JP2000188331A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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Abstract
大気中からの有機絶縁膜への水分の浸入および有機絶縁
膜から配線材料への水分の浸入を抑制できるとともに、
より簡便に有機絶縁膜を用いたダマシンプロセスを実現
することができる半導体装置の製造方法を提供する。 【解決手段】シリコン基板1上に有機絶縁膜2を形成
し、その上に表面改質層10を形成し、表面改質層10
上にリソグラフィー法によりレジストパターン3を形成
する。レジストパターン3をマスクとしてエッチング法
により表面改質層10をエッチングし、酸素を含んだプ
ラズマにより表面改質層10をエッチングストッパとし
て有機絶縁膜2を除去しパターンを形成する。
Description
方法、特に有機絶縁膜を用いた配線の形成方法を含む半
導体装置の製造方法に関するものである。
配線遅延を抑制するために層間絶縁膜の低誘電率化が必
要となっている。従来、層間絶縁膜には酸化膜(誘電率
ε=4.2)が用いられてきたが、近年、誘電率を下げるた
めフッ素をドープした酸化膜SiOF(誘電率ε=3.3〜3.8
)が用いられつつある。さらに誘電率を低くし、配線
遅延を抑制するために、有機材料を用いた有機絶縁膜
(誘電率ε=2.0〜2.8 )の利用が提案されている。
イエッチングによるパターン形成時のマスクとしてレジ
ストマスクを用いることができないという問題点があ
る。すなわち、レジストマスクを用いてドライエッチン
グを行ないパターンを形成した後に、レジストマスクを
除去する際に、有機絶縁膜にダメージが入るためであ
る。
ニングにレジストを用いることができない理由を説明す
る。
板61上に有機絶縁膜62を堆積し、フォトリソグラフ
ィーによりレジストパターン63を形成する(図6
(b))。次に、レジストマスクを用いてドライエッチ
ングを行ないパターンを形成した後に、レジストマスク
を除去する際に、酸素ガスを主体としたアッシングを用
いる。有機絶縁膜62も炭素を主構成物質としているポ
リマーであり、O2 プラズマによりエッチングされる。
そのため、レジスト63が消失すると、有機絶縁膜のエ
ッチングが始まり、有機絶縁膜中にダメージ層64が形
成される。(図6(c)参照)。
膜等を用いたハードマスクを用いるのが一般的である。
マシン(Damascene)プロセスが提案されている。これ
は、層間絶縁膜に配線となる溝パターンを形成し、配線
溝に配線材料を同時に埋め込み、CMP(Chemical Mecha
nical Polishing)法によって研磨を行ない、不要部分
の配線材料を除去し、配線溝を形成しようというもので
ある。
有機絶縁膜を用いてダマシンプロセスにより配線を形成
する方法について説明する。図7は従来の有機絶縁膜を
用いた場合のダマシンプロセスの一例を示したものであ
る。
に有機絶縁膜72を形成する。次に、シリコン酸化膜7
3を堆積する(図7(b))。その後、リソグラフィ
ー、ドライエッチングにより上記シリコン酸化膜73を
パターニングする(図7(c))。次に、シリコン酸化
膜73をマスクとして、O2 を主体としたプラズマによ
ってドライエッチングを行ない溝パターン75を形成す
る(図7(d))。続いて、図7(e)に示すように配
線材料となる金属76をスパッタ法、CVD法、メッキ
法等により溝パターン75に埋め込む(図7(e))。
次に、CMP法によって、先に堆積した配線材料の不要
な領域を除去し、溝配線を形成する。(図7(f))。
うな構成では、以下のような問題点を有していた。
ドマスクを形成する際に、CVD法による酸化膜堆積、
リソグラフィー、ドライエッチング工程等、非常に工程
