JP2009193020A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱回転体と加圧回転体の圧接における圧力の解除を段階的に行い、定着を行いつつのジャム処理を可能とする。
【解決手段】制御部10と、用紙Pのジャムを検出するジャム検知体と、トナー像が転写された用紙Pに加熱・加圧を行う定着装置6を備える画像形成装置において、定着装置6は、加熱を行う加熱回転体と、加熱回転体に圧接し加圧を行う加圧回転体と、ニップの通過用紙Pの厚さを検知する用紙厚検知体と、加圧回転体を加熱回転体に押し付けて圧接させる付勢機構8と、圧接の圧力を、普通紙圧、普通紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙圧、特殊用紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙ジャム処理圧の少なくとも3段階に調整可能な圧調整機構9と、を備え、制御部10は、普通紙のジャムが発生した場合は特殊用紙圧とし、特殊用紙のジャムが発生した場合は特殊用紙ジャム処理圧とするように圧調整機構9を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、複合機、プリンタ、FAX装置等の画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置では、互いが圧接して定着ニップ部を形成する定着部材と加圧部材を設け、少なくとも一方に発熱体を内蔵し、定着ニップ部に未定着トナー像を担持した用紙を進入させ、未定着トナーを加熱、加圧して用紙表面にトナー像を定着させる熱定着方式が広く採用されている。このような定着装置では、定着部材として内部に発熱体を内蔵する加熱ローラと、加圧部材として加熱ローラに圧接する加圧ローラとを備える構成であるものが多い。又、加熱された無端状ベルトと加圧ローラにより定着装置が構成されることもある。
ところで、定着装置で用紙の詰まり(以下「ジャム」という。)が発生した場合、その用紙を取り除くことが必要である。又、用紙搬送路等の画像形成装置のいずれかの箇所でジャムが発生すると、画像形成動作が中断するが、用紙が定着装置を通過中に画像形成動作が中断した場合も、用紙を取り除くことが必要である。しかし、定着装置では、用紙へのトナー像定着のための加圧・加熱のため、加圧ローラは加熱ローラに対して比較的大きな力で圧接される。従って、ジャム処理時、不用意に定着ニップ部に挟まった状態の用紙を引き出そうとすると、用紙が破れ、ジャム処理が困難となる。
そこで、特許文献1記載のような、加熱手段と加圧手段の圧接状態を解除する装置が提案されている。具体的に、特許文献1には転写材を加熱する加熱手段と、加熱手段に圧接する加圧手段と、これら両手段のいずれかに駆動力を付与する搬送手段とを備え、加熱手段と加圧手段との間に転写材を通過させてトナー像を転写材に定着させ、加圧手段の加圧を解除する解除手段を具備する画像形成装置の定着装置において、解除手段は、駆動源からの駆動が停止した状態ではその解除状態が維持され、駆動が再開されたときには自動的に加圧状態に復帰する定着装置が記載されている。この構成により、ジャム処理時に圧接状態を解除でき、又、ジャム処理後に自動的に圧接状態を回復しようとする(特許文献1:請求項1、段落0013等参照)。
特開平9−212030号公報
一般に、特許文献1に記載の定着装置のように、ジャム処理時に定着装置の用紙を取り除く場合、容易に定着ニップ部から用紙を引き出すようにするため、加熱手段と加圧手段の圧接状態は解除される。圧接状態が解除されると、トナーの定着はできない。
そして、使用者が定着装置から用紙を取り除く際に、やむを得ず用紙の未定着部分に触れなければならない場合がある。又、不注意で用紙の未定着部分に触れてしまう場合もある。そうすると、使用者の手がトナーで汚れてしまう場合があるという問題がある。
又、定着装置から用紙を取り除く際に、使用者は意図せず未定着のトナーを飛散させてしまう場合もある。このような場合、画像形成装置の定着装置や、定着装置近傍の用紙搬送路等をトナーで汚してしまうという問題がある。又、トナーの飛散により、使用者の衣服等、画像形成装置以外の部分も汚してしまうという問題もある。
尚、特許文献1記載の発明は、ジャム発生時に、加圧ローラと加熱部材の加圧を解除して、処理後、定着可能状態に自動的に復帰するためのものであり(特許文献1:段落[0037]参照)、ジャム処理時の未定着トナーによる問題について考慮したものではなく、上記問題に対応できない。現に、上記問題に関する記載や示唆は示されていない。
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、加熱回転体と加圧回転体の圧接における圧力の解除を段階的に行い、定着を行いつつジャム処理を可能とすることで、未定着トナーによって、使用者が汚れてしまうことや、トナー飛散を防ぐことを解決する。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、装置の各部の制御を行う制御部と、用紙搬送路における用紙のジャムを検出するためのジャム検知体と、トナー像が転写された用紙に加熱・加圧を行う定着装置を備える画像形成装置において、前記定着装置は、内部に発熱体を内蔵して用紙の加熱を行う加熱回転体と、前記加熱回転体に圧接してニップを形成し、前記ニップを通過する用紙に対し加圧を行う加圧回転体と、前記ニップを通過する用紙の厚さが、所定の用紙厚よりも薄い普通紙であるか、所定の用紙厚よりも厚い特殊用紙であるかを検知するための用紙厚検知体と、前記加圧回転体を前記加熱回転体に押し付けて圧接させる付勢機構と、前記加熱回転体への前記加圧回転体の圧接の圧力を、前記普通紙の定着を行うための普通紙圧、前記特殊用紙の定着を行うため前記普通紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙圧、前記特殊用紙でのジャム処理のため前記特殊用紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙ジャム処理圧、の少なくとも3段階に調整可能な圧調整機構と、を備え、前記制御部は、前記普通紙の画像形成中にジャムが発生した場合、前記圧調整機構における圧接の圧力を前記特殊用紙圧とし、前記特殊用紙の画像形成中にジャムが発生した場合、前記圧調整機構における圧接の圧力を前記特殊用紙ジャム処理圧とするように前記圧調整機構を制御することとした。
