JP2009218350A - I−iii−vi族カルコパイライト型薄膜系太陽電池およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】I−III−VI族カルコパイライト化合物半導体の結晶方向性を改善して光電変換率の向上を図ることが可能なI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池を提供する。
【解決手段】基板1上に少なくとも、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体4とが順次積層され、更に透明電極6が積層されてなるI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池であり、前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体4に接する層が体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有することを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池を採用する。
【選択図】図1
【解決手段】基板1上に少なくとも、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体4とが順次積層され、更に透明電極6が積層されてなるI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池であり、前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体4に接する層が体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有することを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池を採用する。
【選択図】図1
Description
本発明は、I−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、I−III−VI族カルコパイライト型化合物の結晶配向性を改善することによって光電変換効率にすぐれた薄膜系太陽電池を提供するものである。
I−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池は、Inなどの希少金属を用いるものの薄膜であることから、その使用量はきわめて少なく低コストの太陽電池として期待されている。
さらに、単結晶シリコン太陽電池や単結晶化合物半導体太陽電池のように単結晶基板を用いる必要がないので、この点もコスト面で有利であり、また、I−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池用の基板には、ガラス基板、金属基板などの低コスト基板が一般的に使用されている。
さらにI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の光電変換効率も向上しており単結晶シリコン太陽電池の効率に近づきつつあり、一例として、I−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の光電変換効率も向上させる方法として、アルカリ金属を添加することが効果的であると開示されている(特許文献1)。
また、特許文献2においては、c軸配向した下地CdSを成膜することによりCuInSe2が(112)配向することが示されているが、CdSを如何にc軸配向させるかについては明示されていない。
また、特許文献2においては、c軸配向した下地CdSを成膜することによりCuInSe2が(112)配向することが示されているが、CdSを如何にc軸配向させるかについては明示されていない。
前記特許文献1においては、アルカリ金属を添加する理由としてはI−III−VI族カルコパイライト化合物であるCu(In+Ga)Seの結晶性が促進されていることが挙げられている。
またI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の金属裏面電極にはMoが用いられることが一般的であるが、この理由としては、Moが後処理工程で一般的に用いられるH2Seガス、H2Sガス、あるいはSe、Sに対して耐食性を有すること、比較的高い導電性を有することなどが挙げられる。
前述したように、I−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の光電変換効率を向上させるためには、I−III−VI族カルコパイライト化合物の結晶性を向上させることが重要であるが、金属裏面電極のMoの結晶性配向性を制御して、I−III−VI族カルコパイライト化合物の結晶性を促進させようと試みる研究はあまり実施されていない。
特開2006−210424号公報
特開平5−48140号公報
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、金属裏面電極のMoあるいはその代替となる材料(例えばW、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金)の結晶配向性に着目し、金属裏面電極の結晶配向性を改善することにより、I−III−VI族カルコパイライト化合物の結晶方向性を改善して光電変換率の向上を図ることが可能なI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らが上記問題を解決するために鋭意検討した結果、以下の構成を採用することとした。
[1] 基板上に少なくとも、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体とが順次積層され、更に透明電極が積層されてなるI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池であり、前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体に接する層が体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有することを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[2] 前記積層構造の金属裏面電極が、少なくとも2層構造を有し、それらの2層が基板側から配向制御層、配向層であり、前記配向層が前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体と接する層であることを特徴とする請求項1に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[3] 前記配向制御層が、CsCl構造をとる金属間化合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[4] 