JP2009221203A - ホウ素含有官能化剤 - Google Patents

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ロバート・アラン・ウォロスズィネック
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Abstract

【課題】ゴム状リビングポリマーをカーボンブラックおよびシリカのような充填剤によりよく適合させるために、それらを官能化するのに有用な官能化剤を提供する。
【解決手段】これらの官能化剤は、以下からなる群より選択される構造式。
Figure 2009221203

【選択図】なし

Description

本発明は、カーボンブラックおよびシリカのようなゴムコンパウンドを補強するために典型的に用いられる充填剤により適合したゴム状ポリマーを製造するのに用いることができる官能化剤に関する。
タイヤ、ホース、動力伝達ベルトおよびその他の工業製品の製造で用いられるゴム状ポリマーにとって、ゴムを補強するカーボンブラックやゴムを補強する非晶質シリカのような充填剤と優れた適合性を有することは非常に望ましい。また、ゴムの補強充填剤として粘土またはスターチのようなその他の材料が用いられるような場合も、ゴム状ポリマーがそれらと優れた適合性を有することが有益である。改善された充填剤との相互作用を達成するために、このようなゴム状ポリマーを様々な化合物(例えばアミン)で官能化させることができる。
米国特許第4,935,471号 米国特許第6,080,835号 米国特許第5,932,662号 米国特許第6,084,025号 米国特許第6,344,538号 米国特許第6,627,721号 米国特許第6,630,552号 米国特許第6,664,328号 米国特許第6,790,921号 米国特許第6,812,307号 米国特許第6,927,269号 米国特許第6,825,306号 米国特許第6,901,982号 米国特許第7,041,761号 米国特許第6,693,160号 米国特許第6,753,447号 米国特許第6,933,358号 米国特許第6,936,669号 米国特許第6,369,167号 例えば、米国特許第4,935,471号は、高レベルのカーボンブラックへの親和性を有するポリジエンの製造方法を開示しており、この方法は、金属を末端に有するポリジエンと、(a)構造式:X−A−C≡N(式中Xはハロゲン原子を示し、Aは1〜20個の炭素原子を含むアルキレン基を示す)で示されるハロゲン化亜硝酸塩、(b)複素環式の芳香族窒素を含む化合物、および、(c)安息香酸アルキルからなる群より選択されるキャッピング剤とを反応させることを含む。
米国特許第4,935,471号で開示されたキャッピング剤は、金属を末端に有するポリジエンと反応して、金属が、末端のシアニド基、複素環式の芳香族窒素を含む基、または、安息香酸アルキルから誘導された末端の基で置換される。例えば、この金属を末端に有するポリジエンがニトリルでキャップされる場合、上記反応によりシアニド基を末端に有するポリジエン鎖が生成する。キャッピング剤として複素環式の芳香族窒素を含む化合物を使用すれば、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3−H−インドリル基、シンノリニル基、プテリジニル基、β−カルボリニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基または同種のものを末端に有するポリジエン鎖が生成する可能性がある。
また米国特許第4,935,471号は、リチウムアミドを用いれば、ポリマー鎖の両末端に極性基を末端に有するポリジエンを製造することができることから、リチウムアミドは極めて好ましい開始剤であることも開示している。リチウムアミドによって提供された追加の極性の官能性により、カーボンブラックとの相互作用が高くなり、より優れたポリマーへのカーボンブラックの分散が起こる。米国特許第4,935,471号で開示されたリチウムアミドとしては、リチウムピロリジド(pyrrolidide)が挙げられる。また米国特許第4,935,471号は、好ましい開始剤としては、以下の構造式で示されるアミノアルキルリチウム化合物が挙げられることも示している:
Figure 2009221203
式中Aは1〜20個の炭素原子を含むアルキレン基を示し、式中RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を含むアルキル基を示す。
また、合成ゴムにとって、低レベルのヒステリシスを示すことも望ましい。これは、ゴムがタイヤトレッドコンパウンドで用いられるような場合において特に重要である。このようなポリマーは、通常、硫黄、カーボンブラック、促進剤、劣化防止剤およびその他の望ましいゴム用薬品と配合され、その後加硫されるか、または、有用な物品の形態に硬化される。このような硬化ゴムの物理特性は、カーボンブラックがポリジエンゴム中全体にどの程度均一に分散されているかに依存することがわかっている。これは順に、カーボンブラックがそのゴムに対して有する親和性のレベルと関連している。これは、ポリジエンゴムを利用して製造されるゴム物品の物理特性の改善において実用面での重要性を示す。例えば、タイヤの転がり抵抗およびトレッド耐磨耗性は、そこで利用されているゴム状ポリマーに対するカーボンブラックの親和性を高めることによって改善することができる。それゆえに、所定のポリジエンゴムのカーボンブラックおよび/またはシリカに対する親和性を改善することは非常に望ましい。これはなぜなら、タイヤトレッド組成物の配合の際に利用されるポリジエンゴム中全体に、カーボンブラックがよく分散されていれば、より低いヒステリシス値がもたらされるためであり、その結果として、それから製造されたタイヤはより低いローリングレジスタンスを有する。また、ヒステリシスが生じる主な要因は、十分な弾性回収が不可能なポリマー鎖の末端によるものであることも知られている。従って、ヒステリシスを減少させることにおいて、ゴム鎖の末端の充填剤に対する親和性を改善することが極めて重要である。
米国特許第6,080,835号は、以下の式で定義される官能基を含む、官能化されたエラストマーを開示している:
Figure 2009221203
式中Rは、2価のアルキレン基、オキシアルキレン基、アミノアルキレン基、および、置換されたアルキレン基(これらの基はそれぞれ、約6〜約20個の炭素原子を有する)からなる群より選択され、Rは、該エラストマーに共有結合で結合しており、直鎖アルキレン基、分岐鎖アルキレン基、および、シクロアルキレン基(これらの基はそれぞれ、約2〜約20個の炭素原子を有する)からなる群より選択される。
米国特許第5,932,662号は、ポリマーの製造方法を開示しており、この方法は、1種またはそれより多くのアニオン重合可能な単量体を、溶媒中で、以下の式で示される重合開始剤の存在下で重合すること含む:
Figure 2009221203
式中Rは、6〜約20個の炭素原子を有する2価のアルキレン、オキシまたはアミノアルキレンであり、式中Rは、約2〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキレン、分岐鎖アルキレン、または、シクロアルキレンであり、Liは、Rの炭素原子に直接結合したリチウム原子であり;および、式中Rは、第三アミノ、約1〜約12個の炭素原子を有するアルキル、約6〜約20個の炭素原子を有するアリール、約7〜約20個の炭素原子を有するアルカリール(アルキルアリール又はアリールアルキル)、約2〜約12個の炭素原子を有するアルケニル、約5〜約20個の炭素原子を有するシクロアルキル、約5〜約20個の炭素原子を有するシクロアルケニル、約6〜約20個の炭素原子を有するビシクロアルキル、および、約6〜約20個の炭素原子を有するビシクロアルケニルであり、nは、0〜約10の整数を示す。
米国特許第6,084,025号は、官能化された高分子を開示しており、この官能化された高分子は、以下の工程:環状アミン化合物、有機リチウム化合物、および、リチウム1当量に基づき3〜約300当量の単量体の溶液を製造する工程、ここで該単量体は、ビニル芳香族単量体、および、それらの混合物から選択され、前記環状アミン化合物は、以下の式で定義され:
Figure 2009221203
(式中Rは、アルキレン、置換されたアルキレン、ビシクロアルカン、および、オキシアルキレン基からなる群より選択されるか、または、約3〜約16個のメチレン基を有するN−アルキルアミノ−アルキレン基(式中Nは窒素原子を示す)であり、Hは、水素原子を示す)、
