JP2008038622A - 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】触媒の温度を、より迅速に上昇させることを可能とする。
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置(1)は、排気通路(4)から吸気通路(3)へ連通し、排気ガスの一部である還流ガスを、排気通路から吸気通路に還流させるEGR通路(11)と、排気ガスを浄化する触媒(8)と、還流ガスの流量を変化させるEGR弁(14)と、空気の吸入量を変化させる吸入量変化弁(2)と、加速回転状態において、(i)EGR弁のフィードバック制御を停止し、(ii)EGR弁の開度を、閉弁側の第1所定開度に固定し、(iii)吸入量変化弁の開度を、開弁側の第2所定開度に固定するように、EGR弁、及び吸入量変化弁を制御する制御手段(20)と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】内燃機関の排気浄化装置(1)は、排気通路(4)から吸気通路(3)へ連通し、排気ガスの一部である還流ガスを、排気通路から吸気通路に還流させるEGR通路(11)と、排気ガスを浄化する触媒(8)と、還流ガスの流量を変化させるEGR弁(14)と、空気の吸入量を変化させる吸入量変化弁(2)と、加速回転状態において、(i)EGR弁のフィードバック制御を停止し、(ii)EGR弁の開度を、閉弁側の第1所定開度に固定し、(iii)吸入量変化弁の開度を、開弁側の第2所定開度に固定するように、EGR弁、及び吸入量変化弁を制御する制御手段(20)と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば内燃機関から排出される排気ガスを浄化する内燃機関の排気浄化装置、及び方法に関する。
内燃機関の冷間始動時などでは、排気通路に設けられた触媒コンバータが活性化温度(所謂、活性温度)に至らずに排気通路内の炭化水素等の有害な排気ガスを浄化できない場合がある。そこで、一般的に、内燃機関のアイドル回転状態の際に、排気絞り弁を全閉させることで、背圧を高め、触媒に流入する排気ガスの温度を上昇させたり、電子スロットル弁を全開させることで、吸入される空気量を増加させ、触媒に供給される熱エネルギーを増加させ、触媒の温度を上昇させる手法が提案されている。
しかしながら、上述した手法によれば、例えば3リットル等の容量の大きなDPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)触媒の温度、所謂、触媒の床温を短時間に上昇させるのは、技術的に困難であるという問題点が生じる。
そこで本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、触媒の温度を、より迅速に上昇させることが可能な内燃機関の排気浄化装置及び方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、前記排気通路に設けられ、前記排気ガスを浄化する触媒(DPNR)と、前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量(流速)を変化させる(言い換えると、流路断面積を変化させる)EGR弁と、前記吸気通路に備えられ、前記内燃機関へ吸入される空気の吸入量を変化させる吸入量変化弁(電子スロットル弁)と、前記内燃機関が加速している加速回転状態において、(i)前記EGR弁のフィードバック制御を停止し、(ii)前記EGR弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる閉弁側の第1所定開度に固定し、(iii)前記吸入量変化弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる開弁側の第2所定開度に固定するように、前記EGR弁、及び前記吸入量変化弁を制御する制御手段と、を備える。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、制御手段の制御下で、アイドル回転状態と比較して、空気の吸入量が大きな加速回転状態において、(i)EGR弁のフィードバック制御が停止され、(ii)EGR弁における閉弁側の第1所定開度に基づいて、内燃機関へ吸入される空気の吸入量が増加する。と共に、(iii)吸入量変化弁における開弁側の第2所定開度に基づいて、空気の吸入量が増加する。
この結果、増加された空気の吸入量に基づいて、例えばDPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)等の触媒に、多量の熱エネルギーを供給することが可能であり、触媒の温度(所謂、触媒の床温)をより迅速に、所定の活性温度に到達させることが可能である。従って、例えば炭化水素等の有害な排出ガスの顕著な低減を実現することが可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の一の態様では、前記空気の過給圧を変化させるために、前記排気ガスの流量を変化させるターボ過給機と、前記吸気通路における、目標過給圧に対する実際の実過給圧の割合である過給圧力比を測定する測定手段と、を更に備え、前記ターボ過給機は、タービンの入口部分の流路断面積を変化させる可変ノズルを有し、前記制御手段は、更に、測定された前記過給圧力比が、所定閾値(例えば0.8)より小さい場合、前記流路断面積を小さくするように、前記可変ノズルを制御する。
この態様によれば、制御手段の制御下で、過給圧力比が所定閾値より小さい場合、可変ノズルが、略全閉されたり、閉じ側に制御されることで、背圧を上昇させることが可能である。ここに、本発明に係る「過給圧力比」とは、定常回転状態における目標過給圧に対する、実際の実過給圧の割合を意味する。更に、本発明に係る「所定閾値」とは、可変ノズルに基づいた背圧の上昇と、EGR弁、及び排気絞り弁に基づいた背圧の上昇とを切り替えるための基準となる過給圧力比の値を意味する。
