JP2009176608A - 透明導電性フィルムの製造方法、透明導電性フィルム及びタッチパネル - Google Patents

透明導電性フィルムの製造方法、透明導電性フィルム及びタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】優れた導電性を有する導電層を高精細なパターンにて形成し、高性能な抵抗膜式のタッチパネルを得る。
【解決手段】酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分として含有する透明多孔質層を備えた透明性樹脂基材の該透明多孔質層面に、体積平均粒子径が1nm〜2μmである導電性粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末を含む導電性ペーストを用いて幾何学パターンを形成する印刷工程と、
該透明性樹脂基材上に形成された導電性ペーストを加熱処理して該透明多孔質層面に幾何学パターンの導電部を形成する工程により、透明導電性フィルムを製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は液晶などの表示装置に装着される抵抗膜式のタッチパネルに関し、更には透明タッチパネルに用いられる透明導電性フィルムの製造方法に関する。
従来、透明タッチパネルは、デジタル型とアナログ型に大別できるが、文字入力対応が可能なアナログ型が主流になりつつある。
アナログ型透明タッチパネルは、それぞれ、表面に透明導電層を有し、その対向する両端に電極を有するタッチ側の可動基板と非タッチ側の固定基板とを、透明導電層が対向かつ電極方向が直交するように配し積層し、両面粘着テープ等で可動基板と固定基板との間の周囲を固持している。この種の透明タッチパネルは、指や入力ペンを用いて可動基板を押圧したとき、可動基板と固定基板との接触位置を検知することによって、入力を受け付けるようになっている。
タッチパネルに用いられる導電性フィルムとしては、ITO(スズ添加酸化インジウム)に代表される透明導電膜を用いたもの、導電性粒子をフィラーとする導電性ペーストを用いたものが知られている(例えば特許文献1参照)が、表示装置による表示の視認性、接触位置の検知の高精度化の観点からは、導電性ペーストのパターン印刷による方法が好ましい。
ところで導電性ペーストとは、固形分に導電性粒子を含有するペーストであり、一般に、導電性粒子としては金、白金、銀、銅、パラジウムなどの金属が用いられている。
導電性ペーストには、従来より、大きく分けて、
(1)導電性粒子同士の融着により良好な導電性を実現できるが、基材がセラミック等に限られる高温焼成型導電性ペーストと、
(2)ガラス、エポキシ製プリント基板からフィルムにまで広く適用できるが、バインダー硬化時の熱収縮による金属粒子同士の接触により導通を得るために、電気抵抗が比較的高いポリマー型導電性ペーストがある。
ポリマー型導電性ペーストを用いて導電層を形成する場合には、該導電性ペーストをプラスチックフィルム上にスクリーン印刷等を利用してパターン形成し、形成されたパターン塗膜中のバインダーを加熱硬化して導電性、耐久性を向上させ、かつフィルム上への接着性を確保している。
導電パターンの印刷工程においては、ファインパターンを得るため、印刷精度をできるだけ上げることが要求されているが、その精度は導電性粒子の平均粒子径によって制限される。このため良好な印刷精度を得るためには、導電性ペースト中の導電性粒子が1次粒子にまで分散し、さらに該1次粒子が樹脂等により完全に被覆された状態、すなわち高分散化された状態にあることが求められる。
もし高分散化した1次粒子の周囲にある樹脂等の被覆が不十分であると、粒子は粒径が細かくなるほど活性が増すため、該導電性ペースト中の粒子が凝集したり、経時的に粘度が上昇しやすく、極端な場合はゲル化することもあった。
このように、微細な配線パターンが精度良く安定して形成されるためには、導電性粒子が1次粒子にまで安定分散された上で各粒子が樹脂被覆される必要がある。一方で導電性粒子の周囲の樹脂被覆が厚すぎると、粒子間に残存した樹脂成分が粒子間の電気伝導を阻害するため良好な伝導度が得られなくなる傾向があり、使用する導電性粒子の粒径が小さくなればなるほどその傾向は顕著となる。
従って、分散に使用され、導電性粒子の表面を被覆する樹脂量は必要最低限が好ましく、より少ない樹脂量で、導電性粒子の分散性、導電性ペーストのフィルム(印刷基体)への付着性や成膜性が良好となることが好ましい。
従来、導電性粒子を樹脂中に分散して導電性ペーストを作製するにあたり、その分散性を向上させるため、高級脂肪酸のエチレンオキシド、又はプロピレンオキシド付加エステル化合物、ソルビタンと脂肪酸のエステル化合物、ソルビタン等の多価アルコールのエチレンオキシド、又はプロピレンオキシド付加エーテル化合物、アルキルベンゼンのエチレンオキシド、又はプロピレンオキシド付加物等の非イオン性分散剤、アルキルベンゼンスルフォン酸アルカリ塩、高級アルコール硫酸エステルアルカリ塩、リン酸エステル化合物、高級脂肪酸、高級脂肪酸のエチレンオキシド、又はプロピレンオキシド付加物のサルファートアルカリ塩等のアニオン系分散剤、4級アンモニウム塩タイプ等のカチオン系分散剤など、様々な分散剤が用いられている。
しかし、これら分散剤を使用しても、従来の例えば、分散機や混練機を用いて樹脂中に導電性粒子を分散させる方法では、導電性粒子の分散性を充分に向上させ、かつ導電性ペーストの導電性を良好に保つことができなかった。
特に、導電性粒子として銀粒子を用いた銀ペーストの場合、銀粒子の真比重が10.5であり、銀粒子が沈降しやすく再凝集性が大きいため、長期保存後の利用に際して再分散工程に手間と時間が必要となる問題があり、長期保存安定性とともに良好な再分散性が求められていた。
このような課題に対して、例えば有機ビヒクルとアルキル基を含むスルホコハク酸塩からなるアニオン性界面活性剤を用いることによって、良好な分散性と経時安定性を得る試みが行われている(特許文献2参照)。
しかし、特許文献2に記載された方法を用いただけでは、沈降した粒子の再分散性を向上させるには不十分であった。さらに導電層の線幅が狭い場合、精度良く配線パターンを印刷するには不十分であった。また分散に使用される樹脂量についても必要最低限にまで減少させてはおらず、導電性の点でも不十分であった。
特に、近年、導電性ペーストより形成される導電層の電気抵抗を下げるため、銀粒子の粒子径を非常に微細化したり、粒子状の酸化銀や三級脂肪酸銀を含む粒子状銀化合物を用いたりして、低温焼成を可能とした銀ペーストを用いることが検討されている。
この低温焼成型の銀ペーストにおいては、微粒子化された銀粒子の場合は、300℃以下の加熱によって隣接する粒子同士が融着し、導電層の電気抵抗を低下させる。また粒子状銀化合物の場合は、300℃以下の加熱、あるいは還元剤の存在下での加熱によって銀化合物が還元されて金属銀となり、隣接する銀粒子同士が融着して導電層の電気抵抗を低下させる(例えば、特許文献3参照)。
