JP2009190628A - 自動車のトリム構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、ルーフトリムを乗員が不測に反車室側に押圧した場合でも、ルーフトリムの外形を保持してカーテンエアバッグの展開性を向上させることを可能にしつつ、ピラートリムの組付け性を向上させることを可能とする自動車のトリム構造を提供することを目的とする。
【解決手段】ピラー上部周縁においてルーフトリム7の端末部7aを車室内側から覆いつつこれと係合する係合部(湾曲壁部12e、連結部12g)と、その上部にカーテンエアバッグ4aが車室内に展開するようにガイドするガイド部12fとが一体的に形成されており、ピラートリム12が組付け前の状態から組付け後の状態へ変化することにより、本体部12aとガイド面12fとの相対位置を変位させるとともに、該変位に伴い、前記係合部が端末部7aを該ルーフトリム7の裏面側から押圧し、所定の位置に拘束するように構成した。
【選択図】図3

Description

この発明は、ピラートリム本体と、カーテンエアバッグが車室内に展開するようにガイドするガイド部とが一体的に形成されるピラートリムを備える自動車のトリム構造に関する。
車両、特に自動車においては、衝突時や横転時等の乗員保護のためにエアバッグ装置が装備されることが一般的となっている。このエアバッグとして、前後方向に隔置された複数のサイドウインドガラス及びピラー等でなるサイドウインド部の車内側の面を覆うことができるように前後方向に長くされたカーテンエアバッグと呼ばれるものがある。
このようなカーテンエアバッグは、ルーフサイド部において、ルーフトリムの側端部上方に収容されており、例えばピラー部においては、ピラートリムとルーフトリムとの境界部から、ピラートリムの側端部を車室内側に押し出しながら展開するように構成される。
その場合に、カーテンエアバッグの車室内への展開性を良好なものとするため、例えば特許文献1に開示されているように、この展開するカーテンエアバッグを車室内側にガイドするガイド部を、ピラートリムの上端部に一体で設ける場合がある。
特開2002−59802号公報
ところで、ルーフトリムは、一般にピラートリムよりも軟質の素材により形成されており、それ故、例えば乗員が不測に反車室側に押圧して、ルーフトリムが変形すると、エアバッグの展開に悪影響が生じ、その結果、前記特許文献1に記載のもののようにガイド部が設けられていたとしても良好な展開性が得られなくなる虞がある。
この発明は、ルーフトリムを乗員が不測に反車室側に押圧した場合でも、ルーフトリムの外形を保持してカーテンエアバッグの展開性を向上させることを可能にしつつ、ピラートリムの組付け性を向上させることを可能とする自動車のトリム構造を提供することを目的とする。
この発明の自動車のトリム構造は、ピラートリム本体と、ピラー上部周縁においてルーフトリム端末部を車室内側から覆いつつこれと係合する係合部と、その上部にカーテンエアバッグが車室内に展開するようにガイドするガイド部とが一体的に形成されるピラートリムを備える自動車のトリム構造であって、前記ピラートリムが組付け前の状態から組付け後の状態へ変化することにより、前記ピラートリム本体と前記ガイド部との相対位置を変位させるとともに、該変位に伴い、前記係合部が前記ルーフトリム端末部を前記ルーフトリムの裏面側から押圧し、所定の位置に拘束するものである。
この構成によれば、ルーフトリムを乗員が不測に反車室側に押圧したとしても、前記係合によってルーフトリム端末部の変位が抑制されることで、ルーフトリムの外形を保持することが可能になり、カーテンエアバッグの展開性を向上させることができる。
さらに、ルーフトリム端末部を押圧するための弾力性を係合部自身が備える必要がないため、ピラートリムの組付け時に該ピラートリム側からルーフトリム端末部に押圧力が作用しない構成とすることができる。従って、ピラートリムの組付け時に、ルーフトリム端末部によってピラートリムの移動が阻害されることを防止でき、その組付け性を向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記ピラートリム本体と前記ガイド部とがヒンジ部を備える連結部を介して連結される構造であって、該連結部は、前記係合部を構成し、前記ヒンジ部の変形により前記ルーフトリム端末部を押圧するものである。
