JP2009200060A - 押圧式スイッチ - Google Patents

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毅 瀧口
Naoki Iwao
直樹 岩尾
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Abstract

【課題】押圧式スイッチを操作したときに操作者に高級感を感じさせることができる押圧式スイッチを提供する。
【解決手段】プリント配線板5にスイッチ本体3を固定し、複数のガイド溝71hを有するケース7をプリント配線板5上に固定し、スイッチ本体3に押圧力を伝達可能なノブ9の複数のレールをガイド溝71hに摺動可能に挿入してノブ9を摺動可能にした。ガイド溝71h及びレールにはグリースを塗布する。グリースの粘度を1000〜2750Paの範囲内にする。
【選択図】図1

Description

この発明は押圧式スイッチに関し、特に操作(押圧)時に高級感を醸し出すことが可能な押圧式スイッチに関する。
従来、メンブレン基板と1対の固定接点とクリックラバーとフレームとキートップとからなるキースイッチが知られている(下記特許文献1参照)。
メンブレン基板は電子機器等のシャーシ上に配置されている。
1対の固定接点はメンブレン基板上に設けられている。
クリックラバーはほぼドーム状で1対の固定接点を覆っている。クリックラバーの内側面には導電性ラバーが設けられている。導電性ラバーは1対の固定接点と間隔をあけて対向する。
フレームはメンブレン基板及びクリックラバーと僅かに間隔をあけて対向する。フレームはスライドガイドを有する。スライドガイドは円筒状である。
キートップは摺動部を有する。摺動部は八角柱状であり、スライドガイドに挿入され、シャーシの厚さ方向に沿って摺動する。
スライドガイド及び摺動部には摺動を円滑にするとともに騒音の発生を低減するためにグリースが塗布されている。
キートップを指で押圧すると、摺動部が摺動してクリックラバーを押圧する。クリックラバーはある程度以上押圧されると反転し、これに伴って導電性ラバーが1対の固定接点に接触する。この結果、1対の固定接点が閉じられる。また、クリックラバーが反転するとき、クリック感が生じる。
キートップから指を離すと、クリックラバーの弾力によってキートップが元の位置に戻るとともに導電性ラバーが1対の固定接点から離れる。
特開平2004−71306号公報(段落0011〜0014、図1参照)
自動車用のインストルメンタルパネルに配置される押圧式スイッチには、高級感が求められている。
上述のキースイッチに高級感を与えるには、キートップに高価な材料を使ったり、特殊な色や模様等を施したりする方法が考えられる。
しかし、キースイッチを入力したときの操作感を向上させない限り、高級感を出すことに限度があった。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は押圧式スイッチを操作したとき操作者に高級感を感じさせることができる押圧式スイッチを提供することである。
前述の課題を解決するため請求項1の発明の押圧式スイッチは、スイッチ本体が固定された固定部材と、前記固定部材に摺動可能に支持され、前記スイッチ本体に押圧力を伝達可能な可動部材と、前記固定部材と前記可動部材との摺動部分に塗布されたグリースとを備えている押圧式スイッチにおいて、前記グリースの粘度が1000〜2750Paの範囲内であることを特徴とする。
上述のようにグリースの粘度が1000〜2750Paの範囲内であるので、操作者が指で可動部材を押圧すると、指先に適度な重み(指先がグリースから受ける力)が伝わり、操作者は可動部材が従来のものよりもゆっくりと動くことが分かる。また、操作者は可動部材のガタツキや音の発生が一層抑制されていることを感じ取ることができる。
請求項2の発明は、請求項1記載の押圧式スイッチにおいて、前記グリースがフッ素系グリースであることを特徴とする。
上述のようにグリースがフッ素系グリースであるので、気温による粘度の変化が少なく、気温の変化による操作感の変化が抑制される。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の押圧式スイッチにおいて、前記固定部材と前記可動部材との一方にガイド溝が設けられ、その他方に前記ガイド溝に対して相対摺動するレールが設けられていることを特徴とする。
上述のように固定部材と可動部材との一方にガイド溝が設けられ、その他方にガイド溝に対して相対摺動するレールが設けられているので、可動部材がより安定して摺動する。
以上説明したように請求項1の発明の押圧式スイッチによれば、操作時に操作者に高級感を与えることができる。
