JP3750576B2 - 乗員拘束装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の転倒(横転)時や側面衝突時等に、車両のドアの窓を遮蔽して、乗員を車内側に拘束可能な乗員拘束装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来の乗員拘束装置では、特表平7−501023号公報等に知られているように、車両の側面衝突時等において、車両のドアの窓の周縁から、ネット等のシート状の遮蔽材を繰り出して、ドアの窓を遮蔽するものがあった。
【0003】
しかし、上記公報等では、遮蔽材を収納する構造や、遮蔽材を繰り出し可能に覆っている内装材の構造が、具体的でなかった。
【0004】
例えば、窓周縁の下縁側の内装材であるドアトリムは、従来、窓周縁の下縁側から離れた部位で、ドアフレームにクリップ止め等した状態で、上端側が、車外側に屈曲して、窓周縁の下縁側のドアフレームの部位に対し、上方から被せるように、嵌め込まれていた。そして、ドアトリムの上端側は、運転者等の肘等が載せられる部位であり、下方への押圧力を考慮して、窓周縁の下縁側のドアフレームの部位により、下面側が安定して支持されていた。
【0005】
しかし、ドアトリムの上端側を、収納した遮蔽材を繰り出し可能に覆うように配設させる場合には、ドアトリムの上端における車外側の縁側に、遮蔽材を繰り出し可能に、扉部を配設させることが考えられ、その場合には、扉部のヒンジ部の配置と、ドアトリムの上端側における窓周縁の下縁側のドアフレームの部位による支持と、の両者を考慮する課題が生ずる。
【0006】
本発明は、上記の点を勘案して、遮蔽材の円滑な繰り出しを確保して遮蔽材を覆い可能なドアトリムを、安定してドアフレームに支持させることができる乗員拘束装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る乗員拘束装置は、車両のドアの窓の周縁に配置されるドアフレームと、
前記窓周縁の下縁側における前記ドアフレームの車内側を覆い、上端を車外側に屈曲させたドアトリムと、
該ドアトリムに車内側を覆われて、折り畳まれて収納されるシート状の遮蔽材と、
を備えて構成され、
前記遮蔽材が、所定時、前記窓を遮蔽可能に、前記ドアトリムの一部を押し開いて上方へ繰り出される乗員拘束装置であって、
前記窓周縁の下縁側の前記ドアフレームの部位に、車内側へ延びる横板部を有したブラケットが配設され、
前記遮蔽材が、前記横板部上に、折り畳まれて収納され、
前記ドアトリムが、上端の車外側の縁側に、前記遮蔽材に押されて上方側に開き可能な扉部を備えるとともに、
前記ドアトリムにおける前記扉部の開き時のヒンジ部の近傍部位が、下方への移動を規制可能に、前記横板部の車内側の端部によって、支持されていることを特徴とする。
【0008】
前記横板部の車内側端部には、上方へ延びる縦板部を設け、該縦板部が、前記ドアトリムの車内側への移動を規制可能に、前記ドアトリムを係止するように構成してもよい。
【0009】
【発明の効果】
本発明に係る乗員拘束装置では、作動時、遮蔽材が、ドアトリム上端側の遮蔽材を覆っていた扉部を押し開いて、上方に繰り出されることとなる。その際、遮蔽材は、扉部の下方におけるドアフレームの部位から延びるブラケットの横板部上に、予め、折り畳まれて収納されていることから、上方への繰り出し時、的確に、扉部を押し開くことができて、円滑に、繰り出されることとなる。
【0010】
そして、ドアトリムの上端側は、通常時、扉部の開き時のヒンジ部近傍部位が、下方への移動を規制可能に、横板部の車内側の端部によって、支持されていることから、運転者等の肘等が載せられて、下方への押圧力を受けても、大きく変形することなく、安定して、その押圧荷重を受けることができる。
【0011】
ちなみに、ドアトリムの上端側が、ヒンジ部から車内側に離れた部位で、ブラケットに支持されていれば、扉部の開き時の回転中心となるヒンジ部が撓み易いことから、下方への押圧力を受ければ、ヒンジ部付近が撓んで、大きく変形してしまう。
【0012】
また、ドアトリムの上端側が、ヒンジ部から車外側に離れた部位で、ブラケットに支持されていれば、横板部上に収納する遮蔽材のスペースを、確保し難く、遮蔽材とブラケットとの干渉が大きくなって、円滑な遮蔽材の繰り出しを疎外してしまう。
【0013】
したがって、本発明に係る乗員拘束装置では、遮蔽材の円滑な繰り出しを確保して遮蔽材を覆い可能なドアトリムを、安定してドアフレームに支持させることができる。
【0014】
そして、横板部の車内側端部に、上方へ延びる縦板部が設けられて、縦板部が、ドアトリムの車内側への移動を規制可能に、ドアトリムを係止していれば、遮蔽材の繰り出し時に開く扉部が、車内側への力をドアトリムの上端側に作用させても、ドアトリムが、縦板部によって、移動を規制される。すなわち、乗員拘束装置の作動時においても、ドアトリムの上端側が、ドアフレームに安定して支持されることとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