この構成によれば、ピラートリム本体及びガイド部の位置を固定することで、ヒンジ部の形状を安定的に保持することができるため、結果として係合部における端ルーフトリム端末部との係合状態を安定化させることができる。
さらに、ヒンジ部が、ピラートリム本体及びガイド部に連結されているため、ヒンジ部自身がルーフトリム端末部を押圧するための弾力性を備えていなくても、ピラートリム本体とガイド部との相対位置の変位に伴う変形によってルーフトリム端末部に押圧力を作用させることが可能になる。このため、ピラートリムの組付け時において、該ピラートリム側からルーフトリム端末部に押圧力が作用しない構成とすることができる。従って、ピラートリムの組付け時に、ルーフトリム端末部によってピラートリムの移動が阻害されることを防止でき、その組付け性を向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記連結部が前記ピラートリムの前後端部に設けられるものである。
この構成によれば、外部から押圧力を受けた時に他よりも変形し易い部位とされる、ルーフトリムとピラートリムとの境界部の前後端部の外形を確実に保持することができ、カーテンエアバッグの展開性をより向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記連結部が前記ピラートリムの前後方向中間部に設けられるものである。
この構成によれば、ピラートリム本体とガイド部との位置関係がランダムに変化することを防止し、両者の相対位置の変位を安定化させることができる。さらに、前記境界部の外形を全周に亙って保持することができる。
この発明の一実施態様においては、前記ピラートリム本体と前記ガイド部とがヒンジ部を備える連結部を介して連結される構造であって、前記ガイド部の前後端部に突起部を形成するとともに、前記係合部に、前記ヒンジ部の変形により前記突起部と干渉し、車室内側に向けて変位する係合片部を備えたものである。
この構成によれば、ピラートリム本体及びガイド部の位置を固定することで、ガイド部に一体成形される突起部との干渉により係合片部の形状を安定的に保持することができるため、結果として係合部におけるルーフトリム端末部との係合状態を安定化させることができる。
さらに、係合片部が、突起部との干渉によりその形状が安定的に保持されるため、係合片部自身がルーフトリム端末部を押圧するための弾力性を備えていなくても、ピラートリム本体とガイド部との相対位置の変位に伴う変形によってルーフトリム端末部に押圧力を作用させることが可能になる。このため、ピラートリムの組付け時において、該ピラートリム側からルーフトリム端末部に押圧力が作用しない構成とすることができる。従って、ピラートリムの組付け時に、ルーフトリム端末部によってピラートリムの移動が阻害されることを防止でき、その組付け性を向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記突起部に、前記ヒンジ部の変形に伴い前記係合片部を徐々に車室内側に向けて変位させる傾斜部を形成したものである。
この構成によれば、ピラートリムの組付け時において、係合片部が突起部に引っ掛かることを防止でき、この係合片部を車室内側に向けてスムーズに変位させることが可能になる。
この発明によれば、ルーフトリムを乗員が不測に車室外側に押圧したとしても、前記係合によってルーフトリム端末部の変位が抑制されることで、ルーフトリムの外形を保持することが可能になり、カーテンエアバッグの展開性を向上させることができる。
さらに、ルーフトリム端末部を押圧するための弾力性を係合部自身が備える必要がないため、ピラートリムの組付け時に該ピラートリム側からルーフトリム端末部に押圧力が作用しない構成とすることができる。従って、ピラートリムの組付け時に、ルーフトリム端末部によってピラートリムの移動が阻害されることを防止でき、その組付け性を向上させることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
