図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。始動口62は、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口62の拡開機構を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動口62の拡開機構が拡開されたとき、始動口62の開口幅が拡がって入球容易性が向上する。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を拡開させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。
大入賞口66は、特別図柄192が所定の態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口66はアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の通過を検出するセンサを備えて構成される。
遊技領域52の左方に設けられた特別図柄表示装置61および遊技領域52の略中央に設けられた演出表示装置60は、それぞれの画面に特別図柄192の変動と、特別図柄192に連動する装飾図柄190を含む演出画像の変動を表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。ここで、特別図柄192は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が停止されたときの図柄態様が当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが大当たり発生タイミングとなる。特別図柄表示装置61は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段である。演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、ドラムなどの機械式回転装置やLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は始動口62の拡開機構を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右下方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が停止すると、通常、50%から80%程度の確率で始動口62が所定時間拡開する。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、特別図柄表示装置61および演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。特別図柄表示装置61の下方には、抽選保留ランプ20が設けられ、その対称的な位置である遊技領域52の右下部には、普通図柄表示装置59の下に作動保留ランプ22が設けられている。抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。作動保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。さらに演出表示装置60の上方および下方には、それぞれ遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン82は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。特別遊技において、大入賞口66は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口66の開閉が所定回数、例えば15回繰り返される。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである変動時間短縮遊技(以下、適宜「時短」という)が開始される。変動時間短縮遊技においては、特別図柄および装飾図柄の変動時間が通常より短縮される。特別図柄および装飾図柄の変動時間は、所定の変動回数の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻される。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。確率変動遊技においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や複数の可動役物140の動作、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って可動役物140や遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基盤39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、可動役物140のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や可動役物140、電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134、役物制御手段136を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。たとえば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる擬似乱数でもよい。当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当たりの確率が高くなる当否テーブルを参照する。当否抽選手段112は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。当否抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄の形で変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置60において変動表示される。
図柄決定手段114は、特別図柄表示装置61に表示させる特別図柄の停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。
