JP2009221465A - アルミニウムキレート系潜在性硬化剤、その製造方法及び熱硬化型エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

アルミニウムキレート系潜在性硬化剤、その製造方法及び熱硬化型エポキシ樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】多官能イソシアネート化合物の界面重合物をマイクロカプセル壁として利用しているにも関わらず、低温領域でシャープな熱応答性を示すアルミキレート系潜在性硬化剤を提供する。
【解決手段】熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させるためのアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤が、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時に、ラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合性化合物をラジカル重合させて得た多孔性樹脂に保持されていることを特徴としている。アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、多官能ラジカル重合性化合物を含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させるための硬化剤のうち、アルミニウムキレート系硬化剤が多孔性樹脂に保持されてなるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤に関する。
従来、エポキシ樹脂に対する低温速硬化活性を示す硬化剤として、多官能イソシアネート化合物を界面重合させて得た多孔性樹脂にアルミニウムキレート系硬化剤を保持させたマイクロカプセル化アルミニウムキレート系潜在性硬化剤が提案されている(特許文献1)。また、このアルミニウムキレート系潜在性硬化剤に、ビニル基等の重合性基とトリアルコキシ基とを有するシランカップリング剤とエポキシ樹脂とを配合した熱硬化型エポキシ樹脂組成物は、一剤型であるにも関わらず、保存安定性に優れており、カチオン重合で低温速硬化するという特性を有するとされている(同特許文献)。
特開2006−70051号公報
しかしながら、マイクロカプセルの熱応答温度がそのカプセル壁のガラス転移温度に依存している点を考慮すると、特許文献1に開示されたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の場合、潜在性硬化剤の潜在性を確保するために多官能イソシアネート化合物の界面重合物をマイクロカプセル壁として利用しているため、低温領域(具体的には約90〜130℃)でシャープな熱応答性を実現することが困難であるという問題があった。
本発明の目的は、以上の従来の技術の課題を解決しようとするものであり、多官能イソシアネート化合物の界面重合物をマイクロカプセル壁として利用しているにも関わらず、低温領域でシャープな熱応答性を示すアルミキレート系潜在性硬化剤を提供することである。
本発明者は、多官能イソシアネート化合物の界面重合の際に、イソシアネート基との反応性が低いラジカル重合性化合物を共存させ、ラジカル重合を同時に行うことにより得られる多孔性樹脂に、アルミニウムキレート系硬化剤を保持させることにより製造したアルミニウムキレート系潜在性硬化剤が、予想外にも低温領域でシャープな熱応答性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、熱硬化性エポキシ樹脂用のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤であって、アルミニウムキレート系硬化剤が、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時に、ラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合性化合物をラジカル重合させて得た多孔性樹脂に保持されていることを特徴とするアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を提供する。
また、本発明は、上述のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造方法であって、アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、ラジカル重合性化合物及びラジカル重合開始剤を、揮発性有機溶媒に溶解または分散させて得た油相を、分散剤を含有する水相に投入しながら加熱撹拌することにより、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時にラジカル重合性化合物をラジカル重合反応させ、それにより得られる多孔性樹脂に、アルミニウムキレート系硬化剤を保持させることを特徴とする製造方法を提供する。
更に、本発明は、上述のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤と、エポキシ樹脂と、シラン化合物とを含有する熱硬化型エポキシ樹脂組成物を提供する。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤においては、エポキシ樹脂を硬化させることのできるアルミニウムキレート系硬化剤を、多官能イソシアネート化合物とラジカル重合性化合物との混合物を同時にそれぞれ界面重合とラジカル重合させて得た多孔性樹脂に保持させている。このため多孔性樹脂壁が脆弱化し、その結果、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、低温領域でシャープな熱応答性を示すことができる。
