JP2009188433A - 窒化物系半導体素子の製造方法 - Google Patents

窒化物系半導体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】GaN系半導体ウエハをチップへと分断するための新たな方法を、GaN系素子の製造方法に対して提供すること。
【解決手段】ウエハー基板1の一方の面1a上に、分断後にGaN系素子として機能する素子部を形成し、ウエハー基板1の裏面1bの側または上面1aの側から、該基板の内部に集光点を合わせてレーザ光Lを照射し、分断予定ライン3に沿ってウエハー基板1の内部に、分断に利用可能な改質領域4を形成し、その後、ウエハー基板の他方の面を研削および/または研磨してその厚さを薄くし、先の領域4を利用してチップへと分断する。改質領域4は、基板を研削・研磨しても、除去されない深さに形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、窒化物系半導体素子の製造方法に関するものであり、特に、ウエハー基板などの大型の結晶基板上に窒化物系半導体層を形成した後、これを個々の素子へと分断するための技術に関する。
窒化物系半導体素子は、その素子構造の主要部分に窒化物系半導体を用いた素子であって、発光素子、受光素子、パワーデバイスなど、種々の素子が挙げられる。例えば、LED、LDなどの発光素子の場合、発光層に用いられる窒化物系半導体の組成を選択することによって、青色〜紫外に至る短波長光を発光させることが可能である。
窒化物系半導体とは、式AlInGa1-a-bN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦a+b≦1)で決定される3族窒化物からなる化合物半導体であって、例えば、GaN、InGaN、AlGaN、AlInGaN、AlN、InNなど、任意の組成のものが例示される。
以下、「窒化物系半導体」を「GaN系」と省略し、例えば「窒化物系半導体素子」であれば「GaN系素子」と省略して、従来技術および本発明を説明する。
GaN系素子の基本構造は、図5(b)のように、結晶基板100上に、p型、n型、i型などの必要な導電型のGaN系結晶層(図の例では層201〜205)を順次成長させて積層構造部200とした構造であって、これに電極P10、P20などの付帯部品がさらに付与される。図中、層101は、積層構造部の結晶性を向上させるためのバッファ層であって、基板、積層構造部のいずれに含めてもよく、またこれらとは別の緩衝層として見なしてもよい。
GaN系素子の一般的な量産プロセスでは、図5(a)に示すように、ウエハー基板上に、分断後に1つの素子として機能する素子部eをマトリクス状の配置パターンにて多数形成し、分断用ツールによって個々の素子へと分断する方法が取られる。
本明細書では、図5(a)、(b)に示すような、ウエハー結晶基板上に多数の素子部が配置された、分断前のウエハーサイズのものを「半導体ウエハー」と呼び、分断後の個々の素子を「チップ」と呼ぶ。
GaN系素子の製造において、半導体ウエハーをチップへ分断するための方法の1つとしてダイヤモンドスクライブが挙げられる(例えば、特許文献1)。
ダイヤモンドスクライブは、ダイヤモンド製ツールの先端で半導体ウエハーの分断予定ライン(図5(a)の破線300)をなぞって傷を入れ、その後、応力を加えることによって該傷から破断を発生させ、個々のチップへ分断する方法である。
ダイヤモンドスクライブの問題点は、ツールであるダイヤモンドの摩耗が激しく、コストが高くなることが挙げられる。また、ツールによる傷の入れ方が難しく、チップの外周(通常方形である)の四辺全てが所定の分断予定ラインに沿って割れた正常なチップを、歩留まり良く得ることが難しいという問題もある。特に、基板がサファイアである場合には、直交する格子状のパターンにスクライブし、立方体・直方体形状にチップを切り出す場合、一つの側面を劈開面(結晶構造に由来した割れ易い面)とすると、これに直交する他方の側面が劈開面ではなくなるため、分断予定ライン通りに割ることがより困難で、ひどい場合には電極形成部に達する割れの発生により多数のチップが使用不可能となることもあった。
また、半導体ウエハーをチップへ分断する他の方法として、レーザを用いるレーザスクライブやレーザ割断法が挙げられる(例えば、特許文献2)。
これらの方法では、半導体ウエハーの分断予定ラインをなぞってレーザ光を照射し、局所的に溶融させることによってウエハー表面に分断用の溝を形成し、その後、必要に応じて応力を加えることによって破断を発生させ、個々のチップへ分断する。
レーザ光を用いて分断する方法は、ダイヤモンドスクライブのように工具が激しく消耗しないという利点はあるが、高温に加熱することによって半導体ウエハーの表面を熱的に溶かすために、加熱された表面部分が茶色に変色するという問題がある。GaN系発光素子において、変色した部分が存在すると、その部分で光が吸収されるために、素子としての光取り出し効率が数%低下する。
レーザ光を用いる他の方法としては、ウエハー基板内部にレーザ光の集光点を合わせ、該内部に改質領域を形成して割るという方法が知られている(特許文献3、特許文献4)。以下、この分断方法を、「内部集光法」とも呼んで説明する。
内部集光法は、レーザ光を用いた分断方法の1つではあるが、加工対象物の内部に改質領域を形成することを特徴としており、レーザスクライブやレーザ割断法のように加工対象物の表面を溶かして分断用の溝を形成する方法とは異なっている。
特許第2780618号公報 特開平11−224866号公報 特開平11−163403号公報 特開2002−192370号公報 特開2003−63897号公報
GaN系素子の生産プロセスにおいては、GaN系結晶に対して、格子定数および熱膨張係数が良好に整合するウエハー基板の入手が困難であるため、現在、工業的にはサファイア、SiC、Si等、GaN系とは異種の材料からなるウエハー基板が用いられている。しかし、このような異種材料からなる基板上にGaN系結晶層を成長すると、成長過程や成長後の冷却過程で、格子不整合や熱膨張係数の差に起因して反りが発生する。また、GaN系結晶からなる基板を用いた場合であっても、基板とその上に成長するGaN系結晶の間で組成が同じでないと、同様の理由から反りが発生する。
ウエハー基板上にGaN系結晶層を成長させた時に生じる反りは、素子に必要な構造を形成する際のフォトリソグラフィ工程等における位置合わせや、半導体ウエハーをチップに分断する素子分離工程における位置合わせ等に悪影響を与える。
このような反りは、厚さ300〜500μmのウエハー基板上に、厚さ数μm〜数十μm程度のGaN系結晶層を成長する場合のような、GaN系半導体ウエハーの製造における典型的な場合においても発生する。
反り抑止の観点からは、剛性が高くて反り難い、厚いウエハー基板を用いることが好ましい。
