JP2009175667A - 駆動力伝達装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】側板110a,110bに対して大径ボス部133bと小径ボス部133cとで回転自在に支持された感光体ギヤ133の線膨張係数がスリーブ軸受部材134bの線膨張係数よりも大きい材料で成形され、基準温度におけるスリーブ軸受部材の内半径R1と感光体ギヤにおける回転軸部の外半径r1との差Δx1が、下記の式(1)を満たすように構成した。
Δx1 > r1×Δt×a−R1×Δt×b ・・・(1)
【選択図】図11
Description
また、結合部材と被結合部との嵌め合い隙間の影響については、形状誤差を少なく抑えて成形でき、かつ、着脱が容易なスプライン係合を採用することで、抑制できる。なお、ここでいうスプライン係合とは、回転体の回転軸及び駆動力伝達部材のボス部のいずれか一方をスプライン軸とし、これを他方のスプライン穴に挿入することで、スプライン軸上の外歯とスプライン穴の内歯とが噛み合って係合するものである。
また、歯車や結合部材の回転軸への取り付け偏心誤差の影響については、歯車や結合部材を回転軸へガタつきなく取り付けることにより抑制することができる。
ところが、このような駆動力伝達装置では、次のような新たな問題が生じることが判明した。
また、大径部側の支持箇所においては、駆動力伝達部材の回転軸部の外周面とスリーブ軸受部材の内周面との間の摩擦熱で駆動力伝達部材が溶けて駆動力伝達部材の回転軸部とスリーブ軸受部材とが溶着してしまう事態も起こった。この場合、スリーブ軸受部材が支持部材に対して回転規制されていると(スリーブ軸受部材が熱膨張してスリーブ軸受部材と支持部材との間の摩擦力が増大し、これらが相対的に回転できない状態も含む。)、駆動力伝達部材が回転できなくなり、モータが過負荷で停止してしまう。
また、以上の問題は、駆動力伝達部材とスリーブ軸受部材との間での問題であるが、スリーブ軸受部材と支持部材との間でも同様の問題が生じる。すなわち、スリーブ軸受部材が、支持部材の線膨張係数よりも線膨張係数が大きい材料で成形されていると、スリーブ軸受部材の熱膨張により、これらの間の摩擦負荷が増大し、モータが過負荷で停止してしまう事態が起こり得る。また、スリーブ軸受部材が駆動力伝達部材に対して回転規制されていると(駆動力伝達部材が熱膨張して駆動力伝達部材とスリーブ軸受部材とが相対的に回転できない状態も含む。)、駆動力伝達部材が回転できなくなり、モータが過負荷で停止するおそれもある。
Δx1>r1×Δt×a−R1×Δt×b ・・・(1)
ただし、「Δt」は上記基準温度に対する駆動力伝達装置の温度の最大変化量であり、「a」はスリーブ軸受部材の線膨張係数であり、「b」は駆動力伝達部材の線膨張係数である。
また、請求項2の発明は、請求項1の駆動力伝達装置において、上記回転軸部における大径部側の端部に形成され、該回転軸部の同軸上に配置される係合対象と係合する部分は、スプライン軸をスプライン穴に挿入することでスプライン軸上の外歯とスプライン穴の内歯とが噛み合ってスプライン係合する構成であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の駆動力伝達装置において、上記2つの支持箇所をそれぞれ支持する各支持部材は、一体成形されていない別部材であり、上記差Δx1が下記の式(2)を満たすように構成したことを特徴とするものである。
Δx1>r1×Δt×a−R1×Δt×b+y×(c/d) ・・・(2)
ただし、「y」は上記2つの支持箇所間における偏心量であり、「c」は上記スプライン係合する部分と該部分に近い側の支持箇所との距離であり、「d」は上記スプライン係合する部分と該部分から遠い側の支持箇所との距離である。
また、請求項4の発明は、一端が大径部で他端が小径部で形成された回転軸部と、駆動源に接続された駆動部と係合して回転駆動力の入力を受ける駆動入力部と、駆動対象部材と係合して該駆動入力部に入力された回転駆動力を該駆動対象部材へ出力する駆動出力部とが一体成形され、該駆動入力部及び該駆動出力部の一方が、上記回転軸部における大径部側の端部に形成され、該回転軸部の同軸上に配置される係合対象と係合するものであり、他方が該回転軸部の外周部に形成されるものである駆動力伝達部材と、該駆動力伝達部材の回転軸部を上記大径部の支持箇所及び上記小径部の支持箇所で回転自在に支持する支持部材と、該駆動力伝達部材の回転軸部における大径部の支持箇所と該支持部材との間に取り付けられるスリーブ軸受部材とを備えた駆動力伝達装置において、上記駆動力伝達部材は、線膨張係数が、上記大径部の支持箇所を支持する支持部材の線膨張係数よりも大きい材料で成形されたものであり、基準温度におけるスリーブ軸受部材が取り付けられる支持部材部分の内半径R2と上記駆動力伝達部材における回転軸部の外半径r2との差Δx2が、下記の式(3)を満たすように構成したことを特徴とするものである。
