JP2009221785A - 建具 - Google Patents

建具 Download PDF

Info

Publication number
JP2009221785A
JP2009221785A JP2008069497A JP2008069497A JP2009221785A JP 2009221785 A JP2009221785 A JP 2009221785A JP 2008069497 A JP2008069497 A JP 2008069497A JP 2008069497 A JP2008069497 A JP 2008069497A JP 2009221785 A JP2009221785 A JP 2009221785A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
summing
outside air
outdoor
space
shoji
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008069497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5086854B2 (ja
Inventor
Takeshi Fujii
猛 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK AP Inc
Original Assignee
YKK AP Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK AP Inc filed Critical YKK AP Inc
Priority to JP2008069497A priority Critical patent/JP5086854B2/ja
Publication of JP2009221785A publication Critical patent/JP2009221785A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5086854B2 publication Critical patent/JP5086854B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Wing Frames And Configurations (AREA)
  • Specific Sealing Or Ventilating Devices For Doors And Windows (AREA)

Abstract

【課題】十分な気密、水密性能を確保しつつ遮音性能を向上させることができる建具を提供すること。
【解決手段】室内側障子10と室外側障子20との召合せ部において、内召合せ框14と外召合せ框24との間に形成される召合せ空間Sに対し、外召合せ框24に設けた外気導入孔から外気を導入することで、この召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、圧力差による雨水の浸入を確実に防止することができる。さらに、外気導入孔は、少なくとも外召合せ框24の内部を介して室外空間に連通されているので、室外からの音が外召合せ框24の内部を通る際に減衰され、外気導入孔から召合せ空間Sに到達する音圧レベルを低下させることができ、召合せ空間Sからさらに縦気密材14Bを音が通り抜けるのが防止できるので、引違い窓1の遮音性能を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、建具に関し、詳しくは、窓枠にスライド開閉自在に支持される少なくとも1枚の障子を備えた建具に関する。
従来、引き違い窓や片引き窓等の建具における召合せ部の気密、水密構造として、内召合せ框に取り付けた気密材を外召合せ框に当接させ、これら内外の召合せ框同士の対向面間からの外気や雨水の浸入を阻止する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された従来の気密、水密構造は、気密材よりも屋外側に形成した内外の召合せ框の係合片(煙返し)同士を係合させることで、この係合によって1次止水ラインを構成し、その室内側の気密材によって2次止水(気密)ラインを構成し、これらの二重のタイトラインを形成することにより気密性能や水密性能を確保しようとする構造である。さらに、内外の召合せ框の対向面と係合片および気密材とで囲まれた空間を屋外空間と連通させ、この空間を等圧空間とするために、下枠や上枠に設けた風止め板に孔(透孔)を形成し、この孔から等圧空間に外気を導入するようになっている。
特許第3615421号公報
しかしながら、従来の気密、水密構造では、風止め板に設けた孔を介して等圧空間に屋外の音が入ると、この音が気密材を介して室内空間に伝達しやすくなっており、遮音性が低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、十分な気密、水密性能を確保しつつ遮音性能を向上させることができる建具を提供することにある。
本発明の建具は、窓枠にスライド開閉自在に支持される少なくとも1枚の障子を備えた建具であって、前記障子は、上框、下框および左右の縦框と、これらの各框に支持される面材とを有して構成され、前記左右の縦框の一方で構成される第1召合せ部が、前記窓枠または他の障子に設けられる第2召合せ部と見込み方向に重なって閉鎖され、前記第1召合せ部および第2召合せ部のいずれか一方の召合せ部には、当該召合せ部の長手方向に沿って互いに平行な一対の縦気密材が他方の召合せ部に当接可能に設けられ、前記障子の閉鎖状態において、前記第1召合せ部の第1対向面部と前記第2召合せ部の第2対向面部とが互いに対向して位置するとともに、これら第1および第2の対向面部間には、前記一対の縦気密材で区画される召合せ空間が形成され、前記第1および第2の対向面部のうち、少なくともいずれか一方の対向面部には、前記召合せ空間に外気を導入する外気導入孔が設けられ、この外気導入孔が前記召合せ部の中空内部を介して室外空間に連通されていることを特徴とする。
ここで、本発明の建具としては、片引き窓でもよく、引き違い窓でもよく、さらには二枚建てや四枚建ての引き分け窓などでもよい。すなわち、本発明の建具は、スライド開閉自在な障子同士が重なって閉じる形式のものや、障子と窓枠の一部とが重なって閉じる形式のものなど、召合せ部を有した窓であればよい。そして、建具が片引き窓の場合には、固定障子や固定パネル、袖壁などの室内側または室外側に沿って可動障子がスライド開閉可能に設けられ、可動障子の縦框(召合せ框)で第1召合せ部が構成され、固定障子の縦框(召合せ框)や縦骨、固定パネルの端縁、袖壁の端縁などで第2召合せ部が構成されていればよい。また、建具が引き違い窓の場合には、一般的な二枚建ての引き違い窓でもよく、また三枚建てや四枚建ての引き違い窓であってもよく、これら複数の可動障子のうちの任意の一対の障子における召合せ部(召合せ框)同士が重なって閉じるように構成されていればよい。
