JP2009171628A - 電子カメラ - Google Patents

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Abstract

【課題】画像データを画像処理なしで記録する設定と、WBブラケティング設定とが競合しないようにした電子カメラを得る。
【解決手段】電子カメラは、WBブラケティングが設定されている(ステップS105を肯定判定)状態で、画像データを画像処理しないで記録する画質[1]「RAW」が設定される(ステップS106を肯定判定)と、WBブラケティングを解除(ステップS107)する。一方、電子カメラは、画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS111を肯定判定)状態で、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止(図4による処理を終了)する。これにより、画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)と画像処理を行う動作(WBブラケティング)とが択一的に行われ、お互いの動作が競合することが防止される。
【選択図】図4

Description

本発明は、撮像素子などによって撮像された画像データを記録する電子カメラに関する。
電子カメラは、撮像された画像データに対する色温度調整の基準を変更して色調整を行うホワイトバランス(以下WBとする)調整を行う。WB調整値を段階的に変化させ、それぞれのWB調整値でWB調整処理を施して複数の画像データを得るWBブラケティングを行うカメラが知られている。一方、画像データをメモリカードなどの記録媒体に記録する際に、撮像された画像データに対する画像処理を省きたいという要求がある。
WB調整は画像処理に含まれるので、画像処理を省くとWB調整も省略される。このため、WBブラケティングを行う設定と画像処理を省く設定とがともに行われると、画像処理後のデータを記録する動作と画像処理前のデータを記録する動作とが競合してしまう。画像処理前後のデータを両方記録すると、記録媒体の消費を早めてしまう。
本発明の目的は、画像処理前の画像データおよび画像処理後の画像データのうち一方を記録するようにした電子カメラを提供することにある。
請求項1に記載の発明による電子カメラは、被写体像を撮像して画像データを出力する撮像素子と、撮像素子から出力された画像データに画像処理を行う画像処理回路と、画像処理前の画像データ、もしくは画像処理後の画像データを記録媒体に記録する記録回路と、画像処理のパラメータを段階的に変更し、変更された複数のパラメータを用いて画像処理した複数の画像データをそれぞれ記録するように画像処理回路および記録回路に第1の指示を行う第1指示回路と、撮像素子から出力された画像データを画像処理しないで記録するように画像処理回路および記録回路に第2の指示を行う第2指示回路と、第1の指示および第2の指示を択一的に切り換える切り換え手段とを備えることにより、上述した目的を達成する。
請求項2に記載の発明による電子カメラは、被写体像を撮像して画像データを出力する撮像素子と、撮像素子から出力された画像データに画像処理を行う画像処理回路と、画像処理前の画像データ、もしくは画像処理後の画像データを記録媒体に記録する記録回路と、画像処理のパラメータを段階的に変更し、変更された複数のパラメータを用いて画像処理した複数の画像データをそれぞれ記録するように画像処理回路および記録回路に第1の指示を行う第1指示回路と、撮像素子から出力された画像データを画像処理しないで記録するように画像処理回路および記録回路に第2の指示を行う第2指示回路と、第1の指示および第2の指示の両方が行われた場合に、画像処理前の画像データおよび画像処理後の画像データを択一的に記録するように記録回路を制御する制御回路とを備えることにより、上述した目的を達成する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の電子カメラにおいて、画像処理はホワイトバランス調整処理を含み、第1の指示は、ホワイトバランスブラケティングを行う指示であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、切り換え手段は、第1の指示を第2の指示より優先させて切り換えることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、切り換え手段は、第2の指示を第1の指示より優先させて切り換えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、切り換え手段は、第1の指示および第2の指示のうち先に行われる指示を優先させて切り換えることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、切り換え手段は、第1の指示および第2の指示のうち後に行われる指示を優先させて切り換えることを特徴とする。
