JP2007025731A - 像担持体の駆動装置及びその駆動装置を有する画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なった色のトナー像が形成される複数の像担持体の各担持体ギアと、その各担持体ギアに噛み合って各担持体ギアを回転駆動する駆動ギアとを有する像担持体の駆動装置において、各担持体ギアのピッチ円誤差による画質劣化の発生を抑えるように、各担持体ギアの角度位置を簡単に定めることができるようにする。
【解決手段】各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのピッチ円誤差に基づく各像担持体2Y,2M,2C,2BKの速度むらが転写材Sに転写されるトナー像に対して同じ影響を与えるように、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKの角度位置を定めるための位置合せ手段を設ける。
【選択図】図11
【解決手段】各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのピッチ円誤差に基づく各像担持体2Y,2M,2C,2BKの速度むらが転写材Sに転写されるトナー像に対して同じ影響を与えるように、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKの角度位置を定めるための位置合せ手段を設ける。
【選択図】図11
Description
本発明は、トナー像を担持する像担持体を駆動する像担持体の駆動装置と、その駆動装置を有する画像形成装置に関するものである。
電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはその少なくとも2つの機能を備えた複合機などとして構成される画像形成装置においては、各種形態の像担持体が用いられている。例えば、転写材に転写されるトナー像が表面に形成されるドラム状又は無端ベルト状の感光体、かかる感光体から一次転写されたトナー像を担持するドラム状又は無端ベルト状の中間転写体、或いは感光体からトナー像を転写される転写材を保持し、その転写材を介してトナー像を担持するドラム状又は無端ベルト状の転写材保持体などが像担持体の代表例である。かかる像担持体を有する画像形成装置によって、最終的に、転写材上に転写されたトナー像より成る画像が得られる。
上述の如き像担持体は、その像担持体の担持体ギアと、このギアを駆動する駆動モータとを含む駆動装置によって駆動される。その際、かかる駆動装置に用いられるギアは、歯形誤差や偏心を含むピッチ円誤差を有しているのが普通である。ピッチ円誤差とは、そのギアのピッチ円が偏心していたり、周方向においてピッチ円の半径が変化している誤差である。かかるピッチ円誤差は、樹脂の成形品より成るギアに発生しやすい。このようなピッチ円誤差や歯形誤差のあるギアを像担持体の駆動装置に用いると、その誤差に基づいて、像担持体表面の線速が周期的に変動する。
上述のようにギア自体の誤差によって生じる像担持体表面の線速変動を像担持体の速度むらと称することにすると、像担持体にかかる速度むらが生じると、転写材上に形成された最終トナー像に濃度むらが発生したり、そのトナー像がフルカラートナー像であるときは、色ずれが発生し、その画質が劣化する不具合を免れない。このような現象は一般にジターと称せられており、かかるジターの発生を抑えるために多くの提案が従来よりなされ、かつ実用化されているが、未だ充分なものと言うことはできない。
本発明の第1の目的は、像担持体の速度むらをより一層低減できる像担持体の駆動装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、像担持体の速度むらをより一層低減できる像担持体の駆動装置を有する画像形成装置を提供することにある。
本発明は、上記第1の目的を達成するため、転写材に転写される互いに異なった色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体のそれぞれを駆動する像担持体の駆動装置であって、各像担持体の担持体ギアと、各担持体ギアにそれぞれ噛み合ってその各担持体ギアを回転駆動する駆動ギアとを有する像担持体の駆動装置において、前記各像担持体の担持体ギアの歯数とピッチ円の直径が互いに等しく設定されていると共に、各担持体ギアのピッチ円誤差に基づく各像担持体の速度むらが転写材に転写されるトナー像に対してほぼ同じ影響を与えるように、各担持体ギアの角度位置を定めるための位置合せ手段が設けられていることを特徴とする像担持体の駆動装置を提案する(請求項1)。
その際、上記請求項1に記載の像担持体の駆動装置において、前記位置合せ手段が、各担持体ギアに形成されたギア側目印と、画像形成装置本体側に形成された本体側目印とを具備し、ギア側目印と本体側目印を合致させることにより各担持体ギアの角度位置を定めるように構成すると有利である(請求項2)
また、上記請求項1に記載の像担持体の駆動装置において、前記位置合せ手段が、各担持体ギアに設けられたギア側係合部と、画像形成装置本体側に設けられた本体側係合部を具備し、ギア側係合部と本体側係合部とに共通の係合部材をそれぞれ係合させることにより各担持体ギアの角度位置を定めるように構成すると有利である(請求項3)。
さらに、上記請求項3に記載の像担持体の駆動装置において、前記ギア側係合部が、前記係合部材が挿入されるように各担持体ギアに形成された貫通孔より成り、前記本体側係合部が、前記貫通孔に挿入された係合部材の先端が係合する孔又は溝より成ると有利である(請求項4)。
また、上記請求項1に記載の像担持体の駆動装置において、前記位置合せ手段が、各担持体ギアの互いに対応する位置に設けられた基準目印より成り、各像担持体から転写材にトナー像が転写される転写部間の距離が全て等しく設定され、かつ該距離が各像担持体の周長と等しく設定されていると有利である(請求項5)。
さらに、上記請求項1乃至5のいずれかに記載の像担持体の駆動装置において、前記担持体ギアのモジュールが0.5以下に設定されていると有利である(請求項6)。
また、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の像担持体の駆動装置において、前記像担持体の表面の線速をVmm/sec、前記駆動ギアの歯数をzとしたとき、(Vmm/sec)÷(rpm/60sec)×1/z=Pで表わされるジターピッチを0.6mm以下に設定すると有利である(請求項7)。
さらに、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の像担持体の駆動装置において、互いに噛み合う前記担持体ギアと駆動ギアとの噛み合い率を3以上に設定すると有利である(請求項8)。
また、本発明は、前記第2の目的を達成するため、上述の請求項1乃至8のいずれかに記載の駆動装置を具備する画像形成装置を提案する(請求項9)。
さらに、本発明は、前記第2の目的を達成するため、請求項1乃至8のいずれかに記載の駆動装置によって駆動される像担持体と、該像担持体に形成されたトナー像を転写材に転写する転写装置と、転写材に転写されたトナー像を定着する定着装置とを有することを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項10)。
請求項1に係る発明によれば、担持体ギアのピッチ円誤差による画質劣化の発生を抑えるように、各担持体ギアの角度位置を簡単に定めることができる。
請求項2乃至5に係る発明によれば、担持体ギアを正しく位置合せできる位置合せ手段を簡単に構成することができる。
請求項6に係る発明によれば、担持体ギアの各歯の大きさを小さくでき、これによって担持体ギアと、これに噛み合う駆動ギアが回転したときに生じる噛み合い衝撃の周期を短かくでき、トナー像の画質劣化を一層効果的に抑えることができる。
請求項7に係る発明によれば、担持体ギアとこれに噛み合う駆動ギアの噛み合い衝撃によるトナー像の画質劣化をより一層効果的に抑制できる。