このような本発明によれば、第1召合せ部の第1対向面部と第2召合せ部の第2対向面部との間において、一対の縦気密材で区画した召合せ空間を形成したことで、室外側からの外気および雨水の浸入を二重に阻止することができ、気密性能および水密性能を向上させることができる。そして、第1対向面部および第2の対向面部の少なくとも一方に設けた外気導入孔から召合せ空間に外気を導入することで、この召合せ空間を室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、圧力差による雨水の浸入を確実に防止することができる。さらに、外気導入孔が召合せ部の内部を介して室外空間に連通されていることで、室外からの音が召合せ部の内部を通る際に減衰され、外気導入孔から召合せ空間に到達する音量(音圧)を小さくすることができる。従って、召合せ空間からさらに縦気密材を通り抜けて室内まで到達する音のレベルを下げることができるので、遮音性能を向上させることができる。
この際、本発明の建具では、前記第1召合せ部は、全体長尺状かつ中空状に形成されるとともに、この中空内部を左右に仕切る仕切り壁と、この仕切り壁で仕切られた第1中空部および第2中空部とを有し、前記仕切り壁には、前記第1中空部と第2中空部とを連通させる連通孔が形成され、前記外気導入孔は、前記第1召合せ部の第1対向面部における前記第1中空部と前記召合せ空間とを連通させる位置に設けられ、当該第1召合せ部における長手方向端部の開口を介して前記第2中空部が室外空間に連通されていることが好ましい。
このような構成によれば、第1召合せ部の中空内部を仕切り壁で第1中空部と第2中空部とに仕切り、第1中空部と召合せ空間とを外気導入孔で連通させ、第2中空部と室外空間とを連通させるとともに、仕切り壁に連通孔を設けたことで、第1召合せ部の端部から第2中空部、連通孔、第1中空部、外気導入孔を介して召合せ空間まで至る外気導入経路が形成される。従って、室外から入ってくる音は、先ず第1召合せ部の端部における第2中空部の開口位置で減衰され、次に仕切り壁の連通孔を通過する際に減衰され、さらに第1中空部から外気導入孔を通過する際に減衰されることとなる。このような外気導入経路を形成して複数(少なくとも3回)の音の減衰を生じさせることで、召合せ空間に到達する音のレベルを十分に低下させることができ、さらに室内側への音の伝達を低減させて遮音性能を向上させることができる。
また、本発明の建具では、前記第1召合せ部は、全体長尺状かつ中空状に形成され、この第1召合せ部の中空部と、前記上框、下框および戸先側の縦框のうち少なくとも上框または下框の内部とが連通されており、前記外気導入孔は、前記第1召合せ部の第1対向面部における前記中空部と前記召合せ空間とを連通させる位置に設けられ、当該第1召合せ部の中空部が前記上框、下框および戸先側の縦框のいずれかに設けた開口を介して室外空間に連通されていてもよい。
このような構成によれば、第1召合せ部の中空部と召合せ空間とを外気導入孔で連通させ、第1召合せ部の中空部と上框や下框の内部あるいは戸先側の縦框の内部までを連通させるとともに、上框や下框あるいは戸先側の縦框を室外空間に開口させたことで、上框や下框あるいは戸先側の縦框の開口から、上框や下框の内部、第1召合せ部の中空部、外気導入孔を介して召合せ空間まで至る外気導入経路が形成される。従って、室外から入ってくる音は、先ず上框や下框あるいは戸先側の縦框の開口位置で減衰され、次に第1召合せ部に到達するまでに減衰され、さらに第1召合せ部の中空部から外気導入孔を通過する際に減衰されることとなる。このような長距離の外気導入経路を形成して音の減衰を生じさせることで、召合せ空間に到達する音のレベルを十分に低下させることができ、さらに室内側への音の伝達を低減させて遮音性能を向上させることができる。
また、本発明の建具では、前記外気導入孔は、前記第1召合せ部の第1対向面部において、前記上框の下端縁よりも低く、かつ前記下框の上端縁よりも高い位置に設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、第1召合せ部における外気導入孔を下框の上端縁よりも高い位置に設けたことで、下枠などから召合せ空間に入った雨水や、障子の各部から下枠へ落下させて排水する雨水などが再度外気導入孔から第1召合せ部の内部に浸入することが防止できる。また、第1または第2の召合せ部を構成する一方の縦框と、上框や下框との接合部に外気導入孔が位置しないことで、接合部に設けられる種々の部品(摺動部品や戸車、接合用のビス、風止め板など)によって外気導入が阻害されるのを防止することができる。
さらに、本発明の建具では、前記外気導入孔には、カバー部材が取り付けられ、このカバー部材には、前記召合せ空間に向かって開口した第1開口と、前記召合せ部の内部側において見付け方向に向かって開口した第2開口と、を有した通気経路が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、外気導入孔に設けるカバー部材に略L字形に屈曲した通気経路を形成したことで、この通気経路を通過する際に音を減衰させることができ、より一層遮音性能を向上させることができる。この際、カバー部材の第2開口が見付け方向に開口することで、障子の一方の縦框に外気導入孔を設ける場合には、面材を保持する側と反対側に向かって第2開口を設けることにより、面材を保持するガスケットやビードとカバー部材との干渉を避けて、外気の導入をスムーズにすることができる。また、外気導入孔にカバー部材を設けたことで、外気導入孔を介して召合せ部の内部が見えないようにでき、建具の意匠性を向上させることができる。
この際、本発明の建具では、前記カバー部材は、前記第1開口よりも見込み方向室外側に位置して前記通気経路を形成する底面部を有して形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、カバー部材の底面部が第1開口の見込み方向室外側に位置することで、底面部に遮られて召合せ部の内部が見えないようにでき、建具の意匠性をさらに向上させることができる。
また、本発明の建具では、前記窓枠は、上枠、下枠および左右の縦枠を四周枠組みして構成され、前記障子の上框および前記縦枠のいずれか一方には、他方に摺接可能な一対の上部横気密材が設けられ、前記障子の下框および前記下枠のいずれか一方には、他方に摺接可能な一対の下部横気密材が設けられ、前記障子の戸先側の縦框および前記縦枠のいずれか一方には、当該障子を閉じた際に他方に当接可能な一対の戸先側縦気密材が設けられ、前記上部横気密材、下部横気密材および戸先側縦気密材と、前記召合せ部の縦気密材とが連続して気密ラインが形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、各々一対の気密材から気密ラインを形成することで、気密性能および水密性能を向上させることができ、強風を伴った雨が吹き付けるような環境であっても雨水の浸入を確実に防止することができる。そして、このような二重の気密ラインを形成し、召合せ部において外気と等圧な召合せ空間を形成した場合でも、前述のように召合せ部からの音の伝達を防止して遮音性能も高めることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である引違い窓1を示す縦断面図である。図2は、引違い窓1を示す横断面図である。