前記配向制御層が、NiAl合金からなることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[5] 前記配向層が、Mo、W、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[6] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体がI属元素としてCu、Ag、III属元素としてGa、In、Al、VI属元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[7] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体上にn型バッファー層が積層され、前記n型バッファー層上に前記透明電極が積層されていることを特徴とする[1]乃[6]の何れか一項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[8] 前記n型バッファー層が、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[7]に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[9] 前記透明電極がITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[10] 基板上に、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体とを順次積層し、更に透明電極を積層するI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法であり、前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体に接する層を、体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有する層とすることを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[11] 基板上に、配向制御層及び配向層を順次積層することによって、2層構造の前記金属裏面電極を形成することを特徴とする[10]に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[12] 前記配向制御層が、CsCl構造をとる金属間化合物であることを特徴とする[10]〜[11]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[13] 前記配向制御層が、NiAl合金からなることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[14] 前記配向層が、Mo、W、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[10]〜[13]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[15] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体がI属元素としてCu、Ag、III属元素としてGa、In、Al、VI属元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[10]〜[14]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[16] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体上にn型バッファー層を積層し、前記n型バッファー層上に前記透明電極を積層することを特徴とする[10]乃至[15]の何れか一項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[17] 前記n型バッファー層が、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[16]に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[18] 前記透明電極がITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[10]〜[17]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[2] 前記積層構造の金属裏面電極が、少なくとも2層構造を有し、それらの2層が基板側から配向制御層、配向層であり、前記配向層が前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体と接する層であることを特徴とする請求項1に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[3] 前記配向制御層が、CsCl構造をとる金属間化合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[4] 前記配向制御層が、NiAl合金からなることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[5] 前記配向層が、Mo、W、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[6] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体がI属元素としてCu、Ag、III属元素としてGa、In、Al、VI属元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[1]〜[5]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[7] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体上にn型バッファー層が積層され、前記n型バッファー層上に前記透明電極が積層されていることを特徴とする[1]乃[6]の何れか一項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[8] 前記n型バッファー層が、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[7]に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[9] 前記透明電極がITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[1]〜[8]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
