JP2010267552A - 色変換フィルター基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL層を搭載した有機EL素子基板と貼り合せても、色変換フィルター層の特性に悪影響を及ぼさず、かつ、最小限のロスでEL発光を色変換フィルター層に導入できる色変換フィルター基板を提供。
【解決手段】所要のパターンと、単一または複数の異なる色変換膜を有する色変換パターン層と、該色変換パターン層を被覆する透明な保護層とを備え、該保護層が1.65以上の屈折率を示し、可視光域で透明な金属酸化物皮膜金属アルコキシドからなる色変換フィルター基板とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は高精細で、耐環境性および生産性に優れた多色表示を可能とする有機多色発光表示素子に関する。詳しくは、イメージセンサー、パーソナルコンピューター、ワードプロセッサー、テレビ、ファクシミリ、オーディオ、ビデオ、カーナビゲーション、電気卓上計算機、電話機、携帯端末機並びに産業用の計器類、車載表示関連、医療用表示機器等の表示用の有機多色発光ディスプレイにEL層を備える有機EL素子基板と組み合わせて構成される色変換フィルター基板に関する。
有機ELディスプレイのマルチカラーまたはフルカラー化の方法としては、赤(R)、緑(G)、および青(B)の三原色の有機発光体をマトリクス状に分離配置し、それぞれ発光させる方法がある。しかし、この方法は前記RGB用の3種の有機発光材料をマトリクス状に高精細に配置する必要があるので、技術的な困難性が高くて、安価に製造することが難しい。さらに、前記3種の発光材料の寿命が異なるために、時間とともに色度がずれやすくなるなどの欠点も有している。
別の方法として、白色有機発光素子からの発光に対して三原色カラーフィルターを透過させるフルカラー化の方法が知られているが、高輝度のRGBを得るために必要な長寿命、高輝度の白色の有機発光素子が未だ得られていない。
また、近年では有機発光素子の発光域の光を吸収し、可視領域の蛍光を発光する蛍光材料をフィルターに用いる色変換方式が開示されている(特許文献1)。有機発光素子の発光色が前述のように白色に限定されないため、より輝度の高い有機発光素子を光源に適用できる利点がある。
たとえば、青色発光の有機発光素子を用いた色変換方式(特許文献1、2、3)においては、青色光を緑色光および赤色光に波長変換している。
このような蛍光色素を含む色変換フィルターを高精細にパターニングして色変換フィルター基板を作成し、前記青色発光層を有する有機EL素子基板と組み合わせれば、発光体の近紫外光ないし可視光のような弱いエネルギー線を用いてもフルカラーの発光型ディスプレイが構築できる。
しかしながら、色変換フィルター膜中の色変換物質の濃度が高くなると、吸収したエネルギーが同一分子間の移動を繰り返すうちに発光を伴わずに失活する濃度消光と呼ばれる現象が発生する。この現象を抑制するために、色変換物質を何らかの媒体中に溶解または分散させて濃度を低下させることが行われている(特許文献4)。
しかし、色変換物質の濃度を低下させると、吸収すべき光の吸光度が減少し十分な変換光強度が得られない。この問題に関して、色変換膜を厚くして吸光度を高め、色変換の効率を維持することが行われている。ところが、このように厚い色変換膜(膜厚10μm程度)を用いた場合、段差部での電極パターンの断線、高精細化の困難さ、膜中への水分または溶媒の残留(有機EL素子と組み合わせた場合に、残留水分または溶媒により有機EL層が変質し、表示欠陥となる)などの問題点が現れ易くなる。一方、視野角依存性を減少させるという観点からは色変換膜を薄くする必要があるという、相反する要求が存在する。
そこで、厚さを増大させることなく十分な変換光強度を維持することが可能な色変換膜を提供するために、2μm以下の膜厚を有するホスト−ゲスト系色変換膜を蒸着法によって形成することが検討されている。
前述の問題に対しては、さらに、基板上の画素周辺に隔壁を形成して、インクジェット法で隔壁間に選択的に蛍光体材料を塗布しパターニングする方法も検討されている。インクジェット法以外にも選択的に画素隔壁間に蛍光材料溶液をディスペンサノズルから流し込む方式が、高分子色変換フィルター基板を形成する方法の一つとして提案されている。
