JP2022103613A - オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法 - Google Patents

オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2022103613A
JP2022103613A JP2020218353A JP2020218353A JP2022103613A JP 2022103613 A JP2022103613 A JP 2022103613A JP 2020218353 A JP2020218353 A JP 2020218353A JP 2020218353 A JP2020218353 A JP 2020218353A JP 2022103613 A JP2022103613 A JP 2022103613A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silicone rubber
mass
parts
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020218353A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7491214B2 (ja
Inventor
立栄 原
Tatsuei HARA
野歩 加藤
Nobu Kato
茂 生方
Shigeru Ubukata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2020218353A priority Critical patent/JP7491214B2/ja
Priority claimed from JP2020218353A external-priority patent/JP7491214B2/ja
Publication of JP2022103613A publication Critical patent/JP2022103613A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7491214B2 publication Critical patent/JP7491214B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法を提供する。【解決手段】付加硬化型シリコーンゴム組成物に、脂肪族不飽和結合を含有しない、式(1)で表されるフェニル基含有オルガノポリシロキサン、TIFF2022103613000016.tif38170及び式(2)で表される無官能性ジメチルポリシロキサンTIFF2022103613000017.tif22170を添加する、得られるオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。【選択図】なし

Description

本発明は、オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法に関する。
従来、シリコーンゴムはその優れた耐熱性、耐候性、耐久性、電気特性から建築材料、電気・電子部品、自動車部品、OA機器部品等様々な分野で広く使われている。その中で、自動車部品としての普及は目覚ましく、オイルシール、ワイヤーコネクター部のパッキンやゴム栓、O-リング等、ダイヤフラム、ディストリビューター用グロメット等に使用されており、特にコネクタ、ディストリビューター用グロメットの分野においては、組立時の作業性、装着後の密閉性、防水性、絶縁性を追求した結果、成形品表面にオイルがブリードするオイルブリード性シリコーンゴムが有効であると認められ、かかるオイルブリード性シリコーンゴムが広く使われている。
また近年、自動車エンジンの小型化、高出力化に伴い、エンジン周りの部品には高い耐熱性が要求されている。シリコーン組成物の耐熱性をさらに上げる方法として、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウム等の金属酸化物を耐熱性向上剤として添加することが挙げられる、これにより、さらに高い温度条件下においても物性変化が小さいシリコーンゴム硬化物を得ることができる。
特許文献1(特表2016-518461号公報)、特許文献2(特開2014-031408号公報)等では、金属酸化物(前報では酸化チタン、酸化鉄、後報では含水酸化セリウム、含水酸化ジルコニウム)を含有するシリコーン組成物が記載されている。該金属酸化物の添加により、シリコーンゴム組成物の耐熱性を向上させることができると報告されている。
しかしながら、特許文献1、特許文献2記載の組成物は、金属酸化物を含むことにより、得られる硬化物が着色され、その他の色を所望しても色付けすることが困難になった。
特許文献3(特開平7-130424号公報)には、シリコーンゴム組成物に、白金系触媒と非シリコーン系熱可塑性樹脂とから構成されるヒドロシリル化反応用触媒を含有するオイルブリード性のコネクタ防水用シール部品が開示されている。上記の触媒は成型加工時間の短縮とコスト的に優位にしたにすぎず、耐熱性に関しては耐熱剤(希土類酸化物、セリウムシラノレート、セリウム脂肪酸塩等)を別途添加しなければならなかった。
特許文献4(特開平6-32983号公報)には、シリコーンゴム組成物に、電気接点障害を発生させないオイルとしてフタル酸エステルを添加し、シリコーンゴム本来の耐熱性を有するオイルブリード性シリコーンゴム成型品が開示されている。しかしながら、フタル酸エステルはシリコーンゴム本来の耐熱性を維持しているにすぎず、シリコーンゴム組成物の物性、耐熱性を向上させているわけではなかった。
特許文献5(特開2000-118361号公報)には撥水剤としてシリコーンオイルを含むシリコーンゴム組成物の成形体でなる機能性ワイパーブレードが、従来のワイパーブレードと比較して耐熱性に優れることが記載されている。しかしながら、具体的な耐熱性の試験はなく、ワイパーブレードに求められる耐熱性は本発明が求める耐熱性(例えば200℃以上)としては不十分である。またブリードアウトするシリコーンオイルは撥水剤としての使用にすぎない。
特許文献6(特開平6-93186号公報)には、2種類のブリードオイル(即ち、フェニルシリコーンオイルとフェニル基含有低分子量シリコーンオイル)を含有するオイルブリード性シリコーンゴム組成物が記載されている。この2種類のブリードオイルの組み合わせにより、ブリード効果を得ながら粘着性を抑制することができ、ロール作業性が改善されることが報告されているが、耐熱性については言及されていない。
特表2016-518461号公報 特開2014-031408号公報 特開平7-130424号公報 特開平6-32983号公報 特開2000-118361号公報 特開平6-93186号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、金属酸化物や酸化防止剤等の耐熱性を向上させる従来の添加剤を添加することなく、シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討を行った結果、後述する(A)~(C)成分を必須成分とする付加硬化型シリコーンゴム組成物に対し、所定の(D)フェニル基含有オルガノポリシロキサン及び(E)無官能性ジメチルポリシロキサンを添加することで硬化物のオイルブリード性を付与すると共に耐熱性を向上させることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明は、下記のオイルブリード性シリコーンゴム組成物、並びにオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法を提供する。
