JP2022188863A - 現像剤収容装置、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

現像剤収容装置、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受とカラーとの間に入り込んだ現像剤を凝集しにくくする。【解決手段】樹脂材料からなる回転軸261を具備した第2搬送スクリュ26b2(回転部材)と、金属材料からなり回転軸261とともに回転する第1カラー26s(カラー)と、第1カラー26sを介して回転軸261を回転可能に支持する軸受26mと、が設けられている。そして、第1カラー26sは、現像装置26の内側に位置する軸方向一端側に、軸受26mに摺接するカラー主部26s1よりも外径が大きなツバ状部26s2が形成されている。【選択図】図4

Description

この発明は、トナーや2成分現像剤などの現像剤が収容される現像剤収容装置と、それを備えた現像装置と、プロセスカートリッジと、画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される現像剤収容装置(現像装置)において、回転部材(搬送スクリュ)のコストダウンと、軸受との摺動性向上と、を両立させることを目的として、回転部材を樹脂材料で形成するとともに、回転部材の回転軸を金属材料からなるカラー(金属カラー)を介して軸受で支持する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
従来の技術は、軸受と金属材料からなるカラーとの摺接によって生じた熱によって、軸受とカラーとの間に入り込んだ現像剤が凝集してしまうことがあった。そして、そのように現像剤の凝集が生じることによって、軸受とカラーとの間で現像剤が固着して、回転部材がロックしてしまう不具合などが生じてしまっていた。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、軸受とカラーとの間に入り込んだ現像剤が凝集しにくい、現像剤収容装置、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明における現像剤収容装置は、現像剤が収容される現像剤収容装置であって、樹脂材料からなる回転軸を具備した回転部材と、金属材料からなり、前記回転軸とともに回転するカラーと、前記カラーを介して前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、を備え、前記カラーは、当該現像剤収容装置の内側に位置する軸方向一端側に、前記軸受に摺接するカラー主部よりも外径が大きなツバ状部が形成されたものである。
本発明によれば、軸受とカラーとの間に入り込んだ現像剤が凝集しにくい、現像剤収容装置、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 作像部を示す断面図である。 現像装置を長手方向に示す図である。 搬送スクリュを支持する軸受の近傍を示す断面図である。 別の搬送スクリュを支持する軸受の近傍を示す断面図である。 変形例としての、搬送スクリュを支持する軸受の近傍を示す断面図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
本実施の形態における画像形成装置1は、複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKが中間転写ベルト40に対向するように並設されたタンデム型のカラー画像形成装置である。また、複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21に対向するように現像剤収容装置としての現像装置26(図2参照)が設置されている。
図1において、1は画像形成装置としてのカラー複写機の装置本体、2は原稿を原稿読込部3に搬送する原稿搬送部、3は原稿の画像情報を読み込む原稿読込部、4は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部(露光部)、を示す。
また、20Y、20M、20C、20BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応したプロセスカートリッジ、40は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、を示す。
また、61は用紙等のシートPが収納される給紙装置、65は中間転写ベルト40上に形成されたトナー像をシートPに転写する2次転写ローラ、66はシートP上の未定着画像を定着する定着装置、70は複数のプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKに対応した各現像装置26に各色のトナーを補給するためのトナー容器、を示す。
