JP2012005108A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線通信装置において、回路規模の拡大を抑えつつ、整合回路によって受信周波数に対してアンテナの共振周波数を自動的に一致させる。
【解決手段】制御回路70は、スイッチ40によって、アンテナ50と整合回路20との間を接続し、かつスイッチ41によって、アンテナ10と受信回路30との間を接続した状態で、受信回路30の局部発振器36から電波として放射される周波数信号をアンテナ50で受信し、この受信された周波数信号によりアンテナ10、整合回路20およびアンテナ50が共振する共振回路を構成しているときに、整合回路20に対するチューニングモードを実行する。このチューニングモードの実行の際には、RSSI電圧が電圧値V0に一致させるように可変容量型コンデンサ23の容量を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、アンテナを介して受信信号を受信する無線通信装置に関するものである。
従来、無線通信装置では、受信信号を受信するアンテナ、コンデンサを有してアンテナとともに共振する共振回路と、この共振回路の容量を変化させる容量変更回路と、共振回路に所定周波数の試験信号を与える発振回路と、共振回路の出力電圧を検出する電圧検出回路とを備え、制御回路が容量変更回路を制御して、上記コンデンサの容量を調整するものがある(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、制御回路は、発振回路を制御して共振回路に付与する試験信号の周波数を変化させて、電圧検出回路の検出電圧の振幅レベルがピークに至ったときの周波数を実測共振周波数として検出する。これに加えて、制御回路は、当該実測共振周波数を基準周波数に近づけるように共振回路のコンデンサ容量を変更する。このため、温度変化により共振回路のコンデンサの容量が変化しても、制御回路が、上述の如く、コンデンサの容量を変更するので、共振回路の共振を高い状態に維持することができる。
特開2007−290664号公報
上述の特許文献1には、アンテナに近接する金属部材の配置の変化に伴ってアンテナのインピーダンスが変化して、受信信号の受信周波数に対してアンテナの共振周波数がずれた状態になった場合に、受信周波数に対してアンテナの共振周波数を一致させるための自動制御について記載されていない。受信周波数とは、送信元において信号を送信する際に信号の変調に用いる搬送波の周波数のことである。
ここで、共振回路は、アンテナと共振回路自体の後段に接続される受信回路(特許文献1中の電圧検出回路)との間のインピーダンス整合をとる整合回路として機能すると考えられる。
そこで、受信周波数に対してアンテナの共振周波数がずれた場合に、受信周波数を有する周波数信号を整合回路に出力する発振回路を用いて、当該周波数信号に基づいてアンテナと整合回路との間の共振が高い状態になるように整合回路の容量を制御すれば、受信周波数に対してアンテナの共振周波数を一致させることが可能であるものの、発振回路を新たに追加することが必要になる。このため、無線通信装置の回路規模が大きくなるという問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、回路規模の拡大を抑えつつ、整合回路によって受信周波数に対してアンテナの共振周波数を自動的に一致させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1のアンテナ(10)で受信された受信信号を発振回路(36)から出力される信号で周波数変換して前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を出力する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
インピーダンスが変化可能に構成され、前記第1のアンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
前記発振回路から電波として放射される信号を受信する第2のアンテナ(50)と、
前記周波数変換回路と前記第2のアンテナのうちの一方と前記整合回路との間を接続し、他方と前記整合回路との間を開放する第1のスイッチ(40)と、
前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
前記第1のスイッチが前記周波数変換回路と前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチが前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記第1のアンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチを通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)と、
前記第1のスイッチが前記第2のアンテナと前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチが前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を接続し、かつ、前記第1のアンテナ、前記整合回路および前記第2のアンテナが前記第2のアンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成しているとき、前記電圧検出回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスを制御する制御回路(70)と、を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1、第2のスイッチにより、受信モードとチューニングモードとを切り替えることになる。受信モードでは、第1のアンテナで受信された受信信号を周波数変換回路に与えて周波数変換回路により受信信号を周波数変換する。チューニングモードでは、受信回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、整合回路のインピーダンスを制御する。したがって、整合回路によって受信周波数に対してアンテナの共振周波数を自動的に一致させることができる。
ここで、受信モード時に周波数変換回路が周波数変換を行うのに用いる発振回路とチューニングモード時に共振回路を構成するのに用いる発振回路とを共用しているので、回路規模の拡大を抑えることができる。
また、請求項1に係る発明によれば、発振回路から出力される周波数信号を整合回路に与えるために、第2のアンテナを用いている。このため、発振回路から出力される周波数信号を整合回路に与えるために、発振回路と整合回路との間を配線で接続する必要がない。このため、受信回路としては、1つの集積回路から構成されたものを用いる場合には、当該集積回路に変更を加えることなく、発振回路から出力される周波数信号を整合回路に与えることができる。
この請求項1に記載の発明において、請求項2に記載の発明のように、前記受信回路は、回路基板に実装され、前記第2のアンテナは、少なくとも前記受信回路を構成する前記発振回路を囲むパターンで前記回路基板に形成されるようにするのが好ましい。この場合、請求項3に記載の発明のように、前記第2のアンテナが前記受信回路全体を囲むパターンで前記回路基板に形成されるようにすれば、アンテナの体格を所望の大きさにすることができる。
請求項2に記載の発明では、第1のアンテナ(10)で受信された受信信号に発振回路(36)から出力される信号をミキサ(35)によって乗算して前記ミキサの出力信号のうち前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を通過させるフィルタ回路(33b)を有する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
インピーダンスが変化可能に構成され、前記第1のアンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
前記発振回路から電波として放射される信号を受信する第2のアンテナ(50)と、
前記周波数変換回路と前記第2のアンテナのうちの一方と前記整合回路との間を接続し、他方と前記整合回路との間を開放する第1のスイッチ(40)と、
前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
前記第1のスイッチ(40)が前記周波数変換回路と前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチ(41)が前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記第1のアンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチ(40)を通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)とを備え、
前記第1のスイッチ(40)が前記第2のアンテナと前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチ(41)が前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を接続したとき、前記第1のアンテナ、前記整合回路および前記第2のアンテナが前記第2のアンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成するようになっており、
前記第1のスイッチ(40)によって前記第2のアンテナと前記整合回路との間を接続するオン期間(T1)と前記第1のスイッチ(40)によって前記第2のアンテナと前記整合回路との間を開放するオフ期間(T2)とを合わせた期間を一定の周期として周期的に前記第1のスイッチ(40)をスイッチングさせる制御回路(70)を備えており、
前記第2のスイッチ(41)によって前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を接続した状態で、前記制御回路(70)が前記一定の周期で前記第1のスイッチ(40)をスイッチングさせるときには、前記ミキサ(35)が前記第2のアンテナ(50)で受信された受信信号に前記発振回路(36)から出力される信号を前記オン時間毎に乗算して、前記第2のアンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号が前記オン時間毎に前記フィルタ回路(33b)から前記電圧検出回路に出力されるようになっており、
