JP2009196905A - カンカニクジュヨウから得られる肝保護剤及び抗TNF−α作用剤 - Google Patents

カンカニクジュヨウから得られる肝保護剤及び抗TNF−α作用剤 Download PDF

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Abstract

【課題】ハマウツボ科寄生植物であるカンカニクジュヨウの肉質茎、それより抽出された抽出液もしくは抽出エキス、又は前記肉質茎、抽出液もしくは抽出エキスより単離される化合物を含有することを特徴とし、これらについて従来は知られていない活性を有する新規な薬剤を提供する。
【解決手段】カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、又は前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキス、又はこれらより単離される化合物を有効成分として含むことを特徴とする肝保護剤又は抗TNF−α作用剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ハマウツボ科寄生植物であるカンカニクジュヨウの肉質茎、その水もしくは低級脂肪族アルコール等による抽出液、もしくは該抽出液を濃縮して得られる抽出エキス、又はこれらから単離される化合物を有効成分として含有する肝保護剤又は抗TNF−α作用剤に関するものである。
ハマウツボ科(Orobanchaceae)植物であるカンカニクジュヨウ(学名:Cistanche tubulosa (Shrenk) R. Wight)は、アフリカ北部、アラビア地域及び西アジアからパキスタンやインドにかけての地域に自生し、Salvadora又はCalotropis属植物の根部に寄生している寄生植物である。その全草はパキスタンにおいて下痢や腫れ物の治療に用いられており、又、中国においてはその肉質茎が不妊症やアルツハイマー病の治療に供されている。(例えば、非特許文献1や非特許文献2に記載されている。)
又、本発明者も、カンカニクジュヨウの科学的解明研究の一環として、カンカニクジュヨウの含有成分の探索を行い、その抽出エキスや含有成分の血管拡張作用について明らかにし、その結果を、特許文献1及び非特許文献3、非特許文献4で開示している。
特開2007−191416号公報 Kobayashi H.,et. al.、Chem. Pharm. Bull.、35巻、3309−3314頁(1987年) 新彊中薬民族薬研究所編、新彊常用中草学栽培技術、新彊科学技術出版社、84−88頁(2004年) Xie H.,et al.、Chem. Pharm. Bull.、54巻、669−675頁(2006年) Yoshikawa M.,et al.、Bioorg. Med. Chem.、14巻、7468−7475頁(2006年)
本発明は、上記のような症状の治療等に用いられ、かつ日本において薬用のみならず食用としても使用が可能なCistanche tubulosaを起原植物とするカンカニクジュヨウの肉質茎、それより抽出された抽出液もしくは抽出エキス、又は前記肉質茎、抽出液もしくは抽出エキスより単離される化合物を含有することを特徴とし、これらについての従来知られていない活性を有する新規な薬剤を提供することを課題とする。
本発明者は、カンカニクジュヨウの肉質茎、その抽出液、抽出エキスや含有成分について、種々の生物活性を鋭意検討したところ、カンカニクジュヨウの肉質茎、その抽出液、抽出エキスや、これらから単離される化合物の中のあるものは、
1.マウスを用いたD−ガラクトサミン(D−GalN)/リポ多糖(LPS)誘発肝障害抑制作用(in vivo)、
2.マウス初代培養肝細胞を用いたD−GalN誘発細胞傷害抑制作用(in vitro)及び/又は
3.炎症性サイトカインの一種であるTNF−αに高感受性の細胞株であるL929細胞(マウス由来)を用いたTNF−α誘発細胞傷害抑制作用(in vitro)の生物活性評価試験において活性を有することを見いだした。これらの活性は、肝保護剤や抗TNF−α作用剤としての活性評価の指標となる。即ち、本発明者は、カンカニクジュヨウの肉質茎、その抽出液、抽出エキスや、これらから単離される化合物の中のあるものを含有させることにより、肝保護剤や抗TNF−α作用剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明は、その第1の態様として、カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、又は前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキスを有効成分として含むことを特徴とする肝保護剤(請求項1)を提供する。
又本発明は、その第2の態様として、カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、又は前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキスを有効成分として含むことを特徴とする抗TNF−α作用剤(請求項2)を提供する。
さらに本発明は、その第3の態様として、
下記の構造式A:
Figure 2009196905