ここで、図2をも参照して、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、それぞれ、像担持体としての感光体ドラム21、帯電装置22、クリーニング装置23、が一体化されたものである。そして、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKは、寿命に達したときに画像形成装置本体1に対して交換される。
また、各現像装置26は、各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21にそれぞれ対向するように設置されている。そして、現像装置26は、寿命に達したときに画像形成装置本体1に対して交換される。なお、画像形成装置本体1に対する現像装置26の着脱操作と、画像形成装置本体1に対するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの着脱操作と、はそれぞれ別々に独立しておこなうことができる。
各プロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKにおける感光体ドラム21(像担持体)上では、それぞれ、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿は、原稿搬送部2の搬送ローラによって、原稿台から搬送されて、原稿読込部3のコンタクトガラス上に載置される。そして、原稿読込部3で、コンタクトガラス上に載置された原稿の画像情報が光学的に読み取られる。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部4に送信される。そして、書込み部4からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応するプロセスカートリッジ20Y、20M、20C、20BKの感光体ドラム21(図2参照)の表面に向けて照射される。
一方、4つの感光体ドラム21は、それぞれ、図1、図2の時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム21の表面は、帯電装置22(帯電ローラ)との対向位置で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム21上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム21の表面は、それぞれの書込み部4によるレーザ光の照射位置に達して、その位置で画像情報に基づいた静電潜像が形成される(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目のプロセスカートリッジ20Yの感光体ドラム21の表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム21の回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電装置22にて帯電された後の感光体ドラム21上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、シアン成分のレーザ光は、紙面左から2番目のプロセスカートリッジ20Cの感光体ドラム21の表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から3番目のプロセスカートリッジ20Mの感光体ドラム21の表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目のプロセスカートリッジ20BKの感光体ドラム21の表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム21の表面は、それぞれ、現像装置26との対向位置に達する。そして、各現像装置26から感光体ドラム21上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム21上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム21の表面は、それぞれ、中間転写ベルト40との対向位置に達する。ここで、それぞれの対向位置には、中間転写ベルト40の内周面に当接するように1次転写ローラ24が設置されている。そして、1次転写ローラ24の位置で、中間転写ベルト40上に、感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
