JP2009177580A - 受信機およびこれに用いる半導体集積回路 - Google Patents

受信機およびこれに用いる半導体集積回路 Download PDF

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Abstract

【課題】同調回路のコンデンサを半導体チップに内蔵した受信機において、容量値のバラツキがあっても所要の周波数で確実に同調がとれるようにする。
【解決手段】受信周波数から求まる論理的な容量値のコンデンサに加えてマージン分の容量値を持ったコンデンサを含めて実際の受信チャンネル数より多くのコンデンサC1〜Cmを設けて同調回路2を構成し、局部発振周波数FLに対して中間周波数(10.7MHz)の分だけ差を有する基準周波数の信号を同調回路2に供給した上で、コンデンサC1〜Cmの選択を切り替えながらトラッキング部10cが同調点を検出することにより、コンデンサC1〜Cmが内蔵される半導体チップ上で容量値のバラツキが生じていても、同調をとるのに本当に必要なコンデンサの容量値をトラッキングにより特定することができるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受信機およびこれに用いる半導体集積回路に関し、特に、コンデンサおよびコイルを備えたLC共振回路より成る同調回路を有する受信機およびこれに用いる半導体集積回路に関するものである。
ラジオやテレビなどに代表される受信機では、目的周波数帯域の信号だけを良好に受信し、目的周波数帯域以外の信号から妨害を受けないようにするために、フィルタを使って不要な周波数成分を除去する必要がある。そのための受信帯域選択フィルタの最も簡単なものとして、同調回路(LC共振回路)が用いられることがある。この同調回路の中には、コイルと容量値の異なる複数のコンデンサとを並列に接続し、スイッチの切り替えにより何れかのコンデンサを選択的にコイルに接続することにより、選択するコンデンサの容量値に応じて同調周波数を可変にできるように成されたものが存在する(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−37480号公報
図5は、同調回路を備えた従来のラジオ受信機の一部構成例を示す図である。図5において、同調回路102は、アンテナ101で受信した広帯域の高周波信号(RF信号)から目的の周波数帯域に同調したRF信号を抽出して出力する。LNA(Low Noise Amplifier)103は、同調回路102より出力されるRF信号を増幅して出力する。ミキサ104は、LNA103より出力されるRF信号と、図示しない局部発振回路から供給される局部発振信号とを混合し、周波数変換を行って中間周波信号(IF信号)を生成して出力する。
同調回路102は、半導体チップの外部に接続されたコイルLと、半導体チップの内部においてコイルLに対して並列に接続された複数のコンデンサC1,C2,・・・,Cnから成る容量アレイとを備えている。複数のコンデンサC1〜Cnは、容量値がそれぞれ異なっている。そして、各々のコンデンサC1〜Cnに対してスイッチSW1〜SWnが直列に設けられていて、何れか1つのスイッチをオンとすることにより、コイルLに並列接続されるコンデンサの容量値を可変とし、ひいては同調周波数を調整できるように構成されている。
しかしながら、コンデンサC1〜Cnが実装される半導体チップ上では、製造プロセス変動およびパッド容量や浮遊容量などの影響により、容量値のバラツキが生じる。そのため、f=1/{2π√(LC)}という数式から求められる論理通りの容量値のコンデンサを選択しても、同調をとることができるとは限らないという問題があった。例えば、コイルLのインダクタンスが220[nH]の場合、FMラジオバンドの88.1MHzで同調をとりたいときに必要な同調容量は、上述の式から求まる論理値だと14.9[pF]となる。しかし、容量値のバラツキがあると、14.9[pF]のコンデンサを選択しても88.1MHzで同調をとることができない。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、複数のコンデンサから成る可変容量回路が半導体チップに内蔵された同調回路(LC共振回路)を有する受信機において、容量値のバラツキがあっても所要の周波数で確実に同調をとることができるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、LC共振回路より成る同調回路のコンデンサを半導体チップに内蔵した受信機において、受信周波数から求まる論理的な容量値のコンデンサに加えてマージン分の容量値を持ったコンデンサを含めて実際の受信チャンネル数より多くのコンデンサを設けて可変容量回路を構成し、複数のコンデンサの選択を切り替えながら同調点のトラッキングを行うようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、複数のコンデンサの選択を切り替えながら、中間周波信号のレベルが極大となる同調点を検出するトラッキング処理が行われるので、コンデンサが内蔵される半導体チップ上で容量値のバラツキが生じていても、ある周波数で同調をとるのに本当に必要なコンデンサの容量値(論理通りの容量値とは限らない)をトラッキングにより特定することができる。