JP2009185254A - オイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 - Google Patents

オイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】硬化物から低分子シロキサン成分の揮発量が少なく、揮発した低分子シロキサンが周囲に付着することによる問題がない硬化物が得られるオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物を提供する。
【解決手段】(A)一分子中に2個以上の珪素原子結合アルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)フェニル基含有オルガノポリシロキサン、
(C)SiH基を一分子中に2個以上含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)付加反応触媒
を含有してなり、かつ、重合度が10以下でSiH基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体に対し0.5質量%以下であるオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、反応性の揮発性シロキサン化合物、特には珪素原子と結合する水素原子(以下、SiH官能基と略記する)を含有する揮発性シロキサン化合物の含有量が少ないオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物、及びその硬化物に関する。
シリコーンゴムは、耐熱性、耐寒性、電気特性などを活かして、いろいろな分野で広く利用されている。自動車部品としては、オイルシール、コネクター部のパッキンやゴム栓、O−リング、ダイヤフラム、ディストリビューター用グロメット等に使用されており、特に、コネクター部、ディストリビューター用グロメットの分野においては、組み立ての際の作業性や、装着した後の密閉性、防水性、絶縁性を追求した結果、成型品表面にオイルがブリードするオイルブリード性シリコーンゴムが有効であることが認められ、かかるオイルブリード性シリコーンゴムが広く用いられている。
しかしながら、シリコーンゴムを形成するシロキサンポリマーは、酸やアルカリなどによるシロキサンオリゴマーの平衡反応により生成されるため、重合度の大小にかかわらず、常に相当量の低分子シロキサンとよばれる重合度(即ち、一分子中の珪素原子の数)20以下の、分子中にSiH官能基やアルケニル官能性基などの反応性基を有さない、いわゆる無官能性の環状シロキサンが存在してしまうことが知られている。このような低分子シロキサンは、減圧下、高温で揮発させることにより除去されるが、完全に取り除くことは困難で、1質量%前後、あるいはそれ以下の0.5質量%(5,000ppm程度)のレベルが残存してしまう。これら低分子シロキサンは、高温雰囲気だけでなく、室温状態においても僅かながらゴム硬化物より揮発して周囲に付着することにより、くもりや濁りの発生、接点障害の原因、接着阻害、表面の疎水化など多種多様な問題を引き起こすことが知られている。特にエンジンルームで使用される自動車部品では、高温に曝される一方で、多数の電気配線及び電気接点が存在することから、これら揮発成分による接点障害は特に大きな問題となっていた。これらは、ゴム硬化物を高温でポストキュアすることによりかなり減少させることができるが、ゴムが密閉状態で使用される場合や、耐熱性の低い樹脂などと組み合わされる部品等では、高温に曝すことができないなどの問題がある。
例えば、特開平3−157474号公報(特許文献1)に、200℃で10mmHg以上の蒸気圧を有する低分子シロキサン含有量が500ppm以下である付加反応硬化型シリコーンゴム接着剤が開示され、特公平6−54405号公報(特許文献2)には、重合度が20以下の低分子シロキサン含有量が0.75重量%以下である定着ローラーが示されている。また、特開平4−311764号公報(特許文献3)には、分子鎖両末端にSiH官能基を有するポリマーによって鎖長延長をすることにより低分子シロキサンの含有量が少ないシロキサンポリマーを得る方法が開示され、特開平5−47437号公報(特許文献4)には、重合度10以下の低沸点シロキサンの含有量が75ppm以下の付加反応型液状シリコーンゴムからなる防水コネクタが開示されている。
しかしながら、このように低分子シロキサン含有量を低減しても、上記のような問題や、硬化物より揮発して周辺の物質に付着した低分子シロキサンが、溶剤で拭き取る等の手段でも容易に取り除くことが困難であるという問題があった。
特開平3−157474号公報 特公平6−54405号公報 特開平4−311764号公報 特開平5−47437号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、硬化物から低分子シロキサン成分の揮発量が少なく、揮発した低分子シロキサンが周囲に付着することによるくもりや濁りの発生、接点障害の原因、接着阻害、表面の疎水化などの問題がない硬化物が得られる防水コネクター等の自動車部品用に好適なオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物、及びその硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、低分子シロキサン成分として、このような無官能性の低分子シロキサン成分とは別に、分子中にSiH官能基等の反応性基を有する低分子環状シロキサン成分もまたシリコーンゴムを形成するシロキサンポリマー中に相当量含有されるものであることを知見した。
上述したような前記の無官能性の低分子シロキサンは、ゴム硬化物より揮発し、周辺の物質に付着した場合、溶剤で拭き取るなどの作業により容易に除去できるものであるが、反応性基を有する低分子環状シロキサン成分は、その反応性のために基材と接着してしまい、容易に除去することができない。このように、SiH官能基含有シロキサンは、反応性を有するため、ジメチルシロキサンタイプなどの無官能性の低分子シロキサンに比較して遥かに大きな問題があることを知見した。
しかしながら、上述した特開平3−157474号公報(特許文献1)及び特開平4−47437号公報(特許文献4)において例示される低分子シロキサンは、無官能タイプの環状又は直鎖状のシロキサン(ジメチルポリシロキサン)のみで、SiH官能基含有の低分子シロキサンについては全く触れられていない。また、特公平6−54405号公報(特許文献2)の低分子シロキサンについては、3〜20量体の環状ポリシロキサンとの記述があるのみで具体的な構造の例示はなく、SiH官能基については、何ら記述されていない。更に、特開平4−311764号公報(特許文献3)には、低分子シロキサンの具体的な構造についての記述はない。これら以外にも、低分子シロキサンに関する特許は種々提出されているが、SiH官能基含有の低分子シロキサンについて記述されたものは皆無である。
本発明者らは、更なる検討を行った結果、付加反応硬化型のシリコーンゴム組成物において、SiH官能基を有するポリマー成分自体は架橋剤として組成物を硬化させる上で必須のものであるため、これらSiH官能基を有するポリマー成分(即ち、オルガノハイドロジェンポリシロキサン成分)中に含有される架橋剤由来のSiH官能基を有する揮発性の低分子環状シロキサン成分の含有量を特定のレベル以下に制御することが、上記問題を解決する上で重要であることを知見した。
即ち、付加硬化型のシリコーンゴム組成物において、重合度が10以下のSiH官能基等の反応性基を有する低分子シロキサン、特に低分子環状シロキサンの含有量を組成物全体の0.5質量%以下とすることにより、低分子シロキサンが揮発することによる硬化物周囲の接点不良、接着不良、外観の濁りなど各種の問題、更には、SiH官能基低分子シロキサンが周辺物質と反応して接着してしまい容易に除去することができないという問題の解決がはかれることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示すオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物を提供する。
〔1〕(A)一分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
(B)フェニル基含有オルガノポリシロキサン 0.5〜20質量部、
(C)珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.3〜20質量部、
(D)付加反応触媒: 触媒量