図柄決定手段114は、特別図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、当否抽選手段112による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄の停止図柄を決定する。図柄決定手段114は、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。図柄決定手段114は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
図柄決定手段114は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
図柄決定手段114は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が始動口62の普通電動役物を所定時間拡開する。
保留制御手段116は、当否抽選手段112により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限はたとえば4である。
メイン表示制御手段118は、当否抽選手段112による抽選の結果を、図柄決定手段114により決定された変動パターンにしたがって特別図柄の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。メイン表示制御手段118は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選結果が当たりであった場合に、特別遊技の実行処理を制御する。特別遊技は、大入賞口66の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回または複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において大入賞口66を約30秒間開放させる。特別遊技制御手段120は、単位遊技の継続回数が上限回数に達していなければ、現在の単位遊技の終了後に次の単位遊技を開始させる。単位遊技の上限回数を消化した場合には、特別遊技を終了させる。
特定遊技実行手段122は、遊技状態を通常状態から特定遊技状態へ移行させる制御と、特定遊技状態から通常状態へ戻す制御を実行する。本実施例における特定遊技には、当否抽選の当選確率を通常確率の状態から高確率の状態へ切り替える確変と、図柄変動時間を通常時間より短時間へ切り替える時短とがある。
特定遊技実行手段122は、当否抽選値が確変状態へ移行すべき値であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。また、特定遊技実行手段122は、当否抽選値の如何に関わらず、特別遊技後に遊技状態を時短の状態へ移行させる。時短は、特別遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数、たとえば100回に至るまで継続される。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。
パターン記憶手段130は、装飾図柄を含む演出画像の変動パターンとして変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンデータを保持する。変動パターンには、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経ない外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい演出画像の変動パターンを選択する。
演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄の組合せとその配置および変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターンに応じて決定する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
本実施例のパターン記憶手段130は、変動パターンによる図柄の変動過程において、図柄が特殊な態様で停止表示される特殊停止態様の変動パターンと、特殊停止態様以外の通常停止態様の変動パターンとを含む。本実施例における特殊停止態様の変動パターンは2種類ある。1つは、リーチ態様の成立を経ないパターンを表示する場合に選択できる特殊停止態様で、リーチ態様の成立に必要な図柄を演出表示装置60の画面内に遊技者が認識できる状態で変動表示させた後に停止態様を表示する第1特殊停止態様である。リーチ態様の成立に必要な図柄は、遊技者が認識できる状態で変動表示させた後に停止すればよく、必ずしもリーチ態様を成立させる停止位置の近傍に停止させる必要はない。もう1つは、リーチ態様の成立を経るパターンを表示する場合に選択できる特殊停止態様で、最初に停止する上段図柄列200により表示される装飾図柄190に特定の図柄を表示させた後に停止態様を表示する第2特殊停止態様である。第1特殊停止態様及び第2特殊停止態様の詳細は後述する。
演出決定手段132は、変動パターンとしてリーチ態様の成立を経ないパターンを選択する場合に、第1特殊停止態様を表示するか否かを所定の選択確率に基づき決定する表示決定手段133を含む。この場合、所定の選択確率は、例えば、20%で第1特殊停止態様を表示する旨を選択するようにすることができる。また、選択確率を容易に設定変更できるようにしてもよい。第1特殊停止態様が選択されない場合、リーチ態様の成立に必要な装飾図柄190が、意図的に遊技者の認識できる状態で変動表示されることはない。しかし、装飾図柄190の停止態様の選択によって偶然第1特殊停止態様と同じような表示が行われてもよい。このような表示を許容することで第1特殊停止態様の表示が意図的に行われているという印象を緩和することができる。
また、演出決定手段132が変動パターンとしてリーチ態様の成立を経るパターンを選択する場合、表示決定手段133は第2特殊停止態様を表示するか否かを所定の選択確率に基づき決定することができる。この場合、所定の選択確率は、例えば、20%で第2特殊停止態様を選択するようにすることができる。また、選択確率を容易に設定変更できるようにしてもよい。第2特殊停止態様が選択されない場合、意図的に特定の図柄が最初に停止する図柄列により表示されることはない。しかし、装飾図柄190の停止態様の選択によって偶然第2特殊停止態様と同じような表示が行われてもよい。このような表示を許容することで第2特殊停止態様の表示が意図的に行われているという印象を緩和することができる。