図1は、本発明に係る自動車のトリム構造を備えた車両を車室内側から見た側面図であり、図2は、カーテンエアバッグ展開状態における車両の側面図である。図1、図2に示すように、自動車1の車室内には3列のシート装置2が装備され、車両側部のウインド3を含む内面側の上半部をカーテン状に覆うようにカーテンエアバッグ4aを展開可能なカーテンエアバッグ装置を備えた車両の内装構造が設けられている。
カーテンエアバッグ装置は、自動車1の左側車体側部と右側車体側部とに夫々装備されるが、本実施形態では自動車の右側車体側部に装備されたカーテンエアバッグ装置を例にして説明する。
このカーテンエアバッグ装置は、折り畳んだカーテンエアバッグ4aをモジュールケース4b(図4参照)に収納したカーテンエアバッグモジュール4と、インフレータユニット4cと、自動車1の側突を検出する複数の側突検出センサ(図示略)及び自動車1のロール傾斜角を検出する傾斜角検出センサ(図示略)と、これら側突検出センサや傾斜角検出センサからの検出信号に基づいて側突や横転が検出されたときに、インフレータユニット4cを作動させてカーテンエアバッグ4aをカーテン状に展開させるコントローラ(図示略)等を備えている。但し、超音波やマイクロ波を介して側突を予知する側突予知手段により側突を予知した時にもインフレータユニット4cを作動させるように構成してもよい。
図1に示すように、カーテンエアバッグモジュール4は、車体右側部のルーフサイドレール5よりやや下側部位の内面に、車室11のほぼ全長に亙って配設されている。カーテンエアバッグ4aが展開した状態は図2に斜線領域で示すとおりである。
図3は、本実施形態のトリム構造の要部拡大正面図であり、図4は、図3におけるA−A線矢視断面図である。図3、図4に示すように、カーテンエアバッグモジュール4は、車体のインナパネル6とルーフトリム7の下端側部分との間に配設され、図1、図2に示すBピラー8とCピラー9の個所では、カーテンエアバッグモジュール4の一部は車体のピラーインナ6aとルーフトリム7の下端側部分との間に配設されている。カーテンエアバッグモジュール4のモジュールケース4bは、複数のクリップ10により車体のインナパネル6やピラーインナ6aに取付けられる。
カーテンエアバッグ4aが展開する際には、カーテンエアバッグ4aは、ルーフトリム7の下端側部分を車室11側へ押し開きながらルーフトリム7の下端側の隙間から車室11内へ展開し、Bピラー8とCピラー9の個所では、ルーフトリム7の下端側部分を、図4中二点鎖線で示すように構成する端末部7aを車室11側へ押し開きながら、ピラートリム12、13とルーフトリム7との境界から車室11内へ展開する。
Bピラー8とCピラー9の車室内側内面には合成樹脂製のピラートリム12、13が設けられるが、Bピラー8の所のトリム構造とCピラー9の所のトリム構造とはほぼ同様であるので、Bピラー8の部位における内装構造を例にして説明する。前記ルーフトリム7は、例えば微細発泡層と表皮層とからなる柔軟性と伸縮性と圧縮性があり且つピラートリム12、13より硬質のウレタン製成形シート材で構成されている。
Bピラー用のピラートリム12は、ルーフトリム7よりも軟質の例えばポリプロピレン等の硬質合成樹脂製の成形品である。そのピラートリム12の本体部12aは、図3〜図5に示すように、車体側面にほぼ平行な側面部12bと、該側面部12bの前後に位置する前面部12c及び後面部12dとを有している。
さらに、本体部12aにおいて、側面部12b、前面部12c及び後面部12dには、その上端近傍部が上方程車室内11側へ移行するように湾曲する湾曲壁部12eが形成されている。そして、この湾曲壁部12eにより、端末部7aがBピラー8の上部周縁において車室内側から覆われている。
また、ピラートリム12には、その本体部12aの上方にガイド部12fが形成されており、断面「く」の字状をなす複数のヒンジ部12hにより形成された連結部12gを介して本体部12aとガイド部12fとが連結されている。
