JP2009223110A - 電気化学表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性を向上させることが可能な電気化学表示装置を提供する。
【解決手段】この電気化学表示装置は、ガラス基板2の所定面2a上に形成された画素電極6と、ガラス基板2および3の間に配置されているとともに、光変調物質が含有されている電解質層1とを備えている。そして、画素電極6は、表示領域20内にエッジ部6aを有しており、その画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆うように、ガラス基板2の所定面2a上に感光性の絶縁膜7が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】この電気化学表示装置は、ガラス基板2の所定面2a上に形成された画素電極6と、ガラス基板2および3の間に配置されているとともに、光変調物質が含有されている電解質層1とを備えている。そして、画素電極6は、表示領域20内にエッジ部6aを有しており、その画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆うように、ガラス基板2の所定面2a上に感光性の絶縁膜7が形成されている。
【選択図】図1
Description
この発明は、酸化還元反応を利用して情報の表示を行う電気化学表示装置およびその製造方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及およびデータストレージの大容量化や低価格化が進んでいる。これに伴い、紙に印刷することにより提供されてきたドキュメントや画像などの情報を、より簡便な電子情報として入手して閲覧する機会が益々増大している。
上記した電子情報の閲覧手段としては、バックライトが装着された液晶ディスプレイ、CRTディスプレイおよび有機ELディスプレイなどの発光型ディスプレイが従来から主に用いられている。しかしながら、これらの発光型ディスプレイでは、フリッカーで目が疲労する、持ち運びが不便である、画面を見るときの姿勢が制限される、および、長時間にわたって使用すると消費電力が嵩むなどの欠点がある。
また、従来では、発光型ディスプレイ以外に、外光(自然光など)を利用して表示を行い、像保持のために電力を消費しない反射型ディスプレイも用いられている。このような反射型ディスプレイとしては、偏光板を用いる反射型液晶ディスプレイ、ポリマー分散型液晶ディスプレイおよびポリマーネットワーク型液晶ディスプレイなどが従来から知られている。ただし、これらの反射型ディスプレイでは、以下のような不都合がある。
すなわち、偏光板を用いる反射型液晶ディスプレイでは、表示を行う際の反射率が低い(約40%)ために白表示に難があるとともに、その製造が簡便ではないという不都合がある。また、ポリマー分散型液晶ディスプレイでは、高い駆動電圧を必要とし、かつ、有機物同士の屈折率差を利用して表示を行うためにコントラストが十分ではないという不都合がある。また、ポリマーネットワーク型液晶ディスプレイでは、ポリマー分散型液晶ディスプレイと同様に高い駆動電圧を必要とし、さらに、メモリ性を向上させるために複雑なTFT回路が必要となるという不都合がある。
また、従来では、電気泳動型ディスプレイも知られているが、この電気泳動型ディスプレイでは、約10V以上の高い駆動電圧を必要とするという不都合がある。さらに、電気泳動性粒子が凝集することに起因する画質の劣化が起こりやすいという不都合もある。なお、電気泳動性粒子の凝集を抑制する方法として、電気泳動性粒子を一定量ずつ小分けするための隔壁を設けることが考えられる。しかしながら、そのような隔壁を設ける場合には、構造や製造工程が複雑になるという新たな不都合が生じる。
そこで、従来では、上記のような種々の不都合を解消するために、電気化学的な酸化還元反応を利用して情報を表示するように構成された電気化学表示装置が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。なお、電気化学表示装置には、酸化還元反応によるエレクトロクロミック材料の色変化を利用する方式(ECD方式)を採用した電気化学表示装置や、金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション方式(ED方式)を採用した電気化学表示装置などが存在する。このECD方式の電気化学表示装置やED方式の電気化学表示装置は、その構造が簡便であるとともに、約3V以下の低電圧での駆動が可能であるという特徴を有している。さらに、表示品位が優れており、明るいペーパーライクな白表示と引き締まった黒表示を行うことが可能であるという特徴も有している。
上記した従来の電気化学表示装置は、一般的に、酸化還元反応する物質が含有された電解質層が一対の電極層に挟持された構造を有している。そして、一対の電極層の間に電圧を印加することにより酸化還元反応を起こすことによって、表示の書き換えを行うことが可能となっている。
ところで、上記した従来の電気化学表示装置では、一対の電極層の間に高い電圧(約3V以上)が印加されると、電解質層が分解されて正常な酸化還元反応が起こらなくなってしまう。したがって、従来の電気化学表示装置では、一対の電極層の間に印加する電圧が高くなり過ぎないように制御する必要がある。