この構成によれば、少なくとも3段階に加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力を変化させ、ジャム発生時、圧接の圧力を低下させつつも圧接を完全に解除しないので、用紙をニップから引き出す際に、定着がなされることになる。従って、従来のように、定着装置から取り除いた用紙の未定着トナーで使用者の手が汚れてしまうことが無くなる。又、未定着トナーが飛散することもないので、画像形成装置や使用者の衣服等を汚さない。更に、画像形成時よりも圧接の圧力を低下させるので、用紙も定着ニップ部から引き出しやすく、用紙が引き出しの途中で破れない。
又、請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記圧調整機構は、モータ、ギア、及び、偏心カムで構成され、ジャム発生時、自動的に、前記加熱回転体への前記加圧回転体の圧接の圧力が変わることとした。
この構成によれば、ジャム発生時の加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力の調整を自動的に行うことができる。尚、本発明は、圧調整機構の好適な一例の1つである。
又、請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の発明において、画像形成時に使用する用紙の厚さの設定入力を受け付ける入力部を備え、前記入力部から使用する用紙の設定入力がなされた場合、ジャム発生時に、前記制御部は、前記用紙厚検知体の検知結果ではなく、前記入力部の設定に基づき、前記圧調整機構を制御することとした。
この構成によれば、入力部から画像形成で使用する用紙の厚さの設定入力を行うことができるので、より的確に用紙の厚さを決定することができる。従って、ジャム発生時に加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力を的確に調整することができる。
又、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、前記定着装置の用紙搬送方向下流部を露出させるための露出機構を有することとした。
この構成によれば、加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力を調整し、かつ、定着装置の用紙搬送方向下流側を露出可能とするので、ジャム発生時、定着装置のニップに挟まった状態の用紙を容易に取り出すことができる。
又、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の発明において、前記圧調整機構を操作することで、前記加熱回転体への前記加圧回転体の圧接の圧力を解除することが可能であることとした。
この構成によれば、圧調整機構を操作して、加熱回転体への加圧回転体の圧接を完全に解除することもできるので、更にジャム処理の容易性を高めることができる。
本発明の構成によれば、ジャム発生時、加熱回転体と加圧回転体のニップに挟まった状態の用紙を、破ることなく定着を行いつつ取り除くことができ、使用者の手や画像形成装置等を汚すことが無く、使用者の利便性が高く、ジャム処理作業が容易な画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
最初に、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1(画像形成装置に相当)について、図1を用いて構造の概略と、画像出力動作を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1の概略構造を示す模型的垂直断面左側面図である。尚、図1の右方がプリンタ1の前面側、左方が背面側である。
図1に示すように、プリンタ1の本体の内部下方には、カセット2が用紙供給部として配置され、用紙Pがカセット2の内部に積載される。そして、供給ローラ21が、カセット2の用紙搬送方向下流部上方に配され、供給ローラ21がモータ等の駆動装置(不図示)により回転駆動する。この供給ローラ21の駆動により、用紙Pは、図1において、カセット2の右上方に向けて送り出される。
カセット2の用紙搬送方向下流には、用紙搬送路3、レジストローラ対31、画像形成部4、及び転写部5が配置される。カセット2から送り出された用紙Pは、用紙搬送路3を通ってレジストローラ対31に到達する。レジストローラ対31は、用紙Pの斜め送りを矯正しつつ、画像形成部4で形成されるトナー画像とのタイミングを計り、用紙Pを転写部5へと送り出す。
トナー像形成について説明すると、画像形成部4には、トナー像担持体としての感光体ドラム41が設けられ、感光体ドラム41の上部の帯電装置42が感光体ドラム41を一定の電位に帯電させる。その後、ユーザ端末100(図4参照)等からプリンタ1に送信された文字、図形等の画像データに基づき、画像形成部4上方の露光部43にて制御されるレーザ光Lが、感光体ドラム41に照射される。これにより、感光体ドラム41上に静電潜像が形成される。そして、図1において感光体ドラム41の右側方の現像装置44が静電潜像にトナーを供給し、トナー像が現像される。トナー像は、レジストローラ対31によって同期をとって送られてきた用紙Pに、感光体ドラム41と転写部5の転写ローラ51とが圧接して形成される転写ニップ部52にて転写される。
画像形成部4及び転写部5の用紙搬送方向下流には、トナー像が転写された用紙Pに加熱・加圧を行う定着装置6、用紙搬送路7、及び排出トレイ71が配置される。転写部5にて未定着トナー像を担持した用紙Pは、定着装置6に送られ、トナー像が定着される。定着装置6から排出された用紙Pは、用紙搬送路7を通って上方へ送られ、排出口72から、本体の最上部の排出トレイ71に排出される。
尚、定着装置6には、発熱体Hを内蔵する加熱ローラ61と、加熱ローラ61に圧接して定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ62が設けられ、このニップに用紙Pが進入してトナー像の定着が行われる。尚、定着装置6を通過する用紙Pの厚さを検知するための用紙厚検知センサ63も設けられるが、その詳細は後述する。
