JP2009214748A - 自動車用デッキルームの上下切替構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車用デッキボードの上下切替構造を、軽量かつ簡素な構造とする。
【解決手段】自動車後部のデッキボード1を上段位置と下段位置とに切替え可能な自動車用デッキルームの上下切替構造は、デッキルームの左右側面に、上段位置を越えない高さに設けられた一対のガイド突起21と、デッキボード1の左右側面に設けられた一対の切欠き13と、を有している。下段位置に位置するデッキボード1の前端部24を支軸としてデッキボード1の後端部25が上方へ持ち上げられるデッキボード1の回動運動を案内するように、一対のガイド突起21は、回動運動の軌跡上で一対の切欠き13内に含まれるようにされている。
【選択図】図1A

Description

本発明は、自動車後部のデッキルームのフロア面を構成するデッキボード及びその支持構造に関し、特に、自動車後部のデッキボードを上段位置と下段位置とに切替え可能な自動車用デッキルームの上下切替構造に関する。
従来より、自動車用デッキボードを上下2段階に配置するための種々の機構が考案されている。例えば、特許文献1には、デッキルームの相対向する側壁の同じ高さ位置にそれぞれ段部を形成し、一方の段部を側壁から突出した突条で形成した、自動車用デッキボードの上下切替構造が開示されている。側壁間の幅に略等しいデッキボードをフロア面に載置した下段位置から上方に持ち上げて、前記段部に載置することによって、デッキボードを上段位置に切替えることができる。
しかしながら、自動車用デッキボードはデッキフロアのほぼ全面を覆ってフロア面を構成するため、必然的にサイズが大きくなると共に、重量も大きくなる。このため、特許文献1に開示されたデッキボードの上下切替構造では、使用者が片手で上下切替を行なうことは困難である。使用者は、デッキルームに載置する荷物を持った状態でデッキボードの上下切替操作を行なうことが多いため、片手操作ができないデッキボードの2段切替構造は利便性が悪い。
このような課題を解決するために、片手操作が可能な自動車用デッキボードの上下切替構造が特許文献2〜8に開示されている。
特許文献2に開示されたデッキボードの上下切替構造では、デッキボードが前後に分割され、ヒンジ部品で折曲可能に連結されている。前側のボードは車体側に設けた付勢手段に連結され、常時前方へ付勢されている。さらに、前後の各ボードに摺動軸ピンが組付けられ、摺動軸ピンが摺動するガイド溝がデッキサイドに設けられている。このような構造によって、片手での上下切替が実現されている。
しかしながら、このような上下切替構造では、ボードを分割することによる強度低下や製造工数の増加、部品点数の増加による重量、コストの増加等の課題が生じる。
特許文献3に開示されたデッキボードの上下切替構造では、上段位置と下段位置の間に回動軸を有するレバー部品がデッキサイドに設けられ、レバー部品の回動軸とは反対側の端部でデッキボードが回動可能に軸支されている。このような構造によって、上段位置と下段位置とが片手操作で切替え可能とされている。
しかし、この構造においても、レバー部品の設定による構成部品の増加に伴い、繰り返し使用による耐久性の悪化や、部品点数の増加による重量、製作コストの増加等の課題が生じる。また、片手での上下切替における操作性を向上させるためには、このような構造においても、デッキサイドにガイド溝や付勢手段等を設定する必要がある。
同様に、特許文献4〜8に開示された自動車用デッキボードの上下切替構造についても、片手操作を可能とするためには、部品点数、製造コストの増加が避けられない。
特許第3302571号公報 特開2007−91100号公報 特表2005−529024号公報 特開2005−219702号公報 特開2007−191127号公報 特開2007−308120号公報 欧州特許第1378397号明細書 特開2007−91105号公報
上記のように、片手操作を可能とした従来公知のデッキボードの上下切替構造(特許文献2〜8)は、構成部品が増加することによって、構造が複雑化し、コスト及び重量が増加するとともに、耐久性に課題を生じていた。