本発明によれば、画像処理前の画像データおよび画像処理後の画像データのうち一方を記録するようにしたので、記録媒体の消費を抑えることができる。
本発明の第一の実施の形態による電子カメラの構成を示すブロック図である。 電子カメラの演算回路で行われるカメラ動作の処理の流れを説明するフローチャートである。 電子カメラの演算回路で行われるカメラ動作の処理の流れを説明するフローチャートのつづきである。 設定処理の流れを説明するフローチャートである。 表示処理の流れを説明するフローチャートである。 第二の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第三の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第四の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第五の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第六の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第七の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第八の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第九の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第十の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第十一の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。 第十二の実施の形態による設定処理の流れを説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
(第一の実施の形態)
図1は、本発明の第一の実施の形態による電子カメラの構成を示すブロック図である。図1において、CCDなどで構成される撮像素子121は、被写体像を撮像して画像信号を出力する。A/D変換回路122は、撮像素子121から出力されるアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。ASICなどで構成される画像処理回路123は、デジタル画像信号に対してホワイトバランス(WB)調整などの画像処理、画像処理後の画像データを所定の形式で圧縮する圧縮処理、圧縮されたデータを伸長する伸長処理などを行う。タイミング回路124は、タイミング信号を発生して撮像素子121およびA/D変換回路122に駆動信号を出力する。バッファメモリ125は、画像処理、圧縮処理および伸長処理など、各種の処理を施す画像データを一時的に格納するメモリである。メモリカードなどの記録媒体126は、圧縮処理後の画像データが記録されるもので、電子カメラに対して着脱可能に構成されている。
演算回路101は、電子カメラの測距演算や測光時のアペックス演算などの各種演算と、カメラ動作のシーケンス制御とを行う。測光装置102は、被写体の輝度を検出して検出信号を演算回路101に出力する。焦点検出装置103は、不図示の撮影レンズによる焦点位置の調節状態を検出し、検出信号を演算回路101へ出力する。レンズ駆動装置104は、演算回路101の指令により不図示の撮影レンズを構成するフォーカスレンズを光軸方向に進退駆動し、撮影レンズの焦点位置を調節する。
表示装置112は、電子カメラの設定内容を示す情報を文字やマークで表示する。表示装置112には、シャッタ速度、絞り値などの撮影情報も表示される。
WBブラケティング設定操作部材113は、たとえば、ダイヤルスイッチで構成され、ダイヤルの回転操作に応じてWBブラケティングを設定/解除する操作信号を交互に出力する。WBブラケティングは、撮像された画像データに対する色温度調整の基準を変更してWB調整値を段階的に変化させ、それぞれのWB調整値を用いてWB調整した複数の画像を得るものである。本実施の形態では、WB調整値を3段階に変化させて3つの画像データを得る。つまり、撮像素子121から出力された画像データに3通りのWB調整を行う。ここで、WB調整値の変更は、たとえば、ミレッド値の変更によって行われる。ミレッド値を+方向に変更すると画像の色が青みがかり、−方向に変更すると画像の色が赤みがかる。WBブラケティングを設定して撮影を行うと、カメラにあらかじめ設定されているWB調整値による画像、この画像に対して青みがかった画像および赤みがかった画像の計3画像の画像データが記録媒体126に記録される。