従来、ポリマー型導電性ペーストはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などからなるバインダ、有機溶剤、硬化剤、触媒などを添加し、球状またはフレーク状の導電性粒子を分散、混合したものであって、導電性はバインダーが硬化する際の硬化収縮による導電性粒子同士の接触により得られるものであった。このため、電気抵抗は比較的高いものになり、また、温度変化等により硬化樹脂の凝集力が変化するため、それに伴って、ポリマー型導電性ペーストを用いて形成された導電層の電気抵抗が変動しやすいという欠点を有するものであった。
前記低温焼成型の銀ペーストはこれら欠点を補うものであって、この銀ペーストを用いることにより、PET等のプラスティックフィルム上にも導電性の良好な導電層を形成することができる。
しかし、低温焼成型の銀ペーストに用いられる微粒子化されたサブミクロン以下の銀微粒子や粒子状銀化合物は反応性が高く、いずれも乾燥した粉末状態での扱いが難しい。特に粒子状銀化合物は還元反応の速度が非常に速いため、水あるいは還元性が低い溶媒などの溶液中で保存せねばならなかった。特に分散溶媒にアルコール系溶剤等を用いると銀微粒子や粒子状銀化合物の分散中に還元が進んでしまい、分散とは逆に銀粒子間の融着が生じる場合がある。このためこれら銀および銀化合物の粒子を一次粒子にまで分散して各粒子表面を被覆、安定化することがより一層求められている。
さらにこれら銀ペーストにおいては、本来の高い電気伝導度を得るためには、銀ペースト中の銀粒子が銀の高い含有量を維持しつつ良好に分散する必要があり、加えて必要最低限の樹脂により前記安定化を行い、粒子表面の被覆膜厚を可能な限り薄くして、低温焼成によって隣接する粒子同士が融着しやすくする必要がある。
銀及び銀化合物の粒子表面に形成された被膜が厚すぎると隣接する粒子同士が融着し難くなり、銀または銀化合物の充填度も低下するため、低温焼成でも良好な導電性を与えるこれら低温焼成型の銀ペーストの本来の長所が発揮されなくなってしまう。
特開2002−196887号公報 特開2000−231828号公報 特開2003−309337号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた導電性を有する導電層を高精細なパターンにて形成することができ、高性能な抵抗膜式のタッチパネルを得ることが可能な透明導電性フィルムの製造方法及びこれを用いたタッチパネルを提供することを課題とする。
本発明の請求項1は、酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分として含有する透明多孔質層を備えた透明性樹脂基材の該透明多孔質層面に、体積平均粒子径が1nm〜2μmである導電性粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末を含む導電性ペーストを用いて幾何学パターンを形成する印刷工程と、該透明性樹脂基材上に形成された導電性ペーストを加熱処理して該透明多孔質層面に幾何学パターンの導電部を形成する工程とを備えることを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項2は、前記導電性ペーストを製造する方法が、導電性粒子を界面活性剤存在下に分散用溶剤中に分散させる分散工程、前記分散液を真空凍結乾燥させる乾燥工程、前記乾燥工程の生成物をバインダー及び溶媒と混合して導電性ペーストを作製するペースト化工程を有する請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項3は、前記導電性粒子は、表面が酸化銀で被覆された銀粒子若しくは表面が銀で被覆された銅粒子である請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項4は、前記透明性樹脂基材が、前記透明多孔質層の少なくとも反対面にハードコート層を有している請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項5は、前記透明多孔質層の厚みが0.05〜20μm程度である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項6は、前記透明多孔質層が、シリカ、チタニア及びアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子間に細孔を有している請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項7は、前記微粒子の平均粒子径が10〜100nm程度であり、前記細孔径が10〜100nm程度である請求項6に記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項8は、前記透明多孔質層が、グラビアコーティング、オフセットコーティング、コンマコーティング、ダイコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング、メッキ法、ゾル−ゲル法、LB膜法、CVD、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングからなる群から選ばれる1種により形成されたものである請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項9は、前記加熱処理の温度が130〜200℃程度である請求項1〜8のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項10は、前記透明性樹脂基材の樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、シリコーン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂及びポリエーテルスルホン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法である。
請求項11は、請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法により製造された透明導電性フィルムである。
請求項12は、請求項11に記載の透明導電性フィルムを有するタッチパネルである。
本発明のタッチパネル用導電性フィルムの製造方法では、導電性粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末とバインダー及び溶媒とを含む導電性ペーストを用いて、スクリーン印刷、凸版反転印刷等の公知の印刷方法により、基材に設けた、酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分として含有する透明多孔質層を設けた基材上に印刷し、これにより高精細で導電性が優れた導電層パターンを形成することができる。
また、パターン形成された該導電性ペーストは低い温度で焼成が可能であるため、透明性樹脂基材の白化や黄変を抑制でき透明性を保持できる。特に、ハードコート層を有する透明性樹脂基材の場合、該導電性ペーストの焼成時に、ハードコート層により熱や水分の基材への影響が抑制されるため、より高い透明性が保持される。