[式中、Rは、水素又はアセチル基を表し、Rは、水素又はカフェオイル基を表し、Rは、Rが水素の場合はカフェオイル基を表し、Rがカフェオイル基の場合は、水素又はβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
下記の構造式B:
Figure 2009196905
[式中、Rは、水素又はカフェオイル基を表す。]で表される化合物、
下記の構造式C:
Figure 2009196905
で表される化合物、
下記の構造式E:
Figure 2009196905
で表される化合物、
下記の構造式F:
Figure 2009196905
[式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
下記の構造式G:
Figure 2009196905
[式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
下記の構造式H:
Figure 2009196905

[式中、Rは水酸基又はクロル基を表す。]で表される化合物、及び
下記の構造式I:
Figure 2009196905
[式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表し、Rは、水素又はメトキシ基を表す。]で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を有効成分として含むことを特徴とする肝保護剤を提供する。
さらに又本発明は、その第4の態様として、
下記の構造式A:
Figure 2009196905
[式中、Rは、水素又はアセチル基を表し、Rは、水素又はカフェオイル基を表し、Rは、Rが水素の場合はカフェオイル基を表し、Rがカフェオイル基の場合は、水素又はβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
下記の構造式B:
Figure 2009196905
[式中、Rは、水素又はカフェオイル基を表す。]で表される化合物、
下記の構造式C:
Figure 2009196905
で表される化合物、
下記の構造式D:
Figure 2009196905
[式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、及び
下記の構造式H:
Figure 2009196905

[式中、Rは水酸基を表す。]で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を有効成分として含むことを特徴とする抗TNF−α作用剤を提供する。
本発明者は、カンカニクジュヨウの肉質茎を、水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られた抽出液、又は該抽出液を濃縮して得られた抽出エキスを、クロマトグラフ法、イオン交換樹脂を使用する溶離法、溶媒による分配抽出等やこれらの組み合わせにより精製処理することにより、即ち、特許文献1、非特許文献3又は非特許文献4に記載の方法により抽出液又は抽出エキスを分離、精製することにより、以下に示す構造式(1)〜(27)のいずれかで表される化合物を得た。
構造式(1):構造式(A)において、Rが水素、Rがカフェオイル基、Rがβ−D−グルコピラノシル基の場合。
構造式(2):構造式(A)において、Rがアセチル基、Rがカフェオイル基、Rがβ−D−グルコピラノシル基の場合。
構造式(3):構造式(A)において、Rが水素、Rがカフェオイル基、Rが水素の場合。
構造式(4):構造式(A)において、Rがアセチル基、Rがカフェオイル基、Rが水素の場合。
構造式(5):構造式(C)と同じ。
構造式(6):
Figure 2009196905
[式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。以下の構造式においても同じである。]
構造式(7):構造式(A)において、Rが水素、Rが水素、Rがカフェオイル基の場合。
構造式(8):構造式(A)において、Rがアセチル基、Rが水素、Rがカフェオイル基の場合。
構造式(9):構造式(B)と同じ。
構造式(10):
Figure 2009196905
構造式(11):構造式(D)と同じ。
構造式(12):
Figure 2009196905
構造式(13):
Figure 2009196905
構造式(14):
Figure 2009196905
構造式(15):構造式(E)と同じ。
構造式(16):構造式(F)と同じ。
構造式(17):
Figure 2009196905
構造式(18):構造式(G)と同じ。
構造式(19):
Figure 2009196905
構造式(20):
Figure 2009196905
構造式(21):
Figure 2009196905
構造式(22):構造式(H)において、Rが水酸基の場合。
構造式(23):構造式(H)において、Rがクロル基の場合。
構造式(24):
Figure 2009196905
構造式(25):構造式(I)において、Rが水素の場合。
構造式(26):構造式(I)において、Rがメトキシ基の場合。
構造式(27):
Figure 2009196905
これらの化合物には、以下に示す化合物名が命名されている。
構造式(1)の化合物:エキナコシド(Ehinacoside)
構造式(2)の化合物:ツブロシドA(Tubuloside A)
構造式(3)の化合物:アクテオシド(Acteoside)