数が増加する。
に、堆積中の基板温度の上昇により有機絶縁膜にダメー
ジが生じる(例えばCVDでは、デポ中に400℃を超
える高温になり、有機絶縁膜にダメージを与える)。
大気中から有機絶縁膜中に浸入した水分や不純物に配線
材料が影響される。
いると、配線を形成した際の配線の劣化をもたらす。
用いた際のダメージを抑制でき、また、大気中からの有
機絶縁膜への水分の浸入および有機絶縁膜から配線材料
への水分の浸入を抑制できるとともに、より簡便に有機
絶縁膜を用いたダマシンプロセスを実現することができ
る半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
置の製造方法は、シリコン基板上に有機絶縁膜を形成す
る第1の工程と、有機絶縁膜上に表面改質層を形成する
第2の工程と、表面改質層上にリソグラフィー法により
レジストパターンを形成する第3の工程と、レジストパ
ターンをマスクとしてエッチング法により上記表面改質
層をエッチングする第4の工程と、酸素を含んだプラズ
マにより表面改質層をエッチングストッパとして有機絶
縁膜を除去しパターンを形成する第5の工程を含むもの
である。
れば、有機絶縁膜の表面に表面改質層を形成することに
より、エッチングストッパ、CMPストッパ、水分の吸
着浸入抑制が可能となり、とくに従来の酸化膜マスクを
用いずにパターニングが可能となるので、マスクとなる
酸化膜の堆積による温度上昇による有機絶縁膜の劣化を
抑制することができ、有機絶縁膜にダメージを与えず、
かつ有機絶縁膜の劣化のない配線を形成することが可能
となる。
ることにより、上記課題を解決することができるが、こ
こで本発明に用いる表面改質の一手段であるシリル化プ
ロセスについて説明する。シリル化はリソグラフィー工
程におけるレジストと基板との密着性を向上するために
一般的に使用されている基板表面の改質処理方法の一つ
である。シリル化には用いられる溶剤の一つとして、ヘ
キサメチルジシラザン(以下HMDSと略す)があり、
これは室温中でOH基と加水分解を起こす性質がある。
表面にOH基が吸着した基板をHMDSで処理すると、 (CH3)3-Si-NH-Si-(CH3)3+ 2 (X-OH) →2((CH3)3-Si
−OX)+ NH3 という反応が起こり、基板上にSiを含む疎水性の膜が形
成される(図5参照)。このように基板を疎水性に改質
し、レジストと基板との密着性を向上させることができ
る。
ることにより、マスク層を形成する表面イメージングも
可能であり、シリル化反応層はSiを含んだ改質層にな
っており、従来のレジストよりドライエッチング耐性が
高くなるため、このシリル化層をマスクとして、O2 を
主体とするプラズマによってドライエッチングを行なう
ことにより微細なレジストパターンを形成することがで
きるのである。
膜に適用し、ドライエッチング時のマスク、CMP時の
ストッパ、有機絶縁膜への水分の吸着を抑制する層、と
して用いるとともに、低温で上記効果のあるシリル化層
を形成でき、有機絶縁膜へのダメージを低減することが
できる。
シリコン基板上に有機絶縁膜を形成する第1の工程と、
有機絶縁膜上にシリコン酸化膜を堆積する第2の工程
と、リソグラフィーによりレジストパターンを形成した
後、レジストパターンをマスクとして上記シリコン酸化
膜をエッチングする第3の工程と、シリコン酸化膜をマ
スクとして、酸素を含んだプラズマにより有機絶縁膜を
エッチングする第4の工程と、有機絶縁膜の側壁に表面
改質層を形成する第5の工程を含むものである。
れば、大気中の水分が有機絶縁膜に吸着することを抑制
し、誘電率の増加を低減できるほか、請求項1と同様な
効果が得ることができる。
シリコン基板上に有機絶縁膜を形成する第1の工程と、
有機絶縁膜上に表面改質層を形成する第2の工程と、表
