JP2009222499A - 積層セラミック電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性に優れた積層セラミック電子部品を提供すること。
【解決手段】本発明の積層セラミック電子部品1は、複数のセラミック層を積層してなるセラミック製の基体11と、該基体11の内部に形成された内部リード部と、該内部リード部と電気的に接続されるとともに基体11の外表面110に設けられる電極端子12とを有する。電極端子12は、外部回路と電気的に接続された接点金具を電極端子12の外表面120における所定の位置に接触させる際に接点金具を摺動させる方向である摺動方向Xと反対方向の端部に摺動端部121を有する。該摺動端部121は、基体11の外表面110のうち摺動端部121に隣接する隣接表面部111に対して摺動端部121の外表面120の法線方向Nへ突出しないよう形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のセラミック層を積層してなる積層セラミック電子部品に関する。
従来から、図10(a)に示すように、複数のセラミック層を積層してなるセラミック製の基体91と、基体91に内蔵された内部リード部(図示略)と、基体91における上記セラミック層の積層方向の両側の外表面910に形成される一対の電極端子92とを有する、積層型ガスセンサ素子等の積層セラミック電子部品9が知られている(特許文献1、2参照)。
積層セラミック電子部品9は、外部回路と電気的に接続された一対の接点金具94の間に挿入される。そして、該一対の接点金具94に付勢された押圧力によって電極端子92の外表面920が上記積層方向に押圧されることにより、接点金具94と電極端子92とが電気的に接続されている。
特開2004−264262号公報 特開2007−22908号公報
ところが、かかる積層セラミック電子部品9においては、以下のような問題がある。すなわち、電極端子92は、図10(a)に示すように、基体91の外表面910に対して電極端子92の外表面920の法線方向(図10(a)における矢印N参照)に若干突出した状態で配設され、電極端子92と基体91との間には段差921が形成される。そして、図10(b)に示すように、接点金具94を電極端子92の外表面920の所定の位置に接触させるべく、接点金具94を基体91の基端側から外表面910に沿って矢印Yの方向に摺動させる際に、接点金具94が上記段差921に当接することとなる。
このとき、電極端子92が剥離することがあり、導通不良を引き起こす原因となっていた。
これに対して、一対の接点金具94に対し該接点金具94同士が互いに引き離される方向に力を加えた状態で積層セラミック電子部品9を一対の接点金具94の間に挿入した後、接点金具94への力を解除して接点金具94と電極端子92とを接触させるという方法がある。
しかしながら、かかる方法によっては、設備コストや製造工数が増えてしまう結果、コストアップにつながってしまうおそれがある。
そのため、接点金具94を摺動させても導通不良を生じにくい積層セラミック電子部品9が求められていた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、信頼性に優れた積層セラミック電子部品を提供しようとするものである。
本発明は、複数のセラミック層を積層してなるセラミック製の基体と、該基体の内部に形成された内部リード部と、該内部リード部と電気的に接続されるとともに上記基体の外表面に設けられる電極端子とを有する積層セラミック電子部品であって、
上記電極端子は、外部回路と電気的に接続された接点金具を上記電極端子の外表面における所定の位置に接触させる際に上記接点金具を摺動させる方向である摺動方向と反対方向の端部に摺動端部を有し、
該摺動端部は、上記基体の外表面のうち上記摺動端部に隣接する隣接表面部に対して上記摺動端部の外表面の法線方向へ突出しないよう形成されていることを特徴とする積層セラミック電子部品にある(請求項1)。
本発明の作用効果について説明する。
上記摺動端部は、上記基体の外表面のうち上記摺動端部に隣接する隣接表面部に対して上記摺動端部の外表面の法線方向へ突出しないよう形成されている。これにより、信頼性に優れた積層セラミック電子部品を得ることができる。すなわち、摺動端部が隣接表面部に対して上記法線方向へ突出している場合において、隣接表面部と摺動端部との間の段差に接点金具が当接すると、電極端子が剥離することがある。
これに対して、本発明のように、摺動端部を、隣接表面部に対して上記法線方向へ突出しないよう形成することにより、接点金具を摺動させる際に接点金具が摺動端部に引っ掛かることがなく、電極端子の剥離を容易に防ぐことができる。
