JP2009174812A - 中和装置、中和装置を備える燃焼装置及び中和方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃焼部53により加熱された温水を供給する配管系44を備える燃焼装置に設けられ、燃焼部の燃焼に伴って発生する排気ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器56により潜熱を回収する際に発生するドレンを中和する中和装置であって、内部に中和剤を配置可能な構成となっている中和器本体70と、ドレンを受容するドレン受容部57と、ドレン受容部で受容されたドレンを中和器本体に導く導入部75と、を有し、ドレン受容部に受容されたドレンがドレン受容部から溢れ出ることがない最大収容量情報110を有すると共に、ドレン受容部で受容されたドレン量が最大収容量を超えるか否かを判断する最大収容量判断部109を有する中和装置。
【選択図】図4
Description
中和器30内には中和剤が入っており、ドレンの中和処理がされる、中和されたドレンは残水などとともに、排水されるようになっている。
また、このような中和器には、例えば特許文献2の図4等に示すように、水位電極647を備え、中和器(特許文献2では、膨張タンク64)内に溜まったドレンが外側に溢れ出ることを未然に防止する構成となっている。
図11は、このような中和器の構成を示す概略図であるが、このような中和器1では、二次熱交換器13の下側に配置された受け皿14内に収容されたドレンが、ドレン配管3を介して中和器本体2内に導かれ、中和器本体2内で中和されたドレンが、ドレン排出口4から排出される構成となっている。
また、中和器本体2の上部には、図示するように液面センサ5が配置され、中和器本体2内にドレンが充満等した場合は、その液面等を液面センサ5が検知し、エラーとして給湯器の動作を停止する構成となっていた。
このような場合にも、液面センサ5が液面を検知し、その後、一定時間経過後にエラーを出し、燃焼装置の動作を停止すると、頻繁に燃焼装置が停止することとなり、利用者に大きな不便をもたらすことになるという問題があった。
また、一方、たとえ、図11に示す中和器本体2内の全体にドレンが溜まっても、中和器本体2のドレンの上部にドレン配管3が接続されているため、このドレン配管3内にドレンが留まっている間は、外部にドレンが溢れ出すことがない。このため、中和器本体2内にドレンが充満した状態で、エラーを出し、燃焼装置を停止させることは不必要な停止であり、利用者にとって使い難い燃焼装置となるという問題もあった。
中和装置においてドレンを収容できる最大収容量は、例えば、中和器本体及び導入部の双方等の内部にドレンが充満した場合である。したがって、前記構成では、ドレンが中和器本体内のみならず、導入部内においても充満したか否かを判断することができる。
この点、従来は、中和器本体内にドレンが充満すると液面センサがドレンの液面等を検知し、中和器本体内のドレンが外部に溢れ出すのを未然に防ぐため、燃焼装置の動作を停止等させていた。このため、頻繁に燃焼装置が停止し、使用者にとって使い勝手の悪くなる可能性があった。
しかし、前記構成では、中和器本体内のドレンが充満しただけでは、燃焼装置は停止等せず、燃焼装置の動作が停止するのは、例えば、中和器本体及び導入部の双方にドレンが充満した場合となるため、使用者にとって使い勝手のよい燃焼装置となっている。
また、ドレンが中和器本体内に充満し、その後、導入部内にドレンが収容されることがあっても、前記構成では、ドレンは外部に溢れ出ることを未然に防止することができる。
このように、中和装置の有しているドレンの収容能力を最大限に発揮することができる。
このため、累積蓄積量演算部は、報知部の充満情報で中和器本体内にドレンが満ちたことを把握することができ、これは、中和器本体内に充満したドレンは、その後、導入部内に溜まることになる。
また、累積蓄積量演算部は、単位時間あたりの蓄積量情報及び時間情報から、当該経過時間において導入部にどの程度のドレンが蓄積されるか、すなわち、累積蓄積量情報を演算することができる。
すなわち、導入部内にドレンが最大どの程度収容できるかは、導入部最大収容量情報に基づいて把握することができるので、この導入部最大収容量情報と上記累積蓄積量情報を比較し、累積蓄積量情報が導入部最大収容量情報を超えるか否かを判断し、超えた場合は、ドレンが導入部に充満していることになる。
したがって、このように超えた場合は、直ちに燃焼装置等の動作等を停止させることで受容部からドレンが溢れ出ることを未然に防ぐことができる。
