型半導体領域30は、溝2の側面6bと半導体層3の表面6aに露出している。なお、半導体層3の材料は、炭化珪素である。
アノード電極50は、オーミック電極51(第1アノード電極の一例)と被覆膜52とショットキー電極53(第2アノード電極の一例)と表面配線54を備えている。
オーミック電極51は、溝2の底面6cに形成されている。オーミック電極51は、p型半導体領域40にオーミック接合J1している。オーミック電極51は、チタン、アルミニウム、ニッケル、又はそれらから選択される2種以上の積層を用いて形成されている。被覆膜52は、オーミック電極51の表面に形成されている。被覆膜52は、導電性を有している。被覆膜52は、タングステンを用いて形成されている。ショットキー電極53は、n型半導体領域30が表面側に露出している範囲(溝2の側面6bと半導体層3の表面6a)と、被覆膜52の表面に形成されている。ショットキー電極53は、n型半導体領域30にショットキー接合J2している。ショットキー電極53は、モリブデン、チタン、ニッケルのいずれかを用いて形成されている。表面配線54は、ショットキー電極53の表面に形成されている。表面配線54は、溝2を充填している。表面配線54の表面は平坦化されている。表面配線54は、アルミニウムによって形成されている。
ダイオード1の半導体層3内に、ショットキーダイオードの構造とpn接合ダイオードの構造が繰り返して配列されている。ショットキーダイオードの構造が形成されている範囲では、カソード電極10と、カソード領域20と、n型半導体領域30と、ショットキー電極53が順に積層されている。pn接合ダイオードの構造が形成されている範囲では、カソード電極10と、カソード領域20と、n型半導体領域30と、p型半導体領域40と、オーミック電極51が順に積層されている。
ダイオード1に逆方向電圧を印加すると、p型半導体領域40とn型半導体領域30の間のpn接合面から空乏層が広がる。ダイオード1では、複数個のp型半導体領域40が半導体層3の表面近傍に分散して配置されている。これにより、ダイオード1に逆方向電圧を印加する際に、空乏層が半導体層3の広い範囲に広がり、高い耐圧特性を得ることができる。
ダイオード1に順方向電圧を印加すると、アノード電極50からカソード電極110に電流が流れる。ショットキーダイオードの構造では、ショットキー電極53から、ショットキー電極53とn型半導体領域30の間のショットキー接合J2と、n型半導体領域30と、カソード領域20を介してカソード電極10に電流が流れる。ダイオード1は、半導体層3の表面6aに複数本の溝2が形成されていることによって、ショットキー電極53とn型半導体領域30の間のショットキー接合J2の面積を確保している。ダイオード1は、広いショットキー接合J2を利用して広い電流経路を確保することができる。ダイオード1は、順方向電圧降下を低減することができる。
また、ダイオード1は、p型半導体領域40とオーミック接合J1するオーミック電極51を備えている。このため、p型半導体領域40とオーミック電極51の間に実質的な電位差が生じない。p型半導体領域40とその下方のn型半導体領域30で構成されるpn接合に印加される電位差が、p型半導体領域40と電極との間に生じる電位差によって低下しない。pn接合を導通させるための電位差がpn接合に印加され易い。pn接合をpn接合ダイオードとして機能させることができる。したがって、ダイオード1に順方向電圧を印加すると、pn接合ダイオードの構造にも電流を流すことができる。pn接合ダイオードの構造では、オーミック電極51から、オーミック電極51とp型半導体領域の間のオーミック接合J1と、p型半導体領域40と、p型半導体領域40とn型半導体領域30の間のpn接合と、n型半導体領域30と、カソード領域20を介してカソード電極10に電流が流れる。pn接合をpn接合ダイオードとして機能させることができる。
ここで、一般的に、ショットキーダイオードは、pn接合ダイオードと比較すると、順方向電圧が比較的に低い値であってもアノード・カソード間に電流を流すことができる。一方、pn接合ダイオードは、ショットキーダイオードと比較すると、順方向電圧が高い範囲でアノード・カソード間に電流が流れる際の順方向電圧降下が低い。
ダイオード1は、印加する順方向電圧が低くても、ショットキーダイオード構造によってアノード・カソード間に電流を流すことができる。ダイオード1に印加する順方向電圧が高い場合には、ショットキーダイオード構造に加えてpn接合ダイオード構造が導通する。これにより、ダイオード1を用いると、特に順方向電圧が高い範囲において、順方向電圧降下を低減化することができる。ダイオード1によって、ショットキーダイオードの特性である低い閾値電圧と、pn接合ダイオードの特性である低い順方向電圧降下特性を併せ持ったハイブリッドダイオードを実現することができる。
