本発明の実施の一形態を図1ないし図9に基づいて説明する。この場合において、図10に基づいて説明した部分と同一部分は同一符号で示し、その説明も適宜省略する。
図1は、プリンタ制御回路が用いられるPOS端末11の斜視図である。ドロワ12に載置されてPOS端末11が設けられている。POS端末11は、その上面にキーボード13と、鍵キー14と、表示器15とを有し、更に、レシート発行口16も上面に備えている。レシート発行口16の近傍には、人体センサ17が配置されている。人体センサ17は、レシート発行口16を挟んでその両側に一対設けられている。
図2は、プリンタ制御回路の全体構成を示すブロック図である。本実施の形態のプリンタ制御回路は、前述した主制御部101に対して、レシートプリンタ201を制御するプリントデータ制御部202、カッタ制御部203及びモータ制御部204と、ジャーナルプリンタ301を制御するプリントデータ制御部302及びモータ制御部304とが接続されて構成されている。レシートプリンタ201は、前述したように、紙送り用の第1のステッピングモータ201aと印字ヘッド201bと用紙を切断するためのカッタ201cとから構成されるメカ系を備えており、その用紙排出口(図示せず)を図1に示すレシート発行口16に連絡させている。レシートプリンタ201のプリントデータ制御部202は印字ヘッド201bを制御し、カッタ制御部203はカッタ201cを制御し、モータ制御部204は第1のステッピングモータ201aを制御する。また、ジャーナルプリンタ301も、紙送り用の第2のステッピングモータ301aと印字ヘッド301bとを備えている。ジャーナルプリンタ301のプリントデータ制御部302は印字ヘッド301bを制御し、モータ制御部304は第2のステッピングモータ301aを制御する。
レシートプリンタ201の印字ヘッド201b及びジャーナルプリンタ301の印字ヘッド301bとしては、一例として、複数個の発熱素子による発熱素子列を一列に配列させたラインサーマルプリンタヘッドが用いられる(図示せず)。
図3は、プリンタ制御回路を構成する主制御部101から出力される信号を示すブロック図である。主制御部101は、前述したように、レシートプリンタ201及びジャーナルプリンタ301を制御するために各種の信号を出力する。これらの信号としては、既に紹介した選択信号(PRJSEL)、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)及び電流制御信号(MT−RI01)の他に、表2に列挙されている信号がある。
表2中、電流制御信号は、既に説明したMT−RI01の他に、MT−JI01も示されている。電流制御信号(MT−RI01)は、レシートプリンタ201が有している第1のステッピングモータ201aの各相に付与する駆動信号の電流レベルを制御するための信号であるのに対して、電流制御信号(MT−JI01)は、ジャーナルプリンタ301が有している第2のステッピングモータ301aの各相に付与する駆動信号の電流レベルを制御するための信号である。つまり、電流制御信号(MT−RI01)は、第1のモータドライバ205が有している電流レベル切替端子(I02、I01、I12、I11)に入力され、その出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される第1のステッピングモータ201aの各相に付与する駆動信号の電流レベルを制御する。これに対して、電流制御信号(MT−JI01)は、第2のモータドライバ305が有している電流レベル切替端子(I02、I01、I12、I11)に入力され、その出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される第2のステッピングモータ301aの各相に付与する駆動信号の電流レベルを制御する。
図4は、レシートプリンタ用のモータ制御部204を示す回路図である。モータ制御部204は、その主体をなす第1のモータドライバ205に、保護回路211、ラッチ回路としての第1のラッチ回路221、切替応動遅延回路231及び人体反応遅延回路241が接続されて構成されている。以下、それらの第1のモータドライバ205、保護回路211、第1のラッチ回路221、切替応動遅延回路231及び人体反応遅延回路241について詳細に説明する。
(第1のモータドライバ205)
第1のモータドライバ205は、前述したように、集積回路によって構成されたモータドライバであり、一例として、新電元工業株式会社製のMTD2018G−3072という定電流ステッピングモータドライバが用いられる。図4中、第1のモータドライバ205にはピン番号(PinNo.)を付してある。表3には、個々のピン番号について、端子名とその機能とを表示している。
第1のモータドライバ205は、ピン番号「2、11」のロジック電源端子(VCC1、VCC2)に供給される電力によってロジック動作し、ピン番号「3、10」の駆動電源端子(VMM1、VMM2)に供給される電力をピン番号「9、4、7、6」の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する。そこで、ロジック電源端子(VCC1、VCC2)には3.3Vの電圧供給がなされ、駆動電源端子(VMM1、VMM2)には24Vの電圧供給がなされている。そして、第1のモータドライバ205には、ピン番号「18」のロジック回路用のグランド(GND)と、ピン番号「25、26」のグランド(FIN1、FIN2)とが確保されている。
第1のモータドライバ205は、前述したように、ピン番号「19」のスタンバイ端子(STB)にHレベルである起動信号が入力されることによって起動する。この際のロジックを表4に示す。
図5は、モータドライバ(第1のモータドライバ205、第2のモータドライバ305(図6参照))が入力されたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に応じて生成する紙送り用のステッピングモータ(第1のステッピングモータ201a、第2のステッピングモータ301a(図6参照))に供給する各相の駆動信号(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)を示すタイミングチャートである。ここでは、図4に加えて図5も参照しながら、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に応じて駆動信号(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)を生成するロジックについて説明する。前述したように、第1のモータドライバ205は、主制御部101から送信されたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)をそれぞれピン番号「1、12」の入力端子(PHA1、PHA2)に入力する。そして、第1のモータドライバ205は、そのロジック動作により、入力端子(PHA1、PHA2)に入力されたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に応じた駆動信号を生成する。図5に示すピン番号「9、4、7、6」の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する信号がその駆動信号である。このような駆動信号を生成する際に第1のモータドライバ205が実行するのが、表5に示すロジックである。
表5に示すロジックは、第1のモータドライバ205において、ピン番号「22、15」の内部コンパレータ設定端子(VS1、VS2)に接続された回路と、ピン番号「20、17」のチョッピング周波数OFF時間設定端子(CR1、CR2)に接続された積分回路とに従い実行される。その結果、第1のモータドライバ205は、ピン番号「9、4、7、6」の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から、1/4周期ずつずれた駆動信号を出力する。そして、出力された駆動信号はレシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aに供給され、第1のステッピングモータ201aが2−2相励磁方式で駆動され、レシートプリンタ201での紙送りが実行される。
ついで、図4を参照して、第1のモータドライバ205が出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流レベルについて説明する。第1のモータドライバ205は、ピン番号「21、16」の基準電圧入力端子(VREF1、VREF2)に3.3Vに基づく2.5Vの電圧供給がなされており、ピン番号「5、8」の抵抗接続端子(SENSE1、SENSE2)に電流設定値を決める抵抗が接続されている。基準電圧入力端子(VREF1、VREF2)に供給される3.3Vの電圧は電流の設定値を決める基準電圧であり、この基準電圧に対する抵抗接続端子(SENSE1、SENSE2)に接続された抵抗の抵抗値によって、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流値が決定される。
もっとも、ここで決定されるのは、制限されることがない100%の電流値である。第1のモータドライバ205は、前述したように、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流値を制限し、その電流レベルを変更することができる。このような電流レベルの変更に使用されるのが、ピン番号「13、24、14、23」の電流レベル切替端子(I02、I01、I12、I11)に対する電流制限信号(MT−RI01等)の入力である。
ここで重要なことは、図10に示す従来の第1のモータドライバ205では、電流レベル切替端子(I02、I01、I12、I11)に対して主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)のみが入力されていたのに対して、本実施の形態の第1のモータドライバ205では、後述する切替応動遅延回路231及び人体反応遅延回路241からも電流制限信号が入力されるという点である。つまり、電流レベル切替端子(I02、I01、I12、I11)は、入力される電流制御信号の出所から見た観点として、一対に分けられる。一つは、電流レベル切替端子(I02、I01)であり、もう一つは電流レベル切替端子(I12、I11)である。そして、一方の組の電流レベル切替端子(I12、I11)には主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)が入力され、もう一方の組の電流レベル切替端子(I02、I01)には主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)又は切替応動遅延回路231若しくは人体反応遅延回路241からの電流制限信号が入力される。そして、前掲の表1に示すように、第1のモータドライバ205は、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流レベルを、電流レベル切替端子(I02、I01)と電流レベル切替端子(I12、I11)とにそれぞれ入力される信号がLLレベルの場合には100%、HLレベルの場合には67%、LHレベルの場合には33%、そしてHHレベルの場合には0%に制限する。