面改質層上にリソグラフィー法によりレジストパターン
を形成する第3の工程と、レジストパターンをマスクと
してエッチング法により表面改質層をエッチングする第
4の工程と、酸素を含んだプラズマにより表面改質層を
エッチングストッパとして有機絶縁膜を除去し溝パター
ンを形成する第5の工程と、有機絶縁膜の側壁に表面改
質層を形成する第6の工程と、溝パターンに配線材料と
なる金属を堆積する第7の工程と、有機絶縁膜上の表面
改質層をストッパとしてCMP法を行ない、配線材料を
研磨除去する第8の工程を含むものである。
れば、請求項1と同様な効果がある。
シリコン基板上に第1の有機絶縁膜を形成する第1の工
程と、第1の有機絶縁膜上に第1の表面改質層を形成す
る第2の工程と、第1の表面改質層上にリソグラフィー
法によりコンタクトホールレジストパターンを形成する
第3の工程と、コンタクトホールレジストパターンをマ
スクとしてエッチング法により第1の表面改質層をエッ
チングする第4の工程と、上記第1の有機絶縁膜上に第
2の有機絶縁膜を堆積する第5の工程と、第2の有機絶
縁膜上に第2の表面改質層を形成する第6の工程と、第
2の表面改質層上にリソグラフィー法により溝レジスト
パターンを形成する第7の工程と、溝レジストパターン
をマスクとしてエッチングにより上記第2の表面改質層
をエッチングする第8の工程と、第1の表面改質層およ
び第2の表面改質層をマスクとし、酸素を含んだプラズ
マにより第1の有機絶縁膜と第2の有機絶縁膜をエッチ
ングする第9の工程と、第1の有機絶縁膜と第2の有機
絶縁膜のパターンの側壁に第3の表面改質層を形成する
第10の工程と、第1の有機絶縁膜と第2の有機絶縁膜
のパターンに配線材料となる金属を堆積する第11の工
程と、第2の有機絶縁膜上の第2の表面改質層をストッ
パとしてCMP法を行ない、配線材料を研磨除去する第
12の工程を含むものである。
れば、請求項3と同様な効果がある。
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4におい
て、表面改質層を形成する工程において、表面改質層と
してシリル化層を用いるものである。
れば、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4と
同様な効果がある。
請求項5において、シリル化層が、ヘキサメチルジシラ
ザン(HMDS)、1,1,3,3-テトラメチルジシラザン
(TMDS)、ジメチルシリルジメチルアミン(DMS
DMA)、ジメチルシリルジエチルアミン(DMSDE
A)の少なくとも一つを用いるものである。
れば、請求項5と同様な効果がある。
請求項6において、シリル化層を形成する工程におい
て、シリル化の前処理として、H2 OもしくはOH基を
含むガスを用いたプラズマによって有機絶縁膜の表面処
理を行ない、その後シリル化層を形成するものである。
れば、請求項6と同様な効果がある。
て、図1から図5を参照しながら説明する。
実施の形態である半導体装置の製造方法の工程断面図を
示すものである。図1において、1はシリコン基板、2
は有機絶縁膜、3はフォトレジストパターン、10は表
面改質層として例えばシリル化層である。
基板1上に有機絶縁膜2を堆積する。次に、ヘキサメチ
ルジシラザン(HMDS)を有機絶縁膜2上に塗布す
る。有機絶縁膜2上に大気中の水分が吸着してできるO
Hと、HMDSが以下のような反応を起こし(図5参
照)、有機絶縁膜2上にSiを含んだシリル化層10を
形成する(図1(b))。
2((CH3)3-Si −OX)+NH3 そして、図1(c)に示すようにシリル化層10上に、
リソグラフィーによりレジストパターン3を形成する。
次に、図1(d)に示すようにドライエッチング法によ
り、レジスト3 のパターンをマスクとしてシリル化層1
0をエッチングする。シリル化層10のエッチングに
