JP2009175172A - 静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに、画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像トナーを提供すること。
【解決手段】Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を0.3重量%以上5重量%以下含有することを特徴とする静電荷像現像トナー。少なくとも、結着樹脂と、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤と、有機溶剤及び/又は付加重合性単量体とを含む混合液を作製する工程、並びに、前記混合液に水系媒体を添加して転相乳化を行い樹脂粒子分散液を調製する工程を含む前記静電荷像現像トナーの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに、画像形成装置に関する。
近年の電子写真技術においては、従来のオフセット印刷では対応が難しい各顧客独自の必要情報における取捨選択の容易性(個別情報の提供、ワンツーワンマーケット)から、オンデマンドプリントなどデジタル印刷への需要が急増している。この場合、デジタル印刷用電子写真装置は、従来にない高速かつ長時間連続使用など、より高度な耐久性、連続使用安定性が必要とされている。
また、トナー粒子の製造方法のおいて、転相乳化法により樹脂粒子を作製する方法が知られている。
例えば、特許文献1には、顔料を含有する自己水分散性樹脂を必須成分としてなる有機溶剤溶液に、当該有機溶剤溶液を攪拌しながら、水を連続的に加えて当該有機溶剤溶液を転相乳化した後、水の添加を中断して撹拌を続けるトナー粒子の製造方法であって、転相乳化後の水の総量が、転相乳化前の水の総量以下の時点で、水の添加を中断することを特徴とするトナー粒子の製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、少なくとも結着樹脂および着色剤を有機溶剤に溶解および/または分散した着色樹脂溶液に、分散安定剤を含む水性媒体を添加して転相を生ぜしめ、O/W型エマルジョンを形成させた後、このエマルジョンから有機溶剤を除去することによって得られる電子写真用トナーにおいて、分散安定剤が水に対して難溶性の無機塩であることを特徴とする電子写真用トナーが開示されている。
特開平8−227172号公報 特開平10−142835号公報
本発明の目的は、現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像トナーを提供することである。
上記の課題は、以下に示す<1>乃至<5>に記載の手段により解決された。
<1> Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を0.3重量%以上5重量%以下含有することを特徴とする静電荷像現像トナー、
<2> 少なくとも、結着樹脂と、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤と、有機溶剤及び/又は付加重合性単量体とを含む混合液を作製する工程、並びに、前記混合液に水系媒体を添加して転相乳化を行い樹脂粒子分散液を調製する工程を含む上記<1>に記載の静電荷像現像トナーの製造方法、
<3> 上記<1>に記載の静電荷像現像トナー、又は、上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤、
<4> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、潜像保持体表面に形成された前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着工程を含み、前記現像剤として、上記<1>に記載の静電荷像現像トナー、上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー、又は、上記<3>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成方法、
<5> 潜像保持体、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段、帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段、現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段、及び、被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段を有し、前記現像剤として、上記<1>に記載の静電荷像現像トナー、上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー、又は、上記<3>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成装置。
前記<1>に記載の発明によれば、現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像トナーを提供することができる。
前記<2>に記載の発明によれば、現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像トナーの製造方法を提供することができる。
前記<3>に記載の発明によれば、現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像現像剤を提供することができる。
前記<4>に記載の発明によれば、現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像トナーを使用する画像形成方法を提供することができる。
前記<5>に記載の発明によれば、現像機内において凝集塊の発生が少なく、帯電安定性に優れ、長時間連続使用安定性に優れた静電荷像現像トナーを使用する画像形成装置を提供することができる。
(静電荷像現像トナー)
本発明の静電荷像現像トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)は、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤(以下、「HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤」ともいう。)を0.3重量%以上5重量%以下含有することを特徴とする。
また、本発明の静電荷像現像トナーは、結着樹脂、着色剤及び離型剤を含有していることが好ましい。
さらに、本発明の静電荷像現像トナーは、結着樹脂としてポリエステル樹脂を少なくとも含有していることが好ましい。
一般的な静電荷像現像剤(トナー)においては、その画質向上の観点でワックスや多量の顔料が内包されている。高速、長時間での使用環境下では、その強いストレスにより現像機内でワックスと結着樹脂との、又は、顔料と結着樹脂との界面剥離(界面接着不良)によるトナー破壊を発生し易く、トナー破壊による微粉又はワックス成分からの凝集粉の発生による画質欠陥を生じる。この問題を避けるためには、ワックスを内包せず定着機にオイルを使用するオイル定着、使用顔料量の制限などの対応が挙げられるが、これらは印刷用途で重要な画質特性の劣化回避が困難である。
本発明の静電荷像現像トナーは、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を0.3〜5重量%含有することにより、トナーを構成している結着樹脂/離型剤/顔料の界面接着性を改善し、トナーの機械的強度を増加させることができ、強い現像ストレスが負荷される高速印刷用途に対してもトナーの破壊を引き起こすことなく、高画質のプリントが得られる。また、特に本発明の静電荷像現像トナーが結着樹脂としてポリエステル樹脂を少なくとも含有している場合に、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を0.3〜5重量%含有することによる効果をより発揮できる。
なお、本発明において、「A〜B」との記載は、AからBの間の範囲だけでなく、その両端であるA及びBも含む範囲を表す。例えば、「A〜B」が数値範囲であれば、「A以上B以下」又は「B以上A以下」を表す。
<Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤>
本発明のトナーは、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を0.3〜5重量%含有する。
ノニオン性界面活性剤とは、界面活性剤の親水性基が、非イオン性の基であるものをいい、非イオン系界面活性剤ともいう。ノニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
本発明のトナーにおいては、これらに示すようなノニオン性界面活性剤の中でも、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を含有する。
HLBとは、親水性−親油性のバランス(Hydrophilic−Lypophilic Balance)を示す指標であり、HLB値として0〜20の数値で表されるものである。例えば、HLB値が0に近いほど親油性の化合物であり、HLB値が20に近いほど親水性の化合物である。
なお、本発明におけるHLB値は、Griffin法を用いて算出するものとする。Griffin法については、例えば、W. C. Griffin, J. Soc. Cosmet. Chem., 1, 311 (1949)を参照することができる。
Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類が好ましく例示でき、ソルビタン脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類がより好ましく例示でき、ソルビタン脂肪酸エステル類をさらに好ましく例示できる。
ソルビタン脂肪酸エステル類は、ソルビタンモノ脂肪酸エステル類、ソルビタンセスキ脂肪酸エステル類、ソルビタンジ脂肪酸エステル類、ソルビタントリ脂肪酸エステル類等が例示でき、ソルビタンモノ脂肪酸エステル類、ソルビタンセスキ脂肪酸エステル類、ソルビタンジ脂肪酸エステル類が好ましく例示できる。
グリセリン脂肪酸エステル類は、グリセリンモノ脂肪酸エステル類、グリセリンセスキ脂肪酸エステル類、グリセリンジ脂肪酸エステル類が例示でき、グリセリンモノ脂肪酸エステル類が好ましく例示できる。
ポリグリセリン脂肪酸エステル類は、ジ〜デカグリセリン脂肪酸エステル類が例示でき、ジグリセリンモノ脂肪酸エステル類、ジグリセリンジ脂肪酸エステル類、ジグリセリントリ脂肪酸エステル類が好ましく例示できる。
なお、ソルビタンセスキ脂肪酸エステルとは、ソルビタンモノ脂肪酸エステルとソルビタンジ脂肪酸エステルとの混合物を意味し、1:1混合物であることが好ましい。
前記脂肪酸エステルにおける脂肪酸としては、炭素数8〜22の脂肪酸であることが好ましく、炭素数12〜22の脂肪酸であることがより好ましく、炭素数14〜22の脂肪酸であることがさらに好ましい。
また、前記脂肪酸エステルにおける脂肪酸として具体的には、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、イソステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リノール酸、リノレン酸、トリデカン酸、ラウリン酸、ウンデカン酸、デカン酸、ノナン酸、オクタン酸が挙げられ、オレイン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸を好ましく例示でき、オレイン酸、ステアリン酸をより好ましく例示できる。
Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤として具体的には、ソルビタン酸モノオレート、ソルビタン酸セスキオレート、ソルビタン酸ジオレート、ソルビタン酸モノステアレート、ソルビタン酸セスキステアレート、ソルビタン酸ジステアレート、ソルビタン酸モノパルミテート、ソルビタン酸セスキパルミテート、ソルビタン酸ジパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノオレート、グリセリンジステアレート、グリセリンジオレート、グリセリンモノステアレートモノオレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンジステアレート、グリセリンジオレート、ジグリセリンモノステアレートモノオレートなどが例示できる。この中でも、ソルビタン酸モノオレート、ソルビタン酸セスキオレート、ソルビタン酸ジオレート、グリセリンモノステアレートが好ましい。
本発明のトナーは、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤の含有量は、トナーの全重量に対し、0.3〜5重量%であり、0.5〜5重量%であることが好ましく、1.0〜3.0重量%であることがより好ましい。
HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤の含有量が0.3重量%未満であると、樹脂と離型剤や顔料との十分な界面接着を得ることができず、トナーの強度が十分得られない。また、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤の含有量が5重量%を超えると、ノニオン界面活性剤による樹脂の過度の可塑化が発生し、トナーの熱安定性を損なう。
HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
<イオン性界面活性剤>
本発明の静電荷像現像トナーは、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤に加え、イオン性界面活性剤をさらに含有することが好ましい。イオン性界面活性剤を含有することにより、HLBが5以下のノニオン界面活性剤の樹脂中への初期分散を促進する事が可能である。
イオン性界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いることができるイオン性界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、第四級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤などが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3−ジスルホンジフェニル尿素−4,4−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルジスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルテトラリンスルホン酸、石油スルホン酸、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸、高級アルコールエーテルスルホン酸、アルキルジフェニルスルホン酸、高級脂肪酸硫酸エステル、高級アルコール硫酸エステル、高級アルコールエーテル硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキロール硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキル化硫酸エステル、ナフテニルアルコール硫酸、硫酸化脂肪、スルホ琥珀酸エステル、各種脂肪酸、スルホン化高級脂肪酸、高級アルキルリン酸エステル、樹脂酸、樹脂酸アルコール硫酸、ナフテン酸、パラトルエンスルホン酸、及び、これらすべての塩化合物等などが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
これらの中でも、本発明に用いることができるイオン性界面活性剤としては、アルキルアレーンスルホン酸及び/又はその塩であることが好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩であることがより好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸及び/又はその塩であることがさらに好ましい。
本発明の静電荷像現像トナーにおけるイオン性界面活性剤の使用量は、トナーの全重量に対し、0.2〜5重量%であることが好ましく、0.5〜3.0重量%であることがより好ましく、1.0〜2.0重量%であることがさらに好ましい。上記範囲であると、トナーの帯電性に問題を生じない。
また、本発明の静電荷像現像トナーにおいて、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤とイオン性界面活性剤とは、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤の含有量SNとイオン性界面活性剤の含有量SIとの比は、重量比で、SN/SI=0.5〜5であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。上記範囲であると、ノニオン界面活性剤の樹脂中への初期分散が得られる。
<結着樹脂>
本発明の静電荷像現像トナーは、結着樹脂を含有していることが好ましい。
結着樹脂としては、特に制限はなく、公知の樹脂を用いることができ、重縮合樹脂であっても、付加重合型樹脂であってもよいが、HLB値が5以下である界面活性剤の効果がより発揮されるため、少なくともポリエステル樹脂を含むことが好ましい。
結着樹脂は、1種単独であっても、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いることができる重縮合樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などが例示できるが、それらの中でも、ポリエステル樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂は、多価カルボン酸や、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸等の重縮合性単量体を用いた直接エステル化反応、エステル交換反応等により重縮合を行い、作製することができる。重縮合の際には、重縮合を促進するために、重縮合触媒を併用することが好ましい。
本発明において、多価カルボン酸は、脂肪族、脂環族、芳香族の多価カルボン酸、それらのアルキルエステル、酸無水物及び酸ハロゲン化物を含み、多価アルコールは、多価アルコール、それらのエステル化合物を含む。なお、多価カルボン酸のアルキルエステルは、低級アルキルエステルであることが好ましい。前記低級アルキルエステルとは、エステルのアルコキシ部分の炭素数が1〜8であるアルキルエステルを表す。具体的には、メチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル及びイソブチルエステル等を挙げることができる。
本発明に用いるができる多価カルボン酸は、1分子中にカルボキシル基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジカルボン酸は1分子中にカルボキシル基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、ドデセニルコハク酸等を挙げることができる。また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等を挙げることができる。
これらの多価カルボン酸は、1種単独で使用することもでき、また、2種以上を併用することもできる。
多価アルコール(ポリオール)は、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジオールは1分子中に水酸基を2個含有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノキシアルコールフルオレン(ビスフェノキシエタノールフルオレン)等を挙げることができる。また、ジオール以外のポリオールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン等を挙げることができる。
これらの多価アルコール(ポリオール)は、1種単独で使用することもでき、また、2種以上を併用することもできる。
また、重縮合性単量体として、1分子中にカルボキシル基とヒドロキシ基とを含有するヒドロキシカルボン酸を用いることもできる。例えば、リンゴ酸、酒石酸、2,2−ジメチロールブタン酸、クエン酸、粘液酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができる。
これらの重縮合性単量体の組み合わせにより、ポリエステル樹脂を、非結晶性樹脂、結晶性樹脂、又は、それらの混合樹脂など任意に制御することが可能である。本発明において、ポリエステル樹脂として1種類又は2種類以上のポリエステル樹脂を使用することができ、さらに非結晶性樹脂、結晶性樹脂などのポリエステル樹脂の組み合わせは任意に選定することができる。
例えば、結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用される多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコ酸、イタコン酸、グルタコ酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、これらのエステル化合物、酸無水物あるいは酸ハロゲン化物を挙げることができる。
また、結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用される多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタングリコール、1,6−ヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることができる。
また、例えば、非結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用される多価カルボン酸としては、ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、マロン酸、メサコニン酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロヘキセンジカルボン酸、ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、アダマンタンジカルボン酸、アダマンタンジ酢酸を挙げることができる。また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等を挙げることができる。また、これら多価カルボン酸のカルボキシル基を酸無水物、酸ハロゲン化物、又は、エステル等に誘導したものを用いてもよい。
また、非結晶性ポリエステル樹脂を得るために使用されるポリオールとしては、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、ビスフェノールS、ビフェノール、ナフタレンジオール、アダマンタンジオール、アダマンタンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノキシアルコールフルオレン等を挙げることができる。
前記多価カルボン酸及びポリオールは、1種のポリエステル樹脂を作製するために、それぞれ1種ずつを単独で用いても、一方が1種で他方が2種以上用いても、それぞれ2種以上ずつを用いてもよい。また、1種の重縮合性樹脂を作製するためヒドロキシカルボン酸を用いる場合、1種単独で用いても、2種以上を用いてもよく、多価カルボン酸やポリオールを併用してもよい。
