JP5135682B2 - ポリエステルの製造方法、樹脂粒子分散液及びその製造方法、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、画像形成方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法、樹脂粒子分散液及びその製造方法、静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、画像形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真法または静電記録法等により形成される静電潜像を現像剤により現像する際に用いられる静電荷現像トナー及びそれらの原材料に関する。さらに、静電荷現像トナーを製造するために用いる静電荷現像トナー用樹脂粒子分散液に関する。また、本発明は、該静電荷像現像トナーを用いた静電荷像現像剤、及び、画像形成方法に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法に置いては帯電、露光工程により感光体上に静電荷像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写、定着工程工程を経て可視化される。ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナーまたは非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とがあるがそのトナーの製法は通常、熱可塑性樹脂を顔料、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤とともに溶融混練し、冷却後、微粉砕し、さらに分級する混練粉砕製法が使用されている。これらトナーには、必要であれば流動性やクリーニング性を改善するための無機、有機の粒子をトナー粒子表面に添加することもある。
近年、カラー電子写真法による複写機、プリンタ、またそれらやファクシミリなどの複合機などの普及が著しいが、カラー画像画像再現における適度な光沢及び優れたOHP画像を得るための透明性を実現する場合、ワックスなどの離型剤を用いることが一般的に難しい。このため、剥離補助のために定着ロールに多量のオイルを付与することとなるためOHPを含む複写画像のべたつき感やペンなどによる画像への追記が困難となり、また不均一な光沢感を生じることも多い。通常の白黒コピーでは、一般的に使用されるポリエチレン、ポリプロピレン、パラフィンなどのワックスは、OHP透明性を損なうために使用することがより困難である。
また例え透明性を犠牲にしたとしても、従来の混練粉砕法によるトナー製造方法では、表面へのトナー露出を抑制することが困難であるために、現像剤として使用する際、著しい流動性の悪化や、現像機、感光体へのフィルミングなどの問題を招く。
これらの問題の根本的な改善方法として、樹脂の原料となる単量体と着色剤からなる油相を水相中に分散し、直接重合してトナーとする方法により、これらワックスをトナー内部に内包して表面への露出を制御する重合法による製造方法が提案されている。
また他に意図的なトナー形状及び表面構造の制御を可能とする手段として特許文献1及び2に乳化重合凝集法によるトナーの製造方法が提案されている。これらは、一般に乳化重合などにより樹脂分散液を作成し、一方溶媒に着色剤を分散した着色剤分散液を作成し、混合し、トナー粒径に相当する凝集体を形成し、加熱することによって融合合一しトナーとする製造方法である。
これらの製法はワックスの内包を実現するばかりでなく、トナーの小径化を容易とし、より高解像かつ鮮明な画像再現を可能とするものである。
上記のように電子写真プロセスにおいて高品位な画像を提供し、かつ様々な機械的ストレス下でトナーが安定した性能を維持するには、顔料、離型剤選択、量の最適化、表面への離型剤の露出を抑制するとともに、樹脂特性の最適化により光沢と定着オイルがない状態での離型性改善、ホットオフセット抑制がきわめて重要である。
一方、エネルギー消費量を少なくするため、より低温で定着しうる技術が望まれ、特に近年では、省エネルギー化を徹底するために、使用時以外は定着機への通電を停止するといったことが望まれている。従って、定着機の温度としては、通電するとともに、瞬時に使用温度にまで高める必要がある。そのためには、定着機の熱容量をできるだけ小さくするのが望ましいが、その場合、定着機の温度の振れ幅が、従来以上に大きくなる傾向にある。即ち、通電開始後の温度のオーバーシュートが大きくなり、他方、通紙による温度低下も大きくなる。また、定着機の幅より幅の小さい紙を連続して通紙した場合には、その通紙部と非通紙部との温度差も大きくなる。特に、高速の複写機やプリンタに用いた場合、電源容量が不足しがちなこともあり、上記のような現象を生ずる傾向が強い。したがって、低温で定着し、より高温領域までオフセットが発生しない、いわゆる定着ラチチュードの広い電子写真用トナーが強く要求されている。
トナーの定着温度を低くする手段としては、トナーを構成する結着樹脂として、温度に対してシャープな溶融挙動を示す重縮合型の結晶性樹脂を用いることが知られているが、結晶性樹脂は、溶融混練粉砕法では粉砕が困難で一般に使用することができないことが多い。
重縮合樹脂を製造する重縮合には、200℃を越す高温下で大動力による撹拌下、かつ高減圧下で10時間以上の時間に及ぶ反応が必要であり、大量のエネルギー消費を招く。またそのために反応設備の耐久性を得るために膨大な設備投資を必要とする場合が多い。また、ジブチルスズオキサイドをはじめとするスズ系触媒などを用いるため、ポリマーが着色するなどの欠点があった。これを回避するため、特許文献3や特許文献4では、チタン触媒にアルカリ性化合物を混入して着色をおとす検討がなされているが、樹脂を作るのに180℃以上の高温で重縮合を行う必要がある。
さらに、着色を防ぐ試みとしては、特許文献5では、チタン化合物を触媒としてポリエステルを重合した後にリン系化合物を添加する方法が開示されている。しかし、重合後のポリマーに添加剤を効果的に混ぜ込むことは技術的に困難であるばかりでなく、コストアップにもつながり実用化されていないのが現状である。特許文献6では、アルカリ土類金属でエステル交換反応を行った後、リン化合物で触媒の活性を失わせて、チタン化合物でさらに重合させる試みがなされているが、着色の低減が不十分であり、さらに、チタン化合物の重縮合で高温が必要となる。また、特許文献7では、ホスホン酸、硫酸を始めとするプロトン酸を触媒にしたポリエステルでの検討がなされているが、得られたポリエステルは淡黄色、褐色の色を呈してしまう。
また、上記のように乳化重合凝集法によるトナー作成を実施する場合は重縮合型の結晶性樹脂を重合した後に、水中に乳化し、ラテックスとした状態で顔料やワックスなどと凝集した後、融合合一することができる。
しかしながら重縮合樹脂の乳化の際には150℃を超えるような高熱下での高せん断によって乳化するか、溶剤に溶解して低粘度化した溶液を水中に分散した後に溶剤を除くなどの極めて非効率かつエネルギー消費の大きな工程を必要とする。
また水中への乳化の際に加水分解などの問題を回避することが困難であり、材料設計において不確定な要因の発生が不可避であった。
この問題を回避する手段として、特許文献8では、塩基性触媒を用いて100℃の低温で重縮合が実現しているが、モノマーが環状酸無水物に限定されており、材料の自由度が実現しない。
特開昭63−282752号公報 特開平6−250439号公報 特開2001−114879号公報 特開2002−146002号公報 特開平10−259296号公報 特開2004−250812号公報 特開2001−81168号公報 特開平10−95836号公報
本発明の目的は、透明性の高いポリエステルの製造方法、及び、前記製造方法により製造されたポリエステルを用いた樹脂粒子分散液を提供することである。
また、本発明の他の目的は、これを利用して、高画質であり、色相保存性に優れた静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、これらを使用する画像形成方法を提供することである。
上記課題は、以下に示す<1>〜<7>の手段により解決された。
<1> 少なくとも、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程を含むポリエステルの製造方法、
<2> 少なくとも、ブレンステッド酸化合物と塩基性化合物をモル比1:0.1〜1:2の範囲で用いる、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程を含むことを特徴とするポリエステルの製造方法、
<3> 少なくともポリエステルを含む樹脂粒子が分散媒に分散している樹脂粒子分散液であって、前記ポリエステルが上記<1>又は<2>に記載の製造方法により製造されたポリエステルを含む樹脂粒子分散液、
<4> 少なくとも樹脂粒子分散液を含む分散液中で該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程、及び、該凝集粒子を加熱して融合させる工程を含む静電荷像現像トナーの製造方法であって、前記樹脂粒子分散液が、上記<2>に記載の樹脂粒子分散液である静電荷像現像トナーの製造方法、
<5> 上記<3>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー、
<6> 上記<4>に記載の静電荷像現像トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤、
<7> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、前記トナーとして上記<4>に記載の静電荷像現像トナー、又は、前記現像剤として上記<5>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成方法。
本発明によれば、透明性の高いポリエステルの製造方法、及び、前記製造方法により製造されたポリエステルを用いた樹脂粒子分散液を提供することができる。
また、本発明によれば、これを利用して、高画質であり、色相保存性に優れた静電荷像現像トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、これらを使用する画像形成方法を提供することができる。
本発明は、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用いて重縮合されたポリエステルの静電荷像現像トナーへの応用に関する。
本発明者らは、従来の塩基性化合物を用いたポリエステルの重縮合及びそのトナー樹脂への応用について検討を行った結果、トナー樹脂の帯電特性、樹脂加水分解特性など耐環境依存性、定着温度での樹脂の耐熱特性が不充分であり、これらにより使用環境下での帯電特性の劣化、画像強度劣化などトナーとしての実用上大きな課題が抽出された。
鋭意研究を重ねた結果、ポリマー溶液のヘイズ特性(濁度)が低いほど、優れた加水分解などの耐環境依存性、着温度領域での耐熱特性を大きく向上させることが見出された。
この場合、その化学的メカニズムは十分に解明されていないが、この樹脂のヘイズ特性は、最終トナーに供した場合の耐環境安定性、耐熱安定性が大きく異なることから、重合過程における副反応生成物に由来する着色である可能性が推察される。
以下、本発明について詳細に説明する。
(ポリエステルの製造方法)
本発明のポリエステルの製造方法は、少なくとも、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程(以下、「重縮合工程」ともいう。)を含むことを特徴とする。
また、本発明のポリエステルの製造方法は、少なくとも、ブレンステッド酸化合物と塩基性化合物をモル比1:0.1〜1:2の範囲で用いる、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程を含むことが特に好ましい。
本発明のポリエステルは、前記製造方法により製造されたポリエステルである。また、本発明のポリエステルは、静電荷像現像トナー用結着樹脂として好適に用いることができる。
本発明のポリエステルの製造方法により得られたポリエステルは、JIS K7105に従って測定されたヘイズ特性値(単に「ヘイズ」、「ヘイズ値」、又は、「ヘーズ(特性値)」ともいう。)が10%未満であることが好ましく、より好ましくは5%以下、さらに好ましくは3%以下である。ヘイズ特性値が10%未満であると、トナー樹脂としての耐環境特性及び樹脂耐熱特性が十分であり、また、トナーの帯電特性の劣化、トナー定着温度における樹脂の分解、画質むら、画質強度低下などの問題点が生じにくいため好ましい。さらに本トナーをフルカラートナーとして使用する場合においては、定着画像の色域、色再現性などの画質特性に優れるため好ましい。
本発明のポリエステルの製造方法は、少なくとも、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合する限り特に制限はないが、水系媒体中に重縮合性単量体や重縮合触媒を乳化して、重縮合を行う水中重縮合がエネルギーの観点から好ましい。バルク重合で行うとあとの工程でポリエステルを乳化するのに多大なエネルギーを必要とする。この手法であれば、水系媒体中で多大なエネルギーを必要としないで乳化物を得ることができ、かつ、低温度での重合が可能であるので、副反応物が生成しづらくなる。この場合、水系媒体中で行うほうが有利であるが、その化学的メカニズムは十分に解明されておらず、触媒が反応モノマー中に常に混入しているバルクの時と異なり、水中重縮合の場合、低温で行うこと、粒子の界面と水系媒体中を触媒が出入りするために、必要なときだけ界面での重縮合が起こるために、副反応が起こりづらい、また、副反応物は水系媒体中へ溶出することが考えられる。