それによって、式A(SOL)Liで示される重合開始剤を形成する工程、ここで式中Liはリチウム原子であり、SOLは、3〜約300個の重合されたモノマー単位を有する2価の炭化水素基であり、yは0.5〜約3であり、Aは、前記環状アミンから誘導された環状アミン基であり;このA(SOL)Liを含む溶液に、リチウム1当量当たり約0.01〜約2当量のキレート試薬、および、式:ROM、RC(O)OM、RNM、および、RSOM(式中R、R、R、RおよびRはそれぞれ、1〜約12個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリールまたはフェニルから選択される)で示される化合物から選択される有機アルカリ金属化合物を入れる工程;ここでMは、Na、K、RbまたはCs、リビングポリマー構造を形成するのに十分な単量体であり;および、リビングポリマー構造をクエンチする工程を含む方法によって製造される。
米国特許第6,084,025号の開始剤系において、不均一重合を予防するために、キレート試薬を利用することができる。有用であると報告されている試薬としては、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、オキソラニル環状アセタール、および、環状オリゴマー状のオキソラニルアルカンが挙げられる。このようなオリゴマー状のオキソラニルアルカンは、以下の構造式で示すことができる:
Figure 2009221203
式中RおよびR10は、独立して、水素またはアルキル基であり、−CR10−中の炭素原子の総数は、1〜9の範囲であり;式中yは、1〜5の整数であり;式y’は、3〜5の整数であり、式中R11、R12、R13およびR14は、独立して、−Hまたは−C2n+1であり、式中nは、1〜6のの整数を示す。
米国特許第6,344,538号は、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1,3−ブタジエン、2−(N,N−ジエチルアミノメチル)−1,3−ブタジエン、2−(N,N−ジ−n−プロピルアミノメチル)−1,3−ブタジエン、2−(シアノメチル)−1,3−ブタジエン、2−(アミノメチル)−1,3−ブタジエン、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−ブタジエン、2−(カルボキシメチル)−1,3−ブタジエン、2−(アセトキシメチル)−1,3−ブタジエン、2−(2−アルコキシ−2−オキソエチル)−1,3−ブタジエン、2,3−ビス(シアノメチル)−1,3−ブタジエン、2,3−ビス(ジアルキルアミノメチル)−1,3−ブタジエン、2,3−ビス(4−エトキシ−4−4−オキソブチル)−1,3−ブタジエン、および、2,3−ビス(3−シアノプロピル)−1,3−ブタジエンからなる群より選択される官能化された単量体、および、重合された官能化された単量体、ならびに、このような官能化されたジエン単量体およびポリマーの製造方法を開示している。
米国特許第6,627,721号、米国特許第6,630,552号、米国特許第6,664,328号、米国特許第6,790,921号、米国特許第6,812,307号、および、米国特許第6,927,269号は、官能化されたビニル芳香族単量体の使用によって、そこに包含される充填剤とのより優れた相互作用のための官能性を有するゴム状ポリマーに関する。例えば、米国特許第6,812,307号は、ゴム状ポリマーに官能化された単量体を含むゴム状ポリマーを開示しており、このゴム状ポリマーは以下の構造式で示される:
Figure 2009221203
式中nは、4〜約10の整数を示す。
米国特許第6,627,721号、および、米国特許第6,630,552号は、(1)少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体、および、(2)以下の構造式を有する少なくとも1つの官能化された単量体から誘導される繰り返し単位を含むゴム状ポリマーを開示している:
Figure 2009221203
式中Rは、1〜約10個の炭素原子を含むアルキル基、または、水素原子を示し、式中RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または、以下からなる群より選択される部分を示し:
Figure 2009221203
式中R基は、同一でも異なっていてもよく、1〜約10個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、アリル基、および、構造式-(CH−O−(CH−CHで示されるアルキルオキシ基を示し、Zは、窒素を含む複素環式化合物を示し、式中Rは、1〜約10個の炭素原子を含むアルキル基、アリール基、および、アリル基からなる群より選択される構成要素を示し、n、x、yおよびzは、1〜約10の整数を示し、ただし、RおよびRの両方が水素原子ではない。
米国特許第6,825,306号、米国特許第6,901,982号、および、米国特許第7,041,761号は、充填剤との適合性が改善されたゴム状ポリマーを開示しており、このポリマーは、(1)少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体、および、(2)以下の構造式で示される少なくとも1つの官能化された単量体から誘導される繰り返し単位を含む:
Figure 2009221203
式中、繰り返し単位中および異なる繰り返し単位中のR’基は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または、1〜約4個の炭素原子を含むアルキル基を示し、xは1〜約10整数を示し、繰り返し単位中および異なる繰り返し単位中のR基は、同一でも異なっていてもよく、1〜約10個の炭素原子を含むアルキル基、または、1〜約10個の炭素原子を含むアルコキシ基を示す。
また、米国特許第6,693,160号、米国特許第6,753,447号、米国特許第6,933,358号、および、米国特許第6,936,669号は、充填剤との適合性を改善するためにゴム状ポリマーにに包含させることができる単量体の使用も開示している。これらのポリマーとしては、以下の構造式で示されるものが挙げられる:
Figure 2009221203
(式中RおよびR’は、同一でも異なっていてもよく、1〜約10個の炭素原子を含むアリル、アルコキシル、または、アルキル基を示す)、および、
Figure 2009221203
(式中mは、約4〜約10の整数を示す)。
米国特許第6,369,167号B1は、優れた強化された特徴を付与し、さらに、充填剤の種類にかかわらず充填剤を分散する作用を付与することができる改変されたジエンポリマー、加えて、このようなポリマーの製造方法、および、湿潤時の性能を損なうことなく優れた割れ破壊特性、耐摩耗性および低い発熱性を示すゴム組成物を提供する方法を開示している。上述の目的は、上記ポリマーの製造方法によって達成でき、この方法は、炭化水素の溶媒中で、開始剤として有機リチウム化合物を用いることによって共役ジエン単量体を重合する工程、または、それらを共重合する工程、および、その後、ポリマーの活性な末端と、以下の式で示されるアルキリデンアミノ基を有する化合物とを反応させる工程を含む:
Figure 2009221203
式中R、R’、R”およびR’”はそれぞれ、アルキル基、アリル基、または、アリール基からなる群より選択される1〜18個の炭素原子を有する基を示し;および、mおよびnはそれぞれ、1〜20、および、1〜3の整数である。
本発明は、カーボンブラックおよびシリカのようなゴムコンパウンドを補強するために典型的に用いられる充填剤により適合したゴム状ポリマーを製造するのに用いることができる官能化剤に関する。これらの官能化剤をゴム状リビングポリマーのセメントに添加し、それらと反応させることによって、そのポリマー鎖の末端に官能基を包含させることができる。
このようなゴム状リビングポリマーは、反応性を有する鎖の末端を有するためにさらなる重合が可能なポリマー鎖であって、ここでこのような末端は、典型的には、カチオン性物質、例えば第I族金属のカチオンまたはカチオン性有機金属化合物種に会合したアニオンである。この官能化によって、その他の望ましい物理特性を犠牲にすることなくより低いレベルのヒステリシスを示すゴム状ポリマーが得られる。従って、これらの物質で官能化されたゴム状ポリマーをタイヤの製造で利用すれば、改善されたローリングレジスタンス(より優れた燃料の経済性)を提供することができ、これはなぜなら、官能化された本発明の単量体は、ゴムと、カーボンブラックおよびシリカのようなタイプの充填剤との適合性を改善するためと考えられる。
本発明は、より具体的には、以下からなる群より選択される構造式を有するホウ素含有化合物を含む官能化剤を開示する:
Figure 2009221203
式中Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
本発明はさらに、以下からなる群より選択される構造式を有するゴム状ポリマーを開示する:
Figure 2009221203