画質モード選択操作部材114は、たとえば、ダイヤルスイッチで構成され、ダイヤルの回転操作に応じて画像処理回路123に以下の指示を行う。すなわち、記録媒体126に画像データを記録する際の記録画質を変更するために、画像処理回路123に画像処理の要否および圧縮処理時の圧縮率を指示する。記録画質は、たとえば、次の5通りに変更可能に構成されている。画質[1]側が高画質であり、画質[5]側が低画質である。
画質[1]画像データに画像処理を施さずに記録する「RAW」
画質[2]画像処理後の画像データを非圧縮で記録する「TIFF」
画質[3]画像処理後の画像データを圧縮率約1/4で記録する「FINE」
画質[4]画像処理後の画像データを圧縮率約1/8で記録する「NORMAL」
画質[5]画像処理後の画像データを圧縮率約1/16で記録する「BASIC」
シャッタ駆動回路105は、シャッタ106の不図示の先幕および後幕の保持および解除をそれぞれ制御する。絞り位置検出装置110は、絞り値に対応する絞り位置を検出して検出信号を演算回路101に出力する。絞り係止装置111は、駆動中の絞りを係止し、所定の絞り値で絞りを停止させる。
モータ駆動回路107は、演算回路101の指令によってシーケンスモータ108を駆動制御する。シーケンスモータ108は、不図示のシーケンス駆動装置を構成し、不図示のミラーのアップ/ダウン、不図示の絞りの駆動、およびシャッタ106のチャージなどを行う。シーケンススイッチ109は、上述したシーケンス駆動装置を構成し、シーケンスモータ108のブレーキ制御タイミングなどを発生するスイッチである。レリーズスイッチ115は、レリーズボタンによって構成され、レリーズ操作信号を演算回路101へ出力する。
本発明は、上述した電子カメラのWBブラケティングと上記記録画質[1]とを同時に設定することを禁止したものである。とくに、第一の実施の形態では、(1)電子カメラにWBブラケティングが設定されているとき、記録画質[1]、すなわち「RAW」に設定を行うとWBブラケティングを解除し、(2)電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されているとき、WBブラケティングの設定および解除を禁止することに特徴を有する。
電子カメラの演算回路101で行われるカメラ動作の処理について、図2および図3のフローチャートを参照して説明する。図2、図3によるプログラムは、電子カメラに不図示の電池が装填されると起動して繰り返される。図2のステップS1において、演算回路101は以下の初期設定を行う。すなわち、WBブラケティングフラグSに0を、画質モードパラメータQに2を、ブラケティング記録回数パラメータnに1を、それぞれセットしてステップS2へ進む。
ここで、WBブラケティングフラグSは、WBブラケティングが設定されると1に、WBブラケティングが解除されると0にセットされるフラグである。初期設定においては、WBブラケティングが解除される。画質モードパラメータQは、上述した記録画質[1]〜[5]に対応してそれぞれQ=5〜1がセットされる。初期設定では、記録画質が「NORMAL」に設定される。ブラケティング記録回数パラメータnは、WBブラケティングによる複数の画像処理(WB調整処理)のうち、何画像目の画像処理を行っているかを示すパラメータである。本実施の形態によるWBブラケティングは、WB調整値を変えて3回画像処理を行うので、nは1、2、3のいずれかの値をとる。
ステップS2において、演算回路101は、設定処理を行ってステップS3へ進む。設定処理の詳細については後述する。ステップS3において、演算回路101は、測光装置102から入力される検出信号によって被写体輝度を演算する測光を行い、ステップS4へ進む。ステップS4において、演算回路101は、所定の露出演算処理を行ってステップS5へ進む。
ステップS5において、演算回路101は、表示処理を行ってステップS6へ進む。表示処理の詳細については後述する。ステップS6において、演算回路101は、焦点検出装置103に指令を送り、不図示の撮影レンズによる焦点位置の調節状態を検出させてステップS7へ進む。ステップS7において、演算回路101は、焦点検出装置103による検出結果に基づいてフォーカスレンズの駆動量を算出し、ステップS8へ進む。ステップS8において、演算回路101は、レンズ駆動装置104に指令を送り、フォーカスレンズを合焦位置に駆動させてステップS9へ進む。
ステップS9において、演算回路101は、レリーズスイッチ115が操作されたか否かを判定する。演算回路101は、レリーズスイッチ115から操作信号が入力された場合にステップS9を肯定判定してステップS10へ進み、レリーズスイッチ115から操作信号が入力されない場合にステップS9を否定判定してステップS2へ戻る。