Δx2>r2×Δt×e−R2×Δt×b ・・・(3)
ただし、「Δt」は上記基準温度に対する駆動力伝達装置の温度の最大変化量であり、「e」は大径部の支持箇所を支持する支持部材の線膨張係数であり、「b」は駆動力伝達部材の線膨張係数である。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動力伝達装置において、上記Δtは、上記駆動力伝達装置の最大温度が50℃である場合のものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、駆動源からの回転駆動力を駆動力伝達装置を用いて像担持体に伝達して該像担持体を表面移動させ、該像担持体の表面に画像を形成して該画像を最終的に記録材上に転写することにより、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記駆動力伝達装置として、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駆動力伝達装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項6の画像形成装置において、上記像担持体を複数設け、像担持体表面に平行な方向であって像担持体表面移動方向に対して直交する方向が互いに一致するように各像担持体を配置し、各像担持体の表面に形成される画像を重ね合わせた最終画像を記録材上に転写することにより、該記録材上に画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項7の画像形成装置において、上記駆動力伝達装置として、請求項3の駆動力伝達装置を用い、各像担持体に対応する各駆動力伝達部材を支持する支持部材が、各駆動力伝達部材間で同一のものであり、上記「y」は、各駆動力伝達部材についての上記2つの支持箇所間における偏心量のうち最大の偏心量であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記像担持体は、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ内に位置決めされていることを特徴とするものである。
ここで、駆動力伝達装置の温度が比較的低温である状況下においては、駆動力伝達部材の回転軸部の大径部とこれに取り付けられるスリーブ軸受部材との隙間が比較的広くなるので、ガタつきが大きくなるおそれがある。しかし、本発明では、回転軸部の大径部側の端部には、この回転軸部の同軸上に配置される係合対象と係合する駆動入力部又は駆動出力部が形成される。そのため、係合対象を別途ガタつき無く支持しておくことで、この係合対象と係合した状態では回転軸部の大径部側の端部のガタつきを抑えることができる。また、回転軸部の小径部は、小径なので、熱膨張による径変化が少なく、従来同様、ガタつき無く軸受を介して支持部材で支持しても駆動力伝達部材の回転負荷が増大するおそれが少ない。よって、本発明によれば、回転軸部の大径部の端部に形成される駆動入力部又は駆動出力部が係合対象(駆動部又は駆動対象部材)と係合した状態では、駆動力伝達部材を安定して位置決めでき、駆動力伝達部材をガタつき無く支持することができる。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。
