JP2009191630A - Egrクーラのバイパス制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】EGRクーラのバイパスバルブの周辺に継続して汚れが堆積することを適切に防止することが可能なEGRクーラのバイパス制御装置を提供する。
【解決手段】EGRクーラのバイパス制御装置は、EGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラをバイパスさせてEGRガスを流すことが可能なバイパスバルブと、を有する。具体的には、バイパスバルブ制御手段は、内燃機関の低負荷時に、バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行う。これにより、バイパスバルブの周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することができる。また、バイパスバルブの固着も防止することができる。
【選択図】図4
【解決手段】EGRクーラのバイパス制御装置は、EGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラをバイパスさせてEGRガスを流すことが可能なバイパスバルブと、を有する。具体的には、バイパスバルブ制御手段は、内燃機関の低負荷時に、バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行う。これにより、バイパスバルブの周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することができる。また、バイパスバルブの固着も防止することができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、EGRクーラをバイパス可能に構成されたバイパスバルブを備えたEGRクーラのバイパス制御装置に関する。
従来から、EGR通路上にEGRガスを冷却するEGRクーラを配設すると共に、EGRクーラをバイパスさせることが可能なバイパスバルブが用いられている。例えば、特許文献1には、EGRクーラを通過しない高温の排気ガスを用いて、バイパスバルブなどに付着したデポジットを燃焼除去したり、乾燥させて剥がれやすくしたりする技術が記載されている。これによって、バイパスバルブの固着などを防止している。また、特許文献2には、U字型に構成されたEGRクーラバイパス機構が記載されている。その他にも、本発明に関連のある技術が特許文献3に記載されている。
しかしながら、上記の特許文献1乃至3に記載された技術では、EGRクーラのバイパスバルブを中間開度(全閉と全開との概ね中間の開度)などに設定した際に、EGRクーラを通過したガスとEGRクーラをバイパスしたガスとの流量比を安定させることが困難であった。これは、バイパスバルブの周辺に継続して汚れが堆積することを適切に防止することが困難であったからであると考えられる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、EGRクーラのバイパスバルブの周辺に継続して汚れが堆積することを適切に防止することが可能なEGRクーラのバイパス制御装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、EGRガスを冷却するEGRクーラと、前記EGRクーラをバイパスさせて前記EGRガスを流すことが可能なバイパスバルブと、を有するEGRクーラのバイパス制御装置は、内燃機関の低負荷時に、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行うバイパスバルブ制御手段を備える。
上記のEGRクーラのバイパス制御装置は、EGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラをバイパスさせてEGRガスを流すことが可能なバイパスバルブと、を有する。具体的には、バイパスバルブ制御手段は、内燃機関の低負荷時に、バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行う。これにより、バイパスバルブの周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することができる。また、バイパスバルブの固着も適切に防止することができる。したがって、バイパスバルブを中間開度(全閉と全開との概ね中間の開度)に設定した際に、EGRクーラを通過したガスとEGRクーラをバイパスしたガスとの流量比を安定させることが可能となる、つまりEGRクーラの効率の変化を抑制することが可能となる。
上記のEGRクーラのバイパス制御装置の一態様では、前記バイパスバルブ制御手段は、前記低負荷時でなくても定常走行が所定時間継続した場合には、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行う。これにより、定常走行が長時間継続して、EGRカットや減速などが実行されなかった場合にも、バイパスバルブの周辺に継続的に汚れがたまることを適切に防止することが可能となる。