実施例1、2および比較例1の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 実施例1、3〜6および比較例1の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 実施例1、7〜8および比較例1の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 実施例1、9〜10および比較例1の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 比較例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。 実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の粒度分布図である。 実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真(2000倍)である。 実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真(5000倍)である。 実施例11〜13および比較例2の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 実施例12、14〜16の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 実施例12と実施例17並びに実施例13と実施例18の熱硬化性エポキシ樹脂組成物のDSCチャートである。 実施例12のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真(5000倍)である。 実施例12のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真(30000倍)である。 比較例2のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真(30000倍)である。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤が、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時に、ラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合性化合物をラジカル重合させて得た多孔性樹脂に保持されているものである。より具体的には、アルミニウムキレート系硬化剤のコアの周囲を多孔性樹脂のシェルで被覆した単純な構造のマイクロカプセルではなく、多孔性樹脂マトリックス中に存在する微細な多数の孔にアルミニウムキレート系硬化剤が保持された構造のものである。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、主として界面重合法を利用して製造されるため、その形状は球状であり、その粒子径は硬化性及び分散性の点から、好ましくは0.5〜100μmであり、また、孔の大きさは硬化性及び潜在性の点から、好ましくは5〜150nmである。
また、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、使用する多孔性樹脂の架橋度が小さすぎるとその潜在性が低下し、大きすぎるとその熱応答性が低下する傾向があるので、使用目的に応じて、架橋度が調整された多孔性樹脂を使用することが好ましい。ここで、多孔性樹脂の架橋度は、微小圧縮試験により計測することができる。
アルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、その界面重合時に使用する有機溶剤を実質的に含有していないこと、具体的には、1ppm以下であることが、硬化安定性の点で好ましい。
また、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤における多孔性樹脂とアルミニウムキレート系硬化剤との配合は、アルミニウムキレート系硬化剤の配合量が少なすぎると、硬化させるべきエポキシ樹脂の硬化性が低下し、多すぎるとアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の潜在性が低下するので、多孔性樹脂を構成する多官能イソシアネート化合物とラジカル重合性化合物との合計100質量部に対し、アルミニウムキレート系硬化剤を、好ましくは10〜200質量部、より好ましくは10〜150質量部である。
また、本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を構成するアルミニウムキレート系硬化剤としては、式(1)に表される、3つのβ−ケトエノラート陰イオンがアルミニウムに配位した錯体化合物が挙げられる。
ここで、R、R及びRは、それぞれ独立的にアルキル基又はアルコキシル基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基等が挙げられる。アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、オレイルオキシ基等が挙げられる。
式(1)で表されるアルミニウムキレート系硬化剤の具体例としては、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビスオレイルアセトアセテート、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
多孔性樹脂を構成するための多官能イソシアネート化合物は、好ましくは一分子中に2個以上のイソシアネート基、好ましくは3個のイソシアネート基を有する化合物である。このような3官能イソシアネート化合物の更に好ましい例としては、トリメチロールプロパン1モルにジイソシアネート化合物3モルを反応させた式(2)のTMPアダクト体、ジイソシアネート化合物3モルを自己縮合させた式(3)のイソシアヌレート体、ジイソシアネート化合物3モルのうちの2モルから得られるジイソシアネートウレアに残りの1モルのジイソシアネートが縮合した式(4)のビュウレット体が挙げられる。
