JP2006206419A - メソポーラスシリカとその製造方法 - Google Patents
メソポーラスシリカとその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006206419A JP2006206419A JP2005049671A JP2005049671A JP2006206419A JP 2006206419 A JP2006206419 A JP 2006206419A JP 2005049671 A JP2005049671 A JP 2005049671A JP 2005049671 A JP2005049671 A JP 2005049671A JP 2006206419 A JP2006206419 A JP 2006206419A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mesoporous silica
- surfactant
- anionic surfactant
- molar ratio
- cationic surfactant
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
Abstract
【課題】 界面活性剤除去の際に層同士が接触し合いうこともなく、ラメラ構造の保持が容易であり、少量の界面活性剤でラメラ相を形成する新規有機テンプレートを用いて製造されるメソポーラスシリカを提供すること。
【解決手段】(1)有機テンプレートとして陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の混合水溶液、(2)シリカ源から誘導されることを特徴とするメソポーラスシリカおよびその製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】(1)有機テンプレートとして陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の混合水溶液、(2)シリカ源から誘導されることを特徴とするメソポーラスシリカおよびその製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、触媒、触媒担体、分子の選択的な分離材料、マイクロカプセルおよび化粧品原料として使用することができるメソポーラスシリカとその製造方法に関する。
メソポーラスシリカは、大きな比表面積を有する多孔体であり、触媒担体や吸着剤、分離剤、半導体材料、光エレクトロ二クスへの応用などの分野での利用が注目されている。メソポーラスシリカは、ケイ酸ナトリウム、シリカ、あるいはアルコキシシランなどをシリカ源として、界面活性剤の水溶液中で加熱し、界面活性剤が形成するミセルの周囲、あるいは隙間にシリケートを縮合させて骨格を形成させた後、焼成などにより界面活性剤を除去することによって製造することができる。
「ケミカルマテリアルズ(第6号、1994年)」(非特許文献1参照)は、シリカ源としてテトラエトキシシランを使用し、陽イオン界面活性剤を有機テンプレートとし、強塩基又は強酸を触媒として、メソポーラスシリカを製造する方法を開示している。この方法によれば、有機テンプレートの種類、反応温度、原料の混合比等を制御することによりメソポーラスシリカを選択的に製造することができる。
有機テンプレートとして、ヘキサデシニルピリジニウムクロリド(特許文献1参照)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(特許文献2参照)、非イオン界面活性剤(特許文献3参照)、アミンオキシド(特許文献2参照)が用いられている。しかし、1種の界面活性剤分子が形成するラメラ相の場合、その層状構造のために界面活性剤除去の際に層同士が接触し合い、ラメラ構造の保持が困難であるという問題があった。ラメラ相は高濃度領域で生成するため、比較的大量の界面活性剤を必要とするという問題もあった。
スタッキー(Stucky)著、「ケミカルマテリアルズ(Chemical Materials)」、アメリカンケミカルソサエティ(American Chemical Society)、アメリカ合衆国、1994年、第6号、p.1176−1191
特開平10−17319号
W/O99−26881号
本発明は、上記現状に鑑みなされたものであり、界面活性剤除去の際に層同士が接触し合いうこともなく、ラメラ構造の保持が容易であり、比較的少量の界面活性剤でラメラ相を形成する新規有機テンプレートを用いる製造方法とこの方法によって製造されるメソポーラスシリカを提供することを課題とするものである。
本発明者らは、ラメラ構造の保持が容易で、少量の界面活性剤の使用ですむ有機テンプレートに関し、鋭意研究を行った結果、陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤との混合系が上記要求を満足することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明の請求項1は、(1)有機テンプレートとして陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の混合水溶液、(2)シリカ源から誘導されることを特徴とするメソポーラスシリカである。
本発明の請求項2は、炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、長鎖疎水基の炭素原子数が8から22の陽イオン界面活性剤である請求項1に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項3は、陰イオン界面活性剤がオクチル硫酸塩又はオクタンスルホン酸塩、オクタン酸塩であり、長鎖アルキルの炭素原子数が14から18の陽イオン界面活性剤である請求項1から2に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項4は、陰イオン界面活性剤に対する陽イオン界面活性剤のモル比が1:3から1:1である請求項1から3に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項5は、オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1である請求項1から3に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項6は、請求項1に記載の(1)および(2)の成分を水との混合溶媒中で混合することを特徴とする均一な大きさのメソ細孔を有するメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項7は、炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、疎水基の炭素原子数が14から18の陽イオン界面活性剤である請求項6に記載のメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項8は、陰イオン界面活性剤がオクチル硫酸塩であり、陽イオン界面活性剤がヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩である請求項6から7に記載のメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項9は、陰イオン界面活性剤に対する陽イオン界面活性剤のモル比が1:3から1:1である請求項6から8に記載のメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項10は、オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1である請求項6から9に記載のメソポーラスシリカの製造方法。