構造式(4)の化合物:2’アセチルアクテオシド(2’−Acetylacteoside)
構造式(5)の化合物:イソアクテオシド(Isoacteoside)
構造式(6)の化合物:ツブロシドB(Tubuloside B)
構造式(7)の化合物:カンカノシドG(Kankanoside G)
構造式(8)の化合物:シスタノシドF(Cistanoside F)
構造式(9)の化合物:カンカノース(Kankanose)
構造式(10)の化合物:サリドロシド(Salidroside)
構造式(11)の化合物:8−エピロガニン酸(8−Epiloganic acid)
構造式(12)の化合物:ムッサエノシド酸(Mussaenosidic acid)
構造式(13)の化合物:グルロシド(Gluroside)
構造式(14)の化合物:アユゴール(Ajugol)
構造式(15)の化合物:アリゴール(Arygol)
構造式(16)の化合物:アンテリヒド(Antirrhide)
構造式(17)の化合物:ゲニポシド酸(Geniposidic acid)
構造式(18)の化合物:バルシオシド(Bartsioside)
構造式(19)の化合物:6−デオキシカタルポール(6−Deoxycatalpol)
構造式(20)の化合物:カンカノシドB(Kankanoside B)
構造式(21)の化合物:カンカノシドC(Kankanoside C)
構造式(22)の化合物:シスタニン(Cistanin)
構造式(23)の化合物:シスタノクロリン(Cistanchlorin)
構造式(24)の化合物:カンカノシドE(Kankanoside E)
構造式(25)の化合物:(+)−ピノレジノール β−D−グルコピラノシド((+)−Pinoresinol β−D−glucopyranoside)
構造式(26)の化合物:(+)−シリンガレジノール β−D−グルコピラノシド((+)−Syringaresinol β−D−glucopyranoside)
構造式(27)の化合物:エチル β−D−グルコピラノシド(Etyl β−D−glucopyranoside)
本発明者は、これらの化合物中の構造式(1)、(3)及び(7)で表される化合物について、前記、1.D−ガラクトサミン(D−GalN)/リポ多糖(LPS)誘発肝障害抑制作用(in vivo)についての生物活性評価試験を実施し、又構造式(1)〜(27)で表される化合物について、2.D−GalN誘発細胞傷害抑制作用(in vitro)についての生物活性評価試験を実施したところ、構造式(1)〜(4)、(7)又は(8)の化合物、即ち前記構造式(A)の化合物、構造式(5)の化合物、即ち前記構造式(C)の化合物、構造式(9)の化合物、即ち前記構造式(B)の化合物、構造式(15)の化合物、即ち前記構造式(E)の化合物、構造式(16)の化合物、即ち前記構造式(F)の化合物、構造式(18)の化合物、即ち前記構造式(G)の化合物、構造式(22)又は(23)の化合物、即ち前記構造式(H)の化合物、及び、構造式(25)又は(26)の化合物、即ち前記構造式(I)の化合物が活性を示すことを見出し、これらの化合物を有効成分として含ませることにより肝保護剤が得られることを見出し、第3の態様の発明を完成した。
本発明者は、又、構造式(1)〜(27)で表される化合物について、前記、3.TNF−α誘発細胞傷害抑制作用(in vitro)についての生物活性評価試験を実施したところ、構造式(1)〜(4)、(7)又は(8)の化合物、即ち前記構造式(A)の化合物、構造式(5)の化合物、即ち前記構造式(C)の化合物、構造式(9)の化合物、即ち前記構造式(B)の化合物、構造式(11)の化合物、即ち前記構造式(D)の化合物、構造式(22)の化合物、即ち前記構造式(H)の化合物(ただし、Rは水酸基である。)が活性を示すことを見出し、これらの化合物を有効成分として含ませることにより抗TNF−α作用剤が得られることを見出し、第4の態様の発明を完成した。
前記の第1の態様及び第3の態様の肝保護剤は、肝保護作用を有するため、これを含有させることにより肝保護作用を有する医薬や健康食品等を得ることができる。又、前記の第2の態様及び第4の態様の抗TNF−α作用剤は、抗TNF−α作用を有するため、これを含有させることにより抗TNF−α作用を有する医薬や健康食品等を得ることができる。
本発明の第1の態様の肝保護剤、及び第3の態様の肝保護剤は、マウスを用いたD−GalN/LPS誘発肝障害及びマウス肝初代培養細胞を用いたD−GalN誘発細胞障害に対する保護作用を示し、肝保護剤としての優れた活性を有する。従って、この肝保護剤を含有させることにより、優れた肝保護効果を示す医薬や食品を得ることができる。
本発明の第2の態様、及び第4の態様の抗TNF−α作用剤は、L929細胞を用いたTNF−α誘発細胞傷害抑制作用に対する保護作用を示し、抗TNF−α作用剤としての優れた活性を有する。従って、この抗TNF−α作用剤を含有させることにより、優れた抗TNF−α作用を示す医薬や食品を得ることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態につき説明するが、本発明の範囲はこの実施の形態のみに限定されるものではない。
本発明の第1の態様及び第2の様態において、カンカニクジュヨウの肉質茎を用いる場合は、カンカニクジュヨウの肉質茎をそのまま用いることができるし、粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったもの、又は、乾燥などの調製を施したものを用いることもできる。
