JP2009229697A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒドロキシ酸を単量体として用いたポリエステル樹脂を含むトナーにおいて、トナー中にワックスが取り込まれており、初期画像における画像濃度、背景部汚れ及び細線再現性に優れる静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに、前記静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置を提供すること。
【解決手段】ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、溶解性パラメーター(SP値)が8.2以上のワックスを少なくとも含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに、前記静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置。
【選択図】なし
【解決手段】ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、溶解性パラメーター(SP値)が8.2以上のワックスを少なくとも含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに、前記静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置。
【選択図】なし
Description
本発明は、静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤、画像形成方法、並びに、画像形成装置に関する。
電子写真法など静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、現在様々な分野で利用されている。電子写真法においては帯電、露光工程により感光体上に静電荷像を形成し、トナーを含む現像剤で静電潜像を現像し、転写、定着工程を経て可視化される。ここで用いられる現像剤には、トナーとキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤などが用いられている。これらトナーには、必要であれば流動性やクリーニング性を改善するための無機、有機の粒子をトナー粒子表面に添加することもある。
近年トナーへの多様な要求に答えるべく、湿式製法トナーの検討が進んでいる。水媒体中で作製する本製法では、トナー用樹脂も水分散体が必要となる。樹脂の水分散液を作製する方法は種々あるが主には、ビニル系の単量体であるアクリル酸、メタクリル酸を含む共重合体をアミンで中和して水溶性アクリル共重合体を得る方法、各種の共重合体、環化ゴム、ポリアミド等の水溶不能の樹脂を有機溶剤に溶解し界面活性剤とともに分散した後、溶剤を除去する方法などがあるが、定着性、カラー画像に好適なポリエステルの水分散体を得るには前述した有機溶剤に溶解した後水中に分散し、その後有機溶剤を粒子から除去する方法が用いられてきた。
近年トナーへの多様な要求に答えるべく、湿式製法トナーの検討が進んでいる。水媒体中で作製する本製法では、トナー用樹脂も水分散体が必要となる。樹脂の水分散液を作製する方法は種々あるが主には、ビニル系の単量体であるアクリル酸、メタクリル酸を含む共重合体をアミンで中和して水溶性アクリル共重合体を得る方法、各種の共重合体、環化ゴム、ポリアミド等の水溶不能の樹脂を有機溶剤に溶解し界面活性剤とともに分散した後、溶剤を除去する方法などがあるが、定着性、カラー画像に好適なポリエステルの水分散体を得るには前述した有機溶剤に溶解した後水中に分散し、その後有機溶剤を粒子から除去する方法が用いられてきた。
一方、無溶剤乳化法による樹脂の水分散は取り扱いの至便さだけでなく、作業者及び作業環境安全性の上で、樹脂の溶剤溶液に比べ時流に叶った多くの利点を持つ。
例えば、特許文献1には、ポリエステルを溶融した後、塩基性化合物にて中和させる無溶剤乳化法の例が記載されている。
また、特許文献2には、生分解性結晶性を有するポリエステルの無溶剤乳化法の例が記載されている。
さらに、ポリウレタンの水分散体を無溶剤で作製する際、単量体にカルボキシル基を含有し且つイソシアネートとの反応性を有する化合物を用いる例が知られている。
さらにまた、特許文献3には特定の化学構造を有するヒドロキシ酸を鎖延長成分としたポリウレタン水分散液の例が記載されている。
また、多価ヒドロキシ酸をポリエステルの単量体に用いる従来技術としては、特許文献4に、ポリエステル組成に3価以上のヒドロキシ酸を用い、カルボキシル基と反応可能なモノマーと共に熱を加え伸張重合をさせる方法、また、特許文献5には、イソシアナート反応性エマルジョンにヒドロキシ酸を加える方法が記載されている。例えば、特許文献5には、懸垂したポリオキシエチレン連鎖と遊離酸基又は遊離第三級アミノ基とを有する非イオン系で水分散性ポリウレタン分散液の例があり、多価のヒドロキシ酸の例示がある。
例えば、特許文献1には、ポリエステルを溶融した後、塩基性化合物にて中和させる無溶剤乳化法の例が記載されている。
また、特許文献2には、生分解性結晶性を有するポリエステルの無溶剤乳化法の例が記載されている。
さらに、ポリウレタンの水分散体を無溶剤で作製する際、単量体にカルボキシル基を含有し且つイソシアネートとの反応性を有する化合物を用いる例が知られている。
さらにまた、特許文献3には特定の化学構造を有するヒドロキシ酸を鎖延長成分としたポリウレタン水分散液の例が記載されている。
また、多価ヒドロキシ酸をポリエステルの単量体に用いる従来技術としては、特許文献4に、ポリエステル組成に3価以上のヒドロキシ酸を用い、カルボキシル基と反応可能なモノマーと共に熱を加え伸張重合をさせる方法、また、特許文献5には、イソシアナート反応性エマルジョンにヒドロキシ酸を加える方法が記載されている。例えば、特許文献5には、懸垂したポリオキシエチレン連鎖と遊離酸基又は遊離第三級アミノ基とを有する非イオン系で水分散性ポリウレタン分散液の例があり、多価のヒドロキシ酸の例示がある。
本発明の目的は、ヒドロキシ酸を単量体として用いたポリエステル樹脂を含むトナーにおいて、トナー中にワックスが取り込まれており、初期画像における画像濃度、背景部汚れ及び細線再現性に優れる静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに、前記静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置を提供することである。
本発明の上記課題は、以下の<1>乃至<5>に記載の手段により解決された。
<1> ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、溶解性パラメーターが8.2以上のワックスとを少なくとも含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー、
<2> ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程と、前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程と、分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程と、少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程と、前記凝集粒子を加熱し融合する工程とを含む上記<1>に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法、
<3> 上記<1>に記載の静電荷像現像用トナー又は上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤、
<4> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含み、前記トナーとして上記<1>に記載の静電荷像現像用トナー又は上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として上記<3>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成方法、
<5> 潜像保持体と、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像保持体を露光して該潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段とを有し、前記トナーとして上記<1>に記載の静電荷像現像用トナー又は上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として上記<3>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成装置。
<1> ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、溶解性パラメーターが8.2以上のワックスとを少なくとも含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー、
<2> ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程と、前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程と、分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程と、少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程と、前記凝集粒子を加熱し融合する工程とを含む上記<1>に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法、
<3> 上記<1>に記載の静電荷像現像用トナー又は上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤、
<4> 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含み、前記トナーとして上記<1>に記載の静電荷像現像用トナー又は上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として上記<3>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成方法、
<5> 潜像保持体と、前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記潜像保持体を露光して該潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段とを有し、前記トナーとして上記<1>に記載の静電荷像現像用トナー又は上記<2>に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として上記<3>に記載の静電荷像現像剤を用いる画像形成装置。
本発明によれば、ヒドロキシ酸を単量体として用いたポリエステル樹脂を含むトナーにおいて、トナー中にワックスが取り込まれており、初期画像における画像濃度、背景部汚れ及び細線再現性に優れる静電荷像現像用トナー及びその製造方法、並びに、前記静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤、画像形成方法及び画像形成装置を提供することができる。
以下に、本発明について説明する。
(静電荷像現像用トナー)
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、溶解性パラメーター(SP値)が8.2以上のワックスとを少なくとも含有することを特徴とする。
本発明の静電荷像現像用トナー(以下、単に「トナー」ともいう。)は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、溶解性パラメーター(SP値)が8.2以上のワックスとを少なくとも含有することを特徴とする。
従来の方法によるポリエステル樹脂の無溶剤乳化による水分散の例としては、バルク重合により作製した高酸価ポリエステル樹脂をビニルモノマー等に溶解・乳化した後、ビニルモノマーを重合する方法(ミニエマルション重合法)、ポリエステル単量体を水に分散させ水中で重合する方法(水中重縮合法)などがあるものの、極めて少ない例しか知られておらず、特に非結晶性ポリエステル樹脂の無溶剤乳化による水分散は極めて困難であった。
こうした状況の中、多価ヒドロキシ酸をポリエステル樹脂の単量体に用いることによってポリエステル樹脂の水分散性が向上することが本発明者らの検討によって見出された。
多価ヒドロキシ酸をポリエステルの単量体に用いることにより、多価ヒドロキシ酸に含まれるカルボン酸基(カルボキシル基、−COOH)が樹脂鎖中に残存したまま樹脂が形成されるために、樹脂中のカルボン酸基が一般的なポリエステル樹脂よりも増加し、樹脂の水分散性が向上するためである。
しかしながら、こうしたポリエステル樹脂の組成物としてヒドロキシ酸、特に三価以上の多価ヒドロキシ酸を用いると、重合の制御が困難であり、例えば、重合中にゲル化が起こる場合がある。三価以上の多価のヒドロキシ酸を単量体に用いたポリエステル樹脂は、多価ヒドロキシ酸部分が架橋点となり、得られるポリマーは架橋や分岐構造を有してしまう。こうした架橋ポリエステル樹脂を用いて水分散液を作製しようとすると、増粘が激しく、また、ゲル化を起こすことから、乳化が困難となってしまったり、樹脂粘度が高くなったりする懸念がある。
ヒドロキシ酸をポリエステル単量体として用いる場合の困難さを回避するには、反応に寄与するカルボキシル基とアルコールの特異な反応の選択性を制御することが好ましい。
一般に200℃以上の高温で反応を行うと、上記の選択性は消失してしまうが、例えば150℃以下での低温で重合を行うなど反応系を制御することにより、官能基の反応性に応じエステル化する部分と残基として主鎖中に残る部分が区別可能となる。
このように、150℃以下の低温で、特に芳香環を含む非結晶性ポリエステル樹脂を合成するにはブレンステッド酸触媒を用いることが好ましい。
多価ヒドロキシ酸をポリエステルの単量体に用いることにより、多価ヒドロキシ酸に含まれるカルボン酸基(カルボキシル基、−COOH)が樹脂鎖中に残存したまま樹脂が形成されるために、樹脂中のカルボン酸基が一般的なポリエステル樹脂よりも増加し、樹脂の水分散性が向上するためである。
しかしながら、こうしたポリエステル樹脂の組成物としてヒドロキシ酸、特に三価以上の多価ヒドロキシ酸を用いると、重合の制御が困難であり、例えば、重合中にゲル化が起こる場合がある。三価以上の多価のヒドロキシ酸を単量体に用いたポリエステル樹脂は、多価ヒドロキシ酸部分が架橋点となり、得られるポリマーは架橋や分岐構造を有してしまう。こうした架橋ポリエステル樹脂を用いて水分散液を作製しようとすると、増粘が激しく、また、ゲル化を起こすことから、乳化が困難となってしまったり、樹脂粘度が高くなったりする懸念がある。
ヒドロキシ酸をポリエステル単量体として用いる場合の困難さを回避するには、反応に寄与するカルボキシル基とアルコールの特異な反応の選択性を制御することが好ましい。
一般に200℃以上の高温で反応を行うと、上記の選択性は消失してしまうが、例えば150℃以下での低温で重合を行うなど反応系を制御することにより、官能基の反応性に応じエステル化する部分と残基として主鎖中に残る部分が区別可能となる。
このように、150℃以下の低温で、特に芳香環を含む非結晶性ポリエステル樹脂を合成するにはブレンステッド酸触媒を用いることが好ましい。
上述したように、ポリエステル樹脂は、単量体として、ヒドロキシ酸を用いることによりポリエステルの水分散性を向上させることができる。このように、ポリエステル主鎖中に中和可能な親水性を有する単量体を導入して効果的にポリエステルを変性させると、親水性基を有する単量体が末端のみに共重合した場合に比べ、ポリエステルの水分散が向上し付加重合型樹脂との混合樹脂において粒子化が可能となる。
しかしながら、該粒子を用いて湿式法でトナーを作製する場合、該粒子の親水性が強すぎて、疎水的な性質の強いワックス分散物との相性が悪く、凝集合一で粒子径分布の悪化が発生した。
本発明者らは、検討を行った結果、ワックスの親水性及び疎水性の尺度の一つである溶解性パラメーターを8.2以上とすることで適正な粒子径分布を得ることができることを見いだし、本発明に至った。
しかしながら、該粒子を用いて湿式法でトナーを作製する場合、該粒子の親水性が強すぎて、疎水的な性質の強いワックス分散物との相性が悪く、凝集合一で粒子径分布の悪化が発生した。
本発明者らは、検討を行った結果、ワックスの親水性及び疎水性の尺度の一つである溶解性パラメーターを8.2以上とすることで適正な粒子径分布を得ることができることを見いだし、本発明に至った。
<ポリエステル樹脂>
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくともヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂(以下、「特定ポリエステル樹脂」ともいう。)と付加重合型樹脂との混合樹脂を少なくとも含む。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いることができる樹脂成分としては、特に制限はなく、特定ポリエステル樹脂及び付加重合型樹脂以外に、他のポリエステル樹脂や、ポリエステル樹脂以外の重縮合樹脂等を含んでいてもよいが、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂のみであることが好ましい。また、上記の態様以外に後述するワックスに樹脂を含有させて使用することも好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナー中におけるポリエステル樹脂成分としては、アモルファス(無定形)ポリエステル(非結晶性ポリエステル)、結晶性ポリエステルなどのいずれかの形態、又は、それらの混合形態をとることができる。その中でも、非結晶性ポリエステル、又は、結晶性ポリエステル及び非結晶性ポリエステルの混合形態であることが好ましく、非結晶性ポリエステルのみであることがより好ましく、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有する非結晶性ポリエステル樹脂のみであることがさらに好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナーに用いることができる特定ポリエステル樹脂は、非結晶性樹脂であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくともヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂(以下、「特定ポリエステル樹脂」ともいう。)と付加重合型樹脂との混合樹脂を少なくとも含む。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いることができる樹脂成分としては、特に制限はなく、特定ポリエステル樹脂及び付加重合型樹脂以外に、他のポリエステル樹脂や、ポリエステル樹脂以外の重縮合樹脂等を含んでいてもよいが、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂のみであることが好ましい。また、上記の態様以外に後述するワックスに樹脂を含有させて使用することも好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナー中におけるポリエステル樹脂成分としては、アモルファス(無定形)ポリエステル(非結晶性ポリエステル)、結晶性ポリエステルなどのいずれかの形態、又は、それらの混合形態をとることができる。その中でも、非結晶性ポリエステル、又は、結晶性ポリエステル及び非結晶性ポリエステルの混合形態であることが好ましく、非結晶性ポリエステルのみであることがより好ましく、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有する非結晶性ポリエステル樹脂のみであることがさらに好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナーに用いることができる特定ポリエステル樹脂は、非結晶性樹脂であることが好ましい。
本発明に用いることができるポリエステル樹脂は、下記に示す重縮合性単量体、及び/又は、エステル化合物や、酸無水物、酸ハライド化合物、オリゴマー、プレポリマー等の前記重縮合性単量体の誘導体を用いて作製することが好ましい。また、本発明に用いることができる特定ポリエステル樹脂は、下記(a)乃至(c)に示す単量体、及び/又は、これらの誘導体を用いて作製することが好ましく、下記(a)に示す単量体及び/又はその誘導体、下記(b)に示す単量体及び/又はその誘導体、並びに、下記(c)に示す単量体及び/又はその誘導体を用いて作製することがより好ましい。
〔(a)ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸〕
本発明の静電荷像現像用トナーは、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂を少なくとも含有する。なお、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸(以下、「(a)成分」ともいう。)は、ヒドロキシ基を少なくとも1つと、カルボキシル基を少なくとも1つ有することは言うまでもない。
本発明に用いることができるヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上10以下有することが好ましく、合計3以上5以下有することがより好ましく、合計3又は4有することがさらに好ましい。
また、本発明に用いることができるヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸は、下記式(1)乃至(3)で表される化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1つの単量体であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂を少なくとも含有する。なお、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸(以下、「(a)成分」ともいう。)は、ヒドロキシ基を少なくとも1つと、カルボキシル基を少なくとも1つ有することは言うまでもない。
本発明に用いることができるヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上10以下有することが好ましく、合計3以上5以下有することがより好ましく、合計3又は4有することがさらに好ましい。
また、本発明に用いることができるヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸は、下記式(1)乃至(3)で表される化合物よりなる群から選ばれた少なくとも1つの単量体であることが好ましい。
式(1)において、R1は水素原子又はアルキル基であり、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基であることが好ましく、炭素数1以上6以下のアルキル基であることがより好ましく、メチル基、エチル基であることがさらに好ましい。
式(1)に示す化合物は、具体的には、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、2,2−ジメチロールヘキサン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等を挙げることができ、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸であることが好ましい。
式(1)に示す化合物は、具体的には、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、2,2−ジメチロールヘキサン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等を挙げることができ、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸であることが好ましい。
式(2)において、R2及びR3はそれぞれ水素原子又はアルキル基であり、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基であることが好ましく、R2及びR3が共に水素原子であることがより好ましい。
式(2)に示す化合物は、具体的には、2,3−ジヒドロキシブタン酸(酒石酸)、3−メチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−エチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−プロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジメチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−エチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−プロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジエチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−プロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジプロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−プロピル−3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−プロピル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−プロピル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−ブチル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−ブチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−ペンチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸等を用いることができ、2,3−ジヒドロキシブタン酸(酒石酸)であることが好ましい。
式(2)に示す化合物は、具体的には、2,3−ジヒドロキシブタン酸(酒石酸)、3−メチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−エチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−プロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジメチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−エチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−プロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−メチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジエチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−プロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−エチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジプロピル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−プロピル−3−ブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−プロピル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−プロピル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジブチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−ブチル−3−ペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−ブチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジペンチル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2−ペンチル−3−ヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸、2,3−ジヘキシル−2,3−ジヒドロキシブタン酸等を用いることができ、2,3−ジヒドロキシブタン酸(酒石酸)であることが好ましい。
式(3)において、R4は水素原子又はアルキル基であり、炭素数1以上6以下のアルキル基であることが好ましく、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基であることが好ましく、水素原子であることが更に好ましい。
式(3)に示す化合物は、具体的には2−ヒドロキシブタン二酸(リンゴ酸)、2−メチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−エチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−プロピル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−ブチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−ペンチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−ヘキシル−2−ヒドロキシブタン二酸等が挙げられ、2−ヒドロキシブタン二酸(リンゴ酸)であることが好ましい。
式(3)に示す化合物は、具体的には2−ヒドロキシブタン二酸(リンゴ酸)、2−メチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−エチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−プロピル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−ブチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−ペンチル−2−ヒドロキシブタン二酸、2−ヘキシル−2−ヒドロキシブタン二酸等が挙げられ、2−ヒドロキシブタン二酸(リンゴ酸)であることが好ましい。
本発明において、(a)成分は式(1)に示す化合物であることが好ましく、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸であることがより好ましい。
(a)成分が式(1)に示す化合物であると(a)成分をポリエステル樹脂の末端ではなく内部へ容易に重縮合できる点、及び、(a)乃至(c)成分を一緒に混合して重縮合しても内部に付加重合性不飽和基を有するポリエステル樹脂が容易に得られる。
(a)成分が式(1)に示す化合物であると(a)成分をポリエステル樹脂の末端ではなく内部へ容易に重縮合できる点、及び、(a)乃至(c)成分を一緒に混合して重縮合しても内部に付加重合性不飽和基を有するポリエステル樹脂が容易に得られる。
本発明に用いることができる(a)成分としては、式(1)乃至(3)で表される化合物よりなる単量体、そのオリゴマー、及び、そのプレポリマーのうち、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、オリゴマーとは、2以上の上記単量体の重縮合体であって、分子量が2,500以下のものであり、好ましくは分子量が500以上2,500以下である。
プレポリマーとは、2以上の上記単量体の重合体であって、分子量が2,500以上10,000以下のものである。
また、ポリマーとは、分子量が10,000以上の重合物及び重縮合物を指すものである。また、本発明においては前記オリゴマー及びプレポリマーは単量体と同じく(a)成分として用いることができる。
なお、オリゴマーとは、2以上の上記単量体の重縮合体であって、分子量が2,500以下のものであり、好ましくは分子量が500以上2,500以下である。
プレポリマーとは、2以上の上記単量体の重合体であって、分子量が2,500以上10,000以下のものである。
また、ポリマーとは、分子量が10,000以上の重合物及び重縮合物を指すものである。また、本発明においては前記オリゴマー及びプレポリマーは単量体と同じく(a)成分として用いることができる。
特定ポリエステル樹脂中における(a)成分に由来するモノマー単位の含有量は、0.5mol%以上40mol%以下であり、0.5mol%以上20mol%以下であることが好ましく、1.0mol%以上10mol%以下であることがより好ましい。含有量が0.5mol%を下回ると、特定ポリエステル樹脂が充分に親水性化されず、樹脂粒子分散液として好適な粒径まで粒子を小さくすることができなくなる。含有量が40mol%を超えると、特定ポリエステル樹脂の親水性が強くなりすぎ、トナーにした際、高温・高湿下での帯電性が低下してしまう。
本発明における特定ポリエステル樹脂の作製に使用する重縮合性単量体は、(a)成分を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含み、(b)多価カルボン酸単量体及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中10mol%以上80mol%以下含み、(c)多価アルコール単量体を全重縮合性単量体中10mol%以上80mol%以下含むことが好ましい。
従来、ポリウレタン樹脂に水分散性を付与するために、ヒドロキシ酸を共重合させる方法が提案されているが、ヒドロキシ酸をポリエステル樹脂に用いると重合制御の不十分さが招くゲル化やポリエステル樹脂の粘度上昇を引き起こすため、静電荷像現像用トナー用として好適な樹脂粒子分散液の製造はまでの粒子化が困難であった。
さらにまた150℃を超える温度で重縮合させるとヒドロキシ酸は架橋や分岐を起こすため、ポリエステル樹脂が過度に高分子量化する。そのためにトナーの溶融粘度は増加し、これが定着性、カラー画像の品質位を損ねる画像欠陥を招くことなる。
本発明における特定ポリエステル樹脂は、こうした不都合を招く架橋や分岐構造を有しない、直鎖のポリエステル樹脂であることが好ましい。
また、本発明における特定ポリエステル樹脂は、前記(a)成分由来のモノマー単位が、合計3以上有するヒドロキシ基及びカルボキシル基のうち2つのみが反応したモノマー単位であるポリエステル樹脂ことが好ましく、2つのヒドロキシ基のみが反応したモノマー単位であるポリエステル樹脂であることがより好ましい。
前記(a)成分としては、ヒドロキシ基を2つ有する化合物であることが好ましい。
また、150℃以下で重縮合させたポリエステル樹脂を用いることは、トータルとしてのトナーの製造エネルギーを低減するためにはきわめて重要である。これらによって得られた結晶性、非結晶性ポリエステル樹脂を用いて静電荷像現像用トナーとしての低温定着を実現することの意義は、近年注目されてきている環境負荷低減の意味からも極めて大きい。
さらにまた150℃を超える温度で重縮合させるとヒドロキシ酸は架橋や分岐を起こすため、ポリエステル樹脂が過度に高分子量化する。そのためにトナーの溶融粘度は増加し、これが定着性、カラー画像の品質位を損ねる画像欠陥を招くことなる。
本発明における特定ポリエステル樹脂は、こうした不都合を招く架橋や分岐構造を有しない、直鎖のポリエステル樹脂であることが好ましい。
また、本発明における特定ポリエステル樹脂は、前記(a)成分由来のモノマー単位が、合計3以上有するヒドロキシ基及びカルボキシル基のうち2つのみが反応したモノマー単位であるポリエステル樹脂ことが好ましく、2つのヒドロキシ基のみが反応したモノマー単位であるポリエステル樹脂であることがより好ましい。
前記(a)成分としては、ヒドロキシ基を2つ有する化合物であることが好ましい。
また、150℃以下で重縮合させたポリエステル樹脂を用いることは、トータルとしてのトナーの製造エネルギーを低減するためにはきわめて重要である。これらによって得られた結晶性、非結晶性ポリエステル樹脂を用いて静電荷像現像用トナーとしての低温定着を実現することの意義は、近年注目されてきている環境負荷低減の意味からも極めて大きい。
〔(b)多価カルボン酸単量体及び/又はその誘導体〕
(b)多価カルボン酸単量体とは、2以上のカルボキシル基を有する化合物である。
本発明において、(b)多価カルボン酸単量体及び/又はその誘導体(以下、「(b)成分」ともいう。)は、前記化合物(2)及び(3)等の(a)成分を除くものであることは言うまでもない。また、多価カルボン酸単量体の誘導体とは、例えば、多価カルボン酸の無水物、酸ハライド、又は、多価カルボン酸エステル等が挙げられ、多価カルボン酸の無水物又は多価酸の低級アルキルエステルであることが好ましい。また、本発明において、前記低級アルキルエステルとは、エステルのアルコキシ部分の炭素数が1〜8であるアルキルエステルを表す。具体的には、メチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル及びイソブチルエステル等を挙げることができる。
(b)多価カルボン酸単量体とは、2以上のカルボキシル基を有する化合物である。
本発明において、(b)多価カルボン酸単量体及び/又はその誘導体(以下、「(b)成分」ともいう。)は、前記化合物(2)及び(3)等の(a)成分を除くものであることは言うまでもない。また、多価カルボン酸単量体の誘導体とは、例えば、多価カルボン酸の無水物、酸ハライド、又は、多価カルボン酸エステル等が挙げられ、多価カルボン酸の無水物又は多価酸の低級アルキルエステルであることが好ましい。また、本発明において、前記低級アルキルエステルとは、エステルのアルコキシ部分の炭素数が1〜8であるアルキルエステルを表す。具体的には、メチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n−ブチルエステル及びイソブチルエステル等を挙げることができる。
本発明に用いることができるジカルボン酸は、1分子中にカルボキシル基を2個含有する化合物であり、例えば、シュウ酸、コハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、β−メチルアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ノナンジカルボン酸、デカンジカルボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、フマル酸、シトラコン酸、ジグリコール酸、シクロヘキサン−3,5−ジエン−1,2−ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、マロン酸、ピメリン酸、グルタル酸、スペリン酸、イタコン酸、グルタコン酸、酒石酸、粘液酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−カルボキシフェニル酢酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、o−フェニレン二酢酸、ジフェニル二酢酸、ジフェニル−p,p’−ジカルボン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸等を挙げることができ、また、誘導体としては、これらの酸無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。
また、ジカルボン酸以外の多価カルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリメリット酸等のベンゼントリカルボン酸、ピロメリット酸等のベンゼンテトラカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等のナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸等、さらにまた、誘導体としては、これらの酸無水物及び低級アルキルエステル等が挙げられる。さらにまた酸塩化物もこの限りではない。これらは1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
結晶性ポリエステルを得るために使用される多価カルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、ドデカン二酸等が挙げられ、また、誘導体としては、これらの酸無水物あるいはこれらの低級アルキルエステルなどが挙げられる。さらにまた酸塩化物もこの限りではない。
非結晶性ポリエステルを得るために使用される多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,4−フェニレン二酢酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や脂環式炭化水素基を有するジカルボン酸などが挙げられ、これらの酸無水物及び低級アルキルエステルもこの限りでは無い。また三価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、及びこれらの無水物、2−スルホテレフタル酸ナトリウム、5−スルホイソフタル酸ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウム塩やこれらの低級エステルなどが挙げられるがこの限りではない。本発明においては、1,4−フェニレン二酢酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸を好ましく用いることができる。
非結晶性樹脂のガラス転移点は、ASTM D3418−82に規定された方法(DSC法)で測定した値をいう。
結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。なお、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなす。
なお、前記の「結晶性ポリエステル樹脂」に示すような「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が10℃以内であることを意味する。
一方、吸熱ピークの半値幅が10℃を越える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)であることを意味する。
結晶性樹脂の融点の測定には、示差走査熱量計(DSC)を用い、室温から150℃まで毎分10℃の昇温速度で測定を行った時のJIS K−7121に示す入力補償示差走査熱量測定の融解ピーク温度として求めることができる。なお、結晶性の樹脂には、複数の融解ピークを示す場合があるが、本発明においては、最大のピークをもって融点とみなす。
なお、前記の「結晶性ポリエステル樹脂」に示すような「結晶性」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有することを示し、具体的には、昇温速度10℃/minで測定した際の吸熱ピークの半値幅が10℃以内であることを意味する。
一方、吸熱ピークの半値幅が10℃を越える樹脂や、明確な吸熱ピークが認められない樹脂は、非結晶性(非晶質)であることを意味する。
特定ポリエステル樹脂中における(b)成分に由来するモノマー単位の含有量は、10mol%以上80mol%以下であることが好ましく、15mol%以上65mol%以下であることがより好ましく、20mol%以上50mol%以下であることがさらに好ましい。含有量が10mol%以上であると、低温重縮合での反応性が十分であり、重合度が高いポリエステル樹脂となる。また、含有量が80mol%以下であると、ポリエステル中に残留単量体成分の混在が少なく、樹脂が常温でべたついたりせず、これを静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用した場合、トナー粉体の流動性に優れる。
〔(c)多価アルコール単量体(ポリオール)〕
本発明に用いることができる(c)多価アルコール単量体(以下、「(c)成分」ともいう。)は、ヒドロキシ基(水酸基)を2個以上含有する化合物であり、付加重合性不飽和基を有さず、かつ、1分子中にヒドロキシ基を2個以上含有する化合物であることが好ましい。また、前記化合物(1)及び(2)等の(a)成分を除くものであることは言うまでもない。
本発明に用いることができる(c)多価アルコール単量体(以下、「(c)成分」ともいう。)は、ヒドロキシ基(水酸基)を2個以上含有する化合物であり、付加重合性不飽和基を有さず、かつ、1分子中にヒドロキシ基を2個以上含有する化合物であることが好ましい。また、前記化合物(1)及び(2)等の(a)成分を除くものであることは言うまでもない。
本発明に用いることができる多価アルコール単量体のうち、ジオールは1分子中に水酸基を2個含有する化合物であり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール等を挙げることができる。
また、ビスフェノール骨格を含むジオールを多価アルコール単量体として用いることが好ましい。ビスフェノール骨格とは、2つのフェノール構造より構成される骨格であれば特に限定はなく、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールM、ビスフェノールP、ビスフェノールS、ビスフェノールZ等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
また、ビスフェノール骨格を含むジオールを多価アルコール単量体として用いることが好ましい。ビスフェノール骨格とは、2つのフェノール構造より構成される骨格であれば特に限定はなく、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールC、ビスフェノールE、ビスフェノールF、ビスフェノールM、ビスフェノールP、ビスフェノールS、ビスフェノールZ等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
前記ビスフェノール骨格を含む多価アルコールは、少なくとも1つのアルキレンオキシ基を有することがより好ましい。アルキレンオキシ基としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ等を挙げることができ、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が好ましい。
また、前記ビスフェノール骨格を含む多価アルコールは、アルキレンオキサイドの付加物であることがより好ましく、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの付加物であることがさらに好ましい。