請求項8に係る発明によれば、担持体ギアと駆動ギアを滑らかに噛み合せることができ、像担持体の速度むらをより一層低減でき、トナー像の画質をより確実に向上させることができる。
請求項9及び10に係る発明によれば、上述した各効果を奏する画像形成装置を供することができる。
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。先ず、像担持体の駆動装置と、その駆動装置を有する画像形成装置の基本構成とその作用を明らかにする。
図1はカラープリンタより成る画像形成装置の一例を示す概略垂直断面図であり、その画像形成装置本体1、すなわち画像形成装置の筐体内には、ドラム状の感光体として構成された4つの像担持体2Y,2M,2C,2BKが、後述する転写材の搬送方向Aに沿って配列されている。図示した例では転写材の搬送方向Aの最上流側の像担持体2Yの表面にはイエロートナー像が形成され、次の像担持体2Mの表面にはマゼンタトナー像が、さらに次の像担持体2Cの表面にはシアントナー像が、さらにその次の像担持体2BKの表面にはブラックトナー像がそれぞれ形成されるように構成され、これらの像担持体はそれぞれ矢印B方向に回転駆動される。
以下の説明では、必要に応じて、上記各像担持体のそれぞれをイエロー用の像担持体2Y、マゼンタ用の像担持体2M、シアン用の像担持体2C及びブラック用の像担持体2BKと称し、イエロー、マゼンタ及びシアンの有彩色トナー像が形成される像担持体2Y,2M,2Cをカラー用の像担持体と称することにする。
上記像担持体2Y,2M,2C,2BKに対向して転写材搬送装置3が配置され、本例の転写材搬送装置3は、駆動ローラ4を含む複数に支持ローラ4,5,6,7と、その支持ローラ4,5,6,7に巻き掛けられた無端ベルトより成る転写ベルト8とを有しており、後述するように駆動ローラ4が図1における反時計方向に回転駆動されることにより、転写ベルト8が転写材の搬送方向Aに回転駆動される。かかる転写ベルト8の表面に各像担持体2Y,2M,2C,2BKが当接し、しかも転写ベルト8を挟んで、各像担持体に対向した位置には、転写装置の一例である転写ブラシ9Y,9M,9C,9BKがそれぞれ配置されている。
一方、画像形成装置本体1内の下部には、シート給送装置10のカセット11が配置され、そのカセット11内に配置された底板12上に転写材Sが積載されている。転写材としては、例えば、転写紙、樹脂フィルム、樹脂シート又は布などのシート状の可撓性部片が用いられる。かかる最上位の転写材Sの上面に当接した給送ローラ13が反時計方向に回転駆動されることにより、その最上位の転写材Sが矢印C方向に給送され、その給送された転写材Sはレジストローラ対14の回転によって所定のタイミングで各像担持体2Y,2M,2C,2BKと転写ベルト8との間の転写部T1,T2,T3,T4に向けて給送される。
ここで、前述のようにイエロー用の像担持体2Yの表面にはイエロートナー像が形成されており、かかる像担持体2Yと転写ベルト8の間の転写部T1を転写材Sが通過するとき、像担持体表面のトナーの帯電極性と逆極性の転写電圧を印加された転写ブラシ9Yの作用により、像担持体2Yの表面に形成されたイエロートナー像が転写材Sの表面に転写される。この転写材Sは引き続きマゼンタ用の像担持体2M、シアン用の像担持体2C及びブラック用の像担持体2BKと転写ベルト8との間の各転写部T2,T3,T4を順次通過し、このとき転写電圧がそれぞれ印加された転写ブラシ9M,9C,9BKの作用により、各像担持体2M,2C,2BK上の各色のトナー像が、既に転写材S上に転写されたイエロートナー像上に重ね合せて順次転写される。
上述のようにして表面に4色の重ね合せトナー像より成るフルカラートナー像が転写された転写材Sは、定着装置70を通過する。この定着装置70は、それぞれ矢印方向に回転駆動される定着ローラ15と加圧ローラ16を有し、転写材はこれらのローラ15,16の間を通り、このとき熱と圧力の作用によって、そのフルカラートナー像が転写材Sの表面に定着される。次いで、この転写材Sは矢印Eで示すように画像形成装置本体外に排出され、その画像形成装置本体の上壁により構成された排紙トレイ17上にスタックされる。
各像担持体2Y,2M,2C,2BKと、その表面にトナー像を形成する各要素は、それぞれ一体的なプロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18BKとして構成されている。その各プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18BKの構成は実質的に同一であるため、そのうちの1つのイエロー用の像担持体2Yを有するプロセスカートリッジ18Yの構成と作用だけを図2を参照して以下に説明する。
図2に示すように、このプロセスカートリッジ18Yの像担持体2Yは、ユニットケース19に回転自在に組み付けられ、後述する駆動装置によって矢印B方向に回転駆動される。像担持体2Yの表面には、ユニットケース19に回転自在に支持された帯電装置の一例である帯電ローラ20が回転しながら当接し、その帯電ローラ20により像担持体2Yの表面が所定の極性に帯電される。
一方、画像形成装置本体1内には、図1に示すように、プロセスカートリッジ18Yとは別に露光装置の一例であるレーザ書き込みユニット21が配置され、このユニット21から出射する光変調されたレーザビームLによって、図2に示すように帯電後の像担持体2Yの表面が露光され、これによって像担持体表面にイエロー画像用の静電潜像が形成される。
上記静電潜像は現像装置22によってイエロートナー像として可視像化される。この現像装置22は、ユニットケース19の一部により構成された現像ケース23と、この現像ケース23に回転自在に支持されて反時計方向に回転駆動される現像ローラ24と、同じく現像ケース23に回転自在に支持された撹拌ローラ25とを有し、現像ケース23には、イエロー色のトナーとキャリアを有する粉体状の二成分系現像剤Dが収容されている。キャリアを有さない一成分系現像剤を用いることもできる。
上記現像剤Dは、撹拌ローラ25により撹拌されて、そのトナーとキャリアが互いに逆極性にそれぞれ摩擦帯電され、かかる現像剤Dが現像ローラ24上に担持されて搬送される。そして、規制ブレード26により量を規制された現像剤が現像ローラ24と像担持体2Yとの間の現像領域に運ばれ、その現像剤中のトナーが像担持体表面に形成された静電潜像に静電的に移行して静電潜像がイエロートナー像として可視像化される。このように像担持体2Yはトナー像を担持しながら回転する。
上記イエロートナー像は前述のようにして転写材Sの表面に転写され、その転写後に像担持体表面に付着する転写残トナーは、クリーニング装置27により除去される。このクリーニング装置27は、ユニットケース19の一部により構成されたクリーニングケース28と、そのクリーニングケース28に回転自在に支持されて矢印方向に回転駆動されるクリーニングブラシ29と、基端部がクリーニングケース28に固定されたクリーニングブレード30とを有し、そのクリーニングブラシ29とクリーニングブレード30が像担持体2Yの表面に当接してその表面の転写残トナーを掻き取り除去する。像担持体2Yから回収されたトナーは、トナー戻しダクト31内に配置されて回転駆動されるトナー搬送スクリュー32により、そのダクト31内を搬送され、現像装置22のトナー容器33に戻される。このトナー容器33には、導管34を通して図示していないトナー貯留容器からトナーが供給される。現像ケース23内に収容された現像剤Dのトナー濃度低下がトナー濃度センサ35により検知されたとき、トナー補給ローラ36が回転し、トナー容器33内のトナーが現像ケース23内に補給される。図2における符号37で示すものは、像担持体2Yの表面に当接しながら回転し、潤滑剤38を像担持体2Yの表面に塗布する塗布ブラシである。