式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示し、Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
また本発明は、(I)少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体から誘導される繰り返し単位を含む従来のゴム状ポリマー、および、(II)以下からなる群より選択される構造式を有するゴム状ポリマーを含むゴム組成物も開示する:
Figure 2009221203
式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示し、Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、そしてRは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
また本発明は、外周にトレッドを有する概してドーナツ型のカーカス、2つの間隔をあけたビード、ビードからビードへ伸長する少なくとも1つのプライ、および、該ビードから半径方向に伸長し、該トレッドを該ビードに連結させるサイドウォールを含むタイヤも開示し、該トレッドは、地面との接触に適合させてあり、該トレッドは、(I)充填剤、(II)少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体から誘導される繰り返し単位を含む従来のゴム状ポリマー、および、(III)以下からなる群より選択される構造式を有するゴム状ポリマーを含む:
Figure 2009221203
式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示し、Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
本発明はさらに、官能化されたゴム状ポリマーの製造方法を開示し、本方法は、(1)共役ジオレフィン単量体をアニオン重合によって重合して、ゴム状リビングポリマーを生産すること、および、(2)このゴム状リビングポリマーに、官能化剤を添加して、官能化されたゴム状ポリマーを生産することを含み、ここで該官能化剤は、以下からなる群より選択される構造式を有する:
Figure 2009221203
式中Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
また本発明は、ホウ素含有官能化剤の合成方法も開示し、本方法は、ボロン酸エステルとカルボニル化合物とを反応させて、ホウ素含有官能化剤を生産することを含み、ここで該ボロン酸エステルは、以下からなる群より選択される構造式を有する:
Figure 2009221203
式中Rは、アルキル基、または、水素原子を示し、ここでボロン酸エステル中のR基は同一でも異なっていてもよく、ここで該ホウ素含有官能化剤は、以下からなる群より選択される構造式を有する:
Figure 2009221203
式中Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
発明の詳細な説明
本発明の官能化剤は、以下の構造式:
Figure 2009221203
で示されるか、または、以下の構造式:
Figure 2009221203
で示され、式中Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す。
これらの官能化剤中のアルキル基は、典型的には、1〜約20個の炭素原子を含み、より典型的には1〜8個の炭素原子を含み、好ましくは、1〜4個の炭素原子を含む。RおよびRは、通常、メチル基(−CH)を示す。これらの官能化剤におけるアリール基は、典型的には5〜約20個の炭素原子を含み、より典型的には6〜12個の炭素原子を含む。Rは、好ましくはフェニル基を示し、Rは、好ましくは水素原子を示す。
は、典型的にはアルキレン基を示し、このアルキレン基は、6〜30個の炭素原子を含む、直鎖状もしくは分岐状の、または、架橋を形成している芳香族基であってもよい。Rがアルキレン基を示す場合において、Rは、典型的には2〜約20個の炭素原子を含み、より典型的には2〜6個の炭素原子を含む。例えば、Rは、構造式:−(CH−(式中nは、2〜約20の整数を示す)で示される直鎖状のアルキレン基を示していてもよい。典型的には、nが、2〜6の整数を示すことが好ましく、最も好ましくはnが2を示すことである。
の例の一つである架橋を形成している芳香族基は、官能化剤中のホウ素原子に直接結合する2つの酸素原子を繋ぐのに好都合な幾何学的配置を有する。架橋を形成している芳香族基は、典型的には6〜30個の炭素原子を含み、より典型的には6〜20個の炭素原子を含む。架橋を形成している芳香族基は、通常、6〜12個の炭素原子を含む。架橋を形成している芳香族基における芳香環は、ベンゼン環、ナフタレン環構造、アントラセン環構造、フェナントレン環構造、ペンタレン環構造、インデン環構造、アズレン環構造、ヘプタレン環構造、ビフェニレン環構造、s−インダセン環構造、フッ素環構造、アセナフチレン環構造、アセフェナントリレン環構造、クリセン環構造、ピレン環構造、ナフタセン環構造、トリフェニルメタン環構造、テトラフェニルメタン環構造、スチルベン環構造、ビフェニル環構造などであり得る。通常、このような架橋は、芳香環構造上で隣接する炭素原子を介した架橋である。この能力において機能を発揮できる、架橋を形成している芳香族基のいくつかの代表的な例は、以下の構造式で示されるものである:
Figure 2009221203
Figure 2009221203
官能化剤として特に好ましくは、以下の構造式で示されるものである:
Figure 2009221203
本発明の官能化剤は、(1)ボロン酸とアルコールまたはジオールとを縮合反応によって反応させ、ボロン酸エステルを生産すること、および、(2)さらにボロン酸エステルとカルボニル化合物(アルデヒドまたはケトン)とを反応させて、官能化剤を生産することを含む2段階法で合成することができる。ボロン酸がジオールと反応する場合、この反応スキームは、以下の一般的な反応スキームで示すことができる:
Figure 2009221203
式中R基は、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、または、水素原子を示し、式中Rは、アリール基、または、アルキル基を示す。
芳香族ジオールを用いて、架橋を形成している芳香族基を有する官能化剤を合成することができる。例えば、芳香族ジオールとしてカテコール(1,2−ジヒドロキシベンゼン)を使用することは、以下の一般的な反応スキームで示すことができる:
Figure 2009221203
式中R基は、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、または、水素原子を示し、式中Rは、アリール基、または、アルキル基を示す。
ボロン酸がアルコールと反応する場合、この反応は、以下の一般的な反応スキームで示すことができる:
Figure 2009221203
式中R基は、同一でも異なっていてもよく、アルキル基、または、水素原子を示す。
本発明の官能化剤の合成において有用な所定のボロン酸エステルは、商業的な供給元より入手可能である。例えば、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステルは、シグマ−アルドリッチ社(Sigma−Aldrich Company)から市販されている。どのような場合においても、4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステルは、以下のジオールとしてピナコール(2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール)を利用した反応によって製造することができる:
Figure 2009221203
続いて4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステルは、以下の反応によるp−ベンジルイミンフェニルボロン酸ピナコールエステルの合成で用いてもよい:
Figure 2009221203
典型的には、この反応は、不活性な有機溶媒中で、不活性ガス雰囲気下で、高温で行うことが有利である。この反応は、典型的には、約50℃〜約150℃の範囲内の温度で行われ、より典型的には、80℃〜120℃の範囲内の温度で行われる。