そこで、本実施の形態では、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I02、I01)と電流レベル切替端子(I12、I11)とに、レシートプリンタ201の駆動制御時にはLLレベルの信号が入力され、ジャーナルプリンタ301の駆動制御時にはHHレベルの信号が入力されるように回路構成されている。これにより、第1のモータドライバ205は、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流レベルを、レシートプリンタ201の駆動制御時には100%、ジャーナルプリンタ301の駆動制御時には0%とする。これに加えて、本実施の形態では、レシート発行口16の近傍に配置されている人体センサ17が人体、より詳細には人の手指を検知した場合に所定時間(第1の所定時間)だけ、あるいは、駆動制御をレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行させるに際しての所定時間(第2の所定時間)だけ、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I02、I01)と電流レベル切替端子(I12、I11)とにLHレベルの信号が入力されるように回路構成されている。これにより、その所定時間だけ、レシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aが弱励磁されることになる。
(保護回路211)
前述したように、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)には、主制御部101が出力する選択信号(PRJSEL)が起動信号として入力される。この場合の起動信号は、表4に示すように、Hレベルの信号である。したがって、第1のモータドライバ205は、スタンバイ端子(STB)にHレベルの起動信号が入力されることにより起動し、主制御部101から送信されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に応じて生成した第1のステッピングモータ201aの駆動信号を出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する。このため、もしも、主制御部101に何らかの誤動作が発生し、主制御部101が適当なタイミングでモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を出力しなくなると、第1のステッピングモータ201aに過電流が流れて焼付け等の損傷が発生してしまう可能性がある。そこで、本実施の形態では、主制御部101から出力されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)が適当なタイミングで出力されているかどうかを保護回路211で検証する。そして、保護回路211は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)が適当なタイミングで出力されていない場合には、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)の入力信号をHレベルからLレベルに切り替え、第1のモータドライバ205の動作を停止し、第1のステッピングモータ201aの保護を図る。
このような回路動作を実行する保護回路211の主体をなすのが第1の単安定マルチバイブレータ212である。第1の単安定マルチバイブレータ212は、集積回路によって構成されたICである。一例として、第1の単安定マルチバイブレータ212として、株式会社東芝製のTC74VHC123を用いることができる。この素子は、シリコンゲートCMOS技術を用いた超高速CMOS2回路入り単安定マルチバイブレータであり、リトリガタイプである。図4中、第1の単安定マルチバイブレータ212にはピン番号(PinNo.)を付してある。表6には、個々のピン番号について、端子名とその機能とを表示している。
第1の単安定マルチバイブレータ212は、ピン番号「9、10」の入力端子(/A、B)と、ピン番号「5、12」の出力端子(Q、/Q)と、ピン番号「6、7」の出力時間設定端子(CX、RX/CX)と、ピン番号「11」のリセット端子(/CLR)とを有している。主制御部101は、レシートプリンタ201及びジャーナルプリンタ301を起動させるに際してプリンタ電源ON信号(PP−ON)をHレベルで出力し、その動作を停止させる場合にはプリンタ電源ON信号(PP−ON)をLレベルで出力する。このようなプリンタ電源ON信号(PP−ON)を入力するのがピン番号「10」の入力端子(B)である。これに対して、もう一方のピン番号「9」の入力端子(/A)には、主制御部101からのモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)が入力される。これらのモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)は、第1のアンドゲート213に入力される。そして、第1のアンドゲート213の出力が更に第2のアンドゲート214に入力され、この第2のアンドゲート214の出力が第1の単安定マルチバイブレータ212の入力端子(/A)に入力される。第2のアンドゲート214のもう一つの入力端子には、第1の単安定マルチバイブレータ212のH出力端子であるピン番号「5」の出力端子(Q)が出力する出力信号が入力される。
ここで、第1のアンドゲート213と第2のアンドゲート214とには、一例として、株式会社東芝製のTC74VHC08FTを用いることができる。この素子は、シリコンゲートCMOS技術を用いた超高速CMOS2入力アンドゲートであり、二つの入力端子に入力される信号がHHの場合にのみ出力端子からHレベルの信号を出力し、それ以外の場合にはLレベルの信号を出力する。
そこで、主制御部101がモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を出力している間、第1の単安定マルチバイブレータ212には、ピン番号「9」の入力端子(/A)にHとLとを繰り返す信号が入力されることになる。図5に示すように、モータ制御信号(MT−PH1)とモータ制御信号(MT−PH2)とは1/4周期ずつずれている。このため、第1のアンドゲート213の入力端子に入力される信号は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の1/4周期分だけHHとなり、3/4周期分はLLかHLかLHかのいずれかとなる。第1の単安定マルチバイブレータ212は、ピン番号「10」の入力端子(B)にHレベルのプリンタ電源ON信号(PP−ON)が入力されている条件下で、入力端子(/A)の立下りエッジでトリガし、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された抵抗とコンデンサとにより構成された積分回路の時定数によって決まる時間だけピン番号「5」の出力端子(Q)からHレベルの信号を出力する。第1の単安定マルチバイブレータ212は、前述したようにリトリガタイプであるため、入力端子(/A)に再びHレベルの信号が入力されてこれがLレベルに立ち下がると、その立下りエッジでトリガして出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路により決定される時定数分のタイマ動作を再スタートさせる。この場合の積分回路の時定数は、一例として100msecである。したがって、100msecの間に入力端子(/A)に立ち下がり信号が入力され続ければ、出力端子(Q)からHレベルの信号が出力し続けられる。これに対して、100msecの間に入力端子(/A)に立ち下がり信号が入力されなくなると、出力端子(Q)からLレベルの信号が出力することになる。
このような第1の単安定マルチバイブレータ212の出力端子(Q)から出力される信号は、第3のアンドゲート215の一方の入力端子に入力される。この第3のアンドゲート215にも、一例として、第1のアンドゲート213等と同一の株式会社東芝製のTC74VHC08FTを用いることができる。そして、その第3のアンドゲート215のもう一方の入力端子には、主制御部101から送信される選択信号(PRJSEL)が入力され、第3のアンドゲート215の出力端子は第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に接続されている。
したがって、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)には、第3のアンドゲート215の一方の入力端子に主制御部101から入力される選択信号(PRJSEL)と、もう一方の入力端子に第1の単安定マルチバイブレータ212の出力端子(Q)から入力される信号とが、共にHレベルである場合にのみHレベルの信号が入力されることになる。その結果、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に主制御部101からのHレベルの選択信号(PRJSEL)が入力されていたとしても、主制御部101が出力するモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)のタイミングが不適当なタイミングになると、スタンバイ端子(STB)にはLレベルの信号が入力される。この場合には、第1の単安定マルチバイブレータ212の出力端子(Q)からはLレベルの信号が出力され、これが第3のアンドゲート215の一方の入力端子に入力される結果、その出力がLレベルとなり、このLレベルの信号が第2のオアゲート252を介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に入力されるからである。これにより、第1のモータドライバ205を安全に停止させることができ、主制御部101が出力するモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)のタイミングが不適当なタイミングとなることによって生ずることがある過電流等の危険から、第1のステッピングモータ201aを確実に保護することができる。
(第1のラッチ回路221)
本実施の形態中、第1のモータドライバ205の説明として、「主制御部101から送信されたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)をそれぞれピン番号「1、12」の入力端子(PHA1、PHA2)に入力する。」と説明してきた。より詳細に説明すると、第1のモータドライバ205の入力端子(PHA1、PHA2)に入力される信号は、第1のラッチ回路221を介したモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)である。そこで、第1のラッチ回路221を介したモータ制御信号を、モータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)と呼ぶことにする。