請求項2の発明の押圧式スイッチによれば、気温の変化による操作感の変化を抑制することができる。
請求項3の発明の押圧式スイッチによれば、操作時の高級感をより高めることができる。
図1はこの発明の第1実施形態に係る押圧式スイッチの分解斜視図である。 図2は図1に示す押圧式スイッチのノブを斜め下方から見たときの斜視図である。 図3Aは図1に示す押圧式スイッチの正面図である。 図3Bは同押圧式スイッチの平面図である。 図3Cは同押圧式スイッチの底面図である。 図3Dは同押圧式スイッチの右側面図である。 図4は図3AのIV−IV線に沿う断面図である。 図5は図3DのV−V線に沿う断面図である。 図6は図5のA部の拡大図である。 図7はノブを押圧していないときの図4と同じ切断箇所の断面図である。 図8はノブを押圧したときの図4と同じ切断箇所の断面図である。 図9は各サンプルの平均順位とグリースの粘度との関係を示すグラフである。 図10は評価項目と7段階の評価点とを示す表である。 図11はノブ操作時のしっとり感に関する各サンプルの平均評価点とグリースの粘度との関係を示すグラフである。 図12はノブのガタツキに関する各サンプルの平均評価点とグリースの粘度との関係を示すグラフである。 図13はノブ操作時の音の発生に関する各サンプルの平均評価点とグリースの粘度との関係を示すグラフである。 図14は粘度の低いグリースと粘度の高いグリースとを使用したときのノブの摺動速度と摺動抵抗との関係を示すグラフである。 図15は横軸にノブのストロークをとり、縦軸にノブの速度及びノブに対する荷重をとったグラフである。 図16は第1実施形態の第1変形例の摺動部分の断面図である。 図17は第1実施形態の第2変形例の摺動部分の断面図である。 図18は第1実施形態の第3変形例のA部の拡大断面図である。 図19は第1実施形態の第4変形例のA部の拡大断面図である。 図20は第1実施形態の第5変形例のA部の拡大断面図である。 図21は第1実施形態の第6変形例のA部の拡大断面図である。 図22は第1実施形態の第7変形例の摺動部分の断面図である。 図23はこの発明の第2実施形態に係る押圧式スイッチの分解斜視図である。 図24は図23に示す押圧式スイッチのケースの一部を切除して裏返した状態の斜視図である。 図25は図24のB部の拡大図である。 図26は図23に示す押圧式スイッチの断面図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
この発明の第1実施形態の押圧式スイッチを図1〜図15に基づいて説明する。
図1〜図6に示すように、この押圧式スイッチはスイッチ本体3とプリント配線板5とケース7とノブ(可動部材)9とを備えている。
スイッチ本体3はプリント配線板5の一角に配置されている。スイッチ本体3はクリック板31と1対の固定接点(図示せず)と可動接点(図示せず)とを有する。クリック板31は絶縁性を有する弾性材料でほぼドーム状に形成されている。クリック板3の頂部には凸部31aが形成されている。1対の固定接点はプリント配線基板5上に配置され、クリック板31によって覆われている。可動接点はクリック板31の内側面に設けられ、1対の固定接点に対向する。
プリント配線板5には導体パターン(図示せず)が形成されている。導体パターンの一部は1対の固定接点に接続されている。
ケース7は樹脂で一体に形成され、筒状部71とフレーム部72と収容部73とを有している。
筒状部71はほぼ角筒状であり、3つの柱状部分71aと、3つの柱状部分71aの間に介在する複数の板状部分71dとを有する。柱状部分71aは筒状部71の高さ方向H1(図1参照)に沿って延びている。柱状部分71aの高さは板状部分71dの高さよりも高い。したがって、柱状部分71aの先端部は板状部分71dの先端面よりも突出しており、この突出部分がグリース供給突起71eになっている(図1及び図4参照)。柱状部分71aの外側面にはガイド溝71hが形成されている。ガイド溝71hは筒状部71の高さ方向H1に沿って延びている。グリース供給突起71eにはグリース供給溜り(第2のグリース溜り)71kが形成されている。グリース供給溜り71kはガイド溝71hに通じ、末広がりになっている。
対向する2つの板状部分71dにはそれぞれ突起71pが形成されている。突起71pはほぼ楔状である。
フレーム部72は筒状部71の一端を囲んでいる。フレーム部72は3つのグリース供給溜り(第2のグリース溜り)72aを有する。グリース供給溜り72aはガイド溝71hに通じている。
収容部73はフレーム部72の一角に形成され、そのほぼ半分は筒状部71内に入り込でいる(図5参照)。収容部73の頂部には孔73aが形成されている。収容部73はスイッチ本体3を収容する。
