JP2009188207A - 光半導体素子封止用樹脂シートおよび光半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着性および耐熱性の両方の性質を有し、かつ効率的に封止することができる光半導体素子封止用樹脂シート、ならびに該樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置を提供する。
【解決手段】少なくとも封止樹脂層3、接着樹脂層4、及び保護樹脂層2からなる光半導体素子封止用樹脂シート1であって、該封止樹脂層と該接着樹脂層とが隣接して配設され、かつ、該保護樹脂層が該封止樹脂層と該接着樹脂層の上に両層を直接または間接的に覆うように積層されてなる光半導体素子封止用樹脂シート、並びに該光半導体素子封止用樹脂シートを用いて光半導体素子5を封止してなる光半導体装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、光半導体素子封止用樹脂シート、およびそれを用いて得られる光半導体装置に関する。
従来から光半導体素子封止用樹脂としてはエポキシ樹脂が使用されていた。また、高輝度LEDでは発熱が大きいので、樹脂の耐熱性を考慮してシリコーン樹脂が使用されている(特許文献1)。また、封止工程の効率化を考慮したシート状の封止材も提案されている(特許文献2)。
しかし、シリコーン樹脂は、耐熱性は良いが基板への接着性が悪く、エポキシ樹脂は、基板への接着性は良いが耐熱性が悪いという問題があり、両者の利点を備え、かつ封止工程を効率化したシート状の封止材が望まれていた。
特開2004−221308号公報 特開2005−294733号公報
従って、本発明の課題は、接着性および耐熱性の両方の性質を有し、かつ効率的に封止することができる光半導体素子封止用樹脂シート、ならびに該樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置を提供することである。
本発明の要旨は、即ち、
〔1〕 少なくとも封止樹脂層、接着樹脂層、及び保護樹脂層からなる光半導体素子封止用樹脂シートであって、該封止樹脂層と該接着樹脂層とが隣接して配設され、かつ、該保護樹脂層が該封止樹脂層と該接着樹脂層の上に両層を直接または間接的に覆うように積層されてなる光半導体素子封止用樹脂シート、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の光半導体素子封止用樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置
に関する。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートは、接着性および耐熱性の両方の性質を有し、かつ効率的に封止することができる。また、該樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置は低い減衰率を有することができる。
本発明は、少なくとも封止樹脂層、接着樹脂層、及び保護樹脂層からなる光半導体素子封止用樹脂シートであって、該封止樹脂層と該接着樹脂層とが隣接して配設され、かつ、該保護樹脂層が該封止樹脂層と該接着樹脂層の上に両層を直接または間接的に覆うように積層されてなる光半導体素子封止用樹脂シートに関する。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートは、耐熱性が良好な樹脂からなる封止樹脂層と、接着性が良好な樹脂からなる接着樹脂層との上に保護樹脂層を積層して形成された一体構成であるので、耐熱性及び接着性が良好な封止を効率よく行うことができる。
本発明において「該封止樹脂層と該接着樹脂層とが隣接して配設され、」とは、封止樹脂層が基板上の光半導体素子を封止することができ、同時に接着樹脂層が光半導体素子の搭載された基板と接着することができるように封止樹脂層と接着樹脂層とが互いに隣接して形成されていることをいう。図1(a)または図3(A)に本発明の一態様を示すが、封止樹脂層と接着樹脂層とが隣接し、配設される箇所は1つ以上であってもよい。即ち、2つの層が交互に連結して形成されていてもよい。また、光半導体素子の数、その配置間隔に対応して封止樹脂層と接着樹脂層の数、大きさ等を適宜調整して隣接・配設することができる。なお、封止樹脂層と接着樹脂層とが互いに隣接し、配設されるためには、例えば、接着樹脂層に1つ以上の貫通孔を形成してそこに封止樹脂層を形成すればよい。
本発明において「該保護樹脂層が該封止樹脂層と該接着樹脂層の上に両層を直接または間接的に覆うように積層されてなる」とは、図1(a)または図3(A)に示すように、保護樹脂層が封止樹脂層と接着樹脂層の上に両層を直接または間接的に覆うように積層され、外力から封止樹脂層と接着樹脂層を保護することをいう。保護樹脂層が直接的に積層されるためには、例えば、保護樹脂層に、封止樹脂層と接着樹脂層の両層をラミネートするか、または接着樹脂層をラミネートして封止樹脂層を後に形成すればよい。間接的に積層されるためには、例えば、図4(A')のような接着樹脂層を介した保護樹脂層を同様に積層すればよい。
