JP2009190010A - 圧電ポンプを有する電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電ポンプからのエア雑音による音声記録時のS/N比の低下を防止または抑制する。
【解決手段】音声入力部(マイクロフォン30A)と、マイクロフォン30Aからの入力音声を記録する音声記録部(レコーダ40)と、圧電素子により空冷を行う圧電ポンプPZPと、圧電素子を駆動する駆動回路1と、これらの各部の動作を監視、制御する制御部(マイクロコンピュータ5)と、を有する。マイクロコンピュータ5は、監視している動作モードが、入力音声がレコーダ40で記録に用いられる「音声記録モード」の場合、駆動回路1を制御して、圧電ポンプPZPから外部に排出されるエアの流量を低下させ、音声記録を伴わない他のモードの場合、エアの流量を維持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電素子の振動により空気の移送を行うことによって内部の温度を下げる圧電ポンプを有する電子機器に関する。
液体の噴霧器や各種アクチュエータに好適な圧電素子の駆動回路が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
この駆動回路は、トランスの1次巻線にスイッチングのためのトランジスタを接続し、2次巻線に圧電素子を接続し、トランジスタのスイッチング動作により、圧電素子の駆動電圧を発生、制御する回路である。
また、圧電素子を用いた超音波モータの駆動回路として、1次側をトランジスタ等でスイッチングしても2次側に正弦波の駆動電圧を発生させるために、圧電素子と並列共振する共振回路を有する駆動回路が知られている(例えば特許文献3参照)。
特許第2618685号公報 特許第3115618号公報 特許第2976489号公報
ところで、電子機器の本体を小型化していくと、動作時の電力消費量が高い状態が続いた場合などでIC等から発生する熱が機器本体内に溜まってしまうため、本体が熱くなる。
電子機器では、内部温度上昇を抑えるための排熱装置としては、モータで羽を回して風を起こす空冷ファン装置が多く使用されている。
空冷ファン装置は、機器本体の空気取り入れ口の近くに配置されて、機器本体内部の空間に風を起こして循環させることで空冷効果を得るものである。
しかしながら、空冷ファン装置では、風を起こす時に発生させることができる圧力が低いため、風の通気抵抗を抑えるため、風が流れる経路を大きく確保する必要があったため、モバイル機器などの小型電子機器の空冷用途には不向きである。
上述した特許文献1〜3に記載の圧電素子の駆動回路は、このようなエアポンプ装置(以下、圧電ポンプという)に用いると、排気圧が非常に高く空冷効率が高い上、小型で低消費電力なため、特に小型で電池駆動のモバイル機器の空冷ポンプが実現できる。
一方で、圧電(エア)ポンプは排気圧が高いため機器筐体から外にエアを吐出する際にエア雑音(風切り音)が発生する。
音声を記録するためにマイクロフォン等の音声入力部を有する電子機器では、機器本体を小型化すればするほど、音声入力部(マイクロフォン)と風の排出孔の距離が近づくため、マイクロフォンで圧電(エア)ポンプからのエア雑音を拾ってしまい、これが雑音レベルを上げるため記録音声の信号対雑音比(S/N比)が低下する。
本発明は、音声記録のための音声入力部と空冷のための圧電ポンプとを有する電子機器において、圧電ポンプからのエア雑音による音声記録時のS/N比の低下を防止または抑制する電子機器を提案するものである。
本発明の一形態(第1形態)に関わる、圧電ポンプを有する電子機器は、音声入力部と、音声入力部からの入力音声を記録する音声記録部と、圧電素子により空冷を行う圧電ポンプと、前記圧電素子を駆動する駆動回路と、前記音声入力部、前記音声記録部および前記駆動回路の動作を監視、制御する制御回路と、を有し、前記制御回路は、監視している動作モードが、前記入力音声が前記音声記録部で記録に用いられる音声記録モードの場合、前記駆動回路を制御して、前記圧電ポンプから外部に排出されるエアの流量を低下させ、音声記録を伴わない他のモードの場合、前記エアの流量を維持する。
本発明の他の形態(第2形態)に関わる、圧電ポンプを有する電子機器は、上記第1形態において、前記入力音声のレベルを検出する音声検波回路と、前記制御回路は、前記圧電ポンプからのエアが外部に出力されるときに発生するエア雑音のレベルを前記流量に応じて記憶するメモリと、をさらに有し、前記制御回路は、前記流量に対応する前記エア雑音のレベルを前記メモリから読み出し、前記音声検波回路の出力から記録音がゼロと想定される周囲雑音のレベルを検出し、検出したエアと周囲の雑音レベル差から許容雑音マージンを求め、求めた許容雑音マージンが所定値未満の場合に、前記流量を低下する制御を実行し、前記許容雑音マージンが所定値以上の場合は現在の前記流量を維持する。
本発明の他の形態(第3形態)に関わる、圧電ポンプを有する電子機器は、上記第1形態において、前記駆動回路は、トランスと、入力される駆動パルス信号に基づいて前記トランスの1次側で電源電圧をスイッチング動作し、前記トランスの2次側に接続されている前記圧電素子に対し、前記駆動パルス信号のデューティ比に応じた駆動電圧を印加するスイッチ回路と、を有し、前記制御回路は、前記動作モードが前記音声記録モードの場合に、前記スイッチ回路を制御する駆動パルス信号のデューティ比を所定値から小さくし、前記他のモードの場合は前記デューティ比を前記所定値で維持して、前記駆動パルス信号を発生し、発生した駆動パルス信号を前記スイッチ回路に出力する。
本発明の他の形態(第4形態)に関わる、圧電ポンプを有する電子機器は、上記第3形態において、前記トランスの2次側に発生する前記駆動電圧を検出する検波回路を、さらに有し、前記制御回路は、前記検波回路の出力に基づいて、前記デューティ比を変更後の前記駆動電圧の振幅をモニタし、当該モニタした駆動電圧の振幅が、所望の値と異なる場合、前記デューティ比をさらに調整することが可能に構成されている。
本発明によれば、圧電ポンプからのエア雑音による音声記録時のS/N比の低下を防止または抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に関わる電子機器は、圧電素子を利用した圧電(エア)ポンプを空冷デバイスとして用いるもので、かつ、音声を外部から入力して記録できればよい。
圧電(エア)ポンプは、モバイル機器や据え置き機器におけるセット内温度上昇対策システムとして有用である。特にモバイル機器は、筐体が小型であるため、旧来のファン式の空冷装置が配置できない場合がある。
圧電ポンプは、小型でエアの排出圧がファン式では得られないほど高くできるという特徴を有するため、モバイル機器のセット内温度上昇対策システムとして特に有用である。