は、反応性イオンエッチング法(以下RIEと略す)を
用いた。シリル化層10は主に炭素、水素とシリコンで
形成されているため、CF4 ガスから発生するフッ素と
O2 ガスから発生するO* ラジカルを主なエッチャント
として用いた。
ドライエッチング条件に切り替えた。有機絶縁膜2のド
ライエッチングには、以下に示す条件を適用した。
あるレジストと有機絶縁膜は容易にエッチングされる。
エッチ速度はレジスト3、有機絶縁膜2とも約100n
m/min.であった。一方、シリル化層10は、Si
を含むためO2プラズマにおけるエッチ速度は、レジス
ト3、有機絶縁膜2に比べて小さく約10nm/mi
n.である。そのため、エッチング中にレジスト3が消
失しても、シリル化層10がエッチングストッパとな
り、図1(e)に示す形状を得ることができる。また、
シリル化層10がエッチングストッパとなるため有機絶
縁膜がO2 プラズマによってダメージを受けることを抑
制することができる。さらに、本実施の形態では、エッ
チングマスクとしてシリコン酸化膜を用いないため、シ
リコン酸化膜堆積中の温度上昇による有機絶縁膜2の特
性劣化という問題も解決することが可能である。
態について図2を参照しながら説明する。図2は、本発
明の第2の実施の形態である半導体装置の製造方法の工
程断面図を示すものである。図2において、1はシリコ
ン基板、2は有機絶縁膜、3はフォトレジスト、4はシ
リコン酸化膜、11は有機絶縁膜側壁の表面改質層とし
て例えばシリル化層である。
上に有機絶縁膜2を堆積する。次に、シリコン酸化膜4
を有機絶縁膜2上に堆積する(図2(b))。次に、図
2(c)に示すようにシリコン酸化膜4上に、リソグラ
フィーによりレジストパターン3を形成した後、レジス
トパターン3をマスクとしてドライエッチング法によ
り、シリコン酸化膜4をエッチングする。シリコン酸化
膜4のエッチングには、以下に示す条件を用いた。
ン酸化膜4をマスクとして、酸素を主体としたプラズマ
を用いたドライエッチングにより、有機絶縁膜2をエッ
チングし所望のパターンを得る。エッチング条件は以下
の通り。
ストは消失してしまうが、シリコン酸化膜4がエッチン
グストッパの働きをする。そのため有機絶縁膜がO2 プ
ラズマによってダメージを受けることを抑制することが
できる(図2(e))。
Sによりシリル化を行ない、上記した工程で形成された
有機絶縁膜2の側壁にシリル化層11を形成する。この
有機絶縁膜2の側壁に形成されたシリル化層11によ
り、有機絶縁膜2の表面は疎水性化に改質され、大気中
の水分の有機絶縁膜2への吸着および有機絶縁膜2への
侵入を防ぐ。そして、大気中の水分による有機絶縁膜2
の劣化を抑制することができるのである。
態について図面を参照しながら説明する。図3は、本発
明の第3の実施の形態である半導体装置の製造方法の工
程断面図を示すものである。図3において、1はシリコ
ン基板、2は有機絶縁膜、12は有機絶縁膜2の表面の
表面改質層例えばシリル化層、13は有機絶縁膜2の側
壁表面の表面改質層例えばシリル化層、31は配線溝パ
ターンのレジストパターン、32は配線溝、33は配線
材料である。
上に有機絶縁膜2を堆積する。次に、図3(b)に示す
ようにHMDSを有機絶縁膜2上に塗布する。有機絶縁
膜上に大気中の水分が吸着してできるOH基と、HMD
Sが以下のような反応を起こし(図5参照)、有機絶縁
膜2の表面上にSiを含んだシリル化層12が形成され
る(図3(b))。
に、リソグラフィーにより配線溝パターンのレジストパ
ターン31を形成する。次に、図3(d)に示すように
ドライエッチング法により、レジストパターン31をマ
スクとしてシリル化層12をエッチングする。シリル化
層12のエッチングには、RIE法を用いた。シリル化
層12は主に炭素とシリコンで形成されているため、C