1.(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を含有し平均重合度が1,500以下であり、25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.2~20質量部、
(C)白金族金属系触媒:(A)及び(B)成分の合計質量に対し、白金族金属(質量換算)として0.5~500ppm
を含有するシリコーンゴム組成物に対して、
(D)下記式(1)で表されるフェニル基含有オルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~10質量部、及び
Figure 2022103613000001
(式中、R3は互いに同一又は異種の脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1~10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、少なくとも1つはフェニル基である。また、mは0~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは3~50を満足する正数である。)
(E)下記式(2)で表される無官能性ジメチルポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~25質量部
Figure 2022103613000002
(式中、Meはメチル基であり、pは2~600の整数である。)
を添加して、該シリコーンゴム組成物を硬化して得られるオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
2.硬化が、40~230℃で3秒~160分間の加熱処理(一次加硫)のみである請求項1記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
3.上記シリコーンゴム組成物が、さらに、(F)成分として補強性シリカ微粉末を(A)成分100質量部に対して5~100質量部含有する請求項1又は2記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
4.上記シリコーンゴム組成物を、硬化して得られるシリコーンゴム硬化物の225℃72時間加熱後の切断時伸び(JIS K6249:2003に準拠)の初期の切断時伸びに対する低下率が、30%以下である1~3のいずれかに記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
5.上記式(1)におけるmが1~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは4~51を満足する正数である1~4のいずれかに記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
本発明によれば、オイルブリード性を付与する成分だけで、金属酸化物等の耐熱性向上用の従来の添加剤を添加しなくてもオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上させることができる。得られたシリコーンゴム組成物は、金属酸化物等の耐熱性向上用の従来の添加剤を必要としないため、その硬化物は無色~乳白色のものとなり、顔料等の着色剤によって容易に所望の色に着色することができる。
以下に、本発明に係るオイルブリード性シリコーンゴム組成物、ならびにオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法の一実施の形態における構成について説明する。なお、数値の範囲として「A~B」の表記は、その両端の数値を含むものであり、A以上B以下を意味する。
[オイルブリード性シリコーンゴム組成物]
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法によって、下記(A)~(E)成分を含む組成物の硬化物である、オイルブリード性シリコーンゴム組成物が得られる。
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を含有し平均重合度が1,500以下であり、25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.2~20質量部、
(C)白金族金属系触媒:(A)及び(B)成分の合計質量に対し、白金族金属(質量換算)として0.5~500ppm、
(D)下記式(1)で表されるフェニル基含有オルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~10質量部、
Figure 2022103613000003
(式中、R3は互いに同一又は異種の脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1~10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、少なくとも1つはフェニル基である。また、mは0~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは3~50を満足する正数である。)
(E)下記式(2)で表される無官能性ジメチルポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~25質量部
Figure 2022103613000004
(式中、Meはメチル基であり、pは2~600の整数である。)
〔(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン〕
(A)成分は、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンであって、平均重合度が1,500以下であり、本組成物の主剤(ベースポリマー)である。この(A)成分としては、下記平均組成式(3)で表されるものを用いることができる。
1 aSiO(4-a)/2 (3)
(式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1~10、好ましくは1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは1.5~2.8の正数、好ましくは1.8~2.5の正数、より好ましくは1.95~2.05の正数である。)
ここで、R1で示される炭素数1~10の非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフルオロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、全R1の90mol%以上、特にはアルケニル基を除く全てのR1がメチル基であることが好ましい。
また、R1のうち少なくとも2個はアルケニル基(炭素数2~8のものが好ましく、さらに好ましくは2~6である。)であることが必要であり、特に好ましくはビニル基である。
