JP2009192363A - 振動試験装置 - Google Patents

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Atsushi Miura
淳 三浦
Kazuteru Yasuda
和輝 保田
Koji Hironaka
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Abstract

【課題】駆動限界値の設定は人為的に設定しており、目標波形を設定するたびに目標波形の振幅量を確認し、変位、加速度等の物理量に対する駆動限界値を設定する作業が発生する。そして、変更頻度を多いため誤った設定を行う可能性があり装置を駆動限界を超過して動作した場合には装置を破損させるおそれがある。振動台の駆動限界値の設定を目標波形に対して自動で適正値を計算し設定する。
【解決手段】加振機の特性を目標波形と応答波形より計算した伝達関数を計測し、加振する目標波形から予想される応答波形を計算し、その応答波形の最大値にオフセット量を加えた値を駆動限界値として試験開始前に事前に設定する。また、計算した駆動限界値が許容範囲外であった場合は、目標波形の振幅量の最大値が許容範囲内に入るよう目標波形全体を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動試験装置に関わり、特に、特に安全性を向上させた振動試験装置に関する。
例えば、構造物等の被試験体について、地震応答に影響を及ぼす特性の把握、あるいは、強度及び信頼性の実証に使用する振動試験装置がある。従来、振動試験装置は、加振装置や油圧加振機への指示方法として、加振指令範囲を自動設定しながら加振指令振動波形を出力制御する設定方法を用い、これによって被試験体に振動を加えて振動試験を行う。
振動試験装置は、例えば、加振装置が被試験体に加える振動の目標波形信号を生成し、被試験体に加えられる振動による変位量や加速度量をフィードバックさせ、目標波形となるように加振機の駆動を制御するようにしている(特許文献1参照。)。
一般に、振動試験装置は、油圧加振機等の加振機を駆動するために、目標変位及び目標加速度に対する加振機の応答に対して、変位量や加速度値の駆動限界値を設定し、加振機の応答が任意の駆動限界値を超過した場合には、即座に加振機を減衰停止を開始させる機能を設けている。例えば、振動試験において被試験体が共振した場合などは、加振機が指令振動波形以上となり発振することがある。また更には、被試験体が強く振動し破壊することがある。
そのため、実際の振動試験では、目標波形の設定時に加振機の応答に対する駆動限界値を設定し、超過した場合は、即座に減衰停止を開始する機能を設けている。
また、この駆動限界値は、安全上、目標波形に対してできるだけ余裕をもたないように設定する必要がある。
駆動限界値は、ユーザが人為的に設定しており、振動試験の目標波形を設定するたびに目標波形の振幅量を確認し、変位、加速度等の物理量に対する駆動限界値を設定する作業が発生することがある。この場合、目標波形の設定における振幅量の確認等の作業により、目標波形の変更頻度が多い。このため、駆動限界値を誤って設定する可能性がある。誤った駆動限界値に設定した場合には、振動試験装置自体の駆動限界値を超過して動作し、振動試験装置を破損させるおそれがある。
加振機の駆動限界値の設定の従来技術としては、例えば、加振機のストロークの両端にリミットスイッチを設置し、加振機がリミットスイッチ設置位置に到達した場合に油圧加振機を停止させるように制御する方式がある(特許文献2参照。)。この方式においては、リミットスイッチは固定で設置しているため、目標波形によって駆動限界値を変更することは困難である。また、駆動限界値の判定は変位量に対してのみ行われるため、過大な加速度等が発生した場合は油圧加振機を停止することができない。
特開2006−090761号公報 特許第3235820号
上述のように、振動試験装置では、油圧加振機の応答変位、応答加速度等に対して駆動限界値が設けられており、振動台の応答が駆動限界値を超過した場合は、即座に減衰停止を開始する。
