JP2009224063A - 色変換フィルタ基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接するサブピクセルへの漏れがなく、かつ均一な膜厚を有する色変換層を、インクジェット法を用いて、低コストおよび高精細に作製することができる方法を提供する。
【解決手段】ドライエッチング法によってバンクを形成する際に、平坦化層50が無機粒子を含有し、かつ平坦化層50中の第1マトリクスと第1バンク材料層を構成する第2マトリクスとを同じエッチングガスでエッチングすることのできる材料とすることで、第1バンク層を形成することと隣接するバンク層60の間に位置する平坦化層50に選択的に凹凸を形成することとを同一工程で行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、色変換フィルタの製造方法に関し、特に、高精度なパターンを低コストで得ることができる色変換フィルタの製造方法に関する。
有機EL素子を用いて多色発光を実現する方法の一つとして色変換法がある。色変換法は有機EL素子の発光を吸収し、吸収波長と異なる波長分布の発光を行う色変換層を有機EL素子の前面に配設して多色を表現する方法であり、色変換層としては高分子樹脂へ蛍光色素を分散させたものが開示されている(特許文献1等)。本方式は単色発光の有機EL素子を用いることができるため製造が容易であり、大画面ディスプレイへの展開が積極的に検討されている。
また、色変換層とカラーフィルタを組み合わせることによって良好な色再現性が得られる等の特徴を有している。しかし樹脂分散型色変換層で十分な効率を得るためには、その膜厚を10μm程度まで厚くする必要があり、その上面に有機EL素子を形成するためには色変換層の凹凸を平滑にする技術や、色変換層から生じる水分を遮断する技術等、特殊な技術を要し、パネルのコストアップにつながる。
上記問題点を解決する方策として、蒸着法、スパッタ法などのドライプロセスを用いて色変換層を形成する方法が提案されている。この方法においては、膜厚2μm以下の色変換層を形成できるものの、高精細(例えば150ppi以上)なパターンニングが困難であるという問題点を有する。
上述解決策を更に発展させた方法として、構成材料をインク化し、インクジェット法で色変換層をパターニングする方法が考えられる(特許文献2参照)。インクジェット法の利点はインクの利用効率が高く、膜の作製コストを抑制することができることである。
しかし、精密パターニングを行う際は、吐出されたインク液滴の着弾位置のずれ、あるいは着弾後の隣接ピクセルへのはみ出しなどを抑制する必要があることが知られている。この問題点を解決するための手段として、基板側にバンクを形成する方法が提案されている(特許文献3および4参照)。バンクによる高精細度のパターン作成をより有効に行うために、バンク材料に応じたプラズマ処理などの表面処理、および異種の材料の積層構造を有するバンクを形成する方法が併せて提案されている(特許文献4参照)。さらに深さ方向に組成比が変化するレジスト材料を用いて、バンクを形成する方法が提案されている(特許文献5参照)。また、インクジェット法で塗布する面にスジ状の溝を形成し、毛細管現象により塗布液を分散させる方法が提案されている(特許文献6参照)。
特開2003−64135号公報 特開2000−122072号公報 特開2005−203215号公報 特開2000−353594号公報 特開2006−162882号公報 特開2005−294294号公報
インクジェット法を用いて色変換層を形成する場合、所定のサブピクセルに所望の色変換層を形成し、該サブピクセル以外の領域(特に隣接するサブピクセル)への漏れを防止し、同時にサブピクセル内に均一な膜厚を有する色変換層を形成することが求められる。前述の特許文献において提案されている方法においては、この要求を達成するために非常に複雑な工程を必要としている。
したがって、本発明は、隣接するサブピクセルへの漏れがなく、かつ均一な膜厚を有する色変換層を、インクジェット法を用いて、低コストおよび高精細に作製することができる方法を提供することにある。
本発明は、
(1) 基板上に少なくとも2種のカラーフィルタ層を形成する工程と、
(2) 前記少なくとも2種のカラーフィルタ層の上に無機粒子および第1マトリクスを含む平坦化層を形成する工程と、
(3) 平坦化層の上に、第2マトリクスからなる第1バンク材料層を形成する工程と、
(4) 第1バンク材料層の上に、第2バンク材料層を形成する工程と、
(5) 第2バンク材料層上に、第3マトリクスからなるマスク層を形成する工程であって、マスク層は、異種のカラーフィルタ層の境界に相当する位置に形成される工程と、
(6) マスク層をマスクとして第2バンク材料層をドライエッチングして、第2バンク層を形成する工程と、
(7) 第2バンク層をマスクとして第1バンク材料層および平坦化層の一部をドライエッチングして、第1バンク層を形成し、および平坦化層の表面に凹凸を形成する工程と、