前記フィルタ回路の出力信号に応じて前記電圧検出回路(32)から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスが前記制御回路(70)によって制御されるようになっていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明と同様に、整合回路によって受信周波数に対してアンテナの共振周波数を自動的に一致させることができる。これに伴い、受信モード時に周波数変換回路が周波数変換を行うのに用いる発振回路とチューニングモード時に共振回路を構成するのに用いる発振回路とを共用しているので、回路規模の拡大を抑えることができる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、第2のアンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号がオン時間毎にフィルタ回路(33b)から電圧検出回路に出力されるようになっている。このため、フィルタ回路(33b)の出力信号は、前記一定の周期でその電圧が変化する信号となる。
ここで、第1のスイッチ(40)のスイッチングを行わない場合には、フィルタ回路(33b)としてはその出力信号として、第2のアンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を継続的に出力し続ける必要がある。チューニングモード時においては、第2のアンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号は、直流成分となる。このため、フィルタ回路(33b)の通過帯域幅としては、直流成分をも通過させる広い周波数範囲が必要となる。
これに対して、請求項2に記載の発明では、上述の如く、フィルタ回路(33b)の出力信号は、前記一定の周期でその電圧が変化する信号である。このため、フィルタ回路(33b)の通過帯域幅としては、直流成分をも通過させる広い周波数範囲を必要としない。よって、フィルタ回路(33b)の通過帯域幅の拡大を抑えることができる。
具体的には、請求項3に記載の発明では、制御回路(70)により第1のスイッチ(40)をスイッチングさせる周波数としては、前記発振回路(36)の発振周波数と前記受信信号の周波数との間の周波数を用いることができる。
請求項6に記載の発明では、アンテナ(10)で受信された受信信号を発振回路(36)から出力される信号で周波数変換して前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を出力する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
インピーダンスが変化可能に構成され、前記第1のアンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
前記整合回路と前記周波数変換回路との間に配置され、前記整合回路と前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第1のスイッチ(40)と、
前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
前記第1のスイッチが前記周波数変換回路と前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチが前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記第1のアンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチを通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)と、
前記第1のスイッチが前記周波数変換回路と前記整合回路との間を開放し、前記第2のスイッチが前記アンテナと前記周波数変換回路との間を接続し、かつ、前記発振回路から電波として放射される信号を前記アンテナで受信し、前記アンテナおよび前記整合回路が前記アンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成しているとき、前記電圧検出回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスを制御する制御回路(70)と、を備えることを特徴とする。
この請求項6に記載の発明によれば、請求項1に係る発明に対し、第2のアンテナを第1のアンテナを利用して構成することができる。
請求項7に記載の発明によれば、アンテナ(10)で受信された受信信号に発振回路(36)から出力される信号をミキサ(35)によって乗算して前記ミキサ(35)の出力信号のうち前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を通過させるフィルタ回路(33b)を有する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
インピーダンスが変化可能に構成され、前記アンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
前記整合回路と前記周波数変換回路との間に配置され、前記整合回路と前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第1のスイッチ(40)と、
前記アンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記アンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
前記第1のスイッチ(40)が前記周波数変換回路(31)と前記整合回路(20)との間を接続し、前記第2のスイッチ(41)が前記アンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記アンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチを通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)とを備えており、
前記第1のスイッチ(40)が前記周波数変換回路と前記整合回路との間を開放し、前記第2のスイッチ(41)が前記アンテナと前記周波数変換回路との間を接続したときに、前記発振回路から電波として放射される信号を前記アンテナで受信して、前記アンテナおよび前記整合回路が前記アンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成するようになっており、
前記第2のスイッチ(41)によって前記アンテナと前記周波数変換回路との間を接続するオン期間(T1)と前記第2のスイッチ(41)によって前記アンテナと前記周波数変換回路との間を開放するオフ期間(T2)とを足した期間を一定の周期として周期的に前記第2のスイッチ(41)をスイッチングさせる制御回路(70)を備えており、
前記第1のスイッチ(40)によって前記第2のアンテナと前記整合回路との間を開放した状態で、前記制御回路(70)が前記一定の周期で前記第2のスイッチ(41)をスイッチングさせるときには、前記ミキサ(35)が前記アンテナ(50)で受信された受信信号に前記発振回路(36)から出力される信号を前記オン時間毎に乗算して、前記アンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号が前記オン時間毎に前記フィルタ回路(33b)から前記電圧検出回路に出力されるようになっており、
前記フィルタ回路の出力信号に応じて前記電圧検出回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスが前記制御回路(70)によって制御されるようになっていることを特徴とする。
この請求項7に記載の発明によれば、請求項2に係る発明に対し、第2のアンテナを第1のアンテナを利用して構成することができる。
さらに、請求項7に記載の発明では、上述の如く、請求項2に記載の発明と同様、フィルタ回路(33b)は、前記一定の周期でその電圧が変化する信号を出力する。よって、フィルタ回路(33b)の通過帯域幅の拡大を抑えることができる。
具体的には、請求項8に記載の発明のように、制御回路によって第2のスイッチ(41)をスイッチングさせる周波数としては、発振回路(36)の発振周波数と受信信号の周波数との間の周波数を用いることができる。
また、請求項1ないし8に記載の発明において、請求項11に記載の発明のように、前記アンテナと前記周波数変換回路との間に配置されて、前記アンテナと前記周波数変換回路との間で電流が流れるのを制限する電流制限素子(60)を有するようにすれば、上記した共振回路による共振を確実に生じさせることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における無線通信装置の電気回路構成を示す図である。 上記第1実施形態におけるアンテナを示す図である。 上記第1実施形態における無線通信装置の電気回路構成を示す図である。 上記第1実施形態におけるアンテナ、整合回路および局部発振回路から構成される共振回路を示す図である。 上記第1実施形態においてアンテナに流れる電流と周波数との関係を示すグラフである。 上記第1実施形態において抵抗素子の両端子間に加わる電圧変化を示すタイミングチャートである。 上記第1実施形態においてRSSI電圧を示すタイミングチャートである。 上記第1実施形態において制御回路の制御処理を示すフローチャートである。 図7の制御処理の一部の詳細を示すフローチャートである。 上記第1実施形態においてRSSI電圧と可変容量型コンデンサの容量との関係を示すグラフである。 上記第1実施形態におけるアンテナで受信された信号電力と周波数との関係を示す図である。 上記第1実施形態における無線通信装置の変形例の電気回路構成を示す図である。 上記第1実施形態における無線通信装置の変形例の電気回路構成を示す図である。 上記第1実施形態における問題点を説明するための無線通信装置の電気回路構成を示す図である。 図14の無線通信装置の各部位の信号を示す図である。 本発明の第2実施形態における無線通信装置の電気回路構成を示す図である。 上記第2実施形態の無線通信装置内の各部位の信号を示す図である。 本発明の第3実施形態の無線通信装置内の各部位の信号を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1、図2に本発明に係る車載用の無線通信装置の本実施形態の電気回路構成を示す。
図1の無線通信装置1は、アンテナ10を介して携帯機(図示省略)から送信される高周波の信号を受信する受信機であって、携帯機などとともに、スマートエントリーシステムを構成する。スマートエントリーシステムは、機械的な鍵を使用せずに、車両のドアの施錠/開錠および走行用駆動源の始動等を実行するものである。