しかしながら、上記した従来の電気化学表示装置では、一対の電極層の間に印加する電圧が高くなり過ぎないように制御したとしても、表示の書き換えを繰り返し行うと、電解質層が劣化して表示品位が徐々に低下していくという不都合が生じる。すなわち、従来の電気化学表示装置では、耐久性が低いという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、耐久性を向上させることが可能な電気化学表示装置およびその製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本願発明者が鋭意検討した結果、電解質層の劣化が電界密度の高い領域で行われる酸化還元反応に起因するということを解明した。そして、本願発明者は、電極層の表示領域内のエッジ部を絶縁膜で覆うことにより、電解質層の劣化を抑制することが可能であることを見出した。
すなわち、この発明の第1の局面による電気化学表示装置は、光変調物質の酸化還元反応を利用して表示領域に情報を表示する電気化学表示装置であって、互いに対向する所定面をそれぞれ有する一対の基板と、一対の基板の各々の所定面上に形成された電極層と、一対の基板の間に配置されているとともに、光変調物質が含有されている電解質層とを備えている。そして、一対の基板のうちの少なくとも一方の基板側の電極層は、表示領域内にエッジ部を有しており、その電極層の表示領域内のエッジ部を覆うように、基板の所定面上に感光性の絶縁膜が形成されている。
この第1の局面による電気化学表示装置では、上記のように、電極層の表示領域内のエッジ部を絶縁膜で覆うことによって、一対の電極層の間に電圧を印加することにより電解質層中の光変調物質を酸化還元反応させる際に、電極層の表示領域内のエッジ部に電界が集中するのを抑制することができる。このため、電界密度が高くなる領域を実質的になくすことができるので、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われるのを抑制することが可能となる。これにより、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われることに起因する電解質層の劣化を抑制することができる。その結果、表示の書き換えを繰り返し行ったとしても、表示品位が徐々に低下していくのを抑制することができる。すなわち、電気化学表示装置の耐久性を向上させることができる。
上記第1の局面による電気化学表示装置において、絶縁膜の厚みは、表示領域内にエッジ部を有する電極層の厚みよりも大きいことが好ましい。このように構成すれば、電極層の表示領域内のエッジ部が露出しないように、電極層の表示領域内のエッジ部を確実に絶縁膜で覆うことができる。なお、絶縁膜の厚みとしては、表示領域内にエッジ部を有する電極層の厚みの3倍以上にするのがより好ましい。
上記第1の局面による電気化学表示装置において、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分の幅は、絶縁膜の厚みよりも大きいことが好ましい。このように構成すれば、電解質層の劣化がほとんど起こらないようにすることができる。このことは、後述する実験により確認済みである。
この発明の第2の局面による電気化学表示装置の製造方法は、光変調物質の酸化還元反応を利用して表示領域に情報を表示する電気化学表示装置の製造方法であって、一対の基板の各々の所定面上に電極層を形成する工程と、一対の基板の各々の所定面を互いに対向させ、一対の基板の間に光変調物質が含有されている電解質層を配置する工程とを備えている。そして、一対の基板の各々の所定面上に電極層を形成する工程は、一対の基板のうちの少なくとも一方の基板側の電極層が表示領域内にエッジ部を有するように、一対の基板の各々の所定面上に電極層を形成する工程を含んでおり、一対の基板の各々の所定面上に電極層を形成する工程の後に、表示領域内にエッジ部を有する電極層の全面を覆うように、基板の所定面上に感光性の絶縁膜を形成する工程と、基板の所定面側とは反対側から電極層をマスクとしたパターン光を絶縁膜に照射することにより、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を感光させる工程と、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分が残るように、絶縁膜の感光した所定部分以外の部分を除去する工程とをさらに備えている。
この第2の局面による電気化学表示装置の製造方法では、上記のように、電極層の全面を覆うように感光性の絶縁膜を形成した後に、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を感光させるとともに、その絶縁膜の感光した所定部分以外の部分を除去することによって、電極層の表示領域内のエッジ部を絶縁膜で覆うことができる。したがって、一対の電極層の間に電圧を印加することにより電解質層中の光変調物質を酸化還元反応させる際に、電極層の表示領域内のエッジ部に電界が集中するのを抑制することができる。このため、電界密度が高くなる領域を実質的になくすことができるので、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われるのを抑制することが可能となる。これにより、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われることに起因する電解質層の劣化を抑制することができる。その結果、表示の書き換えを繰り返し行ったとしても、表示品位が徐々に低下していくのを抑制することができる。すなわち、電気化学表示装置の耐久性を向上させることができる。