本実施形態に関わる電子機器は、静止画または動画を音声と共に記録するディジタルカメラ、携帯電話、音楽や映像の(録画)再生機、コンピュータ、その他のマルチメディア機器など、どのようなものでもよい。
図1に、本実施形態に関わる電子機器の回路ブロック図を示す。
図1に図解する電子機器100は、大別すると、空冷のための圧電ポンプPZPと、その駆動回路1と、音声入力処理部10と、音声の符号化と復号化を行う音声コーデック部(Vo.CODEC)20と、少なくとも1つの「音声入力部」としてのマイクロフォンと、「音声記録部」としてのレコーダ(Vo.REC)40と、メモリ50とを有する。
図1に示す例では、2つのマイクロフォン30A,30Bが設けられ、これに対応して音声入力処理部10の処理系統も2系統に分かれている。
音声入力処理部10は、マイクロフォン30Aからの音声を変倍可能に増幅するアンプ11Aと、アンプ11Aからの増幅後の音声をディジタルの音声データに変換するA/Dコンバータ12Aと、マイクロフォン30Bと、マイクロフォン30Bからの音声を変倍可能に増幅するアンプ11Bと、アンプ11Bからの増幅後の音声をディジタルの音声データに変換するA/Dコンバータ12Bとを有する。
レコーダ40は、音声コーデック部20により符号化された音声データを、不図示の記録媒体(ハードディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等)に記録するための機構や回路である。
メモリ50の機能は後述する。
駆動回路1は、電磁結合トランス2と、スイッチ回路(SW.C)3と、「制御回路」としてのマイクロコンピュータ(μC)5と、電磁結合トランス2の出力検波のための検波回路(V−DET)7と、マイクロフォン30Aからの音声レベルの検波のための音声検波回路9とを有する。
音声検波回路9は、アンプ9Aと、一定期間ごとにアンプ9Aの出力を積算する積分器9Bとを含む。
図2は、位相シフト回路6をさらに付加した場合の駆動回路1の主要部を示す回路ブロック図である。また、図3は、電磁結合トランス2、スイッチ回路3および検波回路7の、より詳細な構成例を示す回路図である。
以下、図1〜図3を参照して、駆動回路1の各構成を説明する。
電磁結合トランス2は、図3に示すように、1次巻線W1と2次巻線W2、ならびに、2つの巻線間に設けられた1以上の比透磁率をもつ磁性材2Aを有し、1次および2次巻線W1,W2は磁性材2Aによって電気的、磁気的に結合されている。電磁結合トランス2は、1次巻線W1と2次巻線W2の巻線数の比率(巻線比)が、所定の値に設定されている。
電磁結合トランス2の1次巻線W1にスイッチ回路3が接続され、電磁結合トランス2の2次巻線W2に圧電素子PZが接続されている。圧電素子PZは、図1の圧電ポンプPZPに内蔵された振動デバイスである。
図3は、いわゆる2スイッチ構成のスイッチ回路3を例示する。
図示例のスイッチ回路3は、それぞれトランジスタ等から形成される2つのスイッチSW1,SW2を有する。スイッチSW1,SW2は、それぞれ、操作片を2つの接点の何れかに切り替えるスイッチである。スイッチSW1の操作片は電源電圧Vccに接続され、スイッチSW2の操作片は電源電圧の基準となる電圧、例えば接地電圧GNDに接続されている。
スイッチSW1,SW2の各々は、1次巻線W1の一方端に接続される第1接点P1と、1次巻線W1の他方端に接続される第2接点P2とを有し、接点の切り替えを差動的に行う。図3に示すように、スイッチSW1の操作片が第1接点P1に接続されて電源電圧Vccの供給状態にあるときは、スイッチSW2の操作片が第2接点P2に接続されて接地電圧GNDの供給状態にある。逆に、スイッチSW1の操作片の接続先が第2接点P2に切り替えられて接地電圧GNDの供給状態に推移すると、これとほぼ同時に、スイッチSW2の操作片の接続先が第1接点P1に切り替えられて電源電圧Vccの供給状態に推移する。
このような2接点スイッチをトランジスタで実現する場合、スイッチ回路3は4つのトランジスタを、いわゆるHブリッジ構成で接続させるとよい。Hブリッジ構成は、例えば、スイッチSW1を差動的にオンとオフが動作する2つのPMOSトランジスタで形成し、スイッチSW2を差動的に動作する2つのNMOSトランジスタで形成することにより実現できる。
スイッチSW1,SW2の制御は、マイクロコンピュータ5から出力される、所定のデューティ比の駆動パルス信号DPSにより行われる。
ある駆動パルスがハイレベル(以下、“H”と表記)のときに、例えば図3に示すような接続状態となる。これにより、当該駆動パルスが“H”をとる短い期間だけ、1次巻線W1においてスイッチSW1側からスイッチSW2側に電流が流れる。この電流を、以下、「正電流I(+)」と表記する。駆動パルスがオフするローレベル(以下、“L”と表記)になると、スイッチSW1,SW2は共にオフして、1次巻線W1はハイインピーダンス状態となる。
次の駆動パルスが入力されると、スイッチ回路3は図3とは反対の接続状態となり、1次巻線W1に流れる電流の向きが反転する。このときの電流を、以下、「負電流I(-)」と表記する。駆動パルスがオフすると、スイッチSW1,SW2は共にオフして、1次巻線W1はハイインピーダンス状態となる。
以上の動作が繰り返されることにより、1次巻線W1に正電流I(+)と負電流I(-)が、それぞれ所定の短い時間だけ交互に流れ、正電流I(+)が流れる期間と負電流I(-)が流れる期間の間に、電流が流れない期間をもつ断続的な電流駆動が行われる。
なお、図3のように1つの駆動パルス信号DPSでスイッチ回路3を駆動する場合、スイッチ回路3内に、2つのスイッチSW1,SW2を、各入力パルスに対して交互に動作させる機能を回路的に実現するとよい。この機能をスイッチ回路3内で回路的に実現した場合、スイッチ回路3の規模が大きくなるため、この方法は余り現実的ではない。
そこで、本実施形態では、図2に示すように位相シフト回路6を設けている。
位相シフト回路6は、マイクロコンピュータ5から駆動パルス信号DPSを入力し、そのまま第1駆動パルス信号DPS1として出力するとともに、駆動パルス信号DPSの位相を180度シフトさせて第2駆動パルス信号DPS2を発生する。第1および第2駆動パルス信号DPS1,DPS2は、位相シフト回路6からスイッチ回路3にパラレルに出力される。
スイッチ回路3は、第1駆動パルス信号DPS1でスイッチSW1,SW2による正電流I(+)駆動を制御し、第2駆動パルス信号DPS2でスイッチSW1,SW2による負電流I(-)駆動を制御する。これにより、スイッチ回路3は簡単な回路で形成でき、上述したと同様に、1次巻線W1を正電流I(+)と負電流I(-)で交互に、かつ、断続的に電流駆動できる。
位相シフト回路6の機能を、マイクロコンピュータ5が有してもよい。また、上述したように、2つのスイッチSW1,スイッチSW2を、各入力パルスに対して交互に動作させる機能をスイッチ回路3内で回路的に実現してもよい。さらに、図3に示す駆動パルス信号DPSを、例えば接地電圧GNDなどの中間レベルを中心に、正側のパルスと負側のパルスが交互に断続的に出現する3値パルスに変更して、これによりスイッチ回路3を駆動してもよい。
