JP2009212236A - 電子装置の製造方法、及び、電子装置 - Google Patents

電子装置の製造方法、及び、電子装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上できる電子装置の製造方法、及び、電子装置を提供する。
【解決手段】両面実装された平面略矩形状の基板を上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に収容してなる電子装置の製造方法であって、基板の表面上に、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておく。そして、筐体のうち、基板の表面と対向する上ケースの内面側に、少なくとも一部が弾性変形する支持部材を、基板の裏面側において平面略矩形状の複数辺を跨ぐように設け、上ケースの内面と基板の表面が対向するように、基板を支持部材と上ケースの内面との間に支持部材を弾性変形させた状態で配置して、支持部材の弾性変形の復元力により、基板を上ケースの内面に押し付けて発熱部品が上ケースに熱的に接続された保持状態とする。そして、この保持状態で基板を収容するように上ケースと下ケースを組み付ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が実装された基板を収容してなる電子装置の製造方法、及び、電子装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1に示されるように、基板の厚さ方向に分割された上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体の内部空間に、電子部品が実装された基板を収容してなる電子装置が知られている。
特許文献1に示される電子装置では、基板における発熱部品(チップ)の実装面と対向する上ケース(一方のハウジング)の内面に、発熱部品に向けて突出する凸部が設けられ、下ケース(他方のハウジング)の内面上に、ゴムなどからなる柱状体が発熱部品に対応して局所的に配置されている。そして、上ケースと下ケースを組み付けた状態で、基板が凸部と柱状体との間で挟まれ、凸部に熱伝導部材を介して発熱部品が当接されている。すなわち、発熱部品が上ケースと熱的に接続されている。
米国特許第6365964号明細書
上記構成の場合、ゴムなどからなる柱状体が弾性変形することで、弾性変形の復元力により、発熱部品を上ケースと熱的に接続することができる。しかしながら、基板の裏面(発熱部品実装面の裏面)に対し、柱状体は局所的に設けられているので、柱構造体が接する部位に電子部品が実装されていると、電子部品に対する柱構造体の当たり方により、柱状体による基板の支持状態が不安定となりやすい。特に、発熱部品が複数実装された場合には、不安定となりやすい。したがって、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態が十分に確保できない恐れがある。これに対し、特許文献1では、基板の裏面における柱状体に対応する部位(発熱部品の裏面部位)に電子部品を実装しないようにしている。しかしながら、このような構成とすると、基板の実装密度を向上する、ひいては、電子装置の体格を小型化することが困難である。
本発明は上記問題点に鑑み、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上できる電子装置の製造方法、及び、電子装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1に記載の発明は、上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、基板の表面上に、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておき、筐体のうち、基板の表面と対向する上ケースの内面側に、少なくとも一部が弾性変形する支持部材を、基板の裏面側において平面略矩形状の複数辺を跨ぐように設け、上ケースの内面と基板の表面が対向するように、基板を支持部材と上ケースの内面との間に支持部材を弾性変形させた状態で配置して、支持部材の弾性変形の復元力により、基板を上ケースの内面に押し付けて発熱部品が上ケースに熱的に接続された保持状態とし、この保持状態で、基板を収容するように、上ケースと下ケースを組み付けることを特徴とする。
このように本発明によれば、支持部材の弾性変形の復元力により、基板を上ケースの内面に押し付ける。また、基板の表面上には、電子部品として、発熱部品と低背部品のみが実装されている。したがって、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。また、線状若しくは帯状の支持部材が、平面略矩形状の複数辺を跨いで基板を支持するので、基板裏面に対して広い範囲で支持部材が接することとなる。したがって、支持部材が基板裏面における電子部品実装部位を支持したとしても、支持部材により、安定して基板を支持することができる。すなわち、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
請求項1に記載の発明においては、請求項2に記載のように、予め端部が上ケースの内面における一定位置に固定された支持部材を弾性変形させつつ、支持部材と上ケースの内面との間に基板を配置しても良い。この場合、支持部材による基板の保持状態を容易に確保することができる。なお、支持部材は弾性変形するので、予め上ケースに固定しておいても、支持部材と上ケースとの間に基板を配置することができる。また、請求項2に記載の発明とは異なり、上ケースの内面と支持部材との間に基板を配置してから支持部材を上ケースに固定し、上ケースと下ケースを組み付けても良い。すなわち、支持部材を上ケースに予め固定しなくとも、上記した電子装置を形成することができる。
次に、請求項3に記載の発明は、上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、基板の表面上に、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておき、基板の表面と対向する上ケースに対し、上ケースに設けられた貫通孔を介して少なくとも一方の端部が筐体の外部に引き出され、基板の裏面側において平面略矩形状の複数辺を跨ぐように支持部材を設け、上ケースの内面と基板の表面が対向するように、支持部材と上ケースの内面との間に基板を配置した状態で、支持部材における端部を引っ張ることにより、基板を上ケースの内面に押し付けて発熱部品が上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする。
このように本発明によれば、貫通孔を介して筐体(上ケース)外に引き出された支持部材の端部を引っ張ることにより、基板を上ケースの内面に押し付ける。また、基板の表面上には、電子部品として、発熱部品と低背部品のみが実装されている。したがって、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。また、線状若しくは帯状の支持部材が、平面略矩形状の複数辺を跨いで基板を支持するので、基板裏面に対して広い範囲で支持部材が接することとなる。したがって、支持部材が基板裏面における電子部品実装部位を支持したとしても、支持部材により、安定して基板を支持することができる。すなわち、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
請求項3に記載の発明においては、請求項4に記載のように、基板を収容するように上ケースと下ケースを組み付けた後に、支持部材の端部を引っ張ることにより、基板を上ケースの内面に押し付けて発熱部品が上ケースに熱的に接続された保持状態となるようにしても良い。これによれば、上ケースと下ケースを組み付けた後に、支持部材を引っ張るので、組み付けによる支持部材の弛み等が生じることはない。したがって、放熱性を向上することができる。
次に、請求項5に記載の発明は、上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、基板の表面上に、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装し、基板の裏面上に実装された電子部品の少なくとも一部が樹脂によって被覆されるように、基板の裏面上に樹脂による保護部を形成し、保護部に下ケースの内面が接するように、上ケースと下ケースを組み付けることで、発熱部品が上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする。