次に、図2から図10を参照し、ダイオード1の製造方法のうち特徴のある工程を説明する。図2に示すように、n+型のカソード領域20となるSiC半導体基板を準備する。カソード領域20のn型不純物の濃度は1×1018/cm3とする。カソード領域20の厚さは350μmとする。カソード領域20の表面に、n型半導体領域30を結晶成長させる。結晶成長は、減圧下において、シランと、プロパンと、水素と、不純物を導入するガスとして窒素との混合ガス雰囲気で、1600℃の温度にて行う。n型不純物の濃度が5×1015/cm3であるとともに、厚さが15μmのn型半導体領域30が形成される。n型半導体領域30の上面が、半導体層3の上面6aになっている。
次に、半導体層3の上面6aに、化学気相成長法によって2μmの酸化膜を形成する。次に、レジスト(図示していない)をパターンニングした後に、反応性イオンエッチングによって酸化膜を選択的に除去する。次に、レジストを除去する。残存させた酸化膜により、複数本の開口4を有するマスクMが形成される。
次に、図4に示すように、反応性イオンエッチングによってマスクMの複数本の開口4からn型半導体領域30をエッチングする。これにより、半導体層3の上面6aから深さ2μmの複数本の溝2を形成する。
次に、図5に示すように、溝2の底面6cに、p型不純物としてAlをイオン注入する。
次に、図6に示すように、1600℃にて30分間の熱処理を行うことにより、注入したp型不純物を活性化する。溝2内の底面6cを含む領域に、p型不純物の濃度が1×1020/cm3であり、底面6cからの深さが1μmのp型半導体領域40が形成される。上記した濃度であるとともに、上記した深さのp型半導体領域40が形成されるように、図5に示すイオン注入工程でp型不純物の注入エネルギーや注入量等の条件を制御する。
次に、図7に示すように、溝2の底面6cに、p型半導体領域40とオーミック接合J1するオーミック電極51を、厚さが0.5μmに至るまで電子ビーム蒸着する。オーミック電極51として、チタン、アルミニウム、ニッケル、またはそれらから選択される2種以上の積層を用いる。オーミック電極51は、マスクMの表面にも蒸着される。電子ビーム蒸着によってオーミック電極51を形成すると、溝2の側面6bにはオーミック電極51が蒸着されない。
次に、図8に示すように、オーミック電極51の表面に、タングステンの被覆膜52を、厚さ0.5μmに至るまで電子ビーム蒸着する。溝2の側面6bには被覆膜52が蒸着されない。
次に、図9に示すように、エッチング剤としてフッ酸を用い、半導体層3の上面6aのマスクMをエッチングする。マスクM上に形成されたオーミック電極51と被覆膜52もマスクMとともにリフトオフされる。フッ酸に対してエッチングされないタングステンの被覆膜52で被覆されているオーミック電極51は、被覆膜52に保護される。したがって、規制された範囲に形成されたp型半導体領域40の表面にのみ、オーミック電極51が自己選択的に形成される。
次に、図10に示すように、半導体層3の表面6aと溝2の側面6bと被覆膜52の表面に、厚さが0.5μmに至るまでモリブデン、チタン、ニッケルいずれかの金属を電子ビーム蒸着する。この際に、溝2の側面6bにも金属が蒸着されるように斜め方向の電子ビーム蒸着を複数回にわたって行う。金属膜によってショットキー電極53が形成される。
次に、図1に示すように、ショットキー電極53の表面に、アルミニウムを蒸着して溝2を充填する表面配線54を形成する。表面配線54の表面を平坦化する。また、カソード領域20の裏面3bにニッケルを蒸着して、カソード電極10を形成する。
本実施例のダイオード1では、半導体層3の表面6aに、側面6bと底面6cによって画定されている溝2が形成されている場合について説明した。溝2を形成する面は、側面6bと底面6cを備えていなくても良い。溝2を形成する面は、深部に向けて閉じていれば、側面6bと底面6cを区別することができなくてもよい。p型半導体領域40は、その溝形成面の一部の範囲において露出していればよい。
本実施例では、ダイオード1が、p型半導体領域40の表面の全領域を被覆するオーミック電極51を備えている場合について説明した。オーミック電極51は、p型半導体領域40の表面の少なくとも一部を被覆していればよい。
本実施例では、ダイオード1が、半導体層3の表面6aと、溝2の側面6bと、被覆膜52の表面を被覆しているショットキー電極53を備えている場合について説明した。ショットキー接合J2の面積が広い方が好ましいが、ショットキー電極53は、n型半導体領域30が溝形成面に露出している範囲を含む表面側の露出範囲に形成されていればよい。
本実施例では、複数本の溝2の各々について、その底面6cを含む領域にp型半導体領域40が形成されている場合について説明した。しかしながら、p型半導体領域40が全ての溝2ごとに形成されていなくてもよい。また、本実施例では、複数個のp型半導体領域40の各々について、各々のp型半導体領域40とオーミック接合している各々のオーミック電極51が形成されている場合について説明した。しかしながら、オーミック電極51は全てのp型半導体領域40ごとに形成されていなくてもよい。
本実施例では、ダイオード1を断面視したときに、各々の溝2について1個ずつのp型半導体領域40が形成されている場合について説明した。各々の溝2について複数個のp型半導体領域40が形成されていてもよい。