また、ガイド部12fの上端部には、車両前後方向の略中央部において上方且つ反車室側(車外側)に向かってフック状に延びる係合脚部12iが形成され、この係合脚部12iが、インナパネル6に形成された係合孔6bに挿通されている。
また、ピラートリム12のガイド部12fは、ルーフトリム7の背部に位置しており、ピラートリム12の本体部12aの上方に離間して設けられて展開するカーテンエアバッグ4aを車室内側にガイドするガイド面12j、12kと、略上下方向に延び、ガイド面12j、12kとヒンジ部12hとを連結する縦壁部12mとを有している。
その場合に、ガイド面12j、12kは、車室内側が低くなるように傾斜しており、ガイド面12jよりもガイド面12kの傾斜角の方が急になるように角度差が設定されている。なお、ガイド面12kを車室内側に延長したライン、すなわちエアバッグ4の展開指向方向は、本体部12aの側面部12b上端よりも高い位置となるように形成されており、側面部12b(湾曲壁部12e)がカーテンエアバッグ4aの展開に支障を及ぼさないようになっている。
また、ピラートリム12には、ガイド部12fの下方において、本体部12aの車両前後方向略中央から車幅方向外方(反車室側)に延びる位置決め用脚部12nが形成されている。この位置決め用脚部12nは、先端に位置決め用係止突起12pが形成されており、該係止用突起12pが、インナパネル6に形成された位置決め用係止孔6cに嵌合して係止されている。
ところで、連結部12g(ヒンジ部12h)は、ピラートリム12の前後端部及び前後方向中間部に配設されており、ガイド部12fの縦壁部12mと、本体部12aの側面部12b、前面部12c及び後面部12dに沿って内側に形成された水平面部12qの縁部とを連結している。そして、ヒンジ部12hは、図3、図4に示すように、その頂部12h1が車室内側に大きく突出している。
これに伴い、ルーフトリム7の端末部7aは、ピラートリム12の組付け後の状態において、本体部12aの側面部12b、前面部12c及び後面部12dの湾曲壁部12eの内面(裏面)とヒンジ部12hの下部12h2との間に挟持されることで係合状態とされており、これにより、端末部7aが所定の位置に拘束されている。
ここで、このピラートリム12の組付けについて説明すると、組付け前のピラートリム12では、図5に示すように、ヒンジ部12hが上下方向に延びた状態となっている。ピラートリム12は、この状態のまま先ずは車体内面に、該内面に沿うように上方へ移動させられる。
その際、ヒンジ部12hが上下方向に延びていることで、頂部12h1の車室内側への突出量は小さくなっている。このため、連結部12gを、図6に示すように、ルーフトリム7の端末部7aに引掛けることなくピラーインナ6aとルーフトリム7との間にスムーズに挿入することが可能になっている。
ここで、ピラートリム12の連結部12gがピラーインナ6aとルーフトリム7との間に挿入されると、図7に示すように、ガイド部12fの係合脚部12iがピラーインナ6aの係合孔部6bに挿通され、これによりガイド部12fの位置決めがなされる。
そして、このようにガイド部12fが位置決めされると、図6及び図7にて太矢印αで示すように本体部12aが押し上げられ、側面部12b、前面部12c及び後面部12dの湾曲壁部12eが端末部7aの車室内側の面(表面)と当接させられる。
この時、本体部12aとガイド部12fとが互いに接近するように相対位置が変位することで、ヒンジ部12hは、図6中二点鎖線で示すように上下方向に収縮するとともに、ヒンジ部12hの頂部12h1が徐々に車室内側へ突出するように変形させられる。そして、このようなヒンジ部12hの変形により、下部12h2が傾斜し、ルーフトリム7の裏面側から端末部7aを押圧するようになっている。
ヒンジ部12hの頂部12h1の内側には、図8に示すように、切欠部12h3が形成されており、本体部12aの押し上げに伴い、頂部12h1の車室内側への突出が促進されるようになっている。
次に、本体部12aは、図7にて太矢印βで示すように、車両を主体にしてヒンジ部12hを中心に反車室側に回動することが可能になっており、上述したように、係合脚部12iが係合孔部6bに挿入され、かつ本体部12aが押し上げられた時、該本体部12aが反車室側へ回動させられる。