ここで、第1のラッチ回路221と後述する切替応動遅延回路231及び人体反応遅延回路241との役割について簡単に説明する。本実施の形態のプリンタ制御回路が目指し実現しているのは、レシートプリンタ201によって印字発行済みのレシートが引っ張られ、これによって用紙が外部にずるずる出てしまうことを確実に防止することである。つまり、本実施の形態のレシートプリンタ201は、カッタ201cによって用紙を完全にカットせず、用紙をパーシャルカットする。このため、印字発行済みのレシートが手で引っ張られるという事態が生ずるわけである。この際、本実施の形態のプリンタ制御回路は、制御対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行したとしても、レシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aをホールド状態とする。そのために活躍するのが第1のラッチ回路221と切替応動遅延回路231又は人体反応遅延回路241とである。第1のラッチ回路221は、プリンタ制御回路による制御対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行する際のモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)の状態を維持し、これを第1のモータドライバ205の入力端子(PHA1、PHA2)に入力する回路である。切替応動遅延回路231は、プリンタ制御回路による制御対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行したとしても、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)にHレベルの信号を入力し、第1のモータドライバ205を起動状態に維持する回路である。人体反応遅延回路241は、パーシャルカットされている印字発行済みのレシートを取るためにレシート発行口16(図1参照)に近づいた人の手指を人体センサ17が検知すると、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)にHレベルの信号を入力し、第1のモータドライバ205を起動状態に維持する回路である。こうして、本実施の形態のプリンタ制御回路によれば、パーシャルカットされている印字発行済みのレシートが引っ張られるに際して、レシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aをホールドすることができ、したがって、印字発行済みのレシートが引っ張られることによって用紙が外部にずるずる出てしまうことを確実に防止することができる。
第1のラッチ回路221として、本実施の形態では、一例として、株式会社東芝製のTC74VHC373FTを用いることができる。この素子は、シリコンゲートCMOS技術を用いた超高速CMOS8ビットラッチである。図4中、第1のラッチ回路221にはピン番号(PinNo.)を付してある。表7には、個々のピン番号について、端子名とその機能とを表示している。
第1のラッチ回路221は、ピン番号「1」の出力制御端子(EN)がLのとき、ピン番号「2、5、6、9、12、15、16、19」の出力端子(Q0、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7)から出力がなされる。これに対して、出力制御端子(EN)がHのときには、個々の出力端子(Q0、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7)は、ピン番号「3、4、7、8、13、14、17、18」の入力端子(D0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7)の状態に拘らず、ハイインピーダンス状態となる。本実施の形態では、出力制御端子(EN)がグランド接続されてLとなっている。
第1のラッチ回路221が有しているピン番号「11」の端子は、ラッチイネーブル信号用のラッチイネーブル端子(C1)である。第1のラッチ回路221は、出力制御端子(EN)がLの状態でラッチイネーブル端子(C1)への入力がHであると、入力端子(D0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7)に入力された信号をそのまま出力端子(Q0、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7)から出力する。これに対して、出力制御端子(EN)がLの状態でラッチイネーブル端子(C1)への入力がHからLになると、入力端子(D0、D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7)に入力された信号をその際の状態、より詳細にはHからLになる直前の状態にラッチし、出力端子(Q0、Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6、Q7)から出力し続ける。
このような第1のラッチ回路221には、ピン番号「7」の入力端子(D2)に主制御部101からのモータ制御信号(MT−PH1)が入力され、ピン番号「13」の入力端子(D4)に主制御部101からのモータ制御信号(MT−PH2)が入力される。そして、ピン番号「6」の出力端子(Q2)からはモータ制御信号(RMT−PH1)が出力され、ピン番号「12」の出力端子(Q4)からはモータ制御信号(RMT−PH2)が出力される。これらのモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)は、第1のモータドライバ205の入力端子(PHA1、PHA2)にそれぞれ入力される。更に、ピン番号「11」のラッチイネーブル端子(C1)には、主制御部101からの選択信号(PRJSEL)が入力される。
したがって、第1のラッチ回路221は、ラッチイネーブル端子(C1)に入力される主制御部101からの選択信号(PRJSEL)がHである場合、換言すると、レシートプリンタ201の駆動が選択されてジャーナルプリンタ301が駆動停止状態である場合、入力端子(D2、D4)に入力される主制御部101からのモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)と同一の信号を出力端子(Q2、Q4)から出力する。これに対して、ラッチイネーブル端子(C1)に入力される主制御部101からの選択信号(PRJSEL)がHからLに切り替えられる際、換言すると、駆動制御すべき対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行する際、その直前の主制御部101からのモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の状態をラッチし、出力端子(Q2、Q4)からモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)として出力する。したがって、第1のラッチ回路221の出力端子(Q2、Q4)から出力されるモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)を入力端子(PHA1、PHA2)に入力する第1のモータドライバ205は、駆動制御すべき対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行する際、その直前の相駆動状態で第1のステッピングモータ201aをホールド制御することになる。
(切替応動遅延回路231)
第1のラッチ回路221の説明において、切替応動遅延回路231の役割について、「切替応動遅延回路231は、プリンタ制御回路による制御対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行したとしても、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)にHレベルの信号を入力し、第1のモータドライバ205を起動状態に維持する回路である。」と述べた。この説明は、切替応動遅延回路231が担っている役割の一部であり、全部ではない。切替応動遅延回路231の残りの役割は、第1のステッピングモータ201aに対して大きな負担が加えられるのを低減することである。つまり、切替応動遅延回路231は、プリンタ制御回路による制御対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行する際、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)にHレベルの信号を入力する時間を所定の時間に限り、かつ、その際に第1のステッピングモータ201aに供給する駆動信号の電流レベルを制限して弱励磁状態とする。これにより、ホールド時における第1のステッピングモータ201aの負担を極力低減させることができる。以下、このような切替応動遅延回路231の回路構成及び機能を詳細に説明する。
切替応動遅延回路231の主体をなすのは、第2の単安定マルチバイブレータ232である。第2の単安定マルチバイブレータ232は、集積回路によって構成されたICである。一例として、第2の単安定マルチバイブレータ232として、前述した第1の単安定マルチバイブレータ212と同一の株式会社東芝製のTC74VHC123を用いることができる。図4中、第2の単安定マルチバイブレータ232にはピン番号(PinNo.)を付してある。表8には、個々のピン番号について、端子名とその機能とを表示している。
第2の単安定マルチバイブレータ232は、ピン番号「1、2」の入力端子(/A、B)と、ピン番号「13、4」の出力端子(Q、/Q)と、ピン番号「14、15」の出力時間設定端子(CX、RX/CX)と、ピン番号「3」のリセット端子(/CLR)とを有している。ピン番号「2」の入力端子(B)には3.3Vに基づく電圧が供給され、ピン番号「1」の入力端子(/A)には主制御部101からの選択信号(PRJSEL)が入力されている。したがって、第2の単安定マルチバイブレータ232は、入力端子(B)に3.3Vに基づく電圧が供給されている条件下で、入力端子(/A)の立下りエッジでトリガし、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された抵抗とコンデンサとにより構成された積分回路の時定数によって決まる時間(例えば、20sec)だけ、出力端子(Q)からH信号を出力し、出力端子(/Q)からL信号を出力する。より詳細には、入力端子(/A)には主制御部101からの選択信号(PRJSEL)が入力されていることから、制御をレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に切り替えるために主制御部101が選択信号(PRJSEL)をHからLレベルの信号に切り替えると、これをもって第2の単安定マルチバイブレータ232はトリガする。そして、上記時定数分の時間だけ、それまではL出力であるピン番号「13」の出力端子(Q)からH信号を出力し、それまではH出力であるピン番号「4」の出力端子(/Q)からL信号を出力する。
第2の単安定マルチバイブレータ232のH出力である出力端子(Q)は、第1のオアゲート251と第2のオアゲート252とを介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に接続されている。つまり、出力端子(Q)は第1のオアゲート251の一方の入力端子に接続され、この第1のオアゲート251の出力端子は第2のオアゲート252の一方の入力端子に接続され、この第2のオアゲート252の出力端子がスタンバイ端子(STB)に接続している。そして、第2のオアゲート252のもう一方の入力端子には、保護回路211の出力、つまり、第3のアンドゲート215の出力が接続されている。