そして、1次転写工程後の感光体ドラム21の表面は、それぞれ、クリーニング装置23との対向位置に達する。そして、クリーニング装置23で、感光体ドラム21上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム21の表面は、除電装置の位置で残留電位が除電されて、感光体ドラム21における一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム21上の各色の画像が重ねて転写された中間転写ベルト40の表面は、図中の矢印方向に走行して、2次転写ローラ65の位置に達する。そして、2次転写ローラ65の位置で、シートP上に中間転写ベルト40上のフルカラーの画像が2次転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト40の表面は、中間転写ベルトクリーニング装置の位置に達する。そして、中間転写ベルト40上の未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング装置に回収されて、中間転写ベルト40上の一連の転写プロセスが完了する。
ここで、2次転写ローラ65の位置に搬送されるシートPは、給紙装置61からレジストローラ64等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、シートPを収納する給紙装置61から、給紙ローラ62により給送されたシートPが、搬送路を通過した後に、レジストローラ64の位置に導かれる。レジストローラ64の位置に達したシートPは、中間転写ベルト40上のトナー像とタイミングを合わせて、2次転写ローラ65の位置に向けて搬送される。
その後、フルカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に導かれる。そして、定着装置20において、定着ローラと加圧ローラとのニップにて、カラー画像がシートP上に定着される。
そして、定着工程後のシートPは、排紙ローラ69によって装置本体1外に出力画像として排出された後に、排紙トレイ5上にスタックされて、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2及び図3にて、画像形成装置の作像部について詳述する。
なお、装置本体1に設置される4つの作像部は、作像プロセスに用いられるトナーの色が異なる以外はほぼ同一構造であるので、プロセスカートリッジや現像装置などの構成部材における符号のアルファベット(Y、M、C、BK)を除して図示する。
図2に示すように、プロセスカートリッジ20は、主として、像担持体としての感光体ドラム21と、帯電装置22と、クリーニング装置23と、がケースに一体的に収納されている。
感光体ドラム21は、負帯電性の有機感光体であって、ドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。
帯電装置22は、導電性芯金の外周に中抵抗の弾性層を被覆してなる帯電ローラである。そして、この帯電装置22(帯電ローラ)に電源部から所定の電圧が印加されて、これにより対向する感光体ドラム21の表面を一様に帯電する。
クリーニング装置23には、感光体ドラム21に当接するクリーニングブレード25a及びクリーニングローラ25bが設置されている。クリーニングブレード25aは、ウレタンゴム等のゴム材料からなり、感光体ドラム21表面に所定角度かつ所定圧力で当接している。クリーニングローラ25bは、芯金上にブラシ毛が周設されたブラシローラである。
図2、図3に示すように、現像剤収容装置としての現像装置26は、主として、現像剤担持体としての現像ローラ26a、現像ローラ26aに対向する第1搬送スクリュ26b1(第1搬送部材)、仕切部材26eを介して第1搬送スクリュ26b1に対向する回転部材としての第2搬送スクリュ26b2(第2搬送部材)、現像ローラ26aに対向して現像ローラ26a上に担持された現像剤の量を規制するドクターブレード26c(現像剤規制部材)、等で構成される。
現像装置26内には、キャリアとトナーとからなる現像剤(2成分現像剤)が収容されている。
現像ローラ26aは、感光体ドラム21に対して微小なギャップをあけて対向して現像領域を形成するように構成されている。現像ローラ26aは、図3に示すように、内部に固設されてローラ外周面上に複数の極(磁極)を形成するマグネット26a1と、マグネット26a1の周囲を回転するスリーブ26a2と、で構成される。
スクリュ部材としての搬送スクリュ26b1、26b2は、現像装置26の内部に収容された現像剤を長手方向に搬送して循環経路(図3にて破線矢印で示す循環経路である。)を形成する。すなわち、第1搬送スクリュ26b1による第1搬送経路B1と、第2搬送スクリュ26b2による第2搬送経路B2と、による現像剤の循環経路が形成されている。
第1搬送経路B1と第2搬送経路B2とは仕切部材26e(壁部)によって隔絶されていて、2つの搬送経路B1、B2の長手方向両端部は互いに連通口26f、26gを介して連通している。具体的に、図3を参照して、第1搬送経路B1の搬送方向上流側の端部と、第2搬送経路B2の搬送方向下流側の端部と、が第1連通口26fを介して連通している。また、第1搬送経路B1の搬送方向下流側の端部と、第2搬送経路B2の搬送方向上流側の端部と、が第2連通口26gを介して連通している。すなわち、仕切部材26eは、長手方向両端部を除く位置に配設されている。