上記式(2)〜(4)において、置換基Rは、ジイソシアネート化合物のイソシアネート基を除いた部分である。このようなジイソシアネート化合物の具体例としては、トルエン2,4−ジイソシアネート、トルエン2,6−ジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘキサヒドロ−m−キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、メチレンジフェニル−4,4′−ジイソシアネート等が挙げられる。
また、多孔性樹脂を構成するためのもう一つの成分であるラジカル重合性化合物は、多官能イソシアネート化合物の界面重合の際に、同時にラジカル重合し、マイクロカプセル壁となる多孔性樹脂の機械的性質を改善する。これにより、エポキシ樹脂の硬化時の熱応答性、特に低温領域でシャープな熱応答性を実現することができる。この理由は明確ではないが、界面重合とラジカル重合とが同時に生じ、多孔性樹脂中に層分離構造が形成され、その結果、イソシアネート化合物の単独重合系よりもポリウレア−ウレタン部位の架橋密度が小さくなるからであると考えられる。
このようなラジカル重合性化合物は、好ましくは分子内に1個以上の炭素炭素不飽和結合を有するものであり、いわゆる単官能ラジカル重合性化合物、多官能ラジカル重合性化合物が包含するが、本発明においては、ラジカル重合性化合物が、多官能ラジカル重合性化合物を含有することが好ましい。これは、多官能ラジカル重合性化合物を使用することにより、低温領域でシャープな熱応答性を実現することがより容易になるからである。この意味からも、ラジカル重合性化合物は、多官能ラジカル重合性化合物を少なくとも30質量%以上、より好ましくは少なくとも50質量%以上含有することが好ましい。
単官能ラジカル重合性化合物としては、スチレン、メチルスチレン等の単官能ビニル系化合物、ブチルアクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート系化合物等が挙げられる。多官能ラジカル重合性化合物としては、ジビニルベンゼン等の多官能ビニル系化合物、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の多官能(メタ)アクリレート系化合物を例示することができる。中でも、潜在性及び熱応答性の点から、多官能ビニル系化合物、特にジビニルベンゼンを好ましく使用することができる。
なお、多官能ラジカル重合性化合物は、多官能ビニル系化合物と多官能(メタ)アクリレート系化合物とから構成されていてもよい。このように併用することにより、熱応答性を変化させたり、反応性官能基を導入できたりといった効果が得られる。
本発明で使用するラジカル重合開始剤としては、多官能イソシアネート化合物の界面重合条件下で、ラジカル重合を開始させることができるものであり、例えば、過酸化物系開始剤、アゾ系開始剤等を使用することができる。
本発明において、多官能イソシアネート化合物を界面重合させ同時に、ラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合性化合物をラジカル重合させて得られる多孔性樹脂は、界面重合の間にイソシアネート基の一部が加水分解を受けてアミノ基となり、そのアミノ基とイソシアネート基とが反応して尿素結合を生成してポリマー化して得られる多孔性ポリウレアという側面と、ラジカル重合の間に、ラジカル重合開始剤の分解により生じたラジカルが不飽和結合を連鎖的に結合してなる2次元的ないしは3次元的ポリマーという側面がある。このような側面を有する多孔性樹脂とその孔に保持されたアルミニウムキレート系硬化剤とからなるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化のために加熱されると、明確な理由は不明であるが、多孔性樹脂に保持されているアルミニウムキレート系硬化剤が、多孔性樹脂の外部に存在するシランカップリング剤やシラノール化合物等のシラン系化合物と接触し、エポキシ樹脂のカチオン重合を開始させることができるようになる。
なお、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の構造上、その表面にもアルミニウムキレート系硬化剤が存在することになると思われるが、界面重合の際に重合系内に存在する水により不活性化し、アルミニウムキレート系硬化剤は多孔性樹脂の内部で保持されたものだけが活性を保持していることになり、結果的に得られる硬化剤は潜在性を獲得できたものと考えられる。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、ラジカル重合性化合物、およびラジカル重合開始剤を揮発性有機溶媒に溶解または分散させて得た油相を、分散剤を含有する水相に投入しながら加熱撹拌することにより、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時にラジカル重合性化合物をラジカル重合反応させ、それにより得られる多孔性樹脂に、アルミニウムキレート系硬化剤を保持させることにより製造することができる。以下、更に詳細に説明する。
この製造方法においては、まず、アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、多官能ラジカル重合性化合物およびラジカル重合開始剤を揮発性有機溶剤に溶解または分散させ、界面重合における油相を調製する。ここで、揮発性有機溶剤を使用する理由は以下の通りである。即ち、通常の界面重合法で使用するような沸点が300℃を超える高沸点溶剤を用いた場合、界面重合の間に有機溶剤が揮発しないために、イソシアネート−水との接触確率が増大せず、それらの間での界面重合の進行度合いが不十分となるからである。そのため、界面重合させても良好な保形性の重合物が得られ難く、また、得られた場合でも重合物に高沸点溶剤が取り込まれたままとなり、熱硬化型樹脂組成物に配合した場合に、高沸点溶剤が熱硬化型樹脂組成物の硬化物の物性に悪影響を与えるからである。このため、この製造方法においては、油相を調製する際に使用する有機溶剤として、揮発性のものを使用することが好ましい。