しかし、ダイヤモンドスクライブやレーザスクライブでは、ウエハー基板を厚くするに従って切断が難しくなる。特に、汎用されているサファイア基板やSiC基板は、材料が硬いためにこの問題が顕著に現われる。
また、サファイア基板上にGaN系結晶層を成長させ素子とする場合には、互いの結晶軸の方向が、c軸を中心として回転方向に60度ずれた関係となり、かつ六方晶であるため、方形チップとなるように切断することは、より困難である。
そのため、基板を研削および/または研磨して、厚さを100μm〜200μm程度まで薄くしていたが、これらの分断方法ではウエハー基板表面に分断用の溝を形成する関係から、研磨を先に行う必要があった。
しかし、研磨してウエハー基板を薄くすると剛性が低下するため、残留していた歪の影響で反りが増大し、その後の分断工程における位置合わせやレーザ照射の焦点合わせが困難になり、素子分離の歩留りが低下するという問題があることが分かった。また、レーザ割断法においても、ウエハー基板が厚いと、溝を深く形成しなくてはならず、製造効率やコストの面で問題があることから、研磨・研削との併用が好ましいが、その場合にも同様の問題が発生することが分かった。
一方、特許文献3または特許文献4に記載された内部集光法では、厚さ方向に複数の改質領域を形成することで、厚さの大きい加工対象物であっても切断が可能とされている。
しかし、内部集光法にも次のような問題があることが分かった。
(あ)内部集光法では分断予定ラインに沿ってレーザ光をスキャンして改質領域を形成するが、ウエハー基板が厚いと、分断予定ライン通りにブレーキングを行うために必要なレーザ光のパワーまたはスキャン回数が多くなり製造効率やコストの問題が生じる。
(い)厚いウエハー基板を分断するために照射するレーザ光のパワーを大きくする、あるいはスキャンを何度も行うと、レーザ光が入射する側の半導体ウェハー表面が変色したり、レーザ光の一部が直接、または各種界面での反射・散乱を経てGaN系層に到達し、GaN系層の変色や劣化を引き起こすという問題がある。また、SiC、Si、GaN等の半導体基板を用いた場合には、基板の半導体特性が劣化する可能性もある。
特に、サファイア、SiC、GaN等、GaN系結晶の成長に適したウエハー基板材料は非常に硬いために、上記(あ)の問題が顕著となる。更に、チップの設計寸法がウエハー基板の厚さに比して小さくなる程、割れを発生させるために必要な応力を改質領域に集中させることが困難となり、より分断が難しくなるという問題もある。
本発明の課題は、上記問題点を解消し、GaN系半導体ウエハをチップへと分断するための新たな方法を、GaN系素子の製造方法に対して提供することにある。
本発明は次の特徴を有するものである。
(1)(A)ウエハー基板の一方の面上に窒化物系半導体からなる積層構造部を形成し、分断後に素子となる部位に個々の素子に必要な構造を付与する工程と、
(B)ウエハー基板の一方の面側または他方の面側から、該ウエハー基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、下記(C)の工程の後もウエハー基板として残存する部分の内部に、分断に利用可能な改質領域を分断予定ラインに沿って形成する工程と、
(C)上記(A)、(B)の工程よりも後に、ウエハー基板の他方の面を研削および/または研磨してその厚さを薄くする工程とを、
有することを特徴とする、窒化物系半導体素子の製造方法。
(2)上記(C)の工程において、研削および/または研磨により、ウエハー基板の厚さを200μm以下とすることを特徴とする、上記(1)記載の製造方法。
(3)上記(B)の工程が、上記(A)の工程よりも後の工程であって、
上記(A)の工程では、素子となる部位同士の間に分断予定ラインに沿って帯状の分断シロを確保しておき、該分断シロの幅を、上記(B)の工程において照射されるレーザ光が積層構造部を通過するときの該レーザ光のビームの幅を包含し得る幅とし、かつ、
上記(B)の工程に先立って、分断シロにある積層構造部の少なくとも一部を除去しておくことを特徴とする、上記(1)記載の製造方法。
(4)上記(B)の工程においてレーザ光が入射するウエハー基板の表面または積層構造部の表面のうち、少なくとも、該レーザ光がその表面を通過する領域を、レーザ光照射に先立って鏡面としておくことを特徴とする、上記(1)記載の製造方法。
(5)ウエハー基板と積層構造部との間に屈折率界面が存在し、
該屈折率界面は、平坦な領域と凹凸を有する領域とからなり、該平坦な領域が、上記(B)の工程において照射されるレーザ光が通過する領域を包含するように形成されていることを特徴とする、上記(4)記載の製造方法。
(6)上記ウエハー基板が、結晶構造に由来して割れ易い方向と割れ難い方向を有するウエハー基板であり、
上記分断予定ラインが、該割れ易い方向と該割れ難い方向に沿って形成されており、
上記(B)の工程においてレーザ光を照射するに際し、少なくとも該割れ難い方向に沿って形成された分断予定ラインに対しては、基板の内部に合わせる集光点の深さを2以上変えてレーザ光を照射し、これによって、該分断予定ラインに沿って深さの異なる改質領域を形成することを特徴とする、上記(1)記載の製造方法。
(7)上記(C)の工程において、研削および/または研磨により、ウエハー基板の他方の面を粗面とすることを特徴とする、上記(1)記載の製造方法。
(8)窒化物系半導体が結晶成長し得るウエハー基板であって、当該ウエハー基板は、窒化物系半導体からなる積層構造部を形成し素子に必要な構造を付与しこれを分断して複数の素子を形成するための基礎基板として用いられ、
当該ウエハー基板の内部には、複数の素子へと分断する際の分断予定ラインに沿って、積層構造部を形成する側の面から当該ウエハー基板の厚さの30%以内の深さの位置に集光点を合わせて、当該ウエハー基板のいずれかの面の側からレーザ光が照射され、分断に利用可能な改質領域が形成されていることを特徴とする、ウエハー基板。
(9)上記積層構造部を形成する側の面から深さ100μm以内の位置に、上記改質領域が形成されている、上記(8)記載のウエハー基板。
(10)ウエハー基板の一方の面上に窒化物系半導体からなる積層構造部が形成されたウエハー状部材であって、当該ウエハー状部材は、これに素子として必要な構造をさらに付与し複数の素子へと分断するための部材として用いられ、
前記ウエハー基板の内部には、複数の素子へと分断する際の分断予定ラインに沿って、前記一方の面から当該ウエハー基板の厚さの30%以内の深さの位置に集光点を合わせて、当該ウエハー基板のいずれかの面の側からレーザ光が照射され、分断に利用可能な改質領域が形成されていることを特徴とする、ウエハー状部材。
(11)上記ウエハー基板の上記一方の面から深さ100μm以内の位置に、改質領域が形成されている、上記(10)記載のウエハー状部材。