この結果、上昇された背圧に基づいて、還流ガスの流量を増加させ、所謂、外部EGR率を増加させると共に、内燃機関の燃焼室を逆流する排気ガスの流量、所謂、内部EGR率を増加させることが可能である。尚、このEGR率は、例えば吸気管内の圧力や温度、行程排気量、EGR弁の開度、又は、排気ガスの量等に基づいて規定される。従って、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。言い換えると、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量に加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素の発生量を顕著に減少させることが可能である。
この制御手段に係る態様では、前記制御手段は、前記過給圧力比を入力値とするフィードバック制御に基づいて、前記可変ノズルを制御するように構成してもよい。
このように構成すれば、過給圧力比を入力値とするフィードバック制御に基づいて、外部EGR率を、より高精度に増加させると共に、内部EGR率を、より高精度に増加させることが可能である。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の他の態様では、前記排気通路に備えられ、前記排気ガスの流量を変化させる排気絞り弁と、前記吸気通路における、目標過給圧に対する実際の実過給圧の割合である過給圧力比を測定する測定手段と、を更に備え、前記制御手段は、更に、測定された前記過給圧力比が、所定閾値(例えば0.8)より大きい場合、(i)前記還流ガスの流量(流速)を小さくさせるように前記EGR弁を制御する、又は、(ii)前記排気ガスの流量(流速)を小さくさせるように前記排気絞り弁を制御する。
この態様によれば、制御手段の制御下で、過給圧力比が所定閾値より大きい場合、EGR弁が、略全閉されたり、排気絞り弁が、略全閉されたりすることで、背圧を更に上昇させることが可能である。
この結果、上昇された背圧に基づいて、内燃機関の燃焼室を逆流する排気ガスの流量、所謂、内部EGR率を増加させることが可能である。従って、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。言い換えると、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量を顕著に減少させることが可能である。
この制御手段に係る態様では、前記制御手段は、(i)前記還流ガスの流量(流速)を略ゼロにするように前記EGR弁の開度を略全閉する、又は、(ii)前記排気ガスの流量(流速)を略ゼロにするように前記排気絞り弁の開度を略全閉するように構成してもよい。
このように構成すれば、略ゼロにされた還流ガスの流量(流速)、又は、略ゼロにされた排気ガスの流量(流速)に基づいて、背圧をより上昇させることが可能である。従って、内部EGR率を、より増加させることが可能である。
上記課題を解決するために、本発明に係る内燃機関の排気浄化方法は、内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、前記排気通路に設けられ、前記排気ガスを浄化する触媒(DPNR)と、前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量(流速)を変化させるEGR弁と、前記吸気通路に備えられ、前記内燃機関へ吸入される空気の吸入量を変化させる吸入量変化弁と、を備える内燃機関の排気浄化装置における排気浄化方法であって、前記内燃機関が加速している加速回転状態において、(i)前記EGR弁のフィードバック制御を停止する第1制御工程と、(ii)前記EGR弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる閉弁側の第1所定開度に固定するように、前記EGR弁を制御する第2制御工程と、(iii)前記吸入量変化弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる開弁側の第2所定開度に固定するように、前記吸入量変化弁を制御する第3制御工程と、を備える。
本発明に係る内燃機関の排気浄化方法によれば、上述した本発明の内燃機関の排気浄化装置に係る実施形態が有する各種利益を享受することが可能となる。
尚、上述した本発明の内燃機関の排気浄化装置に係る実施形態が有する各種態様に対応して、本発明の内燃機関の排気浄化方法に係る実施形態も各種態様を採ることが可能である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
(1)車両の基本構成
先ず、図1を参照して、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成を図式的に示した模式図である。尚、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両は、#1気筒「1a」から#4気筒までの四つの気筒が一列に並べられた、いわゆる直列四気筒のレシプロ式内燃機関(所謂、「ディーゼルエンジン」:以下、適宜、「エンジン1」と称す)に適用した一形態を示している。エンジン1は例えば自動車の走行用駆動源として使用される。
先ず、図1を参照して、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成について説明する。ここに、図1は、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両の基本構成を図式的に示した模式図である。尚、本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を搭載した車両は、#1気筒「1a」から#4気筒までの四つの気筒が一列に並べられた、いわゆる直列四気筒のレシプロ式内燃機関(所謂、「ディーゼルエンジン」:以下、適宜、「エンジン1」と称す)に適用した一形態を示している。エンジン1は例えば自動車の走行用駆動源として使用される。