また、第2の局面による電気化学表示装置の製造方法では、上記のように、基板の所定面側とは反対側から電極層をマスクとしたパターン光を絶縁膜に照射することによって、電極層の形状を正確に反映したパターン光が絶縁膜に照射されることになるので、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を確実に感光させることが可能となる。これにより、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分以外の部分を精度良く除去することができる。この場合には、電極層の幅が大きくなったり小さくなったりしたとしても、位置ずれすることなく、電極層の表示領域内のエッジ部を絶縁膜で覆うことができる。さらに、電極層に意図しないピンホールなどが形成されたとしても、その電極層のピンホールの周辺のエッジ部も絶縁膜で覆うことができる。
また、第2の局面による電気化学表示装置の製造方法では、上記のように、電極層をマスクとして用いることによって、精度良く作製されたフォトマスクを別途準備したり、そのフォトマスクの位置合わせを行ったりする必要がない。このため、低い製造コストで、かつ、非常に簡便に、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を感光させることができる。すなわち、電極層の表示領域内のエッジ部を覆うための絶縁膜を新たに設けたとしても、製造コストが増加したり、製造工程が煩雑になったりするのを極力抑えることができる。
上記第2の局面による電気化学表示装置の製造方法において、好ましくは、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を感光させる工程は、基板に対して傾いた方向から電極層をマスクとしたパターン光を絶縁膜に照射することにより、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を感光させる工程を含んでいる。このように構成すれば、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分のうち、マスクとしての電極層の存在により陰となる部分にもパターン光を回り込ませることができる。したがって、より容易に、電極層の表示領域内のエッジ部を覆っている絶縁膜の所定部分を感光させることができる。
以上のように、本発明によれば、耐久性を向上させることが可能な電気化学表示装置およびその製造方法を容易に得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態による電気化学表示装置の構造を説明するための断面図であり、図2は、図1に示した一実施形態による電気化学表示装置の構造を説明するための平面図(電極層の表示領域内のエッジ部を覆うための絶縁膜の平面図)である。図3は、図1に示した一実施形態による電気化学表示装置に含まれる電極層にピンホールが形成された状態の断面図であり、図4は、図1に示した一実施形態による電気化学表示装置に含まれる電極層にピンホールが形成された状態の平面図(電極層の表示領域内のエッジ部を覆うための絶縁膜の平面図)である。まず、図1〜図4を参照して、本実施形態による電気化学表示装置の構造について説明する。
本実施形態の電気化学表示装置は、図1に示すように、マトリクス状に配列された複数の画素20aからなる表示領域20を有しており、電解質層1に含有されている光変調物質の酸化還元反応を利用して表示領域20に情報(ドキュメントや画像など)を表示するように構成されている。なお、本実施形態では、金属または金属塩の溶解析出を利用するED方式が採用されている。
具体的な構造としては、本実施形態では、電解質層1に含有する光変調物質として、銀または銀を化学構造中に含む化合物を用いている。ところで、銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、ヨウ化銀、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物および銀イオンなどの化合物の総称であって、相の状態種(固体状態、液体への可溶化状態および気体状態など)や、荷電状態種(中性、アニオン性およびカチオン性など)は特に問わない。なお、本実施形態では、光変調物質としてのヨウ化銀が電解質層1に含有されている。
また、本実施形態では、互いに対向する所定面2aおよび3aをそれぞれ有する一対のガラス基板2および3を少なくとも備えており、その一対のガラス基板2および3の間に電解質層1が配置されている。そして、ガラス基板2および3のうち、ガラス基板3の外側面(所定面3aとは反対側の面)が観察面となっている。また、この実施形態では、ガラス基板2および3を用いているが、ガラス基板2および3に替えて、透明樹脂からなる基板を用いてもよい。なお、ガラス基板2および3は、本発明の「基板」の一例である。