上記のEGRクーラのバイパス制御装置の他の一態様では、前記バイパスバルブ制御手段は、前記低負荷時であっても前記内燃機関において微小噴射量学習が行われている場合には、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する。これにより、微小噴射量学習における誤学習の発生を適切に防止しつつ、バイパスバルブの周辺に継続的に汚れがたまることを防止することが可能となる。
上記のEGRクーラのバイパス制御装置の他の一態様では、前記バイパスバルブ制御手段は、前記内燃機関がアイドル放置状態にある場合には、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する。これにより、アイドル放置状態で行われる傾向にあるメイン噴射の補正量の学習(qcy学習)や筒内流入空気量の学習(gcyl)に対して悪影響を与えてしまうことを防止しつつ、バイパスバルブの周辺に継続的に汚れがたまることを防止することが可能となる。
上記のEGRクーラのバイパス制御装置において好適には、前記EGRクーラは、前記EGRガスが通過する流路が略U字型に構成されている。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
[全体構成]
図1は、本実施形態に係るEGRクーラのバイパス制御装置が適用された車両50の構成を示す概略図である。なお、図1では、実線矢印がガスの流れの一例を示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
図1は、本実施形態に係るEGRクーラのバイパス制御装置が適用された車両50の構成を示す概略図である。なお、図1では、実線矢印がガスの流れの一例を示し、破線矢印が信号の入出力を示している。
車両50は、主に、吸気通路3と、エンジン(内燃機関)4と、排気通路5と、EGR通路6と、EGRバルブ7と、EGRクーラ8と、バイパスバルブ9と、ECU(Engine Control Unit)20と、を有する。
吸気通路3には外部から導入された空気(吸気)が通過し、エンジン4には吸気通路3より吸気が供給される。エンジン4は、図示しない燃焼室で、燃料と吸気との混合気を燃焼させることによって動力を発生する。燃焼により発生した排気ガスは、排気通路5より排出される。なお、エンジン4は、ECU20との間で、制御信号S11を送受信することにより制御が行われる。また、エンジン4としては、ディーゼルエンジンなどが用いられる。
排気通路5上には、EGR通路6が接続されている。具体的には、EGR通路6は、一端が排気通路5に接続されており、他端が吸気通路3に接続されており、吸気系に排気ガス(EGRガス)が還流されるように構成されている。また、EGR通路6には、吸気系に還流させるEGRガス量を調整可能なEGRバルブ7が配設されている。更に、EGR通路6には、EGRガスを冷却するEGRクーラ8と、当該EGRクーラ8をバイパスさせてEGRガスを流すことが可能なバイパスバルブ9と、が設けられている。バイパスバルブ9は、ECU20から供給される制御信号S12によって、開閉(開度も含む)が制御される。図1においては、EGRガスがEGRクーラ8を通過するように、バイパスバルブ9が設定されている。
ECU20は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備えて構成され、車両50内の構成要素(エンジン4など)に対して制御を行う。本実施形態では、ECU20は、主に、本発明におけるバイパスバルブ制御手段として機能して、バイパスバルブ9に対する制御を行う。なお、ECU20は、車両50における他の構成要素の制御も行うが、本実施形態と特に関係の無い部分については説明を省略する。
ここで、図2を参照して、バイパスバルブ9の構成及び作用などについて具体的に説明する。
図2は、EGRクーラ8及びバイパスバルブ9の周辺を拡大して表した概略図を示している。図2(a)は、EGRガスがEGRクーラ8を通過するようにバイパスバルブ9を設定した際(以下、このようなバイパスバルブ9の状態を「全開」とも呼ぶ。)の図を示しており、図2(b)は、EGRガスがEGRクーラ8をバイパスするようにバイパスバルブ9を設定した際(以下、このようなバイパスバルブ9の状態を「全閉」とも呼ぶ。)の図を示している。また、図2(c)は、バイパスバルブ9を中間開度(全閉と全開との概ね中間の開度)に設定した際の図を示している。
図示のように、バイパスバルブ9は、スイングアーム形の弁体を備えており、当該弁体が揺動することによってEGRガスが流れる流路を変更する。また、EGRクーラ8は、内部にクーラフィン8aが設けられており、EGRガスの流入口と流出口とがEGR通路6に直接取り付けられ、EGRガスが通過する流路が略U字型に構成されている。図2(a)では、バイパスバルブ9がEGRクーラ8をバイパスする流路を塞ぐことで、全EGRガスがEGRクーラ8へ供給される。この場合には、全EGRガスがEGRクーラ8によって冷却されることとなる。図2(b)では、バイパスバルブ9がEGRクーラ8の流入口を塞ぐことで、全EGRガスがEGRクーラ8をバイパスする流路を流れていく。この場合には、EGRガスはEGRクーラ8によって冷却されない。