演出決定手段132は、リーチ態様の成立を経ないパターンを選択し、かつ確変図柄を最初に停止する図柄列で表示する場合、表示決定手段133において第1特殊停止態様を表示するか否かを決定する選択確率として所定の選択確率より高い選択確率を用いてもよい。例えば、第1特殊停止態様を選択する選択確率を通常20%としている場合、最初に停止する図柄列で確変図柄が表示される場合は、例えば50%とすることができる。遊技者が感じる期待感は、確変図柄でリーチ態様が成立する場合の方が非確変図柄でリーチ態様が成立する場合より高い。確変図柄が最初に停止する図柄列により表示されるときに、第1特殊停止態様を選択する確率を高くすることにより、確変図柄でリーチ態様になるかもしれないという印象を頻繁に与えることができるので、遊技意欲の低下抑制に寄与できる。
また、演出決定手段132は、表示決定手段133が第1または第2特殊停止態様を表示する旨を決定した場合、それ以降所定期間は、所定の選択確率とは異なる選択確率を用いて第1または第2特殊停止態様を表示するか否かの抽選を行ってもよい。所定の選択確率を通常用いられる所定の選択確率より高く設定する場合、特殊停止態様が連続して表示される可能性が高くなる。例えば、リーチ態様の成立を経ない演出パターンが選択された場合、第1特殊停止態様を表示する確率が高くなり、リーチ態様になりそうでならない演出が連続する可能性が高くなる。その結果、図柄変動初期の段階から遊技者に期待感を持たせるような演出を頻繁に行うことが可能になり遊技意欲の低下抑制ができる。また、リーチ態様の成立を経る演出パターンが選択された場合、第2特殊停止態様を表示する可能性が高くなり、最初に停止する図柄列に特定の図柄が停止された段階から期待感を持たせるような演出を頻繁に行うことが可能になり遊技意欲の低下抑制ができる。逆に、変更される選択確率が、通常用いられる所定の選択確率より低く設定された場合、第1または第2特殊停止態様の表示頻度が下がり、第1特殊停止態様や第2特殊停止態様の表示を希少価値の高い演出として位置づけることが可能になると共に、出現したときの期待感を増大することができる。
演出表示制御手段134は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動パターンデータにしたがって演出表示装置60へ演出画像を変動表示させる。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
役物制御手段136は、演出表示制御手段134から受け取る指示にしたがい、演出表示装置60における演出内容や遊技効果ランプ90の点滅過程に沿って、可動役物140を演出的に動作させる。
装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、たとえば当否抽選手段112による判定結果が特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、装飾図柄として揃える数字には、特別図柄と同じ数字が選ばれるのが好ましい。たとえば、特別図柄が「3」の場合は装飾図柄が「333」となる。当否抽選手段112による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
図4(a)〜(c)は、本実施例の演出において停止表示される装飾図柄190の出現順序を説明する図柄列の展開図である。演出表示制御手段134は、装飾図柄190が外周面に表されたリール状の図柄列が同軸となるよう縦に3列に並べた状態を模した画像を演出表示装置60に表示し、あたかも各々の図柄列が回転しているように、装飾図柄190を向かって右から左にスクロールするよう変動表示させる。本実施例では、図1に示すように、3段構成の図柄列が横方向にスクロールする。図4(a)は上段図柄列200における装飾図柄190の配列を示し、図4(b)は中段図柄列202における装飾図柄190の配列を示し、図4(c)は下段図柄列204における装飾図柄190の配列を示す。なお、各図柄列は装飾図柄190として、大当たりの図柄組合せを構成する「1」〜「9」の数字が示される有効装飾図柄190aと、全て同一の図柄が揃っても、大当たりの図柄組み合わせを構成しないブランク装飾図柄190bで構成されている。本実施例の場合、ブランク装飾図柄190bは例えば星印で示され、有効装飾図柄190aは昇順または降順に配列され、各有効装飾図柄190aの間にブランク装飾図柄190bが配置されている。
第1特殊停止態様は、リーチ態様の成立を経ないパターンが表示される場合でも、リーチ態様の成立を経るパターンが表示されるかもしれないと遊技者に期待させることを目的とした演出パターンであるといえる。図柄変動の過程において、装飾図柄190の組み合わせは上段図柄列200、中段図柄列202、下段図柄列204を通常直線で結ぶ有効ライン上に表示される。したがって、第1特殊停止態様は、上段図柄列200に停止した装飾図柄190に対し、その有効ライン上の下段図柄列204にリーチ態様の成立に必要な装飾図柄190が停止しそうで停止しない図柄変動を表示させる。このような図柄変動を実現するために、パターン記憶手段130は第1特殊停止態様を示す停止パターンを複数保持している。図5(a)〜図5(c)は、第1特殊停止態様の停止パターンを説明する説明図である。図5(a)は、上段図柄列200の右端に有効装飾図柄190aが停止する場合である。この場合、右端の有効装飾図柄190aに対して2本の有効ライン206a、206bが有効となる。したがって、下段図柄列204において有効ライン206aまたは有効ライン206bに上段図柄列200の有効装飾図柄190aと同じ有効装飾図柄190aが停止すればリーチ態様が成立する。逆に、有効装飾図柄190aと同じ図柄が有効ライン206aまたは有効ライン206bの前後の位置である位置A1、位置A2、位置A3のいずれかの位置に停止するパターンであれば、有効装飾図柄190aが停止する直前までリーチ態様が成立するかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。
演出表示制御手段134は、通常各図柄列を最初高速スクロールさせて装飾図柄190の内容認識が困難な状態で変動させる。その後、装飾図柄190の内容認識ができる程度の低速スクロールに移行させて最終的にスクロールを停止して装飾図柄190の停止態様を表示させる。したがって、この低速スクロールのときにリーチ態様の成立に必要な有効装飾図柄190aを演出表示装置60の画面内で変動表示させれば、上述のようなリーチ態様が成立するかもしれないという期待感を遊技者に容易に抱かせることができる。その結果、リーチ態様が確定する前の段階から遊技者の期待感を喪失させてしまうような図柄変動の表示頻度が低減できる。