本発明における封止樹脂層は、LED等の光半導体素子を封止する観点から、半硬化状態の熱硬化性樹脂であることが好ましい。特に、シリコーン樹脂、ポリボロシロキサン樹脂またはポリアルミノシロキサン樹脂等からなることが耐熱性の観点で好ましい。また、この封止樹脂層には、必要により、LEDの発光色を調整するための蛍光剤を添加してもよい。
封止樹脂層の厚さは、薄い方が好ましいが、光半導体素子に接続されるワイヤーの高さを考慮すると、好ましくは200μm以上、より好ましくは200〜700μm、さらに好ましくは300〜500μmである。
封止樹脂層の形状は上記の厚さを有し、本発明における効果を損なわないものであれば特に限定されないが、少なくとも光半導体素子を封止することができる形状であればよい。例えば、封止樹脂層の形状は、円筒、立方体、直方体等が好ましく、なかでも円筒であることがより好ましい。また、これらの大きさとしては、例えば、円筒の場合に直径3〜6mmの平面部、立方体または直方体の場合に1辺が2〜6mmの平面部のそれぞれと、上記の厚さを有するものが挙げられる。かかる形状を有する封止樹脂層は、例えば、パンチ、トムソン刃等によって接着樹脂層に1つ以上の上記形状の貫通孔を形成してそこに封止樹脂を充填して半硬化させて得られる。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートにおける封止樹脂層の数及び間隔は、封止対象となる基板上の光半導体素子の数及び間隔に合わせて適宜変更することができる。
封止樹脂層を半硬化状態の熱硬化性樹脂とする際には、例えば、80〜100℃で、0.1〜1時間未架橋の前記樹脂を加熱すればよく、さらに光半導体素子の封止の際には封止樹脂層を例えば、120〜150℃で1〜5時間2次硬化すればよい。
本発明における接着樹脂層は、基板と接着させる観点から、半硬化状態の熱硬化性樹脂であることが好ましい。特に、エポキシ樹脂からなることが接着性の観点で好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、シリコーン系エポキシ樹脂等からなることがより好ましい。また、これらは単独または1種以上を組み合わせて用いることができる。
上記の接着樹脂層は、例えば、市販されている前記樹脂をトルエン、シクロヘキサン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒に好ましくは30〜70重量%の濃度になるように溶解した樹脂溶液を作製し、例えば、離型処理した基材上にキャスティング、スピンコート、ロールコーティングなどの方法により適当の厚さに製膜し、さらに、硬化反応を進行させずに溶媒の除去が可能な温度で乾燥させて得ることができる。製膜させる樹脂溶液を乾燥させる温度または時間は樹脂や溶媒の種類によって一概に決定できないが、80〜130℃が好ましく、100〜120℃がより好ましく、1〜10分間が好ましく、2〜5分間がより好ましい。以上のようにして得られた樹脂層を単独または複数枚重ねて用いることができる。
接着樹脂層の厚さは、封止樹脂層の厚み以上であればよく、好ましくは200〜700μm、より好ましくは300〜500μmである。
本発明における保護樹脂層は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のどちらでもよく、熱硬化性樹脂としては半硬化状態のエポキシ樹脂等、熱可塑性樹脂としてはポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート等の透明性の高い樹脂が挙げられ、これらをシート状にしたものであってもよい。
保護樹脂層の厚さは、薄い方が好ましいが、強度の観点から、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜40μmである。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートは、例えば、保護樹脂層と、封止樹脂層のための貫通孔を形成した接着樹脂層とを別々に作製した後、公知の方法(例えば、ラミネート、プレス等)を用いて保護樹脂層を接着樹脂層に積層させた後、貫通孔に封止用樹脂を充填して封止樹脂層を形成させてもよいし、予め接着樹脂層と封止樹脂層とが隣接するように形成させた後、両層の上に保護樹脂層を直接的に積層して作製してもよい。さらに、保護樹脂層は、所望により、1つ以上の他の層(中間層)を介して間接的に積層されていてもよい。このような中間層としては、保護樹脂層と、接着樹脂層あるいは封止樹脂層との密着性を向上させるための層が挙げられる。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートは、一つの態様として、封止樹脂層がシリコーン樹脂からなり、接着樹脂層がエポキシ樹脂からなり、保護樹脂層がポリメチルメタクリレートからなるものであることが好ましい。