ここで、第1のオアゲート251及び第2のオアゲート252には、一例として、株式会社東芝製のTC7SH32FUを用いることができる。この素子は、シリコンゲートCMOS技術を用いた高速CMOS2入力オアゲートであり、二つの入力端子に入力される信号がLLの場合にのみ出力端子からLレベルの信号を出力し、それ以外の場合にはHレベルの信号を出力する。したがって、主制御部101による制御をレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に切り替えるために選択信号(PRJSEL)をLレベルの信号に切り替えた場合、第1のオアゲート251及び第2のオアゲート252の出力からは、第2の単安定マルチバイブレータ232の出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路の時定数分だけHレベルの信号が出力されることになる。この場合、第2のオアゲート252の一方の入力端子には保護回路211のLレベルの出力信号が入力されるのに対して、もう一方の入力端子には第2の単安定マルチバイブレータ232の出力端子(Q)から上記時定数分だけ出力されるHレベルの信号が入力されるからである。これによって、その積分回路の時定数によって決められる所定時間分だけ、第1のモータドライバ205の動作状態が維持される。そこで、この所定時間として、印字発行後のパーシャルカットされたレシートが通常動作に応じてオペレータによって引っ張られてレシートプリンタ201の内部の用紙から分離されるのに十分な時間を確保しておけば、前述した第1のラッチ回路221の動作によって第1のステッピングモータ201aがホールドされているので、用紙が外部にずるずる出てしまうことを確実に防止することができる。
第2の単安定マルチバイブレータ232のL出力である出力端子(/Q)は、第1のステッピングモータ201aのホールド時、第1のステッピングモータ201aを弱励磁するために利用される。つまり、第1のステッピングモータ201aに供給される駆動信号の電流レベルは、前述したように、第1のモータドライバ205の一方の組の電流レベル切替端子(I12、I11)ともう一方の組の電流レベル切替端子(I02、I01)とに入力される信号レベルの組合せによって決定される。これについては、表1にロジックを示す通りであるので、詳しくは表1を再度参照されたい。そして、プリンタ制御回路の回路構成として、一方の組の電流レベル切替端子(I12、I11)には主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)が入力され、もう一方の組の電流レベル切替端子(I02、I01)には主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)及び切替応動遅延回路231からの電流制限信号が入力されるように構成されている。この回路構成を実現するために、切替応動遅延回路231は、電流レベル切替端子(I12、I11)に出力端子が接続された第4のアンドゲート253と電流レベル切替端子(I02、I01)に出力端子が接続された第5のアンドゲート254とを設けている。これらの第4のアンドゲート253及び第5のアンドゲート254には、一例として、第1のアンドゲート213等と同一の株式会社東芝製のTC74VHC08FTを用いることができる。そして、第4のアンドゲート253の二つの入力端子と第5のアンドゲート254の一方の入力端子とには、それぞれ、主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)が入力されている。第5のアンドゲート254のもう一方の入力端子には、第2の単安定マルチバイブレータ232のL出力である出力端子(/Q)を一方の入力端子に接続している第6のアンドゲート255の出力端子が接続されている。
したがって、切替応動遅延回路231では、主制御部101からの選択信号(PRJSEL)がHレベルであるレシートプリンタ201の駆動時には、第4のアンドゲート253及び第5のアンドゲート254の出力が共にLレベルとなる。この際には、第2の単安定マルチバイブレータ232のL出力である出力端子(/Q)からはHレベルの信号が第5のアンドゲート254の一方の入力端子に入力されるのに対して、主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)がLレベルであることから、第4のアンドゲート253の二つの入力端子及び第5のアンドゲート254のもう一方の入力端子にはLレベルの信号が入力され、その結果、第4のアンドゲート253及び第5のアンドゲート254の出力が共にLレベルとなるからである。したがって、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I02、I01)及び電流レベル切替端子(I12、I11)には、Lレベルの信号が供給されることになる。これにより、表1に示すように、第1のモータドライバ205の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルは、100%となる。
これに対して、切替応動遅延回路231では、制御対象をレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に切り替えるために主制御部101が選択信号(PRJSEL)をHからLレベルに切り替えると、前述したように第2の単安定マルチバイブレータ232がトリガする。そして、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路の時定数分だけL出力である出力端子(/Q)からL信号を出力する。この際、主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)がHレベルに切り替えられることから、このHレベルの信号が入力される第4のアンドゲート253の出力からは、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I12、I11)にHレベルの信号が供給される。そして、もう一方の第5のアンドゲート254は、主制御部101からのHレベルの電流制限信号(MT−RI01)と第2の単安定マルチバイブレータ232の出力端子(/Q)からのLレベルの信号との入力を受け付ける結果、Lレベルの信号をもう一方の電流レベル切替端子(I02、I01)に入力する。これにより、表1に示すように、第1のモータドライバ205の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルは33%となる。こうして、第1のステッピングモータ201aのホールド時、第1のステッピングモータ201aを弱励磁することができる。
そして、切替応動遅延回路231は、トリガ後、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路の時定数によって決められた時間が経過すると、第2の単安定マルチバイブレータ232のL出力である出力端子(/Q)からの出力をHレベルに切り替える。この際には、主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)がHレベルを維持しており、かつ、人体反応遅延回路241が有する第3の単安定マルチバイブレータ242のL出力である出力端子(/Q)からの出力もHレベルであることから(この点については後述する)、第4のアンドゲート253及び第5のアンドゲート254の全ての入力端子にHレベルの信号が入力される。その結果、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I02、I01)及び電流レベル切替端子(I12、I11)にはHレベルの信号が供給され、表1に示すように、第1のモータドライバ205の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルを0%に抑制する。
(人体反応遅延回路241)
第1のラッチ回路221の説明において、人体反応遅延回路241の役割について、「人体反応遅延回路241は、パーシャルカットされている印字発行済みのレシートを取るためにレシート発行口16(図1参照)に近づいた人の手指を人体センサ17が検知すると、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)にHレベルの信号を入力し、第1のモータドライバ205を起動状態に維持する回路である。」と述べた。この説明は、人体反応遅延回路241が担っている役割の一部であり、全部ではない。人体反応遅延回路241の残りの役割は、切替応動遅延回路231と同様に、第1のステッピングモータ201aに対して大きな負担が加えられるのを低減することである。つまり、人体反応遅延回路241は、パーシャルカットされている印字発行済みのレシートを取るためにレシート発行口16(図1参照)に近づいた人の手指を人体センサ17が検知した際、第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)にHレベルの信号を入力する時間を所定の時間に限り、かつ、その際に第1のステッピングモータ201aに供給する駆動信号の電流レベルを制限して弱励磁状態とする。これにより、ホールド時における第1のステッピングモータ201aの負担を極力低減させることができる。以下、このような人体反応遅延回路241の回路構成及び機能を詳細に説明する。
人体反応遅延回路241の主体をなすのは、切替応動遅延回路231と同様に、第3の単安定マルチバイブレータ242である。第3の単安定マルチバイブレータ242は、集積回路によって構成されたICである。一例として、第3の単安定マルチバイブレータ242として、前述した第1の単安定マルチバイブレータ212及び第2の単安定マルチバイブレータ232と同一の株式会社東芝製のTC74VHC123を用いることができる。図4中、第3の単安定マルチバイブレータ242にはピン番号(PinNo.)を付してある。個々のピン番号の端子名及びその機能については、前掲の表8を参照されたい。
第3の単安定マルチバイブレータ242は、ピン番号「1、2」の入力端子(/A、B)と、ピン番号「13、4」の出力端子(Q、/Q)と、ピン番号「14、15」の出力時間設定端子(CX、RX/CX)と、ピン番号「3」のリセット端子(/CLR)とを有している。ピン番号「2」の入力端子(B)には3.3Vに基づく電圧が供給され、ピン番号「1」の入力端子(/A)には人体センサ17の出力信号(SENS)が入力されている。したがって、第3の単安定マルチバイブレータ242は、入力端子(B)に3.3Vに基づく電圧が供給されている条件下で、入力端子(/A)の立下りエッジでトリガし、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された抵抗とコンデンサとにより構成された積分回路の時定数によって決まる時間(例えば、20sec)だけ、出力端子(Q)からH信号を出力し、出力端子(/Q)からL信号を出力する。より詳細には、入力端子(/A)には人体センサ17の出力信号(SENS)が入力されていることから、人体センサ17が人体、つまりはパーシャルカットされている印字発行済みのレシートを取るためにレシート発行口16(図1参照)に近づいた人の手指を検知することで人体センサ17が出力信号(SENS)をHからLレベルの信号に切り替えると、これをもって第3の単安定マルチバイブレータ242はトリガする。そして、上記時定数分の時間だけ、それまではL出力であるピン番号「13」の出力端子(Q)からH信号を出力し、それまではH出力であるピン番号「4」の出力端子(/Q)からL信号を出力する。