第1搬送スクリュ26b1(第1搬送経路B1)は現像ローラ26aに対向するように配設され、第2搬送スクリュ26b2(第2搬送経路B2)は仕切部材26eを介して第1搬送スクリュ26b1(第1搬送経路B1)に対向するように配設されている。第1搬送スクリュ26b1は、現像剤を長手方向に搬送しながら、現像ローラ26aに向けて現像剤を供給するとともに、現像ローラ26aから離脱した現像工程後の現像剤を回収する。第2搬送スクリュ26b2は、第1搬送経路B1から搬送された現像工程後の現像剤と、補給口26dから補給されたフレッシュなトナーと、を長手方向に搬送しながら撹拌・混合する。
本実施の形態において、2つの搬送スクリュ26b1、26b2は、水平方向に並設されている。2つの搬送スクリュ26b1、26b2は、いずれも、回転軸261にスクリュ部262が螺旋状に巻装されたスクリュ部材である(図4参照)。
先に述べた作像プロセスを、現像工程を中心にしてさらに詳しく説明する。
現像ローラ26aは、図2中の矢印方向に回転している。現像装置26内の現像剤は、図3に示すように、間に仕切部材26eを介在するように配設された第1搬送スクリュ26b1及び第2搬送スクリュ26b2の矢印方向の回転によって、トナー容器70からトナー補給経路を経て補給口26dから補給されたトナーとともに撹拌混合されながら長手方向に循環する(図3中の破線矢印方向の循環である。)。
そして、摩擦帯電してキャリアに吸着したトナーは、現像ローラ26a上に形成された剤汲上げ極によって、キャリアとともに現像ローラ26a上に汲み上げられる。現像ローラ26a上に担持された現像剤は、図2中の矢印方向に搬送されて、ドクターブレード26cとの対向位置に達する。そして、現像ローラ26a上の現像剤は、この位置で現像剤量が適量化された後に、感光体ドラム21との対向位置(現像領域である。)まで搬送される。そして、現像領域に形成された電界によって、感光体ドラム21上に形成された潜像にトナーが吸着される。その後、現像ローラ26a上に残った現像剤はスリーブの回転にともない第1搬送経路B1の上方に達して、この位置で現像ローラ26aから離脱される。ここで、現像領域における電界は、現像用の電源によって現像ローラ26aに印加される所定の電圧(現像バイアス)と、帯電工程と露光工程とによって感光体ドラム21の表面に形成される表面電位(潜像電位)と、によって形成されるものである。
なお、トナー容器70内のトナーは、現像装置26内のトナーの消費にともない、補給口26dから現像装置26内に適宜に補給されるものである。現像装置26内のトナーの消費は、現像装置26内の現像剤のトナー濃度(現像剤中のトナーの割合である。)を磁気的に検知するトナー濃度センサによって検知される。
また、補給口26dは、第2搬送スクリュ26b2の長手方向(図3の左右方向である。)の一端であって、第2搬送スクリュ26b2(第2搬送経路B2)の上方に設けられている。
また、本実施の形態における現像装置26は、図3にて白矢印で示すように、第2搬送スクリュ26b2に駆動モータ(不図示であって、画像形成装置本体1に設置されている。)から駆動が伝達(入力)される。そして、第2搬送スクリュ26b2に入力された駆動が、不図示のギア列を介して、第1搬送スクリュ26b1や現像ローラ26aに伝達されて、それぞれの部材が図3の矢印方向に回転することになる。
以下、本実施の形態において特徴的な、現像剤収容装置としての現像装置26の構成・動作について詳しく説明する。
先に図2、図3等を用いて説明したように、現像剤収容装置としての現像装置26の内部には、現像剤としての2成分現像剤が収容されている。
また、現像装置26(現像剤収容装置)には、スクリュ部材としての第1、第2搬送スクリュ26b1、26b2が設置されている。図4に示すように、第1、第2搬送スクリュ26b1、26b2(スクリュ部材)は、それぞれ、金属からなる回転軸261にスクリュ部262が螺旋状に巻装されたものである。
なお、本実施の形態において、2つの搬送スクリュ26b1、26b2のうち、第2搬送スクリュ26b2は、その回転軸261に、後述する特徴的なカラー26s(第1カラー)が圧入された回転部材である。
また、本実施の形態において、第1搬送スクリュ26b1は、その回転軸261に、そのカラー26s(第1カラー)とは異なる第2カラー26tが圧入されている点を除き、第2搬送スクリュ26b2とほぼ同様に構成されている。そのため、以下、その共通化された構成部材についての説明を適宜省略する。
図3、図4に示すように、本実施の形態において、現像装置26(現像剤収容装置)には、回転部材としての第2搬送スクリュ26b2と、カラーとしての第1カラー26s、第2カラー26t、軸受26m、シール部材26n、などが設けられている。
図4に示すように、回転部材としての第2搬送スクリュ26b2は、樹脂材料からなる回転軸261と、回転軸261に螺旋状に巻装されたスクリュ部262と、からなるスクリュ部材である。