同図のプリンタは、トナー像形成手段であるプロセスユニットとして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、Y、C、M、Kと記す。)用の4つのプロセスユニット1Y,1C,1M,1Kを備えている。これらは、画像を形成する画像形成物質として、互いに異なる色のトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっている。Yトナー像を生成するためのプロセスユニット1Yを例にすると、これは図2に示すように、感光体ユニット2Yと現像ユニット7Yとを有している。これら感光体ユニット2Y及び現像ユニット7Yは、図3に示すようにプロセスユニット1Yとして一体的にプリンタ本体に対して着脱される。ただし、プリンタ本体から取り外した状態では、図4に示すように現像ユニット7Yを図示しない感光体ユニットに対して着脱することができる。なお、感光体ユニット2Y及び現像ユニット7Yを互いに着脱できないような一体構成としてもよい。
図6は、この本体側駆動伝達部を上方から示す平面図である。
プリンタの筺体内には、本体フレームを構成する支持部材としての第1側板が設けられており、これには4つのプロセス駆動モータ120Y,120C,120M,120Kが固定されている。駆動源としてのプロセス駆動モータ120Y,120C,120M,120Kの回転軸には、原動ギヤ121Y,121C,121M,121Kがその回転軸と同一軸線上で回転するように接続されている。プロセス駆動モータ120Y,120C,120M,120Kは、DCブラシレスモータの一種であるDCサーボモータや、ステッピングモータなどからなる。
なお、感光体ギヤ133Y,133C,133M,133Kの詳細な構成については後述する。
現像ユニット7Yのケーシング内の現像スリーブ15Yは、その軸部材をケーシング側面に貫通させて外部に突出させている。このように突出した軸部材箇所には、スリーブ上流ギヤ131Yが固定されている。また、ケーシング側面には固定軸132Yが突設させられており、これに対して第3中継ギヤ130Yが摺動回転可能に係合しながら、スリーブ上流ギヤ131Yに噛み合っている。
また、感光体3Yの回転軸(駆動対象部材)も、その一端部をケーシング側面に貫通させて外部に突出させている。感光体3Yの回転軸は、プロセスユニット1Yのケーシングに対して回転自在に支持されているため、感光体3Yはプロセスユニット1Yに対して位置決めされている。プロセスユニット1Yのケーシング側面から突出した感光体3Yの回転軸部分は、本体側駆動伝達部の感光体ギヤ133Yに設けられたスプライン穴に入り込んでスプライン係合するスプライン軸135Yで構成されている。
また、Y用のプロセスユニット1Yがプリンタ本体にセットされて位置決めされた状態では、感光体3Yの回転軸のスプライン軸135Yに対し、本体側駆動伝達部の感光体ギヤ133Yに設けられたスプライン穴が噛み合う。
なお、Y用のプロセスユニット1Yについてだけ、図を示して説明したが、他色用のプロセスユニットにおいても、同様にして現像スリーブに回転駆動力が伝達される。
図9は、感光体ギヤ133Yの拡大斜視図である。
図10は、感光体ギヤ133Yの正面図である。
図11は、感光体ギヤ133Y及びその周囲構成を、感光体ギヤ133Yの回転軸方向に沿って切断したときの断面図である。
なお、以下の説明では、色分け符号Yの記載を省略する。
ところが、感光体ギヤ133を構成する樹脂は、スリーブ軸受部材134bを構成する金属に比べて線膨張係数が大きい。そのため、使用環境の温度変化や装置内部におけるモータや定着装置等の熱源からの熱による影響で感光体ギヤ133が熱膨張すると、感光体ギヤ133の大径ボス部133bとスリーブ軸受部材134bの内周面との隙間が小さくなり、これらの間の摩擦負荷が増大して感光体ギヤ133の回転負荷が増大し、プロセス駆動モータ120が過負荷で停止してしまう事態が起こり得る。
以下、本発明者らが行った各種実験例について説明する。
本実験例では、感光体ギヤ133の回転軸部133b,133cとスリーブ軸受部材134a,134bとの接触(摩擦)がプロセス駆動モータ120に与える影響(回転負荷)を検討したものである。
本実験例において、定電圧で駆動するDCサーボモータからなるプロセス駆動モータ120の駆動電流量にモータ駆動時間を乗じたプロセス駆動モータ120の仕事量を、プロセス駆動モータ120の回転負荷の評価に用いた。ここで、感光体ギヤ133の回転軸部133b,133cとスリーブ軸受部材134a,134bとの接触(摩擦)がプロセス駆動モータ120の回転負荷に与える影響が無い理想状態を、図12に示すものとする。この理想状態におけるグラフの傾き(モータ仕事量/モータ駆動時間)は、0.04[W/sec]である。この理想状態のグラフ傾きよりも大きい状態においては、感光体ギヤ133の回転軸部133b,133cとスリーブ軸受部材134a,134bとの接触(摩擦)がプロセス駆動モータ120に回転負荷を生じさせているものと言える。