これらの何れの場合でも位相シフト回路6は不要であり、よって位相シフト回路6は必須の構成ではない。
検波回路7は、電磁結合トランス2の2次巻線W2に出現する圧電素子PZの駆動電圧を検出する回路である。
検出回路構成は任意であるが、例えば図3に示すような簡単な半波整流回路で検波回路7を実現できる。
図3に示す検波回路7は、3つの抵抗R71〜R73、ダイオードD7およびキャパシタC7により構成されている。
2次巻線W2および圧電素子PZと並列に、抵抗R71とダイオードD7と抵抗R72の直列回路を接続し、抵抗R72と並列にキャパシタC7と抵抗R73を接続している。ダイオードD7のカソードから出力(検出電圧Vdet)が取り出される。
ダイオードD7のアノード電位がカソード電位よりある程度高いときはダイオードD7に順方向の電流が流れるため、この電流が流れる期間にキャパシタC7が充電され、検出電圧Vdetが出力に出現する。アノードとカソードの電位差が減少に転じると、大きな抵抗R73を介して非常にゆっくりとした放電が行われ、これによって検出電圧Vdetの波形が平滑化される(ほぼ一定となる)。この平滑化は、アノードとカソードの電位差が小さくなってダイオードD7に電流が流れなくなり、さらにアノードとカソードの電位が逆転してダイオードD7が逆バイアスされる期間中も続けられる。次に、カソード電位に対してアノード電位がある程度高い期間に再びなると、再度、キャパシタC73の充電が開始されるが、この2回目以降の充電は、その直前の平滑化時の放電による僅かな電位ドロップを補う程度である。
以後、同様にして平滑化と、平滑時の電位ドロップを補う程度の僅かな充電が繰り返されるため、検出電圧Vdetとして、ほぼ一定の直流に近い波形の電圧が得られる。検出電圧Vdetの大きさ(直流電圧レベル)は、2次巻線W2に出現する駆動電圧の振幅に比例している。
このようにして得られた検出電圧Vdetは、マイクロコンピュータ5に入力され、内部のA/Dコンバータで検出電位がディジタル値として読み取られる。
マイクロコンピュータ5は、駆動パルス信号DPSのデューティ比を制御することにより、電磁結合トランス2から出力される駆動電圧Vdを制御する機能を有する。
また、マイクロコンピュータ5は、図1に示す全ての構成を監視、制御する。マイクロコンピュータ5は、図1に示す「音声記録部」としてのレコーダ40が、「音声入力部」としてのマイクロフォン30A(および30B)からの音声を不図示の記録媒体に記録する「音声記録モード」と、その他のモードを監視し、制御(指示)する。その他のモードは音声記録を行わない全てのモードであり、例えば、「録画のみのモード」、音声や映像の「再生モード」、音声や映像データの外部や内部の他の記録媒体への「データ転送モード」、音声や映像データを外部から入力する「データ入力モード」、その他の「設定等のモード」などがある。
マイクロコンピュータ5は、動作モードが「音声記録モード」である場合、図1に示す圧電ポンプPZPのエア流量を、通常の所定値より低下させる機能を有する。この機能については後述するが、エア流量の制御は、駆動電圧Vdの制御を介して行われる。
以下では、まず、省電力駆動のための駆動電圧制御について詳しく説明し、この制御を前提としてエア流量の低下制御について説明する。
駆動電圧Vdを制御する機能は、図1に示す圧電ポンプPZPのエアの流量を制御するためにある。
この機能に関し、マイクロコンピュータ5は、例えばモードに応じて、圧電素子PZの駆動力を強める(または弱める)場合、所定の量だけ駆動パルス信号DPSのデューティ比を変化させる。このとき検波回路7を有することから、駆動パルス信号DPSのデューティ比を変化させた結果が、電磁結合トランス2の2次巻線W2に出現する駆動電圧Vdに正確に反映されたかをマイクロコンピュータ5が確認できる。マイクロコンピュータ5は、この確認の結果、デューティ比の変化が不十分あるいは過度に行われたことを知ることから、その知った情報を基に所望の駆動電圧Vdにするために駆動パルス信号DPSのデューティ比を微調整できる。
次に、省電力駆動に必須な共振周波数変更のための構成を説明する。
駆動パルス信号DPSにより制御されるスイッチ回路3は、電磁結合トランス2の1次巻線W1に電流を流すオン状態、電流を流さないオフ状態を、入力される上記駆動パルス信号DPSにより規定される所定の周波数で繰り返し1次巻線W1に設定するように動作する。このとき例えば、上記オン状態が駆動パルスのハイレベル(“H”)に、上記オフ状態が駆動パルスのローレベル(“L”)に対応する。
ここで電磁結合トランス2の1次側電流駆動の周波数(周期T)を電流駆動周波数と定義する。電流駆動周波数は、電磁結合トランス2の2次側で形成され圧電素子PZを含む共振回路の共振周波数に、望ましくは一致するように設定される。ここで電流駆動周波数が共振周波数と完全に一致しなくても動作は可能であるが、圧電素子PZの印加電圧波形を正弦波にして、効率良い駆動を行うには、電流駆動周波数が共振周波数と一致することが望ましい。
このための構成として、図3に示すように、リアクタンス素子4を電磁結合トランス2の2次巻線W2に並列接続している。
電磁結合トランス2の1次側の電流駆動を、上記オン状態とオフ状態を繰り返すことにより断続的に行うと、1次側のスイッチ回路3で消費される電力は、持続時間が短いパルス電流による電力消費の時間平均であるため、比較的小さくてすむ。
パルス電流が電磁結合トランス2の1次側に一度印加されると、2次側の共振回路の共振現象により、圧電素子PZに交流電圧(駆動電圧Vd)が印加され、そのままオフ状態に放置すると該交流電圧は次第に減衰する。この減衰は、共振回路(巻線回路)の銅損等でエネルギーが失われるため生じる。本実施形態では、望ましくは、電磁結合トランス2の2次側で圧電素子PZに与えられる交流電圧において正負のそれぞれで波高値が減衰する前の短い時間の間だけ、1次側から次のパルス電流によるエネルギー補充を行い、これが周期的に繰り返される。ただし、圧電素子PZに与えられる交流電圧がある程度減衰してから短い時間だけ周期的にエネルギー補充を行ってもよい。
本実施形態では、上記共振回路から外(例えばGND線)への放電経路がなく、実質的に外への放電は行われない。共振回路の銅損等でエネルギーが失われることを1次側からの間欠的な電流駆動で補うことは既に述べたが、そのエネルギー損失を全て1次側から必要最小限補う。
以上より、極めて効率的な動作が可能で、低消費電力である。
圧電素子PZは、用途に応じて等価的な容量値の大きさが決まり、マイクロコンピュータ5が発生する駆動パルス信号DPSの周波数(電流駆動周波数)を変更するだけでは、当該電流駆動周波数と、共振回路の共振周波数を一致させる、あるいは、ほぼ等しくすることは困難な場合がある。