本実施の形態における第2搬送スクリュ26b2は、射出成型などによって、回転軸261とスクリュ部262とが同じ樹脂材料で一体的に形成されている。なお、第1搬送スクリュ26b1も、第2搬送スクリュ26b2と同様に構成されている(共通部品として構成されている)。
このように回転軸261(第1、第2搬送スクリュ26b1、26b2)を樹脂材料で形成することにより、金属材料で形成した場合に比べて、装置を低コスト化、軽量化することができる。
図4に示すように、カラーとしての第1カラー26sは、金属材料からなり、回転軸261とともに回転する略円筒状部材である。
本実施の形態において、第1カラー26s(カラー)は、第2搬送スクリュ26b2の回転軸261に圧入されている。
この第1カラー26sは、樹脂材料からなる回転軸261が直接的に軸受26mに摺接することなく、回転軸261と軸受26mとの間に介在されるものである。換言すると、軸受26mは、第1カラー26sを介して回転軸261(第2搬送スクリュ26b2)を回転可能に支持することになる。
樹脂材料からなる回転軸261が直接的に軸受26mに摺接するように構成してしまうと、摺動抵抗が大きくなって、回転軸261や軸受26mが摩耗劣化しやすくなる不具合や、装置の駆動トルクが大きくなってしまう不具合などが生じてしまう。
これに対して、本実施の形態では、樹脂材料からなる回転軸261が直接的に軸受26mに摺接することなく、金属材料からなる第1カラー26sが軸受26mに摺接することになる。そのため、第2搬送スクリュ26b2と軸受26mとの摺動抵抗が低減されて、上述したような不具合が生じにくくなる。
なお、第1カラー26sとしては、SUM材(快削鋼)の外周面にニッケルメッキを施したものなどを用いることができる。
そして、本実施の形態において、第1カラー26s(カラー)は、現像装置26(現像剤収容装置)の内側に位置する軸方向一端側(図4の左側である。)に、軸受26mに摺接するカラー主部26s1よりも外径が大きなツバ状部26s2が形成されている。
具体的に、本実施の形態において、第1カラー26sは、カラー主部26s1の外径N1が軸受26mの内径に略一致するように形成されて、ツバ状部26s2の外径N2がカラー主部26s1(図4にて一点鎖線で示す範囲の部分である。)の外径N2よりも充分に大きくなるように形成されている(N2>>N1)。そして、第1カラー26sは、ツバ状部26s2が軸方向中央側に向くように配置される。
図4を参照して、軸受26mは、第1カラー26sを介して回転軸261を回転可能に支持するものである。
詳しくは、本実施の形態において、軸受26mは、低摩擦樹脂材料からなるスベリ軸受である。軸受26mは、略ドーナッツ状に形成されていて、そのツバ部が現像ケース(現像装置26の筐体である。)の外壁に当接した状態で、現像ケースに形成された穴部に挿入される。なお、図示は省略するが、軸受26mは、現像ケースにおいて非回転で保持されるように、現像ケースの穴部に形成されたストッパ部に嵌合するように形成されている。
また、軸受26mに挿入された回転軸261にギア26x(装置本体1から駆動が伝達されるギアである。)が挿入された状態で、軸受26mの外側(図4の右方である。)に突出した回転軸261の溝部に止め輪が取り付けられて、現像装置26における第2搬送スクリュ26b2の回転軸方向の位置が定められる。
また、軸受26mの内径部にはシール部材26nが圧入されている。
このシール部材26nは、Gシールなどであって、カラー主部26s1の外周面に摺接する略環状のリップ部26n1(親トナー性の低いゴム材料で形成されている。)が設けられている。
詳しくは、リップ部26n1は、ツバ状部26s2と軸受26mとの隙間(軸方向の隙間である。)においてカラー主部26s1の外周面に摺接することになる。このように構成することで、軸受26mと第2搬送スクリュ26b2(第1カラー26s)との間に現像剤が入り込む不具合が軽減されることになる。
このように、本実施の形態における現像装置26は、ツバ状部26s2が形成された第1カラー26sを介して、樹脂材料からなる回転軸261(第2搬送スクリュ26b2)を軸受26mで支持している。
そのため、軸受26mと第1カラー26sとの間に現像剤が入り込んでしまっても、その現像剤が凝集しにくくなる。
詳しくは、第1カラー26sは、金属材料で形成されているため、軸受26mとの摺接によって温度上昇しやすい。そのため、軸受26mと第1カラー26sとの間に現像剤が入り込んでしまうと、その現像剤が第1カラー26sの熱(軸受26mと第1カラー26sとの摺接によって生じた熱である。)によって凝集しやすくなる。そして、そのような現像剤の凝集が生じてしまうと、やがて軸受26mと第1カラー26sとの間で現像剤が固着して、第2搬送スクリュ26b2がロックしやすくなる。