なお、図13(a)は、感光体ギヤ133の大径ボス部133bの外半径とスリーブ軸受部材134bの内半径との差(以下「ギャップ」という。)Δx1を、0.03[mm]とした場合の実験結果を示したものであり、図13(b)は、上記ギャップΔx1を0.1[mm]とした場合の実験結果を示したものである。
一方、図13(b)に示すグラフを見ると、ギャップΔx1を0.1[mm]と比較的広く設定した場合には、同軸度が0.4[mm]と最も悪い条件において、僅かにグラフの傾きが理想状態の傾きよりも大きくなっており、プロセス駆動モータ120に回転負荷を生じさせているが、同軸度が0[mm]、0.2[mm]の場合には、グラフの傾きが理想状態の傾きとほぼ一致しており、プロセス駆動モータ120に回転負荷をほとんど生じさせていない。
以上の実験により、ギャップΔx1を広く設定することで、プロセス駆動モータ120に与える回転負荷を軽減することができることが分かる。
なお、図14(a)は、上記ギャップΔx1を0.03[mm]とした場合の実験結果を示したものであり、図14(b)は、上記ギャップΔx1を0.1[mm]とした場合の実験結果を示したものである。
一方、図14(b)に示すグラフを見ると、ギャップΔx1を0.1[mm]と比較的広く設定した場合には、周囲温度が25℃である場合と50℃である場合のいずれの場合も、グラフの傾きが理想状態の傾きとほぼ一致しており、プロセス駆動モータ120に回転負荷をほとんど生じさせていない。
なお、図15(a)は、上記ギャップΔx1を0.03[mm]とした場合の実験結果を示したものであり、図15(b)は、上記ギャップΔx1を0.1[mm]とした場合の実験結果を示したものである。
一方、図15(b)に示すグラフを見ると、ギャップΔx1を0.1[mm]と比較的広く設定した場合には、同軸度が0[mm]の条件では、グラフの傾きが理想状態の傾きとほぼ一致しており、プロセス駆動モータ120に回転負荷をほとんど生じさせていない。同軸度が0.2[mm]、0.4[mm]の条件においても、グラフの傾きが理想状態の傾きよりも大きく、プロセス駆動モータ120に回転負荷を生じさせているが、プロセス駆動モータ120が停止するほどの回転負荷は生じさせていない。
なお、感光体ギヤ133は、その線膨張係数bがスリーブ軸受部材134bの線膨張係数aよりも大きい材料で成形されたものであるため、上記ギャップΔx1が下記の式(1)を満たすように構成することで、周囲温度が50℃まで上昇した場合でも、熱膨張した感光体ギヤ133の大径ボス部133bとこれに取り付けられるスリーブ軸受部材134bとの隙間を確保できる。したがって、周囲温度が50℃まで上昇した場合でも、プロセス駆動モータ120が停止するほどの回転負荷を生じさせることはない。
Δx1 > r1×Δt×a−R1×Δt×b ・・・(1)
各側板110a,110b間の同軸度を「y」とし、感光体ギヤ133のスプライン穴133dのスプライン軸135との係合部分とスリーブ軸受部材134bによる軸受部分との距離を「c」とし、感光体ギヤ133のスプライン穴133dのスプライン軸135との係合部分とスリーブ軸受部材134aによる軸受部分との距離を「d」としたとき、スリーブ軸受部材134bに軸受けされる大径ボス部133bの被軸受部分が、側板110a,110b間の同軸度が0[mm]の場合から変位する量は、およそy×(c/d)から求めることができる。
よって、同軸度も考慮してギャップΔx1を設定する場合には、ギャップΔx1が下記の式(2)を満たすように構成する。
Δx1 > r1×Δt×a−R1×Δt×b+y×(c/d) ・・・(2)
また、本実施形態では、回転軸部における大径ボス部133b側の端部に形成され、その回転軸部の同軸上に配置される感光体3の回転軸のスプライン軸135と係合する部分は、そのスプライン軸135をスプライン穴133dに挿入することでスプライン軸135上の外歯とスプライン穴133dの内歯とが噛み合ってスプライン係合する構成である。これにより、感光体ギヤ133の大径ボス部133bとスリーブ軸受部材134bとの間に上述のような隙間が存在しても、位置決めされたスプライン軸135に感光体ギヤ133のスプライン穴133dが係合することにより、感光体ギヤ133をガタつきなく位置決めすることができる。