このような揮発性有機溶剤としては、アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、多官能ラジカル重合性化合物およびラジカル重合開始剤のそれぞれの良溶媒(それぞれの溶解度が好ましくは0.1g/ml(有機溶剤)以上)であって、水に対しては実質的に溶解せず(水の溶解度が0.5g/ml(有機溶剤)以下)、大気圧下での沸点が100℃以下のものが好ましい。このような揮発性有機溶剤の具体例としては、アルコール類、酢酸エステル類、ケトン類等が挙げられる。中でも、高極性、低沸点、貧水溶性の点で酢酸エチルが好ましい。
揮発性有機溶剤の使用量は、アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、多官能ラジカル重合性化合物およびラジカル重合開始剤の合計量100質量部に対し、少なすぎると粒子サイズ及び硬化特性が多分散化し、多すぎると硬化特性が低下するので、好ましくは10〜500質量部である。
なお、揮発性有機溶剤の使用量範囲内において、揮発性有機溶剤の使用量を比較的多く使用すること等により、油相となる溶液の粘度を下げることができるが、粘度を下げると撹拌効率が向上するため、反応系における油相滴をより微細化かつ均一化することが可能になり、結果的に得られる潜在性硬化剤粒子径をサブミクロン〜数ミクロン程度の大きさに制御しつつ、粒度分布を単分散とすることが可能となる。油相となる溶液の粘度は1〜100mPa・sに設定することが好ましい。
また、多官能イソシアネート化合物等を水相に乳化分散する際にPVAを用いた場合、PVAの水酸基と多官能イソシアネート化合物が反応してしまうため、副生成物が異物として潜在性硬化剤粒子の周囲に付着してしまったり、および粒子形状そのものが異形化してしまったりする。この現象を防ぐためには、多官能イソシアネート化合物と水との反応性を促進すること、あるいは多官能イソシアネート化合物とPVAとの反応性を抑制することが挙げられる。
多官能イソシアネート化合物と水との反応性を促進するためには、アルミニウムキレート系硬化剤の配合量を多官能イソシアネート化合物の重量で好ましくは1/2以下、より好ましくは1/3以下とする。これにより、多官能イソシアネート化合物と水とが接触する確率が高くなり、PVAが油相滴表面に接触する前に多官能イソシアネート化合物と水とが反応し易くなる。
また、多官能イソシアネート化合物とPVAとの反応性を抑制するためには、油相中のアルミニウムキレート系硬化剤の配合量を増大させることが挙げられる。具体的には、アルミニウムキレート系硬化剤の配合量を多官能イソシアネート化合物の重量で好ましくは等倍以上、より好ましくは1.0〜2.0倍とする。これにより、油相滴表面におけるイソシアネート濃度が低下する。さらに多官能イソシアネート化合物は水酸基よりも加水分解により形成されるアミンとの反応(界面重合)速度が大きいため、多官能イソシアネート化合物とPVAとの反応確率を低下させることができる。
アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、多官能ラジカル重合性化合物およびラジカル重合開始剤を揮発性有機溶剤に溶解または分散させる際には、大気圧下、室温で混合撹拌するだけでもよいが、必要に応じ、加熱してもよい。
次に、この製造方法においては、アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、多官能ラジカル重合性化合物およびラジカル重合開始剤を揮発性有機溶剤に溶解または分散した油相を、分散剤を含有する水相に投入し、加熱撹拌することにより界面重合とラジカル重合とを行う。ここで、分散剤としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン等の通常の界面重合法において使用されるものを使用することができる。分散剤の使用量は、通常、水相の0.1〜10.0質量%である。
油相の水相に対する配合量は、油相が少なすぎると多分散化し、多すぎると微細化により凝集が生ずるので、水相100質量部に対し、好ましくは5〜70質量部である。
界面重合における乳化条件としては、油相の大きさが好ましくは0.5〜100μmとなるような撹拌条件(撹拌装置ホモジナイザー;撹拌速度6000rpm以上)で、通常、大気圧下、温度30〜80℃、撹拌時間2〜12時間、加熱撹拌する条件を挙げることができる。
界面重合およびラジカル重合終了後に、重合体微粒子を濾別し、自然乾燥もしくは真空乾燥することにより本発明で使用できるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得ることができる。ここで、多官能イソシアネート化合物の種類や使用量、アルミニウムキレート系硬化剤の種類や使用量、界面重合条件、あるいは多官能ラジカル重合性化合物、およびラジカル重合開始剤の種類や使用量、ラジカル重合条件を変化させることにより、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の硬化特性をコントロールすることができる。例えば、重合温度を低くすると硬化温度を低下させることができ、反対に、重合温度を高くすると硬化温度を上昇させることができる。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、エポキシ樹脂およびシラン系化合物に添加することにより、低温速硬化性の熱硬化型エポキシ樹脂組成物を提供することができる。このような熱硬化型エポキシ樹脂組成物も本発明の一部である。
