JP2009188411A - シリル化処理方法、シリル化処理装置およびエッチング処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトで処理コストの低減を可能ならしめるシリル化処理装置を用いることが可能な、層間絶縁膜のダメージ部をシリル化するシリル化処理方法を提供すること。
【解決手段】エッチング処理、アッシング処理、薬液処理、洗浄処理のうちの少なくとも1つの処理によってダメージを受けたダメージ部を有する層間絶縁膜を備えた基板をチャンバ42内に収容し、上記基板を所定の温度に加熱し、チャンバ42を排気し、チャンバ42内が所定の真空度に到達したらチャンバ42の排気操作を停止し、チャンバ42内を所定の減圧雰囲気に保持し、シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスをチャンバ42に供給し、上記シリル化剤の蒸気または処理ガスをチャンバ42内で略均一に拡散させ、上記層間絶縁膜のダメージ部をシリル化する。
【選択図】図6
【解決手段】エッチング処理、アッシング処理、薬液処理、洗浄処理のうちの少なくとも1つの処理によってダメージを受けたダメージ部を有する層間絶縁膜を備えた基板をチャンバ42内に収容し、上記基板を所定の温度に加熱し、チャンバ42を排気し、チャンバ42内が所定の真空度に到達したらチャンバ42の排気操作を停止し、チャンバ42内を所定の減圧雰囲気に保持し、シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスをチャンバ42に供給し、上記シリル化剤の蒸気または処理ガスをチャンバ42内で略均一に拡散させ、上記層間絶縁膜のダメージ部をシリル化する。
【選択図】図6
Description
本発明は、レジスト膜や層間絶縁膜をシリル化処理するためのシリル化処理方法、このシリル化処理方法を実行するシリル化処理装置、およびこのシリル化処理装置を用いたエッチング処理システムに関する。
半導体装置の製造工程の1つであるフォトリソグラフィー工程においては、露光光源の短波長化が進んでおり、近時ではArFエキシマレーザ光が用いられている。このような短波長光源を用いてレジストパターンを形成する方法としてシリル化プロセスが用いられている。シリル化プロセスは、レジスト膜を所定のパターンで露光し、このレジスト膜表面にシリル化剤を供給して露光部分(または非露光部分)を選択的にシリル化し、そしてドライ現像を行うことで、レジストパターンを形成するプロセスである。
このようなシリル化プロセスを行う装置としては、ホットプレートと、ホットプレートを貫通して配置され、基板を支持してホットプレート上で昇降させる昇降ピンと、ホットプレートおよび基板を収容するチャンバと、チャンバ内にシリル化剤を含む蒸気を供給する供給機構と、を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このようなシリル化処理装置では、最初にチャンバ内において基板がシリル化反応が起こらない温度となるように基板をホットプレートの上方で保持し、次いでチャンバ内にシリル化剤を含む蒸気を供給し、その後に基板を降下させて基板をホットプレートに近付けて昇温させ、シリル化反応を生じさせる。
しかしながら、このような装置では、基板をチャンバに収容した状態で基板をホットプレートから離して保持する必要があるために、チャンバの大型化は避けられない。このような大型チャンバを用いた場合には、チャンバ内に均一にシリル化剤を拡散させるために、チャンバ内に供給しなければならないシリル化剤の量が増え、処理コストが増加する問題がある。また、シリル化剤を含む蒸気のチャンバ内での拡散が遅く、均一性が悪かった。このためシリル化処理の面内均一性はよいとは言い難い。さらに、チャンバが大型になるとチャンバの開閉機構にトルクや強度が要求されるようになるため、シリル化処理装置全体が大型化し、フットプリントが大きくなる問題も生ずる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、コンパクトで処理コストの低減を可能ならしめるシリル化処理装置を用いることが可能な、層間絶縁膜のダメージ部をシリル化するシリル化処理方法、このシリル化処理方法を実行することが可能なシリル化処理装置、及びこのシリル化処理装置を用いたエッチング処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明の第1の態様に係るシリル化処理方法は、エッチング処理、アッシング処理、薬液処理、洗浄処理のうちの少なくとも1つの処理によってダメージを受けたダメージ部を有する層間絶縁膜を備えた基板をチャンバ内に収容する工程と、前記基板を所定の温度に加熱する工程と、前記チャンバを排気し、前記チャンバ内が所定の真空度に到達したら前記チャンバの排気操作を停止し、前記チャンバ内を所定の減圧雰囲気に保持する工程と、シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスを前記チャンバに供給し、前記シリル化剤の蒸気または処理ガスを前記チャンバ内で略均一に拡散させ、前記層間絶縁膜の前記ダメージ部をシリル化する工程と、を有する。