これに対して、本実施の形態における第1カラー26sは、外径が充分に大きなツバ状部26s2が形成されているため、ツバ状部26s2が形成されていない場合に比べて、熱容量が増加して、放熱が促進されるため、温度上昇しにくくなる。そのため、軸受26mと第1カラー26sとの間に現像剤が入り込んでしまっても、その現像剤が凝集しにくくなる。
また、本実施の形態において、第1カラー26sのツバ状部26s2は、現像装置26の内部に位置して、その一部又は全部が装置内の現像剤に埋没するように構成されている。
そのため、ツバ状部26s2が形成されていない場合に比べて、装置内の現像剤に接触する面積が広くなり、装置内を流動する現像剤によって第1カラー26sの熱が拡散されて、第1カラー26sが冷却されやすくなる。したがって、軸受26mと第1カラー26sとの間に現像剤が入り込んでしまっても、その現像剤がさらに凝集しにくくなる。また、第1カラー26s自体が温度上昇しにくくなるので、現像装置26内に収容された現像剤が熱により凝集しにくくなり、トナー凝集により白スジなどの異常画像が発生してしまう不具合も軽減される。
特に、本実施の形態において、第1カラー26sのツバ状部26s2は、その外径N2が、スクリュ部Mの外径に対して同等以上になるように形成されている(N2>M)。
そのため、第1カラー26sの熱容量が充分に増加して、さらに温度上昇しにくくなる。そのため、軸受26mと第1カラー26sとの間に現像剤が入り込んでしまっても、その現像剤がさらに凝集しにくくなる。また、現像装置26内に収容された現像剤もさらに凝集しにくくなり、白スジなどの異常画像がさらに生じにくくなる。
ここで、本実施の形態において、第1カラー26s(カラー)は、図4に示すように、ツバ状部26s2がスクリュ部262に接触可能に配置されている。
このように構成することにより、ツバ状部26s2の端面に接触可能な止め輪などを回転軸261に設置することなく、第1カラー26sの軸方向の位置を定めやすくなる。特に、本実施の形態では、第1カラー26sを回転軸261に圧入しているが、その圧入する組立工程において第1カラー26sをスクリュ部262に突き当たる位置まで圧入すれば良いため、その組立作業が容易になるとともに、圧入位置のバラツキが減ぜられる。
また、本実施の形態において、回転部材としての第2搬送スクリュ26b2は、スクリュ部262を除き、回転軸261よりも外径が大きな部分が存在しない。すなわち、第2搬送スクリュ26b2には、スクリュ部262を除き、回転軸261よりも外径が大きなツバ部などが形成されていない。
そのため、現像装置26内で流動する現像剤は、そのように外径が大きな部分が形成される場合に比べて、その勢いが減ぜられることなく第2搬送スクリュ26b2のツバ状部26s2に接触しやすくなる。したがって、先に説明した第1カラー26sが冷却される効果が発揮されやすくなる。
また、本実施の形態における現像装置26は、図4に示すように、ツバ状部26s2と軸受26mとに軸方向の隙間が形成されている。
すなわち、ツバ状部26s2は、現像装置26の内部において軸受26mから充分に離れた位置に配置されている。
これにより、ツバ状部26sが、現像装置26内でスムーズに流動する現像剤に接触しやすくなるため、先に説明した第1カラー26sが冷却される効果が発揮されやすくなる。
また、図3(及び、図5)を参照して、本実施の形態において、第2搬送スクリュ26b2(回転部材)の回転軸261は、駆動側(駆動が入力されるギア26xが設置された側であって、図3の右側である。)である軸方向の一方に第1カラー26s(カラー)が設置されて、非駆動側(図3の左側である。)である軸方向の他方に円筒状の第2カラー26t(図5参照)が設置されている。
この第2カラー26tは、ツバ状部26s2が形成されていない点と、設置位置と、を除き、第1カラー26sとほぼ同等に構成されている。
このように構成したのは、非駆動側は駆動側に比べて、回転軸261にかかるトルクが小さくなり、軸受26mと回転軸261(カラー)との間の摺動抵抗が小さくなって、カラーの温度上昇が生じにくいためである。すなわち、第2カラー26tは、第1カラー26sに比べて、温度上昇しにくいためである。
また、第2カラー26tは、ツバ状部26s2が形成されていない分だけ、第1カラー26sに比べて安価になる。
このようなことから、本実施の形態では、温度上昇の生じやすい第1カラー26sにのみ本発明を適用して(ツバ状部26s2を設けて)、第2カラー26tには本発明を適用せずに、本発明が解決しようとする課題を効率的に解決して、装置を低コスト化している。
また、図3及び図5を参照して、本実施の形態における第1搬送スクリュ26b1は、回転軸261の両端部にそれぞれ圧入される2つのカラーとして、いずれも第2カラー26t(ツバ状部が設けられていない、円筒状のカラーである。)が用いられている。
このように構成したのは、第1搬送スクリュ26b1は、第2搬送スクリュ26b2の駆動側に比べて、回転軸261にかかるトルクが小さくなり、軸受26mと回転軸261(カラー)との間の摺動抵抗が小さくて、カラーの温度上昇が生じにくいためである。すなわち、第1搬送スクリュ26b1に設置される第2カラー26tは、第2搬送スクリュ26b2に設置される第1カラー26sに比べて、温度上昇しにくいためである。