しかしながら、前述の蒸着法により色変換膜を形成する場合、表示面の全面に膜を形成すると三原色に分けて発光させることができないため、何らかの手段で特定の画素に対応した微細パターン形成が必要になる。現在では、蒸着材料薄膜をパターン形成する方法としては、メタルマスクによる塗分け法が知られている。しかし、メタルマスクによる蒸着パターン形成法は古くから実用化されているが、マスクパターンの微細化に対してはマスク材質と厚さによる限界から、150ppiの精細度レベルが限界であり、それ以上の高精細なパターンに対しては困難さが増すので、大面積化には到底及ばず、歩留りも低下するという問題がある。
また、前述のように、厚膜にせず、十分な変換光強度を得るために、隔壁内に蛍光材料溶液を塗布する方法では、蛍光色素溶液を塗布することにより色変換フィルター基板を作成するため、有機EL素子基板と接着剤で貼り合わせる場合に、硬化前の接着剤に接触した時点で前記蛍光色素が接着剤に溶出してしまうというという問題が生じる。この問題に対しては、色変換フィルター層に上に保護層を形成することが考えられるが、有機溶媒に溶解させた保護層溶液を用いて形成する保護層では、塗布する段階で同様の問題が生じる。無溶剤の場合でも硬化前保護層には同様に接着剤が溶出する(特許文献5)。また、色変換パターン層への影響のない保護層として金属アルコキシドなどの金属含有化合物を高分子樹脂の架橋材として用いて、湿式法で成膜される膜を用いるカラーフィルターに関する文献が公開されている(特許文献6)。
そこで、無機材料の透明な薄膜を保護層として形成することが考えられるが、プラズマを使ったスパッタ法やCVD法では、プラズマから出る紫外線や高エネルギー粒子の影響で色変換フィルター層を形成する蛍光体色素が容易に失活するため、色変換フィルター層の特性に致命的なダメージを与えるという新たな問題が生じる。
特開平3−152897号公報 特開平8−286033号公報 特開平9−208944号公報 特開2000−230172号公報 特開2002−124382号公報 特開2000−111721号公報
本発明は、以上説明した問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、有機EL層を搭載した有機EL素子基板と貼り合せても、色変換フィルター層の特性に悪影響を及ぼさず、かつ、最小限のロスでEL発光を色変換フィルター層に導入できる色変換フィルター基板を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、透明な支持基板と、該支持基板上に所要のパターンで配置され、単一色または複数色の色変換膜を有する色変換パターン層と、該色変換パターン層を被覆する透明な保護層とを備え、該保護層が1.65以上の屈折率を示し、可視領域で透明な金属酸化物皮膜金属アルコキシドからなる色変換フィルター基板とする。ここで、前記保護層は、金属アルコキシド溶液を湿式塗布し、200℃以下で加熱処理して皮膜形成することが好ましい。前記色変換膜の膜厚は2μm以下である。色変換膜は発光体から得られる近紫外領域ないし可視領域の光を吸収して異なる波長の可視光を発する有機蛍光色素からなることが好ましい。
本発明によれば、有機EL層を搭載した有機EL素子基板と貼り合せても、色変換フィルター層の特性に悪影響を及ぼさず、かつ、最小限のロスでEL発光を色変換フィルター層に導入できる色変換フィルター基板を提供することができる。
本発明の色変換フィルター基板の製造方法を説明するための主要な工程における色変換フィルター基板の概略断面図である。
以下、本発明の色変換フィルター基板の製造方法の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。以下の説明では図1を用いる。
(透明基板)
本発明の色変換フィルター基板10に用いられる透明基板1は、光透過性に富み、かつ、ブラックマトリクス2、カラーフィルター層3、色変換膜5等および有機EL素子基板に搭載される陽極、発光層の形成に用いられる条件(溶媒、温度等)に耐える必要があり、さらに寸法安定性に優れていることが好ましい。また、多色有機EL素子基板に対して性能低下を引き起こさないものであればよく、例としては、無機透明ガラス基板、各種透明プラスチック基板、各種透明フィルム基板等が挙げられる。
(カラーフィルターとブラックマトリクス)
図1(a)に示すように、本発明の色変換フィルター基板10で用いるカラーフィルター3には、赤色カラーフィルター(CFR)3−1、カラー緑色フィルター(CFG)3−2、カラー青色フィルター(CFB)3−3がある。前記透明基板1上に作成され、液晶ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイに用いられるカラーフィルターであればよく、近年はフォトレジストに顔料を分散させた、顔料分散型カラーフィルターがよく用いられる。