本発明の一実施形態である乗員拘束装置Sは、図1〜5・9に示すように、ドアFDの窓WFの周縁から繰り出されて、窓WFの車内側Iを遮蔽可能な遮蔽材38を、備えて構成されている。なお、ドアFDが装着される車両には、窓WFの上方のルーフサイドレール部RRから展開膨張して、遮蔽材38と乗員との間に配置可能なエアバッグ61も、配設されている。
【0017】
遮蔽材38は、繰り出し手段51の駆動源であるプリテンショナー52により、作動され、エアバッグ61は、インフレーター68からの膨張用ガスにより、展開膨張することとなる。プリテンショナー52とインフレーター68とは、制御装置74により、作動が制御され、制御装置74は、ロールオーバセンサ72からの車両の転倒が予測されるようなロールオーバ検知信号を入力した際と、側突センサ73からの車両の側面衝突時の側突検知信号を入力した際と、に、それぞれ、プリテンショナー52とインフレーター68とを、作動させることとなる。なお、ロールオーバセンサ72、側突センサ73、及び、制御装置74は、車両の所定位置に配置されている。
【0018】
遮蔽材38が配設されるフロントドアFDは、図2〜5に示すように、車外側Oのドアフレーム11と、ドアフレーム11の車内側Iにおける窓WFの周縁に配置される略逆U字形状のドアフレームガーニッシュ21と、ドアフレーム11の車内側Iにおける窓WFの下方に配置されるドアトリム30と、を備えて構成されている。
【0019】
ドアフレーム11は、板金製として、窓WFの周縁における上縁側の上縁部12と、窓WFの前後両端側で略上下方向に配置される前・後縦縁部13・14と、窓WFの周縁における下縁側の下縁部16と、を備えて構成されている。
【0020】
後縦縁部14の上下の両端部付近には、遮蔽材38を取り付けるための取付孔14a・14bが形成されている(図7参照)。各取付孔14a・14bは、車外側Oの周縁にナット14cを固着させて、形成されている。また、後縦縁部14は、折り畳まれた遮蔽材38の後述する縦縁側収納部位45を収納する部位となり、図3に示すように、断面略U字状に車内側に突出する突出部15を備えて、構成されている。
【0021】
なお、ドアフレーム11は、実施形態の場合、アウタパネル11a、リインホースメント11b、及び、インナパネル11cを備えて構成されており、突出部15は、後縦縁部14のインナパネル11cから、形成されている。
【0022】
この突出部15は、窓WF側の内周側壁部15aと、外周側壁部15dと、内周側壁部15a・外周側壁部15dの車内側端相互を連結する連結壁部15cと、を備えて構成されている。
【0023】
外周側壁部15dには、上下方向に沿った複数箇所(実施形態では、三箇所)に、雌ねじが螺刻された取付孔15eが形成されている。これらの取付孔15eは、軸方向を車両の前後方向に略沿わせている。そして、これらの取付孔15eには、ねじ27が螺合されることとなる。ねじ27は、遮蔽材38の後述する縦縁側収納部位45を覆うドアフレームガーニッシュ21の後述する後縦縁部24を、ドアフレーム11に固着させるための固着手段となる。また、外周側壁部15dの取付孔15eより窓WFから離れた外周側の部位には、リテーナ20が固着され、リテーナ20には、ウェザストリップ18が取り付けられている。このウェザストリップ18は、ドアフレーム11の外周縁の全周に配置されており、ドアFDを閉めた際に、ボディ1側のアウタパネル3に圧接されることとなる。符号19の部材は、ガラスランである。
【0024】
なお、ドアFDの周縁のボディ1側は、図3に示すように、インナパネル2とアウタパネル3とを配設させて構成され、さらに、そのボディ1側には、ドアFDの外周縁をシールするウェザストリップ5が配設されている。ウェザストリップ5は、ドアFDとボディ1との内周側のシール部位を形成するもので、ドアFDを閉めた際のドアFDの外周縁の全周付近に配設されており、ドアFDを閉めた際、ガーニッシュ21における車内側Iに突出した頂部21aや、ドアFDにおけるガーニッシュ21から離れた下部側の前縁・下縁・後縁に、圧接されることとなる。
【0025】
また、ドアフレーム11の下縁部16には、図4〜6に示すように、上縁側に、インナパネル11cに固着されて、車内側Iに延びる板金製のブラケット17が配設されている。このブラケット17には、車内側Iに延びて窓WFの下縁に沿って前後方向に配設される横板部17aが形成され、さらに、横板部17aの車内側Iの端部には、上方に延びる縦板部17bが形成されている。横板部17a上には、車両後部側に、折り畳まれた遮蔽材38の後述する下縁側収納部位46が収納されるとともに、車両前部側に、後述するガイドレール58が、固着されている。縦板部17bは、ドアトリム30(アッパトリム31)の車外側Oの面に設けられた複数のリブ33の凹溝33cに、下方から嵌め込まれている。
【0026】
