JP2007047720A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】色ムラや色ズレを効果的に抑制し、かつ、潜像担持体への駆動力伝達経路から独立させた駆動力伝達経路をもつプロセスカートリッジ内の回転駆動部材の回転ムラによる不具合を抑制する。
【解決手段】画像形成装置本体内の位置決め部材は、プロセスカートリッジの装着時に、カートリッジ内の潜像担持体10の回転軸が挿入される第1位置決め孔72と、現像剤担持体の駆動入力ギヤ51の回転軸が挿入される第2位置決め孔73とを有する。第1位置決め孔の形状寸法は、これに挿入される該潜像担持体の回転軸とほぼ一致する形状寸法とする。第2位置決め孔の形状寸法は、駆動入力ギヤの回転軸の形状寸法よりも大きな形状寸法であって、その回転軸と駆動出力ギヤ71の回転軸とを結ぶ方向Bについての寸法がその回転軸とほぼ同じ寸法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、詳しくは潜像担持体と、帯電装置、現像装置及びクリーニング装置のうちの少なくとも1つの装置とを一体支持したプロセスカートリッジが着脱自在に備えた画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置は、潜像担持体及び上記少なくとも1つの装置をカートリッジ化したことで、ユーザによる交換容易性や省スペース化に優れ、かつ、一般に潜像担持体及び上記少なくとも1つの装置の位置決め精度を高めることが容易であるという効果がある。この画像形成装置においては、プロセスカートリッジ内の感光体や上記少なくとも1つの装置が備える回転駆動部材を回転駆動させる駆動力が、画像形成装置本体(以下、「装置本体」という。)側に設けられた駆動源から供給される。そのため、プロセスカートリッジの着脱に応じて、装置本体側の駆動源に接続された駆動出力部材と、カートリッジ側の潜像担持体や上記回転駆動部材に接続された駆動入力部材とが着脱するように構成される。
従来の画像形成装置の中には、装置本体側の駆動出力部材を1つだけ設け、この駆動出力部材から伝達される駆動力をプロセスカートリッジ内の潜像担持体及び上記回転駆動部材に分配するものがあった。具体的には、プロセスカートリッジの装着時に、装置本体側の駆動出力部材とカートリッジ側の潜像担持体回転軸に固定された駆動入力部材とが互いに係合する構成とする。そして、プロセスカートリッジ内の上記回転駆動部材への駆動力については、この駆動入力部材を介して得るように構成する。しかし、この画像形成装置においては、潜像担持体回転軸に固定された駆動入力部材が上記回転駆動部材への駆動力伝達経路の上流側に位置しているため、その回転駆動部材の回転ムラが潜像担持体の回転に影響しやすい。そのため、回転駆動部材の回転ムラの影響で潜像担持体の回転ムラが増大しやすいという欠点がある。
最近の画像形成装置は、高画質の要求が非常に高く、そのため画像の色ムラを十分に低減することが要求される。特に、互いに異なる複数色の画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置においては、各画像ごとの色ムラはもとより、各画像を重ね合わせるときの重ねズレによって発生する色ズレも十分に低減することが要求される。このような色ムラや色ズレが主走査方向で発生する主な原因は、潜像担持体の回転ムラ、現像装置の回転駆動部材(現像剤担持体)の回転ムラである。したがって、上述した従来の画像形成装置のように潜像担持体の回転ムラが増大しやすい構成であると、現像剤担持体の回転ムラと相まって、色ムラや色ズレが大きくなり、高画質画像を得ることができなくなる。
このような色ムラや色ズレを改善し得るものとしては、特許文献1に記載の画像形成装置がある。この画像形成装置においては、プロセスカートリッジ内に感光体(潜像担持体)と現像装置とを備えており、そのプロセスカートリッジは感光体回転軸の軸方向に対して直交する方向に沿って装置本体に対し着脱される。この画像形成装置においては、カートリッジ側に設けられる、感光体回転軸に固定されたカートリッジドラム駆動力受け部材と、現像装置の現像剤担持体回転軸に固定されたカートリッジ現像駆動力受け部材とが、装置本体側に設けられる別個の駆動入力部材にそれぞれ係合する。すなわち、この画像形成装置では、感光体への駆動力伝達経路と現像剤担持体(回転駆動部材)への駆動力伝達経路とが互いに独立している。そのため、現像剤担持体の回転ムラが感光体の回転に影響することはなく、色ムラや色ズレを低減できる。
特開2001−272901号公報
ところが、上記特許文献1の画像形成装置は、プロセスカートリッジを感光体回転軸の軸方向に対して直交する方向に沿って装置本体に対して着脱される構成となっている。一般に、画像形成装置は、感光体回転軸の軸方向における一端側が装置正面(ユーザーに対向する側)となる。そのため、上記特許文献1の画像形成装置では、プロセスカートリッジを装置側面から着脱しなければならず、ユーザーにとって着脱作業が不便である。これに対し、プロセスカートリッジを感光体回転軸の軸方向に沿って装置本体に対して着脱される構成をもった画像形成装置であれば、プロセスカートリッジを装置正面から着脱可能となり、ユーザーにとって着脱作業の利便性がよい。
また、プロセスカートリッジを感光体回転軸の軸方向に沿って装置本体に対し着脱される構成をもった画像形成装置において、上記特許文献1に記載の画像形成装置のように潜像担持体への駆動力伝達経路と現像剤担持体への駆動力伝達経路とを互いに独立させる場合、装置本体に対するプロセスカートリッジの位置決めに高い精度が要求される。
詳しく説明すると、潜像担持体回転軸上の第1駆動入力部材と現像剤担持体回転軸上の第2駆動入力部材との軸間相対位置の位置決め精度は、これらを支持するカートリッジ側の支持部材により、ある程度高い精度を得ることができる。また、第1駆動入力部材に係合する装置本体側の第1駆動出力部材と、第2駆動入力部材に係合する装置本体側の第2駆動出力部材との軸間相対位置の位置決め精度は、これらを支持する装置本体側の支持部材により、ある程度高い精度を得ることができる。しかし、これらの軸間相対位置の位置決め精度を高めることができても、プロセスカートリッジを装置本体に装着した際に、第1駆動入力部材と第1駆動出力部材との間や、第2駆動入力部材と第2駆動出力部材との間の位置決め精度が悪いと、これらの間で係合誤差が生じ、潜像担持体や現像剤担持体の回転ムラが発生してしまう。よって、装置本体に対するプロセスカートリッジの位置決めには、高い精度が要求される。
ところが、第1駆動入力部材と第1駆動出力部材との間や、第2駆動入力部材と第2駆動出力部材との間の係合誤差は、上述した軸間相対位置の位置決め精度をある程度高めても、十分な許容範囲内に収めることは極めて困難である。なぜなら、この係合誤差は、第1駆動入力部材と第2駆動入力部材との軸間相対位置の誤差と、第1駆動出力部材と第2駆動出力部材との軸間相対位置の誤差とを累積したものとなるからである。その結果、これらの軸間相対位置の位置決め精度をある程度高めても、その係合誤差が許容範囲を越えてしまう場合が生じ、この場合、潜像担持体や現像剤担持体の回転ムラが発生して色ムラや色ズレを十分に抑制できないおそれがある。
なお、以上の説明では、現像剤担持体への駆動力伝達経路と潜像担持体への駆動力伝達経路とを互いに独立させる場合について説明したが、その現像装置の他の回転駆動部材(撹拌スクリュー等)への駆動力伝達経路と潜像担持体への駆動力伝達経路とを互いに独立させる場合も、潜像担持体の回転ムラによる色ムラや色ズレを十分に抑制できないおそれがあり、かつ、当該他の回転駆動部材の回転ムラによる種々の不具合も十分に抑制できないおそれがある。また、プロセスカートリッジ内に帯電装置やクリーニング装置を設け、その装置の回転駆動部材(帯電ローラ等、クリーニングローラ等)への駆動力伝達経路と潜像担持体への駆動力伝達経路とを互いに独立させる場合も同様である。