また、上記の製造方法で製造される本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、導電性パターンにおいて細線の断線がほとんどないため、導電性が高く、高精細な導電パターンを有するため、高い開口率(透視性)及び接触位置検知精度が確保される。
従って、液晶などの表示装置に装着される抵抗膜式の透明タッチパネルに用いる導電性フィルムとして特に有用である。
以下、本発明を詳述する。
(透明性樹脂基材)
本発明で用いられる透明性樹脂基材の基材樹脂としては、耐熱性が高く、透明であり、該基材上に該透明多孔質層を形成し得るものであれば特に限定はない。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリカーボネート樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂;シリコーン樹脂;環状ポリオレフィン樹脂;ポリアリレート樹脂;ポリエーテルスルホン樹脂などが例示される。上記のうち、透明性、コスト、耐久性、耐熱性等の観点から総合的に判断すると、ポリエステル樹脂(特にPET又はPEN)及び環状ポリオレフィン樹脂が好ましく採用される。
ここで透明性樹脂基材における透明性とは、タッチパネル用導電性フィルムの基材に用いられ得る程度の透明性であれば特に限定されない。通常、JIS K7105で測定した全光線透過率が85〜90%程度、及びJIS K7105で測定したヘイズ値が0.1〜3%程度である。
環状オレフィン系樹脂を主成分とするフィルムは吸水率と透湿度とが小さく、また、高光線透過率等の諸物性をも兼ね備えるものであり、前記透明性樹脂基材として好適である。
環状オレフィン系樹脂とは一般的な総称であり、具体的には、(a)環状オレフィンの開環(共)重合体を必要に応じ水素添加した重合体、(b)環状オレフィンの付加(共)重合体、(c)環状オレフィンとα−オレフィン(エチレン、プロピレン等)とのランダム共重合体、(d)前記(a)〜(c)を不飽和カルボン酸やその誘導体等で変性したグラフト変性体等が例示できる。環状オレフィンとしては特に限定するものではなく、例えばノルボルネン、テトラシクロドデセンや、それらの誘導体(例えば、カルボキシル基やエステル基を有するもの)が例示できる。
環状オレフィン系樹脂には紫外線吸収剤、無機や有機のアンチブロッキング剤、滑剤、静電気防止剤、安定剤等各種公知の添加剤を合目的に添加してもよい。
環状オレフィン系樹脂からフィルムを得る方法は特に限定はなく、例えば溶液流延法、押出し法、カレンダー法等が例示できる。
溶液流延法に用いる溶剤としては、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサノン等の脂環式化合物(脂環式炭化水素及びそれらの誘導体)、メチルイソブチルケトン等の脂肪族化合物(脂肪族炭化水素及びそれらの誘導体)、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族化合物(芳香族炭化水素及びそれらの誘導体)が例示できる。
本発明の透明性樹脂基材には、酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分として含有する透明多孔質層を有している。
ここで、酸化物セラミックスとしては、チタニア、アルミナ、マグネシア、ベリリア、ジルコニア、シリカ等の単純酸化物;シリカ、ホルステライト、ステアタイト、ワラステナイト、ジルコン、ムライト、コージライト、スポジェメン等のケイ酸塩;チタン酸アルミニウム、スピネル、アパタイト、チタン酸バリウム、PZT、PLZT、フェライト、ニオブ酸リチウム等の複酸化物が例示できる。
非酸化物セラミックスとしては、窒化ケイ素、サイアロン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物;炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化チタン、炭化タングステン等の炭化物;アモルファス炭素、黒鉛、ダイヤモンド、単結晶サファイヤ等の炭素が例示できる。その他、ホウ化物・硫化物・ケイ化物が例示できる。
金属としては、金、銀、鉄、銅、ニッケル等が例示できる。
これらのうち少なくとも1つを原料として用いればよく、より好ましいのはシリカ、チタニア、アルミナであり、その他成分や配合は特に制限はない。
透明性樹脂基材上に透明多孔質層を形成する方法は、ウェットプロセス、ドライプロセスのいずれでもよく、特に制限はないが、生産性やコストの面からはウェットプロセスが好ましい。ウェットプロセスでは公知の手法によって基材上にコーティング(塗布)すればよい。コーティング方法としては、例えばグラビアコーティング、オフセットコーティング、コンマコーティング、ダイコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング、メッキ法、ゾル−ゲル法、LB膜法等が例示でき、特にゾル−ゲル法が好ましい。
ゾル−ゲル法での出発原料としては、例えば、シリカではテトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラクロロシラン、アルミナではアルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウム(III)2,4−ペンタンジオネート等が挙げられる。
上記出発原料は、触媒、水の存在下でゾル−ゲル反応を進行させるが、すでにゾル−ゲル反応が進んだこれらの加水分解物(反応中間体)を出発原料として用いても良い。また、必要に応じ、樹脂、界面活性剤等の他の成分を適宜添加しても良い。
なお、ドライプロセスとしては、例えばCVD、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等が例示できる。
本発明で用いられる透明性樹脂基材上に有する透明多孔質層の厚さは、0.05〜20μm程度、特に0.1〜5μm程度である。
また、該透明多孔質層は、酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体(凝集体)からなり、該微粒子間に細孔を有している。該透明多孔質層において、該微粒子の平均粒子径は10〜100nm程度であり、該細孔径は10〜100nm程度である。
本発明では、このような透明多孔質層を有しているため、後述する導電性ペーストとのマッチングが優れており、所望のパターン形成が可能となる。
透明多孔質層を有する透明性樹脂基材の形態は、フィルム状、シート状、平板状等である。フィルム状又はシート状の場合、透明多孔質層を有する透明性樹脂基材の厚さは、通常、25〜200μm程度、好ましくは40〜188μm程度であればよい。
透明多孔質層を有する透明性樹脂基材の透明性は、通常、JIS K7105で測定した全光線透過率が85〜90%程度、及びJIS K7105で測定したヘイズ値が0.1〜3%程度である。
また、本発明で用いられる透明性樹脂基材には、上記の透明多孔質層とは少なくともその反対面に、ハードコート層を設けてもよい。