このような従来の自動車用デッキボードの課題に鑑み、本発明の目的は、デッキボードの上段位置と下段位置を片手で切替操作可能な自動車用デッキボードの上下切替構造であって、部品点数が抑えられ軽量かつ簡素な構造とすることにより、製造コストを低減するとともに不具合の発生を可及的に低減することを可能にした、自動車用デッキボードの上下切替構造を提供することである。
本発明の一実施態様によれば、自動車後部のデッキボードを上段位置と下段位置とに切替え可能な自動車用デッキルームの上下切替構造は、デッキルームの左右側面に、上段位置を越えない高さに設けられた一対のガイド突起と、デッキボードの左右側面に設けられた一対の切欠きと、を有している。下段位置に位置するデッキボードの前端部を支軸としてデッキボードの後端部が上方へ持ち上げられるデッキボードの回動運動を案内するように、一対のガイド突起は、回動運動の軌跡上で一対の切欠き内に含まれるようにされている。
この構成によれば、デッキサイドにガイド突起、デッキボードに切欠きを設けるだけで、デッキボードの下段位置と上段位置の切替を片手で操作可能となるため、新規の構成部品を追加することなく簡易で安価な自動車用デッキボードの上下切替構造を提供することが可能となる。ここでガイド突起は、デッキボードの回動操作のガイドになるとともに、デッキボードの回転の支点となる。
デッキルームの左右側面の、ガイド突起よりも前方に、上段位置で一対のデッキボードの前端部を支持するデッキボード前端支持部を有していることが望ましい。さらに、デッキボード前端支持部は、上段位置でデッキボードの自重の一部を支持する自重支持部と、自重支持部から上方に延び、デッキボードの前端部を拘束する凹部を自重支持部とともに形成する湾曲部と、自重支持部から後方に、下方に傾斜して延びる傾斜面と、を有していることが望ましい。この構成によれば、デッキボードの前端部が凹部で拘束されるため、上段位置における安定性が向上するとともに、傾斜面によって、操作性がさらに向上する。
一対のガイド突起は下段位置から上段位置まで連続して延びていてもよい。この構成によれば、ガイド突起に、デッキボードの上段位置において、デッキボードを支持する機能が付与されるため、新たな構成部品を追加したり、デッキボードに支持部を追加したりする必要がない。また、ガイド突起を上段位置から下段位置まで設けることによってガイド突起の強度が上昇し、上段位置での耐荷重性が向上する。
一対のガイド突起の頂部は、前方に湾曲部を、後方に平坦部を備えていることが望ましい。湾曲部によって、デッキボードの回動操作の操作性が向上するとともに、平坦部によって、上段位置におけるデッキボードの安定性が向上する。
デッキルームの左右側面の、ガイド突起よりも後方に、一対のデッキボード後端支持部を有し、一対のガイド突起は、下段位置から、下段位置と上段位置との間の途中の高さまで、連続して延びていても構わない。
一対のガイド突起は、前後方向の幅が上方に向かって次第に狭くなっていることが望ましい。下段位置においては、デッキボードの移動が規制され、所定の位置に固定されやすくなるため、走行中の異音の発生を可及的に防止できる。また、前後方向の幅が上方に向かって次第に狭くなっているため、デッキボードの上下切替の操作性が向上する。
一対のガイド突起は円柱状の突起であってもよい。
デッキルームの左右側面に、一対のガイド突起と協働して、デッキボードを下段位置から回動させた状態で保持する自立位置規制部が設けられていることが望ましい。自立位置規制部とガイド突起との間にデッキボードを立て掛けることによって、デッキボードが開いた状態で回動が規制されるため、使用者はデッキボードを手で保持することなく、荷物を出し入れすることが可能となり、利便性が著しく向上する。