また、この発明の第2の態様に係るシリル化処理方法は、エッチング処理、アッシング処理、薬液処理、洗浄処理のうちの少なくとも1つの処理によってダメージを受けた部分を有する層間絶縁膜を備えた基板をチャンバ内に収容する工程と、前記チャンバを排気し、前記チャンバ内が所定の真空度に到達したら前記チャンバの排気操作を停止し、前記チャンバ内を所定の減圧雰囲気に保持する工程と、シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスを前記チャンバに供給し、前記シリル化剤の蒸気または処理ガスを前記チャンバ内で略均一に拡散させる工程と、前記基板を加熱することにより前記層間絶縁膜の前記ダメージ部をシリル化する工程と、を有する。
また、この発明の第3の態様に係るシリル化処理装置は、基板を略水平姿勢で支持するステージと、下部容器および前記下部容器の上面開口部を覆う蓋体とからなり、前記ステージを収容するチャンバと、前記ステージに載置された基板を加熱する加熱機構と、前記チャンバ内を排気するための排気機構と、シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスを前記チャンバに供給するガス供給機構と、水蒸気を前記チャンバに供給する水蒸気供給機構と、前記シリル化剤の蒸気または処理ガスを前記チャンバ内で略均一に拡散させるために、前記チャンバ内を減圧した後に所定量の前記シリル化剤の蒸気または処理ガスが前記チャンバ内に供給されるように、前記排気機構と前記ガス供給機構を制御する制御装置と、を具備する。
また、この発明の第4の態様に係るエッチング処理システムは、減圧可能なチャンバを有するエッチングユニットと、減圧可能なチャンバを有するシリル化ユニットと、減圧可能なロードロック室と、前記エッチングユニット、前記シリル化ユニット、及び前記ロードロック室に接続されるとともに、前記エッチングユニット、前記シリル化ユニット、及び前記ロードロック室に対して基板の搬入出を行う搬送装置が設けられた、減圧可能な搬送室と、を備えたエッチング処理システムであって、前記シリル化ユニットに、上記第3の態様に係るシリル化処理装置を用いる。
本発明によれば、コンパクトで処理コストの低減を可能ならしめるシリル化処理装置を用いることが可能な、層間絶縁膜のダメージ部をシリル化するシリル化処理方法、このシリル化処理方法を実行することが可能なシリル化処理装置、及びこのシリル化処理装置を用いたエッチング処理システムを提供できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、半導体ウエハWに形成されたレジスト膜の除去処理およびその後の洗浄処理を行うための洗浄処理システムに、シリル化処理装置(以下「シリル化ユニット」という)を組み込んだ形態について説明する。
図1は洗浄処理システム1の概略平面図であり、図2はその概略正面図であり、図3はその概略背面図である。洗浄処理システム1は、ウエハWが収容されたキャリアCが他の処理装置等から順次搬入され、逆に洗浄処理システム1における処理の終了したウエハWが収容されたキャリアCを次の処理を行う処理装置等へ搬出するためのキャリアステーション4と、ウエハWに形成されたレジスト膜等の除去処理やシリル化処理を行うための複数の処理ユニットが配設された処理ステーション2と、処理ステーション2とキャリアステーション4との間でウエハWの搬送を行う搬送ステーション3と、処理ステーション2で使用する薬液や純水、ガス等の製造、調製、貯留を行うケミカルステーション5と、を具備している。
キャリアCの内部において、ウエハWは略水平姿勢で鉛直方向(Z方向)に一定の間隔で収容されている。このようなキャリアCに対するウエハWの搬入出はキャリアCの一側面を通して行われ、この側面は蓋体10a(図1には図示せず。図2および図3に蓋体10aが取り外された状態を示す)によって開閉自在となっている。
図1に示すように、キャリアステーション4は、図中Y方向に沿って3箇所にキャリアCを載置できる載置台6を有している。キャリアCは蓋体10aが設けられた側面がキャリアステーション4と搬送ステーション3との間の境界壁8a側を向くようにして載置台6に載置される。境界壁8aにおいてキャリアCの載置場所に対応する位置には窓部9aが形成されており、各窓部9aの搬送ステーション3側には窓部9aを開閉するシャッタ10が設けられている。このシャッタ10はキャリアCの蓋体10aを把持する把持手段(図示せず)を有しており、図2および図3に示すように、蓋体10aを把持した状態で搬送ステーション3側に、蓋体10aを退避させることができるようになっている。
搬送ステーション3に設けられたウエハ搬送装置7はウエハWを保持可能なウエハ搬送ピック7aを有している。ウエハ搬送装置7は搬送ステーション3の床にY方向に延在するように設けられたガイド(図2および図3参照)7bに沿ってY方向に移動可能である。また、ウエハ搬送ピック7aは、X方向にスライド自在であり、かつ、Z方向に昇降自在であり、かつ、X−Y平面内で回転自在(θ回転)である。
このような構造により、キャリアCの内部と搬送ステーション3とが窓部9aを介して連通するようにシャッタ10を退避させた状態において、ウエハ搬送ピック7aは、載置台6に載置された全てのキャリアCにアクセス可能であり、キャリアC内の任意の高さ位置にあるウエハWをキャリアCから搬出することができ、逆にキャリアCの任意の位置にウエハWを搬入することができる。