実質的には、アニオン重合によって合成されたあらゆるタイプの合成ゴムが、本発明の官能化剤を用いて官能化することができる。これは、単にホウ素含有官能化剤をゴム状リビングポリマーに添加することによって達成することができる。これは、典型的には、ゴム状リビングポリマーの溶液に、そのリビングポリマー鎖の末端を停止させる前にホウ素含有官能化剤を添加することによってなされる。ホウ素含有官能化剤は、リビングポリマー鎖の末端と1:1のモル比で反応する。例えば、以下の反応に従って、p−ベンジルイミンフェニルボロン酸ピナコールエステルを用いて、リチウムを末端に有するゴム状リビングポリマーを官能化することができる:
Figure 2009221203
式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示す。
本発明の官能化剤のボロン酸エステル官能基は、典型的には、プロトノリシス(protonolysis)を受けて、ボロン酸の形成が起こる。このようなプロトノリシスは、官能化剤をゴム状ポリマーに結合させた後に起こる可能性がある。p−ベンジルイミンフェニルボロン酸ピナコールエステルで官能化されたゴム状ポリマーにとって、このプロトノリシス反応は、以下のように示すことができる:
Figure 2009221203
式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示す。最適には、官能化されるゴム状ポリマー中のリチウム鎖のリビング末端1モル当たり1モルの官能化剤が添加される。通常、利用される官能化剤のモル量は、ゴム状ポリマー合成で用いられるリチウム開始剤のモル量と同じである。典型的には、官能化剤のリチウム鎖のリビング末端に対するモル比は、0.7:1〜1.1:1の範囲内であり、より典型的には0.9:1〜1.02:1の範囲内である。
このような官能化されたゴム状ポリマーは、以下の縮合反応に従ってシリカ粒子上のヒドロキシル基(−OH)と反応させてもよい:
Figure 2009221203
式中「シリカ」は、ゴムを補強するシリカの粒子を示す。上記で示されたように、この反応は水を生産し、ゴム状ポリマーをシリカ粒子に共有結合で結合させる。それにより、ゴムを補強するシリカと優れた適合性を有するゴムが生じる。
本発明の実施において、単量体の重合、および、ポリマーの回収は、ジエン単量体の重合プロセスに適した様々な方法に従って適切に行われる。どのような場合においても、少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体、例えば1,3−ブタジエンまたはイソプレンが重合され、さらに、任意に、共役ジオレフィン単量体(例えばビニル芳香族単量体)と共重合可能なその他の単量体が重合中に含まれてもよい。本発明に従ってカップリングすることができる、ゴム状ポリマーの合成において利用可能な共役ジオレフィン単量体は、一般的に、4〜12個の炭素原子を含む。商業的な目的のためには、4〜8個の炭素原子を含むものが一般的に好ましい。同様の理由で、最も一般的に利用されている共役ジオレフィン単量体は、1,3−ブタジエンおよびイソプレンである。利用可能ないくつかの追加の共役ジオレフィン単量体としては、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエンなどが挙げられ、これらは単独でもよいし、または、混合物の形態でもよい。
用いることができるビニル芳香族単量体は、典型的には、8〜20個の炭素原子を含む。通常、このようなビニル芳香族単量体は、8〜14個の炭素原子を含む。利用することができるビニル芳香族単量体のいくつかの例としては、スチレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、 α−メチルスチレン、4−フェニルスチレン、3−メチルスチレンなどが挙げられる。共役ジオレフィン単量体との共重合のために好ましいビニル芳香族単量体は、スチレン、および、α−メチルスチレンである。最も広く用いられるビニル芳香族単量体は、スチレンである。
ゴム状ポリマーは、1種またはそれより多くのジエン単量体と1種またはそれより多くのその他のエチレン性不飽和単量体とのコポリマーであり、これらは、通常、約50重量パーセント〜約99重量パーセントの共役ジオレフィン単量体、および、共役ジオレフィン単量体に加えて、約1重量パーセント〜約50重量パーセントのその他のエチレン性不飽和単量体を含む。例えば、50〜95重量パーセントの共役ジオレフィン単量体、および、5〜50重量パーセントのビニル芳香族単量体を含む、共役ジオレフィン単量体とビニル芳香族単量体(例えばスチレンブタジエンゴム)とのコポリマーが多くの用途において有用である。
本発明の官能化された単量体で官能化することができるゴム状ポリマーのいくつかの代表的な例としては、ポリブタジエンホモポリマーゴム、ポリイソプレンホモポリマーゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、α−メチルスチレンブタジエンゴム、α−メチルスチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム(SIBR)、スチレン−イソプレンゴム(SIR)、イソプレン−ブタジエンゴム(IBR)、α−メチルスチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、および、α−メチルスチレン−スチレン−イソプレン−ブタジエンゴムが挙げられる。ゴム状ポリマーが、2種またはそれより多くの単量体から誘導される繰り返し単位を含む場合、異なる単量体から誘導される繰り返し単位は、通常、実質的にランダムに分布される。このような単量体から誘導される繰り返し単位は、一般的には重合反応によって二重結合が消費されるという点で、上記単量体とは異なる。
本発明に従って官能化することができるゴム状リビングポリマーの合成で用いられる重合は、バッチで、半連続的または連続的な運転で、空気およびその他の大気の不純物、具体的には酸素および水分を排除した条件下で行うことができる。また本発明の重合は、多数の異なる重合反応装置システムで行ってもよく、このようなシステムとしては、これらに限定されないが、バルク重合、気相重合、および、溶液重合のシステムが挙げられる。商業的に好ましい重合方法は、典型的には、溶液重合である。
重合反応は、アニオン性の開始剤、例えば有機リチウム化合物を用いて開始される。有機リチウム化合物は、典型的には1〜約8個の炭素原子を含むアルキルリチウム化合物であり、例えばn−ブチルリチウムである。
好ましい有機リチウム化合物は、式:R−Li(式中Rは、1〜約20個の炭素原子を含むヒドロカルビル基を示す)で示すことができる。一般的に、このような一官能性の有機リチウム化合物は、1〜約10個の炭素原子を含む。用いることができる有機リチウム化合物のいくつかの代表的な例としては、メチルリチウム、エチルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、n−オクチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、1−ナフチルリチウム、4−ブチルフェニルリチウム、p−トリルリチウム、1−ナフチルリチウム、4−ブチルフェニルリチウム、p−トリルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、4−ブチルシクロヘキシルリチウム、および、4−シクロヘキシルブチルリチウムが挙げられる。一般的には、有機モノリチウム化合物、例えばアルキルリチウム化合物、および、アリールリチウム化合物が用いられる。利用することができる好ましい有機モノリチウム化合物のいくつかの代表的な例としては、エチルアルミニウム、イソプロピルアルミニウム、n−ブチルリチウム、第二ブチルリチウム、ノルマル−ヘキシルリチウム、第三オクチルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、4−ブチルフェニルリチウム、4−フェニルブチルリチウム、シクロヘキシルリチウムなどが挙げられる。特に好ましいリチウム開始剤は、ノルマル−ブチルリチウム、および、第二ブチルリチウムである。
利用されるリチウム触媒の量は、有機リチウム化合物の種類に応じて、さらに合成されるゴムにとって望ましい分子量によって様々である。あらゆるアニオン重合における一般的な規則として、生産されたポリマーの分子量(ムーニー粘度)は、利用された触媒の量に反比例する。通常、1phm(単量体100重量部に対する部)のリチウム触媒に対して約0.01phmが用いられる。ほとんどの場合、0.01phm〜0.1phmのリチウム触媒が用いられ、好ましくは0.025phm〜0.07phmのリチウム触媒が利用される。
典型的には、約5重量パーセント〜約35重量パーセントの単量体(有機溶媒および単量体を含む重合媒体の総重量に基づく)が、重合媒体に入れられる。ほとんどの場合、重合媒体に、約10重量パーセント〜約30重量パーセントの単量体が含まれることが好ましい。典型的には、重合媒体に、約15重量パーセント〜約28重量パーセントの単量体が含まれることがより好ましい。典型的には、重合媒体に、約20重量パーセント〜約25重量パーセントの単量体が含まれることが最も好ましい。