さらに、ドアフレーム下縁部16の車内側Iの面には、遮蔽材38の繰り出し手段としてのプリテンショナー52の本体53が、取り付けられている(図2参照)。
【0027】
さらにまた、下縁部16の上端付近における車両の前後方向の両端部には、図2・5に示すように、ドアトリム30の後述するアッパトリム31をクリップ32a止めするための係止孔16aが、クリップ32aに対応して、四箇所に形成されている。
【0028】
ドアフレームガーニッシュ21は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂製として、窓WFの周縁における上縁側の上縁部22と、窓WFの周縁における前後両側で略上下方向に配置される前・後縦縁部23・24と、を備えて、車内側Iから見て、略逆U字形状に、形成されている。そして、上縁部22・前縦縁部23・後縦縁部24は、窓WFの周縁におけるドアフレーム11の上縁部12・前縦縁部13・後縦縁部14の車内側Iに嵌合可能な断面略U字形状として、窓WF周縁の各上縁部12・前縦縁部13・後縦縁部14における車内側の内周側から外周側付近までを覆い可能に、形成されている(図3〜5参照)。
【0029】
後縦縁部24は、図3に示すように、窓WF側の内周側片部24aと、外周側壁部15dに当接する外周側片部24dと、内周側片部24a・外周側片部24dの車内側端相互を連結して、表裏をウェザストリップ5や連結壁部15cに当接させる連結片部24cと、を備えて構成されている。なお、折り畳まれた遮蔽材38の縦縁側収納部位45は、ドアフレーム突出部15の内周側壁部15aとガーニッシュ後縦縁部24の内周側片部24aとの間に、収納されている。
【0030】
そして、収納された遮蔽材38を覆う内周側片部24aには、遮蔽材38の繰り出し時に、遮蔽材38に押されて開き可能な扉部25が、配設されている。扉部25は、薄肉のヒンジ部26を車内側端部(連結片部24c付近)に備えて、開き易く構成されている。また、扉部25の車外側Oの端部には、外周側片部24dに接近するように屈曲する係止爪部25aが形成され、この係止爪部25aは、後縦縁部24がドアフレーム突出部15に嵌合された際、ヒンジ部26を回転中心として扉部25を車外側Iに開き可能に、内周側壁部15aの車外側端部15bに、係止されることとなる。
【0031】
なお、後縦縁部24がドアフレーム突出部15に嵌合された際、後縦縁部24は、外周側片部24dが突出部15の外周側壁部15dに当接した状態で、係止爪部25aが内周側壁部15aの車外側端部15bに係止されることから、ドアフレーム突出部15から、車内側I方向や車両前方側に移動し難い。ちなみに、後縦縁部24の車両後方側への移動は、折り畳まれた遮蔽材38を介在させて、突出部15の内周側壁部15aが規制することとなる。
【0032】
また、ヒンジ部26は、遮蔽材38が繰り出しを完了させて配置される位置(図3の二点鎖線参照)より、車内側Iに位置して、扉部25やガーニッシュ後縦縁部24自体が遮蔽材38と干渉しないように、配設されている。
【0033】
さらに、外周側片部24dには、ドアフレーム突出部15の各取付孔15eに対応して、挿通孔24eが、形成されている。そして、後縦縁部24は、各挿通孔24eを挿通させて取付孔15eに螺合させるねじ27を使用して、ドアフレーム突出部15の外周側壁部15dに、固着されている。
【0034】
なお、ガーニッシュ21は、ねじ27を利用する他、適宜、上縁部22や前縦縁部23も、図示しないねじ等を利用して、ドアフレーム11に取付可能に構成してもよい。
【0035】
ドアトリム30は、図2・4〜6に示すように、窓WFの下縁側におけるドアフレーム下縁部16の車内側Iを覆うアッパトリム31と、アッパトリム31の下方側のロアトリム36と、を備えて構成されている。
【0036】
アッパトリム31は、図4〜6に示すように、ポリオレフィン系やポリエステル系等の熱可塑性エラストマー製の基部31aと、基部31aの表面を覆うように基部31aに固着される軟質塩化ビニル等の合成樹脂やファブリック等からなる表皮層31bと、から構成されている。アッパトリム31は、上端側を、車外側Oに屈曲させるように、湾曲させて、形成されている。そして、上端の車外側Oの縁側には、遮蔽材38の後述する下縁側収納部位46に押されて上方側に開き可能な扉部34が、形成されている。扉部34の車内側Iの縁には、窓WFの下縁側に沿うように、アッパトリム31の全長にわたって、車両の前後方向に延びる薄肉のヒンジ部35が、配設されている。扉部34は、折り畳まれて収納された遮蔽材38の下縁側収納部位46の上方を覆うとともに、繰り出し手段51の駆動源としてのプリテンショナー52における牽引材先端54aの移動する軌跡の上方を覆っている。そして、牽引材先端54aの前進移動時(図1・2・9参照)、遮蔽材38の後述する斜辺部39が干渉して、扉部34が、ヒンジ部35を回転中心として、上方に押し開かれるとともに、さらに、車内側Iに開いて、その開いた開口に、展開した遮蔽材38の後述する下縁部40が、配置されることとなる。