処理ステーション2は、搬送ステーション3側に2台のウエハ載置ユニット(TRS)13a・13bを有している。例えば、ウエハ載置ユニット(TRS)13bは搬送ステーション3からウエハWを受け入れる際にウエハWを載置するために用いられ、ウエハ載置ユニット(TRS)13aは処理ステーション2において所定の処理が終了したウエハWを搬送ステーション3に戻す際にウエハWを載置するために用いられる。
処理ステーション2においてはファンフィルターユニット(FFU)25から清浄な空気がダウンフローされるようになっており、処理ステーション2において処理の終了したウエハWを上段のウエハ載置ユニット(TRS)13aに載置することにより、処理ステーション2における処理後のウエハWの汚染が抑制される。
搬送ステーション3と処理ステーション2との間の境界壁8bにおいて、ウエハ載置ユニット(TRS)13a・13bの位置に対応する部分には窓部9bが設けられている。ウエハ搬送ピック7aは、この窓部9bを介してウエハ載置ユニット(TRS)13a・13bにアクセス可能であり、キャリアCとウエハ載置ユニット(TRS)13a・13bとの間でウエハWを搬送する。
処理ステーション2の背面側には、レジスト膜や、エッチング処理およびアッシング処理後のポリマー残渣等をオゾン(O3)と水蒸気を含む処理ガス(以下「変性化ガス」という)のこれら分子によって変性させる変性処理ユニット(VOS)15a〜15fが配置されている。なお、「変性」とは、ポリマー残渣等がウエハW上に残った状態で純水や薬液に溶解する性質に変化することをいう。
この変性処理ユニット(VOS)15a〜15fの詳細な構造については図示しないが、これらはそれぞれ、上下分割式かつ密閉式で、その内部にウエハWを収容するための円盤状の空間が形成されるチャンバを有している。このチャンバの内部には、その表面にウエハWを水平姿勢で支持するためのプロキシミティピンが設けられ、その内部にヒータが埋設されたウエハ載置ステージが設けられている。また、このチャンバの円盤状空間内を変性化ガスが略水平方向に流れるようになっている。
変性処理ユニット(VOS)15a・15bの上にはシリル化ユニット(SCH)11a・11bが設けられている。シリル化処理は、例えば、層間絶縁膜と、層間絶縁膜上に形成された所定パターンのレジストマスクとを備えたウエハWをエッチング処理し、レジストマスクを除去した後に、これらの処理によってダメージを受けた層間絶縁膜のダメージ部分をそのダメージから回復させるために行われる。また、シリル化処理は、露光処理されたレジスト膜の表面の露光部分(または非露光部分)を選択的にシリル化するために行われる。
図4にシリル化ユニット(SCH)11aの概略構造を示す断面図を示す。シリル化ユニット(SCH)11aは、ウエハWを支持するホットプレート41と、下部容器42aおよび下部容器42aの上面開口部を覆う蓋体42bとからなり、ホットプレート41を収容するチャンバ42と、チャンバ42内を排気するための排気機構43と、窒素ガス等の不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませたガス(以下「シリル化ガス」という)をチャンバ42に供給するシリル化ガス供給機構44と、シリル化ユニット(SCH)11aの動作制御を行う制御装置45と、を備えている。
ホットプレート41は、例えば、50℃〜200℃の範囲で温度調節が可能であり、その表面にはウエハWを支持する支持ピン61が設けられている。ウエハWをホットプレート41に直接載置しないことで、ウエハWの裏面の汚染が防止される。支持ピン61の長さは、0.1mm〜0.5mmとすることが好ましい。また、ホットプレート41を貫通するように図示しない昇降装置により昇降自在な昇降ピン62が設けられている。昇降ピン62は、後述するウエハ搬送アーム14a・14bがホットプレート41上に進入した際に、ウエハ搬送アーム14a・14bがウエハWを把持する高さよりも高い位置にウエハWを上昇させることができればよい。
下部容器42aは図示しないフレーム等に固定されており、一方、蓋体42bは昇降装置47により昇降自在となっている。下部容器42bの底面外周には、ホットプレート41の外側からチャンバ42にシリル化ガスを供給することができるように所定位置に給気孔51が形成されている。また、蓋体42bの略中心部には、チャンバ42を排気するための排気口52が形成されている。
蓋体42bが下部容器42aを覆っている状態では、ホットプレート41に載置されたウエハWと、蓋体42bにおけるウエハWの直上の下面との間隔は1mm〜10mmとなっている。後に詳細に説明するように、シリル化ユニット(SCH)11aでは、チャンバ42内を減圧雰囲気に保持してシリル化処理を行うので、チャンバ42内でウエハWを昇降させる必要がない。このため、チャンバ42を薄型とし、内部空間を狭くすることができる。これにより、シリル化ユニット(SCH)11aを用いた場合には、1枚のウエハWを処理するために必要なシリル化ガスの使用量を低減することができ、また、チャンバ42内の排気に要する時間を短縮してスループットを高めることができる。さらに、チャンバ42を薄型に構成することにより、洗浄処理システム1にシリル化ユニット(SCH)11a・11bを搭載することによる洗浄処理システム1の大型化を防止することができる。