一方のガラス基板2の所定面2a上の表示領域20内には、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ4が形成されている。この薄膜トランジスタ4は、後述する画素電極6への電圧の印加を制御する機能を有しており、各画素20aに1つずつ配置されている。また、薄膜トランジスタ4は、その全面が層間絶縁膜5によって覆われており、層間絶縁膜5に形成されたコンタクトホール5aを介して、後述する画素電極6に電気的に接続されている。
画素電極6は、不透明な電極材料である銀からなるとともに、層間絶縁膜5の上面(ガラス基板2の所定面2a)上の表示領域20内に約0.8μmの厚み(層間絶縁膜5の上面からの厚み)t1で形成されている。この画素電極6は、各画素20aを別個に駆動する機能を有しており、各画素20aに1つずつ独立して配置されている。すなわち、各画素20aに1つずつ独立して配置された複数の画素電極6は、その各々が平面的に見て四角形状(幅:約130μm)となっているとともに、約145μmのピッチでマトリクス状に配列されている。このため、本実施形態では、画素電極6の上面の外縁側の部分と、画素電極6の側端面とを含むエッジ部6aが表示領域20内に存在していることになる。なお、画素電極6は、本発明の「電極層」の一例である。
ここで、本実施形態では、図1および図2に示すように、層間絶縁膜5の上面(ガラス基板2の所定面2a)上に、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆う絶縁膜7が形成されている。具体的には、絶縁膜7は、隣り合う画素電極6の間の領域に埋め込まれている部分7aと、その絶縁膜7の部分7aから画素電極6の上面に沿って延びている部分7bとを有している。そして、絶縁膜7の部分7aによって、画素電極6の側端面が覆われており、絶縁膜7の部分7bによって、画素電極6の上面の外縁側の部分が覆われている。
ところで、図3および図4に示すように、画素電極6には、画素電極6を貫通するピンホール6bが形成されている。なお、このピンホール6bは、意図していないにもかかわらず、画素電極6に形成されてしまうものである。このため、画素電極6のエッジ部6aは、画素電極6のピンホール6bの周辺にも存在することになる。そして、本実施形態では、画素電極6のピンホール6bの周辺に存在するエッジ部6aも、絶縁膜7によって覆われている。
また、本実施形態では、図1に示すように、絶縁膜7の厚み(層間絶縁膜5の上面からの厚み)t2が、画素電極6の厚みt1よりも大きくなるように(画素電極6の厚みt1の3倍以上となるように)設定されている。さらに、本実施形態では、画素電極6の表示領域20内のエッジ部(上面の外縁側の部分)6aを覆っている絶縁膜7の部分7bの幅Wが、絶縁膜7の厚みt2よりも大きくなるように設定されている。具体的には、絶縁膜7の厚みt2は、約3μmに設定されており、絶縁膜7の部分7bの幅Wは、約4μmに設定されている。
なお、絶縁膜7の構成材料としては、有機材料(アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂など)や、無機材料(SiOXおよびSiNXなど)などの表示装置に一般的に用いられる絶縁材料が考えられるが、本実施形態では、感光性を有する塗布型の有機樹脂材料を絶縁膜7の構成材料として用いている。
さらに、ガラス基板2側の表示領域20に対応する領域には、複数のビーズスペーサ(約25μmの直径を有するシリカ球)からなる散乱層8が形成されている。この散乱層8を構成する複数のビーズスペーサは、絶縁膜7の上面上や、画素電極6の絶縁膜7から露出した上面上(絶縁膜7の部分7bによって囲まれた領域である開口内)に散布されている。
他方のガラス基板3の所定面3a上の表示領域20に対応する領域には、表示領域20の全てを連続して覆うように、ITO(インジウム・錫酸化物)からなるベタ状の透明電極9が約200nmの厚みで形成されている。そして、ガラス基板3側の透明電極9は、ガラス基板2側の画素電極6とは異なり、各画素20aの間で共通使用される。この透明電極9の構成材料としては、ITO以外の透明な電極材料を用いることができる。たとえば、ITOに替えて、IZO(インジウム・亜鉛酸化物)を透明電極9の構成材料として用いるようにしてもよい。なお、透明電極9は、本発明の「電極層」の一例である。
また、一対のガラス基板2および3の間には、エポキシ樹脂からなるシール部材10が表示領域20に対応する領域を取り囲むように設けられている。そして、このシール部材10によって、電解質層1が一対のガラス基板2および3の間に封止されている。
上記のように構成された本実施形態の電気化学表示装置では、画素電極6と透明電極9との間に所定の電圧を印加すると、その印加電圧の極性に応じて光変調物質が酸化還元反応することにより、表示領域20に表示される情報が変化する。