図1に示されるように、エンジン1は、電子スロットル弁2、AFM(Air Flow Meter)2a、シリンダ#1から#4、吸気通路3、排気通路4、吸気濾過用のエアフィルタ5、ターボ過給機6、コンプレッサ6a、タービン6b、吸気量調節用の絞り弁7、吸気系の過給圧を測定する過給圧センサ7a、DPNR(Diesel Particulate-NOx active Reduction system)触媒8、排気浄化ユニット9、燃料添加弁10、EGR通路11、EGR触媒12、EGRクーラ13、EGR弁14、排気絞り弁15、マフラー16、燃料ポンプ17、ECU20、インジェクタ30、コモンレール31、及び、燃料ポンプ32を備えて構成されている。
図1に示されるように、エンジン1は、車両に走行用動力源として搭載されるもので、エンジン1の還流系、所謂、EGR(Exhaust Gas Recirculation)系は、そのシリンダ#1から#4には、吸気通路3及び排気通路4が接続され、吸気通路3には吸気濾過用のエアフィルタ5、ターボ過給機6のコンプレッサ6a、吸気量を調節するための絞り弁7が、排気通路4にはターボチャージャ6のタービン6bがそれぞれ設けられている。排気通路4のタービン6bよりも下流側には排気浄化手段としての吸蔵還元型NOx触媒の一例であるDPNR触媒8を含んだ排気浄化ユニット9と、そのDPNR触媒8の上流に還元剤としての燃料を添加する燃料添加手段としての燃料添加弁10とが設けられている。排気通路4と吸気通路3とはEGR通路11で接続され、EGR通路11には、還流ガスの流れる方向を基準として、上流側から下流側へ向かって、EGR触媒12、EGRクーラ13、及びEGR弁14が設けられている。
ターボ過給機6は、それぞれ可変ノズル6nを備えた可変ノズル式ターボ過給機であり、それぞれに設けられた可変ノズル6nの開度を変更することによってタービン6bの入口部分の流路断面積を変更することができる。
また、エンジン1の吸気系は、図示しない外気を取り込むためのエアダクトから、AFM(Air Flow Meter)2a、電子スロットル弁2、吸気通路3へ流れ、更に吸気ポートを経由して、シリンダ#1から#4内の燃焼室へ吸気されるように構成されている。吸気ポートには、吸気ポートを開閉する吸気弁が設けられている。他方、エンジン1の排気系は、排気ガスが、気筒#1から#4内の燃焼室から排気ポート、図示しない排気通路4、DPNR触媒8、及びマフラー16を経由して、大気中へ排出されるように構成されている。
燃料添加弁10は、DPNR8の上流に燃料を添加してDPNR8に吸収されたNOxの放出やDPNR8のS再生のために必要な還元雰囲気を生成するために設けられている。燃料添加弁10の燃料添加動作はエンジンコントロールユニット(ECU)20にて制御される。ECU20はシリンダ#1から#4に燃料を噴射するためのインジェクタ30、燃料ポンプ32からインジェクタ30へ供給される燃料圧力を蓄えるコモンレール31の圧力調整弁といった各種の装置を操作してエジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20はエンジン1に吸入される空気とインジェクタ30から添加される燃料との質量比として与えられる空燃比が理論空燃比よりもリーン側に制御されるようにインジェクタ30の燃料噴射動作を制御する。
DPNR触媒8は、排気空燃比が理論空燃比よりもリーンの時は窒素酸化物(NOx)を吸蔵し、排気空燃比が理論空燃比又は理論空燃比よりもリッチのときは吸蔵していたNOxを放出して窒素(N2)に還元する性質を有している。DPNR触媒8に吸蔵可能なNOx量には上限があるため、吸蔵されているNOx量がこの上限に達しないように触媒14からNOxを放出させてN2に還元させるNOx還元を所定の間隔で行い、DPNR触媒8の排気浄化性能を高い状態に維持する。また、DPNR触媒8は、排気中に含まれる硫黄酸化物(SOx)により被毒される。そのため、DPNR触媒8をNOx触媒から硫黄(S)が放出される温度域に昇温させるとともに排気空燃比を理論空燃比又は理論空燃比よりもリッチにして硫黄被毒を回復させてDPNR触媒8の機能を再生させるS再生を所定の間隔で行う。以降、NOx還元及びS再生をまとめて機能再生処理と呼ぶこともある。これら機能再生処理は、燃料添加弁10からDPNR触媒8の上流の排気通路4内に燃料を添加して行う。
尚、本発明において吸蔵還元型NOx触媒は、NOxを触媒にて保持できるものであればよく、吸収又は吸着いずれの態様でNOxが保持されるかは吸蔵の用語によって制限されない。また、SOxの被毒についてもその態様を問わないものである。更に、NOxやSOxの放出についてもその態様を問わない。
各種のアクチュエータの動作は、エンジンコントロールユニット(ECU)20によって制御される。ECU20は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なRAM、ROM等の周辺機器を含んだコンピュータとして構成され、各種センサから入力される信号に基づいて可変ノズル6nなどの各種の装置を操作してエンジン1の運転状態を制御する周知のコンピュータユニットである。ECU20には例えばエンジン1のクランク軸の角度に対応した信号を出力するクランク角センサ、第1排気温センサ、排気浄化ユニット9を通過した排気の温度に対応した信号を出力する第2排気温センサ、及びAFM2a、などが接続され、ECU20はこれらの出力信号を参照してエンジン1の運転状態を制御する。また、ECUは、図4に示したルーチンを実行することにより本発明の制御手段として機能する。尚、これらのルーチンの詳細は後述する。ECU20による制御対象はその他にも種々存在するが、ここでは図示を省略する。