排気機構43は、真空計53と、真空ポンプ54と、圧力調整装置55と、バルブ56を備えており、蓋体42bに形成された排気口52を通してチャンバ42の排気を行うことができるようになっている。シリル化ガス供給機構44は、シリル化剤の一例であるDMSDMA(dimethylsilyldimethylamine )供給源57と、窒素ガス供給源58と、DMSDMAを気化させて、窒素ガス供給源58から送られた窒素ガスと混合する気化器59と、を備えており、気化器59で生成したシリル化ガスは、下部容器42aに形成された給気孔51を通してチャンバ42内に供給される。なお、窒素ガスを用いず、気化されたシリル化剤(つまり、シリル化剤の蒸気)のみをチャンバ42内に供給してもよい。この場合には、真空ポンプ54にてチャンバ42内を減圧し、シリル化剤の蒸気をチャンバ42内に引き込むことで、シリル化剤の蒸気をチャンバ42内に拡散させることができる。
制御装置45はシリル化ユニット(SCH)11a・11bにおける各種機構の制御、つまり、蓋体42bの昇降動作制御、昇降ピン62の昇降動作制御、ホットプレート41の動作制御、排気機構43の動作制御、シリル化ガス供給機構44の動作制御等を行う。
下部容器42aの外周部上面には、リング径の異なる2つのシールリング63・64が配置されている。蓋体42bを降下させるとその外周部下面がシールリング63・64に接し、シールリング63・64間に空間65が形成される。この空間65に連通するように、下部容器42bの外周部にはシール用排気口66が形成されており、図示しない減圧装置(例えば、エジェクタ)によってこの空間65を減圧状態に保持することによって、チャンバ42の気密性が確保されるようになっている。
なお、下部容器42aの外周部上面にリング径の異なる2つのシールリングを配置し、蓋体42bの外周部下面にも各シールリングに当接するようにリング径の異なる2つのシールリングを配置して、蓋体42bを降下させた際に、これら上下の各シールリングどうしが接触する構成としてもよい。
処理ステーション2の正面側には、変性処理ユニット(VOS)15a〜15fにおける処理が終了したウエハWに薬液処理や水洗処理を施して、変性したポリマー残渣等を除去する洗浄ユニット(CNU)12a〜12dが配置されている。
洗浄ユニット(CNU)12a〜12dの詳細な構造は図示しないが、これらはそれぞれ、ウエハWを略水平姿勢で保持する回転自在なスピンチャックと、スピンチャックを囲繞するカップと、スピンチャックに保持されたウエハWの表面に所定の薬液または純水を供給する薬液ノズルと、純水に窒素ガスを混入させてミスト化させ、このような純水のミストを窒素ガスのガス圧を利用してスピンチャックに保持されたウエハWの表面に噴射する洗浄ノズルと、薬液処理または洗浄ノズルによる処理が終了したウエハWをリンス処理するためにウエハWに純水を供給するリンスノズルと、水洗処理後のウエハWに乾燥ガスを噴射するガス噴射ノズルと、を備えている。
なお、洗浄ユニット(CNU)12a〜12dには、シリコン酸化膜やシリコン酸窒化膜を除去するための希フッ酸等の薬液をウエハWに供給するノズルや、エッチングマスクとして用いられるレジスト膜の剥離処理を行うための剥離液をウエハWに供給するノズルを設けてもよい。
先に説明した変性処理ユニット(VOS)15a〜15cと変性処理ユニット(VOS)15d〜15fとはその境界壁22bについて略対称な構造を有しており、シリル化ユニット(SCH)11aとシリル化ユニット(SCH)11bはその境界壁22bについて略対称な構造を有している。同様に、洗浄ユニット(CNU)12a・12bと洗浄ユニット(CNU)12c・12dとが境界壁22aについて略対称な構造を有している。
処理ステーション2の略中央部には、処理ステーション2内においてウエハWを搬送する主ウエハ搬送装置14が設けられている。主ウエハ搬送装置14は、ウエハWを搬送するウエハ搬送アーム14aを有している。主ウエハ搬送装置14はZ軸周りに回転自在である。また、ウエハ搬送アーム14aは水平方向で進退自在であり、かつZ方向に昇降自在である。このような構造により、主ウエハ搬送装置14は、それ自体をX方向に移動させることなく、処理ステーション2に設けられた各ユニットにアクセスすることができ、これら各ユニット間でウエハWを搬送することができるようになっている。
ケミカルステーション5には、処理ステーション2に設けられた各種処理ユニットにおいて使用される各種薬液が貯留された薬液貯留部16と、薬液貯留部16に貯留された各種薬液を所定の処理ユニットに送液する複数のポンプや開閉バルブからなる送液部17と、洗浄ユニット(CNU)12a〜12dへ純水を供給する純水供給部18と、各種の処理ユニットに所定のガスを供給するガス供給部19と、を有している。
次に、洗浄処理システム1を用いたウエハWの処理例について説明する。例えば、層間絶縁膜が形成され、その上に所定パターンのレジストマスクが形成され、その後にプラズマエッチングにより層間絶縁膜にビアが形成されたウエハWを、変性処理ユニット(VOS)15a〜15fのいずれかに搬入し、そこで変性化ガスによりレジストマスクを水溶性へと変化させる。次に、ウエハWを水洗処理ユニット(CLN)12a〜12dのいずれかに搬入し、そこでウエハWに純水ミストを供給して、水溶性に変化したレジスト膜やエッチング残渣を除去し、その後、リンス処理、乾燥処理を行う。