図5(b)は、第1特殊停止態様で上段図柄列200の中央に有効装飾図柄190aが停止する場合である。この場合、中央の有効装飾図柄190aに対して1本の有効ライン206cが有効となる。したがって、下段図柄列204において有効ライン206cに有効装飾図柄190aと同じ図柄が停止すればリーチ態様が成立する。逆に、有効装飾図柄190aと同じ図柄が有効ライン206cの前位置である位置A4または位置A5、有効ライン206cの後位置である位置A6または位置A7のいずれかの位置に停止するパターンであれば、その停止が確定する直前までリーチ態様が成立するかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。
図5(c)は、第1特殊停止態様で上段図柄列200の左端に有効装飾図柄190aが停止する場合である。この場合、左端の有効装飾図柄190aに対して2本の有効ライン206d、206eが有効となる。したがって、下段図柄列204において有効ライン206d、または有効ライン206eに有効装飾図柄190aと同じ図柄が停止すればリーチ態様が成立する。逆に、有効装飾図柄190aと同じ図柄が有効ライン206d、200eの前位置である位置A8または位置A9または位置A10のいずれかの位置に停止するパターンであれば、その停止が確定する直前までリーチ態様が成立するかもしれないという期待感を遊技者に与えることができる。
なお、図4(a)に示すように、上段図柄列200の有効装飾図柄190aは左スクロールの場合に降順で、下段図柄列204は昇順である。したがって、図5(a)において、「A」で示される位置の有効装飾図柄190aが例えば「3」で、位置A2の位置に「3」が停止した場合、必然的に図5(c)において、上段図柄列200の左端「A」で示される位置に「4」が停止し、位置A9の位置に「4」が停止することになる。したがって、両者は同じパターンである。同様に、図5(a)において、上段図柄列200の右端の「A」の位置と位置A3の位置に同じ有効装飾図柄190aを停止させる場合、必然的に図5(c)で上段図柄列200の左端の「A」の位置と位置A10に同じ有効装飾図柄190aが停止する。したがって、本実施例の場合、第1特殊停止態様の停止パターンは図5(a)〜図5(c)に示すA1〜A8で規定される8種類のパターンとなる。なお、第1特殊停止態様は非リーチ態様のときに選択されるので、中段図柄列202は、上段図柄列200及び下段図柄列204に表示される装飾図柄190に関わらず任意の装飾図柄190が選択され表示される。
図6(a)〜図6(h)は、図5(a)〜図5(c)に示す8種類の停止パターンに具体的な有効装飾図柄190aを表示した例である。図6(a)〜図6(h)は、一例として図5(a)〜図5(c)の上段図柄列200の「A」で示される位置に有効装飾図柄190aとして「3」が選択された場合である。図6(a)は、図5(a)の位置A1に「3」が停止した例である。図6(b)は、図5(a)の位置A2に「3」が停止した例である。図6(c)〜図(h)は、同様に位置A3〜位置A8に「3」が停止した例である。いずれの場合も「3」でリーチ態様が成立しそうで成立しない状態を演出する演出パターンであり、下段図柄列204が停止するまでリーチ態様の成立を期待させる演出となる。なお、表示決定手段133により第1特殊停止態様を表示しない旨が決定された場合、上段図柄列200で表示される有効装飾図柄190aと下段図柄列204で表示される有効装飾図柄190aとでリーチ態様が成立しないように各図柄列の停止図柄がランダム抽選などにより決定される。この場合、偶然第1特殊停止態様の表示と同じ表示になってしまってもよい。なお、上段図柄列200の「A」で示される位置には、「1」〜「9」のいずれかが表示されるので、本実施例では、第1特殊停止態様として、8×9=72通りのパターンが表示できる。
第2特殊停止態様は、リーチ態様の成立を経るパターンを選択する場合に、最初に停止する上段図柄列200により表示される有効装飾図柄190aとして特定の図柄を表示させた後に停止態様を表示する。そして、上段図柄列200で有効装飾図柄190aが停止した時点で、リーチ態様の成立を遊技者に認識させる演出パターンである。この第2特殊停止態様の表示による演出を成立させるために、リーチ態様の成立を経ないパターンを選択した場合には、上段図柄列200に特定の図柄が含まれないように有効装飾図柄190aの決定が行われる。つまり、第2特殊停止態様による演出は、演出パターンとしてリーチ態様を経ないパターンの場合、上段図柄列200に特定の図柄を意図的に表示せず、リーチ態様を経るパターンの場合、上段図柄列200に特定の図柄を意図的に表示する演出である。このように、リーチ態様を表示する場合であって、第2特殊停止態様を表示する場合のみ、上段図柄列200に特定の図柄の表示することにより、特定の図柄の表示を一種の予告演出にできる。つまり、上段図柄列200に特定の図柄が表示されることにより、リーチ態様の成立以前の段階からリーチ態様の表示を期待させることができる。例えば、特定の図柄を有効装飾図柄190aの「9」と設定する場合、演出パターンとしてリーチ態様を経ないパターンが選択された場合、上段図柄列200に「9」は表示されない。一方、演出パターンとしてリーチ態様を経るパターンが選択され、第2特殊停止態様を表示する場合、上段図柄列200に「9」が表示される。つまり、上段図柄列200に「9」を表示した時点で、遊技者にリーチ態様になることを印象付けて当たりに対する期待感を持たせることができる。なお、特定の図柄として定められる有効装飾図柄190aは1つでもよいし複数でもよい。