F4 ガスから発生するフッ素とO2 ガスから発生するO
*ラジカルを主なエッチャントとして用いた。
エッチングするために、以下に示すエッチング条件を適
用した。
あるレジストパターン31と有機絶縁膜2は容易にエッ
チングされる。エッチ速度はレジストパターン31、有
機絶縁膜2とも約100nm/min.であった。一
方、シリル化層12は、Siを含むためO2 プラズマに
おけるエッチ速度は、レジストパターン31、有機絶縁
膜2に比べて小さく約10nm/min.である。その
ため、エッチング中にレジストパターン31が消失して
も、シリル化層10がエッチングストッパとなり、図3
(e)に示ように配線溝パターン32を形成することが
できる。
ル化を行ない、有機絶縁膜2の側壁にもシリル化層13
を形成する。この有機絶縁膜2の側壁に形成されたシリ
ル化層13により、有機絶縁膜2の表面は疎水性化に改
質され、大気中の水分の有機絶縁膜2への吸着および有
機絶縁膜2中への侵入を防ぐ。その結果、大気中の水分
による有機絶縁膜2の誘電率の増大を抑制することがで
きるのである。
を基板1に堆積させ、上記した配線溝32に配線材料を
埋め込む(図3(f))。
する。この時、先に形成したシリル化層12は、Siを
含むためCMP時の研磨レートが小さく、有機絶縁膜2
をCMPにより研磨する際のストッパとなり、図3
(g)に示すようなシングルダマシン配線を得ることが
できる。
用いたシングルダマシン配線では、大気中の水分の有機
絶縁膜2への吸着、侵入がなく、かつその水分の配線材
料への侵入なく、特性劣化を抑制できる。また、シリル
化をエッチングストッパ層として用いることで、有機絶
縁膜2の特性が高温処理により劣化することを抑制でき
るのである。
態について図4を参照しながら説明する。図4は、本発
明の第4の実施の形態である半導体装置の製造方法の工
程断面図を示すものである。図4において、1はシリコ
ン基板、14は表面改質として例えば第1のシリル化
層、15は表面改質として例えば第2のシリル化層、1
6は表面改質として例えば第3のシリル化層、41は第
1の有機絶縁膜、42はコンタクトホールレジストパタ
ーンである配線孔レジストパターン、43は第2の有機
絶縁膜、44は配線の溝レジストパターン、45は配線
溝、46は配線孔、47は配線材料である。
上に第1の有機絶縁膜41を堆積する。次に、図4
(b)に示すようにHMDSを有機絶縁膜41上に塗布
する。有機絶縁膜41上に大気中の水分が吸着してでき
るOH基と、HMDSが反応し(図5参照)、有機絶縁
膜41上にSiを含んだ第1のシリル化層14が形成さ
れる(図4(b))。
に、リソグラフィーにより配線孔レジストパターン42
を形成する。次に、図4(d)に示すようにドライエッ
チング法により、レジストパターン42をマスクとして
シリル化層14をエッチングする。シリル化層14のエ
ッチングには、RIE法を用いた。シリル化層14は主
に炭素とシリコンで形成されているため、CF4 ガスか
ら発生するフッ素とO 2 ガスから発生するO*ラジカル
を主なエッチャントとして用いた。エッチング条件は次
の通りである。
た基板に第2の有機絶縁膜43を堆積する。その後、第
2の有機絶縁膜43上をシリル化し、第2のシリル化層
15を形成する(図4(f))。フォトリソグラフィー
により、シリル化層15上に配線溝レジストパターン4
4を形成し(図4(g))、ドライエッチング法によっ
て第2のシリル化層15をエッチングする(図4
(h))。エッチング条件は次の通りである。
シリル化層15をマスクとして、第2の有機絶縁膜43
と、第1の有機絶縁膜41のエッチングを行ない、配線
溝45と配線孔46を形成する(図4(i))。エッチ
ング条件は次の通りである。
主体であるレジストパターン44と第2の有機絶縁膜4