図1および図2において、引違い窓1は、建物の外壁開口部に固定される窓枠2と、窓枠2の内部に開閉自在に支持された室内外一対の障子である室内側障子10および室外側障子20とを有して構成されている。窓枠2は、それぞれアルミ形材製の上枠3、下枠4、および左右の縦枠5,6を四周枠組みして構成されている。室内側障子10および室外側障子20は、それぞれアルミ形材製の上框11,21、下框12,22、左右の縦框である戸先框13,23および召合せ框14,24(内召合せ框14、外召合せ框24)と、これらを四周框組みした内部に嵌め込んだガラスパネル15,25とを有して構成されている。そして、室内側障子10および室外側障子20は、戸先框13が右側の縦枠6に当接し、戸先框23が左側の縦枠5に当接するとともに、内外の召合せ框14,24が見込み方向(室内外方向)に重なって閉じるようになっている。すなわち、内外の召合せ框14,24の一方および他方によって本発明の第1および第2の召合せ部が構成されている。
窓枠2の上枠3は、図1に示すように、室内側障子10の上框11よりも室内側にて見込み方向に延びる底面部31と、この底面部31の室外側端部から上方に折れ曲がって上下に延びる第1見付け面部32と、この第1見付け面部32の上端部から室外側に延びる第1上面部33とを有して形成されている。さらに、上枠3は、室内側障子10と室外側障子20との間にて上下に延びる第2見付け面部34と、この第2見付け面部34の上端部から室外側に延びる第2上面部35と、この第2上面部35の途中位置から下方に延びて室外側障子20の上框21を案内する室外上レール36と、第2上面部35の室外側端部に連続して上下に延びる室外側見付け面部37とを有して形成されている。そして、第1見付け面部32、第1上面部33および第2見付け面部34でコ字形に形成された部分には、上枠3の長手方向に沿った樹脂製のカバー部材3Aが取り付けられ、上枠3の長手方向中間位置には、内召合せ框14の上端部に当接可能な上枠風止め板3Bと、第2見付け面部34下側にて内外の召合せ框14,24に当接可能な上枠風止め板3Eとが取り付けられている。さらに、第1見付け面部32の下端部室外側には、室内側障子10の上框11室内側側面に摺接可能な第1上部横気密材3Cが取り付けられ、第2見付け面部34の下端部室外側には、室外側障子20の上框21室内側側面に摺接可能な第2上部横気密材3Dが取り付けられている。
また、下枠4は、室内側障子10の下框12よりも室内側にて見込み方向に延びる上面部41と、この上面部41の室外側端部から下方に折れ曲がって上下に延びる第1見付け面部42と、この第1見付け面部42の下端部から室外側に延びる第1底面部43と、この第1底面部43に連続して立ち上がり室内側障子10の戸車12Aを案内する室内下レール44とを有して形成されている。さらに、下枠4は、室内下レール44の下端部から室外側に延びる第2底面部45と、この第2底面部45の途中位置から立ち上がり室外側障子20の戸車22Aを案内する室外下レール46と、第2底面部45の室外側端部に連続した溝状の排水溝部47とを有して形成されている。また、下枠4の室内下レール44には、室外側に延びる気密材保持部48が形成されている。そして、下枠4の長手方向中間位置において、第1見付け面部42、第1底面部43および室内下レール44でコ字形に形成された部分には、内召合せ框14の下端部に当接可能な第1下枠風止め板4Aが取り付けられ、室内下レール44の室外側かつ気密材保持部48の上側には、内召合せ框14の下端部および外召合せ框24の室内側側面に当接可能な第2下枠風止め板4Bが取り付けられている。さらに、第1見付け面部42の上端部室外側には、室内側障子10の下框12室内側側面に摺接可能な第1下部横気密材4Cが取り付けられ、気密材保持部48の室外側先端部には、室外側障子20の下框22室内側側面に摺接可能な第2下部横気密材4Dが取り付けられている。
一方、窓枠2の縦枠5は、図2に示すように、見込み方向(図2の上下方向)に延びる見込み面部51と、この見込み面部51の途中位置でかつ室外側障子20の戸先框23よりも室内側にて見付け方向内側(図2の右側)に延びる気密材保持部52と、室外側障子20が閉じた際に戸先框23を室内側に引き寄せる引き寄せ片53とを有して形成されている。そして、気密材保持部52の室外側には、室外側障子20の戸先框23室内側側面に当接可能な第1戸先側縦気密材5Aが取り付けられている。また、縦枠6は、見込み方向に延びる見込み面部61と、この見込み面部61の途中位置でかつ室内側障子10の戸先框13よりも室内側にて見付け方向内側(図2の左側)に延びる気密材保持部62と、室内側障子10が閉じた際に戸先框13を室内側に引き寄せる引き寄せ片63とを有して形成されている。そして、気密材保持部62の室外側には、室内側障子10の戸先框13室内側側面に当接可能な第2戸先側縦気密材6Aが取り付けられている。
次に、室内側障子10の構成について図1〜図3を参照して説明する。ここで、図3は、窓枠2および室内側障子10を室外側から見た斜視図であって、引違い窓1から室外側障子20を取り外した状態を示す図である。
図1に示すように、室内側障子10の上框11における上端部室外側には、上枠3の第2見付け面部34室内側側面に摺接可能な第3上部横気密材11Bが取り付けられている。また、下框12の下端部室内側には、下枠4の室内下レール44室外側側面に摺接可能な第3下部横気密材12Cが取り付けられている。また、図2に示すように、戸先框13の先端室内側には、縦枠6の引き寄せ片63室外側側面に当接可能な第3戸先側縦気密材13Bが取り付けられている。さらに、図2および図3に示すように、内召合せ框14には、室外側に突出するとともに見付け方向内方(図2の右側)に鉤状に折れ曲がった係合部である煙返し149が形成されている。また、内召合せ框14の室外側側面部142には、室外側に突出して後述する外召合せ框24の室内側側面部241に当接可能な一対の縦気密材14B,14Cが取り付けられている。
このような室内側障子10において、上枠3の第1上部横気密材3Cが上框11の室内側側面に摺接するとともに、上框11の第3上部横気密材11Bが上枠3の第2見付け面部34に摺接することで、室内上部気密ラインが二重に形成されている。そして、下枠4の第1下部横気密材4Cが下框12の室内側側面に摺接するとともに、下框12の第3下部横気密材12Cが室内下レール44に摺接することで、室内下部気密ラインが二重に形成されている。さらに、縦枠6の第2戸先側縦気密材6Aが戸先框13の室内側側面に当接するとともに、戸先框13の第3戸先側縦気密材13Bが縦枠6の引き寄せ片63に当接することで、室内戸先部の縦気密ラインが二重に形成されている。
次に、室外側障子20の構成について図1、図2および図4〜図6も参照して説明する。ここで、図4は、窓枠2および室外側障子20を室内側から見た斜視図であって、引違い窓1から室内側障子10を取り外した状態を示す図である。図5および図6は、それぞれ窓枠2および室外側障子20を示す縦断面図および横断面図である。