フラットパネルディスプレイ用のカラーフィルターは、400nm〜550nmの波長を透過する青色カラーフィルター(CFB)、500nm〜600nmの波長を透過する、緑色カラーフィルター(CFG)、600nm以上の波長を透過する、赤色カラーフィルター(CFR)のそれぞれを配列したものが一般的である。また、各カラーフィルター画素間に、主にコントラストの向上を目的として、可視光を透過しない、ブラックマトリクス2を配設することが一般的に行われている。
(隔壁)
図1(b)に示す隔壁4の材料としては、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を、光および/または熱処理して、ラジカル種、イオン種を発生させて重合または架橋させ、不溶不融化させたものが一般的である。また、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂は、パターニングを行うために、硬化前は有機溶媒またはアルカリ溶液に可溶性であることが好ましい。
具体的に、そのような好ましい樹脂としては、
(1)アクロイル基、メタクロイル基を複数有するアクリル系多官能モノマーまたはオリゴマーと光または熱重合開始剤とからなる組成物膜を、光または熱処理により光ラジカルまたは熱ラジカル重合させたもの、
(2)ポリビニル桂皮酸エステルと増感剤とからなる組成物を、光または熱処理により二量化させて架橋したもの、
(3)鎖状または環状オレフィンとビスアジドとからなる組成物膜を、光または熱処理によりナイトレンを発生させて、オレフィンと架橋させたもの、ならびに
(4)エポキシ基を有するモノマーと光酸発生剤からなる組成物膜とを、光または熱処理により酸(カチオン)を発生させて重合させたもの
などが挙げられる。
特に前記(1)の光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂を用いる場合には、フォトプロセスによりパターニングが可能であり、耐溶剤性、耐熱性等の信頼性の面でも好ましい。
その他の、光硬化性または光熱併用型硬化性樹脂としては、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルホン、ポリビニルブチラール、ポリフェニレンエーテル、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ノルボルネン系樹脂、メタクリル樹脂、イソブチレン無水マレイン酸共重合樹脂、環状オレフィン系等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ビニルエステル樹脂、イミド系樹脂、ウレタン系樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート等と3官能性もしくは4官能性のアルコキシシランとを含むポリマーハイブリッド等が挙げられる。
隔壁4の形成方法としては、塗布法を用いることができ、特に、フォトプロセスを用いることが好ましい。膜厚は色変換膜の膜厚の2倍以下が好ましい。例えば、色変換膜の膜厚が0.5μmの場合は、0.6〜1.0μmが好ましい。また、隔壁4の側面形状は、純テーパ、逆テーパあるいは垂直のいずれでも特に限定はされないが、逆テーパ部分の毛細管現象による送液効果は逆テーパの方が大きい。
また、隔壁4として無機材料を用いてもよい。例えば、SiOx、SiNx、SiNxOy、AlOx、TiOx、TaOx、ZnOx等の無機酸化物、無機窒化物等を使用することができる。この場合の隔壁4の形成方法としては特に制約はなく、スパッタ法、CVD法、真空蒸着法等の手法により層として形成できる。このように層として形成された隔壁層のパターニングにはドライエッチング、好ましくはプラズマエッチングを用いる。隔壁層の無機材料に対して、エッチングの選択比の取れるフォトレジストを用いてパターンを隔壁層上に形成し、CF4、SF6、CHF3、Ar等のガスを用いてドライエッチングを行い、隔壁層をパターニングする。さらに、ガスをO2に変え、O2プラズマエッチングを行うことにより、パターニングに使用したレジストをエッチングする。反応性を高めるために、CF4などのフッ素系のガスを若干添加してもよい。
(色変換膜)