そのため、電流駆動周波数と、各共振回路の共振周波数を一致させる、あるいは、ほぼ等しくするために、共振回路にリアクタンス素子4を追加している。リアクタンス素子4は、圧電素子PZの等価回路におけるキャパシタンス成分および電磁結合トランス2のインダクタンス成分と(電流)駆動周波数で並列共振する共振回路を構成している。
共振回路へのリアクタンス素子4の追加は、図3に示すように圧電素子PZと並列にコンデンサを接続することで達成される。あるいは、圧電素子PZと並列または直列にインダクタを接続してもよい。
つぎに、以上のように構成されている駆動回路1の動作を、図4〜図5を適宜参照しつつ説明する。
図4(A)〜図4(E)は、図3の回路の動作波形図である。図5は、圧電素子PZの等価回路図である。
圧電素子PZは、図5に示すように、直列接続の容量C1とインダクタンスL1と抵抗R1とを有するとともに、それらに並列な容量C0を有してなる等価回路として表すことができる。
このとき圧電素子PZ1の等価容量成分(主にC1)とリアクタンス素子4としての容量C(図3)との合成容量、ならびに、圧電素子PZの等価インダクタンス成分(L1)と第2巻線コイルW21との合成インダクタンスにより共振回路の共振周波数が決められる。
スイッチ回路3は、図2に示す位相シフト回路6から出力される第2駆動パルス信号DPS2が“L”で第1駆動パルス信号DPS1が“H”となると、図3に示すように、スイッチSW1が電源電圧Vccへの接続状態、スイッチSW2が接地電圧GNDへの接続状態となるため、正電流I(+)が1次巻線W1に流れる。
また、第1駆動パルス信号DPS1が“L”の状態で第2駆動パルス信号DPS2が“H”になると、向きが反対の負電流I(-)が1次巻線W1に流れる。
第1駆動パルス信号DPS1の“H”の期間は、図4(A)に示すように、一定の半周期T/2より短い時間(ON(+)で表示)だけ持続するパルスで規定され、このパルスが一定の周期Tで繰り返される。
第2駆動パルス信号DPS2の“H”の期間は、図4(B)に示すように、第1駆動パルス信号DPS1のパルスと180度位相が異なる同一周期Tのパルスの、短い持続時間(ON(-)で表示)により規定される。2つのパルスの持続時間(いわゆるパルス幅)は異なってもよいが、ここでは同じとする。
以下、第1駆動パルス信号DPS1のパルス持続時間を「正電流駆動時間、または、ON(+)時間」、第2駆動パルス信号DPS2のパルス持続時間を「負電流駆動時間、または、ON(-)時間」と称する。
ON(+)時間と次のON(-)時間との間、当該ON(-)時間と次のON(+)時間との間には、それぞれ、1次巻線W1に電流が流れない一定のオフ状態の期間が存在する。
オフ状態の期間は、図3に示すスイッチSW1,SW2が共にオフしていることから、1次巻線W1の両端からスイッチ回路3を見てハイインピーダンス状態となる。よって、オフ状態の期間にはトランジスタのオフリーク程度しか電流が流れないため、実質的に消費電力はゼロに等しい。
図4(C)は、正電流I(+)と負電流I(-)の大きさ(絶対値:|I|)を示す波形図である。
パルスをオンして電流が流れ始め、続いて飽和するが、図4(C)の例では、その飽和時点でパルスをオフするようにON(+)時間、ON(-)時間が決められている。また、未飽和領域では電流値が減少し、入力電力は低下する。一方、飽和後は、それ以上パルス幅を長くしても動作的に余り意味がなく、電力消費が増えるだけである。よって、ON(+)時間とON(-)時間をそれぞれ最大で電流飽和の時間付近に設定することが望ましい。
1次巻線W1の両端の電圧を、図3の接地電圧GNDへの接続が制御される端を基準とした電源電圧Vccへの接続が制御される端の電圧(1次側電圧Vi)と定義し、その波形を図4(D)に示す。
トランジスタのオン抵抗が無視できるとすると、ON(+)時間の1次側電圧Vi(+)、ON(-)時間の1次側電圧Vi(-)は、ともにほぼ電源電圧Vccの大きさ(例えば5[V]程度)となる。この間欠的な短い時間の電圧は、強制的に1次側の動作で1次巻線W1に設定される。一方、その間のオフ期間は1次巻線W1に対し1次側の電圧強制力が解除されるが、2次側の影響で共振回路の共振周波数に依存した電圧が1次側にも現れる。
1次側電圧Viと2次側電圧(駆動電圧Vd)の波高値の比率は、電磁結合トランス2の巻線比によって決められる。
この動作では、前述したように電流駆動周波数(1次側電圧Vi(+)とVi(-)の設定を繰り返す動作の周波数)と、共振回路の共振周波数がほぼ一致している場合、図4(D)のように1次側電圧Viの波形がほぼ正弦波となる。このため圧電素子の駆動がスムーズで効率的であり、望ましい。
完全に周波数が一致していない場合、間欠的な1次側の電圧設定時に1次側電圧Viの波形の不連続点が生じるが、動作周波数自体は1次側の電流駆動周波数で決まるため、一定の周波数で圧電素子を駆動すること自体は可能である。ただし、この場合、駆動のスムーズさは失われ、効率としても低下する。
図6(A)と図6(B)は、マイクロコンピュータ5が駆動パルス信号DPSのデューティ比を変化させたときの波形図である。図6では便宜上、第1駆動パルス信号DPS1、正電流I(+)および駆動電圧Vdの各波形のみを示す。
デューティ比(ON(+)/T)が小さい図6(A)の場合から、デューティ比(ON(+)/T)を大きくした図6(B)の場合、デューティ比が大きくなる分だけ駆動電圧Vdの波高値も大きくなることが分かる。
例えば、このようなデューティ比制御によって、駆動電圧Vdが変化し、その変化に応じて図1に示す圧電ポンプPZPの流量が変更される。
圧電ポンプPZPの流量は、圧電駆動の周波数変更でも変化する。ただし周波数制御は、直接的に流量制御のために行うのではなく、圧電駆動の効率化、即ち、より低消費電力で所望の流量を確保するために補助的に行われる。
つぎに、この周波数制御について簡単に説明する。
図7に、温度上昇による影響を示す。図7は、検波回路7から出力される検出電圧Vdetの周波数依存性のグラフである。
定常状態の温度、例えば室温(25度)では、マイクロコンピュータ5が出力する駆動パルス信号DPSの周波数fが上がると、一般的な傾向では、検出電圧Vdetでモニタされている電磁結合トランス2の出力電圧(駆動電圧Vd)の時間平均された振幅も上昇し、より大きな駆動力が圧電素子PZに与えられる。しかし、ある周波数f0より低い周波数領域では、リアクタンス素子4を含む電磁結合トランス2の2次側の共振回路において、インダクタンス成分より容量成分が支配的になることに起因して、周波数fの上昇とともに駆動電圧Vdの平均的振幅(検出電圧Vdet)も低下する。
よって、図7に示すように検出電圧Vdetの周波数依存特性のカーブは、周波数f0で最小の値をとる。この周波数f0は共振回路の共振周波数に対応しており、この周波数f0で駆動回路1は最も効率がよい省電力駆動を行う。
ところが、温度が上昇すると、図7に破線で示すカーブのように検出電圧Vdetの最小点(高効率ポイント)が低周波側にシフトする現象が観測される。