(8) 凹凸が形成された平坦化層の上に、インクジェット法を用いて色変換色素を含むインクを付着して、少なくとも1種の色変換層を形成する工程と
を含むことを特徴とする色変換フィルタ基板の製造方法である。
また、工程(7)において、ドライエッチングによりマスク層が除去されることを特徴とする上述の色変換フィルタ基板の製造方法を包含する。
また、第2マトリクスと第3マトリクスが同一であることを特徴とする上述の色変換フィルタ基板の製造方法を包含する。
本発明の色変換フィルタ基板の製造方法によれば、ドライエッチング法によってバンクを形成する際に、平坦化層が無機粒子を含有し、かつ平坦化層中の第1マトリクスと第1バンク材料層を構成する第2マトリクスとを同一条件でエッチングできる材料とすることで、バンクを形成することと色変換層形成時の下地となる平坦化層の表面に選択的に凹凸を形成することとを同一工程で行い、かつバンク壁面と該平坦化層表面の性質を異なるものとすることができる。これにより、表面処理を行う工程を別途追加することなく、前記平坦化層表面を選択的に色変換層形成用インクに対して親液性にすることができ、高精細な色変換フィルタ基板を低コストで形成できる。
さらに、マスク層を構成する第3マトリクスを、第1および第2マトリクスと同一条件でエッチングできる化合物から選択することにより、バンク形成マスク層の除去、第1バンク層の形成、および平坦化層表面の凹凸形成を同一のエッチング工程によって行うことができる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は、本発明の単なる一例であって、当業者であれば、適宜設計変更可能である。
図1は本発明の製造方法で製造された色変換フィルタの一例を示す図である。
図1の色変換フィルタは、支持体たる透明基板10上に、ブラックマトリクス40、3種のカラーフィルタ層30(R、G、B)、平坦化層50、異種のカラーフィルタ層30の境界に位置する平坦化層50の上に設けられたバンク層60、隣接するバンク層60の間の平坦化層50の上に設けられた2種の色変換層20、ならびに平坦化層50とバンク層60と色変換層20とを覆うように形成されたバリア層70を有する。図1では、色変換層20は、赤色カラーフィルタ層30Rの上の平坦化層50に設けられた赤色色変換層20Rおよび緑色カラーフィルタ層30Gの上の平坦化層50に設けられた緑色色変換層20Gのみであり、青色カラーフィルタ層30Bの上の平坦化層50には色変換層が設けられていない。
(ブラックマトリックス形成工程)
最初に、任意選択的工程であるが、透明基板10上にブラックマトリクス40を形成する。
ブラックマトリクス40は、可視光を遮断して、コントラストを向上させるための層である。ブラックマトリクス40は、通常のフラットパネルディスプレイ用の材料を用いて形成することができる。ブラックマトリクス40の膜厚は、前述の機能を満たす限りにおいて、任意に設定することができる。
ブラックマトリクス40は、スピンコート法などの一般的に用いられる塗布法を用いて透明基板全面に未硬化の材料層を形成した後に、フォトプロセスを用いてパターンニングしてもよいし、あるいは、スクリーン印刷法などを用いてパターン状に形成してもよい。ブラックマトリクス40は、第1の方向に延びる複数のストライプ形状部分から構成されてもよい。あるいはまた、ブラックマトリクス40を、第1の方向および第2の方向(第1の方向と直交する方向)に延びるストライプ形状部分から構成して、複数の開口部を有する格子状の形状を有する一体の層としてもよい。ブラックマトリクス40の開口部がサブピクセルを形成する位置となる。
また、本発明において用いる透明基板10は、光透過性に富み、且つ、ブラックマトリクス40、カラーフィルタ層30(R、G、B)、および後述する色変換層20、および有機EL素子(電極、有機発光層等)の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐えるものが用いられる。さらに寸法安定性に優れていることが好ましい。また、多色発光ディスプレイの性能低下を引き起こさないものであれば良く、透明基板10の材料の例は、ガラス、各種プラスチック、各種フィルム等を含む。
(カラーフィルタ層形成工程)
次に、それぞれ異なる波長域の光を通過する少なくとも2種のカラーフィルタ層を、透明基板10上に形成する。図1に示す例では、RGBの3種のカラーフィルタ層30(R、G、B)を形成する。
カラーフィルタ層30は、可視光の特定波長域を透過させ、透過光を所望の色相とし、および透過光の色純度を向上させるための層である。カラーフィルタ層30は、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに用いられる材料を用いて形成することができ、近年はフォトレジストに顔料を分散させた、顔料分散型材料がよく用いられる。図1に示したように3種のカラーフィルタ層を用いる場合、400nm〜550nmの波長を透過する青色カラーフィルタ層30B、500nm〜600nmの波長を透過する緑色カラーフィルタ層30G、600nm以上の波長を透過する赤色カラーフィルタ層30Rを用いることが望ましい。