このとき、容量値のバラツキを考慮したマージン分の容量値を持ったコンデンサも選択対象として半導体チップに内蔵されているので、容量値のバラツキがあっても所要の周波数で確実に同調をとることができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施形態による受信機の構成例を示す図である。第1の実施形態では、米国のFMラジオバンド(88.1〜107.9MHz)を受信可能な受信機を例に挙げて説明する。また、第1の実施形態では、工場のラインで受信機の出荷時に同調の調整を行うために必要な構成例について説明する。
図1において、信号発生器1は、本発明の基準信号発生部に相当するものであり、局部発振周波数FLに対して中間周波数(FMの場合、10.7MHz)の分だけ差を有する基準周波数(例えば、FL+10.7MHz)の信号を発生して同調回路2に供給する。同調回路2は、信号発生器1より供給された基準周波数の信号(以下、基準信号という)から目的の周波数帯域に同調した信号を抽出して出力する。
同調回路2は、半導体チップの外部に接続されたコイルLと、半導体チップの内部においてコイルLに対して並列に接続された複数のコンデンサC1,C2,・・・,Cmから成る容量アレイとを備えている。図1に示す各構成のうち、信号発生器1およびコイルL以外は、例えばCMOSプロセスまたはBi−CMOSプロセスにより1つの半導体チップに集積化されている。
本実施形態において、コイルLのインダクタンスは220[nH]とする。また、複数のコンデンサC1〜Cmの容量値は、それぞれが異なる値となっている。そして、各々のコンデンサC1〜Cmに対してスイッチSW1〜SWmが直列に設けられていて、何れか1つのスイッチをオンとすることにより、コイルLに並列接続されるコンデンサの容量値を可変とし、ひいては同調周波数を切替可能に構成されている。複数のコンデンサC1〜Cmおよびこれらに直列接続された複数のスイッチSW1〜SWmにより本発明の可変容量回路が構成される。
本実施形態では、±15%程度の容量値のバラツキを考慮して、FMラジオバンドの実際のチャンネル数より多くのコンデンサC1〜Cmを設けている。すなわち、FMラジオバンドのチャンネル数より多くのコンデンサC1〜Cmに対して、88.1〜107.9MHzの各受信チャンネルに対応する論理的な容量値と、±15%のバラツキを考慮したマージン分の容量値とを割り当てている。
より具体的には、図2に示すように、8.4[pF](受信周波数が107.9MHzである場合の論理的な同調容量値9.9[pF]に対して−15%のバラツキを有する値)〜17.1[pF](受信周波数が88.1MHzである場合の論理的な同調容量値14.9[pF]に対して+15%のバラツキを有する値)の容量値を複数のコンデンサC1〜Cmに割り当てる。なお、ここでは周波数間隔を1MHzとしているが、これは説明上示した一例に過ぎない。
LNA3は、同調回路2より出力される信号を低雑音で増幅して出力する。ミキサ4は、本発明の周波数変換部に相当するものであり、同調回路2よりLNA3を介して出力される信号と、図示しない局部発振回路から供給される局部発振周波数FLの信号(以下、局部発振信号という)とを混合し、周波数変換を行って中間周波数の信号(以下、IF信号という)を生成してバンドパスフィルタ(BPF)5に出力する。本実施形態において、ミキサ4はダウンコンバージョン方式で周波数変換を行う。これにより、LNA3より出力される信号の周波数(=FL+10.7MHz)を中間周波数(=10.7MHz)に変換する。
BPF5は、ミキサ4より供給されたIF信号に対して帯域制限を行い、希望波周波数のみが含まれる狭帯域のIF信号を抽出する。IFアンプ6は、BPF5より出力された狭帯域IF信号を増幅する。A/D変換回路7は、IFアンプ6より出力された狭帯域IF信号をアナログ−デジタル変換する。このようにしてデジタルデータとされた狭帯域IF信号は、DSP10に入力される。