本発明における上記(1)〜(7)の態様は、内部集光法によってウエハー基板の内部に改質領域を形成し、その後ウエハー基板の裏面を研削および/または研磨して半導体ウエハーの厚さを小さくするという特徴を有している。前記改質領域は、半導体ウエハーの厚さを小さくした後も、残存する位置に形成する。
また、本発明における上記(8)、(9)のウエハー基板、上記(10)、(11)のウエハー状部材は、いずれもGaN系半導体ウエハを形成し素子分断するために用いられる基礎基板・基礎部材である。これらは、後の素子分断の工程の前に、ウエハー基板の裏面を研削および/または研磨して半導体ウエハーの厚さを小さくすることを前提として形成されており、該研削・研磨が施された後でも、改質領域が基板内に残存するように、改質領域の形成位置が決定されている。
レーザスクライブ、レーザ割断、内部集光法など、レーザ光を用いた従来の分断方法では、レーザ照射工程の後でさらにウエハー基板を研削あるいは研磨するということは全くなかった。
また、本発明は、内部集光法を応用しているが、従来の内部集光法と比べて次の利点がある。
(い)研削・研磨によってウエハー基板を薄くした後で割れるように改質領域を形成すればよいので、研削・研磨工程で除去される部分には改質領域を形成しなくて良く、必要なレーザ光のパワーまたはスキャン回数が少なくて済み、消費エネルギーの面でも、加工時間の面でも効率が良い。またその結果、ウエハー基板表面やGaN系結晶層が受けるダメージも小さくなる。また、研削・研磨は、多数の素子が形成された基板、またはこれから形成される基板に対して、一括して処理を行う加工であることから、基板上の素子間の分断予定ラインの全てをなぞるレーザ光のスキャンに比べて効率が良い。
(ろ)研削・研磨によってウエハー基板を薄くするにつれて、反りは大きくなる。しかし、本発明では、研削・研磨工程の前に(即ち、反りが発生していない状態において)素子のプロセス(電極形成等)や、ウエハー基板内部の改質のためのレーザ照射を行うために、これらの工程での位置合わせ・焦点合わせの精度への悪影響は無く、高精度の加工が可能である。
(は)特に、サファイア、SiC、GaN等の硬い材料からなるウエハー基板では、厚さを200μm以下、望ましくは100μm以下としないと、たとえ内部集光法を用いても分断予定ライン通りの分断を高い歩留まりで行うことは困難であるが、本発明は研削・研磨を併用するためにそのような分断が可能でありながらも、研削・研磨前の基板厚が厚い状態で素子化プロセスやレーザ照射を行うために、反りの問題も小さい。
以上のように、本発明によって、従来の素子分断方法について列挙した上記問題が解消される。
本発明による製造方法の、(A)の工程を示す図である。 本発明による製造方法の、(B)、(C)の工程を示す図である。 本発明による製造方法における、レーザ光の照射と、積層構造部の除去とを説明する図である。 本発明による製造方法の他の態様を説明する図である。 従来技術による、GaN系半導体ウエハーからチップへの分断を説明するための図であって、GaN系半導体ウエハーを部分的に拡大して示した図である。図5(b)は、図5(a)のX−X断面図である。
以下に、GaN系発光素子の製造工程を例として用い、本発明を具体的に説明する。以下、ウエハー基板の表裏の主面のうち、窒化物系半導体からなる積層構造部を形成する側の面(結晶成長面)を「おもて面」、その反対側の面を「裏面」とも呼ぶ。
本発明の上記(1)の態様は、図1、図2に示すように、(A)、(B)、(C)の工程を有する。(A)、(B)の工程の順番はどちらが先であってもよく、また、(B)の工程を(A)の工程の途中に組み込んでもよい。図1、図2の例では、わかりやすく説明するために、(A)の工程が完全に終了した後で、(B)の工程を行う場合を示している。(C)の工程は、(A)、(B)よりも後である。
(C)の工程を加えることによって、上記したように、反りなくGaN系半導体ウエハーが形成できながら、チップへの分断が容易になり、全体としての生産効率も向上する。
先ず(A)の工程を説明する。
(A)の工程は、図1(a)に示すように、ウエハー基板1のおもて面1a上に窒化物系半導体からなる積層構造部2を形成し、さらに、図1(b)に示すように、分断後に素子となる部位e1〜e3に対して、電極など、個々の素子に必要な構造を付与する工程である。
ウエハー基板の材料は、GaN系結晶が成長し得るものであればよい。このような材料としては、例えば、サファイア(C面、A面、R面)、SiC(6H、4H、3C)、GaN、AlN、Si、スピネル、ZnO、GaAs、NGOなどが挙げられる。
ウエハー基板の厚さ(研削・研磨前)は、その上に成長しようとするGaN系結晶層の厚さにもよるが、反りの抑制の観点から300μm以上が好ましく、より好ましくは350μm以上、更に好ましくは400μm以上である。厚さの上限は、特に限定されないが、過度に厚いと除去すべき厚さも大きくなり、(C)の工程での研削・研磨工程の効率が悪くなる。この点から、研削・研磨前のウエハー基板の厚さは、1000μm以下が好ましく、より好ましくは700μm以下である。
ウエハー基板の厚さ、GaN系結晶層の厚さと、反りとの関係については、上記特許文献5を参照することができる。
ウエハー基板上に、GaN系結晶層からなる積層構造部を成長させる方法としては、HVPE法、MOVPE法、MBE法などが挙げられる。
ウエハー基板上に高品質なGaN系結晶層を成長させるために必要となる手法、構造、技術などは適宜用いてよい。例えば、図1(a)に示すように、ウエハー基板1と積層構造部2との間にバッファ層(特に、GaN系低温成長バッファ層)11を介在させる技術、結晶基板面にSiOマスクパターンや凹凸を形成し、GaN系結晶をラテラル成長やファセット成長させて転位密度を低下させる技術などが挙げられる。
積層構造部は、製造目的であるGaN系素子の機能部分を構成するように、ウエハー基板上にGaN系結晶層を順次エピタキシャル成長させたものであればよいが、目的に応じて、GaN系材料以外の材料からなる構造(SiOマスクパターンやストライプ構造形成用層など)を部分的に含んでいてもよいし、エピタキシャル成長ではない層を含んでいてもよい。
図1(a)の例では、積層構造部2は、下層側からコンタクト層(一般的には基板側がn型)21、クラッド層22、発光層23、クラッド層24、上部電極形成用のコンタクト層(一般的にはp型)25となっている。コンタクト層はクラッド層と兼用してもよく、発光層は、多重量子井戸構造のような積層構造となっていてもよい。また、必要に応じてさらなるGaN系結晶層が加えられてもよい。
図1(b)は、分断後に素子となる部位に個々の素子に必要な構造を付与する工程を示しており、電極用凹部を形成し、該凹部内に露出したコンタクト層21、および積層体の上面(通常、p型コンタクト層25上面)に、それぞれ電極P1、P2を形成している。