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートの厚さは、内部応力によるパッケージの反り防止の観点から、好ましくは200〜750μm、より好ましくは300〜500μmである。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートの23℃におけるせん断剥離力は、外力からの保護の観点から、好ましくは3〜100MPa、より好ましくは5〜20MPaである。かかるせん断剥離力は、後述の方法により測定することができる。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シート1の一態様を図1(a)または図3(A)に示す。封止樹脂層3と接着樹脂層4が隣接されて配設され、その両層の上に保護樹脂層2が直接的に(図1(a))、または接着樹脂層を介して間接的(図3(A))に積層されてなる。また、本発明の光半導体素子封止用樹脂シート1を用いて基板上に搭載された光半導体素子5を封止する一態様を図1(b)または図3(B)に示す。
本発明において、光半導体素子封止用樹脂シートの製造方法の一態様は、
a)離型処理した基材上に接着樹脂層を形成する工程、
b)該接着樹脂層に封止樹脂層を形成するための貫通孔を設ける工程、
c)該貫通孔を有する接着樹脂層を保護樹脂層に貼り合わせて、該離型処理した基材を剥離除去する工程、および
d)該接着樹脂層の貫通孔に封止樹脂層となる封止樹脂を充填し、半硬化させる工程、
を少なくとも含んでいてもよい。従って、かかる製造方法によって、耐熱性と接着性の両方の性質を有し、効率的に封止することができる光半導体素子封止用樹脂シートを製造することができる。また、かかる製造方法の一態様を図2(a)〜(d)に示す。
本発明において、光半導体素子封止用樹脂シートの製造方法の別の態様は、
A)離型処理した基材上に第一の接着樹脂層を形成する工程、
A')離型処理した基材上の保護樹脂層に第二の接着樹脂層を形成する工程、
B)該第一の接着樹脂層に封止樹脂層を形成するための貫通孔を設ける工程、
C)工程B)で得られた該第一の接着樹脂層と、工程A')で得られた該第二の接着樹脂層同士を貼り合わせて、該離型処理した基材を剥離除去する工程、および
D)該第一の接着樹脂層の貫通孔に封止樹脂層となる封止樹脂を充填し、半硬化させる工程、
を少なくとも含んでいてもよい。また、かかる製造方法の一態様を図4(A)〜(D)に示す。
さらに、具体的な態様を例示すると、上記の工程a)、工程A)、図2(a)または図4(A)において、離型処理した基材6はPETフィルムであることが好ましい。接着樹脂層4の形成は、例えば、エポキシ当量7500のビスフェノールA型エポキシ樹脂20〜45重量部、エポキシ当量260の脂環式エポキシ樹脂20〜40重量部、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸20〜40重量部と、2−メチルイミダゾール1〜3重量部をメチルエチルケトン溶媒に30〜60重量%ベースで溶解させて、塗工溶液を作製する。次に該塗工溶液を離型処理した基材6上にエポキシ樹脂の厚みが好ましくは100〜500μm、より好ましくは300〜400μmとなるように塗布して、80〜130℃で、1〜3分間乾燥させたものを単独でまたは複数を用いて接着樹脂層4とすることができる。
工程A')または図4(A')において、別途、基材6上の保護樹脂層2に第二の接着樹脂層4を形成してもよい。
上記の工程b)、工程B)、図2の(b)、または図4の(B)において、封止樹脂層3を形成するための貫通孔7は、接着樹脂層4(または離型処理した基材6を含む)を貫通する孔であればよく、例えば、円筒、立方体、または直方体等の形状の貫通孔7とすることが好ましい。
接着樹脂層4に対するかかる貫通孔7の数及び間隔は、封止対象となる基板上の光半導体素子の数及び間隔に合わせて適宜変更することができる。かかる貫通孔7は、例えば、パンチ、トムソン刃等を用いて形成することができる。
上記の工程c)または図2の(c)において、工程b)で得られた接着樹脂層4を保護樹脂層2に例えば、好ましくは100〜150℃で、好ましくは5〜30秒間ラミネートして貼り合わせることができ、その後、離型処理した基材6を剥離除去することができる。
また、工程C)または図4(C)において、工程B)または図4の(B)で得られた第一の接着樹脂層に、工程A')または図4の(A')で得られた第二の接着樹脂層を上記と同様の条件で貼り合わせて保護樹脂層を間接的に積層し、その後、離型処理した基材6を剥離除去することができる。
上記の工程d)、工程D)、図2の(d)、または図4の(D)において、貫通孔7に充填される封止樹脂は、未架橋の前記樹脂であることが好ましく、好ましくは40〜100℃で、好ましくは0.1〜1時間加熱して半硬化状態の封止樹脂層3とすることが望ましい。