DSP10は、その機能構成として、復調部10a、レベル検出部10b、トラッキング部10cおよび制御部10eを備えている。復調部10aは、A/D変換回路7より入力された狭帯域デジタルIF信号をベースバンド信号に復調して出力する。レベル検出部10bは、A/D変換回路7より入力される狭帯域デジタルIF信号に基づいて、IFアンプ6より出力された狭帯域デジタルIF信号のレベル(以下、IFアンプ出力レベルVIFNという)を検出する。
トラッキング部10cは、コンデンサC1〜Cmの選択を切り替えながら、FMラジオバンド内のある受信周波数(例えば、FMラジオバンド内で最も小さい受信周波数である88.1MHz)の同調点をトラッキングして、同調点が得られたときのコンデンサを特定する。そのために信号発生器1は、88.1MHz(=FL+10.7MHz)の基準信号を発生する。88.1MHzでの同調点は、例えばコンデンサC1〜Cmの選択を容量値が大きい方から順に切り替えていったときにレベル検出部10bにより検出されるIFアンプ出力レベルVIFNが最初に極大値となる点を言う。
ところで、受信周波数が88.1MHzで、コイルLのインダクタンスが220[nH]であるなら、論理的にコンデンサの同調容量は14.9[pF]となる。しかし、実際には半導体チップ上でコンデンサの容量値にバラツキがあるために、14.9[pF]の容量値を持つコンデンサを選択したときに88.1MHzの同調点が得られるとは限らない。すなわち、バラツキの大きさに応じて論理値からずれた容量値を持つコンデンサを選択したときに、88.1MHzの同調点が得られる。トラッキング部10cは、この同調点が得られたときに選択されていたコンデンサを特定する。
トラッキング部10cは、トラッキングにより特定したコンデンサを識別するために必要な情報をEEPROM11に格納する。例えば、トラッキング部10cは、コンデンサC1〜Cmのそれぞれに対してユニークに付与された識別情報を用いて、トラッキングにより特定したコンデンサの識別情報をEEPROM11に格納する。なお、当該識別情報として、コンデンサC1〜Cmの容量値を用いても良い。このEEPROM11は、本発明のトラッキング情報格納部に相当する。EEPROM11に識別情報を格納することによって同調の調整が完了すると、信号発生器1の代わりに受信アンテナを設けて、受信機を出荷することができる。
出荷された受信機をユーザが使用する場合、制御部10eは、例えばユーザにより指定された受信チャンネルに応じて、当該受信チャンネルに対応する周波数に同調するように同調回路2のスイッチSW1〜SWmを制御する。すなわち、制御部10eは、コンデンサC1〜Cmに接続されたスイッチSW1〜SWmの何れかをオンとするための制御信号を発生し、これによってスイッチSW1〜SWmを制御することにより、コイルLに対して並列接続するコンデンサの容量値を可変とし、同調周波数を調整する。
例えば、FMラジオバンド内の任意の受信チャンネルが指定された場合、制御部10eは、EEPROM11に格納されている情報により特定されるコンデンサを周波数割当の基準(88.1MHz)として、それに対して指定チャンネルの受信周波数で同調するのに必要な容量値のコンデンサを選択するようにスイッチSW1〜SWmを制御する。
ここで、FMラジオバンドの最小の受信周波数である88.1MHzを同調点とした場合に必要な容量値のコンデンサがトラッキングにより一度特定されたら、他の受信チャンネルで同調を得るのに必要な容量値のコンデンサは、一意に決まる。すなわち、FMラジオバンドの周波数割当は88.1〜107.9MHzの範囲内で200kHzステップの等間隔で連続している。このため、88.1MHzの最小受信チャンネルで同調をとるのに必要な容量値がトラッキングにより判明すれば、他の受信チャンネルで同調をとるのに必要な容量値は、当該最小受信チャンネルで同調をとるのに必要な容量値を基準として一意に特定できる。
例えば、88.1MHzを同調点とする場合の論理的な同調容量を持つコンデンサがi番目のコンデンサCiであるとし、トラッキングにより特定されたコンデンサがi+2番目のコンデンサCi+2であったとする。この場合、88.1MHz以外の他の受信チャンネルで同調を得るのに必要な容量値のコンデンサは、それぞれの受信チャンネルにおける論理的な同調容量を持つコンデンサよりも2つ後のコンデンサとなる。つまり、88.1〜107.9MHzの全体として2つ後ろ側にずれたコンデンサを選択すれば、所要の受信周波数で同調をとることができる。