(2)触媒温度の制御方法
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法について説明する。
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法について説明する。
(2−1)基本原理
先ず、図2を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法の基本原理について説明する。ここに、図2は、一般的な内燃機関の排気浄化装置における、内燃機関の回転数、及び燃料の噴射量を変数とする、発生トルクの遷移、排気ガス量の遷移を示したマップ(図2(a))、NOxの発生量の遷移、EGR率の遷移を示したマップ(図2(b))、並びに、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法の基本原理を示したマップ(図2(c))である。尚、図2中の横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図3は、一般的な内燃機関の排気浄化装置における、EGR率と、還流ガス及び排気ガスとの関係を概念的に示した模式図(図3(a)及び図3(b))である。
図2(a)に示されるように、一般的に、内燃機関の回転数が大きいほど、燃料の噴射量が大きいほど、内燃機関において発生する発生トルクは大きくなるように設定されている。このことにより、排出ガスの排出量も、一般的に、内燃機関の回転数が大きいほど、燃料の噴射量が大きいほど、大きくなる。
先ず、図2を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法の基本原理について説明する。ここに、図2は、一般的な内燃機関の排気浄化装置における、内燃機関の回転数、及び燃料の噴射量を変数とする、発生トルクの遷移、排気ガス量の遷移を示したマップ(図2(a))、NOxの発生量の遷移、EGR率の遷移を示したマップ(図2(b))、並びに、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法の基本原理を示したマップ(図2(c))である。尚、図2中の横軸は、内燃機関の回転数の大小を示し、縦軸は、燃料の噴射量の大小を示す。図3は、一般的な内燃機関の排気浄化装置における、EGR率と、還流ガス及び排気ガスとの関係を概念的に示した模式図(図3(a)及び図3(b))である。
図2(a)に示されるように、一般的に、内燃機関の回転数が大きいほど、燃料の噴射量が大きいほど、内燃機関において発生する発生トルクは大きくなるように設定されている。このことにより、排出ガスの排出量も、一般的に、内燃機関の回転数が大きいほど、燃料の噴射量が大きいほど、大きくなる。
また、図2(b)に示されるように、一般的に、NOxの排出量は、一般的に、内燃機関の回転数が小さいほど、燃料の噴射量が小さいほど、大きくなる傾向がある。従って、一般的に、内燃機関の回転数が小さいほど、燃料の噴射量が小さいほど、内燃機関におけるEGR率は大きくなるように設定されている。
特に、本実施形態では、ECU20(以下、適宜「ECU」と称す)の制御下で、アイドル回転状態と比較して、空気の吸入量が大きな加速回転状態において、EGR率のフィードバック制御が停止され、図2(c)に示されるように、EGR率の値が固定となるように、各種のアクチュエータの駆動量が調整される。尚、このEGR率は、例えば吸気管内の圧力や温度、行程排気量、EGR弁の開度、又は、排気ガスの量等に基づいて規定される。具体的には、EGR率の値を固定とするために、(i)例えば、EGR弁における閉弁側の第1所定開度に基づいて、内燃機関へ吸入される空気の吸入量が増加される。ここに、本実施形態に係る「第1所定開度」とは、空気の吸入量を増加させることが可能な、EGR弁における閉弁側の開度を意味する。更に、本実施形態に係る「閉弁側」とは、弁を略全閉に近づける方向に変化させることを意味する。尚、この第1所定開度は、空気の吸入量を所定量にさせるために、理論的、実験的、経験的、シミュレーション等に基づいて、規定することが可能である。と共に、(ii)例えば、電子スロットル弁における開弁側の第2所定開度に基づいて、空気の吸入量が増加される。ここに、本実施形態に係る「第2所定開度」とは、空気の吸入量を増加させることが可能な、電子スロットル弁における開弁側の開度を意味する。更に、本実施形態に係る「開弁側」とは、弁を略全開に近づける方向に変化させることを意味する。尚、この第1所定開度は、空気の吸入量を所定量にさせるために、理論的、実験的、経験的、シミュレーション等に基づいて、規定することが可能である。
この結果、増加された空気の吸入量に基づいて、例えばDPNR等の触媒に、多量の熱エネルギーを供給することが可能であり、触媒の温度(所謂、触媒の床温)をより迅速に、所定の活性温度に到達させることが可能である。従って、例えば炭化水素等の有害な排出ガスの顕著な低減を実現することが可能である。尚、一般的に、内燃機関において、空気の吸入量が大きくなるにつれて、触媒に供給される熱エネルギーが大きくなることは周知の通りである。