第3の単安定マルチバイブレータ242のH出力である出力端子(Q)は、前述した第1のオアゲート251と第2のオアゲート252とを介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に接続されている。つまり、第3の単安定マルチバイブレータ242の出力端子(Q)は、第2の単安定マルチバイブレータ232のH出力である出力端子(Q)が一方の入力端子に接続されている第1のオアゲート251のもう一方の入力端子に接続されている。
したがって、人体センサ17の出力信号(SENS)がHからLレベルの信号に切り替えられると、第1のオアゲート251及び第2のオアゲート252の出力からは、第3の単安定マルチバイブレータ242の出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路の時定数分だけHレベルの信号が出力されることになる。この場合、第2のオアゲート252の一方の入力端子には保護回路211のLレベルの出力信号が入力されるのに対して、もう一方の入力端子には第3の単安定マルチバイブレータ242の出力端子(Q)から上記時定数分だけ出力されるHレベルの信号が入力されるからである。これによって、その積分回路の時定数によって決められる所定時間分だけ、第1のモータドライバ205の動作状態が維持される。そこで、この所定時間として、レシート発行口16に手を伸ばして印字発行後のパーシャルカットされたレシートを掴み、これを引っ張ってレシートプリンタ201の内部の用紙から分離するのに十分な時間を確保しておけば、前述した第1のラッチ回路221の動作によって第1のステッピングモータ201aがホールドされているので、用紙が外部にずるずる出てしまうことを確実に防止することができる。
第3の単安定マルチバイブレータ242のL出力である出力端子(/Q)は、第1のステッピングモータ201aのホールド時、第1のステッピングモータ201aを弱励磁するために利用される。つまり、第1のステッピングモータ201aに供給される駆動信号の電流レベルは、前述したように、第1のモータドライバ205の一方の組の電流レベル切替端子(I12、I11)ともう一方の組の電流レベル切替端子(I02、I01)とに入力される信号レベルの組合せによって決定される。これについては、表1にロジックを示す通りであるので、詳しくは表1を再度参照されたい。そして、プリンタ制御回路の回路構成として、一方の組の電流レベル切替端子(I12、I11)には主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)が入力され、もう一方の組の電流レベル切替端子(I02、I01)には主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)及び切替応動遅延回路231からの電流制限信号が入力されるように構成されている。この回路構成を実現するために、人体反応遅延回路241は、電流レベル切替端子(I12、I11)に出力端子が接続された第4のアンドゲート253と電流レベル切替端子(I02、I01)に出力端子が接続された第5のアンドゲート254とを切替応動遅延回路231と共用している。つまり、第3の単安定マルチバイブレータ242のL出力である出力端子(/Q)は、一方の入力端子に第2の単安定マルチバイブレータ232のL出力である出力端子(/Q)が接続している第6のアンドゲート255のもう一方の入力端子に接続されている。
したがって、人体反応遅延回路241では、人体センサ17の出力信号(SENS)がHからLレベルの信号に切り替えられると、前述したように第3の単安定マルチバイブレータ242がトリガする。そして、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路の時定数分だけL出力である出力端子(/Q)からL信号を出力する。この際、主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)がHレベルに切り替えられることから、このHレベルの信号が入力される第4のアンドゲート253の出力からは、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I12、I11)にHレベルの信号が供給される。そして、もう一方の第5のアンドゲート254は、主制御部101からのHレベルの電流制限信号(MT−RI01)と第3の単安定マルチバイブレータ242の出力端子(/Q)からのLレベルの信号との入力を受け付ける結果、Lレベルの信号をもう一方の電流レベル切替端子(I02、I01)に入力する。これにより、表1に示すように、第1のモータドライバ205の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルは33%となる。こうして、第1のステッピングモータ201aのホールド時、第1のステッピングモータ201aを弱励磁することができる。
そして、人体反応遅延回路241は、トリガ後、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された積分回路の時定数によって決められた時間が経過すると、第3の単安定マルチバイブレータ242のL出力である出力端子(/Q)からの出力をHレベルに切り替える。この際には、制御対象がレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に移行し、主制御部101からの電流制限信号(MT−RI01)がHレベルを維持しているはずであり、かつ、切替応動遅延回路231が有する第2の単安定マルチバイブレータ232のL出力である出力端子(/Q)からの出力も前述したとおりHレベルであることから、第4のアンドゲート253及び第5のアンドゲート254の全ての入力端子にHレベルの信号が入力される。その結果、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I02、I01)及び電流レベル切替端子(I12、I11)にはHレベルの信号が供給され、表1に示すように、第1のモータドライバ205の出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルを0%に抑制する。
図6は、ジャーナルプリンタ301用のモータ制御部304を示す回路図である。モータ制御部304は、一例として新電元工業株式会社製のMTD2018G−3072という定電流ステッピングモータドライバを用いた第2のモータドライバ305を主体とする等、レシートプリンタ201用のモータ制御部204と基本的に共通する回路構成を採用している。モータ制御部204と相違する点は、第1のラッチ回路221、切替応動遅延回路231及び人体反応遅延回路241が設けられていない点である。このため、第2のモータドライバ305において、その電流レベル切替端子(I02、I01、I11、I12)に接続されている回路構成が相違し、その入力端子(PHA1、PHA2)には主制御部101からのモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)が直接入力される。また、第2のモータドライバ305は、モータ制御部204の保護回路211を利用しているため、そのスタンバイ端子(STB)に接続されている回路構成も相違する。以下、これらの相違点について説明する。
まず、第2のモータドライバ305の電流レベル切替端子(I02、I01、I11、I12)には、主制御部101からの電流制限信号(MT−JI01)が共通に入力されるように回路構成されている。
ついで、第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)には第6のアンドゲート306の出力端子が接続されている。第6のアンドゲート306には、一例として、第1のアンドゲート213等と同一の株式会社東芝製のTC74VHC08FTを用いることができる。そして、その第6のアンドゲート306の入力端子には、主制御部101が出力する選択信号(PRJSEL)に基づく反転選択信号(PRJSEL+バー)と、保護回路211が有する第1の単安定マルチバイブレータ212のピン番号「5」の出力端子(Q)の出力から取り出されるMOTERR信号とが入力される。反転選択信号(PRJSEL+バー)は、保護回路211において第3のアンドゲート215に入力される主制御部101からの選択信号(PRJSEL)が集積回路によって構成されたトリガインバータ307の出力端子から取り出される。ここで、トリガインバータ307としては、一例として、株式会社東芝製のTC74VHC14Fが用いられる。この素子は、シリコンゲートCMOS技術を用いた超高速CMOSシュミットトリガインバータであり、入力に対して出力を反転するロジックを有している。したがって、制御対象をレシートプリンタ201からジャーナルプリンタ301に切り替えるために主制御部101が選択信号(PRJSEL)をHからLレベルに切り替えると、第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)にはHレベルの信号が入力され、第2のモータドライバ305が起動する。主制御部101が出力するLレベルの選択信号(PRJSEL)により、保護回路211中のトリガインバータ307は出力をHに反転して第6のアンドゲート306の一方の入力端子に入力し、もう一方の入力端子には第1の単安定マルチバイブレータ212のH出力端子である出力端子(Q)からのHレベルの信号が入力されるからである。
ここで、プリンタ制御回路の主制御部101は、レシートプリンタ201及びジャーナルプリンタ301を制御するために記述されたコンピュータプログラムであるプリンタ用の制御モジュールに従い処理を実行する。このプリンタ用の制御モジュールには、レシートプリンタ201を制御するための記述コードとジャーナルプリンタ301を制御するための記述コードとが含まれている。図7及び図9は、ジャーナルプリンタ301を制御するための記述コードに従い実行される処理を示し、図8は、レシートプリンタ201を制御するための記述コードに従い実行される処理を示す。
POS端末やECR等の商品販売データ処理装置は、商品コード入力があると、主制御部101にプリンタ用の制御モジュールに従った処理を開始させる。この際、図7に示す処理から開始し、続いて図8に示す処理、図9に示す処理と進む。そこで、以下、その順番に主制御部101が実行する処理内容を説明する。
図7は、取引開始に際してジャーナル印字のために実行される主制御部101の処理内容を示すフローチャートである。主制御部101は、商品コード入力に応じてプリンタ用の制御モジュールに従った処理を開始する。この際、最初に実行するのは印字データの作成処理である(ステップS101)。この場合に作成する印字データは、ジャーナルプリンタ301によって印字させるジャーナルデータであり、入力された商品コードに応じた商品情報、例えばその品名や単価等に関するデータである。印字データは、1桁30ドットラインで作成され、文字を24ドット、行間を6ドットとして作成される。