本発明の溶液重合は、反応条件下で液体であり、比較的不活性な適切な溶媒中で行われる。溶媒は、1分子当たりジエン反応物と同数の炭素原子を有するものでもよく、または、溶媒は、異なる沸点範囲を示すものでもよい。このような炭化水素溶媒は、1種またはそれより多くの芳香族、パラフィン系、または、シクロパラフィン系化合物を含む。これらの溶媒は、通常、1分子当たり約4〜約10個の炭素原子を含み、重合条件下で液体である。適切な有機溶媒のいくつかの代表的な例としては、ペンタン、イソオクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、イソヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソブチルベンゼン、石油エーテル、ケロシン、石油スピリット、石油ナフサなどが挙げられ、これらは単独でもよいし、または、混合物の形態でもよい。好ましい溶媒は、アルカン、および、シクロアルカン炭化水素である。適切な溶媒は、例えばヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、または、様々な飽和炭化水素混合物である。また、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、イソプロピルベンゼン、キシレン、または、ハロゲン化芳香族化合物、例えばクロロベンゼン、ブロモベンゼン、または、オルトジクロロベンゼンも用いることができる。その他の有用な溶媒としては、テトラヒドロフラン、および、ジオキサンが挙げられる。
重合温度は、通常、約5℃〜約100℃の範囲内。実用面での理由から、さらに、望ましい微細構造を達成するために、重合温度は、好ましくは、約40℃〜約90℃の範囲内。最も好ましくは、約60℃〜約90℃の範囲内の重合温度である。ゴム状ポリマーの微細構造は、いくらか重合温度依存の影響を受ける。例えば、温度が高ければ高いほど、ビニル含量がより低くなることが知られている(ポリブタジエンゴムの場合、1,2−微細構造を有するほどの低いレベルである)。従って、重合温度は、合成されるゴム重合体の望ましい微細構造が維持されるように考慮して決定される。
ゴム状ポリマーは、溶液重合において、バッチプロセスで、連続プロセスによって、少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体、官能化された単量体、および、あらゆる追加の単量体を重合ゾーンに連続投入することによって製造できる。重合ゾーンは、典型的には、重合反応装置、または、一連の重合反応器である。重合ゾーンは、通常、重合ゾーン中の有機溶媒全体にわたり、単量体、ポリマー、開始剤および調節剤が十分に分散された状態を維持するような撹拌を提供する。このような連続重合は、典型的には、複数の反応装置システムで行われる。合成されたゴム状ポリマーは、重合ゾーンから連続的に引き出される。重合ゾーン中で達成される単量体の変換は、通常、少なくとも約85パーセントである。好ましくは、単量体の変換は、少なくとも約90パーセントである。
本発明の重合プロセスは、通常、アルキルテトラヒドロフルフリルエーテルのような極性を有する調節剤の存在下で行われる。用いることができる特異的な極性を有する調節剤のいくつかの代表的な例としては、メチルテトラヒドロフルフリルエーテル、エチルテトラヒドロフルフリルエーテル、プロピルテトラヒドロフルフリルエーテル、ブチルテトラヒドロフルフリルエーテル、ヘキシルテトラヒドロフルフリルエーテル、オクチルテトラヒドロフルフリルエーテル、ドデシルテトラヒドロフルフリルエーテル、ジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、または、N−フェニルモルホリンが挙げられる。
極性を有する調節剤は、典型的には、極性を有する調節剤のリチウム開始剤に対するモル比が、約0.01:1〜約5:1の範囲内になるようなレベルで用いられる。極性を有する調節剤のリチウム開始剤に対するモル比は、より典型的には、約0.1:1〜約4:1の範囲内である。一般的に好ましくは、極性を有する調節剤のリチウム開始剤に対するモル比は、約0.25:1〜約3:1の範囲内である。一般的に、最も好ましくは、極性を有する調節剤のリチウム開始剤に対するモル比は、約0.5:1〜約3:2の範囲内である。
このような重合は、任意に、調節剤としてオリゴマー状のオキソラニルアルカンを利用して行ってもよい。このようなオリゴマー状のオキソラニルアルカンは、典型的には、以下からなる群より選択される構造式で示される:
Figure 2009221203
式中nは、1〜5の整数を示し、式中mは、3〜5の整数を示し、式中R、R、R、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、式中R、R、R、R、RおよびRは、水素原子、および、1〜約8個の炭素原子を含むアルキル基からなる群より選択される構成要素を示す。典型的には、R、R、R、R、RおよびRが、水素原子、および、1〜4個の炭素原子を含むアルキル基からなる群より選択される構成要素を示すことが好ましい。
利用される重合温度は、約−20℃〜約180℃の広範囲にわたり様々であってよい。ほとんどの場合、約30℃〜約125℃の範囲内の重合温度が利用される。典型的には、重合温度が、約45℃〜約100℃の範囲内であることが好ましい。典型的には、重合温度が、約60℃〜約90℃の範囲内であることが最も好ましい。用いられる圧力は、通常、重合反応条件下で実質的に液相を維持するのに十分な圧力である。
このような重合は、実質的に全ての単量体が使い果たされるまで継続される。言い換えれば、重合が完了するまで行われる。過剰なゲル形成を回避するために、段階的に付加させたり、または、連鎖移動剤を用いてもよい。このようなわずかな改変は、当業者の技術範囲内である。単量体を重合させるのにリチウム触媒が用いられるため、リビングポリマーが生産される。重合が完了した後、リビングポリマーに本発明の官能化剤が添加される。このような重合は、典型的には、高レベルの変換が達成されるまで行われる。単量体変換のレベルは、典型的には少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%である。通常、単量体変換のレベルが少なくとも約98%であることがより好ましい。
また、官能化されたゴム状リビングポリマーは、さらに本発明のホウ素含有官能化剤で官能化されてもよい。これは単に、官能化されたエラストマーに、そのリチウム鎖のリビング末端を停止させる前に官能化剤を添加することによって達成される。このような官能化されたゴム状ポリマーは、官能化された単量体をゴム状ポリマーに重合することによって合成することができる。このような官能化されたエラストマーは、米国特許第6,627,721号、米国特許第6,664,328号、米国特許第6,693,160号、米国特許第6,812,307号、および、米国特許第7,041,761号で開示されている。米国特許第6,627,721号、米国特許第6,664,328号、米国特許第6,693,160号、米国特許第6,812,307号、および、米国特許第7,041,761号の教示は、本発明のホウ素含有官能化剤でさらに官能化することができる官能化されたエラストマーを開示する目的でこの参照により開示に含まれる。
このような官能化剤は、通常、アニオン重合によって製造されたゴム状リビングポリマーのセメントに添加される。これは、単に、ゴム状リビングポリマーの溶液に官能化剤を撹拌条件下で混合することによって達成することができる。官能化剤は、周囲温度でリチウム鎖のリビング末端と容易に反応する。説明した通り、官能化剤のリチウム鎖のリビング末端に対するモル比は、通常、0.7:1〜1.1:1の範囲内であり、より典型的には0.9:1〜1.02:1の範囲内である。好ましくは、官能化剤のリチウム鎖のリビング末端に対するモル比が、0.99:1〜1.01:1の範囲内である。
注目すべきことに、ゴム状リビングポリマーの官能化は、必ずしもさらなる重合を開始させることができるそれらのリチウム部分を停止させるわけではない。従って、典型的には、停止剤(terminating agent)は、官能化の後に添加される。停止剤は、典型的には、アルコール、または、カップリング剤である。例えば、カップリング剤として、ハロゲン化スズおよび/またはハロゲン化ケイ素を用いることができる。非対称的なカップリングが望ましい場合において、ハロゲン化スズおよび/またはハロゲン化ケイ素を連続的に添加することができる。このスズカップリング剤および/またはケイ素カップリング剤の連続的な添加は、通常、重合の大部分が起こるゾーンとは分離された反応ゾーンでなされる。カップリング剤は、通常、望ましいの程度の変換が達成された後に、別個の反応容器中で添加される。カップリング剤は、炭化水素溶液(例えばシクロヘキサン)中で、重合混合剤に、分配および反応のために適切に混合しながら添加することができる。言い換えれば、カップリング剤は、典型的には、高度な変換がすでに達成された後にだけ添加される。例えば、カップリング剤は、通常、約85パーセントより大きい単量体の変換が確認された後にだけ添加される。典型的には、カップリング剤が添加される前に、単量体の変換が少なくとも約90パーセントに到達することが好ましい。