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、プロセスカートリッジを潜像担持体の回転軸方向に沿って装置本体に対して着脱される構成を採用しつつ、色ムラや色ズレを効果的に抑制し、かつ、潜像担持体への駆動力伝達経路から独立させた駆動力伝達経路をもつプロセスカートリッジ内の回転駆動部材の回転ムラによる不具合を十分に抑制し得る画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体の回転軸上に固定された駆動入力部材と、回転駆動部材を有する、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電装置、該潜像担持体表面の潜像を現像して可視像化する現像装置、及び該潜像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つの装置と、該回転駆動部材に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤと、該潜像担持体と該少なくとも1つの装置とを一体支持する支持部材とを備え、該潜像担持体の回転軸の軸方向に沿って画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジを該画像形成装置本体に対して位置決めするための位置決め部材と、該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力部材と係合して、駆動源からの駆動力を該駆動入力部材に伝達する駆動出力部材と、該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力ギヤと噛み合って、該駆動源と同一の又は別の駆動源からの駆動力を該駆動入力ギヤに伝達する駆動出力ギヤとを有する画像形成装置において、上記位置決め部材は、上記プロセスカートリッジの装着時に、上記潜像担持体の回転軸又はこれを回転自在に軸受けする上記支持部材に支持された潜像担持体軸受部が挿入される第1位置決め孔と、上記駆動入力ギヤの回転軸又はこれを回転自在に軸受けする該支持部材に支持された駆動入力ギヤ軸受部が挿入される第2位置決め孔とを有し、該第1位置決め孔の形状寸法は、これに挿入される該潜像担持体の回転軸又は該潜像担持体軸受部とほぼ一致する形状寸法であり、該第2位置決め孔の形状寸法は、該駆動入力ギヤの回転軸又は該駆動入力ギヤ軸受部の形状寸法よりも大きな形状寸法であって、該駆動入力ギヤの回転軸と上記駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向についての寸法が該第2位置決め孔に挿入される該駆動入力ギヤの回転軸又は該駆動入力ギヤ軸受部とほぼ同じ寸法であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記第2位置決め孔は、上記駆動入力ギヤの回転軸と上記駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向に対して略直交する方向に長尺な長孔であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、上記駆動入力ギヤの回転軸と上記駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向と上記長孔の長尺方向とのなす角は、85°以上95°以下であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体の回転軸上に固定された駆動入力部材と、回転駆動部材を有する、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電装置、該潜像担持体表面の潜像を現像して可視像化する現像装置、及び該潜像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つの装置と、該回転駆動部材に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤと、該潜像担持体と該少なくとも1つの装置とを一体支持する支持部材とを備え、該潜像担持体の回転軸の軸方向に沿って画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジと、該プロセスカートリッジを該画像形成装置本体に対して位置決めするための位置決め部材と、該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力部材と係合して、駆動源からの駆動力を該駆動入力部材に伝達する駆動出力部材と、該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力ギヤと噛み合って、該駆動源と同一の又は別の駆動源からの駆動力を該駆動入力ギヤに伝達する駆動出力ギヤとを有する画像形成装置において、上記位置決め部材は、上記プロセスカートリッジの装着時に、上記潜像担持体の回転軸又はこれを回転自在に軸受けする上記支持部材に支持された潜像担持体軸受部が挿入される第1位置決め孔と、上記駆動入力ギヤの回転軸又はこれを回転自在に軸受けする該支持部材に支持された駆動入力ギヤ軸受部が挿入される第2位置決め孔とを有し、該第1位置決め孔の形状寸法は、これに挿入される該潜像担持体の回転軸又は該潜像担持体軸受部とほぼ一致する形状寸法であり、該第2位置決め孔の形状寸法も、これに挿入される該駆動入力ギヤの回転軸又は該駆動入力ギヤ軸受部とほぼ一致する形状寸法であり、上記駆動入力ギヤは、上記回転駆動部材の回転軸上に設けられた被駆動伝達ギヤと噛み合う駆動伝達ギヤと同軸上に設けられており、上記少なくとも1つの装置は、該回転駆動部材の回転軸を中心に該プロセスカートリッジに対して回動自在に支持されていることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、上記少なくとも1つの装置における上記プロセスカートリッジに対する回動を一定範囲内に規制する回動規制手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記一定範囲は1°以上15°以下であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項4、5又は6の画像形成装置において、上記少なくとも1つの装置は、上記回転駆動部材として現像スリーブを備える現像装置であり、該現像装置が該現像スリーブの回転軸を中心に回動しても、該現像スリーブの内部に配置される磁界発生部材が回転しないように、該磁界発生部材を固定支持する固定支持手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6又は7の画像形成装置において、上記駆動入力ギヤ及び上記駆動出力ギヤはハス歯ギヤであることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置において、上記プロセスカートリッジを複数備えることを特徴とするものである。
請求項1に係る発明は、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して位置決めするための位置決め部材に、潜像担持体の回転軸又は潜像担持体軸受部が挿入される第1位置決め孔と、潜像担持体とは別個の回転駆動部材に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤの回転軸又は駆動入力ギヤ軸受部が挿入される第2位置決め孔とを設ける。そして、第1位置決め孔については、その形状寸法を、これに挿入される潜像担持体の回転軸等とほぼ一致する形状寸法とする。これにより、装置本体に設けられた位置決め部材の第1位置決め孔には、潜像担持体の回転軸等が勘合することになり、潜像担持体の回転軸等は位置決め部材に正確に位置決めされる。一方、第2位置決め孔については、その形状寸法を、これに挿入される駆動入力ギヤの回転軸等の形状寸法よりも大きな形状寸法とする。よって、プロセスカートリッジ装着時において第2位置決め孔に対する駆動入力ギヤの回転軸等の位置が製造誤差等により多少バラついても、その駆動入力ギヤの回転軸等を第2位置決め孔に挿入することが可能である。
このように、本画像形成装置においては、装置本体に対するプロセスカートリッジの位置決めを、第1位置決め孔及び第2位置決め孔にそれぞれ潜像担持体の回転軸等及び駆動入力ギヤの回転軸等を挿入することで行うことができる。そして、その位置決めの基準は、第1位置決め孔とこれに勘合する潜像担持体の回転軸等となる。すなわち、潜像担持体の回転軸等と第1位置決め孔との位置関係が常に一定となるように、プロセスカートリッジが装置本体に対して位置決めされる。そして、装置本体側に設けられる第1位置決め孔と駆動出力部材との相対位置は高精度に位置決めできるので、この第1位置決め孔に勘合するカートリッジ側の駆動入力部材と、これに係合する装置本体側の駆動出力部材との係合誤差はほとんど生じない。したがって、この係合誤差による潜像担持体の回転ムラもほとんど発生することはない。