また、本発明によれば、接点金具に力を加えて接点金具と電極端子とを引き離したりする等の工程や設備等が不要である。そのため、積層セラミック電子部品の製造コストを増加させることなく導通不良を抑制することができる。
その結果、低コストにて信頼性に優れた積層セラミック電子部品を提供することができる。
以上のとおり、本発明によれば、信頼性に優れた積層セラミック電子部品を提供することができる。
本発明(請求項1)において、上記摺動端部は、上記電極端子における上記摺動方向と反対方向の端部の全体にわたって形成されていてもよいし、上記端部の一部分にのみ形成されていてもよい。ただし、上記端部の一部分にのみ形成されている場合には、摺動端部が形成されている部分において接点金具を当接させることが好ましい。
また、上記積層セラミック電子部品は、上記摺動方向と反対方向の端部において、上記摺動方向に向かうにつれて上記基体の厚みが大きくなるよう形成されたテーパ部を有し、上記摺動端部と上記隣接表面部とは、上記テーパ部に形成されていることが好ましい(請求項2)。
この場合には、低コストであって信頼性に優れた積層セラミック電子部品を一層容易に得ることができる。すなわち、上記テーパ部は、例えば、基板の外表面に電極端子を形成した状態の積層セラミック電子部品において、その摺動方向と反対方向の端部を研削することにより容易に形成することができる。そしてこれにより、例えば摺動端部の外表面と隣接表面部の外表面とを同一平面とすることができる。それゆえ、製造コストを増加させることなく、信頼性に優れた積層セラミック電子部品を一層容易に得ることができる。
また、上記摺動方向と上記電極端子の外表面とのなす角度であるテーパ角度は、25〜48°であることが好ましい(請求項3)。
この場合には、接点金具を摺動させる際に電極端子が剥離することをより一層防ぐことができる。
また、上記摺動端部は、その外表面が上記隣接表面部により覆われていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、隣接表面部が摺動端部よりも法線方向に突出した状態とすることができ、摺動端部への接点金具の引っ掛かりをより確実に防ぐことができる。これにより低コストであって信頼性に優れた積層セラミック電子部品を一層容易に得ることができる。
また、上記隣接表面部は、上記摺動端部からの上記法線方向の距離が13μm以上であることが好ましい(請求項5)。
この場合には、隣接表面部の強度を十分に確保し、接点金具を摺動させる際に電極端子が剥離することをより一層防ぐことができる。
また、上記積層セラミック電子部品は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子であることが好ましい(請求項6)。
この場合には、長期にわたって信頼性に優れたガスセンサ素子を容易に得ることができる。すなわち、ガスセンサ素子は高温等の過酷な環境下において使用されるが、かかる使用環境下においてもセンシング機能を十分に発揮することができるよう電極端子と接点金具との電気的導通を十分に確保する必要がある。そのため、接点金具における電極端子への押圧力を大きくして両者の間の接点圧を十分に大きくする必要があるが、この場合には、接点金具の摺動の際に電極端子が剥離しやすくなるおそれがある。これに対して本発明をガスセンサ素子に適用することで、電極端子の剥離を防ぎ、長期にわたって信頼性に優れたガスセンサ素子を容易に得ることができる。
(実施例1)
本発明の実施例に係る積層セラミック電子部品について、図1〜図5を用いて説明する。
本例の積層セラミック電子部品1は、図1、図4、図5に示すように、複数のセラミック層を積層してなるセラミック製の基体11と、該基体11の内部に形成された内部リード部(図示略)と、該内部リード部と電気的に接続されるとともに基体11の外表面110に設けられる電極端子12とを有する。
電極端子12は、外部回路と電気的に接続された接点金具2を電極端子12の外表面120における所定の位置に接触させる際に接点金具2を摺動させる方向である摺動方向(図1における矢印X参照)と反対方向の端部に摺動端部121を有する。
摺動端部121は、基体11の外表面110のうち摺動端部121に隣接する隣接表面部111に対して摺動端部121の外表面120の法線方向(図1における矢印N参照)へ突出しないよう形成されている。本例においては、図4に示すように、電極端子12の摺動方向Xと反対方向の端部の全体にわたって摺動端部121が形成されている。
本例の積層セラミック電子部品1について詳細に説明する。