このように本発明によれば、基板の裏面上に樹脂による保護部を形成した後に、保護部に下ケースの内面が接するように上ケースと下ケースを組み付ける。また、基板の表面上には、電子部品として、発熱部品と低背部品のみが実装されている。したがって、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。また、電子部品ではなく、基板の裏面に形成した保護部が下ケースの内面と広い範囲で接するので、基板が上ケースと下ケースの間で安定して支持される。すなわち、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
次に、請求項6に記載の発明は、上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、基板の表面上に、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておき、基板を収容するとともに、基板と下ケースとの間に袋部を配置するように、上ケースと下ケースを組み付け、袋部を膨らませることで、基板を組み付け状態の上ケースの内面に押し付けて、発熱部品が上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする。
このように本発明によれば、基板と下ケースとの間に配置した袋部を、上ケースと下ケースを組み付けた状態で膨らませることにより、基板を上ケースの内面に押し付ける。また、基板の表面上には、電子部品として、発熱部品と低背部品のみが実装されている。したがって、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。また、袋部が基板と広い範囲で接するので、袋部が基板裏面における電子部品実装部位を支持したとしても、安定して基板を支持することができる。すなわち、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
請求項6に記載の発明においては、請求項7に記載のように、筐体には貫通孔が設けられ、該貫通孔を介して、袋部内と外部とを連通する連通部の一端が外部に露出されており、連通部を介して袋部内に流体を注入することで、袋部を膨らませても良い。また、請求項8に記載のように、袋部内に配置した発泡剤によって生じたガスにより、袋部を膨らませても良い。
請求項1〜8いずれかに記載の発明においては、請求項9に記載のように、発熱部品が、柔軟性を有する熱伝導部材を介して、上ケースの内面に接触するようにしても良い。この場合、発熱部品の生じた熱が、熱伝導部材を介して上ケースに伝達されるので、熱伝導部材の厚さが厚いほど、熱抵抗が大きくなって放熱性が低下することとなる。しかしながら、請求項1〜8いずれかに記載の発明では、基板が上ケースの内面に押し付けられることで熱伝導部材の厚さも薄くなるので、放熱性を向上することができる。また、複数の発熱部品を実装する場合でも、各発熱部品上の熱伝導部材を薄くすることができる。
次に、請求項10に記載の発明は、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板と、基板の厚さ方向に分割された上ケース及び下ケースを組み付けてなる筐体とを備え、筐体の内部空間に基板が収容された電子装置であって、基板の表面上には、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみが実装され、基板の表面と対向する上ケースには、該上ケースとの固定部位の間が、上ケースの内面側において基板の裏面側における平面略矩形状の複数辺を跨ぐように支持部材が設けられ、基板は、その表面が上ケースの内面と対向するように支持部材と上ケースの内面との間に挟まれて、発熱部品が上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする。
このように本発明に係る電子装置は、支持部材と上ケースの内面との間に基板が挟まれることで、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態が確保されている。また、線状若しくは帯状の支持部材は、平面略矩形状の複数辺を跨いで基板を支持しており、基板裏面と広い範囲で接している。したがって、基板裏面における電子部品実装部位を支持したとしても、支持部材によって基板を安定的に支持することができる。すなわち、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
請求項10に記載の発明においては、請求項11に記載のように、支持部材の少なくとも一部が弾性変形するものであって、その端部が前記上ケースの内面に固定され、基板は、支持部材の弾性変形の復元力により、上ケースの内面に押し付けられ、発熱部品が上ケースに熱的に接続された構成としても良い。このような電子装置は、請求項1に記載の製造方法を用いて形成されたものである。したがって、その作用効果は、請求項1に記載の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
請求項11に記載の発明においては、請求項12に記載のように、支持部材として、その全体が弾性変形するものを採用しても良いし、請求項13に記載のように、その一部に弾性変形する部位としてのばね部を有するものを採用しても良い。いずれにおいても、支持部材の弾性変形の復元力により、発熱部品と上ケースとの熱的な接続状態を確保することができる。
請求項10に記載の発明においては、請求項14に記載のように、上ケースに貫通孔が設けられ、支持部材における少なくとも一方の端部が貫通孔を介して筐体の外部に引き出された状態で、支持部材が上ケースに固定された構成としても良い。このような電子装置は、請求項3に記載の製造方法を用いて形成されたものである。したがって、その作用効果は、請求項3に記載の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
請求項11〜14いずれかに記載の発明においては、請求項15に記載のように、支持部材の少なくとも1つが、基板における平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨いでいる構成としても良い。また、請求項16に記載のように、複数の支持部材が、基板における互いに異なる部位を跨いでいる構成としても良い。これらによれば、支持部材によって基板をより安定的に支持することができる。すなわち、複数の発熱部品が実装された場合でも、各発熱部品について放熱性を向上することができる。
請求項11〜16いずれかに記載の発明においては、請求項17に記載のように、支持部材の少なくとも1つが、基板の裏面における支持部材との対向部位上に実装された電子部品のうち、背の高い側から少なくとも1つの高背部品に対応する位置に、貫通孔を有する構成としても良い。これによれば、高背部品への応力集中を抑制することができる。また、基板(電子部品含む)と支持部材との接触面積が増えて、基板をより安定的に支持することができる。
請求項11〜17いずれかに記載の発明においては、請求項18に記載のように、基板の裏面に実装された電子部品として、発熱部品の裏部位上に実装された高背部品と、該高背部品とは異なる位置に実装された高背部品よりも背の低い部品を有し、支持部材の少なくとも1つが、高背部品及び基板の裏面における平面略矩形状の複数辺の端部に接する構成としても良い。このように、発熱部品の裏面側に高背部品を実装すると、発熱部品から上ケースへの放熱性を向上することができる。また、支持部材は、平面略矩形状の複数辺を跨いでおり、複数辺の端部とも接するので、高背部品への応力集中を抑制することができる。
次に、請求項19に記載の発明は、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板と、基板の厚さ方向に分割された上ケース及び下ケースを組み付けてなる筐体とを備え、筐体の内部空間に基板が収容された電子装置であって、基板の表面上には、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみが実装され、基板の裏面上には、実装された電子部品の少なくとも一部を被覆・保護する樹脂性の保護部が設けられ、組み付け状態で、保護部に前記下ケースの内面が接するように上ケースと下ケースの間で基板が挟持され、発熱部品が上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする。
このような電子装置は、請求項5に記載の製造方法を用いて形成されたものである。したがって、その作用効果は、請求項5に記載の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