上述のプリント配線板5とケース7とでスイッチ本体3が固定された固定部材が構成されている。
ノブ9はほぼ箱状であり、樹脂で形成されている。ノブ9はスカート部91と被押圧部92と押圧部93とを有する。
スカート部91はほぼ角筒状であり、3つのレール91aと、3つのレール91aの間に介在する複数の板状部分91dとを有する。レール91aはノブ9の高さ方向H2(図1参照)に沿って延びている。レール91aの高さは板状部分91dの高さよりも高い。したがって、レール91aの先端部は板状部分91dの先端面よりも突出しており、この突出部分がグリース供給突起91eになっている(図1参照)。レール91aにはグリース保持溝(第1のグリース溜り)91hが形成されている。グリース保持溝91hはレール91aの長手方向に沿って延びている。
レール91aはガイド溝71hに摺動可能に挿入される。このように、第1実施形態ではガイド溝71hとレール91aとで摺動部分が構成される。
グリース供給突起91eはノブ9が最もフレーム部72に近づいたときにグリース供給溜り72a内に入る。
対向する2つの板状部分91dにはそれぞれ孔91pが形成されている。孔91pは長方形であり、突起71pを受け入れる。このとき、突起71pは所定の範囲内で相対的に移動可能である。これにより、ノブ9のストロークが決められるとともにノブ9のケース7からの脱落が防止される。
被押圧部92は指で押される部分である。被押圧部92は板状であり、スカート部91の一端に結合されている。被押圧部92は3つのグリース供給溜り(第2のグリース溜り)92aを有する。グリース供給溜り92aはレール91aを取り囲むように形成されているとともにグリース保持溝91hに通じている。グリース供給溜り92aはノブ9が最もフレーム部72に近づいたときにグリース供給突起71eを受け入れる。
押圧部93は被押圧部92の一角に配置され、スカート部91に結合されている。押圧部93の先端部は孔73aを通じて収容部73に挿入される。押圧部93はクリック板31の凸部31aを押圧する。
ガイド溝71h及びレール91aにはグリース11が塗布されている(図6参照)。グリース11として、粘度が1000〜2750Paの範囲内であるフッ素系グリースが使用されている。
なお、グリース11の粘度を回転トルクで表わした。この回転トルクは回転粘度計のプレートにグリースを0.2cc載せて、このプレートを10rpmで回転させたときのせん断力(単位Pa)である。
次に、図7、図8に基づいてこの実施形態の押圧式スイッチの動作について説明する。
操作者が指でノブ9を押圧していない状態(図7に示す状態)では、クリック板31の弾力により凸部31aを介してノブ9が押圧され、ノブ9がプリント配線板5から離れた位置にある。
クリック板31の弾力に抗して操作者が指でノブ9を押圧すると、その押圧力が押圧部93及び凸部31aを介してクリック板31に伝わり、クリック板31は次第に潰れていく。クリック板31に対する押圧力が所定値を超えると、クリック板31が反転し、図8に示す状態になる。このときにクリック感が生じるとともに可動接点が1対の固定接触点に接触し、スイッチ本体3がオンの状態になる。
ノブ9から指を離すと、クリック板31の弾力によってノブ9が元の位置に戻るとともに可動接点が1対の固定接点から離れ、スイッチ本体3がオフの状態になる。
次に、グリース11の循環について説明する。
操作者が指でノブ9を押圧していない状態では、上述のようにクリック板31によってノブ9がプリント配線板5から離れた位置にある。この状態ではグリース供給突起71e,91eはそれぞれグリース供給溜り92a,72aから離れている。
ノブ9が押圧されてプリント配線板5の方へ移動するとき、ガイド溝71h内のグリース11はグリース保持溝91hによって保持されるので、ガイド溝71hから漏れることはほとんどないが、スイッチ本体3がオンの状態になるとき、ガイド溝71hから僅かに吐き出される。しかし、ガイド溝71hから吐き出されたグリース11は、図8に示すように、グリース供給溜り72a,92aに溜められる。また、このとき、グリース供給突起71e,91eがそれぞれグリース供給溜り92a,72aに挿入され、グリース供給溜り72a,92aに溜められたグリース11がグリース供給突起71e,91eに付着する。
ノブ9から指が離され、クリック板31の弾力によってノブ9が元の位置に戻るとき、グリース供給突起71e,91eに付着したグリース11はガイド溝71hに戻る。したがって、グリース11の減りが極めて少なくなる。
次に、ノブ9を操作したときの操作感について説明する。