ハードコート層としては、透明性を損なわないものであれば一般的な材料を用いればよく、特に制限はない。そのうち紫外線硬化型アクリレート樹脂及びゾル−ゲル反応型セラミックス膜が好ましい。
前記紫外線硬化型アクリレート樹脂の主成分としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の2官能基以上を有する紫外線硬化型のアクリレートであれば特に限定されるものではない。
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ネオペンチルグリコールPO変性ジアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレートのような2官能性アクリレートや、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート、PO変性グリセリントリアクリレート、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレートトリアクリレートのような多官能アクリレート等の使用が好ましい。
また、紫外線硬化型アクリレート樹脂には、通常、光重合開始剤を添加して使用する。光重合開始剤として、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア 184、チバ・スペシャリティー・ケミカルズ株式会社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−1−フェニル−プロパン−1−オン等を添加することにより、充分な硬化被膜を得ることができる。その他、ベンゾイン、ベンゾイン誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾフェノン誘導体、チオキサントン、チオキサントン誘導体、ベンジルジメチルケタール、α−アミノアルキルフェノン、モノアシルホスフィンオキサイド、ビスアシルホスフィンオキサイド、アルキルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン、チタノセン化合物等の光重合開始剤も使用できる。
これらの光重合開始剤の配合割合は、紫外線硬化型アクリレート樹脂100重量部に対し1〜10重量部が好ましい。1重量部未満では充分に重合が開始せず、また、10重量部を超えると場合によっては耐久性が低下するからである。
なお、前記の紫外線硬化型アクリレート樹脂中には、その透明性を損なわない程度で第三成分(UV吸収剤、フィラー等)を含ませてもよく、特に制限はない。
前記ゾル−ゲル反応型セラミックス膜の出発原料としては、例えば、シリカではテトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、テトラクロロシラン、アルミナではアルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウム(III)2,4−ペンタンジオネート等が挙げられる。
上記出発原料は、触媒、水の存在下でゾル−ゲル反応を進行させるが、すでにゾル−ゲル反応が進んだこれらの加水分解物(反応中間体)を出発原料として用いても良い。また、必要に応じ、樹脂、界面活性剤等の他の成分を適宜添加しても良い。
透明性樹脂基材にハードコート層を形成する方法は、一般的な塗布方法を用いればよく、特に制限はない。
透明性樹脂基材にハードコート層を設けることにより、後述する焼成時に、基材樹脂からのオリゴマーの析出による白化や黄変を抑制することができ、これにより本発明のタッチパネル用導電性フィルムは高い透明性が確保される。また、タッチパネル用導電性フィルムの製造工程中でのキズ防止も可能となる。
(導電性ペースト)
本発明で導電部の形成に用いられる導電性ペーストは、導電性粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末と、バインダー及び溶媒とを含むものである。
導電性粒子の表面に界面活性剤を吸着させることにより、バインダーに対する分散性が向上するとともに、導電性粒子が1次粒子にまで微分散された状態を長期に亘って安定に保つことができる。導電性粒子が1次粒子にまで微分散された導電性ペーストは、粗い粒子が混在することないので、高精細で導電性が優れた導電層パターンの形成に好適である。
(導電性粒子)
導電性ペーストに含まれる導電性粒子は、一般的な導体として扱われる金属の粒子を特に限定なく利用することができる。例えばニッケル、銅、金、銀、アルミニウム、クロム、プラチナ、パラジウム、タングステン、モリブデン等、及びこれら2種以上の合金、あるいはこれら金属の化合物で良好な導電性を有するもの等が挙げられる。
導電性粒子として、銀粒子、表面が酸化銀で被覆された銀粒子(以下「酸化銀被覆銀粒子」とも呼ぶ)、表面が銀で被覆された銅粒子(以下「銀被覆銅粒子」とも呼ぶ)及び銀化合物粒子等は、安定した導電性を実現し易く、また熱伝導特性も良好なため、好ましい。銀被覆銅粒子は価格的にメリットがあり、特に低い導電性が求められない場合は好ましい。
本発明で用いられる導電性粒子としては、純銀粒子、銀で表面被覆された金属粒子、またはこれらの混合物も用いることができる。これら銀粒子の形状は特に限定されず、球状、鱗片状、針状、樹枝状など任意の形状のものを用いることができる。銀粒子の製造方法も特に制限されず、機械的粉砕法、還元法、電解法、気相法など任意である。銀で表面被覆された金属粒子は、銀以外の金属からなる粒子の表面に、メッキなどの方法により銀の被覆層を形成したものである。銀粒子としては、導電性とコスト面から見て、銀のみからなる球状銀粒子及び鱗片状銀粒子が好ましい。
銀粒子等の導電性粒子の体積平均粒径は、好ましくは1nm〜2μmである。銀粒子として、体積平均粒径が異なる大小2種類またはそれ以上の粒子を組み合わせて、銀の充填密度を向上させることにより、導電性膜の導電性を向上させてもよい。
本発明で用いられる銀化合物粒子としては、酸化銀や、脂肪族カルボン酸銀、脂環式カルボン酸銀、芳香族カルボン酸銀等の含銀有機化合物等の粒子を使用することができる。これらの銀化合物粒子(粒子状銀化合物)は、工業生産されたものを用いることができるほか、銀化合物を含む水溶液からの反応によって得られたものを用いてもよい。
特に、平均粒径が0.5μm以下の銀化合物粒子を用いると還元反応の速度が速くなり好ましい。平均粒径が0.5μm以下の銀化合物粒子を製造するには、銀化合物と他の化合物との反応によって生成したもの、例えば硝酸銀水溶液に水酸化ナトリウムなどのアルカリ水溶液を撹拌下に滴下し、反応させて酸化銀粒子を得る方法によって製造することができる。
本発明において、導電性粒子として銀粒子または銀化合物粒子を用いるときは、ポリマー型導電性ペーストを作製したときに、バインダー樹脂の分解温度を考慮しても、それらを加熱によって融着する焼成温度を300℃以下にし得るものを用いることが好ましい。より好ましい焼成温度は130〜200℃である。