次に、請求項20に記載の発明は、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板と、基板の厚さ方向に分割された上ケース及び下ケースを組み付けてなる筐体とを備え、筐体の内部空間に基板が収容された電子装置であって、基板の表面上には、電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみが実装され、内部空間における、基板の裏面と下ケースの内面との間の部位が、膨らんだ袋部によって埋められ、発熱部品が上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする。
このような電子装置は、請求項6に記載の製造方法を用いて形成されたものである。したがって、その作用効果は、請求項6に記載の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
請求項11〜20いずれかに記載の発明においては、請求項21に記載のように、発熱部品と上ケースの内面との間に、柔軟性を有する熱伝導部材が介在された構成としても良い。このような電子装置は、請求項9に記載の製造方法を用いて形成されたものである。したがって、その作用効果は、請求項9に記載の作用効果と同じであるので、その記載を省略する。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図である。図2は、上ケースに基板が保持された状態を示す平面図である。図3は、図2に示す保持状態を発熱部品の実装側から見た平面図であり、便宜上、上ケースを省略している。なお、図1に示す断面図は、図2のL1−L1線に対応するものである。
本実施形態に係る電子装置は、例えば車両のエンジンECU(Electric Control Unit)として用いられる電子制御装置として構成されている。図1〜図3に示すように、電子制御装置100は、要部として、基板としての回路基板10と、この回路基板10を内部空間21に収容する筐体20と、回路基板10と筐体20との熱的な接続状態を確保する支持部材50と、を有している。
回路基板10は、樹脂やセラミックなどからなる絶縁基材に、電極としてのランドを含む配線や配線間を接続するビアホール等(図示略)が形成された平面略矩形状の配線基板11と、この配線基板11の表面11a及び裏面11bに実装されたマイコン、パワートランジスタ、抵抗、コンデンサ、コネクタ等の電子部品12を有している。図1に示すように、パワートランジスタなどの過度に発熱する発熱部品12aは、回路基板10(配線基板11)の表面11a上のみに、例えばはんだ13を介して実装されている。また、表面11a上には、発熱部品12aとともに、発熱部品12aよりも表面11aからの高さが低いチップコンデンサなどの低背部品12bが実装されている。すなわち、回路基板10(配線基板11)の表面11aに実装された電子部品12のうち、発熱部品12aが最も背の高い部品となっている。そして、回路基板10(配線基板11)の裏面11b上には、発熱部品12aを除く電子部品12が実装されている。本実施形態では、裏面11b上に、発熱部品12aよりも背の高い高背部品であるアルミ電解コンデンサ12c、QFP12d、BGA12e、コネクタ12fなどが実装されている。
筐体20は、回路基板10の厚さ方向(板厚方向)に分割された2つの筐体構成部材を組み付けてなり、筐体構成部材として、回路基板10の表面11a(発熱部品12aの実装面)側に配置される上ケース30と、回路基板10の裏面11b側に配置される下ケース40とを有している。上ケース30及び下ケース40は、例えばアルミダイカスト、プレス加工、樹脂成形などによってそれぞれ形成されており、その形態としては、互いに組み付けた状態で内部空間21を構成し、該内部空間21に回路基板10を収容できるものであれば良い。なお、便宜上、回路基板10を基準として、筐体構成部材のうち、回路基板10の表面11a側に配置される部材を上ケース30、裏面11b側に配置される部材を下ケース40としたが、上ケース30と下ケース40の位置関係は、上下方向で特定されるものではない。例えば、使用条件下で、上ケース30が下ケース40よりも鉛直下方に位置しても良い。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、上ケース30が、平面略矩形の平板状となっている。また、下ケース40が、上ケース30によって蓋され、回路基板10の裏面11b上に実装された電子部品12と組み付け状態で接しないように、一面側(上ケース30側)に開口する所定深さをもった箱状となっている。下ケース40の底部も、回路基板10の外形に応じて略矩形状となっており、底部に連結する側壁部の上端側に、上ケース30の固定部位(周縁部30a)と対向するフランジ部40aが形成されている。そして、上ケース30の周縁部30aと下ケース40のフランジ部40aとが互いに接するように位置決めされた状態で、上ケース30及び下ケース40が螺子締結などによって互いに固定され、内部空間21を有する筐体20が構成されている。また、下ケース40における一つの側壁部には、コネクタ12fに対応したコネクタ用切り欠き部(図示略)が設けられており、回路基板10を収容するように上ケース30と下ケース40を組み付けた状態で、回路基板10及びコネクタ12fの一部が内部空間21に収容され、コネクタ12fの残りの部分(外部コネクタとの接続部分)が、コネクタ用切り欠き部を介して筐体20外に露出されるようになっている。
また、上ケース30には、少なくとも一部が弾性変形する支持部材50が、内面30b側(内部空間21内)において、回路基板10の裏面11b側における平面略矩形状の複数辺を跨ぐように固定されている。そして、回路基板10は、上ケース30の内面30bと表面11aが対向するように支持部材50と上ケース30の内面30bとの間に配置され、支持部材50の弾性変形の復元力により、上ケース30の内面30bに押し付けられた状態で保持されている。また、これにより、回路基板10の表面11a側に実装された電子部品12のうち、高背部品である発熱部品12aの上面(基板対向面の裏面)が、シリコンゲルなどの柔軟性を有する(粘弾性が低い)熱伝導部材14を介して、上ケース30の内面に接している。すなわち、発熱部品12aが、上ケース30と熱的に接続されている。
このように柔軟性を有する熱伝導部材14を、上ケース30の内面30bと発熱部品12aとの間に配置すると、密着性を向上することができる。すなわち、放熱性を向上することができる。また、柔軟性を有するので、発熱部品12aと上ケース30の内面30bとの間隔が一定でなくとも、発熱部品12aの局部に応力が集中し、破損が生じるのを抑制することができる。さらには、接着剤のように硬化しないため、発熱部品12aへの熱応力の印加を抑制することもできる。
本実施形態では、支持部材50全体が、ゴムなどの低弾性体を用いて帯状に形成されており、支持部材50における端部50a間の部位(中央部位)が、回路基板10の裏面11bにおける平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨ぐように、両端部50aが上ケース30の内面30bにおける周縁部30aを除く部位に接着固定されている。また、図2に示すように、同一の対向辺であって異なる部位を跨ぐように、2本の支持部材50が互いに平行配置されている。さらには、図3に示すように、支持部材50が、回路基板10における発熱部品12aの実装部位の裏面部位(裏面11bにおける発熱部品12aに対応する部位であって、裏面11b又は裏面11bに実装された電子部品12)と接触するとともに、配線基板11の裏面端部(裏面11bと端面11cとの角部)とも接触するように、上ケース30に固定されている。
次に、このように構成される電子制御装置100の製造方法の一例について説明する。図4は、図1に示す電子制御装置の製造方法を説明するための工程別断面図であり、(a)は、支持部材が固定された上ケースを準備する工程、(b)は回路基板を保持する工程、(c)は上ケースと下ケースを組み付ける工程を示している。なお、図4に示す破線は、回路基板10を支持部材50と上ケース30の内面30bとの間に配置する際に、支持部材50を弾性変形させた状態を示している。
先ず、図示しないが、表面11a及び裏面11bに電子部品12が実装された回路基板10として、表面11a上のみに発熱部品12aが実装され、表面11a上には、電子部品12として発熱部品12a及び低背部品12bのみが実装された平面略矩形状の回路基板10を準備する。
また、回路基板10の準備とともに、図4(a)に示すように、支持部材50が固定された上ケース30を準備する。本実施形態では、低弾性体からなる帯状の支持部材50を準備し、その両端部50aを、平板状の上ケース30の内面30bに固定する。詳しくは、後工程で、支持部材50における端部50a間の部位が、回路基板10の裏面11bにおける平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨ぐことができるように、所定長さを有する支持部材50の両端部50aを、上ケース内面30bの所定位置(周縁部30aの近傍部位)に接着固定する。なお、上ケース30への支持部材50の固定は、特に接着固定に限定されるものではない。例えば、上ケース30の内面にクリップ部材が一体的に設けられ、このクリップ部材によって端部50aを挟んで固定するようにしても良いし、締結によって固定しても良い。