このような一連の処理が終了したウエハWでは、形成されるビアの側面はエッチング等によりダメージを受けている。このようなダメージ部の表面では、水分との反応性が通常部分よりも高まっているために、エッチング後のウエハWの搬送過程や洗浄工程で、ミクロ的に見れば水酸基が露出した状態となりやすい。これによって、後にビアに金属を埋め込んで配線を形成した際の配線間の絶縁性が低下する問題を生ずる。そこで、このような水酸基を除去し、ビア側面のダメージ部をそのダメージから回復させるために、シリル化処理を行う。
そのため、洗浄処理が終了したウエハWをシリル化ユニット(SCH)11a・11bのいずれかに搬入する。例えば、シリル化ユニット(SCH)11aへのウエハWの搬入は次のようにして行われる。すなわち、蓋体42bを下部容器42aから上昇離間させた状態で、ウエハWを把持したウエハ搬送アーム14aがホットプレート41上に進入する。昇降ピン62が上昇させて、昇降ピン62がウエハWを支持し、ウエハWがウエハ搬送アーム14aから離れたら、ウエハ搬送アーム14aを退出させる。その後、昇降ピン62を降下させてウエハWをホットプレート41上に載置する。
ウエハWがホットプレート41上に載置されたら、ホットプレート41を、後にシリル化ガスをチャンバ42に供給した際にシリル化反応が起こる温度(例えば、50℃〜200℃の範囲内の所定の温度)に昇温する。これにより、ウエハWは所定温度に加熱され、保持される。なお、ウエハWをホットプレート41上に載置する前に、予めホットプレート41を所定温度に加熱しておいてもよい。
蓋体42bの外周部下面がシールリング63・64に接するように蓋体42bを降下させ、シール用排気口66を通して空間65を排気し、チャンバ42を密閉させる。次に、排気機構43を動作させてチャンバ42内を排気し、所定の真空度、例えば、5Torr(=666.6Pa)に到達したら、バルブ56を閉じてチャンバ42内を減圧状態に保持する。このように、チャンバ42からの排気を、一旦、中止する。
その後、シリル化ガス供給機構44を動作させて、例えば、チャンバ42内の圧力が5〜55Torrとなるように、一定量のシリル化ガスをチャンバ42に所定量供給し、シリル化ガスをチャンバ42内で拡散させる。これにより下記化1式によるシリル化反応が始まり、ビア側面のダメージ部をそのダメージから回復させる。なお、化1式はシリル化剤としてDMSDMAを示している。
シリル化ガスの組成は、例えば、DMSDMA供給源57から0.1〜1.0g/分の流量で、窒素ガス供給源58から0.1〜10NL/分の流量でそれぞれDMSDMAと窒素ガスを気化器59へ送ることにより調整することができる。なお、シリル化ガスに代えて、シリル化剤の蒸気のみを供給してもよい。このようにシリル化ガスをチャンバ42内に供給する前に既にウエハWの温度がシリル化反応が生ずる温度に昇温されていても、減圧雰囲気に保持されたチャンバ42内に供給されたシリル化ガスのチャンバ42内での拡散が速いために、シリル化処理の面内均一性の低下は実質的に起こらない。
例えば、15〜600秒間、ウエハWの温度を一定に保持してシリル化反応を行った後、ホットプレート41を降温させ、また、バルブ56を開いて真空ポンプ54を動作させることにより、チャンバ42内に残るシリル化ガスを排気する。その後、真空ポンプ54の駆動を停止し、シリル化ガス供給機構44から窒素ガスのみをチャンバ42内に供給して、チャンバ42内の圧力を外圧と合わせる。次いで、シール用排気口66からの排気を停止して空間65を大気圧に戻した後、蓋体42bを上昇させる。さらに昇降ピン62を上昇させてウエハWを所定の高さまで持ち上げて、ウエハ搬送アーム14a(または14b)をウエハWの下側に進入させる。昇降ピン62を降下させるとウエハWはその途中でウエハ搬送アーム14a(または14b)に把持され、シリル化ユニット(SCH)11aから搬出される。制御装置45は、シリル化ユニット(SCH)11aにおけるこのような一連の処理の制御を行う。
上述の通り、シリル化ユニット(SCH)11a・11bによるシリル化処理では、減圧雰囲気に保持されたチャンバ42内にシリル化ガス(またはシリル化剤の蒸気)を供給するために、チャンバ42内でのシリル化ガス等の拡散が速く、しかも、均一に拡散させることができる。これにより、シリル化処理の面内均一性を高めることができる。
なお、シリル化ユニット(SCH)11a・11bを用いたシリル化処理として、加熱されていないホットプレート41上にウエハWを載置し、チャンバ42を閉じてチャンバ42を排気し、チャンバ42内を所定の真空度に保持し、次いでチャンバ42内にシリル化ガス等を供給して均一に拡散させた後にホットプレート41を加熱してウエハWをシリル化反応の起こる温度へ加熱する、という処理方法を用いてもよい。
次に、半導体ウエハWに形成された層間絶縁膜をエッチング処理するためのエッチング処理システムにシリル化ユニットを組み込んだ形態について説明する。