上記で得られた光半導体素子封止用樹脂シートは、例えば、青色または白色LED素子を搭載した光半導体装置(液晶画面のバックライト、信号機、屋外の大型ディスプレイ、広告看板等)に好適に用いられる。また、光半導体素子封止用樹脂シートは、基板上の光半導体素子に対して真空ラミネータ等を用いて好ましくは130〜180℃、より好ましくは150〜160℃で、好ましくは0.01〜0.5MPa、より好ましくは0.05〜0.2MPaで圧着して、その後好ましくは120〜180℃、より好ましくは130〜150℃で、好ましくは0.5〜5時間、より好ましくは1〜3時間ポストキュア(2次硬化)して光半導体素子を封止することができ、基板に対しても接着させることができる。従って、本発明は、上記で得られた光半導体素子封止用樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置を提供する。かかる光半導体装置は、本発明のシートを用いて封止しているために低い減衰率を有することができる。
本発明の光半導体装置の減衰率は、好ましくは0〜10%、より好ましくは0〜5%である。減衰率の定義または測定方法は、後述に記載されるとおりである。
次に、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートを用いた光半導体装置の製造方法について説明する。本発明の光半導体装置の製造方法の一つの態様は、
(1)基板上の光半導体素子が搭載された面に本発明の光半導体素子封止用樹脂シートを、光半導体素子を封止するために光半導体素子に対向する位置に封止樹脂層を合わせるように積層する工程、及び
(2)工程(1)で積層したシートを加圧硬化する工程
を含んでいてもよい。
工程(1)において、基板上の光半導体素子が搭載された面に本発明の光半導体素子封止用樹脂シートを、光半導体素子を封止するために光半導体素子に対向する位置に封止樹脂層を合わせるように積層するには、特に圧力をかける必要はなく、本発明のシートを光半導体素子が搭載された基板上に設置するだけでよい。
工程(2)において、シートを加圧硬化する条件は、例えば真空ラミネータを用いて、好ましくは130〜180℃、より好ましくは150〜160℃で、好ましくは0.01〜0.5MPa、より好ましくは0.05〜0.2MPaで圧着させて、その後、好ましくは120〜180℃、より好ましくは130〜150℃で、好ましくは0.5〜5時間、より好ましくは1〜3時間ポストキュア(2次硬化)させる条件が挙げられる。また、工程(2)は工程(1)と同時に行ってもよい。
以下、本発明の態様を実施例に記載するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
エポキシ当量7500のビスフェノールA型エポキシ樹脂45重量部とエポキシ当量260の脂環式エポキシ樹脂(EHPE3150、ダイセル化学社製)33重量部と4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸を22重量部、2-メチルイミダゾール1.2重量部をメチルエチルケトンに50重量%ベースで溶解し、エポキシ樹脂塗工溶液を作製した。この塗工溶液を、表面を離型処理した基材(PETフィルム、厚み50μm)の上にエポキシ樹脂の厚みが100μmになるように塗布し、130℃で2分間乾燥させたものを3つ作製した。そして、その内の1つのエポキシ樹脂の上に、他の2つのエポキシ樹脂をラミネート(PETフィルムは剥離除去)して、厚み300μmのエポキシ樹脂からなる接着樹脂層を基材(PETフィルム)上に形成した。(図2(a))
そして、接着樹脂層及びPETフィルムに直径5mmの円筒の貫通孔をパンチであけた後(図2(b))、保護樹脂層であるポリメチルメタクリレートのフィルム(25μm)上に、貫通孔を有する接着樹脂層を100℃10秒でラミネート(PETフィルムは剥離除去)した(図2(c))。
そして、接着樹脂層の貫通孔に未架橋のシリコーン樹脂を充填し、90℃で1時間加熱して半硬化状態の封止樹脂層(300μm)を形成することにより、封止樹脂層と接着樹脂層とが隣接して配設され、かつ保護樹脂層が封止樹脂層と接着樹脂層の上に両層を覆うように積層されてなる半導体素子封止用樹脂シート(325μm)を得た(図2(d))。
実施例2
封止樹脂層の形成工程において、未架橋のシリコーン樹脂を注入するかわりに、100℃にて溶融させたポリアルミノシロキサン樹脂を注入して、常温に冷やしたこと以外は、実施例1と同様にして、光半導体素子封止用樹脂シートを得た。
比較例1
実施例1で作製したPETフィルム上の厚み300μmのエポキシ樹脂からなる接着樹脂層に貫通孔をあけずに、保護樹脂層であるポリメチルメタクリレートフィルム上に、100℃10秒でラミネート(PETフィルムは剥離除去)して、樹脂シートを得た。なお、この接着樹脂層は封止樹脂層を兼ねている。
比較例2
保護樹脂層であるポリメチルメタクリレートフィルム上に、未架橋のシリコーン樹脂からなる封止樹脂層を形成し、90℃で1時間加熱して半硬化状態とすることにより、樹脂シートを得た。