焼成温度がこのように低い銀粒子または銀化合物粒子が使用された導電性ペーストは、例えばポリイミドフィルムやPETフィルム等の透明性樹脂基材上に形成された導体パターンをそのまま焼結することが可能となる。
一般に、導電性粒子が導電性ペースト中に微細に分散されていればいるほど、導電性粒子の熱容量が低下して、導電性粒子固有の焼成温度に近くなる。さらに、導電性粒子が微細に分散されるに従って導電性粒子が最密充填の形態を取りやすく、また導電性粒子が高分散であるほど焼結後の導電性が良好となる。
しかも、本発明の製造方法で製造された導電性ペーストは、バインダーの配合量を低減でき、導電性粒子の被覆膜の膜厚が薄いため、焼成後に隣接する粒子同士が容易に融合しやすい。
このため本発明の導電性ペーストとして焼成温度が300℃以下の低温焼成タイプの銀粒子または銀被覆金属粒子を用いると、その本来の低温焼結性を充分に発揮させることができ、また焼結後に導電性の良好な導体パターンを得ることができる。
本発明では、液相中で銀粒子を製造した場合に、これら活性の高い銀粒子を効果的にしかも、それら銀粉末等が製造されたときの液相のままで界面活性剤の存在下で表面処理することができるため、これら銀粒子の本来の特性を充分に発揮させることができる。
銀の微粒子の製造方法としては例えば、ガス中蒸発法(特開平3−34211号公報)や、還元にアミン化合物を用いる還元析出法(特開平11−319538号公報)が挙げられる。
焼結温度の低い銀粒子としては、結晶化度の低い銀粒子を用いても良い。銀粒子の結晶化度が低いと通常結晶子径は小さくなるため、結晶子径を小さくすることで、銀粒子間の融着温度を著しく低下させることができる。導電性ペーストの焼成可能温度を300℃以下に低下させるには、結晶子径は20nm以下とすることが好ましく、10nm以下とすることが一層好ましい。
また、焼結温度の低い導電性粒子として、表面が酸化銀で被覆された銀粒子(酸化銀被覆銀粒子)を用いることができる。導電性ペーストに含まれる酸化銀被覆銀粒子の平均粒径は、1nm〜2μm程度が好適である。このような酸化銀被覆銀粒子は、例えば、銀粒子自体を酸化させる方法や、別途準備した酸化銀を銀粒子と混ぜ合わせる方法を用いて製造することができるが、特に制限はない。酸化銀被覆銀粒子は、銀粒子の表面が安定な酸化銀の被膜で覆われた形状を有している。
銀粒子表面の酸化処理により、粒子表面の銀は酸化第1銀、酸化第2銀、などに酸化される。酸化銀被覆銀粒子において、粒子表面の酸化銀層は、酸化第1銀や酸化第2銀などの酸化銀が混合したものであってもよい。
このような酸化銀被覆銀粒子は、還元反応により表層の酸化銀が銀となり、隣接する粒子同士が低温度で融着する。酸化銀被覆銀粒子は、還元反応条件;加熱温度、還元剤の有無、還元剤の還元力などに応じて組成、形状の異なったものを適宜選択することができる。酸化銀被覆銀粒子において、酸化銀の被膜の含有量は、該酸化銀被覆銀粒子の全重量に対し1〜50重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度である。酸化銀被覆銀粒子を含む被膜は、印刷の後に焼成することにより、速やかに還元され導電性の高い導電部を形成することができる。
また、価格が安く、低温焼成で導電性が発現する微細な導電性粒子として、表面が銀で被覆された銅粒子(銀被覆銅粒子)を用いることができる。導電性ペーストに含まれる銀被覆銅粒子の平均粒径は、1nm〜2μm程度が好適である。このような銀被覆銅粒子は、例えば、銅粒子自体に銀をメッキさせる方法や、別途準備した硝酸銀を銅粒子と混ぜ合わせて析出させる方法を用いて製造することができるが、特に制限はない。銀被覆銅粒子は、銅粒子の表面が安定な銀の被膜で覆われた形状を有している。銀被覆銅粒子において、銀の被膜の含有量は、該銀被覆銅粒子の全重量に対し1〜50重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度である。
(界面活性剤)
本発明の製造方法で使用する界面活性剤としては、通常使用される多くの種類の界面活性剤、例えば、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤の中から選択して用いることができる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、脂肪酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物の塩、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、アルケニルコハク酸塩、アルカンスルフォン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのリン酸エステルおよびその塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリールエーテルのリン酸エステルおよびその塩、等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド、等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、等が挙げられる。
(分散用溶剤)
導電性粒子の分散に用いる分散用溶剤(分散媒)は、該溶剤への界面活性剤の溶解性を考慮して選択されるが、具体例としては、水;エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコール;エチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテルなどのアルキルアルコールのエチレンオキシド付加物やプロピレングリコールプロピルエーテルなどのアルキルアルコールのプロピレンオキシド付加物などが挙げられる。これら溶剤はここに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際しては単独、或いは2種類以上混合して用いることができる。
本発明で用いる導電性ペーストの製造方法においては、分散工程の後に行う乾燥法として真空凍結乾燥を使用するため、上記分散用溶剤のなかから凍結し易い溶剤を選択して使用することが好ましく、具体的には、凝固点が−40℃以上である溶剤が好ましい。
(分散工程)
本発明の導電性ペーストの製造方法中、分散工程においては、導電性粒子と界面活性剤とを分散用溶剤(分散媒)中に添加し、攪拌機または分散機にかけて、導電性粒子を微細粉へと解砕するととともに、界面活性剤との混合を行う。
このように、例えば銀粒子と、分散用溶剤と、界面活性剤とを所望の割合で混合して、分散機等により分散させると、銀粒子が分散した分散液を得ることができる。このような分散液中の固形分濃度の範囲は、0.5〜80%が好ましく、特に、1〜50%が好ましい。
使用可能な攪拌機または分散機としては、後述の公知の攪拌機または分散機の中から適宜選択して使用することができる。
(乾燥工程)
上述の分散工程によって、導電性粒子が界面活性剤とともに分散用溶剤中に分散した分散液を得た後、該分散液から真空凍結乾燥法により分散用溶媒の除去を行う。