すなわち、還元状態となるように画素電極6と透明電極9との間に電圧を印加すると、透明電極9への銀の析出が始まる。この場合には、黒表示となる。その一方、酸化状態となるように画素電極6と透明電極9との間に電圧を印加すると、透明電極9に析出された銀の溶解が始まることにより、透明電極9に析出された銀が消失する。この場合には、白表示となる。そして、このような動作を各画素20a毎に行うことによって、表示領域20に表示する情報を書き換えることが可能となる。
本実施形態では、上記のように、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを絶縁膜7で覆うことによって、画素電極6と透明電極9との間に電圧を印加することにより電解質層1中の光変調物質を酸化還元反応させる際に、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aに電界が集中するのを抑制することができる。このため、電界密度が高くなる領域を実質的になくすことができるので、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われるのを抑制することが可能となる。これにより、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われることに起因する電解質層1の劣化を抑制することができる。その結果、表示の書き換えを繰り返し行ったとしても、表示品位が徐々に低下していくのを抑制することができる。すなわち、電気化学表示装置の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、絶縁膜7の厚みt2を、画素電極6の厚みt1よりも大きくすることによって、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aが露出しないように、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを確実に絶縁膜7で覆うことができる。
さらに、本実施形態では、上記のように、絶縁膜7の部分7bの幅Wを、絶縁膜7の厚みt2よりも大きくすることによって、電解質層1の劣化がほとんど起こらないようにすることができる。
図5〜図10は、本発明の一実施形態による電気化学表示装置の製造プロセスを説明するための断面図である。次に、図1〜図10を参照して、本実施形態による電気化学表示装置の製造プロセスについて説明する。
まず、図5に示すように、ガラス基板2の所定面2a上に、各画素20aに1つずつ配置される薄膜トランジスタ4を形成する。その後、ガラス基板2の所定面2a上に薄膜トランジスタ4の全面を覆う層間絶縁膜5を形成するとともに、その層間絶縁膜5に薄膜トランジスタ4にまで達するコンタクトホール5aを形成する。
次に、スクリーン印刷法を用いて、層間絶縁膜5の上面(ガラス基板2の所定面2a)上に、後に画素電極6となる銀ペースト膜を形成する。この際、層間絶縁膜5のコンタクトホール5aにも銀ペーストが埋め込まれる。その後、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、平面的に見て四角形状の銀ペースト膜が各画素20aに1つずつ独立して配置されるように、銀ペースト膜の不必要な部分を除去する。これにより、図6に示すように、各画素20aに1つずつ独立して配置された(マトリクス状に配列された)画素電極6が形成されるとともに、その画素電極6が層間絶縁膜5のコンタクトホール5aを介して薄膜トランジスタ4に電気的に接続される。また、このようにして得られる画素電極6には、意図していないにもかかわらず、図3および図4に示したようなピンホール6bが形成される。
なお、画素電極6の形成では、上記した方法以外の方法を用いてもよい。たとえば、スパッタ法や真空蒸着法などを用いて成膜を行った後に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングするようにしてもよい。また、金属ナノ粒子が分散されたインクを塗布することにより成膜を行った後に、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いてパターニングするようにしてもよい。さらに、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法およびインクジェット印刷法などを用いて、パターニングされた膜をダイレクトに形成するようにしてもよい。
次に、図7に示すように、スピンコート法(回転数:約1000rpm)を用いて、層間絶縁膜5の上面(ガラス基板2の所定面2a)上に、画素電極6の全面を覆うように、感光性の有機樹脂材料からなる絶縁膜7を約3μmの厚みで形成する。
次に、本実施形態では、絶縁膜7に対して露光処理および現像処理を施すことにより、絶縁膜7の所定部分が残るように絶縁膜7をパターニングする。なお、絶縁膜7の所定部分とは、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7b(図8参照)を少なくとも含む部分のことである。