本実施形態に係る無線通信装置1およびアンテナ10は、複数種の車両に対し共通して搭載される。無線通信装置1は、アンテナ10とともに、車室内のCピラー付近に配置される。
無線通信装置1は、整合回路20、受信回路30、スイッチ40、41、アンテナ50、抵抗素子60、制御回路70、メモリ80およびマイクロコンピュータ90を備えている。
整合回路20は、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合をとるための回路、つまりアンテナ10のインピーダンスと受信回路30のインピーダンスとを整合させるための回路である。この整合回路20は、コンデンサ21、22および可変容量型コンデンサ23を備えている。コンデンサ21は、アンテナ10とグランドとの間に接続され、コンデンサ22は、アンテナ10と受信回路30との間に接続されている。可変容量型コンデンサ23は、容量が変更可能になっている可変容量素子を構成するもので、コンデンサ21とグランドとの間に接続されている。
受信回路30は、スーパーヘロダイン方式の受信回路を構成するもので、受信周波数と異なる周波数の周波数信号に基づいて、アンテナ10(或いは、整合回路20)から与えられる信号をその信号の周波数より低い周波数の信号に変換する。受信周波数とは、携帯機において無線通信装置1に信号を送信する際に変調に用いる搬送波の周波数のことである。
本実施形態の受信回路30として、1つの集積回路から構成されたものが用いられている。つまり、本実施形態の受信回路30として、IC化されたものが用いられている。
受信回路30は、周波数変換回路31および電圧検出回路32を備える。周波数変換回路31は、フィルタ回路33a、33b、電圧増幅回路34a、34b、ミキサ35および局部発振器36を備えている。フィルタ回路33aは、アンテナ10(或いは、整合回路20)から与えられる信号のうち所定周波数帯域の成分を通過させるバインドパスフィルタである。電圧増幅回路34aは、フィルタ回路33aの出力信号を電圧増幅するアンプである。ミキサ35は、電圧増幅回路34aの出力信号に対して局部発振器36から出力される周波数信号を掛ける乗算器である。ミキサ35は、電圧増幅回路34aの出力信号よりも低い周波数の周波数信号f1と、電圧増幅回路34aの出力信号よりも高い周波数の周波数信号f2とをそれぞれ出力する。
局部発振器36は、所定周波数で発振して所定周波数を有する周波数信号を出力する発振回路である。周波数信号の周波数としては、受信信号の受信周波数より、高い周波数が用いられる。
フィルタ回路33bは、ミキサ35の出力信号のうち所定周波数帯域の成分を通過させるバインドパスフィルタである。具体的には、フィルタ回路33bは、周波数信号f2をカットして、周波数信号f1を通過させる。このことにより、ミキサ35とフィルタ回路33bとは、局部発振器36から出力される周波数信号をその周波数よりも低い周波数の周波数信号に変換することになる。電圧増幅回路34bは、フィルタ回路33bの出力信号を電圧増幅するアンプである。
電圧検出回路32は、受信回路30の出力信号の信号電力を示す電圧値をデジタル信号として出力するもので、ダイオード37、コンデンサ38およびA/D変換回路39を備えている。
ダイオード37は、アノード端子が電圧増幅回路34bに接続され、カソード端子がA/D変換回路39に接続されて、受信回路30の電圧増幅回路34bの出力電圧を半波整流する。
コンデンサ38は、プラス電極がダイオード37のカソード端子に接続され、マイナス電極がグランドに接続されて、ダイオード37の出力電圧を積分し平滑化する積分回路を構成している。コンデンサ38のプラス端子とマイナス端子との間の電圧は、受信信号の信号電力を示している。
A/D変換回路39は、コンデンサ38のプラス端子とマイナス端子との間の電圧をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路である。A/D変換回路39の出力信号は、受信信号の信号電力(すなわち、RSSI:Received Signal Strength Indication)に対応した電圧を示すデジタル信号である。以下、受信信号の信号電力に対応した電圧をRSSI電圧という。
スイッチ40は、整合回路20を受信回路30の周波数変換回路31のフィルタ回路33aとアンテナ50のいずれか一方に接続する第1のスイッチを構成している。スイッチ41は、アンテナ10と受信回路30との間に配置され、アンテナ10と受信回路30との間を接続、或いは開放する第2のスイッチを構成している。
アンテナ50は、受信回路30の周波数変換回路31の局部発振器36から電波として放射される周波数信号を受信する第2のアンテナである。アンテナ50は、受信回路30に近い位置に配置されている。本実施形態のアンテナ50は、回路基板を構成するパターンからなるものである。
図2に、本実施形態のアンテナ50が形成されている回路基板51を示す。アンテナ50は、受信回路30に接近し、かつ受信回路30を囲むように構成されているループアンテナ(磁界アンテナ)である。例えば、アンテナ50として、1辺の長さを10mmとする正四角形のエリアを囲む額縁状に形成されたものが用いられている。
回路基板51は、受信回路30、スイッチ40などの無線通信装置1を構成する電子部品を搭載してなるものである。パターンは、銅など導電性材料からなるもので、回路基板51の絶縁層の裏面或いは表面に沿って薄膜状に成形されているものである。図2は、アンテナ50がパターン52によりスイッチ40に接続され、かつ受信回路30およびスイッチ40以外の電子部品を省略した状態を示している。
抵抗素子60は、アンテナ10と受信回路30との間においてスイッチ41に直列接続されている。抵抗素子60は、その抵抗値が極めて大きなもので、後述するようにアンテナ10と受信回路30との間でスイッチ41を通して電流が流れることを制限する電流制限素子を構成する。
制御回路70は、マイクロコンピュータ等から構成され、バッテリBaからの出力電力により動作する。制御回路70は、後述するように、コンピュータプログラムの実行に伴って、イグニッションスイッチIGの出力信号およびA/D変換回路39の出力信号などに基づいて、整合回路20およびスイッチ40、41の自動制御を実行する。
メモリ80は、制御回路70のコンピュータプログラム以外に、電圧値V0と容量C0とを記憶している。電圧値V0および容量C0にはついては後述する。
マイクロコンピュータ90は、信号処理装置を構成するもので、受信回路30の出力信号に基づいて、車両の識別コードの判別、受信信号強度の算出等の各種信号処理を実行する。受信回路30の出力信号(すなわち、受信信号)には、車両の識別コードが含まれている。
次に、本実施形態に係る無線通信装置1の作動について説明する。
整合回路20によってアンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれている場合には、アンテナ10の共振周波数は、受信信号の受信周波数と同一になり、無線通信装置1において最適な受信感度が得られる。
ここで、アンテナ10および整合回路20を分布定数回路として考えた場合、アンテナ10に近接する金属部材の配置が変わると、アンテナ10のインピーダンス(すなわち、アンテナインピーダンス)は変化する。つまり、アンテナ10のインピーダンスは、アンテナ10に近接する金属部材の影響を受けて、変化する。例えば、アンテナ10および無線通信装置1を搭載する車両はその種類毎にボデー、フレーム等の形状が異なっており、ボデー、フレーム等は金属製のものが用いられるので、アンテナ10に近接する金属部材の配置が車両の種類毎に異なることになる。
本実施形態では、複数種の車両に対して、上述の如く、アンテナ10および無線通信装置1が共通して搭載される。このため、車両に対してアンテナ10および無線通信装置1を搭載した後に、整合回路20に対する自動制御(すなわち、自動整合)を実施して、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合をとるようにする。つまり、車両に対してアンテナ10および無線通信装置1を搭載した後に、整合回路20に対する自動制御により、アンテナ10の共振周波数を受信信号の受信周波数を一致させる。
次に、どのようにアンテナ10の共振周波数を受信信号の受信周波数に一致させるかについて説明する。
図3に示すように、スイッチ40がアンテナ50と整合回路20との間を接続し、スイッチ41がアンテナ10と受信回路30との間を接続した場合、整合回路20にはアンテナ50で受信された周波数信号がスイッチ40を通して与えられる。
ここで、スイッチ40、41を図3のようにした状態を等価回路で示すと、図4に示すようになる。この図において、アンテナ10の等価回路は、インダクタ11、コンデンサ12および抵抗素子13を整合回路20とグランドとの間に直列接続したものとなる。アンテナ50の等価回路は、コンデンサ22とグランドとの間に配置されて、周波数信号を整合回路20に出力する発振回路になる。
抵抗素子60は、上述の如く、その抵抗値が極めて大きなものが用いられる。すなわち、抵抗素子60のインピーダンスは、受信回路30の周波数変換回路31のフィルタ回路33a、電圧増幅回路34aおよびミキサ35のうちいずれの回路のインピーダンスに比べても極めて大きい。このため、アンテナ10と受信回路30の周波数変換回路31との間で抵抗素子60を通して電流が流れない。したがって、フィルタ回路33a、電圧増幅回路34aおよびミキサ35のインピーダンスは、アンテナ10および整合回路20の作動に対して影響を与えない。よって、図4の等価回路では、フィルタ回路33a、電圧増幅回路34aおよびミキサ35を省略してある。なお、図4中スイッチ40、41も便宜上省略してある。
図5にアンテナ10に流れる電流Ia(図4参照)と周波数との関係を示す。図5において、Gaは、アンテナ10の共振周波数と受信周波数Faとが同一である(つまり、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれている)場合のグラフである。Gbは、アンテナ10の共振周波数が受信周波数Faから下がってF1になった場合のグラフである。Gcは、アンテナ10の共振周波数が受信周波数Faから上がってF2になった場合のグラフである。
ここで、局部発振器36の周波数信号の周波数をF0とすると、図4の等価回路において、アンテナ10、整合回路20およびアンテナ50は、周波数信号の周波数F0で共振する共振回路を構成する。
このとき、アンテナ10に流れる電流IaをI0とする。そして、アンテナ10に近接する金属部材の配置の変化に伴って、アンテナ10のインピーダンスが変化し、アンテナ10の共振周波数が下がってF1になると、電流Iaは、I0からI1に下がる。これに伴い、抵抗素子60の一方の端子と他方の端子との間に加わる電圧VRは、図6に示すように、低下する。