一方、図2(c)では、バイパスバルブ9が中間開度に設定されることで、一部のEGRガスはEGRクーラ8を流れていき、残りのEGRガスはEGRクーラ8をバイパスする流路を流れていく。この場合には、一部のEGRガスのみがEGRクーラ8によって冷却される。そのため、吸気系に還流されるEGRガスの温度は、図2(a)に示すように全EGRガスをEGRクーラ8に供給した場合のEGRガスの温度と、図2(b)に示すように全EGRガスをバイパスさせた場合のEGRガスの温度との概ね中間の温度に設定されることとなる。前述したECU20は、エンジン4の状態などに応じて、このような中間の温度のEGRガスを吸気系に還流すべき状況において、バイパスバルブ9を中間開度に設定する。
ここで、ECU20がバイパスバルブ9に対して行う基本的な制御について説明する。本実施形態では、ECU20は、基本的には、アクセルの踏み込み量が小さい場合(以下、「no load時」と呼ぶ。)や減速時などの低負荷時において、EGRガスがEGRクーラ8をバイパスするようにバイパスバルブ9を設定する。このような制御を行う理由について説明する。低負荷時においては、EGRガス中のHC濃度が高くなり、EGRクーラ8の効率が低下する傾向にある。例えば、バイパスバルブ9の周辺にすすが付着することで(場合によってはバイパスバルブ9が固着する)、EGRクーラ8の効率が低下する。したがって、本実施形態では、このような低負荷時に発生し得る不具合を抑制するために、EGRクーラ8をバイパスするようにバイパスバルブ9を設定する。つまり、EGRクーラ8へのEGRガスの供給を遮断する。これにより、低負荷時におけるEGRクーラ8の効率低下を抑制することが可能となる。
[バイパスバルブの制御方法]
次に、バイパスバルブ9に対して行う制御方法の実施例について説明する。
次に、バイパスバルブ9に対して行う制御方法の実施例について説明する。
(第1実施例)
第1実施例では、エンジン4の低負荷時に、バイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御を行う。具体的には、ECU20は、減速時やno load時やEGRカット領域時やイグニッションオフ時に、バイパスバルブ9を全開と全閉との間で強制的に切り替える制御を行う。
第1実施例では、エンジン4の低負荷時に、バイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御を行う。具体的には、ECU20は、減速時やno load時やEGRカット領域時やイグニッションオフ時に、バイパスバルブ9を全開と全閉との間で強制的に切り替える制御を行う。
このような制御を行う理由は、以下の通りである。前述したように、ECU20は、エンジン4の状態などに応じて、バイパスバルブ9を中間開度に設定する。つまり、全EGRガスをEGRクーラ8に供給した場合の温度と全EGRガスをバイパスさせた場合のEGRガスの温度との概ね中間の温度のEGRガスを吸気系に還流すべき状況において、ECU20は、バイパスバルブ9を中間開度に設定する。ここで、バイパスバルブ9を中間開度に設定した場合、以下のような課題が想定される。
1つの課題としては、低圧縮比化に伴う低負荷時のHC濃度増加に起因する、バイパスバルブ9の固着が挙げられる。他の課題としては、バイパスバルブ9を中間開度に設定した場合のEGRクーラ8の効率(前述した中間の温度に相当し、以下では「中間効率」と呼ぶ。)を安定させることが挙げられる。言い換えると、EGRクーラ8を通過したガスとEGRクーラ8をバイパスしたガスとの流量比を安定させることが課題として挙げられる。中間効率が変化してしまう原因としては、EGRクーラ8の劣化に起因してEGRクーラ8側からのガス温が想定以上に上昇してしまうことや、バイパスバルブ9の周辺に非定常・局所的に汚れが堆積して、EGRクーラ8からのガスとバイパスしたガスとの流量比が変化してしまうことなどが考えられる。
したがって、第1実施例では、バイパスバルブ9を中間開度に設定した際の中間効率を安定させるために、低負荷時において、バイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御(以下、このような制御を「掃除モード」とも呼ぶ。)を行う。こうすることにより、バイパスバルブ9の周辺(バイパスバルブ9が設けられた箇所周辺のEGR通路6や、EGRバルブ7の流入口や流出口付近など)に継続して汚れが堆積してしまうことを防止することができる。つまり、バイパスバルブ9の周辺における汚れの堆積を定常的に安定させることができる、言い換えるとバイパスバルブ9の周辺に非定常・局所的に汚れが堆積することを防止することができる。更に、このような継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することで、バイパスバルブ9の固着も防止することができる。したがって、第1実施例に係る制御によれば、バイパスバルブ9を中間開度に設定した際に、EGRクーラ8を通過したガスとEGRクーラ8をバイパスしたガスとの流量比を安定させることが可能となる、つまりEGRクーラ8の効率(中間効率)の変化を抑制することが可能となる。なお、掃除モードを低負荷時に実行するのは、掃除モードの実行に起因する吸気温度の変化によるトルク変動(トルク段差)の影響を抑制するためである。