加えて、過給圧力比が所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、ターボ過給機に有される可変ノズルは、タービンの入口部分の流路断面積を小さくさせるようにしてもよい。ここに、本実施形態に係る「過給圧力比」とは、定常回転状態における目標過給圧に対する、実際の実過給圧の割合を意味する。更に、本実施形態に係る「所定閾値」とは、可変ノズルに基づいた背圧の上昇と、EGR弁、及び排気絞り弁に基づいた背圧の上昇とを切り替えるための基準となる過給圧力比の値を意味する。具体的には、過給圧力比が、例えば「0.8」から「1.0」等の所定閾値より小さい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の吸入量変化弁の開度を増加させても、吸入量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に到達するまでに、時間的な遅延、所謂、応答遅れが発生してしまい、ある一定時間の間、実過給圧が、目標過給圧より小さくなる回転数の範囲、所謂、回転領域が発生してしまう。この回転数の範囲では、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼が不安定になってしまい、例えばNOxに加えて、炭化水素や一酸化炭素の発生を増大させてしまう。他方、過給圧力比が、例えば「0.8」から「1.0」等の所定閾値より大きい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の吸入量変化弁の開度を増加させた場合、吸入量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に遅延なく迅速に到達することが可能である。
或いは、過給圧力比が所定閾値より大きい場合、ECUの制御下で、(i)EGR弁は、還流ガスの流量(流速)を小さくさせるようにしてもよい。又は、(ii)排気絞り弁は、排気ガスの流量(流速)を小さくさせるようにしてもよい。具体的には、図3(a)及び図3(b)に示されるように、吸入される空気の吸入量と、排気ガスの量と、還流ガスの量とにおける関係は、EGR率を小さく、減少側に固定した場合、還流ガスの量が減少し、排気ガスが多量になり、NOxが多量に発生するので、過給圧力比に基づいた、可変ノズルの制御、EGR弁の制御、及び、排気絞り弁の制御によって、目標となるEGR率を実現させることが可能である。
この結果、背圧が上昇されることによって、還流ガスの流量を増加させ、所謂、外部EGR率を増加させると共に、内燃機関の燃焼室を逆流する排気ガスの流量、所謂、内部EGR率を増加させることが可能である。従って、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。言い換えると、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量に加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素の発生量を顕著に減少させることが可能である。
(2−2)動作原理
次に、図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法の動作原理について説明する。
次に、図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御方法の動作原理について説明する。
(2−2−1)触媒温度の制御処理
先ず、図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御処理について説明する。ここに、図4は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御処理の流れを示したフローチャートである。尚、この触媒温度の制御処理は、ECUによって、例えば、数十μ秒、又は数μ秒等の所定の周期で繰り返し実行される。
先ず、図4を参照して、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御処理について説明する。ここに、図4は、本実施形態に係る、内燃機関の排気浄化装置に適用される触媒温度の制御処理の流れを示したフローチャートである。尚、この触媒温度の制御処理は、ECUによって、例えば、数十μ秒、又は数μ秒等の所定の周期で繰り返し実行される。
図4に示されるように、ECUの制御下で、DPNR触媒の温度、所謂、触媒の床温が、所定の活性温度「A度」より小さいか否かが判定される(ステップS101)。この判定の結果、DPNR触媒の温度が、所定の活性温度「A度」より小さい場合(ステップS101:Yes)、ECUの制御下で、内燃機関は、アイドル回転の状態ではない、走行回転の状態であるか否かが判定される(ステップS102)。この判定の結果、内燃機関は、走行回転の状態であると判定される場合(ステップS102:Yes)、更に、ECUの制御下で、加速回転の状態であるか否かが判定される(ステップS104)。この判定の結果、加速回転の状態である場合(ステップS104:Yes)、ECUの制御下で、EGR弁のフィードバック制御(以下、適宜「F/B制御」と称す)が停止され、EGR弁の開度が第1所定開度に固定される(ステップS105)。
次に、ECUの制御下で、電子スロットル弁の開度が第2所定開度に固定される(ステップS106)。
次に、ECUの制御下で、吸気系における、実際の実過給圧と、定常回転状態における目標過給圧との比較が行われ、実過給圧が、目標過給圧より大きいか否かが判定される(ステップS107)。この判定の結果、実過給圧が、目標過給圧より大きくない場合、即ち、実過給圧が、目標過給圧より小さい場合(ステップS107:No)、更に、ECUの制御下で、過給圧力比が、所定閾値「D」より小さいか否かが判定される(ステップS108)。
ここに、「過給圧力比」とは、定常回転状態における目標過給圧に対する、実際の実過給圧の割合を意味する。尚、実過給圧が、目標過給圧より小さい場合、言い換えると、過給圧力比が、1より小さい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の吸入量変化弁の開度を増加させても、吸入量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に到達するまでに、時間的な遅延、所謂、応答遅れが発生してしまい、ある一定時間の間、実過給圧が、目標過給圧より小さくなる回転数の範囲が発生してしまう。この回転数の範囲では、燃焼温度が急上昇したり、燃焼状態が悪化したりして、燃焼が不安定になってしまい、例えばNOxに加えて、炭化水素や一酸化炭素の発生を増大させてしまう。尚、所定閾値「D」や、後述される活性温度「E度」や、活性温度「A度」等は、実験的、理論的、経験的、シミュレーション等に基づいて、個別具体的に規定することが可能である。