なお、本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物におけるアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の含有量は、少なすぎると十分に硬化せず、多すぎるとその組成物の硬化物の樹脂特性(例えば、可撓性)が低下するので、エポキシ樹脂100質量部に対し1〜70質量部、好ましくは1〜50質量部である。
本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物を構成するエポキシ樹脂は、成膜成分として使用されているものである。そのようなエポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂のみならず、従来、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤とシラノール化合物との混合系においては使用できなかったグリシジルエーテル型エポキシ樹脂も使用することができる。このようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、液状でも固体状でもよく、エポキシ当量が通常100〜4000程度であって、分子中に2以上のエポキシ基を有するものが好ましい。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、エステル型エポキシ樹脂等を挙げることができる。中でも、樹脂特性の点からビスフェノールA型エポキシ樹脂を好ましく使用できる。また、これらのエポキシ樹脂にはモノマーやオリゴマーも含まれる。
本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物は、樹脂成分として、このようなグリシジルエーテル型エポキシ樹脂の他に、発熱ピークをシャープにするために、オキセタン化合物を併用することもできる。好ましいオキセタン化合物としては、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、4,4´−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、1,4−ベンゼンジカルボン酸 ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)]メチルエステル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタン等を挙げることができる。オキセタン化合物を使用する場合、その使用量は、エポキシ樹脂100質量部に対し、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは20〜70質量部である。
本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物に配合するシラン系化合物は、特開2002−212537号公報の段落0007〜0010に記載されているように、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤に保持されていたアルミニウムキレート系硬化剤と共働して熱硬化性樹脂(例えば、熱硬化性エポキシ樹脂)のカチオン重合を開始させる機能を有する。従って、このような、シラン系化合物を併用することにより、エポキシ樹脂の硬化を促進するという効果が得られる。このようなシラン系化合物としては、高立体障害性のシラノール化合物や、分子中に1〜3の低級アルコキシ基を有するシランカップリング剤等を挙げることができる。なお、シランカップリング剤の分子中に熱硬化性樹脂の官能基に対して反応性を有する基、例えば、ビニル基、スチリル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有していてもよいが、アミノ基やメルカプト基を有するカップリング剤は、本発明の潜在性硬化剤がカチオン型硬化剤であるため、アミノ基やメルカプト基が発生カチオン種を実質的に捕捉しない場合に使用することができる。
シラン系化合物として高立体障害性のシラノール化合物を使用した場合、本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤における高立体障害性のシラノール化合物の配合量は、少なすぎると硬化不足となり、多すぎると硬化後の樹脂特性が低下するので、熱硬化性樹脂100質量部に対し、シラノール化合物を好ましくは1〜50質量部、より好ましくは1〜30質量部である。
本発明で使用する高立体障害性のシラノール化合物は、トリアルコキシ基を有している従来シランカップリング剤とは異なり、以下の式(A)の化学構造を有するアリールシランオールである。
式中、mは2又は3、好ましくは3であり、但しmとnとの和は4である。従って、式(A)のシラノール化合物は、モノまたはジオール体となる。“Ar”は、置換されてもよいアリール基であるが、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基(例えば、1または2−ナフチル基)、アントラセニル基(例えば、1、2または9−アントラセニル基、ベンズ[a]−9−アントラセニル基)、フェナリル基(例えば、3または9−フェナリル基)、ピレニル基(例えば、1−ピレニル基)、アズレニル基、フルオレニル基、ビフェニル基(例えば、2,3または4−ビフェニル基)、チエニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピリジル基等を挙げることができる。中でも、入手容易性、入手コストの観点からフェニル基が好ましい。m個のArは、いずれも同一でもよく異なっていてもよいが、入手容易性の点から同一であることが好ましい。
