JP2009183195A - 耐アルカリ性グルタミナーゼ - Google Patents

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Abstract

【課題】 調味食品等を製造する目的の上で極めて効率的にグルタミナーゼを作用させることが可能となる耐アルカリ性グルタミナーゼを提供すること。
【解決手段】 平均細孔径が3nmより大きい細孔径を備え、シリカ多孔体中の金属の含有量が1〜20質量%であるシリカ多孔体と、グルタミナーゼとから構成される耐アルカリ性グルタミナーゼによって達成される。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐アルカリ性グルタミナーゼに関する。
グルタミナーゼは、食品工業、特に蛋白質を酵素的に分解して調味食品を製造する場合に、重要な役割を果たすものとして知られている。このグルタミナーゼは、生化学的、医学的分野においても、近年特に注目されているものであり、安定な酵素剤の製造が期待されている。例えば、グルタミナーゼをグルタミンとエチルアミン誘導体の混合物に作用させることにより、L−テアニンを高い収率で得ることができる。アルカリ条件下において蛋白質を酵素的に分解できれば、食品分野などの種々の分野への応用が期待される。グルタミナーゼに耐アルカリ性を持たさせる技術開発が行われているが、そのような技術は十分に発達しているとは言い難い。
一方、細孔径が2〜20nm程度の規則性細孔を有する多孔質シリカは、特にメソポーラスシリカと呼ばれ、1990年代にその合成が報告されて以降、吸着剤や触媒、各種担体としての利用方法が数多く提案されている(非特許文献1)。メソポーラスシリカの細孔径は、各種酵素のサイズと対応していることから、その細孔の内部に酵素を固定させるための酵素担体としての利用が期待されている。これまで、多孔質シリカの細孔内に酵素を担持させることにより、酵素に対して耐酸性、耐熱性、または異性化反応の基質特異性向上などの効果を付与する技術が開発されている(特許文献1,2)。一般に多孔質シリカは、pH8以上のアルカリ条件下の溶液中では構成成分であるシリカが溶解しやすく、細孔構造を保持できないという欠点があった。また、アルカリ条件下では、酵素が溶液中に溶解してしまい、安定的な反応を得ることができないという欠点もあった。
そのため、多孔質シリカをアルカリ条件下における反応を触媒する酵素担体として利用することは困難であった。
特開2001−128672号公報 特開2002−95471号公報 福嶋喜章、セラミックス、34巻、pp722−725、1999年
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリカ多孔体の細孔内にグルタミナーゼを吸着させることにより、従来にない優れた耐アルカリ性を有するグルタミナーゼを得ることにある。
上記課題を達成するための本発明は、次の通りである。
(1)平均細孔径が3nmより大きい細孔径を備え、シリカ多孔体中の金属の含有量が1〜20質量%であるシリカ多孔体と、グルタミナーゼとから構成される耐アルカリ性グルタミナーゼ。
(2)シリカ多孔体のX線回折におけるd間隔が2nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを持つ(1)記載の耐アルカリ性グルタミナーゼ。
(3)前記金属がジルコニウムである(1)または(2)に記載の耐アルカリ性グルタミナーゼ。
(4)耐アルカリ性グルタミナーゼ中のグルタミナーゼの含有量が2〜20質量%である(1)〜(3)のいずれか一つに記載の耐アルカリ性グルタミナーゼ。
本発明によれば、従来のグルタミナーゼの耐アルカリ性を著しく向上させることが可能となり、調味食品等を製造する目的の上で極めて効率的にグルタミナーゼを作用させることができる。
次に、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明するが、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
本発明におけるシリカ多孔体とは、多孔質構造を持つケイ素酸化物を主成分とする物質を意味する。
シリカ多孔体における細孔の平均細孔径が3nm未満であると、シリカ多孔体内部へのグルタミナーゼの吸着が十分でないので好ましくない。また、平均細孔径が20nmを超えるものは、製造するのが実質的に困難である。従って、上記観点からすると、本発明における細孔の平均細孔径は、3〜20nmであり、好ましくは3〜14nmである。