ここに、「過給圧力比」とは、定常回転状態における目標過給圧に対する、実際の実過給圧の割合を意味する。尚、実過給圧が、目標過給圧より小さい場合、言い換えると、過給圧力比が、1より小さい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の吸入量変化弁の開度を増加させても、吸入量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に到達するまでに、時間的な遅延、所謂、応答遅れが発生してしまい、ある一定時間の間、実過給圧が、目標過給圧より小さくなる回転数の範囲が発生してしまう。この回転数の範囲では、燃焼温度が急上昇したり、燃焼状態が悪化したりして、燃焼が不安定になってしまい、例えばNOxに加えて、炭化水素や一酸化炭素の発生を増大させてしまう。尚、所定閾値「D」や、後述される活性温度「E度」や、活性温度「A度」等は、実験的、理論的、経験的、シミュレーション等に基づいて、個別具体的に規定することが可能である。
上述のステップS108の判定の結果、過給圧力比が、所定閾値「D」より小さい場合(ステップS108:Yes)、ECUの制御下で、ターボ過給機に有されるタービンの入口部分の流路断面積が小さくなるように、可変ノズルの開度が、例えば過給圧力比を入力値とするフィードバック制御に基づいて、制御される(ステップS109)。そして、前述したステップS107に戻る。
他方、前述したステップS108の判定の結果、過給圧力比が、所定閾値「D」より小さくない場合、即ち、過給圧力比が、所定閾値「D」より大きい若しくは等しい場合(ステップS108:No)、ECUの制御下で、還流ガスの流量(流速)が略ゼロになるようにEGR弁の開度が略全閉に近づけられる(ステップS110)。
次に、ECUの制御下で、排気ガスの流量(流速)が略ゼロになるように排気絞り弁の開度が略全閉に近づけられる(ステップS111)。そして、前述したステップS107に戻る。
他方、前述したステップS107の判定の結果、実過給圧が、目標過給圧より大きい場合(ステップS107:Yes)、更に、ECUの制御下で、DPNR触媒の温度が、所定の活性温度「E度」より大きいか否かが判定される(ステップS112)。尚、実過給圧が、目標過給圧より大きい場合、言い換えると、過給圧力比が、1より大きい場合、例えば加速回転状態の際に、例えば電子スロットル弁等の吸入量変化弁の開度に対応される所望の過給圧に到達するまでに、時間的な遅延、所謂、応答遅れが発生することは殆ど又は完全にないので、ドライバーのアクセル開度に迅速且つ的確に応答することが可能である。従って、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化が発生することは殆ど又は完全にないので、例えばNOx、炭化水素、一酸化炭素等の有害な排気ガスの発生を抑制できる。
上述のステップS112の判定の結果、DPNR触媒の温度が、所定の活性温度「E度」より大きい場合(ステップS112:Yes)、ECUの制御下で、一連の触媒温度の制御処理は終了される。他方、DPNR触媒の温度が、所定の活性温度「E度」より大きくない場合、言い換えると、所定の活性温度「E度」より小さい場合、(ステップS112:No)、前述したように、ECUの制御下で、内燃機関は、アイドル回転の状態ではない、走行回転の状態であるか否かが判定される(ステップS102)。
他方、前述したステップS101の判定の結果、DPNR触媒の温度が、所定の活性温度「A度」より小さくない場合、言い換えると、所定の活性温度「A度」より大きい場合、(ステップS101:No)、ECUの制御下で、再度、ECUの制御下で、DPNR触媒の温度、所謂、触媒の床温が、所定の活性温度「A度」より小さいか否かが判定される(ステップS101)。
他方、前述したステップS102の判定の結果、内燃機関は、走行回転の状態であると判定されない場合、言い換えると、内燃機関は、アイドル回転の状態であると判定される場合(ステップS102:No)、ECUの制御下で、燃料の噴射時期が遅角側に変化される(ステップS103)。
他方、上述したステップS104の判定の結果、加速回転の状態でない場合(ステップS104:No)、再度、ECUの制御下で、加速回転の状態であるか否かが判定される(ステップS104)。
(3)本実施形態の作用と効果との検討
次に、図5、及び図6を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて検討する。ここに、図5は、本実施形態に係る、速度の変化、DPNR等の触媒の温度(床温)の変化、空気の吸入量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図5(a)、図5(b)、及び図5(c))である。図6は、本実施形態に係る、EGR弁の開度の変化、NOxの発生量の変化、一酸化炭素の発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図6(a)、図6(b)、及び図6(c))である。尚、図5及び図6中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図5及び図6中の横軸は、時間軸を示す。