デッキボードの下面の左右側方には、一対の切欠きと前端部との間に設けられた一対の第1の凸部と、一対の切欠きと一対の第1の凸部との間に設けられた一対の第2の凸部と、一対の第1の凸部と一対の第2の凸部との間に設けられた一対の回動凹部と、が形成され、デッキボードを下段位置から一対の切欠きが一対のガイド突起を抜けるまで回動させた状態で後方に引いたときに、ガイド突起は、一対の第2の凸部を乗り越えて一対の第1の凸部で係止し、一対の回動凹部に回動可能に嵌合するようにされていてもよい。第1の凸部がストッパとして機能するとともに、第2の凸部によって節度感を付与されるため、デッキボードの上段位置における回動操作をガイドする回動凹部とガイド突起の位置決めが容易となり、操作性が一層向上する。
本発明によれば、新たな構成部品を追加することなく、簡易かつ経済的で、片手操作で上下2段階に切替可能な、自動車用デッキボードの上下切替構造を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。なお、本明細書において、「前方」、「前端部」等の用語は自動車の前方に対応し、「後方」、「後端部」等の用語は自動車の後方に対応する。「左右」は自動車の車幅方向を意味する。
図1Aは、自動車の後部シートの背面からバックドアまでのデッキルームの車室内側を被覆する自動車用デッキボードとデッキサイドトリムの斜視図である。図1Bは、図1Aに示すデッキサイドトリムの部分詳細図である。荷物収納空間として用いられるデッキルームにおいて、デッキボード1及びデッキサイドトリム2は、鋼板製の車体パネルの室内側を被覆して、自動車室内を装飾し意匠性を付与したり、吸音性や遮音性などを付与したりすることを目的として配設される。デッキボード1はデッキルームのフロア面に敷設される。デッキサイドトリム2はデッキルームの左右側面に配設される。図示は省略しているが、デッキルームの左側側面にも、図示のデッキサイドトリム2と鏡面対称形状のデッキサイドトリムが配設されている。
図2,3は、自動車用デッキボードとデッキサイドトリムを自動車に組付けた状態を示す部分破断斜視図である。図2は、デッキボード1が下段位置Lにある状態を示しており、図3はデッキボード1が上段位置Hにある状態を示している。
デッキボード1は、図2に示す下段位置Lにおいて、デッキルームのフロア下に収納されるスペアタイヤ3の上方に配設されている。デッキボード1は、この状態では、スペアタイヤ3が収納される収納凹部の開口を塞ぐ蓋として機能し、フラットなフロア面を構成している。デッキボード1を下段位置Lに配設すれば、デッキボード1の上方に形成される荷物収納スペースを最大限に確保することが可能になる。
デッキボード1を図3に示す上段位置Hに配設することによって、荷物収納スペースを上下に仕切ることができる。この結果、荷物をデッキボード1に載置できるだけでなく、デッキボード1の下方にできたスペースにも荷物を収納することができ、利便性が向上する。また、リヤシート4を前倒しして、荷物収納スペースを拡大させた場合に、リヤシート4とデッキボード1とを面一にすることによって、拡大した荷物収納スペースのフロア面をフルフラット化することが可能となる。
デッキボード1は、左右側面のデッキサイドトリム2間の距離とほぼ同じ幅となるように形成されている。デッキボード1は、比較的剛性のある成形された板状体からなり、特に、ブロー成形によって成形された中空の板状体が、比較的軽量でありながら所要の剛性を付与可能なため、好適に用いられる。デッキボード1は、デッキルームのフロア面に敷設することによって、フロア面をフラット化させて荷物を載置可能とする。デッキボード1はまた、フロアに形成された収納用の凹部やフロアに配設された収納ボックスの開口を開閉可能に塞ぐ蓋として機能する。
デッキボード1は、使用者が手を入れて開閉操作を行うことができるように、後端部25近傍に、デッキボード1の厚み方向に貫通する開口からなる把持部11が形成されている。デッキボード1の上面には不織布からなる表皮12が成形と同時に貼着され、自動車の内装材として好適な意匠や手触り感を付与している。なお、「上面」とは、通常の使用状態及び下記に示す操作状態で上方を向いた、デッキボード1の一方の面をいい、「下面」とは、通常の使用状態及び下記に示す操作状態で下方を向いた、デッキボード1の他方の面をいう。
デッキボード1の左右側面には、後述するガイド突起21に対応する位置に、ガイド突起21の突出高さh1と略同じ深さ(奥行き)h2を有する一対の切欠き13が、デッキボード1を厚み方向に貫通して形成されている。