【0037】
また、アッパトリム31における扉部34とヒンジ部35とを除いた本体部32には、車両の前後両端における車外側の面のそれぞれの下縁側近傍の二箇所に、車外側Oに延びるクリップ32aが、形成されている。これらのクリップ32aは、基部31aと一体的に形成されて、ドアフレーム11の下縁部16における各係止孔16aに挿入され、各係止孔16aの周縁を係止して、アッパトリム31の車両前後方向の移動と上方への移動を、規制している。
【0038】
さらに、本体部32の車外側Oの面には、図4〜6に示すように、略三角板形状の複数のリブ33が、扉部34の下方で、断続的に、形成されている。各リブ33の車外側Oの面33aは、ヒンジ部35の近傍で、かつ、ヒンジ部35より車内側Iの位置で、上下方向に配設されている。そして、各リブ33の車外側面33aの近傍には、下面33bから上方に延びる凹溝33cが、形成されている。各凹溝33cには、ブラケット17の縦板部17bが嵌合されている。アッパトリム32の本体部32は、凹溝33cの上方の底面33dが、縦板部17bの上端の支持面17cに当接支持されることにより、下方への移動を規制されることとなる。また、本体部32は、凹溝33cの内周面の車外側Oの側面33eが、縦板部17bの車外側Oの係止面17dに規制されて、車内側Iへの移動が規制されることとなる。
【0039】
なお、実施形態の場合、扉部34の車外側Oの先端部34aは、ドアフレーム下縁部16の上端部16b上に、載置された状態としている。
【0040】
ロアトリム36は、ポリプロピレン等の合成樹脂製として、ドアフレーム11の下縁部16に対して、図示しないクリップ等を利用して、取り付けられている。
【0041】
そして、遮蔽材38は、図1・2・9に示すように、窓WFを遮蔽可能なシート状として、可撓性を有したポリエステル糸やポリアミド糸等からなる布材等から形成されている。遮蔽材38は、繰り出し完了時の形状を、ガーニッシュ後縦縁部24の上下端付近に、上側頂点部位42・下側頂点部位43を配置させて、さらに、窓WF周縁の下縁側に沿って前方側へ延びる位置に、先端側頂点部位44を配置させるような、略三角板形状としている。換言すれば、遮蔽材38は、ガーニッシュ後縦縁部24に位置する頂点42・43間の縦縁部41と、上側頂点部位42と先端側頂点部位44とを結ぶ斜辺部39と、下側頂点部位43と先端側頂点部位44とを結ぶ下縁部40と、を有した略三角形板状としている。そして、上側と下側との頂点部位42・43が、それぞれ、ドアフレーム11の後縦縁部14の上下に固定され、先端側の頂点部位44が、繰り出し手段51の後述するガイドブロック57に連結されている。
【0042】
さらに、遮蔽材38は、窓WFを遮蔽する縁としての斜辺部39付近での乗員拘束性能を向上させるため、図8Aに示すように、繰り出し完了時の斜辺部39に生ずる斜辺部39に沿う方向のテンションを大きくできるように、斜辺部39が、非繰り出し時の平らに展開した長さ寸法L0より、繰り出し完了時の長さ寸法L1を長くするように、構成されている。実施形態の場合には、繰り出し完了時点での先端側頂点部位44と下側頂点部位43との配置位置に対応する下縁部40の長さ寸法LDと、繰り出し完了時点での上側頂点部位42と下側頂点部位43との配置位置に対応した長さ寸法LVと、を確保した状態で、繰り出し完了時点での下縁部40と縦縁部41との交差角度α1より、小さな交差角度α0として、非繰り出し時の平らにした斜辺部39の長さ寸法L0を、繰り出し完了時点での上側頂点部位42と先端側頂点部位44との配置位置に対応した斜辺部39の長さ寸法L1より、短い長さに設定して、遮蔽材38を製造している。
【0043】
そして、遮蔽材38は、図1・2に示すように、窓WFの周縁において、窓WFの車両後方側の下隅部Cを跨ぐように、縦縁側収納部位45と下縁側収納部位46とからなる逆L字形状に、折り畳まれて収納されている。具体的には、遮蔽材38は、縦縁側収納部位45が、ドアフレーム11の後縦縁部14における突出部15の内周側壁部15aとドアフレームガーニッシュ21の後縦縁部24における内周側片部24aとの間に折り畳まれて収納され、下縁側収納部位46が、ドアフレーム11の下縁部16(ブラケット17の横板部17a)とドアトリム30のアッパトリム31との間に、折り畳まれて収納されている。
【0044】
さらに、実施形態では、上側・下側頂点部位42・43は、図7に示すように、それぞれ、取付孔42a・43aを備えて構成されている。そして、各取付孔42a・43aの周縁に当板48・48が取り付けられて、各取付孔42a・43aを挿通させて各取付孔14a・14b(ナット14c)に螺合させる取付ボルト49を利用して、上側・下側頂点部位42・43が、ドアフレーム11の後縦縁部14の上下に固定されている。
【0045】