なお、アルケニル基の含有量は、オルガノポリシロキサン中、1.0×10-6~5.0×10-3mol/g、特に1.0×10-5~2.0×10-3mol/gとすることが好ましい。アルケニル基の含有量が1.0×10-6~5.0×10-3mol/gであれば、ゴム状物質を得ることができる。このアルケニル基は、分子鎖末端のケイ素原子に結合していても、分子鎖途中のケイ素原子に結合していても、両者に結合していてもよい。
このオルガノポリシロキサンの構造は、基本的には、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基で封鎖され、主鎖がジオルガノシロキサン単位の繰り返しからなる直鎖状構造を有するが、部分的に分岐状の構造、環状構造等を有してもよい。
上記式(3)で表されるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ビニルメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ビニルメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、末端トリメチルシロキシ基・ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端メチルジビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖メチルトリフルオロプロピルポリシロキサン、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン共重合体、両末端トリビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルトリフルオロプロピルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等が挙げられる。
分子量については、平均重合度(数平均重合度Mn、以下同様)が1,500以下、通常100~1,500、好ましくは150~1,000である。平均重合度が100~1,500であれば、ゴム状物質が得られ、成形性が良好になる。この平均重合度は、通常、トルエンを展開溶媒として、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)分析におけるポリスチレン換算値として求めることができる(以下、同じ)。
(A)成分のオルガノポリシロキサンの粘度は特に限定されないが、組成物の取扱作業性、得られる硬化物の強度が良好となる点から、25℃における粘度が200~150,000mPa・sであることが好ましく、400~100,000mPa・sであることがより好ましい。なお、粘度は、回転粘度計により測定することができる(以下、同じ)。
なお、(A)成分としては、分子鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサンであれば、分子構造や重合度の異なる1種又は2種以上のものを併用することができる。
〔(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン〕
(B)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、分子中のSiH基が前記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基とヒドロシリル化付加反応により架橋し、組成物を硬化させるための硬化剤(架橋剤)として作用するものである。
この(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成式(4)で示され、1分子中に少なくとも2個、好ましくは3個以上、より好ましくは3~100個、さらに好ましくは4~50個のケイ素原子結合水素原子(SiH基)を有するものが好適に用いられる。
2 bcSiO(4-b-c)/2 (4)
(式中、R2は互いに同一又は異種の炭素数1~10、好ましくは1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基である。また、bは0.7~2.1の正数、cは0.001~1.0の正数で、かつb+cは0.8~3.0を満足する正数である。)
ここで、R2の1価炭化水素基としては、R1で例示したものと同様のものを挙げることができるが、脂肪族不飽和基を有しないものが好ましい。
また、bは0.7~2.1の正数、好ましくは0.8~2.0の正数であり、cは0.001~1.0の正数、好ましくは0.01~1.0の正数であり、b+cは0.8~3.0を満足する正数、好ましくは1.0~2.5を満足する正数であり、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐鎖状、三次元網目状のいずれの構造であってもよい。
なお、SiH基の含有量は、オルガノハイドロジェンポリシロキサン中0.0005~0.020mol/g、特に0.001~0.017mol/gとすることが好ましい。SiH基の量が0.0005mol/gより少ないと架橋が不十分となってしまう場合があり、また0.020mol/gより多いとオルガノハイドロジェンポリシロキサンが不安定な物質となる場合がある。
この場合、1分子中のケイ素原子の数(又は重合度)は2~300個、特に3~150個、とりわけ4~100個程度の室温(25℃)で液状のものが好適に用いられる。なお、ケイ素原子に結合する水素原子は分子鎖末端、分子鎖の途中(非末端)のいずれに位置していてもよく、両方に位置するものであってもよい。
上記(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)メチルシラン、トリス(ハイドロジェンジメチルシロキシ)フェニルシラン、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサン、メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン環状共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロキサン・ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、(CH32HSiO1/2単位と(CH33SiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)SiO3/2単位とからなる共重合体や、これら例示化合物においてメチル基の一部又は全部を他のアルキル基やフェニル基等で置換したもの等が挙げられる。
また、(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、上記で例示した化合物等において、分子を構成するシロキサン骨格(-Si-O-Si-)の一部(通常、シロキサン結合を形成する酸素原子の位置の一部)に、通常2~4価の、芳香族環含有の炭化水素骨格(例えば、フェニレン骨格、ビスフェニレン骨格、ビス(フェニレン)エーテル骨格、ビス(フェニレン)メタン骨格、2,2-ビス(フェニレン)プロパン骨格、2,2-ビス(フェニレン)ヘキサフルオロプロパン骨格等)を含有する、多価芳香族環含有のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであってもよい。