電極は、素子の種類、機能に応じて、オーミック電極やショットキー電極などであってよく、光透過性電極、クシ型電極、格子状電極、ドット状電極など種々の形態としてよい。これら細部の態様、形成方法については従来技術を参照してよく、詳しい説明は省略する。
次に、(B)の工程を説明する。
(B)の工程は、図2(a)に示すように、ウエハー基板1の内部に集光点を合わせてレーザ光Lを照射し、分断予定ライン3に沿ってウエハー基板1の内部に、分断に利用可能な改質領域4を形成する工程である。
ウエハー基板の内部の集光点の位置は、(C)の工程で行う研削・研磨後に残るウエハー基板の部分(「残存部分」)1dに改質領域4が生じるように定めればよい。集光点の位置は、研削・研磨によって削除される部分1cや、残存部分1dと削除部分1cとの境界面に合わせてもよいが、効果的な改質を得る点からは、残存部分1d内、特に残存部分の厚さの半分の位置に集光点を合わせることが好ましい。集光点の位置は、GaN系結晶層の存在等を考慮して、厚さ方向に適宜移動させてもよい。
前記(ろ)の効果を十分に得るには、残存部分の厚さがウエハー基板の厚さの50%以下となるように(C)の工程で研削・研磨を行うことが望ましい。その場合に、集光点の位置を残存部分の厚さの中央付近に位置させるには、集光点の位置(改質領域が形成される位置)を、おもて面からウエハー基板のもとの厚さの30%以内の深さとするのが好ましい。
また、後述の通り、集光点の深さを2以上としてもよいことから、集光点の深さの少なくともひとつを、おもて面からウエハー基板のもとの厚さの30%以内の深さにすることが好ましいともいえる。
特に、サファイア、SiC、GaN等の硬い基板の場合には、研磨・研削によって分断直前の基板の厚さを200μm以下、好ましくは100μm以下とするとよいことから、残存部分のおもて面から100μm以内、好ましくは50μm以内の深さに少なくとも1つ改質領域を形成することが、歩留まりよく分断ラインに沿って基板を分断するうえで望ましい。
上記(B)の工程において用いるレーザ加工方法は、ウエハー基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、分断予定ラインに沿って該内部に分断に利用可能な改質領域を形成し得るものであり、特許文献3、特許文献4に記載の方法、その他従来公知の方法を参照することができる。
例えば、特許文献4に記載の方法では、ウエハー基板の内部に集光点を合わせて、集光点におけるピークパワー密度が1×108(W/cm2)以上となる条件でレーザ光を照射する。これによって、ウエハー基板内部の集光点において多光子吸収現象が起こり、熱ひずみが誘起されたり、あるいは局所的加熱による溶融が生じる結果、分断に利用可能な改質領域が形成される。このときパルス幅を1μm以下とすると、多光子吸収を生じさせつつ対象物表面に余計なダメージを与えずに、内部のみに改質領域を形成することができる。この方法で用い得るレーザ光源としては、Nd:YAGレーザ、Nd:YVO4レーザ、Nd:YLFレーザやチタンサファイアレーザが好適であり、多光子吸収を起こさせることができるならパルスレーザでも連続波レーザでもよい。多光子吸収現象は、被照射材料のバンドギャップよりも照射レーザ光の光子エネルギー(振動数とプランク定数の積で表される)が小さい場合、即ち被照射材料が照射するレーザ光に対して透明であっても、上記のピークパワー密度条件が満たされれば発生する。例えば、波長:1064nm、レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm、発振形態:Qスイッチパルス、繰り返し周波数:100kHz、パルス幅:30ns、出力:約1mJ/パルス、レーザ光品質:TEM00、偏光特性:直線偏光のNd:YAGレーザを用い、レーザ光波長に対する透過率:60%の集光用レンズで集光することにより、多光子吸収現象を起こさせることが可能である。
特許文献4の方法は、基板によるバンドギャップ吸収が生じない波長のレーザ光を利用できることから、特に内部集光法に適している。基板によるバンドギャップ吸収が起こる波長のレーザ光であると、基板表面でその殆どが吸収される傾向がある。
レーザ光の照射によってウエハー基板の内部に形成される「分断に利用可能な改質領域」とは、少なくとも、(C)の工程による研削・研磨を行った後、半導体ウエハーに対して通常の半導体ウエハーのブレーキングに用いる方法で外力を印加したとき、その改質領域を起点として割れが発生して半導体ウエハーが分断に至る程度に、その機械的強度が低下された領域である。
具体的には、ひとつまたは複数のクラックを含む領域や、単結晶からなる基板材料が多結晶構造や非晶質構造、またはこれらの混在する構造に変化した領域が例示される。
ウエハー基板の厚さ方向についての改質領域の数は1箇所に限定されない。同じ分断予定ラインに対してウエハー基板内部の集光点の深さを2以上変えてレーザ光を照射し、改質領域を厚さ方向に複数箇所形成することによって、研削・研磨後の厚さが大きくても歩留まりよく分断予定ラインに沿って分断できるようになる。
図4の例では、(C)の工程の後で残存する部分において、集光点の深さを3種類変えてレーザ光を照射しており、分断予定ラインに沿って深さの異なる改質領域4a〜4cを形成している。同図では、ウエハー基板1のうち、(C)の工程において削除される部分は、ハッチングを施した部分1cである。
集光点の深さを変えてレーザ光を照射するに際しては、図4に示すように、第一番目の集光点の深さ4aにて分断予定ライン3に沿って照射し、次いで、第二番目の集光点の深さ4bにて、さらに、第三番目の集光点の深さ4cにて、それぞれ分断予定ライン3に沿って照射する手順が好ましい。レーザ光の照射の手順は、上記手順に限定されるものではなく、例えば、分断予定ライン3上のある位置において、第一番目の集光点の深さをその場で4a、4b、4cなどと変えてレーザ光照射し、次に分断予定ラインに沿って照射位置を移動させるという方法であってもよい。
上記(B)の工程では、ウエハー基板のどちらかの面側からレーザ光を照射すればよいが、集光点の深さ(照射側表面からの深さ)を深くする程、照射側表面を通過するレーザ光のビームの外径が大きくなる。従って、既にGaN系結晶層が形成されている場合には、GaN系結晶層を通過するレーザ光のビーム径をより小さくすることや、後述の分断シロの幅を狭くすることを考慮して、図2(a)に示すように、ウエハー基板1の裏面1b側からレーザ光を照射することが好ましい。
レーザ光のビームの外径を絞るほど、パワー密度が高くなって改質領域が形成され易いため、照射側表面を通過するレーザ光のビームの外径は15μm以下、特に5μm以下とすることが好ましい。但し、光学上の制約から、1μm程度が限界と考えられる。