上述のカラーフィルタ層30のそれぞれは、スピンコート法などの塗布法を用いて透明基板10全面に形成した後にフォトリソグラフ法などを用いてパターニングを実施することによって形成してもよいし、あるいはスクリーン印刷法などを用いてパターン状に形成してもよい。
(平坦化層形成工程)
次いで、平坦化層50を、カラーフィルタ層30の上に形成する。平坦化層50は、無機粒子と第1マトリクスを含む。平坦化層50は、カラーフィルタ層30の形成の際に生じた段差が、カラーフィルタ層30より上方に形成される各層の寸法精度に悪影響を与えないようにするために形成される層である。また、平坦化層50は、カラーフィルタ層30(R、G、B)を保護する目的で形成されてもよい。平坦化層50は、光透過性に富み、かつ、カラーフィルタ層30(R、G、B)を劣化させることのない材料およびプロセスを選択して形成することが望ましい。
第1マトリクスは、後述するドライエッチング条件でエッチングされうる化合物であればよく、好ましくは光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂の硬化物を含む。具体的に、本発明に用いることのできる光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、
(1)アクロイル基、メタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーまたはオリゴマーと、光または熱重合開始剤とからなる組成物、
(2)ポリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物、
(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物、ならびに
(4)エポキシ基を有するモノマーと光酸発生剤からなる組成物
などを含む。特に上記(1)の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を用いた場合には、フォトプロセスを用いてパターニングが可能であり、耐溶剤性、耐熱性等の信頼性の面でも好ましい。
あるいはまた、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を、第1マトリクス用材料として用いてもよい。用いることのできる熱可塑性樹脂は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルホン、ポリビニルブチラール、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ノルボルネン系樹脂、メタクリル樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂、環状オレフィン系樹脂等を含む。用いることのできる熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、イミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等などを含む。あるいはまた、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート等と3官能性もしくは4官能性のアルコキシシランとを含むポリマーハイブリッド等を、第1マトリクス用材料に用いてもよい。
平坦化層50を構成する無機粒子は、後述する第1バンク層形成時のドライエッチング条件において、第1マトリクスに比べ十分にエッチング速度の低いものであればよい。具体的には、本発明に用いることのできる無機粒子は、二酸化チタン、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、および酸化ジルコニウムのような金属酸化物、またはおよび硫化亜鉛のような金属硫化物を含む。二酸化チタン、酸化錫および酸化インジウムが特に好ましい。二酸化チタンは、ルチル型、アナターゼ型、ルチル/アナターゼの混晶、アモルファス構造あるいはこれらの混合物のいずれであってもよい。
また、本発明に用いる無機粒子は、これらの金属酸化物または金属硫化物を主成分とし、さらに追加の化合物を含むことができる。主成分とは、粒子を構成する成分の中で最も含有量(重量%)が多い成分を意味する。追加の化合物の例には、Ti、Zr、Sn、Sb、Cu、Fe、Mn、Pb、Cd、As、Cr、Hg、Zn、Al、Mg、Si、PまたはSの化合物が含まれる。
無機粒子は、後述するように平坦化層50の一部がエッチングされた際に、その表面に色変換層形成用インクに対する親液性を向上させるのに十分な凹凸を形成できる平均粒子径を有する。例えば、汎用の粒径分布測定装置によって測定された該無機粒子の平均粒子径は0.5μm未満、好ましくは10〜100nm、より好ましくは30〜70nmの範囲である。平坦化層50に含まれる無機粒子量は、第1マトリクスを基準として、10〜50体積%の範囲が好ましい。