本体部12aの位置決め用係止突起12pは、本体部12aの前記回動によりピラーインナ6aの位置決め用係止孔6cに嵌合させることが可能になっており、該嵌合がなされることで、本体部12aの位置決めがなされ、ピラートリム12の組付けが完了する。
ここで、ピラートリム12の組付けが完了すると、本体部12aとガイド部12fとの相対位置が固定されることになるため、ヒンジ部12hでは、端末部7aの裏面側の押圧状態が保持されることになる。本実施形態では、湾曲壁部12e及び連結部12g(ヒンジ部12h)により係合部が構成されており、端末部7aは、下部12h2の押圧により前記係合部で係合(挟持)され、所定の位置に拘束されるようになっている。
このため、ピラートリム12の組付け後においては、ルーフトリム7を乗員が不測に反車室側に押圧したとしても、前記係合によってルーフトリム7の端末部7aが抑制されることで、ルーフトリム7の外形を保持することが可能になる。従って、ルーフトリム7の変形に起因してカーテンエアバッグ4aの展開に悪影響が生じることを防止し、その展開性を向上させることができる。
ところで、ルーフトリム7の端末部7aをピラートリム12の係合部に係合させることで、ルーフトリム7の反車室側への変位を規制しようとするならば、例えば、図9に示すように、一端側が自由端となる規制部112hを設け、その弾力性によって端末部7aを押圧することも考えられる。
規制部112hは、ガイド面12fの前端部及び後端部の下方において、縦壁部12mから上方かつ前方及び後方に向けて突出しており、その上端が自由端とされている。
具体的には、規制部112hは、ルーフトリム7の端末部7aの周縁よりも車室内側へルーフトリム7の側端部近傍部分に沿うように斜め上方に延びる板状の立設部112h1と、立設部112h1の上端から上方かつ後方及び前方に向けて、即ちルーフトリム7の端末部7aの周縁側から斜め上方に延びる斜設部112h2とで構成されている。
また、規制部112hは、本体部12a及びガイド部12fと一体形成された樹脂製とすることで、弾力性を有しており、規制部112h全体が、立設部112h1の下端を中心に前後方向に揺動可能とされている。
これによれば、規制部112hの弾力性を利用することで、端末部7aをルーフトリム7の裏面側から押圧することができ、図9(a)に示すように、前面部12c及び後面部12dの湾曲壁部12eと規制部112hとの間でルーフトリム7の端末部7aを挟持し、係合状態とすることができる。
また、図9(b)に示すように、規制部112hの斜設部112h2を端末部7aの内側に押し縮めることにより、この規制部112hをピラーインナ6aとルーフトリム7との間に挿入することができ、ピラートリム12を車体へ組付けることができる。
しかしながら、この場合、規制部112hは、ピラートリム12の組付け時においてもその弾力性によって端末部7aに対し押圧力を付与することになるため、斜設部112h2をピラーインナ6aとルーフトリム7との間に挿入する際には、作業者は、斜設部112h2の下端の前後間隔が小さくなるように、規制部112hの押圧力に抗してこれを変形させなければならない。
そこで、斜設部112h2を押し縮める際の労力を軽減すべく、規制部112hの弾力性を低減することも考えられる。しかしながら、そのようにした場合、図9(a)にて二点鎖線に示すように、組付け後においては、その低いに弾力性により端末部7aとの間に隙間δが形成されてしまい、端末部7aを十分に拘束できなくなる虞がある。
このため、図9に示す例では、結局、規制部112hが十分な弾力性を備えていなければならず、それ故にピラートリム12の組付け性の面で不利となってしまう。
これに対し、本実施形態では、一端側を自由端とした規制部112hで係合部を構成する場合とは異なり、本体部12aとガイド部12fとを連結する連結部12gにより係合部を構成しているため、ルーフトリム12を組付け前の状態から組付け後の状態へ変化した時に、本体部12aとガイド部12fとの相対位置の変位に伴って端末部7aを押圧することが可能になっている。