このように前記構成では、最大収容量判断部が、導入部内にドレンが蓄積し始めたことと、導入部内にドレンが充満し、溢れ出るおそれがあるか否かを判断することができるので、効率よく、中和装置の有しているドレンの収容能力を最大限に発揮させることができる。
すなわち、報知部から充満情報が出力されない場合、排水が一時的に滞った等で中和器本体内に充満していたドレンが、正常に排出され始めたこと等を示す。この場合、ドレンは導入部へ蓄積されることがないため、蓄積演算部は累積蓄積量情報をリセットし、より効率良く中和装置の有しているドレンの収容能力を最大限に発揮させることができる。
すなわち、燃焼部が燃焼状態でないときは、その間、ドレンが発生しないため、その間のドレンの時間当たりの蓄積量情報を演算しないことで、累積蓄積量情報を正確にすることができる構成となっている。
つまり、実際に燃焼部のエネルギーが湯に変換したことを示すアウトプット情報に基づいてドレンの累積増加蓄積量情報が生成されるので、最大収容量判断部が、導入部内にドレンが蓄積し始めたことと、導入部内にドレンが充満し、溢れ出るおそれがあるか否かを正確に判断することができるので、効率よく、中和装置の有しているドレンの収容能力を最大限に発揮させることができる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、第1の実施の形態に係る燃焼装置40の主な構成を示す概略系統図である。
図1において、燃焼装置40は機器ケース等でなる装置本体41を有している。燃焼装置40には、中和器70が接続されており、この中和器70は装置本体41内に収容されている。なお、この中和器70は、装置本体41の外部に配置されていてもよい。
また、燃焼装置40は、図1に示すように、水を導入すると共に、加熱された温水を排出(供給)する配管である例えば、配管49を有している。
この一次熱交換器54は、配管44の一部であると共に、熱交換のための多数のフィン(図示せず)が配管44に設置されている。
一方、バーナ53には、図1に示すように、ガス管51が接続され、ガス比例弁52を介して燃料ガスが供給されるようになっている。
このため、バーナ53にガスが供給され、ガスが燃焼すると、その上方の一次熱交換器54によって、熱交換が行われ、配管44内の水が加熱され、温水となるようになっている。
そして、この二次熱交換器56は、一次熱交換器54の後段に配置されると共に、図1の排気通路75の前段に配置されている。このように、二次熱交換器56は、バーナ53の燃焼によって発生する排気ガスの潜熱を回収する構成となっている。
すなわち、二次熱交換器56は、バーナ53の燃焼により、一次熱交換器54によって熱交換された後の燃焼排気と接触する位置に設けられており、潜僭熱回収熱交換器となっている。
これにより、二次熱交換器56は、燃焼排気中の潜熱を熱交換により吸収し、配管44内を流れる温水を加熱するようになっている。
なお、これら第1、第2の熱交換器は、フィンを備えないように構成することもできる。
このため、本実施の形態の燃焼装置40は、図1に示すように、二次熱交換器56の直下に、ドレン水を受容する受容部である例えば、受け皿57が配置されている。
そして、このドレン水は、図1の導入部である例えば、ドレン配管76を介して中和器本体である例えば、中和器70に導かれる構成となっている。図2は、図1の中和器70等の構成を示す概略図である。
図2に示すように、中和器70内には、ドレン水を中和処理するための中和剤97が配置されている。この中和剤97は、例えば、炭酸カルシウムの粒体が好ましい。
このように、中和器70内に導かれたドレン水は、中和剤97で中和処理された後、図2のドレン排水口96から排出される。
中和器70の詳細な構成は、後述する。
配管44は、図1の入水管45から入った上水が先ず二次熱交換器56に導かれ、潜熱回収により加熱され、昇温された温水は、さらに一次熱交換器54に導かれる。この一次熱交換器54により加熱された温水は、出湯管47から、出湯栓48を介して、所定の温度で出湯されるようになっている。
なお、入水管45と出湯管48にはバイパス管46が設けられている。
中和器70には、縦長または横長の容器状もしくはボックス状の本体91を備え、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成樹脂の成形品等により形成されており、設置される場所等に応じて、防水性と必要な耐熱性、機械的耐久性などを考慮して適宜の材料が選定される。