カップリング剤として用いられるハロゲン化スズは、通常、四ハロゲン化スズ、例えば四塩化スズ、四臭化スズ、四フッ化スズ、または、四ヨウ化スズである。しかしながら、三ハロゲン化スズもまた、任意に用いることができる。三ハロゲン化スズとカップリングされたポリマーは、最大で3本のアーム(スズから伸びる3本の炭素鎖)を有する。これは当然ながら、四ハロゲン化スズとカップリングされたポリマーの場合は、最大で4本のアームを有することになる。より高レベルの分岐を誘導するために、通常、四ハロゲン化スズが好ましい。慣例的には、四塩化スズが最も好ましい。
用いることができるケイ素カップリング剤は、通常、四ハロゲン化ケイ素、例えば四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、四フッ化ケイ素、または、四ヨウ化ケイ素である。しかしながら、三ハロゲン化ケイ素もまた、任意に用いることができる。三ハロゲン化ケイ素とカップリングされたポリマーは、最大で3本のアームを有する。これは当然ながら、四ハロゲン化ケイ素とカップリングされたポリマーの場合は、最大で4本のアームを有することになる。より高レベルの分岐を誘導するために、通常、四ハロゲン化ケイ素が好ましい。慣例的には、最も好ましいケイ素カップリング剤は、四塩化ケイ素である。
任意に、ハロゲン化スズおよびハロゲン化ケイ素の組み合わせを用いてゴム状ポリマーをカップリングしてもよい。このようなスズおよびケイ素カップリング剤の組み合わせを用いることによって、タイヤゴムの改善された特性、例えばより低いヒステリシスが達成できる。特に望ましくは、シリカおよびカーボンブラックの両方を含むタイヤトレッドコンパウンドにスズおよびケイ素カップリング剤の組み合わせを利用することである。このような場合において、ハロゲン化スズの、ゴム状ポリマーのカップリングで用いられるハロゲン化ケイ素に対するモル比は、通常、20:80〜95:5の範囲内である。ハロゲン化スズの、ゴム状ポリマーのカップリングで用いられるハロゲン化ケイ素に対するモル比は、より典型的には、40:60〜90:10の範囲内である。ハロゲン化スズの、ゴム状ポリマーのカップリングで用いられるハロゲン化ケイ素に対するモル比は、好ましくは、60:40〜85:15の範囲内である。ハロゲン化スズの、ゴム状ポリマーのカップリングで用いられるハロゲン化ケイ素に対するモル比は、最も好ましくは、65:35〜80:20の範囲内である。
概して、および、典型的には、ゴム状ポリマー100グラム当たり約0.01〜4.5ミリ当量の範囲のスズカップリング剤(ハロゲン化スズ、および、ハロゲン化ケイ素)が使用できる。通常、望ましいムーニー粘度を得るために、ポリマー100グラム当たり約0.01〜約1.5ミリ当量のカップリング剤を利用することが好ましい。それより量が多くなると、末端に反応性基を含むポリマーが生産されたり、または、不十分なカップリングが起こったりする傾向がある。リチウム1当量当たり1当量のスズカップリング剤が、最大の分岐のために最適な量とみなされる。例えば、カップリング剤として四ハロゲン化スズおよび四ハロゲン化ケイ素の混合物が用いられる場合、リビングリチウム末端4モル当たり1モルのカップリング剤が利用される。カップリング剤として三ハロゲン化スズおよび三ハロゲン化ケイ素の混合物が用いられる場合、リビングリチウム末端3モル当たり1モルのカップリング剤が、最適に利用される。カップリング剤は、炭化水素溶液(例えばシクロヘキサン)中で、反応装置中の重合混合剤に、分配および反応のために適切に混合しながら添加することができる。
カップリングされたゴム状ポリマーを安定化させるために、カップリングが完了した後に、第三級のキレートを形成するアルキル1,2−エチレンジアミン、または、環状アルコールの金属塩をポリマーセメントに任意に添加してもよい。用いることができる第三級のキレートを形成するアミンは、通常、以下の構造式で示されるキレートを形成するアルキルジアミンである:
Figure 2009221203
式中nは、1〜約6の整数を示し、式中Aは、1〜約6個の炭素原子を含むアルキレン基を示し、式中R’、R”、R’”、および、R””は、同一でも異なっていてもよく、1〜約6個の炭素原子を含むアルキル基を示す。アルキレン基Aは、式:−(−CH−)mで示され、式中mは、1〜約6の整数である。アルキレン基は、典型的には、1〜4個の炭素原子を含み(mは、1〜4である)、好ましくは2個の炭素原子を含む。ほとんどの場合、nは、1〜約3の整数であり、好ましくはnは1である。R’、R”、R’”およびR””が、1〜3個の炭素原子を含むアルキル基を示すことが好ましい。ほとんどの場合、R’、R”、R’”およびR””は、メチル基を示す。
ほとんどの場合、ゴム状ポリマーを安定化させるために、約0.01phr(乾燥ゴム100重量部当たりの重量部)〜約2phrのキレートを形成するアルキル1,2−エチレンジアミン、または、環状アルコールの金属塩が、ポリマーセメントに添加される。典型的には、約0.05phr〜約1phrのキレートを形成するアルキル1,2−エチレンジアミン、または、環状アルコールの金属塩が添加される。より典型的には、約0.1phr〜約0.6phrのキレートを形成するアルキル1,2−エチレンジアミン、または、環状アルコールの金属塩が、ゴム状ポリマーを安定化させるためにポリマーセメントに添加される。
重合を停止し、ゴム状リビングポリマーを「停止させる」のに用いることができる停止剤としては、一ハロゲン化スズ、一ハロゲン化ケイ素、N,N,N’,N’−テトラジアルキルジアミノ−ベンゾフェノン(例えば、テトラメチルジアミノベンゾフェノンなど)、N,N−ジアルキルアミノ−ベンズアルデヒド(例えば、ジメチルアミノベンズアルデヒドなど)、1,3−ジアルキル−2−イミダゾリジノン(例えば、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなど)、1−アルキル置換されたピロリジノン;1−アリール置換されたピロリジノン、約5〜約20個の炭素原子を含むジアルキル− ジシクロアルキル−カルボジイミド、および、約5〜約20個の炭素原子を含むジシクロアルキル−カルボジイミドが挙げられる。
重合を停止させる工程の後に、さらに任意に安定化工程が完了した後に、有機溶媒からゴム状ポリマーを回収することができる。カップリングされたゴム状ポリマーは、化学的(アルコールによる)凝固、熱による脱溶媒化(desolventization)、または、その他の適切な方法などの手段によって、有機溶媒および残留物から回収することができる。例えば、約1〜約4個の炭素原子を含む低級アルコールをポリマー溶液に添加することによって、有機溶媒からゴム状ポリマーを沈殿させることが望ましいことが多い。ゴムをポリマーセメントから沈殿させるのに適切な低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマル−プロピルアルコール、および、t−ブチルアルコールが挙げられる。またポリマーセメントからゴム状ポリマーを沈殿させるために低級アルコールを利用すると、リチウム末端基を不活性化することによってあらゆる残存するリビングポリマーを「停止」させることもできる。溶液からカップリングされたゴム状ポリマーを回収した後に、カップリングされたゴム状ポリマー中の揮発性の有機化合物のレベルを低減させるために、蒸気ストリッピングを用いることができる。加えて、有機溶媒は、ドラム乾燥、押出機による乾燥、真空乾燥などによってゴム状ポリマーから除去することもできる。
本発明のポリマーは、タイヤトレッドのストック、サイドウォールのストックまたはその他のタイヤの構成要素のストック化合物のようなゴムコンパウンドを製造するために,