本発明の第1の態様及び第2の様態としては、カンカニクジュヨウの肉質茎を、水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液を用いたものも例示することができるし、又、当該抽出液を濃縮した抽出エキスを用いたものも例示することができる。
この抽出液は、カンカニクジュヨウの肉質茎をそのまま、水、低級脂肪族アルコール及び低級脂肪族アルコールの含水物より選ばれる抽出溶媒により、抽出して得ることもできるが、肉質茎を、粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったものを用いて抽出する方法が、抽出効率の面で好ましい。
抽出溶媒として用いられるアルコールとしては、炭素数1〜4の低級アルコール類が挙げられ、具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、nブタノール、イソブタノール、t−ブタノール又はこれらの混液が挙げられる。抽出溶媒としては、好ましくはこれらのアルコール、又はこれらのアルコールに30容量%までの水を含有する含水アルコールが用いられる。前記のアルコールの中でもメタノール又はエタノールが好ましい。これらの抽出溶媒は、抽出材料に対して、1〜50倍(重量)程度、好ましくは10〜30倍程度用いられる。
抽出温度は、室温〜溶媒の沸点の間で任意に設定できるが、例えば50℃〜抽出溶媒の沸点の温度で、振盪下もしくは非振盪下又は還流下に、前記の抽出材料、即ち、カンカニクジュヨウの肉質茎、又は、それを粉砕、破砕、切断、すりつぶしなどによる形状変化を行ったもの等を、前記の抽出溶媒に浸漬することによって行うのが適当である。
好ましい抽出時間は、抽出温度や抽出の際の振盪の有無等により変動し、特に限定されない。例えば、抽出材料を振盪下に浸漬する場合には、30分間〜10時間程度行うのが適当であり、非振盪下に浸漬する場合には、1時間〜20日間程度行うのが適当である。又、抽出溶媒の還流下に抽出するときは、30分間〜数時間加熱還流するのが好ましい。なお、50℃より低い温度で浸漬して抽出することも可能であるが、その場合には、前記の時間よりも長時間浸漬するのが好ましい。抽出操作は、同一材料について1回だけ行ってもよいが、複数回、例えば2〜5回程度繰り返すのが好ましい。
前記の抽出工程により得られた抽出液にはカンカニクジュヨウの肉質茎の含有成分が溶出されている。本発明の肝保護剤又は抗TNF−α作用剤には、このようにして得られた抽出液をそのまま加えてもよいが、前記抽出液を濃縮して抽出エキスにして肝保護剤又は抗TNF−α作用剤としてもよい。濃縮は、低温で減圧下に行うのが好ましい。なお、濃縮する前にろ過してろ液を濃縮してもよい。抽出エキスは、濃縮したままの状態で肝保護剤又は抗TNF−α作用剤として用いることができるが、又、濃縮は乾固するまで行ってもよく、粉末状又は凍結乾燥品等として用いてもよい。濃縮する方法、粉末状及び凍結乾燥品とする方法は、当該分野での公知の方法を用いることができる。
このようにして得られる抽出液又は抽出エキスを、精製処理に付し、含有される各成分に分離することができる。精製処理に付し各成分に分離することにより、前記の構造式(1)〜(27)で表される化合物が得られるが、前記のように、これらの中には、肝保護作用又は抗TNF−α作用を有する化合物が含まれており、これらも肝保護剤又は抗TNF−α作用剤として用いることができる(本発明の第3の態様又は第4の様態)。
精製処理は、例えば、クロマトグラフ法、イオン交換樹脂を使用する溶離法、溶媒による分配抽出等を単独又は組み合わせて採用することができる。クロマトグラフ法としては、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、遠心液体クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等を挙げることができ、これらのいずれか又はそれらを組み合わせで行う方法が挙げられる。この際の担体、溶出溶媒等の精製条件は、各種クロマトグラフィーに対応して適宣選択することができる。
前記のように、カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキス、及び構造式(A)、(B)、(C)、(E)、(F)、(G)、(H)又は(I)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物は、肝保護剤としての活性評価の指標として実施した1.マウスを用いたD−GalN/LPS誘発肝障害抑制作用及び2.マウス肝初代培養細胞を用いたD−GalN誘発細胞障害に対する保護作用試験において活性が見出された。
なお、1.マウスを用いたD−GalN/LPS誘発肝障害抑制作用の試験では、D−GalN投与による肝臓でのガラクトース代謝系阻害によるタンパク合成阻害と、LPS投与により活性化されたクッパー細胞をはじめとするマクロファージから放出されるTNF−αによる障害により、劇症様の肝障害が発症し、顕著な肝組織の破壊が観察される。その障害の指標として、血中へと放出される血清トランスアミナーゼ(s−GPT,s−GOT)活性を測定し、肝保護作用の指標とした。