図5にエッチング処理システム100の概略構造を示す平面図を示す。エッチング処理システム100は、プラズマエッチング処理を行うためのエッチングユニット101・102と、シリル化ユニット103・104を備えており、これらの各ユニット101〜104は六角形をなすウエハ搬送室105の4つの辺にそれぞれ対応して設けられている。また、ウエハ搬送室105の他の2つの辺にはそれぞれロードロック室106・107が設けられている。これらロードロック室106・107のウエハ搬送室105と反対側にはウエハ搬入出室108が設けられており、ウエハ搬入出室108のロードロック室106・107と反対側にはウエハWを収容可能な3つのフープ(FOUP)Fを取り付けるポート109・110・111が設けられている。
エッチングユニット101・102およびシリル化ユニット103・104およびロードロック室106・107は、同図に示すように、ウエハ搬送室105の各辺にゲートバルブGを介して接続され、これらは各ゲートバルブGを開放することによりウエハ搬送室105と連通され、各ゲートバルブGを閉じることによりウエハ搬送室105から遮断される。また、ロードロック室106・107のウエハ搬入出室108に接続される部分にもゲートバルブGが設けられており、ロードロック室106・107は、これらゲートバルブGを開放することによりウエハ搬入出室108に連通され、これらを閉じることによりウエハ搬入出室108から遮断される。
ウエハ搬送室105内には、エッチングユニット101・102、シリル化ユニット103・104、ロードロック室106・107に対して、ウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置112が設けられている。このウエハ搬送装置112は、ウエハ搬送室105の略中央に配設されており、回転および伸縮可能な回転・伸縮部113の先端にウエハWを保持する2つのブレード114a・114bを有しており、これら2つのブレード114a・114bは互いに反対方向を向くように回転・伸縮部113に取り付けられている。なお、このウエハ搬送室105内は所定の真空度に保持されるようになっている。
ウエハ搬入出室108の天井部には図示しないHEPAフィルタが設けられており、このHEPAフィルタを通過した清浄な空気がウエハ搬入出室108内にダウンフロー状態で供給され、大気圧の清浄空気雰囲気でウエハWの搬入出が行われるようになっている。ウエハ搬入出室108のフープF取り付け用の3つのポート109・110・111にはそれぞれ図示しないシャッタが設けられており、これらポート109・110・111にウエハWを収容したまたは空のフープが直接取り付けられ、取り付けられた際にシャッタが外れて外気の侵入を防止しつつウエハ搬入出室108と連通するようになっている。また、ウエハ搬入出室108の側面にはアライメントチャンバー115が設けられており、そこでウエハWのアライメントが行われる。
ウエハ搬入出室108内には、フープFに対するウエハWの搬入出およびロードロック室106・107に対するウエハWの搬入出を行うウエハ搬送装置116が設けられている。このウエハ搬送装置116は、多関節アーム構造を有しており、フープFの配列方向に沿ってレール118上を走行可能となっており、その先端のハンド117上にウエハWを載せてその搬送を行う。ウエハ搬送装置112・116の動作等、システム全体の制御は制御部119によって行われる。
シリル化ユニット103・104はそれぞれ同じ構造を有している。図6にシリル化ユニット103の概略構造を示す断面図を示す。このシリル化ユニット103が、先に説明したシリル化ユニット(SCH)11a・11bと異なる点は、ウエハWを加熱する手段としてホットプレート41でなくランプ81・82を用いていること、チャンバ42内に所定濃度の水蒸気を含む窒素ガスを供給することができるようになっていることの2点であるので、以下、これらの点についてのみ説明することとする。
シリル化ユニット103では、ウエハWはランプ81が埋設されたステージ83の表面に載置される。また、蓋体42bの下面側にランプ82が埋設されている。ランプ81としては、熱放射性の高いランプ(換言すれば、赤外線放射性の高いランプ)が好適に用いられる。これらランプ81・82を点灯させてウエハWを加熱することにより、ウエハWを急速加熱することができる。ランプ81・82は、ウエハWの温度分布が均一となるように、その大きさや出力、配設数、配設パターンを設定することが望ましい。なお、ランプ81・82は同時に点灯させてもよいし、いずれか一方のみを点灯させてもよい。また、ランプ81・82のいずれか一方を備えていない構成としてもよい。
水蒸気供給機構90は、純水供給源91と、純水供給源91から送られる純水を気化させる気化器92とを備え、シリル化ガス供給機構44を構成する窒素ガス供給源58を併用する。シリル化ガスまたは水蒸気含有ガスのいずれか一方を選択的にチャンバ42へ送ることができるように、送配管にはバルブ93a・93bが設けられている。
なお、エッチング処理システム100では、図6に示したシリル化ユニット103・104のチャンバ42は、ウエハ搬送室105との雰囲気を合わせるために、減圧可能なハウジングに収容されている。
層間絶縁膜上に所定パターンのエッチングマスクが形成されたウエハWのエッチング処理システム100における処理では、まず、大気圧の清浄空気雰囲気に保持されたウエハ搬入出室108内のウエハ搬送装置116により、いずれかのフープFからウエハWが1枚取り出され、アライメントチャンバー115に搬入され、そこでウエハWの位置合わせが行われる。次いで、ウエハWをロードロック室106・107のいずれかに搬入し、そのロードロック内を真空引きした後、ウエハ搬送室105内のウエハ搬送装置112によりそのロードロック内のウエハWを取り出し、ウエハWをエッチングユニット101・102のいずれかに搬入し、そこでエッチング処理を行う。