先端側頂点部位44は、図5に示すように、取付ブラケット59が固着され、ボルト・ナット(図符号省略)を利用して、繰り出し手段51のガイドブロック57に連結されている。
【0046】
また、遮蔽材38の収納時における折り畳みは、図8に示すように、平らに展開した状態から、窓WFの周縁に固定されることとなる縦縁部41の距離を変えないように、すなわち、斜辺部39の上端側である上側頂点部位42と下隅部C側の下側頂点部位43との距離LVを変えないように、上方側より下縁側の折幅を大きくしつつ斜辺部39側を縦縁部41側に接近させるようにして、折り畳んでいる。実施形態の場合には、平らに展開した状態における遮蔽材38の上側頂点部位42を扇の中心として、上側頂点部位42側より下縁部40側の折幅を広くするような扇折りとしている。
【0047】
遮蔽材38の繰り出し手段51は、遮蔽材38とプリテンショナー52の牽引材54とを連結する連結部材としてのガイドブロック57と、ガイドブロック57を移動させる駆動源としてのプリテンショナー52と、ガイドブロック57の窓WF周縁の下縁側に沿って移動する際の案内を行なう案内部材としてのガイドレール58と、ガイドローラ55と、を備えて構成されている。
【0048】
プリテンショナー52は、ドアフレーム下縁部16の車内側Iに取り付けられて、ガイドブロック57に連結される可撓性を備えた牽引材54と、牽引材54を牽引する本体53と、を備えて構成されている。本体53は、インフレーターのガス圧を利用して牽引材54を牽引するシリンダタイプである。牽引材54は、ガイドブロック57の本体部57aに先端54aを連結させた状態で、ガイドレール58内に挿通されて、配設されている。また、本体53の上方には、牽引材54をガイドするガイドローラ55が、ドアフレーム下縁部16に固定されて、配設されている。
【0049】
ガイドブロック57は、ガイドレール58に摺動可能に嵌合される四角柱状の本体部57aと、本体部57aから上方に突出する連結部57bと、を備えて構成されている。そして、本体部57aの前面側に、牽引材54の先端54aが連結され、連結部57bに、先端側頂点部位44が連結されている。
【0050】
ガイドレール58は、プリテンショナー52の作動時に、ガイドブロック57の移動方向を中心軸とした周方向への回転を抑えて、摺動可能に案内するように、構成されている。すなわち、ガイドレール58は、ガイドブロック57の本体部57aを挿通可能に、本体部57aの断面形状より僅かに大きな内部空間を有した略四角筒状に形成されて、本体部57aの上下方向及び左右方向への移動を規制可能に、構成されている。また、ガイドレール58は、図1・2・5・9に示すように、ガイドブロック57の本体部57aを、遮蔽材38の折り畳み収納時の先端側頂点部位44の位置から、繰り出し完了時の先端側頂点部位44の位置まで、案内可能に、ドアフレーム11の下縁部16の車内側Iで、ブラケット17の横板部17a上に固着させて、配置されている。
【0051】
エアバッグ61は、図1・4・5・9に示すように、インフレーター68からの膨張用ガスを流入させて膨らむ袋状として、略長方形板状としている。エアバッグ61は、膨張用ガスを流入させて膨らむ本体部62と、本体部62に膨張用ガスを流入させる円筒状のガス流入部63と、を備えて構成されている。ガス流入部63は、本体部62の上部後側に配置されて、インフレーター68と接続されている。エアバッグ61の上端側には、ルーフサイドレール部RRにおけるボディ1側のインナパネル2に固定される複数の取付部64が配設されている。各取付部64には、図5に示すように、取付ブラケット65が固着され、取付ブラケット65ごと、各取付部64がインナパネル2にボルト66止めされている。
【0052】
そして、エアバッグ61は、各取付部64を利用して、展開膨張時の本体部62の上端62a側をインナパネル2に固定させているだけであって、展開膨張時の本体部下端62b側が、自由端として、窓WFと略直交する方向の車内側I方向や車外側O方向へ揺動可能として、配設されている。
【0053】
また、エアバッグ61は、下端62b側から上端62a側に蛇腹状に折り畳まれて、窓WFの周縁におけるルーフサイドレール部RRの車内側Iのルーフヘッドライニング8に、覆われて収納されている。ルーフヘッドライニング8は、合成樹脂製として、その下縁には、車内側Iに開き可能な扉部8aが配設されている。そして、展開膨張時、エアバッグ61は、扉部8aを押し開いて、下方へ突出し、乗員と遮蔽材38との間に配置されることとなる。
【0054】
なお、展開膨張時、エアバッグ61は、窓WFの後部車内側、センターピラー部CPの車内側におけるセンターピラーガーニッシュ9の上部側、及び、リヤドアRDの窓WRの前部車内側を覆うこととなる。
【0055】
さらに、実施形態の場合、エアバッグ61は、展開膨張完了時の窓WF側において、下端62bの略全長を、繰り出し完了時の遮蔽材38と水平方向で重ね可能に、配設されている(図9参照)。
【0056】