また、その内部に上述のような中和剤97を収容し、ドレンを通すことにより十分な中和能力を発揮し得る容積を備えるようにされている。
この水位センサ80は、中和器70内に溜まったドレン水が、何らかの原因でドレン排水口96から排出されず(又は排出され難く)、ドレン水が中和器70内に充満した場合、ドレン水が充満したことを検知し、報知するための報知部の一例となっている。
すなわち、中和器70内に溜まるドレン水は図2の斜線部分となっており、それ以上ドレン水が中和器70内に溜まるときは、ドレン排水口96等が詰まっていることになる。
このようにドレン水の水位の異常を検知することで、容易に異常事態を把握することができ、間違って、中和器70内の未中和処理のドレン水が中和器70外に排出されるのを防ぐ構成となっている。
そこで、かかる排気圧力と対抗するため中和器70内を水封する必要があり、この水封のため仕切り部71が形成されている。
すなわち、中和器70がドレン水で充満すると、その後、ドレン水は、図2のドレン配管76内に溜まる。そして、ドレン配管76内がドレン水で充満した後、受け皿57から溢れ、外部に漏出されることになる。
したがって、従来のように、中和器70内にドレン水が充満した段階では、「エラー」信号は出ないため、本実施の形態では、頻繁に燃焼装置が停止等せず、使用者にとって使い易い燃焼装置40となる。
このため、図3は、燃焼装置40のバーナ53等の部品及びその動作をコンピュータ等で制御等する状態を示す概略ブロック図となっている。
また、図4は、本実施の形態の燃焼装置40の主な動作等を示す概略フローチャートである。
以下、本実施の形態の燃焼装置40の主な動作等を図4の概略フローチャートに従い説明しつつ、併せて図3の概略ブロック図の内容も説明する。
すると、図4のST1で、燃焼積算タイマ100がリセットされる。すなわち、図4の燃焼積算タイマ制御部102の燃焼積算タイマプログラム等が動作し、燃焼積算タイマ100を例えば、「0」にリセットする。このため、燃焼積算タイマ100は、バーナ53の燃焼時間を正確に積算することとなる。
次に図4のST2へ進む。ST2では、水位センサ80がドレン水の水位を検知したか否かを判断する。具体的には、図3の水位センサ管理部103の水位センサ管理プログラム等が動作し、水位センサ80が中和器70内に充満したドレン水の液面を検知したか否かを判断する。
すなわち、図2の中和器70の斜線部分を越えてドレン水が溜まり、そのドレン水の液面が水位センサ80まで達しているときは、既に中和器70内はドレン水で充満していることが分かる。
逆に、水位センサ80が液面を検知していないときは、未だ、中和器70内にドレン水を溜める余裕が残っていることが分かる。
そして、積算ドレン量データ105が既に登録等されているときは、積算ドレン量データ管理プログラム等が動作し、既に登録されている積算ドレン量データ105を削除し、リセットする(ST4)。
すなわち、積載ドレン量データ105は、累積蓄積量情報の一例であり、このデータは、図2のドレン配管76内に溜まっているドレン水の量を示すものである。しかし、水位センサ80が水位を検知していない場合は、ドレン水が中和器70内に留まり、未だドレン配管76内に達していないことを示すものである。
このため、ST4では、積算ドレン量データ105をリセットする。
ST5では、図3のバーナ燃焼判断部106のバーナ燃焼判断プログラム等が動作し、バーナ53が燃焼状態であるか否かを判断する。具体的には、例えば図1のガス比例弁52が開いているか否かで判断する。
このようにバーナ53が燃焼状態か否かを判断するのは、基本的には燃焼状態でなければ二次熱交換器56からドレン水が滴下することが少ないためである。そして、燃焼状態でなければ、新たな積算ドレン量データ105の生成(演算)の工程を終了することで、精度の高い積算ドレン量データ105としている。
なお、本実施の形態では、上述のように、図1のガス比例弁52が開いているか否かでで、ドレンの発生の有無を判断しているが、本発明は、これに限らず、燃焼停止後、所定時間内でドレンの発生する時間であるか否かで判断してもよい。なぜならば、ガス比例弁52が閉じられた燃焼後であっても、燃焼室43内の排気ガス中の水蒸気温度と二次熱交換器56の表面温度の差によりドレンが発生し続けることがあるからである。
上記の単位時間あたりの増加ドレン量データ108が、単位時間あたりの蓄積量情報の一例となっている。
すなわち、図3の限界ドレン量判断部109の限界ドレン量判断プログラム等が動作して判断する。図2のドレン配管76内の容積は予め既知のデータであるため、このデータを限界ドレン量データ110として登録する。