これらのアリール基は、1〜3個の置換基を有することができ、例えば、クロロ、ブロモ等のハロゲン;トリフルオロメチル;ニトロ;スルホ;カルボキシル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等のアルコキシカルボニル;ホルミル等の電子吸引基、メチル、エチル、プロピルなどのアルキル;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ;ヒドロキシ;アミノ;モノメチルアミノ等のモノアルキルアミノ;ジメチルアミノ等のジアルキルアミノ等の電子供与基などが挙げられる。なお、置換基として電子吸引基を使用することによりシラノールの水酸基の酸度を上げることができ、逆に、電子供与基を使用することにより酸度を下げることができるので、硬化活性のコントロールが可能となる。ここで、m個のAr毎に、置換基が異なっていてもよいが、m個のArについて入手容易性の点から置換基は同一であることが好ましい。また、一部のArだけに置換基があり、他のArに置換基が無くてもよい。置換基を有するフェニル基の具体例としては、2、3または4−メチルフェニル基;2,6−ジメチル、3,5−ジメチル、2,4−ジメチル、2,3−ジメチル、2,5−ジメチルまたは3,4−ジメチルフェニル基;2,4,6−トリメチルフェニル基;2または4−エチルフェニル基等が挙げられる。
式(A)のシラノール化合物の中でも、好ましいものとして、トリフェニルシラノール又はジフェニルシランジオールが挙げられる。特に好ましいものは、トリフェニルシラノールである。
他方、シラン系化合物として分子中に1〜3の低級アルコキシ基を有するシランカップリング剤を使用した場合、本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤におけるシランカップリング剤の配合量は、少なすぎると添加効果が望めず、多すぎるとシランカップリング剤から発生するシラノレートアニオンによる重合停止反応の影響が生じてくるので、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤100質量部に対し1〜300質量部、好ましくは1〜100質量部である。
本発明において使用できるシランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−スチリルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
このようにして得られた本発明の熱硬化型エポキシ樹脂組成物は、硬化剤としてアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を使用しているので、一剤型であるにも関わらず、保存安定性に優れている。また、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤で十分に硬化させることができなかったグリシジルエーテル系エポキシ樹脂を含有しているにも関わらず、高立体障害性のシラノール化合物が、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤中にカチオン重合触媒促進能を損なわずに含有されているので、熱硬化型エポキシ樹脂組成物を低温速硬化でカチオン重合させることができる。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、更に必要に応じて、シリカ、マイカなどの充填剤、顔料、帯電防止剤などを含有させることができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
実施例1
(アルミニウムキレート系潜在性硬化剤および熱硬化性エポキシ樹脂組成物の製造)
蒸留水800質量部と、界面活性剤(ニューレックスR−T、日本油脂(株))0.05質量部と、分散剤としてポリビニルアルコール(PVA−205、(株)クラレ)4質量部とを、温度計を備えた3リットルの界面重合容器に入れ、均一に混合し水相を調製した。
この水相に、更に、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)の24%イソプロパノール溶液(アルミキレートD、川研ファインケミカル(株))100質量部と、多官能イソシアネート化合物としてメチレンジフェニル−4,4´−ジイソシアネート(3モル)のトリメチロールプロパン(1モル)付加物(D−109、三井化学ポリウレタン(株))70質量部と、ラジカル重合性化合物としてジビニルベンゼン(メルク(株))30質量部と、ラジカル重合開始剤(パーロイルL、日本油脂(株))をラジカル重合性化合物の1質量%相当量(0.3質量部)とを、酢酸エチル100質量部に溶解した油相を投入し、ホモジナイザー(10000rpm/5分:T−50、IKAジャパン(株))で乳化混合後、80℃で6時間、界面重合とラジカル重合を行った。反応終了後、重合反応液を室温まで放冷し、重合粒子を濾過により濾別し、自然乾燥することにより球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得た。
得られたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤10質量部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(EP828、ジャパンエポキシレジン社)90質量部およびトリフェニルシラノール10質量部を均一に混合することにより熱硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
実施例2(アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造)
アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)の24%イソプロパノール溶液(アルミキレートD、川研ファインケミカル(株))を100質量部から300質量部に変更すること以外は、実施例1と同様にして、球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得、更に熱硬化型エポキシ樹脂組成物を調製した。