上述したプロセスカートリッジ18Yは、画像形成装置本体1に対して着脱可能に装着されている。図3はこのプロセスカートリッジ18Yが画像形成装置本体1に装着されたときの様子を示しており、この図に示すように、ドラム状の像担持体2Yは、円筒状の像担持体本体39と、その長手方向各端部に固定されたフランジ部材40,41より成る。手前側のフランジ部材40は軸受42を介してユニットケース19に回転自在に支持され、奥側のフランジ部材41は固定連結手段43を介して、画像形成装置本体1に回転自在に支持された駆動軸44Yに着脱可能に固定されている。
駆動軸44Yは、画像形成装置本体1の奥側の側板45と、この側板45に不動に固定された支持板46とに、軸受47,48を介して回転自在に支持されている。また本例の固定連結手段43は、後に詳しく説明するように、奥側のフランジ部材41の回転中心部に形成された中心孔49と、駆動軸44Yの先端部に固定されたジョイント50とを有し、そのジョイント50の外周面は画像形成装置本体1の手前側へ向けて縮径したテーパ状に形成され、その外周面に歯が形成されている。また中心孔49の内周面にも歯が形成され、その中心孔49は、ジョイント50のテーパと補完形状のテーパ状に形成されている。かかるジョイント50と中心孔49が互いに嵌合し、これらの歯が互いに噛み合い、駆動軸44Yの回転が像担持体2Yに伝えられるように構成されている。この状態で、プロセスカートリッジ18Yのユニットケース19が、画像形成装置本体1に対して位置決めされて保持される。
プロセスカートリッジ18Yを画像形成装置本体1の手前側、すなわち図3に矢印Fで示した方向に引くと、ジョイント50と像担持体の中心孔49が外れ、像担持体2Yを含めたプロセスカートリッジ18Yを画像形成装置本体1の手前側に引き出すことができる。逆に、プロセスカートリッジ18Yを画像形成装置本体1の奥側、すなわち矢印Fと反対方向に押し込むと、図3に示したように像担持体2Yの中心孔49とジョイント50が嵌合し、その両者の歯が互いに噛み合い、ドラム状の像担持体2Yと駆動軸44Yが同心状に位置決めされる。
前述のように、図1に示した他のプロセスカートリッジ18M,18C,18BKは上述のプロセスカートリッジ18Yと全く同様に構成され、図3及び図4に示すように、その各プロセスカートリッジ18M,18C,18BKの像担持体2M,2C,2BKが、イエロー用の像担持体2Yの場合と全く同様にして、画像形成装置本体1の奥側の側板45とこれに固定された支持板46に回転自在に支持された各駆動軸44M,44C,44BKに、固定連結手段を介してそれぞれ着脱可能に固定状態で連結されている。像担持体2Y,2M,2C,2BKの外径は全て等しく、また前述のフルカラー画像を形成するときの像担持体の表面線速も同一に設定される。各プロセスカートリッジ18Y,18M,18C,18BKの現像装置に異なった色のトナーの現像剤がそれぞれ収容されている点だけが、各プロセスカートリッジの相違するところである。
図6に示すように、各像担持体2Y,2M,2C,2BKを、駆動ローラ51を含む複数の支持ローラ51,52に巻き掛けられた無端状のベルトにより構成することもできる。これらの像担持体上にも、前述したところと全く同様にして、各色のトナー像がそれぞれ形成され、その各トナー像が転写材に重ね合せ転写される。この場合も、その支持ローラ51,52が各プロセスカートリッジのユニットケースに回転自在に支持され、当該プロセスカートリッジが画像形成装置本体に装着されたとき、その駆動ローラ51の奥側の端部が、前述の固定連結手段と同様に構成された固定連結手段43によって、画像形成装置本体に回転自在に支持された駆動軸44Y,44M,44C,44BKにそれぞれ着脱可能に固定状態で連結される。
以上、像担持体の駆動装置と、その駆動装置を有する画像形成装置の基本構成とその作用を説明したが、次にその駆動装置の各具体的構成例を明らかにする。
図5は、図1と同様に各像担持体2Y,2M,2C,2BKを画像形成装置本体1の手前側から見ると共に、図3及び図4に示した画像形成装置本体1の奥側の側板45やこれに固定された支持板46などの図示を省略して、各像担持体と、その駆動装置の構成要素の配置状態を明らかにした説明図である。図3及び図4は、図5のIII−III線及びIV−IV線に沿う断面図に相当する図である。図5においては、各ギアを単なる円で示し(図9及び図10においても同じ)、図3及び図4においては、各ギアの歯の図示を省略してある。
図3乃至図5に示すように、各像担持体2Y,2M,2C,2BKが着脱可能に固定される各駆動軸44Y,44M,44C,44BKには、各像担持体の担持体ギア53Y,53M,53C,53BKがそれぞれ固定されている。ここで、像担持体の担持体ギアとは、当該ギアと像担持体との間に、回転しながら次々に歯を噛み合せて回転を伝達する中間ギア対を介することなく、その像担持体を駆動するギアであり、像担持体の駆動装置のギア列中の最終段のギアである。この点は図6に示した無端ベルト状の像担持体の担持体ギアも同じであるが、図1乃至図5に示した例のように、像担持体がドラム状に形成されているときは、担持体ギアは、当該ギアにより駆動されるドラム状の像担持体に同心状に固定される。また図6に示したように、複数の支持ローラ51,52に巻き掛けられた無端ベルト状の像担持体2Y,2M,2C,2BKの場合には、その担持体ギア53Y,53M,53C,53BKは、駆動ローラ51に同心状に固定される。その際、像担持体がドラム状であっても、またこれがベルト状であっても、前述の固定連結手段43などの連結手段を介して各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKを各像担持体2Y,2M,2C,2BK又は駆動ローラ51に固定してもよいし、かかる連結手段を介さずに、駆動軸のみを介して担持体ギアを像担持体に一体に固定してもよい。或いはかかる駆動軸も省略し、ドラム状の像担持体、又はベルト状の像担持体の駆動ローラに担持体ギアを一体に固着するか、ドラム状の像担持体又はベルト状の像担持体の駆動ローラに担持体ギアを一体に形成することにより、当該担持体ギアを像担持体に固定してもよい。
本例の像担持体の駆動装置においては、その全ての担持体ギア53Y,53M,53C,53BKが同じ形態に構成され、そのピッチ円の直径や、歯数が全て等しくなるように設定されている。
図3及び図5に示すように、画像形成装置本体1の支持板46には、イエロー用の像担持体2Yを回転駆動するための駆動モータ54Aが支持され、その出力軸に固定された出力ギア55Aは、イエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yにアイドルギア、すなわち遊び歯車を介することなく直に噛み合っている。
同様に、図3及び図5に示すように、画像形成装置本体1の支持板46には、マゼンタ用とシアン用の各像担持体2M,2Cを回転駆動するための駆動モータ54が支持され、その出力軸に固定された出力ギア55も、像担持体2M,2Cの担持体ギア53M,53Cにそれぞれ直に噛み合っている。
さらに、図4及び図5に示すように、支持板46には、ブラック用の像担持体2BKを回転駆動する駆動モータ56が支持され、その出力軸に固定された出力ギア57が、ブラック用の像担持体2BKの担持体ギア53BKにアイドルギアを介することなく直に噛み合っている。
画像形成動作時に上記各駆動モータ54A,54,56が作動し、その各回転が、出力ギア55A,55,57を介して各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKに伝えられ、その回転が駆動軸44Y,44M,44C,44BKと前述の固定連結手段43を介して各像担持体2Y,2M,2C,2BKにそれぞれ伝達され、これらの像担持体が図1に矢印Bで示した方向に回転駆動される。
上述のように、本例の像担持体の駆動装置は、駆動モータの出力軸に固定された出力ギアが、アイドルギアを介することなく直に、トナー像を担持する像担持体の担持体ギアに噛み合せられ、その出力ギアが担持体ギアの駆動ギアとして構成されている。