本発明の請求項2は、炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、長鎖疎水基の炭素原子数が8から22の陽イオン界面活性剤である請求項1に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項3は、陰イオン界面活性剤がオクチル硫酸塩又はオクタンスルホン酸塩、オクタン酸塩であり、長鎖アルキルの炭素原子数が14から18の陽イオン界面活性剤である請求項1から2に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項4は、陰イオン界面活性剤に対する陽イオン界面活性剤のモル比が1:3から1:1である請求項1から3に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項5は、オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1である請求項1から3に記載のメソポーラスシリカである。
本発明の請求項6は、請求項1に記載の(1)および(2)の成分を水との混合溶媒中で混合することを特徴とする均一な大きさのメソ細孔を有するメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項7は、炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、疎水基の炭素原子数が14から18の陽イオン界面活性剤である請求項6に記載のメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項8は、陰イオン界面活性剤がオクチル硫酸塩であり、陽イオン界面活性剤がヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩である請求項6から7に記載のメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項9は、陰イオン界面活性剤に対する陽イオン界面活性剤のモル比が1:3から1:1である請求項6から8に記載のメソポーラスシリカの製造方法である。
本発明の請求項10は、オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1である請求項6から9に記載のメソポーラスシリカの製造方法。
本発明の方法によれば、ラメラ構造のメソポーラスシリカを比較的低濃度で容易に調製することができる。しかも、本発明のメソポーラスシリカは、公知のメソポーラスシリカと異なり、有機テンプレートとして陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の混合水溶液を用いる特徴から2種の界面活性剤間の静電相互作用により高度に秩序化されたラメラ構造を持つ。
本発明の陰イオン界面活性剤として、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレン付加アルキル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、N−アシルアルキルタウリン塩、α−オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩等を挙げることができるが、公知の陽イオン界面活性剤であれば、これらに限らない。
尚、好ましくは炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、最も好ましくは炭素原子数が8から10の陰イオン界面活性剤である。
尚、好ましくは炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、最も好ましくは炭素原子数が8から10の陰イオン界面活性剤である。
本発明の陽イオン界面活性剤として、長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ポリオキシエチレン付加長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ポリオキシエチレン付加長鎖アルキルアミン塩等を挙げることができるが、公知の陽イオン界面活性剤であれば、これらに限らない。
尚、好ましくはアルキル基の炭素原子数が14から20の長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、またはアルキル基の炭素原子数は16から22のポリオキシエチレン付加長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩であり、最も好ましくはアルキル基の炭素原子数は14から18の長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩である。
尚、好ましくはアルキル基の炭素原子数が14から20の長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、またはアルキル基の炭素原子数は16から22のポリオキシエチレン付加長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩であり、最も好ましくはアルキル基の炭素原子数は14から18の長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩である。
本発明において、これら陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤混合系の2種の界面活性剤が必須である。
本発明のメソポーラスシリカを合成するために、ラメラ会合体を形成する種々の陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の組み合わせ、例えばオクチル硫酸ナトリウムとヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドの混合系、オクタンスルホン酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウム硫酸の混合系、ポリオキシエチレン(平均付加モル数:3)ドデシル硫酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウムブロミドの混合系、オクタン酸ナトリウムとミリスチルトリメチルアンモニウムクロリドの混合系が可能である。これらは例示に過ぎないが、中でもオクチル硫酸ナトリウムとヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドの混合系が高度に均一な細孔が得られる点で、最も好ましい。