駆動限界値の設定は、安全上、目標波形に対してできるだけ余裕をもたないように設定する必要がある。しかし、逆に加振機の特性によっては、目標波形より大きな応答を示し、設定された駆動限界値を超す場合があり、試験を行うことができない場合があった。このような事態にならないように、目標波形を設定した時には、振動試験前の準備として、駆動限界値の確認試験を繰返しながら振動試験を行うことになる。
このため、振動試験前の準備に多くの時間を費やすことがあった。また、駆動限界値の設定は人為的に設定しており、目標波形を設定するたびに目標波形の振幅量を確認し、変位、加速度、等の物理量に対する駆動限界値を設定する作業が発生する。そして、変更頻度が多いため、誤った設定を行う可能性があり、その場合には、装置が駆動限界を超過して動作して、装置が破損するおそれがある。
本発明の目的は、上記のような問題に鑑み、振動試験の目標波形の設定時の駆動限界値の設定時間が短縮でき、設定の誤りの少ない、安全性の高い振動試験装置を提供することである。
上記の目的を達成するため、本発明の振動試験装置は、被試験体を搭載するステージと、前記ステージを加振する加振機と、前記加振機を制御するサーボ制御装置と、前記サーボ制御装置に目標波形を出力する加振制御装置と、前記加振機の駆動状態を計測して応答信号を出力する制御用センサと、前記ステージの変位量、加速度量、若しくは荷重量の少なくとも1つを検出する検出器とを備えた振動試験装置において、前記加振制御装置は、前記加振機から前記ステージまでの伝達関数を計測する手段と、前記加振機に対して前記加振機の駆動を制御するための指令振動波形を出力する加振制御手段と、前記制御用センサの応答信号を計測する手段とを具備し、前記指令振動波形と前記計測された伝達関数とによって、前記加振機の最大駆動範囲を想定し、前記想定された最大駆動範囲を前記加振機の駆動限界値として設定するものである。
また好ましくは、上記発明の振動試験装置は、前記駆動限界値が、前記加振機の機械的な限界値を超過する場合には、前記機械的な限界値以内の値に修正するものである。
また好ましくは、上記発明の振動試験装置は、前記駆動限界値は、前記想定された最大駆動範囲に所定のオフセット値を加えた値である。
また好ましくは、上記発明の振動試験装置は、前記加振機の駆動範囲が前記設定された駆動限界値を超えた場合は、減衰停止を開始するものである。
本発明によれば、駆動限界値の設定作業に多くの時間を費やすこともなくなり、誤った設定を行って、駆動限界を超過して動作させることもなく、振動試験装置や被試験体を破損させることなく加振実験を実施することが可能となる。
本発明の振動試験装置は、被試験体に変形を加える可動部を有する油圧加振機等の加振機と、加振機の駆動状態を計測する制御用センサと、
加振機の駆動状態を制御する加振機制御装置と、被試験体の応答状態を計測するモニタ計測機能とを兼ね備えた振動試験装置において、加振機及び加振機から被試験体に変形を加える可動部までの伝達関数を計測する手段と、加振機に対して指令振動波形を出力する加振制御手段と、加振機からの制御用センサ応答信号を計測する手段とを備え、加振実験前に、指令振動波形と加振機及び振動テーブル(ステージ)の伝達関数より、加振機の最大駆動範囲を想定し、想定した最大駆動範囲に、演算値と任意オフセット値を加算した値より駆動限界値を設定し、加振機の駆動範囲を制御する。
また、好ましくは、本発明の振動試験装置は、油圧加振機等の加振機の駆動限界値の設定値は、加振機のストローク量となる変位や、制御用センサから取得する加速度、荷重、差圧信号のいずれから、想定しても良い。
また好ましくは、本発明の振動試験装置は、加振機の駆動限界値を超えた場合は、自動的に減衰停止を開始する。
本発明の振動試験装置は、例えば、住宅、橋梁、高層ビル等の建築物や、道路、鉄道、モノレール、空港等の地盤上の移動体、などを被試験体の対象とするものである。また例えば、移動体に搭載される装置、器物などを被試験体の対象とする振動試験装置である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明の重複を避け、できるだけ説明を省略する。