また、該無機粒子は表面処理を施して、該粒子の第1マトリクス用材料への分散性の向上、および/または後述するエッチング工程により該粒子が平坦化層表面で露出した場合の該表面の改質に寄与させることができる。無機粒子の表面処理方法は、当業者に広く一般的に使用されている方法であればよく、後述するインクジェット法による色変換層の形成に依存して決定される。
平坦化層50は、無機粒子と第1マトリクス用材料を含む混合物をスピンコート法、ディップコート法等の塗布法を用いて塗布して形成することができ、さらに、フォトプロセスを用いることが好ましい。膜厚はカラーフィルタ層の段差が寸法精度に影響を与えないようにすることができれば特に制限はないが、下地の凹凸を十分に緩和させるために、1〜2μmが好ましい。
たとえば、第1マトリクス用材料として光硬化性樹脂、光熱併用型硬化性樹脂、または熱硬化性樹脂を用いた場合、該混合物を塗布し、該塗膜を光および/または熱処理して、ラジカル種および/またはイオン種を発生させて、樹脂を重合または架橋させ、不溶不融化させることにより、平坦化層50を形成することができる。
(バンク層形成工程)
続いて、平坦化層50の上に、バンク層60を形成する。バンク層60は、パターニングされたマスク層を用いたドライエッチング法により形成される。形成されたバンク層60は、平坦化層50に接触する第1バンク層61と、第1バンク層61に接触する第2バンク層62から構成される。
第1バンク層61は、第2マトリクスから形成される。第2マトリクスは、平坦化層50中の第1マトリクスと同様の条件においてドライエッチングできることが望ましい。第2マトリクス用材料は、前述の光硬化性樹脂、光熱併用型硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂およびポリマーハイブリッドの中から選択される。より好ましくは、第2マトリクスは第1マトリクスと同一である。
第2バンク層62は、後述する第1バンク層61形成時のドライエッチングの際のマスクとして使用するため、無機材料から形成することが望ましい。用いることのできる無機材料は、SiOx、SiNx、SiNxy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、無機窒化物等を含む。
また、バンクを形成する際に用いるマスク層は第3マトリクスを含む。第3マトリクスは、第1バンク材料層に含まれる第2マトリクスと同様の条件においてドライエッチングできることが望ましい。具体的には、第3マトリクス用材料は、前述の光硬化性樹脂、光熱併用型硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂およびポリマーハイブリッドの中から選択される。好ましくは、光硬化性樹脂または光熱併用型硬化樹脂である。また第3マトリクス用材料は、パターニングを行うために、硬化をする前は有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性または分散性であることが望ましい。さらに好ましくは、第3マトリクスは第2マトリクスと同一である。
以下に、ドライエッチング法を用いたバンク層60の形成方法の好ましい実施形態を示す。
最初に、平坦化層50の上に、第2マトリクスからなる第1バンク材料層を形成する。第2マトリクス用材料として光硬化性樹脂、光熱併用型硬化性樹脂、または熱硬化性樹脂を用いる場合、上記第2マトリクス用材料を含む混合物を、スピンコート法等を用いて平坦化層50の上に塗布した後に、該塗膜を光および/または熱処理して硬化させる。第1バンク材料層の膜厚(第1バンク層61の膜厚に相当する)は、後述する色変換層20の膜厚よりも大きいことが望ましく、0.5〜2μmの範囲が好ましい。
第2に、第1バンク材料層上に、第2バンク材料層を形成する。第2バンク材料層の形成方法としては、塗布される第1バンク材料層等が破壊および/または変質しない限り、特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法等の当業者に広く一般的に使用されている方法により形成できる。後述するインクジェット法によって色変換層20を形成する際に色変換層形成用インクの漏れによる混色を防ぐため、第2バンク材料層の膜厚(第2バンク層62の膜厚に相当する)は2μm以上が好ましい。成膜時間の観点から、さらに好ましくは、2〜5μmの範囲である。
第3に、第2バンク材料層上に、マスク層を形成する。マスク層は、異種のカラーフィルタ層30の境界に相当する位置に形成される。好ましくは、ブラックマトリクス40に相当する位置に形成される。たとえば、第3マトリクス用材料を含むマスク層材料混合物を第2バンク材料層上に塗布し、フォトリソグラフィー法を用いてパターニングを行い、パターニングされたマスク層を形成することができる。あるいはまた、スクリーン印刷法によりパターニングされたマスク層を形成してもよい。マスク層の膜厚は、後述する第2バンク材料層のエッチング工程に十分耐えうるものであればよく、好ましくは、第1バンク材料層と同じ膜厚である。