又、2.マウス肝初代培養細胞を用いたD−GalN誘発細胞障害に対する保護作用試験は、正常細胞である初代培養肝細胞(マウスから摘出)に肝毒物であるD−GalN(上記in vivo試験における肝細胞への直接的な障害物質)を共存させて培養し、培養後の細胞生存率をMTTアッセイにて評価したものである。これにより、D−GalN存在下での肝細胞の生存率の高い検体は、直接的な肝毒物による細胞障害から保護する作用を有すると判断される。
従って、後述の実施例の結果が示すように、カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキス、及び構造式(A)、(B)、(C)、(E)、(F)、(G)、(H)又は(I)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物は、肝保護剤として用いることができる。
さらに、この本発明の肝保護剤は、医薬や食品に適用することができ、この肝保護剤を含有させることにより優れた肝保護効果を有する医薬や食品を製造することができる。
同様に、前記のようにカンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキス、及び構造式(A)、(B)、(C)、(D)、又は(H)(ただし、Rは水酸基)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物は、抗TNF−α作用剤としての活性評価の指標として実施した3.L929細胞を用いたTNF−α誘発細胞傷害抑制作用に対する保護作用試験において、活性が見いだされた。
この抗TNF−α作用試験は、TNF−αに感受性の高いL929細胞(マウス繊維芽細胞由来)に、TNF−αを共存させて培養し、TNF−α添加により誘発される細胞死を指標に、培養後の細胞生存率をMTTアッセイにて評価したものである。これにより、TNF−α存在下での細胞の生存率の高い検体は、直接的なTNF−αによる細胞障害から保護する作用を有すると判断される。従って、カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキス、及び構造式(A)、(B)、(C)、(D)、又は(H)(ただし、Rは水酸基である。)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物は、抗TNF−α作用剤として用いることができる。
なお、TNF−αは、種々のがん細胞のほか、繊維芽細胞、上皮細胞、内皮細胞などの正常細胞に対してアポトーシスを誘導することにより細胞死へと誘導する代表的な炎症性サイトカインとして知られているとともに、多くの細胞の増殖や分化を誘導する因子でもある。しかしながら、TNF−αの過剰産生およびTNF−α作用の亢進により、慢性関節リウマチ、クローン病、II型糖尿病、アルコール性肝障害、パーキンソン病、及びアルツハイマー病などの疾患の進展に関わる因子としても知られている。即ち本生物活性評価試験において、肝臓におけるTNF−α障害を抑制することを作用点とする肝保護剤を見いだすとともに、上記の疾患などの治療・改善剤を見いだすことが可能である。
さらに、この本発明の抗TNF−α作用剤は、医薬や食品に適用することができ、この抗TNF−α作用剤を含有させることにより優れた抗TNF−α作用を有する医薬や食品を製造することができる。
前記肉質茎、抽出液、抽出エキス、又は、構造式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)又は(I)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を含有させた医薬品を製造する場合は、そのままの状態で又は適当な媒体で希釈して、医薬品等の製造分野における公知の方法により製造することができ、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又は液剤等の種々の形態にして使用することができる。
適当な媒体としては、医薬的に許容される賦形剤、例えば結合剤(例えばシロップ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビトール、トラガント又はポリビニルピロリドン)、充填剤(例えば乳糖、砂糖、トウモロコシ澱粉、リン酸カルシウム、ソルビトール又はグリシン)、錠剤用滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール又はシリカ)、崩壊剤(例えば馬鈴薯澱粉)又は湿潤剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)等が挙げられる。
錠剤とする場合は、通常の製薬における周知の方法でコートしてもよい。液体製剤とする場合は、例えば水性又は油性の懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップ又はエリキシルの形態であってもよい。又、使用前に水や他の適切な賦形剤と混合する乾燥製品として提供してもよい。
こうした液体製剤は、通常の添加剤、例えば、ソルビトール、シロップ、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン水添加食用脂等の懸濁化剤、レシチン、ソルビタンモノオレエート、アラビアゴム等の乳化剤(食用脂を含んでもよい)、アーモンド油、分画ココヤシ油又はグリセリン、プロピレングリコールやエチレングリコールのような油性エステル等の非水性賦形剤、p−ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル又はソルビン酸等の保存剤を含んでもよく、さらに所望により着色剤又は香料等を含んでもよい。