本発明の乾燥工程において使用する真空凍結乾燥法では、基本的に低温状態で凍結した分散液から、分散用溶剤のみが昇華除去される。すなわち、分散用溶剤に溶出して界面活性剤が失われることがないため、分散液中に含有される界面活性剤のほとんど全てが処理後の導電性粒子とともに残留する。
真空凍結乾燥法を行う前、分散用溶剤中に導電性粒子が分散され、かつ界面活性剤が溶解した分散液においては、分散液中で界面活性剤は導電性粒子の表面付近に局在しているが、必ずしも導電性粒子に吸着されているとは限らない。
ここで真空凍結乾燥法により分散用溶剤を昇華除去すると、界面活性剤が導電性粒子の表面に一様に吸着した状態で取り出せる可能性が高い。しかも、真空凍結乾燥法以外の通常の方法によって分散用溶剤を除去するときには、導電性粒子同士が凝集するおそれがあるが、真空凍結乾燥法によれば導電性粒子同士の凝集を効果的に抑制することができ、極めて効率的な処理方法といえる。
このように分散液中に添加された界面活性剤が全て導電性粒子の表面に吸着されるので、界面活性剤で表面処理(被覆)された導電性粒子が収率良く得られるため、界面活性剤の効果と使用量の関係を把握し易く、使用量に対する最適化が行いやすい。
界面活性剤の分子は、親水基側の末端で導電性粒子の表面に吸着するため、疎水基側の末端が導電性粒子に対して外側を向く。これにより、バインダーとの親和性が向上し、表面処理された導電性粒子の分散性が改善される。また、導電性粒子同士の凝集が抑制され、導電性粒子が1次粒子に分散された状態を持続することができる。
凍結真空乾燥は、例えば、銀粒子、水、及び界面活性剤を含む分散液の場合は、大気圧で0℃以下に予備凍結し、理論上は0℃における水の蒸気圧4.5mmHg(=600Pa)を越えないよう真空度をコントロールすれば良い。乾燥速度、コントロールのやり易さを加味すれば1mmHg(=133.32Pa)以下にして、その蒸気圧での融点(凝固点)まで、温度を上げることが好ましい。
このように真空凍結乾燥による乾燥方法では真空中で分散用溶剤を昇華蒸発させ、乾燥するため、乾燥による収縮がわずかであり、界面活性剤で表面処理された導電性粒子の組織や構造が破壊しにくい。また、熱風乾燥のように高温で試料内での例えば水などの液体成分の移動による乾燥ではなく、固体の凍った状態で低温乾燥するため、液体成分の移動を伴う乾燥のような部分的成分濃縮、部分的成分変化、変形がほとんど無く、優れている。
通常、比重の大きい銀のような金属の粒子は、通常の処理方法では、沈降し易く、分散機内で濃度分布が発生し易いため、一様な処理を行いにくいが、本発明の方法を用いて、界面活性剤を含有する溶剤中に分散後、真空凍結乾燥を行うことにより、より一様な処理条件で導電性粒子の表面を処理することができる。
(ペースト化工程)
前記分散工程と乾燥工程により得られる、導電性粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末を用いて導電性ペーストを製造するためには、前記表面処理済みの導電性粒子と、バインダー及び溶剤とを混合して、適当な分散機を用いて混練する。
本発明のペースト化工程では、導電性ペーストを使用する際に、界面活性剤で表面処理済みの導電性粒子と溶剤及びバインダーとを加えて攪拌等の簡単な分散処理をするだけで、導電性ペーストが得られる。すなわち、印刷直前に溶剤とバインダーを添加して簡単な撹拌操作を行うことで、良好な導電性ペーストが得られるため、印刷装置に付随するペースト調整用設備は簡単なものでよい。また、分散をより確実に行うために以下の分散手段を用いて分散処理を行っても良い。
使用しうる分散手段としては、例えば、二本ロール、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグラインダー、セグバリアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ニーダー、ホモジナイザー、超音波分散機等が挙げられる。
導電性ペーストに含まれるバインダーとしては、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アセタール樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、酢酸ビニルエマルジョン、ポリウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、ニトロセルロース樹脂、天然樹脂が挙げられる。特に、透明多孔質層と密着性がよく、透明多孔質層を侵さないものであれば良く、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂及びそれらの共重合樹脂等が例示される。これらのうち、一種又は二種以上の混合物として用いることもできる。
バインダーの使用量は、酸化銀被覆銀粒子等の導電性粒子100重量部に対して1〜20重量部程度、好ましくは3〜10重量部程度であればよい。
本発明では、導電性粒子の表面に界面活性剤を吸着させた粉末を用いているため、未処理の金属粒子を分散させるときに比べてバインダー樹脂の添加量を少量に抑えることができ、粒子表面の樹脂被覆量を増加させないため、導電性ペーストを形成したときの導電性を低下させることがない。
また、導電性ペーストに含まれる溶媒(ペースト化用溶媒)としては、界面活性剤で処理された導電性粒子及びバインダーと反応を起こさず、これらを良好に分散するものであれば特に限定されるものではない。
例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールノルマルブチルエーテル等のグリコールのエーテル類;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(酢酸カルビトール)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールのエーテルエステル類、テルピネオールなどの有機溶剤が使用される。
ペースト化用溶媒の使用量は、酸化銀被覆銀粒子等の導電性粒子100重量部に対して1〜30重量部程度、好ましくは3〜20重量部程度であればよい。
導電性ペーストには、必要に応じて、分散剤を添加して酸化銀被覆銀粒子等の導電性粒子を良好に分散させて、二次凝集を防止することもできる。この分散剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース等の繊維素系高分子、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子などが用いられるが特に限定されない。分散剤を使用する場合は、その使用量は、導電性粒子100重量部に対して0.1〜10重量部程度であればよい。
また、導電性ペーストには、必要に応じて、可塑剤を添加しても良い。この可塑剤としては、ジ−n−オクチルフタレート(DOP)、ジ−n−ブチルフタレート(DBP)等のフタル酸エステル類、アジピン酸エステル類、リン酸エステル類、トリメリット酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ類及びポリエステル類等が用いられるが、用いるバインダーに合わせて最適なものを選択すればよく特に限定されない。可塑剤を使用する場合は、その使用量は、バインダー100重量部に対して0.1〜10重量部程度であればよい。