本発明の平均細孔直径は、公知の窒素吸脱着により算出した。すなわち、平均細孔直径は公知のBJH法により算出した。
本発明におけるシリカ多孔体のシリカ多孔体中の金属の含有量は、1〜20質量%が好ましい。本発明のシリカ多孔体の金属含有量は、ICP発光分析装置により算出した。
また、本発明におけるシリカ多孔体は、金属としてジルコニウムを含有していることが好ましい。シリカ多孔体のシリカ多孔体中のジルコニウム含有量は、耐アルカリ性の観点から1〜20質量%が好ましく、3〜15質量%がより好ましく、5〜10質量%が最も好ましい。
シリカ多孔体へのジルコニウムの導入方法としては、特に限定されるものではないが、例えばシリカ多孔体を50倍量の0.2M硝酸ジルコニア溶液に浸漬、撹拌後濾過し、乾燥後580℃で焼成することにより行うことができる
本発明におけるシリカ多孔体は、X線回折のd間隔が2nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを持つことが好ましい。本発明のX線回折パターンは、既存のX線回折装置であるRINT ULTIMA II、理学電機株式会社製により測定した。
本発明におけるシリカ多孔体の比表面積が100m/g未満であると、シリカ多孔体へのグルタミナーゼ担持の吸着が十分でない場合がある。また、比表面積が2000m/gより大きいものは、製造するのが実質的に困難である。従って、上記観点から、本発明におけるシリカ多孔体の比表面積は、好ましくは100m/g〜1500m/g、より好ましくは300m/g〜1500m/g、最も好ましくは500m/g〜1500m/gである。本発明の多孔体の比表面積は、公知の窒素脱吸着により算出できる。
本発明におけるシリカ多孔体の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば次のようにして製造できる。まず、無機原料と有機原料とを混合し、反応させることにより、有機物を鋳型としてそのまわりに無機物の骨格が形成された有機物と無機物の複合体を形成させる。次いで、得られた複合体から、有機物を除去することにより、シリカ多孔体を製造する。
無機原料は、例えば珪素含有無機物を用いることができる。そのような原料としては、例えば、層状珪酸塩、非層状珪酸塩等の珪酸塩を含む物質及び珪酸塩以外の珪素を含有する物質が挙げられる。層状珪酸塩としては、カネマイト(NaHSi・3HO)、ジ珪酸ナトリウム結晶(NaSi)、マカタイト(NaHSi・5HO)、アイラアイト(NaHSi17・XHO)、マガディアイト(NaHSi1429・XHO)、ケニヤアイト(NaHSi2041・XHO)等が挙げられ、非層状珪酸塩としては、水ガラス(珪酸ソーダ)、ガラス、無定形珪酸ナトリウム、テトラエトキシシラン(TEOS)、テトラメトキシシラン(TMOS)、テトラメチルアンモニウム(TMA)シリケート、テトラエチルオルトシリケート等のシリコンアルコキシド等が挙げられる。また、珪酸塩以外の珪素を含有する物質としては、シリカ、シリカ酸化物、シリカ−金属複合酸化物などが挙げられる。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
鋳型となる有機原料としては、特に限定されるものではないが、例えば界面活性剤が挙げられる。界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、非イオン型界面活性剤が好ましい。非イオン型界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン酸誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル型のものや、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の含窒素型のものを使用することができるが、ポリグリセリンに脂肪酸をエステル化したポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましく使用できる。これらは単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルはグルタミナーゼ吸着の観点から、HLBが14.0〜18.0であることが好ましい。ここで、HLBは分子中の親水基と親油基のバランスを表し、分子中の親水基が0%の時を0とし、100%の時を20として等分したものである。
無機原料と有機原料とを混合する場合、適当な溶媒を用いることができる。そのような溶媒としては、特に限定されるものではないが、水、アルコール等が挙げられる。