マイクロコンピュータ5は、温度検出回路8からの温度検出信号Stに基づいて、その温度変化分の周波数シフト量だけ電流駆動周波数を変化させるように、駆動パルス信号DPSの周期を変更する。このとき、電流駆動周波数の変化に適応して所望の駆動電圧Vdが得られるように、さらにデューティ比を調整してもよい。
図7の例で、温度が上昇することによって検出電圧Vdetが最小の周波数f0が、より低い周波数f1に変化したとする。
マイクロコンピュータ5は、周波数変化量Δf(=f0−f1)だけ電流駆動周波数が小さくなるように駆動パルス信号DPSの周期Tを大きくする制御を行う。
温度が低下する場合は、以上と逆の操作を行う。
この制御では、温度と制御量(周波数変化量Δf、または、制御目標の周期T等)との関係を、例えばメモリ50(図1参照)またはマイクロコンピュータ5自身がもつテーブルに記憶させておく必要がある。マイクロコンピュータ5は、このテーブルを参照して、検出温度から制御量を取得し、取得した制御量を用いて電流駆動周波数の変更を実行する。
このような駆動周波数制御を行えば、温度変化があっても、駆動回路1は最も効率的な省電力駆動を圧電素子PZに対して行うことが引き続き維持される。
これにより圧電ポンプPZPの流量を、省電力駆動で制御できる。
流量変更の必要性に関し、通常は、動作中に環境温度が上昇すると、より流量を上げて空冷能力を高めるために流量変更を行う。そのために環境温度の検出する検出素子を電子機器100内に設けてもよい。また、電源投入から時間が経つごとに流量を上げる制御もできる。さらに、各種処理回路の処理負担が大きいと予想される「記録モード」「再生モード」「データ転送モード」「データ入力モード」等では流量を上げ、「設定モード」では流量を下げるように制御してもよい。
これらの流量制御は、いずれも温度上昇に伴うものであるが、本実施形態では、この温度上昇に伴う流量制御とは独立に、または、付加して、別の観点による流量低下を実行する。
この別の観点とは、音声記録時のS/N比確保という観点である。より詳細には、圧電ポンプPZPがエアを排出するときの音(風切り音)が録音されて、これが雑音となって録音時のS/N比が低下することを防止または抑制するという観点である。
図8に、圧電ポンプの電子機器内配置を模式的に示す。
図8に図解する電子機器100は、その筐体100A内に、回路基板(複数でもよい)101を内蔵し、回路基板101に多数のICその他の回路部品102、電源制御部品103などが高密度で実装されている。これにより、図1に示す駆動回路1、音声入力処理部10、音声コーデック部20、レコーダ40およびメモリ50などが配置される。
電子機器100は、回路部品102や電源制御部品103などの全ての発熱部品からの放熱を効率的に集めることができる位置、大きさ、形状、材質の、ある程度遮蔽された空間を形成する集熱部104を有している。
集熱部104は、熱伝導率が高い材質から形成され集熱のためのフィン(不図示)を各部品の放熱部分に接触または近接するようにして配置して平成されている。集熱部104内の空間内のエアは、集熱部104のフィンや外壁を通して集められた熱により熱せられる。
筐体100Aの外面に、集熱部104内の空間に連通する吸気口100Bと排気口100Cが設けられている。
図9は、排気口100Cとマイクロフォン30Aとの配置例を示す斜視図である。
図8および図9に示す排気口100C、ならびに、吸気口100Bの径は数ミリと比較的小さくてよい。吸気口100Bおよび排気口100Cは、手のひらや指で完全には塞がれないように、一段窪んだ箇所や突起の根元などに位置させるなどの工夫がされることが望ましい。
但し、小型の電子機器では、図9に示すように、排気口100Cと、入力音声を取り込むマイクロフォン30Aとの距離(筐体表面の最短距離)Lが余り大きくとなれない場合がある。この場合、マイクロフォン30Aからの入力音声内に占める、前述したエア雑音のレベルが大きくなる。
図8に戻ると、集熱部104内に、周囲の空間からエアを吸引して排気口100Cに効率よく排気が可能な位置に、「ポンプ装置」としての圧電ポンプPZPが固定されている。
圧電ポンプPZPは、図2および図3に示す圧電素子PZを内蔵し、駆動回路1に接続されている。駆動回路1は回路基板101に実装される。
圧電ポンプPZPは、このような電子機器100の構造と、その構造内への配置によって、集熱部104内で風を起こし、IC等の発熱体からの熱を強制的にこの風によって放出するエア移送駆動源として機能する。
図10に、圧電ポンプPZPの組み立て図を示す。
図解する圧電ポンプPZPは、「圧電素子PZ」としての圧電体ユニット31、保護リング32、ダイヤフラム33、第1スペーサ34、中板35、第2スペーサ36、天板37を有する。
保護リング32は、例えばステンレス等の腐食に強く高剛性の材料からなり、内部空間を確保するリング形状に形成されている。保護リング32の内部に圧電体ユニット31が収容され、圧電体ユニット31の非振動部分が保護リング32に固定される。保護リング32に対し、ダイヤフラム33を挟んで第1スペーサ34が重ねられる。
第1スペーサ34は、例えばステンレス等の腐食に強く高剛性の材料からなり、内部空間がポンプ室34Aとなるようにリング形状に形成されている。
ダイヤフラム33は、圧電体ユニット31の圧電体が振動するのに合わせて振動する振動部材の一種であり、薄くて変形自在であるが強度的には強い材質が用いられる。またダイヤフラム33は、第1スペーサ34との接触面で気密性を高める役目もある。
中央に小さな連通口35Aが空けられた中板35が、第1スペーサ34の上面に重ねられて両者が接触面で気密性が高くなるように固着される。このためポンプ室34Aは、連通口35Aのみで外部に通じることになる。したがって、圧電体ユニット31の圧電体が振動しダイヤフラム33が上下運動すると、ポンプ室34Aの内部容積が拡大と縮小を繰り返すため、連通口35Aからエアが高速で出入りする。
中板35には、さらに、例えばステンレス等の腐食に強く高剛性の第2スペーサ36と天板37が、互いに密着面で気密性が高くなるように固着される。
第2スペーサ36は、例えば四方からエアの吸入経路を確保する内部の空間(4つの通路)が形成されている。4つの通路の先端はほぼ閉じられているが、小さい吸入口が開口している。また、天板37の中央にエアの吐出口37Aが開口している。これにより、吐出口37Aと連通口35Aに連通するベンチュリノズル部36Aが第2スペーサ36の中央部に形成される。
図11(A)および図11(B)は、圧電ポンプPZPの、エアの経路を示す概略断面図である。図11(A)は吸引時、図11(B)は吐出時を示す。
圧電体ユニット31によってゆっくりダイヤフラム33を上下させた場合、吸引によってポンプ室34Aの容積が大きくなり外部から図11(A)に示す経路でエアが入ってくる。また、吐出によってポンプ室34Aの容積が小さくなり内部のエアが、図11(B)のように連通口35A、ベンチュリノズル部36Aを通って吐出口37Aから勢いよく吐き出される。