室外側障子20の上框21は、図5に示すように、その室内側にて上下に延びる室内側側面部211と、この室内側側面部211に対向して室外側にて上下に延びる室外側側面部212と、これら室内側および室外側の側面部211,212を連結して見込み方向に延びる第1および第2の水平面部213,214と、室内側側面部211に連続して第2水平面部214よりも下方に延びる室内側保持片部215と、室外側側面部212に連続して第2水平面部214よりも室外側に折れ曲がるとともに下方に延びる室外側保持片部216とを有して形成されている。そして、上框21には、室内側および室外側の側面部211,212と、第1および第2の水平面部213,214とで囲まれた上框中空部217と、第2水平面部214と室内側および室外側の保持片部215,216とで略コ字形に形成されて下方に開口した面材保持部218とが設けられている。この面材保持部218には、シール材21Aやガスケット等を介してガラスパネル25の上端縁が保持され、ガラスパネル25を保持することで、面材保持部218が中空状に形成されるようになっている。また、上框21の室外側側面部212の上端部室内側には、上枠3の室外上レール36室外側側面に摺接可能な第4上部横気密材21Bが取り付けられている。
また、室外側障子20の下框22は、その室内側にて上下に延びる室内側側面部221と、この室内側側面部221に対向して室外側にて上下に延びる室外側側面部222と、これら室内側および室外側の側面部221,222を連結して見込み方向に延びる第1および第2の水平面部223,224と、室内側側面部221に連続して第2水平面部224よりも上方に延びる室内側保持片部225と、室外側側面部222に連続して第2水平面部224よりも上方に延びる室外側保持片部226とを有して形成されている。そして、下框22には、室内側および室外側の側面部221,222と、第1および第2の水平面部223,224とで囲まれた下框中空部227と、第2水平面部224と室内側および室外側の保持片部215,216とで略コ字形に形成されて上方に開口した面材保持部228とが設けられている。この面材保持部228には、シール材22Bやガスケット等を介してガラスパネル25の下端縁が保持され、ガラスパネル25を保持することで、面材保持部228が中空状に形成されるようになっている。また、下框22の室外側側面部222の下端部室内側には、下枠4の室外下レール46室外側側面に摺接可能な第4下部横気密材22Cが取り付けられている。
一方、室外側障子20の戸先框23は、図6に示すように、その室内側にて見付け方向左右に延びる室内側側面部231と、この室内側側面部231に対向して室外側にて左右に延びる室外側側面部232と、これら室内側および室外側の側面部231,232を連結して見込み方向に延びる第1および第2の見込み面部233,234と、室内側側面部231に連続して第2見込み面部234よりも見付け方向内方に延びる室内側保持片部235と、第2見込み面部234に連続して室外側に延びるとともに見付け方向内方に折れ曲がって延びる室外側保持片部236とを有して形成されている。そして、戸先框23には、室内側および室外側の側面部231,232と、第1および第2の見込み面部233,234とで囲まれた戸先框中空部237と、第2見込み面部234と室内側および室外側の保持片部235,236とで略コ字形に形成されて見付け方向内方に開口した面材保持部238とが設けられている。この面材保持部238には、シール材23Aやガスケット等を介してガラスパネル25の側端縁が保持され、ガラスパネル25を保持することで、面材保持部238が中空状に形成されるようになっている。また、戸先框23の室外側側面部232の先端室内側には、縦枠5の引き寄せ片53室外側側面に当接可能な第4戸先側縦気密材23Bが取り付けられている。
また、室外側障子20の外召合せ框24は、その室内側にて見付け方向左右に延びる室内側側面部241と、この室内側側面部241に対向して室外側にて左右に延びる室外側側面部242と、これら室内側および室外側の側面部241,242を連結して見込み方向に延びて外召合せ框24の側端面を構成する第1見込み面部243と、室内側および室外側の側面部241,242を連結する第2見込み面部244と、室内側側面部241に連続して第2見込み面部244よりも見付け方向内方に延びる室内側保持片部245と、第2見込み面部244に連続して室外側に延びるとともに見付け方向内方に折れ曲がって延びる室外側保持片部246とを有して形成されている。そして、外召合せ框24には、室内側および室外側の側面部241,242と、第1および第2の見込み面部243,244とで囲まれた召合せ框中空部247と、第2見込み面部244と室内側および室外側の保持片部245,246とで略コ字形に形成されて見付け方向内方に開口した面材保持部248とが設けられている。さらに、外召合せ框24における室内側側面部241には、第1見込み面部243に連続して室内側に突出するとともに見付け方向内方(図6の左側)に鉤状に折れ曲がった係合部である煙返し249が形成されている。そして、外召合せ框24の面材保持部248には、シール材24Aやガスケット等を介してガラスパネル25の側端縁が保持され、ガラスパネル25を保持することで、面材保持部248が中空状に形成されるようになっている。また、外召合せ框24の室内側保持片部245には、後述する外気導入孔24Bが設けられている。
このような室外側障子20において、上框21の面材保持部218と、下框22の面材保持部228と、戸先框23の面材保持部238と、外召合せ框24の面材保持部248とは、互いに連通されている。すなわち、ガラスパネル25の上下左右の端縁に沿って、面材保持部218,228,238,248同士が四周連続して形成されている。また、室外側障子20と窓枠2との間には、上枠3の第2上部横気密材3Dが上框21の室内側側面部211に摺接するとともに、上框21の第4上部横気密材21Bが上枠3の室外上レール36に摺接することで、室外上部気密ラインが二重に形成されている。そして、下枠4の第2下部横気密材4Dが下框22の室内側側面部221に摺接するとともに、下框22の第4下部横気密材22Cが室外下レール46に摺接することで、室外下部気密ラインが二重に形成されている。さらに、縦枠5の第1戸先側縦気密材5Aが戸先框23の室内側側面部231に当接するとともに、戸先框23の第4戸先側縦気密材23Bが縦枠5の引き寄せ片53に当接することで、室外戸先部の縦気密ラインが二重に形成されている。
以上の室内側障子10および室外側障子20を閉じた状態において、図2に示すように、内召合せ框14と外召合せ框24とが見込み方向に重なるとともに、内召合せ框14の室外側側面部142と、外召合せ框24の室内側側面部241および室内側保持片部245とが互いに対向して位置することとなる。この閉鎖状態において、内召合せ框14の縦気密材14Bが外召合せ框24の室内側保持片部245に当接し、縦気密材14Cが室内側側面部241に当接するとともに、煙返し149,249同士が係合して内外の召合せ框14,24が互いに引き寄せられるようになっている。このように内召合せ框14の一対の縦気密材14B,14Cと外召合せ框24とが当接することで、召合せ部の縦気密ラインが二重に形成されている。そして、召合せ部の縦気密ラインが二重に形成されることで、前記室内上部気密ラインと室外上部気密ラインとが連続されるとともに、前記室内下部気密ラインと室外下部気密ラインとが連続され、引違い窓1全体において、二重の気密ラインが連続形成されるようになっている。