本例において、積層セラミック電子部品1は、図4、図5に示すように、例えば自動車等の内燃機関の排気系等に配置され、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出する積層型のガスセンサ素子である。以下では、積層セラミック電子部品を、適宜、ガスセンサ素子という。
本例におけるガスセンサ素子3として、例えば、各種車両用内燃機関の排気管において排気ガスフィードバックシステムに使用する空燃比センサ素子(A/Fセンサ素子)や、排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサ素子(O2センサ素子)や、排気管に設置する三元触媒の劣化検知等に利用するNOx等の大気汚染物質濃度を調べるNOxセンサ素子等がある。
ガスセンサ素子3は、上述したように、複数のセラミック層を積層してなるセラミック製の基体11を有する。
基体11の内部には、内部リード部(図示略)が配設されている。該内部リード部は、その先端部において、例えば特定ガス濃度を検知する測定電極、あるいはガスセンサ素子3を加熱するヒータ(図示略)等と接続されている。
ガスセンサ素子3は、図1、図3〜図5に示すように、摺動方向Xと反対方向の端部13において、摺動方向Xに進むにつれて基体11の厚みが大きくなるよう形成されたテーパ部130を有する。
テーパ部130は、図5に示すように、ガスセンサ素子3において摺動方向Xと反対方向の端部13の上記積層方向における両側に形成されている。
そして、図1、図4に示すように、摺動端部121と隣接表面部111とは、テーパ部130に形成されている。
また、摺動方向Xと電極端子12の外表面120とのなす角度であるテーパ角度θは、例えば、25〜48°とすることができる。
なお、本例においては、図5に示すように、ガスセンサ素子3の基端部30は、一対の接点金具2によって挟み込まれている。また、一対の接点金具2は、互いに近づく方向に付勢されている。そして、先端部が曲率半径0.1mmの当接部20を有する接点金具2を電極端子12に10Nで押し当てて摺動させた。
本例のガスセンサ素子3の製造方法の一例について、説明する。
まず、アルミナやジルコニア等のセラミックからなるセラミックシートを複数枚準備する。
次いで、基体11の最外層を構成することとなるセラミックシートに、例えば20μm程度の厚みを有する電極端子12を印刷する。
次いで、複数枚のセラミックシートを積層した後、これを熱圧着して一体化する。これにより、図2に示すように、電極端子12が部分的に基体11に埋め込まれた状態の未焼積層体100が形成される。
次いで、この未焼積層体100を焼成して焼成体101を形成する。
次いで、図2に示すように、焼成体101における摺動方向Xと反対方向の端部13から積層方向における外表面110に向かって、焼成体101を平面研削盤によって研削する。すなわち、図2における線分Aを含む面にて焼成体101を研削する。これにより、焼成体101にテーパ部130が形成され、該テーパ部130には、電極端子12の一方の端部である摺動端部121と、これに隣接する基体11の外表面11である隣接表面部111とが形成されている。
以上の手順により、図4、図5に示すような本例のガスセンサ素子3を作製することができる。
なお、上記ガスセンサ素子3の製造方法の例においては、未焼積層体100を焼成してなる焼成体101にテーパ部130を形成しているが、未焼積層体100の状態にてテーパ部130を形成することもできる。
次に、本例のガスセンサ素子3における電極端子12と接点金具2とを接触させる方法について説明する。
なお、実際には、一対の接点金具2の間にガスセンサ素子3を挿入させるが、説明の便宜上、図3においては、一つの接点金具2のガスセンサ素子3に対する相対的な動きを表してある。すなわち、図3における矢印xは、ガスセンサ素子3に対する接点金具2の相対的な移動方向である。
電極端子12と接点金具2とを接触させるに当たっては、接点金具2の当接部20をガスセンサ素子3側に向けた状態で、図3(a)の矢印xの方向に、接点金具2を移動させていく。
そうすると、まず、図3(b)に示すように、接点金具の当接部20とテーパ部130とが当接する。
次いで、図3(c)の矢印xの方向に、接点金具2の当接部20がガスセンサ素子3のテーパ部130に当接しつつ摺動していき、電極端子12の摺動端部121に当接する。
さらに、接点金具2の当接部20は、図3(d)の矢印xの方向に、電極端子12の外表面120の形状に沿って摺動する。
以上により、接点金具2が電極端子12の外表面120の所定の位置に配置される。