また、前記ビスフェノール骨格を含む多価アルコールは、アルキレンオキサイドの付加物であることがより好ましく、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドの付加物であることがさらに好ましい。
本発明に用いることができるビスフェノール骨格を含む多価アルコール単量体は、具体的には、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールZエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールZプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールFプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールEエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールEプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールCエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールCプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールMエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールMプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールPエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールPプロピレンオキサイド付加物等を好ましく挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明において、ビスフェノール骨格を含む多価アルコール単量体は、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAエチレンオキサイド4モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド4モル付加物、ビスフェノールAエチレンキサイド2モルプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールZエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールZエチレンオキサイド4モル付加物、ビスフェノールZプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールZプロピレンオキサイド4モル付加物、ビスフェノールZエチレンキサイド2モルプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールSエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールSエチレンオキサイド4モル付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド4モル付加物、ビスフェノールSエチレンキサイド2モルプロピレンオキサイド2モル付加物を用いることが特に好ましい。
また、ジオール以外のポリオールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン、テトラメチロールベンゾグアナミン、テトラエチロールベンゾグアナミン等を挙げることができる。
(c)多価アルコール単量体は、1種単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。
また、これらの重縮合性単量体の組み合わせにより非結晶性樹脂や結晶性樹脂を容易に得ることができる。
また、これらの重縮合性単量体の組み合わせにより非結晶性樹脂や結晶性樹脂を容易に得ることができる。
結晶性ポリエステルを得るために使用されるポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールZ、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
非結晶性ポリエステルを得るために使用される多価アルコールとしては、例えば、好ましくは、脂肪族、脂環式、芳香式の多価アルコールが挙げられ、具体的には例えば、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールZのアルキレンオキサイド付加物、水素添加ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等を挙げることができ、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物を好ましく用いることができ、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物をより好ましく用いることができる。
特定ポリエステル樹脂中における(c)成分に由来するモノマー単位の含有量は、10mol%以上80mol%以下であることが好ましく、15mol%以上65mol%以下であることがより好ましく、20mol%以上50mol%以下であることがさらに好ましい。含有量が10mol%以上であると、低温重縮合での反応性が十分であり、重合度が高いポリエステルとなる。また、含有量が80mol%以下であると、ポリエステル中に残留単量体成分の混在が少なく、樹脂が常温でべたついたりせず、これを静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用した場合、トナー粉体の流動性に優れる。
〔(b)成分と(c)成分との配合比〕
この際重要なのは、(b)多価カルボン酸単量体及び/又はその誘導体と、(c)多価アルコール単量体との比率であり、(b)多価カルボン酸単量体の使用量(mol)を(c)多価アルコール単量体の使用量(mol)で割った値として、(b)/(c)=0.4〜2.5が好ましく、0.6〜1.9がさらに好ましく、0.7〜1.6が最も好ましい。
この際重要なのは、(b)多価カルボン酸単量体及び/又はその誘導体と、(c)多価アルコール単量体との比率であり、(b)多価カルボン酸単量体の使用量(mol)を(c)多価アルコール単量体の使用量(mol)で割った値として、(b)/(c)=0.4〜2.5が好ましく、0.6〜1.9がさらに好ましく、0.7〜1.6が最も好ましい。
〔(a)成分乃至(c)成分の配合比〕
本発明において、(a)乃至(c)成分の重縮合比は、以下のように設定することが好ましい。例えば(a)成分として2,2−ジメチロールプロピオン酸あるいは2,2−ジメチロールブタン酸を用いた場合、即ち1分子内にカルボキシル基を1つ有する式(1)の化合物を用いた場合、(c)成分におけるヒドロキシ基及び(a)成分の反応に寄与するヒドロキシ基の和数と、(b)成分におけるカルボキシル基の数とのモル比は、1.0を超え2.0以下であることが好ましく、1.05以上1.8以下であることがより好ましく、1.05以上1.5以下であることがさらに好ましい。上記の範囲内であると、(a)成分がポリエステル中に十分導入できるため好ましい。なお、(b)成分におけるカルボキシル基とは、カルボキシル基、酸無水物構造、低級アルキルエステル基を含み、さらに酸無水物構造は2つのカルボキシル基として、また、低級アルキルエステル基は1つのカルボキシル基として換算する。
本発明において、(a)乃至(c)成分の重縮合比は、以下のように設定することが好ましい。例えば(a)成分として2,2−ジメチロールプロピオン酸あるいは2,2−ジメチロールブタン酸を用いた場合、即ち1分子内にカルボキシル基を1つ有する式(1)の化合物を用いた場合、(c)成分におけるヒドロキシ基及び(a)成分の反応に寄与するヒドロキシ基の和数と、(b)成分におけるカルボキシル基の数とのモル比は、1.0を超え2.0以下であることが好ましく、1.05以上1.8以下であることがより好ましく、1.05以上1.5以下であることがさらに好ましい。上記の範囲内であると、(a)成分がポリエステル中に十分導入できるため好ましい。なお、(b)成分におけるカルボキシル基とは、カルボキシル基、酸無水物構造、低級アルキルエステル基を含み、さらに酸無水物構造は2つのカルボキシル基として、また、低級アルキルエステル基は1つのカルボキシル基として換算する。
〔その他の成分〕
また、本発明においては、(a)乃至(c)成分に加えて、式(1)乃至(3)で表される化合物等の(a)成分を除く他のヒドロキシ酸を併用してもよい。(a)成分を除く他のヒドロキシ酸としては、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸などが例示できる。
また、本発明においては、(a)乃至(c)成分に加えて、式(1)乃至(3)で表される化合物等の(a)成分を除く他のヒドロキシ酸を併用してもよい。(a)成分を除く他のヒドロキシ酸としては、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸などが例示できる。
〔酸価〕
本発明に用いることができる特定ポリエステル樹脂の酸価は、5mg・KOH/g以上50mg・KOH/g以下の範囲であることが好ましく、8mg・KOH/g以上40mg・KOH/g以下の範囲であることがより好ましく、10mg・KOH/g以上25mg・KOH/g以下の範囲であることがさらに好ましい。酸価が5mg・KOH/g以上であると、ポリエステル樹脂が充分に親水性化され、樹脂粒子分散液として好適な粒径まで微粒子化が容易にできる。酸価が50mg・KOH/g以下であると、トナーにした際に親水性が適度であり、高温高湿度下での帯電性に優れる。
本発明に用いることができる特定ポリエステル樹脂の酸価は、5mg・KOH/g以上50mg・KOH/g以下の範囲であることが好ましく、8mg・KOH/g以上40mg・KOH/g以下の範囲であることがより好ましく、10mg・KOH/g以上25mg・KOH/g以下の範囲であることがさらに好ましい。酸価が5mg・KOH/g以上であると、ポリエステル樹脂が充分に親水性化され、樹脂粒子分散液として好適な粒径まで微粒子化が容易にできる。酸価が50mg・KOH/g以下であると、トナーにした際に親水性が適度であり、高温高湿度下での帯電性に優れる。
本発明において、ポリエステル樹脂の酸価の測定方法は、下記の通りである。酸価とはポリエステル樹脂1.0g中に含まれる樹脂酸あるいは遊離脂肪酸等を中和するのに要するエタノール性水酸化カリウム溶液における水酸化カリウムのmg数を指す。
酸価の測定は、ポリエステル樹脂を1.0g採取してトルエン50mLに溶解させ、フェノールフタレイン指示薬溶液1%を加えた溶液を作製し、スターラーで2時間以上撹拌を行った後、ビュレットを用いて0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液にて滴定して行った。
この時の酸価は
酸価(mg・KOH/g)=A×5.611×f÷試料採取重量(g)
で表される。
ここでAは滴定に要した0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液の量(mL)、fは使用したエタノール性水酸化カリウム溶液のファクターである。
酸価の測定は、ポリエステル樹脂を1.0g採取してトルエン50mLに溶解させ、フェノールフタレイン指示薬溶液1%を加えた溶液を作製し、スターラーで2時間以上撹拌を行った後、ビュレットを用いて0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液にて滴定して行った。
この時の酸価は
酸価(mg・KOH/g)=A×5.611×f÷試料採取重量(g)
で表される。
ここでAは滴定に要した0.1mol/Lのエタノール性水酸化カリウム溶液の量(mL)、fは使用したエタノール性水酸化カリウム溶液のファクターである。
〔重量平均分子量〕
重縮合性単量体を重縮合して得られる特定ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、1,500以上40,000以下であることが好ましく、3,000以上30,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量が1,500以上であると、バインダー樹脂の凝集力が良好であり、ホットオフセット性に優れ、40,000以下であると、ホットオフセット性に優れ、かつ、最低定着温度が優れた値を示す。
重縮合性単量体を重縮合して得られる特定ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、1,500以上40,000以下であることが好ましく、3,000以上30,000以下であることがより好ましい。重量平均分子量が1,500以上であると、バインダー樹脂の凝集力が良好であり、ホットオフセット性に優れ、40,000以下であると、ホットオフセット性に優れ、かつ、最低定着温度が優れた値を示す。
〔トナー中における含有量〕
特定ポリエステル樹脂のトナー中における含有量は、トナーの重量に対し、40重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。上記範囲であると、造粒性に優れる。
特定ポリエステル樹脂のトナー中における含有量は、トナーの重量に対し、40重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましく、60重量%以上であることがさらに好ましい。上記範囲であると、造粒性に優れる。
<付加重合型樹脂>
本発明の静電荷像現像用トナーは、特定ポリエステルと付加重合型樹脂との混合樹脂を少なくとも含む。
なお、混合樹脂とは、単なる混合状態でも、相溶状態でも、海島構造やコアシェル構造をとっていてもよく、また、互いの分子鎖同士が絡み合った状態でも、グラフト重合等により化学結合により結合した状態であってもよい。
本発明に用いることができる付加重合型樹脂は、付加重合性単量体を重合して得ることができる。付加重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体、カチオン重合性単量体、又は、アニオン重合性単量体等が例示できる。
また、本発明において、特定ポリエステルの作製時に、前記(a)乃至(c)成分において記載の重縮合性単量体に加え、さらに付加重合性単量体、好ましくはラジカル重合性単量体を必要に応じて添加することもできる。この場合、重縮合反応と付加重合反応とを同時あるいは別々に行い複合化してもよい。付加重合性単量体は、例えば、カチオン重合性単量体及びラジカル重合性単量体が挙げられるが、ラジカル重合性単量体であることが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーは、特定ポリエステルと付加重合型樹脂との混合樹脂を少なくとも含む。
なお、混合樹脂とは、単なる混合状態でも、相溶状態でも、海島構造やコアシェル構造をとっていてもよく、また、互いの分子鎖同士が絡み合った状態でも、グラフト重合等により化学結合により結合した状態であってもよい。
本発明に用いることができる付加重合型樹脂は、付加重合性単量体を重合して得ることができる。付加重合性単量体としては、ラジカル重合性単量体、カチオン重合性単量体、又は、アニオン重合性単量体等が例示できる。
また、本発明において、特定ポリエステルの作製時に、前記(a)乃至(c)成分において記載の重縮合性単量体に加え、さらに付加重合性単量体、好ましくはラジカル重合性単量体を必要に応じて添加することもできる。この場合、重縮合反応と付加重合反応とを同時あるいは別々に行い複合化してもよい。付加重合性単量体は、例えば、カチオン重合性単量体及びラジカル重合性単量体が挙げられるが、ラジカル重合性単量体であることが好ましい。
本発明に用いることができるラジカル重合性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン等のα−置換スチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,5−ジメチルスチレン等の核置換スチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン等の核置換ハロゲン化スチレン等のビニル芳香族類、(メタ)アクリル酸(なお、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルを意味するものとし、以下も同様とする。)、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸エステル類、(メタ)アクリルアルデヒド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド等の不飽和カルボン酸誘導体類、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物類、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物類、N−メチロールアクリルアミド、N−エチロールアクリルアミド、N−プロパノールアクリルアミド、N−メチロールマレインアミド酸、N−メチロールマレインアミド酸エステル、N−メチロールマレイミド、N−エチロールマレイミド等のN−置換不飽和アミド類、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ジビニルシクロヘキサン等の多官能ビニル化合物類、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールトリ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能アクリレート類等が挙げられる。なお、これらの中で、N−置換不飽和アミド類、共役ジエン類、多官能ビニル化合物類、及び、多官能アクリレート類等は、生成された重合体に架橋反応を生起させることもできる。これらを、単独で、あるいは組み合わせて使用できる。
付加重合型樹脂のトナー中における含有量は、トナーの重量に対し、2重量%以上30重量%以下であることが好ましく、5重量%以上25重量%以下であることがより好ましく、10重量%以上20重量%以下であることがさらに好ましい。上記範囲であると、乳化性に優れる。
なお、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂とが化学結合等により結合している場合は、重縮合性単量体由来のモノマー単位と付加重合性単量体由来のモノマー単位の量により換算すればよい。
なお、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂とが化学結合等により結合している場合は、重縮合性単量体由来のモノマー単位と付加重合性単量体由来のモノマー単位の量により換算すればよい。
<ワックス>
本発明の静電荷像現像用トナーには、離型剤としてのワックスを用いてもよい。
ワックスとしては、溶解性パラメーターが8.2以上のものが用いられる。
また、ワックスの溶解性パラメーターは、8.2以上12以下であることが好ましく、8.2以上9.5以下であることがより好ましく、8.5以上9.5以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いることができるワックスとして具体的には、水添ヒマシ油、カルナバワックス、ライスワックス等の植物系ワックス、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、モンタン酸エステル等の高級脂肪酸エステル系ワックス、アルキル変性シリコーン、ステアリン酸等の高級脂肪酸ステアリルアルコール等の高級アルコール、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン等のうち溶解性パラメーターが8.2以上のものを好ましく例示でき、ペンタエリスリトールべヘン酸エステルワックスを特に好ましく例示できる。
本発明の静電荷像現像用トナーには、離型剤としてのワックスを用いてもよい。
ワックスとしては、溶解性パラメーターが8.2以上のものが用いられる。
また、ワックスの溶解性パラメーターは、8.2以上12以下であることが好ましく、8.2以上9.5以下であることがより好ましく、8.5以上9.5以下であることがさらに好ましい。
本発明に用いることができるワックスとして具体的には、水添ヒマシ油、カルナバワックス、ライスワックス等の植物系ワックス、ステアリン酸エステル、ベヘン酸エステル、モンタン酸エステル等の高級脂肪酸エステル系ワックス、アルキル変性シリコーン、ステアリン酸等の高級脂肪酸ステアリルアルコール等の高級アルコール、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン等のうち溶解性パラメーターが8.2以上のものを好ましく例示でき、ペンタエリスリトールべヘン酸エステルワックスを特に好ましく例示できる。
溶解性パラメーター(SP値、溶解パラメーター、又は、溶解度パラメーターともいう。)は、Fedors Parameterを用い、化合物や樹脂から算出することができる。
ここで、溶解性パラメーターとは、液体のモル蒸発エネルギーΔEvをモル体積Vで割った値(凝集エネルギー密度)の平方根(ΔEv/V)1/2であり、また、単位が(cal/cm3)1/2として求められる値であり、溶解性を示す値として、広く利用されておいる。なお、本発明においては、慣行に従い単位を省略し、無次元で表記することとする。
溶解性パラメーターを、Fedors Parameterを用いて化合物や樹脂から算出する方法は、蒸発熱からの計算、屈折率からの計算、カウリブタノール価からの計算、表面張力からの計算等の実測値から求める方法や化学組成から計算で求める方法や、ポリマーハンドブック(第4版、A Willey−interscience Publication)等に記載の方法が例示でき、本発明においても同様の方法を適用することができる。
ここで、溶解性パラメーターとは、液体のモル蒸発エネルギーΔEvをモル体積Vで割った値(凝集エネルギー密度)の平方根(ΔEv/V)1/2であり、また、単位が(cal/cm3)1/2として求められる値であり、溶解性を示す値として、広く利用されておいる。なお、本発明においては、慣行に従い単位を省略し、無次元で表記することとする。
溶解性パラメーターを、Fedors Parameterを用いて化合物や樹脂から算出する方法は、蒸発熱からの計算、屈折率からの計算、カウリブタノール価からの計算、表面張力からの計算等の実測値から求める方法や化学組成から計算で求める方法や、ポリマーハンドブック(第4版、A Willey−interscience Publication)等に記載の方法が例示でき、本発明においても同様の方法を適用することができる。
ワックスは、前記単量体エマルションの製造開始時、あるいは重合開始時、又は、前記重合体粒子の凝集開始時等に、水性分散液等として添加することができる。
ワックスの使用量は、トナー中の樹脂成分100重量部に対して、1重量部以上35重量部以下であることが好ましく、1重量部以上25重量部以下であることがより好ましく、5重量部以上20重量部以下であることがさらに好ましい。
ワックスの使用量は、トナー中の樹脂成分100重量部に対して、1重量部以上35重量部以下であることが好ましく、1重量部以上25重量部以下であることがより好ましく、5重量部以上20重量部以下であることがさらに好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いることができるワックスは、ワックスのトナー中での分散性を向上させることができるため、酸価が6.0mg・KOH/g以上である樹脂を含むものであることが好ましい。酸価が6.0mg・KOH/g以上であると、トナー中でのワックスの偏在を防ぎ、トナー中へのワックスの分散性が向上する。