操作者がノブ9を押圧し始めてからスイッチ本体3がオンの状態になるまでの間、レール91aはガイド溝71h内を摺動する。このとき、レール91aとガイド溝71hとの間に粘度の高いグリース11があるため、レール91aはゆっくりと動き、しかもノブ9のガタツキや摺動音等の音の発生が抑制される。このように、操作者はノブ9を押圧するときに指先に適度な抵抗を感じるし、そのときのノブ9はガタつくことなく静かにゆっくり動くので、操作者は高級感を得ることができる。また、クリック板31が反転するときも粘度の高いグリース11によってクリック感が穏やかになり、高級感が高まる。
次に、この実施形態の効果について説明する。
この押圧式スイッチによれば、粘度が1000〜2750Paの範囲内にあるグリース11を使用したので、操作者が指でノブ9を押圧したとき、操作者の指に適度な抵抗が作用し、ノブ9がガタツキが少なく静かにゆっくりと動く。この結果、操作者が高級感を得ることができる。
また、グリース11がフッ素系グリースであるので、気温による粘度の変化が少なく、気温の変化による操作感の変化を抑制することができる。
更に、グリース保持溝91h、グリース供給溜り72a,92a及びグリース供給突起91e,71eを採用したので、長期間使用してもグリース11の減りが少なく、長期にわたって高級感を維持することができる。
なお、この実施形態では、グリース11としてフッ素系のものを使用したが、グリースとしてはフッ素系のものに限られず、例えばオリフィン系のグリースでもよい。
また、レール91aにグリース保持溝91hを設けたが、必ずしもレール91aにグリース保持溝91hを設ける必要はない。
なお、ケース7にグリース供給突起71e及びグリース供給溜り72aを設け、ノブ9にグリース供給突起91e及びグリース供給溜り92aを設けたが、必ずしもグリース供給突起71e,91eやグリース供給溜り72a,92を設ける必要はない。
また、この実施形態では、ガイド溝71hをケース7に設け、レール91hをノブ9に設けたが、ガイド溝をノブ9に設け、レールをケース7に設けてもよい。
なお、ガイド溝71h及びレール91hの数は3つに限られない。
次に、操作時に高級感を生じさせるグリースの粘度の範囲を定めるために行なわれた試験について説明する。
表1はこの試験に用いられたサンプルとグリースの粘度を示す。
Figure 2009200060
表1に示すように、押圧式スイッチの摺動部分(ガイド溝71h及びレール91a)にグリースを塗布しないものをサンプルAとした。粘度の異なるグリースを塗布したものをサンプルB〜Gとした。各サンプルB〜Gに用いられたグリースの粘度は表1の通りである。
次に、図9に示すように、複数のモニタにそれぞれサンプルA〜Gを操作させ、そのときの感触、ガタツキ及び音の優劣について各サンプルA〜G毎に順位をつけさせた後、各サンプルA〜Gの順位の平均を求めた。
モニタは平均して3位以上のサンプルに高級感を感じた。3位以上のサンプルに用いられているグリースの粘度は1000Pa〜2750Paの範囲である。
次に、各サンプルA〜Gのしっとり感(抵抗感)、ガタツキ及び操作音の発生に関して評価した。評価を点数化するために、図10に示すように、各項目の評価をそれぞれ7段階に分け、プラス(+)の評価では段階毎に3、2、1の評価点を与え、マイナス(−)の評価では段階毎に−1、−2、−3の評価点を与え、どちらとも評価できないときは0の評価点を与えるようにした。
複数のモニタはそれぞれ各サンプルA〜Gを項目毎に評価した。各サンプルA〜Gのしっとり感の平均評価点とグリースの粘度との関係を図11に示し、各サンプルA〜Gのガタツキに関する平均評価点とグリースの粘度との関係を図12に示し、各サンプルA〜Gの音に関する平均評価点とグリースの粘度との関係を図13に示す。
図11に示すように、しっとり感の評価点はグリースの粘度が高いほど高い。しかし、しっとり感と操作時の高級感とは一致せず、粘度が2500Paを超えると、しっとり感が過剰になり、多くのモニタが入力操作感(押し込む感覚)の極端な低下を感じた。
しかし、図12及び図13に示すように、ガタツキ、音の発生の評価点はグリースの粘度が高いほど高くなるので、トータルで評価するとグリースの粘度が2500Paを超えてもまだ高級感を得られる。それで図9に示すように高級感を得られる範囲が1000〜2750Paとなった。
図14に示すように、点線で示される粘度が低いグリースを使用した場合(サンプルB)、ノブ9の摺動速度vが高くなっても、摺動抵抗Fはそれ程大きくならない。一方、実線で示される粘度が高いグリースを使用した場合(サンプルD)、ノブ9の摺動速度vが高くなるとその増加の割合よりも高い割合で摺動抵抗Fが大きくなる。
摺動抵抗Fはグリースの粘度係数をCとし、ノブの摺動速度をvとすると、
F=Cv
で求められる。