又、前記肉質茎、抽出液、抽出エキス、又は、構造式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)又は(I)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を含有させた食品(健康食品も含む。)を製造する場合は、それぞれを単独で又は2種以上の混合物として、食品又は健康食品に含有させ、食品又は健康食品に肝保護効果又は抗TNF−α作用を与えることができる。
ここで、健康食品とは、通常の食品よりも積極的な意味で、保健、健康維持・増進等を目的とした食品を意味する。食品又は健康食品の形態としては、例えば、液体又は半固形、固形の製品、具体的には散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤又は液剤等のほか、クッキー、せんべい、ゼリー、ようかん、ヨーグルト、まんじゅう等の菓子類、清涼飲料、お茶類、栄養飲料、スープ等の形態が挙げられる。これらの食品の製造工程において、あるいは最終製品に、前記の抽出物、抽出エキス、及び/又は前記化合物を混合又は塗布、噴霧などにより添加して、健康食品とすることができる。
本発明の医薬又は食品における、前記肉質茎、抽出液、抽出エキス、又は、構造式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)又は(I)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物の使用量は、濃縮、精製の程度、活性の強さ等、使用目的、対象疾患や自覚症状の程度、使用者の体重、年齢等によって適宣調整される。例えば、医薬として成人について使用する場合は、1回の投与毎に、抽出液又は抽出エキスでは、1mg〜20g程度の範囲で使用し、この範囲内で精製度や水分含量等に応じて調整することが適当な場合が多い。又、前記化合物を使用する場合は、1mg〜1g程度が適当な場合が多い。
又、健康食品として使用する場合は、食品の味や外観に悪影響を及ぼさない量、例えば、対象となる食品1kgに対して、前記肉質茎、抽出液、抽出エキス、又は、構造式(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)又は(I)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を、1mg〜20g程度の範囲で添加することが適当な場合が多い。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1 カンカニクジュヨウのメタノール抽出エキスの調製及び含有成分の単離
特許文献1の実施例1に記載の方法と同様にしてカンカニクジュヨウメタノール抽出エキスの調製を行い、さらに特許文献1の実施例2に記載の方法と同様にしてメタノール抽出エキスの分離及び精製を行い、抽出エキスの含有成分を単離し、構造式(1)〜(27)で表される化合物を得た。
比較例 ニクジュヨウのメタノール抽出エキスの調製
乾燥したニクジュヨウ(C.salsa、栃本天海堂社製)の肉質茎部500gを粉砕し、これに約10倍量のメタノール(5L、ナカライテスク社製一級)を加え、加熱還流下3時間抽出した。抽出後、ひだ折りろ紙(No.2、アドバンテック社製)でろ過した後、抽出残渣に再度メタノール(5L)を加え、3時間加熱還流し、同様にろ過作業を行った。合計3回の抽出を行い、その抽出液をあわせ、ロータリーエバポレーターを用いて、減圧下に溶媒を留去して、ニクジュヨウのメタノール抽出エキス250g(乾燥原料からの収率50%)を得た。
実施例2 マウスを用いたD−GalN/LPS誘発肝障害抑制作用試験
実施例1で得られたカンカニクジュヨウ、比較例で得られたニクジュヨウメタノール抽出エキス、及び実施例1で単離された構造式(1)、(3)、(7)で示される化合物について、in vivoにおける肝保護作用の指標として1.マウスを用いたD−GalN/LPS誘発肝障害抑制作用試験を実施した。試験方法を以下に示す。
5週齢ddY系雄性マウス(紀和実験動物研究所)を1週間馴化飼育した後、20時間絶食して本実験に供した。被験物質を経口投与した1時間後、D−GalN(和光純薬社製)およびSalmonella enteritidis由来LPS(シグマーアルドリッチ社製)をそれぞれ350mg/kgおよび10μg/kgの用量で腹腔内投与した。10時間後、エーテル麻酔下、眼窩静脈叢より採血し、血液サンプルを得た。得られた血液を遠心分離(3000rpm、10分、4℃)して血清を得た。得られた血清中のトランスアミナーゼ活性は、市販キットトランスアミナーゼCIIテストワコー(和光純薬社製)を用いて測定した。
結果を以下の表1及び表2に示す。結果はいずれも平均値と標準誤差で表し、対照群との有意差検定には、Dunnettの多重比較検定を用いた。
Figure 2009196905
Figure 2009196905
前記表1及び表2中、障害抑制率の結果の末尾の符号「*」および「**」は、Dunnettの多重比較検定で検定した対照との有意差:pが0.05および0.01未満であったことを表す。