また、本実施形態では、感光体ギヤ133を支持する各側板110a,110bは、一体成形されていない別部材であるため、上記差Δx1が上記式(2)を満たすように構成するのが好ましい。これにより、各側板110a,110b間の同軸度が悪い場合でも、上述したように熱膨張による感光体ギヤ133の回転負荷の増大を安定して抑制できる。
また、本実施形態に係るプリンタにおいては、感光体を複数設け、感光体表面に平行な方向であって感光体表面移動方向に対して直交する方向(感光体回転軸方向)が互いに一致するように各感光体3Y,3C,3M,3Kを配置し、各感光体3Y,3C,3M,3Kの表面に形成される画像(トナー像)を重ね合わせた最終画像(4色トナー像)を記録紙P上に転写することにより、記録紙P上に画像を形成するものである。このようなタンデム型の画像形成装置においては、感光体3の回転速度変動が色ズレとなって画質に大きく影響するため、感光体ギヤ133の回転負荷を極力少なくして感光体3の回転速度変動の要因を排除することが望まれる。よって、このようなタンデム型の画像形成装置には上述した駆動力伝達装置を採用することが特に有効である。
ここで、本実施形態では、各感光体3Y,3C,3M,3Kに対応する各感光体ギヤ133Y,133C,133M,133Kを支持する側板110a,110bは、各感光体ギヤ133Y,133C,133M,133K間で同一のものである。この場合、上記差Δx1を上記式(2)に基づいて設定する際に用いる側板110a,110b間の偏心量yとしては、各感光体ギヤ133Y,133C,133M,133Kについての偏心量のうち最大の偏心量を用いる。これにより、製造コストを抑えるために各感光体ギヤ133Y,133C,133M,133Kについての各差Δx1を同一に設定しても、すべての感光体ギヤで回転負荷の増大を抑制できる。
また、本実施形態では、駆動力伝達装置による駆動力伝達対象である感光体3を、プリンタ本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ内に位置決めされているので、感光体ギヤ133のスプライン穴133dが位置決めされた感光体3の回転軸のスプライン軸135と係合することにより、感光体ギヤ133がガタつきなく位置決めされる。
Δx2 > r2×Δt×e−R2×Δt×b ・・・(3)
この場合も、通常想定される範囲内では、熱膨張による感光体ギヤ133の回転負荷の増大を抑制できる。
3Y,3C,3M,3K 感光体
110a,110b 側板
120Y,120C,120M,120K プロセス駆動モータ
121Y,121C,121M,121K 原動ギヤ
133Y,133C,133M,133K 感光体ギヤ
133a ギヤ部
133b 大径ボス部
133c 小径ボス部
133d スプライン穴
135Y,135C,135M,135K スプライン軸
Claims (9)
- 一端が大径部で他端が小径部で形成された回転軸部と、駆動源に接続された駆動部と係合して回転駆動力の入力を受ける駆動入力部と、駆動対象部材と係合して該駆動入力部に入力された回転駆動力を該駆動対象部材へ出力する駆動出力部とが一体成形され、該駆動入力部及び該駆動出力部の一方が、上記回転軸部における大径部側の端部に形成され、該回転軸部の同軸上に配置される係合対象と係合するものであり、他方が該回転軸部の外周部に形成されるものである駆動力伝達部材と、
該駆動力伝達部材の回転軸部を上記大径部の支持箇所及び上記小径部の支持箇所で回転自在に支持する支持部材と、
該駆動力伝達部材の回転軸部における大径部の支持箇所と該支持部材との間に取り付けられ、該支持部材に対する該駆動力伝達部材の回転方向への回転が規制されたスリーブ軸受部材とを備えた駆動力伝達装置において、
上記駆動力伝達部材は、線膨張係数が上記スリーブ軸受部材の線膨張係数よりも大きい材料で成形されたものであり、
基準温度における上記スリーブ軸受部材の内半径R1と上記駆動力伝達部材における回転軸部の外半径r1との差Δx1が、下記の式(1)を満たすように構成したことを特徴とする駆動力伝達装置。
Δx1 > r1×Δt×a−R1×Δt×b ・・・(1)