インフレーター68は、シリンダタイプとして、ルーフサイドレール部RRのインナパネル2に、取付ブラケット69に保持された状態で、取付ボルト70を利用して、取り付けられている。
【0057】
実施形態の乗員拘束装置Sの車両への搭載について述べると、まず、遮蔽材38を折り畳む。具体的には、平らに展開した状態の遮蔽材38を、図8のA・Bに示すように、上側頂点部位42を扇の中心とし、上側頂点部位42側より下縁部40側の折幅を広くして、斜辺部39を縦縁部41に接近させるように、扇折りする。ついで、図8のCに示すように、折り崩れ防止用の破断可能な複数のテープ材47によって、折り畳んだ遮蔽材38をくるんでおく。この折り畳み状態では、縦縁部41の位置する上側頂点部位42から下側頂点部位43までの折り畳み部位が、ドアフレーム後縦縁部14の内周側壁部15aとドアフレームガーニッシュ後縦縁部24の内周側片部24aとの間に収納される縦縁側収納部位45となり、下縁部40の位置する下側頂点部位43から先端側頂点部位44までの折り畳み部位が、ドアフレーム下縁部16とアッパトリム31との間に収納される下縁側収納部位46となる。なお、先端側・上側・下側頂点部位44・42・43には、予め、取付ブラケット59や当板48を固着させておく。
【0058】
また、ドアフレーム11の下縁部16の車内側Iの面に、プリテンショナー52、ガイドローラ55、及び、ガイドレール58を、取り付けておく。このとき、ガイドブロック57は、牽引材54の先端54aを連結させた状態で、予め、ガイドレール58内に、配置させておく。
【0059】
そして、上側・下側頂点部位42・43を、取付孔14a・14b(ナット14c)に螺合させる取付ボルト49を使用して、ドアフレーム後縦縁部14の上下に、取付固定するともに、ガイドレール58から突出しているガイドブロック57の連結部57bに、先端側頂点部位44を連結させる。この時、遮蔽材38の下縁側収納部位46は、ブラケット17の横板部17a上に載置する。
【0060】
ついで、ガーニッシュ21の上縁部22・前・後縦縁部23・24を、ドアフレームの上縁部12・前・後縦縁部13・14に嵌合させつつ、挿通孔24eを挿通させて取付孔15eに螺合させる各ねじ27を使用して、後縦縁部24の外周側片部24dをドアフレーム突出部15の外周側壁部15dに固定する。また、適宜、他の上縁部22や前縦縁部23を、図示しない箇所でねじ等を利用して、ドアFDのドアフレーム11に固定する。その後、各リブ33の凹溝33cにブラケット17の縦板部17bを嵌合させつつ、各クリップ32aを係止孔16aに挿入係止させ、ドアトリム30のアッパトリム31とロアトリム36とをドアフレーム下縁部16に取り付ければ、ドアFDの組立を完了させることができ、ドアFDをボディ1に取り付ければ、遮蔽材38と繰り出し手段51とを車両に搭載することができる。
【0061】
また、エアバッグ61の車両への搭載について述べれば、エアバッグ61を上端62a側に折り畳むとともに、折り崩れしないように、エアバッグ61を破断可能な図示しないテープ材でくるんでおく。ついで、エアバッグ61の各取付部64に取付ブラケット65を取り付けておくとともに、ガス流入部63をインフレーター68に接続させ、インフレーター68に取付ブラケット69を取り付けて、エアバッグ組付体を形成しておく。その後、各取付ブラケット65・69をインナパネル2にボルト66・70止めして、ルーフヘッドライニング8をインナパネル2に取り付ければ、エアバッグ61とインフレーター68とを車両に搭載することができる。そして、ドアFDを含めて、遮蔽材38、繰り出し手段51、エアバッグ61、及び、インフレーター68を、車両に取り付けることにより、乗員拘束装置Sが車両に搭載されることとなる。
【0062】
なお、ロールオーバセンサ72、側突センサ73、及び、制御装置74は、別途、車両の所定位置に取り付けておき、乗員拘束装置Sの車両への搭載時、繰り出し手段51やインフレーター68から延びる図示しないリード線を、制御装置74に結線させることとなる。
【0063】
そして、乗員拘束装置Sの車両への搭載後、制御装置74が、例えば、車両の転倒が予測されるロールオーバ検知信号をロールオーバセンサ72から入力すると、繰り出し手段51を作動させる。すると、プリテンショナー52の本体53が、牽引材54の先端54aに連結されたガイドブロック57を、ガイドレール58に沿って前方へ移動させるように牽引することから、遮蔽材38は、図2〜5の二点鎖線や図9の実線で示すように、折り畳まれた状態から、先端側頂点部位44が前方に移動して、ガーニッシュ後縦縁部24の扉部25を押し開くとともに、アッパトリム31の扉部34を上方へ押し開いて、窓WFを遮蔽するように、展開することとなる。
【0064】
また、制御装置74は、ロールオーバセンサ72からのロールオーバ検知信号を入力して、インフレーター68を作動させることから、インフレーター68から膨張用ガスが吐出されて、エアバッグ61は、本体部62内に膨張用ガスを流入させて膨張し、図示しないテープ材を破断させて、ルーフヘッドライニング8の扉部8aを押し開き、図9に示すように、遮蔽材38の車内側で、窓WFを遮蔽するように、下方へ展開膨張することとなる。