ところで、有効装飾図柄190aは、停止態様として揃うことにより特別遊技の実行終了後に当否抽選にて当たりとなる確率が通常よりも高確率の状態となる確率変動状態へ移行させる確変図柄が設定されている場合が多い。例えば、奇数を確変図柄としている場合、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかでリーチ態様が成立した後、最後の図柄も揃った場合、特別遊技の実行終了後に確率変動状態に移行する。確率変動状態は、短時間のうちに再び当たりとなる確率が高くなるので、遊技者にとって出玉を増大させる絶好の機会である。したがって、遊技者は、図柄変動の開始時点でまず確変図柄が上段図柄列200に表示されるか否かに興味を示す傾向がある。しかし、確変図柄が複数表示されてしまうと、遊技者側に有利になりすぎているように見えてしまう場合がある。例えば、図7(a)に示すように、上段図柄列200に確変図柄「1」と「9」が表示される場合がある。この場合、下段図柄列204で「9」と「1」が表示されれば、2本の有効ライン206b,206eが有効になり、中段図柄列202の中央には「1」が停止しても「9」が停止しても確率変動状態に移行することになる。したがって、確率変動状態を得るチャンスが2回あるように見える。また、図7(b)に示すように、上段図柄列200に確変図柄「1」と「9」が表示される場合、下段図柄列204で有効ライン206aに「9」が停止すれば、確率変動状態の取得に繋がる確変リーチになる。同様に、図7(c)に示すように、下段図柄列204で有効ライン206dに「1」が停止すれば、確率変動状態の取得に繋がる確変リーチになる。つまり、下段図柄列204の停止時に確率変動状態の取得に繋がる確変リーチになるチャンスが2回あるように見える。このような場合、遊技者側には有利になりすぎているように見え、確変図柄は揃わないだろうという印象を強く持つ傾向がある。その結果、上段図柄列200に複数の確変図柄が同時に表示された時点で、この確変図柄は揃わないだろうという印象を与えてしまう興ざめした図柄変動になってしまう場合がある。
そこで、リーチ態様の成立を経ないパターンのときに上段図柄列200に確変図柄を特定の図柄として複数表示させないようにして、リーチ態様の成立を経ないパターンのときには上段図柄列200に確変図柄が複数表示させないことを遊技者に印象付けておく。その結果、逆に複数の確変図柄が上段図柄列200に表示された場合にリーチ態様の成立を示唆する一種の予告演出とすることができる。つまり、上段図柄列200に確変図柄が複数表示されたことでリーチ態様の成立以前の段階からリーチ態様の表示を期待させることができる。例えば、特定の図柄として同時に表示される確変図柄が「9」、「1」に定められている場合、演出パターンとしてリーチ態様を経ないパターンが選択された場合、上段図柄列200に「9」と「1」は同時に表示されない。一方、演出パターンとしてリーチ態様を経るパターンが選択され、第2特殊停止態様を表示する場合、上段図柄列200に「9」と「1」が同時に表示される。つまり、上段図柄列200に「9」と「1」が表示された時点で、リーチ態様になることを遊技者に認識させ確変当たりに対する期待感を持たせることができる。
なお、表示決定手段133により第2特殊停止態様を表示しない旨が決定された場合、上段図柄列200で表示される有効装飾図柄190aは、ランダム抽選により決定したり、特別図柄192の内容に応じて決定することができる。この場合、偶然第2特殊停止態様の表示と同じ表示になってしまってもよい。
図8は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行し(S10)、特別遊技中でなければ(S12のN)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、特別遊技中であれば(S12のY)、特別遊技の制御処理を実行し(S16)、S10からS16までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
図9は、図8におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。判定結果は、メイン表示制御手段118に送信されるとともに、演出決定手段132に送信される。そして、演出決定手段132において、装飾図柄の変動パターンや停止図柄が決定される。このとき特殊停止態様を表示するか否かも決定される。メイン表示制御手段118は当否抽選手段112の判定結果に応じて特別図柄の変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信する。これを受信した演出表示制御手段134が演出決定手段132の決定した変動パターンにしたがって装飾図柄190の変動表示を開始する(S36)。S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS36までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34およびS36の処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば(S38のY)、図柄変動表示処理を実行し(S40)、図柄変動表示が開始されていないときは(S38のN)、S40をスキップする。
図10は、図9におけるS34の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。まず、当否抽選手段112が当否抽選値を読み出して(S44)、その当否抽選値に基づいて当否を判定する(S46)。図柄決定手段114は、当否判定結果に基づいて特別図柄の停止図柄を決定し(S48)、特別図柄の変動パターンを選択する(S50)。続いて、演出決定手段132は、当否判定結果および決定された特別図柄に基づいて装飾図柄の変動パターンを選択する(S52)。そして、演出決定手段132は、選択した変動パターンがリーチ態様の成立を経ないパターンである場合(S54のN)、まず上段図柄列200の停止図柄を選択する(S56)。この場合、第2特殊停止態様における同辞表維持される特定の図柄として確変図柄「9」、「1」が定められている場合、「9」、「1」の同時選択は選択候補から除かれる。演出決定手段132は、上段図柄列200の停止図柄として「9」、「1」の同時選択以外の確変図柄が選択された場合(S58のY)、第1特殊停止態様を表示するか否かを決定するときに表示決定手段133が用いる選択確率を高選択確率のものにする(S60)。一方、演出決定手段132は、上段図柄列200の停止図柄として非確変図柄が選択された場合(S58のN)、第1特殊停止態様を表示するか否かを決定するときに表示決定手段133が用いる選択確率を標準選択確率のもにする(S62)。