次いで、主制御部101は、選択信号(PRJSEL)をLレベルとして出力する(ステップS102)。ジャーナルプリンタ301を選択するためである。
そこで、プリンタ制御回路では、図4に示すように、保護回路211に含まれている第3のアンドゲート215にLレベルの信号が入力され、これに応じてその出力がLレベルとなり、このLレベルの信号が第2のオアゲート252を介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に入力される。これにより、第1のモータドライバ205は非動作状態を維持する。
次いで、主制御部101は、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をONにし、ジャーナルプリンタ301用の電流制御信号(MT−JI01)をLにする(ステップS103)。続いて、主制御部101は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を出力し、プリンタクロック信号(P−CLK)に合わせてステップS101で生成した印字データ(PDATA)の1ドットライン分(432ドット)を出力する(ステップS104)。そして、主制御部101は、ラッチ信号(P−LATCH)を出力する(ステップS105)。更に、主制御部101は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の出力変更を実行し、印刷信号(DST1、DST2、DST3)を出力する(ステップS106)。
これにより、プリンタ制御回路では、図4に示すように、保護回路211に含まれている第1の単安定マルチバイブレータ212のピン番号「5」の出力端子(Q)からHレベルの信号が出力される。第1の単安定マルチバイブレータ212のピン番号「10」の入力端子(B)にHレベルのプリンタ電源ON信号(PP−ON)が入力されるので、ピン番号「9」の入力端子(/A)に入力されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)のタイミングが適正である限り、第1の単安定マルチバイブレータ212は出力端子(Q)からHレベルの信号を出力するからである。こうして出力されるHレベルの信号は、MOTERRとして取り出され、図6に示すように、第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)に接続されている第6のアンドゲート306の一方の入力端子に入力される。第6のアンドゲート306のもう一方の入力端子には、図4に示すトリガインバータ307から出力される主制御部101が出力する選択信号(PRJSEL)に基づく反転選択信号(PRJSEL+バー)が入力される。この際、主制御部101が出力する選択信号(PRJSEL)はLレベルなので(ステップS102参照)、第6のアンドゲート306のもう一方の入力端子に入力される反転選択信号(PRJSEL+バー)はHレベルである。したがって、図6に示す第6のアンドゲート306の出力端子からはHレベルの信号が出力されて第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)に入力され、第2のモータドライバ305が起動する。
起動した第2のモータドライバ305は、主制御部101が出力し(ステップS104参照)、入力端子(PHA1、PHA2)に入力されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に応じて、表5に示すロジックに従った駆動信号を生成し、これを出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する。この際、主制御部101から出力される電流制御信号(MT−JI01)はLレベルなので(ステップS103参照)、第2のモータドライバ305の電流レベル切替端子(I02、I01、I11、I12)には全てLレベルの信号が入力される。したがって、表1に示すように、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルは100%となり、このような駆動信号の供給を受けてジャーナルプリンタ301の第2のステッピングモータ301aが100%励磁される。
この際、図6に示すプリントデータ制御部302は、ステップS104で主制御部101が出力したプリンタクロック信号(P−CLK)を受信し、これに合わせた1ドットライン分(432ドット)の印字データ(PDATA)を受信してシフトレジスタ(図示せず)にレジストしており、ステップS105で主制御部101が出力したラッチ信号(P−LATCH)によってラッチ回路(図示せず)でラッチしている。
そして、図6に示す第2のモータドライバ305は、主制御部101が出力したモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の出力変更に応じて出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号を変更することで、第2のステッピングモータ301aによる紙送り状態を変更する。この状態で、図6に示すプリントデータ制御部302は、主制御部101が出力した印刷信号(DST1、DST2、DST3)を受信し、そのタイミングでストローブパルスを発生させる。これにより、シフトレジスタ(図示せず)にレジストされてラッチ回路でラッチされていた1ライン分の印字データ(PDATA)に基づく発熱素子の駆動が実行される。
その後、主制御部101は、ステップS101で作成した印字データが残っていれば、換言すると次データがあれば(ステップS107のY)、ステップS103〜ステップS107の処理を繰り返す。これに対して、ステップS101で作成した印字データが残っていなければ、換言すると次データがなければ(ステップS107のN)、合計キーの押下有無の判定処理を実行する(ステップS108)。
以上の処理によって、一取引分の取引内容のうち、顧客が購入した商品の品名や単価等の情報やレジマイナス処理した情報等がジャーナルプリンタ301によってジャーナル印字される。
合計キーの押下有無の判定処理に待機中の主制御部101は、合計キーの押下を判定しなければ(ステップS108のN)、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をOFF(L)にし、ジャーナルプリンタ301用の電流制御信号(MT−JI01)をHにする(ステップS109)。これにより、図4に示す保護回路211から取り出されるMOTERRがLレベルとなるため、第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)に入力される第6のアンドゲート306の出力がLとなり、第2のモータドライバ305が非駆動状態となる。
主制御部101は、合計キーの押下を判定すると(ステップS108のY)、図8に示す処理に移行する。
図8は、取引終了時にレシートの印字発行のために実行される主制御部101の処理内容を示すフローチャートである。主制御部101は、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をOFF(L)にし、ジャーナルプリンタ301用の電流制御信号(MT−JI01)をHにして出力する(ステップS110)。そして、主制御部101は、印字データの作成処理を実行する(ステップS111)。この場合に作成する印字データは、レシートプリンタ201によって印字させるレシートデータであり、入力された商品コードに応じた商品情報、例えばその品名や単価等を含む取引情報に関するデータである。また、レシートデータには、店舗のロゴデータも含んでいる。このような印字データは、1桁30ドットラインで作成され、文字を24ドット、行間を6ドットとして作成される。
次いで、主制御部101は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を第1のステッピングモータ201a用に切り替え、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をON(H)にし、レシートプリンタ201を選択するために選択信号(PRJSEL)をHレベルとして出力する(ステップS112)。そして、主制御部101は、レシートプリンタ201用の電流制御信号(MT−RI01)をLにする(ステップS113)。
これに応じて、プリンタ制御回路では、図4に示すように、保護回路211の主体をなす第1の単安定マルチバイブレータ212において、ピン番号「10」の入力端子(B)にHレベルのプリンタ電源ON信号(PP−ON)が入力され、ピン番号「9」の入力端子(/A)にモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)が入力される。これにより、第1の単安定マルチバイブレータ212は、入力端子(/A)に入力されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)のタイミングが適正である限り、出力端子(Q)からHレベルの信号を出力する。そこで、保護回路211に含まれている第3のアンドゲート215には、一方の入力端子に第1の単安定マルチバイブレータ212の出力端子(Q)から出力されるHレベルの信号が入力され、もう一方の入力端子にはHレベルの選択信号(PRJSEL)が入力される。これにより、第3のアンドゲート215の出力がHレベルとなり、このHレベルの信号が第2のオアゲート252を介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に入力される。その結果、第1のモータドライバ205が起動される。
次いで、主制御部101は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を出力し、プリンタクロック信号(P−CLK)に合わせてステップS111で生成した印字データ(PDATA)の1ドットライン分(432ドット)を出力する(ステップS114)。続いて、主制御部101は、ラッチ信号(P−LATCH)を出力する(ステップS115)。更に、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の出力変更を実行し、印刷信号(DST1、DST2、DST3)を出力する(ステップS116)。
これにより、プリンタ制御回路では、図4に示すように、起動した第1のモータドライバ205の入力端子(PHA1、PHA2)に、第1のラッチ回路221のピン番号「7、13」の入力端子(D2、D4)に入力されたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に基づくモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)が入力される。第1のラッチ回路221は、前述したように、出力制御端子(EN)がLの状態でラッチイネーブル端子(C1)への入力がHであると、入力端子(D2、D4)に入力された信号をそのまま出力端子(Q2、Q4)から出力する。したがって、モータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)は、第1のラッチ回路221をスルーしたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)である。