次に、図5、及び図6を参照して、本実施形態に係る作用と効果とについて検討する。ここに、図5は、本実施形態に係る、速度の変化、DPNR等の触媒の温度(床温)の変化、空気の吸入量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図5(a)、図5(b)、及び図5(c))である。図6は、本実施形態に係る、EGR弁の開度の変化、NOxの発生量の変化、一酸化炭素の発生量の変化の一具体例を図式的に示したグラフ(図6(a)、図6(b)、及び図6(c))である。尚、図5及び図6中における太い実線は、本実施形態に対応され、点線は、比較例に対応される。また、図5及び図6中の横軸は、時間軸を示す。
図5(a)から図5(c)、及び図6(a)に示されるように、本実施形態では、前述したように、ECUの制御下で、アイドル回転状態と比較して、空気の吸入量が大きな加速回転状態において、EGR率のフィードバック制御が停止され、EGR率の値が固定となるように、例えばEGR弁の開度がゼロに近づけられる。
この結果、増加された空気の吸入量に基づいて、例えばDPNR等の触媒に、多量の熱エネルギーを供給することが可能であり、触媒の温度(所謂、触媒の床温)をより迅速に、所定の活性温度に到達させることが可能である。従って、例えば炭化水素等の有害な排出ガスの顕著な低減を実現することが可能である。具体的には、図5(a)に示されるように、内燃機関の加速回転状態においては、少なくとも、図6(a)に示されるように、EGR弁の開度がゼロに近づけられている。従って、図5(c)に示されるように、比較例と比べて、空気の吸入量をより大きくさせ、触媒に、多量の熱エネルギーを供給することが可能であり、図5(b)に示されるように、触媒の温度をより迅速に、所定の活性温度に到達させることが可能である。
加えて、過給圧力比が所定閾値より小さい場合、ECUの制御下で、ターボ過給機に有される可変ノズルは、タービンの入口部分の流路断面積を小さくさせるようにしてもよい。或いは、過給圧力比が所定閾値より大きい場合、ECUの制御下で、(i)EGR弁は、還流ガスの流量(流速)を小さくさせるようにしてもよい。又は、(ii)排気絞り弁は、排気ガスの流量(流速)を小さくさせるようにしてもよい。
この結果、上昇された背圧に基づいて、還流ガスの流量を増加させ、所謂、外部EGR率を増加させると共に、内燃機関の燃焼室を逆流する排気ガスの流量、所謂、内部EGR率を増加させることが可能である。従って、燃焼温度の急上昇や、燃焼状態の悪化等の燃焼の不安定性の顕在化を、より効果的に抑制することが可能である。言い換えると、燃焼温度が通常よりも高いことに起因して発生するNOxの発生量に加えて、不完全燃焼に起因して発生する炭化水素や一酸化炭素の発生量を顕著に減少させることが可能である。具体的には、図6(b)に示されるように、NOxの発生量を比較例と比べて低減させることが可能であると共に、図6(c)に示されるように、一酸化炭素の発生量を比較例と比べて低減させることが可能である。特に、本実施形態では、触媒の温度をより迅速に、所定の活性温度に到達させたので、図6(c)に示されるように、比較例における大量の一酸化炭素の発生をより効果的に防止することが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、本発明はディーゼルエンジンに限らず、ガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。また、排気通路に配置される排気を浄化する手段は、吸蔵還元型NOx触媒に限定されない。パティキュレートフィルタ、酸化触媒が担持されたパティキュレートフィルタ、又は吸蔵還元型NOx触媒が担持されたパティキュレートフィルタが配置されていてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う内燃機関の触媒温度の制御装置、及び方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
1 エンジン
2 電子スロットル弁
2a AFM(Air Flow Meter)
#1から#4 シリンダ
3 吸気通路
4 排気通路
5 吸気濾過用のエアフィルタ
6 ターボ過給機
6a コンプレッサ
6b タービン
7 吸気量調節用の絞り弁
7a 過給圧センサ
8 DPNR触媒
9 排気浄化ユニット
10 燃料添加弁
11 EGR通路
12 EGR触媒
13 EGRクーラ
14 EGR弁
15 排気絞り弁
16 マフラー
17 燃料ポンプ
20 ECU
30 インジェクタ
31 コモンレール
32 燃料ポンプ
2 電子スロットル弁
2a AFM(Air Flow Meter)
#1から#4 シリンダ
3 吸気通路
4 排気通路
5 吸気濾過用のエアフィルタ
6 ターボ過給機
6a コンプレッサ
6b タービン
7 吸気量調節用の絞り弁
7a 過給圧センサ
8 DPNR触媒
9 排気浄化ユニット
10 燃料添加弁
11 EGR通路
12 EGR触媒
13 EGRクーラ
14 EGR弁
15 排気絞り弁
16 マフラー
17 燃料ポンプ
20 ECU
30 インジェクタ
31 コモンレール
32 燃料ポンプ
Claims (6)
- 内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、
前記排気通路に設けられ、前記排気ガスを浄化する触媒と、
前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量を変化させるEGR弁と、
前記吸気通路に備えられ、前記内燃機関へ吸入される空気の吸入量を変化させる吸入量変化弁と、
前記内燃機関が加速している加速回転状態において、(i)前記EGR弁のフィードバック制御を停止し、(ii)前記EGR弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる閉弁側の第1所定開度に固定し、(iii)前記吸入量変化弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる開弁側の第2所定開度に固定するように、前記EGR弁、及び前記吸入量変化弁を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 前記空気の過給圧を変化させるために、前記排気ガスの流量を変化させるターボ過給機と、