なお、88.1MHz以外の他の受信チャンネルで同調を得るのに必要な容量値のコンデンサは、他の方法により一意に特定することも可能である。例えば、上述の例において、論理的な同調容量に相当するコンデンサCiの容量値と、トラッキングにより特定されたコンデンサCi+2の容量値とから容量値のバラツキ度合いを求める。例えば、同調容量の論理値とトラッキングにより特定された容量値との比率(Ci:Ci+2)をもとにバラツキ度合いを求める。そして、その容量値のバラツキ度合いが+5%であった場合、他の受信チャンネルで同調を得るのに必要な容量値も、それぞれの受信チャンネルにおける同調容量の論理値に対して+5%の容量値であると考えて、そのような容量値に最も近い容量値を有するコンデンサを他の受信チャンネルで同調を得るのに必要なコンデンサとして一意に特定する。
以上詳しく説明したように、第1の実施形態では、同調回路2のコンデンサC1〜Cmを半導体チップに内蔵した受信機において、受信周波数から求まる論理的な容量値のコンデンサに加えてマージン分の容量値を持ったコンデンサを含めて実際の受信チャンネル数より多くのコンデンサC1〜Cmを設けて可変容量回路を構成している。そして、基準信号を同調回路2に供給した上で、コンデンサC1〜Cmの選択を切り替えながら同調点のトラッキングを行い、同調点が得られたときに選択していたコンデンサを特定するようにしている。
このように構成した第1の実施形態の受信機によれば、コンデンサC1〜Cmが内蔵される半導体チップ上で容量値のバラツキが生じていても、ある周波数で同調をとるのに本当に必要なコンデンサの容量値をトラッキングにより特定することができる。このとき、容量値のバラツキを考慮したマージン分の容量値を持ったコンデンサも選択対象として半導体チップに内蔵されているので、容量値のバラツキがあっても所要の周波数で確実に同調をとることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。図3は、第2の実施形態による受信機の構成例を示す図である。なお、この図3において、図1に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。第2の実施形態では、受信機の出荷後(実際の使用時)に同調点の調整を行うために必要な構成例について説明する。トラッキングによる同調点の調整は、例えば、受信機の電源投入時に行う。
図3において、半導体チップの外部に接続された抵抗Rと、半導体チップに内蔵されたトランジスタ12により、アンテナダンピング回路が構成されている。アンテナダンピング回路は、アンテナ13で受信したRF信号を、DSP10より供給される制御信号に応じて可変設定された減衰度に制御する。また、第2の実施形態においてLNA3は、その増幅利得が、DSP10より供給される制御信号に応じて制御される。
信号発生器14は、本発明の基準信号発生部に相当するものであり、局部発振周波数FLに対して中間周波数(10.7MHz)の分だけ差を有する基準周波数(例えば、FL+10.7MHz)の信号を発生する。スイッチ15は、信号発生器14により発生された基準信号を同調回路2に供給するか否かを切り替えるためのものである。トラッキングにより同調点の調整を行うときはスイッチ15をオンとし、トラッキングの完了後はスイッチ15をオフとする。このスイッチ15のオン/オフ制御は、例えばDSP10が行う。
トラッキングによる同調点の調整時に、ミキサ4は、信号発生器14から供給され同調回路2およびLNA3を通過した基準信号と、図示しない局部発振回路から供給される局部発振信号とを混合し、周波数変換を行ってIF信号を生成してBPF5に出力する。また、トラッキングが完了した後は、ミキサ4は、アンテナ13で受信され同調回路2およびLNA3を介して出力されるRF信号と、図示しない局部発振回路から供給される局部発振信号とを混合し、周波数変換を行ってIF信号を生成してBPF5に出力する。
DSP10は、その機能構成として、復調部10a、レベル検出部10f、トラッキング部10c、トラッキング情報格納部10d、制御部10eおよびAGC(Automatic Gain Control)部10gを備えている。レベル検出部10fは、A/D変換回路7より入力される狭帯域デジタルIF信号に基づいて、アンテナ13で受信されたRF信号に含まれる希望波周波数の受信電界強度(以下、希望波のアンテナレベルVという)を検出する。
ここで、希望波アンテナレベルVは、次の(式1)に示す演算によって求めることができる。
=VIFN+GRF+GIF ・・・(式1)
ただし、
IFN:希望波のIFアンプ出力レベル
RF:RF段(アンテナダンピング回路およびLNA3)の利得
IF:IFアンプ6の利得