図4は、デッキボードの下面の形状を示す概略図である。デッキボード1の下面の左右側方には、一対の切欠き13と前端部24との間に設けられた一対の第1の凸部14aと、一対の切欠き13と一対の第1の凸部14aとの間に設けられた一対の第2の凸部14bと、一対の第1の凸部14aと一対の第2の凸部14bとの間に設けられた一対の回動凹部14cと、が形成されている。図4はデッキボードの左右側方の一方だけを示しており、第1,第2の凸部14a,b及び回動凹部14cは各々一つしか示されていないが、図示されていない他方は、図示の第1,第2の凸部14a,b及び回動凹部14cと鏡面対称形状で同様に設けられている。デッキボード1を下段位置Lから回動させた状態で後方に引いたときに、後述するガイド突起21は、一対の第2の凸部14bを乗り越えて一対の第1の凸部14aで係止し、一対の回動凹部14cに回動可能に嵌合するようにされている。回動凹部14cは後述するガイド突起21の湾曲部21aとほぼ同じ曲率を有している。
再び図1〜3を参照すると、デッキサイドトリム2は、デッキサイドを構成する車体パネルに沿った形状に成形されている。デッキサイドトリム2は、熱可塑性樹脂を射出成形して形成されているが、バインダー繊維を含有させた樹脂繊維または熱硬化性樹脂繊維をプレス成形することによって形成してもよい。図1〜3は一方のデッキサイドトリムだけを示しているが、デッキサイドトリム2はデッキルームの左右側面に鏡面対称の形状で設けられている。
デッキルームの左右側面のデッキサイドトリム2には、デッキボード1の下段位置Lから上段位置Hまで延びるガイド突起21が突出形成されている。ガイド突起21の上端は上段位置Hとほぼ略一致しており、上段位置Hを越えることはない。
上述のように、デッキボード1の左右側面には、ガイド突起21に対応する位置に、一対の切欠き13が形成されている。下段位置Lに位置するデッキボード1の前端部24を支軸としてデッキボード1の後端部25が上方へ持ち上げられるように、把持部11を持ってデッキボード1の回動運動を行なうと、切欠き13とガイド突起21とが摺動し、デッキボード1の回動運動が案内される。一対のガイド突起21は、デッキボード1の切欠き13の上記回動運動の軌跡上で、一対の切欠き13内に含まれるようにされている。
一対のガイド突起21は下段位置Lから上段位置Hまで連続して延びている。ガイド突起21の頂部は、前方に湾曲部21aを、後方に平坦部21bを備えている。一対のガイド突起21の前後方向の幅は、デッキボード1の下段位置Lでは切欠き13の前後方向の幅とほぼ同じであるが、上方に向かって次第に狭くなっている。このような構成とすることによって、下段位置Lにおいて、デッキボード1の前後方向の移動が規制され、位置決めされるため、ガタツキや異音の発生が防止される。また、下段位置Lから前端部24を回動軸としてデッキボード1を回動操作する際に、切欠き13とガイド突起21とが干渉し難くなり、デッキボード1の操作性が向上する。
デッキサイドトリム2には、ガイド突起21の他に、デッキボード前端支持部22と、デッキボード後端支持部23と、が形成されている。より詳細には、デッキルームの左右側面の、ガイド突起21よりも前方には、上段位置Hでデッキボード21の前端部24を支持する一対のデッキボード前端支持部22が形成されている。デッキルームの左右側面の、ガイド突起21よりも後方には、上段位置Hでデッキボード21の後端部25を支持する一対のデッキボード後端支持部23が形成されている。これらデッキボード前端支持部22とデッキボード後端支持部23とガイド突起21の上端にデッキボード1を載置することによって、デッキボード1は上段位置Hに保持される。この場合、ガイド突起21においては、デッキボード1はガイド突起21の平坦部21b上に載置される。
上述の実施形態では、デッキボード1は、デッキルームの左右各側において3点支持されている。しかし、デッキボード1の支持方法は、デッキボード前端支持部22とデッキボード後端支持部23との2点支持、または前端支持部22とガイド突起21との2点支持でも構わない。前者の場合、一対のガイド突起21は、下段位置Lから、下段位置Lと上段位置Hとの間の途中の高さまで、連続して延びるように形成される。