本発明の一実施例を、図1によって説明する。図1は、本発明の振動試験装置の一実施例の構成を示すブロック図である。1 はステージ、2 は油圧加振機、3 は加振制御装置、4 はサーボ制御装置、5 は変位検出器、6 は加速度検出器、7 は軸受、8 は基礎、9 は表示器、10 は入力器、11 は荷重検出センサ、12 は圧力センサ、13 は被試験体である。
図1において、被試験体 13 を固定するステージ 1 は、軸受 7 を介して基礎 8 上に支持されている。ただし、軸受 7 は、振動台の構成によっては、必ずしも必要とは限らない。また、油圧加振機が、基礎 8 に支持されている。
ステージ 1 は、基礎 8 に同様に設置されている油圧加振機 2 のピストンの先端に固定されている。油圧加振機 2 のピストンが左右方向にピストン運動することによって、ステージ 1 が左右方向に加振される。ステージ 1 と油圧加振機 2 間には、ステージ 1 側からの反力を計測するための荷重検出センサ 11 が取り付けられている。
油圧加振機 2 には、ピストンを左右に運動させている時の、油の圧縮状態を検出するための圧力センサ 12 が取り付けられている。また、油圧加振機 2 には、変位検出器 5 が設置されており、油圧加振機 2 のピストンの移動量を検出することができる。
このように油圧加振機 2 の駆動状態を計測する各種センサが取り付けられている。
ステージ 1 には、加速度検出器 6 が設置されており、ステージ 1 の加速度を検出することができる。
加振制御装置 3 は、加振装置が発生するべき目標波形 W を作成し、信号として出力する制御手段である。
加振制御装置 3 は、作成した目標波形 W を目標波形信号 Ws としてサーボ制御装置 4 に出力する。
サーボ制御装置 4 は、ステージ 1 及び油圧加振機 2 の上述した各種センサの状態量をフィードバックして目標値と比較し、その偏差に基づいて油圧加振機 2 を制御する。
サーボ制御装置 4 は、加振制御装置 3 から入力された目標波形信号 Ws を目標値とし、変位検出器 5 から入力された応答変位信号、または加速度検出器 6 入力された応答加速度信号、の少なくとも1つの信号に基づいて演算を行って指令波形を作成し、この指令波形信号を加振機 2 を制御するための制御信号とする。
サーボ制御装置 4 は、加振制御装置 3 と同様に、高速にデジタル演算する CPU 及び各種情報を記録するメモリやハードディスク等の記憶装置、並びに、アナログ信号を出力するためのアナログ出力装置及び外部からのアナログ信号を取り込むためのアナログ入力装置を含む構成となっている。
また、油圧加振機2の駆動状態を計測する上述した各種センサ(変位検出器 5 、圧力センサ 12 、及び荷重センサ 11 )や、ステージ 1 上のセンサ(加速度検出器 6 )の状態量を示す信号は、それぞれ、加振制御装置 3 及びサーボ制御装置 4 のアナログ入力装置に接続され、上述した各種センサの信号を入力し、入力されたそれぞれの信号に基づいて、油圧加振機 2 とステージ 1 の状態量を計測する。
なお、これらの各種センサ信号の伝送は、有線でも無線でも良く、また LAN( Local Area Network )等のネットワーク回線でも良い。
ステージ 1 上面には、被試験体 13 を配置し、地震応答に影響を及ぼす特性の把握、あるいは、強度、信頼性の実証試験、等を行うことができる。
次に、通常の加振試験方法について説明する。以下説明する。
先ず、加振制御装置 3 において、目標波形 W の条件である振幅量、周波数、出力時間、及びサンプリング周波数を設定し、サンプリング間隔ごとのデータを算出して目標波形ファイルを作成し、加振制御装置 3 内の図示しないハードディスクに保存する。ハードディスク内には、このようなユーザの人為的な作業によって、複数の目標波形ファイルのデータが保存されている。