したがって、実際にセンサ等をドレン配管76に設置しなくても、演算することで、ドレン水がドレン配管76内に充満しているか否かを精度良く判断することができる。
一方、積算ドレン量データ105が限界ドレン量データ110を超えた場合は、そのまま放置すると、ドレン水は受け皿57内にも充満し、遂には、溢れ出し、機器の金属腐食等の悪影響を与えてしまう。そこで、この場合にはST9で燃焼装置40を停止させ、ドレン水が中和処理されない状態で、燃焼装置40の外側に排出されることを未然に防ぐ構成となっている。
図5に示すように、水位センサ80がドレン水の水位を検知しない間は、たとえバーナ53が燃焼していても積算ドレン量演算部107が演算を実施しないため、ドレン積算量は「0」である。
その後、水位センサ80が水位を検知すると、積算ドレン量演算部107が動作し、ドレン積算量、すなわち、積算ドレン量データ105が増加していく。
その後、水位センサ80は、水位を検知していても、バーナ53の燃焼が止まると、図5に示すように、ドレン積算量を増加させることはしない。しかし、水位センサ80は「ON」のままなので、積算ドレン量をリセットせず、そのままの値で維持させる。
その後、再びバーナ53が燃焼を開始すると、再び積算ドレン量を増加させ、限界ドレン量データ110である「1000mg」を超えたところで、「エラー」として燃焼装置40の動作を停止させることとしている。
このように、本実施の形態では、これら2つの例からも明らかなように、精度良くドレン配管76内に充満するドレン水の量を演算し把握することができる。
図7は、第2の実施の形態にかかる燃焼装置140の主な構成を示す概略系統図である。本実施の形態の燃焼装置140の多くの構成や動作等は、上述の第1の実施の形態の燃焼装置40の構成等と共通するため、共通する構成等は同一符号等として説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
一方、配管44の出湯側である出湯管47には、出湯温度を計測する温度計測装置である出湯サーミスタ(TH)143が配置されている。
以下、本実施の形態の燃焼装置140の主な動作等を図9の概略フローチャートに従い説明しつつ、併せて図8の概略ブロック図の内容も説明する。
先ず、図9のST0及びST1が実行される。すなわち、先ず、ST0で、前回水位検知して運転停止したか否かが判断される。前回水位検知して運転停止していない場合は、ST1で、積算ドレン量がリセットされる。
具体的には、図8の積算ドレン量データ105が積算ドレン量データ管理部104によりリセットされる。
一方、ST0で、前回水位検知して運転停止した場合は、積算ドレン量データ105をリセットすることなく、ST2へ進む。ST2乃至ST6の動作は、上述の第1の実施の形態の図4と同様である。すなわちST5でバーナ53が燃焼している場合は、ST6で燃焼積算タイマカウントが開始され、その後、図9のST11乃至ST13の工程が実行される。
但し、第1の実施の形態では、ST5でバーナ53が燃焼していない場合は、そのまま終了したが(図4参照)、本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、ST5でバーナ53が燃焼していない場合は、水位センサ80がドレン水位を検出したことと、積算ドレン量データ105を記憶させる構成となっている。
これにより、図9のST0で、前回水位検知して運転停止したと判断された場合は、ST1の積算ドレン量リセットが実行されず、上述の記憶された積算ドレン量データ105を基礎に増加ドレン量データ150を積算することができ、ドレン量の溢れを適切に防止することができる構成となっている。
なお、本実施の形態と異なり、燃焼装置140の運転間隔を計測するタイマを設けてもよい。この場合は、運転間隔の想定時間(例えば、10分)が経過したにもかかわらず、水位センサ80による水位検知が継続されている場合は、エラーを表示装置に表示等して告知することで、適切にメンテナンスを使用者等に促すことができる。
しかし、実際は、二次熱交換器56における潜熱の交換で発生するドレン量は、バーナ53の燃焼状態の変化により増減することとなる。
すなわち、バーナ53の燃焼状態は、インプットであり、このインプットされた熱エネルギー(kcal/h)が、図7の一次熱交換器54及び二次熱交換器56の熱交換で水を湯に変化させ、アウトプットされる。
このアウトプットのうち、二次熱交換器56のアウトプット分が潜熱分、つまり、ドレン量の基礎となるものである。