また、陰イオン界面活性剤:陽イオン界面活性剤のモル比も重要な要素であり、モル比として1:3〜1:1が、高度に均一な細孔が得られる点で、最も好ましい。
本発明のメソポーラスシリカを合成するために、ラメラ会合体を形成する種々の陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の組み合わせ、例えばオクチル硫酸ナトリウムとヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドの混合系、オクタンスルホン酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウム硫酸の混合系、ポリオキシエチレン(平均付加モル数:3)ドデシル硫酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウムブロミドの混合系、オクタン酸ナトリウムとミリスチルトリメチルアンモニウムクロリドの混合系が可能である。これらは例示に過ぎないが、中でもオクチル硫酸ナトリウムとヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドの混合系が高度に均一な細孔が得られる点で、最も好ましい。
また、陰イオン界面活性剤:陽イオン界面活性剤のモル比も重要な要素であり、モル比として1:3〜1:1が、高度に均一な細孔が得られる点で、最も好ましい。
本発明のシリカ源としては、メソポーラスシリカを製造する際に用いられる公知の材料を用いることができる。このような材料としては、例えば、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランなどのアルコキシシランが挙げられる。また、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸カルシウムなどの無機ケイ酸塩も挙げられる。
これら界面活性剤とシリカ源は、通常、いずれも水溶液として用いられるが、これらの水溶液は別々に調製する。
水溶液中の界面活性剤混合系の濃度は、10mM〜100mM程度であり、好ましくは30〜80mM程度である。この界面活性剤混合系の水溶液に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機アルカリを用いてpHを10〜13に調整した0.5倍から2倍容量のアルカリ水溶液を加え、界面活性剤混合系のアルカリ水溶液を調製する。
なお、このアルカリ水溶液の代わりに、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、クエン酸などの有機酸を用い、pHを1〜4に調整した酸水溶液を用いることもできる。
なお、このアルカリ水溶液の代わりに、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、クエン酸などの有機酸を用い、pHを1〜4に調整した酸水溶液を用いることもできる。
水溶液中のシリカ源の濃度は、特に限定されるものではないが、通常0.1〜1.0M程度であり、好ましくは0.4〜0.8M程度である。
界面活性剤混合系の水溶液とシリカ源の水溶液の混合は、例えば室温(20℃)〜40℃程度で10〜30分間程度、通常は20分間程度でよい。攪拌しながら行う。
この両水溶液の混合操作に際して、界面活性剤混合系の水溶液とシリカ源水溶液との混合割合は、界面活性剤により形成されたラメラ構造の鋳型にシリカ源が十分に充填されるような量比である限り、特に限定されるものではない。
当該混合液を、さらに10時間〜50時間程度攪拌した後、加熱処理して構造の規則性を向上させる。具体的条件としては、当該混合液を80〜160℃、好ましくは100〜140℃で、30〜60時間、好ましくは40〜50時間、加熱処理を行う。
この加熱処理により、ラメラ構造を形成させるために必要な沈殿核が均一に形成される。
次いで、沈殿生成物をろ別し、水洗後、室温から150℃の範囲にて乾燥した後、鋳型として使用した界面活性剤を除去する。界面活性剤の除去は、焼成によりあるいは溶媒処理により行ってもよい。
焼成により界面活性剤を除去する場合の温度および時間は、界面活性剤が除去できる限り、特に限定されるものではないが、通常、400〜800℃程度、好ましくは500〜600℃程度、及び4〜20時間程度、好ましくは4〜10時間程度である。焼成は通常空気中で行う。
溶媒処理により界面活性剤を除去する場合には、用いた界面活性剤に対する溶解度の大きい水、エタノール、メタノールなどのアルコール類の溶媒に沈殿生成物を分散させ、十分攪拌した後、固形分を回収する。
かくして、陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤混合系において形成されるラメラ相の分子集合体を鋳型として用いることにより、ラメラ構造型メソポーラスシリカ粒子を調製することができる。尚、この界面活性剤混合系において、陰イオン界面活性剤の組成比を増すことによって層間距離を制御することができる。例えば、オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1であるとき、層間距離3nm近辺のラメラ構造が形成されるが、オクチル硫酸塩が増加してこのモル比からずれるとき、得られるメソポーラスシリカのラメラ構造がやや形成されにくくなる傾向がある。
以下に実施例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら限定されるものではない。
オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)のモル比が1:3、全濃度が60mMになるように25mlの注射用蒸留水(大塚化学(株)製)に加え、室温で攪拌して溶解させた。25mlの注射用蒸留水を用いて調製した水酸化ナトリウム水溶液(pH13)を、先に調製した界面活性剤水溶液に加え、室温で攪拌した。10分間の攪拌後、テトラエトキシシラン(2.735g)を加えて攪拌を24時間行った。その後、120℃で48時間の加熱処理を行い、生じた沈殿物をろ過、水洗した。この沈殿物を120℃で10時間乾燥後、500℃で6時間焼成処理を行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料としてX線解析装置(理学電気(株)、RINT1100,CuKα線)を用いて評価した結果、細孔は相間距離が3nmの高い規則性を有するラメラ構造を形成していることがわかった(図1)。透過型電子顕微鏡による観察からも高い規則性を有する細孔を確認することができた(図2)。さらに、窒素の吸着データを窒素吸着装置を用いて求めて細孔径および比表面積を測定した結果、この粉末は、3.1nmの均一な細孔とグラム当たりの1000平方メートルの比表面積を持つことがわかった(図3)。以上の結果から、得られた白色粉末はラメラ構造型メソポーラスシリカであることが判明した。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)のモル比1:3の代わりに、1:1とする他は、まったく同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料として実施例1と同様の評価を行った結果、実施例1と同様の相間距離、細孔の大きさ、及び比表面積を持つラメラ構造型メソポーラスシリカであることが判明した。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)のモル比1:3の代わりに、1.5:1とする他は、まったく同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料として実施例1と同様の評価を行った結果、相間距離が3〜5nmで、実施例1及び2で得たラメラ構造型メソポーラスシリカよりも相間距離が広い、ラメラ構造型メソポーラスシリカであることが判明した。