図6は、電圧VRの波形を示すタイミングチャートである。T0は、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれている期間、T1は、アンテナ10の共振周波数がF1になっている期間である。図6では、アンテナ10の共振周波数の低下に伴って、電圧VRの最大値がVaからVbに低下した例を示している。
このような電圧VRの低下に伴って、アンテナ10から抵抗素子60を通して受信回路30に与えられる信号の値は低下する。この信号は、フィルタ回路33aを通過後に電圧増幅回路34aで電圧増幅される。この電圧増幅された信号は、ミキサ35において局部発振器36からの周波数信号により周波数変換される。この周波数変換された信号は、フィルタ回路33bを通過後に電圧増幅回路34bで電圧増幅される。
そして、電圧増幅回路34bの出力電圧は、ダイオード37によって整流され、この整流された出力電圧は、コンデンサ38によって平滑化される。この平滑化された電圧は、A/D変換回路39によってデジタル信号に変換される。
このようにA/D変換回路39の出力信号の値(すなわち、RSSI電圧)は、上述したように受信回路30に与えられる信号の値が低下すると、図7に示すように、低くなる。図7では、期間T0から期間T1への移行に伴ってRSSI電圧がVO(基準電圧値)からV1に低下した例を示している。
また、図5において、アンテナ10に近接する金属部材の配置の変化に伴って、アンテナ10のインピーダンスが変化し、アンテナ10の共振周波数が高くなってF2になると、電流Iaは、I0から上がってI2になる。これに伴い、抵抗素子60の一方の端子と他方の端子との間に加わる電圧VRは、大きくなる。このため、アンテナ10から抵抗素子60を通して受信回路30に与えられる信号の値は大きくなる。したがって、A/D変換回路39から出力される信号の値は、大きくなる。
このように、アンテナ10の共振周波数の変化に伴って、A/D変換回路39の出力信号の値が変化する。アンテナ10の共振周波数は、アンテナ10のインピーダンスと整合回路20のインピーダンスとによって決まる。
そこで、スイッチ40、41が図3に示すようになっている状態のときに、アンテナ10に近接する位置に金属部材等が配置されていなく、アンテナ10と整合回路20との間のインピーダンス整合がとれている状態で、アンテナ10、整合回路20およびアンテナ50がアンテナ50で受信された周波数信号に基づいて共振する共振回路を構成しているときにA/D変換回路39から出力される信号値を予め電圧値V0として測定しておき、この測定された電圧値V0をメモリ80に記憶しておく。
そして、整合回路50を自動制御する際には、整合回路20の可変容量型コンデンサ23の容量を変えつつ、A/D変換回路39から出力される信号の値が電圧値V0に一致しているか否かを判定することにより、アンテナ10の共振周波数が受信周波数に一致しているか否かを判定する。そして、A/D変換回路39から出力される信号の値が電圧値V0に一致するまで、可変容量型コンデンサ23の容量を変えつつ、A/D変換回路39から出力される信号の値が電圧値V0に一致しているか否かの判定を繰り返す。
その後、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれていと判定したときの容量に可変容量型コンデンサ23の容量を設定することにより、アンテナ10の共振周波数を受信信号の受信周波数に一致させる。
ここで、アンテナ10に近接する位置に金属部材等が配置されていない場合には、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれていることが必要である。このため、可変容量型コンデンサ23の容量を予め初期値C0に設定しておく。容量C0は、アンテナ10に近接する位置に金属部材等が配置されていない場合に、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれるように設定される容量の初期値である。
次に、制御回路70の具体的な制御処理について説明する。
まず、制御回路70は、図8に示すフローチャートにしたがって、コンピュータプログラムを実行する。当該コンピュータプログラムの実行は、イグニッションスイッチIGがオンされる毎に、開始される。
まず、ステップS100において、整合回路20のチューニングモードを実行する。
具体的には、スイッチ40によって、アンテナ50と整合回路20との間を接続し、スイッチ41によって、アンテナ10と受信回路30との間を接続する(図3参照)。このことにより、アンテナ10と整合回路20が局部発振器36からの周波数信号に基づいて共振する。そして、受信回路30には、当該共振に応じた電圧が与えられる。電圧検出回路32は、受信回路30の出力信号に基づいて、RSSI電圧を示すデジタル信号を出力する。
制御回路70は、電圧検出回路32の出力信号に応じて、可変容量型コンデンサ23の容量を変えつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す。この処理の詳細について、図9、図10を参照して説明する。図9は、図8のステップS100の詳細を示すフローチャートである。
まず、ステップS101では、A/D変換回路39の出力信号に基づいて、RSSI電圧が電圧V0より大きいか否かを判定する。つまり、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれたか否かを判定する。
図10にRSSI電圧と可変容量型コンデンサ23の容量との関係を示す。Kaはアンテナ10の共振周波数が受信周波数に一致しているときのグラフ、Kbはアンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれた場合のグラフ、Kcはアンテナ10の共振周波数が受信周波数から低周波側にずれた場合のグラフである。
図10のグラフKa、Kbから分かるように、可変容量型コンデンサ23の容量がC0である場合において、アンテナ10の共振周波数が高周波側にずれた場合には、RSSI電圧がVOからVH(>VO)に上昇する。グラフKa、Kcから分かるように、可変容量型コンデンサ23の容量がC0である場合において、アンテナ10の共振周波数が低周波側にずれた場合には、RSSI電圧がVOからVL(<VO)に低下する。
そこで、RSSI電圧が電圧V0より大きい場合には、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれたとして、ステップS101でYESと判定する。
ここで、アンテナ10の共振周波数と整合回路20のインピーダンスとの関係について説明する。説明の簡素化のために、アンテナ10の等価回路(図4参照)のうちコンデンサ12および抵抗素子13を省略してアンテナ10をインダクタ11と見なし、整合回路20のうちコンデンサ21、22を省略して整合回路20を可変容量型コンデンサ23と見なし、インダクタ11のインダクタンスをLとし、可変容量型コンデンサ23の容量をCとする。
アンテナ10の共振周波数fは、次の数式(1)のように、インダクタ11のインダクタンスLと可変容量型コンデンサ23の容量Cとによって決まる。
f=1/{2π(L×C)1/2} ・・・数式(1)
そして、数式(1)から分かるように、アンテナ10の共振周波数fは、可変容量型コンデンサ23の容量Cが大きくなるほど、小さくなる。このため、アンテナ10の共振周波数が、受信周波数から高周波側にずれた場合には、可変容量型コンデンサ23の容量を容量C0より大きくすることにより、アンテナ10の共振周波数を小さくして受信周波数に一致させることが必要になる。
そこで、ステップS102〜S104では、アンテナ10の共振周波数が受信周波数に一致するまで、可変容量型コンデンサ23の容量の可変範囲のうち容量C0より大きい範囲内において可変容量型コンデンサ23の容量を変えつつ、アンテナ10の共振周波数が受信周波数に一致するか否かの判定を繰り返す。
具体的には、ステップS102では、次の数式(2)において、容量C1の初期値として容量C0を代入して容量Cxを求める。
Cx=C1+ΔC・・・数式(2)
ここで、数式(2)中のΔCは、予め決められた一定容量である。そして、この求められた容量Cxに可変容量型コンデンサ23の容量を設定する。
次に、ステップS103において、RSSI電圧(つまり、A/D変換回路39から出力される信号の値)が電圧V0に一致するか否かを判定する。RSSI電圧が電圧V0に一致しないと判定したときには、アンテナ10の共振周波数が受信周波数と一致していないとして、NOと判定しステップS104に移行する。ここで、容量C1を一定容量ΔC分インクリメントした値(C1+ΔC)を求める。
次に、ステップS102において、上記一定容量ΔC分インクリメントした値(C1+ΔC)を容量C1として上記数式(2)に代入して容量Cxを求める。そして、この求められた容量Cxに可変容量型コンデンサ23の容量を設定する。つまり、最初のステップS102で設定された容量Cxより一定容量ΔC分、可変容量型コンデンサ23の容量を大きくする。次に、ステップS103において、RSSI電圧が電圧V0に一致するか否かを判定する。そして、RSSI電圧が電圧V0に一致すると判定するまで、可変容量型コンデンサ23の容量を一定容量ΔC分大きくしつつ、ステップS104、ステップS102およびステップS103のNO判定を繰り返す。
その後、ステップS102において、可変容量型コンデンサ23の容量を一定容量ΔC分大きくして容量Cxb(図10参照)とし、ステップS103で、RSSI電圧が電圧V0に一致すると判定したとき、アンテナ10の共振周波数が受信周波数と一致するとして、YESと判定する。つまり、可変容量型コンデンサ23の容量がCxbのとき、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれていると判定する。これに伴い、自動整合処理を終了する。このことにより、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれている場合の容量Cxbに可変容量型コンデンサ23の容量が設定されることになる。
また、ステップS101において、RSSI電圧が電圧V0より小さいときには、NOと判定する。この場合、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から低周波側にずれたと判定する(図10中グラフKa、Kc参照)。