ユーザは、入力器 10 と表示器 9 の助けにより、ハードディスクに保存されている目標波形ファイルの中から、現在ステージ 1 に取り付けられている被試験体について振動試験に用いる目標波形ファイルを選択し、メモリに目標波形データを設定する。そして、試験開始のスタート信号をトリガとして、メモリからサンプリング間隔ごとに順次データを読み出し、読み出された物理量を電気量に変換し、変換した値をアナログ変換し、電圧値として目標波形信号を、サーボ制御装置 4 に出力する。
サーボ制御装置 4 は、入力された電圧値の目標波形信号 Ws を取り込み、ステージ 1 及び油圧加振機 2 からフィードバックされている状態量と比較し、その偏差に基づいて油圧加振機 2 を制御する。
例えば、図1において、油圧加振機 2 には、油の圧縮状態を検出するための圧力センサ 12 が取り付けられている。圧力センサ 12 は、所定の間隔で、油圧加振機 2 の油圧を読み取り、圧力データとして加振制御装置 3 とサーボ制御装置 4 とに出力する。
また、油圧加振機 2 には、変位検出器 5 が設置されており、所定の間隔で、油圧加振機 2 のピストンの移動量を検出し、検出した変位量を変位データとして加振制御装置 3 とサーボ制御装置 4 とに出力する。
また、振動ステージ 1 には、加速度検出器 6 が取り付けられている。加速度検出器 6 は、所定の間隔で、ステージ 1 の加速度を読み取り、加速度データとして加振制御装置 3 とサーボ制御装置 4 とに出力する。
加振制御装置 3 は、油圧加振機 2 を駆動して、被試験体に加える振動の目標波形信号 Ws をサーボ制御装置 4 に出力する。
表示部 9 は、加振制御装置 3 に接続され、ユーザが振動試験装置を操作するための操作画面、振動試験装置の状態(例えば、振動波形や各種センサ計測結果、等)を表示する。また、入力部 10 は、ユーザが振動試験装置を操作するためのボタン、マウス、キーボード、等であり、油圧加振機 2 の他、表示部 9 の画面操作、更には、図示しない記録装置やプリンタ等の操作に使用する。加振制御装置 3 は、例えば、CPU( Central Processing Unit )や各種情報を記録するメモリやハードディスクとアナログ信号を出力するためのアナログ出力装置や外部からのアナログ信号を取り込むためのアナログ入力装置から構成されている。
サーボ制御装置 4 は、加振制御装置 3 から出力された目標波形信号 Ws を基に、変位検出器 5 から出力される応答変位信号、及び、加速度検出器 6 から出力される応答加速度信号、並びに、圧力センサ 12 から出力される応答信号から演算して、加振制御装置 3 から与えられた目標波形信号 Ws となるように、指令波形信号を作成し、油圧加振機 2 に出力する。なお、圧力センサ 12 から加振制御装置 3 とサーボ制御装置 4 とに出力される応答信号の伝達経路は、図1では省略して図示していない。
サーボ制御装置 4 は、加振制御装置 3 と同様に、高速にデジタル演算する CPU や各種情報を記録するメモリやハードディスクとアナログ信号を出力するためのアナログ出力装置や外部からのアナログ信号を取り込むためのアナログ入力装置から構成されている。
さて、通常の駆動限界値は、制御対象の物理量に関しては、振動試験前に選択した目標波形ファイルのデータを、例えば、図1に示す表示器 9 にグラフ表示して最大値を確認し、その値にオフセット値を加算した値を駆動限界値として、ユーザが手動で設定していた。また、制御対象以外の物理量については、計算によって求めた値を使用している。
例えば、加振試験中には、図1に示すステージ 1 若しくは油圧加振機 2 に設置されている変位検出器 5 、加速度検出器 6 、荷重検出センサ 11 、及び圧力センサ 12 から出力される応答波形信号は、加振制御装置 3 とサーボ制御機器 4 に出力される。