ここで、ジャムが発生した際、容易にジャム処理を行えるように、定着装置6は、ユニット化され、スライドレール64(2点鎖線で図示)等により用紙搬送方向下流側(プリンタ1の後部)に引き出すことができる(引き出し可能な部分の一例を一点鎖線で図示)。具体的には、使用者が、プリンタ1の背面の把持部65を持って引くと、定着装置6がスライドし、プリンタ1背面側に引き出される(引き出し方向を白抜き矢印で図示)。
更に、定着装置6の上面を覆う上面カバー66は、定着装置6の用紙搬送方向上流端部に支点67が設けられ、上方に開くことができる。従って、ジャム発生時、使用者は、定着装置6をプリンタ1から引き出し、上面カバー66を開けて、定着ニップ部Nに挟まった状態の用紙Pを引き出して取り除く。即ち、スライドレール64、把持部65、上面カバー66等で、定着ニップ部N(定着装置6の用紙搬送方向下流部)を露出させるための露出機構60が構成される。尚、定着装置6を引き出さずに、プリンタ1の背面側のカバー1aを開閉可能に構成し、定着ニップ部Nが露出されてもよい。
又、プリンタ1に対する操作、入力を行い、又、各種情報の表示を行うための部分として、プリンタ1の正面上部(図1において右側上部)に、操作パネル1b(入力部に相当)が設けられる。この操作パネル1bには、各種の入力・設定用の複数のキー1cや、プリンタ1の状態を表示するための液晶表示部1d(図1では破線で図示)や、複数のLEDからなるインジケータ1eが設けられる。例えば、この操作パネル1bは、画像形成に使用する用紙Pの厚さの設定入力を受け付ける。
そして、本実施形態のプリンタ1では、用紙搬送路3、7、画像形成部4、定着装置6といった用紙搬送経路上に、用紙Pの通過やジャムの発生を検知するための用紙センサS(ジャム検知体に相当)が複数設けられる。例えば、用紙センサSは、レジストローラ対31の用紙搬送方向上流側、定着装置6の用紙搬送方向下流側、排出口72近傍に設けることができる。そして、用紙センサSは、例えば、光センサを用いることができる。その構成としては、光センサは、発光部(例えば、LED)と受光部(例えば、フォトトランジスタ)を有し、用紙Pの通過時と非通過時の受光量の変化により、用紙Pの有無、通過を検知することができる。尚、用紙センサSは、用紙搬送路3における用紙Pのジャムを検出するためにも用いられる(詳細は後述)。
次に、図2及び図3に基づき、本発明の第1の実施形態に係る定着装置6の詳細な構成について説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る加熱ローラ61(加熱回転体に相当)と加圧ローラ62(加圧回転体に相当)の圧接状態を示す定着装置6及びその周辺の拡大左側面図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接解除の状態を示す定着装置6及びその周辺の拡大左側面図である。
まず、定着装置6は、図2及び図3に示すように、用紙Pの加熱を行う部材として加熱ローラ61、加圧を行う部材として加圧ローラ62、加圧ローラ62を加熱ローラ61に押し付けて圧接させる付勢機構8、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力を変化させる圧調整機構9を備える。
加熱ローラ61は、用紙搬送方向と直角をなす用紙幅方向、すなわち図2及び図3の紙面奥行き方向に延び、その軸線方向を水平にして配置される。加熱ローラ61には、鉄やアルミニウム等の金属からなる芯金61aの外側に、シリコンゴムまたはスポンジからなる弾性部材層61bを設けることができる。又、弾性部材層61bの外側には、用紙Pの離型性を高めるため、フッ素系樹脂等の薄層の離型層61cを設けることができる。離型層61cは、吹き付けや加熱ローラ61にチューブを被せることによって設けられる。そして、加熱ローラ61は、定着モータ6M(図4参照)等から構成される駆動装置により、周速度が用紙Pの搬送速度と同じになるように回転する。尚、加圧ローラ62は、加熱ローラ61に圧接することにより、加熱ローラ61の回転に従って回転する。
また、加熱ローラ61は、加熱ローラ61や用紙Pの加熱を行う手段として、通電により発熱する発熱体H(例えば、ハロゲンランプ)を内蔵する。発熱体Hは、加熱ローラ61の軸線方向、即ち、用紙幅方向に延び、内側から加熱ローラ61を加熱する。その結果、用紙Pが加熱される。
加圧ローラ62は、加熱ローラ61と同様に、用紙幅方向、即ち、図2の紙面奥行き方向に延び、その軸線方向を水平にして配される。加圧ローラ62は、ローラ軸としてのステンレス鋼等の金属製の芯金62aの外側に、シリコンゴムやスポンジ等の弾性部材層62bが設けられる。この加圧ローラ62は、加熱ローラ61に圧接し定着ニップ部Nを形成し、このニップを通過する用紙Pに対し加圧を行う。
付勢機構8は、加圧ローラ62の軸部の両端に1箇所ずつ設けられ、第1レバー81、圧縮ばね82を備えている。付勢機構8は、前述のように、加圧ローラ62を、加熱ローラ61に向かって押し付けて圧接させる機構である。
第1レバー81は、用紙搬送方向と平行な垂直面内で、用紙搬送方向に延びるプレートで構成され、下側から加圧ローラ62を両端の中間箇所の湾曲部81aで支え、加圧ローラ62を回転自在に支持する。第1レバー81は、用紙搬送方向上流側の一端に軸部81bを備え、軸部81bを中心に垂直面内で回動可能である。即ち、第1レバー81は、軸部81bの箇所で、定着装置6のハウジング6aに回動可能に取り付けられる。そして、第1レバー81の下端に、圧縮ばね82が連結される。圧縮ばね82は、第1レバー81を押し上げようとし、その結果、加圧ローラ62が加熱ローラ61に押し付けられる。
尚、圧縮ばね82の上端には、板状部材83が取り付けられ、圧縮バネの下端は、定着装置6のハウジング6aに取り付けられる。言い換えると、板状部材83が、第1レバー81と当接し、圧縮ばね82の弾発力を第1レバー81に伝える。又、圧縮ばね82の内部には、圧縮ばね82の位置固定用のシャフト84が挿通される。
本実施形態の定着装置6には、付勢機構8による加圧ローラ62の加熱ローラ61への圧接の圧力を調整するための圧調整機構9が設けられる。圧調整機構9は、圧力調整用のモータ(以下、「圧調整モータ9M」と称する。)と、ギア91と偏心カム92で構成される。尚、ジャム発生時、この圧調整モータ9Mとギア91と偏心カム92により、自動的に加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力が変わる(詳細は後述)。