(A)の工程よりも後に(B)の工程を行う場合、図2(a)のように、ウエハー基板1の裏面1b側からレーザ光Lを入射させることが好ましいが、おもて面側から積層構造部を通過するように入射させてもよい。
(A)の工程よりも先に(B)の工程を行う場合、即ち、ウエハー基板の段階において改質領域を形成する場合には、GaN系結晶層の形成に起因した反りが無いため、改質領域形成の精度を高くすることができる。
またこの場合、GaN系結晶層は、レーザ光照射よりも後で形成されるため、レーザ光のダメージを受けない。
ウエハー基板の段階において改質領域を形成する場合、その改質領域を含んだウエハー基板が、本発明による上記(8)のウエハー基板である。当該ウエハー基板の内部には、分断予定ラインに沿って、分断に利用可能な改質領域が形成されている。
該改質領域が形成される部位は、後の(C)の工程において研削・研磨が施されても、ウエハー基板として残存する部位である。
この場合の改質領域の位置・深さなどは、上記(B)の工程の説明で述べた集光点の位置と同様である。
また、(C)の工程を行う前の、改質領域を含んだウエハー基板と、GaN系結晶層とを有するウエハー状の部材が、本発明による上記(10)のウエハー状部材である。
当該ウエハー状部材に含まれるGaN系結晶層は、単純に積層されただけのものであっても、電極など素子として必要な構造を付与された段階のものであってもよい。
当該ウエハー状部材は、本発明の製造方法の工程の途中において得られる中間部材であると言える。従って、当該ウエハー状部材の製造方法は、本発明の製造方法の工程を参照してよく、(A)、(B)の工程の順番は限定されない。
本発明における好ましい態様の一例では、(A)の工程の後に(B)の工程を行い、かつ(B)の工程に先立って分断シロを形成する。
図1(b)に示すように、上記(A)の工程において分断後に素子となる部位同士の間に、分断予定ライン3に沿って帯状の分断シロ5を確保しておく。
分断シロ5の幅W1は、図3に示すように、上記(B)の工程において照射されるレーザ光Lが、積層構造部2を通過するときのビームの幅W2を包含し得る幅とする。そして、上記(B)の工程に先立って、分断シロ5の部分に対応する積層構造部を除去しておく。積層構造部の全体を除去してウエハー基板面が露出するようにすることが好ましいが、GaN系素子において電気的または光学的な機能を担う層まで、例えば発光素子であれば発光層まで、あるいはコンタクト層までを除去するのであってもよい。
「レーザ光が積層構造部を通過するときのビームの幅」とは、そのビームが通過する分断シロの幅の方向についての該ビームの外径であって、集光やレーザ光が通過する媒質の屈折率変動に起因してビーム径が変化する場合には、積層構造部を通過するときのビームの最大の幅を採用する。
図3のように積層構造部が除去されている場合でも、積層構造部が除去されず存在すると見なしてビーム幅を規定する。
レーザを用いる方法では、内部集光法に限らず、比較的大きなパワーで照射することから、照射側の表面に変色が生じたり、また、たとえ基板裏面側からレーザ光を照射したとしても、素子部にまで大きなエネルギーの光が到達してしまい、素子部であるGaN系結晶層が変色してしまう。
このような変色は、例えば、発光素子であれば光吸収という形で光取り出し効率に直接影響してこれを低下させるため問題が大きく、特にGaN系発光素子の場合には屈折率の大きいGaN系結晶層に光が閉じ込められ易いために、GaN系結晶層の変色は極めて問題が大きい。
このような問題に対して、上記(3)の態様とすることによって、基板裏面側、積層構造部側のいずれの側からのレーザ光照射であっても、分断シロとオーバラップする積層構造部は除去されているので、有害なレベルにまで変色した部分は実質的には生じない。
従って、分断によって得られたチップ中の積層構造部部分には、レーザによって有害なレベルに変色した部分が含まれない。
特に、GaN系結晶は屈折率が高いために、GaN系結晶層に達したレーザ光はGaN系結晶層中に閉じ込められて導波し易く、GaN系層が受けるダメージは予想外に広がる可能性がある。これを防ぐには、レーザ光照射前に上記の除去処理を行うことが望ましい。また、単に変色部を除くという意味では、レーザ光照射後に変色した部分を除去してもよい。
分断シロは、分断予定ラインの両側に等しい幅に広がるように、即ち、分断シロの中心線と分断予定ラインとが一致するように帯状に確保することが好ましい。また、レーザ光の照射角度、反射などの条件に応じて、分断シロの中心線を分断予定ラインから、ずらせてもよい。
分断シロの帯幅は、レーザ光のスポット径、集光用レンズの倍率、レーザ光が通過する基板材料の屈折率を考慮し、上記(B)の工程において照射されるレーザ光が積層構造部を通過するときのビーム幅(分断シロの帯幅方向についてのビームの幅)を包含し得る幅とすることが好ましい。分断シロの帯幅を過度に狭く取ると、レーザ光と積層構造部とがオーバラップし変色する部分が生じる。また、分断シロの帯幅を過度に広く取ると、1枚の半導体ウエハーから得られるチップの数が少なくなる。
分断時に改質領域を起点として発生する割れは、分岐や進行方向の変更をしながら進むので、ウエハー基板の横方向にも広がりをもって基板表面に達する。従って、分断シロの帯幅を適当に設けることによって、割れがGaN系結晶層内あるいはGaN系結晶層のうち素子機能を担う層内に入り込むことが抑制されるので、素子部が受ける影響をより低く押さえることができる。
これらの点から、分断シロの帯幅W1は、5〜30μm、特に10〜20μmが好ましい寸法である。
分断シロ部分に対応する積層構造部を除去する方法は限定されないが、エッチングが好ましく、ドライエッチングまたはウェットエッチングのいずれもが可能である。なかでも、分断シロとする部分に開口部を設けたエッチングマスクをフォトリソグラフィにより形成し、ドライエッチングにより開口部に露出したGaN系結晶層を除去するのが特に好ましいエッチング法である。
本発明における好ましい態様の一例では、レーザ光のビームが入射するために通過する表面の領域に関して、少なくとも該領域を鏡面としておく。
これによって、レーザ光が入射する面におけるレーザ光の散乱が抑制され、基板内部においてシャープに焦点を合わせることが可能となる。
ここでいう鏡面は、研磨加工によって細かい面粗度に仕上げることによって得られる鏡面研磨面、または、結晶を平坦に成長させることによって得られる結晶層上面の鏡面、または結晶をエッチングすることによって結晶層中に露出する鏡面状の表面のいずれであってもよい。
ウエハー基板として片面研磨基板(結晶成長面だけが鏡面研磨面とされた基板)を用いる場合、鏡面を通過させてレーザ光を基板内部に入射させるためには、次の手順が例示される。これらの例は、工程順序の組合わせの好ましい一例であって、ウエハー基板の鏡面研磨面または、GaN系結晶層の成長表面または、GaN系結晶層のエッチング表面からレーザ光を基板内部に入射させ得る手順であればよい。