比較例1(アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造)
ジビニルベンゼン30重量部を0質量部とし且つ多官能イソシアネート化合物としてメチレンジフェニル−4,4´−ジイソシアネート(3モル)のトリメチロールプロパン(1モル)付加物(D−109、三井化学ポリウレタン(株))を100質量部とした以外は、実施例1と同様にして、球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得、更に熱硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
実施例3〜10
表1に示す配合組成に従い油相を調製し、実施例1の操作を繰り返すことにより球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得、更に熱硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。なお、表1において、実施例4を5の間、実施例6と7との間、実施例8と9との間に、それぞれ実施例1の結果を、それらの実施例の配合と結果の相違を明確にするために再度記載した。
<評価1(DSC測定)>
実施例1〜10及び比較例1の熱硬化性エポキシ樹脂組成物を、示差熱分析装置(DSC)(DSC6200、セイコーインスツル社)を用いて熱分析した。得られた結果を表1に示す。併せて実施例1、2及び比較例1の結果を図1に、実施例1、実施例3〜6及び比較例1の結果を図2に、実施例1、7〜8及び比較例1の結果を図3に、実施例1、9〜10及び比較例1の結果を図4に示す。ここで、アルミニウムキレート系潜在性硬化剤の硬化特性に関し、発熱開始温度は硬化開始温度を意味しており、発熱ピーク温度は最も硬化が活性となる温度を意味しており、発熱ピーク強度は速硬化性の指標であり、シャープであると速硬化性が良好であることを意味しており、そして総発熱量(ピーク面積)は硬化進行度合いを示しており、良好な低温速硬化性を実現するために、実用上250J/g以上であることが望まれる。
表1及び図1の実施例1、2の結果から、アルミニウムキレート系硬化剤を多官能イソシアネート化合物の3倍量とした場合(実施例2)、等量(実施例1)配合したものに比べて発熱ピーク温度が低温側にシフトし、また、発熱ピーク強度も低下したことがわかる。即ち、潜在性が低下し、しかも速硬化性も低下したことがわかる。また、実施例1及び2の結果は、ラジカル重合性化合物を配合していない比較例1に比べ、いずれも発熱温度が低温側にシフトしており、しかも総発熱量も増大していることがわかる。
表1及び図2の比較例1、実施例1、3〜6の結果から、ラジカル重合性化合物を配合していない比較例1に比べ、多官能ラジカル重合性化合物(ジビニルベンゼン)を配合した実施例1、3〜6の結果は、発熱ピーク温度が約20〜25℃も低下しており、低温硬化性が向上していることがわかる。また、発熱開始温度はいずれも65℃以上であり、潜在性があることがわかる。
なお、多官能イソシアネート化合物と多官能ラジカル重合性化合物との配合比が50:50である実施例6のDSCチャートはブロード化していることがわかる。イソシアネートから形成されるポリウレア−ウレタン界面重合壁が熱応答部位になるため、速硬化性を実現するためには、モノマーにおけるイソシアネート化合物の配合割合を、好ましくは60質量%以上にする必要があることがわかる。
表1及び図3の実施例1、7〜8の結果から、ラジカル重合性化合物中の多官能ラジカル重合性化合物(ジビニルベンゼン)の割合が小さくなると、発熱開始温度が高温側にシフトし、潜在性が高くなることがわかる。従って、良好な潜在性を保持しつつ、低温硬化性を実現するためには、ラジカル重合性化合物中の多官能ラジカル重合性化合物の割合を少なくとも50質量%以上とすることが好ましいことがわかる。
表1及び図4の実施例1、9〜10の結果から、ラジカル重合性化合物として、ジビニルベンゼンの他に多官能アクリレート化合物を併用しても、潜在性と低温速硬化性を実現できることがわかる。特に、2官能アクリレート化合物を使用した併用した場合には、発熱ピーク温度が低温(105℃)を示した。
また、比較例1と実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤について、体積換算の粒度分布を、シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置(SD−2000、シスメックス(株))を用いて測定し、その結果を図5(比較例1)と図6(実施例1)に示す。また、実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真を図7A(倍率:2000倍)と図7B(倍率:5000倍)に示す。これらの結果から、比較例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の平均粒子径は5.1μmであり、最大粒子径は11.5μmであり、実施例1のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の平均粒子径は2.9μmであり、最大粒子径は6.3μmであることがわかる。
実施例11〜18及び比較例2
表2に示す油相の配合組成に従い、実施例1の操作を繰り返すことにより油相を調製し、更に球状のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤を得た。得られたアルミニウムキレート系潜在性硬化剤2質量部に対し、脂環式エポキシ樹脂(CEL2021P、ダイセル化学工業(株))90質量部、シランカップリング剤(KBM5103、信越化学工業(株))12質量部を均一に混合することにより、熱硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