また、室内側障子10および室外側障子20における内外の召合せ框14,24の間には、内召合せ框14の室外側側面部142と、外召合せ框24の室内側側面部241および室内側保持片部245と、一対の縦気密材14B,14Cとで区画される召合せ空間Sが形成されている(図2参照)。また、外召合せ框24の室内側保持片部245に設けた外気導入孔24Bは、後述する通気経路を介して室外空間に連通され、この外気導入孔24Bを介して召合せ空間Sに外気が導入できるように構成されている。すなわち、本実施形態において、室外側障子20の外召合せ框24によって第1召合せ部が構成され、室内側障子10の内召合せ框14によって第2召合せ部が構成されている。そして、外召合せ框24の室内側側面部241および室内側保持片部245によって第1対向面部が構成され、内召合せ框14の室外側側面部142によって第2対向面部が構成されている。
次に、外気導入孔24Bの構成について、図7〜図9も参照して詳しく説明する。ここで、図7は、下枠4および室外側障子20の一部を拡大して示す斜視図である。図8は、室外側障子20の外召合せ框24における外気導入孔24B位置を拡大して示す横断面図および側面図である。図9は、外気導入孔24Bに取り付けられるカバー部材26を示す斜視図である。
外気導入孔24Bは、図6〜図8に示すように、外召合せ框24における室内側保持片部245に孔開け加工によって形成され、面材保持部248の中空内部空間と召合せ空間S(図2参照)とを連通させるように構成されている。さらに、外気導入孔24Bは、図7に示すように、室外側障子20の下框22の上端縁、つまりシール材22Bの位置よりも上方に形成されるとともに、上框21(不図示)の下端縁よりも下方に形成されている。この外気導入孔24Bは、外召合せ框24の長手方向(上下方向)全長に対して1つが設けられていてもよく、また外召合せ框24の長手方向に沿った適宜な間隔で複数の外気導入孔24Bが設けられていてもよい。そして、外気導入孔24Bには、樹脂製のカバー部材26が取り付けられている。
カバー部材26は、図8および図9に示すように、外気導入孔24B周縁の室内側保持片部245室内面に密接する略矩形枠状のカバー前面部261と、このカバー前面部261の三辺に連続して外召合せ框24の面材保持部248内方に延びるカバー側面部262,263,264と、これらのカバー側面部262,263,264に連続してカバー前面部261と平行に設けられるカバー底面部265とを有して形成されている。すなわち、カバー部材26は、召合せ空間Sに向かって開口した第1開口26Aを有した全体略箱状に形成されている。そして、カバー前面部261の他の一辺側には、カバー前面部261とカバー底面部265とを連結するカバー連結部266と、側方に開口した2つの第2開口26Bとが設けられている。さらに、カバー部材26のカバー底面部265には、上下に突出して外気導入孔24Bの上下端縁に係合可能な一対の係合片部267が設けられ、これら一対の係合片部267を外気導入孔24Bに係合させることで、カバー部材26がクリップ式に室内側保持片部245に取り付けられるようになっている。
このようなカバー部材26は、図8(A)に示すように、一方のカバー側面部262が面材保持部248の開口側(つまり、ガラスパネル25およびシール材24A側であり、室外側障子20の閉鎖方向側)となり、第2開口26Bが外召合せ框24の第2見込み面部244側(つまり、室外側障子20の開放方向側)に向かって開口するようにして取り付けられている。そして、カバー部材26の内部には、室外空間に連通された面材保持部248の内部に入った外気を第2開口26Bから取り入れるとともに、第1開口26Aを介して召合せ空間Sに外気を供給する通気経路26Cが形成されている。また、カバー部材26を外気導入孔24Bに取り付けたことで、図8(B)に示すように、室内側から外召合せ框24を見た場合に、第1開口26Aを介してカバー部材26の内部(通気経路26C)は見えるものの、カバー底面部265に遮られて外召合せ框24の内部(面材保持部248)は見えないようになっているとともに、ゴミや埃などが外召合せ框24の内部に入り込みにくく構成されている。
次に、以上のような召合せ空間Sに外気を導入する外気導入経路について、図10〜図14に基づいて詳しく説明する。ここで、図10〜図14は、それぞれ室外側障子20を室外側から見た斜視図であって、室外側障子20における外気導入経路の各形態を説明する図である。なお、本実施形態では、外気導入経路に関して第1〜第5の形態を分けて説明するが、これらの各形態は、それぞれ独立で適用されてもよく、また5つのうちから適宜に選択した複数の形態を組み合わせて適用されてもよく、さらには5つの形態の全てが適用されてもよい。すなわち、引違い窓1を設置する場所の気候条件や、設置位置、窓の大きさ、その他の要求性能などに応じて外気導入経路の形態を適宜設定し、外気導入量を調節することが可能である。
図10に示す第1形態の外気導入経路は、外召合せ框24の内部に形成されている。具体的には、外召合せ框24の召合せ框中空部247と面材保持部248とを仕切る仕切り壁である第2見込み面部244に連通孔24Cが形成され、この連通孔24Cを介して第1中空部である召合せ框中空部247と、第2中空部である面材保持部248とが連通されている。そして、外召合せ框24の長手方向端部である上端部や下端部において、召合せ框中空部247を室外空間に開口させておき、この開口から召合せ框中空部247に導入した外気を、連通孔24Cを介して面材保持部248に導入し、面材保持部248から外気導入孔24Bを介して召合せ空間Sに供給するように構成されている。従って、室外空間と召合せ空間Sとが連通されることで、召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、気圧差による雨水の浸入が防止できるようになっている。そして、室外空間の音は、先ず召合せ框中空部247の端部開口で減衰されてから連通孔24C位置まで到達し、連通孔24Cを通過する際にさらに減衰されてから面材保持部248に入り、外気導入孔24B(カバー部材26)で一層減衰されてから召合せ空間Sまで到達することになり、召合せ空間Sに到達する音圧レベルが低下させられるようになっている。
図11に示す第2形態の外気導入経路は、上框21および外召合せ框24の内部に形成されている。具体的には、上框21の第1および第2の水平面部213,214にそれぞれ連通孔21C,21Dが形成され、これらの連通孔21C,21Dを介して室外空間と上框中空部217および面材保持部218とが連通され、この上框21の面材保持部218と連通された外召合せ框24の面材保持部248が室外空間に連通されるようになっている。そして、上框21の上方の開口(室内側側面部211と室外側側面部212との隙間)から上框中空部217および面材保持部218に導入した外気を、外召合せ框24の面材保持部248に導入し、面材保持部248から外気導入孔24Bを介して召合せ空間Sに供給するように構成されている。従って、召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、気圧差による雨水の浸入が防止できるようになっている。そして、室外空間の音は、先ず上框21の上方の開口で減衰されるとともに連通孔21C,21Dを通過する際に減衰されてから面材保持部218に入り、外召合せ框24の面材保持部248に到達するまでの距離によってさらに減衰され、面材保持部248から外気導入孔24B(カバー部材26)を通過する際に一層減衰されてから召合せ空間Sまで到達することになり、召合せ空間Sに到達する音圧レベルが低下させられるようになっている。