また、導電性ペーストは、用いる印刷法に適した粘度及びチキソトロピー性に調製されて、印刷に供される。粘度及びチキソトロピー性の調製は、酸化銀被覆銀粒子の粒径、バインダーの種類、溶媒の種類等に応じて適宜選択することができる。
例えば、導電性ペーストの粘度は、通常、10〜10000dPa・s程度であれば良く、チキソトロピーインデックスは0.1〜0.9程度の範囲で適宜選択すればよい。
(タッチパネル用導電性フィルム)
本発明のタッチパネル用導電性フィルムの導電部は、上記の導電性ペーストを、透明性樹脂基材の透明多孔質層面上に印刷した後、加熱処理をして焼成、硬化させることで形成される。
本発明では導電性ペーストの印刷に、公知のグラビア印刷、スクリーン印刷、オフセットグラビア印刷、凸版反転印刷法等を用いることができる。
凸版反転印刷法とは、インキを剥離する性質を有するブランケットの表面にインキを塗布し、次いで凹凸を有する版にてインキ塗膜を取捨選択して所定の画像(パターン)としたのち、この画像を被印刷基材に転写する印刷法である。
導電性ペーストを印刷する幾何学パターンは特に限定されないが、ITO膜に匹敵する表面抵抗300〜500Ω/□程度またはそれ以上の導電性が得られるような線幅及び厚みを有する幾何学パターンが選択される。
(印刷工程)
印刷工程では、幾何学パターンの精度は版の形成精度並びに導電性ペースト中の粒子径に依存するが、本発明で用いる導電性ペーストでは、導電性粒子が1次粒子にまで微分散されているので、高精細の幾何学パターンを容易に形成することができる。
導電性ペーストの基材への印刷は、酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分として含有する透明多孔質層を備えた透明性樹脂基材の該透明多孔質層面に対して行われる。
(加熱処理工程)
続いて、導電性ペーストが印刷されたフィルムを、130〜200℃程度(特に、160〜180℃程度)の低温で加熱処理(焼成)して、透明多孔質層に幾何学パターンの導電部を形成する。
上述したように、本発明の導電性ペーストを用いることにより、比較的低温の加熱条件でも容易に導電性粒子の融着が起こり、幾何学パターンの導電部を形成することができる。
加熱処理では、例えば、外部加熱方式(蒸気又は電気加熱熱風、赤外線ヒーター、ヒートロール等)、内部加熱方式(誘導加熱、高周波加熱、抵抗加熱等)等が採用される。加熱時間は、通常、5分〜120分程度、好ましくは10分〜40分程度である。
なお、前記加熱処理(焼成)を多段階で行っても良い。例えば、第一段階として50〜60℃で10〜20分程度加熱処理した後、引き続き、第二段階として160〜180℃で10分〜40分程度加熱処理することも可能である。多段階にすることで、先に溶媒を揮発させることで、さらに滲みを抑制することができる。
導電性粒子として酸化銀被覆銀粒子を用いた導電性ペーストの場合には、焼結時の熱処理によってペーストの硬化とともに粒子表面の酸化銀が銀へと還元する。この還元反応に伴って放出された酸素は、周囲の界面活性剤やバインダー等の有機物を酸化させ、粒子の周囲に局所的な発熱を得ることができる。
この結果、酸化銀被覆銀粒子を用いた導電性ペーストは、純銀粒子を用いた場合に比べて、より低温(例えば200℃以下)の熱処理で融着させることができる。したがって、酸化銀被覆銀粒子を用いた導電性ペーストは、塗布もしくは印刷時の基体の材料の耐熱性に対する要求を低くすることができるので、樹脂基材に対して印刷する場合に特に好適である。
このように、上記の導電性ペーストを用いると、低温且つ短時間で導電部を形成することができるため、熱による透明性樹脂基材への悪影響を回避できる。即ち、熱により透明性樹脂基材からのオリゴマー析出によって該基材が白化したり、熱により基材が黄変したりすることを抑制できる。
また、透明性樹脂基材の透明多孔質層の少なくとも反対面にハードコート層を有する場合、焼成時に基材樹脂の白化や黄変がさらに抑制される。
以上のようにして、本発明のタッチパネル用導電性フィルムが製造される。本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、高い開口率を有し、例えば75%以上、特に80〜95%程度となる。そのため、高い透視性が達成される。
さらに、透明多孔質層上に形成された導電性パターンは、実質的にその大部分が導電性粒子からなり、かつ、この導電性粒子が直接融着し結合した導体の塊となる。このため、本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、より低く且つ安定な抵抗値を有している。
また、本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、透明多孔質層上に形成された導電部上に、保護フィルムが積層されていてもよい。その保護フィルムとしては、一般的に用いられる公知の樹脂が用いられる。それらの樹脂をドライラミネート、ウェットラミネート等の公知の方法により積層する。
本発明のタッチパネル用導電性フィルムは、さらに機能性フィルム等が積層されていてもよい。機能性フィルムとしては、フィルムの表面の光反射を防止する反射防止層が設けられた反射防止フィルム、着色や添加剤によって着色された着色フィルム、近赤外線を吸収又は反射する近赤外線遮蔽フィルム、指紋など汚染物質が表面に付着することを防止する防汚性フィルムなどが挙げられる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。また、特に断りのない場合、「%」および「部」は質量基準によるものとする。
(実験1:銀被覆銅粒子の凍結乾燥による表面処理)
平均粒子径1.1μmの銀被覆銅粒子Ag/1100Y(三井金属鉱業(株)製)を50g、アルキルアミン塩の陽イオン性界面活性剤としてココナットアミンアセテートの10質量%水溶液を4g、アルキルアミンの界面活性剤としてポリオキシエチレンココナットアルキルアミンエーテルの10質量%水溶液を0.4g、溶媒である水50g、及び2mm径のジルコニアビーズ400gを250ccのポリ瓶に入れて混合し、回転機(ボールミル)を用いて3時間練肉して、銀被覆銅粒子の分散液(a1)を得た。
この銀被覆銅粒子の分散液(a1)を底面の寸法200mmL×150mmWの平型トレイに100g移し、予備凍結乾燥した後、凍結真空乾燥を行った。凍結真空乾燥機は日本真空(株)製の「DFM−05AS」を用いた。予備凍結した銀被覆銅粒子の分散液(a1)を、あらかじめ約−40℃に冷却した棚にのせて、真空度7〜10Paで20時間の凍結真空乾燥後、嵩高のスポンジ状乾燥物として銀被覆銅粒子の表面処理物(b1)50gを得た。
(実施例1;銀被覆銅粒子ペーストの製造及び長方形の印刷パターンの形成)