3と、第1の有機絶縁膜41は容易にエッチングされ
る。エッチング速度はレジストパターン44、有機絶縁
膜41、43とも約100nm/min.であった。一
方、第1のシリル化層14と、第2のシリル化層15
は、Siを含むためO2 プラズマにおけるエッチング速
度は、レジストパターン44、有機絶縁膜43、41に
比べて小さく約10nm/min.である。そのため、
エッチング中にレジストが消失しても、第1のシリル化
層14と、第2のシリル化層15がエッチングストッパ
となり、図4(i)に示すように、同時に配線溝45の
パターンと配線孔46を形成することができる。また、
第1,第2のシリル化層14,15がエッチングストッ
パとなるため有機絶縁膜41、43がO2 プラズマによ
ってダメージを受けること抑制することができる。
リル化し、有機絶縁膜41、43の側壁に第3のシリル
化層16を形成する。
47を基板に堆積させ、上記した配線溝45と配線孔4
6に配線材料47を埋め込む(図4(k))。
する。この時、先に形成したシリル化層14〜16がC
MPに対するストッパとなり、図4(l)に示すような
シングルダマシン配線を得ることができる。
1、43を用いたデュアルダマシン配線では、大気中の
水分の有機絶縁膜41、43への吸着、侵入がなく、か
つその水分の配線材料47への浸入なく、特性劣化を抑
制できる。また、シリル化をエッチングストッパ層とし
て用いることで、有機絶縁膜41、43の特性が高温処
理により劣化することを抑制できるのである。
形態においてシリル化剤としてHMDSを用いたが、1,
1,3,3-テトラメチルジシラザン(TMDS)、ジメチル
シリルジメチルアミン(DMSDMA)、ジメチルシリ
ルジエチルアミン(DMSDEA)の少なくとも一つを
用いても同様の効果が得られる。
形態において、シリル化方法としてシリル化剤の塗布を
述べたが、積極的に基板表面の有機絶縁膜41、43上
にOH基を導入しシリル化を促進する方法として、まず
シリル化の前処理として、H 2 OもしくはOH基を含む
ガスを用いたプラズマによって有機絶縁膜41、43の
表面処理を行ない、その後シリル化剤を用いてシリル化
を行なうことが可能である。
形態において、有機膜のエッチングガスとしてO2 ガス
を用いたが、Oを含むガス例えばCO、H2 O、NOを
用いても同様の効果がえられた。
よれば、有機絶縁膜の表面に表面改質層を形成すること
により、エッチングストッパ、CMPストッパ、水分の
吸着浸入抑制が可能となり、とくに従来の酸化膜マスク
を用いずにパターニングが可能となるので、マスクとな
る酸化膜の堆積による温度上昇による有機絶縁膜の劣化
を抑制することができ、有機絶縁膜にダメージを与え
ず、かつ有機絶縁膜の劣化のない配線を形成することが
可能となる。
れば、大気中の水分が有機絶縁膜に吸着することを抑制
し、誘電率の増加を低減できるほか、請求項1と同様な
効果が得ることができる。
れば、請求項1と同様な効果がある。
れば、請求項3と同様な効果がある。
れば、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4と
同様な効果がある。
れば、請求項5と同様な効果がある。
れば、請求項6と同様な効果がある。
である。
である。
である。
である。
図である。
ることができないことを説明する説明図である。
の工程断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 シリコン基板上に有機絶縁膜を形成する
第1の工程と、前記有機絶縁膜上に表面改質層を形成す
る第2の工程と、前記表面改質層上にリソグラフィー法
によりレジストパターンを形成する第3の工程と、前記
レジストパターンをマスクとしてエッチング法により上
記表面改質層をエッチングする第4の工程と、酸素を含