演出決定手段132は、表示決定手段133が第1特殊停止態様を選択する旨を決定した場合(S64のY)、図5(a)〜図5(c)に示す8種類の第1特殊停止態様の停止パターンからいずれかを選択する(S65)。S56で既に、上段図柄列200に表示する停止図柄が決定されているので、停止パターンが選択されれば、例えば図6(a)に示すように、上段図柄列200及び下段図柄列204に表示する装飾図柄190が全て決定される。したがって、演出決定手段132は、残りの中段図柄列202の停止図柄を決定して(S66)、このフローを終了する。また、S64において、表示決定手段133が第1特殊停止態様を選択しない旨を決定した場合(S64のN)、演出決定手段132はS65の処理をスキップして残りの下段図柄列204及び中段図柄列202に表示する停止図柄を決定する(S66)。この場合、下段図柄列204及び中段図柄列202の停止図柄はランダム抽選等によって決定することができる。したがって、停止図柄の選択によって偶然第1特殊停止態様と同じような表示が行われる場合もある。
このように、第1特殊停止態様を表示させることにより、下段図柄列204が停止する前の段階からリーチ態様が成立するかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることが可能になる。その結果、リーチ態様が確定する前の段階から遊技者の期待感を喪失させてしまうような図柄変動の表示頻度が低減できて、遊技意欲の低下抑制に寄与できる。
一方、S54において、演出決定手段132がリーチ態様の成立を経るパターンを選択する場合であって(S54のY)、表示決定手段133が第2特殊停止態様を表示する旨を決定した場合(S67のY)、上段図柄列200の停止図柄として特定の図柄を選択する(S68)。例えば、上段図柄列200に確変図柄「9」と「1」を同時に表示させる。その後、演出決定手段132は、残りの下段図柄列204及び中段図柄列202の停止図柄を決定して(S66)、このフローを終了する。このように、第2特殊停止態様を表示させることにより、上段図柄列200が停止した時点で、リーチ態様が表示されることを遊技者に認識させることができるので、上段図柄列200の停止時点から当たりになるかもしれないという期待感を持たせることができる。
また、S67において、表示決定手段133が第2特殊停止態様を表示しない旨を決定した場合(S67のN)、上段図柄列200の停止図柄を特定の図柄以外から選択する(S69)。例えば、上段図柄列200に確変図柄「9」と「1」が同時に表示されないようにする。その後、演出決定手段132は、残りの下段図柄列204及び中段図柄列202の停止図柄を決定して(S66)、このフローを終了する。
図11は、図8におけるS16を詳細に示すフローチャートである。まず、大入賞口66が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S74)。大入賞口66が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。大入賞口66が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口66へ遊技球が9球以上入球した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口66への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
S80における大入賞口66の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15に達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させる(S86)。ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S90)。
上述した実施例は、演出決定手段132がリーチ態様の成立を経ないパターンを選択するとき第1特殊停止態様を表示するか否か決定し、リーチ態様の成立を経るパターンを選択するとき第2特殊停止態様を表示するか否か決定する例を示した。しかし、いずれか一方の特殊停止態様を表示するか否か選択する構成でもよい。
図12は、演出決定手段132がリーチ態様の成立を経ないパターンを選択するときに第1特殊停止態様を表示するか否か決定する場合を示すフローチャートである。図12のフローチャートは、図10のフローチャートと差し替えることができる。S100〜S110までは、図10のS44〜S54と同じであり、その説明は省略する。なお、図10では、リーチ態様の成立を経ないパターンの場合、上段図柄列200に特定の図柄を表示しない例を示した。また、上段図柄列200で表示される図柄が確変図柄か否かで、表示決定手段133が使用する選択確率を変更する例を示した。図12では、別の例として第1特殊停止態様を表示した場合、その後所定期間は表示決定手段133の使用する選択確率を変更する場合を説明する。選択確率を変更するか否かは、例えば、第1特殊停止態様が選択された場合にONする選択変更フラグを参照して決定する。
演出決定手段132は、選択した変動パターンがリーチ態様の成立を経ないパターンである場合(S110のN)、まず上段図柄列200の停止図柄を選択する(S112)。そして、現在選択確率変更フラグがONになっている場合(S114のY)、第1特殊停止態様を表示するか否かを選択するときに、通常使用する選択確率とは異なる選択確率を使用する(S116)。つまり、過去に第1特殊停止態様が選択され、選択変更フラグがOFFからONに変化してから所定期間経過していない場合、第1特殊停止態様を選択する確率として通常使用している選択確率より例えば高い選択確率を使用する。一方、S114において、選択確率変更フラグがONになっていない場合(S114のN)、第1特殊停止態様を表示するか否かを選択するときに、通常使用している標準の選択確率を使用する(S118)。所定期間は、第1特殊停止態様の表示が連続した場合でも遊技者に意図的な表示であるという違和感を与えない程度が好ましく、例えば、第1特殊停止態様の表示後、数分間程度や数回程度の図柄変動期間とすることができる。表示決定手段133が第1特殊停止態様を表示するか否かの決定に通常より高い選択確率を用いる場合、第1特殊停止態様が連続して表示される可能性が高くなる。つまり、リーチ態様になりそうでならない演出が連続する可能性が高くなる。その結果、図柄変動初期の段階から遊技者に期待感を持たせるような演出を頻繁に行うことが可能になり遊技意欲の低下抑制ができる。また、S116において、表示決定手段133が第1特殊停止態様を表示するか否かの決定に通常より低い選択確率を用いる場合、第1特殊停止態様の表示頻度が下がり、第1特殊停止態様を希少価値の高い演出として位置づけることが可能になると共に、出現したときの期待感を増大することができる。