(重縮合触媒(塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩))
本発明における塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩は、重縮合工程において重縮合触媒として作用するものである。重縮合触媒は1種単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明では重縮合触媒として、少なくとも、塩基性化合物とブレンステッド酸化合物とを併用して用いるか、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用いる。
また、本発明では重縮合触媒として、少なくとも、ブレンステッド酸化合物と塩基性化合物をモル比1:0.1〜1:2の範囲で用いる、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用いることが特に好ましい。
本発明に用いることができる塩基性化合物は、有機塩基性化合物、含窒素塩基性化合物、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物等を例示できる。
有機塩基性化合物としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニルアンモニウムヒドロキシドなどのアルキル、アリール基などを有するアンモニウムヒドロキシド類、前記アンモニウムとpKa値が4より大きい弱酸との塩などを挙げることができる。
含窒素塩基性化合物としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリプロピルアミン、トリフェニルアミン、ジベンジルメチルアミンなどのNR3(Rはそれぞれ独立にメチル、エチル、フェニル、ベンジル、トルイルなどの炭素数が1〜25までのアルキル、アリール基などである)で表される三級アミン類、NHR2及びNH2R(Rは上記と同じである)で示される二級及び一級アミン類、ピリジン、メチルピリジン、メトキシピリジン、キノリン、並びに、イミダゾールなどを挙げることができる。さらに、テトラブチルホスホニウムヒドロキシドなどのテトラアルキル又はアリールホスホニウムヒドロキシドを挙げることができる。
また、含窒素塩基性化合物は、上記に挙げた具体例に加えて、エチルアミン、メチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、ジベンジルアミン、フェニルアミン等のアミン類、アセチルピリジン、アセトキシピリジン、シアノピリジン、ジメチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、セチルピリジン、アミノピリジン、ニトロピリジン、フェニルピリジン、ベンゾイルピリジン、ベンジルピリジン、テトラヒドロピリジン、ヒドロキシピリジン、ハロゲン化ピリジン、又は、これらの塩化合物、コリジン、ルチジン、及び、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)を好ましく例示できる。
アルカリ又はアルカリ土類金属化合物としては、例えば、無機化合物では、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム等のアルカリ金属類及びカルシウム、マグネシウム、バリウム等のアルカリ土類金属類の水酸化物、ハイドライド、アミドなどを挙げることができる。また、上記アルカリ、アルカリ土類金属と酸との塩、たとえば炭酸塩、燐酸塩、ほう酸塩等を挙げることができる。さらに、有機酸類との塩として、カルボン酸塩、フェノール性水酸基との塩を挙げることができる。また、アルコール性水酸基との化合物やアセチルアセトンとのキレート化合物等を挙げることができる。
これらのうち、反応性やトナー特性への影響を考慮すると、ピリジン、アミン類等の有機塩基やアルカリ金属類及びアルカリ土類金属類の水酸化物が好ましい。さらに好適には、N,N−ジメチルベンジルアミン、セチルピリジニウム、3,5−ジメチルピリジン、ジメチルアミノピリジン、及び、水酸化ナトリウム等を挙げることができる。これらの塩基は、他の官能基を有していてもよく、更に塩化合物を形成していてもよい。またこれらは単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いることもできる。
ブレンステッド酸化合物としては特に限定はなく、一般に用いられているブレンステッド酸を広く使用することができる。例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸、しょうのうスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルジスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルテトラリンスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸、石油スルホン酸、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸、高級アルコールエーテルスルホン酸、アルキルジフェニルスルホン酸、モノブチルフェニルフェノール硫酸、ジブチルフェニルフェノール硫酸、ドデシル硫酸などの高級脂肪酸硫酸エステル、高級アルコール硫酸エステル、高級アルコールエーテル硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキロール硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキル化硫酸エステル、ナフテニルアルコール硫酸、硫酸化脂肪、スルホ琥珀酸エステル、各種脂肪酸、スルホン化高級脂肪酸、高級アルキルリン酸エステル、樹脂酸、樹脂酸アルコール硫酸、ナフテン酸、ニオブ酸、及びこれらすべての塩化合物などが使用できるが、これに限定されない。またこれらの触媒は、構造中に官能基を有していてもよい。これらの触媒は必要に応じて複数を組み合わせることもできる。好ましく使用されるブレンステッド酸型触媒としては、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、しょうのうスルホン酸、硫酸等を挙げることができる。
さらに、ブレンステッド酸としては、例えば、希土類金属にドデシルベンゼンスルホン酸基がついたドデシルベンゼンスルホン酸スカンジウムなどが挙げられる。
また、ブレンステッド酸化合物としては、中和型のブレンステッド酸であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムやドデシル硫酸ナトリウムなどのブレンステッド酸化合物の塩を用いてもよく、前記ブレンステッド酸化合物のエステルや酸無水物であってもよい。
また、ブレンステッド酸化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
これらの触媒がアルキル基を有する場合、その構造は限定されず、ソフト型と呼称される直鎖であっても、分岐構造であってもよい。分岐としては、一般にハード型と呼称される櫛型構造や、通常の二叉構造など、いずれの形状もとることができる。また、これらのアルキル基は分布を有していてもよく、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸触媒を例に挙げると、同触媒の70重量%以上を占める主成分がドデシルであれば、それ以外の鎖長のアルキル鎖を有していてもよい。このように鎖長に分布を有することは工業製品においては既知の事実であり、工業的に許容されうる純度としては主成分が70重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上が適切に使用される。これらの分離、定量は例えば高速液体クロマトグラフィーにより行うことができる。
本発明に用いることができる重縮合触媒においては、塩基性化合物とブレンステッド酸化合物とを組み合わせて用いることも好ましく、また、ブレンステッド酸化合物の塩を用いることも好ましい。
塩基性化合物とブレンステッド酸化合物とを組み合わせて用いる際の各化合物の使用量としては、モル比でブレンステッド酸化合物:塩基性化合物=1:0.1〜1:2の範囲であることが好ましく、特に好ましくは1:0.1〜1:1.5である。また、ブレンステッド酸化合物の塩を用いる場合、ブレンステッド酸化合物の塩中の酸基と塩基基との比が、前記使用量のモル比と同義であり、完全な中和塩である場合、前記使用量のモル比は1:1である。上記使用量がこの比率の範囲であると、塩基性化合物配合の効果が十分に発現し、また、ブレンステッド酸化合物そのものの活性も十分保たれるため好ましい。
また、ブレンステッド酸化合物の塩の作製に用いる塩基性化合物は、ピリジン、アミン類等の有機塩基であることが好ましい。
塩基性化合物とブレンステッド酸化合物とを組み合わせて用いる、また、ブレンステッド酸化合物の塩を用いると、特に、酸性触媒のみの場合よりも着色と、該ポリエステル樹脂を結着樹脂とするトナーにおける帯電の環境依存性を抑制することができるため好ましい。これは、塩基性化合物が反応系内に残留するブレンステッド酸化合物と反応し、ブレンステッド酸化合物のエステル結合部位への配位を抑制するため着色を防ぐと考えられる。更に、着色を防ぐだけでなく、この反応により、残留するブレンステッド酸化合物による帯電性の悪化に起因するトナーの環境依存も防ぐため好ましい。さらに、塩基性化合物は、ポリエステル単量体である多価カルボン酸の水素を引き抜く性質がある。このため、ブレンステッド酸化合物による重縮合反応がより促進されるという、助触媒効果をも有する。
また、重縮合触媒として、塩基性化合物とブレンステッド酸化合物とを重縮合時に混合しても、事前に混合したものを用いてもよく、また、塩基性化合物とブレンステッド酸化合物とを事前に反応させ、ブレンステッド酸化合物の塩として単離して用いてもよく、また、重縮合反応系中で塩交換等により生成させ、用いてもよい。
これは、例えば、上述したブレンステッド酸化合物と塩基性化合物を反応させ、塩交換させることにより合成することができる。例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸とセチルピリジニウムクロライドとを反応させたドデシルベンゼンスルホン酸セチルピリジニウムなどである。ほかにも市販試薬として、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム塩、トリフルオロメタンスルホン酸N−フルオロピリジニウム塩なども例示できる。
塩交換の方法としては、公知の方法を用いることができ、ブレンステッド酸化合物と塩基性化合物のハロゲン化物塩などを混合し、高温下で撹拌するなどの方法、適当な有機溶剤中で塩を形成する方法を例示できる。
本発明に用いることができる重縮合触媒としては、ルイス酸系触媒、希土類含有触媒、及び、加水分解酵素等の触媒を併用してもよい。これら下記に示す触媒作用を有する化合物は、単独でも、複数を組み合わせて使用しても良い。
また、前記重縮合触媒にルイス酸系触媒を併用してもよい。
ルイス酸系触媒としては、ジブチルスズオキシド、蓚酸スズ、酢酸スズ、酸化スズ、ジブチルスズジメトキシド、ブチルスズヒドロキシドオキシド等のスズ化合物、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシチタン、酸化チタン、蓚酸チタン等のチタン化合物、三酸化アンチモン、酒石酸酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酢酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛アセチルアセトン等の亜鉛化合物、トリフェノキシボロン、ほう酸亜鉛等のホウ酸化合物、酸化ゲルマニウム、ゲルマニウムエトキシド等のゲルマニウム化合物、酢酸マンガン、酢酸コバルト等を挙げることができる。
また、前記重縮合触媒に希土類含有触媒を併用してもよい。
希土類含有触媒としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素としてランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などを含むものが有効であり、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、又はトリフラート構造を有するものなどが有効である。
希土類含有触媒としては、スカンジウムトリフラート、イットリウムトリフラート、及び、ランタノイドトリフラートなどのトリフラート構造を有するものが好ましい。ランタノイドトリフラートについては、有機合成化学協会誌、第53巻第5号、p44−54)に詳述されている。前記トリフラートとしては、構造式では、X(OSO2CF33が例示できる。ここでXは、希土類元素であり、これらの中でも、前記Xがスカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)などであることがさらに好ましい。