図12に示す第3形態の外気導入経路は、下框22および外召合せ框24の内部に形成されている。具体的には、下框22の第1および第2の水平面部223,224にそれぞれ連通孔22D,22Eが形成され、これらの連通孔22D,22Eを介して室外空間と下框中空部227および面材保持部228とが連通され、この下框22の面材保持部228と連通された外召合せ框24の面材保持部248が室外空間に連通されるようになっている。そして、下框22の下方の開口(室内側側面部221と室外側側面部222との隙間)から下框中空部227および面材保持部228に導入した外気を、外召合せ框24の面材保持部248に導入し、面材保持部248から外気導入孔24Bを介して召合せ空間Sに供給するように構成されている。従って、召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、気圧差による雨水の浸入が防止できるようになっている。そして、室外空間の音は、先ず下框22の下方の開口で減衰されるとともに、連通孔22D,22Eを通過する際に減衰されてから面材保持部228に入り、外召合せ框24の面材保持部248に到達するまでの距離によってさらに減衰され、面材保持部248から外気導入孔24B(カバー部材26)を通過する際に一層減衰されてから召合せ空間Sまで到達することになり、召合せ空間Sに到達する音圧レベルが低下させられるようになっている。
図13に示す第4形態の外気導入経路は、戸先框23、上框21、下框22および外召合せ框24の内部に形成されている。具体的には、戸先框23の第2見込み面部234に連通孔23Cが形成され、この連通孔23Cを介して戸先框中空部237と面材保持部238(図6参照)とが連通されるようになっている。そして、この戸先框23の長手方向端部である上端部や下端部の開口から戸先框中空部237に導入した外気を、連通孔23Cを介して面材保持部238に導入するとともに、この面材保持部238に連通された上框21や下框22の面材保持部218,228(図5参照)を介して外召合せ框24の面材保持部248に導入し、面材保持部248から外気導入孔24Bを介して召合せ空間Sに供給するように構成されている。従って、召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、気圧差による雨水の浸入が防止できるようになっている。そして、室外空間の音は、先ず戸先框中空部237の端部開口で減衰されるとともに、連通孔23Cを通過する際に減衰されてから面材保持部238に入り、外召合せ框24の面材保持部248に到達するまでの距離によってさらに減衰され、面材保持部248から外気導入孔24B(カバー部材26)を通過する際に一層減衰されてから召合せ空間Sまで到達することになり、召合せ空間Sに到達する音圧レベルが低下させられるようになっている。
図14に示す第5形態の外気導入経路は、戸先框23、上框21、下框22および外召合せ框24の内部に形成されている。具体的には、戸先框23の第2見込み面部234に連通孔23Cが形成され、第1見込み面部233に連通孔23Dが形成され、この連通孔23Dを介して室外空間と戸先框中空部237とが連通されるようになっている。そして、戸先框23の側方の開口(室内側側面部231と室外側側面部232との隙間)から連通孔23Dおよび連通孔23Cを介して面材保持部238に外気を導入するように構成されている。面材保持部238に導入した外気を召合せ空間Sに供給する経路としては、前記第4形態の外気導入経路と同様であり、召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、気圧差による雨水の浸入が防止できるようになっている。そして、室外空間の音は、先ず戸先框23の側方の開口で減衰されるとともに、連通孔23Dおよび連通孔23Cを通過する際に減衰されてから面材保持部238に入り、外召合せ框24の面材保持部248に到達するまでの距離によってさらに減衰され、面材保持部248から外気導入孔24B(カバー部材26)を通過する際に一層減衰されてから召合せ空間Sまで到達することになり、召合せ空間Sに到達する音圧レベルが低下させられるようになっている。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、窓枠2と室内側障子10および室外側障子20とにおいて、室内上部気密ラインおよび室外上部気密ラインと、室内下部気密ラインおよび室外下部気密ラインと、室内戸先部の縦気密ラインおよび室外戸先部の縦気密ラインとが、それぞれ二重の気密ラインとして形成されている。そして、室内側障子10と室外側障子20との召合せ部において、縦気密ラインが二重に形成されるとともに、この召合せ部の縦気密ラインによって、室内側および室外側の上部気密ラインが連続され、かつ室内側および室外側の下部気密ラインが連続されている。従って、引違い窓1の気密性能および水密性能を向上させることができ、強風を伴った雨が吹き付けるような環境であっても雨水の浸入を確実に防止することができる。
(2)そして、室内側障子10と室外側障子20との召合せ部において、内召合せ框14と外召合せ框24との間に形成される召合せ空間Sに対し、外召合せ框24に設けた外気導入孔24Bから外気を導入することで、この召合せ空間Sを室外空間と等圧な等圧空間とすることができ、圧力差による雨水の浸入を確実に防止することができる。さらに、外気導入孔24Bは、少なくとも外召合せ框24の内部(面材保持部248)を介して室外空間に連通されているので、室外からの音が外召合せ框24の内部を通る際に減衰され、外気導入孔24Bから召合せ空間Sに到達する音圧レベルを低下させることができる。従って、召合せ空間Sからさらに縦気密材14Bを音が通り抜けるのが防止できるので、引違い窓1の遮音性能を向上させることができる。
(3)また、前記第1形態の外気導入経路によって召合せ空間Sに外気を導入した場合には、召合せ框中空部247の端部開口、連通孔24C、および外気導入孔24Bによる複数の音の減衰を生じさせることができ、召合せ空間Sに到達する音のレベルを十分に低下させることができ、さらに遮音性能を向上させることができる。また、前記第2および第3の形態の外気導入経路によって召合せ空間Sに外気を導入した場合にも、上框21や下框22の開口、連通孔21C,21Dや連通孔22D,22E、外召合せ框24の面材保持部248に到達するまでの距離、および外気導入孔24Bによって、複数回に渡って音を減衰させることができる。さらに、前記第4および第5の形態の外気導入経路によって召合せ空間Sに外気を導入した場合にも、戸先框中空部237の端部開口や側方の開口、連通孔23C,23D、外召合せ框24の面材保持部248に到達するまでの距離、および外気導入孔24Bによって、複数回に渡って音を減衰させることができる。
(4)また、外気導入孔24Bにカバー部材26が取り付けられ、このカバー部材26に略L字形に屈曲した通気経路26Cが形成されているので、この通気経路26Cを通過する際に音を減衰させることができ、より一層遮音性能を向上させることができる。さらに、カバー部材26の第2開口26Bが室外側障子20の開放方向に向かって開口して設けられているので、ガラスパネル25を保持するシール材24Aと第2開口26Bとの干渉を避けて、外気の導入をスムーズにすることができる。また、外気導入孔24Bにカバー部材26を設けたことで、外気導入孔24Bを介して外召合せ框24の内部が見えないようにでき、引違い窓1の意匠性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、室内外一対の障子10,20を有した引違い窓1について説明したが、本発明の建具は、片引き窓であってもよい。建具が片引き窓である場合には、固定障子や縦骨の室内側または室外側に沿って可動障子がスライド開閉可能に設けられ、固定障子および可動障子の召合せ框同士が重なるか、縦骨と可動障子の召合せ框とが重なって閉じるように構成され、これらの召合せ框や縦骨によって第1および第2の召合せ部が構成されていればよい。