図3は、バイパスバルブ9の周辺に汚れが堆積している状態の一例を示す図である。図3(a)は、図1などに示したEGRクーラ8及びバイパスバルブ9の周辺を拡大して表した概略図を示している。この場合には、EGRガスがEGRクーラ8を通過するようにバイパスバルブ9が設定されている。図3(b)は、図3(a)中の矢印A1方向から観察した、EGR通路6の内部の状態を示している。符号B1、B2で示すように、バイパスバルブ9の周辺に汚れが堆積していることがわかる。
図4は、掃除モード時における制御例を説明するための図である。図4は、図1などに示したEGRクーラ8及びバイパスバルブ9の周辺を拡大して表した概略図を示している。矢印C1で示すように、ECU20は、低負荷時において、バイパスバルブ9を全開と全閉との間で強制的に切り替える掃除モードを実行する。例えば、ECU20は、低負荷時における所定のタイミングで、バイパスバルブ9を全開と全閉とに所定回数繰り返して切り替える制御を行う。当該所定回数としては、例えば、バイパスバルブ9の周辺に継続して汚れが堆積することを十分に防止することが可能な回数に設定される。
以上説明した第1実施例によれば、バイパスバルブ9の周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することができ、バイパスバルブ9を中間開度に設定した際に、EGRクーラ8を通過したガスとEGRクーラ8をバイパスしたガスとの流量比を安定させることが可能となる(つまりEGRクーラ8の効率の変化を抑制することが可能となる)。また、第1実施例によれば、バイパスバルブ9の固着も適切に防止することができる。
(第2実施例)
次に、第2実施例に係るバイパスバルブ9の制御方法について説明する。第2実施例では、低負荷時でなくても定常走行が所定時間継続した場合には、バイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御を行う点で、第1実施例と異なる。つまり、第2実施例では、ECU20は、定常走行(定常状態)が所定時間継続した場合に、強制的に掃除モードを実行する。このような第2実施例によれば、定常走行が長時間継続して、EGRカットや減速などが実行されなかった場合にも、バイパスバルブ9の周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを適切に防止することが可能となる。
次に、第2実施例に係るバイパスバルブ9の制御方法について説明する。第2実施例では、低負荷時でなくても定常走行が所定時間継続した場合には、バイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御を行う点で、第1実施例と異なる。つまり、第2実施例では、ECU20は、定常走行(定常状態)が所定時間継続した場合に、強制的に掃除モードを実行する。このような第2実施例によれば、定常走行が長時間継続して、EGRカットや減速などが実行されなかった場合にも、バイパスバルブ9の周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを適切に防止することが可能となる。
なお、上記のように定常時にバイパスバルブ9を操作しても、吸気温度の変化に起因するトルク変動の影響はほとんどないものと考えられる。具体的には、バイパスバルブ9を操作したことに伴う吸気温度の変化は非常に遅く、バイパスバルブ9を動作させる速度のほうが十分に速いと言えるため、吸気温度の変化に伴うトルク変動はかなり小さいものであると考えられる。つまり、掃除モードがドライバビリティに与える影響は、かなり小さいもと言える。
(第3実施例)
次に、第3実施例に係るバイパスバルブ9の制御方法について説明する。第3実施例では、低負荷時(特に減速時)であっても、エンジン4において微小噴射量学習が行われている場合には、上記したようなバイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する点で、第1及び第2実施例と異なる。つまり、第3実施例では、ECU20は、減速時において微小噴射量学習が行われている場合には、掃除モードの実行を禁止する。こうするのは、掃除モードの実行によって、微小噴射量学習において誤学習が発生してしまうことを防止するためである。具体的には、掃除モードの実行により吸気温度が少なからず変化することで、微小な回転変動を用いる微小噴射量学習に悪影響を与えてしまうことを防止するために、掃除モードの実行を禁止する。