また、第2カラー26tは、ツバ状部26s2が形成されていない分だけ、第1カラー26sに比べて安価になる。
このようなことから、本実施の形態では、温度上昇の生じにくい第1搬送スクリュ26b1には本発明を適用していない(ツバ状部26s2を設けていない)。すなわち、第1、第2搬送スクリュ26b1、26b2に設置される4つのカラーのうち、最も温度上昇しやすいカラー(第2搬送スクリュ26b2の駆動側に設置されるものである。)にのみツバ状部26s2を設けている。これにより、本発明が解決しようとする課題を効率的に解決して、装置を低コスト化している。
<変形例>
図6に示すように、変形例における現像装置26(現像剤収容装置)において、回転部材としての第2搬送スクリュ26b2のスクリュ部262a、262bは、第1カラー26s(カラー)のツバ状部26s2に接触可能な端部から軸方向中央側の所定範囲までの巻き方向(第2スクリュ部262bの巻き方向である。)が、その他の範囲の巻き方向(第1スクリュ部262aの巻き方向である。)とは逆になるように形成されている。
具体的に、第2搬送スクリュ26b2には、回転軸261に巻装されるスクリュ部として、第1カラー26s側の軸方向端部に第2スクリュ部262bが形成され、それ以外の部分には第1スクリュ部262aが形成されている。第1スクリュ部262aの巻き方向(螺旋方向)は、図4のスクリュ部262と同方向であって、第2スクリュ部262bの巻き方向は第1スクリュ部262aのものと逆方向になっている。また、いずれのスクリュ部262a、262bのスクリュピッチや外径は、図4のスクリュ部262のものと同等になっている。なお、第2スクリュ部262bが形成された範囲は、少なくともスクリュピッチ1つ分となっている。
このように巻き方向が逆方向の第2スクリュ部262bを設けることで、現像装置26内におけるツバ状部26s2の近傍で流動する現像剤が、積極的に入れ替わりながらツバ状部26s2に接触することになる。したがって、第1カラー26sが冷却されやすくなり、軸受26mと第1カラー26sとの間に入り込んだ現像剤や、現像装置26内に収容された現像剤が、凝集しにくくなる。
以上説明したように、本実施の形態における現像装置26は、現像剤が収容される現像剤収容装置であって、樹脂材料からなる回転軸261を具備した第2搬送スクリュ26b2(回転部材)と、金属材料からなり回転軸261とともに回転する第1カラー26s(カラー)と、第1カラー26sを介して回転軸261を回転可能に支持する軸受26mと、が設けられている。そして、第1カラー26sは、現像装置26の内側に位置する軸方向一端側に、軸受26mに摺接するカラー主部26s1よりも外径が大きなツバ状部26s2が形成されている。
これにより、軸受26mと第1カラー26sとの間に入り込んだ現像剤を凝集しにくくすることができる。
なお、本実施の形態では、現像装置26をプロセスカートリッジ20の構成部材とせずに、画像形成装置本体1に対して単独で着脱できるユニットとした。これに対して、現像装置26をプロセスカートリッジ20の構成部材の1つとして、画像形成装置本体1に対してプロセスカートリッジとして一体的に着脱されるように構成することもできる。
そして、このような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本願において、「プロセスカートリッジ」とは、像担持体を帯電する帯電装置と、像担持体上に形成された潜像を現像する現像装置と、像担持体上をクリーニングするクリーニング装置と、のうち少なくとも1つと、像担持体と、が一体化されて、画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されたユニットと定義する。
また、本実施の形態では、2つの搬送スクリュ26b1、26b2(搬送部材)が水平方向に並設されていて、ドクターブレード26cが現像ローラ26aの下方に配置された現像装置26に対して、本発明を適用した。しかし、本発明が適用される現像装置の構成はこれに限定されることなく、例えば、3つ以上の搬送スクリュが水平方向に並設された現像装置や、複数の搬送スクリュが上下方向に並設されている現像装置や、ドクターブレードが現像ローラの上方に配置された現像装置に対しても、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、トナーとキャリアとからなる2成分現像剤を用いた現像装置26に対して、本発明を適用した。これに対して、トナー(外添剤等も含む。)のみからなる1成分現像剤を用いた現像装置に対しても、本発明を適用することができる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、現像剤収容装置としての現像装置26に対して本発明を適用したが、本発明が適用される現像剤収容装置はこれに限定されることなく、例えば、トナー容器、トナー補給装置、クリーニング装置、トナー搬送装置、廃トナー回収容器など、内部に現像剤が収容されたもののすべてに適用することができる。