本実施例では、ダイオード1が、オーミック電極51の表面に形成されている被覆膜52を備えている場合について説明した。溝2を形成する面(側面6bと底面6c)の少なくとも一部の範囲において露出しているp型半導体領域40を形成することができ、なおかつ、p型半導体領域40が溝2を形成する面に露出している範囲内(底面6c内)にオーミック電極51を形成することができれば、被覆膜52を備えている必要はない。また、被覆膜52は、ショットキー電極53を形成する前に除去してもよい。
本実施例では、表面が平坦化されている表面配線54によってショットキー電極53が被覆されている場合について説明した。ダイオード1は、ショットキー電極53と表面配線54に代わって、表面が平坦化されているショットキー電極を備えていてもよい。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
ダイオード1の要部断面図である。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 ダイオード1の製造方法を示す。 従来技術によるダイオード100の要部断面図である。
符号の説明
1:ダイオード
2:溝
3:半導体層
3b:裏面
4:開口
6a:半導体層3の表面
6b:側面
6c:底面
10:カソード電極
20:カソード領域
30:n型半導体領域
40:p型半導体領域
50:アノード電極
51:オーミック電極
52:被覆膜
53:ショットキー電極
54:表面配線
J1:オーミック接合
J2:ショットキー接合
M:マスク

Claims (7)

  1. 半導体層と、第1アノード電極と、第2アノード電極と、カソード電極を備えており、
    前記半導体層の表面に、複数本の溝が形成されており、
    前記半導体層は、p型半導体領域と、そのp型半導体領域を取り囲む領域に形成されているn型半導体領域を有しており、
    前記p型半導体領域は、前記溝を形成している溝形成面の一部の範囲において露出しており、
    前記第1アノード電極は、前記p型半導体領域が前記溝形成面に露出している範囲内に形成されて前記p型半導体領域にオーミック接合しており、
    前記第2アノード電極は、前記n型半導体領域が前記溝形成面に露出している範囲を含む表面側の露出範囲に形成されて前記n型半導体領域にショットキー接合しており、
    前記カソード電極は、前記n型半導体領域の裏面側の露出範囲に形成されて前記n型半導体領域にオーミック接合していることを特徴とするダイオード。
  2. 前記溝形成面は、前記溝を形成している側面と底面を有しており、
    前記p型半導体領域が、前記底面の少なくとも一部の範囲において露出していることを特徴とする請求項1に記載のダイオード。
  3. 前記半導体層の材料が、炭化珪素であり、
    前記第1アノード電極の材料が、チタン、アルミニウム、ニッケル、又はそれらから選択される2種以上の積層であり
    前記第2アノード電極の材料が、モリブデン、チタン、ニッケルのうちのいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載のダイオード。
  4. n型半導体層の表面に、複数本の開口を有するマスクを形成するマスク形成工程と、
    前記マスクの開口から前記n型半導体層をエッチングして、複数本の溝を形成する溝形成工程と、
    前記溝を形成する溝形成面の一部にp型不純物を注入して、p型半導体領域を形成するp型半導体領域形成工程と、
    前記p型半導体領域が前記溝形成面に露出している範囲内に、前記p型半導体領域にオーミック接合する第1アノード電極を形成する第1アノード電極形成工程と、
    前記マスクを除去するマスク除去工程と、
    前記n型半導体層が前記溝形成面に露出している範囲を含む表面側の露出範囲に、前記n型半導体領域にショットキー接合する第2アノード電極を形成する第2アノード電極形成工程と、
    前記n型半導体層の裏面側の露出範囲に、前記n型半導体領域にオーミック接合するカソード電極を形成するカソード電極形成工程と、
    を備えているダイオードの製造方法。
  5. 前記第1アノード電極形成工程と前記マスク除去工程の間に、前記マスクの表面と前記第1アノード電極の表面に導電性の被覆膜を形成する工程をさらに備えており、
    前記被覆膜は、前記マスク除去工程で用いるエッチング剤に対して耐性を有しており、
    前記マスク除去工程で前記マスクを除去すると、前記マスクの表面の前記被覆膜は前記マスクとともに除去され、前記第1アノード電極の表面の前記被覆膜は除去されないことを特徴とする請求項4に記載のダイオードの製造方法。
  6. 前記第1アノード電極と前記被覆膜が、電子ビーム蒸着によって形成されることを特徴とする請求項5に記載のダイオードの製造方法。
  7. 前記被覆膜はタングステンであり、
    前記マスク除去工程で用いられるエッチング剤がフッ酸を含むことを特徴とする請求項5又は6に記載のダイオードの製造方法。
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