また、前記重縮合触媒に加水分解酵素を併用してもよい。
加水分解酵素としてはエステル合成反応を触媒するものであれば特に制限はない。本発明における加水分解酵素としては、例えば、カルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アセチルエステラーゼ、ペクチンエステラーゼ、コレステロールエステラーゼ、タンナーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、ラクトナーゼ、リポプロテインリパーゼ等のEC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮監修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分類されるエステラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル化合物に作用するEC3.2群に分類される加水分解酵素、エポキシドヒドラーゼ等のEC3.3群に分類される加水分解酵素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、トリプシン、プラスミン、ズブチリシン等のペプチド結合に作用するEC3.4群に分類される加水分解酵素、フロレチンヒドラーゼ等のEC3.7群に分類される加水分解酵素等を挙げることができる。
上記のエステラーゼのうち、グリセロールエステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特にリパーゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が高く、収率良くエステル合成反応を触媒し、さらに安価に入手できることなどの利点がある。したがって、本発明のポリエステルの製造方法においても、収率やコストの面からリパーゼを用いることが望ましい。
リパーゼには種々の起源のものを使用できるが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、カンジダ(Candida)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属等の微生物から得られるリパーゼ、植物種子から得られるリパーゼ、動物組織から得られるリパーゼ、さらに、パンクレアチン、ステアプシン等を挙げることができる。このうち、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属の微生物由来のリパーゼを用いることが好ましい。
本発明の重縮合工程における重縮合触媒の濃度は、重縮合性単量体総量に対して0.01〜5mol%であることが好ましい。触媒量が0.01mol%以上であると、触媒効果が十分であり、重縮合が容易に進行するため好ましい。一方、触媒量が5mol%以下であると、過剰な触媒に起因するポリエステルの分解が起こらず、分子量が低下せず、樹脂の着色も少ないため好ましい。特に好ましい触媒量としては、0.04〜1mol%、最も好適には0.04〜0.8mol%である。
(重縮合性単量体)
本発明に用いることができる重縮合性単量体は、多価カルボン酸、ポリオール、ヒドロキシカルボン酸が例示できる。
重縮合性単量体として用いられる多価カルボン酸は、1分子中にカルボキシル基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジカルボン酸は1分子中にカルボキシル基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマール酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−カルボン酸、リンゴ酸、クエン酸、ヘキサヒドロテレフタール酸、マロン酸、ピメリン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロルフタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレンジグリコール酸、p−フェニレンジグリコール酸、o−フェニレンジグリコール酸、ジフェニル酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸等を挙げることができる。また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等を挙げることができる。
これらのカルボン酸は、カルボキシル基以外の官能基を有していてもよく、酸無水物、酸エステル等のカルボン酸誘導体を用いることもできる。
本発明に用いることができる多価カルボン酸としては、上記の多価カルボン酸のうち、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等を用いることが好ましい。これらの多価カルボン酸は水に難溶あるいは不溶であるため、多価カルボン酸が水に分散した懸濁液中で重縮合反応が進行する。
重縮合性単量体として用いられるポリオールは、1分子中に水酸基を2個以上含有する化合物である。このうち、ジオールは1分子中に水酸基を2個含有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール等を挙げることができる。また、ジオール以外のポリオールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン等を挙げることができる。
本発明に用いることができるポリオールとしては、上記のポリオールのうち、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール等の2価のポリオールを用いることが好ましい。
これらのポリオールは水に難溶あるいは不溶であるため、ポリオールが水に分散した懸濁液中でエステル合成反応が進行する。
また一分子中にカルボン酸と水酸基を含有する化合物質(ヒドロキシカルボン酸)を使用し、重縮合を実施することもできる。例えば、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシヘキサデカン酸、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシステアリン酸等を挙げることができるが、これに限定されることを意味しない。
結晶性ポリエステルを得るために使用されるジカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマール酸、シトラコ酸、イタコン酸、グルタコ酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、これらの酸無水物あるいは酸塩化物を挙げることができる。
好ましい結晶性樹脂としては、1,9−ノナンジオールと1,10−デカメチレンカルボン酸、又はシクロヘキサンジオールとアジピン酸とを反応して得られるポリエステル、1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステル、エチレングリコールとコハク酸とを反応して得られるポリエステル、エチレングリコールとセバシン酸とを反応して得られるポリエステル、1,4−ブタンジオールとコハク酸とを反応して得られるポリエステルを挙げることができる。
これらの中でも特に1,9−ノナンジオールと1,10−デカメチレンカルボン酸及び1,6−ヘキサンジオールとセバシン酸とを反応させて得られるポリエステルがさらに好ましい。
本発明は上記の重縮合性単量体をいずれも制限なく使用することができる。
非結晶性ポリエステルは、常温での高い硬度を有するために流動性が高く、オフセット抑制、低温定着性、画像品質等の面でも、トナーに非常に適した特性を有する。
主に直鎖モノマーより構成される結晶性ポリエステルは、結晶性に起因するシャープメルト性を有し、低温定着性へのメリットは大きいという特性を有する。
非結晶性の確認は、作製したポリエステルの示差熱分析(DSC)により、ガラス転移温度、融点の有無で判別することができる。
ここで、非結晶性樹脂のガラス転移点は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
なお、前記の「結晶性ポリエステル樹脂」に示すような「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が6℃以内であることを意味する。
一方、吸熱ピークの半値幅が6℃を越える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)であることを意味する。
本発明のポリエステルが非結晶性の場合のガラス転移点Tgは、50〜80℃であることが好ましく、より好ましくは50〜65℃の範囲である。Tgが50℃以上であると、高温度域での結着樹脂自体の凝集力が低下せず、定着の際にホットオフセット性も良好であるため好ましい。Tgが80℃以下であると十分な溶融が得られ、最低定着温度が上昇しないため好ましい。
本発明のポリエステルが結晶性の場合の結晶融点Tmは50〜120℃であることが好ましく、より好ましくは55〜90℃の範囲である。Tmが50℃以上であると、高温度域での結着樹脂自体の凝集力が低下せず、定着の際に剥離性及びホットオフセット性が良好であるため好ましい。Tgが120℃以下であると十分な溶融が得られ、最低定着温度が上昇しないため好ましい。
本発明の重縮合工程における重縮合反応は、バルク重合、乳化重合、懸濁重合等の水中重合、溶液重合、界面重合等一般の重縮合法で実施することが可能であるが、好適には水中重縮合及びバルク重合が用いられる。また大気圧下で反応が可能であるが、ポリエステル分子量の高分子量化等を目的とした場合、減圧、窒素気流下等の一般的な条件を広く用いることができる。
本発明のポリエステルは、従来の反応温度よりも低温で反応させることが好ましく、反応温度は70℃以上150℃未満がより好ましい。さらに好適には、80℃以上140℃未満である。反応温度が70℃以上であると、モノマーの溶解性、触媒活性度に優れ、反応性が十分であり、分子量の伸長抑制等が起こらないため好ましい。反応温度が150℃未満であると、低エネルギー製法であり、更に高温に起因する樹脂の着色や、生成したポリエステルの分解等が起こらないため好ましい。
<水系媒体>
本発明の重縮合工程における重縮合反応は、水系媒体で行ってもよい。
本発明に用いることのできる水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水や、エタノール、メタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの中でも、エタノールや水であることが好ましく、蒸留水及びイオン交換水等の水が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、アセトンや酢酸等が挙げられる。
<有機溶剤>
本発明の重縮合工程における重縮合反応では、有機溶剤を用いて行ってもよい。
本発明に用いることができる有機溶剤の具体例としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン等の炭化水素系溶媒、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、ジクロロベンゼン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、p−クロロトルエン等のハロゲン系溶媒、3−ヘキサノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン等のケトン系溶媒、ジブチルエーテル、アニソール、フェネトール、o−ジメトキシベンゼン、p−ジメトキシベンゼン、3−メトキシトルエン、ジベンジルエーテル、ベンジルフェニルエーテル、メトキシナフタレン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、フェニルスルフィド、チオアニソール等のチオエーテル溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、安息香酸メチル、フタル酸メチル、フタル酸エチル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶媒、ジフェニルエーテル、又は、4−メチルフェニルエーテル、3−メチルフェニルエーテル、3−フェノキシトルエン等のアルキル置換ジフェニルエーテル、又は、4−ブロモフェニルエーテル、4−クロロフェニルエーテル、4−ブロモジフェニルエーテル、4−メチル−4’−ブロモジフェニルエーテル等のハロゲン置換ジフェニルエーテル、又は、4−メトキシジフェニルエーテル、4−メトキシフェニルエーテル、3−メトキシフェニルエーテル、4−メチル−4’−メトキシジフェニルエーテル等のアルコキシ置換ジフェニルエーテル、又は、ジベンゾフラン、キサンテン等の環状ジフェニルエーテル等のジフェニルエーテル系溶媒が挙げられ、これらは、混合して用いてもよい。そして、溶媒として容易に水と分液分離できるものが好ましく、特に平均分子量の高いポリエステルを得るためにはエステル系溶媒、エーテル系溶媒及びジフェニルエーテル系溶媒がより好ましく、アルキル−アリールエーテル系溶媒及びエステル系溶媒が特に好ましい。