本発明に用いることができるポリエステル樹脂としては、結晶性ポリエステル樹脂の場合、その結晶融点Tmは、50〜120℃であることが好ましく、55〜90℃であることがより好ましい。Tmが50℃以上であると、高温度域においても結着樹脂自体の凝集力が良好であり、定着の際の剥離性に優れ、ホットオフセットを抑制することができる。また、Tmが120℃以下であると、十分な溶融が得られ、最低定着温度を低くすることができる。
一方、ポリエステル樹脂が非結晶性の場合、ガラス転移温度Tgは、40〜80℃であることが好ましく、50〜65℃であることがより好ましい。Tgが40℃以上であると、高温度域においても結着樹脂自体の凝集力が保持され、定着の際にホットオフセットを抑制することができる。また、Tgが80℃以下であると、十分な溶融が得られ、最低定着温度を低くすることができる。
ここで、結晶性樹脂の結晶融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。なお、結晶性樹脂が複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなす。
また、非結晶性樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
なお、前記の「結晶性樹脂」に示すような「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。一方、吸熱ピークの半値幅が6℃を越える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)であることを意味する。
また、本発明に用いることができるポリエステル樹脂の重量平均分子量は、1,500〜60,000であることが好ましく、3,000〜40,000である。重量平均分子量が1,500以上であると、結着樹脂として良好な凝集力を得ることができ、ホットオフセット性に優れる。また、重量平均分子量が60,000以下であると、良好なホットオフセット性及び好適な最低定着温度を得ることができる。
また、本発明に用いることができるポリエステル樹脂は、重縮合性単量体のカルボン酸価数、アルコール価数の選択などによって、一部枝分かれや架橋構造などを有していてもよい。
本発明に用いることができるポリエステル樹脂の酸価は、3〜50mgKOH/gであることが好ましく、5〜40mgKOH/gであることがより好ましい。ポリエステル樹脂の酸価が上記範囲内であると、良好な樹脂粒子の分散性を得ることができると共に、これを使用した静電荷像現像トナーの帯電特性が良好である。
重縮合性単量体の重縮合反応には、重縮合触媒を用いることが好ましい。
本発明に用いることのできる重縮合触媒としては、特に制限はなく、公知の重縮合触媒を用いることができ、例えば、チタン、アンチモン、スズ、アルミニウムなどの金属元素を含む有機、無機金属触媒、硫黄酸、界面活性効果を有する酸、加水分解酵素型触媒等を挙げることができる。
硫黄酸とは、硫黄の酸素酸であり、無機硫黄酸又は有機硫黄酸等が挙げられる。
無機硫黄酸としては、硫酸、亜硫酸、及び、これらの塩等が挙げられる。
有機硫黄酸としては、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸及びこれらの塩等のスルホン酸類や、アルキル硫酸、アリール硫酸及びその塩等の有機硫酸類が挙げられる。
硫黄酸としては、有機硫黄酸であることが好ましく、界面活性効果を有する有機硫黄酸であることがより好ましい。なお、界面活性効果を有する酸とは、疎水基と親水基とからなる化学構造を有し、少なくとも親水基の一部がプロトンからなる酸の構造を有し、乳化機能と触媒機能とを併せ持つ化合物である。
有機硫黄酸としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルジスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルテトラリンスルホン酸、石油スルホン酸、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸、高級アルコールエーテルスルホン酸、アルキルジフェニルスルホン酸、長鎖アルキル硫酸エステル、高級アルコール硫酸エステル、高級アルコールエーテル硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキロール硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキル化硫酸エステル、硫酸化脂肪、スルホ琥珀酸エステル、樹脂酸アルコール硫酸、及びこれらすべての塩化合物などが挙げられ、必要に応じて複数を組み合わせてもよい。
具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸、しょうのうスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、モノブチルフェニルフェノール硫酸、ジブチルフェニルフェノール硫酸、ドデシル硫酸、ナフテニルアルコール硫酸等が挙げられる。またこれらの硫黄酸はその構造中になんらかの官能基を有していてもよい。
界面活性効果を有する有機硫黄酸としては、上記に有機硫黄酸として記載されたもののうち、炭素数7以上20以下のアルキル基又は炭素数13以上26以下のアラルキル基を有する有機硫黄酸が挙げられ、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、ドデシル硫酸等が好ましく例示できる。
本発明において、硫黄酸を使用する場合、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
界面活性効果を有する酸としては、各種脂肪酸、スルホン化高級脂肪酸、高級アルキルリン酸エステル、樹脂酸、ナフテン酸、及び、これらすべての塩化合物などが例示できる。
金属触媒としては、特に制限はなく、公知のものを用いることができる。例えば、有機スズ化合物、有機チタン化合物、有機アンチモン化合物、有機ベリリウム化合物、有機ストロンチウム化合物、有機ゲルマニウム化合物、有機ハロゲン化スズ化合物を挙げられる。
希土類含有触媒としては具体的には、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素としてランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などの元素を含むものが有効であり、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、又はトリフラート構造を有するものなどが有効である。これらの中でも、トリフラート構造を有するものが好ましく、前記トリフラートとしては、構造式ではX(OSO2CF33が挙げられる。Xは、希土類元素であり、これらの中でも、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)などであることが好ましい。
前記ランタノイドトリフラートについては、例えば、有機合成化学協会誌、第53巻第5号、p44−54に詳述されている。
加水分解酵素型触媒としてはエステル合成反応を触媒するものであれば特に制限はない。本発明に用いることのできる加水分解酵素としては、例えば、カルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アセチルエステラーゼ、ペクチンエステラーゼ、コレステロールエステラーゼ、タンナーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、ラクトナーゼ、リポプロテインリパーゼ等のEC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮監修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分類されるエステラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル化合物に作用するEC3.2群に分類される加水分解酵素、エポキシドヒドラーゼ等のEC3.3群に分類される加水分解酵素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、トリプシン、プラスミン、ズブチリシン等のペプチド結合に作用するEC3.4群に分類される加水分解酵素、フロレチンヒドラーゼ等のEC3.7群に分類される加水分解酵素等を挙げることができる。
上記のエステラーゼのうち、グリセロールエステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特にリパーゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が高く、収率よくエステル合成反応を触媒し、更に安価に入手できることなどの利点がある。したがって、本発明のポリエステルの製造方法においても、収率やコストの面からリパーゼを用いることが好ましい。
リパーゼには種々の起源のものを使用できるが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、カンジダ(Candida)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属等の微生物から得られるリパーゼ、植物種子から得られるリパーゼ、動物組織から得られるリパーゼ、さらに、パンクレアチン、ステアプシン等を挙げることができる。このうち、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属の微生物由来のリパーゼを用いることがより好ましい。
本発明において、重縮合反応は、バルク重合、乳化重合及び懸濁重合等の水中重合、溶液重合並びに界面重合等、一般の重縮合法で実施することが可能であるが、好適にはバルク重合が用いられる。また大気圧下で反応が可能であるが、ポリエステル樹脂の高分子量化等を目的とした場合、減圧、窒素気流下等の一般的な条件を広く用いることができる。
本発明に用いることができる結着樹脂は、付加重合型樹脂であってもよい。
付加重合の形式としては、ラジカル重合であっても、カチオン重合であっても、アニオン重合であってもよいが、ラジカル重合であることが好ましい。
付加重合型樹脂の作製に用いることができる付加重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体やカチオン重合性単量体が例示できるが、これらの中でも、エチレン性不飽和結合を有する単量体であることが好ましい。
エチレン性不飽和結合を有する単量体におけるエチレン性不飽和結合を有する基としては、ビニル基、アクリルオキシ基、メタクリルオキシ基、スチリル基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、及び、ビニルオキシ基等が好ましく例示できる。
エチレン性不飽和結合を有する単量体としては、芳香族系ビニル単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、ビニルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、モノオレフィン系単量体、ジオレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体等を挙げることができる。
芳香族系ビニル単量体としては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロロスチレン等のスチレン及びその誘導体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
ビニルエステル系単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等が挙げられる。ビニルエーテル系単量体としては、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等が挙げられる。モノオレフィン系単量体としては、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