を含有してなり、かつ、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体に対し0.5質量%以下であるオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔2〕(A)成分中の珪素原子結合アルケニル基に対する(C)成分中のSiH官能基のモル比がSiH/アルケニル基(モル比)=0.6〜3.0の範囲であることを特徴とする〔1〕記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔3〕重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、オルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン環状共重合体である〔1〕又は〔2〕記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔4〕重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、下記式(5)で示される環状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである〔3〕に記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
Figure 2009185254
(式中、nは1〜9の整数、mは1〜9の整数、かつ、n+mは3〜10の整数である。Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良い。)
〔5〕式(5)において、nが1〜9の整数、mが1〜3の整数であり、かつ、n+mが3〜10の整数である〔4〕記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔6〕重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンの含有量が(A)及び(B)成分中0.5質量%以下である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔7〕重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンが、下記式(2)で示される環状オルガノポリシロキサンである〔6〕記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
Figure 2009185254
(式中、xは3〜10の整数であり、Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良い。)
〔8〕(C)成分が、重合度(分子中の珪素原子の数)が11以上の、直鎖状、環状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔9〕(C)成分が、下記式(4)で示される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである〔8〕記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
Figure 2009185254
(式中、yは1〜98の整数、zは2〜50の整数、かつ、y+zは9〜100の整数である。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良い。R3はR2又は水素原子である。)
〔10〕(C)成分の分子中の全炭素原子数に対する珪素原子に結合する全水素原子数が、モル比で、0.05<[水素原子]/[炭素原子]<0.7である〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔11〕(B)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサンのフェニル基含有量が珪素原子に結合する全有機基の10〜35モル%の範囲であり、珪素原子結合水素原子及びアルケニル基を含まないものであることを特徴とする〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔12〕重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が(C)成分中10.0質量%以下である〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
〔13〕〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなるオイルブリード性シリコーンゴム硬化物。
〔14〕硬化物中における、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が0.2質量%以下である〔13〕記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物。
本発明のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物は、その硬化物から重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する周辺物質と反応して接着してしまう低分子シロキサン成分の揮発が少なく、該低分子シロキサン成分が周囲に付着することによるくもりや濁りの発生、接点障害、接着阻害あるいは再接着、表面の疎水化などの問題がない硬化物となり得る。
本発明の(A)成分としての一分子中に平均して少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサンは、組成物の主剤(ベースポリマー)であり、分子中にフェニル基を含有しないものである点において後述する(B)成分と差別化されるものであって、このアルケニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(1)で示されるものを好適に用いることができる。ここで、一分子中のアルケニル基の平均値とは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析におけるポリスチレン換算の数平均分子量(数平均重合度)から求められる一分子あたりのアルケニル基の数平均値を意味する。
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換1価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の正数である。)
ここで、上記R1で示される珪素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のフェニル基を除くアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、アルケニル基以外のR1としては非置換又は置換アルキル基であることが好ましく、特に全R1の90モル%以上がメチル基であることが、更にはアルケニル基以外の全てのR1がメチル基であることが好ましい。
また、R1のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2〜8のものが好ましく、更に好ましくは2〜6であり、特に好ましくはビニル基である。)であることが必要である。なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中5.0×10-6〜5.0×10-3mol/g、特に1.0×10-5〜1.0×10-3mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の量が5.0×10-6mol/gより少ないとゴム硬度が低く、十分なシール性が得られなくなってしまう場合があり、また5.0×10-3mol/gより多いと架橋密度が高くなりすぎて、脆いゴムとなってしまう場合がある。このアルケニル基は、分子鎖末端の珪素原子に結合していても、分子鎖途中の珪素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
このオルガノポリシロキサンの構造は、通常、主鎖が基本的にジオルガノシロキサン単位の繰返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖された直鎖状構造を有するが、部分的には分岐状の構造、環状構造などであってもよい。分子量については、特に限定なく、粘度の低い液状のもの(通常、回転粘度計等による25℃における粘度が100〜1,000,000mPa・s、好ましくは300〜500,000mPa・s、より好ましくは1,000〜100,000mPa・s程度)から、粘度の高い(あるいは室温(25℃)においてほとんど流動性のない)生ゴム状(例えば、25℃における粘度が1,000,000mPa・sを超えて、特に2,000,000〜10,000,000mPa・s(平均重合度が3,000〜10,000)程度あるいはそれ以上の高粘度(高重合度))のものまで使用できる。