この吸引と吐出を高速(周波数が20[kHz]またはそれ以上)で繰り返すと、吐出口37Aからはほぼ圧力が一定の連続エア流が噴出する動作となる。この高速駆動では、図11(A)のように吐出口37Aがエアの吸入口になることはなく、専ら吐き出し口として機能する。そのためエアの吸入は、図10に示す第2スペーサ36に形成されている四方の吸入経路の空間とその先端の小さな穴(吸入口)を通して行われる。
図11(C)は、冷却装置として好適な圧電ポンプPZPの概観と、動作時のエア経路を示す図である。
圧電ポンプPZPは、上面視が20[mm]程度、厚さが1[mm]程度の小型の空冷装置として用いることができる。駆動回路は既に説明した図3に示すものを使用し、20[VP-P]、20[kHz]駆動の場合、吐出口37Aから噴出する連続エア流の静圧が1〜数[Pa]が得られる。
以上のような構造を有し、作用を奏する圧電ポンプPZPは、図1に示すように駆動回路1と接続され、駆動回路1により駆動される。
このとき、図6を用いて説明したように、駆動パルス信号DPSのデューティ比に応じて駆動電圧Vdの振幅を変えて圧電ポンプPZPから排出される流量(時間当たりのエア移送量)を制御できる。
圧電ポンプPZPからの流量は、圧電振動素子(圧電体ユニット31)をベースとしているため、大きな駆動電圧Vdを圧電ポンプPZPに入力すれば、圧電ポンプPZP内部の圧電振動板が大きく振れるため、流量や背圧を多く確保することができる反面、消費電力は大きくなる。
また、小さな駆動電圧Vdを圧電ポンプPZPに入力すれば、圧電ポンプPZP内部の圧電振動板の振幅が減るため、流量や背圧は少なくなるが、小さい、細い風の通り道である風洞でも風の流れを十分確保できるだけの背圧を持っているため、消費電力を少なく抑えつつも、あるレベルの放熱の役割を持たせることは可能となる。
図12に、駆動電圧Vdの最大振幅をパラメータとした圧電ポンプから吐出されるエアの流量の背圧依存性を示す。
ここで「背圧」とは、図12における集熱部104の内圧に相当する。背圧が大きいと、いくら駆動電圧Vdを大きくしても所望の風量(圧電ポンプPZPからのエア流量)が得られないことが、図12から分かる。これは、外気からエアの供給量が多すぎて、圧電駆動効率が低下するためである。
また、駆動電圧Vdの振幅を大きくするほど流量も大きくできる。とくに駆動電圧Vdを20[VP-P]で背圧を0.5[kPa]程度以下にすると、流量が1[L/min]以上と、ファン式では得られないほど大きくなる。
図8の構造では吸気口100Bの径が比較的小さいため背圧は比較的小さく保てることから、冷却効率を高くできる。
なお、特別に吸気口100Bや排気口100Cを設けなくても、機器筐体の隙間からエアを出し入れするようにしても、集熱部104がある程度、気密性が保たれていれば背圧を小さくできる。ただし、集熱部104にエアの排出口、吸入口は必要である。
空冷システムへの適用においては、図2に示す第1および第2駆動パルス信号DPS1,DPS2のように、お互いに180°位相がずれている2相信号による駆動が望ましい。
マイクロコンピュータ5からの駆動パルス信号DPSによる単相信号駆動でも同様な効果が得られるが、駆動周波数によっては、単相信号駆動の場合、1周期時間で電磁結合トランス2の巻き線ロス等による損失が発生するので、駆動レベルが下がってしまうことがある。
このような場合、損失を防止し駆動波形を一定レベルに抑えるため、お互いが180°位相がずれている2相信号駆動方式の適用が望ましい。
圧電振動素子のようなリアクタンス負荷の場合、低電力駆動を実現するため、それに含まれる容量性リアクタンス、誘導性リアクタンスを打ち消しあうように駆動周波数を設定すれば、インピーダンスは純抵抗成分のみとなり、リアクタンス負荷の仕事量において効率が最大となる。
その意味で、共振回路の共振周波数での駆動が望ましい。よって、駆動周波数が共振周波数に制御しにくい場合、図3に示すようにリアクタンス素子4を設けることは有効である。また、電磁結合トランス2の1次側における電流駆動周波数を、2次側の共振回路の共振周波数に一致させることが望ましい。
とくに、環境によりセット使用状態が異なると、圧電ポンプPZPの負荷は絶えず変動している。このため、駆動周波数を固定化しておくと共振周波数にずれが生じ、有効電力のみならず、無効電力が発生し、圧電振動素子で風を発生させる効率が落ち、かつ圧電ポンプPZP自体も発熱してしまう。
環境変動要因として、環境温度による周波数特性のずれ(図12参照)は大きく、このずれを補正して常に最も効率が高い適な動作周波数を制御することは、省電力化において有効である。
このような圧電ポンプを用いた空冷でエア雑音の録音における影響を防止または低減するには、本実施形態では、マイクロコンピュータ5が監視している「音声記録モード」のみ、通常の制御値より流量が小さくなるように駆動パルス信号DPS(あるいは第1および第2駆動パルス信号DPS1,DPS2)のデューティ比を小さくする。
これにより音声記録時のS/N比が向上するという利益が得られる。
ただし、一律に流量を低下させると空冷という観点からは望ましくない。
そこで、以下に述べるような適応制御を行うと、空冷効率とS/N比のバランスとる意味で、より望ましい。
この、より望ましい制御では、マイクロコンピュータ5が許容雑音マージンKを求める。「許容雑音マージン」とは、周辺雑音中に圧電ポンプPZPから発せられる風切り音のエア雑音のレベルがどの程度まで大きい場合は許容されるかを示すパラメータである。許容雑音マージンKは、録音対象の音声信号レベルSが仮にゼロとしたときに(S=0)、マイクロフォン30Aから得られる入力音IVから検出できる。
具体的には、図1に示す音声検波回路9は、その積分器9Bによって所定時間間隔ごとに入力音IVの積算量を求めている。この積算量の入力値、即ちマイクロコンピュータ5でA/D変換後に得られた入力音レベルを同じ符号“IV”で示すと、入力音レベルIVは、音声信号レベルSと、周囲雑音レベルNaと、圧電ポンプPZPから発せられるエア雑音レベルNpとの積分値(または時間平均値)で表すことができる。
ここで、エア雑音レベルNpは、周囲雑音も記録対象の音声もない無音室で予め測定し、圧電ポンプPZPの流量との関係が求められ、この測定データ(流量とNpの関係)が図1に示すメモリ50に予め記憶されている。
S=0として、“Na≧Np+K”が成り立つように許容雑音マージンKが定義される。
ここで実際の使用時に音声信号レベルSがゼロまたはほぼゼロと見なされる場合がある。例えば、ある人の声を録音している場合は、音声中の単語、文節、文章などの間で音声が途切れる箇所があると、その箇所でS=0と見なせる。このようなS=0における入力音レベルIVの測定は、音声検波回路9が所定時間間隔で得ている入力音レベルIVが最低で、かつ、複数回出現する場合の当該最低レベルと見なすことができる。