前記吸気通路における、目標過給圧に対する実際の実過給圧の割合である過給圧力比を測定する測定手段と、を更に備え、
前記ターボ過給機は、タービンの入口部分の流路断面積を変化させる可変ノズルを有し、
前記制御手段は、更に、測定された前記過給圧力比が、所定閾値より小さい場合、前記流路断面積を小さくするように、前記可変ノズルを制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記制御手段は、前記過給圧力比を入力値とするフィードバック制御に基づいて、前記可変ノズルを制御することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 前記排気通路に備えられ、前記排気ガスの流量を変化させる排気絞り弁と、
前記吸気通路における、目標過給圧に対する実際の実過給圧の割合である過給圧力比を測定する測定手段と、を更に備え、
前記制御手段は、更に、測定された前記過給圧力比が、所定閾値より大きい場合、(i)前記還流ガスの流量を小さくさせるように前記EGR弁を制御する、又は、(ii)前記排気ガスの流量を小さくさせるように前記排気絞り弁を制御することを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。 - 前記制御手段は、(i)前記還流ガスの流量を略ゼロにするように前記EGR弁の開度を略全閉する、又は、(ii)前記排気ガスの流量を略ゼロにするように前記排気絞り弁の開度を略全閉することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の排気浄化装置。
- 内燃機関の排気通路から吸気通路へ連通し、前記内燃機関から排出される排気ガスの一部である還流ガスを、前記排気通路から前記吸気通路に還流させるEGR通路と、前記排気通路に設けられ、前記排気ガスを浄化する触媒と、前記EGR通路に備えられ、前記還流ガスの流量を変化させるEGR弁と、前記吸気通路に備えられ、前記内燃機関へ吸入される空気の吸入量を変化させる吸入量変化弁と、を備える内燃機関の排気浄化装置における排気浄化方法であって、
前記内燃機関が加速している加速回転状態において、(i)前記EGR弁のフィードバック制御を停止する第1制御工程と、
(ii)前記EGR弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる閉弁側の第1所定開度に固定するように、前記EGR弁を制御する第2制御工程と、
(iii)前記吸入量変化弁の開度を、前記空気の吸入量を増加させる開弁側の第2所定開度に固定するように、前記吸入量変化弁を制御する第3制御工程と、
を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006210132A JP2008038622A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006210132A JP2008038622A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008038622A true JP2008038622A (ja) | 2008-02-21 |
Family
ID=39173965
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006210132A Pending JP2008038622A (ja) | 2006-08-01 | 2006-08-01 | 内燃機関の排気浄化装置、及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008038622A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009209748A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Mazda Motor Corp | エンジンの排気ガス還流装置 |
JP2010037972A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-02-18 | Honda Motor Co Ltd | 過給機制御装置および排気絞り弁制御装置を備える内燃機関 |
JP2015511293A (ja) * | 2012-02-21 | 2015-04-16 | アカーテース パワー,インク. | 対向ピストン式2ストロークエンジンのための排気管理戦略 |
-
2006
- 2006-08-01 JP JP2006210132A patent/JP2008038622A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009209748A (ja) * | 2008-03-04 | 2009-09-17 | Mazda Motor Corp | エンジンの排気ガス還流装置 |
JP2010037972A (ja) * | 2008-08-01 | 2010-02-18 | Honda Motor Co Ltd | 過給機制御装置および排気絞り弁制御装置を備える内燃機関 |
JP4574700B2 (ja) * | 2008-08-01 | 2010-11-04 | 本田技研工業株式会社 | 過給機制御装置および排気絞り弁制御装置を備える内燃機関 |
JP2015511293A (ja) * | 2012-02-21 | 2015-04-16 | アカーテース パワー,インク. | 対向ピストン式2ストロークエンジンのための排気管理戦略 |
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