(B)成分であるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、(A)成分の合計100質量部に対して0.2~20質量部であり、好ましくは0.3~10質量部である。また、上記(B)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)と、(A)及び(B)成分中の(特には、(A)成分中の)ケイ素原子に結合したアルケニル基の総量とのモル比(SiH基/アルケニル基)が、0.8~10、特に1.0~5となる量であることが好ましい。この比が0.8より小さいと硬化(架橋密度)が不十分になり、べたついたゴムになってしまう場合があり、10より大きいと、シリコーンゴム成型物に発泡が見られたり、金型からの離型が困難になったりしてしまうおそれがある。
〔(C)白金族金属系触媒〕
(C)成分としては、白金黒、塩化第2白金、塩化白金酸、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金とシロキサンとの錯体、白金ビスアセトアセテート等の白金族金属系触媒が挙げられる。
なお、この白金族金属系触媒の配合量は触媒量とすることができ、通常、(A)及び(B)成分の合計質量に対し、白金族金属(質量換算)として0.5~500ppm、特に1~200ppm程度とすることができる。(C)成分の白金族金属系触媒は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
〔(D)フェニル基含有オルガノポリシロキサン〕
(D)成分のフェニル基含有オルガノポリシロキサンは、本組成物の耐熱性向上方法において(A)成分~(C)成分を含有するシリコーンゴム組成物に対し、(E)成分の無官能性ジメチルポリシロキサンと共に添加することで、硬化物にオイルブリード性を付与すると共に耐熱性を向上させる成分であり、下記一般式(1)で表されるものである。
Figure 2022103613000005
(式中、R3は互いに同一又は異種の脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1~10、好ましくは1~8の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、そのうち少なくとも1つはフェニル基である。また、mは0~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは3~51を満足する正数である。)なお、各シロキサン単位の結合順序は、下記に制限されるものではない(以下、同様)。
上記式(1)中、R3は互いに独立に、炭素数1~10、好ましくは炭素数1~8、より好ましくは炭素数1~3の非置換又は置換のアルケニル基を含有しない1価炭化水素基であり、そのうち少なくとも1つはフェニル基である。また、R3が脂肪族不飽和結合、特にはアルケニル基を有さない点で(A)成分と区別される。
脂肪族不飽和結合を含有しない1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基やこれらの水素原子の一部又は全部をハロゲン原子等で置換したものを挙げることができ、好ましくはメチル基、フェニル基である。また、式中のR3のうち少なくとも1つはフェニル基であり、ジオルガノシロキサン単位において2つがフェニル基であるか、1つがフェニル基でもう1つがメチル基であることが好ましい。さらに、フェニル基の含有量は、全R3の好ましくは3mol%以上、より好ましくは10~50mol%、特に好ましくは15~40mol%である。
上記式(1)においてmとnは、0≦m≦3、好ましくは1≦m≦3を満たす正数であり、3≦n≦51、好ましくは3≦n≦50、より好ましくは3≦n≦30を満たす正数であり、かつ3≦m+n≦50であり、好ましくは4≦m+n≦50、より好ましくは4≦m+n≦40、さらに好ましくは4≦m+n≦30である。ここで、m+nが3より小さい(例えば、m=0、n<3の場合)と(D)成分がベースポリマー((A)成分)中に溶解し、ブリード性が得られなくなる。一方、m+nが50より大きいと、ベースポリマー((A)成分)と(D)成分の絡み合いが優先的になり、ブリード性が低下することとなる。このように、m+nを上記範囲内にすることで、(D)成分とベースポリマー((A)成分)とがバランスよく非相溶となり、反発力によりオイルブリード性(オイルの滲み度合いや滲み出しやすさ)を向上することができる。なお、mは0であってもよいが、1以上が好ましく、それにより式(1)の構造において分岐構造を有することになり、mの数値を変えることにより硬化物のオイルブリード性を変えることができ、具体的には成形初期に成型品(硬化物)から滲みだすオイルの量やオイルが滲み出す時間を制御することができる。また、mを1以上とすることにより、硬化物の耐熱性をさらに改善することができる。
(D)成分の配合量は(A)成分100質量部に対して1~10質量部であり、3~8質量部とすることが好ましい。配合量が上記下限値未満であると、オイルブリードが十分に表れず、また、上記上限値を超えると、得られる硬化物の物性や、耐熱性が低下したり、成形時に金型汚れを引き起こしたりするおそれがある。
上記式(1)で表されるフェニル基含有オルガノポリシロキサン(シリコーンオイル)としては、例えば、下記構造式(1-1)、(1-2)の化合物が挙げられる。
Figure 2022103613000006
(フェニル基19mol%)
Figure 2022103613000007
(フェニル基35mol%)
(上記式中、Meはメチル基、Phはフェニル基である。)
〔(E)無官能性ジメチルポリシロキサン〕
(E)成分の無官能性ジメチルポリシロキサンは、下記一般式(2)で表されるものであり、本発明の組成物及び耐熱性向上方法において(A)~(C)成分を含有するシリコーンゴム組成物に対し、(D)成分と共に添加することで硬化物にオイルブリード性を付与すると共に耐熱性を向上させる成分である。
Figure 2022103613000008
(式中、Meはメチル基であり、pは2~600の整数である。)
上記式(2)においてpは2~600の整数であり、好ましくは10~550の整数である。pが2未満であると、揮発しやすく、系外に抜けてしまうため、有効成分として機能しない。pが600を超えると、少量の配合でもシリコーンゴム硬化物の表面にベタツキが生じ、金属板からの離形時の負荷が大きくなる。
(E)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して1~25質量部であり、好ましくは1~23質量部であり、より好ましくは2~21質量部である。上記配合量が1質量未満の場合、ブリード性が悪くなるだけではなく耐熱性の効果が十分に得られず、25質量部を超える場合には硬化物のゴム物性や耐熱性が著しく低下してしまう。
(D)成分と(E)成分の合計配合量は、(A)成分100質量部に対して、2~35質量部であり、好ましくは2~30質量部であり、より好ましくは3~25質量部、特に好ましくは5~25質量部である。上記配合量が35質量部を超える場合には、硬化物のゴム物性や耐熱性が著しく低下してしまうことや、金型汚れを引き起こすおそれがある。
(D)成分と(E)成分の合計配合量における配合比率(D)/((D)+(E))×100%は、好ましくは2%~98%、より好ましくは4%~96%である。
(E)成分の鎖長を特定の範囲内にし、(D)成分と併用することで、本発明の組成物を硬化して得られる硬化物が優れたオイルブリード性及び耐熱性を示す。また、金属酸化物等の添加剤を含まないため、低硬度にすることができる。
(その他成分)