一方、潜像担持体の回転軸等と第1位置決め孔との位置関係が常に一定であるために、駆動入力ギヤの回転軸等と第2位置決め孔との位置関係には製造誤差等によるバラツキが発生する。しかし、この第2位置決め孔は、駆動入力ギヤの回転軸と駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向についての寸法が第2位置決め孔に挿入される駆動入力ギヤの回転軸等とほぼ同じ寸法となっている。これにより、第2位置決め孔に対する駆動入力ギヤの回転軸等の挿入位置がバラついても、装置本体側の駆動出力ギヤの回転軸とカートリッジ側の駆動入力ギヤの回転軸との軸間距離をほぼ一定に維持することができる。そして、装置本体側に設けられる第2位置決め孔と駆動出力ギヤの回転軸との相対位置は高精度に位置決めできるので、この駆動出力ギヤと駆動入力ギヤとの噛み合い状態はほぼ一定に維持される。その結果、これらのギヤ間における噛み合い状態の変化により発生する回転駆動部材の回転ムラを十分に抑制することができる。
しかも、請求項1に係る発明は、プロセスカートリッジ内の潜像担持体への駆動力伝達経路と、プロセスカートリッジ内の回転駆動部材への駆動力伝達経路とを互いに独立させている。そのため、潜像担持体及び回転駆動部材の一方の回転ムラが他方の回転に影響することはない。したがって、回転駆動部材の回転ムラの影響で潜像担持体に回転ムラが生じることもない。
ここで、色ムラや色ズレは、潜像担持体の回転ムラが最大の原因である。したがって、本画像形成装置のように、潜像担持体回転軸に固定されたカートリッジ側の駆動入力部材と装置本体側の駆動出力部材との係合誤差や、駆動力伝達経路を独立して回転駆動部材の回転ムラの影響により、潜像担持体の回転ムラが発生するのを確実に防止することにより、色ムラや色ズレを効果的に抑制することができる。
また、請求項4に係る発明も、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に対して位置決めするための位置決め部材に、潜像担持体の回転軸又は潜像担持体軸受部が挿入される第1位置決め孔と、潜像担持体とは別個の回転駆動部材に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤの回転軸又は駆動入力ギヤ軸受部が挿入される第2位置決め孔とを設ける。そして、第1位置決め孔については、その形状寸法を、これに挿入される潜像担持体の回転軸等とほぼ一致する形状寸法とする。更に、請求項4の発明では、第2位置決め孔についても、その形状寸法を、これに挿入される駆動入力ギヤの回転軸等の形状寸法ほぼ一致する形状寸法とする。これにより、装置本体に設けられた位置決め部材の第1位置決め孔に潜像担持体の回転軸等が勘合し、かつ、装置本体に設けられた位置決め部材の第2位置決め孔に駆動入力ギヤの回転軸等が勘合することになり、潜像担持体の回転軸等と駆動入力ギヤの回転軸等は位置決め部材によって正確に位置決めされる。このように、本画像形成装置においては、装置本体に対するプロセスカートリッジの位置決めを、第1位置決め孔及び第2位置決め孔にそれぞれ潜像担持体の回転軸等及び駆動入力ギヤの回転軸等を挿入することで行うことができる。そして、装置本体側に設けられる第1位置決め孔と駆動出力部材との相対位置は高精度に位置決めできるので、第1位置決め孔に固定さえるカートリッジ側の駆動入力部材と、これに係合する装置本体側の駆動出力部材との係合誤差はほとんど生じない。したがって、この係合誤差による潜像担持体の回転ムラはほとんど発生することがない。また、同様に、装置本体側に設けられる第2位置決め孔と駆動出力ギヤとの相対位置も高精度に位置決めできるので、第2位置決め孔に位置決めされるカートリッジ側の駆動入力ギヤと、これに係合する装置本体側の駆動出力ギヤとの係合誤差もほとんど生じない。したがって、この係合誤差による回転駆動部材の回転ムラもほとんど発生することはない。
一方、このように第1位置決め孔及び第2位置決め孔の両方をこれらに挿入される潜像担持体の回転軸等及び駆動入力ギヤの回転軸等とほぼ同じ形状寸法とすると、製造誤差等が原因で、プロセスカートリッジの装着時に、これらの孔のそれぞれに潜像担持体の回転軸等及び駆動入力ギヤの回転軸等を挿入できない場合がある。
そこで、請求項4に係る発明では、回転駆動部材の回転軸上に設けられた被駆動伝達ギヤと噛み合う駆動伝達ギヤと上記駆動入力ギヤを同軸上に設け、上記少なくとも1つの装置を、その回転駆動部材の回転軸を中心にプロセスカートリッジの支持部材に対して回動自在に支持するように構成している。このような構成により、上記少なくとも1つの装置がプロセスカートリッジの支持部材に対して回動すると、駆動入力ギヤも回転駆動部材の回転軸を中心に回動する。これにより、駆動入力ギヤの回転軸等の位置はプロセスカートリッジの支持部材に対して回転駆動部材の回転軸を中心に変位する。その結果、第1位置決め孔に潜像担持体の回転軸等が挿入されるように装置本体に対してプロセスカートリッジを位置決めしたとき、製造誤差等によって駆動入力ギヤの回転軸等が第2位置決め孔に対してズレていても、上記少なくとも1つの装置がプロセスカートリッジの支持部材に対して回動することにより、その駆動入力ギヤの回転軸等が変位して調整され、その駆動入力ギヤの回転軸等を第2位置決め孔に挿入することができるようになる。
しかも、このとき、変位する駆動入力ギヤの回転軸と同軸上に設けられている駆動伝達ギヤは、これに噛み合う回転駆動部材の回転軸上に設けられた被駆動伝達ギヤの回転軸を中心に回動する。よって、上記少なくとも1つの装置がプロセスカートリッジの支持部材に対して回動しても、駆動伝達ギヤと被駆動伝達ギヤとの係合状態は適正に維持される。
更に、上記少なくとも1つの装置がプロセスカートリッジの支持部材に対して回動しても、回転駆動部材の位置に変化が生じることはないので、その回動駆動部材と潜像担持体との位置関係も維持される。
加えて、請求項4に係る発明も、請求項1に係る発明と同様に、プロセスカートリッジ内の潜像担持体への駆動力伝達経路と、プロセスカートリッジ内の回転駆動部材への駆動力伝達経路とを互いに独立させている。そのため、潜像担持体及び回転駆動部材の一方の回転ムラが他方の回転に影響することはない。したがって、回転駆動部材の回転ムラの影響で潜像担持体に回転ムラが生じることもない。
以上、本発明によれば、プロセスカートリッジを潜像担持体の回転軸方向に沿って装置本体に対して着脱される構成を採用しつつ、色ムラや色ズレを効果的に抑制することができるとともに、プロセスカートリッジ内の回転駆動部材の回転ムラによる不具合を十分に抑制することができるという優れた効果が奏される。
〔実施形態1〕
以下、本発明を、画像形成装置としてのプリンタに適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。本実施形態1は、いわゆる中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げて説明するが、これに限られるものではない。
図2は、本実施形態1に係るプリンタを示す概略構成図である。
このプリンタは、装置本体1と、この装置本体1から引き出し可能な給紙カセット2とを備えている。装置本体1の中央部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンダ(M)、黒(K)の各色のトナー像(可視像)を形成するための作像ステーション3Y,3C,3M,3Kを備えている。以下、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、シアン、マゼンダ、黒用の部材であることを示す。
図3は、イエロー(Y)の作像ステーションの概略構成を示す構成図である。なお、他の作像ステーションも同様の構成である。
図2及び図3に示すように、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、図中矢印A方向に回転する潜像担持体としてのドラム状の感光体10Y,10C,10M,10Kを備えている。感光体10Y,10C,10M,10Kは、直径40mmのアルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆う、例えばOPC(有機光半導体)感光層とから構成されている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kの周囲に、感光体を帯電する帯電装置11Y,11C,11M,11K、感光体に形成された潜像を現像する現像装置30Y,30C,30M,30K、感光体上の残留トナーをクリーニングするクリーニング装置13Y,13C,13M,13Kを備える。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの下方には、感光体10Y,10C,10M,10Kに書込光Lを照射可能な光走査装置である光書込手段としての光書込ユニット4を備えている。各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの上方には、各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにより形成されたトナー画像が転写される中間転写ベルト20を備えた中間転写ユニット5を備えている。また、中間転写ベルト20に転写されたトナー画像を記録材である転写紙Pに定着する定着ユニット6を備えている。また、装置本体1の上部には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、黒(K)の各色のトナーを収容するトナーボトル7Y,7C,7M,7Kが装填されている。このトナーボトル7Y,7C,7M,7Kは、装置本体1の上部に形成される排紙トレイ8を開くことにより、装置本体1から脱着可能に構成されている。