(a)ウエハー基板の段階(即ち、(A)の工程の前)において、該基板の鏡面研磨面を通過させて、レーザ光を基板内部に入射させる。
(b)積層構造部を形成した段階(即ち、(A)の工程中において、各素子部の構造を完成させる前の単純な積層体の段階)において、平坦な鏡面として結晶成長したGaN系結晶層上面または、この結晶層中にドライエッチにより露出された鏡面状の結晶表面を通過させて、レーザ光を基板内部に入射させる。
(c)積層構造部を形成した段階または各素子部の構造を完成させた段階(即ち、(A)の工程中または工程後)において、レーザ照射する箇所のGaN系結晶層をドライエッチにより除去し、基板の鏡面を露出させ、そこからレーザ光を基板内部に入射させる。
(d)(A)の工程中または工程後において、ウエハー基板の裏面を研磨して鏡面とし、その裏面からレーザ光を基板内部に入射させる。
ウエハー基板として両面研磨済の基板を用いる場合は、上記(a)ではいずれの面からレーザ照射してもよく、また上記(d)ではウエハー基板の裏面の研磨が不要となる。
(A)の工程の後、即ち、GaN系結晶層が存在する状態で、(B)の工程を行う場合には、レーザ光の乱反射によってGaN系結晶層がダメージを受ける恐れがあるため、レーザ光の通り道には、平滑でない界面が存在しないことが好ましい。即ち、ウエハー基板または半導体ウエハーの表面のうち、少なくともレーザ光が通過する部分は鏡面であることが好ましく、レーザ光が通過するウエハー基板とGaN系結晶層との界面や、組成の異なるGaN系結晶層間の界面、といった表面以外の屈折率界面も平坦であることが好ましい。
レーザ照射により形成した改質部の視認が困難な場合には、後のプロセスでの位置合わせのために、マーカー(目印、位置標識)を設けることが好ましい。
後工程で基板はGaN系結晶層の成長温度である1000℃以上に加熱されることから、マーカーは、単純な着色ではなく、基板表面に立体的加工を施すことにより設けることが好ましい。立体的加工によるマーカーとしては、例えば、貫通孔、袋穴、溝・傷などの刻印が挙げられる。
マーカーは、位置合わせのし易さから、2箇所以上設けることが好ましい。
基板上面側から見たときのマーカーの形状は、特に限定されないが、位置合わせに都合の良い形状が好ましく、例えば十字形など、従来のフォトリソグラフィプロセスで用いられるフォトマスクの位置合わせに用いられているマーカーの形状を応用できる。
マーカーの形成方法としては、種々の公知の機械加工法が適用できる他、ドライエッチングなどが挙げられる。
マーカーを基板裏面に設けると、結晶成長への影響がなく、好ましい。
本発明における他の好ましい態様を説明する。
ラテラル成長やファセット成長を利用してGaN系結晶中の転位密度を低減するためには、基板の結晶成長面にドライエッチにより周期的な凹凸パターンを形成することが効果的である。該凹凸は矩形波状や三角波状の断面を有するものが転位密度の低減には効果的であって、一般的に凹凸の周期は1μm〜20μm程度、凹凸の段差は0.1μm〜10μm程度である。
このような凹凸は、LEDの場合には、ウエハー基板とGaN系結晶層との間の屈折率の異なる材料間の界面(「屈折率界面」という。)にさらに光散乱性を与える構造としても作用し、光取り出し効率を向上させる。
このような凹凸パターンは、(B)の工程において照射するレーザ光をも散乱させ、散乱したレーザ光が半導体層にダメージを与える恐れがある。
そこで、本発明における好ましい態様では、転位密度低減のために凹凸を形成するに際しては、分断ライン上(分断ラインを中心とするある幅を持った領域)には該凹凸を形成せずに平坦とし、レーザ光が凹凸が通過しない態様とする。
基板とGaN系結晶層の間の界面の他、屈折率の異なる異組成のGaN系結晶層の間に形成される屈折率界面についても同様である。
C面サファイア基板や6H−SiC基板などのように、結晶構造に由来して割れ易い方向と割れ難い方向とがあるウエハー基板を用いる場合、割れ難い方向については焦点深さを変えてレーザ光のスキャン回数をより多くし、基板厚さ方向に複数の改質領域を形成することが好ましい。これによって、割れ難い方向であっても割れ易くなる。
(C)の工程は、上記(A)、(B)の工程よりも後の工程であって、図2(a)に示すウエハー基板1の裏面を研削および/または研磨してハッチング部分1cを削除し、図2(b)に示すように、分断のために好適な特定の厚さへと薄くする工程である。
上記したように、(C)の工程を加えることによって、反りなくGaN系半導体ウエハーが形成できながら、チップへの分断が容易になり、全体としての生産効率も向上する。
(C)の工程で、チップ分断を歩留まり良く分断予定ラインに沿って行うための、好ましい研削・研磨後のウエハー基板厚さは200μm以下、より好ましくは100μm以下である。素子のサイズが大きくなると少々厚くても割れるようにはなるが、それでもサファイア、SiC、GaN等の硬いウエハー基板では、前記厚さ以下に薄くすることが望ましい。なお、50μm以下となるまで研削・研磨すると、研削・研磨の途中あるいはその後のプロセスで割れ易くなったり、チップ分断後の取り扱いが困難になる傾向がある。
上記(C)の工程に用いる研削や研磨には、従来公知の一般的な方法を用いればよい。
サファイア基板の研削・研磨については、特開2003−245847号公報「サファイアウエハーの加工方法及び電子装置の製造方法」、特開2000−68556号公報「窒化物半導体ウエハの研削装置及び研削方法」、特開平9−129928号公報「半導体装置及びその製造方法」、特開平11−45892号公報「半導体装置およびその製造方法」を参照してもよい。
本発明の他の好ましい態様では、(C)の工程でのウエハー基板裏面の研削・研磨において、該基板裏面を粗面状にする。
従来のダイヤモンドスクライブや、レーザを用いた分断方法においては、ウエハー基板を研削・研磨した後にスクライビングまたはレーザ照射を行う。その場合、半導体層へのダメージを小さくするために、スクライビングやレーザ照射を行う面は、ウエハー基板の裏面である。
その際の位置合わせや焦点合わせのために、ウエハー基板の裏面は鏡面である必要があった。その結果、最終的に半導体ウエハーを分断して得られるチップも、裏面が鏡面となっていた。そのため、基板裏面を下にしてチップをダイボンディングする場合には接着剤との接触面積が小さくなって接着強度が低下する傾向があり、また、チップが基板側を光出射側としてフリップチップ実装する発光ダイオードの場合には、GaN系結晶層内で発生して基板方向に伝播した光が、基板裏面で再びGaN系結晶層の方向に反射され易く、光取り出し効率が低下する傾向があった。