次に、第3実施例に係るバイパスバルブ9の制御方法について説明する。第3実施例では、低負荷時(特に減速時)であっても、エンジン4において微小噴射量学習が行われている場合には、上記したようなバイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する点で、第1及び第2実施例と異なる。つまり、第3実施例では、ECU20は、減速時において微小噴射量学習が行われている場合には、掃除モードの実行を禁止する。こうするのは、掃除モードの実行によって、微小噴射量学習において誤学習が発生してしまうことを防止するためである。具体的には、掃除モードの実行により吸気温度が少なからず変化することで、微小な回転変動を用いる微小噴射量学習に悪影響を与えてしまうことを防止するために、掃除モードの実行を禁止する。
図5は、第3実施例にて行われる処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、ECU20によって、所定の周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS101では、ECU20は、現在の運転状態が減速状態であるか否かを判定する。つまり、現在の運転状態が低負荷状態であるか否かを判定する。減速状態である場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS102に進む。これに対して、減速状態でない場合(ステップS101;No)、処理は当該フローを抜ける。この場合には、掃除モードを実行しない。
ステップS102では、ECU20は、EGRガスがEGRクーラ8をバイパスするようにバイパスバルブ9を設定する。つまり、ECU20は、低負荷時における高HC濃度によるEGRクーラ8の効率低下を抑制するために、EGRクーラ8へのEGRガスの供給を遮断する。そして、処理はステップS103に進む。
ステップS103では、ECU20は、微小噴射量学習の実行中であるか否かを判定する。例えば、ECU20は、微小噴射量学習を実行するための指令を燃料噴射弁などに出しているか否かを判定する。微小噴射量学習の実行中である場合(ステップS103;Yes)、処理は当該フローを抜ける。この場合には、微小噴射量学習における誤学習を防止するため、掃除モードの実行を禁止する。これに対して、微小噴射量学習の実行中でない場合(ステップS103;No)、処理はステップS104に進む。この場合には、誤学習は発生しないため、ECU20は、掃除モードを実行する(ステップS104)。そして、処理は当該フローを抜ける。
以上の第3実施例によれば、微小噴射量学習における誤学習の発生を適切に防止しつつ、バイパスバルブ9の周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することが可能となる。
なお、第3実施例に係る制御方法と、前述した第2実施例に係る制御方法とを組み合わせて実行しても良い。具体的には、ECU20は、低負荷時でなくても定常走行が所定時間継続した場合には掃除モードを実行すると共に、低負荷時であっても微小噴射量学習が行われている場合には掃除モードの実行を禁止することができる。これにより、掃除モードを実行すべき状況で適切に掃除モードを実行することができ、掃除モードを実行すべきでない状況で適切に掃除モードを禁止することができことができる。
(第4実施例)
次に、第4実施例に係るバイパスバルブ9の制御方法について説明する。第4実施例では、エンジン4がアイドル放置状態(言い換えるとアイドル安定状態)にある場合に、上記したようなバイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する点で、第1乃至第3実施例と異なる。つまり、アイドル放置状態においては定常状態が継続することになるが、第4実施例では、定常状態が長時間継続していてもアイドル放置状態である場合には掃除モードの実行を禁止する。即ち、第4実施例では、定常状態が所定時間継続したとしても、当該定常状態がアイドル放置状態に対応する場合には、前述した第2実施例と異なり、掃除モードの実行を禁止する。こうするのは、掃除モードの実行によって、アイドル放置状態で行われる傾向にあるメイン噴射の補正量の学習(以下、「qcy学習」と呼ぶ。)や筒内流入空気量の学習(以下、「gcyl学習」と呼ぶ。)に対して、悪影響を与えてしまうことを防止するためである。
次に、第4実施例に係るバイパスバルブ9の制御方法について説明する。第4実施例では、エンジン4がアイドル放置状態(言い換えるとアイドル安定状態)にある場合に、上記したようなバイパスバルブ9を強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する点で、第1乃至第3実施例と異なる。つまり、アイドル放置状態においては定常状態が継続することになるが、第4実施例では、定常状態が長時間継続していてもアイドル放置状態である場合には掃除モードの実行を禁止する。即ち、第4実施例では、定常状態が所定時間継続したとしても、当該定常状態がアイドル放置状態に対応する場合には、前述した第2実施例と異なり、掃除モードの実行を禁止する。こうするのは、掃除モードの実行によって、アイドル放置状態で行われる傾向にあるメイン噴射の補正量の学習(以下、「qcy学習」と呼ぶ。)や筒内流入空気量の学習(以下、「gcyl学習」と呼ぶ。)に対して、悪影響を与えてしまうことを防止するためである。