ここで、アンテナ10の共振周波数は、上記数式(1)から分かるように、可変容量型コンデンサ23の容量が小さくなるほど、大きくなる。このため、アンテナ10の共振周波数が、上述の如く、受信周波数から低周波側にずれた場合には、可変容量型コンデンサ23の容量を容量C0より小さくすることにより、アンテナ10の共振周波数を大きくして受信周波数に一致させることが必要になる。
そこで、次のステップS102a〜S104aでは、可変容量型コンデンサ23の容量の可変範囲のうち容量C0より小さい範囲内において、可変容量型コンデンサ23の容量を小さくしつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す。
ここで、ステップS102aは、ステップS102に対応するもので、容量C1から一定容量ΔCを引いて容量Cxを求め、この求められた容量Cxに可変容量型コンデンサ23の容量を設定するステップである。ステップS104aは、ステップS104と同様に、RSSI電圧が電圧V0に一致するか否かを判定する。ステップS104aは、ステップS104に対応するもので、容量C1を一定容量ΔC分デクリメントした値(C1−ΔC)を求めるステップである。
このようなステップS102a〜S104aでは、RSSI電圧が電圧V0に一致すると判定するまで、可変容量型コンデンサ23の容量Cxを容量(C0−ΔC)から一定容量ΔC分小さくしつつ、ステップS104a、ステップS102aおよびステップS103aのNO判定を繰り返す。
その後、ステップS102aにおいて、可変容量型コンデンサ23の容量を一定容量ΔC分小さくして容量Cxa(図10参照)としたときに、ステップS103aで、A/D変換回路39から出力される信号値が電圧V0に一致すると判定したとき、アンテナ10の共振周波数が受信周波数に一致するとして、YESと判定する。つまり、可変容量型コンデンサ23の容量がCxaのとき、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれていると判定する。これに伴い、自動整合処理を終了する。このことにより、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれている場合の容量Cxaに可変容量型コンデンサ23の容量が設定されることになる。
次に、図8のステップS200の受信モードに移行する。具体的には、図1に示すように、スイッチ40によって、整合回路20と受信回路30の周波数変換回路31のフィルタ回路33aとの間を接続し、スイッチ41によって、アンテナ10と受信回路30との間を開放する。このことにより、アンテナ10で受信された受信信号は、整合回路20、スイッチ40および受信回路30の周波数変換回路31を通してマイクロコンピュータ90に付与される。マイクロコンピュータ90は、当該受信信号に基づいて、車両の識別コードの判別、受信信号強度の算出等の各種の信号処理を実行する。当該信号処理は、車両のドアの施錠/開錠および走行用駆動源の始動等の為に行われる。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路70は、スイッチ40によって、アンテナ50と整合回路20との間を接続し、かつスイッチ41によって、アンテナ10と受信回路30との間を接続した状態で、受信回路30の局部発振器36から電波として放射される周波数信号をアンテナ50で受信し、この受信された周波数信号によりアンテナ10、整合回路20およびアンテナ50が共振する共振回路を構成しているときに、整合回路20に対するチューニングモードを実行する。このチューニングモードの実行の際には、RSSI電圧を電圧値V0に一致させるように可変容量型コンデンサ23の容量を制御する。
ここで、局部発振器36ではなく、受信周波数を有する周波数信号を整合回路に与える発振回路を用いて、チューニングモードの実行の際に、アンテナ10、整合回路20および当該発振回路が共振回路を構成しているときに、共振回路の共振が高い状態になるように整合回路20の容量を制御すれば、受信周波数に対してアンテナの共振周波数を一致させることが可能であるものの、上記発振回路を新たに追加することが必要になる。
これに対して、本実施形態では、受信回路30の局部発振器36を利用して、アンテナ10、整合回路20およびアンテナ50が共振する共振回路を構成しているときに、受信周波数に対してアンテナの共振周波数を一致させるように整合回路20の容量を制御する。このため、発振回路を新たに追加する必要がなく、回路規模の拡大を抑制することができる。
以上により、回路規模の拡大を抑えつつ、受信周波数に対してアンテナの共振周波数を一致させるように整合回路20の容量を自動制御することができる。
本実施形態の受信回路30としては、1つの集積回路から構成されたものが用いられている。そして、受信回路30の局部発振器36から出力される周波数信号を整合回路20に与えるために、アンテナ50を用いている。このため、局部発振器36からの周波数信号を整合回路20に与えるために、局部発振器36と整合回路20との間を配線で接続する必要がない。このため、1つの集積回路から構成された受信回路30に対して変更を加える必要がない。つまり、既存のIC化された受信回路30に対して変更を加えることなく、受信周波数に対してアンテナの共振周波数を一致させるように整合回路20の容量を自動制御することができる。
本実施形態の制御回路70は、RSSI電圧が電圧値V0に一致させるように可変容量型コンデンサ23の容量を制御する前に、ステップS101においてアンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれたか否かを判定する。アンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれたと判定したときには、RSSI電圧が電圧値V0に一致するまで、容量C0より大きい範囲内において可変容量型コンデンサ23の容量を大きくしつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す。アンテナ10の共振周波数が受信周波数から低周波側にずれたと判定したときには、RSSI電圧が電圧値V0に一致するまで、容量C0より小さい範囲内において可変容量型コンデンサ23の容量を小さくしつつRSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す。
このように、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれたか否かの判定結果によって、RSSI電圧が電圧値V0に一致すると判定するまで可変容量型コンデンサ23の容量を変化させる範囲(つまり、可変容量型コンデンサ23の容量をスイープする範囲)を変える。このため、本実施形態では、可変容量型コンデンサ23の容量の可変範囲の全体に亘って可変容量型コンデンサ23の容量を変えつつRSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す場合に比べて、可変容量型コンデンサ23の容量を変化させる幅(つまり、可変容量型コンデンサ23の容量をスイープする幅)を小さくすることができる。このため、チューニングモードに要する時間を短くすることができる。
なお、図10では、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれた場合には、可変容量型コンデンサ23の容量をC0から所定幅Wb(図中スイープ幅Wbと記す)分大きくしてRSSI電圧が電圧値V0に一致するようになった例を示している。アンテナ10の共振周波数が受信周波数から低周波側にずれた場合には、可変容量型コンデンサ23の容量をC0から所定幅Wa(図中スイープ幅Waと記す)分小さくしてRSSI電圧が電圧値V0に一致するようになった例を示している。
本実施形態では、マイクロコンピュータ90がアンテナ10で受信された受信信号に基づいて、車両のドアの施錠/開錠等の為の信号処理を実行する際には、スイッチ40によって整合回路20と受信回路30の周波数変換回路31のフィルタ回路33aとの間を接続し、スイッチ41によって、アンテナ10と受信回路30との間を開放する。このため、アンテナ10で受信された受信信号は、抵抗素子60を通過することなく、整合回路20を通して受信回路30に与えられる。よって、アンテナ10からの受信信号が抵抗素子60により減衰することを避けることができる。つまり、受信信号が抵抗素子60により受信利得が低下することを避けることができる。したがって、アンテナ10から整合回路20を通して受信回路30に与えられる受信信号の信号電力の低下を抑えることができる。
本実施形態では、制御回路70が整合回路20に対するチューニングモードを実行する際には、スイッチ40がアンテナ50と整合回路20との間を接続し、スイッチ41がアンテナ10と受信回路30との間を接続する。
ここで、抵抗素子60を用いない場合には、アンテナ50から整合回路20に与えられる周波数信号に応じてアンテナ10と受信回路30との間でスイッチ41を通して電流が流れる。このため、アンテナ50から整合回路20に周波数信号が出力されても、アンテナ10と整合回路20との間で共振しなくなる場合がある。つまり、アンテナ10、整合回路20およびアンテナ50が共振回路を構成しなくなる場合がある。
これに対して、本実施形態では、インピーダンスが極めて大きい抵抗素子60が、アンテナ10と受信回路30との間でスイッチ41に対して直列接続されている。このため、アンテナ10と受信回路30との間で抵抗素子60を通して電流が流れない。したがって、アンテナ10と整合回路20との間で、アンテナ50から整合回路20に与えられる周波数信号に応じて共振を確実に生じさせることができる。これにより、受信回路30の出力信号、ひいてはA/D変換回路39の出力信号は、アンテナ10のインピーダンスの変化によって変化する。したがって、制御回路70は、A/D変換回路39から出力信号に応じて、アンテナ10と受信回路30との間のインピーダンス整合がとれているか否かを確実に判定することができる。
本実施形態では、チューニングモードを実行する際に、アンテナ50、アンテナ10および整合回路20がアンテナ50から出力される周波数信号の周波数で共振する共振回路を構成するものの、周波数信号の周波数F0(図5参照)は、受信周波数Faより大きい。
ここで、周波数信号の周波数が受信周波数Faと同一の場合には、アンテナ10のインピーダンスの変化によってアンテナ10の共振周波数が高周波側にずれても、共振周波数が低周波側にずれても、アンテナ10に流れる電流Iaが小さくなる。このため、アンテナ10の共振周波数が高周波側にずれても、共振周波数が低周波側にずれても、A/D変換回路39の出力(RSSI電圧)が小さくなる。したがって、アンテナ10の共振周波数が高周波側にずれたか否かを判定することができない。