あるいは、音楽などの連続した録音ではS=0が出現しない場合もあるが、それでも、長期間の検出によって最低レベルは分かり、この最低レベルをほぼS=0と見なすこともできる。
それ以外の大音量が長時間続く録音対象の場合、圧電ポンプPZPのエア雑音の影響は考慮しなくていいため、制御を中止する。
このようにして音声検波回路9を介してマイクロコンピュータ5が知りえた、S=0時の入力音レベルIVから、現在の流量に対応したエア雑音レベルNpを差し引けば、ほぼ周囲雑音レベルNaのレベルが推定できる。
マイクロコンピュータ5は、このようにして推定した周囲雑音レベルNaと、所定のエア雑音レベルNpとの差が、所定の許容雑音マージンK以上であるかを調べる。
その結果、周囲雑音レベルNaとエア雑音レベルNpの差が許容雑音マージンK以上あれば、マイクロコンピュータ5は、流量低下の必要はないと判断し、許容雑音マージンK未満であれば流量低下の必要があると判断する。
そして、その判断結果に応じて駆動回路1を制御し、圧電ポンプPZPの流量を所定ステップ下げる。下げた後に、もう一度、上記周囲雑音レベルNaの推定と、これとエア雑音レベルNpとの比較を行って、両者の差が許容雑音マージンK以上になれば制御を停止する。上記差が許容雑音マージンK未満であれば、同様な制御を、許容雑音マージンK以上の雑音レベル差が得られるまでさらに数回繰り返す。
図13に、制御の具体例を模式的なレベル表示により示す。図13(A)は周囲雑音レベルNaが比較的高い場合、図13(B)は、図13(A)と音声信号レベルSは同じで、より周囲雑音レベルNaが低い場合を示す。
図13では、圧電ポンプPZPの排気口100Cからのエア流量が1.0[L/min]の場合のエア雑音レベルを符号“Np(1L)”により示し、0.6[L/min]の場合のエア雑音レベルを符号“Np(0.6L)”により示している。
図13(A)の場合、周囲雑音レベルNaが高いため、そのレベルは“Np(1L)+K”よりさらに高い。よって、エア流量が1.0[L/min]でもエア雑音が入力音レベルIVに占める割合が低く、記録音声としては実質的に不都合がないと判断する。
これに対し、図13(B)の場合、エア流量が1.0[L/min]の場合、“Np(1L)+K”は周囲雑音レベルNaを超えてしまうため、エア雑音が相対的に大きく流量を低下する必要がある。流量が1.0[L/min]から0.6[L/min]に下げられると、“Np(1L)+K”は周囲雑音レベルNa未満となるため、エア雑音レベルNpが低くなるため記録音声としては実質的に不都合がない状態になる。
以上の制御を実行すると、空冷効率を必要最小限だけ低下させつつ、音声記録を可能な限り高音質で行うことが可能となる。
つぎに、実施形態に任意に組み合わせることが可能な変形例を説明する。
<変形例1>
電子機器100内に、記録対象の音声と雑音(エア雑音を含む)を分音声データ上で分離できる機能がある場合、その機能を利用して、S=0の雑音レベルの検出が可能である。例えば、ノイズリダクション機能がある場合、ノイズリダクションの前後の音声データを用いて音声と雑音との分離が可能である。
<変形例2>
図3に示すリアクタンス素子4は、電磁結合トランス2の1次側巻線W1に、1次巻線W1と並列接続することも可能である。
リアクタンス素子4の耐電圧仕様やリアクタンス値に応じて、リアクタンス素子4を接続する巻線側を、電磁結合トランス2の1次側と2次側の何れにするかを決定すればよい。
スイッチ回路3の構成は、2点切り替えの2つのスイッチ構成、これを4つのトランジスタにより実現したHブリッジ構成に限らず、1つのトランジスタ(および、逆流防止用のダイオード)による構成でもよい。この場合、2相信号駆動はできないため効率の点では低いが、スイッチ回路3が簡素化できる利点がある。
<変形例3>
周波数変更を、駆動パルスを所定の規則で周期的に停止させることで行ってもよい。この停止制御は、マイクロコンピュータ5が行うか、これとは別に、図1等に示す駆動回路1に停止制御回路を追加することで実現できる。
スイッチ回路3においてスイッチング動作が行われている期間において、任意の期間、駆動パルスのスイッチ回路3への入力を停止すると、共振回路(巻線回路)の銅損等で失われるエネルギーを電磁結合トランス2の1次側からの間欠的な電流駆動で補う動作が停止するため、停止期間が長いほど入力電力は下がる。このため圧電素子PZの振動エネルギーも低下する。つまり、停止制御を行うと、圧電素子PZの動作(振動エネルギー、あるいは、平均的な振動振幅)を、任意の期間、停止させることで調整することができる。
温度検出回路(不図示)を図1の構成に追加し、マイクロコンピュータ5等が、この温度検出回路からの温度検出信号に応じて、駆動パルス信号DPSの駆動パルスが出現する周期Tを、2T、3T、…と周期Tの倍数で変更可能に決定してよい。
パルス入力がない期間は、発振回路の共振周波数で駆動電圧Vdが変化するが、振幅は徐々に低下する。次の駆動パルスの入力によって駆動電圧Vdの振幅が回復する。駆動電圧Vdは、振幅の減衰と回復を繰り返す波形となるが圧電素子の駆動への影響はないか、または、軽微である。
変形例3では、駆動パルスを周期的、かつ、冷却対象の状態に適応して停止させることにより、圧電素子PZへの周期的な短時間の電力印加において電力印加の頻度が下がり、結果として、時間平均としての入力電力を必要量まで低下させることが可能となる。
<変形例4>
変形例4は、圧電素子の小型化に関する。
図3に示すスイッチ回路3をHブリッジ構成とする場合、2つのPMOSトランジスタと2つのNMOSトランジスタを組み合わせてブリッジ接続する。このような回路は、ディスクリートの電子部品を回路基板に実装させる回路である必要は必ずしもなく、何らかのIC内部に形成することができる。
電磁結合トランス2の1次巻線W1に流れる電流は数十[mA]のオーダーであるから、電磁結合トランス2の巻線の線径は太くする必要はなく、またコア内の磁束密度も大きくはないからコアの断面積も小さくすることができる。
近年では巻線をフィルムに配線パターンをメッキあるいは蒸着工程により形成したシート状巻線もあり、これらを積層化することで小型の多巻線トランスを形成することもできる。これにより小型の多巻線トランスが実現できる。
これにより、携帯機器に適応した、小型かつ低消費電力の圧電素子の駆動回路が実現できる。
以上の実施形態および変形例によれば、以下の利益が得られる。
「音声記録モード」のみ圧電ポンプPZPの流量を低下する制御によれば、圧電ポンプPZPの駆動に伴って発生する風切り音の録音への影響を排除または低減できる。
とくに、周囲雑音レベルNaを求めエア雑音レベルNpと比較する制御を行うと、必要な流量低下量が推定できるため、録音への実質的な影響がなくなる程度まで流量低下を行うことが可能となる。よって、空冷効率を余り損なうことなく、高品質な録音が可能となる。