このように、粘度が高いグリースを使用すれば、摺動速度の増加率よりも高い割合で摺動抵抗Fが大きくなるので、ノブ9に対する荷重の急激な変化が緩和される。この作用は主にクリック板31が反転した後の操作感の向上につながる。
以上の試験結果に基づいてグリース11の粘度の範囲を1000Pa〜2750Paとした。
サンプルCとサンプルDとの操作感の違いを表現しにくいので、サンプルCとサンプルDとの操作感の違いをグラフにした。
図15に示すように、サンプルCの操作感とサンプルDの操作感とを比較し易くするために、ノブ9を押圧し始めてからクリック板31が反転するまで間(ストロークS0〜S1間)のノブ9に対する押圧力をサンプルCとサンプルDとで同じにした。
曲線VCがサンプルCのノブ9のストローク(S)と速度(V)との関係を示す線、曲線VDがサンプルDのノブ9のストローク(S)と速度(V)との関係を示す線、曲線FCがサンプルCのノブ9のストローク(S)と荷重(F)との関係を示す線、曲線FDがサンプルDのノブ9のストローク(S)と荷重(F)との関係を示す線である。
図15に示すように、ストロークS0〜S1間では、サンプルDのノブ9の方がサンプルCのノブ9よりも僅かにゆっくりと動く。
クリック板31が反転してからノブ9が止まるまでの間(ストロークS1〜S2)、サンプルCは速度(V)、荷重(F)ともに急に変化するが、サンプルDは速度(V)、荷重(F)ともにサンプルCよりも穏やかに変化する。すなわち、サンプルCではクリック感が鋭くなり、サンプルDではクリック感が穏やかになる。
以上のようにノブ9のゆっくりとした動きと、クリック感の穏やかな感じとによってノブ9の高級な操作感が得られる。
次に、第1実施形態の変形例について図16に基づいて説明する。
図16に示すように、この第1変形例では、グリース供給突起91eの側面に複数の溝91qを形成した。
この第1変形例では、溝91qによってグリース供給突起91eにグリース11が付着し易くなるので、上述のグリース11の循環作用を高めさせることができる。
次に、第1実施形態の第2変形例について図17に基づいて説明する。
図17に示すように、この第2変形例では、レール91aのグリース供給溜り92a内に収まっている部分に膨出部91rを形成した。膨出部91rはグリース供給溜り71kに嵌合する形状になっている。膨出部91rはグリース供給突起71eがグリース供給溜り92a内に挿入されたときに、グリース供給溜り71k内のグリース11をガイド溝71h内に戻す。
この第2変形例では、膨出部91rによってグリース供給溜り71k内のグリース11をガイド溝71h内に戻すことができるので、第1変形例と同様にグリース11の循環作用を高めることができる。
次に、第1実施形態の第3変形例について図18に基づいて説明する。
図18に示すように、この第3変形例では、ガイド溝71hの相対向する内面にそれぞれグリース保持溝71rを形成した。グリース保持溝71rはガイド溝71hと平行に延びている。
この第3変形例では、グリース保持溝91hの他にグリース保持溝71rが設けられているので、よりグリース11の減りを少なくすることができる。
次に、第1実施形態の第4変形例について図19に基づいて説明する。
図19に示すように、この第4変形例では、ガイド溝71hの相対向する内面にそれぞれグリース保持溝71rを形成し、レール91aの上面(ガイド溝71hの底面に対向する面)からグリース保持溝91hを廃した。
この第4変形例は図1に示す第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、第1実施形態の第5変形例について図20に基づいて説明する。
図20に示すように、この第5変形例では、レール91aの両側面にそれぞれグリース保持溝91sを形成し、レール91aからグリース保持溝91hを廃した。
この第5変形例は図1に示す第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、第1実施形態の第6変形例について図21に基づいて説明する。
図21に示すように、この第6変形例では、レール91aの上面(ガイド溝71hの底面に対向する面)にグリース保持溝91hを形成する代わりにキー91tを形成した。このキー91tにより、レール91aの上面とガイド溝71hとの間にグリース11を保持する隙間Gが形成される。
この第6変形例は図1に示す第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
次に、第1実施形態の第7変形例について図22に基づいて説明する。
図22に示すように、この第7変形例では、レール91aの上面にグリース保持溝91hを形成する代わりにレール91aの両側面に複数のグリース保持溝91uを形成した。グリース保持溝91uはレール91aの長手方向に直交する方向へ延びている。