上記光書込ユニット4は、光源であるレーザダイオードから発射させる書込光(レーザ光)Lをポリゴンミラー等によって偏向し、感光体10Y,10C,10M,10K上に照射しながら順次走査する。光書込ユニット4の詳しい説明は後述する。
上記中間転写ユニット5の中間転写ベルト20は、駆動ローラ21、テンションローラ22、及び従動ローラ23に掛け回され、所定タイミングで図中反時計回り方向に回転駆動される。また、中間転写ユニット5は、感光体10Y,10C,10M,10Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト20に転写する一次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kを備えている。中間転写ユニット5は、中間転写ベルト20上に転写されたトナー像を転写紙Pに転写する二次転写ローラ25、転写紙P上に転写されなかった中間転写ベルト20上の転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置26を備えている。
次に、現像装置30Yの構成について図3を参照して説明する。
現像装置30Yは、回転駆動部材としての現像剤担持体である現像ローラ31Yと、現像ローラ上の現像剤量をある一定量に規制する規制部材としての現像ドクタ32Yとを有する。現像ローラ31Yは、固定配置される内部マグネット部と、その内部マグネットを収容する回転可能なスリーブ部とから構成されている。現像装置内の現像タンク部には、トナー粒子と磁性粒子(キャリア)とを混合した2成分現像剤が収容されており、その現像剤は2本の搬送スクリュー33Y,34Yにより搬送される。第1搬送スクリュー33Yは、図3中手前側から奥側へ現像剤を搬送する。第1搬送スクリュー33Yにより搬送された現像剤は第2搬送スクリュー34Y側へ移動し、第2搬送スクリュー34Yはその現像剤を図3中奥側から手前側へ搬送する。そして、第2搬送スクリュー34Yにより搬送された現像剤は第1搬送スクリュー33Y側へ移動する。このようにして現像タンク部内の現像剤は循環搬送される。第2搬送スクリュー34Yの現像剤搬送方向下流側近傍には図示しないトナー濃度センサが配置されている。このトナー濃度センサにより現像剤のトナー濃度を随時検知し、その検知結果に基づいてトナー補給部の補給量を制御してトナー濃度が適正範囲内に維持されるようにしている。詳しくは、トナー濃度センサの検知結果からトナー濃度が低いと判断したときに、適切な量のトナーがトナー補給口35Yから現像タンク部内へ供給される。
次に、上記構成のプリンタにおいて、カラー画像を得る行程について説明する。
まず、作像ステーション3Y,3C,3M,3Kにおいて、感光体10Y,10C,10M,10Kが帯電装置11Y,11C,11M,11Kの帯電ローラによって一様に帯電される。その後、光書込ユニット4により、画像情報に基づきレーザ光Lが走査露光されて感光体10Y,10C,10M,10Kの表面に潜像が形成される。感光体10Y,10C,10M,10K上の潜像は、現像装置30Y,30C,30M,30Kの現像ローラ31Y,31C,31M,31K上に担持された各色のトナーによって現像されてトナー像として可視像化される。感光体10Y,10C,10M,10K上のトナー像は、各一次転写ローラ24Y,24C,24M,24Kの作用によって反時計回りに回転駆動する中間転写ベルト20上に順次重ねて転写される。このときの各色の作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト20上の同じ位置に重ねて転写されるように、中間転写ベルト20の移動方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして実行される。一次転写終了後の感光体10Y,10C,10M,10Kは、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kのクリーニングブレード13aによってその表面がクリーニングされ、次の画像形成に備えられる。トナーボトル7Y,7C,7M,7Kに充填されているトナーは、必要性に応じて図示しない搬送経路によって各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kの現像装置30Y,30C,30M,30Kに所定量補給される。
一方、上記給紙カセット2内の転写紙Pは、給紙カセット2の近傍に配設された給紙ローラ27によって、装置本体1内に搬送され、レジストローラ対28によって所定のタイミングで二次転写部に搬送される。そして、二次転写部において、中間転写ベルト20上に形成されたトナー画像が転写紙Pに転写される。トナー画像が転写された転写紙Pは、定着ユニット6を通過することで画像定着が行われ、排出ローラ29によって排紙トレイ8に排出される。感光体10と同様に、中間転写ベルト20上に残った転写残のトナーは、中間転写ベルト20に接触するベルトクリーニング装置26によってクリーニングされる。
次に、上記作像ステーション3Y,3C,3M,3Kについて説明する。
本実施形態1における各作像ステーション3Y,3C,3M,3Kは、プリンタ本体に対して着脱自在に構成されたプロセスカートリッジである。具体的には、各プロセスカートリッジ3Y,3C,3M,3Kは、上述したように、それぞれ、感光体10Y,10C,10M,10Kと、帯電装置11Y,11C,11M,11Kと、現像装置30Y,30C,30M,30Kと、クリーニング装置13Y,13C,13M,13Kとが一体支持されたものである。
図4は、イエロー(Y)のプロセスカートリッジ3Yの分解斜視図である。なお、図4中の符号及び以下の説明中の符号については、色分け符号を省略する。
本プロセスカートリッジ3は、感光体10と帯電装置11とクリーニング装置13とを収容した感光体ユニット部40と、現像装置30を収容した現像ユニット部50とから構成される。感光体ユニット部40と現像ユニット部50とは、現像ローラ31と感光体10とが微小ギャップ(約0.2〜0.5mm)の間隔を開けて維持されるように、結合部材61,62により互いに固定される。本実施形態1では、感光体ユニット部40と現像ユニット部50との位置決め精度を高めるべく、これらを2つの結合部材61,62のみによって固定している。
本プリンタの正面側に位置する正面側結合部材61は、感光体10の正面側端部に設けられた玉軸受け10aに勘合する第1正面側勘合孔61aと、現像ローラ31の正面側端部に勘合する第2正面側勘合孔61bとを有する。本実施形態1における現像ローラ31の正面側端部は、固定配置される内部マグネット部の正面側端部で構成されているため、第2正面側勘合孔61bに対して固定される。
一方、本プリンタの背面側に位置する背面側結合部材62は、感光体10の背面側端部に設けられた玉軸受けに勘合する第1背面側勘合孔62aと、現像ローラ31の背面側端部に勘合する第2背面側勘合孔62bとを有する。本実施形態1における現像ローラ31の背面側端部は、回転自在な上記スリーブ部の背面側端部で構成されているため、第2背面側勘合孔62bには、このスリーブ部の背面側端部を回転自在に支持する軸受けが設けられている。この軸受けとしては、例えば、第2背面側勘合孔62bを摺動材質の樹脂で形成したものや、第2背面側勘合孔62bに軸受け部材を圧入したものなどを使用できる。
また、感光体10の回転軸10bには、その両端部において図示しない感光体フランジと玉軸受け10aの両方が取り付けられているので、これらの回転軸中心が精度良く位置決めされている。また、感光体の回転軸10bの正面側端部には、プリンタ正面側においてプリンタ本体に対する感光体の回転軸10bの位置決めを行うための第2の玉軸受け10cが取り付けられている。この第2の玉軸受け10cは、プロセスカートリッジ装着時にプリンタ本体側の支持部材に設けられた孔に勘合して支持される。