次に、発熱部品12aの上面又は該上面と対向する上ケース30の内面の部位に熱伝導部材14を配置し、その後、回路基板10を支持部材50と上ケース30の内面30bとの間に配置する。具体的には、回路基板10の表面11aが上ケース30の内面30bと対向し、支持部材50における端部50a間の部位が、回路基板10の裏面11bにおける平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨ぐように、支持部材50を弾性変形(図4(a)に示す破線参照)させつつ配置する。このとき、支持部材50は、少なくとも、回路基板10の裏面11bにおける発熱部品12aの実装部位の裏面部位及び端部(角部)に当接して、回路基板10を支持する。すると、支持部材50の弾性変形の復元力により、回路基板10が上ケース30の内面30bに押し付けられ、高背部品である発熱部品12aの上面が、熱伝導部材14を介して上ケース30の内面と接することとなる。すなわち、発熱部品12aが、上ケース30と熱的に接続された状態となる。また、支持部材50による回路基板10の押し付けにより、柔軟性を有する熱伝導部材14が、発熱部品12aの上面と上ケース30の内面30bとの間で挟持され、その肉厚が薄くなる。このような状態が、図4(b)に示すように、支持部材50の復元力によって保持される。
次に、支持部材50によって上記した保持状態が維持された状態で、図4(c)に示すように、上ケース30と下ケース40を組み付ける。具体的には、上ケース30の周縁部30aと下ケース40のフランジ部40aとが互いに接するように位置決めした状態で、上ケース30及び下ケース40を螺子締結によって互いに固定する。これにより、内部空間21を有する筐体20が構成されるとともに、回路基板10が内部空間21に収容される。このようにして、図1〜図3に示した電子制御装置100を得ることができる。
このように、本実施形態に係る電子制御装置100(電子装置)及びその製造方法によれば、全体が低弾性体からなる帯状の支持部材50の弾性変形の復元力により、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けることができる。また、回路基板10の表面11a上には、電子部品12として、発熱部品12aと低背部品12bのみが実装されている。したがって、支持部材50の復元力により、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。また、支持部材50は、その全てが筐体20の内部空間21に配置されるので、内部空間21が防水空間とされる防水構造の電子制御装置100にも好適である。
しかしながら、弾性変形の復元力により、回路基板10を上ケース30に押し付けることのできる支持部材50としては、上記例に限定されるものではない。例えば、支持部材50の一部が弾性変形するものでも良い。その一例として、図6に示すように、ばね部51を有する支持部材50を採用することができる。図6に示す例では、支持部材50の両端にコイル状のばね部51が設けられ、その端部50aが上ケース30の内面30bに固定されている。そして、ばね部51が、樹脂や金属などからなる連結部52によって連結されている。この場合、金属からなる連結部52を採用すると、回路基板10の裏面11bに実装され、連結部52に接する電子部品12からと放熱性を向上することができる。なお、必要に応じて、金属からなる連結部52の表面に絶縁コートを施しても良い。図6は、変形例を示す断面図であり、図1に対応している。図6では、両端にばね部51を有する例を示したが、ばね部51の位置や個数は特に限定されるものではない。例えば、一方の端部のみにばね部51を有する構成としても良いし、上ケース30との固定部位を除く部位にばね部51を有する構成としても良い。また、支持部材50の形状も上記帯状に限定されるものではなく、例えば紐状(線状)でも良い。
また、回路基板10を上ケース30に押し付ける前の状態で、支持部材50が上ケース30に固定されており、支持部材50の復元力で、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付ける。したがって、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付ける工程と押し付けた状態を保持する工程(支持部材50を上ケース30に固定する工程)とを別工程として含む製造方法に比べて、製造工程を簡素化することができる。
また、本実施形態では、発熱部品12aと上ケース30の内面30bとの間に、柔軟性を有する熱伝導部材14を介在させている。熱伝導部材14は、図5に示す熱伝導部材14の厚さと熱抵抗との関係からも明らかなように、その厚さが厚いほど熱抵抗が大きくなり、放熱性が低下する。しかしながら本実施形態では、支持部材50の復元力により、発熱部品12aと上ケース30の内面30bとの間に介在させた熱伝導部材14の厚さを薄くすることができるので、放熱性をより向上することができる。図5は、熱伝導部材(シリコンゲル)の厚さと熱抵抗との関係(実測結果)を示す図であり、放熱フィンありとなしをともに示している。また、柔軟性を有する熱伝導部材14を介在させると、複数の発熱部品12aと上ケース30の内面30bとの間で間隔のばらつきが生じても、各発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保することができる。なお、上記したように、裏面11bに対して広い範囲で支持部材50が接するので、複数の発熱部品12aを実装する場合でも、各発熱部品12a上の熱伝導部材14を薄くすることができる。
また、本実施形態では、帯状の支持部材50が、平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨ぎ、少なくとも、回路基板10の裏面11bにおける発熱部品12aの実装部位の裏面部位及び端部(角部)に当接して回路基板10を支持する。したがって、裏面11bに対して広い範囲で支持部材50が接するので、支持部材50が裏面11bにおける電子部品12の実装部位を支持したとしても、支持部材50により回路基板10を安定的に支持し、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保することができる。また、支持部材50によって、発熱部品12aの実装部位の裏面部位を押すので、これにより、放熱性を向上することができる。これらの効果により、本実施形態に示すように、複数の発熱部品12aが実装された場合でも、各発熱部品12aについて、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保することができる。このように、回路基板10の裏面11bにおける支持部材50の当接部位に、電子部品12を実装することができるので、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
また、本実施形態では、複数(2本)の支持部材50が、回路基板10における互いに異なる部位を跨いでいるので、これによっても、回路基板10をより安定的に支持することができる。すなわち、複数の発熱部品12aが実装された場合でも、各発熱部品12aについて放熱性を向上することができる。
しかしながら、回路基板10に対する支持部材50の配置は上記例に限定されるものではない。少なくとも平面略矩形状の複数辺を跨ぐことで、弾性変形の復元力により、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けつつ、押し付けた状態を保持できれば良い。回路基板10の裏面11bの条件が同じであれば、回路基板10の裏面11bとの対向面積が大きいほど、回路基板10を安定的に支持することができる。例えば図7に示すように、支持部材50が、回路基板10における平面略矩形状の対向する角部同士を跨ぐようにしても良い。この場合も、図7に示すように、1本の支持部材50が、平面略矩形状の複数辺を跨いでおり、また、回路基板10との対向面積が大きくなっている。したがって、支持部材50により回路基板10を安定的に支持することができる。また図7に示すように、2本の支持部材50を交差させると、回路基板10をより安定的に支持することができる。それ以外にも、回路基板10における平面略矩形状の隣接する2辺を跨ぐようにしても良い。この場合、平面略矩形状の4つの辺(第1辺〜第4辺)のうち、互いに隣接する第1辺と第2辺を1本の支持部材50が跨ぎ、互いに隣接する第3辺と第4辺を1本の支持部材50が跨ぐようにすると、回路基板10をより安定的に支持することができる。図7は、変形例を示す平面図であり、図3に対応している。