更に、(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン(ベースポリマー)としては、従来技術において記載した無官能性の(即ち(A)成分と(C)成分とのヒドロシリル化付加反応に関与する官能性基を有さない)低分子シロキサン成分の含有量が所定量以下に低減されたものであることが好ましく、具体的には、重合度が10以下の官能基を有しない低分子シロキサンの含有量が、(A)成分中に0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、好ましくは0.2質量%以下(0〜0.2質量%)、より好ましくは0.1質量%以下(0〜0.1質量%)であることが望ましい。無官能性の低分子シロキサン成分の含有量が0.5質量%を超えるとそれ自体が揮発により周辺部品等に悪影響を与えるだけでなく、SiH官能基を有する反応性の低分子シロキサンの揮発を容易にしてしまうなどの問題がある。
このような無官能性の低分子シロキサン成分として、より具体的には、下記式(2)で示される環状構造のジオルガノシクロポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2009185254
(式中、xは3〜10の整数であり、Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良く、前記R1と同様のものが例示できるが、アルケニル基に代表される脂肪族不飽和基などの架橋反応に関与する官能基を含有しないことが好ましい。)
無官能性の低分子シロキサン成分を低減する方法としては、減圧状態で200〜300℃程度の高温加熱下に低分子シロキサン成分を気化除去する方法や、該気化除去中あるいはこの気化除去の後に、更に不活性ガスを吹き込んで気化を促進する方法などが挙げられる。
なお、この(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン中には、後述する重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する反応性の低分子シロキサンは、通常、実質的に問題となるレベルでは含有されていない。
(B)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサンは、ゴム組成物が硬化後、成形品からブリードすることにより、組み立ての際の作業性や、密閉性、防水性などの性能を付与するもので、(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサンと非相溶でゴム硬化時の架橋反応に関与しないもの(即ち、分子中にヒドロシリル化付加反応に関与するケイ素原子結合アルケニル基やケイ素原子結合水素原子(SiH基)等の官能性基を含有しないもの)であることが好ましい。このようなものとして、珪素原子に結合する有機基の中に、フェニル基を含むもの、好ましくはフェニル基の含有量が全有機基の10〜35モル%、より好ましくは15〜32モル%のものである。10モル%より少ないと硬化物からブリードしない場合があり、35モル%より多いと硬化前の保存中に分離してしまう場合がある。
上記フェニル基含有オルガノポリシロキサンは、アルケニル基、珪素原子結合水素原子(SiH官能基)などの架橋反応に関与する官能基を含有しないことが好ましい。更には、シラノール基、アルコキシシリル基、エポキシ基、アミノ基などの官能基を有しないことがより好ましい。
(B)成分として具体的には、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基、ヒドロキシジメチルシロキシ基、メチルジフェニルシロキシ基、ジメチルフェニルシロキシ基のいずれかで封鎖された、ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の、直鎖状のメチルフェニルシリコーンオイルなどが挙げられる。
このようなフェニル基含有オルガノポリシロキサンの粘度は、ブリード性の点から好ましくは10〜5,000mPa・s(25℃)、より好ましくは50〜1,000mPa・s、更に好ましくは100〜500mPa・sで、10mPa・s未満では成形物との相溶性が高くなりブリード性が不十分となる場合があり、5,000mPa・sより高いと初期のブリード性が悪くなる場合があり、またブリードしたオイルにより表面がべたつくという問題も生じてしまう場合がある。なお、粘度は回転粘度計等により測定できる。
また、これらフェニル基含有オルガノポリシロキサンは、1種のみを配合してもよいし、フェニル基含有量や分子量の異なる2種以上を配合してもよい。
これらフェニル基含有オルガノポリシロキサンの配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.5〜20質量部、好ましくは1〜10質量部で、配合量が0.5質量部より少ないと十分なブリード性が得られず、20質量部より多いと金型汚れが生じたり、ゴム物性にも悪影響を及ぼしてしまう。
更に、(B)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサンとしては、従来技術において記載した無官能性の(即ち(A)成分と(C)成分とのヒドロシリル化付加反応に関与する官能性基を有さない)低分子シロキサン成分の含有量が所定量以下に低減されたものであることが好ましく、具体的には、重合度が10以下の官能基を有しない低分子シロキサンの含有量が、(A)及び(B)成分中に0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、好ましくは0.2質量%以下(0〜0.2質量%)、より好ましくは0.1質量%以下(0〜0.1質量%)に低減されたものであることが望ましい。無官能性の低分子シロキサン成分の含有量が0.5質量%を超えるとそれ自体が揮発により周辺部品等に悪影響を与えるだけでなく、SiH官能基を有する反応性の低分子シロキサンの揮発を容易にしてしまうなどの問題が発生する場合がある。
このような無官能性の低分子シロキサン成分として、より具体的には、下記式(2)で示される環状構造のジオルガノシクロポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2009185254
(式中、xは3〜10の整数であり、Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良く、前記R1と同様のものが例示できるが、アルケニル基に代表される脂肪族不飽和基などの架橋反応に関与する官能基を含有しないことが好ましい。)
無官能性の低分子シロキサン成分を低減する方法としては、減圧状態で200〜300℃程度の高温加熱下に低分子シロキサン成分を気化除去する方法や、該気化除去中あるいはこの気化除去の後に、更に不活性ガスを吹き込んで気化を促進する方法などが挙げられる。
なお、この(B)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサン中には、後述する重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する反応性の低分子シロキサンは、通常、実質的に問題となるレベルでは含有されていない。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、例えば、下記平均組成式(3)
2 bcSiO(4-b-c)/2 (3)
(式中、R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基である。またbは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、一分子中に少なくとも2個(通常、2〜300個)、好ましくは3個以上(例えば、3〜200個)、より好ましくは4〜150個程度の珪素原子結合水素原子を有するものの1種又は2種以上が好適に用いられる。
ここで、R2の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、脂肪族不飽和基を有しないものが好ましい。また、bは好ましくは0.8〜2.0、cは好ましくは0.01〜1.0、b+cは好ましくは1.0〜2.5である。
この場合、一分子中の珪素原子の数(又は重合度)は2〜300個、好ましくは3〜250個、より好ましくは4〜200個、更に好ましくは5〜150個、とりわけ好ましくは11〜100個程度の室温(25℃)で液状(通常、回転粘度計等で0.1〜1,000mPa・s、好ましくは0.5〜500mPa・s程度)のものが好適に用いられる。