基板上の青色発光ダイオードが搭載されている面に、実施例の光半導体素子封止用樹脂シート及び比較例の樹脂シートを、光半導体素子を封止するために光半導体素子に対向する位置に封止樹脂層を合わせるように積層して、真空ラミネータを用いて150℃、0.2MPaにて圧着し、その後150℃で2時間ポストキュアを行い、光半導体素子封止用樹脂シートまたは樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置を得た。
(評価)
(輝度保持性)
得られた光半導体装置の電流350mAでの初期の輝度と300時間経過後の輝度を測定し、減衰率を算出した。その結果を表1に示す。
*輝度:電流100mAを流し、分光光度計(大塚電子MCPD-3700)にて、波長380nm〜780nmまでの積分値とする。
*減衰率=〔(輝度の低下量)÷(初期の輝度)〕×100
(接着性)
上記の光半導体装置において、23℃で、実施例の光半導体素子封止用樹脂シート及び比較例の樹脂シートのせん断剥離力を評価した。せん断剥離力は、プッシュプルゲージ(SIMPO製)を用いて測定された。その結果を表1に示す。
Figure 2009188207
上記の結果により、実施例1〜2は、比較例1〜2と比較して、せん断剥離力、即ち、接着性が良好であり、低い減衰率によって青色発光ダイオードからの放熱に対しても樹脂層が劣化等を生じないことから耐熱性も良好であることがいえる。従って、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートは、接着性と耐熱性の両方の性質を有することができ、効率的に封止することができる。さらに、該樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置は、低い減衰率を有することができる。
本発明の光半導体素子封止用樹脂シートは、液晶画面のバックライト、信号機、屋外の大型ディスプレイ、広告看板等に好適に用いることができる。
図1(a)は、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートの一態様を示す。図1(b)は、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートを用いて基板上に搭載された光半導体素子を封止する一態様を示す。 図2(a)〜(d)は、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートの製造工程の一態様を示す。図2(a)は、基材上に接着樹脂層を形成する工程を示す。図2(b)は、基材上の接着樹脂層に貫通孔を設ける工程を示す。図2(c)は、(b)で得られた層に保護樹脂層を積層する工程を示す(基材は剥離除去する)。図2(d)は、貫通孔に封止用樹脂を充填して半硬化させて封止樹脂層を形成する工程を示す。 図3(A)は、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートの一態様を示す。図3(B)は、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートを用いて基板上に搭載された光半導体素子を封止する一態様を示す。 図4(A)〜(D)は、本発明の光半導体素子封止用樹脂シートの製造工程の一態様を示す。図4(A)は、基材上に第一の接着樹脂層を形成する工程を示す。図4(A')は、別途、基材上の保護樹脂層に第二の接着樹脂層を形成する工程を示す。図4(B)は、基材上の第一の接着樹脂層に貫通孔を設ける工程を示す。図4(C)は、(A')で得られた第二の接着樹脂層を、(B)で得られた第一の接着樹脂層に積層する工程を示す(その後、基材は剥離除去する)。図4(D)は、貫通孔に封止用樹脂を充填して半硬化させて封止樹脂層を形成する工程を示す。
符号の説明
1 光半導体素子封止用樹脂シート
2 保護樹脂層
3 封止樹脂層
4 接着樹脂層
5 基板上に搭載された光半導体素子
6 基材
7 貫通孔


Claims (4)

  1. 少なくとも封止樹脂層、接着樹脂層、及び保護樹脂層からなる光半導体素子封止用樹脂シートであって、該封止樹脂層と該接着樹脂層とが隣接して配設され、かつ、該保護樹脂層が該封止樹脂層と該接着樹脂層の上に両層を直接または間接的に覆うように積層されてなる光半導体素子封止用樹脂シート。
  2. 前記封止樹脂層がシリコーン樹脂、ポリボロシロキサン樹脂またはポリアルミノシロキサン樹脂からなる、請求項1記載の光半導体素子封止用樹脂シート。
  3. 前記接着樹脂層がエポキシ樹脂からなる、請求項1または2記載の光半導体素子封止用樹脂シート。
  4. 請求項1〜3いずれかに記載の光半導体素子封止用樹脂シートを用いて光半導体素子を封止してなる光半導体装置。

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