なお、本実施形態では特に言及しなかったが、回路基板10の裏面11bにおける支持部材50との対向部位に実装されている電子部品12のうち、背の高い高背部品があると、支持部材50が高背部品に接するため、裏面11bにおける少なくとも高背部品の周囲部位が支持部材50と接触せず、回路基板10に対する押し付け力に偏りが生じることも考えられる。これに対し、例えば図8に示すように、支持部材50が、回路基板10の裏面11bにおける支持部材50との対向部位に実装されている電子部品12のうち、背の高い側から少なくとも1つの高背部品(図8では、アルミ電解コンデンサ12c)に対応する位置に、貫通孔53を有する構成としても良い。これによれば、高背部品への応力集中を抑制することができる。また、回路基板10と支持部材50との接触面積が増えて、回路基板10をより安定的に支持することができる。図8は、変形例を示す平面図であり、図2に対応している。なお、貫通孔53の個数が特に限定されるものではない。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、例えば図9及び図10に示すように、回路基板10の裏面11bにおける支持部材50との対向部位として発熱部品12aの裏部位を含み、該対向部位に実装される電子部品12のうち、最も背の高い高背部品(図9及び図10ではアルミ電解コンデンサ12c)を発熱部品12aの裏部位に実装しておく。そして、支持部材50が、高背部品と回路基板10の裏面11bにおける端部(角部)に接する構成としても良い。これによれば、保持状態で、支持部材50が高背部品に接するため、支持部材50の復元力により、高背部品の裏部位に実装されている発熱部品12aを、上ケース30の内面30bに効率よく押し付けることができる。すなわち、発熱部品12aから上ケース30への放熱性を向上することができる。また、支持部材50は、平面略矩形状の複数辺を跨いでおり、複数辺の端部とも接するので、高背部品への応力集中を抑制することができる。図9は、変形例を示す平面図であり、図1に対応している。図10は、図9に示す保持状態を発熱部品の実装側から見た平面図であり、図3同様、上ケースを省略している。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を、図11に基づいて説明する。図11は、第2実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図1に対応している。
第2実施形態に係る電子制御装置(電子装置)及びその製造方法は、第1実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、第1実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。
第1実施形態においては、弾性変形する支持部材50を用い、予め上ケース30に固定された支持部材50と上ケース30の内面30bとの間に回路基板10を配置し、支持部材50の弾性変形による復元力で、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けて保持する例を示した。これに対し、本実施形態においては、支持部材50を引っ張ることにより、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けて、発熱部品12aが上ケース30に熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする。なお、以下に示す例(図11)では、上ケース30の貫通孔を設けた点と、支持部材50の一部が貫通孔を介して筐体20の外部に引き出されている点以外は、第1実施形態に示した構成(図1)と同様である。
図11に示すように、上ケース30における周縁部30aの近傍には貫通孔31が設けられている。支持部材50は、回路基板10の裏面11b側において平面略矩形状の複数辺を跨ぐように設けられ、一方の端部50aが第1実施形態同様に上ケース30の内面30bに接着固定され、他方の端部50aが貫通孔31を介して内部空間21から筐体20の外部(上ケース30の内面30b側から外面側)に引き出されている。回路基板10は、支持部材50と上ケース30との間に配置された状態で、支持部材50を引っ張ることにより内面30bに押し付けられて発熱部品12aが上ケース30に熱的に接続された状態となっている。そして、この状態を保持(維持)するように、支持部材50における筐体20の外部へ引き出された部位の上ケース30との隣接部位が、貫通孔31よりも外形の大きい可動式のロック手段54によってロックされ、これにより、支持部材50が下ケース40側へ弛まないようになっている。本実施形態では、支持部材50を引っ張ることで回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けるので、支持部材50としては、弾性変形の復元力を発揮するものだけでなく、低弾性体やばね部を有さないもの(例えば金属線やシート状の樹脂など)も採用することができる。
次に、このような電子制御装置100の製造方法について説明する。先ず、第1実施形態同様の回路基板10と、支持部材50の固定された上ケース30を準備する。本実施形態では、後工程で、支持部材50における端部50a間の部位が、回路基板10の裏面11bにおける平面略矩形状の互いに対向する対向辺(複数辺)を跨ぐことができるように、所定長さを有する支持部材50の一方の端部50aを、上ケース30の内面30bにおける周縁部30aの近傍部位に例えば接着固定する。また、他方の端部50aを、上ケース30に設けられた貫通孔31を介して上ケース30の外面側に引き出す。
次に、発熱部品12aと上ケース30の内面30bと間に熱伝導部材14を介在させた後、回路基板10を支持部材50と上ケース30の内面30bとの間に配置する。具体的には、回路基板10の表面11aが上ケース30の内面30bと対向し、支持部材50における端部50a間の部位が、回路基板10の裏面11bにおける平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨ぐように配置する。そして、配置させた状態で、上ケース30の外面側に引き出された支持部材50の部位を引っ張ることで、回路基板10が上ケース30の内面30bに押し付けられ、高背部品である発熱部品12aの上面が、熱伝導部材14を介して上ケース30の内面と接する。すなわち、発熱部品12aが、上ケース30と熱的に接続された状態となる。このとき、柔軟性を有する熱伝導部材14の肉厚も薄くなる。さらに、外部へ引き出された支持部材50の部位における上ケース30との隣接部位を、ロック手段54によってロックすることで、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態が確保(保持)される。
そして、支持部材50によって上記した保持状態が維持された状態で、上ケース30と下ケース40を組み付けることで、内部空間21を有する筐体20が構成されるとともに、回路基板10が内部空間21に収容される。さらに本実施形態では、この組み付け後の状態で、上ケース30の外面側に引き出された支持部材50の部位を引っ張ることで、組み付け時にロックが緩んで支持部材50が僅かに弛んだとしても、ロック手段54を動かしてこの弛みを補正し、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態が確保(保持)するようにしている。このようにして、図11に示した電子制御装置100を得ることができる。
このように、本実施形態に係る電子制御装置100(電子装置)及びその製造方法によれば、上ケース30に設けた貫通孔31を介して、支持部材50の一方の端部50aを筐体20外に引き出している。したがって、筐体20外に引き出された支持部材50の部位を引っ張ることにより、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けることができる。また、回路基板10の表面11a上には、電子部品12として、発熱部品12aと低背部品12bのみが実装されている。したがって、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保することができる。