無機原料と有機原料の混合方法は、特に限定されるものではないが、界面活性剤を酸性溶液に溶解させた後、この溶液に塩基性物質と無機原料を添加し、20℃〜60℃で3時間〜24時間混合することが好ましい。無機原料と界面活性剤の混合比(重量比)は特に限定されるものではないが、無機原料:界面活性剤=1:0.5〜1:2が好ましい。無機原料と塩基性物質の混合比(質量比)は、特に限定されるものではないが、無機原料:塩基性物質=100:0.1〜100:10が好ましい。
酸性溶液を調製するための酸性物質は特に限定されるものではなく、無機酸または有機酸を用いることができる。例えば、塩酸、臭化水素、ヨウ化水素、蟻酸、酢酸、硝酸、硫酸、燐酸等が例示できる。
無機原料と有機原料を撹拌し反応させる際のpH条件は、酸性条件であれば特に限定されるものではないが、pH3以下が好ましい。
有機物と無機物の複合体から有機物を除去する方法としては、複合体を濾取し、水等により洗浄、乾燥した後、400℃〜600℃で焼成する方法、有機溶媒等により抽出する方法などが挙げられる。
本発明の耐アルカリ性グルタミナーゼは、シリカ多孔体とグルタミナーゼとから構成される。シリカ多孔体中のグルタミナーゼは、2質量%〜20質量%が好ましく、3質量%〜20質量%がより好ましく、5質量%〜10質量%が最も好ましい。
シリカ多孔体に対するグルタミナーゼの吸着は、グルタミナーゼ溶液(1mg/ml)4mlを20mgのシリカ多孔体に添加後、4℃で1日混合攪拌することにより行うことができる。
調製されたシリカ多孔体=グルタミナーゼ複合体は、遠心分離により未吸着のグルタミナーゼと分離される。
グルタミナーゼ吸着率は、下記式1に示すように、添加グルタミナーゼ量とシリカ多孔体に吸着したグルタミナーゼから算出することができる。
Figure 2009183195
本発明の耐アルカリ性グルタミナーゼのグルタミナーゼ活性は、既存のキット(例えば、ヤマサL−グルタミン酸測定キット(ヤマサ醤油株式会社))によって測定できる。すなわち、耐アルカリ性グルタミナーゼを37±0.2℃の恒温水槽に5分間放置した後、あらかじめ37±0.2℃に保持した2%グルタミン酸10mlを添加し、試験管ミキサーで激しく攪拌する。37±0.2℃の恒温水槽で正確に10分間放置した後、0.75mol/L過塩素酸10mlを加え、試験管ミキサーで激しく攪拌してから、直ちに氷水につける。5分間放置した後、氷水から取り出し、0.75mol/L水酸化ナトリウム10mlを加え、試験管ミキサーで激しく攪拌する(反応側の試験液)。
別に50ml容のプラチューブ(ファルコンチューブ)に0.75mol/L過塩素酸10mlを加え、試験管ミキサーで激しく攪拌する。37±0.2℃の恒温水槽中に5分間放置した後、2%グルタミン溶液10mlを加えて、試験管ミキサーで激しく攪拌してから、氷水につける。5分間放置した後、氷水中から取り出し、0.75mol/L水酸化ナトリウム10mlを加え、試験管ミキサーで激しく攪拌する(ブランク側の試験液)。
ヤマサL−グルタミン酸測定キット(ヤマサ醤油株式会社)の発色液3mlを分注した試験管(反応側)、試験液(ブランク側)、グルタミン酸標準液(100μg/ml)及び水を200μLずつ別々に加えて振り混ぜ、25〜30分間放置した後、波長600nmにおける吸光度を測定する。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
製造例1
HLB15.0のポリグリセリン脂肪酸エステル及び1N塩酸200mlを混合し、完全にポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解させた後、TEOS(テトラエトキシシラン)9g及びデカン20mlを添加した。密封系にてこの溶液(pH3以下)を25℃で12時間攪拌後、生じた沈殿物を濾過にて回収した。その後、イオン交換水にて水洗・濾過を3回繰り返し、エタノールにて洗浄・濾過後、この固形物を50℃で2時間乾燥させ、さらに550℃で6時間焼成を行って、シリカ多孔体1.8gを得た。
このシリカ多孔体1gを50倍量の0.2M硝酸ジルコニア溶液0.05Lに1時間浸漬し、室温で2時間撹拌後濾過した。得られた固形物を乾燥後、580℃で6時間焼成し、ジルコニウムを含有するシリカ多孔体Aを0.9g得た。
得られたシリカ多孔体Aの細孔径分布をBEL社窒素吸着装置(BELsorp II)で測定し、BJH法により平均細孔径を求めたところ、平均細孔径は10.6nmであった。また、得られたシリカ多孔体Aのジルコニウム含有量をICP発光分析装置にて測定したところ、ジルコニウム金属での含有量は3.0%であった。