図5は、プリンタ背面側におけるプロセスカートリッジ3の端面部分の拡大図である。
このプロセスカートリッジ3の背面側端面には、本プロセスカートリッジ3の駆動力伝達機構が配置されている。本プロセスカートリッジ3の感光体10へ駆動力を伝達する感光体駆動力伝達機構は、ギヤ伝達機構やカップリング伝達機構などで構成することができる。本実施形態1では、感光体駆動力伝達機構としてカップリング伝達機構を採用している。具体的には、プロセスカートリッジ3をプリンタ本体に装着すると、プリンタ本体に設けられた図示しないカップリング部と、感光体10の背面側端部の回転軸上に設けられた図示しない被カップリング部とが互いに係合する。プリンタ本体のカップリング部は、図示しない駆動源に接続されており、カートリッジ側の被カップリング部と係合することで駆動源からの駆動力を被カップリング部へ伝達する。なお、カップリング伝達機構は、一般にカップリング部と被カップリング部との位置決め誤差が存在する場合、ギア伝達機構に比べて被カップリング部の回転ムラが生じやすい。しかし、本実施形態1では、後述するように、カップリング部と被カップリング部との位置決め精度が高いため、カップリング伝達機構を採用しても被カップリング部の回転ムラが生じにくく、感光体10の回転ムラが小さい。
一方、本プロセスカートリッジ3の現像ユニット部50へ駆動力を伝達する現像駆動力伝達機構は、ギヤ伝達機構を採用している。現像ユニット部50内に収容された現像装置には、回転駆動部材として、現像ローラ31、第1搬送スクリュー33及び第2搬送スクリュー34の3つがある。そして、これらを駆動するためのギヤ列としては、現像ローラ31Yの回転軸に固定された現像ローラギヤ51、第1アイドラギヤ52、第1搬送スクリューギヤ53、第2アイドラギヤ54、第2搬送スクリューギヤ55が、この順に連なっている。本実施形態1においては、第1アイドラギヤ52を現像ユニット部への駆動入力用の駆動入力ギヤとして用いる。
図6は、プロセスカートリッジ3の現像ユニット部50における駆動機構のギヤ配列を示す説明図である。なお、図6には、現像ユニット部50のハウジング、感光体10及びプリンタ本体側に設けられた駆動出力ギヤとしての現像出力ギヤ71も、破線により図示されている。
プロセスカートリッジ3をプリンタ本体に装着すると、プリンタ本体の現像出力ギヤ71とプロセスカートリッジ3の現像ユニット部50における第1アイドラギヤ52とが互いに噛み合うように係合する。ここで、現像出力ギヤ71及び現像駆動力伝達機構の各ギヤ51,52,53,54,55は、ハス歯ギヤで構成されている。これにより、各ギヤ同士の噛合い歯数を増加させてスムーズな駆動力伝達が可能となり、現像ローラ31、第1搬送スクリュー33及び第2搬送スクリュー34で生じる回転ムラを低減することができる。
次に、本発明の特徴部分である、プリンタ本体に対するプロセスカートリッジ3の位置決め機構について説明する。
図7は、プロセスカートリッジ3が収容されるプリンタ本体のカートリッジ収容部における背面側に位置する位置決め板を示す斜視図である。
図1は、位置決め板に設けられる3つの位置決め孔の配置を示す説明図である。なお、図1には、プロセスカートリッジ3の現像駆動力伝達機構の各ギヤ51,52,53,54,55及び感光体10も、破線により図示されている。
プロセスカートリッジ3をプリンタ本体に装着する際、プロセスカートリッジ3はカートリッジ収容部内を正面側から背面側に向かって進み、そのプロセスカートリッジの背面側端面がプリンタ本体内部の位置決め板70と対向する。この位置決め板70は、プロセスカートリッジ3をプリンタ本体に対して位置決めするための位置決め部材として機能する。プロセスカートリッジの背面側端面では、感光体10の回転軸10b、第1アイドラギヤ52の回転軸52a及び現像ローラ31の回転軸31a(スリーブ部の回転軸)が突出している。プロセスカートリッジの装着時には、これらの回転軸10b,52a,31aが、それぞれ、位置決め板70に設けられた第1位置決め孔としての主基準孔72、第2位置決め孔としての従基準孔73及び現像ローラ用位置決め孔74に挿入される。
感光体10の回転軸10bが挿入される主基準孔72には、その回転軸10bを回転自在に支持するための軸受けが設けられている。そして、この主基準孔72(軸受けの内径)の形状寸法は、これに挿入される感光体10の回転軸10bの形状寸法とほぼ一致する。詳細には、主基準孔72の形状寸法は感光体10の回転軸10bの形状寸法よりもわずかに大きく形成されている。よって、プロセスカートリッジの装着時において、感光体10の回転軸10bは主基準孔72に勘合する。なお、感光体10の回転軸10b側に軸受けを取り付ける場合には、主基準孔72の形状寸法はその軸受けの形状寸法とほぼ一致するようにして、その軸受けが主基準孔72に勘合するようにする。
一方、第1アイドラギヤ52の回転軸52aが挿入される従基準孔73には、その回転軸52aを回転自在に支持するための軸受け、具体的には摺動材質の樹脂が設けられている。そして、この従基準孔73の形状寸法は、これに挿入される第1アイドラギヤ52の回転軸52aの形状寸法よりも大きく設計されている。詳細には、製造誤差等により、感光体10の回転軸10bを主基準孔72に勘合させたときの従基準孔73に対する回転軸52aの位置決め誤差が所定の許容範囲内にあればその回転軸52aが従基準孔73に挿入できる程度の形状寸法に、従基準孔73を形成する。よって、従基準孔73に対する回転軸52aの位置決め誤差が所定の許容範囲内となるように製造すれば、プロセスカートリッジの装着時において、第1アイドラギヤ52の回転軸52aは従基準孔73に挿入できる。なお、第1アイドラギヤ52の回転軸52a側に軸受けを取り付ける場合には、従基準孔73の形状寸法はその軸受けの形状寸法よりも大きな形状寸法とし、従基準孔73に対する回転軸52aの位置決め誤差が所定の許容範囲であればその軸受けが従基準孔73に挿入できるようにする。
他方、現像ローラ31の回転軸31aが挿入される現像ローラ用位置決め孔74にも、その回転軸31aを回転自在に支持するための軸受けが設けられている。そして、この現像ローラ用位置決め孔74の形状寸法は、これに挿入される現像ローラ31の回転軸31aの形状寸法よりもわずかに大きく形成されている。詳細には、製造誤差等により、感光体10の回転軸10bを主基準孔72に勘合させたときの現像ローラ用位置決め孔74に対する回転軸31aの位置決め誤差が所定の許容範囲内にあればその回転軸31aが現像ローラ用位置決め孔74に挿入できる程度の形状寸法に、現像ローラ用位置決め孔74を形成する。本実施形態1では、上述したように、感光体ユニット部40と現像ユニット部50とが結合部材61,62によって固定されており、感光体10の回転軸10bと現像ローラ31の回転軸31aとの位置決め精度が高い。よって、現像ローラ用位置決め孔74の形状寸法は、回転軸31aの形状寸法よりもわずかに大きくすれば足りる。
以上のような構成により、本実施形態1のプリンタにおいて、プリンタ本体に対するプロセスカートリッジ3の位置決めの基準は、主基準孔72とこれに勘合する感光体10の回転軸10bとなる。すなわち、感光体10の回転軸10bと主基準孔72との位置関係が常に一定となるように、プロセスカートリッジ3がプリンタ本体に対して位置決めされる。そして、この主基準孔72と、これに勘合する感光体10の回転軸10bに設けられる被カップリング部と係合するカップリング部(駆動出力部材)との相対位置は、これらの主基準孔72及びカップリング部が位置決め板70という共通の部材に設けられることから、高精度に位置決めできる。よって、この主基準孔72に勘合する感光体10の回転軸10b上のカップリング部と、これに係合する被カップリング部との係合誤差はほとんど生じない。したがって、この係合誤差による感光体10の回転ムラもほとんど発生することはない。
ここで、感光体10の回転軸10bと主基準孔72との位置関係が常に一定であるために、第1アイドラギヤ52の回転軸52aと従基準孔73との位置関係には製造誤差等によるバラツキが発生する。このバラツキによって、プロセスカートリッジ装着時に、第1アイドラギヤ52とこれに噛み合う現像出力ギヤ71との軸間距離が変化すると、これらの間のギヤ噛み合い状態(ピッチ間精度)が変化し、第1アイドラギヤ52に回転ムラが発生してしまう。