加振制御装置 3 は、入力された応答波形信号をデジタル変換し、更に物理量に変換する。変換された物理量は、サンプリング間隔ごとに駆動限界値と比較され、応答波形信号が駆動限界値以上であった場合には、振幅を徐々に減衰させて目標波形信号をサーボ制御装置 4 に出力する。サーボ制御装置 4 は、入力された目標波形の振幅が徐々に小さくなっていくため、その振幅の大きさに合わせて徐々に振幅を小さくしていく指令信号をステージ 1 及び油圧加振機 2 に出力する。これによって、徐々に加振される振幅が小さくなり、最後には、ステージ 1 及び油圧加振機 2 は停止する。
上述したように、振動試験装置の加振を停止させるためには、徐々に停止させるために、時間がかかる。従って、駆動限界値を決定するために、駆動限界値の設定、加振試験、及び停止ということを繰り返す駆動限界値の設定作業に多くの時間を費やすことになる。また設定作業時に、誤った設定を行って駆動限界を超過して動作させることにもなりかねない。
そのため、本発明の振動試験装置の加振制御装置 3 は、試験開始前に、目標波形信号と、油圧加振機 2 と油圧加振機 2 を含む駆動部の周波数特性より予想される油圧加振機 2 の応答波形から、駆動限界値を計算して設定する。
これにより、設定された駆動限界値を超過することがなく試験を確実に実施することができ、安全性の高い振動試験装置を提供することができる。
なお、応答予測するための波形データとしては、目標波形信号と油圧加振機 2 と油圧加振機 2 を含む駆動部と被試験体 13 の周波数特性を使用しても良い。
本発明の振動試験装置において、変位検出器 5 または加速度検出器 6 で検出した応答変位信号及び応答加速度信号を加振制御装置 3 に入力する。これらの応答信号は駆動限界値の判定に用いる。応答変位信号や応答加速度信号の他に油圧加振機 2 の駆動状態を計測する各種センサである荷重検出センサ 11 の出力応答信号や圧力センサ 12 の出力応答信号を使用しても良い。
各種応答信号が駆動限界値を超えた場合には、油圧加振機 2 が減衰停止を開始する。
以下、本発明による振動試験装置の駆動限界値での処理動作の一実施例を図2によって説明する。図2は、油圧加振機 2 への目標波形出力から減衰停止開始までの処理フローの一実施例を示すブロック図である。31 は加振制御装置 3 内の信号出力処理手段、32 は加振制御装置 3 内の駆動限界判定処理手段である。
図2において、加振制御装置 3 は、信号出力処理手段 31 によって目標波形信号をサーボ制御装置 4 に出力している。サーボ制御装置 4 の制御によって油圧加振機 2 が駆動することによって、ステージ 1 及び油圧加振機 2 から検出された変位量と加速度量は、加振制御装置 3 の駆動限界判定処理手段 32 に入力され、駆動限界値に対して超過した場合は、信号出力処理手段 31 に減衰停止開始指示を出力し、信号出力処理手段 31 は信号を徐々に減衰させながら最終的には目標信号の振幅を0(ゼロ)に収束させ、出力を停止する。
この時、本発明においては、駆動限界値が油圧加振機 2 の機械構造的な限界値ではなく、油圧加振機 2 の特性や油圧加振機 2 を含む駆動部と被試験体 13 の周波数特性が考慮された値となっている。
なお、図2では、物理量、電気量、アナログ信号、及びデジタル信号等の処理については、説明を省略している。
次に、本発明の振動試験装置の加振制御装置 3 において、ユーザが駆動限界値を設定する手順を図3によって説明する。図3は、本発明の振動試験装置における駆動限界値の設定手順の一実施例を示すフローチャートである。
ステップ 51 では、初めに加振制御装置 3 において、目標波形 W を作成する。目標波形の種類は、正弦波、ランダム波、又は、スイープ波形等、様々な振動波形が用いられるが、ここでは、目標波形が正弦波又はランダム波であるとして説明する。
目標波形 W が正弦波の場合は、振幅量、周波数、及び波数、等を設定して波形を作成し、ランダム波の場合は、最大振幅量、周波数帯域、及び、波形時間等を設定して波形を作成する。また、その他、例えば、過去の地震波形や振動波形等のデータ(例えば、加速度データ)を外部から取り込み、目標波形を設定しても良い。