以下に、本例の作用効果について説明する。
摺動端部121は、基体11の外表面110のうち摺動端部121に隣接する隣接表面部111に対して摺動端部121の外表面120の法線方向Nへ突出しないよう形成されている。これにより、信頼性に優れた積層セラミック電子部品1を得ることができる。すなわち、摺動端部121が隣接表面部111に対して法線方向Nへ突出している場合において、隣接表面部111と摺動端部121との間の段差に接点金具2が当接すると、電極端子12が剥離することがある。
これに対して、本例のように、摺動端部121を、隣接表面部111に対して法線方向Nへ突出しないよう形成することにより、接点金具2を摺動させる際に接点金具2が摺動端部121に引っ掛かることがなく、電極端子12の剥離を容易に防ぐことができる。
また、本発明によれば、接点金具2に力を加えて接点金具2と電極端子12とを引き離したりする等の工程や設備等が不要である。そのため、積層セラミック電子部品1の製造コストを増加させることなく導通不良を抑制することができる。
その結果、低コストにて信頼性に優れた積層セラミック電子部品1を提供することができる。
また、積層セラミック電子部品1は、テーパ部130を有し、摺動端部121と隣接表面部111とは、テーパ部130に形成されているため、低コストであって信頼性に優れた積層セラミック電子部品1を一層容易に得ることができる。すなわち、テーパ部130は、例えば、基板11の外表面110に電極端子12を形成した状態の積層セラミック電子部品1において、その摺動方向Xと反対方向の端部13を研削することにより容易に形成することができる。そして、これにより、例えば摺動端部121の外表面120と隣接表面部111の外表面110とを同一平面とすることができる。それゆえ、製造コストを増加させることなく、信頼性に優れた積層セラミック電子部品1を一層容易に得ることができる。
また、摺動方向Xと電極端子12の外表面120とのなす角度であるテーパ角度θは、25〜48°であるため、接点金具2を摺動させる際に電極端子12が剥離することをより一層防ぐことができる。
また、積層セラミック電子部品1は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子3であるため、長期にわたって信頼性に優れたガスセンサ素子3を容易に得ることができる。すなわち、ガスセンサ素子3は高温等の過酷な環境下において使用されるが、かかる使用環境下においてもセンシング機能を十分に発揮することができるよう電極端子12と接点金具2との電気的導通を十分に確保する必要がある。そのため、接点金具2における電極端子12への押圧力を大きくして両者の間の接点圧を十分に大きくする必要があるが、この場合には、接点金具2の摺動の際に電極端子12が剥離しやすくなるおそれがある。これに対して本発明をガスセンサ素子3に適用することで、電極端子12の剥離を防ぎ、長期にわたって信頼性に優れたガスセンサ素子3を容易に得ることができる。
以上のとおり、本例によれば、信頼性に優れた積層セラミック電子部品を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図6、図7に示すように、実施例1と別形態の本発明に係るガスセンサ素子3の例である。
本例において、電極端子12の外表面120は、基体11の外表面110と面一となるように構成されている。
本例のガスセンサ素子3の製造方法の一例について説明する。
まず、基体10を、例えばセラミック密度が小さく比較的柔らかいセラミックシートを積層して形成する。
次いで、上記実施例1と同様の手順にて基体11の外表面110に電極端子12を印刷した後、上記セラミックシートを積層する。
次いで、積層体全体を押圧して一体化して、図7に示すような未焼積層体100を形成する。この押圧の際に電極端子12を基体11の中に埋め込むことができるが、一体化する際の押圧が不十分であることに起因して図7に示すような段差が発生する場合には、電極端子12をさらに押圧することもできる。
次いで、この未焼積層体100を焼成することにより、図6に示すような隣接表面部111と面一の摺動端部121を有するガスセンサ素子3を得ることができる。
その他は、実施例1と同様の構成及び作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、図8、図9に示すように、実施例1と別形態の本発明に係るガスセンサ素子3の例である。
本例において摺動端部121は、隣接表面部111により覆われている。そして、該隣接表面部111は、摺動端部121からの法線方向Nの距離(図8における符号d参照)が13μm以上である。