そこで、本実施形態1における従基準孔73は、図1に示すように、第1アイドラギヤ52の回転軸52aと現像出力ギヤ71の回転軸71aとを結ぶ軸間方向Bについての寸法が、従基準孔73に挿入される第1アイドラギヤ52の回転軸52aとほぼ同じ寸法となっている長孔形状となっている。この長孔は、上記軸間方向Bに対して略直交する方向Aに長尺なものである。なお、この長孔の長尺方向Aと上記軸間方向Bのなす角は85°以上95°以下であるのが望ましい。従基準孔73をこのように構成することで、従基準孔73に対する第1アイドラギヤ52の回転軸52aの挿入位置がその長尺方向にバラついても、プリンタ本体側の現像出力ギヤ71の回転軸71aとカートリッジ側の第1アイドラギヤ52の回転軸52aとの軸間距離をほぼ一定に維持することができる。そして、従基準孔73と現像出力ギヤ71の回転軸との相対位置は、これらの従基準孔73及び現像出力ギヤ71が位置決め板70という共通の部材に設けられることから、高精度に位置決めできる。よって、この現像出力ギヤ71と第1アイドラギヤ52との噛み合い状態はほぼ一定に維持され、その噛み合い状態の変化による第1アイドラギヤ52の回転ムラは十分に抑制される。したがって、現像ローラ31、第1搬送スクリュー33、第2搬送スクリュー34の回転ムラも十分に抑制される。
〔実施形態2〕
次に、本発明を、上記実施形態1と同様にプリンタに適用した他の実施形態(以下、本実施形態を「実施形態2」という。)について説明する。
なお、本実施形態2のプリンタは、プリンタ本体に対するプロセスカートリッジの位置決め機構が相違する以外は、上記実施形態1のプリンタと同様の構成であるので、以下、その相違点のみ説明する。
図8は、プリンタ背面側における本実施形態2のプロセスカートリッジ103の端面部分の拡大図である。
このプロセスカートリッジ103の背面側端面には、感光体10の背面側端部の回転軸上に設けられた図示しない被カップリング部と、現像ローラギヤ51と、第1アイドラギヤ52とが外部に露出している。第1搬送スクリューギヤ53、第2アイドラギヤ54、第2搬送スクリューギヤ55は、プロセスカートリッジ103の背面側端面を構成するカートリッジ側板103aの内面側に配置されている。本実施形態2においても、第1アイドラギヤ52が現像ユニット部への駆動入力用の駆動入力ギヤである。したがって、プロセスカートリッジ103をプリンタ本体に装着すると、プリンタ本体の現像出力ギヤ71とプロセスカートリッジ103の現像ユニット部50における第1アイドラギヤ52とが互いに噛み合うように係合する。
プロセスカートリッジ103をプリンタ本体に装着する際、プロセスカートリッジ103はカートリッジ収容部内を正面側から背面側に向かって進み、そのプロセスカートリッジの背面側端面がプリンタ本体内部の位置決め板と対向する。この位置決め板は、プロセスカートリッジ103をプリンタ本体に対して位置決めするための位置決め部材として機能する。プロセスカートリッジの背面側端面では、感光体10の回転軸10b、第1アイドラギヤ52の回転軸52a及び現像ローラ31の回転軸31a(スリーブ部の回転軸)が突出している。プロセスカートリッジの装着時には、これらの回転軸10b,52a,31aが、それぞれ、位置決め板に設けられた第1位置決め孔としての主基準孔、第2位置決め孔としての従基準孔及び現像ローラ用位置決め孔に挿入される。
ここで、本実施形態2では、従基準孔も、主基準孔と同様に、その形状寸法がこれに挿入される第1アイドラギヤ52の回転軸52aの形状寸法とほぼ一致する。そのため、本実施形態2においては、その従基準孔に第1アイドラギヤ52の回転軸52aが挿入されれば、この第1アイドラギヤ52とこれに噛み合うプリンタ本体側の現像出力ギヤ71との係合誤差はほとんど生じないので、この係合誤差による現像ローラ31の回転ムラもほとんど発生することがない。
ただし、このように主基準孔及び従基準孔の両方をこれらに挿入される感光体10の回転軸10b及び第1アイドラギヤ52の回転軸52aとほぼ同じ形状寸法しているため、主基準孔に感光体10の回転軸10bが挿入されるようにプロセスカートリッジ103を装着しようとすると、製造誤差等が原因で、従基準孔に対して第1アイドラギヤ52の回転軸52aの位置がズレて従基準孔に第1アイドラギヤ52の回転軸52aを挿入できないおそれがある。
そこで、本実施形態2においては、現像ローラ31の回転軸31a上に設けられた被駆動伝達ギヤである現像ローラギヤ51と噛み合う駆動伝達ギヤとして、駆動入力ギヤである第1アイドラギヤ52を用い、現像ユニット部50が、現像ローラ31の回転軸31aを中心にプロセスカートリッジ103のカートリッジ側板103aに対して回動自在に支持されるように構成されている。具体的には、本実施形態2において、現像ユニット部50はカートリッジ側板103aに対して現像ローラ31の回転軸31aの両端部のみで支持されており、第1アイドラギヤ52の回転軸52aもカートリッジ側板103aに対して変位可能になっている。そのため、現像ユニット部50は、カートリッジ側板103aに対して図8中の矢印Cの方向に回動することができる。そして、この現像ユニット部50の回動によって、第1アイドラギヤ52も現像ローラ31の回転軸31aを中心に図8中矢印Dの方向に回動する。よって、第1アイドラギヤ52の回転軸52aの位置は、カートリッジ側板103aに対し、現像ローラ31の回転軸31aを中心に図8中矢印Dの方向に変位することになる。その結果、主基準孔に感光体10の回転軸10bが挿入されるようにプロセスカートリッジ103をプリンタ本体に対して位置決めしたとき、製造誤差等によって従基準孔に対する第1アイドラギヤ52の回転軸52aの位置がズレても、現像ユニット部50が回動することにより第1アイドラギヤ52の回転軸52aの位置が調整され、従基準孔に第1アイドラギヤ52の回転軸52aを挿入することができる。
なお、本発明者らによる実験の結果、現像ユニット部50の回動範囲が1°以上とすることで、一般的な製造誤差の範囲内であれば第1アイドラギヤ52の回転軸52aが従基準孔に挿入されるように、その回転軸52aの位置を調整することができる。
しかも、このときに変位する第1アイドラギヤ52は、現像ローラ31の回転軸31aすなわち第1アイドラギヤ52に噛み合う現像ローラギヤ51の回転軸を中心に回動することになる。よって、現像ユニット部50が回動して第1アイドラギヤ52が変位しても、その第1アイドラギヤ52と現像ローラギヤ51との係合状態は適正に維持される。
更に、現像ユニット部50が回動しても、現像ローラ31の位置に変化が生じることはないので、現像ローラ31と感光体10との位置関係も維持され、現像ギャップが変化するなどの弊害もない。
また、上述した実施形態1の構成では、従基準孔を、第1アイドラギヤ52の回転軸52aと現像出力ギヤ71の回転軸71aとを結ぶ軸間方向Bに対して略直交する方向Aに長尺な長孔形状であったため、次のような不具合が生じるおそれがある。すなわち、現像出力ギヤ71とこれに噛み合う第1アイドラギヤ52の部分において、現像出力ギヤ71は第1アイドラギヤ52から従基準孔の長尺方向に沿った力を受けることになる。そのため、現像出力ギヤ71から第1アイドラギヤ52に駆動力を伝達する際に、第1アイドラギヤ52の回転軸52aが微弱ながらも振動するおそれがある。このような振動が発生すると、その振動によってバンディング画像が発生することが確認されているため、上記実施形態1においては、このようなバンディング画像が発生するおそれがある。
これに対し、本実施形態2においては、従基準孔の形状寸法がこれに挿入される第1アイドラギヤ52の回転軸52aの形状寸法とほぼ一致しており、第1アイドラギヤ52の回転軸52は従基準孔に勘合する。よって、第1アイドラギヤ52が現像出力ギヤ71から駆動力伝達を受けるときに、第1アイドラギヤ52の回転軸52aの振動が少なく又は全くなく、このような振動によるバンディング画像の発生を抑制できる。
また、本実施形態2においては、現像ユニット部50の背面側端面にボス156が設けられており、このボス156はカートリッジ側板103aに設けられた凹部103bに入り込んでいる。このような構成により、現像ユニット部50の回動を一定範囲内に規制することができる。仮にこのような回動を規制する回動規制手段がないと、プリンタ本体から取り外した状態におけるプロセスカートリッジ103の取り扱い性が悪い。
詳しく説明すると、現像ユニット部50は上述したようにカートリッジ側板103aに対して回動自在に支持されているので、プロセスカートリッジ103をプリンタ本体から取り外した状態では、プロセスカートリッジ103の姿勢を変えると、これに応じて現像ユニット部50が大きく回動してしまうことがある。そのため、プロセスカートリッジ103を取り扱う際には、現像ユニット部50があまり回動しないように気を付ける必要があり、取り扱い性が悪い。このような取り扱い性の悪さはユーザビリティの観点から好ましくない。