具体的には、画素電極6の全面を覆う絶縁膜7を形成した後、ガラス基板2を約45°だけ傾けた状態にする。そして、この状態でガラス基板2を回転させながら、ガラス基板2の所定面2aとは反対側(裏面側)から露光光としての平行光(波長:約405nm、光量:約200mJ)を絶縁膜7に照射する。この際、画素電極6をマスクとしたパターン光が絶縁膜7に照射され、かつ、そのパターン光がマスクとしての画素電極6の存在により陰となる部分(図8に示す絶縁膜7の部分7b)にまで回り込む。これにより、図8に示すように、絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)を感光させることができる。
この後、2.38wt%のTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)水溶液からなる現像液を用いて、露光された絶縁膜7を現像(現像時間:約1分)する。これにより、図9に示すように、絶縁膜7の感光した所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)以外の部分が除去されるので、絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)が残った状態となる。この後、約230℃の温度条件下で約1時間の焼成を行う。
ところで、絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)以外の部分を除去する際には、上記した方法以外に、オーバー露光やアンダー現像などの方法を用いてもよい。
オーバー露光を用いて絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)以外の部分を除去する場合には、まず、ガラス基板2を傾けずに、ガラス基板2の裏面側から絶縁膜7に露光光を照射する。この際、絶縁膜7に照射する露光光の光量を、適度な光量よりも多くなるように設定する。このような光量で絶縁膜7に露光光を照射すると、露光光が照射されない絶縁膜7の部分(マスクとしての画素電極6の存在により陰となる部分)7bにまで化学変化が広がる。このため、露光光が照射されない絶縁膜7の部分7bも感光した状態となる。この後、露光された絶縁膜7に対して現像処理を施せば、絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)を残すことが可能となる。
また、アンダー現像を用いて絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)以外の部分を除去する場合には、まず、ガラス基板2を傾けずに、ガラス基板2の裏面側から絶縁膜7に適度な光量で露光光を照射する。この際、絶縁膜7の部分(マスクとしての画素電極6の存在により陰となる部分)7bには露光光が照射されないので、絶縁膜7の部分7bは感光しない。この後、露光された絶縁膜7に対して現像処理を施す。このとき、露光された絶縁膜7に対する現像処理を不足気味にすれば、絶縁膜7の部分7bが感光していなかったとしても、絶縁膜7の部分7bは除去されないので、絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)を残すことが可能となる。
ただし、オーバー露光やアンダー現像により絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)以外の部分を除去する場合には、プロセス条件がシビアになり、プロセスの管理が難しくなる。したがって、絶縁膜7の所定部分(画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている部分7aおよび7bを少なくとも含む部分)以外の部分を除去する際には、ガラス基板2を傾け、その状態でガラス基板2の裏面側から露光光を絶縁膜7に照射した後に、露光された絶縁膜7を現像するのが好ましい。
次に、図10に示すように、スクリーン印刷法を用いて、ガラス基板2側の表示領域20に対応する領域上に、PVA(ポリビニルアルコール)水溶液中に二酸化チタンの粒子が分散されたインクを塗布する。そして、そのインクを約80℃の温度条件下で乾燥させる。この後、乾燥したインク上に複数のビーズスペーサを散布することによって、ガラス基板2側の表示領域20に対応する領域上に散乱層8を形成する。
続いて、スクリーン印刷法を用いて、後にシール部材10となるエポキシ樹脂を全面上に塗布する。そして、その塗布されたエポキシ樹脂をパターニングすることによって、表示領域20に対応する領域を取り囲むシール部材10を形成する。
次に、所定面3a上に透明電極9が形成されたガラス基板3(図1参照)を準備する。なお、透明電極9を形成する際には、スパッタ法を用いて、ガラス基板3の所定面3a上の表示領域20に対応する領域に、表示領域20の全てを連続して覆うベタ状のITO膜を成膜する。この後、ガラス基板2および3の各々の所定面2aおよび3aを互いに対向させた状態で、ガラス基板2および3を互いに貼り合わせる。
そして、真空注入法を用いて、ガラス基板2および3の間に、後に電解質層1となる電解液を注入する。この電解液は、約2.5gのジメチルスルホキシドを含む溶媒中に、ヨウ化ナトリウム(約90mg)とヨウ化銀(約75mg)とを加えて完全に溶解させた後に、約150mgのポリビニルピロリドン(平均分子量:約15000)をさらに加えた状態で、それを約120℃に加熱しながら約1時間の攪拌を行うことによって得られる。