ここで、先にも説明したように、ギアには歯形誤差やピッチ円誤差があるのが普通である。図7はこのピッチ円誤差を説明する図であり、ここに示したPCは、ギアの回転軸線Wを中心とした真円より成る理想的なピッチ円を示しているが、実際のギアのピッチ円は、図7に誇張してPC1で示すように、その中心W1が、ギアの回転中心Wからδだけ偏心していたり、その半径Rが周方向において変化していることがある。このような誤差がピッチ円誤差である。
本例の像担持体の駆動装置に用いられているギアは樹脂の成形品より成るが、かかる樹脂製ギアは低コストである利点を有している反面、上述のピッチ円誤差や歯形誤差が発生しやすい。このような誤差のあるギアを用いて像担持体を駆動すると、像担持体表面の線速が周期的に変動する速度むらが生じ、転写材に転写されたトナー像に色ずれや濃度むらが発生し、その画質が劣化するおそれがある。また先に説明したギアの噛み合い衝撃が大きくなれば、これによっても画質が劣化する不具合を免れない。
ところが、本例の駆動装置においては、前述のように、各駆動モータ54A,54,56の出力軸にそれぞれ固定された各出力ギア55A,55,57が担持体ギア53Y,53M,53C,53BKに直に噛み合っていて、その各ギア間にアイドルギアが介在していないため、互いに噛み合う出力ギアと担持体ギアのピッチ円誤差や歯形誤差、及びその噛み合い衝撃により発生する像担持体の速度むらを最小限に抑えることができる。駆動モータと像担持体の間に3段以上のギアを有するギア列が介在すれば、その各ギアの歯形誤差とピッチ円誤差が重なり合い、しかもその噛み合い衝撃が干渉し合って像担持体に大きな速度むらが発生するおそれがあるが、本例の駆動装置によれば、このような不具合を回避し、像担持体の速度むらを抑え、転写材Sに転写されたトナー像に濃度むらや色ずれが発生する不具合を抑えることができる。また、担持体ギアと出力ギアの間にアイドルギアがないため、駆動装置の部品点数を減少させることもできる。
上述した構成は、図6に示したように、駆動ローラ51を含む複数の支持ローラ51,52に巻き掛けられた無端ベルト状の像担持体2Y,2M,2C,2BKの駆動装置にも適用できる。すなわち、担持体ギア53Y,53M,53C,53BKを、図6には示していない駆動モータの出力軸に固定された出力ギアに直に噛み合せ、その出力ギアを担持体ギアの駆動ギアとして構成するのである。これにより、上述したところと全く同様な作用効果を奏することができる。
また、図示した画像形成装置のように、複数の像担持体を有している場合、その少なくとも1つの像担持体の担持体ギアと出力ギアを直に噛み合せれば、画質の向上を達成できる。
図3乃至図5に示した像担持体の駆動装置は、トナー像を担持するドラム状の像担持体に同心状に固定された担持体ギアと、その担持体ギアに噛み合って担持体ギアを回転駆動する駆動ギアとを有し、図の例では駆動モータの出力軸に固定された出力ギアがその駆動ギアを構成しているが、さらに図5から明らかなように、担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのピッチ円の直径が、ドラム状の像担持体2Y,2M,2C,2BKの外径よりも大きく設定されている。
図8は、複数の像担持体のうちのブラック用の像担持体2BKと、その担持体ギア53BKと、これを駆動する駆動ギアとしての出力ギア57の概略を示す説明図であり、この図からも判るように、担持体ギア53BKのピッチ円PC1の直径d1が、ドラム状の像担持体2BKの外径d2よりも大きく設定されている。かかる構成によれば、出力ギア57により駆動される担持体ギア53BKのピッチ円PC1上の一点が単位時間当りに進む距離よりも、同じ単位時間当りに像担持体2BKの外周面上の一点が進む距離の方が短かくなる。このため、ギア57,53BKの歯形誤差、ピッチ円誤差及び両ギアの噛み合い衝撃が、像担持体2BK上に形成されるトナー像、すなわち転写材S上に転写されるトナー像に対して与える影響を極めて少なくすることができ、その画質の劣化を防止することができる。両ギア57,53BKの噛み合い衝撃は、像担持体2BKに周期的に伝えられるが、上述した構成を採用することによって、その周期を極めて短かいものにすることができ、従って、この噛み合い衝撃により転写材Sの画像上に生じる濃淡むらのピッチと色ずれを極めて微小にでき、これを目視したとき、その濃淡と色ずれを識認できなくすることができるのである。
上述した構成は、図6に示したように、駆動ローラ51を含む複数の支持ローラ51,52に巻き掛けられた無端ベルト状の像担持体2Y,2M,2C,2BKの駆動装置であって、その駆動ローラ51に同心状に固定された担持体ギア53Y,53M,53C,53BKと、その担持体ギアに噛み合って担持体ギアを回転駆動する駆動ギア(図の例では出力ギア)とを有する像担持体の駆動装置にも適用でき、この場合には、その担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのピッチ円の直径を、駆動ローラ51の外周面の直径よりも大きく設定する。これにより、前述の作用効果をそのまま奏することができる。
以上説明した像担持体の駆動装置の各構成は、複数の像担持体を有する画像形成装置だけでなく、1つの像担持体を有する画像形成装置の駆動装置にも適用できる。のみならず、像担持体が感光体以外のものから成るときにも適用可能である。例えば、感光体上のトナー像をドラム状又は無端ベルト状の中間転写体に一次転写し、そのトナー像をさらに転写材に二次転写する形式の画像形成装置や、感光体から転写材にトナー像を転写するとき、その転写材をドラム状又はベルト状の転写材保持体にクランプする形式の画像形成装置における中間転写体や転写材保持体より成る像担持体を駆動する駆動装置にも、前述の各構成を支障なく採用することができるのである。
図3乃至図5に示した像担持体の駆動装置においては、駆動モータ54A,54が、それぞれ表面に有彩色のトナー像が形成されるカラー用の像担持体、すなわちイエロー用の像担持体2Y、マゼンタ用の像担持体2M、及びシアン用の像担持体2Cをそれぞれ回転駆動し、これらの駆動モータ54A,54は、カラー用の駆動モータを構成している。
その際、これらのカラー用の駆動モータ54A,54は、専ら、カラー用の像担持体2Y,2M,2Cのみを駆動し、カラー用の像担持体専用のモータとなっている。これらの駆動モータ54,54Aが、像担持体2Y,2M,2C以外の要素、例えば図1に示した定着ローラ15と加圧ローラ16や、図2に示した現像ローラ24などの要素を駆動する働きを有していないのである。このため、定着ローラ15と加圧ローラ16の間に転写材Sの先端が進入したときに、これらのローラ15,16に加えられる衝撃や、現像ローラ24に加えられる衝撃が像担持体2Y,2M,2Cに伝えられ、当該像担持体の表面線速が瞬間的に変動する速度むらが発生することはなく、転写材S上に転写されたカラー画像に濃淡むらや色ずれが発生する不具合の発生を効果的に抑えることができる。
また、図3及び図5に示したイエロー用の像担持体2Yを駆動する駆動モータ54Aを廃止し、その代りに、図9に示すように、イエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yとマゼンタ用の像担持体2Mの担持体ギア53Mとの間に、画像形成装置本体1に回転自在に支持したアイドルギア58を介設し、駆動モータ54によって駆動されるマゼンタ用の像担持体2Mの担持体ギア53Mの回転を、アイドルギア58を介してイエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yに伝達し、そのアイドルギア58によって、定着ローラなどの他の要素を駆動しないように構成しても上述した効果を奏することができる。カラー用の駆動モータ54を、カラー用の像担持体2Y,2M,2Cのみを駆動するカラー用の像担持体専用のモータとして構成するのである。図9に示した他の構成は、前述した画像形成装置ないしはその像担持体の駆動装置と変りはない。