本例のガスセンサ素子3の製造方法の一例について説明する。
上記実施例1と同様の手順にて基体11の外表面110に電極端子12を印刷して図9に示すような未焼積層体100を形成する。
次いで、未焼積層体100に、例えば、基体11と同一の材料からなるペースト112を、図9に示すように、摺動方向X121の外表面120を覆うように印刷する(図9における矢印C参照)。
次いで、かかる未焼積層体100を焼成することにより、図8に示すような本例のガスセンサ素子3が形成される。
なお、上記手順においては、未焼積層体100の摺動端部121の外表面120にペースト112を印刷した後、該未焼積層体100全体を焼成してガスセンサ素子3を形成したが、未焼積層体100を焼成した後、電極端子12の摺動端部121の外表面120に上記ペースト112を印刷することによりガスセンサ素子3を形成することもできる。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、摺動端部121は、その外表面120が隣接表面部111により覆われているため、低コストであって信頼性に優れた積層セラミック電子部品1を一層容易に得ることができる。すなわち、例えば、摺動端部121にセラミック層を積層することにより隣接表面部111を容易に形成することができる。それゆえ、製造コストを増加させることなく、信頼性に優れた積層セラミック電子部品1を一層容易に得ることができる。
また、上記距離dが13μm以上であるため、接点金具2を摺動させる際に電極端子12が剥離することをより一層防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、テーパ部130のテーパ角度θ(図1参照)が種々異なるように研削角度を変えて作製した、実施例1のガスセンサ素子3と同様の構成を有するガスセンサ素子に対して接点金具2を摺動させて、電極端子12が剥離したか否かを調べた例である。
なお、本例において使用した符号は、図1において使用した符号に準ずる。
本例においては、まず、ガスセンサ素子における摺動方向Xと反対方向の端部13から積層方向における外表面に向かって研削する角度、すなわち、テーパ角度θを0〜86°までの範囲で種々変更してガスセンサ素子を作製した。なお、本例においては、電極端子12の厚みを14μmで一定とした。
次いで、各ガスセンサ素子の表面において該ガスセンサ素子における摺動方向Xと反対方向の端部13から電極端子12上の所定の位置まで接点金具2を摺動させた後、電極端子12に剥離が生じたか否かを調べた。具体的には、先端部が曲率半径0.1mmの当接部20を有する接点金具2を電極端子12に10Nで押し当てることにより、電極端子12に剥離が生じたかを調べた。
測定結果を表1に示す。同表における○は、電極端子12に剥離が生じなかったことを示し、×は、電極端子12が剥離したことを示す。
なお、電極端子12の下の基体11の外表面110が露出したか否かによって、電極端子12の剥離の有無を判断した。
Figure 2009222499
表1からわかるように、テーパ角度θが25〜48°である場合には、電極端子12に剥離は生じなかった。
一方、テーパ角度θが25°未満である場合や、テーパ角度θが48°を超える場合には、接点金具2の摺動により電極端子12に剥離が生じた。これは、以下のような理由によるものと考えることができる。
すなわち、テーパ角度θが25°未満である場合には、電極端子12における基体11の外表面110からの高さやガスセンサ素子の軸方向における電極端子12の位置によっては研削しても電極端子12と隣接表面部111との間に段差が生じることがある。これにより、電極端子12に剥離が生じやすくなるものと考えられる。
一方、テーパ角度θが48°を超える場合には、接点金具2が基体11の角部に接触することにより基体11の角部に欠けが生じてしまうおそれがあるため、電極端子12に剥離が生じるものと考えられる。
(実施例5)
本例は、隣接表面部111の法線方向Nの距離d(図8参照)が種々異なるように作製した、実施例3のガスセンサ素子3と同様の構成を有するガスセンサ素子に対して接点金具2を摺動させて、電極端子12が剥離したか否かを調べた例である。
なお、本例において使用した符号は、図8において使用した符号に準ずる。
本例においては、まず、摺動端部121を覆う隣接表面部111の距離dを4〜78μmまでの範囲で種々変更してガスセンサ素子を作製した。
次いで、各ガスセンサ素子の表面において該ガスセンサ素子における摺動方向Xと反対方向の端部13から電極端子12上の所定の位置まで接点金具2を摺動させた後、電極端子12に剥離が生じたか否かを調べた。