第4に、上記パターニングされたマスク層をマスクに用い、第2バンク材料層をドライエッチングして、第2バンク層62を形成する。好ましくは、プラズマエッチングを用いる。用いることのできるエッチングガスは、マスク層に比べ無機材料からなる第2バンク材料層を選択的にエッチングできるものであればよく、CF4、SF6、CHF3、Ar等のガスを含む。
第5に、第2バンク層62をマスクに用い、第1バンク材料層をドライエッチングして第1バンク層61を形成し、平坦化層50の表面を露出する。ここで、第2バンク層62の上に存在するマスク層もドライエッチングにより除去される。そして露出された平坦化層50の表面において、第1マトリクスがドライエッチングされ、第1マトリクスよりもエッチング速度の低い無機粒子が残存し、凹凸が形成される。本工程は、好ましくはプラズマエッチングにて実施される。用いられるエッチングガスはO2が好ましく、反応性を高めるために、CF4などのフッ素系のガスを1〜10%添加しても良い。
すなわち、このような構成にすることにより、本発明の製造方法は、(a)バンク形成マスク層の除去工程、(b)第1バンク層61の形成工程、および(c)平坦化層50の表面の凹凸形成工程、を同一のエッチング工程によって行うことができる。
さらに、本構成により、第1バンク層61の側壁に影響を与えることなしに、平坦化層50の表面に選択的に凹凸を形成することができる。これによって、平坦化層50の表面のみに、色変換層形成用インクに対する親液性を選択的に付与することができる。
具体的には、エッチングにより凹凸が形成された平坦化層50の表面は、色変換層20を形成するためのインクとの接触角が30°以下、より好ましくは20°以下であることが望ましい。一方、第2バンク層62の表面と色変換層20を形成するためのインクとの接触角は、50°以上、より好ましくは60°以上であることが望ましい。さらに、第1バンク層61の表面と色変換層20を形成するためのインクとの接触角は、30°〜40°であることが望ましい。接触角は接触角計(CA−X、協和界面化学株式会社製)を用いて測定した。
上記に従い形成されたバンク層60により隔壁が形成され、また下地部分となる平坦化層50には無機粒子によって微細な凹凸が形成されているため、後述するインクジェット法を用いて色変換層20を作製する際にインクが必要部位以外には広がらず、色変換層形成用インクの漏れによる混色を防ぐことができる。また、第1バンク層61の表面の色変換層形成用インクに対する親液性が、平坦化層50の表面よりも低いため、バンク壁面近傍の膜厚の増大も防止することができ、均一な膜厚を有する色変換層20を形成することが可能となる。
(色変換層形成工程)
隣接する前記バンク層60の間に位置する平坦化層50の上に、インクジェット法を用いて色変換色素を含むインクを付着させ、少なくとも1種の色変換層20を形成する。色変換層は、光源からの光を吸収し、異なる波長分布の蛍光を発する機能を有する層である。図1においては、赤色変換層20R及び緑色変換層20Gの2種の色変換層20を形成する例を示した。必要に応じて、赤色変換層20Rのみを設けてもよい。あるいはまた、赤色変換層20Rおよび緑色変換層20Gに加えて、青色変換層(不図示)を設けてもよい。
色変換層20を形成するためのインクは、少なくとも1種の色変換色素と、溶媒とを含む。本発明において用いることができる色変換色素は、Alq3(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体)などのアルミキレート系色素;3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、クマリン135などのクマリン系色素;ソルベントイエロー43、ソルベントイエロー44のようなナフタルイミド系色素のような、低分子系有機蛍光色素を含む。あるいはまた、ポリフェニレン、ポリアリーレン、ポリフルオレンに代表される高分子蛍光材料を、色変換色素として用いてもよい。
必要に応じて、色変換色素として、2種以上の色素の混合物を用いてもよい。色素混合物の使用は、青色光から赤色光への変換時などのように波長シフト幅が広い場合に有効な手段である。色素混合物は、前述の色素同士の混合物であってもよい。あるいはまた、前述の色素と、下記の色素との混合物であってもよい。
(1)ジエチルキナクリドン(DEQ)などのキナクリドン誘導体;
(2)4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM−1、(I))、DCM−2(II)、およびDCJTB(III)などのシアニン色素;
(3)4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン(IV);
(4)ルモゲンFレッド;
(5)ナイルレッド(V);
(6)ローダミンB、ローダミン6Gなどのキサンテン系色素;および
(7)ピリジン1などのピリジン系色素。