ジオレフィン系単量体としては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等が挙げられる。ハロゲン化オレフィン系単量体としては、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等を例示することができるが、これらに制限されることはなく、またこれらのモノマーは単独又は2種類以上併用して用いてもよく、これらのモノマーの重合に通常用いられる過酸化物、過硫化物、アゾ化合物などの任意の重合開始剤を添加し、重合を行うことにより重合物を得ることができる。
本発明において、エチレン性不飽和結合を有する単量体としては、静電荷像現像トナーへの応用を考えた場合、その帯電特性、画質特性などの点から、その主成分として、スチレン又はその誘導体を用いることが好ましい。
ここで、主成分であるとは、スチレン及びその誘導体が全付加重合性単量体のうち50重量%以上であることを意味する。スチレン及びその誘導体の含有量は全付加重合性単量体の55重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。
また、スチレン及びその誘導体の含有量は付加重合性単量体全体の95重量%以下であることが好ましく、90重量%以下であることがより好ましく、80重量%以下であることがさらに好ましい。
スチレン及びその誘導体の含有量が50重量%以上であると、トナーとして使用する場合において、帯電特性(帯電量、帯電速度)が良好である。また、スチレン及びその誘導体の含有量が95重量%以下であると、トナーとして良好な熱特性(ガラス転移温度)に制御することができ、良好な定着特性を得ることができる。
本発明においてエチレン性不飽和結合を有する単量体は、親水性基及びエチレン性不飽和結合を有する単量体であってもよい。
親水性基としては、極性基が挙げられ、例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホニル基等の酸性極性基:アミノ基等の塩基性極性基、アミド基、ヒドロキシ基、シアノ基、ホルミル基等の中性極性基等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。これらの中で、特にトナーに好ましく用いられるのは、酸性極性基である。この酸性極性基及びエチレン性不飽和結合を有する単量体が、樹脂粒子表面にある特定の範囲で存在することにより、樹脂粒子に凝集性を付与し、樹脂粒子のトナー化が可能となり、さらにトナーに十分な帯電性を与えることができる。
好ましく用いられる酸性極性基としては、カルボキシル基、スルホ基が挙げられる。この酸性極性基を有する単量体としては、例えば、カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物及びスルホ基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物を挙げることができる。上記カルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチルエステル、マレイン酸モノオクチルエステルを挙げることができる。
これらの単量体は、1種を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
<着色剤>
本発明の静電荷像現像トナーは、着色剤を含有することが好ましい。
着色剤としては、公知のものを用いることができ、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から任意に選択すればよい。
具体的には、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドCローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレート、チタンブラックなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料などが例示できる。
また、前記着色剤として、具体的には、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、アニリンブルー(C.I.No.50405)、カルコオイルブルー(C.I.No.azoic Blue3)、クロムイエロー(C.I.No.14090)、ウルトラマリンブルー(C.I.No.77103)、デュポンオイルレッド(C.I.No.26105)、キノリンイエロー(C.I.No.47005)、メチレンブルークロライド(C.I.No.52015)、フタロシアニンブルー(C.I.No.74160)、マラカイトグリーンオクサレート(C.I.No.42000)、ランプブラック(C.I.No.77266)、ローズベンガル(C.I.No.45435)、これらの混合物などを好ましく用いることができる。
着色剤の使用量は、トナー100重量部に対して、0.1〜20重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがより好ましい。また、着色剤として、これらの顔料や染料等を1種単独で使用する、又は、2種以上を併せて使用することができる。
また、黒色着色剤として、後述する磁性体を用いる場合は、他の着色剤とは異なり、12〜240重量%添加することができる。
前記の着色剤の配合量は、定着時の発色性を確保するための必要量である。また、トナー中の着色剤粒子の中心径(メジアン径)は100〜330nmにすることにより、OHP透明性及び発色性を確保することができる。
なお、着色剤粒子の中心径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定することができる。
着色剤の分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用することができ、なんら制限されるものではない。また、これらの着色剤粒子は、その他の粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段階で添加してもよい。
<離型剤>
本発明の静電荷像現像トナーは、離型剤を含有することが好ましい。
本発明で用いることができる離型剤の具体例としては、例えば、各種エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及び、それらの変性物などを挙げることができる。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
これらのワックス類は、水系媒体中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で微粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作成することができる。
分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものが使用可能である。
なお、離型剤粒子分散液の粒子径は、例えば、レーザー回析式粒度分布測定装置((株)堀場製作所製、LA−920)で測定することができる。
本発明のトナーにおいて、前記離型剤は、結着樹脂100重量%に対して、1〜20重量%の範囲で含有することが好ましく、3〜15重量%の範囲で含有することがより好ましい。上記範囲であると、良好な定着及び画質特性の両立が可能である。
また、離型剤を使用するときには、樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集した後に、さらに樹脂粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から好ましい。
本発明の静電荷像現像トナーには、必要に応じて、この種のトナーに用いられる帯電制御剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の公知の各種内添剤が用いられてもよい。
帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、四級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン系樹脂等の正荷電性帯電制御剤、又は、クロム、コバルト、アルミニウム、鉄等の金属含有アゾ系染料、サリチル酸若しくはアキルサリチル酸やベンジル酸等のヒドロキシカルボン酸のクロム、亜鉛、アルミニウム等の金属塩や金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物等の負荷電性帯電制御剤等、公知のものを用いることができる。
また、本発明の静電荷像現像トナーは、必要に応じて、難燃剤や難燃助剤を含有していてもよい。
難燃剤、難燃助剤としては、すでに汎用されている臭素系難燃剤や、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ポリリン酸アンモニウムを例示できるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明のトナーを磁性トナーとして用いる場合は、磁性粉を含有させてもよい。具体的には、磁場中で磁化される物質を用いるが、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性の粉末、もしくはフェライト、マグネタイト等の化合物が使用される。
本発明において水相中でトナーを得るときには、磁性体の水相移行性に注意を払う必要があり、予め磁性体の表面を改質する、例えば、疎水化処理等を施しておくことが好ましい。
また、本発明のトナーは、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また、水系媒体中にてトナー表面に付着せしめる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
本発明の静電荷像現像トナーの体積平均粒径(D50v)は、2μm以上10μm以下が好ましく、3μm以上8μm以下がより好ましく、5μm以上7μm以下がさらに好ましい。
また、トナーの粒度分布としては狭いほうが好ましく、より具体的にはトナーの個数粒径の小さい方から換算して16%径(D16p)と84%径(D84p)の比を平方根として示したもの(GSDp)、すなわち、下式で表されるGSDpが1.40以下であることが好ましく、1.31以下であることがより好ましく、1.27以下であることが特に好ましい。また、GSDpは1.15以上であることが好ましい。
GSDp={(D84p)/(D16p)}0.5
体積平均粒径、GSDpともに上記範囲であれば、極端に小さな粒子が存在しないため、小粒径トナーの帯電量が過剰になることによる現像性の低下を抑制できる。
樹脂粒子やトナー粒子等の粒子の平均粒径測定には、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン・コールター社製)を用いることができる。この場合、粒子の粒径レベルにより、最適なアパーチャーを用いて測定することができる。測定した粒子の粒径は体積平均粒径で表す。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定することができる。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、(株)島津製作所製)を用いて測定することができる。
また、作製した凝集粒子の体積平均一次粒径や、数平均粒度分布指標、体積平均粒度分布指標等は、例えば、マルチサイザーII型(ベックマン・コールター社製)等の測定器で測定できる。粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描き、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出できる。
静電荷像現像トナーの形状係数であるSF1は、110以上145以下の範囲が好ましく、120以上140以下の範囲がより好ましい。
形状係数SF1は、粒子表面の凹凸の度合いを示す形状係数であり、以下の式により算出される。