また、図4及び図5に示したブラック用の像担持体2BKの担持体ギア53BKを駆動するブラック用の駆動モータ56も、その像担持体2BKだけを駆動する像担持体専用のモータとして構成し、全ての駆動モータ54,54A,56が専ら像担持体だけを駆動するように構成すると、上述の効果を最も確実に奏することができる。
駆動装置を上述のように構成することもできるが、図1乃至図9に示した像担持体の駆動装置においては、ブラック用の像担持体2BKを駆動するブラック用の駆動モータ56が、前述の転写材搬送装置3をも駆動するように構成されている。その具体的構成例は後述するが、その前に、ブラック用の駆動モータ56により転写材搬送装置3を駆動するように構成した理由を明らかにする。
図1乃至図9に示した画像形成装置は、前述のように、全ての像担持体2Y,2M,2C,2BKからそれぞれ異なった色のトナー像を1枚の転写材S上に重ね合せて転写するフルカラーモードと、ブラック用の像担持体2BKから黒色のブラックトナー像だけを転写材Sに転写するブラックモードの2つのモードを選択できるように構成されている。ブラックモードが選択されると、図1に示した転写材搬送装置3は、その駆動ローラ4を中心として、図1に鎖線で示す位置に回動し、その転写ベルト8がカラー用の像担持体2Y,2M,2Cから離間する。
上述した状態で、レジストローラ対14から給送された転写材Sは、矢印A方向に回転する転写ベルト8上に担持されて、その走行方向に搬送され、前述のようにしてブラック用の像担持体2BK上に形成されたブラックトナー像が、転写ブラシ9BKの作用により、その転写材S上に転写され、その転写材S上のトナー像は、当該転写材Sが定着ローラ15と加圧ローラ16を通るとき定着され、次いでその転写材Sは排紙トレイ17上に排出される。
上述の如きブラック画像だけを得るブラックモードが選択される頻度は、フルカラー画像を得るフルカラーモードが選択される頻度よりも高いのが普通である。従って、特にブラックモード時には、画像形成装置の高速性が要求される。そこで、図1乃至図9に示した画像形成装置においては、ブラックモード時には、フルカラーモード時よりもブラック用の像担持体BKを高速で回転させると共に、図1に示したレーザ書き込みユニット21から2つのレーザビームを同時に出射させ、これらをブラック用の像担持体2BKに照射して高速度で静電潜像を形成し、これをブラックトナー像として可視像化するようにしている。その際、いずれのモード時にも、転写ベルト8を、ブラック用の像担持体2BKの表面線速と同じ表面線速で駆動する必要がある。すなわち、ブラック用の像担持体2BKを高速で回転させたときは、転写ベルト8も高速で駆動し、像担持体2BKを低速で回転させたときは、転写ベルト8も低速で駆動するのである。このように、転写ベルト8の速度も各モードによって切り換える必要があるが、転写ベルト8を専用の駆動モータにより駆動して、その速度を切り換えるように構成すると、画像形成装置のコストが上昇する。
そこで、本例の画像形成装置においては、転写ベルト8と同期して速度が切り換えられるブラック用の像担持体2BKを駆動するブラック用の駆動モータ56によって、転写材搬送装置3を駆動するように構成されている。ブラック用の駆動モータ56が、各像担持体2Y,2M,2C,2BKからのトナー像を重ね合せて転写される転写材Sを搬送する転写材搬送装置3の駆動も兼ねているのである。このようにすれば、転写材搬送装置専用の駆動モータを省略できると共に、その専用モータの速度を切り換える切換手段も不要となる。その際、ブラック用の駆動モータ56は、転写材Sに全ての像担持体2Y,2M,2C,2BKからそれぞれ異なった色のトナー像を重ね合せて転写するフルカラーモード時よりも、ブラック用の像担持体2BKからブラックトナー像だけを転写材Sに転写するブラックモード時の方が、ブラック用の像担持体2BKと転写材搬送装置3を高速で駆動するように構成されている。これにより、ブラック用の像担持体と転写材搬送装置の速度の切り換えを確実に行うことができる。
ブラック用の駆動モータ56の回転を転写材搬送装置3に伝達する具体的構成例を図4、図5及び図9を参照して説明する。
画像形成装置本体1の支持板46に回転自在に支持された軸59には、前述の出力ギア57に噛み合うアイドルギア60が固定され、さらにこの軸59には、他のアイドルギア61が固定され、このアイドルギア61は、支持板46にそれぞれ回転自在に支持されたさらに別のアイドルギア62,63を介してローラ駆動ギア64に駆動連結されている。このローラ駆動ギア64は、側板45と支持板46に回転自在に支持された軸64Aに固定され、この軸64Aを介して、図1に示した転写材搬送装置3の駆動ローラ4に同心状に固定されている。転写ベルト8を巻き掛けた複数の支持ローラ4,5,6,7は画像形成装置本体1の側板に回転自在に支持され、駆動モータ56の回転は、ギア57,60,61,62,63,64を介して駆動ローラ4に伝えられ、この駆動ローラ4の回転によって転写ベルト8が図1に矢印Aで示した方向に回転駆動される。
上述した構成により、ブラック用の像担持体2BKは、上述のギア列を介して転写材搬送装置3に連結されることになるが、この転写材搬送装置3は、専ら転写材Sを搬送する働きをなすものであり、その転写ベルト8と各像担持体との当接力もさほど大きなものでないため、転写材搬送装置3に大きな衝撃が加えられることはなく、従ってこの転写材搬送装置3から像担持体2BKに大きな衝撃が伝えられることはない。このため、像担持体2BKに速度むらが発生する不具合を防止することができる。
また、ブラック用の駆動モータ56は、ブラック用の像担持体2BKと転写材搬送装置3のみを駆動するように構成されている。ブラック用の駆動モータ56も、カラー用の駆動モータ54,54Aと同様に、図1に示した定着ローラ15や加圧ローラ16或いは現像ローラ24などの駆動に用いられていないのである。このため、瞬間的な衝撃がブラック用の像担持体2BKに伝えられて、その像担持体2BKに速度むらが発生する不具合を防止できる。
さらに、ブラック用の像担持体の駆動系と、転写材搬送装置3の駆動系が、ブラック用の駆動モータ56の出力軸に固定された出力ギア57において分岐されている。すなわち、ブラック用の像担持体2BKの担持体ギア53BKと、転写材搬送装置3を駆動するギア60,61,62,63,64より成るギア列が、出力ギア57を基点として分けられているのである。これにより、転写材搬送装置3に衝撃が加えられたとしても、これが出力ギア57と駆動モータ56に受け止められ、当該衝撃がそのまま像担持体2BKに伝えられることはない。これによっても像担持体2BKに速度むらが発生することを防止でき、転写材S上のトナー像の画質劣化を防止することができる。
上述した各構成は、駆動モータと像担持体との間に、担持体ギアと、これを駆動する駆動ギア(図の例では出力ギア)以外のギアが介在するときも適用でき、さらに像担持体が無端ベルトより成るときも適用できるものである。また、カラー用の像担持体が3つよりも少ないときも同様に適用できる。要は、転写材に転写される互いに異なった色のカラートナー像がそれぞれ形成される複数のカラー用の像担持体と、転写材に転写されるブラックトナー像が形成されるブラック用の像担持体をそれぞれ駆動する像担持体の駆動装置であって、各像担持体の担持体ギアと、各担持体ギアにそれぞれ噛み合う駆動ギアと、担持体ギアと駆動ギアの少なくとも2つのギアを介して各像担持体をそれぞれ駆動する駆動モータとを有する像担持体の駆動装置において、上記カラー用の像担持体をそれぞれ駆動するカラー用の駆動モータは、当該カラー用の像担持体のみを駆動するカラー用の像担持体専用のモータとして構成され、ブラック用の像担持体を駆動するブラック用の駆動モータは、各像担持体からのトナー像を重ね合せて転写される転写材を搬送する転写材搬送装置の駆動も兼ねているように構成されているのである。
かかる駆動装置の構成により、完成したカラー画像の色ずれと濃度むらの発生を抑え、駆動装置及びこれを有する画像形成装置の構成を簡素化でき、そのコストを低減することができる。