そして、圧調整モータ9Mが回転すると、偏心カム92が回動するように、ギア91には偏心カム92の回動軸92aと圧調整モータ9Mの回転軸9Maが接続される。尚、圧調整モータ9Mは正逆回転可能なモータである。
図2において、偏心カム92の時計回りの回転で、偏心カム92は、第1レバー81の用紙搬送方向下流側端部(第1レバー81の軸部81bが設けられる反対側の端部、以下、「当接部81c」と称する。)と当接する。偏心カム92は、第1レバー81を圧縮ばね82の力に抗しつつ、第1レバー81を押し下げる。これにより、加圧ローラ62は自重により下方へ移動し、加圧ローラ62の加熱ローラ61への圧接の圧力が弱められる。
図2において、更に偏心カム92が時計方向に回転を続けると、図3に示す状態となる。図3では、もはや加熱ローラ61と加圧ローラ62が接触しておらず、圧接が完全に解除された状態である。尚、図3では、圧縮ばね82内部のシャフト84に板状部材83が当接しているので、第1レバー81はこれ以上押し下げることができない。
又、定着装置6には、定着装置6を通過する用紙Pの厚さを検出するための用紙厚検知センサ63が設けられる。用紙厚検知センサ63は、定着ニップ部Nを通過する用紙厚が、所定の用紙厚よりも薄い普通紙であるか、所定の用紙厚よりも厚い特殊用紙であるかを検知する。ここで、用紙厚検知センサ63には、例えば、図2及び図3において2点鎖線で示す用紙搬送経路を挟んで設けられるフォトインタラプタを用いることができる。
用紙厚検知センサ63としてのフォトインタラプタは、発光部63aと受光部63bから構成される光センサである。そして、用紙厚検知センサ63の発光部63aと受光部63bは、発光部63aからの光を受光できるように正対して設けられる。発光部63aは、例えば、LED等の発光素子を備え、受光部63bは例えば、フォトダイオードやフォトトランジスタ等の受光素子で構成される。従って、受光部63bは、受光量に応じて、電流(電圧)を出力する。尚、用紙Pの厚さを検知できればよいので、定着ニップ部Nの圧力を検出する圧力センサ等、各種センサを採用することができ、用紙厚検知センサ63は、フォトインタラプタに限られない。
この用紙厚検知センサ63の原理は、通過する用紙Pに対し光を照射し、用紙Pの厚さによって、用紙Pを透過する光量が変わる点に基づく。例えば、通常のプリンタ用紙(普通紙)に対し光を照射すると、光の一部は、受光部63bに到達し、受光部63bが電流(電圧)を出力する。一方、例えば、厚紙、封筒、はがき等の厚手の用紙P(=特殊用紙)に対し、発光部63aが光を照射しても、受光部63bにはほとんど光が到達しない。従って、特殊用紙の場合、受光部63bが電流(電圧)を出力しないか、若しくは、出力しても微少な電流(電圧)となる。この受光部63bの出力をみることで、定着装置6の定着ニップ部Nを通過する用紙Pが、普通紙か厚手の特殊用紙かが判定される。
ここで、用紙Pの種別について説明しておくと、「普通紙」とは、例えば、A4等の各種定型のプリンタ用紙が該当し、一般に、普通紙として現在流通しているものであり(例えば、坪量80g/m2程度、厚さ0.11mm程度)、所定の用紙厚よりも薄い用紙のことである。一方、「特殊用紙」とは、上述した、厚紙、はがき、封筒等の所定の用紙厚よりも厚い用紙が該当する。具体的には、本実施形態のプリンタ1では、用紙厚検知センサ63の出力から各用紙の厚さを検知することができるが、使用者がプリンタ1で使用する用紙Pの厚さは一定のものではないので、普通紙と特殊用紙の境界となる用紙厚検知センサ63の出力の閾値を定め、閾値よりも用紙厚検知センサ63の出力電流(電圧)が大きければ、普通紙、小さければ特殊用紙と判定することができる。従って、所定の用紙厚は、用紙厚検知センサ63の出力電流(電圧)の閾値で定めることができる。尚、閾値は、定着装置6の部材や材質等を考慮し、画像形成装置ごとに適宜設定できる。
次に、図4に基づき、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1のハードウェア構成について説明する。図4は、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1の一例を示すブロック図である。
まず、図4に示すように、本実施形態のプリンタ本体内に、装置の各部の制御を行う制御部10が設けられ、CPU11、記憶部12、計時部13、I/F部14等で構成される。前記CPU11は、中央演算処理装置として機能し、記憶部12に記憶され、又は入力されるプログラム、データに基づき、各種演算を行い、プリンタ1の各部を制御する。
記憶部12は、例えば、RAM、HDD、フラッシュROM等のメモリで構成される。RAMは、揮発性の高速メモリで、制御用プログラムや制御用データを一時的に展開する場合や、画像データを一時的に保存しておく場合などに用いられる。HDDは、大容量の不揮発性の記憶装置であって、制御用プログラムや、画像データの保存や、使用者によるプリンタ1の設定情報を保存する場合などに使用される。フラッシュROMは、プリンタ1本体等の制御用プログラムや制御用データ等を記憶し、CPU11は、制御のためフラッシュROMからデータを読み出す。
又、本発明を実施するため、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力を調整するためのプログラムやデータが記憶部12に記憶される。そして、本発明の実施に関し、用紙センサSの出力からジャム発生を検知するプログラムやデータ、又、定着装置6の動作を制御するためのプログラム、データ等も記憶される。
前記計時部13は、プリンタ1の制御に必要となる各種時間の計時を行うタイマである。前記I/F部14(インターフェイス部、入力部に相当)は、プリンタ1に外部コンピュータとしてのユーザ端末100や、USBメモリ等の各種携帯メモリ200や、プリンタ1のネットワーク接続等のためのコネクタが複数設けられたインターフェイスである。
このI/F部14を介し、ユーザ端末100がプリンタ1と接続され、相互通信可能とされる。ユーザ端末100とプリンタ1の接続は、LAN等のネットワーク接続でもよいし、ケーブルで直接ユーザ端末100とプリンタ1を接続してもよい。又、I/F部14に接続された携帯メモリ200に記憶される画像データに基づいて画像形成を行うこともできる。そして、プリンタ1は、ユーザ端末100等から画像データや、画像形成の際の設定データの送信を受けて画像形成を行う。言い換えると、使用者は、ユーザ端末100上で画像形成時に使用する用紙Pの厚さの設定入力等を行い画像データとともに、I/F部14が受け付ける。尚、図4では、便宜上1つのみユーザ端末100を図示しているが、当然複数のユーザ端末100を接続してもよい。