ワックスに含まれる樹脂は、単なる混合状態であっても、相溶状態であっても、海島構造やコアシェル構造としてワックスに含まれていてもよい。これらの中でも、トナー作製時にワックスを添加する際、ワックス粒子の表面に酸価が6.0mg・KOH/g以上である樹脂が被覆した状態(コアシェル粒子の状態)で使用することが好ましい。
ワックスに含まれる樹脂は、単なる混合状態であっても、相溶状態であっても、海島構造やコアシェル構造としてワックスに含まれていてもよい。これらの中でも、トナー作製時にワックスを添加する際、ワックス粒子の表面に酸価が6.0mg・KOH/g以上である樹脂が被覆した状態(コアシェル粒子の状態)で使用することが好ましい。
ワックスに含まれる樹脂は、カルボキシル基に加えてスルホ基を有していてもよい。なお、この樹脂の酸価は、KOHの中和滴定により求められる。具体的にはワックスに混合する樹脂を溶媒に溶解させた溶液に、指示薬としてメチルオレンジ等を予め添加しておき、この溶液に1MのKOH水溶液で滴定した際のKOH滴定量を求める。次に、KOH滴定量をKOHの分子量56で除すことにより、被覆樹脂の酸価の値を得ることができる。
ワックスに含まれる樹脂のガラス転移温度は、50℃以上80℃以下の範囲内であることが好ましい。ガラス転移温度が50℃以上であると、トナーの保存性や、定着後のトナー画像の保存性に優れ、80℃以下であると、剥離性が良好である。
また、ワックスに含まれる樹脂の重量平均分子量は、3,000以上50,000以下の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が3,000以上であると、定着時に、被覆樹脂が紙等の被記録媒体の表面へ染み込むことが無く、定着ムラが生じず、定着画像の折り曲げ耐性に優れる。また、重量平均分子量が50,000以下であると、OHPシートに定着した場合の光透過性を十分得られる。
なお、本発明における樹脂の重量平均分子量の測定方法は、ポリスチレン標準試料を用いたGPC法が好ましく例示できる。
また、ワックスに含まれる樹脂の重量平均分子量は、3,000以上50,000以下の範囲内であることが好ましい。重量平均分子量が3,000以上であると、定着時に、被覆樹脂が紙等の被記録媒体の表面へ染み込むことが無く、定着ムラが生じず、定着画像の折り曲げ耐性に優れる。また、重量平均分子量が50,000以下であると、OHPシートに定着した場合の光透過性を十分得られる。
なお、本発明における樹脂の重量平均分子量の測定方法は、ポリスチレン標準試料を用いたGPC法が好ましく例示できる。
ワックスに混合樹脂として具体的に用いることが可能な樹脂材料としては、例えば、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのポリオレフィン類等の単量体を用いて重合される重合体、上記の単量体を2種以上組み合せて得られる共重合体、又は、これらの混合物を挙げることができる。
加えて、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいは、これらの樹脂材料と上述の単量体を用いて重合される付加重合型樹脂との混合物や、さらには、これらの共存下で付加重合性単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
これらの中でも、ワックスに含まれる樹脂は、スチレン−n−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体であることが特に好ましい。
加えて、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、あるいは、これらの樹脂材料と上述の単量体を用いて重合される付加重合型樹脂との混合物や、さらには、これらの共存下で付加重合性単量体を重合する際に得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
これらの中でも、ワックスに含まれる樹脂は、スチレン−n−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体であることが特に好ましい。
<着色剤>
本発明の静電荷像現像用トナーは、必要に応じ、着色剤を含有することが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いることのできる着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドCローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレート、チタンブラックなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料などが挙げられる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、必要に応じ、着色剤を含有することが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーに用いることのできる着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デイポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドCローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレート、チタンブラックなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系などの各種染料などが挙げられる。
前記着色剤として、具体的には、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料(C.I.No.50415B)、アニリンブルー(C.I.No.50405)、カルコオイルブルー(C.I.No.azoic Blue3)、クロムイエロー(C.I.No.14090)、ウルトラマリンブルー(C.I.No.77103)、デュポンオイルレッド(C.I.No.26105)、キノリンイエロー(C.I.No.47005)、メチレンブルークロライド(C.I.No.52015)、フタロシアニンブルー(C.I.No.74160)、マラカイトグリーンオクサレート(C.I.No.42000)、ランプブラック(C.I.No.77266)、ローズベンガル(C.I.No.45435)、これらの混合物などを好ましく用いることができる。
着色剤の使用量は、トナー100重量部に対して、0.1重量部以上20重量部以下であることが好ましく、0.5重量部以上10重量部以下であることがより好ましい。また、着色剤として、これらの顔料や染料等を1種単独で使用する、又は、2種以上を併せて使用することができる。
これらの分散方法としては、任意の方法、例えば回転せん断型ホモジナイザーや、メディアを有するボールミル、サンドミル、ダイノミルなどの一般的な分散方法を使用することができ、何ら制限されるものではない。また、これらの着色剤粒子は、その他の粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段階で添加してもよい。
なお、本発明の静電荷像現像用トナーは、必要に応じて、帯電制御剤を用いてもよい。
その場合、帯電制御剤は、前記単量体粒子エマルションの製造開始時、或いは重合開始時、又は、前記樹脂粒子の凝集開始時等に、水性分散液等として添加してもよい。
帯電制御剤の添加量は、トナー中の樹脂成分100重量部に対して、1重量部以上25重量部以下であることが好ましく、5重量部以上15重量部以下であることがより好ましい。
その場合、帯電制御剤は、前記単量体粒子エマルションの製造開始時、或いは重合開始時、又は、前記樹脂粒子の凝集開始時等に、水性分散液等として添加してもよい。
帯電制御剤の添加量は、トナー中の樹脂成分100重量部に対して、1重量部以上25重量部以下であることが好ましく、5重量部以上15重量部以下であることがより好ましい。
帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、第四級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン系樹脂等の正荷電性帯電制御剤、又は、クロム、コバルト、アルミニウム、鉄等の金属含有アゾ系染料、サリチル酸若しくはアキルサリチル酸やベンジル酸等のヒドロキシカルボン酸のクロム、亜鉛、アルミニウム等の金属塩や金属錯体、アミド化合物、フェノール化合物、ナフトール化合物、フェノールアミド化合物等の負荷電性帯電制御剤等、公知のものを用いることができる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、必要に応じ、磁性体や、特性改良剤を含有してもよい。
前記磁性体としては、フェライト、マグネタイトを始めとする鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す金属若しくは合金、又は、これらの元素を含む化合物、あるいは強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫などのマンガンと銅とを含むホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、又は、二酸化クロム、その他を挙げることができる。
例えば、黒色のトナーを得る場合においては、それ自身黒色であり着色剤としての機能をも発揮するマグネタイトを特に好ましく用いることができる。
また、カラートナーを得る場合においては、金属鉄などのように黒みの少ないものが好ましい。また、これらの磁性体の中には着色剤としての機能をも果たすものがあり、その場合には着色剤として兼用してもよい。
これら磁性体の含有量は、磁性トナーとする場合には、トナー100重量部当り、20重量部以上70重量部以下であることが好ましく、40重量部以上70重量部以下であることがより好ましい。
例えば、黒色のトナーを得る場合においては、それ自身黒色であり着色剤としての機能をも発揮するマグネタイトを特に好ましく用いることができる。
また、カラートナーを得る場合においては、金属鉄などのように黒みの少ないものが好ましい。また、これらの磁性体の中には着色剤としての機能をも果たすものがあり、その場合には着色剤として兼用してもよい。
これら磁性体の含有量は、磁性トナーとする場合には、トナー100重量部当り、20重量部以上70重量部以下であることが好ましく、40重量部以上70重量部以下であることがより好ましい。
前記特性改良剤としては、定着性向上剤や、荷電制御剤等が例示できる。
定着性向上剤としては、例えば、ポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、流動又は固形のパラフィンワックス、ポリアミド系ワックス、多価アルコールエステル、シリコンワニス、脂肪族フルオロカーボンなどを用いることができる。特に軟化点(環球法:JIS K2207:96)が60℃以上150℃以下のワックスが好ましい。
荷電制御剤としては、従来から知られているものを用いることができ、例えば、ニグロシン系染料、含金属染料等が挙げられる。
定着性向上剤としては、例えば、ポリオレフィン、脂肪酸金属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、流動又は固形のパラフィンワックス、ポリアミド系ワックス、多価アルコールエステル、シリコンワニス、脂肪族フルオロカーボンなどを用いることができる。特に軟化点(環球法:JIS K2207:96)が60℃以上150℃以下のワックスが好ましい。
荷電制御剤としては、従来から知られているものを用いることができ、例えば、ニグロシン系染料、含金属染料等が挙げられる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、流動性向上剤等の無機粒子を混合して用いることが好ましい。
本発明において用いられる前記無機粒子は、一次粒子径が5nm以上2μm以下であることが好ましく、5nm以上500nm以下であることがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20m2/g以上500m2/g以下であることが好ましい。トナーに混合される割合は、0.01重量%以上5重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以上2.0重量%以下であることがより好ましい。
このような無機粒子としては、例えば、シリカ粉末、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化硅素、窒化硅素などが挙げられるが、シリカ粉末が特に好ましい。
本発明において用いられる前記無機粒子は、一次粒子径が5nm以上2μm以下であることが好ましく、5nm以上500nm以下であることがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20m2/g以上500m2/g以下であることが好ましい。トナーに混合される割合は、0.01重量%以上5重量%以下であることが好ましく、0.01重量%以上2.0重量%以下であることがより好ましい。
このような無機粒子としては、例えば、シリカ粉末、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化硅素、窒化硅素などが挙げられるが、シリカ粉末が特に好ましい。
ここでいうシリカ粉末は、Si−O−Si結合を有する粉末であり、乾式法及び湿式法で製造されたもののいずれも含まれる。また、無水二酸化ケイ素の他、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸亜鉛などいずれでもよいが、SiO2を85重量%以上含むものが好ましい。
これらシリカ粉末の具体例としては、種々の市販のシリカがあるが、表面に疎水性基を有するものが好ましく、例えば、AEROSIL R−972、R−974、R−805、R−812(以上アエロジル社製)、タラックス500(タルコ社製)等を挙げることができる。その他シランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル、側鎖にアミンを有するシリコンオイル等で処理されたシリカ粉末などが使用可能である。
また、本発明の静電荷像現像用トナーには、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の公知の各種内添剤を用いてもよい。
本発明の静電荷像現像用トナーの累積体積平均粒径D50(中心径)は、1μm以上10μm以下の範囲であることが好ましく、3.0μm以上9.0μm以下の範囲であることがより好ましく、3.0μm以上5.0μm以下の範囲であることがさらに好ましい。D50が上記の数値範囲内であると、付着力が適度であり、現像性が良好であり画像の解像性に優れる。
また、得られるトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは1.30以下であることが好ましい。GSDvが1.30以下であると、解像性に優れ、また、トナー飛散やカブリ等の画像欠陥が生じない。
また、得られるトナーの体積平均粒度分布指標GSDvは1.30以下であることが好ましい。GSDvが1.30以下であると、解像性に優れ、また、トナー飛散やカブリ等の画像欠陥が生じない。
樹脂粒子等の粒子の平均粒径測定には、コールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用いることができる。この場合、粒子の粒径レベルにより、最適なアパーチャーを用いて測定した。測定した粒子の粒径は、特に断りのない限り、体積平均粒径で表す。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定することができる。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、島津製作所社製)を用いて測定することができる。
累積体積平均粒径D50や平均粒度分布指標は、例えばコールターカウンターTA−II(ベックマン−コールター社製)、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P)1/2として算出される。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定することができる。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、島津製作所社製)を用いて測定することができる。
累積体積平均粒径D50や平均粒度分布指標は、例えばコールターカウンターTA−II(ベックマン−コールター社製)、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)等の測定器で測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積D16v、数D16P、累積50%となる粒径を体積D50v、数D50P、累積84%となる粒径を体積D84v、数D84Pと定義する。これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84P/D16P)1/2として算出される。
形状係数SF1は、主に顕微鏡画像又は走査電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析することによって数値化され、例えば、次のようにして求められる。形状係数SF1の測定は、まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像を、ビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて下記式のSF1を計算し、平均値を求めることにより得られる。
得られたトナーの形状係数SF1は、画像形成性の点より100以上140以下であることが好ましく、110以上140以下であることがより好ましい。
得られたトナーには、流動性付与やクリーニング性向上の目的で通常のトナーと同様に乾燥した後、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子や付加重合型樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーンなどの樹脂粒子を乾燥状態で剪断をかけながらトナー粒子表面に添加して使用することができる。
また、水系媒体中にてトナー表面に付着させる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
また、水系媒体中にてトナー表面に付着させる場合、無機粒子の例としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなど通常トナー表面の外添剤として使うすべてのものをイオン性界面活性剤や高分子酸、高分子塩基で分散することにより使用することができる。
(静電荷像現像用トナーの製造方法)
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程(以下、「重縮合工程」ともいう。)と、前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程(以下、「分散工程」ともいう。)と、分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程(以下、「付加重合工程」ともいう。)と、少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程(以下、「凝集工程」ともいう。)と、前記凝集粒子を加熱し融合する工程(以下、「融合工程」ともいう。)とを含むことが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、特定ポリエステル樹脂を含有する付加重合性単量体エマルションを、重合開始剤の存在下で重合させることにより、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との複合樹脂粒子である特定ポリエステル樹脂/付加重合型樹脂重合体粒子とすることがより好ましい。また、次いで、形成された重合体粒子を凝集(会合)させる既知の凝集法などの粒子凝集融着法によりトナー粒子径及び分布を調整することが可能である。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程(以下、「重縮合工程」ともいう。)と、前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程(以下、「分散工程」ともいう。)と、分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程(以下、「付加重合工程」ともいう。)と、少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程(以下、「凝集工程」ともいう。)と、前記凝集粒子を加熱し融合する工程(以下、「融合工程」ともいう。)とを含むことが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、特定ポリエステル樹脂を含有する付加重合性単量体エマルションを、重合開始剤の存在下で重合させることにより、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との複合樹脂粒子である特定ポリエステル樹脂/付加重合型樹脂重合体粒子とすることがより好ましい。また、次いで、形成された重合体粒子を凝集(会合)させる既知の凝集法などの粒子凝集融着法によりトナー粒子径及び分布を調整することが可能である。
<重縮合工程>
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程(重縮合工程)を含むことが好ましい。
前記重縮合工程では、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合することにより、前述した特定ポリエステル樹脂を得ることができる。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程(重縮合工程)を含むことが好ましい。
前記重縮合工程では、ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合することにより、前述した特定ポリエステル樹脂を得ることができる。
前記重縮合工程では、前述した(a)成分、(b)成分、及び、(c)成分を好ましく使用することができる。
(a)成分は、使用する全重縮合性単量体中、0.5mol%以上40mol%以下で使用し、0.5mol%以上20mol%以下で使用することが好ましく、1.0mol%以上10mol%以下で使用することがより好ましい。(a)成分の使用量が0.5mol%を下回ると、特定ポリエステル樹脂が充分に親水性化されず、樹脂粒子分散液として好適な粒径まで粒子を小さくすることができなくなる。(a)成分の使用量が40mol%を超えると、特定ポリエステル樹脂の親水性が強くなりすぎ、トナーにした際、高温・高湿下での帯電性が低下してしまう。
(b)成分は、特定ポリエステル樹脂の作製に使用する全重縮合性単量体中、10mol%以上80mol%以下で使用することが好ましく、15mol%以上65mol%以下で使用することがより好ましく、20mol%以上50mol%以下で使用することがさらに好ましい。(b)成分の使用量が全重縮合性単量体中10mol%以上であると、低温重縮合での反応性が十分であり、重合度が高いポリエステルとなる。また、(b)成分の使用量が全重縮合性単量体中80mol%以下であると、ポリエステル中に残留単量体成分の混在が少なく、樹脂が常温でべたついたりせず、これを静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用した場合、トナー粉体の流動性に優れる。