本発明では、ウエハー基板の研削・研磨((C)の工程)の方が、レーザ光照射((B)の工程)よりも後であるから、(C)の工程では、ウエハー基板の裏面を鏡面に仕上げる必要はない。
従って、チップ分断前にウエハー基板の裏面全体に対する粗面化加工を施すことができ、それによってウエハー基板上に多数形成された全ての素子に対して一括的に基板裏面の粗面化処理を施すことができる。
これに対して従来では、チップ分断の直前に行われるスクライブや、チップ分断工程そのものであるダイシングのときに、ウエハー基板の裏面が鏡面である必要があったので、本発明のように、分断前の素子に対して一括的に基板裏面の粗面化処理を施すことは困難であった。
ウエハー基板裏面の粗面化は、(C)の工程で表面を粗く仕上げることによっても良いし、あるいは、いったん鏡面研磨した後、マスクプロセスを用いたエッチング等により凹凸状のパターニングを行うことによっても良い。フリップチップ実装する発光ダイオードの場合、高低差が少なくとも発生される光の波長の4分の1以上であるような凹凸を有する粗面とすることが好ましい。また、この場合、凸部同士の間隔は0.5μm〜10μm程度が好ましい。
(C)の工程の後にチップへと分断する。
分断は、(B)の工程でウエハー基板の内部に形成した改質領域を起点として割れを生じさせて行う。この分断工程では、半導体ウエハーに外部から人為的な力を印加し、曲げ応力やせん断応力を作用させることによって分断すればよく、従来公知のブレーキングの方法、例えば加圧用のローラやニードルを用いる方法や、半導体ウエハーを三点支持しておいて加圧部材を作用させる方法を採用することができる。
実施例1
本実施例は、(A)の工程の後に(B)の工程を行って、実際にGaN系LED(近紫外発光素子)を製作した。また、本実施例では、(B)の工程におけるレーザ光の照射は、ウエハー基板の裏面側から行うものとした。
(A)の工程:ウエハー基板上への積層構造部の成長
直径2インチ、厚さ400μmの両面研磨C面サファイアウエハー基板を、MOVPE装置に装着し、水素雰囲気下で1100℃まで昇温し、サーマルエッチングを行った。
温度を300℃まで下げ、III族原料としてトリメチルアルミニウム(以下TMA)を
、N原料としてアンモニアを流し、厚さ15nmのAlN低温バッファ層を成長させた。
続いて温度を1000℃に昇温し、原料としてトリメチルガリウム(以下TMG)、アンモニアを流し、アンドープのGaN結晶層を2μm成長させた後、SiHを流し、Siドープのn型GaNコンタクト層を3μm成長させた。
続いて、温度を800℃に低下させた後、原料としてTMG、トリメチルインジウム(TMI)、NH、SiHを流し、Siを5×1017cm−3添加したGaN障壁層(厚さ10nm)と、InGaN井戸層(発光波長380nm、In組成は0.03、厚さ3nm)からなる6周期の多重量子井戸活性層(発光層)を形成した。
成長温度を1000℃に昇温後、原料としてTMG、TMA、NH、ドーパントとしてビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)を流し、厚さ30nmのp型AlGaNクラッド層、厚さ50nmのp型GaNコンタクト層を順に形成し、発光波長380nmの紫外LED構造を備えた半導体ウエハー(紫外LEDウエハー)とした。
形成すべき個々のチップの素子構造部分の設計上の外形寸法は、素子を上から見たとき、一辺300μmの正方形で、分断予定ラインの方向はサファイア基板の<1−100>方向および<11−20>方向とした。これらはサファイア基板面に平行で、相互に直交する方向である。
上記紫外LEDウエハーのp型GaNコンタクト層の上面に、厚さ50nmのロジウム電極を電子ビーム蒸着法およびフォトリソグラフィ技術を用いて格子状パターンに形成した。その後、ロジウム電極をも覆うように、コンタクト層の上面から250nmの厚さのアルミニウムからなる膜を形成した。その上にさらに、チタン膜(厚さ20nm)、次いで金膜(厚さ300nm)を形成した。
次に、部分的にドライエッチングを施し、p型GaNコンタクト層と発光層を一部除去し、n型GaNコンタクト層を露出させ、材料Ti、Alからなるn型オーミック電極(下部電極)を形成して、LED構造を形成した。
(分断シロの形成)
上記ドライエッチングの際、分断予定ラインを中心とする幅20μmの領域を分断シロとすることにし、この領域内についてもp型GaNコンタクト層と発光層を除去した。
(B)の工程:レーザ光照射
本実施例では、ウエハー基板の裏面を基準面として内部へ深さ350μmの部位に集光点を合わせ、かつ裏面の側からレーザ光を分断予定ラインに沿って照射し、分断に利用可能な改質領域を形成した。
レーザ光の照射に際しては、基本波長が1064nmであるパルス波型のYAGレーザ(パルスの繰り返し周波数20Hz、出力0.5W、レーザ光スポット径20μm)から出射されるレーザ光の3倍波(波長355nm)を用い、これを集光レンズによって上記目的の基板内部位に集光させた。
レーザ光照射後の紫外LEDウエハーを観察したところ、n型GaN層の表面が分断予定ラインに沿って茶色に変色していた。
(C)の工程:研磨
本実施例では、市販の研磨機を用い、ウエハー基板の厚さが100μmとなるように、ウエハー基板の裏面側を研磨した。この研磨によって、レーザ光照射で形成した改質領域の位置は、ウエハー基板の厚さ方向の中央部分である深さ50μmの部分に位置することになった。
ウエハー基板の研磨が終了した紫外LEDウエハーに対して市販のブレーキング装置を用いてチップへの分断を行った。得られたチップのうち、分断シロに沿って分断されているものを合格、分断シロの外で割れたり、チッピングが発生したものを不合格として、分断工程の合格品の割合(歩留り)を評価したところ90%であった。
得られたチップを電極パターンが形成されたセラミックパッケージ上にフリップチップ実装し、順方向電流が20mA流れるように電圧を印加して、その発光強度を積分球を用いて測定したところ、4mWであった。
この発光強度の値は、同じように分断シロを形成した後、従来のダイヤモンドスクライブによる方法で分断して得たチップと比べると、若干低い値であった。これは、分断シロにおいてGaN系結晶からなる層を全て除去しなかったために変色が生じたことが原因の1つとなっていると考えられる。
比較例1
上記実施例1において、(B)の工程(レーザ光照射)を行うことなく、(C)の工程(研磨)を行い、その後紫外LEDウエハーの基板側にダイヤモンドスクライブにより罫書き線を形成して、ローラー加圧によりチップへの分断を行った。
実施例1と同様の判定基準を用いた分断工程の歩留りは80%であった。
実施例2
本実施例では、(A)の工程に先立って(B)の工程を行ったこと以外は、実施例1と同様に紫外LEDのチップを作製した。