また、本実施形態でも、支持部材50が、平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨いで回路基板10を支持する。したがって、裏面11bに対して広い範囲で支持部材50が接するので、支持部材50が裏面11bにおける電子部品12の実装部位を支持したとしても、支持部材50により回路基板10を安定的に支持し、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保することができる。このように、回路基板10の裏面11bにおける支持部材50の当接部位に、電子部品12を実装することができるので、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。
また、本実施形態では、上ケース30と下ケース40を組み付けた後に、上ケース30の外面側に引き出された支持部材50の部位を引っ張る。したがって、組み付けによる支持部材50の弛み等が生じたとしても、この弛みを補正することができる。なお、本実施形態では、組み付け前の状態で、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態が確保されるように支持部材50を引っ張って固定する例を示した。しかしながら、組み付け前の状態では、熱的な接続状態を確保しない仮止め状態としておき、組み付け後に、熱的な接続状態を確保するようにしても良い。この場合、組み付け後に支持部材50を引っ張って熱的な接続状態を確保するので、組み付けにより支持部材50に弛み等が生じることはない。また、組み付け前の状態で、支持部材50を引っ張って熱的な接続状態を確保しておき、組み付け後に支持部材50の引っ張りを実施しなくても良い。しかしながら、組み付け後に支持部材50を引っ張るほうが、放熱性を向上することができる。
なお、本実施形態では、支持部材50の一端50a側のみが、筐体20の外部に引き出された例を示した。しかしながら、複数の端部50a(例えば帯状の支持部材50における両端部50a)が、貫通孔31を介して筐体20の外部に引き出された構成としても良い。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、支持部材50における少なくとも一方の端部50aが、上ケース30の貫通孔31を介して筐体20の外部に引き出される点を除き、それ以外の構成については、第1実施形態に示した構成(変形例を含む)を採用することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態を、図12に基づいて説明する。図12は、第3実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図1に対応している。
第3実施形態に係る電子制御装置(電子装置)及びその製造方法は、上記した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、上記した各実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。また、回路基板10の構成は、保護部を除けば、第1実施形態に示したもの(図1参照)と同様となっている。
本実施形態では、図12に示すように、回路基板10の裏面11b上に実装された複数の電子部品12のうち、コネクタ12f(図示略)を除く全てが、樹脂からなる保護部60によって被覆・保護されている。すなわち、回路基板10が保護部60を有している。そして、上ケース30と下ケース40を組み付けた状態で、上ケース30と下ケース40との間で回路基板10が挟持されている。詳しくは、保護部60に下ケース40の底部内面40bが接し、発熱部品12aが熱伝導部材14を介して上ケース30の内面に接している。すなわち、発熱部品12aが上ケース30と熱的に接続されている。
保護部60の構成材料としては、上ケース30と下ケース40との間で回路基板10が挟持された状態で殆んど変形しない程度の硬度を有する材料を採用することが好ましい。これによれば、挟持する際の保護部60の変形が抑制され、下ケース40と電子部品12の接触を防ぐことができる。また、保護部60の変形が抑制されるので、発熱部品12aから生じた熱の放熱性を向上することができる。本実施形態では、一例として、フィラー含有のエポキシ系樹脂を採用している。
次に、このような電子制御装置100の製造方法について説明する。先ず、第1実施形態同様の回路基板10を準備する。そして、回路基板10の裏面11b上に実装された複数の電子部品12のうち、挟持の際に下ケース40の挟持部位と対向する裏面11bの部位上に実装された電子部品12(回路基板10の裏面11bにおける電子部品12の配置領域であって下ケース40と接する部位に位置する電子部品12)が少なくとも被覆されるように、回路基板10の裏面11bに樹脂による保護部60を形成する。本実施形態では、回路基板10の裏面11b上に実装された複数の電子部品12のうち、コネクタ12f(図示略)を除く全てを被覆するように、保護部60を形成する。
また、筐体20を構成する上ケース30と下ケース40を準備する。本実施形態では、上記した実施形態のように、上ケース30に支持部材50を設けることはない。
そして、回路基板10を内部空間21に収容するように、上ケース30と下ケース40を組み付ける。本実施形態では、下ケース40の底部内面40bと保護部60とが対向するように、下ケース40に設けた段部41上に回路基板10の裏面11b側の周縁部を当接させて、下ケース40上に回路基板10を位置決め配置する。そして、この状態で、下ケース40に上ケース30を組み付ける。これにより、保護部60に下ケース40の底部内面40bの挟持部位が接し、発熱部品12aが上ケース30に熱的に接続された保持状態となる。本実施形態では、底部内面40bが平坦なため、保護部60に対して下ケース40が広い範囲で接触する。以上により、図12に示す電子制御装置100を得ることができる。
このように本実施形態に係る電子制御装置100(電子装置)及びその製造方法によれば、回路基板10の裏面11b上に実装された電子部品12のうち、少なくとも下ケース40の挟持部位と対向する裏面11bの部位に実装された電子部品12を、樹脂による保護部60によって被覆・保護する。そして、保護部60によって電子部品12が保護された状態で、上ケース30と下ケース40を組み付け、上ケース30と下ケース40との間で回路基板10を挟持する。また、回路基板10の表面11a上には、電子部品12として、発熱部品12aと低背部品12bのみが実装されている。したがって、挟持状態では、下ケース40の挟持部位である底部内面40bに保護部60が接触し、発熱部品12aが熱伝導部材14を介して上ケース30の内面30bと接触することとなる。これにより、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。
また、回路基板10の裏面11bに実装された電子部品12ではなく、保護部60が下ケース40の底部内面40bと広い範囲で接するので、回路基板10が上ケース30と下ケース40の間で安定して支持される。このように、回路基板10の裏面11bにおける下ケース40との接触部位(挟持部位)に、電子部品12を実装することができるので、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。さらには、下ケース40が電子部品12に接触しないので、電子部品12の応力集中を抑制することができる。
また、保護部60は、その全てが筐体20の内部空間21に配置されるので、内部空間21が防水空間とされる防水構造の電子制御装置100にも好適である。
なお、本実施形態では、下ケース40の底部内面40bが平坦であり、回路基板10の裏面11bにおけるコネクタ実装領域を除くほぼ全域が、保護部60によって被覆される例を示した。しかしながら、保護部60は、挟持状態で、少なくとも下ケース40に接する部位に設けられていれば良い。例えば下ケース40の底部に局所的な凸部を設け、回路基板10の裏面11bにおける凸部と対向する部位のみに、保護部60を設けても良い。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態を、図13及び図14に基づいて説明する。図13は、第4実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図1に対応している。図14は、図13に示す電子制御装置の製造方法を説明するための工程別断面図であり、(a)は、下ケースに回路基板を配置する工程、(b)は上ケースと下ケースを組み付ける工程、(c)は袋部を膨張させる工程を示している。
第4実施形態に係る電子制御装置(電子装置)及びその製造方法は、上記した各実施形態によるものと共通するところが多いので、以下、共通部分については詳しい説明は省略し、異なる部分を重点的に説明する。なお、上記した各実施形態に示した要素と同一の要素には、同一の符号を付与するものとする。また、回路基板10の構成は、第1実施形態に示したもの(図1参照)と同様となっており、筐体20(上ケース30及び下ケース40)の構成は、第3実施形態に示したもの(図12参照)と同様となっている。