(c)成分は、特定ポリエステル樹脂の作製に使用する全重縮合性単量体中、10mol%以上80mol%以下で使用することが好ましく、15mol%以上65mol%以下で使用することがより好ましく、20mol%以上50mol%以下で使用することがさらに好ましい。(c)成分の使用量が全重縮合性単量体中10mol%以上であると、低温重縮合での反応性が十分であり、重合度が高いポリエステルとなる。また、(c)成分の使用量が全重縮合性単量体中80mol%以下であると、ポリエステル中に残留単量体成分の混在が少なく、樹脂が常温でべたついたりせず、これを静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用した場合、トナー粉体の流動性に優れる。
(a)成分は、使用する全重縮合性単量体中、0.5mol%以上40mol%以下で使用し、0.5mol%以上20mol%以下で使用することが好ましく、1.0mol%以上10mol%以下で使用することがより好ましい。(a)成分の使用量が0.5mol%を下回ると、特定ポリエステル樹脂が充分に親水性化されず、樹脂粒子分散液として好適な粒径まで粒子を小さくすることができなくなる。(a)成分の使用量が40mol%を超えると、特定ポリエステル樹脂の親水性が強くなりすぎ、トナーにした際、高温・高湿下での帯電性が低下してしまう。
(b)成分は、特定ポリエステル樹脂の作製に使用する全重縮合性単量体中、10mol%以上80mol%以下で使用することが好ましく、15mol%以上65mol%以下で使用することがより好ましく、20mol%以上50mol%以下で使用することがさらに好ましい。(b)成分の使用量が全重縮合性単量体中10mol%以上であると、低温重縮合での反応性が十分であり、重合度が高いポリエステルとなる。また、(b)成分の使用量が全重縮合性単量体中80mol%以下であると、ポリエステル中に残留単量体成分の混在が少なく、樹脂が常温でべたついたりせず、これを静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用した場合、トナー粉体の流動性に優れる。
(c)成分は、特定ポリエステル樹脂の作製に使用する全重縮合性単量体中、10mol%以上80mol%以下で使用することが好ましく、15mol%以上65mol%以下で使用することがより好ましく、20mol%以上50mol%以下で使用することがさらに好ましい。(c)成分の使用量が全重縮合性単量体中10mol%以上であると、低温重縮合での反応性が十分であり、重合度が高いポリエステルとなる。また、(c)成分の使用量が全重縮合性単量体中80mol%以下であると、ポリエステル中に残留単量体成分の混在が少なく、樹脂が常温でべたついたりせず、これを静電荷像現像用トナーの結着樹脂として使用した場合、トナー粉体の流動性に優れる。
前記重縮合工程において行う重縮合法としては、バルク重合、乳化重合、懸濁重合等の水中重合、溶液重合、界面重合等一般の重縮合法で実施することが可能であるが、バルク重合及び水中重合が好ましく用いられる。これらの中でも、バルク重合にて重縮合性単量体を直接重縮合することにより重縮合樹脂を得ることがより好ましい。
バルク重合の場合、大気圧下で反応が可能であるが、得られる重縮合樹脂の高分子量化等を目的とした場合、減圧、窒素気流下等の一般的な条件を用いることができる。
重縮合成分としては重縮合性単量体を使用することが好ましく、重縮合性単量体としてポリカルボン酸及びポリオールを使用することが好ましく、ジカルボン酸及びジオールを使用することが特に好ましい。また、触媒としては硫黄酸を使用することが好ましく、重縮合は上述のように150℃以下にて行われることが好ましい。
すなわち、硫黄酸を触媒とし、重縮合性単量体を150℃以下の低温で直接重合することが好ましい。
重縮合成分としては重縮合性単量体を使用することが好ましく、重縮合性単量体としてポリカルボン酸及びポリオールを使用することが好ましく、ジカルボン酸及びジオールを使用することが特に好ましい。また、触媒としては硫黄酸を使用することが好ましく、重縮合は上述のように150℃以下にて行われることが好ましい。
すなわち、硫黄酸を触媒とし、重縮合性単量体を150℃以下の低温で直接重合することが好ましい。
また、重縮合性単量体に付加重合性単量体を添加し、重縮合触媒下で重縮合を行うこともできる。本発明においては、前述のように重縮合反応を付加重合性単量体の存在下に行うことが可能であり、また、後述するように重縮合反応後に付加重合性単量体を混合することも可能である。最終的に付加重合性単量体の付加重合を行うことにより、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂を与えることが好ましい。
前記重縮合工程における重縮合反応では、好ましくは150℃以下、より好ましくは100℃以下の低温で反応速度を上げるために、重縮合触媒を用いることが好ましい。中でも、低温で触媒活性を有する重縮合触媒としては、酸系触媒、希土類含有触媒、又は、加水分解酵素などを用いることができ、好ましくは酸系触媒であり、最も好ましくは硫黄酸である。
本発明においては、重縮合反応の際に硫黄酸を添加し、150℃以下での重縮合を行うことが好ましい。硫黄酸を使用することにより、ヒドロキシ酸が持つ架橋性によるゲル化を容易に抑制でき、ポリエステル樹脂の粘度上昇を容易に回避することが可能となる。これによりトナー用に好適な粒径の樹脂粒子分散液を、ゲル化などの製法上の課題を引き起こすことなく作製可能となる。
酸系触媒としては、ブレンステッド酸のような酸性を示すものが好ましく、これらの塩化合物も含まれる。ブレンステッド酸の中でも硫黄酸を用いることがより好ましい。
さらにまた、界面活性効果を有する酸を用いてもよい。界面活性効果を有する酸とは、疎水基と親水基とからなる化学構造を有し、少なくとも親水基の一部がプロトンからなる酸の構造を有するものである。
さらにまた、界面活性効果を有する酸を用いてもよい。界面活性効果を有する酸とは、疎水基と親水基とからなる化学構造を有し、少なくとも親水基の一部がプロトンからなる酸の構造を有するものである。
硫黄酸としては、無機硫黄酸又は有機硫黄酸等が挙げられる。
無機硫黄酸としては、硫酸、亜硫酸、及び、これらの塩等が挙げられ、また、有機硫黄酸としては、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、及び、これらの塩等のスルホン酸類や、アルキル硫酸、アリール硫酸及びその塩等の有機硫酸類が挙げられる。
硫黄酸としては、有機硫黄酸であることが好ましく、界面活性効果を有する有機硫黄酸であることがより好ましい。
有機硫黄酸として具体的には、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、しょうのう(カンファー)スルホン酸等の有機スルホン酸、これらのNa塩が好ましく挙げられる。
無機硫黄酸としては、硫酸、亜硫酸、及び、これらの塩等が挙げられ、また、有機硫黄酸としては、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、及び、これらの塩等のスルホン酸類や、アルキル硫酸、アリール硫酸及びその塩等の有機硫酸類が挙げられる。
硫黄酸としては、有機硫黄酸であることが好ましく、界面活性効果を有する有機硫黄酸であることがより好ましい。
有機硫黄酸として具体的には、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、しょうのう(カンファー)スルホン酸等の有機スルホン酸、これらのNa塩が好ましく挙げられる。
本発明に用いることができる界面活性効果を有する酸としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルスルホン酸、アルキルジスルホン酸、アルキルフェノールスルホン酸、アルキルナフタリンスルホン酸、アルキルテトラリンスルホン酸、アルキルアリルスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、石油スルホン酸、アルキルベンゾイミダゾールスルホン酸、高級アルコールエーテルスルホン酸、アルキルジフェニルスルホン酸、高級脂肪酸硫酸エステル、高級アルコール硫酸エステル、高級アルコールエーテル硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキロール硫酸エステル、高級脂肪酸アミドアルキル化硫酸エステル、ナフテニルアルコール硫酸、硫酸化脂肪、スルホ琥珀酸エステル、各種脂肪酸、スルホン化高級脂肪酸、高級アルキルリン酸エステル、樹脂酸、樹脂酸アルコール硫酸、ナフテン酸、及び、これらすべての塩化合物などが挙げられ、必要に応じて複数を組み合わせてもよい。
これらの中でも、アルキル基若しくはアラルキル基を有するスルホン酸、アルキル基若しくはアラルキル基を有する硫酸エステル、又は、これらの塩化合物であることが好ましく、前記アルキル基又はアラルキル基の炭素数が7以上20以下であることがより好ましい。
具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸、しょうのうスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、モノブチルフェニルフェノール硫酸、ジブチルフェニルフェノール硫酸、ドデシル硫酸、ナフテニルアルコール硫酸等が挙げられる。
また、これらの硫黄酸は、その構造中に官能基を有していてもよい。
これらの中でも、アルキル基若しくはアラルキル基を有するスルホン酸、アルキル基若しくはアラルキル基を有する硫酸エステル、又は、これらの塩化合物であることが好ましく、前記アルキル基又はアラルキル基の炭素数が7以上20以下であることがより好ましい。
具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、イソプロピルベンゼンスルホン酸、しょうのうスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、モノブチルフェニルフェノール硫酸、ジブチルフェニルフェノール硫酸、ドデシル硫酸、ナフテニルアルコール硫酸等が挙げられる。
また、これらの硫黄酸は、その構造中に官能基を有していてもよい。
本発明において、硫黄酸を添加することにより、従来の反応温度よりも低温で重縮合反応させても、ポリエステルを得ることができる。
反応温度は、70℃以上150℃以下であることが好ましく、80℃以上140℃以下であることがより好ましい。反応温度が70℃以上であると、重縮合成分の溶解性、及び、触媒活性度に優れるため、反応性が高く、高い分子量のポリエステル樹脂を得ることができる。また、反応温度が150℃以下であると、低エネルギーで製造することができ、また、ポリエステルの着色や、生成したポリエステルの分解等を抑制することができる。
従来は、200℃を超える高温で重縮合反応が行われていたが、これより数十℃から百数十℃低い150℃以下の低温での重合を行うためには、硫黄酸を使用することが好適である。これは従来のSn系・Ti系等の金属触媒が、特に200℃以上で高い触媒活性を示し、150℃以下の低温では非常に活性が低いためである。
硫黄酸は160℃以上の高温では温度上昇に伴い触媒活性能力が減少していくが、触媒酸の求核付加をきっかけに反応が進む反応機構であるために、重合温度が約70℃以上約150℃以下と低温の範囲において触媒活性が高く、150℃以下での重縮合反応に好適に使用することができる。
反応温度は、70℃以上150℃以下であることが好ましく、80℃以上140℃以下であることがより好ましい。反応温度が70℃以上であると、重縮合成分の溶解性、及び、触媒活性度に優れるため、反応性が高く、高い分子量のポリエステル樹脂を得ることができる。また、反応温度が150℃以下であると、低エネルギーで製造することができ、また、ポリエステルの着色や、生成したポリエステルの分解等を抑制することができる。
従来は、200℃を超える高温で重縮合反応が行われていたが、これより数十℃から百数十℃低い150℃以下の低温での重合を行うためには、硫黄酸を使用することが好適である。これは従来のSn系・Ti系等の金属触媒が、特に200℃以上で高い触媒活性を示し、150℃以下の低温では非常に活性が低いためである。
硫黄酸は160℃以上の高温では温度上昇に伴い触媒活性能力が減少していくが、触媒酸の求核付加をきっかけに反応が進む反応機構であるために、重合温度が約70℃以上約150℃以下と低温の範囲において触媒活性が高く、150℃以下での重縮合反応に好適に使用することができる。
本発明に用いることができる硫黄酸の使用量は、重縮合性単量体の総重量に対して0.01重量%以上5重量%以下であることが好ましく、0.03重量%以上3重量%以下であることがより好ましく、0.05重量%以上2重量%以下であることがさらに好ましい。
希土類含有触媒としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタノイド元素としてランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などを含むものが有効であり、特にアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩又はトリフラート構造を有するものなどが有効である。
希土類含有触媒としては、スカンジウムトリフラート、イットリウムトリフラート、及び、ランタノイドトリフラートなどのトリフラート構造を有するものが好ましい。ランタノイドトリフラートについては、有機合成化学協会誌、第53巻第5号、p44−54)に詳述されている。前記トリフラートとしては、構造式では、X(OSO2CF3)3が例示できる。ここでXは、希土類元素であり、これらの中でも、Xは、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、イッテルビウム(Yb)、サマリウム(Sm)などであることがさらに好ましい。
触媒として、Sn系、Ti系等の金属触媒を使用する場合には、得られるポリエステル樹脂中の触媒由来の金属含有量を100ppm以下とすることが好ましく、75ppm以下とすることがより好ましく、50ppm以下とすることがさらに好ましい。したがって、金属触媒は使用しないか、又は、金属触媒を使用する場合であっても、極少量使用することが好ましい。
上記の範囲内で金属触媒を用いポリエステル樹脂を作製して静電荷像現像用トナーを得た場合、高温高湿度下で長期保管の際、残留金属の存在による、大気中の水分のトナーへの付着を抑制し、トナー粒子の電気抵抗値、及び、帯電量が適度であり、非画像部のカブリを抑制することができる。
上記のポリエステル樹脂中の金属量は、蛍光X線による分析や、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析等、各種分析法によって測定することが可能である。ここで、触媒由来の金属含有量とは、チタン、スズ及び希土類金属元素の総量を意味するものである。
上記の範囲内で金属触媒を用いポリエステル樹脂を作製して静電荷像現像用トナーを得た場合、高温高湿度下で長期保管の際、残留金属の存在による、大気中の水分のトナーへの付着を抑制し、トナー粒子の電気抵抗値、及び、帯電量が適度であり、非画像部のカブリを抑制することができる。
上記のポリエステル樹脂中の金属量は、蛍光X線による分析や、ICP(Inductively Coupled Plasma)発光分析等、各種分析法によって測定することが可能である。ここで、触媒由来の金属含有量とは、チタン、スズ及び希土類金属元素の総量を意味するものである。
加水分解酵素としては、エステル合成反応を触媒するものであれば特に制限はない。加水分解酵素としては、例えば、カルボキシエステラーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アセチルエステラーゼ、ペクチンエステラーゼ、コレステロールエステラーゼ、タンナーゼ、モノアシルグリセロールリパーゼ、ラクトナーゼ、リポプロテインリパーゼ等のEC(酵素番号)3.1群(丸尾・田宮監修「酵素ハンドブック」朝倉書店(1982)等参照)に分類されるエステラーゼ、グルコシダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルクロニダーゼ、キシロシダーゼ等のグリコシル化合物に作用するEC3.2群に分類される加水分解酵素エポキシドヒドラーゼ等のEC3.3群に分類される加水分解酵素、アミノペプチダーゼ、キモトリプシン、トリプシン、プラスミン、ズブチリシン等のペプチド結合に作用するEC3.4群に分類される加水分解酵素、フロレチンヒドラーゼ等のEC3.7群に分類される加水分解酵素等を挙げることができる。
これらエステラーゼのうち、グリセロールエステルを加水分解し脂肪酸を遊離する酵素を特にリパーゼと呼ぶが、リパーゼは有機溶媒中での安定性が高く、収率良くエステル合成反応を触媒し、さらに安価に入手できることなどの利点がある。
リパーゼには種々の起源のものを使用できるが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、カンジダ(Candida)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属等の微生物から得られるリパーゼ、植物種子から得られるリパーゼ、動物組織から得られるリパーゼ、さらに、パンクレアチン、ステアプシン等を挙げることができる。このうち、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属の微生物由来のリパーゼを用いることが望ましい。
これら重縮合触媒は、単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。さらにこれらの触媒は必要により回収再生することも可能である。
リパーゼには種々の起源のものを使用できるが、好ましいものとして、シュードモナス(Pseudomonas)属、アルカリゲネス(Alcaligenes)属、アクロモバクター(Achromobacter)属、カンジダ(Candida)属、アスペルギルス(Aspergillus)属、リゾプス(Rhizopus)属、ムコール(Mucor)属等の微生物から得られるリパーゼ、植物種子から得られるリパーゼ、動物組織から得られるリパーゼ、さらに、パンクレアチン、ステアプシン等を挙げることができる。このうち、シュードモナス属、カンジダ属、アスペルギルス属の微生物由来のリパーゼを用いることが望ましい。
これら重縮合触媒は、単独でも、複数を組み合わせて使用してもよい。さらにこれらの触媒は必要により回収再生することも可能である。
上述したポリエステル樹脂の重縮合においては、重縮合触媒を使用して重縮合反応を行うことが好ましい。また、必要により既知の重縮合触媒を予め重縮合性単量体中に配合させることもできる。
本発明においては、重縮合触媒を使用して重縮合反応を行うことにより、特定ポリエステル樹脂を重縮合する際、(a)成分と、(b)成分及び(c)成分とを環境負荷上好ましい150℃以下の低温で反応させることが可能となり、(a)成分は最終的には中和を行うことによりポリエステル組成に組み入れることができる。
本発明においては、重縮合触媒を使用して重縮合反応を行うことにより、特定ポリエステル樹脂を重縮合する際、(a)成分と、(b)成分及び(c)成分とを環境負荷上好ましい150℃以下の低温で反応させることが可能となり、(a)成分は最終的には中和を行うことによりポリエステル組成に組み入れることができる。
<分散工程及び付加重合工程>
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程(分散工程)を含むことが好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程(付加重合工程)を含むことが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程(分散工程)を含むことが好ましい。
また、本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程(付加重合工程)を含むことが好ましい。
本発明に用いることのできる水系媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水や、エタノール、メタノール等のアルコール類などが挙げられる。これらの中でも、エタノールや水であることが好ましく、蒸留水及びイオン交換水等の水が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、アセトンや酢酸等が挙げられる。
また、水系媒体には、水混和性の有機溶媒を含んでいてもよい。水混和性の有機溶媒としては、例えば、アセトンや酢酸等が挙げられる。
さらにまた水系媒体として最も好ましいのは水である。
得られる樹脂粒子分散液における固形分量としては、5重量%以上40重量%以下であることが好ましく、10重量%以上30重量%以下であることがより好ましく、15重量%以上25重量部以下であることがさらに好ましい。樹脂粒子分散液の固形分量が5重量%以上であると、重合体組成物の粘度が低くなりすぎず粒子の安定性が良好であり、輸送の際のコスト的にも優れるため好ましい。また、固形分量が40重量%以下であると、粘度が適度であり均一に撹拌することができ、重合が十分に進行するため好ましい
これら水系媒体中での重合に際し重合前の単量体成分に加え着色剤、ワックス等を予め混合しておく事も可能である。こうすることにより着色剤やワックスを取り込んだ形で重合性複合粒子を得ることができる。
得られる樹脂粒子分散液における固形分量としては、5重量%以上40重量%以下であることが好ましく、10重量%以上30重量%以下であることがより好ましく、15重量%以上25重量部以下であることがさらに好ましい。樹脂粒子分散液の固形分量が5重量%以上であると、重合体組成物の粘度が低くなりすぎず粒子の安定性が良好であり、輸送の際のコスト的にも優れるため好ましい。また、固形分量が40重量%以下であると、粘度が適度であり均一に撹拌することができ、重合が十分に進行するため好ましい
これら水系媒体中での重合に際し重合前の単量体成分に加え着色剤、ワックス等を予め混合しておく事も可能である。こうすることにより着色剤やワックスを取り込んだ形で重合性複合粒子を得ることができる。
水系媒体中に分散する際には、上記各材料を水系媒体に、例えば、機械的シェアや超音波などを使用し分散することができる。また、分散の際に必要に応じて界面活性剤や高分子分散剤、無機分散剤などを水系媒体中に添加することも可能である。さらに、特定ポリエステル樹脂及び付加重合性単量体を含む混合物(油相)中に水系媒体を添加し、最終的に水系媒体中に特定ポリエステル樹脂及び付加重合性単量体を分散させてもよい。
また、分散する方法としては、例えば、特定ポリエステル樹脂の製造を行う際における、水系媒体中で懸濁重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法などの方法が挙げられる。
また、得られた特定ポリエステル樹脂に付加重合性単量体、特にスチレンやアクリル酸エステルなどのビニル系単量体を添加し、これを水系媒体中に分散し、重合開始剤、特にラジカル重合開始剤を用いて付加重合性単量体を重合することも好ましい。この場合、重合開始剤は、分散前に特定ポリエステル樹脂及び付加重合性単量体を含む混合物に添加することもできるが、水系媒体中に添加することが好ましい。
また、分散する方法としては、例えば、特定ポリエステル樹脂の製造を行う際における、水系媒体中で懸濁重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法などの方法が挙げられる。
また、得られた特定ポリエステル樹脂に付加重合性単量体、特にスチレンやアクリル酸エステルなどのビニル系単量体を添加し、これを水系媒体中に分散し、重合開始剤、特にラジカル重合開始剤を用いて付加重合性単量体を重合することも好ましい。この場合、重合開始剤は、分散前に特定ポリエステル樹脂及び付加重合性単量体を含む混合物に添加することもできるが、水系媒体中に添加することが好ましい。