〔(F)補強性シリカ微粉末〕
本発明のシリコーンゴム組成物としては、さらに(F)成分として補強性シリカ微粉末を配合することが好ましい。(F)成分の補強性シリカ微粉末は、シリカの種類に特に限定はなく、ヒュームドシリカ(乾式シリカ)、焼成シリカ、沈降性シリカ(湿式シリカ)等が例示され、通常シリコーンゴムの補強剤として使用されるものであればよいが、シリコーンゴム強度を向上することからヒュームドシリカが好適である。補強性シリカ微粉末としては、従来のシリコーンゴム組成物に使用されているものを使用できるが、BET法による比表面積が50m2/g以上である補強性シリカ微粉末が好ましい。特にBET法による比表面積が50~400m2/g、とりわけ100~350m2/gの補強性シリカ微粉末が好適に使用される。また、上記補強性シリカ微粉末は、例えば、クロロシラン、アルコキシシラン、オルガノシラザン等の(通常、加水分解性の)有機ケイ素化合物等の表面処理剤で、表面が疎水化処理されてもよい。その場合、該シリカ微粉末は、予め粉体の状態で、表面処理剤により直接、表面疎水化処理されたものでもよいし、シリコーンオイル(例えば、上記(A)成分のアルケニル基含有オルガノポリシロキサン)との混練時に表面処理剤を添加して、表面疎水化処理したものでもよい。
表面処理法としては、周知の技術により表面処理することができ、例えば、常圧で密閉された機械混練装置又は流動層に上記未処理のシリカ微粉末と表面処理剤を入れ、必要に応じて不活性ガス存在下において室温あるいは熱処理(加熱下)にて混合処理する。場合により、触媒(加水分解促進剤等)を使用して表面処理を促進してもよい。混練後、乾燥することにより表面処理シリカ微粉末を製造し得る。表面処理剤の配合量は、その処理剤の被覆面積から計算される量以上であればよい。
表面処理剤としては、具体的には、へキサメチルジシラザン等のシラザン類、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン及びクロロプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、ポリメチルシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン等の有機ケイ素化合物が挙げられ、これらで表面処理し、疎水性シリカ微粉末として用いる。表面処理剤としては、特にシラン系カップリング剤又はシラザン類が好ましい。(F)成分の微粉末シリカは、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(F)成分の配合量は、配合する場合、(A)成分の合計100質量部に対して好ましくは5~100質量部が好ましく、より好ましくは5~80質量部、特に好ましくは5~60質量部である。5質量部より少ないと十分な補強効果が得られない場合があり、100質量部を超えるとシリコーンゴム組成物の粘度が高くなりすぎて作業性、加工性が悪くなるおそれがある。
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物には、その他の成分として、必要に応じて、エチニルシクロヘキサノール等の反応制御剤、石英粉、珪藻土、炭酸カルシウムのような充填剤や、カーボンブラック、導電性亜鉛華、金属粉等の導電剤、接着性付与剤(特には、分子中にアルケニル基、エポキシ基、アミノ基、(メタ)アクリロキシ基、メルカプト基等から選ばれる少なくとも1種の官能性基を含有すると共に、分子中にSiH基を含有しないアルコキシシラン等の有機ケイ素化合物等)、チクソ性付与剤、顔料等の着色剤、ベンゾトリアゾール誘導体等を配合することは任意とされる。
本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、上述した(A)~(E)の必須成分及びその他の所定成分を適宜混合することにより調製することができ、配合の順序は特に制限されない。しかし、まず、上記の(A)成分に、(B)成分、(D)成分及び(E)成分を一緒にまたは別々に配合することが好ましい。ここで一緒にとは3成分を同時に配合することである。また、別々にとは(B)成分、(D)成分及び(E)成分を順不同に順番に配合することである。そして、最後に(C)成分を添加し混合する。こうして得られた組成物から得られた硬化物は使用時においてオイルブリード性及び耐熱性に優れる。
このようにして得られたオイルブリード性シリコーンゴム組成物は、金属酸化物等の添加剤を含まないため、無色透明~乳白色となり、顔料等の着色剤によって容易に所望の色を着色することができる。なお、「無色~乳白色」とは、無色透明から徐々に透明感がなくなって白っぽくなり(無色半透明)、最終的に乳白色(透明感なし)となるまでの白濁の程度の変化を意味する。
このオイルブリード性シリコーンゴム組成物の成形、硬化方法としては、常法を採用し得るが、成形法として射出成形、トランスファー成形、注入成形、圧縮成形等から目的にあった最適な手段を選択することが可能である。硬化条件としては、40~230℃で3秒~160分間程度の加熱処理(一次加硫)条件を採用し得る。また、二次加硫をせずとも、本効果を得ることができる。
このようにして得られたオイルブリード性シリコーンゴム組成物の硬化物(シリコーンゴム硬化物)は、硬さ(JIS K 6249:2003、デュロメーターA硬度計による、以下、デュロメーターA硬さ)が10以上、好ましくは10~70、特に好ましくは20~60のものとなる。このシリコーンゴム硬化物の硬さは、該シリコーンゴム硬化物を大気雰囲気中で225℃、72時間加熱した後においてもほとんど変化がないことが好ましい。例えば、大気雰囲気中で225℃、72時間加熱した後のデュロメーターA硬さの初期のデュロメーターA硬さに対する変化率が±7度以内であることが好ましく、±5度以内であることがより好ましい。
また、このシリコーンゴム硬化物は、オイルブリード性を有する。ここでいうオイルブリード性とは、時間経過と共にシリコーンゴム硬化物表面にその硬化物に含まれるシリコーンオイルが滲み出す(ブリードする)ことをいう。ここでは、単にブリード性というときもある。
さらに、このシリコーンゴム硬化物は、耐熱性に優れる。ここでいう耐熱性に優れる指標としては、シリコーンゴム硬化物を大気雰囲気中で225℃、72時間加熱した後の切断時伸び(JIS K6249:2003に準拠)の初期の切断時伸びに対する低下率が30%以下が好ましく、25%以下がより好ましい。
この低下率は、シリコーンゴム硬化物の初期の切断時伸びを基準とした切断時伸びの低下の割合であり、以下の式から求められる。
低下率={(初期の切断時伸び)-(225℃72時間加熱後の切断時伸び)}/(初期の切断時伸び)×100(%)
[オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法]
本発明に係るオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法は、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.2~20質量部、
(C)白金族金属系触媒:(A)及び(B)成分の合計質量に対し、白金族金属(質量換算)として0.5~500ppm
を含有するシリコーンゴム組成物に対して、
(D)下記式(1)で表されるフェニル基含有オルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~10質量部、及び