実施例1において、120℃で48時間の加熱処理を行う代わりに、120℃で24時間の加熱処理を行う他は、まったく同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料として実施例1と同様の評価を行った結果、実施例1及び2で得たラメラ構造型メソポーラスシリカよりも相間距離が広い、ラメラ構造型メソポーラスシリカであることが判明した。
実施例1において、120℃で48時間の加熱処理を行う代わりに、80℃で48時間の加熱処理を行う他は、まったく同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料として実施例1と同様の評価を行った結果、実施例1及び2で得たラメラ構造型メソポーラスシリカよりも相間距離が広い、ラメラ構造型メソポーラスシリカであることが判明した。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)の代わりに、オクタンスルホン酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウム硫酸(モル比1:3)を用いる他はまったく同じ操作で行い、ラメラ構造型メソポーラスシリカを得ることができる。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)の代わりに、オクタンスルホン酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウム硫酸(モル比1:1)を用いる他はまったく同じ操作で行い、ラメラ構造型メソポーラスシリカを得ることができる。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)の代わりに、ポリオキシエチレン(平均付加モル数:3)ドデシル硫酸ナトリウムとステアリルトリメチルアンモニウムブロミド(モル比1:3)を用いる他はまったく同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料として実施例1と同様の評価を行い、ラメラ構造型メソポーラスシリカを得ることができる。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)の代わりに、デシル硫酸ナトリウムとヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(モル比1:3)を用いる他はまったく同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を試料として実施例1と同様の評価を行い、ラメラ構造型メソポーラスシリカを得ることができる。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)の代わりに、オクタン酸ナトリウムとミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド(モル比1:3)を用いる他はまったく同じ操作で行い、ラメラ構造型メソポーラスシリカを得ることができる。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)の代わりに、オクタン酸ナトリウムとミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド(モル比3:1)を用いる他はまったく同じ操作で行い、ラメラ構造型メソポーラスシリカを得ることができる。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)のモル比1:3の代わりに、1:0とする他は同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を分析した結果、ラメラ構造型のメソポーラスシリカでないことが判明した。
実施例1において、オクチル硫酸ナトリウム(アルドリッチ製)とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(アルドリッチ製)のモル比1:3の代わりに、0:1とする他は同じ操作で行い、白色粉末を得た。この白色粉末を分析した結果、ラメラ構造型nのメソポーラスシリカでないことが判明した。
本発明のメソポーラスシリカは、触媒、触媒担体、分子の選択的な分離材料、マイクロカプセル、化粧品の原料として有用である。
Claims (10)
- (1)有機テンプレートとして陰イオン界面活性剤と陽イオン界面活性剤の混合水溶液、(2)シリカ源から誘導されることを特徴とするメソポーラスシリカ。
- 炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、長鎖疎水基の炭素原子数が8から22の陽イオン界面活性剤である請求項1に記載のメソポーラスシリカ。
- 陰イオン界面活性剤がオクチル硫酸塩又はオクタンスルホン酸塩、オクタン酸塩であり、長鎖アルキルの炭素原子数が14から18の陽イオン界面活性剤である請求項1から2に記載のメソポーラスシリカ。
- 陰イオン界面活性剤に対する陽イオン界面活性剤のモル比が1:3から1:1である請求項1から3に記載のメソポーラスシリカ。
- オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1である請求項1から3に記載のメソポーラスシリカ。
- 請求項1に記載の(1)および(2)の成分を水との混合溶媒中で混合することを特徴とする均一な大きさのメソ細孔を有するメソポーラスシリカの製造方法。
- 炭素原子数が8から12の陰イオン界面活性剤であり、疎水基の炭素原子数が14から18の陽イオン界面活性剤である請求項6に記載のメソポーラスシリカの製造方法。
- 陰イオン界面活性剤がオクチル硫酸塩であり、陽イオン界面活性剤がヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩である請求項6から7に記載のメソポーラスシリカの製造方法。
- 陰イオン界面活性剤に対する陽イオン界面活性剤のモル比が1:3から1:1である請求項6から8に記載のメソポーラスシリカの製造方法。