ステップS10において、演算回路101は、シャッタ駆動回路105に指令を出力し、シャッタ106の不図示のマグネットに通電して先幕および後幕を保持させる。ステップS11において、演算回路101は、モータ駆動回路107に指令を出力し、シーケンスモータ108に正転を開始させてステップS12へ進む。これにより、不図示のミラーのミラーアップおよび絞りの絞り込みが開始される。ステップS12において、演算回路101は、絞り位置検出装置110から入力される検出信号によるパルス数Pkをカウントし、制御絞り値AVcに対応するパルス数Pcとの間にPk≧Pcが成立するか否かを判定する。ここで、制御絞り値AVcは、ステップS4の露出演算処理で得られるものである。演算回路101は、Pk≧Pcが成立する場合にステップS12を肯定判定してステップS13へ進み、Pk≧Pcが成立しない場合にステップS12を否定判定する。否定判定する場合には、絞り込みを継続してステップS12の判定処理が繰り返される。
ステップS13において、演算回路101は、絞り係止装置111に指令を出力して絞りを係止させ、ステップS14へ進む。ステップS14において、演算回路101は、ミラーアップが終了したか否かを判定する。演算回路101は、シーケンススイッチ109からオン信号が入力されるとステップS14を肯定判定してステップS15へ進み、シーケンススイッチ109からオン信号が入力されない場合はステップS14を否定判定する。否定判定する場合には、ミラーアップを継続してステップS14の判定処理が繰り返される。
ステップS15において、演算回路101は、モータ駆動回路107に指令を出力し、シーケンスモータ108の正転を停止させてステップS16へ進む。なお、ミラーアップの終了より先に絞り係止装置111によって絞りの係止が終了するように、不図示のシーケンス駆動装置が構成されている。ステップS16において、演算回路101は、時間tsの計時を開始してステップS17へ進む。tsの初期値は0である。
ステップS17において、演算回路101は、シャッタ駆動回路105に指令を出力し、シャッタ106の不図示のマグネットへの通電を解除して先幕保持を解除させ、ステップS18へ進む。これによってシャッタ先幕の走行が開始される。ステップS18において、演算回路101は、タイミング回路124に駆動信号の発生を開始させて撮像素子121の駆動を開始し、ステップS19へ進む。この結果、撮像素子121は、撮像面に入射される被写体光の強さに応じて電荷蓄積を開始する。
ステップS19において、演算回路101は、計時時間tsと制御シャッタ速度時間Tcとの間にts≧Tcが成立するか否かを判定する。ここで、制御シャッタ速度時間Tcは、ステップS4の露出演算処理で得られるものである。演算回路101は、ts≧Tcが成立する場合にステップS19を肯定判定してステップS20へ進み、ts≧Tcが成立しない場合にステップS19を否定判定して判定処理を繰り返す。ステップS20において、演算回路101は、シャッタ駆動回路105に指令を出力し、シャッタ106の不図示のマグネットへの通電を解除して後幕保持を解除させ、ステップS21へ進む。これによってシャッタ後幕の走行が開始され、撮像素子121へ入射する被写体光が遮断される。
ステップS21において、演算回路101は、所定時間のウエイトをおいてステップS22へ進む。ウエイト時間は、後幕が撮像素子121の撮像領域を完全に遮光し、走行を完了するまでに要する時間とする。このウエイトの間、撮像素子121の撮像動作は継続される。ステップS22において、演算回路101は、時間tsの計時を停止するとともに、タイミング回路124による撮像素子121の駆動を停止させてステップS23へ進む。この結果、撮像素子121は、電荷蓄積を終了する。
ステップS23において、演算回路101は、モータ駆動回路107に指令を出力し、シーケンスモータ108に逆転を開始させてステップS24へ進む。これにより、不図示のミラーのミラーダウンおよび絞りの開放復帰が開始される。ステップS24において、演算回路101は、タイミング回路124に指令を出力し、撮像素子121から画像信号の読み出しを開始させ、図3のステップS25へ進む。これにより、撮像素子121から蓄積電荷による画像信号が出力され、A/D変換回路122でデジタルデータに変換される。
図3のステップS25において、演算回路101は、画質モードパラメータQが5か否かを判定する。演算回路101は、パラメータQ=5の場合にステップS25を肯定判定してステップS30へ進む。この場合は、画像データに画像処理を施さずに記録する「RAW」、すなわち、上記記録画質[1]が設定されている場合である。一方、演算回路101は、パラメータQ≠5の場合にステップS25を否定判定してステップS26へ進む。この場合は、画像処理を施した画像データを記録する記録画質[2]〜[5]のいずれかの場合である。
ステップS26において、演算回路101は、ブラケティング記録回数パラメータnが1か否かを判定する。演算回路101は、パラメータn=1の場合にステップS26を肯定判定してステップS27へ進み、パラメータn=2、3の場合にステップS26を否定判定してステップS38へ進む。ステップS27へ進む場合は、WBブラケティング設定時の1画像目の画像処理、もしくはWBブラケティングが解除されている場合である。ステップS38へ進む場合は、WBブラケティング設定時に2画像目もしくは3画像目の画像処理を行う場合である。