エッチング処理が終了したウエハWは、シリル化ユニット103・104のいずれかに搬入される。ゲートバルブGを閉じた後には、後にシリル化ガス等がチャンバ42に供給された際にチャンバ42から外部に漏れることを防止するために、ハウジング内がチャンバ42内よりも陽圧となるように、ハウジング内を窒素雰囲気に保持する。
チャンバ42内を必要に応じて排気し、所定の真空度に保持した後、チャンバ42内にシリル化ガスを導入し、チャンバ42内に均一に拡散させる。その後、ランプ81・82の一方または両方を点灯させて、ウエハWをシリル化反応が起こる温度に加熱して保持する。これにより、エッチング処理によって形成されたビアの側壁においてエッチングガスによるダメージを受けている部分がシリル化される。
シリル化反応を所定時間行った後に、ランプ81・82を消灯し、チャンバ42内を排気し、チャンバ42内に窒素ガスを導入してチャンバ42の内圧をハウジング内の圧力に合わせ、次いでチャンバ42を開き、その後にハウジング内を排気してゲートバルブGを開き、ウエハWをウエハ搬送装置112によりシリル化ユニット103・104から搬出する。なお、シリル化ガスを排気するためにチャンバ42を排気すると同時にハウジングを排気し、チャンバ42の内圧とハウジングの内圧とを合わせて、チャンバ42を開いてもよい。
続いて、ウエハWをロードロック室106・107のいずれかに搬入し、その中を大気圧に戻した後、ウエハ搬入出室108内のウエハ搬送装置116によりロードロック室内のウエハWを取り出し、いずれかのフープFの所定位置に収容される。
上述したシリル化ユニット103・104によるシリル化処理では、ウエハWの層間絶縁膜に形成されたビアの側面はシリル化によって吸湿性が低下しているために、フープFに収容されて大気雰囲気にさらされても、その部分は大気中の水分と反応し難いために、層間絶縁膜の特性が高く維持される。
ところで、上述したエッチング処理システム100によるウエハWの処理では、エッチングユニット101・102からシリル化ユニット103・104への搬送は真空雰囲気で行われるために、ビア側面のダメージ部は実質的に吸湿反応を起こさないと考えられる。このため、上述した方法でシリル化処理を行ってもシリル化反応が進行し難い場合が想定される。シリル化ユニット103・104では、このような場合にも、チャンバ42に水蒸気を供給することができる構成となっているので、シリル化反応が起こり易くなるようにダメージ部に吸湿反応を行わせ、その後にシリル化処理を行うことができる。
例えば、ウエハWをチャンバ42内に収容した後に、最初に水蒸気供給機構90によりチャンバ42内に水蒸気を含む窒素ガスを供給し、これによって層間絶縁膜に形成されたビア側面のダメージ部に吸湿反応を起こさせる。その後、チャンバ42を排気し、シリル化ガスをチャンバ42に供給し、次いでランプ81・82の一方または両方を点灯させてウエハWを加熱して、シリル化反応を生じさせる。ランプ81・82を用いることでウエハWを急速かつ均一に加熱することができるために、シリル化ガスが供給されている状態でウエハWを加熱しても、ウエハWの面内全体で均一な処理を行うことができる。なお、ランプ81・82の一方または両方を点灯させてウエハWを加熱した後にシリル化ガスをチャンバ42に供給して、シリル化反応を生じさせてもよい。
このようなエッチング処理システム100を用いれば、例えば、所定の回路パターンで露光処理されたレジスト膜を備えたウエハWを、最初にシリル化ユニット103・104のいずれかに搬入して、レジスト膜表面を露光パターンにしたがって選択的にシリル化した後、エッチングユニット101・102に搬入してそこでドライ現像を行うという一連の処理を行うこともできる。これにより、レジストマスクとして十分な耐エッチング性を有するレジストマスクを形成することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、当然に、ホットプレート41を備えたシリル化ユニット(SCH)11a・11bをエッチング処理システム100に搭載してもよく、逆にランプ81・82を備えたシリル化ユニット103・104を洗浄処理システム1に搭載してもよい。また、シリル化剤としてDMSDMAを示したが、これに限定されることなく、例えば、HMDS(Hexamethyldisilazane)、TMDS(1,1,3,3-Tetramethyldisilazane)、TMSDMA(Dimethylaminotrimethylsilane)、TMSPyrole(1-Trimethylsilylpyrole)、BSTFA(N,O-Bis(trimethylsilyl)trifluoroacetamide)、BDMADMS(Bis(dimethylamino)dimethylsilane)等を用いてもよい。
さらに、例えば、シリル化処理装置とアッシング装置とを組み合わせて連続的処理を行うシステムを構築することも好ましいし、シリル化処理装置とレジスト塗布・現像処理装置とを組み合わせて連続的な処理を行うシステムを構築することも好ましい。
本発明は半導体製造装置および半導体装置の製造に好適である。
1;洗浄処理システム