測定結果を表2に示す。同表における○は、電極端子12に剥離が生じなかったことを示し、×は、電極端子12が剥離したことを示す。
なお、剥離の判定基準は上記と同様である。
Figure 2009222499
表2からわかるように、隣接表面部111の距離dが13μm以上である場合には、電極端子12に剥離が生じなかった。
一方、隣接表面部111の距離dが13μm未満である場合には、電極端子12に剥離が生じた。これは、距離dが13μm未満である場合には、摺動の際に接点金具2によって削られた隣接表面部111の破片が電極端子12と接点金具2との間に侵入し、その部分を接点金具2が摺動することにより電極端子12が剥離するためであると考えられる。
実施例1における、積層セラミック電子部品の摺動方向と反対方向の端部の断面説明図。 実施例1における、テーパ部を形成する前の状態を示す積層セラミック電子部品の断面説明図。 実施例1における、(a)電極端子に接点金具を摺動させる前の状態を示す説明図、(b)接点金具の当接部がテーパ部に当接している状態を示す説明図、(c)接点金具がテーパ部を摺動している状態を示す説明図、(d)接点金具が電極端子の外表面を摺動している状態を示す説明図。 実施例1における、積層セラミック電子部品であるガスセンサ素子の斜視図。 実施例1における、積層セラミック電子部品であるガスセンサ素子の側面図。 実施例2における、積層セラミック電子部品の摺動方向と反対側の端部の断面説明図。 実施例2における、摺動端部を形成する前の状態を示す積層セラミック電子部品の断面説明図。 実施例3における、積層セラミック電子部品の摺動方向と反対側の端部の断面説明図。 実施例3における、電極端子の外表面を隣接表面部により覆う前の状態を示す積層セラミ区電子部品の断面説明図。 従来例における、(a)電極端子に接点金具を摺動させる前の状態を示す説明図、(b)接点金具の当接部が接点金具と電極端子との間の段差に当接している状態を示す説明図。
符号の説明
1 積層セラミック電子部品
11 基体
110 外表面
111 隣接表面部
12 電極端子
120 外表面
121 摺動端部
2 接点金具
N 法線方向
X 摺動方向

Claims (6)

  1. 複数のセラミック層を積層してなるセラミック製の基体と、該基体の内部に形成された内部リード部と、該内部リード部と電気的に接続されるとともに上記基体の外表面に設けられる電極端子とを有する積層セラミック電子部品であって、
    上記電極端子は、外部回路と電気的に接続された接点金具を上記電極端子の外表面における所定の位置に接触させる際に上記接点金具を摺動させる方向である摺動方向と反対方向の端部に摺動端部を有し、
    該摺動端部は、上記基体の外表面のうち上記摺動端部に隣接する隣接表面部に対して上記摺動端部の外表面の法線方向へ突出しないよう形成されていることを特徴とする積層セラミック電子部品。
  2. 請求項1において、上記積層セラミック電子部品は、上記摺動方向と反対方向の端部において、上記摺動方向に向かうにつれて上記基体の厚みが大きくなるよう形成されたテーパ部を有し、上記摺動端部と上記隣接表面部とは、上記テーパ部に形成されていることを特徴とする積層セラミック電子部品。
  3. 請求項2において、上記摺動方向と上記電極端子の外表面とのなす角度であるテーパ角度は、25〜48°であることを特徴とする積層セラミック電子部品。
  4. 請求項1において、上記摺動端部は、その外表面が上記隣接表面部により覆われていることを特徴とする積層セラミック電子部品。
  5. 請求項4において、上記隣接表面部は、上記摺動端部からの上記法線方向の距離が13μm以上であることを特徴とする積層セラミック電子部品。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記積層セラミック電子部品は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子であることを特徴とする積層セラミック電子部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012242284A (ja) * 2011-05-20 2012-12-10 Ngk Spark Plug Co Ltd ガスセンサ素子の製造方法
JP2019015630A (ja) * 2017-07-07 2019-01-31 日本特殊陶業株式会社 ガスセンサ

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