単独で用いてもよいし、または、その他のエラストマーと組み合わせて用いてもよい。本発明のタイヤにおいて、このような構成要素のうち少なくとも1つが、加硫性のエラストマーまたはゴム組成物から生産される。例えば、本発明の方法によって製造されたゴム状ポリマーは、慣習的に用いられるあらゆるトレッドのストック用ゴム(例えば、天然ゴム、合成ゴム、および、それらのブレンドなど)とブレンドすることができる。このようなゴムは当業者周知であり、例えば、合成ポリイソプレンゴム、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエン、ブチルゴム、ネオプレン、エチレン/プロピレンゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム(EPDM)、アクリロニトリル/ブタジエンゴム(NBR)、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、エチレンアクリルゴム、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水素化ニトリルゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレンゴムなどが挙げられる。
本発明の方法によって製造されたゴム状ポリマーが、従来のゴムとブレンドされる場合、その量は広範に様々であってよく、例えば10〜99重量パーセントである。どのような場合においても、本発明の技術を利用して合成された合成ゴムで製造されたタイヤは、低いローリングレジスタンスを示す。タイヤトレッドコンパウンドが本発明の技術を利用して合成されたゴム状ポリマーで製造される場合において、最大の利点が認められる。しかしながら、サブトレッド、サイドウォール、ボディプライ層、または、ビードフィラーのような、少なくとも1つのタイヤの構造的な構成要素が、ゴム状ポリマーを含む場合でも、利点を達成することができる。
本発明に従って製造された合成ゴムは、カーボンブラックと、約5〜約100phr(ゴム100重量部当たりの重量部)の範囲の量で配合することができ、好ましくは約5〜約80phrの量であり、より好ましくは約40〜約70phrの量である。カーボンブラックは、あらゆる一般的に入手可能な商業的に生産されたカーボンブラックが含まれるが、好ましくは少なくとも20m/gの表面積(EMSA)を有するカーボンブラックであり、より好ましくは少なくとも35m/gから200m/gまで、またはそれより高い表面積(EMSA)を有するカーボンブラックである。本願で用いられる表面積の値は、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)技術を用いるASTM試験D−1765によって決定された値である。なかでも有用なカーボンブラックは、ファーネスブラック、チャンネルブラック、および、ランプブラックである。より具体的には、カーボンブラックの例としては、スーパーアブレーションファーネス(SAF)ブラック(super abrasion furnace(SAF)black)、ハイアブレーションファーネス(HAF)ブラック(high abrasion furnace(HAF)black)、ファストエクストルージョン(FEF)ブラック(fast extrusion furnace(FEF)black)、ファインファーネス(FF)ブラック(fine furnace(FF)black)、インターメディエイトスーパーアブレーションファーネス(ISAF)ブラック(intermediate super abrasion furnace(ISAF)black)、セミレインフォーシングファーネス(SRF)ブラック(semi−reinforcing furnace(SRF)black)、ミディアムプロセシングチャンネルブラック(medium processing channel black)、ハードプロセシングチャンネルブラック(hard processing channel black)、および、コンダクティングチャンネルブラック(conducting channel black)が挙げられる。利用可能なその他のカーボンブラックとしては、アセチレンブラックが挙げられる。本発明のカーボンブラック製品の製造において、2種またはそれより多くの上記のカーボンブラックの混合物を用いることができる。以下の表に、使用に適したカーボンブラックの表面積の典型的な値を要約する。
Figure 2009221203
ゴムコンパウンドの製造で利用されているカーボンブラックは、ペレット化した形態でもよいし、または、ペレット化されていない綿状の塊の形態でもよい。好ましくは、より均一な混合のために、ペレット化されていないカーボンブラックが好ましい。補強されたゴムコンパウンドは、従来の方式で、約0.5〜約4phrの既知の加硫剤を用いて硬化することができる。例えば、硫黄または過酸化物ベースの硬化系が使用できる。適切な加硫剤の一般的な開示として、Kirk−Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology,第3版,ワイリー・インターサイエンス(Wiley Interscience),ニューヨーク,1982,第20巻,365〜468頁、特に“Vulcanization Agents and Auxiliary Materials”390〜402頁を参照することができる。加硫剤は、当然ながら、単独で用いてもよいし、または、組み合わせて用いてもよい。加硫性のエラストマーまたはゴム組成物は、標準的なゴム混合器具および手法、および、このような添加剤の一般的な量を用いて、それらのポリマーを、カーボンブラックおよびその他の従来のゴム添加剤、例えば充填剤、可塑剤、抗酸化剤、硬化剤などと配合または混合することによって製造することができる。
本発明のホウ素含有官能化剤で官能化された1種またはそれより多くのゴム状ポリマーを利用することによって、タイヤトレッド配合物を製造することができる。例えば、トラック用タイヤに有用なトレッド配合物は、天然ゴムと、本発明に従って官能化されたスチレンブタジエンゴムとをブレンドすることによって製造することができる。自動車タイヤのトレッド配合物は、高い割合のシス−1,4−ポリブタジエンゴムを、本発明に従って官能化されたスチレンブタジエンゴムにブレンドすることによって有利に製造することができる。
以下の実施例によって本発明を説明するが、これらは単に説明のために記載されたものであり、本発明の範囲、または、本発明を実施することができる方式を限定するものとはみなされない。特に他の規定がない限り、部およびパーセンテージは、重量に基づき示される。
実施例1
p−ベンジルイミンフェニルボロン酸ピナコールエステルの合成
このような合成手順の第一の工程において、1グラムの5Åの分子篩を、撹拌棒を備えた50mlの丸底フラスコに添加した。続いてこのフラスコに、1.00グラム(4.56mmol)の4−アミノフェニルボロン酸ピナコールエステルを添加し、これをゴム製の隔壁で密封した。続いてこの反応フラスコを排気し、乾燥窒素で3回充填しなおした。最後の排出の後、フラスコを窒素流下に置いた。続いてこのフラスコに、10mlの無水トルエンを注射器で添加し、フラスコの内容物を撹拌した。高速で撹拌する条件下で、0.46ml(4.58ミリモル)のベンズアルデヒドを注射器によって一滴ずつ添加した。
ベンズアルデヒドを添加したら、窒素下で一晩、反応フラスコを還流冷却器に接続した。反応フラスコを室温に冷却し、内容物をろ過した。ろ過を容易にするために、追加の10mlの無水トルエンを添加した。ろ液を2回ろ過し、回収した。回収したろ液をロータリーエバポレーションで濃縮し、淡黄色の低融点の固体(1.34グラム,96%)を得た。この固体は、H NMR分光分析で特徴付けたところ98%純度で単離されていたため、これ以上精製しなかった。
実施例2
官能化されたポリブタジエンゴムの合成
この実験において、4オンスのガラス製重合ボトルを160℃で保存し、乾燥窒素流下で冷却した。続いてこのボトルを、裏側に隔壁を有する金属製のねじ蓋で密封した。続いてこの重合ボトルに、予備混合物として1,3−ブタジエンの15重量%ヘキサン溶液80mlを入れた。この予備混合物を、利用の前の72時間、シリカゲルおよび3Åの分子篩からなる乾燥したカラムに循環させた。続いてこの重合ボトルに、注射器によって0.50mlのn−ブチルリチウムを入れて、重合を開始させた。
続いてこのボトルを、65℃の温度を維持した熱水の槽中で1時間、回転させた。続いてこの熱水槽から重合ボトルを取り出し、実施例1で合成されたp−ベンジルイミンフェニルボロン酸ピナコールエステルをテトラヒドロフラン溶液として添加して、ポリブタジエンゴムを官能化させた。ボトルを振盪し、室温で30分間そのままにした。
重合ボトルの内容物のおよそ3分の2を、アルミニウム製の平鍋に入れ、乾燥させた。この平鍋で乾燥させたサンプルをGPCで解析した。各ボトル中に残存するセメントに時々撹拌しながらアセトンを添加した。等しい体積のアセトンを添加した後、溶液からのポリマーの出現のため、ボトルの内容物の色が乳白色になった。続いてこのボトルを遠心分離機中に30分間置き、ボトル底部にポリマーを沈殿させた。これらのポリマーをピペットで慎重に抽出し、真空中で一晩乾燥させた。得られた沈殿したポリマーサンプルをH NMR分光分析で解析した。
比較例3