なお、珪素原子に結合する水素原子は、分子鎖末端、分子鎖の途中(分子鎖非末端)のいずれの珪素原子に結合したものであってもよく、両方に位置するものであってもよい。
オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網状のいずれの構造であってもよいが、直鎖状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであるか、オルガノハイドロジェンシクロポリシロキサン(即ち、オルガノハイドロジェンシロキサン単位のみからなる環状重合体)であるものから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましく、また、重合度(分子中の珪素原子の数)が11以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサン、一分子中に少なくとも4個のSiH官能基を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましく、特には、重合度(分子中の珪素原子の数)が11以上で、一分子中に少なくとも4個のSiH官能基を含有する、直鎖状、環状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれる1種又は2種以上であることが好ましい。
ここで、直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、特に下記式(4)で例示されるものを挙げることができる。
Figure 2009185254
式(4)中、yは1〜98の整数、zは2〜50の整数、かつ、y+zは9〜100の整数である。R2は上記と同様である。R3はR2又は水素原子である。更に全R2のうち90%以上がメチル基であることが好ましい。
また、環状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンである場合には、全ての繰返し単位がオルガノハイドロジェンシロキサン単位(例えば、R2HSiO2/2で示される2官能性シロキサン単位)のみからなるオルガノハイドロジェンシクロポリシロキサンであるか、あるいは、分子中に上記オルガノハイドロジェンシロキサン単位の他に、ジオルガノシロキサン単位(例えば、R2 2SiO2/2)を繰返し単位の一部として含有するジオルガノシロキサン・オルガノハイドロジェンシロキサン環状共重合体である場合には、重合度(分子中の珪素原子数)が11以上の高重合環状体であるか、又は、分子中のSiH官能性基の数(即ち、分子中のオルガノハイドロジェンシロキサン単位の繰返し数)が4個以上の高濃度SiH官能性であるものが望ましい。
また、分子中の全炭素原子数(例えば、R2中の炭素原子の総数)に対する珪素原子に結合する全水素原子数の比は、モル比で、好ましくは0.05<[水素原子]/[炭素原子]<0.7、より好ましくは0.1<[水素原子]/[炭素原子]≦0.6、更に好ましくは0.15≦[水素原子]/[炭素原子]≦0.5、とりわけ好ましくは0.2≦[水素原子]/[炭素原子]≦0.45である。0.7以上ではSiH官能基の密度が高すぎて発泡してしまうことがあり、0.05以下では、反応が遅すぎて成形不良が発生してしまう場合がある。
上記(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとして具体的には、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体などや、これら各例示化合物において、メチル基の一部又は全部がエチル基、プロピル基等の他のアルキル基やフェニル基等で置換されたものなどが挙げられる。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分100質量部に対して0.3〜20質量部、好ましくは0.5〜15質量部、より好ましくは0.8〜10質量部である。(C)成分の配合量が少なすぎると架橋点が少なくなる(架橋密度が低くなる)ため、ゴム状の弾性体(ゴム硬化物)が得られなくなり、多すぎるとかえって架橋点の分散により、やはり十分なゴム物性が得られない。
更に、上記(C)成分中のオルガノポリシロキサンの珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)と(A)成分中の珪素原子に結合するアルケニル基の総量とのモル比が、SiH官能基/アルケニル基=0.6〜3.0、特に0.8〜2.5であることが好ましく、より好ましくは1.2〜2.2の範囲である。この比が0.6より小さいと十分に架橋したゴムが得られなくなってしまう場合があり、3.0より大きいと未反応のSiH官能基含有低分子シロキサンが硬化後も多量に残存してしまう場合がある。
(D)成分の付加反応触媒としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、塩化白金酸とビニルシロキサンとの錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒などの公知の白金属金属触媒が挙げられる。なお、この付加反応触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、白金族金属として(A)、(B)、(C)成分の合計質量に対し、特には(A)成分と(C)成分との合計質量に対して0.5〜1,000ppm、特に1〜500ppm程度である。
これらの成分以外に、必要に応じて、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、窒素含有化合物やアセチレン化合物、リン化合物、ニトリル化合物、カルボキシレート、錫化合物、水銀化合物、硫黄化合物等のヒドロシリル化反応制御剤、酸化鉄、酸化セリウムのような耐熱剤、ジメチルシリコーンオイル等の内部離型剤、接着性付与剤、チクソ性付与剤等を本発明の目的を損なわない範囲で配合することは任意とされる。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、ニーダー、プラネタリーミキサーなどの通常の混合撹拌器、混練器等を用いて上記各成分を均一に混合することにより調製することができる。
上記(A)〜(D)成分、及び必要によりその他の成分を含有してなる本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、主として(C)成分の架橋剤としてのオルガノハイドロジェンポリシロキサンから由来する、前記した重合度が10以下で珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサン、例えば、重合度が10以下のジオルガノシロキサン・オルガノハイドロジェンシロキサン環状共重合体、特に、下記式(5)
Figure 2009185254
(式中、nは1〜9の整数、mは1〜9の整数(特には1〜3の整数)、かつ、n+mは3〜10の整数である。Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良く、前記R1と同様のものが例示できるが、アルケニル基に代表される脂肪族不飽和基などの架橋反応に関与する官能基を含有しないことが好ましい。)
で示される環状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、とりわけ分子中のSiH官能性基の数(即ち、分子中のオルガノハイドロジェンシロキサン単位の繰返し数m)が1〜3個とSiH官能性基濃度が低く、かつ重合度(分子中の珪素原子数)が10以下の低分子環状シロキサンを含むものであるが、この含有量が、組成物全体の質量に対して、特には(A),(B),(C),(D)成分の合計量に対し0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、好ましくは0.30質量%以下(0〜0.30質量%)、より好ましくは0.20質量%以下(0〜0.20質量%)に低減されたものである。これは、SiH官能基を有する低分子シロキサンが、従来の無官能性の低分子シロキサンと同様に硬化物中に残存した場合、雰囲気中に揮発して周囲に付着することにより様々な問題を引き起こすだけでなく、更には、SiH官能基を有するため、雰囲気中に揮発し、一旦周辺の物質に付着したSiH官能基低分子シロキサンは、溶剤で拭き取る等の手段では容易に取り除くことも困難であるという問題を回避するために必須とされるものである。