その他の利益としては、駆動周波数を変えることができるため、省電力で効率のよい圧電ポンプ駆動が可能である。
圧電ポンプの空冷用途への適用は、電子機器100の小型化に寄与し、冷却効果も高いという利点がある。とくに背圧を低く保てる機器内部構造との組み合わせによって、冷却効率を最大化できる。
さらに、「制御回路」としてマイクロコンピュータ5を用いると、マイクロコンピュータ5によって制御されるスイッチ回路3のみで圧電素子駆動が可能である。
この点について、以下に説明する。
例えば特許文献1および特許文献2等に示す液体吸い上げ装置においては、トランスを用いて電力増幅し正弦波に波形整形した後、電圧と電流の位相を比較し制御して、圧電振動素子の駆動効率を高める回路が提案されている。
圧電振動素子のようなリアクタンス負荷の場合、それに含まれる容量性リアクタンス、誘導性リアクタンスを打ち消しあうように駆動周波数を設定すれば、インピーダンスは純抵抗成分のみとなり、リアクタンス負荷の仕事量において効率が最大となる。この周波数とは、共振周波数である。
温度変化があれば駆動電圧と駆動電流との位相差が変化する場合もあるため、温度変化があっても圧電素子駆動を最適に駆動できると考えられる。
しかしながら、上記位相を比較する回路では、電圧と電流の位相を把握し、圧電振動素子駆動の効率を高めるため位相比較器を設けるなどシステムを実現するためのハードウェア回路が複雑である。また、圧電振動素子の仕事量を可変するため、駆動スイッチ回路の入力側の信号を位相比較器からのコントロール信号を基に制御するハードウェア回路を搭載するなど、システムが複雑である。
これに対し、本実施形態では、トランスを用いた圧電素子のスイッチ回路3とマイクロコンピュータ5を使うことで、回路構成が簡素で、よりシンプルな制御ができる。圧電素子PZや圧電ポンプPZPを制御する方法として、機器内部に温度検出素子(不図示)を設け、温度検出素子からの情報により風の流量を柔軟に制御することが可能となるように、マイクロコンピュータ5を使用する。スイッチ回路3は簡単なスイッチ回路で構成し、その制御を、マイクロコンピュータ5が駆動電圧Vdのデューティ比を検出温度に応じて行うことで、回路の複雑化を防いでいる。
図8に示す構成では、吸気口100Bが手で塞がれて背圧が高くなり流量あるいは冷却効率が低下する可能性もあるが、このような場合でも、シンプルな制御による迅速なデューティ比制御によって所望の流量が得られるように駆動電圧Vdの振幅が変更できる。
吸気口100Bを設けない場合、吸気口100Bが手で塞がれて背圧が高くなるリスクが低減できる。また、セット外装に風の通り道などのために、大きな風洞を開けなくても良いので、概観も美しく保てる。この点は、大きな風洞を必要とするファン式の冷却装置に対しても大きな利点である。
実施形態に関わる電子機器の主要な構成を示す回路ブロック図である。 実施形態に関わる駆動回路の構成を示す回路ブロック図である。 実施形態に関わる、スイッチ回路や検波回路の、より詳細な構成例を示す回路図である。 図3に示す回路の動作波形図である。 圧電素子の等価回路図である。 実施形態に関わり、駆動デューティ比を変化させたときの動作波形図である。 実施形態に関わり、検出電圧の周波数依存性のグラフである。 実施形態に関わる電子機器の構造と圧電ポンプの配置を示す図である。 本発明の実施形態に関わる電子機器の簡略化された概観図である。 実施形態に関わる、空冷装置として用いる圧電ポンプの組立図である。 実施形態に関わる圧電ポンプのエア経路を示す断面図および斜視図である。 実施形態に関わり、駆動電圧の最大振幅をパラメータとした、圧電ポンプから吐出されるエアの流量の背圧依存性を示すグラフである。 本発明の実施形態に制御の具体例を、模式的なレベル表示により示す図である。
符号の説明
1…駆動回路、2…電磁結合トランス、3…スイッチ回路、4…リアクタンス素子、5…マイクロコンピュータ、6…位相シフト回路、7…検波回路、9…音声検波回路、9B…積分器、10…音声入力処理部、40…レコーダ、50…メモリ、PZ…圧電素子、PZP…圧電ポンプ、W1…1次巻線、W2…2次巻線、DPS…駆動パルス信号、Vd…駆動電圧、Vdet…検出電圧、IV…入力音レベル、S…音声信号レベル、Na…周囲雑音レベル、Np…エア雑音レベル、K…許容雑音マージン

Claims (4)

  1. 音声入力部と、
    音声入力部からの入力音声を記録する音声記録部と、
    圧電素子により空冷を行う圧電ポンプと、
    前記圧電素子を駆動する駆動回路と、
    前記音声入力部、前記音声記録部および前記駆動回路の動作を監視、制御する制御回路と、
    を有し、
    前記制御回路は、監視している動作モードが、前記入力音声が前記音声記録部で記録に用いられる音声記録モードの場合、前記駆動回路を制御して、前記圧電ポンプから外部に排出されるエアの流量を低下させ、音声記録を伴わない他のモードの場合、前記エアの流量を維持する、
    圧電ポンプを有する電子機器。
  2. 前記入力音声のレベルを検出する音声検波回路と、
    前記制御回路は、前記圧電ポンプからのエアが外部に出力されるときに発生するエア雑音のレベルを前記流量に応じて記憶するメモリと、
    をさらに有し、
    前記制御回路は、前記流量に対応する前記エア雑音のレベルを前記メモリから読み出し、前記音声検波回路の出力から記録音がゼロと想定される周囲雑音のレベルを検出し、検出したエアと周囲の雑音レベル差から許容雑音マージンを求め、求めた許容雑音マージンが所定値未満の場合に、前記流量を低下する制御を実行し、前記許容雑音マージンが所定値以上の場合は現在の前記流量を維持する
    請求項1に記載の圧電ポンプを有する電子機器。
  3. 前記駆動回路は、
    トランスと、
    入力される駆動パルス信号に基づいて前記トランスの1次側で電源電圧をスイッチング動作し、前記トランスの2次側に接続されている前記圧電素子に対し、前記駆動パルス信号のデューティ比に応じた駆動電圧を印加するスイッチ回路と、
    を有し、
    前記制御回路は、前記動作モードが前記音声記録モードの場合に、前記スイッチ回路を制御する駆動パルス信号のデューティ比を所定値から小さくし、前記他のモードの場合は前記デューティ比を前記所定値で維持して、前記駆動パルス信号を発生し、発生した駆動パルス信号を前記スイッチ回路に出力する
    請求項1に記載の圧電ポンプを有する電子機器。
  4. 前記トランスの2次側に発生する前記駆動電圧を検出する検波回路を、
    さらに有し、
    前記制御回路は、前記検波回路の出力に基づいて、前記デューティ比を変更後の前記駆動電圧の振幅をモニタし、当該モニタした駆動電圧の振幅が、所望の値と異なる場合、前記デューティ比をさらに調整することが可能に構成されている
    請求項3に記載の圧電ポンプを有する電子機器。
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