[10] 基板上に、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体とを順次積層し、更に透明電極を積層するI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法であり、前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体に接する層を、体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有する層とすることを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[11] 基板上に、配向制御層及び配向層を順次積層することによって、2層構造の前記金属裏面電極を形成することを特徴とする[10]に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[12] 前記配向制御層が、CsCl構造をとる金属間化合物であることを特徴とする[10]〜[11]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[13] 前記配向制御層が、NiAl合金からなることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[14] 前記配向層が、Mo、W、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[10]〜[13]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[15] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体がI属元素としてCu、Ag、III属元素としてGa、In、Al、VI属元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[10]〜[14]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[16] 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体上にn型バッファー層を積層し、前記n型バッファー層上に前記透明電極を積層することを特徴とする[10]乃至[15]の何れか一項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[17] 前記n型バッファー層が、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[16]に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
[18] 前記透明電極がITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする[10]〜[17]のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
本発明のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池においては、積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体に接する層(配向層)が体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有することによりI−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体の結晶配向性を改善し、光電変換効率に優れたI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池が得られる。
さらに積層構造の金属裏面電極に配向制御層を用いることにより、より(112)配向を有した配向層を得ることができる。
また、本発明のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法によれば、上述の構成により、光電変換効率に優れたI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池を製造できる。
以下に、本発明のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の一実施形態について、図1を参照しながら説明する。
但し、本発明は以下の実施形態の各々に限定されるものではなく、例えば、これら実施形態の構成要素同士を適宜組み合わせても良い。
[I−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の全体構成]
図1は、本発明のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の断面を模式的に示した図である。図1において、1は基板、2は配向制御層、3は配向層、4はp型I−III−VI族カルコパイライト層(p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体)、5はn型バッファー層、6は透明電極、7は負極、8は正極であり、金属裏面電極は、配向制御層2と配向層3により構成されている。
図1は、本発明のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の断面を模式的に示した図である。図1において、1は基板、2は配向制御層、3は配向層、4はp型I−III−VI族カルコパイライト層(p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体)、5はn型バッファー層、6は透明電極、7は負極、8は正極であり、金属裏面電極は、配向制御層2と配向層3により構成されている。
(基板1)
基板1には、ガラス基板、金属基板、プラスチック基板あるいは金属ロール、プラスチックロールなど周知の材料をなんら制限なく用いることができ、好ましくは、SやSeに対して耐食性の強いガラス基板、或いは耐食性を向上させるためにシリカコートやNiPメッキを施した金属基板、プラスチック基板、金属ロール、プラスチックロールなどが用いられ、さらに好ましくは、ガラス基板としてソーダライムガラスを用いることが安価で好ましい。
基板1には、ガラス基板、金属基板、プラスチック基板あるいは金属ロール、プラスチックロールなど周知の材料をなんら制限なく用いることができ、好ましくは、SやSeに対して耐食性の強いガラス基板、或いは耐食性を向上させるためにシリカコートやNiPメッキを施した金属基板、プラスチック基板、金属ロール、プラスチックロールなどが用いられ、さらに好ましくは、ガラス基板としてソーダライムガラスを用いることが安価で好ましい。
(配向制御層2)
配向制御層2には、CsCl構造をとる金属間化合物を用いることができ、この場合、CsCl構造を有するならばいずれの金属間化合物を用いる事が可能であるが、配向層3を容易に(112)配向させることが可能なNiAlを用いることが好ましい。