この場合、(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、上記重合度が10以下で珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に1個以上(特には1〜3個)含有する低分子オルガノポリシロキサン、特には、環状の低分子オルガノポリシロキサン、とりわけ上記式(5)のオルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン環状共重合体の含有量が、できるだけ少ないことが好ましいが、この低分子オルガノポリシロキサンの(C)成分中における含有量は、組成物全体に対し、特には(A),(B),(C),(D)成分の合計量に対し0.5質量%以下を達成し得る含有量である限り許容される。しかし、上記のSiH基含有低分子オルガノポリシロキサンの含有量は、(C)成分中に10.0質量%以下(0〜10.0質量%)、好ましくは5.0質量%以下(0〜5.0質量%)、より好ましくは3.0質量%以下(0〜3.0質量%)、更に好ましくは2.0質量%以下(0〜2.0質量%)であることが望ましい。
これらSiH基含有低分子環状シロキサンのうち、一部あるいは大半の付加反応性の高い架橋剤はゴムの架橋反応により硬化物内のシロキサンマトリックス中に組み込まれるが、特に、分子中のSiH官能性基の数(特には、R2HSiO2/2単位等で示される2官能性シロキサン単位中のSiH基など、分子鎖途中(非末端)の珪素原子に結合した水素原子としての比較的付加反応性が低いSiH基の数)が1〜3個とSiH官能性基濃度が低く、また、分子中にR2 2SiO2/2単位等のジオルガノシロキサン単位を1個以上有し、かつ重合度(分子中の珪素原子数)が10以下の低分子環状シロキサンは、付加反応性が低いため、未反応のSiH官能基を持つ低分子シロキサンとして、そのままフリーの状態で硬化物内に残存してしまう。これが保管時や使用時に雰囲気中に揮発して周辺部品等に付着すると、接点障害・接着不良・表面の疎水化・外観変化など多大な問題を引き起こしてしまう。特にSiH基含有低分子環状シロキサンが(C)成分中に10.0質量%よりも多く残存すると、硬化後でも多量に残存してしまう場合があるため、悪影響が大きい。
これらSiH基含有の低分子シロキサンを除去する方法は、いかなる方法でも良いが、従来の無官能性の低分子シロキサンを除去する際に適用されたような高温でかつ長時間の加熱処理により溜去する方法は、SiH官能基の反応性が高いため好ましくはない。SiH基含有の低分子シロキサンを除去する際の温度としては、好ましくは210℃以下、より好ましくは200℃以下である。210℃を超える温度の場合、薄膜蒸留器のようなオイルが長時間高温に曝されない装置を使用する必要がある。また、210℃以下の温度の場合は、装置内の撹拌を十分に行うだけでなく、不活性ガスの強制吹き込み(バブリング)のように、低分子シロキサンの揮発を促進する方法が好ましい。
低分子シロキサンを揮発させる方法は、減圧下で高温撹拌により系外に揮発させる方法が一般的である。この場合、1,000〜1Paの減圧下、150〜210℃の温度で10分〜10時間で揮発させることが好ましい。
なお、シリコーンゴム組成物全体中の無官能性低分子シロキサン及びSiH含有低分子シロキサンの合計含有量は、1質量%以下(0〜1質量%)、特に0.8質量%以下(0〜0.8質量%)とすることが好ましい。
本発明において、これら低分子シロキサン含有量の測定方法は、サンプルびん中に採取した試料1gにアセトン10ccを添加して室温(25℃)で24時間放置した後、該アセトン中に抽出された低分子シロキサンをガスクロマトグラフ分析(FID検出器)により測定する。なお、この場合、無官能性低分子シロキサン成分とSiH含有低分子シロキサン成分の判別はGC−MS及びSi29−NMRにより同定、判別することができる。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化条件としては、公知の付加反応硬化型シリコーンゴム組成物と同様でよく、例えば常温でも十分硬化するが、必要に応じて加熱してもよく、この場合、80〜250℃、特に120〜220℃で3秒〜10分間、特に5秒〜3分間加熱することにより硬化することができる。
本発明のシリコーンゴム組成物を硬化して得られるシリコーンゴム硬化物に関しても、硬化前の組成物と同様に、硬化物全体に対して前記SiH基含有低分子シロキサンが0.2質量%以下(0〜0.2質量%)、好ましくは0.1質量%以下(0〜0.1質量%)、より好ましくは0.08質量%以下(0〜0.08質量%)、前記無官能性低分子シロキサンとSiH基含有低分子シロキサンの合計が1質量%以下(0〜1質量%)、好ましくは0.5質量%以下(0〜0.5質量%)、特に0.2質量%以下(0〜0.2質量%)のものが得られる。
このようにして得られた付加硬化型シリコーンゴム組成物のオイルブリード性の硬化物は、低分子シロキサン、特に反応性基を有する低分子シロキサン成分量が特定量以下であるために、ゴム硬化物からの低分子シロキサンの揮発が少なく、低分子シロキサンが周囲に付着することによるくもりや濁りの発生、接点障害の原因、接着阻害、表面の疎水化などの問題解決がはかれるものである。
上記硬化物は、オイルシール、コネクター部のパッキンやゴム栓、O−リング、ダイヤフラム、ディストリビューター用グロメット等の自動車部品、特には、コネクター部のケースやワイヤーシールあるいはマットシールとして好適に使用し得る。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記の例において、アルケニル基含有オルガノポリシロキサン(ベースポリマー)中の無官能性低分子シロキサンの含有量及び架橋剤中のSiH官能性低分子シロキサンの含有量は、GC−MS分析及びSi29−NMRにより同定、分析したものであり、組成物全体中及びシリコーンゴム硬化物中の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量は、前記した低分子シロキサン含有量の測定方法に従って、アセトン抽出後にGC−MS分析及びSi29−NMRにより同定、分析したものである。
[参考例]
下記のビニル基含有オルガノポリシロキサン((A)成分)中の低分子シロキサン、フェニル基含有オルガノポリシロキサン((B)成分)中の低分子シロキサン及びオルガノハイドロジェンポリシロキサン((C)成分)中の低分子シロキサンは、以下のようにして低減した。
(A)成分のビニル基含有オルガノポリシロキサン及び(B)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサン中の低分子シロキサン(無官能性低分子シロキサン)は、約100Paの減圧下で試料を撹拌下に200℃で6時間加熱して低分子シロキサン成分を除去した後、更に窒素ガスを試料中に吹き込んで(バブリングして)、4時間除去操作を行った後、最後に50Pa以下の減圧下に250℃で2時間加熱除去操作を行って、低分子シロキサン成分を低減した。
(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中の低分子シロキサン(主としてSiH基含有低分子シロキサンと無官能性低分子シロキサンとを含む)は、約100Paの減圧下で試料を撹拌下に180℃で6時間加熱して低分子シロキサン成分を除去した後、更に、窒素ガスを試料中に吹き込んで(バブリングして)、4時間除去操作を行った。更に、20Pa以下の減圧状態で200℃に昇温した熱盤上を100μm以下の薄膜状に試料(オイル状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン)を流し、低分子シロキサン成分を低減した。
[実施例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が500のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサン(即ち、無官能性低分子シロキサン。以下同じ)の含有量=0.07質量%]65質量部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)30質量部、ヘキサメチルジシラザン5質量部、ビニルジメチルトリメトキシシラン1質量部、水2.0質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温して3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が250のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.03質量%]30質量部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度80、ジフェニル含有率30モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.02質量%]5質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185254