Figure 2009224063
本発明における色変換層を形成するためのインク用溶媒は、上記色変換色素を溶解することができる任意の溶媒を用いることができる。例えば、トルエン等のベンゼン系などの非極性溶媒、クロロホルム、アルコール、ケトン系などの極性溶媒を用いることができる。インク用溶媒は、単一成分で構成されていてもよい。あるいはまた、粘度、蒸気圧、溶解性、流動性および/または流動性の調整を目的として、複数の溶媒を混合して使用してもよい。
また、色変換層20の屈折率をカラーフィルタ層30と同じにするために、色変換層形成用インクに熱硬化型樹脂組成物(モノマー等)を添加してもよい。
本実施形態において、少なくとも1種の色変換色素を、溶媒中に混合することによって、色変換層形成用インクを作製することができる。水分および酸素の影響を排除するため、不活性ガス(例えば、窒素やアルゴンガスなどの希ガス)雰囲気下でインクを作製することが好ましい。インクを作製する前に、溶媒中の水分および酸素を除去するために、脱気処理、水分吸収剤による処理、酸素吸収剤による処理、蒸留などの当該技術において知られている任意の手段を用いて溶媒を前処理してもよい。
作製したインクは、所望される解像度での塗布が可能であることを条件として、当該技術において知られている任意のインクジェット装置及び方法を用いて、隣接する前記バンク層60の間に位置する平坦化層50の上に付着される。インクジェット装置及び方法は、サーマルインクジェット方式であっても、ピエゾインクジェット方式であってもよい。インクジェット方法を用いて付着されたインクは、バンク層60が隔壁となり、隣接する第1バンク層61の間の平坦化層50上に均一に広がる。
インクジェット方法を用いて付着されたインクの乾燥は、前述不活性ガス中もしくは真空中で溶媒が蒸発する温度もしくは、熱硬化型樹脂組成物が硬化する温度で加熱することによって実施することができる。この際に、インク中の色変換色素の劣化または熱分解が発生しないように加熱温度を設定することが望ましい。
本発明の溶媒を用いた色変換膜は、2000nm(2μm)以下、好ましくは100〜2000nm、より好ましくは100〜1000nmの膜厚を有する。樹脂組成物を添加した色変換膜は好ましくは100〜2000nmの膜厚を有する。
(バリア層形成工程)
最後に、任意選択的に、平坦化層50、バンク層60、および色変換層20を覆うように、バリア層70を形成してもよい。パターニングした色変換層20が水や酸素の介在により劣化するような物質を使用する際には、色変換層20の形成後にバリア層70を形成することで安定な性能を持続させることができる。
バリア層材料としては、ガスおよび有機溶剤に対するバリア性を有し、可視域における透明性が高い材料(400〜700nmの範囲で透過率50%以上)を使用することができる。バリア層70に用いることができる材料は、例えば、SiOx、SiNx、SiNxy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、無機窒化物等を含む。
バリア層70は、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法等の手法により形成できる。色変換層20へのダメージを回避する点においては、100℃以下の低温で実施することができ、且つ成膜に用いられる粒子が有するエネルギーが弱いCVD法を用いて、バリア層70を形成することが望ましい。
以上の説明においては、図1を参照して3種のカラーフィルタ層30を用いた例を示した。しかしながら、ドライエッチング法によってバンク層60を形成する際に、平坦化層50が無機粒子を含有し、かつ平坦化層50中の第1マトリクスと第1バンク材料層を構成する第2マトリクスとを同一条件でエッチングできる材料とすることで、同一のエッチング工程で、第1バンク層61を形成し、かつ色変換層形成時の下地となる平坦化層50の表面に選択的に凹凸を形成することができることを条件として、本発明の製造方法が、2種または4種以上のカラーフィルタ層を用いた色変換フィルタの製造に適用できることは明らかであろう。
<実施例1>
以下の手順により、図1に記載の色変換フィルタを作製した。
(ブラックマトリクス40の形成)
透明基板10(200mm×200mm×0.7mm厚の1737ガラス:コーニング社製)上に、カラーモザイクCK−7001(富士フィルム株式会社より入手可能)を塗布し、フォトリソグラフ法を用いて、複数の矩形状開口部を有するブラックマトリクス40を形成した。ブラックマトリクス40は、1μmの膜厚を有した。矩形状開口部のそれぞれ(サブピクセルに相当する)は、縦方向300μm×横方向100μmを有し、隣接する矩形状開口部間の間隔は、縦方向30μmおよび横方向10μmであった。
(カラーフィルタ層の形成)
次に、カラーモザイクCR−7001(富士フィルム株式会社より入手可能)を塗布し、フォトリソグラフ法を用いて、縦方向に延びる複数のストライプ形状部分からなる赤色カラーフィルタ層30Rを形成した。複数のストライプ形状部分のそれぞれは、図1に示すようにストライプ形状部分の両側縁がブラックマトリクス40に重畳し、1μmの膜厚であった。