図1(c)に示す色変換膜5としては、赤色変換膜(CCMR)5−1と緑色変換膜(CCMG)5−2の2種類を形成する。光源からの光を吸収し、異なる波長分布の蛍光を発する機能を有する。適用できる材料としては、Alq3(トリス8−キノリノラトアルミニウム錯体)などのアルミキレート系色素、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン6)、3−(2−ベンゾイミダゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、クマリン135などのクマリン系色素を含む。あるいはまた、ソルベントイエロー43、ソルベントイエロー44のようなナフタルイミド系色素、ジエチルキナクリドン(DEQ)などのキナクリドン誘導第;4−ジシアノメチレン−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM−1、(I))、DCM−2(II)、およびDCJTB(III)などのシアニン色素;4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラフェニル−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン(IV)、ルモゲンFレッド、ナイルレッド(V)などを含む。あるいはまた、ローダミンB、ローダミン6Gなどのキサンテン系色素、またはピリジン1などのピリジン系色素のような低分子系の有機蛍光色素や、ポリフェニレン、ポリアリーレン、ポリフルオレンに代表される高分子蛍光材料が使用できる。また、必要に応じてこれらの色素を複数混合して使用することもできる。青色から緑色、赤色への変換時など、波長シフト巾が広い際には有効な手段である。
インクジェット法などに用いられるインクを形成する際の溶媒としては、前記色素を溶解すればよく、トルエン等のベンゼン系など非極性溶媒、クロロホルム、ケトン系などの極性溶媒を用いることができ、単体もしくは混合溶媒として使用してもよい。
インクを形成する環境については、水分・酸素の影響を排除するため、不活性ガス中(例えば、窒素やアルゴンガス中)で形成することが好ましい。インクの乾燥は、溶媒が蒸発する温度で乾燥すればよく、前述不活性ガス中もしくは真空中(減圧下)で乾燥することが好ましい。
本発明の色変換膜5は、2000nm(2μm)以下、好ましくは100〜2000nm、より好ましくは100〜1000nmの膜厚を有する。
色変換膜5の形成方法は、隔壁4間に前述の方法で作製したインクを選択的に供給できる手段であれば特に限定されないが、最も汎用で確実な方法はインクジェット法である。また、インクをジェット状にして飛翔させずにディスペンサで流し込む方式でも問題はない。さらには、インク粘度によっては印刷法も適用できる。
(保護層)
図1(d)に示す保護層6として必要な高屈折率材料薄膜にするには中心金属をTiやZrにすることが一般的であるが、特に屈折率差による反射ロスを小さくするためには屈折率を1.65以上にすることができるが、特には1.7以上が好ましい。そのような高屈折率の保護層としてはTi化合物が有効である。
有機Ti化合物で薄膜化できる材料系としては、Tiアルコキシド、Tiアシレート、Tiキシレートなどがありいずれも加水分解してTiOx又は−(TiOR)n−となって薄膜を形成する。
色変換フィルター用の色素が溶解しにくいアルコールを溶媒として用いる場合のTiアルコキシドは、塗布時に色変換フィルター材料の溶出を防止でき、隔壁4間に安定に存在し、アルコールが蒸発すると共にアルコキシドの薄膜となるので、本発明の色変換フィルター基板の製造方法に適する材料である。塗布方法は、インクジェットやディスペンサ、ローラなどの湿式塗布方法が適用できる。
塗布後、有機溶剤がある程度乾燥した段階で、100℃〜200℃で30〜60秒のアニールを行うことにより薄膜化する。アニール温度は、低すぎると溶媒が残り、高すぎるとカラーフィルターや隔壁材料を劣化させ、それぞれの形状や機能を損なう恐れがあるので、100〜200℃が最適である。前記塗布からアニールまでの工程を2回以上繰り返すことでピンホールやクラックによる欠陥を除去できる効果があるので、好ましい。
(カラーフィルターとブラックマトリクスの形成)
図1(a)に示すように、1737ガラス(コーニング社製)上に、ブラックマトリクス(CK−7001:富士フィルムARCH製)、赤色カラーフィルター(CR−7001:富士フィルムARCH製)、緑色カラーフィルター(CG−7001:富士フィルムARCH製)、青色カラーフィルター(CB−7001:富士フィルムARCH製)を用い、フォトリソグラフィ法にてカラーフィルターを形成する。各層の膜厚はそれぞれ1μmである。
作製したカラーフィルターのサブピクセル寸法は180μm×60μmであり、サブピクセル間のギャップが縦方向20μm、横方向10μmである。前記サブピクセル3個(赤・青・緑)で1画素であり、縦方向に150画素、横方向に150画素が配列されている。これは、141ppiに相当する精細度となる。
(隔壁の形成)