で示される両末端及び側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=7.5質量%]を1.4質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=1.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、0.12質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.09質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.08質量%、直鎖状構造のものが0.01質量%)、官能基を有しないものは0.04質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×24時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.04質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.01質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが約0.01質量%で、直鎖状構造のものは0.001質量%未満)、官能基を有しないものが0.03質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸びを測定した結果を表1に示した。
同じくこのゴムシートより、50mm×50mmの試験片を切り出し、約25mm×50mmの鉄及びアルミニウム板と共に500ccの金属缶に入れ、200℃のオーブンに2時間放置した。取り出した鉄及びアルミニウム板に20mm×20mm×2mmのシリコーンゴム片(信越化学工業製付加硬化型シリコーンゴムKE1950−40A/B)を間に空気が入らないよう密着させて置き、更にその上に500gの錘を置いて、200℃のオーブンに10時間放置した。冷却後、シリコーンゴム片を鉄及びアルミニウム板から剥そうとしたところ、鉄、アルミニウム共にゴム破壊なく剥離が可能であった。
[実施例2]
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を有する重合度が420のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量:0.00022モル/g)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.19質量%]65質量部、比表面積が130m2/gであるヒュームドシリカの表面をジメチルジクロロシランにより疎水化処理したヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR972)20質量部、ヘキサメチルジシラザン5質量部、水2.0質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温して3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース90質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が180のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.06質量%]32質量部、平均粒子径が4μmの石英粉50質量部を加えて30分間撹拌し、更に両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度120、ジフェニル含有率20モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.04質量%]3質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185254
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=2.3質量%]を4.0質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=2.0]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、0.17質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.05質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.04質量%、直鎖状構造のものが0.01質量%)、官能基を有しないものは0.12質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.12質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.01質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが約0.01質量%、直鎖状構造のものは0.001質量%未満)、官能基を有しないものが0.11質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸びを測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に鉄及びアルミニウム板との再接着試験を実施したところ、KE1950−40A/Bゴムシートに対し、どちらもゴム破壊なく剥離することができた。
[実施例3]
ジメチルシロキサン単位99.30モル%、メチルビニルシロキサン単位0.70モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.44質量%]65質量部に、分散剤として末端シラノール基ジメチルポリシロキサン(平均重合度10)5質量部、比表面積が200m2/gであるフュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)30質量部を添加し、加圧ニーダーにて配合し、ゴムコンパウンドを調製した。
このゴムコンパウンド100質量部に、ジメチルシロキサン単位98.80モル%、メチルビニルシロキサン単位1.20モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.39質量%]17質量部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度60、ジフェニル含有率15モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.03質量%]1質量部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度80、ジフェニル含有率30モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.02質量%]2質量部、架橋剤として下記式
Figure 2009185254
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=1.8質量%]を8.0質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=2.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、2本ロールで15分ロール練を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、0.52質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.12質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.11質量%、直鎖状構造のものが0.01質量%)、官能基を有しないものは0.40質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.40質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.03質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが約0.03質量%、直鎖状構造のものは0.001質量%未満)、官能基を有しないものが0.37質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸びを測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に鉄及びアルミニウム板との再接着試験を実施したところ、KE1950−40A/Bゴムシートに対し、どちらもゴム破壊なく剥離することができた。