Figure 2009175172
式中、MLは粒子の最大長を示し、Aは粒子の投影面積を示す。
SF1の具体的な測定方法としては、例えば、まずスライドグラス上に散布したトナー又はキャリアの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じて画像解析装置に取り込み、50個のトナー又はキャリアについてSF1を計算し、平均値を求める方法が挙げられる。
(静電荷現像トナーの製造方法)
本発明の静電荷像現像トナーの製造方法(以下、単に「トナーの製造方法」ともいう。)は、特に制限はないが、少なくとも、結着樹脂と、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤と、有機溶剤及び/又は付加重合性単量体とを含む混合液を作製する工程(以下、「混合液作製工程」ともいう。)、並びに、前記混合液に水系媒体を添加して転相乳化を行い樹脂粒子分散液を調製する工程(以下、「転相乳化工程」ともいう。)を含むことが好ましい。
本発明のトナーの製造方法が前記混合液作製工程及び前記転相乳化工程を含む場合、本発明のトナーの製造方法は、乳化凝集法又は懸濁法を好ましく用いることができる。
<混合液作製工程>
本発明の静電荷像現像トナーの製造方法は、少なくとも、結着樹脂と、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤と、有機溶剤及び/又は付加重合性単量体とを含む混合液を作製する工程(混合液作製工程)を含むことが好ましい。
前記混合液は、有機溶剤及び/又は付加重合性単量体に結着樹脂等の他の成分が溶解又は分散したものであることが好ましい。また、使用する有機溶剤及び/又は付加重合性単量体は、前記結着樹脂及び前記Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を溶解できるものであることが好ましい。
結着樹脂、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤、及び、付加重合性単量体については、前述したものを好適に用いることができる。
前記混合液作製工程において用いることができる有機溶媒として、具体的には、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール系溶媒、メチルエチルケトン、3−ヘキサノン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒等が例示できる。
これら有機溶媒は、1種単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよい。
前記混合液作製工程において用いることができる有機溶媒は、ケトン系溶媒を単独で使用する、又は、ケトン系溶媒とアルコール系溶媒とを併用することが好ましい。
ケトン系溶媒としては、メチルエチルケトンが特に好ましい。また、アルコール系溶媒としては、イソプロパノールが特に好ましい。
また、これら有機溶媒は、取り扱いや除去の容易性から、常圧における沸点が20℃以上150℃以下である有機溶媒が好ましく、50℃以上100℃以下である有機溶媒がより好ましい。
本発明のトナーの製造方法は、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を使用することにより、低温にて転相乳化を行うことができる。また、有機溶媒を使用した場合には、転相乳化に必要とされる有機溶媒の使用量を削減することができ、溶媒除去に必要なコストの削減、及び、トナーに残留する溶媒量を低くすることができる。
前記混合液中の結着樹脂の含有量は、樹脂、有機溶剤及び付加重合性単量体を加えた総重量に対し、50〜95重量%であることが好ましく、70〜90重量%であることがより好ましく、80〜90重量%であることがさらに好ましい。
また、前記混合液中のGriffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対し、0.8〜4重量%であることが好ましく、1〜3重量%であることがより好ましく、1〜2重量%であることがさらに好ましい。
また、前記混合液は、イオン性界面活性剤を含有していることが好ましい。
前記混合液中のイオン性界面活性剤の含有量は、0.8〜4重量%であることが好ましく、1〜3重量%であることがより好ましく、1〜2重量%であることがさらに好ましい。上記範囲であると、良好な転相乳化性とトナー強度の両立を達成できる。
懸濁法により本発明のトナーを製造する場合、前記混合液作製工程において、着色剤及び離型剤を前記混合液に添加しておくことがより好ましい。またさらに、必要に応じ、帯電制御剤等の他の添加剤を前記混合液に添加してもよい。
前記混合液作製工程における各成分の混合方法としては、特に制限はなく、公知の方法や装置を用いて行えばよい。また、各成分の添加順序等も特に制限はなく、任意の順番で、また、任意の量を混合すればよい。例えば、有機溶剤、結着樹脂、及び、HLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を全て同時に混合してもよいし、有機溶剤に結着樹脂とHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤とを混合したものを徐々に添加してもよい。
また、前記混合液作製工程においては、必要に応じ、加熱や冷却等の温度調節を行ってもよく、混合の容易さや有機溶剤及び/又は付加重合性単量体への溶解性の点から、加熱することが好ましい。加熱温度としては、25〜80℃であることが好ましく、30〜75℃であることがより好ましい。
また、前記混合液作製工程及び/又は転相乳化工程では、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性基の中和や乳化の促進などのため、塩基性化合物を添加してもよい。
前記塩基性化合物としては、カルボキシル基、スルホン酸基等の酸性基を中和することができる塩基性化合物であればよいが、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アンモニア、有機アミン化合物等が例示できる。これらの中でも、アンモニアが好ましい。また、前記アンモニアは、アンモニア水溶液の状態で樹脂に添加することがより好ましい。
<転相乳化工程>
本発明の静電荷像現像トナーの製造方法は、前記混合液に水系媒体を添加して転相乳化を行い樹脂粒子分散液を調製する工程(転相乳化工程)を含むことが好ましい。
本発明に用いることのできる水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水や、エタノール、メタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの中でも、エタノールや水であることが好ましく、蒸留水及びイオン交換水等の水が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、アセトンや酢酸等が挙げられる。
前記転相乳化工程では、公知の転相乳化法を用いることができる。
転相乳化法では、溶媒に溶解させた樹脂の親水性を高めて水系媒体(水、あるいは、溶解に使われる溶媒より親水性の高い有機溶媒など)との界面エネルギーを低下させ、撹拌しつつ水系媒体を添加してゆくことにより油中水滴(W/O)型から水中油滴(O/W)型へと転相させることにより樹脂の乳化を行い、樹脂粒子が水系媒体へ分散した分散液を作製することができる。また、転相乳化法に関しては、「超微粒子ポリマーの応用技術(シーエムシー出版)」を参考にすることができる。
前記樹脂粒子分散液における樹脂粒子のメジアン径(中心径)は、0.1μm以上2.0μmであることが好ましく、0.10μm以上0.60μm以下であることがより好ましく、0.12μm以上0.45μm以下であることがさらに好ましく、0.15μm以上0.30μm以下であることが特に好ましい。メジアン径が上記の数値の範囲内となることで、水系媒体中における樹脂粒子の分散状態が安定する。
前記混合液作製工程、前記転相乳化工程において有機溶剤を用いた場合、本発明の樹脂粒子分散液の製造方法は転相乳化工程において、有機溶剤の一部を除去する工程、及び、樹脂粒子を形成する工程を含んでいてもよく、特に懸濁法を使用した場合に、有機溶剤の一部を除去する工程、及び、樹脂粒子を形成する工程を含んでいることが好ましい。
例えば、樹脂含有物を乳化後、有機溶剤の一部を除去することにより粒子として固形化するのが好ましい。固形化の具体的方法としては、樹脂含有物を水系媒体中に乳化分散した後、溶液を撹拌しながら空気、あるいは窒素等の不活性ガスを送り込みながら、気液界面での有機溶剤の乾燥を行う方法(廃風乾燥法)、又は、減圧下に保持し必要に応じて不活性ガスをバブリングしながら乾燥を行う方法(減圧トッピング法)、さらには、樹脂含有物を水系媒体中に乳化分散した乳化分散液若しくは樹脂含有物の乳化液を細孔からシャワー状に放出し例えば皿状の受けに落としこれを繰り返しながら乾燥させる方法(シャワー式脱溶剤法)などがある。使用する有機溶剤の蒸発速度、水系媒体への溶解度などからこれら方式を適時選択、あるいは組み合わせて脱溶剤を行うのが好ましい。
また、前記転相乳化工程における転相乳化時の温度は、省エネルギー性屋樹脂の熱分解速度を考慮して、低いほうが好ましいが、40〜100℃であることがより好ましく、40〜95℃であることがさらに好ましい。乳化温度が上記の数値の範囲であると、必要とするエネルギーが過大とならず、高熱による樹脂の分解に起因する分子量の低下が起こらず、樹脂粘度が適度であり粒子化が容易である。
これら水系媒体中での重合に際し重合前の単量体成分に加え着色剤、ワックス等を予め混合しておくことも可能である。こうすることにより着色剤やワックスを取り込んだ形で重合性複合粒子を得ることができる。
前記樹脂粒子分散液の固形分濃度としては、5〜40重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましく、15〜25重量%がさらに好ましい。樹脂粒子分散液の固形分濃度が5重量%以上であると、重合体組成物の粘度が低くなりすぎず粒子の安定性が良好であり、全組成に占める本分散液の割合が大きくならず、組成の調整が容易で、輸送の際のコスト的にも優れる。固形分量が40重量部以下であると、粘度が適度であり均一に撹拌することができ、ラテックスの流動性が良好で、保管条件によるクリームムース状へ変質を抑制することができる。
本発明においては、油相の平均粒子径を特定の範囲に保つために、共界面活性剤(Co-surfactant、Co-stabilizer)を併用することができる。共界面活性剤は、水不溶性若しくは難溶性で且つ油相に可溶性であり従来公知の“ミニエマルジョン重合”において用いられている共界面活性剤を用いることができる。
好適な共界面活性剤の例としては、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の炭素数8〜30のアルカン類、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数8〜30のアルキルアルコール類、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数8〜30のアルキル(メタ)アクリレート類、ドデカンチオール、ラウリルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメルカプタン等の炭素数8〜30のアルカンチオール類、及び、その他ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のポリマー又はポリアダクト類、カルボン酸類、ケトン類、アミン類等が挙げられる。
ここで、エマルションを生成するには、例えば、ピストンホモジナイザー、マイクロ流動化装置(例えば、マイクロフルー、ディックス社製「マイクロフルーダイザー」)、超音波分散機等の剪断混合装置によって均一に混合し、乳化させる。