配向制御層2には、CsCl構造をとる金属間化合物を用いることができ、この場合、CsCl構造を有するならばいずれの金属間化合物を用いる事が可能であるが、配向層3を容易に(112)配向させることが可能なNiAlを用いることが好ましい。
CsCl構造の金属間化合物の組成は、CsCl構造を含んでいればどのような構造も取りうるが、他の相をほとんど含まない組成であることが好ましい。例えば、NiAlの場合、Niの含有量が40〜60%であれば、CsCl構造以外をほとんど含まないのでより好ましい。
本発明における配向制御層2の厚膜は1〜1000nmが好ましく、この場合、1nm未満では薄すぎて配向層3の結晶性が劣化してしまい、一方、薄膜の上限は特に限定されるものでないが、生産性の観点から1000nm以下が好ましい。
配向制御層2には、補助的効果を有する元素を添加しても良い。添加元素としては、Ti、V、Cr、Mn、Zr、Hf、Ru、B、Al、Si、Pなどが例示され、添加元素の合計含有率は、20at%以下であることが好ましい。この場合、合計含有量が20at%を超えると上述の配向調整膜の効果が低下してしまい、一方、合計含有量の下限は0.1at%であるが、これは含有量が0.1at%未満で添加元素の効果がなくなることによる。
また、配向制御層2は、p型I−III−VI族カルコパイライト層4に含まれるS、Se、Teと直接接することがないため配向層3に要求されるS、Se、Teに対する耐食性を有する必要がないが、側面からの腐食を防ぐためにS、Se、Teに対する耐食性を有していたほうが好ましい。なお、NiAl合金の場合は、S、Se、Teに対して側面からの腐食を起こさない程度の耐食性を有している。
(配向層3)
配向層3は、Mo、W、Ta、Nbまたはこれらの各合金が好ましく、Mo合金の場合は、とりわけMoと、W、Ta、Nb、Cr、V、Ti、Mn、Al、Ni、Si、Bから選ばれる1種もしくは2種以上からなるMo合金層が好ましい。この配向層3は、p型I−III−VI族カルコパイライト層4に接する体心立方構造をとる層である。
配向層3は、Mo、W、Ta、Nbまたはこれらの各合金が好ましく、Mo合金の場合は、とりわけMoと、W、Ta、Nb、Cr、V、Ti、Mn、Al、Ni、Si、Bから選ばれる1種もしくは2種以上からなるMo合金層が好ましい。この配向層3は、p型I−III−VI族カルコパイライト層4に接する体心立方構造をとる層である。
W合金の場合は、Wと、Mo、Ta、Nb、Cr、V、Ti、Mn、Al、Ni、Si、Bから選ばれる1種もしくは2種以上からなるW合金層が好ましい。
Ta合金の場合は、Taと、Mo、W、Nb、Cr、V、Ti、Mn、Al、Ni、Si、Bから選ばれる1種もしくは2種以上からなるTa合金層が好ましい。
Nb合金の場合は、Nbと、Mo、W、Ta、Cr、V、Ti、Mn、Al、Ni、Si、Bから選ばれる1種もしくは2種以上からなるNb合金層が好ましい。
配向層3は、体心立方構造をとることが好ましく、さらに(112)配向することがより好ましい。
本発明における配向層3の膜厚は、1〜1000nmが好ましく、この場合、1nm未満では薄すぎてp型I−III−VI族カルコパイライト層4の結晶配向性を十分に高めることができず、一方、膜厚の上限は特に限定はないが生産性の観点から1000nm以下が好ましい。
配向制御層2、配向層3の成膜は、従来公知のいずれの方法も用いることができるが、好ましくはスパッタ法、蒸着法など従来公知の真空装置を用いることが望ましい。この場合、スパッタ法を用いると、より緻密で結晶配向性の優れた膜を成膜することが可能である。
配向制御層2、配向層3は、それぞれ別の装置で成膜することも可能であるが、結晶配向性を向上させるために真空中で連続成膜することが好ましい。
太陽電池は一般的に、大面積の基板上に、太陽電池として機能する機能層を積層することによって太陽電池パネルとして構成されるが、太陽電池パネルの出力電圧を高めるために、基板上に積層した機能層を分割し、各機能層同士を電気的に直列に接続することが一般的である。また、機能層を分割する際には、レーザースクライブ法などを利用することが一般的であるが、分断を確実にするためには、機能層のうち、レーザーが照射された箇所が良好に除去されることが望ましい。本発明に係る配向制御層2、配向層3は、レーザスクライブ法などで分割する際に、レーザーの照射によって良好に除去できるものであり、この点において太陽電池を構成する機能層として好適な層である。
また、p型I−III−VI族カルコパイライト層4、n型バッファー層5を成膜後、上記と同様の目的で、メカニカルスクライブ法によりp型I−III−VI族カルコパイライト層4,n型バッファー層5のみを除去することがあるが、この際、配向制御層2,配向層3は、メカニカルスクライブ法で除去されてはいけないために、十分な密着性および硬度を持っていることが好ましく、上記配向制御層2,配向層3はいずれもこの条件満たしている。さらに好ましくは、スパッタ法を用いて成膜することにより密着性の高い配向制御層2、配向層3を得ることが出来ることを確認している。
(p型I−III−VI族カルコパイライト層4)
p型I−III−VI族カルコパイライト層4は、I属元素としてCu、Agから選ばれるいずれか1種以上、III属元素としてはGa、In、Alから選ばれるいずれか1種以上、VI族元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなる金属を用いることが好ましく、さらに好ましくは、Cu(In+Ga)(S+Se)2を用いることが光電変換効率を向上させることが可能である。この場合、Inは希少金属であるため、Inの代替としてFeを用いたCu(Fe+Ga)(S+Se)2を用いることも可能である。
p型I−III−VI族カルコパイライト層4は、I属元素としてCu、Agから選ばれるいずれか1種以上、III属元素としてはGa、In、Alから選ばれるいずれか1種以上、VI族元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなる金属を用いることが好ましく、さらに好ましくは、Cu(In+Ga)(S+Se)2を用いることが光電変換効率を向上させることが可能である。この場合、Inは希少金属であるため、Inの代替としてFeを用いたCu(Fe+Ga)(S+Se)2を用いることも可能である。
p型I−III−VI族カルコパイライト層4は、カルコパイライト型結晶構造をとることが好ましく、カルコパイライト型結晶構造は、等軸晶のセン亜鉛鉱構造の単位胞を縦に2つ積み重ねた構造を持っている。
上記カルコパイライト型結晶構造にはさまざまな組成があるが、a軸の格子定数は5.3〜6.4Åの範囲に存在しており、本発明の配向層3に用いるMo、W、Ta、Nbの格子定数は3.1〜3.3Åであり、その2倍の値がカルコパイライト型結晶構造のa軸の格子定数に近い値である。