デッキボード前端支持部22は、上段位置Hでデッキボード1の自重の一部を支持する自重支持部22aと、自重支持部22aから上方に延び、デッキボード1の前端部24を拘束する凹部22fを自重支持部22aとともに形成する上部延伸部22bと、自重支持部22aから後方に、下方に傾斜して延びる傾斜面22cと、を有している。デッキボード前端支持部22はさらに、下段位置Lの前端に形成された下段位置規制部22dと、傾斜面22cと下段位置規制部22dとを結ぶ傾斜面22eと、下段位置Lの下段位置規制部22dよりも後方に形成された自立位置規制部22g、とを有している。
図5は、以上説明したデッキボード1を下段位置から上段位置へ切替える際の上下切替操作方法を示す断面図である。
図5(a)は、デッキボード1が下段位置Lにある時の状態を示している。デッキボード1の前端部24は、デッキボード前端支持部22に形成された下段位置規制部22dによって前方への移動が規制されると共に、切欠部13がガイド突起21に嵌合することによって、位置決めされている。これにより、自動車走行中のデッキボード1のガタツキによる異音の発生を防止することができる。
使用者は、図5(a)に示した下段位置Lにあるデッキボード1の把持部11に手を入れデッキボード1の後端部25を上方へ持ち上げることによって、図5(b)に示すように、デッキボード1の前端部24を支軸として、デッキボード1を回動させる。この回動操作は、切欠き13がガイド突起21の上端から抜けるまで続けられる。デッキボード前端支持部22に形成された傾斜面22eがデッキボード1の回動操作のストッパとして機能する。
次に、図5(c)に示すように、デッキボード1をガイド突起21の上端の湾曲部21a上で摺動させて、斜め後方に引っ張る。デッキボード1は、下面に形成された第2の凸部14bがガイド突起21を乗り越え、第1の凸部14aがガイド突起21と当接すると停止する。このように、第1の凸部14aはデッキボード1の引っ張り操作の際にストッパとして機能する。第1の凸部14aがガイド突起21と当接すると、ガイド突起21は同時に回動凹部14cと嵌合し、次の回動操作の準備が整う。
第2の凸部14bを設けることによって、引っ張り操作の際に節度感を付与することができるため、操作性が向上する。即ち、ガイド突起21と回動凹部14cとの嵌合が完了したことを、視認することなく確認することができる。
傾斜面22eは、図5(c)で示した引き出し操作の際の操作性を考慮して最適な角度となるように設定されている。具体的には、水平面との角度αを30°〜50°に設定することが好ましく、35°〜45°がより好ましい。
続いて、図5(d)に示すように、ガイド突起21の上端に形成した湾曲部21aを支点として、デッキボード1を下方に回動させる。図5(d)に示す回動操作の際には、湾曲部21aと回動凹部14cとが摺動するため、良好な操作性が得られる。
次に図5(e)に示すように、第2の凸部14bがガイド突起21を再び乗り越え、デッキボード1の前端部24がデッキボード前端支持部22に形成された凹部22fに嵌合するまで、デッキボード1を前方に押し込む。この時、デッキボード前端支持部22の傾斜面22cによって、デッキボード1の前端部24が案内される。
デッキボード1の第2の凸部14bは、このように引っ張り操作と押し込み操作の2回に渡ってガイド突起21を乗り越える。これらの操作における操作性を良好にするために、第2の凸部14bは緩やかに傾斜した形状とすることが好ましく、傾斜角度βは20°程度であることが好ましい。
続いて、図5(f)に示すように、デッキボード1を、デッキボード前端支持部22の水平面22a及び傾斜面22cと、ガイド突起21の平坦部21bと、デッキボード後端支持部23とに載置し、上段位置Hへの切替が完了する。
図5(a)〜(f)は、デッキボード1の下段位置Lから上段位置Hへの切替操作について示しているが、上段位置Hから下段位置Lへの切替は、この操作手順を逆に行なえばよい。