本実施形態では、図13に示すように、筐体20の内部空間21における、回路基板10の裏面11bと下ケース40の底部内面40bとの間が、膨らんだ袋部61によって埋められ、これにより、回路基板10が上ケース30側に押し付けられて、発熱部品12aが上ケース30に熱的に接続されている。
このような袋部61としては、上ケース30と下ケース40を組み付けた状態で、膨張するものであれば採用することができる。本実施形態では、その一例として、発泡剤を該発泡剤や発生するガスに対する耐性を有した樹脂からなる袋部61内に配置し、この発泡剤を加熱分解して生じる窒素ガスや炭酸ガスなどのガスで、袋部61が発泡前よりも膨張されている。
次に、このような電子制御装置100の製造方法について説明する。先ず、第1実施形態同様の回路基板10を準備する。また、第3実施形態同様の上ケース30及び下ケース40を準備する。本実施形態でも、上記した第1,第2実施形態のように、上ケース30に支持部材50を設けることはない。
そして、回路基板10を内部空間21に収容するとともに、内部空間21における回路基板10と下ケース40と間に袋部61を配置するように、上ケース30と下ケース40を組み付ける。本実施形態では、図14(a)に示すように、下ケース40の底部内面40b上に、図示しない発泡剤を有する袋部61を配置し、この状態で、下ケース40の底部内面40bと裏面11bとが対向するように、下ケース40に設けた段部41上に回路基板10の裏面11b側の周縁部を当接させつつ下ケース40上に回路基板10を位置決め配置する。そして、この状態で、図14(b)に示すように、下ケース40に上ケース30を組み付ける。
上ケース30と下ケース40の組み付け後、下ケース40を介して袋部61を加熱する。すると、袋部61内の発泡剤が分解されて窒素ガスや炭酸ガスなどのガスを生じる。そして、袋部61が発泡前よりも膨張し、図14(c)に示すように、筐体20の内部空間21における、回路基板10の裏面11bと下ケース40の底部内面40bとの間を埋める。換言すれば、袋部61が回路基板10の裏面11bと広い範囲で接触する。この膨張により、回路基板10は上ケース30側に押し付けられ、発熱部品12aが上ケース30に熱的に接続された保持状態となる。以上により、図13に示す電子制御装置100を得ることができる。
このように本実施形態に係る電子制御装置100(電子装置)及びその製造方法によれば、袋部61を膨張させることにより、回路基板10を上ケース30の内面30bに押し付けることができる。また、回路基板10の表面11a上には、電子部品12として、発熱部品12aと低背部品12bのみが実装されている。したがって、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保し、放熱性を向上することができる。
また、袋部が回路基板10の裏面11bと広い範囲で接するので、袋部61を介して、回路基板10が上ケース30と下ケース40の間で安定して支持される。したがって、回路基板10の裏面11bにおける袋部61との接触部位に、電子部品12を実装することができるので、放熱性を向上しつつ基板実装密度も向上することができる。さらには、下ケース40が電子部品12に接触しないので、電子部品12の応力集中を抑制することができる。
また、支持部材50は、その全てが筐体20の内部空間21に配置されるので、内部空間21が防水空間とされる防水構造の電子制御装置100にも好適である。
なお、本実施形態においては、袋部61の膨張方法として、発泡剤を用いた熱分解型の化学的発泡法を用いる例を示した。しかしながら、袋部61の膨張方法は上記例に限定されるものではない。それ以外の化学的発泡法(例えば化学反応法)や物理的発泡法(例えば揮発性液体法)、架橋処理発泡法など周知の発泡方法を採用しても良い。例えば図15に示すように、袋部61内に流体を注入することで、袋部を膨らませても良い。図15(aに示すように、下ケース40の底部には貫通孔42が設けられており、底部内面40b上に配置された袋部61は、貫通孔62を挿通する連通部62を介して、筐体20の外部と連通されている。このような袋部61を配置した状態で、回路基板10を下ケース40上に配置する。そして、図15(b)に示すように、上ケース30と下ケース40とを組み付けた後、連通部62を介して袋部61内に流体(例えば空気)を注入することで袋部61を膨張させる。これにより、回路基板10が上ケース30側に押し付けられ、発熱部品12aと上ケース30との熱的な接続状態を確保することができる。なお、逆支弁構造や、栓をすることで、袋部61からの流体の漏れを抑制することができる。図15は、製造方法の変形例を示す工程別断面図であり、(a)は、下ケースに回路基板を配置する工程、(b)は上ケースと下ケースを組み付ける工程、(c)は袋部を膨張させる工程を示している。
また、本実施形態では、上ケース30と下ケース40を組み付けてから、袋部61の膨張を開始する例を示した。しかしながら、袋部61の膨張がゆっくりである場合には、回路基板10を筐体20(下ケース40)に配置した時点で、袋部61の膨張を開始しても良い。すなわち、上ケース30と下ケース40を組み付けが終わった後に、袋部61の膨張が終了し、その時点で発熱部品12aと上ケース30の熱的な接続状態が確保されるものであれば良い。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、筐体20を構成する2つの筐体構成部材のうち、上ケース30が平板状とされ、下ケース40が一面側に開口する箱状とされる例を示した。しかしながら、上ケース30と下ケース40の形状(筐体20における上ケース30と下ケース40との分割位置)は、上記例に限定されるものではない。しかしながら、上ケース30をそこの深い一面側に開口する箱状とすると、上記した第1実施形態の構成では、支持部材50と上ケース30の内面30bとの間に、回路基板10を配置しにくくなる。したがって、第1実施形態に示す構成では、上ケース30を平板状若しくはそこの浅い箱状とすることが好ましい。
第3,第4実施形態では、下ケース40上に回路基板10を配置してから、上ケース30と下ケース40を組み付ける例を示した。しかしながら、上ケース30上に回路基板10を配置してから、上ケース30と下ケース40を組み付けても良い。
第1実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図である。 上ケースに基板が保持された状態を示す平面図である。 図2に示す保持状態を発熱部品の実装側から見た平面図である。 図1に示す電子制御装置の製造方法を説明するための工程別断面図であり、(a)は、支持部材が固定された上ケースを準備する工程、(b)は回路基板を保持する工程、(c)は上ケースと下ケースを組み付ける工程を示している。 熱伝導部材の厚さと熱抵抗との関係を示す図である。 変形例を示す断面図である。 変形例を示す平面図である。 変形例を示す平面図である。 変形例を示す断面図である。 図9に示す保持状態を発熱部品の実装側から見た平面図である。 第2実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図である。 第4実施形態に係る電子制御装置の概略構成を示す断面図であり、第1実施形態に示した図1に対応している。 図13に示す電子制御装置の製造方法を説明するための工程別断面図であり、(a)は、下ケースに回路基板を配置する工程、(b)は上ケースと下ケースを組み付ける工程、(c)は袋部を膨張させる工程を示している。 製造方法の変形例を示す工程別断面図であり、(a)は、下ケースに回路基板を配置する工程、(b)は上ケースと下ケースを組み付ける工程、(c)は袋部を膨張させる工程を示している。
符号の説明
10・・・回路基板(基板)
11a・・・表面
11b・・・裏面
12・・・電子部品
12a・・・発熱部品
20・・・筐体
30・・・上ケース
40・・・下ケース
50・・・支持部材
100・・・電子制御装置(電子装置)

Claims (21)

  1. 上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、
    前記基板の表面上に、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておき、
    前記筐体のうち、前記基板の表面と対向する前記上ケースの内面側に、少なくとも一部が弾性変形する支持部材を、前記基板の裏面側において平面略矩形状の複数辺を跨ぐように設け、前記上ケースの内面と前記基板の表面が対向するように、前記基板を前記支持部材と前記上ケースの内面との間に前記支持部材を弾性変形させた状態で配置して、前記支持部材の弾性変形の復元力により、前記基板を前記上ケースの内面に押し付けて前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続された保持状態とし、