なお、A/D変換回路7からDSP10に入力されるIF信号は、希望波周波数のみが含まれる狭帯域のIF信号である。したがって、A/D変換回路7からDSP10に入力されるIF信号のレベルをレベル検出部10fが検出することにより、希望波のIFアンプ出力レベルVIFNは求めることができる。また、後述するように、AGC部10gによるAGC動作によってアンテナダンピング回路およびLNA3のトータル利得GRFが調整されているため、RF段の利得GRFはDSP10が把握している。また、図示はしていないが、A/D変換回路7の最大入力を超えないようにDSP10によってIFアンプ6の利得GIFが調整されているため、IFアンプ6の利得GIFもDSP10が把握している。
トラッキング部10cは、コンデンサC1〜Cmの選択を容量値が大きい方から順に切り替えていったときにレベル検出部10fにより検出される希望波アンテナレベルVが最初に極大となる同調点をトラッキングして、同調点が得られたときのコンデンサを特定する。なお、第1の実施形態と同様に、希望波アンテナレベルVの代わりに、希望波のIFアンプ出力レベルVIFNが最初に極大値となる点を同調点として検出するようにしても良い。
トラッキング情報格納部10dは、第1の実施形態で用いたEEPROM11に代わるものである。第1の実施形態では、受信機の出荷前に同調の調整を行っていたため、トラッキングにより特定したコンデンサの情報を不揮発性のメモリであるEEPROM11に格納する必要があった。これに対して、第2の実施形態では、受信機の出荷後に、例えば受信の電源を投入する都度トラッキングを行うので、トラッキング情報格納部10dが不揮発性のメモリである必要はない。
制御部10eは、トラッキング情報格納部10dに格納されている情報により特定されるコンデンサを周波数割当の基準(88.1MHz)として、それに対して指定チャンネルの受信周波数に同調するのに必要な容量値を持つコンデンサを選択するようにスイッチSW1〜SWmを制御する。
AGC部10gは、レベル検出部10fにより検出された希望波アンテナレベルVに基づいて、RF段(アンテナダンピング回路およびLNA3)による受信信号の利得の調整を制御する。なお、ここでは、希望波アンテナレベルVに基づいてAGC動作を行う例について説明しているが、これに限定されない。例えば、ミキサ4の出力信号(BPF5で帯域制限が行われる前の広帯域IF信号で、希望波周波数および妨害波周波数の両方が含まれる)のレベルをDSP10で検出し、希望波アンテナレベルVおよび広帯域IF信号のレベルに基づいてAGC動作を行うようにしても良い。
以上詳しく説明したように、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、コンデンサC1〜Cmが内蔵される半導体チップ上で容量値のバラツキが生じていても、ある周波数で同調をとるのに本当に必要なコンデンサの容量値をトラッキングにより特定することができる。これにより、容量値のバラツキがあっても所要の周波数で確実に同調をとることができる。また、受信機の電源が投入される都度トラッキングが行われるので、受信機の経年変化や受信環境の変化があっても、所要の周波数で確実に同調をとることができる。
なお、上記第1および第2の実施形態では、ミキサ4がダウンコンバージョン方式で周波数変換を行うものであり、基準信号の周波数を(FL+10.7)MHzとしたが、これに限定されない。例えば、アップコンバージョン方式で周波数変換を行うものとしてミキサ4を構成し、基準信号の周波数を(10.7−FL)MHzとしても良い。
また、上記第1および第2の実施形態では、局部発振周波数FLに対して10.7MHzの周波数差を有する信号を基準信号として用いる例について説明したが、正確に10.7MHzである必要はない。すなわち、ミキサ4の出力がこの周波数差に相当する周波数のIF信号となり、このIF信号がその後段にあるBPF5で帯域制限されるので、ミキサ4の出力信号の周波数がBPF5の通過帯域内にあれば、必ずしも10.7MHzである必要はない。
また、上記第1および第2の実施形態では、信号発生器1,14で発生した基準信号を用いてトラッキングを行っているが、これに限定されない。例えば、アンテナで実際に受信された信号を用いてトラッキングを行うようにしても良い。ただし、基準信号は、トラッキングに必要な周波数成分のみが含まれている信号であるので、ノイズ等の影響が少ない中で同調点の検出ができる点で好ましい。
また、上記第1および第2の実施形態では、基準信号の周波数を88.1MHzとする例について説明したが、この数値は単なる一例に過ぎない。一般に、日本のFMラジオバンドは周波数割当が76〜90MHzであり、米国のFMラジオバンドは周波数割当が88.1〜107.9MHzである。例えば、両者のFMラジオバンドで重複している周波数領域(88.1〜90MHz)内で基準信号の周波数の値を決めれば、日本用のラジオ受信機にも米国用のラジオ受信機にも上記第2の実施形態の半導体チップを兼用できる。