さらにまた、本発明において、平均分子量の高いポリエステルを得るため、有機溶剤に脱水、脱モノマー剤を加えても良い。脱水、脱モノマー剤の具体例としては、例えば、モレキュラーシーブ3A、モレキュラーシーブ4A、モレキュラーシーブ5A、モレキュラーシーブ13X等のモレキュラーシーブ類、アルミナ、シリカゲル、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、五酸化二リン、濃硫酸、過塩素酸マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、あるいは水素化カルシウム、水素化ナトリウム、水素化リチウムアルミニウム等の金属水素化物、又は、ナトリウム等のアルカリ金属等が挙げられる。中でも、取扱い及び再生の容易さからモレキュラーシーブ類が好ましい。
本発明においては、重縮合工程として、既述の単量体と予め作製しておいたプレポリマーとの重合反応とを含むこともできる。プレポリマーは、前記単量体に溶融又は均一混合できるポリマーであれば限定されない。
さらに本発明のポリエステルは、前述した単量体の単独重合体、上述した単量体を含む単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物、グラフト重合体、一部枝分かれや架橋構造などを有していても良い。
本発明のポリエステルの重量平均分子量は1,500〜60,000であることが好ましく、より好ましくは3,000〜40,000の範囲である。重量平均分子量が1,500以上であると、バインダー樹脂の凝集力が低下せず、ホットオフセット性が良好であるため好ましい。重量平均分子量が60,000以下であると、ホットオフセット性が良好であり、かつ、最低定着温度が上昇しないため好ましい。
また、本発明のポリエステルは単量体のカルボン酸価数、アルコール価数の選択などによって一部枝分かれや架橋などを有していても良い。
(樹脂粒子分散液及びその製造方法)
本発明の樹脂粒子分散液の製造方法としては、本発明の製造方法により製造されたポリエステルを用いていれば特に限定はなく、公知の方法により製造することができる。
本発明において、樹脂粒子分散液の分散媒は、前述の水系媒体であることが好ましい。
また、本発明の樹脂粒子分散液は、静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液として好適に用いることができる。
本発明の樹脂粒子分散液の製造方法としては、例えば、水系媒体中に前記ポリエステル含有物を分散し樹脂粒子分散液を得る分散工程を含む方法等が挙げられる。
前記分散工程では、分散効率の上昇や樹脂粒子分散液の安定性向上のため、界面活性剤等を添加し、分散を行うことが好ましい。
本発明のポリエステルを水系媒体中に分散、粒子化する方法としては、例えば、上述したようにポリエステルの製造を行う際に、水系媒体中で懸抱重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法などの方法が挙げられる。
水中重合法によりポリエステルを製造する場合、本発明の樹脂粒子分散液の製造方法は、少なくとも重縮合性単量体を含む油相が水系媒体中に乳化分散された乳化分散液を調製する工程、及び、少なくとも、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を水系媒体中で重縮合しポリエステルを得る工程を含み、本発明の製造方法により製造されたポリエステルが分散された樹脂粒子分散液の製造方法であることが好ましい。上記の製造方法であると、本発明の樹脂粒子分散液を、簡便な操作で製造でき、また、省エネルギー性に優れるため好ましい。
また、本発明のポリエステルの製造方法及び樹脂粒子分散液の製造方法において、水系媒体中で乳化重縮合を行う場合、好ましい乳化温度は、省エネルギー性、ポリマーの生成速度及び生成したポリマーの熱分解速度を考慮して、低いほうが好ましいが、好ましくは40〜150℃であり、より好ましくは80〜130℃である。乳化温度が150℃以下であると、必要とするエネルギーが過大とならず、高熱により樹脂の分解に起因する分子量の低下が起こらないため好ましい。また、40℃以上であると樹脂粘度が適度であり微粒子化が容易であるため好ましい。
また、本発明のポリエステルを水系媒体中に分散、粒子化する方法としては、例えば、強制乳化法、自己乳化法、転相乳化法など、既知の方法からも選択することができる。これらのうち、乳化に要するエネルギー、得られる乳化物の粒径制御性、安定性等を考慮すると、自己乳化法、転相乳化法が好ましく適用される。
自己乳化法、転相乳化法に関しては、「超微粒子ポリマーの応用技術(シーエムシー出版)」に記載されている。自己乳化に用いる極性基としては、カルボキシル基、スルホン基等を用いることができるが、本発明のポリエステルに適用する場合、カルボキシル基が好ましく用いられる。
前記分散工程において有機溶剤を用いた場合、本発明の樹脂粒子分散液の製造方法として、少なくとも有機溶剤の一部を除去する工程、及び、樹脂粒子を形成する工程を含んでいてもよい。
例えば、結着樹脂含有物を乳化後、有機溶剤の一部を除去することにより粒子として固形化するのが好ましい。固形化の具体的方法としては、重縮合樹脂含有物を水系媒体中に乳化分散した後、溶液を撹拌しながら空気、あるいは窒素等の不活性ガスを送り込みながら、気液界面での有機溶剤の乾燥を行う方法(廃風乾燥法)、又は、減圧下に保持し必要に応じて不活性ガスをバブリングしながら乾燥を行う方法(減圧トッピング法)、更には、重縮合樹脂含有物を水系媒体中に乳化分散した乳化分散液若しくは重縮合樹脂含有物の乳化液を細孔からシャワー状に放出し例えば皿状の受けに落としこれを繰り返しながら乾燥させる方法(シャワー式脱溶剤法)などがある。使用する有機溶剤の蒸発速度、水への溶解度などからこれら方式を適時選択、あるいは組み合わせて脱溶剤を行うのが好ましい。
このようにして得られる本発明の樹脂粒子分散液中の樹脂粒子の中心径(メジアン径)が0.05μm以上2.0μm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.5μm、さらに好ましくは0.1〜1.0μの範囲である。
樹脂粒子のメジアン径が0.05μm以上であると、粒子化の際の凝集性が良好で、遊離の樹脂粒子が発生せず、また系の粘度も上昇せず粒径の制御が容易であるため好ましい。
樹脂粒子のメジアン径が2.0μm以下であると、粗粉が発生せず、粒度分布が良好であるとともに、ワックスなどの離型剤が遊離せず、定着時の剥離性やオフセットの発生温度が低下しないため好ましい。
また、樹脂粒子分散液中の樹脂粒子の中心径だけでなく、超微粉や超粗粉の発生がないことも重要であり、0.01μm以下又は5.0μm以上の粒子の比率は10%以下であることが望ましく、より好ましくは5%以下であることがさらに望ましい。
なお、樹脂粒子のメジアン径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定した。
(静電荷像現像トナー及びその製造方法)
本発明の静電荷像現像トナーは、本発明により製造されたポリエステルを使用して、溶融混練粉砕法等の機械的製法により製造しても、又は該ポリエステルを使用して樹脂粒子分散液を製造し、樹脂粒子分散液からトナーを製造するいわゆる化学製法によりトナーを製造してもよい。
混練粉砕法により粉砕トナーを製造する場合は、上記のように製造した結着樹脂を予め他のトナー原材料と、溶融混練前に、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等で撹拌混合されることが好ましい。このとき、撹拌機容量、撹拌機の回転速度、撹拌時間等を組み合わせて選択しなければならない。
次いで、結着樹脂と他のトナー原材料との撹拌物は、公知の方法により溶融状態での混練を行う。一軸又は多軸押出し機による混練が、分散性が向上するため好ましい。このとき混練装置のニーディングスクリュウゾーン数、シリンダー温度、混練速度等を全て適切な値に設定し、制御する必要がある。混練時の各制御因子のうち、混練状態に特に大きな影響を与えるのは、混練機の回転数と、ニーディングスクリュウゾーン数、シリンダー温度である。一般に、回転数は300〜1,000rpmが望ましく、ニーディングスクリュウゾーン数は1段よりも2段スクリュウ等多段ゾーンを用いたほうがよりよく混練される。シリンダー設定温度は、例えば、結着樹脂の主成分が、非結晶性ポリエステルである場合、非結晶性ポリエステルの軟化温度より決定し、通常軟化温度よりも−20〜+100度程度が好ましい。上記範囲であると、充分な混練分散が得られ、凝集が起こりにくく、混練シェアが掛かり、充分な分散及び混練後の冷却が容易にできるため好ましい。
溶融混練された混練物は十分に冷却した後、ボールミル、サンドミル、ハンマーミル等の機械的粉砕方法、気流式粉砕方法等の公知の方法で粉砕する。常法での冷却が充分できない場合は、冷却又は凍結粉砕法も選択できる。
トナーの粒度分布を制御する目的で、粉砕後のトナーを分級することもある。分級により、不適切な径の粒子を排除することにより、トナーの定着性や画像品質を向上する効果がある。
また、本発明の静電荷像現像トナー(単に「トナー」ともいう。)の製造方法は、少なくとも樹脂粒子分散液を含む分散液中で該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程(以下、「凝集工程」ともいう。)、及び、該凝集粒子を加熱して融合させる工程(以下、「融合工程」ともいう。)を含む静電荷像現像トナーの製造方法であって、前記樹脂粒子分散液が本発明の静電荷像現像トナー用樹脂粒子分散液であることを特徴とすることが好ましい。
なお、「静電荷像現像トナー」及び「トナー」は、化学的製法により製造されたトナーだけである場合のみではなく、前述した粉砕トナーを含む場合もあるものとする。
本発明の粉砕トナー及び化学的製法により製造されたトナーは、本発明の結着樹脂を用いることにより、定着時のホットオフセット性及びコールドオフセット性に優れる。また、本発明の化学的製法により製造されたトナーは、粒子分布も優れるため好ましい。
上記のように作製した樹脂粒子分散液、所謂ラテックスを使用し、凝集(会合)法を用いてトナー粒子径及び分布を制御したトナーを製造する事が可能である。詳細には、上記のように作製したラテックスを、着色剤粒子分散液及び離型剤粒子分散液と混合し、さらに凝集剤を添加しヘテロ凝集を生じさせることによりトナー径の凝集粒子を形成し、その後、樹脂粒子のガラス転移点以上または融点以上の温度に加熱して前記凝集粒子を融合・合一し、洗浄、乾燥することにより得られる。この製法は加熱温度条件を選択することでトナー形状を不定形から球状まで制御できる。
本発明の前記凝集工程においては、本発明の樹脂粒子分散液以外の樹脂粒子分散液と本発明の樹脂粒子分散液を混合し、凝集以降の工程を実施することも可能である。その際、本発明の樹脂粒子分散液を予め凝集し第一の凝集粒子形成後、さらに本発明の樹脂粒子分散液または別の樹脂粒子分散液を添加し第一の粒子表面に第二のシェル層を形成する等、粒子を多層化することも可能である。また、当然前記の一例と逆の順序で多層粒子を作製することも可能である。
また、例えば、凝集工程において、本発明の結着樹脂を含む樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液を予め凝集し、第一の凝集粒子形成後、さらに本発明の結着樹脂を含む樹脂粒子分散液又は別の樹脂粒子分散液を添加して第一の粒子表面に第二のシェル層を形成する事も可能である。この例示においては着色剤分散液を別に調整しているが当然、樹脂粒子に予め着色剤が配合されても良い。
凝集粒子の融合・合一工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御およびトナー帯電性などの特性において好ましい。凝集に用いる金属塩化合物としては、一般の無機金属化合物又はその重合体を樹脂粒子分散液中に溶解して得られるが、無機金属塩を構成する金属元素は周期律表(長周期律表)における2A、3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、2B、3B族に属する2価以上の電荷を有するものであり、樹脂粒子の凝集系においてイオンの形で溶解するものであればよい。好ましい無機金属塩を具体的に挙げると、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシム等の無機金属塩重合体などである。その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。一般的に、よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価以上で、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方がより適している。
本発明においては、必要に応じて、本発明の結果に影響を与えない範囲で公知の添加剤を、1種又は複数を組み合わせて配合することができる。例えば、難燃剤、難燃助剤、光沢剤、防水剤、撥水剤、無機充填剤(表面改質剤)、離型剤、酸化防止剤、可塑剤、界面活性剤、分散剤、滑剤、充填剤、体質顔料、結着剤、帯電制御剤等である。これらの添加物は、塗布剤を製造するいずれにおいても配合することができる。