上述のように本発明による自動車用デッキボードの上下切替構造によれば、単純な引っ張り、回動、押し込みといった操作のみで、下段位置と上段位置とを切替えることが可能となる。また、ガイド突起21を支点とした回動操作を利用しているため、操作力が大幅に低減され、使用者が片手に荷物を持った状態でも、もう一方の手だけで操作することが可能となる。また、上下切替のために、バネなどの付勢部材や、軸ピンなどの構成部品を設ける必要がなく、製造コストを低減し、耐久性能に優れた安価で簡易な自動車用デッキボードの上下切替構造を提供することができる。
図6は、デッキボードを下段位置から上方へ回動させた状態で保持可能な自立位置にある時の状態を示している。デッキルームの左右側面のデッキボード前端支持部22には、一対のガイド突起21と協働して、デッキボード1を下段位置Lから回動させた状態で保持する自立位置規制部22gが設けられている。デッキボード1の前端部24を自立位置規制部22gに係止させるとともに、デッキボード1をガイド突起21に立て掛けることによって、デッキボード1を開いた状態で保持することができる。これにより、使用者は、デッキボード1を立て掛けた状態で荷物の出し入れができるようになるため、利便性が著しく向上する。本実施形態では、自立位置規制部22gはデッキボード前端支持部22の一部として一体形成されているが、デッキボード前端支持部22から所定の間隔をあけた位置にデッキサイドトリム2から突出する凸部を形成してもよいし、車体側に凸状または凹状の別部品を設けても構わない。
図7には、上段位置における自動車用デッキボードのリバーシブルモードを示した斜視図である。デッキボード1は裏返して配設することもできる。不織布からなる表皮12を下側に、樹脂面からなる下面を車室内側(上側)にすることによって、濡れたものを載置したい場合などに、表皮12を汚すことなく荷物を収納でき、利便性が一層向上して好ましい。また、デッキボード1の表裏面の意匠を変えることにより、使用者の好みに応じていずれかの面を選択することもできる。
図8には、ガイド突起の他の実施例を示している。本実施形態では、一対の円柱状のガイド突起21′がデッキサイドトリム2から延出形成されている。ガイド突起21′はデッキボード1の上段位置Hにおいて、デッキボード1を支持する機能を果たす。ガイド突起21′は、デッキボード1を下段位置Lからその前端部24を支軸として回動させた際に、デッキボード1に形成された切欠き13の回転軌跡に含まれる位置に形成される。この構成によれば、荷物収納スペースが拡大するとともに、意匠性の低下を防止できる。ガイド突起21′の上端は上段位置Hに位置しているが、ガイド突起21′を上段位置Hでデッキボード1を支持するために用いない場合は、上段位置Hよりも若干下方に設けてもよい。ガイド突起21′をこのように配設しても、引っ張り、回動、及び押し込み操作のガイドとしての機能は確保される。
本発明による自動車用デッキボードの上下切替構造を構成する自動車用デッキボードとデッキサイドトリムとを、車輌への組付前の状態で示した斜視図である。 図1Aの部分詳細図である。 下段位置にある自動車用デッキボードを示す斜視図である。 上段位置にある自動車用デッキボードを示す斜視図である。 自動車用デッキボードの下面の部分拡大斜視図である。 本発明による自動車用デッキボードの上段位置と下段位置の切替構造の操作説明図である。 自立位置にある自動車用デッキボードを示す断面図である。 自動車用デッキボードのリバーシブルモードを示す断面図である。 ガイド突起の他の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 自動車用デッキボード
2 デッキサイドトリム
11 把持部
12 表皮
13 切欠き
14a 第1の凸部
14b 第2の凸部
14c 回動凹部
21,21′ ガイド突起
21a 湾曲部
21b 平坦部
22 デッキボード前端支持部
22a 自重支持部
22b 上部延伸部
22c 傾斜面
22d 下段位置規制部
22e 傾斜面
22f 凹部
22g 自立位置規制部