【0065】
なお、実施形態では、制御装置74が、側突センサ73からの側突検知信号を入力しても、上記と同様に、遮蔽材38とエアバッグ61とを展開させることとなる。
【0066】
そして、実施形態の乗員拘束装置Sでは、作動時、遮蔽材38が、ドアトリム30におけるアッパトリム31の遮蔽材38を覆っていた扉部34を押し開いて、上方に繰り出されることとなる。その際、遮蔽材38は、扉部34の下方におけるドアフレーム下縁部16のインナパネル11cから延びるブラケット17の横板部17a上に、予め、折り畳まれて収納されていることから、上方への繰り出し時、的確に、扉部34を押し開くことができて、円滑に、繰り出されることとなる。
【0067】
そして、ドアトリム30におけるアッパトリム31の上端側は、通常時、扉部34の開き時のヒンジ部35より車内側Iで、かつ、ヒンジ部35近傍の凹溝33cの底面33dが、横板部17aの車内側I端における縦板部17bの支持面17cに支持されて、下方への移動を規制されていることから、運転者等の肘等が載せられて、下方への押圧力F1(図4参照)を受けても、大きく変形することなく、安定して、その押圧荷重を受けることができる。
【0068】
すなわち、アッパトリム31の上端側が、ヒンジ部35から車内側Iに離れた部位で、ブラケット17の縦板部17bに支持されていれば、ヒンジ部35の部位が撓み易いことから、下方への押圧力F1を受ければ、ヒンジ部35付近が撓んで、大きく変形してしまう。
【0069】
また、アッパトリム31の上端側が、ヒンジ部35から車外側Oに離れた部位で、ブラケット17の縦板部17bに支持されていれば、横板部17a上に収納する遮蔽材38のスペースを、確保し難く、遮蔽材38とブラケット縦板部17bとの干渉が大きくなって、円滑な遮蔽材38の繰り出しを疎外してしまう。ちなみに、実施形態の場合には、ヒンジ部35近傍の車内側Iで、アッパトリム31を支持しているため、遮蔽材36(46)の収納スペースを極力大きく確保することができる。
【0070】
さらに、各リブ33の車外側面33aが、ヒンジ部35の近傍の車内側Iで上下方向に配置されているため、遮蔽材38(46)の上方への繰り出し時、的確に、扉部34に案内することもできる。
【0071】
したがって、実施形態の乗員拘束装置Sでは、遮蔽材38の円滑な繰り出しを確保して遮蔽材38を覆い可能なドアトリム30のアッパトリム31を、安定してドアフレーム11の下縁部16に支持させることができる。
【0072】
さらに、実施形態の場合には、横板部17aの車内側Iの端部に、上方へ延びて凹溝33cに係止される縦板部17bが設けられて、縦板部17bが、車外側Oの係止面17dを凹溝33c内周面の車外側Oの側面33eに当接させて、ドアトリム30におけるアッパトリム31の車内側Oへの移動を規制しているため、遮蔽材38の繰り出し時に開く扉部34が、車内側Iへの力F2をアッパトリム31における本体部32の上端側に作用させても、アッパトリム31が、縦板部17bによって、移動を規制される。すなわち、乗員拘束装置Sの作動時においても、ドアトリム30におけるアッパトリム32の上端側が、ドアフレーム下縁部16に安定して支持されることとなる。
【0073】
なお、実施形態では、凹溝33cを設けた各リブ33の車外側面33aが、ヒンジ部35の近傍の車内側Iで上下方向に配置されている。そのため、遮蔽材38(46)の上方への繰り出し時、的確に、扉部34に案内することもできる。
【0074】
また、実施形態の乗員拘束装置Sでは、窓WFの車内側Iで、遮蔽材38が窓WFを遮蔽し、遮蔽材38の車内側における乗員との間に、エアバッグ61が窓WFを遮蔽するように配置されて、乗員を、遮蔽材38とエアバッグ61とで的確に拘束することができる。
【0075】
そして、実施形態の乗員拘束装置Sでは、繰り出し手段51が、遮蔽材38を窓WF周縁の下縁側から実質的に上昇させるように、遮蔽材38との連結部材であるガイドブロック57を、ガイドレール58に案内させ、窓WF周縁の下縁側に沿わせて移動させていることから、窓WF周縁の後縦縁部24とアッパトリム30とに覆われて収納されていた遮蔽材38が、窓WF周縁の後下隅Cから、斜辺部39を斜め上方に繰り出すように、窓WFの車内側を遮蔽することとなる。そのため、乗員が車内側の窓WF周縁に寄りかかっていても、乗員を引き起こすように下方から干渉して、円滑に、遮蔽材39が繰り出されることとなる。
【0076】