本実施形態2によれば、プリンタ本体から取り外した状態でプロセスカートリッジ103を現像ユニット部50が回動するように取り扱っても、現像ユニット部50に設けられたボス156がカートリッジ側板103aの凹部103bの内面に当接して現像ユニット部50の回動が規制される。よって、現像ユニット部50の回動にあまり気を付けなくてもよくなり、取り扱い性が向上する。
なお、本発明者らによる実験の結果、現像ユニット部50の回動範囲が15°以下とすることで、十分な取り扱い性が得られることが確認されている。
また、本実施形態2において、現像ローラ31は、固定配置される磁界発生部材としての内部マグネット部と、その内部マグネット部を収容する回転可能な現像スリーブとしてのスリーブ部とから構成されている。このとき、内部マグネット部を現像ユニット部50のケーシングに対して固定すると、上述したように現像ユニット部50が回動することにより内部マグネット部が回転してしまう。このように回転すると、感光体10に対する内部マグネット部の姿勢が変化し、スリーブ部の表面外部に適正な磁界を発生させることができなくなり種々の不具合を引き起こす。そこで、本実施形態2では、現像ユニット部50が現像ローラ31の回転軸31aを中心に回動しても、内部マグネット部が回転しないように、内部マグネット部を固定支持するように構成している。具体的には、内部マグネット部の両端を、正面側結合部材61及び背面側結合部材62によって固定支持している。これらの正面側結合部材61及び背面側結合部材62は、カートリッジ側板103aに対して固定されているので、現像ユニット部50が現像ローラ31の回転軸31aを中心に回動しても、内部マグネット部が回転することはない。
以上、本実施形態1に係るプリンタは、感光体10Y,10C,10M,10Kと、各感光体の回転軸10b上に固定された駆動入力部材としての被カップリング部と、回転駆動部材である現像ローラ31、第1搬送スクリュー33及び第2搬送スクリュー34を有する現像装置30Y,30C,30M,30Kと、現像ローラ31等に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤとしての第1アイドラギヤ52と、感光体10Y,10C,10M,10Kと現像装置30Y,30C,30M,30Kとを一体支持する支持部材としてのハウジング及び結合部材61,62とを備え、感光体10Y,10C,10M,10Kの回転軸10bの軸方向に沿ってプリンタ本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジ3Y,3C,3M,3Kを備えている。また、プリンタ本体側には、プロセスカートリッジ3Y,3C,3M,3Kを該プリンタ本体に対して位置決めするための位置決め部材としての位置決め板70と、この位置決め板70により位置決めされたプロセスカートリッジ3Y,3C,3M,3Kの被カップリング部と係合して、感光体用駆動源からの駆動力を被カップリング部に伝達する駆動出力部材としてのカップリング部と、位置決め板70により位置決めされたプロセスカートリッジ3Y,3C,3M,3Kの第1アイドラギヤ52と噛み合って、上記感光体用駆動源と同一の又は別の駆動源からの駆動力を第1アイドラギヤ52に伝達する駆動出力ギヤとしての現像出力ギヤ71とが備わっている。上記位置決め板70には、プロセスカートリッジ3Y,3C,3M,3Kの装着時に、感光体10Y,10C,10M,10Kの回転軸10bが挿入される第1位置決め孔としての主基準孔72と、第1アイドラギヤ52の回転軸52aが挿入される第2位置決め孔としての従基準孔73とが設けられている。そして、主基準孔72の形状寸法は、これに挿入される感光体10Y,10C,10M,10Kの回転軸10bとほぼ一致する形状寸法であり、従基準孔73の形状寸法は、第1アイドラギヤ52の回転軸52aの形状寸法よりも大きな形状寸法であって、第1アイドラギヤ52の回転軸52aと現像出力ギヤ71の回転軸71aとを結ぶ軸間方向Bについての寸法が従基準孔73に挿入される第1アイドラギヤ52の回転軸52aとほぼ同じ寸法である。このような構成により、本実施形態1のプリンタによれば、色ムラや色ズレの原因となる感光体10の回転ムラ及び現像ローラ31の回転ムラを抑制できる。
特に、本実施形態1において、上記従基準孔73は、第1アイドラギヤ52の回転軸52aと現像出力ギヤ71の回転軸71aとを結ぶ軸間方向Bに対して略直交する方向Aに長尺な長孔である。従基準孔73がこのような簡易な形状であることで、従基準孔73の正確な加工が容易となる。このときの上記軸間方向Bと上記長孔の長尺方向とのなす角は85°以上95°以下であることが望ましい。
また、本実施形態2に係るプリンタは、感光体10Y,10C,10M,10Kと、各感光体の回転軸10b上に固定された駆動入力部材としての被カップリング部と、回転駆動部材である現像ローラ31、第1搬送スクリュー33及び第2搬送スクリュー34を有する現像装置30Y,30C,30M,30Kと、現像ローラ31等に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤとしての第1アイドラギヤ52と、感光体10Y,10C,10M,10Kと現像装置30Y,30C,30M,30Kとを一体支持する支持部材としてのハウジング及び結合部材61,62とを備え、感光体10Y,10C,10M,10Kの回転軸10bの軸方向に沿ってプリンタ本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kを備えている。また、プリンタ本体側には、プロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kを該プリンタ本体に対して位置決めするための位置決め部材としての位置決め板と、この位置決め板により位置決めされたプロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kの被カップリング部と係合して、感光体用駆動源からの駆動力を被カップリング部に伝達する駆動出力部材としてのカップリング部と、位置決め板により位置決めされたプロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kの第1アイドラギヤ52と噛み合って、上記感光体用駆動源と同一の又は別の駆動源からの駆動力を第1アイドラギヤ52に伝達する駆動出力ギヤとしての現像出力ギヤ71とが備わっている。上記位置決め板には、プロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kの装着時に、感光体10Y,10C,10M,10Kの回転軸10bが挿入される第1位置決め孔としての主基準孔と、第1アイドラギヤ52の回転軸52aが挿入される第2位置決め孔としての従基準孔とが設けられている。主基準孔の形状寸法は、これに挿入される感光体10Y,10C,10M,10Kの回転軸10bとほぼ一致する形状寸法であり、従基準孔の形状寸法も、これに挿入される第1アイドラギヤ52の回転軸52aの形状寸法とほぼ一致する形状寸法である。第1アイドラギヤ52は、現像ローラ31の回転軸31a上に設けられた被駆動伝達ギヤである現像ローラギヤ51と噛み合う駆動伝達ギヤであるので、この駆動伝達ギヤと第1アイドラギヤ52とは同軸上に設けられていることになる。そして、現像ユニット部50は、現像ローラ31の回転軸31aを中心にプロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kに対して回動自在に支持されている。このような構成により、本実施形態2のプリンタによれば、上記実施形態1のプリンタと同様に、色ムラや色ズレの原因となる感光体10の回転ムラ及び現像ローラ31の回転ムラを抑制できる。
また、本実施形態2においては、現像ユニット部50における上記プロセスカートリッジ103Y,103C,103M,103Kに対する回動を一定範囲内に規制する回動規制手段としてのボス156及び凹部103bが設けられている。これにより、プリンタ本体から取り外した状態におけるプロセスカートリッジ103の取り扱い性が向上される。
特に、その回動規制範囲は1°以上15°以下であるのが好ましい。
また、本実施形態2においては、上記少なくとも1つの装置は、現像スリーブを回転駆動部材として備える現像装置30Y,30C,30M,30Kであり、現像装置30Y,30C,30M,30Kが現像スリーブの回転軸を中心に回動しても、現像スリーブの内部に配置される磁界発生部材としての内部マグネット部が回転しないように、内部マグネット部を固定配置する固定配置手段としての正面側結合部材61及び背面側結合部材62を設けている。これにより、現像装置が回動しても内部マグネット部が回転してしまうことがなくなり、感光体10に対する内部マグネット部の姿勢が変化することはない。よって、現像装置が回動してもスリーブ部の表面外部に適正な磁界を発生させることができる。