本発明における付加重合法は、特に制限はないが、水系媒体中に分散させて付加重合させる重合方法であることが好ましい。水系媒体中での重合方法としては、懸濁重合法、溶解懸濁法、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法、多段膨潤法やシード重合を含む乳化重合法などの通常の水系媒体中での重合方法を利用することが可能である。
またこの場合付加重合の速度がポリエステルの分子量や粒子径に依存する。最も好ましいポリエステルの粒子径は1μm以下である。粒子径が1μm以下でしかも効率的な製造が可能となるな方法として、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法等のサブミクロン粒子が得られる重合法が最も好ましい方法として挙げられる。
またこの場合付加重合の速度がポリエステルの分子量や粒子径に依存する。最も好ましいポリエステルの粒子径は1μm以下である。粒子径が1μm以下でしかも効率的な製造が可能となるな方法として、ミニエマルジョン法、マイクロエマルジョン法等のサブミクロン粒子が得られる重合法が最も好ましい方法として挙げられる。
なお、本発明における、臨界ミセル濃度(CMC)未満の界面活性剤量及び共界面活性剤の併用による単量体エマルションの重合開始剤の存在下での該単量体の重合は、例えば、P.L.Tang,E.D.Sudol,C.A.Silebi,and M.S.El−Aasser,J.Appl.Polym.Sci.,第43巻,1059頁(1991)等に記載されており、所謂“ミニエマルジョン重合”として知られている。従来の乳化重合は、臨界ミセル濃度(CMC)以上の界面活性剤の存在下で、数μmの粒径の単量体粒子の水性エマルションを、水溶性重合開始剤を用いて重合させるため、従来の乳化重合は、界面活性剤ミセル内で重合を開始し、単量体粒子からの単量体の拡散による供給を受けて重合体粒子が成長し形成される。“ミニエマルション重合”では、単量体微粒子内で単量体が重合することから均一な重合体粒子が形成される。
本発明のようなポリエステル/付加重合型樹脂複合重合体の“ミニエマルション重合”では、重合過程において単量体の拡散が不要なことから、ポリエステルはそのまま重合体粒子内に存在し得る利点を有する。
本発明のようなポリエステル/付加重合型樹脂複合重合体の“ミニエマルション重合”では、重合過程において単量体の拡散が不要なことから、ポリエステルはそのまま重合体粒子内に存在し得る利点を有する。
また、例えば、J.S.Guo,M.S.El−Aasser,and J.W.Vanderhoff,J.Polym.Sci.:Polym.Chem.Ed.,第27巻,691頁(1989)等に記載されている所謂“マイクロエマルジョン重合”は、粒子径5〜50nmの粒子を得ることができ、本発明における“ミニエマルジョン重合”と同様の分散構造及び重合機構を有するものである。しかし“マイクロエマルジョン重合”では、臨界ミセル濃度(CMC)以上の界面活性剤を多量に使用するものであり、得られる重合体粒子中に多量の界面活性剤が混入するために水洗浄、酸洗浄、あるいはアルカリ洗浄等の工程に多大な時間を要する等の問題が存在する。
本発明に用いることができる界面活性剤としては、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でもアニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。前記非イオン系界面活性剤は、前記アニオン界面活性剤又はカチオン系界面活性剤と併用することが好ましい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アニオン界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3’−ジスルホンジフェニル尿素−4,4’−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2’,5,5’−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4’−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等などが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
非イオン系界面活性剤としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
アニオン界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アリールアルキルポリエーテルスルホン酸ナトリウム、3,3’−ジスルホンジフェニル尿素−4,4’−ジアゾ−ビス−アミノ−8−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、オルト−カルボキシベンゼン−アゾ−ジメチルアニリン、2,2’,5,5’−テトラメチル−トリフェニルメタン−4,4’−ジアゾ−ビス−β−ナフトール−6−スルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、カプリン酸ナトリウム、カプリル酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等などが挙げられる。
カチオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなどが挙げられる。
非イオン系界面活性剤としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの組み合わせ、ポリエチレングリコールと高級脂肪酸とのエステル、アルキルフェノールポリエチレンオキサイド、高級脂肪酸とポリエチレングリコールのエステル、高級脂肪酸とポリプロピレンオキサイドのエステル、ソルビタンエステル等を挙げることができる。
本発明においては、前記単量体を含有する油相の平均粒子径を特定の範囲に保ために、共界面活性剤を併用することができ、その共界面活性剤としては、水不溶性若しくは難溶性で且つ単量体可溶性であり、詳細を後述する、従来公知の”ミニエマルジョン重合”において用いられている共界面活性剤を用いることができる。好適な共界面活性剤の例としては、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の炭素数8〜30のアルカン類、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等の炭素数8〜30のアルキルアルコール類、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数8〜30のアルキル(メタ)アクリレート類、ドデカンチオール、ラウリルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメルカプタン等の炭素数8〜30のアルカンチオール類、及び、その他、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート等のポリマー又はポリアダクト類、カルボン酸類、ケトン類、アミン類等が挙げられる。
界面活性剤の使用量は、形成されるエマルジョンの存在下において臨界ミセル濃度(CMC)未満とすることが好ましい。また、共界面活性剤の使用量は、単量体100重量部に対して、0.1重量部以上40重量部以下であることが好ましく、0.1重量部以上10重量部以下であることがより好ましい。
また、前記分散工程及び前記付加重合工程において、高分子分散剤や安定助剤を用いてもよい。
高分子分散剤としては、ポリカルボン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、無機分散剤としては、炭酸カルシウムなどを例示することが出来るが、これらは何ら本発明を制限するものではない。
さらに、通常水系媒体中でのエマルジョン粒子のOstwald Ripening現象を防ぐために、ヘプタノールやオクタノールに代表される高級アルコール類、及び/又は、ヘキサデカンに代表される高級脂肪族炭化水素類を安定助剤として配合することも可能である。
高分子分散剤としては、ポリカルボン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、無機分散剤としては、炭酸カルシウムなどを例示することが出来るが、これらは何ら本発明を制限するものではない。
さらに、通常水系媒体中でのエマルジョン粒子のOstwald Ripening現象を防ぐために、ヘプタノールやオクタノールに代表される高級アルコール類、及び/又は、ヘキサデカンに代表される高級脂肪族炭化水素類を安定助剤として配合することも可能である。
付加重合性単量体の重合法としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤又はアニオン重合開始剤を用いる方法、熱による自己重合、紫外線照射を用いる方法、既知の重合方法を用いることができる。
前記付加重合工程においては、重合開始剤を使用することが好ましい。重合開始剤としては、公知のものを使用することができる。
また、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤又はアニオン重合開始剤としては、公知の開始剤を用いることができ、単独で用いても、2種以上の開始剤を併用してもよい。
前記付加重合工程においては、重合開始剤を使用することが好ましい。重合開始剤としては、公知のものを使用することができる。
また、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤又はアニオン重合開始剤としては、公知の開始剤を用いることができ、単独で用いても、2種以上の開始剤を併用してもよい。
ラジカル開始剤は、油溶性、水溶性のものがあるがどちらの開始剤を使用しても構わない。ラジカル開始剤として具体的には、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミノプロパン)ヒドロクロリド等のアゾビスニトリル類、アセチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル−α−クミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、α−クミルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート等のパーオキシエステル、t−ブチルヒドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、ジ−イソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイド等のヒドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーオキシカーボネート等の有機過酸化物類、過酸化水素等の無機過酸化物類、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類等のラジカル重合開始剤が挙げられる。なお、公知のレドックス重合開始剤を併用することもできる。
<凝集工程>
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程(凝集工程)を含むことが好ましい。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程(凝集工程)を含むことが好ましい。
前記凝集工程における凝集法としては、特に限定されるものではなく、従来、静電荷像現像用トナーの乳化重合凝集法において用いられている公知の凝集法、例えば、昇温、pH変化、塩添加等によってエマルションの安定性を低減化させてディスパーザー等で撹拌する方法等が用いられる。その中でも、前記凝集工程においては、凝集剤を用いることが好ましい。
凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御及びトナー帯電性などの特性において好ましい。
凝集に用いる金属塩化合物としては、一般の無機金属化合物又はその重合体を樹脂粒子分散液中に溶解して得られるが、無機金属塩を構成する金属元素は周期律表(長周期律表)における2A、3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、2B、3B族に属する2価以上の電荷を有するものであり、樹脂粒子の凝集系においてイオンの形で溶解するものであればよい。好ましい無機金属塩を具体的に挙げると、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などである。その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。一般的に、よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価以上で、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方がより適している。
凝集剤としては、界面活性剤のほか、無機塩、2価以上の金属塩を好適に用いることができる。特に、金属塩を用いる場合、凝集性制御及びトナー帯電性などの特性において好ましい。
凝集に用いる金属塩化合物としては、一般の無機金属化合物又はその重合体を樹脂粒子分散液中に溶解して得られるが、無機金属塩を構成する金属元素は周期律表(長周期律表)における2A、3A、4A、5A、6A、7A、8、1B、2B、3B族に属する2価以上の電荷を有するものであり、樹脂粒子の凝集系においてイオンの形で溶解するものであればよい。好ましい無機金属塩を具体的に挙げると、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体などである。その中でも特に、アルミニウム塩及びその重合体が好適である。一般的に、よりシャープな粒度分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2価、2価より3価以上で、同じ価数であっても重合タイプの無機金属塩重合体の方がより適している。
また前述の凝集工程において、特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂とを含む樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液を予め凝集し、第一の凝集粒子形成後、さらに特定ポリエステル樹脂と付加重合型樹脂とを含む樹脂粒子分散液又は別のポリマー粒子分散液を添加して第一の粒子表面に第二のシェル層を形成することも可能である。この例示においては着色剤分散液を別に調製しているが、当然、樹脂粒子分散液中の樹脂粒子に予め着色剤が配合されてもよい。
また、前記凝集工程においては、着色剤分散液を使用することが好ましい。
また、前記凝集工程においては、着色剤分散液を使用することが好ましい。
着色剤分散液及びワックス分散液の作製方法としては、特に制限はなく、前述した着色剤や溶解性パラメーターが8.2以上のワックスをそれぞれ公知の方法により分散すればよい。また、着色剤分散液及びワックス分散液における分散媒は、水系媒体であることが好ましく、水であることがより好ましい。
さらに、凝集処理後、粒子表面からの着色剤の滲出を抑える等の目的で、熱処理を施す等により粒子表面を架橋させてもよい。なお、用いた界面活性剤等は、必要に応じて、水洗浄、酸洗浄、あるいはアルカリ洗浄等によって除去してもよい。
<融合工程>
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、前記凝集粒子を加熱し融合する工程(融合工程)を含むことが好ましい。
前記融合工程においては、前記凝集粒子中の樹脂粒子が、そのガラス転移点以上の温度条件に加熱することで溶融し、凝集粒子は不定形からより球形へと変化する。その後、凝集物を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによってトナー粒子を形成する。
なお、融合工程における加熱温度条件を選択することで、トナー形状を不定形から球形まで制御できる。
トナー形状は、不定形から球形までのものが好ましく用いられる。
本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法は、前記凝集粒子を加熱し融合する工程(融合工程)を含むことが好ましい。
前記融合工程においては、前記凝集粒子中の樹脂粒子が、そのガラス転移点以上の温度条件に加熱することで溶融し、凝集粒子は不定形からより球形へと変化する。その後、凝集物を水系媒体から分離、必要に応じて洗浄、乾燥させることによってトナー粒子を形成する。
なお、融合工程における加熱温度条件を選択することで、トナー形状を不定形から球形まで制御できる。
トナー形状は、不定形から球形までのものが好ましく用いられる。
前記融合工程を終了した後、任意の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て所望のトナー粒子を得ることができる。
洗浄工程では、帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが好ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
洗浄工程では、帯電性を考慮すると、イオン交換水で十分に置換洗浄することが好ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。さらに、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が好ましく用いられる。
<静電荷像現像剤>
本発明の静電荷像現像用トナーは、静電荷像現像剤として使用することもできる。この現像剤は、この静電荷像現像用トナーを含有することのほかは特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像用トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
本発明の静電荷像現像用トナーは、静電荷像現像剤として使用することもできる。この現像剤は、この静電荷像現像用トナーを含有することのほかは特に制限はなく、目的に応じて適宜の成分組成をとることができる。静電荷像現像用トナーを、単独で用いると一成分系の静電荷像現像剤として調製され、また、キャリアと組み合わせて用いると二成分系の静電荷像現像剤として調製される。
キャリアとしては、特に制限はなく、それ自体公知のキャリアが挙げられ、例えば、鉄粉、フェライト、酸化鉄粉、ニッケル等の磁性体粒子;磁性体粒子を芯材としてその表面をスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、ロジン系樹脂、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂などの樹脂やステアリン酸等のワックスで被覆し、樹脂被覆層を形成させてなる樹脂被覆キャリア;結着樹脂中に磁性体粒子を分散させてなる磁性体分散型キャリア等が好ましく挙げられる。中でも、樹脂被覆キャリアは、トナーの帯電性やキャリア全体の抵抗を樹脂被覆層の構成により制御可能となるため特に好ましい。
なお、静電荷像現像剤における、トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。好ましい混合比としては、キャリア100重量部に対して、トナー2重量部以上10重量部以下である。また、現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
なお、静電荷像現像剤における、トナーと、キャリアとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。好ましい混合比としては、キャリア100重量部に対して、トナー2重量部以上10重量部以下である。また、現像剤の調製方法は、特に限定されないが、例えば、Vブレンダー等で混合する方法等が挙げられる。
<画像形成方法>
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを含み、前記トナーとして本発明の静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いる。
本発明の画像形成方法としては、上記のような特定のトナーを用いて現像剤を調製し、それを用いて常用の電子写真複写機により静電像の形成及び現像を行い、得られたトナー像を転写紙上に静電転写した上加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器により定着して複写画像を形成する。
本発明の画像形成方法は、潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程と、前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程と、前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程とを含み、前記トナーとして本発明の静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いる。
本発明の画像形成方法としては、上記のような特定のトナーを用いて現像剤を調製し、それを用いて常用の電子写真複写機により静電像の形成及び現像を行い、得られたトナー像を転写紙上に静電転写した上加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器により定着して複写画像を形成する。
また、本発明の静電荷像現像剤(静電荷像現像用トナー)は、通常の静電荷像現像方式(電子写真方式)の画像形成方法に使用することができる。本発明の画像形成方法は、具体的には、例えば、静電潜像形成工程、現像工程、転写工程、及び、クリーニング工程を含む方法であることが好ましい。前記各工程は、それ自体一般的な工程であり、例えば、特開昭56−40868号公報、特開昭49−91231号公報等に記載されている。なお、本発明の画像形成方法は、それ自体公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。
前記静電潜像形成工程は、潜像保持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記現像工程は、現像剤担体上の現像剤層により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する工程である。前記現像剤層としては、前記本発明の静電荷像現像用トナーを含有する本発明の静電荷像現像剤を含んでいれば特に制限はない。
前記転写工程は、前記トナー画像を被転写体上に転写する工程である。また、転写工程における被転写体としては、中間転写体や紙等の被記録媒体が例示できる。
前記定着工程では、加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器により、転写紙上に転写したトナー像を定着して複写画像を形成する。
前記クリーニング工程は、静電潜像担持体上に残留する静電荷像現像剤を除去する工程である。
前記現像工程は、現像剤担体上の現像剤層により前記静電潜像を現像してトナー画像を形成する工程である。前記現像剤層としては、前記本発明の静電荷像現像用トナーを含有する本発明の静電荷像現像剤を含んでいれば特に制限はない。
前記転写工程は、前記トナー画像を被転写体上に転写する工程である。また、転写工程における被転写体としては、中間転写体や紙等の被記録媒体が例示できる。
前記定着工程では、加熱ローラの温度を一定温度に設定した加熱ローラ定着器により、転写紙上に転写したトナー像を定着して複写画像を形成する。
前記クリーニング工程は、静電潜像担持体上に残留する静電荷像現像剤を除去する工程である。