つまり、連結部12gを構成するヒンジ部12hが、本体部12a及びガイド部fに連結されているため、ヒンジ部12h自身が端末部7aを押圧するための弾力性を備えていなくても、本体部12aとガイド部12fとの相対位置の変位に伴う変形によって端末部7aに押圧力を作用させることが可能になっている。
このため、ピラートリム12の組付け時において、該ピラートリム12側から端末部7aに押圧力が作用しない構成とすることができる。従って、ピラートリム12の組付け時に、端末部7aによってピラートリム12の移動が阻害されることを防止でき、その組付け性を向上させることができる。
また、本実施形態では、本体部12a及びガイド部12fの位置を固定することで、ヒンジ部12hの形状を安定的に保持することができるため、結果として係合部における端末部7aとの係合状態を安定化させることができる。
ところで、ピラートリム12においては、前面部12c及び後面部12dのルーフトリム7との境界部が図示のように湾曲し、複雑な形状をなしていることから、外部から押圧力を受けた時、この部位の外形が他よりも変形し易くなっている。仮にこの部位にて変形が起きると、カーテンエアバッグ4aの展開時にこれが変形部位に引掛かってスムーズな展開が阻害される虞がある。
本実施形態では、ヒンジ部12hが少なくともこの前面部12c及び後面部12dの上部に形成され、端末部7aと係合する構成となっているため、前記境界部の前後端の外形を確実に保持して、カーテンエアバッグ4aの展開性をより向上させることができる。
また、ヒンジ部12hが、側面部12bにおいて車両前後方向の中間部に設けられることで、本体部12aとガイド部12fとの位置関係がランダムに変化することを防止できる。このため、両者の相対位置の変位を安定化させることができ、前記係合部と端末部7aとの間にずれが生じることなく端末部7aを適切に係合させることができる。そして、前面部12c及び後面部12dに対応するヒンジ部12hとの協働により、端末部7aの外形を全周に亙って保持することができる。
ところで、図3〜図8に示す実施形態では、ピラートリム12が組付け前の状態から組付け後の状態へ変化した時、本体部12aとガイド部12fとの相対位置の変位に伴い、ヒンジ部12hで端末部7aを押圧するようにしたが、本発明は、ヒンジ部12hで端末部7aを押圧させることに必ずしも限定されるものではない。
例えば、図10に示すように、ピラートリム12の組付け後において端末部7aを押圧する専用の係合片部12rを設け、端末部7aの押圧状態をガイド部12f側に設けた突起部12sで保持するような構成にしてもよい。
図10は、本発明の他の実施形態に係るトリム構造の要部拡大図、図11は、図10におけるB−B線矢視断面図、図12は、図10に示すピラートリムの要部拡大斜視図であり、図13は、突起部12sを示す拡大斜視図である。
図10〜図12に示すように、本体部12aの水平面部12qには、上方に突出する板状の係合片部12rが一体的に形成されており、その上端が自由端とされている。一方、ガイド部12fには、図10〜図13に示すように、ピラートリム12の正面視で略三角形をなし、前後端から車室内側に突出する突起部12sが一体的に形成されている。
また、この突起部12sには、図11〜図13に示すように、下面部と車室内側の三角形の面との間に3つの辺部12s2(図12参照)を有する三角形の傾斜部12s1が形成されている。この傾斜部12s1においては、ガイド部12fの縦壁部12mから遠ざかる程2つの辺部12s2、12s2が接近するように形成されており、最も離間した位置に頂点が形成されている。
係合片部12rは、ピラートリム12の組付け後において、端末部7aをルーフトリム7の裏面側から押圧しており、突起部12sにより端末部7aの押圧状態、つまりは湾曲壁部12e、係合片部12rと端末部7aとの係合状態が保持されている。
つまり、図10〜図13に示す実施形態では、湾曲壁部12eと係合片部12rとにより係合部が構成されており、図3〜図8に示す最初の実施形態と同様、ルーフトリム7を乗員が不測に反車室側に押圧したとしても、前記係合によって端末部7aの変位が抑制され、ルーフトリム7の外形を保持することが可能になっている。