次に、カラーモザイクCG−7001およびB−7001(いずれも富士フィルム株式会社より入手可能)を用いたことを除いて、赤色カラーフィルタ層30Rと同様の手順を用いて、緑色カラーフィルタ層30Gおよび青色カラーフィルタ層30Bを作成した。各層の膜厚はそれぞれ1μmであった。いずれのカラーフィルタ層も作製したカラーフィルタのサブピクセル寸法は縦方向300μm×横方向100μmであり、サブピクセル間のギャップは縦方向30μm、横方向10μmであった。
(平坦化層50の形成)
カラーフィルタ層30(R、G、B)を覆うように、新日鐵化学製VPA100P5.0に二酸化チタン(粒径50nm:CAS番号13463−67−7;Sigma−Aldrich社より入手可能)を25体積%添加した混合物を塗布後、硬化させて平坦化層50を形成した。平坦化層50の膜厚は1μmとした。
(バンク層60の形成)
次に、上記平坦化層50の上に、さらに、新日鐵化学製VPA100P5.0を塗布後、硬化させて、第1バンク材料層を形成した。第1バンク材料層の膜厚は1μmとした。
ついで、スパッタリング装置を用い、第2バンク材料層としてSiO2膜を形成した。第2バンク材料層の膜厚は、2μmとした。第2バンク材料層の成膜工程は、単結晶シリコンをターゲットとし、スパッタガスとしてアルゴンと酸素の分圧比を1対1とするスパッタガスを用いてパワー2.5kW、ガス圧0.5Paで行った。
さらに、第2バンク材料層の上に新日鐵化学製VPA100P5.0を塗布し、フォトマスクを用いて波長356nmの光を含む紫外線を50mJ/cm2照射した後、2%TMAH水溶液を用いて現像を行い、幅10μmのパターンを有するマスク層を形成した。膜厚は1μmであった。
次いで、ICPプラズマ型ドライエッチング装置を用い、雰囲気をSF6ガス100SCCM、CHF3ガス100SCCM、Arガスを250SCCM流して、ガス圧20Pa、印加電力1500Wとして、第2バンク材料層のエッチングを行い、第2バンク層62を形成した。
その後、前記装置を用い、エッチング条件を、O2ガス500SCCM、40Pa、印加電力2kWに換えて、VPA100P5.0からなるマスク層および第1バンク材料層をいずれも1μmエッチングし、その際に露出した平坦化層50の一部をエッチングした。その結果、第1バンク層61が形成され、かつ隣接する2つのバンク層60の開口部に無機粒子を含む平坦化層50が露出した。原子間力顕微鏡(AFM)により測定した該平坦化層50の表面の凹凸は約50nmであった。
(緑色色変換層20Gの形成)
2−プロパノール1000重量部、第1色素であるクマリン6と第2色素であるDEQの混合物(モル比はクマリン6:DEQ=48:2)50重量部を混合して、インクを調整した。このインクは、凹凸が形成された平坦化層50の表面に対して15°、第1バンク層61に対して33°、および第2バンク層62に対して52°の接触角を有した。調整したインクを、インクジェット装置(ライトレックス製Litrex120L)を用い、窒素雰囲気中でマルチノズルにより1サブピクセルにつき3滴(1滴:約14pl)滴下した。インクの乾燥は、窒素雰囲気を破ることなく、真空乾燥炉を用い、真空度1.0×10-3Pa、温度100℃で行った。得られた緑色色変換層20Gは膜厚500nmを有した。
(赤色色変換層20Rの形成)
2−プロパノール1000重量部、第1色素であるクマリン6と第2色素であるDCM−2の混合物(モル比はクマリン6:DCM−2=48:2)50重量部を混合して、インクを調整した。このインクは、凹凸が形成された平坦化層50の表面に対して14°、第1バンク層61に対して33°、および第2バンク層62に対して52°の接触角を有した。調整したインクをインクジェット装置(ライトレックス製Litrex120L)を用い、窒素雰囲気中でマルチノズルにより1サブピクセルにつき3滴(1滴:約14pl)滴下した。インクの乾燥は、窒素雰囲気を破ることなく、真空乾燥炉を用い、真空度1.0×10-3Pa、温度100℃で行った。得られた赤色色変換層20Rは、膜厚500nmを有した。
(バリア層70の形成)
次いで、真空を破ることなしに、緑色色変換層20Gおよび赤色色変換層20Rを形成したカラーフィルタを、プラズマCVD装置に移動させた。プラズマCVD法を用いて、膜厚1μmの窒化シリコン(SiN)を堆積させバリア層70を形成した。原料ガスは、モノシラン(SiH4)、アンモニア(NH3)及び窒素(N2)を用いた。また、バリア層70形成時のカラーフィルタ基板温度を100℃以下に維持した。
<比較例1>
上記実施例1と同様に、透明基板10の上にブラックマトリクス40を形成し、次いでカラーフィルタ層30(R、B、G)を形成した。
その後、カラーフィルタ層30(R、G、B)を覆うように、新日鐵化学製VPA100P5.0に二酸化チタン(粒径50nm,:CAS番号13463−67−7;Sigma−Aldrich社)を40体積%添加した混合物を用いて、膜厚2μmになるように、平坦化層50を形成した。