最後に、電解液を注入するための注入口(図示せず)を、アクリルのUV硬化樹脂で封止する。このようにして、図1および図2に示した本実施形態の電気化学表示装置が作製される。
本実施形態の製造方法では、上記のように、ガラス基板2の所定面2a側とは反対側から画素電極6をマスクとしたパターン光を絶縁膜7に照射することによって、画素電極6の形状を正確に反映したパターン光が絶縁膜7に照射されることになるので、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている絶縁膜7の所定部分を確実に感光させることが可能となる。これにより、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている絶縁膜7の所定部分以外の部分を精度良く除去することができる。この場合には、画素電極6の幅が大きくなったり小さくなったりしたとしても、位置ずれすることなく、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを絶縁膜7で覆うことができる。さらに、画素電極6に意図しないピンホール6bなどが形成されたとしても、その画素電極6のピンホール6bの周辺のエッジ部6aも絶縁膜7で覆うことができる。
また、本実施形態の製造方法では、上記のように、画素電極6をマスクとして用いることによって、精度良く作製されたフォトマスクを別途準備したり、そのフォトマスクの位置合わせを行ったりする必要がない。したがって、低い製造コストで、かつ、非常に簡便に、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている絶縁膜7の所定部分を感光させることができる。すなわち、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆うための絶縁膜7を新たに設けたとしても、製造コストが増加したり、製造工程が煩雑になったりするのを極力抑えることができる。
なお、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aを覆っている絶縁膜7の所定部分を感光させる方法としては、上記した本実施形態の方法以外に、別途準備したフォトマスクを絶縁膜7の上方に配置し、そのフォトマスクにより生成されたパターン光を絶縁膜7に照射するという方法が従来から一般的に知られている。しかしながら、この従来の方法では、フォトマスクの位置合わせが非常に難しいという不都合がある。さらに、従来の方法では、パターン光を生成するためのフォトマスクを別途準備し、かつ、そのフォトマスクを精度良く作製する必要があるので、その分、製造コストが増加してしまうという不都合もある。
次に、上記した実施形態の効果を確認するために行った実験について説明する。
上記した実施形態の効果を確認するための実験では、まず、実施例および比較例の2種類の電気化学表示装置を準備した。なお、実施例による電気化学表示装置は、上記実施形態の製造方法を用いて作製したものであり、比較例による電気化学表示装置は、上記実施形態の構成から絶縁膜7を省略したものである。
そして、実施例および比較例のそれぞれについて、白表示および黒表示の切り替えを繰り返し行うことによって耐久性を調べた。なお、白表示の際には、+2Vの電圧の印加を
2秒間行い、黒表示の際には、−2Vの電圧の印加を約2秒間行った。また、耐久性の評価は、表示画面を目視観察することによって行った。この結果を以下の表1に示す。
2秒間行い、黒表示の際には、−2Vの電圧の印加を約2秒間行った。また、耐久性の評価は、表示画面を目視観察することによって行った。この結果を以下の表1に示す。
その一方、比較例では、白表示および黒表示の切り替え回数が10000回以上になると、表示画面に変化が現れた。具体的には、白表示および黒表示の切り替え回数が10000回に達すると、直径が100μm程度の小さな気泡が発生した。そして、白表示および黒表示の切り替え回数が10000回を超えると、小さな気泡が徐々に増加し始めた。また、白表示および黒表示の切り替え回数が20000回に達すると、複数の小さな気泡が互いに連結することによって、直径が数mm程度の大きな気泡が発生した。さらに、白表示および黒表示の切り替え回数が50000回に達すると、表示を行うのが困難になった。なお、白表示および黒表示の切り替え回数が5000回程度の場合には、実施例と同様、表示画面に変化はなかった。
これらの結果から、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aが絶縁膜7で覆われている実施例では、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aに電界が集中しなかったために、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われることに起因する電解質層1の劣化が抑制されたと考えられる。