また、建具としては、三枚建てや四枚建ての引き違い窓や引き分け窓であってもよく、これら複数の可動障子のうちの任意の一対の障子における召合せ框同士が重なって閉じるように構成され、これらの召合せ框によって第1および第2の召合せ部が構成されていてもよい。
また、前記実施形態では、室内側障子10および室外側障子20における内外の召合せ框14,24のうち、室外側障子20の外召合せ框24に外気導入孔24Bを設け、室外側障子20の外召合せ框24や上框21、下框22、戸先框23の内部に外気導入経路を形成したが、このような構成に限られない。すなわち、外気導入孔としては、内召合せ框14に設けられていてもよく、また内召合せ框14と外召合せ框24の両方に設けられていてもよい。外気導入孔を内召合せ框14に設けた場合には、この外気導入孔を、前記第1形態の外気導入経路と略同様に、内召合せ框14の召合せ框中空部や面材保持部を介して室外空間に連通させる構成であってもよく、また、内召合せ框14に設けた外気導入孔を上框11や下框12の面材保持部に連通させたり、さらに、戸先框13の面材保持部に連通させたりすることで、外気導入孔を室外空間に連通させる構成であってもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る建具を示す縦断面図である。 前記建具を示す横断面図である。 前記建具における窓枠および室内側障子を示す斜視図である。 前記建具における窓枠および室外側障子を示す斜視図である。 前記窓枠および室外側障子を示す縦断面図である。 前記窓枠および室外側障子を示す横断面図である。 前記建具における下枠および室外側障子の一部を示す斜視図である。 前記室外側障子の外召合せ框を示す横断面図および側面図である。 前記外召合せ框における外気導入孔のカバー部材を示す斜視図である。 前記建具における外気導入経路の第1形態を説明する斜視図である。 前記建具における外気導入経路の第2形態を説明する斜視図である。 前記建具における外気導入経路の第3形態を説明する斜視図である。 前記建具における外気導入経路の第4形態を説明する斜視図である。 前記建具における外気導入経路の第5形態を説明する斜視図である。
符号の説明
1…引違い窓(建具)、2…窓枠、3…上枠、3C…第1上部横気密材、3D…第2上部横気密材、4…下枠、4C…第1下部横気密材、4D…第2下部横気密材、5,6…縦枠、5A…第1戸先側縦気密材、6A…第2戸先側縦気密材、10…室内側障子、11…上框、11B…第3上部横気密材、12…下框、12C…第3下部横気密材、13…戸先框(縦框)、13B…第3戸先側縦気密材、14…内召合せ框(縦框であり第2召合せ部)、14B,14C…縦気密材、15…ガラスパネル(面材)、20…室外側障子、21…上框、21B…第4上部横気密材、22…下框、22C…第4下部横気密材、23…戸先框(縦框)、23B…第4戸先側縦気密材、24…外召合せ框(縦框であり第1召合せ部)、24B…外気導入孔、24C…連通孔、25…ガラスパネル(面材)、26…カバー部材、26A…第1開口、26B…第2開口、26C…通気経路、142…室外側側面部(第2対向面部)、218,228,238…面材保持部、241…室内側側面部(第1対向面部)、244…第2見込み面部(仕切り壁)、245…室内側保持片部(第1対向面部)、247…召合せ框中空部(第1中空部)、248…面材保持部(第2中空部)、265…カバー底面部、S…召合せ空間。

Claims (7)

  1. 窓枠にスライド開閉自在に支持される少なくとも1枚の障子を備えた建具であって、
    前記障子は、上框、下框および左右の縦框と、これらの各框に支持される面材とを有して構成され、前記左右の縦框の一方で構成される第1召合せ部が、前記窓枠または他の障子に設けられる第2召合せ部と見込み方向に重なって閉鎖され、
    前記第1召合せ部および第2召合せ部のいずれか一方の召合せ部には、当該召合せ部の長手方向に沿って互いに平行な一対の縦気密材が他方の召合せ部に当接可能に設けられ、
    前記障子の閉鎖状態において、前記第1召合せ部の第1対向面部と前記第2召合せ部の第2対向面部とが互いに対向して位置するとともに、これら第1および第2の対向面部間には、前記一対の縦気密材で区画される召合せ空間が形成され、
    前記第1および第2の対向面部のうち、少なくともいずれか一方の対向面部には、前記召合せ空間に外気を導入する外気導入孔が設けられ、この外気導入孔が前記召合せ部の中空内部を介して室外空間に連通されている建具。
  2. 前記第1召合せ部は、全体長尺状かつ中空状に形成されるとともに、この中空内部を左右に仕切る仕切り壁と、この仕切り壁で仕切られた第1中空部および第2中空部とを有し、前記仕切り壁には、前記第1中空部と第2中空部とを連通させる連通孔が形成され、
    前記外気導入孔は、前記第1召合せ部の第1対向面部における前記第1中空部と前記召合せ空間とを連通させる位置に設けられ、当該第1召合せ部における長手方向端部の開口を介して前記第2中空部が室外空間に連通されている請求項1に記載の建具。
  3. 前記第1召合せ部は、全体長尺状かつ中空状に形成され、この第1召合せ部の中空部と、前記上框、下框および戸先側の縦框のうち少なくとも上框または下框の内部とが連通されており、
    前記外気導入孔は、前記第1召合せ部の第1対向面部における前記中空部と前記召合せ空間とを連通させる位置に設けられ、当該第1召合せ部の中空部が前記上框、下框および戸先側の縦框のいずれかに設けた開口を介して室外空間に連通されている請求項1に記載の建具。
  4. 前記外気導入孔は、前記第1召合せ部の第1対向面部において、前記上框の下端縁よりも低く、かつ前記下框の上端縁よりも高い位置に設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
  5. 前記外気導入孔には、カバー部材が取り付けられ、このカバー部材には、前記召合せ空間に向かって開口した第1開口と、前記召合せ部の内部側において見付け方向に向かって開口した第2開口と、を有した通気経路が形成されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。
  6. 前記カバー部材は、前記第1開口よりも見込み方向室外側に位置して前記通気経路を形成する底面部を有して形成されている請求項5に記載の建具。
  7. 前記窓枠は、上枠、下枠および左右の縦枠を四周枠組みして構成され、
    前記障子の上框および前記縦枠のいずれか一方には、他方に摺接可能な一対の上部横気密材が設けられ、
    前記障子の下框および前記下枠のいずれか一方には、他方に摺接可能な一対の下部横気密材が設けられ、
    前記障子の戸先側の縦框および前記縦枠のいずれか一方には、当該障子を閉じた際に他方に当接可能な一対の戸先側縦気密材が設けられ、