演出決定手段132は、表示決定手段133が第1特殊停止態様を表示する旨を決定した場合(S120のY)、選択変更フラグが既にONされていればその状態を維持し、ONされていない場合はONにする(S122)。そして、図5(a)〜図5(c)に示す8種類の第1特殊停止態様の停止パターンからいずれかを選択する(S124)。S112で既に、上段図柄列200に表示する停止図柄が決定されているので、停止パターンが選択されれば、例えば図6(a)に示すように、上段図柄列200及び下段図柄列204に表示する装飾図柄190が全て決定される。したがって、演出決定手段132は、残りの中段図柄列202の停止図柄を決定する(S126)。そして、現在ONになっている選択変更フラグがOFFからONに変化してから所定期間経過している場合(S128のY)、選択変更フラグをOFFにして(S130)、このフローを終了する。また、S128において、選択変更フラグがOFFからONに変化してから所定期間経していない場合(S128のN)、S130の処理をスキップして、このフローを終了する。
S120において、第1特殊停止態様を表示する旨が選択されなかった場合(S120のN)、S122、S124の処理をスキップしてS126に移行して、それ以後の処理を行う。また、S110において、選択した変動パターンがリーチ態様の成立を経るパターンである場合(S110のY)、上段図柄列200で表示する有効装飾図柄190aと下段図柄列204で表示する有効装飾図柄190aとでリーチ態様を成立させるように図柄を選択する。また、S102の当否判定の結果に応じて、中段図柄列202に表示する図柄として当たりの組合せとなる装飾図柄190か外れの組合せとなる装飾図柄190を選択する(S132)。そして、S128に移行して以降の処理を実行する。
なお、図12のフローチャートでは、選択確率変更フラグがONか否かに基づき第1特殊停止態様を表示するか否かを決定するときに使用する選択確率を変更する例を示したが、図10で示したように、上段図柄列200に確変図柄が表示されるか否かで決めてもよい。また、選択確率変更フラグと確変図柄の両方を参照して選択確率を変更してもよい。この場合、例えば、選択変更フラグがONの場合、選択確率を1段階高い選択確率として、さらに確変図柄が選択されている場合、もう1段階高い選択確率に設定するようにしてもよい。その結果、第1特殊停止態様が選択される確率が遊技状態に応じて変化し意図的な制御であることが分かり難くなり遊技中に違和感を与え難くできる。
図13は、演出決定手段132がリーチ態様の成立を経るパターンを選択するときに第2特殊停止態様を表示するか否か決定する場合を示すフローチャートである。図13のフローチャートは、図10のフローチャートと差し替えることができる。S200〜S210までは、図10のS44〜S54と同じであり、その説明は省略する。図13では、第2特殊停止態様を表示した場合、その後所定期間は表示決定手段133の使用する選択確率を変更する場合を説明する。選択確率を変更するか否かは、例えば、第2特殊停止態様が選択された場合にONする選択変更フラグを参照して決定する。
演出決定手段132は、リーチ態様の成立を経るパターンを選択する場合であって(S210のY)、現在選択確率変更フラグがONになっている場合(S212のY)、第2特殊停止態様を表示するか否かを選択するときに、通常使用している選択確率とは異なる選択確率を使用する(S214)。つまり、過去に第2特殊停止態様が選択され、選択変更フラグがOFFからONに変化してから所定期間経過していない場合、第2特殊停止態様を選択する確率として通常使用する選択確率より例えば高い選択確率を使用する。一方、S212において、選択確率変更フラグがONになっていない場合(S212のN)、第2特殊停止態様を表示するか否かを選択するときに、通常使用している標準の選択確率を使用する(S216)。所定期間は、第2特殊停止態様の表示が連続した場合でも遊技者に意図的な制御であるという違和感を与えない程度が好ましく、例えば、第2特殊停止態様の表示後、数分間程度や数回程度の図柄変動期間とすることができる。なお、第2特殊停止態様は、リーチ態様が選択された場合に表示するか否か選択されるため、リーチ態様が選択されない場合の第1特殊停止態様の抽選より頻度が低い。したがって、図13における所定期間は図12における所定期間より長く設定するようにしてもよい。表示決定手段133が第2特殊停止態様を表示するか否かの決定に通常より高い選択確率を用いる場合、第2特殊停止態様が連続して表示される可能性が高くなる。つまり、上段図柄列200に特定の図柄が表示されて、その図柄が表示された段階から遊技者に高い期待感を与えることができる。逆に、変更する選択確率が通常用いられる所定の選択確率より低く設定される場合、第2特殊停止態様の表示頻度が下がり、第2特殊停止態様を希少価値の高い演出として位置づけることが可能になると共に、出現したときの期待感を増大することができる。
表示決定手段133が第2特殊停止態様を表示する旨を決定した場合(S218のY)、選択変更フラグが既にONされていればその状態を維持し、ONされていない場合はONにする(S220)。そして、上段図柄列200の停止図柄として特定の図柄を選択する(S222)。例えば、上段図柄列200に確変図柄「9」と「1」を同時に表示させる。その後、演出決定手段132は、残りの下段図柄列204及び中段図柄列202の停止図柄を決定する(S224)。そして、現在ONになっている選択変更フラグがOFFからONに変化してから所定期間経過している場合(S226のY)、選択変更フラグをOFFして(S228)、このフローを終了する。また、S226において、選択変更フラグがOFFからONに変化してから所定期間経過していない場合(S226のN)、S130の処理をスキップして、このフローを終了する。
また、S218において、表示決定手段133が第2特殊停止態様を表示しない旨を決定した場合(S218のN)、上段図柄列200の停止図柄を特定の図柄以外から選択する(S230)。例えば、上段図柄列200に確変図柄「9」と「1」が同時に表示されないようにする。その後、S224に移行し、演出決定手段132は、残りの下段図柄列204及び中段図柄列202の停止図柄を決定して、それ以降の処理を実行する。また、S210において、演出決定手段132がリーチ態様の成立を経ないパターンを選択した場合(S210のN)、S230に移行して上段図柄列200の停止図柄を特定の図柄以外から選択し、S224に移行してそれ以降の処理を実行する。