次に、実験1で作成した銀被覆銅粒子の表面処理物(b1)50g、バインダー樹脂(ポリオール成分として「バーノックDE−140−70」(大日本インキ化学工業(株)製)および「バーノック16−411」(大日本インキ化学工業(株)製)、イソシアヌレートポリマー成分として「バーノックDB−980K」(大日本インキ化学工業(株)製)の混合物の溶剤成分を酢酸エチルカルビトールに置換したもの)11.8g(固形分7.18g)、および酢酸エチルカルビトール1.04gを100ccのポリ瓶に入れて混合し、振とう機(ペイントコンディショナー)を用いて0.5時間混合攪拌して、銀被覆銅粒子ペーストB−1を得た。
この銀被覆銅粒子ペーストB−1を用いたスクリーン印刷により、透明多孔質層を有する透明性樹脂基材として準備したPETフィルム上に50mm×80mmの長方形の印刷パターンを形成した。長方形の印刷パターンの塗膜の平均厚さは12μmであった。
ここで用いた透明多孔質層を有する透明性樹脂基材であるPETフィルムは、自社製の両面ハードコートPETフィルムを透明樹脂基材とし、どちらか片面のハードコート上に、シリカ微粒子が分散したゾル液(オルガノシロキサン系のゾル溶液中に、シリカ系フィラー(φ10〜100nm)を添加したもの)を塗工し、硬化後の膜厚が1.0μmになるように膜を形成した。これを120℃で1分間乾燥後、60℃で3日間放置して、オルガノシロキサン系ゾルゲル膜中にシリカ系フィラーを含有する透明多孔質層を形成した。
前記長方形の印刷パターンを150℃で30分間乾燥した。乾燥後、体積抵抗率を測定したところ、2.0×10−3Ω・cmを示した。
(実施例2:4線式タッチパネルの作成)
前記の透明多孔質層を有する透明性樹脂基材として準備したPETフィルム(厚み105μm)の上に、線幅20μm、ピッチ300μmのパターンで、実験1で作成した銀被覆銅粒子ペーストB−1を用いてスクリーン印刷し、表面抵抗500Ωの透明導電性のフィルムを得た。
これを用いて図1に示す構成の擬似タッチパネルを作成して動作確認をしたところ、良好な動作を示し実使用可能であることが判明した。図1に示すタッチパネルは、基材フィルム1の上にメッシュ電極2を形成してなる透明導電性フィルム3をタッチ面とし、ガラス5上にITO電極4を有する透明電極ガラス基板6と向かい合わせ、スペーサ7を介して貼り合わせたものである。
作成した4線式タッチパネルは以下の仕様であった。
・タッチ有効エリア 70×55mm。
・X端子間抵抗値:550Ω。
・Y端子間抵抗値:112Ω。
本発明の透明導電性フィルムは、液晶などの表示装置に装着される抵抗膜式のタッチパネルに利用することができる。本発明のタッチパネルは、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、カーナビゲーション、パーソナルコンピュータなどの電気機器、電子機器などに利用することができる。
本発明の実施例に係るタッチパネルの概略図である。
符号の説明
1…基材フィルム、2…メッシュ電極(Y軸検出側の電極)、3…透明導電性フィルム、4…ITO電極(X軸検出側の電極)、5…ガラス、6…透明電極ガラス基板、7…スペーサ。

Claims (12)

  1. 酸化物セラミックス、非酸化物セラミックス及び金属からなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分として含有する透明多孔質層を備えた透明性樹脂基材の該透明多孔質層面に、体積平均粒子径が1nm〜2μmである導電性粒子の表面に界面活性剤が吸着された粉末を含む導電性ペーストを用いて幾何学パターンを形成する印刷工程と、
    該透明性樹脂基材上に形成された導電性ペーストを加熱処理して該透明多孔質層面に幾何学パターンの導電部を形成する工程と
    を備えることを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
  2. 前記導電性ペーストを製造する方法が、導電性粒子を界面活性剤存在下に分散用溶剤中に分散させる分散工程、前記分散液を真空凍結乾燥させる乾燥工程、前記乾燥工程の生成物をバインダー及び溶媒と混合して導電性ペーストを作製するペースト化工程を有する請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  3. 前記導電性粒子は、表面が酸化銀で被覆された銀粒子若しくは表面が銀で被覆された銅粒子である請求項1に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  4. 前記透明性樹脂基材が、前記透明多孔質層の少なくとも反対面にハードコート層を有している請求項1〜3のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  5. 前記透明多孔質層の厚みが0.05〜20μm程度である請求項1〜4のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  6. 前記透明多孔質層が、シリカ、チタニア及びアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする微粒子の集合体からなり、該微粒子間に細孔を有している請求項1〜5のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  7. 前記微粒子の平均粒子径が10〜100nm程度であり、前記細孔径が10〜100nm程度である請求項6に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  8. 前記透明多孔質層が、グラビアコーティング、オフセットコーティング、コンマコーティング、ダイコーティング、スリットコーティング、スプレーコーティング、メッキ法、ゾル−ゲル法、LB膜法、CVD、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティングからなる群から選ばれる1種により形成されたものである請求項1〜7のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  9. 前記加熱処理の温度が130〜200℃程度である請求項1〜8のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  10. 前記透明性樹脂基材の樹脂が、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、シリコーン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリアリレート樹脂及びポリエーテルスルホン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜9のいずれかに記載の透明導電性フィルムの製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法により製造された透明導電性フィルム。
  12. 請求項11に記載の透明導電性フィルムを有するタッチパネル。
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