ここで、このピラートリム12の組付けについて説明すると、組付け前のピラートリム12では、係合片部12rが突起部12sと接触しておらず、水平面部12qに対して略直立状態とされている。ピラートリム12は、この状態のまま先ずは車体内面に、該内面に沿うように上方へ移動させられる。
その際、係合片部12rの自由端の車室内側への突出量が小くなっているため、ピラートリム12の係合片部12rを、端末部7aに引掛けることなくピラーインナ6aとルーフトリム7との間にスムーズに挿入することが可能になっている。
本実施形態では、最初の実施形態と同様、ガイド部12fの係合脚部12iはピラーインナ6aの係合孔部6bに挿通され、ガイド部12fの位置決めがなされるともに、これと併せて、図14に示すように、端末部7aがヒンジ部12hと側面部12bの湾曲壁部12eとの間に係合される。ここで、ガイド部12fが位置決めされただけでは、図14、図15に示すように、係合片部12rと突起部12sとは非接触の状態のままである。
次に、本体部12aは、ヒンジ部12hの変形によりこれを中心にして図16及び図17(a)にて太矢印γで示すように、反車室側に回動させられる。ここで、本体部12aを回動させると、係合片部12rは突起部12sに徐々に接近することとなり、図17にて実線で示すように、前記回動の途中で係合片部12rが突起部12sと干渉するようになっている。
この時、係合片部12rの自由端は、先ず、図17に示すように、突起部12sの傾斜部12s1の面及びその辺部12s2に当接する。そして、この傾斜部12s1及び辺部12s2の案内により、係合片部12rの自由端側が徐々に車室内側へ変位する。
そして、本体部12aが反車室側にさらに回動させられると、本体部12aの前面部12c及び後面部12dの湾曲壁部12eと、端末部7aの表面とが当接するようになる。ここで、係合片部12rの自由端は、傾斜部12s1の案内により突起部12sの頂部に当接し、図10に示すように、係合片部12rの変位により、ルーフトリム7の裏面側から端末部7aが押圧されることになる。
次に、本体部12aの位置決め用係止突起12pがピラーインナ6aの位置決め用係止孔6bに嵌合される。これにより、本体部12aの位置決めがなされ、ピラートリム12の組付けが完了する。
ここで、ピラートリム12の組付けが完了すると、本体部12a及びガイド部12fの相対位置が固定されることになるため、係合片部12rでは、端末部7aの押圧状態が保持される。そして、端末部7aは、係合片部12rの押圧により前記係合部で係合(挟持)され、所定の位置に拘束される。
このように、ヒンジ部12hの変形により突起部12sと干渉し、車室内側に向けて変位する係合片部12rを備える構成としたことで、ルーフトリム7を乗員が不測に反車室側に押圧したとしても、ルーフトリム7の外形を保持することを可能にし、エアバッグ4の展開性を向上させることができる。
さらに、係合片部12rが、突起部12sとの干渉によりその形状が安定的に保持されるため、係合片12r部自身が端末部7aを押圧するための弾力性を備えていなくても、本体部12aとガイド部12fとの相対位置の変位に伴う変形によって端末部7aに押圧力を作用させることが可能になっている。
このため、ピラートリム12の組付け時において、該ピラートリム12側から端末部7aに押圧力が作用しない構成とすることができる。従って、ピラートリム12の組付け時に、端末部7aによってピラートリム12の移動が阻害されることを防止でき、その組付け性を向上させることができる。
また、突起部12sにおいて傾斜面部12s1が形成されていることで、ピラートリム12の組付け時において、係合片部12rが突起部12sに引っ掛かることを防止でき、この係合片部12rを車室内側に向けてスムーズに変位させることが可能になる。
なお、図10〜図17に示す他の実施形態において、図1〜図8を参照して説明した最初の実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