[比較例1]
両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が500のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.55質量%]65質量部、比表面積が200m2/gであるヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)30質量部、ヘキサメチルジシラザン5質量部、ビニルジメチルトリメトキシシラン1質量部、水2.0質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温して3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース100質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が250のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.32質量%]30質量部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度80、ジフェニル含有率30モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.15質量%]5質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185254
で示される両末端及び側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサンと下記式
Figure 2009185254
で示されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン環状共重合体との混合物[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=60.5質量%]を1.5質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=1.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、1.09質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.64質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.52質量%、直鎖状構造のものが0.12質量%)、官能基を有しないものは0.45質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、0.58質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.13質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.11質量%、直鎖状構造のものが0.02質量%)、官能性基を有しないものが0.45質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸びを測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に鉄及びアルミニウム板との再接着試験を実施したところ、KE1950−40A/Bゴムシートに対し、どちらにも接着してしまい、無理に引き剥がすと界面は見えず、100%ゴム破壊となった。
[比較例2]
両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にビニル基を有する重合度が420のジメチルポリシロキサン(ビニル基含有量:0.00022モル/g)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=1.02質量%]65質量部、比表面積が130m2/gであるヒュームドシリカの表面をジメチルジクロロシランにより疎水化処理したヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジルR972)20質量部、ヘキサメチルジシラザン5質量部、水2.0質量部を室温で30分混合後、150℃に昇温して3時間撹拌を続け、冷却し、シリコーンゴムベースを得た。
このシリコーンゴムベース90質量部に、両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖された平均重合度が180のジメチルポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.93質量%]32質量部、平均粒子径が4μmの石英粉50質量部を加えて30分間撹拌し、更に両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度120、ジフェニル含有率20モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.18質量%]3質量部を入れ、30分撹拌を続けた後、更に架橋剤として下記式
Figure 2009185254
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=9.1質量%]を9.6質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=2.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、15分撹拌を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、1.56質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.69質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.53質量%、直鎖状構造のものが0.16質量%)、官能基を有しないものは0.87質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、1.04質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.19質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.16質量%、直鎖状構造のものが0.03質量%)、官能基を有しないものが0.85質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸びを測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に鉄及びアルミニウム板との再接着試験を実施したところ、KE1950−40A/Bゴムシートに対し、どちらにも接着してしまい、無理に引き剥がすと界面は見えず、100%ゴム破壊となった。
[比較例3]
ジメチルシロキサン単位99.30モル%、メチルビニルシロキサン単位0.70モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=1.38質量%]65質量部に、分散剤として末端シラノール基ジメチルポリシロキサン(平均重合度10)5質量部、比表面積が200m2/gであるフュームドシリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)30質量部を添加し、加圧ニーダーにて配合し、ゴムコンパウンドを調製した。
このゴムコンパウンド100質量部に、ジメチルシロキサン単位98.80モル%、メチルビニルシロキサン単位1.20モル%からなり、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖された平均重合度が約8000である生ゴム状オルガノポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=1.25質量%]17質量部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度60、ジフェニル含有率15モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.03質量%]1質量部、両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体(重合度80、ジフェニル含有率30モル%)[重合度10以下でSiH官能基を有しない低分子シロキサンの含有量=0.02質量%]2質量部、架橋剤として下記式
Figure 2009185254