また、上記第1および第2の実施形態では、トラッキングにより特定したコンデンサを特定するために必要な情報だけをEEPROM11またはトラッキング情報格納部10dに格納する例について説明したが、これに限定されない。上述のように、ある受信周波数で同調をとるのに必要な容量値がトラッキングにより判明すれば、その容量値を基準として、他の受信周波数での同調に必要な容量値は一意に定まる。
そこで、図4に示すように、FMラジオバンドに属する複数の受信周波数と、当該複数の受信周波数での同調に必要な容量値を持つコンデンサとをそれぞれ対応付けたテーブル情報をEEPROM11またはトラッキング情報格納部10dに格納するようにしても良い。このようにすれば、FMラジオバンド内のどの受信チャンネルが選択されたときも、テーブル情報を参照するだけで、その受信チャンネルの同調に必要な容量値のコンデンサを特定することができる。
その他、上記第1および第2の実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、複数バンドの放送波を受信可能な受信機であって、コンデンサおよびコイルを備えたLC共振回路より成る同調回路を有する受信機に有用なものである。
第1の実施形態による受信機の構成例を示す図である。 バラツキを考慮したマージン分の容量値を含む複数のコンデンサの容量値を示す図である。 第2の実施形態による受信機の構成例を示す図である。 本実施形態によるトラッキング情報格納部に格納する情報の一例を示す図である。 従来の受信機の構成例を示す図である。
符号の説明
1,14 信号発生器
2 同調回路
4 ミキサ
10 DSP
10b,10f レベル検出部
10c トラッキング部
10d トラッキング情報格納部
10e 制御部
11 EEPROM
L コイル
C1〜Cm コンデンサ
SW1〜SWm スイッチ

Claims (6)

  1. 半導体チップに内蔵した複数のコンデンサの何れかを選択することによって同調周波数を切替可能に成された可変容量回路であって、受信周波数から求まる論理的な容量値のコンデンサに加えてマージン分の容量値を持ったコンデンサを含めて実際の受信チャンネル数より多くのコンデンサを設けた可変容量回路、および上記可変容量回路のコンデンサに対して並列に接続されたコイルを有する同調回路と、
    局部発振周波数の信号を用いて、上記同調回路より出力される信号の周波数を変換して中間周波数の信号を発生する周波数変換部と、
    上記可変容量回路が備える上記複数のコンデンサの選択を切り替えながら、上記中間周波数の信号のレベルが極大となる同調点をトラッキングし、上記同調点が得られたときのコンデンサを特定するトラッキング部とを備えたことを特徴とする受信機。
  2. 上記局部発振周波数に対して上記中間周波数の分だけ差を有する基準周波数の信号を発生して上記同調回路に供給する基準信号発生部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  3. 上記トラッキング部により特定されたコンデンサを特定するために必要な情報を格納するトラッキング情報格納部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の受信機。
  4. コイルに対して並列に接続された複数のコンデンサの何れかを選択することによって同調周波数を切替可能に成された可変容量回路であって、受信周波数から求まる論理的な容量値のコンデンサに加えてマージン分の容量値を持ったコンデンサを含めて実際の受信チャンネル数より多くのコンデンサを設けた可変容量回路と、
    局部発振周波数の信号を用いて、上記同調回路より出力される信号の周波数を変換して中間周波数の信号を発生する周波数変換部と、
    上記可変容量回路が備える上記複数のコンデンサの選択を切り替えながら、上記中間周波数の信号のレベルが極大となる同調点をトラッキングし、上記同調点が得られたときのコンデンサを特定するトラッキング部とを備えたことを特徴とする半導体集積回路。
  5. 上記局部発振周波数に対して上記中間周波数の分だけ差を有する基準周波数の信号を発生して上記同調回路に供給する基準信号発生部を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の半導体集積回路。
  6. 上記トラッキング部により特定されたコンデンサを特定するために必要な情報を格納するトラッキング情報格納部を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の半導体集積回路。
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