共界面活性剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して、0.1〜40重量部であることが好ましく、0.1〜10重量部であることがさらに好ましい。
前記混合液作製工程、前記転相乳化工程において付加重合性単量体を用いた場合、本発明の静電荷像現像トナーの製造方法は転相乳化工程において、付加重合性単量体を重合する工程(以下、「付加重合工程」ともいう)を含んでいてもよい。
重合方法は、特に制限はないが、懸濁重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法などの通常の水系媒体中での重合方法を利用することが可能であり、2種類以上の重合法を併用することも可能である。
付加重合性単量体は、その重合方法として、重合開始剤を用いる方法、熱による自己重合法、紫外線照射を用いる方法等、既知の重合方法を採ることができ、これらの中でも重合開始剤を使用する方法が好ましい。
重合開始剤としては、特に制限はなく、公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤を用いることができる。
また、重合開始剤としては、油溶性、水溶性のものがあるが、その分解温度、すなわち、活性温度を考慮すれば、どちらの開始剤も任意に使用することができる。
また、付加重合性単量体の重合に関しては、公知の重合開始剤を使用する、いわゆるミニエマルジョン、ミクロエマルジョンの手法を用いること好ましい。
前記付加重合性単量体、特にラジカル重合性単量体は、その重合法としてラジカル重合開始剤を用いる方法、熱による自己重合、紫外線照射を用いる方法、既知の重合方法を用いることができる。この場合、ラジカル開始剤を用いる方法としてラジカル開始剤は、油溶性、水溶性のものがあるがどちらの開始剤を使用しても構わない。
ラジカル開始剤として具体的には、例えば、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロリド等のアゾビスニトリル類、アセチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル−α−クミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、α−クミルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート等のパーオキシエステル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド等のヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシカーボネート等の有機過酸化物類、過酸化水素等の無機過酸化物類、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類等のラジカル重合開始剤が挙げられる。なお、レドックス重合開始剤を併用することもできる。
また、付加重合時に連鎖移動剤を用いてもよい。
連鎖移動剤としては、特に制限はなく、具体的には炭素原子と硫黄原子との共有結合を持つものが好ましく、例えば、チオール類が好ましく挙げられる。
乳化凝集法により本発明のトナーを製造する場合、本発明のトナーの製造方法は、少なくとも前記樹脂粒子分散液及び着色剤を含む分散液中で前記樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程(以下、「凝集工程」ともいう。)、及び、前記凝集粒子を加熱して融合させる工程(以下、「融合工程」ともいう。)を含むことが好ましい。
前記凝集工程としては、例えば、樹脂粒子分散液を、着色剤粒子分散液及び離型剤粒子分散液等と混合し、さらに凝集剤を添加しヘテロ凝集を生じさせることによりトナー径の凝集粒子を形成し、その後、樹脂粒子のガラス転移温度以上又は融点以上の温度に加熱して前記凝集粒子を融合・合一し、さらに、洗浄、乾燥することにより得られる。本発明における凝集工程においては、他の樹脂粒子を用いてもよい。
なお、トナー形状は不定形から球形までのものが好ましく用いられる。
凝集工程では、樹脂粒子分散液を、必要に応じて、着色剤分散液、及び、離型剤粒子分散液等と混合し、さらに凝集剤を添加し、これら粒子をヘテロ凝集させることによりトナー径の凝集粒子を形成することができる。前記各分散液の媒体は水系媒体であることが好ましい。
また、このように凝集して第一の凝集粒子形成後、さらに上記の樹脂粒子分散液又は別の樹脂粒子分散液を添加し、第一の粒子表面に第2のシェル層を形成することも可能である。なお、この例示においては、着色剤分散液を別に調製しているが、樹脂粒子に予め着色剤が配合されている場合には、着色剤分散液は必要ない。
本発明の静電荷像現像トナーの製造方法に乳化凝集法を用いた場合、凝集工程においてpH変化等により凝集を発生させ、結着樹脂及び着色剤を含有するトナー粒径の粒子を調製することができる。同時に粒子の凝集を安定に、また迅速に、又はより狭い粒度分布を持つ凝集粒子を得るため、凝集剤を添加してもよい。
前記凝集剤としては、一価以上の電荷を有する化合物が好ましく、その化合物の具体例としては、前述のイオン性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等の水溶性界面活性剤類、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等の酸類、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム等の脂肪族酸、芳香族酸の金属塩、ナトリウムフェノキシド等のフェノール類の金属塩等が挙げられる。
凝集粒子の安定性、凝集剤の熱や経時に対する安定性、洗浄時の除去を考慮した場合、凝集剤としては、無機酸の金属塩が性能、使用の点で好ましい。具体的には、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硝酸アルミニウム、硝酸銀、硫酸銅、炭酸ナトリウム等の無機酸の金属塩などが挙げられる。
これらの凝集剤の添加量は、電荷の価数により異なるが、いずれも少量であって、一価の場合は3重量%以下、二価の場合は1重量%以下、三価の場合は0.5重量%以下である。凝集剤の量は少ない方が好ましいため、価数の多い化合物を用いることが好ましい。
本発明において、前述の凝集法としては、特に限定されるものではなく、従来より静電荷像現像トナーの乳化凝集法において用いられている凝集法、例えば、昇温、pH変化、塩添加等によってエマルジョンの安定性を低減化させてディスパーザー等で撹拌する方法等が用いられる。
さらに、凝集処理後、粒子表面からの着色剤の滲出を抑える等の目的で、熱処理を施す等により粒子表面を架橋させてもよい。なお、用いられた界面活性剤等は、必要に応じて、水洗浄、酸洗浄、或いはアルカリ洗浄等によって除去してもよい。
また、前記静電荷像現像トナーの製造方法において、少なくともHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を含有する前記樹脂粒子分散液以外にも、他の樹脂粒子分散液を合わせて用いることができる。本発明で用いることのできる他の樹脂粒子分散液中の樹脂粒子のメジアン径は、前記樹脂粒子分散液と同様に0.1μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
また、前記凝集工程に用いることができる着色剤粒子分散液の着色剤粒子のメジアン径、及び、離型剤粒子分散液の離型剤粒子のメジアン径も、0.1μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
前記融合工程においては、前記凝集粒子中の結着樹脂が、その融点又はガラス転移温度以上の温度条件で溶融し、凝集粒子は不定形からより球形へと変化する。その後、凝集粒子を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによってトナー粒子を形成する。
凝集工程及び融合工程終了後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナーを得てもよい。洗浄工程は、帯電性の点から十分にイオン交換水による置換洗浄を施すことが好ましい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好ましく用いられる。さらに乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
なお、本発明の静電荷像現像トナーの製造方法には、必要に応じて、この種のトナーに用いられる帯電制御剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の公知の各種内添剤が用いられてもよい。
これら添加剤は、必要に応じ、前記混合物の調製時、乳化分散時や、凝集時等の何れで添加することもできる。また、帯電制御剤は水性分散液等として添加されることが好ましく、帯電制御剤の添加量は、油相100重量部に対して、1重量部以上25重量部以下であることが好ましく、5重量部以上15重量部以下であることがより好ましい。
ここで、油相とは、水系媒体中に乳化分散される成分である。
(静電荷像現像剤)
本発明の静電荷像現像トナーは、静電荷像現像剤として使用することができる。この現像剤は、この静電荷像現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
一成分系現像剤として、現像スリーブ又は帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する方法も適用できる。
キャリアとしては、特に限定されないが、通常、鉄粉、フェライト、酸化鉄粉、ニッケル等の磁性体粒子;磁性体粒子を芯材としてその表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂などの樹脂やステアリン酸等のワックスで被覆し、樹脂被覆層を形成させてなる樹脂被覆キャリア;結着樹脂中に磁性体粒子を分散させてなる磁性体分散型キャリア等が挙げられる。中でも、樹脂被覆キャリアは、トナーの帯電性やキャリア全体の抵抗を樹脂被覆層の構成により制御可能となるため特に好ましい。
二成分系の静電荷像現像剤における本発明のトナーとキャリアとの混合割合は、キャリア100重量部に対して、トナー2〜10重量部であることが好ましい。また、現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
(画像形成方法)
また、本発明の静電荷像現像トナー及び本発明の静電荷像現像剤は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、潜像保持体表面に形成された前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着工程を含み、本発明の静電荷像現像トナー又は本発明の静電荷像現像剤を用いる。
前記各工程は、それ自体一般的な工程であり、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本発明の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
前記潜像形成工程は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する工程である。
前記現像工程は、現像剤担体上の現像剤層により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する工程である。前記現像剤層としては、前記本発明の静電荷像現像トナーを含有する本発明の静電荷像現像剤を含んでいれば特に制限はない。
前記転写工程は、前記トナー画像を被転写体上に転写する工程である。
前記定着工程は、紙等の被転写体上のトナー像を加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器等により定着して複写画像を形成する工程である。
前記クリーニング工程は、潜像保持体上に残留する静電荷像現像剤を除去する工程である。本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。