また内添剤としてフェライト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金、又はこれら金属を含む化合物などの磁性体を使用したり、帯電制御剤として4級アンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物、アルミ、鉄、クロムなどの錯体からなる染料やトリフェニルメタン系顔料など通常使用される種々の帯電制御剤を使用することが出来るが、凝集や合一時の安定性に影響するイオン強度の制御と廃水汚染減少の点から水に溶解しにくい材料が好適である。
本発明で用いることができる離型剤の具体例としては、例えば、各種エステルワックス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を示すシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類や、カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系・石油系ワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。
これらのワックス類は、室温付近では、トルエンなど溶剤にはほとんど溶解しないか、溶解しても極めて微量である。
これらのワックス類は、水中にイオン性界面活性剤や高分子酸や高分子塩基などの高分子電解質とともに分散し、融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザーや圧力吐出型分散機(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で微粒子状に分散させ、1μm以下の粒子の分散液を作成することができる。
これらの離型剤は、トナー構成固体分総重量に対して5〜25重量%の範囲で添加することが、オイルレス定着システムにおける定着画像の剥離性を確保する上で望ましい。
なお、得られた離型剤粒子分散液の粒子径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定した。また、離型剤を使用するときには、樹脂粒子、着色剤粒子及び離型剤粒子を凝集した後に、さらに樹脂粒子分散液を追加して凝集粒子表面に樹脂粒子を付着することが帯電性、耐久性を確保する観点から望ましい。
乳化重合、シード重合、顔料分散、樹脂粒子、離型剤分散、凝集、またはその安定化などに用いる界面活性剤の例としては、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散のため手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものが使用可能である。
難燃剤、難燃助剤としては、すでに汎用されている臭素系難燃剤や、三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ポリリン酸アンモニウムを例示できるがこれに限定されるものではない。
本発明では、例えば、次のような着色剤を使用することができる。
黒色顔料としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭、非磁性フェライト、マグネタイト等を挙げることができる。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、クロムイエロー、ハンザイエロー、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーメネントイエローNCG等を挙げることができる。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジRK、インダスレンブリリアントオレンジGK等を挙げることができる。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、エオキシンレッド、アリザリンレーキ等を挙げることができる。
青色顔料としては、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、ファストスカイブルー、インダスレンブルーBC、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどを挙げることができる。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等を挙げることができる。
緑色顔料としては、酸化クロム、クロムグリーン、ピグメントグリーン、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等を挙げることができる。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等をあげることができる。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を挙げることができる。
また、染料としては、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料、例えば、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等があげられる。
また、これらの着色剤は単独もしくは混合して使用される。これらの着色剤は、例えば、回転せん断型ホモジナイザーやボールミル、サンドミル、アトライター等のメディア式分散機、高圧対向衝突式の分散機等を用いて着色剤粒子の分散液を調製することができる。また、これらの着色剤は極性を有する界面活性剤を用いて、ホモジナイザーによって水系に分散することもできる。
本発明に用いることができる着色剤は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透過性、トナー中での分散性の観点から選択される。
そして、着色剤は、トナー構成固体分総重量に対して4〜15重量%の範囲で添加することができる。
黒色着色剤として磁性体を用いる場合は、他の着色剤とは異なり、12〜240重量%添加することができる。
前記の着色剤の配合量は、定着時の発色性を確保するための必要量である。また、トナー中の着色剤粒子の中心径(メジアン径)は100〜330nmにすることにより、OHP透明性及び発色性を確保することができる。
なお、着色剤粒子の中心径は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)で測定した。
また、磁性トナーとして用いる場合は、磁性粉を含有させても良い。具体的には、磁場中で磁化される物質を用いるが、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性の粉末、もしくはフェライト、マグネタイト等の化合物が使用される。
本発明において水相中でトナーを得るときには、磁性体の水相移行性に注意を払う必要があり、好ましくは予め磁性体の表面を改質し、例えば疎水化処理等を施しておくことが好ましい。
本発明の重縮合樹脂粒子分散液を用いてトナーを製造する際には、従来から知られる乳化重合などを用いて作成された付加重合系樹脂粒子分散液を合わせて用いることができる。
これらの樹脂粒子分散液を作成するための付加重合系単量体の例としては、スチレン、パラクロルスチレンなどのスチレン類、ビニルナフタレン、塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどのメチレン脂肪族カルボン酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリルロニトリル、アクリルアミド、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類、例えばN−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンなどのN−ビニル化合物などの含N極性基を有する単量体やメタクリル酸、アクリル酸、桂皮酸、カルボキシエチルアクリレートなどのビニルカルボン酸類などビニル系モノマーの単独重合体及び共重合体など、さらには各種ワックス類もあわせて使用可能である。
付加重合系単量体の場合は、イオン性界面活性剤などを用いて乳化重合を実施して樹脂粒子分散液を作成することができ、その他の樹脂の場合は油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、樹脂をそれらの溶剤に解かし、イオン性の界面活性剤や高分子電解質とともにホモジナイザーなどの分散機により水中に粒子状に分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂粒子分散液を得ることができる。
また、本発明のトナーは、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子やビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子を乾燥状態でせん断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また水中にてトナー表面に付着せしめる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
本発明において、樹脂の乳化重合、顔料の分散、樹脂の分散、離型剤の分散、凝集、凝集粒子の安定化などに界面活性剤を用いることができる。具体的には硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、またポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤を併用することも効果的であり、分散手段としては、回転せん断型ホモジナイザーやメデイアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的なものを使用できる。
凝集粒子の融合・合一工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得るが、洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
本発明のトナーの累積体積平均粒径D50は3.0〜9.0μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは3.0〜5.0μmの範囲である。D50が3.0μm以上であると、付着力が適度であり、現像性が良好であるため好ましい。また、D50が9.0μm以下であると画像の解像性に優れるため好ましい。
また、本発明のトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは1.30以下であることが好ましい。GSDvが1.30を以下であると解像性が良好であり、トナー飛散やカブリ等が起こりにくく、画像欠陥が生じにくいため好ましい。
本発明のトナーの累積体積平均粒径D50や平均粒度分布指標は、例えばコールターカウンターTAII(日科機社製)、マルチサイザーII(日科機社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16V1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P1/2として算出される。
粗粉比率の画質への影響は、トナー径が小径であったり、トナー形状が球形に近いほど大きくなり、特にトナ−径が7μm以下である場合及びトナー形状係数SF1が100〜130の範囲にある場合、粗粉比率の低減は特に重要である。
SF1は以下のように定義される。
Figure 0005135682
ここでML:粒子の絶対最大長、A:粒子の投影面積
これらは、主に顕微鏡画像または走査電子顕微鏡画像をルーゼックス画像解析装置によって取り込み、解析することによって数値化される。
(静電荷像現像剤)
本発明の静電荷像現像トナーは、静電荷像現像剤として使用することができる。この現像剤は、この静電荷像現像トナーを含有することの外は特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
一成分系現像剤として、現像スリーブ又は帯電部材と摩擦帯電して、帯電トナーを形成して、静電潜像に応じて現像する方法も適用できる。
キャリアとしては、特に限定されないが、通常、鉄粉、フェライト、酸化鉄粉、ニッケル等の磁性体粒子;磁性体粒子を芯材としてその表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂などの樹脂やステアリン酸等のワックスで被覆し、樹脂被覆層を形成させてなる樹脂被覆キャリア;結着樹脂中に磁性体粒子を分散させてなる磁性体分散型キャリア等が挙げられる。中でも、樹脂被覆キャリアは、トナーの帯電性やキャリア全体の抵抗を樹脂被覆層の構成により制御可能となるため特に好ましい。
二成分系の静電荷像現像剤における本発明のトナーとキャリアとの混合割合は、通常、キャリア100重量部に対して、トナー2〜10重量部である。また、現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