図10で説明した例では、第1特殊停止態様を表示するか否かを選択するときの選択確率を上段図柄列200に確変図柄が表示されるか否かで変更した。また、図12の説明ででは、第1特殊停止態様を表示するか否かを選択するときの選択確率を過去に第1特殊停止態様を表示している場合に、その表示から所定期間経過しているか否かで変更した。いずれの場合も、第1停止態様が表示されてもリーチ態様が表示されそうでされない演出を行うものであり、実際にリーチ態様の表示や当たりを示唆する予告的な演出は含まない。そこで、例えば、保留制御手段116に保留された当否抽選値に対応して表示される変動パターンの内容が予め認識できる場合、保留された当否抽選値に基づいて第1特殊停止態様を表示させ易くするか否か決める選択確率を変更してもよい。このような処理を行うことで、第1特殊停止態様の表示を予告演出として用いることができる。
具体的には、図10のS54において、演出決定手段132が今回の変動パターンとしてリーチ態様の成立を経ないパターンを選択した場合、演出決定手段132は保留されている当否抽選値に対応して表示される変動パターンの内容を確認する。もし、保留されている当否抽選値に対応して表示される変動パターンの中にリーチ態様の表示や当たり組合せの表示など特定の変動パターンが含まれるものがある場合、第1特殊停止態様を表示するか否かを決定するときに表示決定手段133が用いる選択確率を高選択確率のものにする。また、保留されている当否抽選値に対応して表示される変動パターンの中にリーチ態様の表示や当たり組合せの表示など特定の変動パターンが含まれていない場合、第1特殊停止態様を表示するか否かを決定するときに表示決定手段133が用いる選択確率を標準選択確率のもにする。このように保留されている当否抽選値に対応して表示される変動パターンを先読みできる場合に、その内容に応じて選択確率を変更することにより、リーチ態様の表示や大当たりの確定を遊技者に報知することができる。すなわち、保留された当否抽選値の中に当たりがある場合、その当否抽選値が保留されたときから第1特殊停止態様の表示を選択し易くする高選択確率が使用される。その結果、保留球が4個まで保留できる場合、当たりの3変動前から第1特殊停止態様が表示される可能性が高くなる。この場合、上述の説明で示した高選択確率50%よりさらに高い例えば80%としてもよいし、必ず第1特殊停止態様の表示を選択するように100%としてもよい。したがって、当たりの数変動前から第1特殊停止態様の表示が連続し、遊技者に当たりが近いことを間接的に報知することができる。なお、保留先読みにより選択確率を変更する例は、図10の確変図柄に基づき選択確率を変更する例や図12の第1特殊停止態様の表示から所定期間経過か否かで選択確率を変更する例と組み合わせてもよい。ただし、保留先読みにより選択確率を変更する例を単独で使用した方が第1特殊停止態様の表示が連続した場合にリーチ態様の表示や当たりが近いことを示す予告機能を強調することができる。
また、図10で説明した例では、第1特殊停止態様を表示するか否かを選択するときの選択確率を上段図柄列200に確変図柄が表示されるか否かで変更したが、選択確率は変更せず、固定のものを使ってもよい。この場合、S54で今回の変動パターンとしてリーチ態様の成立を経ないパターンを選択したことが確認されると、S64に移行して第1特殊停止態様を表示するか否かの抽選を行う。そして、第1特殊停止態様が表示されることが決定された場合、S64で8種類の第1特殊停止態様の停止パターンからいずれかを選択する。そして、上段図柄列200の「A」で表示される位置の有効装飾図柄190aを「1」〜「9」の中から選択する。この有効装飾図柄190aが決まれば、既に停止パターンが選択されているので、例えば図6(a)に示すように、上段図柄列200及び下段図柄列204に表示する装飾図柄190が全て決定される。そして演出決定手段132は、残りの中段図柄列202の停止図柄を決定する。そして、S34における当否判定処理を終了してS36で演出表示制御手段134が演出決定手段132の決定した変動パターンにしたがって装飾図柄190の変動表示を開始する。
一方、第1特殊停止態様が表示されないことが決定された場合、演出決定手段132は、処理の空き時間などを用いて予め準備しておいた外れ態様の装飾図柄190の組合せの中から停止態様の組合せを選択する。そして、S34における当否判定処理を終了して、S36で演出表示制御手段134が演出決定手段132の決定した変動パターンにしたがって装飾図柄190の変動表示を開始する。
なお、本実施例において、各図柄列が横スクロールする例を説明したが、縦スクロールでもよく、本実施例と同様の効果を得ることができる。また、第1特殊停止態様の停止パターンとして、図5(a)〜図5(c)に示す8種類としたが、リーチ態様の成立に必要な図柄を演出表示装置60の画面内に遊技者が認識できる状態で変動表示させた後に停止態様を表示するものであればよく、8種類より増やしてもよいし減らしてもよい。また、第2特殊停止態様の特定の図柄として、2つの確変図柄を同時に表示させる場合を示したが、特定の図柄の数は1つでもよい。また、演出表示装置60の画面上に表示できる装飾図柄190の数に応じて、同時に表示させる特定の図柄の数を3つ以上としてもよい。また、特定の図柄の組合せとして2つの確変図柄としたが、確変図柄と非確変図柄との組合せでもよい。
また、上述した実施例では、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機を例に説明したが、図柄変動中に擬似連及び予告演出が行われる遊技機であれば本実施例を適用できる。たとえば、第1種ぱちんこ遊技機を複数融合させた複合機と呼ばれる遊技機や、第1種ぱちんこ遊技機と第2種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機を複合させた遊技機にも本実施例は適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 始動口、 100 遊技制御装置、 112 当否抽選手段、 114 図柄決定手段、 118 メイン表示制御手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 133 表示決定手段、 134 演出表示制御手段。