前記表1の結果より、カンカニクジュヨウの肉質茎のメタノール抽出エキスは、マウスを用いたD−GalN/LPS誘発肝障害抑制作用試験において有意な肝保護作用を有することがわかる。又、類縁植物であるニクジュヨウの肉質茎のメタノール抽出エキスと比較して、強い肝保護作用を示すことが明らかとなった。加えて、構造式(1)、(3)及び(7)で示される化合物にも有意な肝保護作用を有することがわかる。
実施例3 マウス肝初代培養細胞を用いたD−GalN誘発細胞障害に対する保護作用試験
実施例1及び比較例で得られたカンカニクジュヨウ及びニクジュヨウメタノール抽出エキス及び構造式(1)〜(27)で示される化合物について、in vitroにおける肝保護作用の指標として、マウス肝初代培養細胞を用いたD−GalN誘発細胞障害に対する保護作用試験を実施した。試験方法を以下に示す。
ddY系雄性マウスを、ペントバルビタール麻酔下で開腹し、40℃に保温したLiver Perfusion Medium(GIBCO BRL社製)を門脈より灌流して肝臓を脱血した。前記灌流液を、Collagenase−Hepatocyte Qualified(GIBCO BRL社製)を0.5mg/mLの濃度で含有するpH7.5の灌流液(塩化ナトリウム:8g/L、塩化カリウム:0.4g/L、塩化カルシウム二水和物:0.74g/L、リン酸二水素ナトリウム・一水和物:78g/L、リン酸水素二ナトリウム・十二水和物:151g/L、HEPES:2.38g/L、炭酸水素ナトリウム:350mg/L、フェノールレッド:6g/L)と交換した後、さらに10分間灌流した。この肝臓をろ過して得られた肝実質細胞を実験に供した。
前記肝実質細胞を、10%牛胎児血清を含むウイリアムズ培地E(シグマーアルドリッチ社製)に懸濁し、96穴平底マイクロプレートに4×10細胞/100μL/穴の割合で細胞を播種した後、5%の二酸化炭素雰囲気下、37℃において4時間培養した。その後、前記培地を1mM D−GalN及び被験物質のDMSO溶液をそれぞれ含有する培地に変えた。ここで、被験物質のDMSO溶液は、培地中のDMSO濃度が0.5%になるように添加した。44時間培養した後、0.5mg/mLの3−(4,5−dimethyl−2−thiazolyl)2,5−diphenyl−2H−tetrazolium bromide(MTT)を含有する培地と交換し、さらに4時間培養した。培地を除去後、生成したホルマザンを0.04N塩酸含有イソプロピルアルコール100μL/穴で溶解した後、マイクロプレートリーダーを用いて吸光度(測定波長570nm、参照波長660nm)を測定した。測定された吸光度を用い、以下の式に従って、肝細胞の障害抑制率を算出した。
Figure 2009196905
式中、O.D.Normalは、被験物質を含まない培地(即ち、培地中に0.5%DMSOのみを含むもの)で測定される吸光度を示し、O.D.Controlは、培地中に0.5%DMSO及び1mM D−GalNを含有する場合に測定される吸光度を、O.D.Sampleは、培地中に被験物質及び1mM D−GalNを含有する場合に測定される吸光度を意味する。結果を以下の表3に示す。結果はいずれも平均値と標準誤差で表し、対照群との有意差検定には、Dunnettの多重比較検定を用いた。
Figure 2009196905
前記表3中、障害抑制率の結果の末尾の符号「*」および「**」は、Dunnettの多重比較検定で検定した対照との有意差:pが0.05および0.01未満であったことを表す。
前記表3の結果より、カンカニクジュヨウの肉質茎のメタノール抽出エキスは、マウス肝初代培養細胞を用いたD−GalN誘発細胞障害に対する保護作用試験において有意な肝保護作用を有することが示されている。又、構造式(1)〜(5)、(7)〜(9)、(15)、(16)、(18)、(22)、(23)、(25)及び(26)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物も有意な肝保護作用を有することが示されている。特に、構造式(1)〜(5)、(7)〜(9)、(25)及び(26)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物は、優れた肝保護作用を有することが示されている。
実施例4 L929細胞を用いたTNF−α誘発細胞傷害抑制作用試験
実施例1及び比較例で得られたカンカニクジュヨウ及びニクジュヨウメタノール抽出エキス及び構造式(1)〜(27)で示される化合物について、in vitro試験における抗TNF−α作用の指標として、L929細胞を用いたTNF−α誘発細胞障害に対する保護作用試験を実施した。試験方法を以下に示す。
大日本住友製薬社より購入したL929細胞を10%(v/v)FCS、100 units/mLペニシリンG、100 μg/mLストレプトマイシン及び0.1mM非必須アミノ酸(インビトロジェン社製)を含むminimum essential medium(MEM、シグマ−アルドリッチ社製)培地を用いて培養して、本実験に使用した。96穴平底マイクロプレートに3×10細胞/100μL/穴の割合で細胞を播種した後、5%の二酸化炭素雰囲気下、37℃において20時間培養した。その後、前記培地を20ng/mL TNF−α(シグマ−アルドリッチ社製)及び被験物質のDMSO溶液をそれぞれ含有する培地に変えた。ここで、被験物質のDMSO溶液は、培地中のDMSO濃度が0.5%になるように添加した。44時間培養した後、上記MTTアッセイ法により細胞の障害抑制率を算出した。