これに対して、本実施形態では、周波数信号の周波数F0は、上述の如く、受信周波数Faより大きい。このため、アンテナ10の共振周波数が高周波側にずれたときには、電流Iaが大きくなり、共振周波数が低周波側にずれたときには、電流Iaが小さくなる。これに伴い、アンテナ10の共振周波数が高周波側にずれたときには、A/D変換回路39の出力が大きくなり、共振周波数が低周波側にずれたときには、A/D変換回路39の出力が小さくなる。したがって、アンテナ10の共振周波数が高周波側にずれたか否かを確実に判定することができる。
本実施形態では、制御回路70は、イグニッションスイッチIGがオンされる毎に、整合回路20のチューニングモードを実行する。無線通信装置1およびアンテナ10は、上述の如く、車室内に配置されている。このため、車両に無線通信装置1を搭載した後に、ユーザがアンテナ10の付近に電気配線などを配置してアンテナ10のインピーダンスが変化した場合でも、その後にイグニッションスイッチIGがオンされると、アンテナ10と整合回路20との間のインピーダンス整合を自動的にとることができる。
本実施形態では、アンテナ50としては、局部発振器36から放射される周波数信号を受信するために、受信回路30に接近し、かつ受信回路30を囲むように形成されたものが用いられている。
ここで、アンテナ50として、受信回路30を囲むように形成されたものに代えて、局部発振器36の周囲を囲むように形成されているものを用いることが可能であるものの、本実施形態のアンテナ50に比べて、アンテナの体格が小さくなる。
これに対して、本実施形態のアンテナ50は、上述の如く、受信回路30を囲むように形成されたものであるため、アンテナ50は、局部発振器36の周囲を囲むように形成されているアンテナに比べて、アンテナの体格が大きくなる。このため、本実施形態のアンテナ50で受信された周波数信号の信号電力は、局部発振器36の周囲を囲むように形成されているアンテナで受信された周波数信号の信号電力に比べて大きくなる。図11では、本実施形態のアンテナ50で受信された周波数信号の信号電力(図中電力と記す)を縦軸とし、周波数を横軸とし、周波数信号の周波数である312.05MHzで信号電力が最大値となるグラフを示している。
なお、アンテナの体格が適度なものとなるのであれば、アンテナ50として、局部発振器36だけを囲むループ状に形成されたループアンテナを用いてもよい。また、アンテナ50として、ループアンテナ以外のタイプのアンテナを用いてもよい。また、アンテナ50として、回路基板51を構成するパターンからなるものを用いた例を示したが、これに限らず、パターン以外のものを用いてアンテナ50を構成してもよい。
上述実施形態では、図1に示すように、抵抗素子60およびスイッチ41をアンテナ10と受信回路30との間に配置した例について説明したが、これに限らず、図12に示すように、抵抗素子60およびスイッチ41を整合回路20と受信回路30との間に配置してもよい。
上記実施形態では、局部発振器36から放射される電波としての周波数信号を受信するためにアンテナ50を用いて、アンテナ50で受信された周波数信号に基づいてアンテナ10、および整合回路20が共振する共振回路を構成した例を示したが、これに代えて、図13に示すように、アンテナ50を廃止して、局部発振器36から放射される電波としての周波数信号をアンテナ10で受信し、このアンテナ10で受信された周波数信号に基づいてアンテナ10、および整合回路20が共振する共振回路を構成するようにしてもよい。つまり、アンテナ10を利用して、局部発振器36から放射される周波数信号を受信することになる。
この場合、スイッチ40としては、整合回路20を受信回路30の周波数変換回路31のフィルタ回路33aとアンテナ50のいずれか一方に接続するスイッチではなく、整合回路20とフィルタ回路33aとの間を接続、或いは開放するためのスイッチを用いることになる。
上記実施形態では、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から高周波側にずれたと判定したときには、可変容量型コンデンサ23の容量を初期値から大きくしつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す例について説明したが、これに限らず、可変容量型コンデンサ23の可変容量範囲のうちの最大値と初期値との間において可変容量型コンデンサ23の容量を最大値から小さくしつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返すようにしてもよい。
上記実施形態では、アンテナ10の共振周波数が受信周波数から低周波側にずれたと判定したときには、可変容量型コンデンサ23の容量を初期値から小さくしつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返す例について説明したが、これに限らず、可変容量型コンデンサ23の可変容量範囲のうちの最小値と初期値との間において可変容量型コンデンサ23の容量を最小値から大きくしつつ、RSSI電圧が電圧値V0に一致するか否かの判定を繰り返すようにしてもよい。
上記実施形態では、チューニングモードをイグニッションスイッチIGがオンされる毎に実施した例について説明したが、これに限らず、無線通信装置1を搭載した車両が工場から出荷される前に、車両に無線通信装置1を搭載した状態で整合回路20に対するチューニングモードを実施してもよい。
上記実施形態では、受信回路30として、スーパーヘロダイン方式の受信回路を用いた例について説明したが、これに限らず、局部発振器36から出力される周波数信号の周波数が受信周波数と異なるのであれば、スーパーヘロダイン方式以外のダイレクトコンバージョン方式等の各種の受信回路を用いてもよい。
上記実施形態では、アンテナ10と受信回路30との間で、インピーダンスが極めて大きな抵抗素子60をスイッチ41に直列接続して、アンテナ10と受信回路30との間で抵抗素子60を通して電流が流れないようにした例について説明したが、電流制限素子としてはそれに限らず、フィルタ回路33aとしてその入力インピーダンスが極めて大きなものを用いるならば、アンテナ10と受信回路30との間でスイッチ41を通して電流が流れなくなるので、抵抗素子60を用いなくてもよい。
上記実施形態では、局部発振器36としては、受信周波数より高い周波数を有する周波数信号を出力するものを用いたが、これに限らず、局部発振器36としては、受信周波数より低い周波数を有する周波数信号を出力するものを用いてもよい。
上記実施形態では、可変容量型コンデンサ23を用いて整合回路20の容量を変更可能に構成したものを用いた例を示したが、これに限らず、可変容量型コンデンサ23に代わるインダクタを有する整合回路20を用いて、整合回路20インダクタンスの変更を可能に構成してもよい。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、チューニングモード時には、アンテナ50で受信される周波数信号(以下、第1の周波数信号という:図14、図15(a)参照)がスイッチ40、整合回路20、スイッチ41、および抵抗素子60を通してミキサ35に入力され、局部発振器36から周波数信号(以下、第2の周波数信号という)がミキサ35に直接入力される。したがって、第1の周波数信号よりも低い周波数の信号f1と、第1の周波数信号よりも高い周波数の信号f2を加算した信号がミキサ35から出力信号として出力されることになる。
信号f1は、第1の周波数信号と第2の周波数信号との差分の情報を示す直流成分(図15(b)参照)であり、信号f2は、第1の周波数信号(或いは、第2の周波数信号)の周波数の2倍の周波数を有する周波数信号(図14、図15(c)参照)である。
ここで、制御回路70が整合回路50を自動制御する際に直流成分が用いられるので、当該直流成分をミキサ35の後段側のフィルタ回路33bによりカットすると、RSSI電圧が零(図14、図15(d)参照)となるので、制御回路70による整合回路50の制御が実施できなくなる。
したがって、直流成分をもフィルタ回路33bを通過させるために、フィルタ回路33bの通過帯域幅としては、直流電圧も通過させる広い周波数帯域が必要になる。
そこで、本第2実施形態では、フィルタ回路33bの通過帯域幅の拡大を抑えつつ、チューニングモードを良好に実施する例について説明する。
図16に本発明に係る本実施形態の無線通信装置1の電気回路構成を示す。本実施形態の無線通信装置1は、上記第1の実施形態の無線通信装置1に対して、チューニングモードにおける制御回路70のスイッチング制御処理を加えたものである。
以下、制御回路70のスイッチング制御処理について説明する。
チューニングモードを実行する際に、制御回路70は、スイッチ41によって、アンテナ10と受信回路30との間を接続した状態で、スイッチ40をスイッチング制御する。
すなわち、整合回路20とフィルタ回路33aとを接続し、かつ整合回路20とアンテナ50との間を開放した第1の状態と、整合回路20とフィルタ回路33aとの間を開放し、かつ整合回路20とアンテナ50との間を接続した第2の状態とを周的的に交互に繰り返す。
具体的には、第1の状態の期間を一定期間T1とし、第2の状態の期間を一定期間T2とする。このため、一定期間T1と一定期間T2とを足した時間(T1+T2)が一定の期間になる。そして、制御回路70は、{1/(T1+T2)}を一定の周波数fとして、スイッチ40のオン、オフを繰り返すことになる。
周波数fa(={1/(T1+T2)})としては、局部発振器36の発振周波数F1と受信信号の受信周波数Fとの間の中間周波数(=F+{(F1−F)/2})が用いられる。
ここで、一定期間T1、T2としては、それぞれ同一の期間が設定されている。一定期間T1、T2としては、例えば、0.00002secが用いられる。周波数fa(中間周波数)としては、例えば100KHzが用いられる。本実施形態では、局部発振器36の発振周波数F1としては、受信信号の受信周波数Fよりも高い周波数が用いられる。
具体的には、第1の状態では、アンテナ50で受信される第1の周波数信号が整合回路20に与えられないので、整合回路20からスイッチ41および抵抗素子60を通してミキサ35に対して与えられる電圧は零となる。このため、ミキサ35の出力電圧は零となる。
第2の状態では、アンテナ50で受信される第1の周波数信号がスイッチ40、整合回路20に与えられて、アンテナ10と整合回路20が第1の周波数信号に基づいて共振する。そして、この第1の周波数信号がスイッチ41および抵抗素子60を通してミキサ35に入力される。
このような第1、第2の状態が交互に繰り返されるので、抵抗素子60側からミキサ35に与えられる電圧が零ボルトとなる一定期間T1と抵抗素子60側から第1の周波数信号がミキサ35に入力される一定期間T2とが交互に繰り返されることになる(図17(a))。図17(a)は、抵抗素子60とフィルタ回路33aとの間の部位P1とグランドとの間の電圧レベルを示す