第1のモータドライバ205は、入力端子(PHA1、PHA2)に入力されるモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)に応じて、表5に示すロジックに従った駆動信号を生成し、これを出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する。この際、主制御部101から出力される電流制御信号(MT−RI01)はLレベルなので(ステップS113参照)、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I02、I01、I11、I12)には全てLレベルの信号が入力される。Lレベルの電流制御信号(MT−RI01)は第4のアンドゲート253の二つの入力端子及び第5のアンドゲート254の一方の入力端子に入力されるので、電流レベル切替端子(I02、I01、I11、I12)に入力される第4のアンドゲート253及び第5のアンドゲート254の出力はいずれもLレベルとなるからである。したがって、表1に示すように、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルは100%となり、このような駆動信号の供給を受けてレシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aが100%励磁される。
この際、図4に示すプリントデータ制御部202は、ステップS114で主制御部101が出力したプリンタクロック信号(P−CLK)を受信し、これに合わせた1ドットライン分(432ドット)の印字データ(PDATA)を受信してシフトレジスタ(図示せず)にレジストしており、ステップS115で主制御部101が出力したラッチ信号(P−LATCH)によってラッチ回路(図示せず)でラッチしている。
そして、図4に示す第1のモータドライバ205、主制御部101が出力したモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の出力変更に応じて出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号を変更することで、第1のステッピングモータ201aによる紙送り状態を変更する。この状態で、図4に示すプリントデータ制御部202は、主制御部101が出力した印刷信号(DST1、DST2、DST3)を受信し、そのタイミングでストローブパルスを発生させる。これにより、シフトレジスタ(図示せず)にレジストされてラッチ回路でラッチされていた1ライン分の印字データ(PDATA)に基づく発熱素子の駆動が実行される。
その後、主制御部101は、ステップS111で作成した印字データが残っていれば、換言すると次データがあれば(ステップS117のY)、ステップS113〜ステップS117の処理を繰り返す。これに対して、ステップS111で作成した印字データが残っていなければ、換言すると次データがなければ(ステップS117のN)、ステップS118に処理を進める。
主制御部101は、ステップS118で用紙の1行フィード(30ドットフィード)を実行する。この処理は、第1のモータドライバ205に30ドットフィード分だけ第1のステッピングモータ201aの駆動信号を出力させる処理である。
そして、主制御部101は、正逆転のカッタ駆動モータ信号(CUT+ 、CUT− )を出力する(ステップS119)。このカッタ駆動モータ信号は図4に示すカッタ制御部203に送信され、このカッタ制御部203によってレシートプリンタ201のカッタ201cが駆動され、印字済みの用紙がパーシャルカットされる。
その後、主制御部101は、カッタ駆動モータ信号(CUT+ 、CUT− )の出力を停止し(ステップS120)、ステップS118と同様の用紙の1行フィードを実行する(ステップS121)。
以上の処理によって、一取引分の取引内容が記録されたレシートがレシートプリンタ201によって印字発行される。
図9は、レシートの印字発行後にジャーナル印字のために実行される主制御部101の制御内容を示すフローチャートである。主制御部101は、レシートの印字発行のための処理(ステップS111〜ステップS121)を終了したら、ステップS121に続く処理として、選択信号(PRJSEL)をHからLレベルに切り替え、電流制御信号(MT−RI01)をLからHレベルに切り替える(ステップS122)。この処理は、本実施の形態のプリンタ制御回路として、極めて重要な意味を持つ。
つまり、主制御部101がステップS122で、選択信号(PRJSEL)をHからLレベルに切り替え、電流制御信号(MT−RI01)をLからHレベルに切り替える処理を実行することで、レシートプリンタ201からパーシャルカットで発行されたレシートがオペレータによって引っ張られるに際して、レシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aをホールド状態にし、用紙が外部にずるずる出てしまうことを確実に防止することができる。しかも、この際、第1のステッピングモータ201aを100%励磁状態でホールドしたのでは、第1のステッピングモータ201aに焼付け等の損傷が与えられてしまうことが予想される。そこで、ステップS122の選択信号(PRJSEL)をHからLレベルに切り替え、電流制御信号(MT−RI01)をLからHレベルに切り替える処理は、ホールド状態となった第1のステッピングモータ201aを弱励磁状態とすることをも実現させている。以下、このような回路動作について説明を加える。
まず、図4に示すように、選択信号(PRJSEL)は、第1のラッチ回路221のラッチイネーブル端子(C1)と、切替応動遅延回路231が有している第2の単安定マルチバイブレータ232の入力端子(/A)とに入力される。図9に示すステップS122で生ずる選択信号(PRJSEL)のHからLレベルへの切り替えによって、第1のラッチ回路221及び切替応動遅延回路231はそれぞれ次のように動作する。
第1のラッチ回路221は、前述したように、出力制御端子(EN)がLの状態でラッチイネーブル端子(C1)への入力がHからLになると、入力端子(D2、D4)に入力された信号をその際の状態、より詳細にはHからLになる直前の状態にラッチし、出力端子(Q2、Q4)から出力し続ける。したがって、主制御部101がステップS122で選択信号(PRJSEL)をHからLレベルへ切り替えると、第1のラッチ回路221は、それまで入力端子(D2、D4)に入力されていたモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を直前の状態にラッチする。そして、その状態のまま、出力端子(Q2、Q4)からモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)として出力し続ける。
第2の単安定マルチバイブレータ232は、前述したように、入力端子(B)に3.3Vに基づく電圧が供給されている条件下で、入力端子(/A)の立下りエッジでトリガし、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された抵抗とコンデンサとにより構成された積分回路の時定数によって決まる時間(例えば、20sec)だけ、出力端子(Q)からH信号を出力し、出力端子(/Q)からL信号を出力する。より詳細には、主制御部101がステップS122で選択信号(PRJSEL)をHからLレベルへ切り替えると、第2の単安定マルチバイブレータ232は、選択信号(PRJSEL)を入力している入力端子(/A)の入力信号がHからLに立ち下がり、この際の立下りエッジでトリガする。そして、上記時定数分の時間だけ、それまではL出力である出力端子(Q)からH信号を出力し、それまではH出力である出力端子(/Q)からL信号を出力する。
切替応動遅延回路231と第2の単安定マルチバイブレータ232とが上記のように動作した場合、図4に示すモータ制御部204は次のように動作する。
まず、主制御部101がステップS122で選択信号(PRJSEL)をHからLレベルへ切り替えると、第3のアンドゲート215はL出力となる。これにより、第3のアンドゲート215の出力を入力する第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)には、L入力がなされようとするはずである。これに対して、第2の単安定マルチバイブレータ232の出力端子(Q)からはH信号が出力されるので、これが第2のオアゲート252を介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に入力され、第1のモータドライバ205は起動状態を維持する。そして、この際、第1のモータドライバ205の入力端子(PHA1、PHA2)には、第1のラッチ回路221の出力端子(Q2、Q4)より、選択信号(PRJSEL)がHからLレベルに切り替えられる直前の状態が維持されたモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)が入力される。これにより、レシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aは、ホールド状態を維持することになる。
次いで、図4に示すように、電流制御信号(MT−RI01)は、第4のアンドゲート253の二つの入力端子及び第5のアンドゲート254の一方の入力端子に入力されている。第4のアンドゲート253は、電流制御信号(MT−RI01)がLからHレベルに切り替えられることに応じて、第1のモータドライバ205の一方の組の電流レベル切替端子(I11、I12)にHレベルの信号を入力する。これに対して、第5のアンドゲート254のもう一方の入力端子には、第2の単安定マルチバイブレータ232の出力端子(/Q)が接続されている。したがって、電流制御信号(MT−RI01)がLからHレベルに切り替えられることで第2の単安定マルチバイブレータ232の出力端子(/Q)からLレベルの信号が出力されるわけであるので、第5のアンドゲート254の出力レベルはLとなる。そして、このLレベルの出力は、第1のモータドライバ205のもう一方の組の電流レベル切替端子(I01、I02)に入力される。したがって、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I01、I02)と電流レベル切替端子(I11、I12)とに入力される信号レベルは、LHとなる。この場合、第1のモータドライバ205は、表1に示すように、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流レベルを33%に制限する。したがって、ホールド状態となっている第1のステッピングモータ201aを弱励磁状態にすることができる。