また、本実施の形態では、回転部材としての第2搬送スクリュ26b2に圧入される2つのカラー26s、26tのうち、駆動側のカラー(第1カラー26s)にのみツバ状部26s2を設けたが、非駆動側のカラー(第2カラー26t)にもツバ状部を設けることもできる。また、回転部材としての第1搬送スクリュ26b1に圧入される2つのカラーのうち、少なくとも一方のカラーにツバ状部を設けることもできる。さらに、搬送スクリュ26b1、26b2以外の回転部材(例えば、現像ローラ26aである。)に対して本発明を適用することもできる。
そして、それらのような場合にも、本実施の形態のものとほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態の中で示唆した以外にも、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20、20Y、20M、20C、20BK プロセスカートリッジ、
21 感光体ドラム(像担持体)、
26 現像装置(現像剤収容装置)、
26a 現像ローラ、
26b1 第1搬送スクリュ(スクリュ部材)、
26b2 第2搬送スクリュ(回転部材、スクリュ部材)、
26m 軸受、
26n シール部材、
26n1 リップ部、
26s 第1カラー(カラー)、
26s1 カラー主部、 26s2 ツバ状部、
26t 第2カラー、
261 回転軸、
262 スクリュ部、
262a 第1スクリュ部、 262b 第2スクリュ部。
特開2010-134427号公報

Claims (11)

  1. 現像剤が収容される現像剤収容装置であって、
    樹脂材料からなる回転軸を具備した回転部材と、
    金属材料からなり、前記回転軸とともに回転するカラーと、
    前記カラーを介して前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    を備え、
    前記カラーは、当該現像剤収容装置の内側に位置する軸方向一端側に、前記軸受に摺接するカラー主部よりも外径が大きなツバ状部が形成されたことを特徴とする現像剤収容装置。
  2. 前記回転部材は、前記回転軸と、前記回転軸に螺旋状に巻装されたスクリュ部と、を具備したスクリュ部材であって、
    前記ツバ状部は、その外径が、前記スクリュ部の外径に対して同等以上になるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の現像剤収容装置。
  3. 前記カラーは、前記ツバ状部が前記スクリュ部に接触可能に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の現像剤収容装置。
  4. 前記スクリュ部は、前記ツバ状部に接触可能な端部から軸方向中央側の所定範囲までの巻き方向が、その他の範囲の巻き方向とは逆になるように形成されたことを特徴とする請求項3に記載の現像剤収容装置。
  5. 前記回転部材は、前記スクリュ部を除き、前記回転軸よりも外径が大きな部分が存在しないことを特徴とする請求項2~請求項4のいずれかに記載の現像剤収容装置。
  6. 前記回転軸は、駆動側である軸方向の一方に前記カラーが設置されて、非駆動側である軸方向の他方に円筒状の第2カラーが設置されたことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれかに記載の現像剤収容装置。
  7. 前記ツバ状部と前記軸受とに軸方向の隙間が形成されたことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載の現像剤収容装置。
  8. 前記軸受の内径部に圧入されて、前記隙間において前記カラー主部の外周面に摺接するリップ部を具備したシール部材を備えたことを特徴とする請求項7に記載の現像剤収容装置。
  9. 像担持体の表面に形成される潜像を現像する現像装置であって、
    請求項1~請求項8のいずれかに記載の現像剤収容装置を備えたことを特徴とする現像装置。
  10. 画像形成装置本体に対して着脱可能に設置されるプロセスカートリッジであって、
    請求項9に記載の現像装置と前記像担持体とを一体的に備えたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  11. 請求項1~請求項8のいずれかに記載の現像剤収容装置、又は、請求項9に記載の現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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