ここで、第2の状態では、ミキサ35には、上述の如く、アンテナ50で受信される第1の周波数信号と、局部発振器36から直接入力される第2の周波数信号とが与えられるので、直流成分(図17(b)参照)と第1の周波数信号の周波数(すなわち、第2の周波数信号の周波数)の2倍の周波数を有する周波数信号f2(図17(c)参照)とを足した加算信号がミキサ35から出力信号として出力される。このような第2の状態では、ミキサ35の出力電圧のうち上記周波数信号f2がフィルタ回路33bでカットされる。
このような第2の状態と第1の状態が交互に繰り返されるので、フィルタ回路33bは、直流成分が一定期間T2(第2の状態)毎に出力されることになる(図17(b)参照)。すなわち、フィルタ回路33bの出力信号は、周波数faにて電圧が変化する矩形波のスイッチング信号となる。具体的には、フィルタ回路33bから出力されるスイッチング信号は、第1の周波数信号よりも低い周波数の信号f1に基づくもので、一周期(=T1+T2)のうち期間T2では所定電圧Va(>零)となり、一周期のうち残りの期間T1では零電圧となる。
図17(b)は、フィルタ回路33bと電圧増幅回路34aとの間の部位P2とグランドとの間の電圧レベルを示す。所定電圧Vaは、直流成分の電圧値であって、その電圧値は整合回路20の可変容量型コンデンサ23の容量によって変化することになる。
このようなフィルタ回路33bの出力信号は電圧増幅回路34bにより増幅された後に電圧検出回路32のダイオード37によって整流される。この整流された電圧はコンデンサ38によって平滑化されてA/D変換回路39によってデジタル信号に変換される。
この変換されたデジタル信号は制御回路70に与えられて、上述の第1実施形態と同様、制御回路70が可変容量型コンデンサ23の容量を制御するのに用いられる。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路70がスイッチ41によってアンテナ10と受信回路30との間を接続した状態で、一定周期(=T1+T2)にてスイッチ40をスイッチングさせるときには、一定周期で電圧が変化する矩形波のスイッチング信号がフィルタ回路33bから電圧検出回路32に出力されるようになっており、スイッチング信号に応じて電圧検出回路32から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、整合回路20のインピーダンスを制御回路70が制御することを特徴とする。
ここで、フィルタ回路33bの通過帯域幅は、周波数fa±Δfが設定される。周波数faは、局部発振器36の発振周波数F1と受信信号の受信周波数Fとの間の中間周波数(=F+{(F1−F)/2})である。
ここで、Δfの値は、回路の温度特性による周波数のバラツキを考慮して十分小さいことがロバスト性の観点から望まれるものの、上述の第1実施形態のように、直流成分をも通過させる場合には、Δfの値を多くすることが必要となっている。
これに対して、本実施形態では、上述の如く、制御回路70が一定周期にてスイッチ40をスイッチングさせる際には一定周期で電圧が変化するスイッチング信号がフィルタ回路33bから電圧検出回路32に出力されるようになっている。このため、本実施形態によれば、上記第1実施形態に比べて、フィルタ回路33bの通過帯域幅を狭くすることができる。
本実施形態では、スイッチング信号の周波数を中間周波数(=F+{(F1−F)/2})に設定しているので、フィルタ回路33bの通過帯域幅をより一層狭くすることができるため、耐ノイズ性を高めることができる。
(第3の実施形態)
上述第2の実施形態では、図1(または図3)の無線通信装置1において、スイッチ40をスイッチングさせることにより、スイッチング信号をフィルタ回路33bから出力させるようにした例について説明したが、これに代えて、本第3の実施形態では、図13の無線通信装置1において、スイッチ41をスイッチングさせることにより、スイッチング信号をフィルタ回路33bから出力させるようにした例について説明する。
図18に本発明に係る本実施形態の無線通信装置1の電気回路構成を示す。本実施形態の無線通信装置1は、図13の無線通信装置1に対して、チューニングモードにおける制御回路70のスイッチング制御処理を加えたものである。
本実施形態の制御回路70は、チューニングモードを実行する際に、スイッチ40によって、整合回路20と受信回路30との間を開放した状態で、スイッチ41をスイッチング制御する。
すなわち、整合回路20と受信回路30との間を開放して、かつアンテナ10とフィルタ回路33aとを開放した第1の状態と、整合回路20と受信回路30との間を開放して、かつアンテナ10とフィルタ回路33aとの間を接続した第2の状態とを周的的に交互に繰り返す。
ここで、本実施形態でも、上述の第2実施形態と同様に、第1の状態の期間を一定期間T1とし、第2の状態の期間を一定期間T2とする。このため、制御回路70は、{1/(T1+T2)}を一定の周波数faとして、スイッチ41のオン、オフを繰り返すことになる。周波数faとしては、局部発振器36の発振周波数F1と受信信号の受信周波数Fとの間の中間周波数(=F+{(F1−F)/2})が用いられる。
ここで、第1の状態では、アンテナ10で受信される第1の周波数信号が抵抗素子60を通して受信回路30に与えられないので、アンテナ10からスイッチ41、抵抗素子60、およびフィルタ回路33aを通してミキサ35に対して与えられる電圧は零となる。このため、ミキサ35の出力電圧は零となる。
第2の状態では、アンテナ10で受信される第1の周波数信号によりアンテナ10と整合回路20が第1の周波数信号に基づいて共振する。そして、この第1の周波数信号がスイッチ41、抵抗素子60、フィルタ回路33aを通してミキサ35に対して与えられる。
このような第1、第2の状態が交互に繰り返されるので、抵抗素子60側からミキサ35に与えられる電圧が零ボルトとなる一定期間T1と抵抗素子60側から第1の周波数信号がミキサ35に入力される一定期間T2とが交互に繰り返されることになる。
ここで、第2の状態では、ミキサ35には、上述の如く、アンテナ50で受信される第1の周波数信号と、局部発振器36から直接入力される第2の周波数信号とが与えられるので、第1の周波数信号の周波数(すなわち、第2の周波数信号の周波数)の2倍の周波数を有する周波数信号f2と直流成分とを足した加算信号がミキサ35から出力信号として出力される。このような第2の状態では、ミキサ35の出力電圧のうち上記周波数信号f2がフィルタ回路33bでカットされる。
このような第2の状態と第1の状態が交互に繰り返されるので、上述の第2実施形態と同様に、フィルタ回路33bの出力信号は、周波数faにて電圧が変化する矩形波のスイッチング信号となる。スイッチング信号は電圧検出回路32によりデジタル信号に変換されて、この変換されたデジタル信号は制御回路70に与えられて、上述の第1実施形態と同様、制御回路70が可変容量型コンデンサ23の容量を制御するのに用いられる。
以上説明した本実施形態によれば、制御回路70がスイッチ40によって整合回路20と受信回路30との間を開放した状態で、一定周期(=T1+T2)にてスイッチ41をスイッチングさせるときには、一定周期で電圧が変化する矩形波のスイッチング信号がフィルタ回路33bから電圧検出回路32に出力されるようになっており、スイッチング信号に応じて電圧検出回路32から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、整合回路20のインピーダンスを制御回路70が制御することを特徴とする。
したがって、上述の第2実施形態と同様、フィルタ回路33bの通過帯域幅を狭くすることができるため、耐ノイズ性を高めることができる。
本実施形態では、上述の第2実施形態と同様、スイッチング信号の周波数を中間周波数(=F+{(F1−F)/2})に設定しているので、フィルタ回路33bの通過帯域幅をより一層狭くすることができるため、耐ノイズ性をさらに高めることができる。
(他の実施形態)
上記第2、第3の実施形態では、スイッチング信号の周波数を中間周波数(=F+{(F1−F)/2})に設定した例について説明したが、これに限らず、フィルタ回路33bの通過帯域幅の拡大を避けられるのであれば、スイッチング信号の周波数を中間周波数(=F+{(F1−F)/2})から若干ずれた値に設定してもよい。
上記実施形態では、本発明の無線通信装置1として車両に搭載するものについて説明したが、これに限らず、本発明の無線通信装置1を車両以外の飛行機、船舶、列車等に搭載するものに適用してもよい。或いは、本発明の無線通信装置1を設置型の無線機に適用してもよい。
1 無線通信装置
10 アンテナ
20 整合回路
21 コンデンサ
22 コンデンサ
23 可変容量型コンデンサ
30 受信回路
31 周波数変換回路
32 電圧検出回路
33a フィルタ回路
33b フィルタ回路
34a 電圧増幅回路
34b 電圧増幅回路
35 ミキサ
36 局部発振器
37 ダイオード
38 コンデンサ
39 A/D変換回路
40 スイッチ
41 スイッチ
50 アンテナ
60 抵抗素子
70 制御回路
80 メモリ
90 マイクロコンピュータ

Claims (9)

  1. 第1のアンテナ(10)で受信された受信信号を発振回路(36)から出力される信号で周波数変換して前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を出力する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
    インピーダンスが変化可能に構成され、前記第1のアンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
    前記発振回路から電波として放射される信号を受信する第2のアンテナ(50)と、
    前記周波数変換回路と前記第2のアンテナのうちの一方と前記整合回路との間を接続し、他方と前記整合回路との間を開放する第1のスイッチ(40)と、
    前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
    前記第1のスイッチが前記周波数変換回路と前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチが前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記第1のアンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチを通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)と、