んだプラズマにより前記表面改質層をエッチングストッ
パとして前記有機絶縁膜を除去しパターンを形成する第
5の工程を含む半導体装置の製造方法。 - 【請求項2】 シリコン基板上に有機絶縁膜を形成する
第1の工程と、前記有機絶縁膜上にシリコン酸化膜を堆
積する第2の工程と、リソグラフィーによりレジストパ
ターンを形成した後、前記レジストパターンをマスクと
して上記シリコン酸化膜をエッチングする第3の工程
と、前記シリコン酸化膜をマスクとして、酸素を含んだ
プラズマにより前記有機絶縁膜をエッチングする第4の
工程と、前記有機絶縁膜の側壁に表面改質層を形成する
第5の工程を含む半導体装置の製造方法。 - 【請求項3】 シリコン基板上に有機絶縁膜を形成する
第1の工程と、前記有機絶縁膜上に表面改質層を形成す
る第2の工程と、前記表面改質層上にリソグラフィー法
によりレジストパターンを形成する第3の工程と、前記
レジストパターンをマスクとしてエッチング法により前
記表面改質層をエッチングする第4の工程と、酸素を含
んだプラズマにより前記表面改質層をエッチングストッ
パとして前記有機絶縁膜を除去し溝パターンを形成する
第5の工程と、前記有機絶縁膜の側壁に表面改質層を形
成する第6の工程と、前記溝パターンに配線材料となる
金属を堆積する第7の工程と、前記有機絶縁膜上の前記
表面改質層をストッパとしてCMP法を行ない、前記配
線材料を研磨除去する第8の工程を含む半導体装置の製
造方法。 - 【請求項4】 シリコン基板上に第1の有機絶縁膜を形
成する第1の工程と、前記第1の有機絶縁膜上に第1の
表面改質層を形成する第2の工程と、前記第1の表面改
質層上にリソグラフィー法によりコンタクトホールレジ
ストパターンを形成する第3の工程と、前記コンタクト
ホールレジストパターンをマスクとしてエッチング法に
より前記第1の表面改質層をエッチングする第4の工程
と、上記第1の有機絶縁膜上に第2の有機絶縁膜を堆積
する第5の工程と、前記第2の有機絶縁膜上に第2の表
面改質層を形成する第6の工程と、前記第2の表面改質
層上にリソグラフィー法により溝レジストパターンを形
成する第7の工程と、前記溝レジストパターンをマスク
としてエッチングにより上記第2の表面改質層をエッチ
ングする第8の工程と、前記第1の表面改質層および前
記第2の表面改質層をマスクとし、酸素を含んだプラズ
マにより前記第1の有機絶縁膜と前記第2の有機絶縁膜
をエッチングする第9の工程と、前記第1の有機絶縁膜
と前記第2の有機絶縁膜のパターンの側壁に第3の表面
改質層を形成する第10の工程と、前記第1の有機絶縁
膜と前記第2の有機絶縁膜のパターンに配線材料となる
金属を堆積する第11の工程と、前記第2の有機絶縁膜
上の第2の表面改質層をストッパとしてCMP法を行な
い、前記配線材料を研磨除去する第12の工程を含む半
導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 表面改質層を形成する工程において、表
面改質層としてシリル化層を用いる請求項1、請求項
2、請求項3または請求項4記載の半導体装置の製造方
法。 - 【請求項6】 シリル化層は、ヘキサメチルジシラザン
(HMDS)、1,1,3,3-テトラメチルジシラザン(TM
DS)、ジメチルシリルジメチルアミン(DMSDM
A)、ジメチルシリルジエチルアミン(DMSDEA)
の少なくとも一つを用いる請求項5記載の半導体装置の
製造方法。 - 【請求項7】 シリル化層を形成する工程において、シ
リル化の前処理として、H2 OもしくはOH基を含むガ
スを用いたプラズマによって有機絶縁膜の表面処理を行
ない、その後シリル化層を形成する請求項6記載の半導
体装置の製造方法。
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