ただし、「Δt」は上記基準温度に対する駆動力伝達装置の温度の最大変化量であり、「a」はスリーブ軸受部材の線膨張係数であり、「b」は駆動力伝達部材の線膨張係数である。 - 請求項1の駆動力伝達装置において、
上記回転軸部における大径部側の端部に形成され、該回転軸部の同軸上に配置される係合対象と係合する部分は、スプライン軸をスプライン穴に挿入することでスプライン軸上の外歯とスプライン穴の内歯とが噛み合ってスプライン係合する構成であることを特徴とする駆動力伝達装置。 - 請求項2の駆動力伝達装置において、
上記2つの支持箇所をそれぞれ支持する各支持部材は、一体成形されていない別部材であり、
上記差Δx1が下記の式(2)を満たすように構成したことを特徴とする駆動力伝達装置。
Δx1 > r1×Δt×a−R1×Δt×b+y×(c/d) ・・・(2)
ただし、「y」は上記2つの支持箇所間における偏心量であり、「c」は上記スプライン係合する部分と該部分に近い側の支持箇所との距離であり、「d」は上記スプライン係合する部分と該部分から遠い側の支持箇所との距離である。 - 一端が大径部で他端が小径部で形成された回転軸部と、駆動源に接続された駆動部と係合して回転駆動力の入力を受ける駆動入力部と、駆動対象部材と係合して該駆動入力部に入力された回転駆動力を該駆動対象部材へ出力する駆動出力部とが一体成形され、該駆動入力部及び該駆動出力部の一方が、上記回転軸部における大径部側の端部に形成され、該回転軸部の同軸上に配置される係合対象と係合するものであり、他方が該回転軸部の外周部に形成されるものである駆動力伝達部材と、
該駆動力伝達部材の回転軸部を上記大径部の支持箇所及び上記小径部の支持箇所で回転自在に支持する支持部材とを備えた駆動力伝達装置において、
上記駆動力伝達部材は、線膨張係数が、上記大径部の支持箇所を支持する支持部材の線膨張係数よりも大きい材料で成形されたものであり、
基準温度における上記駆動力伝達部材の回転軸部が取り付けられる支持部材部分の内半径R2と該駆動力伝達部材における回転軸部の外半径r2との差Δx2が、下記の式(3)を満たすように構成したことを特徴とする駆動力伝達装置。
Δx2 > r2×Δt×e−R2×Δt×b ・・・(3)
ただし、「Δt」は上記基準温度に対する駆動力伝達装置の温度の最大変化量であり、「e」は大径部の支持箇所を支持する支持部材の線膨張係数であり、「b」は駆動力伝達部材の線膨張係数である。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動力伝達装置において、
上記Δtは、上記駆動力伝達装置の最大温度が50℃である場合のものであることを特徴とする駆動力伝達装置。 - 駆動源からの回転駆動力を駆動力伝達装置を用いて像担持体に伝達して該像担持体を表面移動させ、該像担持体の表面に画像を形成して該画像を最終的に記録材上に転写することにより、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
上記駆動力伝達装置として、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の駆動力伝達装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6の画像形成装置において、
上記像担持体を複数設け、像担持体表面に平行な方向であって像担持体表面移動方向に対して直交する方向が互いに一致するように各像担持体を配置し、各像担持体の表面に形成される画像を重ね合わせた最終画像を記録材上に転写することにより、該記録材上に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7の画像形成装置において、
上記駆動力伝達装置として、請求項3の駆動力伝達装置を用い、
各像担持体に対応する各駆動力伝達部材を支持する支持部材が、各駆動力伝達部材間で同一のものであり、
上記「y」は、各駆動力伝達部材についての上記2つの支持箇所間における偏心量のうち最大の偏心量であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記像担持体は、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジ内に位置決めされていることを特徴とする画像形成装置。
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