そこで、本実施の形態では、二次熱交換器56における潜熱の交換で発生するドレン量の変化を、上述のアウトプットに基づいて把握するものである。
先ず、ST11では、図8の総合アウトプット演算部144が、燃焼積算タイマ100のカウントデータ、入水TH141の入水温度データ、出湯TH143の出湯温度データ及び流量センサ142の流量データに基づき、1秒後の総合アウトプットデータ145を演算する。
すなわち、本実施の形態では、この総合アウトプットデータ145は、1秒毎に取得するため、図8の燃焼積算タイマ100の1秒毎に、総合アウトプット演算部144が演算を実行する。
この演算は、例えば、以下の式が基本となる。すなわち、「総合アウトプット=(出湯温度データ(°C)−入水温度データ(°C))×流量データ(L/min)×水比重(4°C kg/kg)×水比熱(4.184×10−3 MJ/kg・K)」である。
そして、本実施の形態では、総合アウトプットデータ145を、この式に基づき以下のように演算するが、その演算を数値例を用いて説明する。
先ず、40°C(出湯温度データ)から10°C(入水温度データ)を減じることで、出湯温度と入水温度の差を求め、この温度差に、10L/minという流量データを掛け、この結果に、所与の水比重や水比熱等を掛けることで、バーナ53の熱であるインプットにより、一次熱交換器54及び二次熱交換器56で熱交換させられたお湯におけるアウトプット、すなわち、総合アウトプットデータ145が演算されることになる。
より具体的に説明すると、「(40°C(出湯温度データ)−10°C(入水温度データ))×10L/min(流量データ)×水比重(g/kg)×水比熱(4.184MJ/kg・K)」で、解は「300(°C・kg/min)」となる。
また、本実施の形態では、総合アウトプットデータ145を、「kcal/h」とするため、この解「300(°C・kg/min)」に、1kcal/hに相当する水比熱(4.184×10−3 MJ/kg・K)を掛けると、18000(°C・kg/h)となる。そして、さらに、これに、1kcal/°C・kgを掛けると、最終的には、18000kcal/hとなる。
次に、図9のST12へ進み、総合アウトプットデータ145と、図8の潜熱/顕熱分配マップデータ146から、潜熱アウトプットデータ148を求める。
すなわち、ST11で求めた総合アウトプットデータ145は、本実施の形態で取得しようとする、二次熱交換器56で熱交換された潜熱分のみならず、一次熱交換器54で熱交換された顕熱分も含まれるため、このステップでは、全体のアウトプットから潜熱分のアウトプット分を抽出する工程となる。
図10は、潜熱/顕熱分配マップデータ146を示す概略図である。
図10を参照すると、総合アウトプットデータ145が、18000kcal/hの場合は、潜熱分が1000kcal/hであることが分かる。
このように、総合アウトプットデータ145と、潜熱/顕熱分配マップデータ146により、総合アウトプットにおける潜熱分の潜熱アウトプットが迅速且つ適確に把握できる構成となっている。
このようなST12の動作は、図8の潜熱アウトプット演算部147が実行し、その演算結果は、図8の潜熱アウトプットデータ148として、格納される。
上述の例では、潜熱アウトプットデータ148は、例えば、1000kcal/hである。
なお、潜熱/顕熱分配マップデータ146が、潜熱分配情報の一例であり、潜熱アウトプットデータ149が、潜熱アウトプット情報の一例となっている。
すなわち、ST13では、図8の潜熱アウトプットデータ148から、実際に生じるドレン(水)の量を演算する。
具体的には、潜熱アウトプットデータ148を蒸発潜熱(kcal/kg)で割ることで、増加ドレン量を演算する。この蒸発潜熱は、入水管45に設けられた入水TH141の温度である飽和温度における凝縮潜熱量で求められ、この飽和温度は変化することになる。
しかし、本実施の形態では、この飽和温度を50°Cの固定値とすることで、凝縮潜熱量を2.3829MJ/kgとし、蒸発潜熱を570kcal/kgとして演算する。
飽和温度に差があっても、凝縮潜熱量の差が小さいため、実際のドレン量の演算上、影響がないため、本実施の形態では、固定値とする。
したがって、図8のドレン量演算部149は、上述の例から、1000kcal(潜熱アウトプットデータ148)を570kcal/kg(蒸発潜熱)で割ることで、1.7kg/h、すなわち、1.7L/hの増加ドレン量となる。
このように算出された増加ドレン量は、図8の増加ドレン量データ150として格納される。
この増加ドレン量データ150が、増加蓄積量情報の一例となっている。