    この保持状態で、前記基板を収容するように、前記上ケースと前記下ケースを組み付けることを特徴とする電子装置の製造方法。
  2. 予め端部が前記上ケースの内面における一定位置に固定された前記支持部材を弾性変形させつつ、前記支持部材と前記上ケースの内面との間に前記基板を配置することを特徴とする請求項1に記載の電子装置の製造方法。
  3. 上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、
    前記基板の表面上に、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておき、
    前記基板の表面と対向する前記上ケースに対し、前記上ケースに設けられた貫通孔を介して少なくとも一方の端部が前記筐体の外部に引き出され、前記基板の裏面側において平面略矩形状の複数辺を跨ぐように支持部材を設け、
    前記上ケースの内面と前記基板の表面が対向するように、前記支持部材と前記上ケースの内面との間に前記基板を配置した状態で、前記支持部材における端部を引っ張ることにより、前記基板を前記上ケースの内面に押し付けて前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする電子装置の製造方法。
  4. 前記基板を収容するように前記上ケースと前記下ケースを組み付けた後に、前記支持部材の端部を引っ張ることにより、前記基板を前記上ケースの内面に押し付けて前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする請求項3に記載の電子装置の製造方法。
  5. 上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、
    前記基板の表面上に、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装し、
    前記基板の裏面上に実装された前記電子部品の少なくとも一部が樹脂によって被覆されるように、前記基板の裏面上に樹脂による保護部を形成し、
    前記保護部に前記下ケースの内面が接するように、前記上ケースと前記下ケースを組み付けることで、前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする電子装置の製造方法。
  6. 上ケースと下ケースを組み付けてなる筐体内に、電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板を収容してなる電子装置の製造方法であって、
    前記基板の表面上に、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみを実装しておき、
    前記基板を収容するとともに、前記基板と前記下ケースとの間に袋部を配置するように、前記上ケースと前記下ケースを組み付け、
    前記袋部を膨らませることで、前記基板を組み付け状態の前記上ケースの内面に押し付けて前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続された保持状態とすることを特徴とする電子装置の製造方法。
  7. 前記筐体には貫通孔が設けられ、該貫通孔を介して、前記袋部内と外部とを連通する連通部の一端が外部に露出されており、
    前記連通部を介して前記袋部内に流体を注入することで、前記袋部を膨らませることを特徴とする請求項6に記載の電子装置の製造方法。
  8. 前記袋部内に配置した発泡剤によって生じたガスにより、前記袋部を膨らませることを特徴とする請求項6に記載の電子装置の製造方法。
  9. 前記発熱部品は、柔軟性を有する熱伝導部材を介して、前記上ケースの内面に接触することを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載の電子装置の製造方法。
  10. 電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板と、
    前記基板の厚さ方向に分割された上ケース及び下ケースを組み付けてなる筐体とを備え、
    前記筐体の内部空間に前記基板が収容された電子装置であって、
    前記基板の表面上には、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみが実装され、
    前記基板の表面と対向する前記上ケースには、該上ケースとの固定部位の間が、前記上ケースの内面側において前記基板の裏面側における平面略矩形状の複数辺を跨ぐように支持部材が設けられ、
    前記基板は、表面が前記上ケースの内面と対向するように前記支持部材と前記上ケースの内面との間に挟まれて、前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする電子装置。
  11. 前記支持部材は、少なくとも一部が弾性変形するものであって、その端部が前記上ケースの内面に固定され、
    前記基板は、前記支持部材の弾性変形の復元力により、前記上ケースの内面に押し付けられ、前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
  12. 前記支持部材は、その全体が弾性変形することを特徴とする請求項11に記載の電子装置。
  13. 前記支持部材は、その一部に弾性変形する部位としてのばね部を有することを特徴とする請求項11に記載の電子装置。
  14. 前記上ケースには貫通孔が設けられ、
    前記支持部材は、少なくとも一方の端部が前記貫通孔を介して前記筐体の外部に引き出された状態で、前記上ケースに固定されていることを特徴とする請求項10に記載の電子装置。
  15. 前記支持部材の少なくとも1つは、前記基板における平面略矩形状の互いに対向する対向辺を跨いでいることを特徴とする請求項11〜14いずれか1項に記載の電子装置。
  16. 複数の前記支持部材が、前記基板における互いに異なる部位を跨いでいることを特徴とする請求項11〜15いずれか1項に記載の電子装置。
  17. 前記支持部材の少なくとも1つは、前記基板の裏面における前記支持部材との対向部位上に実装された前記電子部品のうち、背の高い側から少なくとも1つの高背部品に対応する位置に、貫通孔を有することを特徴とする請求項11〜16いずれか1項に記載の電子装置。
  18. 前記基板の裏面に実装された前記電子部品として、前記発熱部品の裏部位上に実装された高背部品と、該高背部品とは異なる位置に実装された前記高背部品よりも背の低い部品を有し、
    前記支持部材の少なくとも1つは、前記高背部品及び前記基板の裏面における平面略矩形状の複数辺の端部に接していることを特徴とする請求項11〜17いずれか1項に記載の電子装置。
  19. 電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板と、
    前記基板の厚さ方向に分割された上ケース及び下ケースを組み付けてなる筐体とを備え、
    前記筐体の内部空間に前記基板が収容された電子装置であって、
    前記基板の表面上には、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみが実装され、
    前記基板の裏面上には、実装された前記電子部品の少なくとも一部を被覆・保護する樹脂性の保護部が設けられ、
    組み付け状態で、前記保護部に前記下ケースの内面が接するように前記上ケースと前記下ケースの間で前記基板が挟持され、前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする電子装置。
  20. 電子部品が表裏面にそれぞれ実装された平面略矩形状の基板と、
    前記基板の厚さ方向に分割された上ケース及び下ケースを組み付けてなる筐体とを備え、
    前記筐体の内部空間に前記基板が収容された電子装置であって、
    前記基板の表面上には、前記電子部品として、発熱部品及び該発熱部品よりも背の低い低背部品のみが実装され、
    前記内部空間における、前記基板の裏面と前記下ケースの内面との間の部位が、膨らんだ袋部によって埋められ、前記発熱部品が前記上ケースに熱的に接続されていることを特徴とする電子装置。
  21. 前記発熱部品と前記上ケースの内面との間に、柔軟性を有する熱伝導部材が介在されていることを特徴とする請求項11〜20いずれか1項に記載の電子装置。
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