また図9に示した像担持体の駆動装置においても、駆動モータ54,56の出力軸にそれぞれ固定された出力ギア55,57が、マゼンタ用とシアン用の像担持体2M,2Cの担持体ギア53M,53Cと、ブラック用の像担持体2BKの担持体ギア53BKに直に噛み合っているので、これらの像担持体2M,2C,2BKの速度むらを抑えることができる。また、シアン用の像担持体2Cとイエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53C,53Yはアイドルギア58を介して駆動連結され、イエロー用の像担持体2Yの担持体ギア専用の駆動モータは設けられていない。このため、駆動装置ないしは画像形成装置のコストを低減することができる。
但し、上述のようなアイドルギア58を介して、イエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yを駆動すると、そのアイドルギア58の歯形誤差やピッチ円誤差の影響によって、イエロー用の像担持体2Yにわずかな速度むらが発生し、転写材S上に転写されたイエロートナー像に濃度むらが発生したり、最終的に得られた転写材S上のフルカラートナー像にわずかな色ずれが発生するおそれがある。イエロートナー像のジターが発生するのである。
ところが、イエロートナー像のジターは、他の色のトナー像に比べて、視覚上目立つことはなく、イエロートナー像のジターが多少発生しても、フルカラー画像の画質劣化として認識されず、実質的に画質の劣化が発生することはない。このように、図9に示した例では、像担持体の速度むらによる画質劣化の目立たないイエロートナー像が形成されるイエロー用の像担持体2Yをアイドルギア58を介して駆動し、実質的な画質劣化の発生を抑えつつ、画像形成装置ないしは像担持体の駆動装置のコストの低減を図ったのである。
図10に示すように、マゼンタ用の像担持体2Mとシアン用の像担持体2Cを入れ換えて配置し、これらの担持体ギア53M,53Cをカラー用の駆動モータ54の出力軸に固定された出力ギア55によって直に駆動し、シアン用の像担持体2Cとイエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53C,53Yをアイドルギア58を介して連結し、そのアイドルギア58によってイエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yを回転駆動するように構成しても、上述したところと同じ作用効果を奏することができる。
要は、転写材Sに転写されるイエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成されるイエロー用の像担持体2Y、マゼンタ用の像担持体2M、シアン用の像担持体2C及びブラック用の像担持体2BKをそれぞれ駆動する像担持体の駆動装置において、上記ブラック用の像担持体2BKを駆動するブラック用の駆動モータ56と、イエロー用の像担持体、マゼンタ用の像担持体及びシアン用の像担持体をそれぞれ駆動するカラー用の駆動モータ54をそれぞれ設け、ブラック用の駆動モータ56の出力軸に固定された出力ギア57を、アイドルギアを介することなく直に、ブラック用の像担持体2BKの担持体ギア53BKに噛み合せて該出力ギア57を当該担持体ギア53BKの駆動ギアとし、カラー用の駆動モータ54の出力軸に固定された出力ギア55を、アイドルギアを介することなく直に、シアン用の像担持体2Cの担持体ギア53Cとマゼンタ用の像担持体2Mの担持体ギア53Mにそれぞれ噛み合せて該出力ギア55をこれらの担持体ギア53C,53Mの駆動ギアとし、マゼンタ用の像担持体2Mの担持体ギア53M又はシアン用の像担持体2Cの担持体ギア53Cと、イエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yとの間に1つのアイドルギア58を介設して該アイドルギア58をイエロー用の像担持体2Yの担持体ギア53Yの駆動ギアとするのである。
ところで、以上説明した画像形成装置ないしはその像担持体の駆動装置において使用される担持体ギア53Y,53M,53C,53BKは、樹脂製であっても金属製であってもよいが、その担持体ギアの全てが同一の成形法によって成形された樹脂製のギアより成ると、そのコストを低減でき有利である。各担持体ギアを、このような成形法で製造すると、その歯数とピッチ円の直径が互いに等しいだけでなく、そのピッチ円誤差も全て等しく現われる。全ての担持体ギアの実際のピッチ円が、例えば図7に符号PC1を付して誇張して示したように揃っているのである。この点に着目し、本例の画像形成装置ないしはその像担持体の駆動装置においては、各担持体ギアのピッチ円誤差に基づく各像担持体の速度むらが転写材に転写されるトナー像に対して同じ影響を与えるように、各担持体ギアの角度位置が設定されている。
図11は、これを説明する図であり、ここでは説明の便宜上、各像担持体2Y,2M,2C,2BKの外径と、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのピッチ円の直径が等しいものとして示してある(図13も同じ)。この図におけるL1,L2,L3は各像担持体2Y,2M,2C,2BKから転写材Sにトナー像が転写される転写部T1,T2,T3,T4の間の距離である。図11は、矢印A方向に搬送される転写材Sの先端がイエロー用の像担持体2Yの転写部T1に達したときの状態を示しているが、このときの像担持体2Yの外周面と、その担持体ギア53Yのピッチ円上の点Tがイエロー用の像担持体2Yの転写部T1に位置しているものとする。このとき、他の担持体ギア53M,53C,53BKのピッチ円上の上記T点に対応する各点Tは、その各像担持体2M,2C,2BKの転写部T2,T3,T4よりも、それぞれL1,L1+L2,L1+L2+L3だけ像担持体の回転方向上流側に位置している。各担持体ギアのピッチ円上の対応する位置とは、担持体ギア53Yのピッチ円が、例えば、図7に示したピッチ円PC1であるとし、このピッチ円PC1の半径が最大の点が担持体ギア53Yの点Tであるとした場合には、同じピッチ円誤差を持った同じ形態のピッチ円を有する他の担持体ギア53M,53C,53BKの半径が最大の点が、対応する点Tとなる。
図11に示した転写材Sは矢印A方向に搬送され、各像担持体とその担持体ギアは時計方向に回転し、その転写材S上に、順次、像担持体2Y,2M,2C,2BKからトナー像を転写されるのであるが、各担持体ギアの角度位置が上述のように設定されているので、転写材Sの同一点、例えばその先端が各像担持体2Y,2M,2C,2BKの転写部T2,T3,T4に達したとき、その担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのピッチ円の同じ点、すなわち点Tが転写部に位置する。このため、転写材S上に転写されたトナー像は、各担持体ギアのピッチ円誤差による影響を同じ位置で受け、最終的なフルカラートナー像にピッチ円誤差に基づく色ずれが発生することを防止することができる。
上述した構成は、各担持体ギアのピッチ円誤差による各像担持体の速度むらの位相が、転写材S上において一致するように各担持体ギアの角度位置を設定するものである。このように各担持体ギアが角度位置を設定するには、画像形成装置の製造時に、担持体ギア53Y,53M,53C,53BKを画像形成装置本体1に組み付けるとき、その角度位置を図11に示すように揃えればよい。
そこで、本例の像担持体の駆動装置においては、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKを上述のように位置合せする位置合せ手段が設けられている。この位置合せ手段は、例えば図11に示すように、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKの対応する位置(例えばT点)のそれぞれに形成されたギア側目印Mと、画像形成装置本体側、例えば図3及び図4に示した支持板46に形成された本体側目印Nとによって構成されている。これらの目印M,Nは、各担持体ギア毎に形成されていて、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKを画像形成装置本体に取り付ける際、各ギアのギア側目印Mと、その各ギアに対応する本体側目印Nとを合致させたとき、各担持体ギアが、図11に示したように前述の角度位置に位置合せされるように形成されている。このように、ギア側目印Mと本体側目印Nを合致させることにより、各担持体ギアの角度位置を定め、この状態で、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKを各駆動軸44Y,44M,44M,44BKに固定するのである。