(画像形成方法)
また、本発明の静電荷像現像トナー及び静電荷像現像剤は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを含む画像形成方法であって、前記トナーとして本発明の静電荷像現像粉砕トナー若しくは本発明の静電荷像現像トナー、又は、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いることを特徴とする。
上記の各工程は、いずれも画像形成方法において公知の工程が利用でき、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。
また、本発明の画像形成方法は、上記した工程以外の工程を含むものであってもよく、例えば、静電潜像担持体上に残留する静電荷像現像剤を除去するクリーニング工程等が好ましく挙げられる。本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
前記潜像保持体としては、例えば、電子写真感光体および誘電記録体等が使用できる。
電子写真感光体の場合、該電子写真感光体の表面を、コロトロン帯電器、接触帯電器等により一様に帯電した後、露光し、静電潜像を形成する(潜像形成工程)。次いで、表面に現像剤層を形成させた現像ロールと接触若しくは近接させて、静電潜像にトナーの粒子を付着させ、電子写真感光体上にトナー像を形成する(現像工程)。形成されたトナー像は、コロトロン帯電器等を利用して紙等の被転写体表面に転写される(転写工程)。さらに、被転写体表面に転写されたトナー像は、定着機により熱定着され(定着工程)、最終的なトナー像が形成される。
なお、前記定着機による熱定着の際には、オフセット等を防止するため、通常、前記定着機における定着部材に離型剤が供給される。
以下、本発明を実施例で詳しく説明するが、本発明を何ら限定するものではない。
トナーは、下記の樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、離型剤粒子分散液をそれぞれ調製し、これを所定の割合で混合し撹拌しながら、金属塩の重合体を添加し、イオン的に中和させて凝集粒子を形成する。次いで、無機水酸化物を添加して系内のpHを弱酸性から中性に調整した後、前記樹脂粒子のガラス転移点以上の温度に加熱して融合・合一する。反応終了後、十分な洗浄、固液分離、乾燥の工程を経て所望のトナーを得る。
以下、それぞれの調製方法を説明する。
<ヘイズ特性値の測定>
樹脂粒子分散液中の樹脂粒子のヘイズ特性値は、該樹脂粒子を凍結乾燥後、フェノール/テトラクロロエタン混合溶媒に溶解して、ガラス板に0.10〜0.15g/cm2固形分が残留するように塗布し、風乾の後、日本電色工業(株)製のヘイズメーターを使用して測定した。
(実施例1:樹脂粒子分散液(1)の調製)
<樹脂1組成物>
1,9−ノナンジオール 20重量部
ドデカン二酸 28重量部
水酸化ナトリウム(塩基性化合物) 0.25重量部
この上記組成物を、3重量部のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを溶解した水200重量部に加えて、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した。この場合、上記樹脂組成物は上記ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液に水温が90℃以上95℃以下に加熱調整しながら30分間分散操作を行い体積粒子径20μmの粒子を得た。この分散液を、95℃に加温して30時間重合を行った。これにより樹脂粒子のメジアン径が600nm、重量平均分子量は3,000、固形分量が20%のポリエステル樹脂粒子分散液(1)を得た。一部ポリエステル取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、9%であった。
(アニオン性樹脂粒子分散液の調製)
スチレン460重量部、n−ブチルアクリレート140重量部、アクリル酸12重量部、ドデカンチオール9重量部、前記成分を混合溶解して溶液を調製した。他方、アニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)12重量部をイオン交換水250重量部に溶解し、前記溶液を加えてフラスコ中で分散し乳化した。(単量体乳化液A)さらに、同じくアニオン性界面活性剤(ローディア社製、ダウファックス)1重量部を555重量部のイオン交換水に溶解し、重合用フラスコに仕込んだ。
重合用フラスコを密栓し、還流管を設置し、窒素を注入しながら、ゆっくりと撹拌しながら、75℃まで重合用フラスコをウオーターバスで加熱し、保持した。過硫酸アンモニウム9重量部をイオン交換水43重量部に溶解し、重合用フラスコ中に定量ポンプを介して、20分かけて滴下した後、単量体乳化液Aをやはり定量ポンプを介して200分かけて滴下する。その後、ゆっくりと撹拌を続けながら重合用フラスコを75℃に、3時間保持して重合を終了した。これにより樹脂粒子の中心径が210nm、ガラス転移点が53.5℃、重量平均分子量が31,000、固形分量が42%のアニオン性樹脂粒子分散液を得た。
(着色剤粒子分散液(1)の調製)
黄色顔料(大日精化工業(株)製、C.I.Pigment Yellow 74)
50重量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 5重量部
イオン交換水 200重量部
前記成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)5分と超音波バスにより10分間分散し、メジアン径240nm、固形分量21.5%のYellow着色剤粒子分散液(1)を得た。
(離型剤粒子分散液の調製)
パラフィンワックス(日本精蝋社製、HNP9;融点70℃) 50重量部
アニオン性界面活性剤(ローデイア製ダウファクス) 5重量部
イオン交換水 200重量部
前記成分を95℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリンホモジナイザー、ゴーリン社製)で分散処理し、メジアン径180nm、固形分量21.5%の離型剤粒子分散液を得た。
(トナー1の調製)
樹脂粒子分散液(1) 233重量部(樹脂42重量部)
アニオン性樹脂粒子分散液 50重量部(樹脂21重量部)
着色剤粒子分散液(1) 40重量部(顔料8.6重量部)
離型剤粒子分散液 40重量部(離型剤8.6重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、樹脂粒子分散液(1)を50重量部(樹脂21重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら95℃まで加熱した。
95℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行い、トナー1を得た。
<現像剤の調整および評価>
得られた最終トナーの平均体積粒子径は6.9μmであった。得られたトナー粒子100重量部に対して、コロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1重量部を外添し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより、静電荷像現像用トナーを得た。
フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μm)100重量部とメタクリレート樹脂(菱レイヨン社製、分子量95,000)1重量部とを、トルエン500重量部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温し、トルエンを留去した後、冷却し、105μmの篩を用いて分粒することにより、フェライトキャリア(樹脂被覆キャリア)を作製した。このフェライトキャリアと、上記静電荷像現像用トナーとを混合し、トナー濃度が7重量%である二成分系の静電荷像現像剤を作製した。
この静電荷像現像剤を用いて高温湿度環境での帯電特性維持特性を初期帯電、80%RH、28℃の環境に1週間放置した後の帯電量(μC/g)の絶対値をブローオフ帯電量測定装置で測定し評価した結果、1週間後の帯電特性が初期値の98%以上と高い帯電性を保持していた。さらに定着、画質の評価は富士ゼロックス社製Docu Centre Color500CP改造機を用いて画像形成を行い、定着温度、初期画質の画質評価を行った。この場合評価項目として定着温度は、トナー粒子が連続フィルム層を形成する最低温度とし、画質特性は画質むら(目視)、および画質の強度として鉛筆強度(三菱鉛筆社製 UNI、硬度H)を測定した。その結果、定着温度は100℃で可能であり、画質むらも問題ないレベルであり、十分な画質強度が得られた。
(実施例2:樹脂粒子分散液(2)の調製)
実施例1で塩基性化合物をジメチルアミノピリジン0.76重量部に代えた以外は実施例1と同様に行なった。これにより樹脂粒子のメジアン径が580nm、重量平均分子量は3,500、固形分量が20%のポリエステル樹脂粒子分散液(2)を得た。一部ポリエステル取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、3%であった。
(トナー2の調製)
用いる樹脂粒子分散液を(1)の代わりに(2)を用いた以外は前記実施例1におけるトナー1の調製と同様にトナー2を調製した。得られたトナーの平均体積粒子径は6.9μmであった。さらにこのトナー2を用いて上記実施例1と同様に現像剤を調製し帯電特性、定着、画質特性を評価した結果、1週間高温高湿条件で保持した後の帯電劣化は殆ど認められず、初期帯電に比較して98%以上の帯電保持性を示した。また定着温度は100℃であり、その画質むらも問題ないレベルであり、十分な画質強度が得られた。
(実施例3:樹脂粒子分散液(3)の調製)
実施例1において塩基性化合物をジメチルベンジルアミン0.85重量部に変更して行なった以外は実施例1と同様にした。これにより樹脂粒子のメジアン径が550nm、重量平均分子量3,200、固形分量が20%のポリエステル樹脂粒子分散液(3)を得た。一部ポリエステル取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、9%であった。
(トナー3の調製)
用いる樹脂粒子分散液を(1)の代わりに(3)を用いた以外は前記実施例1におけるトナー1の調製と同様にトナー3を調製した。得られたトナーの平均体積粒子径は7.1μmであった。さらにこのトナー3を用いて上記実施例1と同様に現像剤を調製し帯電特性、定着、画質特性を評価した結果、1週間高温高湿条件で保持した後の帯電劣化は殆ど認められず、初期帯電に比較して98%以上の帯電保持性を示した。また定着温度は100℃であり、その画質むらも問題ないレベルであり、十分な画質強度が得られた。
(実施例4:樹脂粒子分散液(4)の調製)
1,9−ノナンジオール 20重量部
ドデカン二酸 28重量部
ジメチルベンジルアミン 0.1重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸 3重量部
この上記組成物を用い、実施例1と同様の方法により樹脂粒子を作製した。これにより樹脂粒子のメジアン径が540nm、重量平均分子量3,800、固形分量が20%のポリエステル樹脂粒子分散液(4)を得た。一部ポリエステルを取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、9%であった。
(トナー4の調製)
用いる樹脂粒子分散液を(1)の代わりに(4)を用いた以外は前記実施例1におけるトナー1の調製と同様にトナー4を調製した。得られたトナーの平均体積粒子径は7.0μmであった。さらにこのトナー4を用いて前記実施例1と同様に現像剤を調製し帯電特性、定着、画質特性を評価した結果、1週間高温高湿条件で保持した後の帯電劣化は殆ど認められず、初期帯電に比較して95%以上の帯電保持性を示した。また定着温度は100℃であり、その画質むらも問題ないレベルであり、十分な画質強度が得られた。
(実施例5:樹脂粒子分散液(5)の調製)
1,9−ノナンジオール 20重量部
ドデカン二酸 28重量部
ジメチルベンジルアミン 2.2重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸 2重量部
この上記組成物を用い、実施例1と同様の方法により樹脂粒子を作製した。これにより樹脂粒子のメジアン径が730nm、重量平均分子量が2,900、固形分量が20%のポリエステル樹脂粒子分散液(5)を得た。一部ポリエステルを取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、7%であった。
(トナー5の調製)
用いる樹脂粒子分散液を(1)の代わりに(5)を用いた以外は上記実施例1におけるトナー1の調製と同様にトナー5を調製した。得られたトナーの平均体積粒子径は7.2μmであった。さらにこのトナー5を用いて前記実施例1と同様に現像剤を調製し帯電特性、定着、画質特性を評価した結果、1週間高温高湿条件で保持した後の帯電劣化は殆ど認められず、初期帯電に比較して93%以上の帯電保持性を示した。また定着温度は100℃であり、その画質むらはわずかに認められたが実用上問題ないレベルであり、十分な画質強度が得られた。
(比較例1:樹脂粒子分散液(6)の調製)