    前記第1のスイッチが前記第2のアンテナと前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチが前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を接続し、かつ、前記第1のアンテナ、前記整合回路および前記第2のアンテナが前記第2のアンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成しているとき、前記電圧検出回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスを制御する制御回路(70)と、を備えることを特徴とする無線通信装置。
  2. 第1のアンテナ(10)で受信された受信信号に発振回路(36)から出力される信号をミキサ(35)によって乗算して前記ミキサの出力信号のうち前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を通過させるフィルタ回路(33b)を有する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
    インピーダンスが変化可能に構成され、前記第1のアンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
    前記発振回路から電波として放射される信号を受信する第2のアンテナ(50)と、
    前記周波数変換回路と前記第2のアンテナのうちの一方と前記整合回路との間を接続し、他方と前記整合回路との間を開放する第1のスイッチ(40)と、
    前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
    前記第1のスイッチ(40)が前記周波数変換回路と前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチ(41)が前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記第1のアンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチ(40)を通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)とを備え、
    前記第1のスイッチ(40)が前記第2のアンテナと前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチ(41)が前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を接続したとき、前記第1のアンテナ、前記整合回路および前記第2のアンテナが前記第2のアンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成するようになっており、
    前記第1のスイッチ(40)によって前記第2のアンテナと前記整合回路との間を接続するオン期間(T1)と前記第1のスイッチ(40)によって前記第2のアンテナと前記整合回路との間を開放するオフ期間(T2)とを合わせた期間を一定の周期として周期的に前記第1のスイッチ(40)をスイッチングさせる制御回路(70)を備えており、
    前記第2のスイッチ(41)によって前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を接続した状態で、前記制御回路(70)が前記一定の周期で前記第1のスイッチ(40)をスイッチングさせるときには、前記ミキサ(35)が前記第2のアンテナ(50)で受信された受信信号に前記発振回路(36)から出力される信号を前記オン時間毎に乗算して、前記第2のアンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号が前記オン時間毎に前記フィルタ回路(33b)から前記電圧検出回路に出力されるようになっており、
    前記フィルタ回路の出力信号に応じて前記電圧検出回路(32)から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスが前記制御回路(70)によって制御されるようになっていることを特徴とする無線通信装置。
  3. 前記制御回路(70)により前記第1のスイッチ(40)をスイッチングさせる周波数は、前記発振回路(36)の発振周波数と前記受信信号の周波数との間の周波数であることを特徴とする請求項2記載の無線通信装置。
  4. 前記受信回路は、回路基板に実装されており、前記第2のアンテナは、少なくとも前記受信回路を構成する前記発振回路を囲むパターンで前記回路基板に形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の無線通信装置。
  5. 前記第2のアンテナは、前記受信回路全体を囲むパターンで前記回路基板に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の無線通信装置。
  6. アンテナ(10)で受信された受信信号を発振回路(36)から出力される信号で周波数変換して前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を出力する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
    インピーダンスが変化可能に構成され、前記第1のアンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
    前記整合回路と前記周波数変換回路との間に配置され、前記整合回路と前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第1のスイッチ(40)と、
    前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
    前記第1のスイッチが前記周波数変換回路と前記整合回路との間を接続し、前記第2のスイッチが前記第1のアンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記第1のアンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチを通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)と、
    前記第1のスイッチが前記周波数変換回路と前記整合回路との間を開放し、前記第2のスイッチが前記アンテナと前記周波数変換回路との間を接続し、かつ、前記発振回路から電波として放射される信号を前記アンテナで受信し、前記アンテナおよび前記整合回路が前記アンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成しているとき、前記電圧検出回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスを制御する制御回路(70)と、を備えることを特徴とする無線通信装置。
  7. アンテナ(10)で受信された受信信号に発振回路(36)から出力される信号をミキサ(35)によって乗算して前記ミキサ(35)の出力信号のうち前記受信信号の周波数よりも低い周波数の信号を通過させるフィルタ回路(33b)を有する周波数変換回路(31)と、前記周波数変換回路から出力される信号電力を示す電圧値を出力する電圧検出回路(32)とを有する受信回路(30)と、
    インピーダンスが変化可能に構成され、前記アンテナと前記受信回路との間のインピーダンス整合をとる整合回路(20)と、
    前記整合回路と前記周波数変換回路との間に配置され、前記整合回路と前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第1のスイッチ(40)と、
    前記アンテナと前記周波数変換回路との間に配置され、前記アンテナと前記周波数変換回路との間を開放或いは接続する第2のスイッチ(41)と、
    前記第1のスイッチ(40)が前記周波数変換回路(31)と前記整合回路(20)との間を接続し、前記第2のスイッチ(41)が前記アンテナと前記周波数変換回路との間を開放しているとき、前記アンテナから前記整合回路および前記第1のスイッチを通して与えられる前記受信信号に基づいて前記周波数変換回路から出力される信号を信号処理する信号処理装置(90)とを備えており、
    前記第1のスイッチ(40)が前記周波数変換回路と前記整合回路との間を開放し、前記第2のスイッチ(41)が前記アンテナと前記周波数変換回路との間を接続したときに、前記発振回路から電波として放射される信号を前記アンテナで受信して、前記アンテナおよび前記整合回路が前記アンテナで受信された信号に基づいて共振する共振回路を構成するようになっており、
    前記第2のスイッチ(41)によって前記アンテナと前記周波数変換回路との間を接続するオン期間(T1)と前記第2のスイッチ(41)によって前記アンテナと前記周波数変換回路との間を開放するオフ期間(T2)とを足した期間を一定の周期として周期的に前記第2のスイッチ(41)をスイッチングさせる制御回路(70)を備えており、
    前記第1のスイッチ(40)によって前記第2のアンテナと前記整合回路との間を開放した状態で、前記制御回路(70)が前記一定の周期で前記第2のスイッチ(41)をスイッチングさせるときには、前記ミキサ(35)が前記アンテナ(50)で受信された受信信号に前記発振回路(36)から出力される信号を前記オン時間毎に乗算して、前記アンテナの受信信号の周波数よりも低い周波数の信号が前記オン時間毎に前記フィルタ回路(33b)から前記電圧検出回路に出力されるようになっており、
    前記フィルタ回路の出力信号に応じて前記電圧検出回路から出力される電圧値に基づきその電圧値が予め定めた基準電圧値に近づくように、前記整合回路のインピーダンスが前記制御回路(70)によって制御されるようになっていることを特徴とする無線通信装置。
  8. 前記制御回路によって前記第2のスイッチ(41)をスイッチングさせる周波数は、前記発振回路(36)の発振周波数と前記受信信号の周波数との間の周波数であることを特徴とする請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 前記アンテナと前記周波数変換回路との間に配置されて、前記アンテナと前記周波数変換回路との間で電流が流れるのを制限する電流制限素子(60)を有することを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載の無線通信装置。
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