図1(b)に示すように、各色のカラーフィルター間のブラックマトリクス上に、新日鐵化学製VPA100P5.0を用いフォトリソグラフィ法でブラックマトリクスと同じストライプ状の隔壁パターンを形成する。膜厚は5μmである。
(緑色および赤色変換膜の形成)
図1(c)に示すように、トルエン1000重量部、第1色素:クマリン6+第2色素:DEQ50重量部(モル比はクマリン6:DEQ=48:2)のインクを調整し、インクジェット装置を用い、マルチノズルにより1画素につき3滴(1滴:約14pl)滴下し、窒素雰囲気中で膜厚500nmの緑色変換膜を作成する。インクの乾燥は、窒素雰囲気を破ることなく、真空乾燥炉を用い、真空度1.0×10-3Pa、温度100℃で行なう。
前述と同様に、トルエン1000重量部、第1色素:クマリン6+第2色素:DCM−2 50重量部(モル比はクマリン6:DCM−2=48:2)のインクを調整し、インクジェット装置を用い、マルチノズルにより1画素につき3滴(1滴:約14pl)滴下し、窒素雰囲気中で膜厚500nmの赤色変換膜を作成する。インクの乾燥は、窒素雰囲気を破ることなく、真空乾燥炉を用い、真空度1.0×10-3Pa、温度100℃で行なう。
(保護層の形成)
図1(d)に示すように、TiアルコキシドとしてTiブトキシドダイマー(n−C49O)3−Ti−O−Ti(O−n−C493を用い、n−ブタノールを溶媒として3wt%溶液を作製し、スピンコーターで3回塗布する。回転数は60rpmで、1回目、2回目は塗布後100℃/30秒のアニールをクリーンオーブン中で行い、3回目は200℃/30秒のアニールを行なう。膜厚は場所によって異なるが、概ね300〜400nmである。同様の条件でガラス基板上に形成した膜の屈折率は1.75である。
(評価)
本発明にかかる方法で保護層を作製した前記色変換フィルター基板と、同様のパターン形状に形成した有機EL素子基板とを貼り合わせて150×150画素テストパターン(141ppi)のフルカラー有機ELディスプレイ(前者)を作製し、前記保護層を、プラズマCVD−SiNx膜(屈折率1.75)に変え、400nmの厚さで形成したフルカラー有機ELディスプレイ(後者)と発光効率を比較した。保護層をプラズマCVD−SiNxで形成した後者のフルカラー有機ELディスプレイパネルは、本発明にかかる色変換フィルター基板搭載のフルカラー有機ELディスプレイ(前者)に対して赤、緑色ともそれぞれ約50%の発光効率に低下した。外観上、両者とも、貼りあわせ時に、赤や緑の色変換フィルター材料が貼りあわせ樹脂に溶出した痕跡は認められなかったが、プラズマCVD−SiNx保護層搭載のディスプレイ(後者)はプラズマによる色変換膜中の蛍光色素の光劣化により、発光効率が低下したものと考えられる。
本発明によれば、色変換フィルター基板を形成することにより、この色変換フィルター基板と有機EL素子を搭載した有機EL素子基板とを接着剤で貼りあわせる場合に、硬化前の低分子量の接着剤に接触した時点で生じ易い色変換フィルター材料の溶出を阻止できる。また、接着剤と色変換フィルター層材料の屈折率が共に1.7以上であることから、屈折率差による反射ロスが少なく、かつプラズマなどの紫外光や高エネルギー粒子を発生させないので、蛍光色素が劣化することなく高効率な色変換フィルター基板を提供することができる。
1 透明基板
2 ブラックマトリクス
3 カラーフィルター
3−1 赤色カラーフィルター
3−2 緑色カラーフィルター
3−3 青色カラーフィルター
4 隔壁
5 色変換膜
5−1 赤色変換膜
5−1 緑色変換膜
6 保護層
10 色変換フィルター基板

Claims (4)

  1. 透明な支持基板と、該支持基板上に所要のパターンで配置され、単一色または複数色の色変換膜を有する色変換パターン層と、該色変換パターン層を被覆する透明な保護層とを備え、該保護層が1.65以上の屈折率を示し、可視光域で透明な金属酸化物皮膜金属アルコキシドからなることを特徴とする色変換フィルター基板。
  2. 前記保護層は、金属アルコキシド溶液を湿式塗布し、200℃以下で加熱処理することにより皮膜形成することを特徴とする請求項1に記載の色変換フィルター基板。
  3. 前記色変換膜の膜厚が2μm以下であることを特徴とする請求項2に記載の色変換フィルター基板。
  4. 前記色変換膜は、発光体から得られる近紫外領域ないし可視領域の光を吸収して異なる波長の可視光を発する有機蛍光色素を含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の色変換フィルター基板。
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