或いは、位置合せ手段を、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKに設けられたギア側係合部と、画像形成装置本体側に設けられた本体側係合部により構成し、ギア側係合部と本体側係合部とに共通の係合部材をそれぞれ係合させることにより各担持体ギアの角度位置を定めるように構成することもできる。
例えば、図11及び図12に示すように、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKの対応する位置にそれぞれ貫通孔65を形成し、画像形成装置本体側の支持板46に、図11に示した目印Nと同じ位置の孔66(又は溝)を形成しておき、各担持体ギアを画像形成装置本体1に取り付けるとき、その各貫通孔65に、棒状の係合部材67を挿入すると共に、その係合部材67の先端を支持板46に形成した各孔66(又は溝)に係合させ、この状態で各担持体ギアを各駆動軸に固定する。ギア側係合部を、係合部材67が挿入されるように各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKに形成された貫通孔65により構成し、本体側係合部を、貫通孔65に挿入された係合部材67の先端が係合する孔66又は溝により構成するのである。
また、図13に示すように、上述の位置合せ手段を、各担持体ギア53Y,53M,53C,53BKの互いに対応する位置に設けられた基準目印Kにより構成すると共に、各像担持体2Y,2M,2C,2BKから転写材Sにトナー像が転写される転写部T1,T2,T3,T4の間の距離L4を全て等しく設定し、かつその距離L4を、各像担持体の周長と等しく設定することもできる。例えば、各担持体ギアのピッチ円の径が最大となる前述のTの位置に、基準目印Kを設けておくのである。この構成によれば、各担持体ギアを画像形成装置本体に組み付けるとき、その基準目印Kを、全て同じ角度位置、例えば図13に示すように全て下向きの位置に配置して、その各担持体ギアを駆動軸に固定するだけで、各担持体ギアのピッチ円誤差に基づく各像担持体の速度むらが転写材に転写されるトナー像に対してほぼ同じ影響を与えるように、各担持体ギアの角度位置を定めることができる。このように、各担持体ギアの基準目印Kを全て同じ角度位置に揃えるだけでよいため、各担持体ギアの角度位置合せを容易に行うことができ、前述の係合部材67を用いずに、目視で各担持体ギアの角度位置を定めることができる。
上述のように、転写材に転写される互いに異なった色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体2Y,2M,2C,2BKのそれぞれを駆動する像担持体の駆動装置であって、各像担持体の担持体ギア53Y,53M,53C,53BKと、各担持体ギアにそれぞれ噛み合ってその各担持体ギアを回転駆動する駆動ギア(図の例では出力ギア)とを有する像担持体の駆動装置において、各像担持体の担持体ギアの歯数とピッチ円の直径を互いに等しく設定すると共に、各担持体ギアのピッチ円誤差に基づく各像担持体の速度むらが転写材Sに転写されるトナー像に対してほぼ同じ影響を与えるように、各担持体ギアの角度位置を定めるための位置合せ手段を設けることにより、画像の色ずれを抑えることができるように、各担持体ギアの角度位置を簡単に設定することができる。この構成は、像担持体が無端ベルトより成るときも、また像担持体の数が2又は3個であるときにも適用できるものである。
ところで、以上説明した像担持体の駆動装置において、担持体ギア53Y,53M,53C,53BKのモジュールを0.5以下に設定することが好ましい。このようにモジュールを小さな値に設定すれば、その担持体ギアの各歯の大きさを小さくでき、これによって担持体ギアと、これに噛み合う駆動ギアとが回転したときに生じる噛み合い衝撃の周期を短かくでき、転写材S上のトナー像のジターによる画質劣化をより一層確実に抑制することができる。
さらに、上述した各構成において、像担持体の表面の線速をVmm/sec、担持体ギアに噛み合う駆動ギアの歯数をzとしたとき、(Vmm/sec)÷(rpm/60sec)×1/z=Pで表わされるジターピッチを0.6mm以下に設定すると、上述したところと同様に担持体ギアとこれに噛み合う駆動ギアの噛み合い衝撃によるトナー像の画質劣化を効果的に抑制することができる。
さらに、以上説明した各構成において、互いに噛み合う担持体ギアと駆動ギアとの噛み合い率を3以上に設定すると、ギアを滑らかに噛み合せることができ、像担持体の速度むらの発生をより一層効果的に低減することができ、トナー像の画質を向上させることができる。このようなギアとしては、例えば、ヘルカルギアを有利に用いることができる。
ところで、図3を参照して先に説明したように、本例の像担持体の駆動装置は、画像形成装置本体1の側に回転自在に支持された駆動軸44Y,44M,44C,44BKに固定された担持体ギア53Y,53M,53C,53BKと、画像形成装置本体1に対して着脱可能に装着されるドラム状の像担持体2Y,2M,2C,2BKを画像形成装置本体1に装着したとき、像担持体と駆動軸とを着脱可能に固定状態で連結する固定連結手段43とを具備していて、担持体ギアを回転駆動し、その回転を駆動軸と固定連結手段43を介して像担持体に伝えるように構成されている。その際、図14に示すように、ドラム状の像担持体2Y,2M,2C,2BKの中心孔49の内周面にはすばより成る内歯を形成し、駆動軸44Y,44M,44C,44BKの先端に固定されたジョイント50にはすばより成る外歯を形成し、前述のようにプロセスカートリッジを画像形成装置本体の奥側に押し込んでドラム状の像担持体を画像形成装置本体に対して装着したとき、上記内歯と外歯を互いに噛み合せ、この状態で駆動軸が回転駆動されたとき、外歯と内歯が互いに噛み込む方向に、ドラム状の像担持体がその軸線方向にスラスト力を受けるように、上記内歯と外歯のはすばのねじれ方向を設定しておくと有利である。このようにすれば、駆動軸の回転によって自動的にドラム状の像担持体と駆動軸を確実に係合させてこれらを一体的に固定でき、これらが外れてしまう不具合を防止できる。
図14に示した例では、像担持体の側に内歯を形成し、駆動軸の方に外歯を形成したが、これを逆にすることもできる。要は、固定連結手段43が、ドラム状の像担持体の回転中心部と前記駆動軸の先端部の一方に設けられたはすばより成る内歯と、その他方に設けられたはすばより成る外歯とを具備し、ドラム状の像担持体を画像形成装置本体に対して装着したとき、上記内歯と外歯が互いに噛み合うと共に、駆動軸が回転駆動されたとき、外歯と内歯が互いに噛み込む方向に、ドラム状の像担持体がその軸線方向にスラスト力を受けるように、はすばのねじれ方向を設定するのである。