Figure 2022103613000009
(式中、R3は互いに同一又は異種の脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1~10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、少なくとも1つはフェニル基である。また、mは0~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは3~50を満足する正数である。)
(E)下記式(2)で表される無官能性ジメチルポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~25質量部
Figure 2022103613000010
(式中、Meはメチル基であり、pは2~600の整数である。)
を添加して、該シリコーンゴム組成物を硬化して得られるオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法である。
また、上記シリコーンゴム組成物が、さらに、(F)成分として補強性シリカ微粉末を(A)成分100質量部に対して5~100質量部含有することが好ましい。
ここで、(A)~(F)成分は、上述した本発明のオイルブリード性シリコーンゴム組成物における各成分と同じである。
また、上記(A)~(E)成分を含むシリコーンゴム組成物を硬化して得られるシリコーンゴム硬化物の225℃72時間加熱後の切断時伸び(JIS K6249:2003に準拠)の初期の切断時伸びに対する低下率が30%以下であることが好ましく、25%以下であることがより好ましい。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、下記例にて、部は質量部を意味する。また、室温は25℃を意味する。また、以下の構造式中、Meはメチル基を示し、Phはフェニル基を示す。下記に記載の(D)成分のフェニル基量とは、式(1)中のR3の合計モル数に対する、フェニル基のモル数の割合(mol%)である。
なお、下記例で、粘度は25℃において回転粘度計を用いて測定した値である。
[調製例1]
粘度が約30,000mPa・sであり、平均重合度Mnが750である分子鎖両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(A1)(ビニル基含有量3.6×10-5mol/g)60部、BET法による比表面積が約300m2/gである微粉末シリカ(F)(商品名:アエロジル300、日本アエロジル社製)40部、表面処理剤としてヘキサメチルジシロキサン8部及び水2部を、ニーダー中で1時間混合した。その後、ニーダー内の温度を150℃に昇温し、引き続き2時間混合した。次いで、温度を100℃まで降温した後、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに30部添加し、均一になるまで混合した。該混合物をベースコンパウンド(I)と称す。
[実施例1]
上記で得たベースコンパウンド(I)100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに6.54部、分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖(即ち、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位)中のケイ素原子に結合した1価の基又は原子の5mol%がビニル基である平均重合度Mn200のジメチル・メチルビニルポリシロキサン共重合体(A2)(ビニル基含有量6.5×10-4mol/g)1.54部、架橋剤として分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)(重合度38、SiH基量0.00694mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)1.15部、下記式(1-1)で表されるフェニル基量19mol%のフェニル基含有オルガノポリシロキサン(D1)3.85部、
Figure 2022103613000011
(フェニル基19mol%)
平均重合度Mnが216である分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有する無官能性ジメチルポリシロキサン(E1)16.15部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.08部(アセチレン/Pt原子=38モル/モル)を添加し、15分間撹拌した。
次いで白金と1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの錯体のトルエン溶液(C1)(白金原子1質量%)0.08部を添加し、30分間撹拌して均一なシリコーンゴム組成物Aを得た。得られた組成物Aの外観(目視)は無色半透明であった。
この組成物Aを2mm厚とし、150℃で10分間プレスキュアを行うことによってシリコーンゴム硬化物の試験片を作製し、以下の試験を行った。
(オイルブリード性)
得られた硬化物を15mm×35mmのシート片にカットし、該サンプルを、室温(25℃)で1日間放置した。その後、サンプル表面に滲み出たオイルの有無を指触にて評価した。
(デュロメーターA硬さ、切断時伸び)
得られた硬化物について、JIS K 6249:2003に準拠して試験用シートを作製し、これを用いてデュロメーターA硬さ、切断時伸び(%)の初期値を測定した。また、該試験用シートを225℃の乾燥機に72時間(3日間)入れた後に、同様にデュロメーターA硬さ、切断時伸び(%)を測定した。また、その測定値から以下の式よりデュロメーターA硬さの変化率と切断時伸びの低下率を求めた。
デュロメーターA硬さの変化率={(225℃72時間加熱後のデュロメーターA硬さ)-(初期のデュロメーターA硬さ)}/(初期のデュロメーターA硬さ)×100(%)
切断時伸びの低下率={(初期の切断時伸び)-(225℃72時間加熱後の切断時伸び)}/(初期の切断時伸び)×100(%)
[実施例2]
上記で得たベースコンパウンド(I)100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに18.85部、架橋剤として上記分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)(重合度38、SiH基量0.00694mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)0.98部、上記式(1-1)で表されるフェニル基量19mol%のシリコーンオイル(D1)3.85部、平均重合度Mnが517である分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有する無官能性ジメチルポリシロキサン(E2)1.54部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.08部(アセチレン/Pt原子=38モル/モル)を添加し、15分間撹拌した。
次いで白金と1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの錯体のトルエン溶液(C1)(白金原子1質量%)0.08部を添加し、30分間撹拌して均一なシリコーンゴム組成物Bを得た。得られた組成物Bの外観(目視)は無色半透明であった。