前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、潜像保持体、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段、帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段、現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段、及び、被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段を有し、本発明の静電荷像現像トナー又は本発明の静電荷像現像剤を用いる。
上記転写手段では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。
上記潜像保持体、及び、上記の各手段は、前記の画像形成方法の各工程で述べた構成を好ましく用いることができる。
上記の各手段は、いずれも画像形成装置において公知の手段が利用できる。また、本発明の画像形成装置は、上記した構成以外の手段や装置等を含むものであってもよい。また、本発明の画像形成装置は、上記した手段のうちの複数を同時に行ってもよい。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するがこれらの実施例に本発明が限定されるものではない。なお、特に断らない限り、本実施例において「%」及び「部」はそれぞれ「重量%」及び「重量部」を示す。
なお、本実施例のトナーは、下記の樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液をそれぞれ調製し、これらを所定の割合で混合し撹拌しながら、金属塩の重合体を添加し、イオン的に中和させて凝集粒子を形成した。
次いで、無機水酸化物を添加して系内のpHを弱酸性から中性に調整した後、前記樹脂粒子のガラス転移温度以上又は融点以上の温度に加熱して融合・合一を行った。
反応終了後、十分な洗浄、固液分離、乾燥の工程を経て所望のトナーを得た。以下、それぞれの調製方法、及び、各特性値の測定方法を説明する。
<融点及びガラス転移温度の測定>
融点及びガラス転移温度の測定は、「DSC−20」(セイコー電子工業(株)製)を使用し、試料10mgを一定の昇温速度(10℃/min)で加熱して測定した。
結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121:87に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めた。
なお、結晶性樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなした。
また、非結晶性樹脂のガラス転移温度は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値である。
<熱重量分析法(TGA)による測定>
熱重量分析の測定は、「TGA−50」((株)島津製作所製)を使用し、試料10mgを一定の昇温速度(10℃/min)で加熱し、加熱中の試料に含まれる各成分の重量変化を求めることから、含有される各成分の重量を求めた。
<重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの測定>
重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの値は、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって、以下に記す条件で重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnを測定した。温度40℃において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2mlの流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3mg注入し、測定を行った。また、試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作製された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択した。
なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン標準試料が、
重量平均分子量Mw=28.8×104
数平均分子量Mn=13.7×104
となることにより確認することができる。
また、GPCのカラムとしては、TSK−GEL、GMH(東ソー(株)製)を用いた。
なお、溶媒及び測定温度は、測定試料にあわせ、適当な条件に変更して行った。
ポリエステル樹脂として脂肪族ポリエステル樹脂を用い、付加重合型樹脂として芳香族を含むモノマーを重合した樹脂を用いた樹脂粒子分散液を作製した場合、両者の分子量をGPCで解析する際、検出器としてUVとRIとを分離する装置を後付けし、それぞれの分子量を解析することもできる。
<粒子の体積平均粒径の測定>
粒子の体積平均粒径測定には、コールターマルチサイザー−II型(ベックマン・コールター社製)を用いた。この場合、50μmのアパーチャーを用いて測定した。測定した粒子の粒径は、体積平均粒径で表す。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
<非結晶性ポリエステル樹脂(1)の作製>
(多価カルボン酸単量体)
テレフタル酸:70mol%
フマル酸:30mol%
(多価アルコール成分)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物:34mol%
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物:66mol%
撹拌装置、窒素導入管、温度センサー、精留塔を備えたフラスコに、上記多価カルボン酸単量体及び多価アルコール成分を仕込み、1時間を要して190℃まで上げ、反応系内が均一に攪拌されていることを確認した後、触媒Ti(OBu)4(テトラブトキシチタン)を、多価カルボン酸単量体全量に対し、0.003重量%投入した。
さらに、生成する水を留去しながら同温度から6時間を要して240℃まで温度を上げ、240℃でさらに6時間脱水縮合反応を継続し重合を行い、非結晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。
得られた非結晶性ポリエステル樹脂(1)の樹脂の分子量をGPCにて測定したところ、重量平均分子量15,500(東ソー(株)製 HLC−8 120GPC、スチレン標準物質で換算)であった。また、示差走査熱量計((株)島津製作所製 DSC−50:昇温速度3℃/min)にて得られた樹脂の熱特性を測定した結果、Tg(2次転移温度)は60℃であった。
<結晶性ポリエステル樹脂(2)の作製>
三ッ口フラスコに1,9−ノナンジオール100mol%及び1,10−ドデカン二酸100mol%と、触媒Ti(OBu)4を、多価カルボン酸単量体全量に対し、0.014重量%とを入れた後、減圧操作により容器内の空気を減圧し、さらに窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械撹拌にて180℃で6時間還流を行った。その後、減圧蒸留にて未反応のモノマー分を除去し、220℃まで徐々に昇温を行い、12時間撹拌し、粘稠な状態となったところでサンプリングし、結晶性ポリエステル樹脂(2)を得た。
得られた結晶性ポリエステル樹脂をGPCにて分子量を確認したところ、重量平均分子量18,000(東ソー(株)製 HLC−8 120GPC、スチレン標準物質で換算)であった。また、示差走査熱量計((株)島津製作所製 DSC−50:昇温速度3℃/min)にて樹脂の熱特性を測定した結果、75℃の結晶融点を有した。
<離型剤粒子分散液の調製>
・エステルワックス(日本油脂(株)製:WE−2、融点65℃):50部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK):5部
・イオン交換水:200部
以上を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、平均粒径が230nmである離型剤を分散させてなる離型剤粒子分散液(離型剤濃度:20重量%)を調製した。
<着色剤粒子分散液の調製>
・シアン顔料(大日精化工業(株)製、Pigment Blue 15:3(銅フタロシアニン)):1,000部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンR):150部
・イオン交換水:9,000部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー((株)スギノマシン製、HJP30006)を用いて約1時間分散して着色剤(シアン顔料)を分散させてなる着色剤粒子分散液を調製した。着色剤粒子分散液における着色剤(シアン顔料)の平均粒径は、0.15μm、着色剤粒子濃度は23重量%であった。
(実施例1)
<樹脂粒子分散液(1)の調製>
非結晶性ポリエステル樹脂(1)400部にソルビタンセスキオレート(HLB値:3.8)を8.0部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8部を溶解したメチルエチルケトン(MEK)を120部を添加し、還流冷却管、攪拌機、イオン交換水滴下装置、加熱装置の付いた反応器に投入後、65℃にてよく混合する。その後、25%アンモニア水溶液を3部添加し、さらに65℃にて1時間加熱混合を行った。その後1,000部のイオン交換水を1g/minの速度で滴下し、非結晶性ポリエステル樹脂(1)の転相乳化を行った後冷却し、エバポレーターを用い、60℃減圧下において、乳化液からMEKを除去し樹脂粒子分散液(1)を得た。
得られた樹脂粒子分散液中の樹脂粒子の体積平均径は185nm、固形分濃度42.5%、残留MEK量は80ppmであった。
<トナー粒子(1)の製造>
・樹脂粒子分散液(1):565部(固形分240部)
・着色剤粒子分散液:22.87部(固形分5.3部)
・離型剤粒子分散液:50部(固形分10部)
上記原料の内、樹脂粒子分散液(1)158部(固形分67部)を残して、上記原料を円筒ステンレス容器に入れ、Ultraturraxにより8,000rpmでせん断力を加えながら30分間分散混合する。ついで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液0.14部を滴下した。またこの際、原料分散液のpHは4.2〜4.5の範囲に制御した。必要に応じて、0.3Nの硝酸や1Nの水酸化ナトリウム水溶液でpH調整を行った。その後、撹拌装置、温度計を備えた重合釜に原料分散液を移し加熱し、40℃にて付着凝集粒子の成長を促進させ、体積平均粒子径が5.0μmになった時点で、先に取り分けた樹脂粒子分散液(1)158部を徐々に添加し、温度を50℃まで昇温させ、粒子径を6.0μmとした。さらにpHを7.5に上げた後、90℃まで昇温させ90℃で6時間保持した後pHを6.5まで徐々に下げた後、加熱を止め、放冷した。その後45μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後凍結乾燥機で乾燥しトナー粒子(1)を得た。
トナー粒子の体積平均粒子径を測定した結果、粒径が6.1μm、体積平均粒子径分布が1.21であった。
また、熱重量分析法(TGA法)により求めたトナー中に含有されているソルビタン酸エステルセスキオレートは、トナーの全重量に対し、1.5重量%であった。
<静電荷像現像剤(1)の作製及び評価>
得られたトナー粒子(1)100部に対して、コロイダルシリカ(日本アエロジル(株)製、R972)1部を外添し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより、静電荷像現像用トナー(1)を得た。