その一方、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aが絶縁膜7で覆われていない比較例では、画素電極6の表示領域20内のエッジ部6aに電界が集中したために、電界密度の高い領域で酸化還元反応が行われることに起因する電解質層1の劣化が発生したと考えられる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、ED方式の電気化学表示装置に本発明を適用する例について説明したが、本発明はこれに限らず、ED方式の電気化学表示装置以外の電気化学表示装置にも適用可能である。具体的には、ED方式の電気化学表示装置以外に、酸化還元反応によるエレクトロクロミック材料の色変化を利用するECD方式の電気化学表示装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、銀(Ag)からなる画素電極を用いるようにしたが、本発明はこれに限らず、銀(Ag)以外の材料を画素電極の構成材料として用いるようにしてもよい。画素電極に用いることが可能な銀(Ag)以外の材料としては、たとえば、Au、Cu、Pt、Pd、Fe、Ni、カーボン、Cr、AlおよびMoなどがある。また、上記した材料のうちのいずれかを含む合金からなる画素電極を用いるようにしてもよいし、多層構造の画素電極を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、画素電極をマトリクス状に分割し、透明電極をベタ状に形成したが、本発明はこれに限らず、画素電極および透明電極の両方をマトリクス状に分割してもよい。また、画素電極および透明電極の両方をストライプ状に形成するとともに、画素電極および透明電極が平面的に見て互いに交差するように配置してもよい。この場合、画素電極および透明電極の両方が表示領域内にエッジ部を有することになるので、本発明の効果を得るためには、エッジ部を覆うための絶縁膜を一対の基板の両方に設ける必要がある。
1 電解質層
2、3 ガラス基板(基板)
2a、3a 所定面
6 画素電極(電極層)
6a エッジ部
7 絶縁膜
9 透明電極(電極層)
20 表示領域
2、3 ガラス基板(基板)
2a、3a 所定面
6 画素電極(電極層)
6a エッジ部
7 絶縁膜
9 透明電極(電極層)
20 表示領域
Claims (5)
- 光変調物質の酸化還元反応を利用して表示領域に情報を表示する電気化学表示装置であって、
互いに対向する所定面をそれぞれ有する一対の基板と、
前記一対の基板の各々の所定面上に形成された電極層と、
前記一対の基板の間に配置されているとともに、前記光変調物質が含有されている電解質層とを備え、
前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板側の前記電極層は、前記表示領域内にエッジ部を有しており、
前記電極層の前記表示領域内のエッジ部を覆うように、前記基板の所定面上に感光性の絶縁膜が形成されていることを特徴とする電気化学表示装置。 - 前記絶縁膜の厚みは、前記表示領域内にエッジ部を有する前記電極層の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の電気化学表示装置。
- 前記電極層の前記表示領域内のエッジ部を覆っている前記絶縁膜の所定部分の幅は、前記絶縁膜の厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学表示装置。
- 光変調物質の酸化還元反応を利用して表示領域に情報を表示する電気化学表示装置の製造方法であって、
一対の基板の各々の所定面上に電極層を形成する工程と、
前記一対の基板の各々の所定面を互いに対向させ、前記一対の基板の間に前記光変調物質が含有されている電解質層を配置する工程とを備え、
前記一対の基板の各々の所定面上に前記電極層を形成する工程は、前記一対の基板のうちの少なくとも一方の基板側の前記電極層が前記表示領域内にエッジ部を有するように、前記一対の基板の各々の所定面上に前記電極層を形成する工程を含んでおり、
前記一対の基板の各々の所定面上に前記電極層を形成する工程の後に、
前記表示領域内にエッジ部を有する前記電極層の全面を覆うように、前記基板の所定面上に感光性の絶縁膜を形成する工程と、
前記基板の所定面側とは反対側から前記電極層をマスクとしたパターン光を前記絶縁膜に照射することにより、前記電極層の前記表示領域内のエッジ部を覆っている前記絶縁膜の所定部分を感光させる工程と、
前記電極層の前記表示領域内のエッジ部を覆っている前記絶縁膜の所定部分が残るように、前記絶縁膜の感光した所定部分以外の部分を除去する工程とをさらに備えていることを特徴とする電気化学表示装置の製造方法。 - 前記電極層の前記表示領域内のエッジ部を覆っている前記絶縁膜の所定部分を感光させる工程は、前記基板に対して傾いた方向から前記電極層をマスクとしたパターン光を前記絶縁膜に照射することにより、前記電極層の前記表示領域内のエッジ部を覆っている前記絶縁膜の所定部分を感光させる工程を含んでいることを特徴とする請求項4に記載の電気化学表示装置の製造方法。
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-
2008
- 2008-03-18 JP JP2008068989A patent/JP2009223110A/ja active Pending
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