得られたシリカ多孔体Aは、X線回折のd間隔が2nmより大きい位置に1つのピークを有した。
得られたシリカ多孔体Aの比表面積を窒素脱吸着により算出したところ523m/gであった。
比較品の製造例1
製造例1で得られたシリカ多孔体Aの0.5gを50倍量の0.2M硝酸アルミニウム溶液0.025Lに1時間浸漬し、室温で2時間撹拌後濾過した。得られた固形物を乾燥後、580℃で6時間焼成し、アルミを含有するシリカ多孔体Bを0.4g得た。
得られたシリカ多孔体Bの細孔径分布をBEL社窒素吸着装置(BELsorp II)で測定し、BJH法により平均細孔径を求めたところ、平均細孔経は10.6nmであった。
得られたシリカ多孔体Bのアルミニウム含有量をICP発光分析装置にて測定したところ、アルミニウム金属での含有量は0.3%であった。また、得られたシリカ多孔体BのX線回折パターンを測定したころ、d間隔が2nmより大きい位置に1つのピークを有した。
得られたシリカ多孔体の比表面積を窒素脱吸着により算出したところ508m/gであった。
実施例1
製造例1で得られたシリカ多孔体Aの50mgに、1.0mg/mlのグルタミナーゼと0.01Mエチルアミン溶液を5ml添加し、4℃で24時間攪拌し、本発明の耐アルカリ性グルタミナーゼA1を得た。このとき使用したグルタミナーゼ溶液について、反応後の上澄み液を同仁化学の蛋白定量キットによりCBB法を用いてタンパク質濃度を測定した。得られた耐アルカリ性グルタミナーゼA1中のグルタミナーゼ含有量を式1より求めたところ、7.4質量%であった。
比較例1
シリカ多孔体Aに代えて、比較品の製造例1で得られたシリカ多孔体Bを用いた以外は実施例1と同様の方法でグルタミナーゼ多孔体混合物B1を得た。このとき使用したグルタミナーゼ溶液について、反応後の上澄み液を同仁化学の蛋白定量キットによりCBB法を用いてタンパク質濃度を測定した。得られたグルタミナーゼB1中のグルタミナーゼ含有量を式1より求めたところ、8.2質量%であった。
試験例1
実施例1で得られた耐アルカリ性グルタミナーゼA1、および比較例1で得られたグルタミナーゼB1について、それぞれ50mgにpH10の0.02M L−グルタミン/0.12Mエチルアミン塩酸塩溶液10mlを添加し、4℃で20時間撹拌した。遠心分離後、固形分を回収し、酵素活性を元のグルタミナーゼの酵素活性を100とした時の酵素活性で算出した。結果を表1に示した。
Figure 2009183195
試験例2
実施例1で得られた耐アルカリ性グルタミナーゼA1および比較例1で得られたグルタミナーゼB1について、それぞれ0.05gにpH10の0.02M L−グルタミン/0.12Mエチルアミン塩酸塩溶液10mlを添加し、4℃で20時間撹拌・反応させた。その後、耐アルカリ性グルタミナーゼA1およびグルタミナーゼB1を遠心分離により上層の反応溶液を除去し、沈殿した耐アルカリ性グルタミナーゼA1およびグルタミナーゼB1を回収した(1回合成)。回収した耐アルカリ性グルタミナーゼA1およびグルタミナーゼB1にそれぞれpH10の0.02M L−グルタミン/0.12Mエチルアミン塩酸塩溶液10mlを添加し、4℃で20時間撹拌・反応させた後、遠心分離により沈殿した耐アルカリ性グルタミナーゼA1およびグルタミナーゼB1を回収する同様の操作を計6回繰り返した。回収した耐アルカリ性グルタミナーゼA1およびグルタミナーゼB1において、1回、3回および6回合成後の酵素活性を元の酵素活性を100とした時の酵素活性で算出した。結果を表2に示した。
Figure 2009183195
このように本実施形態によれば、従来のグルタミナーゼの耐アルカリ性を著しく向上させた耐アルカリ性グルタミナーゼを提供することができた。この耐アルカリ性グルタミナーゼを用いることにより、調味食品等を製造する目的の上で、極めて効率的にグルタミナーゼを作用させることが可能となる。

Claims (4)

  1. 平均細孔径が3nmより大きい細孔径を備え、シリカ多孔体中の金属の含有量が1〜20質量%であるシリカ多孔体と、グルタミナーゼとから構成される耐アルカリ性グルタミナーゼ。
  2. シリカ多孔体のX線回折におけるd間隔が2nmより大きい位置に少なくとも1つのピークを持つ請求項1記載の耐アルカリ性グルタミナーゼ。
  3. 前記金属が、ジルコニウムである請求項1または2に記載の耐アルカリ性グルタミナーゼ。
  4. 耐アルカリ性グルタミナーゼ中のグルタミナーゼの含有量が、2〜20質量%である請求項1〜3のいずれか一つに記載の耐アルカリ性グルタミナーゼ。
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