得られた組成物Bについて、実施例1と同様にしてオイルブリード性、デュロメーターA硬さ、切断時伸びについて評価した。
[実施例3]
上記で得たベースコンパウンド(I)100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに6.54部、上記分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され側鎖(即ち、主鎖を構成するジオルガノシロキサン単位)中のケイ素原子に結合した1価の基又は原子の5モル%がビニル基である平均重合度Mn200のジメチルポリシロキサン(A2)(ビニル基含有量6.5×10-4mol/g)1.54部、架橋剤として上記分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)(重合度38、SiH基量0.00694mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)1.15部、下記式(1-2)で表されるフェニル基量35mol%のフェニル基含有オルガノポリシロキサン(D2)3.85部、
Figure 2022103613000012
(フェニル基35mol%)
平均重合度Mnが216である分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有する無官能性ジメチルポリシロキサン(E1)16.15部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.08部(アセチレン/Pt原子=38モル/モル)を添加し、15分間撹拌した。
次いで白金と1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの錯体のトルエン溶液(C1)(白金原子1質量%)0.08部を添加し、30分間撹拌して均一なシリコーンゴム組成物Cを得た。得られた組成物Cの外観(目視)は無色半透明であった。
得られた組成物Cについて、実施例1と同様にしてオイルブリード性、デュロメーターA硬さ、切断時伸びについて評価した。
[比較例1]
上記で得たベースコンパウンド(I)100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに18.8部、架橋剤として上記分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)(重合度38、SiH基量0.00694mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)1.06部、上記式(1-1)で表されるフェニル基量19mol%のフェニル基含有オルガノポリシロキサン(D1)5.38部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.08部(アセチレン/Pt原子=38モル/モル)を添加し、15分間撹拌した。
次いで白金と1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの錯体のトルエン溶液(C1)(白金原子1質量%)0.08部を添加し、30分間撹拌して均一なシリコーンゴム組成物Dを得た。得られた組成物Dの外観(目視)は無色半透明であった。
得られた組成物Dについて、実施例1と同様にしてオイルブリード性、デュロメーターA硬さ、切断時伸びについて評価した。
[比較例2]
上記で得たベースコンパウンド(I)100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに22.9部、架橋剤として上記分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)(重合度38、SiH基量0.00694mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)1.02部、平均重合度Mnが216である分子鎖両末端にトリメチルシロキシ基を有する無官能性ジメチルポリシロキサン(E1)2.31部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.08部(アセチレン/Pt原子=38モル/モル)を添加し、15分間撹拌した。
次いで白金と1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの錯体のトルエン溶液(C1)(白金原子1質量%)0.08部を添加し、30分間撹拌して均一なシリコーンゴム組成物Eを得た。得られた組成物Eの外観(目視)は無色透明であった。
得られた組成物Eについて、実施例1と同様にしてオイルブリード性、デュロメーターA硬さ、切断時伸びについて評価した。
[比較例3]
上記で得たベースコンパウンド(I)100部に、上記ジメチルポリシロキサン(A1)をさらに18.8部、架橋剤として上記分子鎖両末端がトリメチルシロキシ基で封鎖され、側鎖にSiH基を有するメチルハイドロジェンポリシロキサン(B1)(重合度38、SiH基量0.00694mol/gの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体)1.06部、上記式(1-1)で表されるフェニル基量19mol%のフェニル基含有オルガノポリシロキサン(D1)5.38部、耐熱性向上剤として酸化鉄(三酸化二鉄1.63部、反応制御剤としてエチニルシクロヘキサノール0.08部(アセチレン/Pt原子=38モル/モル)を添加し、15分間撹拌した。
次いで白金と1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの錯体のトルエン溶液(C1)(白金原子1質量%)0.08部を添加し、30分間撹拌して均一なシリコーンゴム組成物Fを得た。得られた組成物Fの外観(目視)は赤褐色であった。
得られた組成物Fについて、実施例1と同様にしてオイルブリード性、デュロメーターA硬さ、切断時伸びについて評価した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2022103613000013
なお、これまで本発明を上記実施形態をもって説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除等、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。

Claims (5)

  1. (A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子と結合するアルケニル基を含有し平均重合度が1,500以下であり、25℃で液状のオルガノポリシロキサン:100質量部、
    (B)ケイ素原子と結合した水素原子を1分子中に少なくとも2個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:0.2~20質量部、
    (C)白金族金属系触媒:(A)及び(B)成分の合計質量に対し、白金族金属(質量換算)として0.5~500ppm
    を含有するシリコーンゴム組成物に対して、
    (D)下記式(1)で表されるフェニル基含有オルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~10質量部、及び
    Figure 2022103613000014