なお、ブラケット17の縦板部17bが、ドアトリム30におけるアッパトリム31の車内側Iへの移動を規制可能に、アッパトリム31を係止する構成としては、図10に示すように、構成してもよい。図10に示すブラケット17Aには、縦板部17bに、略水平方向に貫通する係止孔17eが、車両の前後方向に沿って複数配設され、アッパトリム31Aの本体部32に、車外側Oに延びる複数のクリップ32bが形成されている。各クリップ32bは、各係止孔17eに車内側Iから挿通されて、車外側Oの係止孔17eの周縁を係止するものである。このような構成でも、縦板部17bが、係止孔17e周縁に係止されるクリップ32bを利用して、ドアトリム30におけるアッパトリム31Aを係止して、アッパトリム31Aの車内側Iへの移動を規制できることから、遮蔽材38の繰り出し時に開く扉部34が、車内側Iへの力F2をアッパトリム31Aの上端側に作用させても、アッパトリム31Aが、縦板部17bによって、移動を規制されることから、アッパトリム31Aの上端側が、ドアフレーム下縁部16に安定して支持されることとなる。
【0077】
ちなみに、上記の点を考慮しなければ、図11に示すように、リブ32を設けることなく、ブラケット17における横板部17aの車内側端部の縦板部17bが、単に、アッパトリム31Bの本体部32におけるヒンジ部35近傍の部位を、下方から支持するように、構成してもよい。このような構成でも、アッパトリム31Bは、ヒンジ部35近傍の部位が、横板部17aの車内側I端における縦板部17bの支持面17cに支持されて、下方への移動を規制されることから、運転者等の肘等が載せられて、下方への押圧力F1を受けても、大きく変形することなく、安定して、その押圧荷重を受けることができる。
【0078】
なお、ドアトリム30のヒンジ部35近傍を支持するブラケット17・17Aは、図例のように、扉部34下方の車両前後方向に沿うように、長く配設してもよいが、縦板部17bの支持部位に対応させて、車両前後方向に沿って断続的に、複数個、配設させるように構成してもよい。
【0079】
また、実施形態では、ドアトリム30をアッパトリム31とロアトリム36との二部品から構成した場合を示したが、アッパトリム31とロアトリム36とを一体化して、ドアトリム30を一部品から構成してもよい。
【0080】
さらに、実施形態では、遮蔽材38を配設させたドアとして、フロントドアFDを例示したが、本発明は、フロントドアFDに限らず、後席シートの側方のリヤドアRD等に、適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態の乗員拘束装置の車内側から見た正面図である。
【図2】同実施形態のドアの車内側から見た正面図である。
【図3】図1のIII−III部位の概略断面図である。
【図4】図1のIV−IV部位の概略断面図である。
【図5】図1のV−V部位の概略断面図である。
【図6】同実施形態のドアトリムにおけるアッパトリムとブラケットとの部分分解斜視図である。
【図7】図2のVII−VII部位の概略断面図である。
【図8】同実施形態の遮蔽材の折り畳み工程を説明する図である。
【図9】同実施形態の乗員拘束装置の作動時を示す車内側から見た正面図である。
【図10】同実施形態のブラケット縦板部によるアッパトリムの係止構造の変形例を示す断面図である。
【図11】同実施形態のブラケットによるアッパトリムの支持構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ボディ、
11…ドアフレーム、
11c…インナパネル、
16…下縁部、
17・17A…ブラケット、
17a…横板部、
17b…縦板部、
30…ドアトリム、
31・31A・31B…アッパトリム、
33…リブ、
33c…凹溝、
34…扉部、
35…ヒンジ部、
38…遮蔽材、
51…繰り出し手段、
52…(駆動源)プリテンショナー、
FD…フロントドア、
WF…窓、
I…車内側、
O…車外側、
S…乗員拘束装置。

Claims (2)

  1. 車両のドアの窓の周縁に配置されるドアフレームと、
    前記窓周縁の下縁側における前記ドアフレームの車内側を覆い、上端を車外側に屈曲させたドアトリムと、
    該ドアトリムに車内側を覆われて、折り畳まれて収納されるシート状の遮蔽材と、
    を備えて構成され、
    前記遮蔽材が、所定時、前記窓を遮蔽可能に、前記ドアトリムの一部を押し開いて上方へ繰り出される乗員拘束装置であって、
    前記窓周縁の下縁側の前記ドアフレームの部位に、車内側へ延びる横板部を有したブラケットが配設され、
    前記遮蔽材が、前記横板部上に、折り畳まれて収納され、
    前記ドアトリムが、上端の車外側の縁側に、前記遮蔽材に押されて上方側に開き可能な扉部を備えるとともに、
    前記ドアトリムにおける前記扉部の開き時のヒンジ部の近傍部位が、下方への移動を規制可能に、前記横板部の車内側の端部によって、支持されていることを特徴とする乗員拘束装置。
  2. 前記横板部の車内側端部が、上方へ延びる縦板部を備え、
    該縦板部が、前記ドアトリムの車内側への移動を規制可能に、前記ドアトリムを係止していること特徴とする請求項1に記載の乗員拘束装置。
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