この実験において、実施例2で用いたのと同じ一般的な方法を利用して(ただし、重合を停止させるために、p−ベンジルイミンフェニルボロン酸ピナコールエステルの代わりに、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールの10重量%イソプロパノール溶液を重合ボトルに添加したことを除く)、従来のスチレンブタジエンゴム(SBR)を1ガロン(3.8リットル)の反応装置で合成した。
実施例4および比較例5
この実験において、本発明の技術を利用して官能化されたスチレンブタジエンゴムを製造し、比較例3で製造した従来のスチレンブタジエンゴムを配合し、硬化させ、物理特性を決定するために評価した。表1に、これらのスチレンブタジエンゴム(SBR)サンプルの160℃で14分間硬化した後の特性を報告する。
Figure 2009221203
本発明を説明する目的で所定の代表的な実施態様および詳細を示したが、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなくそれらに様々な変化および改変を施すことができることが明白であると思われる。

Claims (28)

  1. Figure 2009221203
    (式中Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、そしてRは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す)
    からなる群より選択される構造式を有するホウ素含有化合物を含むことを特徴とする官能化剤。
  2. Rが水素原子を示すことを特徴とする、請求項1に記載の官能化剤。
  3. がフェニル基を示すことを特徴とする、請求項2に記載の官能化剤。
  4. 前記官能化剤が、構造式:
    Figure 2009221203
    (式中Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す)
    で示されることを特徴とする、請求項1に記載の官能化剤。
  5. 前記アルキレン基が、構造式:
    Figure 2009221203
    (式中Rは水素原子を示す)
    で示されることを特徴とする、請求項4に記載の官能化剤。
  6. がフェニル基を示すことを特徴とする、請求項5に記載の官能化剤。
  7. Figure 2009221203
    (式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示し、Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、アルキル基およびアリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す)
    からなる群より選択される構造式を有することを特徴とするゴム状ポリマー。
  8. 前記ゴム状ポリマーのポリマー鎖が、ポリブタジエンホモポリマーゴムのポリマー鎖であることを特徴とする、請求項7に記載のゴム状ポリマー。
  9. 前記ゴム状ポリマーのポリマー鎖が、ポリイソプレンホモポリマーゴムのポリマー鎖であることを特徴とする、請求項7に記載のゴム状ポリマー。
  10. 前記ゴム状ポリマーのポリマー鎖が、スチレンブタジエンゴムのポリマー鎖であることを特徴とする、請求項7に記載のゴム状ポリマー。
  11. 前記ゴム状ポリマーが、構造式:
    Figure 2009221203
    (式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示し、Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、Rは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す)
    で示されることを特徴とする、請求項7に記載のゴム状ポリマー。
  12. Rが水素原子を示すことを特徴とする、請求項11に記載のゴム状ポリマー。
  13. がフェニル基を示すことを特徴とする、請求項12に記載のゴム状ポリマー。
  14. 前記アルキレン基が、構造式:
    Figure 2009221203
    (式中Rはフェニル基を示す)
    で示されることを特徴とする、請求項12に記載のゴム状ポリマー。
  15. 官能化されたゴム状ポリマーの製造方法であって、該方法は、(1)共役ジオレフィン単量体をアニオン重合によって重合して、ゴム状リビングポリマーを生産すること、および、(2)このゴム状リビングポリマーに、官能化剤を添加して、官能化されたゴム状ポリマーを生産することを特徴とし、ここで該官能化剤は、請求項1に記載の官能化剤である、上記方法。
  16. (I)少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体から誘導される繰り返し単位を含む従来のゴム状ポリマー、および、(II)請求項7に記載のゴム状ポリマーを含むことを特徴とするゴム組成物。
  17. 前記従来のゴム状ポリマーが、スチレンブタジエンゴムであることを特徴とする、請求項16に記載のゴム組成物。
  18. 前記ゴム状ポリマーが、構造式:
    Figure 2009221203
    (式中「ポリマー」は、ゴム状ポリマーのポリマー鎖を示し、Rは水素原子を示し、Rは、構造式:
    Figure 2009221203
    で示されるアルキレン基であり、Rはフェニル基を示す)
    で示されることを特徴とする、請求項16に記載のゴム組成物。
  19. 外周にトレッドを有する概してドーナツ型のカーカス、2つの間隔をあけたビード、ビードからビードへ伸長する少なくとも1つのプライ、および、該ビードから半径方向に伸長し、該トレッドを該2つのビードに連結させるサイドウォールを含むタイヤであって、該トレッドは、地面との接触に適合させてあり、ここで該トレッドは、(I)充填剤、(II)少なくとも1種の共役ジオレフィン単量体から誘導される繰り返し単位を含む従来のゴム状ポリマー、および、(III)請求項7に記載のゴム状ポリマーを含むことを特徴とする、上記タイヤ。
  20. ホウ素含有官能化剤の合成方法であって、該方法は、ボロン酸エステルとカルボニル化合物とを反応させて、ホウ素含有官能化剤を生産することことを特徴とし、ここで該ボロン酸エステルは:
    Figure 2009221203
    (式中Rは、アルキル基、または、水素原子を示し、ここでボロン酸エステル中のR基は同一でも異なっていてもよい)
    からなる群より選択される構造式を有し、ここで該ホウ素含有官能化剤は:
    Figure 2009221203
    (式中Rは、水素原子、アルキル基、および、アリール基からなる群より選択され、R、RおよびRは、同一でも異なっていてもよく、そしてアルキル基およびアリール基からなる群より選択され、そしてRは、アルキレン基、または、架橋を形成している芳香族基を示す)
    からなる群より選択される構造式を有する、上記方法。
  21. が、6〜30個の炭素原子を含む、架橋を形成している芳香族基を示すことを特徴とする、請求項1に記載の官能化剤。
  22. が、6〜20個の炭素原子を含む、架橋を形成している芳香族基を示すことを特徴とする、請求項1に記載の官能化剤。
  23. が、6〜12個の炭素原子を含む、架橋を形成している芳香族基を示すことを特徴とする、請求項1に記載の官能化剤。
  24. 前記、架橋を形成している芳香族基が、ベンゼン環、ナフタレン環構造、アントラセン環構造、フェナントレン環構造、ペンタレン環構造、インデン環構造、アズレン環構造、ヘプタレン環構造、ビフェニレン環構造、s−インダセン環構造、フッ素環構造、アセナフチレン環構造、アセフェナントリレン環構造、クリセン環構造、ピレン環構造、ナフタセン環構造、トリフェニルメタン環構造、テトラフェニルメタン環構造、スチルベン環構造、および、ビフェニル環構造からなる群より選択される芳香環構造を含むことを特徴とする、請求項21に記載の官能化剤。
  25. カーボンブラックをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載のゴム組成物。
  26. ゴムを補強する非晶質シリカをさらに含むことを特徴とする、請求項16に記載のゴム組成物。
  27. 前記、架橋を形成している芳香族基が:
    Figure 2009221203
    Figure 2009221203
    (式中Rは、水素原子を示す)
    からなる群より選択される構造式を有することを特徴とする、請求項21に記載の官能化剤。
  28. がフェニル基を示すことを特徴とする、請求項27に記載の官能化剤。
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