次いで、第1バンク材料層を形成せずに、上記平坦化層50の上に実施例1と同様に第2バンク材料層を形成し、第2バンク材料層をドライエッチングした後、実施例1と同様の条件でのO2プラズマエッチングを用いて、平坦化層50を1μmエッチングした。
さらに、隣接するバンク層60の間の開口部に露出した平坦化層50の表面に、実施例1と同様にして緑色色変換層20Gおよび赤色色変換層20Rを形成し、さらにバリア層70を形成させて、色変換フィルタを作製した。
<評価>
バリア層を設けなかった以外は、上記実施例1および比較例1に従い作製した色変換フィルタの各色サブピクセル中央部分の色変換層の膜厚を評価した。バンク層60で隔離されたサブピクセル内の色変換層20の膜厚は、バンク層壁面の親液性が高い場合には、表面張力により壁面に接する部分の膜厚が増大し、一方でサブピクセルの中央部分の膜厚が低下することが予想される。このような不均一な膜厚を有する色変換層20は、発光輝度のむらを生じる原因となる。膜厚は膜厚測定装置(Dektak 6M:アルバック製)を用い、赤色色変換層20Rの各箇所5点の平均値を用いた。
Figure 2009224063
表1より、第1バンク層61に相当するバンク壁面の表面と隣接するバンク層60の間に位置する平坦化層50の表面とが、色変換層形成用インクに対して同様の親液性を有することとなる比較例1では、色変換層の中央部分の膜厚が薄くなり、一方、周辺部の膜厚が増大するため、不均一な膜を形成していることが明らかとなった。
これに対し、実施例1の構成では、ピクセル中央部分と周辺部分との膜厚の差がほとんど認められず、所望の膜厚を有する均一な色変換層20を形成することができた。これは、実施例1では、無機粒子を含む平坦化層50表面にのみ凹凸が形成され、平坦化層50の表面のみ、選択的にインクに対する親液性が向上したためと考えられる。
以上のように、ドライエッチング法によってバンクを形成する際に、平坦化層50が無機粒子を含有し、かつ平坦化層50中の第1マトリクスと第1バンク材料層を構成する第2マトリクスとを同一条件でエッチングできる材料とすることで、第1バンク層61を形成することと色変換層形成時の下地となる平坦化層50の表面に選択的に凹凸を形成することを同一工程で行い、かつ第1バンク層61壁面と平坦化層50の表面の性質を異なるものとすることができる。これにより、表面処理を行う工程を別途追加することなく、平坦化層50の表面を選択的に色変換層形成用インクに対して親液性にすることができ、高精細な色変換フィルタ基板を低コストで形成できる。さらに、マスク層を構成する第3マトリクスを、第1および第2マトリクスと同一条件でエッチングできる化合物から選択することにより、バンク形成マスク層の除去、第1バンク層61の形成、および平坦化層50の表面の凹凸形成を同一のエッチング工程によって行うことができる
本発明の製造方法で形成された色変換フィルタ基板の断面概略図である。
符号の説明
10 透明基板
20R 赤色色変換層
20G 緑色色変換層
30(R、G、B) カラーフィルタ層
40 ブラックマトリクス
50 平坦化層
60 バンク層
61 第1バンク層
62 第2バンク層
70 バリア層

Claims (3)

  1. (1) 基板上に少なくとも2種のカラーフィルタ層を形成する工程と、
    (2) 前記少なくとも2種のカラーフィルタ層の上に無機粒子および第1マトリクスを含む平坦化層を形成する工程と、
    (3) 平坦化層の上に、第2マトリクスからなる第1バンク材料層を形成する工程と、
    (4) 第1バンク材料層の上に、第2バンク材料層を形成する工程と、
    (5) 第2バンク材料層上に、第3マトリクスからなるマスク層を形成する工程であって、マスク層は、異種のカラーフィルタ層の境界に相当する位置に形成される工程と、
    (6) マスク層をマスクとして第2バンク材料層をドライエッチングして、第2バンク層を形成する工程と、
    (7) 第2バンク層をマスクとして第1バンク材料層および平坦化層の一部をドライエッチングして、第1バンク層を形成し、および平坦化層の表面に凹凸を形成する工程と、
    (8) 凹凸が形成された平坦化層の上に、インクジェット法を用いて色変換色素を含むインクを付着して、少なくとも1種の色変換層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする色変換フィルタ基板の製造方法。
  2. 工程(7)において、ドライエッチングによりマスク層が除去されることを特徴とする請求項1に記載の色変換フィルタ基板の製造方法。
  3. 第2マトリクスと第3マトリクスが同一であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の色変換フィルタ基板の製造方法。
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