この第7変形例は図1に示す第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
この発明の第2実施形態の押圧式スイッチを図23〜図26に基づいて説明する。
第1実施形態と共通する部分については第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略し、構成の異なる部分についてだけ説明する。
図23〜図26に示すように、この押圧式スイッチはスイッチ本体3とプリント配線板5とケース207とノブ209とスライダ210とを備える。
第1実施形態の可動部材はノブ9だけで構成されているが、第2実施形態の可動部材はノブ209とスライダ210とで構成されている。
ケース207は筒状部271と蓋部272と柱状部273とを有する。ケース207はスライダ210を収容し、プリント配線板5上に固定される。筒状部271は角筒状である。蓋部272は筒状部271の一端に結合されている。蓋部272には孔272aが形成されている。蓋部272の内側面には3つのグリース供給溜り(第2のグリース溜り)272bが形成されている(図25参照)。柱状部273は筒状部271内に3つ配置されている。柱状部273は筒状部271及び蓋部272に結合されている。柱状部273にはガイド溝273aが形成されている。ガイド溝273aはグリース供給溜り272bに通じている。柱状部273の一端部の一部分を切り欠くことによってグリース供給突起273bが形成されている。
ノブ209はスカート部291と被押圧部292とを有する。スカート部291は角筒状である。スカート部291には2つの孔291pが形成されている。被押圧部292は平板状であり、スカート部291の一端に結合されている。被押圧部292の周縁部はスカート部291の側面から突出している。
スライダ210は第1筒状部211と第2筒状部212とを有する。
第1筒状部211の一端にはレール211aに隣接させて3つの張出し部211cが形成されている。張出し部211cにはグリース供給溜り211dが形成されている。グリース供給溜り211dはレール211aの一端部を受け入れている。また、グリース供給溜り211dはスライダ210がクリック板31によって持ち上げられたときに柱状部273のグリース供給突起273bを受け入れる。
第1筒状部211の内側面にはスイッチ本体3を押圧する押圧片211eと、この押圧片211eを支える補強プレート211fとが設けられている(図26参照)。
第2筒状部212は角筒状であり、第1筒状部211よりも一回り小さく、第1筒状部211の他端に結合されている。第2筒状部212は孔272aを通じてケース207から突出する。第2筒状部212の側面には2つの突起212aが形成されている。突起212aはノブ209の孔291pに挿入される。これにより、第2筒状部212にノブ209が固定される。
第2実施形態は第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
3 スイッチ本体
5 プリント配線基板(固定部材)
7 ケース(固定部材)
71h ガイド溝(摺動部分)
71k グリース供給溜り(第2のグリース溜り)
72a グリース供給溜り(第2のグリース溜り)
9 ノブ(可動部材)
91a レール(摺動部分)
91h グリース保持溝(第1のグリース溜り)
92a グリース供給溜り(第2のグリース溜り)
11 グリース
207 ケース
272b グリース供給溜り(第2のグリース供給溜り)
273a ガイド溝(摺動部分)
273b グリース供給突起
210 スライダ
211a レール(摺動部分)
211d グリース供給溜り

Claims (3)

  1. スイッチ本体が固定された固定部材と、
    前記固定部材に摺動可能に支持され、前記スイッチ本体に押圧力を伝達可能な可動部材と、
    前記固定部材と前記可動部材との摺動部分に塗布されたグリースとを備えている押圧式スイッチにおいて、
    前記グリースの粘度が1000〜2750Paの範囲内であることを特徴とする押圧式スイッチ。
  2. 前記グリースがフッ素系グリースであることを特徴とする請求項1記載の押圧式スイッチ。
  3. 前記固定部材と前記可動部材との一方にガイド溝が設けられ、その他方に前記ガイド溝に対して相対摺動するレールが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の押圧式スイッチ。
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