本発明の画像形成方法においては、さらにリサイクル工程をも含む態様が好ましい。前記リサイクル工程は、前記クリーニング工程において回収した静電荷像現像用トナーを現像剤層に移す工程である。このリサイクル工程を含む態様の画像形成方法は、トナーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ機等の画像形成装置を用いて実施することができる。また、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを回収する態様のリサイクルシステムにも適用することができる。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、潜像保持体と、該潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、該帯電手段により帯電させられた該保持体の表面に、画像情報に応じて露光することにより静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成させる現像手段と、該トナー像を該保持体から被転写体に転写する転写手段とを有し、前記トナーとして本発明の静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いる。
また、本発明の画像形成装置は、必要に応じて、定着基材上のトナー像を定着する定着手段とを有していてもよい。
前記転写手段では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。
また、転写手段における被転写体としては、中間転写体や紙等の被記録媒体が例示できる。
本発明の画像形成装置は、潜像保持体と、該潜像保持体の表面を帯電させる帯電手段と、該帯電手段により帯電させられた該保持体の表面に、画像情報に応じて露光することにより静電潜像を形成する露光手段と、該静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成させる現像手段と、該トナー像を該保持体から被転写体に転写する転写手段とを有し、前記トナーとして本発明の静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として本発明の静電荷像現像剤を用いる。
また、本発明の画像形成装置は、必要に応じて、定着基材上のトナー像を定着する定着手段とを有していてもよい。
前記転写手段では、中間転写体を用いて2回以上の転写を行ってもよい。
また、転写手段における被転写体としては、中間転写体や紙等の被記録媒体が例示できる。
前記潜像保持体、及び、前記の各手段は、前記の画像形成方法の各工程で述べた構成を好ましく用いることができる。前記の各手段は、いずれも画像形成装置において公知の手段が利用できる。また、本発明の画像形成装置は、前記した構成以外の手段や装置等を含むものであってもよい。また、本発明の画像形成装置は、前記した手段のうちの複数を同時に行ってもよい。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、これらの実施例に本発明が限定されるものではない。
なお、本実施例のトナーは、下記の樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、ワックス粒子分散液をそれぞれ調製し、これを所定の割合で混合し撹拌しながら、金属塩の重合体を添加し、イオン的に中和させて凝集粒子を形成した。次いで、無機水酸化物を添加して系内のpHを弱酸性から中性に調整した後、前記樹脂粒子のガラス転移点以上又は融点以上の温度に加熱して融合・合一を行った。反応終了後、十分な洗浄、固液分離、乾燥の工程を経て所望のトナーを得た。以下、それぞれの調製方法、及び、各特性値の測定方法を説明する。
なお、本実施例のトナーは、下記の樹脂粒子分散液、着色剤粒子分散液、ワックス粒子分散液をそれぞれ調製し、これを所定の割合で混合し撹拌しながら、金属塩の重合体を添加し、イオン的に中和させて凝集粒子を形成した。次いで、無機水酸化物を添加して系内のpHを弱酸性から中性に調整した後、前記樹脂粒子のガラス転移点以上又は融点以上の温度に加熱して融合・合一を行った。反応終了後、十分な洗浄、固液分離、乾燥の工程を経て所望のトナーを得た。以下、それぞれの調製方法、及び、各特性値の測定方法を説明する。
<重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの測定>
重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの値は、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって、以下に記す条件で重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnを測定した。温度40℃において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2mlの流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3mg注入し、測定を行った。また、試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作製された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択するものとする。
なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン標準試料が、
重量平均分子量Mw=28.8×104
数平均分子量Mn=13.7×104
となることにより確認することができる。
また、用いたGPCのカラムとしては、TSK−GEL、GMH(東ソー(株)社製)を用いた。
なお、溶媒及び測定温度は、測定試料にあわせ、適当な条件に変更して行った。
また、本発明の樹脂粒子分散液等において、付加重合型樹脂として芳香族を含むモノマーを用いた場合、分子量をGPCで解析する際、検出器としてUVとRIを分離する装置を後付けし、前記付加重合型樹脂と多分岐型ポリエステルポリオール等との分子量を解析することもできる。
なお、GPC法によるMn(数平均分子量)、Mw(重量平均分子量)の測定は、Shodex GPC SYSTEM−21(昭和電工(株)製)を使用して行った。
重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnの値は、ゲル・パーミュエーション・クロマトグラフィ(GPC)によって、以下に記す条件で重量平均分子量Mw及び数平均分子量Mnを測定した。温度40℃において、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2mlの流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロフラン試料溶液を試料重量として3mg注入し、測定を行った。また、試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作製された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択するものとする。
なお、測定結果の信頼性は、上述の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン標準試料が、
重量平均分子量Mw=28.8×104
数平均分子量Mn=13.7×104
となることにより確認することができる。
また、用いたGPCのカラムとしては、TSK−GEL、GMH(東ソー(株)社製)を用いた。
なお、溶媒及び測定温度は、測定試料にあわせ、適当な条件に変更して行った。
また、本発明の樹脂粒子分散液等において、付加重合型樹脂として芳香族を含むモノマーを用いた場合、分子量をGPCで解析する際、検出器としてUVとRIを分離する装置を後付けし、前記付加重合型樹脂と多分岐型ポリエステルポリオール等との分子量を解析することもできる。
なお、GPC法によるMn(数平均分子量)、Mw(重量平均分子量)の測定は、Shodex GPC SYSTEM−21(昭和電工(株)製)を使用して行った。
<樹脂粒子、着色剤粒子等の体積平均粒径の測定>
粒子の体積平均粒径測定には、コールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用いた。この場合、粒子の粒径レベルにより、最適なアパーチャーを用いて測定した。測定した粒子の粒径は、体積平均粒径で表す。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
粒子の体積平均粒径測定には、コールターカウンターTA−II型(ベックマン−コールター社製)を用いた。この場合、粒子の粒径レベルにより、最適なアパーチャーを用いて測定した。測定した粒子の粒径は、体積平均粒径で表す。
粒子の粒径がおよそ5μm以下の場合は、レーザ回折散乱式粒度分布測定装置(LA−700、(株)堀場製作所製)を用いて測定した。
さらに、粒径がナノメーターオーダーの場合は、BET式の比表面積測定装置(Flow SorbII2300、(株)島津製作所製)を用いて測定した。
<樹脂のガラス転移温度、融点の測定>
樹脂のガラス転移点(Tg)及び融点(Tm)は、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製:DSC−20)を用い、室温から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とし、融点は吸熱ピークの頂点の温度とした。
樹脂のガラス転移点(Tg)及び融点(Tm)は、示差走査熱量計(セイコー電子工業(株)製:DSC−20)を用い、室温から150℃まで昇温速度10℃/分の条件下で測定することにより求めた。なお、ガラス転移点は吸熱部におけるベースラインと立ち上がりラインとの延長線の交点の温度とし、融点は吸熱ピークの頂点の温度とした。
<非結晶性樹脂粒子分散液(A1)の作製>
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 199重量部
ビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物 210重量部
ビスフェノールA プロピレンオキサイド2モル付加物 115重量部
2,2−ジメチロールブタン酸 50重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.35重量部
上記材料を混合し、撹拌機能を備えたリアクターに投入し、窒素雰囲気下120℃で7時間重縮合を実施した。重合時間7時間後、温度を135℃に上昇させ、さらに5時間重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
GPCによる重量平均分子量は27,000、ガラス転移温度(オンセット)は63℃、樹脂酸価は22mg・KOH/gであった。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 199重量部
ビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物 210重量部
ビスフェノールA プロピレンオキサイド2モル付加物 115重量部
2,2−ジメチロールブタン酸 50重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.35重量部
上記材料を混合し、撹拌機能を備えたリアクターに投入し、窒素雰囲気下120℃で7時間重縮合を実施した。重合時間7時間後、温度を135℃に上昇させ、さらに5時間重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
GPCによる重量平均分子量は27,000、ガラス転移温度(オンセット)は63℃、樹脂酸価は22mg・KOH/gであった。
本ポリエステル樹脂100重量部にスチレン15重量部を加え、100℃で溶融させた。80℃に加熱したイオン交換水650重量部に1N NaOH水溶液2.0重量部を溶解した中和用水溶液をフラスコ中の樹脂に投入し、スリーワンモーターで1分間乳化した。その後、さらに開始剤として過硫酸カリウムを0.5重量部添加し、さらに90℃で5時間反応を継続し共重合体樹脂の樹脂粒子分散液を得た。室温の水にてフラスコを冷却した。
これにより樹脂粒子の中心径が180nm、固形分濃度量が20重量%の結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(A1)を得た。
これにより樹脂粒子の中心径が180nm、固形分濃度量が20重量%の結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(A1)を得た。
<非結晶性樹脂粒子分散液(A2)の作製>
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 199重量部
ビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物 210重量部
ビスフェノールA プロピレンオキサイド2モル付加物 115重量部
2,2−ジメチロールプロピオン酸 50重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.35重量部
上記材料を混合し、撹拌機能を備えたリアクターに投入し、窒素雰囲気下120℃で7時間重縮合を実施した。重合時間7時間後、温度を135℃に上昇させ、さらに5時間重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
GPCによる重量平均分子量は28,000、ガラス転移温度(オンセット)は60℃、樹脂酸価は22mg・KOH/gであった。
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 199重量部
ビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物 210重量部
ビスフェノールA プロピレンオキサイド2モル付加物 115重量部
2,2−ジメチロールプロピオン酸 50重量部
ドデシルベンゼンスルホン酸 0.35重量部
上記材料を混合し、撹拌機能を備えたリアクターに投入し、窒素雰囲気下120℃で7時間重縮合を実施した。重合時間7時間後、温度を135℃に上昇させ、さらに5時間重縮合を実施したところ、均一透明な非結晶性ポリエステル樹脂を得た。
GPCによる重量平均分子量は28,000、ガラス転移温度(オンセット)は60℃、樹脂酸価は22mg・KOH/gであった。
本ポリエステル樹脂100重量部にスチレン15重量部を加え、100℃で溶融させた。80℃に加熱したイオン交換水650重量部に1N NaOH水溶液2.0重量部を溶解した中和用水溶液をフラスコ中の樹脂に投入し、スリーワンモーターで1分間乳化した。その後、さらに開始剤として過硫酸カリウムを0.5重量部添加し、さらに90℃で5時間反応を継続し共重合体樹脂の樹脂粒子分散液を得た。室温の水にてフラスコを冷却した。
これにより樹脂粒子の中心径が200nm、固形分濃度量が20重量%の非結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(A2)を得た。
これにより樹脂粒子の中心径が200nm、固形分濃度量が20重量%の非結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液(A2)を得た。
<ワックス粒子分散液(W1)の調製>
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 800重量部
ペンタエリスリトールべヘン酸エステルワックス(溶解性パラメーター8.9)
200重量部
を混合し、100℃に加熱し融解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した後、さらにゴーリンホモジナイザーを用いて100℃にて乳化を行った。
これによりワックス粒子の中心径が250nm、融点が83℃、固形分濃度が20重量%のワックス粒子分散液(W1)を得た。
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 800重量部
ペンタエリスリトールべヘン酸エステルワックス(溶解性パラメーター8.9)
200重量部
を混合し、100℃に加熱し融解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した後、さらにゴーリンホモジナイザーを用いて100℃にて乳化を行った。
これによりワックス粒子の中心径が250nm、融点が83℃、固形分濃度が20重量%のワックス粒子分散液(W1)を得た。
<着色剤粒子分散液(P1)の調製>
シアン顔料(大日精化工業(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3)
50重量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 5重量部
イオン交換水 200重量部
前記成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)5分間と超音波バスにより10分間分散し、中心径190nm、固形分濃度21.5重量%のシアン着色剤粒子分散液(P1)を得た。
シアン顔料(大日精化工業(株)製、C.I.Pigment Blue 15:3)
50重量部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 5重量部
イオン交換水 200重量部
前記成分を混合溶解し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)5分間と超音波バスにより10分間分散し、中心径190nm、固形分濃度21.5重量%のシアン着色剤粒子分散液(P1)を得た。
(実施例1)
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W1) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー1)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.0μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.19であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は139のポテト形状であった。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W1) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー1)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.0μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.19であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は139のポテト形状であった。
<外添トナーの調製>
ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」と略す場合がある)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO2)粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物粒子とを、それぞれ1重量%づつ添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、シアン外添トナーを作製した。
ヘキサメチルジシラザン(以下、「HMDS」と略す場合がある)で表面疎水化処理した一次粒子平均粒径40nmのシリカ(SiO2)粒子と、メタチタン酸とイソブチルトリメトキシシランの反応生成物である一次粒子平均粒径20nmのメタチタン酸化合物粒子とを、それぞれ1重量%づつ添加し、ヘンシェルミキサーで混合し、シアン外添トナーを作製した。
<キャリアの作製>
体積平均粒子径40μmのCu−Znフェライト粒子100重量部にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.1重量部を含有するメタノール溶液を添加し、ニーダーで被覆した後、メタノールを留去し、さらに120℃で2時間加熱して上記シラン化合物を完全に硬化させた。この粒子に、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体(共重合比40:60)をトルエンに溶解させたものを添加し、真空減圧型ニーダーを使用してパーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体のコーティング量が0.5重量%となるように樹脂被覆型キャリアを製造した。
体積平均粒子径40μmのCu−Znフェライト粒子100重量部にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.1重量部を含有するメタノール溶液を添加し、ニーダーで被覆した後、メタノールを留去し、さらに120℃で2時間加熱して上記シラン化合物を完全に硬化させた。この粒子に、パーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体(共重合比40:60)をトルエンに溶解させたものを添加し、真空減圧型ニーダーを使用してパーフルオロオクチルエチルメタクリレート−メチルメタクレート共重合体のコーティング量が0.5重量%となるように樹脂被覆型キャリアを製造した。
<現像剤の作製>
上述のように作製した各トナー5重量部を、得られた樹脂被覆型キャリア100重量部とVブレンダーにて20分混合して、静電荷像現像剤を作製した。これを以下に示す評価において現像剤として使用した。
上述のように作製した各トナー5重量部を、得られた樹脂被覆型キャリア100重量部とVブレンダーにて20分混合して、静電荷像現像剤を作製した。これを以下に示す評価において現像剤として使用した。
<初期画質評価>
富士ゼロックス(株)製のDocuCenterColor500の改造機において、転写用紙として富士ゼロックス(株)製Jコート紙を使用し、プロセススピードを180mm/secに調整し、定着ロール温度を135℃に設定し定着像を作成した。
上記の条件で画像を形成し、初期画質を以下の基準で目視にて評価した。
○:実用上全く問題のないレベル
△:軽微な問題が発生したが、実用上は問題のないレベル
×:実用上問題が生じるレベル
富士ゼロックス(株)製のDocuCenterColor500の改造機において、転写用紙として富士ゼロックス(株)製Jコート紙を使用し、プロセススピードを180mm/secに調整し、定着ロール温度を135℃に設定し定着像を作成した。
上記の条件で画像を形成し、初期画質を以下の基準で目視にて評価した。
○:実用上全く問題のないレベル
△:軽微な問題が発生したが、実用上は問題のないレベル
×:実用上問題が生じるレベル
実施例1において作製した静電荷像現像剤を使用した画像の初期画質は、目視評価にて画像濃度、背景部汚れ、細線再現性ともに極めて良好(画像欠陥なし)であった。
(実施例2)
実施例1において作製したトナーと同様に、下記ワックス粒子分散液(W2)を用いトナー2を作製した。また、トナー2を用いて、他は全て実施例1と同様に現像剤を作製した。
実施例1において作製したトナーと同様に、下記ワックス粒子分散液(W2)を用いトナー2を作製した。また、トナー2を用いて、他は全て実施例1と同様に現像剤を作製した。
<ワックス粒子分散液(W2)の調製>
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 800重量部