23 デッキボード後端支持部
24 前端部
25 後端部

Claims (10)

  1. 自動車後部のデッキボードを上段位置と下段位置とに切替え可能な自動車用デッキルームの上下切替構造であって、
    デッキルームの左右側面に、前記上段位置を越えない高さに設けられた一対のガイド突起と、
    前記デッキボードの左右側面に設けられた一対の切欠きと、
    を有し、
    前記下段位置に位置する前記デッキボードの前端部を支軸として前記デッキボードの後端部が上方へ持ち上げられる前記デッキボードの回動運動を案内するように、前記一対のガイド突起は、該回動運動の軌跡上で前記一対の切欠き内に含まれるようにされている、
    自動車用デッキルームの上下切替構造。
  2. 前記デッキルームの左右側面の、前記ガイド突起よりも前方に、前記上段位置で前記一対のデッキボードの前端部を支持するデッキボード前端支持部を有している、請求項1に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  3. 前記デッキボード前端支持部は、
    前記上段位置で前記デッキボードの自重の一部を支持する自重支持部と、
    前記自重支持部から上方に延び、前記デッキボードの前端部を拘束する凹部を前記自重支持部とともに形成する上部延伸部と、
    前記自重支持部から後方に、下方に傾斜して延びる傾斜面と、
    を有する、
    請求項2に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  4. 前記一対のガイド突起は前記下段位置から前記上段位置まで連続して延びている、請求項1から3のいずれか1項に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  5. 前記一対のガイド突起の頂部は、前方に湾曲部を、後方に平坦部を備えている、請求項4に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  6. 前記デッキルームの左右側面の、前記ガイド突起よりも後方に、一対のデッキボード後端支持部を有し、
    前記一対のガイド突起は、前記下段位置から、該下段位置と前記上段位置との間の途中の高さまで、連続して延びている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  7. 前記一対のガイド突起は、前後方向の幅が上方に向かって次第に狭くなっている、請求項4から6のいずれか1項に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  8. 前記一対のガイド突起は円柱状の突起である、請求項1から3のいずれか1項に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  9. 前記デッキルームの左右側面に、前記一対のガイド突起と協働して、前記デッキボードを前記下段位置から回動させた状態で保持する自立位置規制部が設けられている、請求項1から8のいずれか1項に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
  10. 前記デッキボードの下面の左右側方には、
    前記一対の切欠きと前記前端部との間に設けられた一対の第1の凸部と、
    前記一対の切欠きと前記一対の第1の凸部との間に設けられた一対の第2の凸部と、
    前記一対の第1の凸部と前記一対の第2の凸部との間に設けられた一対の回動凹部と、
    が形成され、
    前記デッキボードを前記下段位置から前記一対の切欠きが前記一対のガイド突起を抜けるまで回動させた状態で後方に引いたときに、前記ガイド突起は、前記一対の第2の凸部を乗り越えて前記一対の第1の凸部で係止し、前記一対の回動凹部に回動可能に嵌合するようにされている、
    請求項1から9のいずれか1項に記載の自動車用デッキルームの上下切替構造。
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