そして、ステップ 52 では、先ず、目標波形 W のデータ値 X をフーリエ変換して、フーリエ変換された目標波形 Xf とし、周波数成分別に加振制御装置 3 内の記憶装置に記憶する。
Xf = FFT(X) ‥‥‥式(1)
次に、振動試験を開始する前に、油圧加振機 2 を含めた試験装置の伝達関数 G を計測及び算出する。伝達関数 G は、油圧加振機 2 を含む駆動部と、被試験体 13 を数式モデルから演算しても良く、また、油圧加振機 2 を駆動させ、加振限界(加振可能な振幅量の許容範囲)より比較的小さい振幅量のランダム波等の波形を目標波形として、被試験体をステージ 1 に搭載した状態で試験的に加振を行う。
このように、目標波形が振幅量であれば、目標波形の振幅量を X 、応答波形の振幅量を Y 、伝達関数を G とすると、伝達関数 G は、式(2)で求められる。
G = Y ÷ X ‥‥‥式(2)
また、目標波形が変位量であれば、変位量に対する伝達関数となり、目標波形が加速度量であれば、加速度量に対する伝達関数となる。
即ち、目標波形が変位量の場合、変位量の目標波形を2階微分を行い、加速度量の目標波形の加速度等価量 Xa を求める。加速度検出器 6 から入力された応答加速度波形 Ya から次式により加速度量に対する式(3)によって伝達関数 Ga を得る。
Ga = Ya ÷ Xa ‥‥‥式(3)
また、目標波形が加速度量であれば、加速度量の目標波形を2重積分を行い、変位量の目標波形の変位等価量 Xd を求める。変位検出器 5 から入力された応答変位波形 Yd から式(4)により変位量に対する伝達関数 Gd を得る。
Gd = Yd ÷ Xd ‥‥‥式(4)
ステップ 53 では、フーリエ変換後の目標波形 Xf に伝達関数 G を乗算し(式(5))、この値を Xgf とする。
Xgf = G × Xf ‥‥‥式(5)
ステップ 54 では、値 Xgf を逆フーリエ変換し、設定した目標波形で加振した場合に予想される応答波形 Xg を得る(式(6))。
Xg = IFFT( Xgf ) ‥‥‥式(6)
ステップ 55 では、予想される応答波形 Xg の最大値に任意のオフセット値 △(デルタ)X を加算したものが駆動限界値 Xlimit である。
Xlimit = MAX( Xg )+ △X ‥‥‥式(7)
ステップ 56 では、式(7)で算出した値を駆動限界値 Xlimit として設定する。
また、この駆動限界値が油圧加振機 2 の機械的な限界を超過していた場合は、目標波形そのものを修正し、機械的な限界値より小さな値に設定する。
例えば、目標波形が振幅量であれば、加振限界の振幅量を Xd 、目標波形の振幅量 X の最大値を Xmax とすると、補正後の目標波形の振幅量 X′は、
X′ = X ×( Xd ÷ Xmax ) ‥‥‥式(7)
で目標波形全体を修正することで、補正された目標波形 X′は駆動限界値である加振限界内に抑えることができる。
また、目標波形が油圧加振機 2 の機械的な限界を超過し、駆動限界値が機械的な限界を超過していなかった場合には、目標波形全体を修正することなく、設定した目標波形と駆動限界値をもって振動試験を実施する。
また、被試験体 13 に加速度検出器を設置し、設置された加速度検出器からの出力応答速度信号を加振制御装置 3 に入力することで、同様の方法で駆動限界値を設定しても良い。
このとき、目標波形が変位量の場合には微分を行い、目標波形が加速度量の場合には積分を行って速度量に変換し、上記と同様の方法で応答変位量を計算し、駆動限界値を設定すれば良い。
図4は、目標波形 W と、予想される応答波形 Wg 及び設定される駆動限界値 Xlimit の関係を時系列で示したものである。横軸は時間 t 、縦軸は振幅量、実線で示した波形は目標波形 W 、破線で示した波形は予想される応答波形 Wg 、X は目標波形 W の振幅量の最大値、Xg は予想される応答波形 Wg の最大値、△X はオフセット値、Xlimit は駆動限界値である。