2;処理ステーション
11a・11b;シリル化ユニット
12a〜12d;洗浄ユニット
15a〜15h;変性処理ユニット
41;ホットプレート
42;チャンバ
43;排気機構
44;シリル化ガス供給機構
45;制御装置
81・82;ランプ
90;水蒸気供給機構
100;エッチング処理システム
101・102;エッチングユニット
103・104;シリル化ユニット
W;ウエハ(基板)
2;処理ステーション
11a・11b;シリル化ユニット
12a〜12d;洗浄ユニット
15a〜15h;変性処理ユニット
41;ホットプレート
42;チャンバ
43;排気機構
44;シリル化ガス供給機構
45;制御装置
81・82;ランプ
90;水蒸気供給機構
100;エッチング処理システム
101・102;エッチングユニット
103・104;シリル化ユニット
W;ウエハ(基板)
Claims (9)
- エッチング処理、アッシング処理、薬液処理、洗浄処理のうちの少なくとも1つの処理によってダメージを受けたダメージ部を有する層間絶縁膜を備えた基板をチャンバ内に収容する工程と、
前記基板を所定の温度に加熱する工程と、
前記チャンバを排気し、前記チャンバ内が所定の真空度に到達したら前記チャンバの排気操作を停止し、前記チャンバ内を所定の減圧雰囲気に保持する工程と、
シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスを前記チャンバに供給し、前記シリル化剤の蒸気または処理ガスを前記チャンバ内で略均一に拡散させ、前記層間絶縁膜の前記ダメージ部をシリル化する工程と、
を有することを特徴とするシリル化処理方法。 - エッチング処理、アッシング処理、薬液処理、洗浄処理のうちの少なくとも1つの処理によってダメージを受けた部分を有する層間絶縁膜を備えた基板をチャンバ内に収容する工程と、
前記チャンバを排気し、前記チャンバ内が所定の真空度に到達したら前記チャンバの排気操作を停止し、前記チャンバ内を所定の減圧雰囲気に保持する工程と、
シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスを前記チャンバに供給し、前記シリル化剤の蒸気または処理ガスを前記チャンバ内で略均一に拡散させる工程と、
前記基板を加熱することにより前記層間絶縁膜の前記ダメージ部をシリル化する工程と、
を有することを特徴とするシリル化処理方法。 - 前記チャンバ内において前記基板はホットプレート上に載置され、前記ホットプレートを昇温することにより前記基板を加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリル化処理方法。
- 前記チャンバ内において前記基板はステージ上に載置され、前記基板を前記チャンバ内に設けられたランプを点灯させることにより加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリル化処理方法。
- 基板を略水平姿勢で支持するステージと、
下部容器および前記下部容器の上面開口部を覆う蓋体とからなり、前記ステージを収容するチャンバと、
前記ステージに載置された基板を加熱する加熱機構と、
前記チャンバ内を排気するための排気機構と、
シリル化剤の蒸気または不活性ガスに所定量のシリル化剤の蒸気を含ませた処理ガスを前記チャンバに供給するガス供給機構と、
水蒸気を前記チャンバに供給する水蒸気供給機構と、
前記シリル化剤の蒸気または処理ガスを前記チャンバ内で略均一に拡散させるために、前記チャンバ内を減圧した後に所定量の前記シリル化剤の蒸気または処理ガスが前記チャンバ内に供給されるように、前記排気機構と前記ガス供給機構を制御する制御装置と、
を具備することを特徴とするシリル化処理装置。 - 前記下部容器はその底部周縁に前記処理ガスを前記チャンバ内に導入するためのガス導入口を備え、前記蓋体はその中央部に前記チャンバを排気するための排気口を備えていることを特徴とする請求項5に記載のシリル化処理装置。
- 前記蓋体の下面と前記基板の表面との間隔は1mm以上10mm以下であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のシリル化処理装置。
- 前記下部容器は、その外周部にリング径の異なる2つのシール材と、前記2つのシール材の間に開口したシール用排気口と、を備え、
前記蓋体が前記シール材に当接した状態で前記シール用排気口から排気を行うことにより前記チャンバが密閉されることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載のシリル化処理装置。 - 減圧可能なチャンバを有するエッチングユニットと、
減圧可能なチャンバを有するシリル化ユニットと、
減圧可能なロードロック室と、
前記エッチングユニット、前記シリル化ユニット、及び前記ロードロック室に接続されるとともに、前記エッチングユニット、前記シリル化ユニット、及び前記ロードロック室に対して基板の搬入出を行う搬送装置が設けられた、減圧可能な搬送室と、を備えたエッチング処理システムであって、
前記シリル化ユニットに、請求項5から請求項8いずれか一項に記載のシリル化処理装置を用いたことを特徴とするエッチング処理システム。
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