Figure 2009196905
式中、O.D.Normalは、被験物質を含まない培地(即ち、培地中に0.5%DMSOのみを含むもの)で測定される吸光度を示し、O.D.Controlは、培地中に0.5%DMSO及び20ng/mL TNF−αを含有する場合に測定される吸光度を、O.D.Sampleは、培地中に被験物質及び20ng/mL TNF−αを含有する場合に測定される吸光度を意味する。結果を以下の表4に示す。結果はいずれも平均値と標準誤差で表し、対照群との有意差検定には、Dunnettの多重比較検定を用いた。
Figure 2009196905
前記表4中、障害抑制率の結果の末尾の符号「*」および「**」は、Dunnettの多重比較検定で検定した対照との有意差:pが0.05および0.01未満であったことを表す。
前記表4の結果より、カンカニクジュヨウの肉質茎のメタノール抽出エキスは、L929細胞を用いたTNF−α誘発細胞傷害抑制作用試験において有意な抗TNF−α作用を有することが示されている。又、構造式(1)〜(4)、(5)、(7)〜(9)、(11)又は(22)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物にも有意な抗TNF−α作用を有することが示されている。特に、構造式(1)〜(4)、(8)、(9)又は(11)で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物は、優れた肝保護作用を有することが示されている。

Claims (4)

  1. カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、又は前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキスを有効成分として含むことを特徴とする肝保護剤。
  2. カンカニクジュヨウの肉質茎、カンカニクジュヨウの肉質茎を水、低級脂肪族アルコールもしくは低級脂肪族アルコールの含水物により抽出して得られる抽出液、又は前記抽出液を濃縮して得られる抽出エキスを有効成分として含むことを特徴とする抗TNF−α作用剤。
  3. 下記の構造式A:
    Figure 2009196905
    [式中、Rは、水素又はアセチル基を表し、Rは、水素又はカフェオイル基を表し、Rは、Rが水素の場合はカフェオイル基を表し、Rがカフェオイル基の場合は、水素又はβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
    下記の構造式B:
    Figure 2009196905
    [式中、Rは、水素又はカフェオイル基を表す。]で表される化合物、
    下記の構造式C:
    Figure 2009196905
    で表される化合物、
    下記の構造式E:
    Figure 2009196905
    で表される化合物、
    下記の構造式F:
    Figure 2009196905
    [式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
    下記の構造式G:
    Figure 2009196905
    [式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
    下記の構造式H:
    Figure 2009196905

    [式中、Rは水酸基又はクロル基を表す。]で表される化合物、及び
    下記の構造式I:
    Figure 2009196905
    [式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表し、Rは、水素又はメトキシ基を表す。]で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を有効成分として含むことを特徴とする肝保護剤。
  4. 下記の構造式A:
    Figure 2009196905
    [式中、Rは、水素又はアセチル基を表し、Rは、水素又はカフェオイル基を表し、Rは、Rが水素の場合はカフェオイル基を表し、Rがカフェオイル基の場合は、水素又はβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、
    下記の構造式B:
    Figure 2009196905
    [式中、Rは、水素又はカフェオイル基を表す。]で表される化合物、
    下記の構造式C:
    Figure 2009196905
    で表される化合物、
    下記の構造式D:
    Figure 2009196905
    [式中、Glcはβ−D−グルコピラノシル基を表す。]で表される化合物、及び
    下記の構造式H:
    Figure 2009196905

    [式中、Rは水酸基を表す。]で表される化合物からなる群の中から選ばれる化合物を有効成分として含むことを特徴とする抗TNF−α作用剤。
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