ペンタエリスリトールステアリン酸エステルワックス(溶解性パラメーター8.9)
200重量部
を混合し、100℃に加熱し融解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した後、さらにゴーリンホモジナイザーを用いて100℃にて乳化を行った。
これによりワックス粒子の中心径が230nm、融点が80℃、固形分濃度が20重量%のワックス粒子分散液(W2)を得た。
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 800重量部
ペンタエリスリトールステアリン酸エステルワックス(溶解性パラメーター8.9)
200重量部
を混合し、100℃に加熱し融解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した後、さらにゴーリンホモジナイザーを用いて100℃にて乳化を行った。
これによりワックス粒子の中心径が230nm、融点が80℃、固形分濃度が20重量%のワックス粒子分散液(W2)を得た。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W2) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー2)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.25であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は135のポテト形状であった。
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W2) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー2)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.25であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は135のポテト形状であった。
実施例1と同様にして現像剤を調製して、同様に初期画質評価を実施した。
画像濃度、背景部汚れは良好、細線再現性でやや劣るが使用上問題なしのレベルであった。
画像濃度、背景部汚れは良好、細線再現性でやや劣るが使用上問題なしのレベルであった。
(比較例1)
実施例1に使用したトナーと同様に、ワックス粒子分散液(W3)を用いトナー3を作製した。また、トナー3を用いて、他は全て実施例1と同様に現像剤を作製した。
実施例1に使用したトナーと同様に、ワックス粒子分散液(W3)を用いトナー3を作製した。また、トナー3を用いて、他は全て実施例1と同様に現像剤を作製した。
<ワックス粒子分散液(W3)の調製>
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 800重量部
パラフィンワックス(溶解性パラメーター7.8) 200重量部
を混合し、100℃に加熱し融解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した後、さらにゴーリンホモジナイザーを用いて100℃にて乳化を行った。
これによりワックス粒子の中心径が240nm、融点が90℃、固形分濃度が20重量%のワックス粒子分散液(W3)を得た。
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製、ネオゲンR) 2重量部
イオン交換水 800重量部
パラフィンワックス(溶解性パラメーター7.8) 200重量部
を混合し、100℃に加熱し融解した後、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で5分間乳化した後、さらにゴーリンホモジナイザーを用いて100℃にて乳化を行った。
これによりワックス粒子の中心径が240nm、融点が90℃、固形分濃度が20重量%のワックス粒子分散液(W3)を得た。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W3) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー3)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.5μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.35であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は145のポテト形状であった。
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W3) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー3)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.5μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.35であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は145のポテト形状であった。
実施例1と同様にして現像剤を調製して、同様に初期画質評価を実施した。
画像濃度は良好だが、背景部汚れ、細線再現性で劣り使用上問題ありのレベルであった。
画像濃度は良好だが、背景部汚れ、細線再現性で劣り使用上問題ありのレベルであった。
(実施例3)
実施例1において作製したトナーと同様に、下記ワックス粒子分散液(W4)を用いトナー4を作製した。また、トナー4を用いて、他は全て実施例1と同様に現像剤を作製した。
実施例1において作製したトナーと同様に、下記ワックス粒子分散液(W4)を用いトナー4を作製した。また、トナー4を用いて、他は全て実施例1と同様に現像剤を作製した。
<ワックス粒子分散液(W4)の調製>
ペンタエリスリトールパルチミン酸エステル(溶解性パラメーター9.0)
180重量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 20重量部
イオン交換水 800重量部
以上の成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを、撹拌しながら窒素気流下で75℃に昇温した。
その後、以下の成分を添加し、5時間重合を行った。
3%過酸化水素水 28.4重量部
スチレン 170重量部
n−ブチルアクリレート 43重量部
スルホン化スチレン 1.7重量部
アクリル酸 2.5重量部
重合反応終了後冷却し、中心径280nm、固形分量33.5%のワックス粒子分散液(W4)を得た。
なお、ワックス(コア)を被覆する被覆樹脂の物性は、ガラス転移温度60℃、ポリスチレン換算分子量は4,000、酸価:6.5mg・KOH/gであった。
ペンタエリスリトールパルチミン酸エステル(溶解性パラメーター9.0)
180重量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 20重量部
イオン交換水 800重量部
以上の成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを、撹拌しながら窒素気流下で75℃に昇温した。
その後、以下の成分を添加し、5時間重合を行った。
3%過酸化水素水 28.4重量部
スチレン 170重量部
n−ブチルアクリレート 43重量部
スルホン化スチレン 1.7重量部
アクリル酸 2.5重量部
重合反応終了後冷却し、中心径280nm、固形分量33.5%のワックス粒子分散液(W4)を得た。
なお、ワックス(コア)を被覆する被覆樹脂の物性は、ガラス転移温度60℃、ポリスチレン換算分子量は4,000、酸価:6.5mg・KOH/gであった。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W4) 48重量部(ワックス16重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー4)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.2μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.19であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は140のポテト形状であった。
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W4) 48重量部(ワックス16重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー4)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.2μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.19であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は140のポテト形状であった。
実施例1と同様にして現像剤を調製して、同様に初期画質評価を実施した。
画像濃度、背景部汚れ、細線再現性ともに極めて良好(画像欠陥なし)であった。
画像濃度、背景部汚れ、細線再現性ともに極めて良好(画像欠陥なし)であった。
(実施例4)
実施例1に使用したトナーと同様に、ワックス粒子分散液(W5)を用いトナー5を作製し、トナー5を用いた以外はすべて実施例4と同様に現像剤を作製した。
実施例1に使用したトナーと同様に、ワックス粒子分散液(W5)を用いトナー5を作製し、トナー5を用いた以外はすべて実施例4と同様に現像剤を作製した。
<ワックス粒子分散液(W5)の調製>
ペンタエリスリトールステアリン酸エステル(融点57℃、溶解性パラメーター8.9) 180重量部
カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 20重量部
イオン交換水 800重量部
以上の成分を113℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを、撹拌しながら窒素気流下で92℃に昇温した。
その後、以下の成分を添加し、5時間重合を行った。
3%過酸化水素水 1.2重量部
スチレン 4.2重量部
n−ブチルアクリレート 4.7重量部
アクリル酸 6.0重量部
重合反応終了後冷却し、中心径280nm、固形分量20.7%のワックス粒子分散液(W5)を得た。
なお、ワックス(コア)を被覆する被覆樹脂の物性は、ガラス転移温度が86℃、ポリスチレン換算分子量が53,000、酸価が10.0mg・KOH/gであった。
ペンタエリスリトールステアリン酸エステル(融点57℃、溶解性パラメーター8.9) 180重量部
カチオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 20重量部
イオン交換水 800重量部
以上の成分を113℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを、撹拌しながら窒素気流下で92℃に昇温した。
その後、以下の成分を添加し、5時間重合を行った。
3%過酸化水素水 1.2重量部
スチレン 4.2重量部
n−ブチルアクリレート 4.7重量部
アクリル酸 6.0重量部
重合反応終了後冷却し、中心径280nm、固形分量20.7%のワックス粒子分散液(W5)を得た。
なお、ワックス(コア)を被覆する被覆樹脂の物性は、ガラス転移温度が86℃、ポリスチレン換算分子量が53,000、酸価が10.0mg・KOH/gであった。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W5) 77重量部(ワックス16重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー5)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.26であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は136のポテト形状であった。
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W5) 77重量部(ワックス16重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー5)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.9μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.26であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は136のポテト形状であった。
実施例1と同様にして現像剤を調製して、同様に初期画質評価を実施した。
画像濃度、背景部汚れは良好、細線再現性でやや劣るが使用上問題なしのレベルであった。
画像濃度、背景部汚れは良好、細線再現性でやや劣るが使用上問題なしのレベルであった。
(実施例5)
実施例1に使用したトナーと同様に、ワックス粒子分散液(W6)を用いトナー6を作製し、トナー6を用いた以外はすべて実施例4と同様に現像剤を作製した。
実施例1に使用したトナーと同様に、ワックス粒子分散液(W6)を用いトナー6を作製し、トナー6を用いた以外はすべて実施例4と同様に現像剤を作製した。
<ワックス粒子分散液(W6)の調製>
多価アルコール脂肪酸エステル(融点50℃、溶解性パラメーター9.1)
180重量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 20重量部
イオン交換水 800重量部
以上の成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを、撹拌しながら窒素気流下で75℃に昇温した。
その後、以下の成分を添加し、5時間重合を行った。
3%過酸化水素水 28.4重量部
スチレン 170重量部
n−ブチルアクリレート 43重量部
スルホン化スチレン 1.7重量部
アクリル酸 1.1重量部
重合反応終了後冷却し、中心径280nm、固形分量33.5%のワックス粒子分散液(W6)を得た。
なお、ワックス(コア)を被覆する被覆樹脂の物性は、ガラス転移温度60℃、ポリスチレン換算分子量は4,000、酸価が3.0mg・KOH/gであった。
多価アルコール脂肪酸エステル(融点50℃、溶解性パラメーター9.1)
180重量部
アニオン性界面活性剤ネオゲンRK(第一工業製薬(株)製) 20重量部
イオン交換水 800重量部
以上の成分を110℃に加熱して、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)にて十分分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを、撹拌しながら窒素気流下で75℃に昇温した。
その後、以下の成分を添加し、5時間重合を行った。
3%過酸化水素水 28.4重量部
スチレン 170重量部
n−ブチルアクリレート 43重量部
スルホン化スチレン 1.7重量部
アクリル酸 1.1重量部
重合反応終了後冷却し、中心径280nm、固形分量33.5%のワックス粒子分散液(W6)を得た。
なお、ワックス(コア)を被覆する被覆樹脂の物性は、ガラス転移温度60℃、ポリスチレン換算分子量は4,000、酸価が3.0mg・KOH/gであった。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W6) 48重量部(ワックス16重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー6)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.4μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.32であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は145のポテト形状であった。
非結晶性樹脂粒子分散液(A1) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W6) 48重量部(ワックス16重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー6)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が5.4μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.32であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は145のポテト形状であった。
実施例1と同様にして現像剤を調製して、同様に初期画質評価を実施した。
画像濃度は良好で、背景部汚れ、細線再現性も使用上問題なしのレベルであった。
画像濃度は良好で、背景部汚れ、細線再現性も使用上問題なしのレベルであった。
(実施例6)
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A2) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W1) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー7)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が4.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.20であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は136のポテト形状であった。
<トナー粒子の調製>
非結晶性樹脂粒子分散液(A2) 210重量部(樹脂42重量部)
着色剤粒子分散液(P1) 40重量部(顔料8.6重量部)
ワックス粒子分散液(W1) 40重量部(ワックス8.0重量部)
ポリ塩化アルミニウム 0.15重量部
イオン交換水 300重量部
前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら42℃まで加熱し、42℃で60分間保持した後、非結晶性樹脂粒子分散液(A1)を50重量部(樹脂10重量部)追加して緩やかに撹拌した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら80℃まで加熱した。
80℃までの昇温の間、通常の場合、系内のpHは、5.0以下まで低下するが、ここでは水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.5以下とならない様に保持した。反応終了後、55℃まで冷却し、この温度で3時間保持した後、室温まで再度冷却した。さらに濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行いトナー粒子(トナー7)を得た。
このトナー粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、累積体積平均粒径D50が4.8μm、体積平均粒度分布指標GSDvが1.20であった。また、ルーゼックスによる形状観察より求めたトナー粒子の形状係数SF1は136のポテト形状であった。
実施例1と同様にして現像剤を調製して、同様に初期画質評価を実施した。
画像濃度、背景部汚れ、細線再現性は良好で使用上問題なしのレベルであった。
画像濃度、背景部汚れ、細線再現性は良好で使用上問題なしのレベルであった。
実施例1〜6、及び、比較例1の評価結果を、以下の表1にまとめて示す。
Claims (5)
- ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体に由来するモノマー単位を0.5mol%以上40mol%以下含有するポリエステル樹脂と付加重合型樹脂との混合樹脂と、
溶解性パラメーターが8.2以上のワックスとを少なくとも含有することを特徴とする
静電荷像現像用トナー。 - ヒドロキシ基及びカルボキシル基を合計3以上有するヒドロキシ酸及び/又はその誘導体を全重縮合性単量体中0.5mol%以上40mol%以下含む重縮合性単量体を重縮合してポリエステル樹脂を得る工程と、
前記ポリエステル樹脂と付加重合性単量体とを水系媒体中に分散する工程と、
分散した付加重合性単量体を付加重合し樹脂粒子分散液を得る工程と、
少なくとも、前記樹脂粒子分散液、及び、溶解性パラメーターが8.2以上のワックス分散液を混合し、樹脂粒子及びワックスを水系媒体中で凝集させ凝集粒子を得る工程と、
前記凝集粒子を加熱し融合する工程とを含む請求項1に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。 - 請求項1に記載の静電荷像現像用トナー又は請求項2に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナーとキャリアとを含む静電荷像現像剤。
- 潜像保持体表面に静電潜像を形成する潜像形成工程、
前記潜像保持体表面に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、
前記潜像保持体表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写工程、及び、
前記被転写体表面に転写されたトナー像を熱定着する定着工程を含み、
前記トナーとして請求項1に記載の静電荷像現像用トナー又は請求項2に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として請求項3に記載の静電荷像現像剤を用いる
画像形成方法。 - 潜像保持体と、
前記潜像保持体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記潜像保持体を露光して該潜像保持体上に静電潜像を形成させる露光手段と、
トナーを含む現像剤により前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像手段と、
前記トナー像を前記潜像保持体から被転写体に転写する転写手段とを有し、
前記トナーとして請求項1に記載の静電荷像現像用トナー又は請求項2に記載の製造方法により製造された静電荷像現像用トナー、又は、前記現像剤として請求項3に記載の静電荷像現像剤を用いる
画像形成装置。
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JP2011008251A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Xerox Corp | トナー組成物 |
JP2011126954A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Konica Minolta Business Technologies Inc | ポリエステル樹脂粒子の水分散液の製造方法、樹脂組成物、樹脂組成物の製造方法及び電子写真用トナー |
JP2018040989A (ja) * | 2016-09-08 | 2018-03-15 | 株式会社リコー | 電子写真用トナー、電子写真用現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
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2008
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