以上説明したようなレシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aのホールド状態及び弱励磁状態の維持という動作は、オペレータがパーシャルカットされている印字発行済みのレシートをとろうとレシート発行口16に手を伸ばした場合にも同様に発生する。しかも、このような動作は、切替応動遅延回路231による第2の単安定マルチバイブレータ232の時定数時間分の上記第1のステッピングモータ201aのホールド状態及び弱励磁状態の維持動作が終了した場合であっても確実に発生する。つまり、人体反応遅延回路241が有する第3の単安定マルチバイブレータ242は、前述したように、入力端子(B)に3.3Vに基づく電圧が供給されている条件下で、入力端子(/A)の立下りエッジでトリガし、出力時間設定端子(CX、RX/CX)に接続された抵抗とコンデンサとにより構成された積分回路の時定数によって決まる時間(例えば、20sec)だけ、出力端子(Q)からH信号を出力し、出力端子(/Q)からL信号を出力する。より詳細には、レシート発行口16の近傍に伸ばされた人の手指を検知した人体センサ17の出力信号(SENS)がHからLレベルへ切り替えられると、第3の単安定マルチバイブレータ242は、出力信号(SENS)を入力している入力端子(/A)の入力信号がHからLに立ち下がり、この際の立下りエッジでトリガする。そして、上記時定数分の時間だけ、それまではL出力である出力端子(Q)からH信号を出力し、それまではH出力である出力端子(/Q)からL信号を出力する。その結果、図4に示すモータ制御部204は次のように動作する。
まず、主制御部101がステップS122で選択信号(PRJSEL)をHからLレベルへ切り替えると、第3のアンドゲート215はL出力となる。これにより、第3のアンドゲート215の出力を入力する第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)には、L入力がなされようとするはずである。これに対して、オペレータがパーシャルカットされている印字発行済みのレシートをとろうとレシート発行口16に手を伸ばした場合、その手指を人体センサ17が検知し、人体センサ17の出力信号(SENS)はHからLレベルへ切り替えられる。すると、第3の単安定マルチバイブレータ242の出力端子(Q)からはH信号が出力されるので、これが第2のオアゲート252を介して第1のモータドライバ205のスタンバイ端子(STB)に入力され、第1のモータドライバ205は起動状態を維持する。そして、この際、第1のモータドライバ205の入力端子(PHA1、PHA2)には、第1のラッチ回路221の出力端子(Q2、Q4)より、選択信号(PRJSEL)がHからLレベルに切り替えられる直前の状態が維持されたモータ制御信号(RMT−PH1、RMT−PH2)が入力される。これにより、レシートプリンタ201の第1のステッピングモータ201aは、ホールド状態を維持することになる。
次いで、図4に示すように、電流制御信号(MT−RI01)は、第4のアンドゲート253の二つの入力端子及び第5のアンドゲート254の一方の入力端子に入力されている。第4のアンドゲート253は、電流制御信号(MT−RI01)がLからHレベルに切り替えられることに応じて、第1のモータドライバ205の一方の組の電流レベル切替端子(I11、I12)にHレベルの信号を入力する。これに対して、第5のアンドゲート254のもう一方の入力端子には、第3の単安定マルチバイブレータ242の出力端子(/Q)が接続されており、第3の単安定マルチバイブレータ242の出力端子(/Q)からLレベルの信号が出力されるわけであるので、第5のアンドゲート254の出力レベルはLとなる。そして、このLレベルの出力は、第1のモータドライバ205のもう一方の組の電流レベル切替端子(I01、I02)に入力される。したがって、第1のモータドライバ205の電流レベル切替端子(I01、I02)と電流レベル切替端子(I11、I12)とに入力される信号レベルは、LHとなる。この場合、第1のモータドライバ205は、表1に示すように、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号の電流レベルを33%に制限する。したがって、ホールド状態となっている第1のステッピングモータ201aを弱励磁状態にすることができる。
このように、本実施の形態によれば、パーシャルカットされている印字発行済みのレシートが引っ張られるに際して、レシートプリンタ201が有する第1のステッピングモータ201aをホールドし、印字発行済みのレシートが引っ張られることによって用紙が外部にずるずる出てしまうことを確実に防止することができる。しかも、第1のステッピングモータ201aのホールドを弱励磁によって実行させることができ、したがって、ホールド時における第1のステッピングモータ201aに加えられる負担を極力低減させることができる。
ステップS122に続く処理として、主制御部101は、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をOFF(L)にする(ステップS123)。そして、主制御部101は、印字データの作成処理を実行する(ステップS124)。この場合に作成する印字データは、ジャーナルプリンタ301によって印字させるジャーナルデータであり、図7に示すジャーナル印字処理で未印字のジャーナルデータに基づく印字データが作成される。印字データは、1桁30ドットラインで作成され、文字を24ドット、行間を6ドットとして作成される。
次いで、主制御部101は、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をON(H)にし、ジャーナルプリンタ301用の電流制御信号(MT−JI01)をLにする(ステップS125)。続いて、主制御部101は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)を出力し、プリンタクロック信号(P−CLK)に合わせてステップS124で作成した印字データ(PDATA)の1ドットライン分(432ドット)を出力する(ステップS126)。そして、主制御部101は、ラッチ信号(P−LATCH)を出力する(ステップS127)。更に、主制御部101は、モータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の出力変更を実行し、印刷信号(DST1、DST2、DST3)を出力する(ステップS128)。
これにより、プリンタ制御回路では、図4に示すように、保護回路211に含まれている第1の単安定マルチバイブレータ212のピン番号「5」の出力端子(Q)からHレベルの信号が出力される。第1の単安定マルチバイブレータ212のピン番号「10」の入力端子(B)にHレベルのプリンタ電源ON信号(PP−ON)が入力されるので、ピン番号「9」の入力端子(/A)に入力されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)のタイミングが適正である限り、第1の単安定マルチバイブレータ212は出力端子(Q)からHレベルの信号を出力するからである。こうして出力されるHレベルの信号は、MOTERRとして取り出され、図6に示すように、第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)に接続されている第6のアンドゲート306の一方の入力端子に入力される。第6のアンドゲート306のもう一方の入力端子には、図4に示すトリガインバータ307から出力される主制御部101が出力する選択信号(PRJSEL)に基づく反転選択信号(PRJSEL+バー)が入力される。この際、主制御部101が出力する選択信号(PRJSEL)はLレベルなので(ステップS102参照)、第6のアンドゲート306のもう一方の入力端子に入力される反転選択信号(PRJSEL+バー)はHレベルである。したがって、図6に示す第6のアンドゲート306の出力端子からはHレベルの信号が出力されて第2のモータドライバ305のスタンバイ端子(STB)に入力され、第2のモータドライバ305が起動する。
起動した第2のモータドライバ305は、主制御部101が出力し(ステップS126参照)、入力端子(PHA1、PHA2)に入力されるモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)に応じて、表5に示すロジックに従った駆動信号を生成し、これを出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する。この際、主制御部101から出力される電流制御信号(MT−JI01)はLレベルなので(ステップS125参照)、第2のモータドライバ305の電流レベル切替端子(I02、I01、I11、I12)には全てLレベルの信号が入力される。したがって、表1に示すように、出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力される駆動信号の電流レベルは100%となり、このような駆動信号の供給を受けてジャーナルプリンタ301の第2のステッピングモータ301aが100%励磁される。
この際、図6に示すプリントデータ制御部302は、ステップS126で主制御部101が出力したプリンタクロック信号(P−CLK)を受信し、これに合わせた1ドットライン分(432ドット)の印字データ(PDATA)を受信してシフトレジスタ(図示せず)にレジストしており、ステップS127で主制御部101が出力したラッチ信号(P−LATCH)によってラッチ回路(図示せず)でラッチしている。
そして、図6に示す第2のモータドライバ305は、ステップS128で主制御部101が出力したモータ制御信号(MT−PH1、MT−PH2)の出力変更に応じて出力端子(OUT2A、OUT1A、OUT2B、OUT1B)から出力する駆動信号を変更することで、第2のステッピングモータ301aによる紙送り状態を変更する。この状態で、図6に示すプリントデータ制御部302は、ステップS128で主制御部101が出力した印刷信号(DST1、DST2、DST3)を受信し、そのタイミングでストローブパルスを発生させる。これにより、シフトレジスタ(図示せず)にレジストされてラッチ回路でラッチされていた1ライン分の印字データ(PDATA)に基づく発熱素子の駆動が実行される。
その後、主制御部101は、ステップS124で作成した印字データが残っていれば、換言すると次データがあれば(ステップS129のY)、ステップS125〜ステップS128の処理を繰り返す。これに対して、ステップS124で作成した印字データが残っていなければ、換言すると次データがなければ(ステップS129のN)、プリンタ電源ON信号(PP−ON)をOFF(L)にし、ジャーナルプリンタ301用の電流制御信号(MT−JI01)をHにし(ステップS130)、処理を終了する。
101…主制御部,201…レシートプリンタ,201a…第1のステッピングモータ,205…第1のモータドライバ,221…ラッチ回路,231…切替応動遅延回路,232…第2の単安定マルチバイブレータ(単安定マルチバイブレータ),241…人体反応遅延回路,242…第3の単安定マルチバイブレータ(単安定マルチバイブレータ),301…ジャーナルプリンタ,301a…第2のステッピングモータ,305…第2のモータドライバ,PRJSEL…選択信号,MT−PH1、MT−PH2…モータ制御信号,RMT−PH1、RMT−PH2…モータ制御信号,MT−RI01…電流制御信号,STB…スタンバイ端子,PHA1、PHA2…入力端子,I01、I02、I11、I12…電流レベル切替端子,C1…ラッチイネーブル信号用の入力端子,D2、D4…入力端子,Q1、Q2…出力端子,/A…入力端子