又、制御部10は、I/Oポート(不図示)やバス(不図示)でプリンタ1内の各部と接続され、制御部10は、カセット2、用紙搬送路3、7、画像形成部4、転写部5、操作パネル1b、用紙センサS、定着装置6等の各部の動作を制御する。
ここで、本実施形態のプリンタ1のジャム検知について説明しておく。本実施形態のプリンタ1では、ジャムの発生を用紙センサSの出力から検知する。プリンタ1内に複数設けられる用紙センサSは、用紙Pの用紙センサSへの到達、通過を検知する。そして、用紙センサSの出力は制御部10に入力され、制御部10のCPU11は、用紙センサSからの入力に基づき、装置内のどの部分で用紙Pが通過中、搬送中であるかを把握する。
もし、用紙Pのジャムが、プリンタ1内のいずれかの場所で発生した場合、ジャム発生部分で用紙Pの搬送が滞ることになる。従って、用紙Pの搬送速度と、各用紙センサS間の距離から、各用紙センサSが用紙Pの到達したことを検知すべき時間に到達したのに、用紙Pの存在を検知しない場合に、ジャムが発生したとCPU11は判断することができる。又、同様に、各用紙センサSが、用紙Pサイズから、用紙Pが通過した時間となっているのに、用紙Pの存在を検知し続けている場合も、ジャムが発生したとCPU11は判断することができる。尚、これらのジャム発生の判断のための時間の計時を計時部13が行っており、又、ジャム検知のためのプログラム、データ等が記憶部12に記憶され、CPU11が演算を行って、ジャム発生を検知する。
そして、ジャムが発生した場合、制御部10は、画像形成動作を停止し、操作パネル1bの液晶表示部1dやインジケータ1eを用いてジャムが発生した旨の表示を行う。これにより、使用者は、ジャムが発生したことを認識できる。又、ユーザ端末100に対しジャムが発生したことを送信して、ユーザ端末100にインストールされるプリンタ1のドライバソフトウェアを通じて、ユーザ端末100のディスプレイ(不図示)に、ジャムが発生したことを表示させてもよい。
次に、定着装置6の制御について説明する。
まず、制御部10は、画像形成時、定着モータ6Mの動作を制御する。具体的には、制御部10は、画像形成時に定着モータ6Mを駆動させて、加熱ローラ61と加圧ローラ62を回転させ、定着ニップ部Nに進入した用紙Pを排出口72方向に向けて搬送する。又、制御部10は、画像形成時の加熱ローラ61の温度をトナー溶融可能な温度(例えば200°C程度)で維持するため、発熱体Hへの通電制御を行う。
更に、制御部10は、用紙厚検知センサ63を動作させ、用紙厚検知センサ63の出力を受ける。そして、制御部10は定着ニップ部Nでの用紙Pの存在を確認し、定着ニップ部Nに用紙Pが存在する場合、その用紙Pが普通紙か特殊用紙かを、用紙厚検知センサ63の出力から判断する。尚、操作パネル1b、I/F部14から使用する用紙Pの設定入力がなされた場合、ジャム発生時、制御部10は、用紙厚検知センサ63の検知結果ではなく、操作パネル1b、I/F部14での設定に基づき、圧調整機構9を制御する。
又、ジャム発生時、定着ニップ部Nに用紙Pが存在する場合、制御部10は、厚調整モータの駆動を制御する。尚、圧調整モータ9Mの駆動制御の詳細は後述する。
次に、図5に基づき、本発明の第1の実施形態に係るジャム発生時の圧調整機構9の動作について説明する。図5は本発明の第1の実施形態に係る加圧ローラ62の圧接を説明するための図であり、(a)は普通紙印刷時、(b)は特殊用紙印刷時及び普通紙でのジャム発生時、(c)は、特殊用紙でのジャム発生時、(d)は圧力解除時、の各状態の一例を示す説明図である。尚、図5では、定着装置6を簡略化して示している。
まず、図5(a)は、普通紙の印刷時の加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接状態を示している(以下、この状態での加圧ローラ62の圧接の圧力を「普通紙圧」と称する。)。この状態では、付勢機構8の圧縮ばね82の弾発力は、軽減されず第1レバー81と定着装置6のハウジング6a下部にかかる。従って、加圧ローラ62は、最も強く加熱ローラ61に押し付けられている状態であり、定着ニップ部Nの幅も広い。又、偏心カム92は第1レバー81の当接部81cに力を及ぼさない角度とされる。
次に、図5(b)は、特殊用紙の印刷時と普通紙の画像形成時にジャムが発生した時の加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接状態を示している。特殊用紙は普通紙よりも厚いので、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力が普通紙の印刷時と同じでは、特殊用紙は定着ニップ部Nに進入し難くなり、ジャムの原因となる。又、進入できても特殊用紙に加わる圧力が強すぎ、特殊用紙へのシワ等の原因となる。
そこで、本実施形態のプリンタ1では、特殊用紙印刷時、加圧ローラ62の圧接の圧力を弱めるように調整を行う。具体的には、制御部10は、圧調整モータ9Mを駆動し、偏心カム92を図5において時計方向に回転させ、第1レバー81の当接部81cを下方向に押し下げる。これにより、第1レバー81に加わる圧縮ばね82の弾発力は、軽減される(以下、この状態での加圧ローラ62の圧接の圧力を「特殊用紙圧」と称する。)。従って、加圧ローラ62は、加熱ローラ61に押し付けられているものの、図5(a)(=普通紙圧)よりも圧接の圧力は小さくなり、定着ニップ部Nの幅も狭くなる。
又、制御部10は、普通紙の印刷時にジャムが発生した場合も、図5(a)に示す状態から図5(b)に示す状態にまで、加圧ローラ62の圧接の圧力を弱める(=普通紙圧から特殊用紙圧とする)。これにより、ジャム処理時、使用者は、圧接の圧力は完全に解除されないので、普通紙上のトナーの定着を行いつつ普通紙を引き出せ、又、圧接の圧力が弱められるので、使用者は、普通紙を破ることなく容易に引き出せる。
次に、図5(c)は、特殊用紙の印刷時にジャムが発生した時の加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接状態を示している。特殊用紙は普通紙よりも厚いので、ジャム処理時、特殊用紙を定着ニップ部Nから引き出しやすくするためには、図5(b)に示す特殊用紙圧よりも、加圧ローラ62の圧接の圧力を下げる必要がある。