1,9−ノナンジオール 20重量部
ドデカン二酸 28重量部
ジメチルベンジルアミン 0.85重量部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(Mw362) 3重量部
この上記組成物を用い、実施例1と同様の方法により樹脂粒子を作製した。これにより樹脂粒子のメジアン径が650nm、重量平均分子量が1,300、固形分量が20%のポリエステル樹脂粒子分散液(6)を得た。一部ポリエステルを取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、10%であった。
(トナー6の調製)
用いる樹脂粒子分散液を(1)の代わりに(6)を用いた以外は前記実施例1におけるトナー1の調製と同様にトナー6を調製した。得られたトナーの平均体積粒子径は7.0μmであった。さらにこのトナー6を用いて前記実施例1と同様に現像剤を調製し帯電特性、定着、画質特性を評価した結果、1週間高温高湿条件で保持した後の帯電劣化は、初期帯電に比較して50%と著しく、また定着温度は95℃であったが、実用上問題となる画質むらが観測され、画質強度の著しい低下が見られた。
(比較例2:樹脂粒子分散液(7)の調製)
実施例1において塩基性化合物の代わりにテトラブトキシチタンに変更して行った。この樹脂組成物を140℃に加熱し融解し、140℃に30時間維持して、反応させポリエステル樹脂を得た。上記ポリエステル樹脂を、3重量部のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを溶解した水200重量部に加えて、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて分散した。
これにより樹脂粒子のメジアン径が320nm、重量平均分子量が3,500、固形分量が10%の樹脂粒子分散液(7)を得た。一部ポリエステル取り出し、凍結乾燥後、ヘイズ特性を評価したところ、12%であった。
(トナー7の調製)
用いる樹脂粒子分散液を(1)の代わりに(7)を用いた以外は前記実施例1におけるトナー1の調製と同様にトナー7を調製した。得られたトナーの平均体積粒子径は6.9μmであった。さらにこのトナー7を用いて前記実施例1と同様に現像剤を調製し帯電特性、定着、画質特性を評価した結果、1週間高温高湿条件で保持した後の帯電特性が初期値の30%以下と著しい帯電劣化を示した。また定着温度は100℃で可能であったが、実用上問題となる画質むらが観察され、また十分な画質強度が得られなかった。
以下の表1に、実施例1〜5、比較例1及び2の評価結果を示す。
Figure 0005135682
(実施例6:樹脂8の作製)
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
直鎖型ドデシルベンゼンスルホン酸(DBSA) 0.20重量部
N,N−ジメチルベンジルアミン 0.04重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 12,000
GPCによる数平均分子量 4,900
ガラス転移温度(オンセット) 52℃
着色評価 ○
上記分子量の測定には、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって以下に記す条件で重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnを測定した。温度40℃において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2mlの流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3mg注入し測定を行う。試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作製された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択する。
なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン標準試料が、
重量平均分子量Mw=28.8×104
数平均分子量Mn=13.7×104
となることにより確認することができる。
また、GPCのカラムとしては、前記条件を満足するTSK−GEL、GMH(東洋曹達社製)等を用いた。
ポリエステルのガラス転移温度Tgの測定には、示差走査熱量計(島津製作所、DSC50)を用いた。
作製した樹脂の着色は、次の2種類のサンプルよりに評価した。
冷却前のポリエステル樹脂を透明ガラスプレートに少量とり、室温放置し冷却した。冷却固化後、白色紙に同ガラスプレートを載せ判定した。
一方、作製した樹脂をめのう鉢で粉砕し、樹脂粉末を作製し、該粉末を白紙上にとり評価した。
評価基準は次の通りとした。
完全な透明、粉砕物は白色:◎
わずかに黄色味を帯びた透明、粉砕物は乳白色〜淡クリーム色:○
容易に黄色味を認識できる、粉砕物はクリーム色〜黄色:△
オレンジ〜茶色、又は赤色、粉砕物は茶色:×
(実施例7:樹脂9の作製)
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 31.5重量部
1,4−フェニレンジプロパノイック酸 22.25重量部
直鎖型ドデシルベンゼンスルホン酸 0.20重量部
3,5−ジメチルピリジン 0.020重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 11,130
GPCによる数平均分子量 4,100
ガラス転移温度(オンセット) 50℃
着色評価 ○
(実施例8:樹脂10の作製)
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 31.5重量部
1,4−フェニレンジ酢酸 22.0重量部
p−TSA−ピリジニウム 0.15重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。なお、p−TSAとは、p−トルエンスルホン酸を表す。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 10,850
GPCによる数平均分子量 3,900
ガラス転移温度(オンセット) 50℃
着色評価 ○
(実施例9:樹脂11の作製)
以下の材料を混合し、80℃で12時間反応させて塩交換を行い、酸−塩基複合塩型触媒(1)を作製した。
クロロベンゼンスルホン酸(Mw:192.6) 4.8重量部
セチルピリジニウムクロライド(CP、Mw:339.99) 8.5重量部
試験管中に上記材料を混合し、80℃で撹拌すると塩化水素ガスが発生した。さらに継続し12時間撹拌すると、ガスの発生はおさまり、白色のクロロベンゼンスルホン酸とセチルピリジニウムの複合触媒を得た。
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
酸−塩基複合塩型触媒(1) 0.19重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 12,850
GPCによる数平均分子量 4,990
ガラス転移温度(オンセット) 52℃
着色評価 ○
(実施例10:樹脂12の作製)
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
p−TSA−ピリジニウム 3.75重量部(7.5mol%)
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 5,900
GPCによる数平均分子量 2,700
ガラス転移温度 50℃
着色評価 ○
(実施例11:樹脂13の作製)
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 38.0重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 20.5重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸(ハード型、テイカ社製テイカパワーB120)
0.002重量部
N,N−ジメチルベンジルアミン 0.0001重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、僅かに黄色味を帯びた均一非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 4,900
GPCによる数平均分子量 2,580
ガラス転移温度 40℃
着色評価 △
(比較例3:樹脂14の作製)
Bisphenol A-Ethylene oxide 1mol付加物 31.5重量部
シクロヘキサンジカルボン酸 17.0重量部
直鎖型ドデシルベンゼンスルホン酸 0.20重量部
上記材料を混合し、撹拌機を備えた200mlのリアクターにを投入し、120℃で24時間大気圧下で重縮合を実施したところ、黄色に着色し僅かに濁りの認められる非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
少量サンプルを採取し、以下の物性を測定した。
GPCによる重量平均分子量 10,850
GPCによる数平均分子量 4,250
ガラス転移温度 51℃
着色評価 ×
以下の表2に実施例6〜11、比較例3の樹脂の評価結果を示す。
Figure 0005135682
(樹脂粒子分散液の作製)
上記樹脂8 30重量部を撹拌機及び冷却管に付いた三口フラスコに投入し、95℃に保ちながら1NNaOH水溶液を徐々に添加しながら撹拌を続けた。NaOH水溶液を総量で50重量部投入すると、樹脂はスラリー状を呈した。イオン交換水180重量部を85℃に調整したフラスコ中に本スラリー投入し、(以下同じ)ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で10分間乳化した後、さらに超音波バス中にて、10分間乳化し、室温水にてフラスコを冷却した。これにより樹脂メジアン径が450nmのポリエステル樹脂粒子分散液(8)を得た。
上記の樹脂9〜14に対し同様の方法で樹脂粒子分散液(9)〜(14)を作製し、樹脂粒子のメジアン径をレーザー回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)を用いて測定した。
上記のように作製した樹脂粒子分散液を使用して、トナーを作製した。
(離型剤粒子分散液(2)の調製)
ポリエチレンワックス 30重量部
(東洋ペトロライト社製、Polywax725、融点103℃)
カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3重量部
イオン交換水 67重量部
上記成分をホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で95℃に加熱しながら十分に分散した後、圧力吐出型ホモジナイザー(ゴーリン社製、ゴーリンホモジナイザー)で分散処理し、離型剤粒子分散液(2)を調製した。得られた分散液中の離型剤粒子の個数平均粒子径D50nは460nmであった。その後イオン交換水を加えて、分散液の固形分濃度を30%に調整した。
(着色剤粒子分散液(2)の調製)
シアン顔料(大日精化工業社製、C.I.Pigment Blue 15:3)
20重量部
アニオン系界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 78重量部
上記成分を、着色剤粒子分散液(1)と同様にして調製し、着色剤粒子分散液(2)を得た。分散液中の顔料の数平均粒子径D50nは121nmであった。その後イオン交換水を加えて分散液の固形分濃度を15%に調整した。
(トナー実施例4:樹脂粒子分散液(8)を使用したトナーの作製)
<シアントナー(トナー8)の作製>
樹脂粒子分散液(8) 120重量部
アニオン性樹脂粒子分散液 40重量部
離型剤粒子分散液(2) 33重量部
着色剤粒子分散液(2) 60重量部
ポリ塩化アルミニウム10重量%水溶液 15重量部
(浅田化学社製、PAC100W)
1%硝酸水溶液 3重量部
上記成分を、丸型ステンレス鋼製フラスコ中で、ホモジナイザー(LKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて5,000rpmで3分間分散した後、前記フラスコに磁力シールを有した撹拌装置、温度計とpH計を具備した蓋をしてから、加熱用マントルヒーターをセットし、フラスコ中の分散液全体が撹拌される最低の回転数に適宜調節して撹拌しながら62℃まで1℃/1minで加熱し、62℃で30分間保持し、凝集粒子の粒径をコールターカウンター(日科機社製、TA II)で確認した。昇温停止後ただちに樹脂粒子分散液(8)を50重量部追加し、30分間保持したのち、系内のpHが6.5になるまで水酸化ナトリウム水溶液を加えてから、1℃/1minで97℃まで加熱した。昇温後、硝酸水溶液を加えて系内のpHを5.0にして、10時間保持して凝集粒子を加熱融合した。この後系内を50℃まで降温、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを12.0に調節して10分間保持した。その後フラスコから取り出し、イオン交換水を用いて充分にろ過、通水洗浄した後、さらに固形分量が10重量%となるようにイオン交換水中に分散し、硝酸を加えてpH3.0で10分間撹拌した後、再びイオン交換水を用いて充分にろ過、通水洗浄して得られたスラリーを凍結乾燥してシアントナー(トナー8)を得た。