なお、アイドル放置状態においてはガス量が少ないため、バイパスバルブ9の周辺に汚れが堆積する速度は非常に遅く、汚れによる影響はほとんどないものと考えられる。また、アイドル放置が継続するとEGRカットが実行される傾向にあり、アイドル放置状態が長時間継続することはほとんどないものと考えられる。したがって、上記のようにアイドル放置状態において掃除モードの実行を禁止しても、特に問題はないと考えられる。
図6は、第4実施例にて行われる処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、ECU20によって、所定の周期で繰り返し実行される。なお、この処理は、第4実施例に係る制御方法と、第2実施例に係る制御方法とを組み合わせた処理に相当する。
まず、ステップS201では、ECU20は、エンジン4の運転状態などに基づいて、アイドル放置状態であるか否かを判定する。アイドル放置状態である場合(ステップS201;Yes)、処理は当該フローを抜ける。この場合には、qcy学習及びgcyl学習に悪影響を与えてしまうことを防止するため、掃除モードの実行を禁止する。これに対して、アイドル放置状態でない場合(ステップS201;No)、処理はステップS202に進む。
ステップS202では、ECU20は、定常状態が所定時間以上経過したか否か(言い換えると定常走行が所定時間継続したか否か)を判定する。定常状態が所定時間以上経過した場合(ステップS202;Yes)、処理はステップS203に進む。この場合には、アイドル放置状態でなく、且つ定常状態が所定時間以上経過しているため、前述した第2実施例で説明したように、ECU20は、強制的に掃除モードを実行する(ステップS203)。そして、処理は当該フローを抜ける。これに対して、定常状態が所定時間以上経過していない場合(ステップS202;No)、処理は当該フローを抜ける。この場合には、掃除モードを実行しない。
以上の第4実施例によれば、qcy学習及びgcyl学習に悪影響を与えてしまうことを適切に防止しつつ、バイパスバルブ9の周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することが可能となる。
なお、上記では、第4実施例に係る制御方法と第2実施例に係る制御方法とを組み合わせた処理(図6参照)を示したが、第4実施例に係る制御方法と第3実施例に係る制御方法とを組み合わせて実行しても良い。具体的には、ECU20は、アイドル放置状態である場合、及び微小噴射量学習が行われている場合に、掃除モードの実行を禁止することができる。これにより、微小噴射量学習、qcy学習、及びgcyl学習に悪影響を与えてしまうことを適切に防止しつつ、バイパスバルブ9の周辺に継続的に汚れが堆積してしまうことを防止することが可能となる。
3 吸気通路
4 エンジン
5 排気通路
6 EGR通路
7 EGRバルブ
8 EGRクーラ
9 バイパスバルブ
20 ECU
50 車両
4 エンジン
5 排気通路
6 EGR通路
7 EGRバルブ
8 EGRクーラ
9 バイパスバルブ
20 ECU
50 車両
Claims (5)
- EGRガスを冷却するEGRクーラと、前記EGRクーラをバイパスさせて前記EGRガスを流すことが可能なバイパスバルブと、を有するEGRクーラのバイパス制御装置であって、
内燃機関の低負荷時に、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行うバイパスバルブ制御手段を備えることを特徴とするEGRクーラのバイパス制御装置。 - 前記バイパスバルブ制御手段は、前記低負荷時でなくても定常走行が所定時間継続した場合には、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御を行う請求項1に記載のEGRクーラのバイパス制御装置。
- 前記バイパスバルブ制御手段は、前記低負荷時であっても前記内燃機関において微小噴射量学習が行われている場合には、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する請求項1又は2に記載のEGRクーラのバイパス制御装置。
- 前記バイパスバルブ制御手段は、前記内燃機関がアイドル放置状態にある場合には、前記バイパスバルブを強制的に開閉駆動させる制御の実行を禁止する請求項1乃至3のいずれか一項に記載のEGRクーラのバイパス制御装置。
- 前記EGRクーラは、前記EGRガスが通過する流路が略U字型に構成されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載のEGRクーラのバイパス制御装置。
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JP (1) | JP2009191630A (ja) |
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