- オクチル硫酸塩に対するヘキサデシルトリメチルアンモニウム塩のモル比が1:3から1:1である請求項6から9に記載のメソポーラスシリカの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005049671A JP2006206419A (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | メソポーラスシリカとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005049671A JP2006206419A (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | メソポーラスシリカとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006206419A true JP2006206419A (ja) | 2006-08-10 |
Family
ID=36963664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005049671A Pending JP2006206419A (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | メソポーラスシリカとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006206419A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008239436A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Tokyo Univ Of Science | 多孔質酸化ジルコニウム及びその製造方法 |
JP2014105130A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | シリカ構造体及びその製造方法 |
WO2014148230A1 (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 株式会社クラレ | コーティング組成物及びそれを用いるメソポーラスシリカの製造方法 |
CN109019617A (zh) * | 2018-10-16 | 2018-12-18 | 安徽大学 | 一种多孔二氧化硅纳米片及其制备方法 |
-
2005
- 2005-01-28 JP JP2005049671A patent/JP2006206419A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008239436A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Tokyo Univ Of Science | 多孔質酸化ジルコニウム及びその製造方法 |
JP2014105130A (ja) * | 2012-11-28 | 2014-06-09 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | シリカ構造体及びその製造方法 |
WO2014148230A1 (ja) * | 2013-03-19 | 2014-09-25 | 株式会社クラレ | コーティング組成物及びそれを用いるメソポーラスシリカの製造方法 |
CN109019617A (zh) * | 2018-10-16 | 2018-12-18 | 安徽大学 | 一种多孔二氧化硅纳米片及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Yan et al. | Template-free fabrication of α-and β-Bi2O3 hollow spheres and their visible light photocatalytic activity for water purification | |
JP3200623B2 (ja) | 中空球状ケイ酸塩クラスターの製造方法 | |
Misran et al. | Nonsurfactant route of fatty alcohols decomposition for templating of mesoporous silica | |
JP4714931B2 (ja) | 非晶質アルミニウムケイ酸塩の製造方法、及びその方法により得られた非晶質アルミニウムケイ酸塩、並びにそれを用いた吸着剤 | |
CN107082436B (zh) | 一种介孔微孔分子筛的制备方法 | |
CN103738969A (zh) | 介孔二氧化硅及其制备方法 | |
JP2006206419A (ja) | メソポーラスシリカとその製造方法 | |
CN107349955A (zh) | 一种多孔石墨烯/分子筛复合薄膜酸催化剂及其制备方法与应用 | |
JP2017014100A (ja) | 高シリカチャバザイト型ゼオライトの製造方法および高シリカチャバザイト型ゼオライト | |
Hu et al. | Solvothermal Synthesis of Bi 2 O 2 CO 3 Nanoplates for Efficient Photodegradation of RhB and Phenol under Simulated Solar Light Irradiation. | |
CN110203937B (zh) | 一种立方相有序超微孔二氧化硅的合成方法 | |
CN103950888B (zh) | 一种铜微纳米管及其制备方法 | |
KR101684691B1 (ko) | 크기 조절된 메조포러스 실리카 나노입자의 제조 방법 | |
CN107055566A (zh) | 一种3a分子筛及其加工工艺 | |
Chao et al. | Controlling the morphology and mesostructural orderness of the mesoporous silica nanoparticles | |
CN105983401B (zh) | 制备α-氧化铝的方法、α-氧化铝、复合氧化物及制法 | |
JP2008145190A (ja) | マイクロカプセル、液体クロマトグラフ用充填剤及びそれを用いた液体クロマトグラフ用カラム | |
WO2016145617A1 (zh) | 一种具有介孔和微孔的丝光沸石的制备方法及应用 | |
Yang et al. | Preparation of spinous ZrO2 microspheres with tunable shell and chamber structure by controlling pollen as a nanoparticles reactor | |
KR100676458B1 (ko) | 메조기공 TiO2 및 기공 내에 전이금속이 함침된 가시광응답 메조기공 TiO2의 합성 방법 | |
KR101230337B1 (ko) | 실리카 나노입자-비계면활성제 나노복합체를 이용한 메조포러스 실리카 마이크로 비드 제조방법 | |
CN109850910A (zh) | 一种分级多孔氧化硅及其制备方法 | |
JP2002080216A (ja) | 多孔体およびその製造方法 | |
JP4670033B2 (ja) | 層状ケイ酸塩化合物の製造方法 | |
CN114940509B (zh) | 一种掺杂锌后再溶解制备多级孔结构二氧化铈材料的方法 |