そこで、本実施形態のプリンタ1では、特殊用紙印刷時にジャムが発生した場合、制御部10は、加圧ローラ62の圧接の圧力を弱めるように圧調整機構9を制御する。具体的には、制御部10は、図5(b)の状態から更に圧調整モータ9Mを駆動し、偏心カム92を図5において時計方向に回転させ、第1レバー81の当接部81cを下方向に押し下げる(以下、この状態を「特殊用紙ジャム処理圧」という)。これにより、第1レバー81に加わる圧縮ばね82の弾発力は、更に軽減される。例えば、特殊用紙のジャム処理時には、加熱ローラ61と加圧ローラ62が当接する程度にまで、加圧ローラ62の圧接の圧力は弱められる。尚、図5(c)では、定着ニップ部Nの幅はわずかである。
このように、制御部10は、特殊用紙の印刷時にジャムが発生した場合も、図5(b)に示す特殊用紙の印刷時の加圧ローラ62の圧接状態から、図5(c)に示す加圧ローラ62の圧接状態として(=特殊用紙圧から特殊用紙ジャム処理圧として)、加圧ローラ62の圧接の圧力を弱める。これにより、ジャム処理時、使用者は、破ることなく特殊用紙を引き出せ、更に、圧接の圧力は完全に解除されないので、特殊用紙上のトナーの定着を行いつつ、特殊用紙を引き出せる。
図5(d)は、加圧ローラ62の圧接を完全に解除した状態を示している。本実施形態では、ジャム処理時、用紙Pの厚さに合わせて、加圧ローラ62の圧接の圧力を自動的に調整して用紙Pを引き出しやすくするので、厳密には、加圧ローラ62の圧接を完全に解除する必要性は少ない。この完全に解除した状態は、例えば、用紙Pが複雑に折れて詰まった場合など、加圧ローラ62の圧接を完全に解除した方がジャム処理を行いやすいようなジャムが発生した場合などに利用できる。
この加圧ローラ62の圧接解除状態では、制御部10は、図5(c)の状態よりも加圧ローラ62の圧接の圧力を更に弱めるように圧調整機構9を制御する。具体的には、制御部10は、図5(c)の状態(=特殊用紙ジャム処理圧)から更に圧調整モータ9Mを駆動し、偏心カム92を図5において時計方向に回転させ、第1レバー81の当接部81cを下方向に押し下げる。尚、加圧ローラ62の圧接解除状態に移行する場合は、例えば、操作パネル1bを操作するか、若しくは、第1レバー81に使用者が手動で操作できるように操作把持部(不図示)を設け、解除するようにしてもよい。即ち、圧調整機構9を操作して、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力を解除することが可能である。
まとめると、圧調整機構9は、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力を、普通紙の定着を行うための普通紙圧、特殊用紙の定着を行うため普通紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙圧、特殊用紙でのジャム処理のため特殊用紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙ジャム処理圧の少なくとも3段階に調整可能である。更に、制御部10は、普通紙の画像形成中にジャムが発生した場合、圧調整機構9における圧接の圧力を特殊用紙圧とし、特殊用紙の画像形成中にジャムが発生した場合、圧調整機構9における圧接の圧力を特殊用紙ジャム処理圧とするように圧調整機構9を制御する。その結果、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力における大きさの関係は、
普通紙圧 > 特殊用紙圧 > 特殊用紙ジャム処理圧 > 解除状態=0
となる。
次に、図6に基づき、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1のジャムに関する画像形成制御について説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係るプリンタ1のジャムに関する画像形成制御の一例を説明するためのフローチャートである。
まず、フローチャートのスタートは、プリンタ1に対し、ユーザ端末100等から画像形成を行うジョブが送信された時点である。そして、画像形成が開始されると、制御部10は、用紙厚検知センサ63の出力や、ユーザ端末100から送信された印刷設定データを参照して、画像形成中の用紙Pが特殊用紙かを確認する(ステップ♯1)。
もし、特殊用紙であれば(ステップ♯1のYes)、制御部10は圧調整機構9を制御して、加圧ローラ62の圧接の圧力を特殊用紙圧とする(ステップ♯2)。もし、特殊用紙でなく普通紙であれば(ステップ♯1のNo)、加圧ローラ62の圧接の圧力を普通紙圧とする(ステップ♯3)。
その後、制御部10はジャムが発生していないか確認を行う(ステップ♯4)。そして、ジャムが発生していない場合(ステップ♯4のYes)、制御部10は、全てのジョブが完了したかの確認を行う(ステップ♯5)。全てのジョブが完了すれば(ステップ♯5のYes)、画像形成動作は終了する(エンド)。一方、全てのジョブが完了していなければ(ステップ♯5のNo)、更に、定着装置6に用紙Pが搬送されてくるので、ステップ♯1に戻る。
印刷中にジャムが発生すれば(ステップ♯4のNo)、制御部10は、用紙厚検知センサ63の出力から、定着装置6の定着ニップ部Nの用紙Pが特殊用紙であるかを確認する(ステップ♯6)。もし、特殊用紙ならば(ステップ♯6のYes)、制御部10は、圧調整機構9を制御し加圧ローラ62の圧接の圧力を特殊用紙ジャム処理圧とする(ステップ♯7)。一方、特殊用紙でなければ(=普通紙であれば)(ステップ♯6のNo)、制御部10は、加圧ローラ62の圧接を特殊用紙圧とする(ステップ♯8)。
ステップ♯7、8の後、プリンタ1は、操作パネル1bやユーザ端末100のディスプレイにジャムが発生した旨の表示を行う(ステップ♯9)。その後、使用者が定着装置6を引き出し、更に、定着ニップ部Nから用紙Pを引き出して、ジャム処理を行う(ステップ♯10)。