前記シアン着色粒子に、ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」と略す場合がある)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO2)微粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物微粒子とを、それぞれ1重量%づつ添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、シアン外添トナーを作製した。
このようにして作製したトナーの累積体積平均粒径D50は、5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.23、トナー粒子の形状係数は128であった。
トナーの累積体積平均粒径D50と体積平均粒度分布指標GSDvはレーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)、また形状係数はルーゼックスによる形状観察でそれぞれ求めた。
(トナー実施例7)
トナー実施例6において、樹脂粒子分散液(8)を(9)に代えた以外は同様の方法でシアン着色粒子を得た。累積体積平均粒径D50は5.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.23、形状係数は130であった。本トナーにトナー実施例6と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例8)
トナー実施例6において、樹脂粒子分散液を(8)を(10)に代えた以外は同様の方法でシアン着色粒子を得た。累積体積平均粒径D50は5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.22、形状係数は127であった。本トナーにトナー実施例6と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例9)
トナー実施例6において、樹脂粒子分散液(8)を(11)に代えた以外は同様の方法でシアン着色粒子を得た。累積体積平均粒径D50は5.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.23、形状係数は129であった。本トナーにトナー実施例6と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例10)
トナー実施例6において、樹脂粒子分散液(8)を(12)に代えた以外は同様の方法でシアン着色粒子を得た。累積体積平均粒径D50は6.1μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.25、形状係数は125であった。本トナーにトナー実施例6と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー実施例11)
トナー実施例6において、樹脂粒子分散液(8)を(13)に代えた以外は同様の方法でシアン着色粒子を得た。累積体積平均粒径D50は6.2μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.25、形状係数は126であった。本トナーにトナー実施例6と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
(トナー比較例3:樹脂粒子分散液(14)を使用したトナーの作製)
トナー実施例6において、樹脂粒子分散液(8)を(14)に代えた以外は同様の方法でシアン着色粒子を得た。累積体積平均粒径D50は5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvは1.23、形状係数は127であった。本トナーにトナー実施例6と同様に外添剤を外添しシアン外添トナーを得た。
<キャリアの作製>
体積平均粒子径40μmのCu−Znフェライト微粒子100重量部にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.1重量部を含有するメタノール溶液を添加し、ニーダーで被覆した後、メタノールを留去し、さらに120℃で2時間加熱して上記シラン化合物を完全に硬化させた。この粒子に、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体(共重合比40:60)をトルエンに溶解させたものを添加し、真空減圧型ニーダーを使用してパーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体のコーティング量が0.5重量%となるように樹脂被覆型キャリアを製造した。
<現像剤の作製>
上述のように作製した各トナー4重量部を、得られた樹脂被覆型キャリア100重量部に混合して、静電荷像現像剤を作製した。これを以下に示す評価において現像剤として使用した。
上記のようにして作製した各シアン現像剤を用いて次のような現像性に関する評価を実施した。
<高温度高湿度下での現像性評価>
上記のように得られた実施例及び比較例の現像剤をそれぞれ使用して、電子写真複写機(富士ゼロックス(株)製、Docu Centre Color500CP改造機)によって、高温高湿(28℃、85%RH)の環境下で20,000枚のコピーテストを行った。具体的な評価項目およびその詳細は、以下の通りである。
<画質評価>
20,000枚のコピーテスト終了時の画像について、カブリの程度、及び、ハーフトーン画像とソリッド画像と境界部におけるディフェクトの程度を目視により観察して、以下の評価指標により画質評価を行った。
○:カブリ及びディフェクトなし。
△:カブリ及び/又はディフェクト多少あり。
×:カブリ及び/又はディフェクトが目立つ。
かぶりやディフェクトは、流動性が低下し各粒子の帯電性が不十分になりやすく、また帯電分布が広がる場合に現れる。本発明のようにブレンステッド酸化合物を使用すると、特に高温、高湿度下でのトナー流動性が悪化し、帯電が不均一になりやすい。しかし、塩基性化合物とブレンステッド酸化合物との併用、または塩化合物形成型触媒を使用すると、樹脂中に残留する遊離ブレンステッド酸化合物が減少し、高温、高湿下での流動性を改善する効果があるものと推測できる。
<色目評価>
20,000枚のコピーテスト終了時のハーフトーン画像、ソリッド画像について、目視により色目を観察して、以下の評価指標により色目評価を行った。色目の評価には、PANTONE社製フォーミュラーガイドソリッドマットを使用した。
○:PANTONE277M-293M、27n7M(n=0-6)、27n8M(n=0-6)、072M、ReflexBlueに相当する。
△:PANTONE294M〜PANTONE295M、27n6M(n=0-6)、27n5M(n=0-6)の範囲に相当する。
×:上記以外の色目に相当する。
トナー結着樹脂に黄色の着色が認められる場合、色相が本来目的とするシアンよりも若干緑色がかったPANTONE294M〜PANTONE295Mや27n5M(n=0-6)に相当する色になり、赤褐色などの着色が認められる場合、本来の色相よりも赤味がかった27n6M(n=0-6)に類似する色になるものと考えられる。
以下の表3に実施例6〜11、比較例3のトナーの評価結果を示す。
Figure 0005135682
(白色樹脂トナー実施例12:樹脂8を使用した白色樹脂の作製)
樹脂8 100重量部
酸化チタン(CR60、石原産業(株)製) 5重量部
脂肪族炭化水素−芳香族炭化水素共重合石油樹脂(C5系石油留分(イソプレン)/C5系石油留分(ピペリレン)/イソプロペニルトルエン=モノマー重量比(1.5/1.5/97)) 10重量部
ポリプロピレンワックス(P200、三井化学社製) 4重量部
ポリエチレンワックス(PE130、クラリアントジャパン社製) 1重量部
上記成分の混合物をバンバリーミキサーによって5分間溶融混練し、その後、圧延/冷却し、ハンマーミルで粗粉砕後、ジェットミルで微粉砕し、風力分級機で分級して、体積平均粒径8.0μmのトナー母体粒子を得た。このトナー母体粒子100重量部に対して、酸化チタン1.0重量部と疎水性シリカ0.3重量部をヘンシェルミキサーによって混合し、トナーを得た。また、このトナー6重量部と、フェライトコアにスチレン−アクリル樹脂2%をコーティングした粒径50μmのキャリア100重量部とを混合して現像剤を得た。
(白色樹脂トナー実施例13〜17、比較例4)
樹脂9を樹脂10〜14にそれぞれ代えた以外は、上記のトナー実施例12と同様の方法にて、トナー実施例13〜17、比較例4を作製した。また同様に現像剤を作製した。
上記のように作製した実施例12〜17、比較例4の現像剤をそれぞれ使用して、電子写真複写機(富士ゼロックス(株)製、Docu Centre Color500CP改造機)で2cm×2cmのベタパッチを作成し、白色度を評価した。用紙は普通紙としてA4サイズ白色紙(富士ゼロックスオフイスサプライ社製、P−A4紙)、コーティング紙としてA4サイズ コート紙(富士ゼロックスオフイスサプライ社製、JDコート紙、幅:210mm、長さ:297mm、反射率:0.82)を使用した。
<白色度の評価>
各用紙に形成された白色画像の評価は次のような評価方法及び評価基準に基づいて実施した。
白色度の評価
○:紙の地合い区別が付かず全く問題ないレベル。
△:地合いに対して若干の画質ノイズが確認される。
×:地合いに対して明確な画質ノイズが確認される。
以下の表4に白色樹脂トナー実施例12〜17、比較例4のトナーの評価結果を示す。
Figure 0005135682

Claims (9)

  1. 少なくとも、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程、並びに、
    少なくとも前記ポリエステルを含む樹脂粒子が分散媒に分散している樹脂粒子分散液を得る工程を含み、
    前記ブレンステッド酸化合物が、ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、及び、クロロベンゼンスルホン酸よりなる群から選ばれた化合物であることを特徴とする
    樹脂粒子分散液の製造方法。
  2. 前記塩基性化合物が、有機塩基、アルカリ金属類の水酸化物、及び、アルカリ土類金属類の水酸化物よりなる群から選ばれた化合物であり、前記ブレンステッド酸化合物の塩が、前記ブレンステッド酸化合物の有機塩基塩、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩である請求項1に記載の樹脂粒子分散液の製造方法。
  3. 前記塩基性化合物が、N,N−ジメチルベンジルアミン、セチルピリジニウム、3,5−ジメチルピリジン、ジメチルアミノピリジン、及び、水酸化ナトリウムよりなる群から選ばれた化合物であり、前記ブレンステッド酸化合物の塩が、前記ブレンステッド酸化合物のN,N−ジメチルベンジルアミン塩、セチルピリジニウム塩、3,5−ジメチルピリジン塩、ジメチルアミノピリジン塩又はナトリウム塩である請求項1に記載の樹脂粒子分散液の製造方法。
  4. 静電荷像現像トナーの結着樹脂用樹脂粒子分散液の製造方法である請求項1〜3のいずれか1つに記載の樹脂粒子分散液の製造方法。
  5. 前記少なくとも、塩基性化合物及びブレンステッド酸化合物、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程が、少なくとも、ブレンステッド酸化合物と塩基性化合物をモル比1:0.1〜1:2の範囲で用いる、又は、ブレンステッド酸化合物の塩を用い、重縮合性単量体を重縮合してポリエステルを得る工程である請求項1〜4のいずれか1つに記載の樹脂粒子分散液の製造方法。
  6. 少なくとも樹脂粒子分散液を含む分散液中で該樹脂粒子を凝集して凝集粒子を得る工程、及び、
    該凝集粒子を加熱して融合させる工程を含む静電荷像現像トナーの製造方法であって、
    前記樹脂粒子分散液が、請求項1〜5のいずれか1つに記載の樹脂粒子分散液の製造方法により得られた樹脂粒子分散液である
    静電荷像現像トナーの製造方法。
  7. 請求項に記載の製造方法により製造された静電荷像現像トナー。
  8. 請求項に記載の静電荷像現像トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤。
  9. 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
    前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
    前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
    前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含む画像形成方法であって、
    前記トナーとして請求項に記載の静電荷像現像トナー、又は、前記現像剤として請求項に記載の静電荷像現像剤を用いる
    画像形成方法。
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