    前記上部横気密材、下部横気密材および戸先側縦気密材と、前記召合せ部の縦気密材とが連続して気密ラインが形成されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の建具。
JP2008069497A 2008-03-18 2008-03-18 建具 Active JP5086854B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008069497A JP5086854B2 (ja) 2008-03-18 2008-03-18 建具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008069497A JP5086854B2 (ja) 2008-03-18 2008-03-18 建具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009221785A true JP2009221785A (ja) 2009-10-01
JP5086854B2 JP5086854B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=41238840

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008069497A Active JP5086854B2 (ja) 2008-03-18 2008-03-18 建具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5086854B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017071933A (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 株式会社佐原 窓装置
JP2017180059A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社Lixil サッシ窓の気密/断熱構造
CN108868527A (zh) * 2018-05-08 2018-11-23 深圳市奈士迪技术研发有限公司 一种具有隔音和挡光功能的智能窗户
JP2021038647A (ja) * 2019-09-04 2021-03-11 上田▲りょ▼業有限公司 建物の開口の遮蔽構造
CN115522848A (zh) * 2022-10-18 2022-12-27 哈尔滨华兴节能门窗股份有限公司 一种铝包木提升推拉门上侧密封结构

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6388757B2 (ja) * 2013-03-29 2018-09-12 株式会社Lixil 開口部装置
JP2018188955A (ja) * 2018-07-11 2018-11-29 株式会社Lixil 開口部装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4714831U (ja) * 1971-03-17 1972-10-21
JPH11280354A (ja) * 1998-03-27 1999-10-12 Ykk Architectural Products Inc 引違いサッシ
JP2005282041A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Ykk Ap株式会社 サッシ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4714831U (ja) * 1971-03-17 1972-10-21
JPH11280354A (ja) * 1998-03-27 1999-10-12 Ykk Architectural Products Inc 引違いサッシ
JP2005282041A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Ykk Ap株式会社 サッシ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017071933A (ja) * 2015-10-06 2017-04-13 株式会社佐原 窓装置
JP2017180059A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社Lixil サッシ窓の気密/断熱構造
CN108868527A (zh) * 2018-05-08 2018-11-23 深圳市奈士迪技术研发有限公司 一种具有隔音和挡光功能的智能窗户
JP2021038647A (ja) * 2019-09-04 2021-03-11 上田▲りょ▼業有限公司 建物の開口の遮蔽構造
CN115522848A (zh) * 2022-10-18 2022-12-27 哈尔滨华兴节能门窗股份有限公司 一种铝包木提升推拉门上侧密封结构

Also Published As

Publication number Publication date
JP5086854B2 (ja) 2012-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5086854B2 (ja) 建具
JP5787454B2 (ja) 自動ドア及び半自動ドア用窓装置
JP5951943B2 (ja) 複層ガラスパネル、障子、及び開口部装置
KR102060165B1 (ko) 유리난간대 및 이를 구비한 창호
JP2011021465A (ja) 開口部装置
JP5290736B2 (ja) 建具
KR100536464B1 (ko) 건축용 밀폐 창틀 구조
JP4686376B2 (ja) 建具
JP2009221809A (ja) 外部開口用サッシの水密構造
JP4495131B2 (ja) サッシ窓
KR20180065305A (ko) 창호
CN105781341A (zh) 水气分离型推拉门窗
KR102034572B1 (ko) 슬라이딩 개폐방식의 창호가 설치된 문틀의 원활한 배수 및 외풍방지를 위한 조립구조
JP2010281073A (ja) 開口部装置
KR101203940B1 (ko) 빗물 배수구조가 형성된 창틀
JP6922019B2 (ja) 建具
JP5689389B2 (ja) サッシ
JP2006057350A (ja) 建具
JP2005120689A (ja) 開口部装置
JP3970227B2 (ja) サッシ窓
JP4586006B2 (ja) サッシ窓
JP2006188818A (ja) 建具
JP6613111B2 (ja) フルオープンサッシ
JP4637740B2 (ja) 建具
JP2005320740A (ja) サッシ窓

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120907

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5086854

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250