また、本実施形態1及び2においては、第1アイドラギヤ52及び現像出力ギヤ71がハス歯ギヤであるので、ギヤ同士の噛合い歯数を増加させてスムーズな駆動力伝達が可能となり、現像ローラ31で生じる回転ムラを更に低減することができる。
また、本実施形態1及び2においては、上述したプロセスカートリッジ3,103を複数備える。
実施形態1に係るプリンタ本体に対するプロセスカートリッジの位置決めを行うための位置決め板に設けられる3つの位置決め孔の配置を示す説明図。 同プリンタを示す概略構成図。 同プリンタのイエロー用プロセスカートリッジの概略構成を示す構成図。 同プロセスカートリッジの分解斜視図。 プリンタ背面側における同プロセスカートリッジの端面部分の拡大図。 同プロセスカートリッジの現像ユニット部における駆動機構のギヤ配列を示す説明図。 同位置決め板を示す斜視図。 実施形態2に係るプリンタのプリンタ背面側におけるプロセスカートリッジの端面部分の拡大図。
符号の説明
3Y,3C,3M,3K,103Y,103C,103M,103K プロセスカートリッジ(作像ステーション)
10Y,10C,10M,10K 感光体
10b 感光体の回転軸
11Y,11C,11M,11K 帯電装置
13Y,13C,13M,13K クリーニング装置
30Y,30C,30M,30K 現像装置
31Y,31C,31M,31K 現像ローラ
31a 現像ローラの回転軸
40 感光体ユニット部
50 現像ユニット部
51 現像ローラギヤ
52 第1アイドラギヤ
52a 第1アイドラギヤの回転軸
61,62 結合部材
70 位置決め板
71 現像出力ギヤ
71a 現像出力ギヤの回転軸
72 主基準孔
73 従基準孔
103b 凹部
156 ボス

Claims (9)

  1. 潜像担持体と、該潜像担持体の回転軸上に固定された駆動入力部材と、回転駆動部材を有する、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電装置、該潜像担持体表面の潜像を現像して可視像化する現像装置、及び該潜像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つの装置と、該回転駆動部材に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤと、該潜像担持体と該少なくとも1つの装置とを一体支持する支持部材とを備え、該潜像担持体の回転軸の軸方向に沿って画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジと、
    該プロセスカートリッジを該画像形成装置本体に対して位置決めするための位置決め部材と、
    該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力部材と係合して、駆動源からの駆動力を該駆動入力部材に伝達する駆動出力部材と、
    該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力ギヤと噛み合って、該駆動源と同一の又は別の駆動源からの駆動力を該駆動入力ギヤに伝達する駆動出力ギヤとを有する画像形成装置において、
    上記位置決め部材は、上記プロセスカートリッジの装着時に、上記潜像担持体の回転軸又はこれを回転自在に軸受けする上記支持部材に支持された潜像担持体軸受部が挿入される第1位置決め孔と、上記駆動入力ギヤの回転軸又はこれを回転自在に軸受けする該支持部材に支持された駆動入力ギヤ軸受部が挿入される第2位置決め孔とを有し、
    該第1位置決め孔の形状寸法は、これに挿入される該潜像担持体の回転軸又は該潜像担持体軸受部とほぼ一致する形状寸法であり、
    該第2位置決め孔の形状寸法は、該駆動入力ギヤの回転軸又は該駆動入力ギヤ軸受部の形状寸法よりも大きな形状寸法であって、該駆動入力ギヤの回転軸と上記駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向についての寸法が該第2位置決め孔に挿入される該駆動入力ギヤの回転軸又は該駆動入力ギヤ軸受部とほぼ同じ寸法であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記第2位置決め孔は、上記駆動入力ギヤの回転軸と上記駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向に対して略直交する方向に長尺な長孔であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    上記駆動入力ギヤの回転軸と上記駆動出力ギヤの回転軸とを結ぶ方向と上記長孔の長尺方向とのなす角は、85°以上95°以下であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 潜像担持体と、該潜像担持体の回転軸上に固定された駆動入力部材と、回転駆動部材を有する、該潜像担持体の表面を一様帯電する帯電装置、該潜像担持体表面の潜像を現像して可視像化する現像装置、及び該潜像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置のうちの少なくとも1つの装置と、該回転駆動部材に駆動力を伝達するための駆動入力ギヤと、該潜像担持体と該少なくとも1つの装置とを一体支持する支持部材とを備え、該潜像担持体の回転軸の軸方向に沿って画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジと、
    該プロセスカートリッジを該画像形成装置本体に対して位置決めするための位置決め部材と、
    該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力部材と係合して、駆動源からの駆動力を該駆動入力部材に伝達する駆動出力部材と、
    該位置決め部材により位置決めされた該プロセスカートリッジの該駆動入力ギヤと噛み合って、該駆動源と同一の又は別の駆動源からの駆動力を該駆動入力ギヤに伝達する駆動出力ギヤとを有する画像形成装置において、
    上記位置決め部材は、上記プロセスカートリッジの装着時に、上記潜像担持体の回転軸又はこれを回転自在に軸受けする上記支持部材に支持された潜像担持体軸受部が挿入される第1位置決め孔と、上記駆動入力ギヤの回転軸又はこれを回転自在に軸受けする該支持部材に支持された駆動入力ギヤ軸受部が挿入される第2位置決め孔とを有し、
    該第1位置決め孔の形状寸法は、これに挿入される該潜像担持体の回転軸又は該潜像担持体軸受部とほぼ一致する形状寸法であり、
    該第2位置決め孔の形状寸法も、これに挿入される該駆動入力ギヤの回転軸又は該駆動入力ギヤ軸受部とほぼ一致する形状寸法であり、
    上記駆動入力ギヤは、上記回転駆動部材の回転軸上に設けられた被駆動伝達ギヤと噛み合う駆動伝達ギヤと同軸上に設けられており、
    上記少なくとも1つの装置は、該回転駆動部材の回転軸を中心に該プロセスカートリッジに対して回動自在に支持されていることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記少なくとも1つの装置における上記プロセスカートリッジに対する回動を一定範囲内に規制する回動規制手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記一定範囲は1°以上15°以下であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4、5又は6の画像形成装置において、
    上記少なくとも1つの装置は、上記回転駆動部材として現像スリーブを備える現像装置であり、
    該現像装置が該現像スリーブの回転軸を中心に回動しても、該現像スリーブの内部に配置される磁界発生部材が回転しないように、該磁界発生部材を固定支持する固定支持手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7の画像形成装置において、
    上記駆動入力ギヤ及び上記駆動出力ギヤはハス歯ギヤであることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の画像形成装置において、
    上記プロセスカートリッジを複数備えることを特徴とする画像形成装置。
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