ジャム処理完了後、プリンタ1は、用紙センサSの出力を確認して、用紙搬送経路上に用紙Pが残っておらず、ジャムが解消されたことを確認する(ステップ♯11)。尚、ジャム処理が完了したことの確認は、引き出された定着装置6がプリンタ1に戻されたことのスイッチ(不図示)による検知や、ジャム処理のため開けられたプリンタ1のいずれかのカバー(適宜設けられる)が閉じられたことのスイッチ(不図示)による検知や、ジャム処理のため引き出されたカセット2が戻されたことのスイッチ(不図示)による検知を契機としてなされる。そして、ジャム処理が完了していなければ、ステップ♯9に戻る。
その後、制御部10は、ジャムが発生した用紙Pの画像形成を再開する(ステップ♯12)。その後、ステップ♯1に戻る。
次に、図7及び図8に基づき、第2の実施形態について説明する。図7は、本発明の第2の実施形態に係る加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接状態を示す定着装置6及びその周辺の拡大左側面図である。図8は本発明の第2の実施形態に係る加圧ローラ62の圧接を説明するための図であり、(a)は普通紙印刷時、(b)は特殊用紙印刷時及び普通紙でのジャム発生時、(c)は、特殊用紙でのジャム発生時、(d)は圧力解除時、の各状態の一例を示す説明図である。
尚、第2の実施形態は、第1の実施形態と付勢機構8と、圧調整機構9の配置が異なるのみであり、他の構成、要素、効果等の点については第1の実施形態を適用できるので、異なる点についてのみ説明し、共通する点については説明を省略する。
まず、定着装置6は、図7及び図8に示すように、用紙Pの加熱用の加熱ローラ61、加圧用の加圧ローラ62、加圧ローラ62を加熱ローラ61に圧接させる付勢機構8、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力を変化させる圧調整機構9を備える。尚、加熱ローラ61と加圧ローラ62の構成は、第1の実施形態と同様である。
付勢機構8は、加圧ローラ62の軸部の両端に1箇所ずつ設けられ、第2レバー86、支軸部材87、引張ばね88等で構成される点が第1の実施形態と異なる。第2レバー86は、用紙搬送方向と平行な垂直面内で、用紙搬送方向に延びるプレートで構成され、回動軸86aにより回動可能とされる。
支軸部材87は、用紙搬送方向と平行な垂直面内で、用紙搬送方向に延びるプレート等で構成され、下側から加圧ローラ62のローラ軸62cをその両端の中間箇所の湾曲部87aで支え、加圧ローラ62を回転自在に支持する。そして、支軸部材87は、その用紙搬送方向下流側にハウジング6aに引っ掛けられる支点部87bを有する。従って、支軸部材87は支点部87bを支点として、上下方向に回動可能である。
そして、第2レバー86の用紙搬送方向下流側端部と、支軸部材87の用紙搬送方向上流側端部とが、引張ばね88で連結される。図7において、第2レバー86を時計方向に回転させると、引張ばね88により支軸部材87の用紙搬送方向上流側端部が持ち上げられ、その結果、加圧ローラ62が加熱ローラ61に押し付けられる(一例を図7において実線で図示)。一方、第2レバー86を反時計方向に回転させると、引張ばね88による力が働かなくなり、支軸部材87の用紙搬送方向上流側端部が下降し、合わせて、加圧ローラ62が加熱ローラ61から離れ、圧接の圧力が弱くなる(一例を図7において1点鎖線で図示)。
圧調整機構9は、圧調整モータ9M、ギア91、偏心カム92で構成される点で同一であるが、定着装置6の用紙搬送方向上流側に設けられる点で第1の実施形態と異なる。偏心カム92は、第2レバー86の用紙搬送方向上流側端部の当接部86bに当接し、圧調整モータ9Mが回転し、反時計方向に回転すると、第2レバー86が時計方向に回動し、加圧ローラ62は、加熱ローラ61に押し付けられ圧接の圧力が強められる。
次に、図8に基づき、本発明の第2の実施形態に係るジャム発生時の圧調整機構9の動作について説明する。
まず、図8(a)は、普通紙の印刷時の圧接状態を示している。第2レバー86が引張ばね88を引っ張り、加圧ローラ62は、加熱ローラ61に強く押し付けられている状態であり、定着ニップ部Nの幅も広い。以下の説明では、図8(a)の状態の圧力を「普通紙圧」として扱う。尚、この状態を維持するため、第2レバー86の当接部86bに当接し、第2レバー86が回動しないように、ストッパ部材89を圧調整機構9と別に設けることができる。そして、ストッパ部材89に回動軸89aを設け、例えば、破線で示す位置にモータ等により回動可能として、ロックを解除することができる。
次に、図8(b)は、特殊用紙の印刷時と普通紙の画像形成時にジャムが発生した時の加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接状態(=特殊用紙圧)を示している。この状態では、第2レバー86が、図8(a)に示す普通紙圧の状態よりも反時計方向に回動した状態である。言い換えると、偏心カム92は、引張ばね88による第2レバー86が反時計方向に回転しようとする力を受け止める。
次に、図8(c)は、特殊用紙の印刷時でのジャム発生時の加熱ローラ61と加圧ローラ62の圧接状態(=特殊用紙ジャム処理圧)を示している。この状態では、第2レバー86が、図8(b)に示す特殊用紙圧の状態よりも更に反時計方向に回動した状態である。更に、定着ニップ部Nの幅は、狭くなっている。
尚、図8(d)は、加圧ローラ62の圧接を完全に解除した状態を示している。この状態では、第2レバー86が、図8(c)に示す特殊用紙ジャム処理圧の状態よりも更に反時計方向に回動した状態である。従って、加熱ローラ61に加圧ローラ62は、接せず、圧力が完全に解除された状態となっている。
まとめると、第2の実施形態でも、加熱ローラ61への加圧ローラ62の圧接の圧力における大きさの関係は、
普通紙圧 > 特殊用紙圧 > 特殊用紙ジャム処理圧 > 解除状態=0
となる。
このようにして、第1及び第2の実施形態で示した本発明によれば、少なくとも3段階に加熱回転体(例えば、加熱ローラ61)への加圧回転体(例えば、加圧ローラ62)の圧接の圧力を変化させ、ジャム発生時、圧接の圧力を低下させつつも圧接を完全に解除しないので、用紙Pをニップから引き出す際に、定着がなされることになる。従って、従来のように、定着装置6から取り除いた用紙Pの未定着トナーで使用者の手が汚れてしまうことが無くなる。又、未定着トナーが飛散することもないので、画像形成装置(例えば、プリンタ)や使用者の衣服等を汚さない。更に、画像形成時よりも圧接の圧力を低下させるので、用紙Pも定着ニップ部Nから引き出しやすく、用紙Pが引き出しの途中で破れない。又、モータ、ギア91、偏心カム92等の構成により、ジャム発生時の加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力の調整を自動的に行うことができる。