で示される側鎖にSiH官能基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン[重合度10以下でSiH官能基を1〜3個有する前記式(5)で示される低分子環状シロキサンの含有量=5.1質量%]を15.1質量部[SiH/アルケニル基(モル比)=3.5]、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.05質量部を添加し、2本ロールで15分ロール練を続けてシリコーンゴム組成物を得た。
このシリコーンゴム組成物全体中の重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサン含有量を測定した結果、1.88質量%であり、そのうちSiH官能基を1個以上含有するものは0.56質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.51質量%、直鎖状構造のものが0.05質量%)、官能基を有しないものは1.32質量%であった。
このシリコーンゴム組成物に白金触媒(Pt濃度1質量%)0.1質量部を混合し、120℃/10分のプレスキュア後、厚さ2mmのゴムシートを得た。このゴムシートより、アセトン抽出(25℃×16時間浸漬)により含有する重合度が10以下の無官能性及びSiH官能性の低分子シロキサンを測定した結果、1.49質量%であり、そのうちSiH官能基を含有するものが0.20質量%(そのうち前記式(5)で示される環状構造のものが0.18質量%、直鎖状構造のものが0.02質量%)、官能基を有しないものが1.29質量%であった。
また、このゴムシートより、JIS−K6249に基づき、硬さ、引張り強度、切断時伸びを測定した結果を表1に示した。
更に実施例1と同様に鉄及びアルミニウム板との再接着試験を実施したところ、KE1950−40A/Bゴムシートに対し、どちらにも接着してしまい、無理に引き剥がすと鉄は接着面全体に対して約20%界面が確認できる80%凝集破壊、アルミニウムの場合は、100%ゴム破壊となった。
Figure 2009185254
以上のように、シリコーンゴム組成物を硬化させたシリコーンゴムシートを鉄及びアルミニウムと共に密封状態で保存した場合、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上(特には1〜3個)含有する低分子シロキサン成分を特定量以下とした組成物を用いた実施例は、周辺部材(鉄及びアルミニウム)に付着した低分子シロキサンを溶剤にて容易に拭き取ることができたのに対し、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有する低分子シロキサン成分を特定量より多く含有した組成物を用いた比較例は、周辺部材(鉄及びアルミニウム)にSiH官能基含有低分子シロキサンが付着し、溶剤でも容易に拭き取ることができず、接着によるゴム破壊が生じる可能性があることが判明した。

Claims (14)

  1. (A)一分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン: 100質量部、
    (B)フェニル基含有オルガノポリシロキサン 0.5〜20質量部、
    (C)珪素原子と結合する水素原子(SiH官能基)を一分子中に少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン: 0.3〜20質量部、
    (D)付加反応触媒: 触媒量
    を含有してなり、かつ、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が組成物全体に対し0.5質量%以下であるオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  2. (A)成分中の珪素原子結合アルケニル基に対する(C)成分中のSiH官能基のモル比がSiH/アルケニル基=0.6〜3.0の範囲であることを特徴とする請求項1記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  3. 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、オルガノハイドロジェンシロキサン・ジオルガノシロキサン環状共重合体である請求項1又は2記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  4. 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンが、下記式(5)で示される環状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項3記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
    Figure 2009185254
    (式中、nは1〜9の整数、mは1〜9の整数、かつ、n+mは3〜10の整数である。Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良い。)
  5. 式(5)において、nが1〜9の整数、mが1〜3の整数であり、かつ、n+mが3〜10の整数である請求項4記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  6. 重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンの含有量が(A)及び(B)成分中0.5質量%以下である請求項1〜5のいずれか1項記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  7. 重合度が10以下でSiH官能基を有しないオルガノポリシロキサンが、下記式(2)で示される環状オルガノポリシロキサンである請求項6記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
    Figure 2009185254
    (式中、xは3〜10の整数であり、Rは炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良い。)
  8. (C)成分が、重合度が11以上の、直鎖状、環状、分岐状又は三次元網状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  9. (C)成分が、下記式(4)で示される直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである請求項8記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
    Figure 2009185254
    (式中、yは1〜98の整数、zは2〜50の整数、かつ、y+zは9〜100の整数である。R2は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基で、同一であっても異なっても良い。R3はR2又は水素原子である。)
  10. (C)成分の分子中の全炭素原子数に対する珪素原子に結合する全水素原子数が、モル比で、0.05<[水素原子]/[炭素原子]<0.7である請求項1〜9のいずれか1項記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  11. (B)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサンのフェニル基含有量が珪素原子に結合する全有機基の10〜35モル%の範囲であり、珪素原子結合水素原子及びアルケニル基を含まないものであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  12. 重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が(C)成分中10.0質量%以下である請求項1〜11のいずれか1項記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載のオイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化させてなるオイルブリード性シリコーンゴム硬化物。
  14. 硬化物中における、重合度が10以下でSiH官能基を一分子中に1個以上含有するオルガノポリシロキサンの含有量が0.2質量%以下である請求項13記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物。
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