一方、フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μm)100部とメタクリレート樹脂(三菱レイヨン(株)製、分子量95,000)1部とを、トルエン500部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温し、トルエンを留去した後、冷却し、105μmの篩を用いて分粒することにより、フェライトキャリア(樹脂被覆キャリア)を作製した。
このフェライトキャリアと、上記静電荷像現像用トナー(1)とを混合し、トナー濃度が7重量%である二成分系の静電荷像現像剤(1)を作製した。
この静電荷像現像剤を用いて80%RH、28℃の環境下での帯電量(μC/g)をブローオフ帯電量測定装置で測定し評価した結果、そのトナー帯電量は−42μC/gの良好な初期帯電性を示した。
さらに定着性、画質の評価として、富士ゼロックス(株)製Color DocuTech60V改造機を用いて、25℃55%RHの環境下で、画像濃度1%にて50,000枚の連続印刷を行い、その10,000枚毎に画質評価(画像抜け、飛び散り、画像むら)及び現像機内でのトナーの凝集塊有無の目視観察を行ったところ、いずれもその実用上問題なく、画像ぬけ、飛び散り、画像むらもなく良好な画質特性を示し、また現像機内においても、トナー破壊からの離型剤露出に由来する凝集塊の発生も観察されなかった。
なお、画質評価(画像抜け、飛び散り、画像むら)及び現像機内でのトナーの凝集塊有無の評価は、以下の基準で記載した。
○:実用上全く問題のないレベル
△:軽微な問題が発生したが、実用上は問題のないレベル
×:実用上問題が生じるレベル
(実施例2)
ソルビタンセスキオレート8.0部に代えて、ソルビタンモノステアレート(HLB値:4.7)を21.0部使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンモノステアレートは、トナーの全重量に対し、5重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例3)
ソルビタンセスキオレートに代えて、ソルビタンモノオレート(HLB値:4.3)を使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンモノオレートは、トナーの全重量に対し、2重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例4)
ソルビタンセスキオレート8.0部に代えて、ソルビタントリステアレート(HLB値:2.1)を2.4部使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンジオレートは、トナーの全重量に対し、0.5重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例5)
ソルビタンセスキオレート8.0部に代えて、グリセリンモノステアレート(HLB値:4.3)を12部使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているグリセリンモノステアレートは、トナーの全重量に対し、3重量%であった。
(実施例6)
有機溶剤MEKに代えて、スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸/ドデカンチオール=75/25/2/1(重量比)の混合モノマーを使用し、さらに転相乳化後、エバポレーターによる脱溶剤操作に代えて、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを1.0部添加し、70℃で8時間撹拌し、上記付加重合性単量体を重合した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンセスキオレートは、トナーの全重量に対し、1.5重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例7)
非結晶性ポリエステル樹脂(1)400部に代えて、非結晶性ポリエステル樹脂(1)360部、結晶性ポリエステル樹脂(2)40部の混合樹脂を使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンセスキオレートは、トナーの全重量に対し、1.5重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例1)
非結晶性ポリエステル樹脂(1)400部に、メチルエチルケトン(MEK)200部と、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム8部を溶解したイソプロピルアルコール(IPA)50部とを添加し、還流冷却管、撹拌機、イオン交換水滴下装置、加熱装置の付いた反応器に投入後、65℃にてよく混合する。その後、25%アンモニア水溶液を3と添加し、さらに65℃にて1時間加熱混合を行った。その後1,000部のイオン交換水を1部/minの速度で滴下し、非結晶性ポリエステル樹脂(1)の転相乳化を行った後冷却し、エバポレーターを用いて、60℃減圧下において、乳化液からMEK、IPAを除去し樹脂粒子分散液(2)を得た。
得られた樹脂粒子分散液中の樹脂粒子の体積平均径は180nm、固形分濃度42.0%、残留MEK、IPA総量は100ppmであった。
樹脂粒子分散液(1)に代わりに樹脂粒子分散液(2)を用いた以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
50,000枚後の連続プリント後の画質は、その実用上問題となる画像ぬけ、トナーの飛び散り、画質むらが観察された。また、その現像機内にはトナー破壊に由来する数100ミクロンから数ミリ程度の凝集塊が数多く観察され、その現像性を著しく低下させていた。
(比較例2)
ソルビタンセスキオレートに代えて、ソルビタンモノパルミテート(HLB値:6.7)を使用した以外は実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンモノパルミテートは、トナーの全重量に対し、1.5重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
50,000枚後の連続プリント後の画質は、その実用上問題となる画像ぬけ、トナーの飛び散り、画質むらが観察された。また、その現像機内にはトナー破壊に由来する数100ミクロンから数ミリ程度の凝集塊が数多く観察され、その現像性を著しく低下させていた。
(比較例3)
ソルビタンセスキオレート(HLB:3.8)を、8.0部に代えて、0.9部使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンセスキオレートは、トナーの全重量に対し、0.2重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
50,000枚後の連続プリント後の画質は、その実用上問題となる画像ぬけ、トナーの飛び散り、画質むらが観察された。また、その現像機内にはトナー破壊に由来する数100ミクロンから数ミリ程度の凝集塊が数多く観察され、その現像性を著しく低下させていた。
(比較例4)
ソルビタンセスキオレート(HLB:3.8)を、8.0部に代えて、28部使用した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンセスキオレートは、トナーの全重量に対し、6.0重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
50,000枚後の連続プリント後の画質は、その実用上問題となる画像ぬけ、トナーの飛び散り、画質むらが観察された。また、その現像機内にはトナー破壊に由来する数100ミクロンから数ミリ程度の凝集塊が数多く観察され、その現像性を著しく低下させていた。
(比較例5)
ソルビタンセスキオレート(HLB:3.8)を、8.0部に代えて、28部使用し、また、有機溶剤MEKに代えて、スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸/ドデカンチオール=75/25/2/1(重量比)の混合モノマーを使用し転相乳化後、エバポレーターによる脱溶剤操作に代えて、重合開始剤として過硫酸アンモニウムを1.0部添加し、70℃で8時間撹拌し、上記付加重合性単量体を重合した以外は、実施例1と同様にトナー粒子及び静電荷像現像剤を作製した。
得られたトナー粒子において、TGA法により求めたトナー中に含有されているソルビタンセスキオレートは、トナーの全重量に対し、6.0重量%であった。
また、得られたトナー粒子及び得られた静電荷像現像剤を用い、実施例1と同様に評価を行った。
50,000枚後の連続プリント後の画質は、その実用上問題となる画像ぬけ、トナーの飛び散り、画質むらが観察された。また、その現像機内にはトナー破壊に由来する数100ミクロンから数ミリ程度の凝集塊が数多く観察され、その現像性を著しく低下させていた。
実施例1〜7、及び、比較例1〜5の評価結果をまとめて以下の表1に示す。
Figure 2009175172
表1中において使用している略号については、以下の通りである。
DBSA−Na:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
MEK:メチルエチルケトン
St:スチレン
BA:ブチルアクリレート
AA:アクリル酸
IPA:イソプロピルアルコール

Claims (5)

  1. Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤を0.3重量%以上5重量%以下含有することを特徴とする
    静電荷像現像トナー。
  2. 少なくとも、結着樹脂と、Griffin法によるHLB値が5以下であるノニオン性界面活性剤と、有機溶剤及び/又は付加重合性単量体とを含む混合液を作製する工程、並びに、
    前記混合液に水系媒体を添加して転相乳化を行い樹脂粒子分散液を調製する工程
    を含む請求項1に記載の静電荷像現像トナーの製造方法。
  3. 請求項1に記載の静電荷像現像トナー、又は、請求項2に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤。
  4. 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    潜像保持体表面に形成された前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    潜像保持体表面に形成された前記トナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着工程を含み、
    前記現像剤として、請求項1に記載の静電荷像現像トナー、請求項2に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー、又は、請求項3に記載の静電荷像現像剤を用いる
    画像形成方法。
  5. 潜像保持体、
    前記潜像保持体を帯電させる帯電手段、
    帯電した前記潜像保持体を露光して前記潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段、
    現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段、
    前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段、及び、
    被転写体表面に転写された前記トナー像を定着する定着手段を有し、
    前記現像剤として、請求項1に記載の静電荷像現像トナー、請求項2に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー、又は、請求項3に記載の静電荷像現像剤を用いる
    画像形成装置。
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