ところで、図10〜図17に示す実施形態では、ガイド部12fに突起部12sを形成し、これが係合片部12rと干渉するようにしているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、係合片部に突起部を形成し、本体部12aとガイド部12fとの相対位置の変位に伴ってガイド部12fが前記係合片部の突起部と干渉するような構成にしてもよい。このような構成であっても、ガイド部12fによって係合片部で端末部7aを押圧することが可能になり、係合状態をガイド部12fで保持することも可能になる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の係合部は、湾曲壁部12e、連結部12g、係合片部12rに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明の実施形態に係る自動車のトリム構造を備えた車両を車室内側から見た側面図。 カーテンエアバッグ展開状態における車両の側面図。 トリム構造の要部拡大正面図。 図3におけるA−A線矢視断面図。 図1に示すピラートリムの要部拡大斜視図。 ピラートリム組付け時の状態を示す正面図。 ピラートリム組付け時の状態を示す断面図。 ヒンジ部を示す要部拡大断面図。 自動車のトリム構造の比較例を示す図であり、(a)ピラートリム組付け後の状態を示す正面図、(b)ピラートリム組付け時の状態を示す正面図。 この発明の他の実施形態に係る自動車のトリム構造の要部拡大正面図。 図10におけるB−B線矢視断面図。 図10に示すピラートリムの要部拡大斜視図。 突起部周辺の要部拡大斜視図。 ピラートリム組付け時において、延設部の位置決めがなされた状態を示す断面図。 ピラートリム組付け時において、延設部の位置決めがなされた状態を示す図であり、(a)係合片部及び突起部を示す要部拡大斜視図、(b)同要部拡大正面図。 ピラートリム組付け時において、本体部が回動している状態を示す断面図。 ピラートリム組付け時において、本体部が回動している状態を示す図であり、(a)係合片部及び突起部を示す要部拡大斜視図、(b)同要部拡大正面図。
符号の説明
4…カーテンエアバッグモジュール
4a…カーテンエアバッグ
7…ルーフトリム
7a…端末部
12…ピラートリム
12a…本体部
12f…ガイド部
12g…連結部
12h…ヒンジ部
12r…係合片部
12s…突起部
12s1…傾斜部

Claims (6)

  1. ピラートリム本体と、
    ピラー上部周縁においてルーフトリム端末部を車室内側から覆いつつこれと係合する係合部と、
    その上部にカーテンエアバッグが車室内に展開するようにガイドするガイド部とが一体的に形成されるピラートリムを備える自動車のトリム構造であって、
    前記ピラートリムが組付け前の状態から組付け後の状態へ変化することにより、前記ピラートリム本体と前記ガイド部との相対位置を変位させるとともに、
    該変位に伴い、前記係合部が前記ルーフトリム端末部を前記ルーフトリムの裏面側から押圧し、所定の位置に拘束する
    自動車のトリム構造。
  2. 前記ピラートリム本体と前記ガイド部とがヒンジ部を備える連結部を介して連結される構造であって、
    該連結部は、前記係合部を構成し、前記ヒンジ部の変形により前記ルーフトリム端末部を押圧する
    請求項1記載の自動車のトリム構造。
  3. 前記連結部が前記ピラートリムの前後端部に設けられる
    請求項2記載の自動車のトリム構造。
  4. 前記連結部が前記ピラートリムの前後方向中間部に設けられる
    請求項3記載の自動車のトリム構造。
  5. 前記ピラートリム本体と前記ガイド部とがヒンジ部を備える連結部を介して連結される構造であって、
    前記ガイド部の前後端部に突起部を形成するとともに、
    前記係合部に、前記ヒンジ部の変形により前記突起部と干渉し、車室内側に向けて変位する係合片部を備えた
    請求項1記載の自動車のトリム構造。
  6. 前記突起部に、前記ヒンジ部の変形に伴い前記係合片部を徐々に車室内側に向けて変位させる傾斜部を形成した
    請求項5記載の自動車のトリム構造。
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