また、カルコパイライト型結晶構造のc軸の格子定数は、a軸の格子定数のほぼ2倍であるので、同様にMo、W、Ta、Nbの格子定数は3.1〜3.3Åであるから、その4倍の値がカルコパイライト型結晶構造のc軸の格子定数に近い値であり、従って、配向層3を(112)方向へ結晶成長させれば、カルコパイライト型結晶の(112)方向への結晶成長が促進されるものと考えられる。
p型I−III−VI族カルコパイライト層4の成膜方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、Cu(In+Ga)(S+Se)2の場合、CuGa、Inをスパッタ法により成膜し、その後、硫化水素またはセレン化水素を用いて高温(400〜800℃)にて硫化、或いはセレン化することによりp型I−III−VI族カルコパイライト層4を得ることができる。
また、S、Seを蒸着した後に、高温(400〜800℃)にてアニールすることによってもp型I−III−VI族カルコパイライト層4を得ることができ、さらに真空成膜法を用いずCu(In+Ga)(S+Se)2粉末を作成し、それを塗布して高温(400〜800℃)にて焼成することによってもp型I−III−VI族カルコパイライト層4を得ることができる。
本発明におけるp型I−III−VI族カルコパイライト層4の膜厚は、0.1〜10μmが好ましく、この場合、0.1μm未満では薄すぎて光吸収が十分でなく、逆に上限は特に限定されないが、生産性の観点から10μm以下が好ましい。
(n型バッファー層5)
n型バッファー層5は、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上の合金を用いることが好ましい。
n型バッファー層5は、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上の合金を用いることが好ましい。
n型バッファー層5の役割としては、CdやZnのp型I−III−VI族カルコパイライト層4への拡散により、p型I−III−VI族カルコパイライト層4の表層だけをn型化することによってpnホモ接合が形成される。あるいは、高抵抗層が形成されるためにシャントパスが低減されるなど様々なことが提言されているが、正確にその役割は解明されていない。
従って、今後n型バッファー層5に代替する新たな物質が開発される可能性があるが、本発明はp型I−III−VI族カルコパイライト層4の結晶性を向上させて光電変換効率を向上させることを目的としているので、例え、n型バッファー層5に代替する新たな物質が開発されても、本発明の効果が無くなるわけではない。
(透明電極6)
透明電極6は、可視光において十分な透過性と、導電性をもっていればいずれの物質も使用可能であるが、好ましくはITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなる合金を用いることが好ましい。
透明電極6は、可視光において十分な透過性と、導電性をもっていればいずれの物質も使用可能であるが、好ましくはITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなる合金を用いることが好ましい。
上記の図1に示すI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池は、基板1上に、配向制御層2、配向層3、p型I−III−VI族カルコパイライト層4、n型バッファー層5、透明電極6を順次積層た後、p型I−III−VI族カルコパイライト層4、n型バッファー層5及び透明電極6の一部をメカニカルスクライブ法等によって除去して配向層3(金属裏面電極)の一部を露出させ、露出させた配向層3上に電極8(正極)を形成すると共に、透明電極6上にも電極7(負極)を形成することによって製造することができる。
上記の製造方法においては、配向制御層2上に配向層3を積層することで、配向層3を(112)配向させる。そして、この配向層3上にp型I−III−VI族カルコパイライト層4を積層させる。p型I−III−VI族カルコパイライト層4は、配向層3上に積層することによって結晶配向性が向上し、主として(112)配向するようになる。これにより、太陽電池の光電変換効率が高められる。
次に、本発明のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜体大陽電池を、実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
基板1にソーダライムガラス(板厚0.7mm)を用い、基板表面を洗浄、乾燥したのちスパッタ装置に投入し、配向制御層2としてNiAl(100nm)、配向層3としてMo(500nm)を積層した。次いで、Cu、Inを連続成膜し、真空装置から基板を取り出した後、セレン化法によりp型I−III−VI族カルコパイライト層4である膜厚1.5μmのCuInSe2を作成した。
基板1にソーダライムガラス(板厚0.7mm)を用い、基板表面を洗浄、乾燥したのちスパッタ装置に投入し、配向制御層2としてNiAl(100nm)、配向層3としてMo(500nm)を積層した。次いで、Cu、Inを連続成膜し、真空装置から基板を取り出した後、セレン化法によりp型I−III−VI族カルコパイライト層4である膜厚1.5μmのCuInSe2を作成した。
その後、スパッタ装置に基板を投入し、n型バッファー層5であるZnS(20nm)、透明電極6であるAZO(ZnO−Al2O3:5wt%)(300nm)を順次成膜した。
その後、メカニカルスクライブ法により、裏面電極層を露出させ裏面電極層の一部に正極8を形成し、また、透明電極6上の一部に負極7を形成した。各電極7、8の形成にはスパッタ装置を用い、Al(50nm)、Ag(300nm)を順次積層することにより形成した。
(比較例1)
基板1にソーダライムガラス(板厚0.7mm)を用い、基板表面を洗浄、乾燥したのちスパッタ装置に投入し、配向層3としてMo(500nm)を積層した。次いでCu、Inを連続成膜し、真空装置から基板を取り出した後、セレン化法によりp型I−III−VI族カルコパイライト層4である膜厚1.5μmのCuInSe2を作成した。
基板1にソーダライムガラス(板厚0.7mm)を用い、基板表面を洗浄、乾燥したのちスパッタ装置に投入し、配向層3としてMo(500nm)を積層した。次いでCu、Inを連続成膜し、真空装置から基板を取り出した後、セレン化法によりp型I−III−VI族カルコパイライト層4である膜厚1.5μmのCuInSe2を作成した。
その後、スパッタ装置に基板を投入し、n型バッファー層5であるZnS(20nm)、透明電極6であるAZO(ZnO−Al2O3:5wt%)(300nm)を順次成膜した。
その後、メカニカルスクライブ法により、裏面電極層を露出させ裏面電極層の一部に正極8を形成し、また、透明電極6上の一部に負極7を形成したが、電極の形成にはスパッタ装置を用いAl(50nm)、Ag(300nm)を順次積層することにより形成した。
(評価)