また、上述した構成は、像担持体が図6に示すように駆動ローラ51を含む複数の支持ローラ51,52に巻き掛けられて該支持ローラと共に、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着される無端ベルト状の像担持体2Y,2M,2C,2BKの駆動装置であって、画像形成装置本体側に回転自在に支持された駆動軸44Y,44M,44C,44BKに固定された担持体ギア53Y,53M,53C,53BKと、無端ベルト状の像担持体をその支持ローラと共に画像形成装置本体に装着したとき、駆動ローラ51と上記駆動軸とを着脱可能に固定連結する固定連結手段43とを具備し、担持体ギアを回転駆動し、その回転を駆動軸と固定連結手段43とを介して上記駆動ローラに伝え、これにより無端ベルト状の像担持体を駆動する像担持体の駆動装置にも適用できる。この場合には、図6及び図14から容易に理解できるように、固定連結手段43が、駆動ローラ51の回転中心部と上記駆動軸44Y,44M,44C,44BKの先端部の一方に設けられたはすばより成る内歯と、その他方に設けられたはすばより成る外歯とを具備し、ベルト状の像担持体2Y,2M,2C,2BKを画像形成装置本体に対して装着したとき、上記内歯と外歯が互いに噛み合うと共に、上記駆動軸が回転駆動されたとき、上記外歯と内歯が互いに噛み込む方向に、上記駆動ローラがその軸線方向にスラスト力を受けるように、前記はすばのねじれ方向が設定される。
本例の画像形成装置は、以上説明した各構成の駆動装置によって駆動される像担持体と、該像担持体に形成されたトナー像を転写材に転写する転写装置と、転写材に転写されたトナー像を定着する定着装置とを有しており、かかる画像形成装置により、高品質なトナー像を形成することができる。
本発明は、図示した形態以外の各種プリンタ、或いは複写機、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置や、その像担持体の駆動装置にも広く適用できるものである。
1 画像形成装置本体
2Y 像担持体
2M 像担持体
2C 像担持体
2BK 像担持体
53Y 担持体ギア
53M 担持体ギア
53C 担持体ギア
53BK 担持体ギア
55A 出力ギア
65 貫通孔
66 孔
67 係合部材
70 定着装置
L4 距離
K 基準目印
M ギア側目印
N 本体側目印
PC1 ピッチ円
S 転写材
T1 転写部
T2 転写部
T3 転写部
T4 転写部
2Y 像担持体
2M 像担持体
2C 像担持体
2BK 像担持体
53Y 担持体ギア
53M 担持体ギア
53C 担持体ギア
53BK 担持体ギア
55A 出力ギア
65 貫通孔
66 孔
67 係合部材
70 定着装置
L4 距離
K 基準目印
M ギア側目印
N 本体側目印
PC1 ピッチ円
S 転写材
T1 転写部
T2 転写部
T3 転写部
T4 転写部
Claims (10)
- 転写材に転写される互いに異なった色のトナー像がそれぞれ形成される複数の像担持体のそれぞれを駆動する像担持体の駆動装置であって、各像担持体の担持体ギアと、各担持体ギアにそれぞれ噛み合ってその各担持体ギアを回転駆動する駆動ギアとを有する像担持体の駆動装置において、前記各像担持体の担持体ギアの歯数とピッチ円の直径が互いに等しく設定されていると共に、各担持体ギアのピッチ円誤差に基づく各像担持体の速度むらが転写材に転写されるトナー像に対してほぼ同じ影響を与えるように、各担持体ギアの角度位置を定めるための位置合せ手段が設けられていることを特徴とする像担持体の駆動装置。
- 前記位置合せ手段が、各担持体ギアに形成されたギア側目印と、画像形成装置本体側に形成された本体側目印とを具備し、ギア側目印と本体側目印を合致させることにより各担持体ギアの角度位置を定める請求項1に記載の像担持体の駆動装置。
- 前記位置合せ手段が、各担持体ギアに設けられたギア側係合部と、画像形成装置本体側に設けられた本体側係合部を具備し、ギア側係合部と本体側係合部とに共通の係合部材をそれぞれ係合させることにより各担持体ギアの角度位置を定める請求項1に記載の像担持体の駆動装置。
- 前記ギア側係合部が、前記係合部材が挿入されるように各担持体ギアに形成された貫通孔より成り、前記本体側係合部が、前記貫通孔に挿入された係合部材の先端が係合する孔又は溝より成る請求項3に記載の像担持体の駆動装置。
- 前記位置合せ手段が、各担持体ギアの互いに対応する位置に設けられた基準目印より成り、各像担持体から転写材にトナー像が転写される転写部間の距離が全て等しく設定され、かつ該距離が各像担持体の周長と等しく設定されている請求項1に記載の像担持体の駆動装置。
- 前記担持体ギアのモジュールが0.5以下に設定されている請求項1乃至5のいずれかに記載の像担持体の駆動装置。
- 前記像担持体の表面の線速をVmm/sec、前記駆動ギアの歯数をzとしたとき、(Vmm/sec)÷(rpm/60sec)×1/z=Pで表わされるジターピッチを0.6mm以下に設定した請求項1乃至6のいずれかに記載の像担持体の駆動装置。
- 互いに噛み合う前記担持体ギアと駆動ギアとの噛み合い率を3以上に設定した請求項1乃至7のいずれかに記載の像担持体の駆動装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の駆動装置を具備する画像形成装置。
- 請求項1乃至8のいずれかに記載の駆動装置によって駆動される像担持体と、該像担持体に形成されたトナー像を転写材に転写する転写装置と、転写材に転写されたトナー像を定着する定着装置とを有することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006299814A JP2007025731A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 像担持体の駆動装置及びその駆動装置を有する画像形成装置 |
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JP2006299814A JP2007025731A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 像担持体の駆動装置及びその駆動装置を有する画像形成装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2000046554A Division JP2001235970A (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 像担持体の駆動装置及びその駆動装置を有する画像形成装置 |
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Family Applications (1)
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JP2006299814A Pending JP2007025731A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 像担持体の駆動装置及びその駆動装置を有する画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2007025731A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008249843A (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-16 | Fuji Xerox Co Ltd | 像保持体ユニット及び画像形成装置、並びに像保持体ユニットの組立方法及び画像形成装置の組立方法 |
JP2014063082A (ja) * | 2012-09-21 | 2014-04-10 | Ricoh Co Ltd | 駆動伝達装置、および画像形成装置 |
WO2021176935A1 (ja) | 2020-03-06 | 2021-09-10 | ヤマトプロテック株式会社 | 泡消火薬剤 |
-
2006
- 2006-11-06 JP JP2006299814A patent/JP2007025731A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11883702B2 (en) | 2020-03-06 | 2024-01-30 | Yamato Protec Corporation | Foam fire extinguishing agent |
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