図4において、目標波形 W は正弦波であり、伝達関数の利得が大きいと仮定した場合の応答波形 Wg を示している。駆動限界値 Xlimit は、応答波形 Wg に任意のオフセット値△X を加算したものである。
このオフセット値△X は、ユーザが経験的な値を設定する。
なお、図1の表示器 9 に表示される画面には、少なくとも図4に図示した表示がなされ、ユーザは、そのような表示によって、目標波形の作成若しくは設定又は確認、及び、駆動限界値の設定を行う。
上述の実施例によれば、従来は人為的に設定していた駆動限界値の設定を、目標波形を設定した時に応答波形を予想し、予想した応答波形から駆動限界値を計算して設定することができるため、駆動限界値の設定作業に多くの時間を費やすことが無くなった。また、誤った設定を行って、駆動限界を超過して動作させることもなく、振動試験装置や被試験体を破損させることなく加振実験を実施することが可能となった。
即ち、実際の応答波形は、設定した駆動限界値を超過することがなく、振動試験を確実に実施することができる。従って、上記実施例により安全性の高い振動試験装置を提供することが可能となった。
なお、上述の実施例では、油圧加振機を例としたが、油圧式である必要は無く、また油圧式の加振機の状態監視では油圧センサを用いたが、他の方式の加振機の場合にはその状態監視に必要なセンサを用いれば良いことは明らかである。
また、上述の実施例では、左右方向に加振する振動試験装置であったが、上下方向に加振する振動試験装置であっても良く、また複数方向に加振する振動試験装置でも良い。また、加振機の据え付け方も図1以外の方法でも良い。
更に、上述の実施例では、加振制御部とサーボ制御部とを別々に設けているが、一体化した構成としても良い。
本発明の振動試験装置の一実施例の構成を示すブロック図。 本発明の油圧加振機への目標波形出力から減衰停止開始までの処理フローの一実施例を示すブロック図。 本発明の振動試験装置における駆動限界値の設定手順の一実施例を示すフローチャート。 目標波形、予想される応答波形およびリミット値の関係を示す図。
符号の説明
1:ステージ、 2:油圧加振機、 3:加振制御装置、 4:サーボ制御装置、 5:変位検出器、 6:加速度検出器、 7:軸受、 8:基礎、 9:表示器、 10:入力器、 11:荷重検出センサ、 12:圧力センサ、 13:被試験体、 31:信号出力処理手段、 32:駆動限界判定処理手段。

Claims (4)

  1. 被試験体を搭載するステージと、前記ステージを加振する加振機と、前記加振機を制御するサーボ制御装置と、前記サーボ制御装置に目標波形を出力する加振制御装置と、前記加振機の駆動状態を計測して応答信号を出力する制御用センサと、前記ステージの変位量、加速度量、若しくは荷重量の少なくとも1つを検出する検出器とを備えた振動試験装置において、
    前記加振制御装置は、前記加振機から前記ステージまでの伝達関数を計測する手段と、前記加振機に対して前記加振機の駆動を制御するための指令振動波形を出力する加振制御手段と、前記制御用センサの応答信号を計測する手段とを具備し、前記指令振動波形と前記計測された伝達関数とによって、前記加振機の最大駆動範囲を想定し、前記想定された最大駆動範囲を前記加振機の駆動限界値として設定することを特徴とする振動試験装置。
  2. 請求項1に記載の振動試験装置において、前記駆動限界値が、前記加振機の機械的な限界値を超過する場合には、前記機械的な限界値以内の値に修正することを特徴とする振動試験装置。
  3. 請求項1または請求項2のいずれかに記載の振動試験装置において、前記駆動限界値は、前記想定された最大駆動範囲に所定のオフセット値を加えた値であることを特徴とする振動試験装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の振動試験装置において、前記加振機の駆動範囲が前記設定された駆動限界値を超えた場合は、減衰停止を開始することを特徴とする振動試験装置。
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