実施例1と同様の判定基準を用いた分断工程の歩留りは、実施例1と略同じであった。また、得られたチップを実施例1と同様に実装してその発光強度を測定したところ、4.5mWであった。この発光強度の増加は、(A)の工程に先立って(B)の工程を行ったために、GaN系結晶層の変色の問題が解決されたことが原因の1つになっていると考えられる。
実施例3
本実施例では、分断シロにおいてGaN系結晶層を全て除去したこと以外は、実施例1と同様に実施例1と同様に紫外LEDのチップを作製した。分断シロは(A)の工程においてp型GaNコンタクト層の上面にロジウム電極を形成する前にドライエッチングによりGaN系結晶層を除去することによって形成した。
分断によって得られたチップを観察したところ、GaN系結晶層からなる積層構造部には、レーザ光の照射による変色は無かった。
実施例1と同様の判定基準を用いた分断工程の歩留りは、実施例1と略同じであった。
また、得られたチップを実施例1と同様に実装してその発光強度を測定したところ、4.5mWであった。この発光強度の増加は、分断シロにおいてGaN系結晶層を全て除去したために、GaN系結晶層の変色の問題が解決されたことが原因の1つと考えられる。
実施例4
本実施例では、(B)の工程においてサファイア基板が割れ難い方向である<1−100>方向に平行な分断予定ラインのみ、集光点の深さを変えて2回レーザ光を照射した以外は、実施例3と同様に紫外LEDのチップを作製した。レーザ光の集光点の深さは370μmおよび330μmとし、深い方から順に照射した。
実施例1と同様の判定基準を用いたチップ分断時の歩留まりは92%となった。
実施例5
本実施例では、(C)の工程においてサファイア基板の裏面を、粗面に研磨した以外は、実施例4と同様に紫外LEDのチップを作製した。
研磨後の表面粗さを表面粗さ計にて調べたところ、凸状部の頂部と凹状部の最底部の高低差が1.5μm〜3μm程度、凸部同士の間隔が2μm〜3μm程度の凹凸が形成されていた。
得られたチップを実施例1と同様に実装してその発光強度を測定したところ、5mWであった。この発光強度の増加は、サファイア基板の裏面を粗面化したことで、光取り出し効率が向上し、発光強度が増加したことが原因と考えられる。
実施例6
本実施例では、(A)の工程で用いる基板のGaN系結晶層を成長する面に、分断予定ライン周辺を除いて、平行ストライプ状の凹凸を形成した。この凹凸は、これを埋め込んで成長するGaN系結晶の転位密度が低減するように作用するものである。
凹凸の形成は、先ず、フォトリソグラフィの方法を用いて基板表面上に幅1μmのストライプ状のエッチングマスクが間隔1μmで周期的に配列したパターンを形成した。このとき、分断予定ラインを中心とした幅20μmの領域は完全にエッチングマスクで覆い、後の工程でエッチングを受けないようにした。
次に、ドライエッチングによって基板が露出した部分に深さ1μmの溝を形成した。
この基板を用いて、実施例4と同様に紫外LEDのチップを作製した。但し、アンドープのGaN結晶層の成長時間は、平坦基板を用いた場合の4μmの成長に相当する時間として、凹部もGaN系結晶で埋まるようにした。
実施例1と同様の判定基準を用いたチップ分断時の歩留まりは90%となった。
本発明は、GaN系半導体素子の製造方法として好ましく、素子分離の際の歩留まりを向上させる。
1 ウエハー基板
2 積層構造部
3 分断予定ライン
4 改質領域
5 分断シロ
L レーザ光

Claims (8)

  1. (i)ウエハー基板の一方の面上に窒化物系半導体からなる積層構造部が形成されたウエハー状部材を準備する工程と、
    (ii)上記ウエハー状部材に、素子として必要な構造を付与する工程と、
    (iii)上記ウエハー基板の一方の面側または他方の面側から、該ウエハー基板の内部に集光点を合わせて、該ウエハー基板および窒化物系半導体によるバンドギャップ吸収が生じない波長のレーザ光を照射し、多光子吸収現象を起こさせることによって、該ウエハー基板の内部に分断に利用可能な改質領域を分断予定ラインに沿って形成する工程と、
    を有し、
    上記(ii)の工程では、素子となる部位同士の間に、上記(iii)の工程において照射するレーザ光が上記積層構造部を通過するときの該レーザ光のビームの幅を包含し得る幅を有する帯状の分断シロを、上記分断予定ラインに沿って確保し、かつ、上記(iii)の工程に先立って、上記分断シロ上に存在する上記積層構造部を除去することを特徴とする、
    半導体ウエハーの製造方法。
  2. 上記ウエハー基板がサファイア基板である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記レーザ光の光源が、Nd:YAGレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YLFレーザまたはチタンサファイアレーザである、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 半導体ウエハーの製造方法であって、
    当該製造方法は、第1の半導体ウエハーを準備する工程を有し、該第1の半導体ウエハーは、ウエハー基板と、その一方の面上に形成された窒化物系半導体からなる積層構造部と、分断後に素子となる部位に付与された個々の素子に必要な構造とを備え、上記素子となる部位同士の間には分断予定ラインに沿って帯状の分断シロが確保されており、該分断シロは下記工程において照射するレーザ光が上記積層構造部を通過するときの該レーザ光のビームの幅を包含し得る幅を有しており、かつ、上記分断シロ上には、上記積層構造部が除去されて存在しておらず、かつ、
    当該製造方法は、上記第1の半導体ウエハーを準備する工程よりも後の工程として、上記ウエハー基板の一方の面側または他方の面側から、上記ウエハー基板の内部に集光点を合わせて、上記ウエハー基板および窒化物系半導体によるバンドギャップ吸収が生じない波長のレーザ光を照射し、多光子吸収現象を起こさせることによって、上記ウエハー基板の内部に分断に利用可能な改質領域を分断予定ラインに沿って形成する工程を有するものである
    上記半導体ウエハーの製造方法。
  5. 上記ウエハー基板がサファイア基板である、請求項4に記載の製造方法。
  6. 上記レーザ光の光源が、Nd:YAGレーザ、Nd:YVOレーザ、Nd:YLFレーザまたはチタンサファイアレーザである、請求項4または5に記載の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法を用いて半導体ウエハーを製造する工程と、該工程で得た半導体ウエハーを上記分断予定ラインに沿って分断する工程と、を有する、窒化物系半導体素子の製造方法。
  8. 窒化物系半導体発光素子の製造方法である、請求項7に記載の製造方法。
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