実施例1および比較例1について、変換効率の測定を実施した。評価条件としてエア・マス(AM)1.5、100mW/cm2 の疑似太陽光を透明電極側から照射した結果を表1に示した。また、X線測定装置において配向層(Mo)の結晶性をθ−2θ法にて測定した。結果を表1に合わせて示す。なお、表1の変換効率とは、(Isc・Voc・FF)/100mWの式で示される値を%表示したものである。
実施例1および比較例1について、変換効率の測定を実施した。評価条件としてエア・マス(AM)1.5、100mW/cm2 の疑似太陽光を透明電極側から照射した結果を表1に示した。また、X線測定装置において配向層(Mo)の結晶性をθ−2θ法にて測定した。結果を表1に合わせて示す。なお、表1の変換効率とは、(Isc・Voc・FF)/100mWの式で示される値を%表示したものである。
比較例1は、裏面電極としてMoのみを使用した場合であり、一方、実施例1は、裏面電極として、配向制御層にNiAl、配向層にMoを使用したものである。
表1に示す結果から、実施例1に示す変換効率は比較例1と比較して改善していることが理解される。この原因として、実施例1において、配向制御層を用いることによって配向層であるMoの(112)配向が著しく改善していることが理解され、このことが変換効率を向上させていると考えられる。
1・・・基板
2・・・配向性制御層
3・・・配向層
4・・・p型I−III−VI族カルコパイライト層
5・・・n型バッファー層
6・・・透明電極
7・・・負極
8・・・正極
2・・・配向性制御層
3・・・配向層
4・・・p型I−III−VI族カルコパイライト層
5・・・n型バッファー層
6・・・透明電極
7・・・負極
8・・・正極
Claims (18)
- 基板上に少なくとも、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体とが順次積層され、更に透明電極が積層されてなるI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池であり、
前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体に接する層が体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有することを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。 - 前記積層構造の金属裏面電極が、少なくとも2層構造を有し、それらの2層が基板側から配向制御層、配向層であり、前記配向層が前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体と接する層であることを特徴とする請求項1に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記配向制御層が、CsCl構造をとる金属間化合物であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記配向制御層が、NiAl合金からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記配向層が、Mo、W、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体がI属元素としてCu、Ag、III属元素としてGa、In、Al、VI属元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体上にn型バッファー層が積層され、前記n型バッファー層上に前記透明電極が積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記n型バッファー層が、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項7に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 前記透明電極がITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池。
- 基板上に、積層構造の金属裏面電極と、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体とを順次積層し、更に透明電極を積層するI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法であり、
前記積層構造の金属裏面電極の少なくとも、p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体に接する層を、体心立方構造を有し、その結晶配向性が主として(112)配向を有する層とすることを特徴とするI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。 - 基板上に、配向制御層及び配向層を順次積層することによって、2層構造の前記金属裏面電極を形成することを特徴とする請求項10に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記配向制御層が、CsCl構造をとる金属間化合物であることを特徴とする請求項10〜11のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記配向制御層が、NiAl合金からなることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記配向層が、Mo、W、Ta、Nb、Mo合金、W合金、Ta合金、Nb合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体がI属元素としてCu、Ag、III属元素としてGa、In、Al、VI属元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記p型I−III−VI族カルコパイライト型化合物半導体上にn型バッファー層を積層し、前記n型バッファー層上に前記透明電極を積層することを特徴とする請求項10乃至請求項15の何れか一項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記n型バッファー層が、CdS合金、InS合金、ZnS合金、ZnMgO合金から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項16に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
- 前記透明電極がITO(In2O3−SnO2)、AZnO(ZnO−Al2O3)、IZnO(In2O3−ZnO)、GZO(ZnO−GeO2)から選ばれるいずれか1種以上からなることを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載のI−III−VI族カルコパイライト型薄膜系太陽電池の製造方法。
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