又、入力部(例えば、操作パネル1bやI/F部14)から画像形成で使用する用紙Pの厚さの設定入力を行うことができるので、より的確に用紙Pの厚さを決定することができる。従って、ジャム発生時に加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力を的確に調整することができる。又、加熱回転体への加圧回転体の圧接の圧力を調整し、かつ、定着装置6の用紙搬送方向下流側を露出可能とするので、ジャム発生時、定着装置6のニップに挟まった状態の用紙Pを容易に取り出すことができる。又、圧調整機構9を操作して、加熱回転体への加圧回転体の圧接を完全に解除することもできるので、更にジャム処理の容易性を高めることができる。
以上、本発明の第1、第2の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、他の実施形態について説明すると、定着装置6は、加圧ローラ62と加熱ローラ61からなる構成を示したが、加熱部材がフィルム等の無端状ベルトで構成され、この無端状ベルトに加圧ローラ62が圧接する定着装置6にも同様に適用することができる。
また、圧調整機構9は、モータ、ギア91、偏心カム92で構成される例を示しているが、このような構成に限定されるわけではなく、加圧ローラ62の圧接の圧力を段階的に調整できるものであれば、他の構成でも構わない。そして、圧縮ばね82、引張ばね88は、各々コイルばねに限定されるわけではなく、板ばねやゴム、スポンジ等の他の弾性部材に代えても構わない。
本発明は、定着装置を備えたプリンタ、複合機、複写機、FAX装置等の画像形成装置において利用可能である。
第1実施形態のプリンタの概略構造を示す模型的断面左側面図である。 第1実施形態の加熱ローラと加圧ローラの圧接状態を示す定着装置及びその周辺の拡大左側面図である。 第1実施形態の加熱ローラと加圧ローラの圧接解除の状態を示す定着装置及びその周辺の拡大左側面図である。 第1実施形態に係るプリンタの一例を示すブロック図である。 第1実施形態に係る加圧ローラの圧接を説明するための図であり、(a)は普通紙印刷時、(b)は特殊用紙印刷時及び普通紙でのジャム発生時、(c)は、特殊用紙でのジャム発生時、(d)は圧力解除時、の各状態の一例を示す説明図である。 第1実施形態に係るプリンタのジャムに関する画像形成制御の一例を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態に係る加熱ローラと加圧ローラの圧接状態を示す定着装置及びその周辺の拡大左側面図である。 第2実施形態に係る加圧ローラの圧接を説明するための図であり、(a)は普通紙印刷時、(b)は特殊用紙印刷時及び普通紙でのジャム発生時、(c)は、特殊用紙でのジャム発生時、(d)は圧力解除時、の各状態の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 プリンタ(画像形成装置) 1b 操作パネル(入力部)
10 制御部 14 I/F部(入力部)
3、7 用紙搬送路 6 定着装置
60 露出機構 61 加熱ローラ(加熱回転体)
62 加圧ローラ(加圧回転体) 63 用紙厚検知センサ(用紙厚検知体)
8 付勢機構 9 圧調整機構
9M 圧調整モータ(モータ) 91 ギア
92 偏心カム(カム) H 発熱体
P 用紙 N 定着ニップ部(ニップ)
S 用紙センサ(ジャム検知体)

Claims (5)

  1. 装置の各部の制御を行う制御部と、用紙搬送路における用紙のジャムを検出するためのジャム検知体と、トナー像が転写された用紙に加熱・加圧を行う定着装置を備える画像形成装置において、
    前記定着装置は、内部に発熱体を内蔵して用紙の加熱を行う加熱回転体と、
    前記加熱回転体に圧接してニップを形成し、前記ニップを通過する用紙に対し加圧を行う加圧回転体と、
    前記ニップを通過する用紙の厚さが、所定の用紙厚よりも薄い普通紙であるか、所定の用紙厚よりも厚い特殊用紙であるかを検知するための用紙厚検知体と、
    前記加圧回転体を前記加熱回転体に押し付けて圧接させる付勢機構と、
    前記加熱回転体への前記加圧回転体の圧接の圧力を、前記普通紙の定着を行うための普通紙圧、前記特殊用紙の定着を行うため前記普通紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙圧、前記特殊用紙でのジャム処理のため前記特殊用紙圧よりも圧力が小さい特殊用紙ジャム処理圧、の少なくとも3段階に調整可能な圧調整機構と、を備え、
    前記制御部は、前記普通紙の画像形成中にジャムが発生した場合、前記圧調整機構における圧接の圧力を前記特殊用紙圧とし、前記特殊用紙の画像形成中にジャムが発生した場合、前記圧調整機構における圧接の圧力を前記特殊用紙ジャム処理圧とするように前記圧調整機構を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記圧調整機構は、モータ、ギア、及び、偏心カムで構成され、
    ジャム発生時、自動的に、前記加熱回転体への前記加圧回転体の圧接の圧力が変わることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 画像形成時に使用する用紙の厚さの設定入力を受け付ける入力部を備え、
    前記入力部から使用する用紙の設定入力がなされた場合、ジャム発生時に、前記制御部は、前記用紙厚検知体の検知結果ではなく、前記入力部の設定に基づき、前記圧調整機構を制御することを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記定着装置の用紙搬送方向下流部を露出させるための露出機構を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記圧調整機構を操作することで、前記加熱回転体への前記加圧回転体の圧接の圧力を解除することが可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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