    (式中、R3は互いに同一又は異種の脂肪族不飽和結合を含有しない炭素数1~10の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、少なくとも1つはフェニル基である。また、mは0~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは3~50を満足する正数である。)
    (E)下記式(2)で表される無官能性ジメチルポリシロキサン:(A)成分100質量部に対し1~25質量部
    Figure 2022103613000015
    (式中、Meはメチル基であり、pは2~600の整数である。)
    を添加して、該シリコーンゴム組成物を硬化して得られるオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
  2. 硬化が、40~230℃で3秒~160分間の加熱処理(一次加硫)のみである請求項1記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
  3. 上記シリコーンゴム組成物が、さらに、(F)成分として補強性シリカ微粉末を(A)成分100質量部に対して5~100質量部含有する請求項1又は2記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
  4. 上記シリコーンゴム組成物を、硬化して得られるシリコーンゴム硬化物の225℃72時間加熱後の切断時伸び(JIS K6249:2003に準拠)の初期の切断時伸びに対する低下率が、30%以下である請求項1~3のいずれか1項記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
  5. 上記式(1)におけるmが1~3の正数、nは3~50の正数で、かつm+nは4~51を満足する正数である請求項1~4のいずれか1項記載のオイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法。
JP2020218353A 2020-12-28 オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法 Active JP7491214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020218353A JP7491214B2 (ja) 2020-12-28 オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020218353A JP7491214B2 (ja) 2020-12-28 オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022103613A true JP2022103613A (ja) 2022-07-08
JP7491214B2 JP7491214B2 (ja) 2024-05-28

Family

ID=

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004075813A (ja) * 2002-08-14 2004-03-11 Shin Etsu Chem Co Ltd オイルブリード性シリコーンゴム組成物及びその製造方法
JP2009185254A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Shin Etsu Chem Co Ltd オイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物
JP2011153305A (ja) * 2009-12-29 2011-08-11 Dow Corning Toray Co Ltd シール部材形成用硬化性液状シリコーンゴム組成物およびシール部材
WO2018198830A1 (ja) * 2017-04-26 2018-11-01 信越化学工業株式会社 付加硬化型シリコーンゴム組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004075813A (ja) * 2002-08-14 2004-03-11 Shin Etsu Chem Co Ltd オイルブリード性シリコーンゴム組成物及びその製造方法
JP2009185254A (ja) * 2008-02-08 2009-08-20 Shin Etsu Chem Co Ltd オイルブリード性付加硬化型シリコーンゴム組成物及びその硬化物
JP2011153305A (ja) * 2009-12-29 2011-08-11 Dow Corning Toray Co Ltd シール部材形成用硬化性液状シリコーンゴム組成物およびシール部材
WO2018198830A1 (ja) * 2017-04-26 2018-11-01 信越化学工業株式会社 付加硬化型シリコーンゴム組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6344333B2 (ja) 付加硬化性シリコーンゴム組成物
JP6733241B2 (ja) 付加硬化性シリコーンゴム組成物、その製造方法及び硬化物
KR102313596B1 (ko) 부가 경화성 실리콘 고무 조성물 및 경화물
CN110892023B (zh) 加成固化型有机硅组合物和硅橡胶固化物
JP3104568B2 (ja) 高電圧電気絶縁体用シリコーンゴム組成物
JP7371717B2 (ja) 付加硬化性液状シリコーンゴム組成物
JP2013035890A (ja) 耐熱性に優れたシリコーンゴム組成物
EP3219762B1 (en) Addition-curable silicone rubber composition
JP2019031600A (ja) 付加硬化性液状シリコーンゴム組成物及び冷却液用シール材
JP2022103613A (ja) オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法
JP7491214B2 (ja) オイルブリード性シリコーンゴム硬化物の耐熱性を向上する方法
JP6928647B2 (ja) 付加硬化型シリコーンゴム組成物
JP2023130798A (ja) 付加硬化型シリコーン組成物、及び難燃性シリコーンゴム
JP6696586B2 (ja) 自動車オイルフィルターシール部材用付加硬化型液状シリコーンゴム組成物及び自動車オイルフィルターシール部材
WO2021241036A1 (ja) 二液付加硬化型シリコーンゴム組成物
WO2022163365A1 (ja) オイルブリード性シリコーンゴム組成物
JPH09104818A (ja) プラグブーツ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230815

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231011

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240214

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20240221

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240429