なお、実施例17及び18は、それぞれ実施例12及び13のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤8質量部を用い、それぞれに脂環式エポキシ樹脂(CEL2021P、ダイセル化学工業(株))86質量部、シランカップリング剤(KBM403、信越化学工業(株))6質量部を均一に混合することにより、熱硬化性エポキシ樹脂組成物を得た。
表2及び図8の比較例2、実施例11〜13の結果から、多孔性樹脂を構成するモノマー中のラジカル重合性化合物の割合が増大するにつれ、発熱開始温度、発熱ピーク温度並びに発熱ピーク強度が上昇することがわかる。特に、発熱ピーク温度を90℃を超えないようにするためには、モノマー中のラジカル重合性化合物の割合を少なくとも50質量%以下にすることがよいことがわかる。
表2及び図9の実施例12及び実施例14〜16の結果から、ラジカル重合性化合物として、ジビニルベンゼンに代えて他の多官能アクリレート化合物を使用しても、潜在性と低温速硬化性を実現できることがわかる。
表2及び図10の実施例12と17並びに実施例13と18の結果から、熱硬化性エポキシ樹脂組成物の組成を変えることにより、DSC特性を調整できることがわかる。
なお、比較例2と実施例12のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤について、体積換算の粒度分布を、シースフロー電気抵抗式粒度分布測定装置(SD−2000、シスメックス(株))を用いて測定し、実施例12のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真を図11A(倍率:5000倍)と図11B(倍率:30000倍)に示し、比較例2のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の電子顕微鏡写真を図12(倍率:30000倍)に示す。これらの写真から、実施例12のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤が、比較例2のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤に比べて、表面が滑らかであることがわかる。
本発明のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤は、多官能イソシアネート化合物の界面重合物をマイクロカプセル壁として利用しているにも関わらず、低温領域でシャープな熱応答性を示す。従って、低温短時間接続用のエポキシ系接着剤の潜在性硬化剤として有用である。

Claims (10)

  1. 熱硬化性エポキシ樹脂を硬化させるためのアルミニウムキレート系潜在性硬化剤であって、アルミニウムキレート系硬化剤が、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時に、ラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合性化合物をラジカル重合させて得た多孔性樹脂に保持されていることを特徴とするアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  2. ラジカル重合性化合物が、多官能ラジカル重合性化合物を含有する請求項1記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  3. ラジカル重合性化合物が、多官能ラジカル重合性化合物を少なくとも50質量%以上含有する請求項2記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  4. 多官能ラジカル重合性化合物が、多官能ビニル系化合物である請求項2または3記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  5. 多官能ビニル系化合物が、ジビニルベンゼンである請求項4記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  6. 多官能ラジカル重合性化合物が、更に、多官能(メタ)アクリレート系化合物を含有する請求項2〜5のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  7. アルミニウムキレート系硬化剤の含有量が、多官能イソシアネート化合物とラジカル重合性化合物との合計100質量部に対し、10〜200質量部である請求項1〜6のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤。
  8. 請求項1記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤の製造方法であって、
    アルミニウムキレート系硬化剤、多官能イソシアネート化合物、ラジカル重合性化合物及びラジカル重合開始剤を、揮発性有機溶媒に溶解または分散させて得た油相を、分散剤を含有する水相に投入しながら加熱撹拌することにより、多官能イソシアネート化合物を界面重合させると同時にラジカル重合性化合物をラジカル重合反応させ、それにより得られる多孔性樹脂に、アルミニウムキレート系硬化剤を保持させることを特徴とする製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載のアルミニウムキレート系潜在性硬化剤と、エポキシ樹脂と、シラン系化合物とを含有する熱硬化型エポキシ樹脂組成物。
  10. シラン系化合物が、トリフェニルシラノールである請求項9記載の熱硬化型エポキシ樹脂組成物。
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