Claims (8)
- 燃焼部により加熱された温水を供給する配管系を備える燃焼装置に設けられ、前記燃焼部の燃焼に伴って発生する排気ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器により前記潜熱を回収する際に発生するドレンを中和する中和装置であって、
内部に中和剤を配置可能な構成となっている中和器本体と、
ドレンを受容するドレン受容部と、
前記ドレン受容部で受容されたドレンを前記中和器本体に導く導入部と、を有し、
前記ドレン受容部に受容されたドレンが前記ドレン受容部から溢れ出ることがない最大収容量情報を有すると共に、前記ドレン受容部で受容されたドレン量が前記最大収容量を超えるか否かを判断する最大収容量判断部を有することを特徴とする中和装置。 - 前記中和器本体は、前記中和器本体内にドレンが満ちたことを報知する報知部を有し、
前記最大収容量情報が、前記導入部内にドレンを最大に収容できる導入部最大収容量情報であり、
ドレンが前記導入部内に蓄積される単位時間あたりの蓄積量情報と、
少なくとも、この単位時間あたりの蓄積量情報、時間情報及び前記報知部の充満情報に基づいて、経過時間におけるドレンの蓄積量である累積蓄積量情報を演算する累積蓄積量演算部と、を有し、
前記最大収容量判断部が、少なくとも、前記導入部最大収容量情報及び前記累積蓄積量情報に基づいて判断することを特徴とする請求項1に記載の中和装置。 - 前記蓄積量演算部は、前記報知部からの充満情報が出力されないときは、前記累積蓄積量情報をリセットすることを特徴とする請求項2に記載の中和装置。
- 前記蓄積量演算部が、前記燃焼部の燃焼状態情報の出力がないときは、前記累積蓄積量情報の演算を停止することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の中和装置。
- 前記最大収容量情報が、前記導入部内にドレンを最大に収容できる導入部最大収容量情報であり、
少なくとも、入水温度情報と出湯温度情報の差異温度情報及び流量情報に基づいて生成される前記燃焼部のエネルギーが湯に変換したことを示すアウトプット情報を基礎として、ドレンが前記導入部内に蓄積される増加蓄積量情報が生成され、
少なくとも、前記増加蓄積量情報及び前記報知部の充満情報に基づいて、ドレンの蓄積量である累積増加蓄積量情報を演算する累積増加蓄積量情報演算部が備えられ、
前記最大収容量判断部が、少なくとも、前記導入部最大収容量情報及び前記累積増加蓄積量情報に基づいて判断することを特徴とする請求項1に記載の中和装置。 - 前記アウトプット情報に含まれる前記潜熱分の情報である潜熱分配情報に基づいて生成される潜熱アウトプット情報を有し、
前記増加蓄積量情報が、少なくとも、前記アウトプット情報と、前記潜熱アウトプット情報に基づいて生成されることを特徴とする請求項5に記載の中和装置。 - 燃焼部と、
前記燃焼部により加熱された温水を供給する配管系と、
前記燃焼部の燃焼に伴って発生する排気ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器により前記潜熱を回収する際に発生するドレンを中和する中和装置と、を備える燃焼装置であって、
内部に中和剤を配置可能な構成となっている中和器本体と、
ドレンを受容するドレン受容部と、
前記ドレン受容部で受容されたドレンを前記中和器本体に導く導入部と、を有し、
前記ドレン受容部に受容されたドレンが前記ドレン受容部から溢れ出ることがない最大収容量情報を有すると共に、前記ドレン受容部で受容されたドレン量が前記最大収容量を超えるか否かを判断する最大収容量判断部を有することを特徴とする燃焼装置。 - 燃焼部により加熱された温水を供給する配管系を備える燃焼装置に設けられ、前記燃焼部の燃焼に伴って発生する排気ガスの潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器により前記潜熱を回収する際に発生するドレンを中和する中和方法であって、
前記中和装置は、内部に中和剤を配置可能な構成となっている中和器本体と、
ドレンを受容するドレン受容部と、
前記ドレン受容部で受容されたドレンを前記中和器本体に導く導入部と、を有し、
前記ドレン受容部に受容されたドレンが前記ドレン受容部から溢れ出ることがない最大収容量情報を有し、
最大収容量判断部が、前記ドレン受容部で受容されたドレン量が前記最大収容量を超えるか否かを判断することを特徴とする中和方法。
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