ステップS27において、演算回路101は、デジタル画像信号を画像処理回路123へ送り、画像処理を指示してステップS28へ進む。ステップS28において、演算回路101は、画質モードパラメータQが4か否かを判定する。演算回路101は、パラメータQ=4の場合にステップS28を肯定判定してステップS30へ進み、パラメータQ=1〜3の場合にステップS28を否定判定してステップS29へ進む。ステップS30に進む場合は、画像データに圧縮処理を施さずに記録する「TIFF」、すなわち、上記記録画質[2]が設定されている場合である。ステップS29に進む場合は、画像データに圧縮処理を施して記録する記録画質[3]〜[5]のいずれかに設定されている場合である。
ステップS29において、演算回路101は、画像処理回路123に圧縮処理を指示してステップS30へ進む。ステップS30において、演算回路101は、画像データを記録媒体126に記録してステップS31へ進む。
ステップS31において、演算回路101は、ブラケティング記録回数パラメータn=1か否かを判定する。演算回路101は、パラメータn=1の場合にステップS31を肯定判定してステップS32へ進む。この場合は、WBブラケティング設定時の1画像目の画像処理、もしくはWBブラケティングが解除されている場合である。一方、演算回路101は、パラメータn=2、3の場合にステップS31を否定判定してステップS35へ進む。この場合は、WBブラケティング設定時に2画像目もしくは3画像目の画像処理を行う場合である。
ステップS32において、演算回路101は、ミラーダウンが終了したか否かを判定する。演算回路101は、シーケンススイッチ109からオン信号が入力されるとステップS32を肯定判定してステップS33へ進み、シーケンススイッチ109からオン信号が入力されない場合は、ステップS32を否定判定してステップS32の判定処理を繰り返す。
ステップS33において、演算回路101は、モータ駆動回路107に指令を出力し、シーケンスモータ108の逆転を停止させてステップS34へ進む。ステップS34において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=1か否かを判定する。演算回路101は、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS34を肯定判定してステップS35へ進み、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS34を否定判定して図2のステップS2へ戻る。ステップS2へ戻る場合は、一連の撮影処理が終了した場合である。
ステップS35において、演算回路101は、ブラケティング記録回数パラメータn=3か否かを判定する。演算回路101は、パラメータn=3の場合にステップS35を肯定判定してステップS36へ進み、パラメータn=2の場合にステップS35を否定判定してステップS37へ進む。ステップS36へ進む場合は、WBブラケティング設定時の3画像の画像処理が終了している場合である。ステップS36において、演算回路101は、ブラケティング記録回数パラメータnに1をセットし、図2のステップS2へ戻る。これにより、一連の撮影処理が終了する。
ステップS37へ進む場合は、WBブラケティング設定時に2画像目もしくは3画像目の画像処理を行う場合である。ステップS37において、演算回路101は、ブラケティング記録回数パラメータnに1を加えてステップS38へ進む。ステップS38において、演算回路101は、ブラケティング記録回数パラメータn=2か否かを判定する。演算回路101は、パラメータn=2の場合にステップS38を肯定判定してステップS39へ進む。この場合は、WBブラケティング設定時に2画像目の画像処理を行う場合である。ステップS39において、演算回路101は、画像処理回路123に指令を出力し、ミレッド値を基準値から−方向に所定量変更して画像処理を指示し、ステップS28へ戻る。これにより、WBの基準色温度を低くした画像処理が行われる。
一方、演算回路101は、パラメータn=3の場合にステップS38を否定判定してステップS40へ進む。この場合は、WBブラケティング設定時に3画像目の画像処理を行う場合である。ステップS40において、演算回路101は、画像処理回路123に指令を出力し、ミレッド値を基準値から+方向に所定量変更して画像処理を指示し、ステップS28へ戻る。これにより、WBの基準色温度を高くした画像処理が行われる。
設定処理の詳細について、図4のフローチャートを参照して説明する。ステップS101において、演算回路101は、画質モード選択操作部材114が操作されたか否かを判定する。演算回路101は、画質モード選択操作部材114から操作信号が入力された場合にステップS101を肯定判定してステップS102へ進み、操作信号が入力されない場合にステップS101を否定判定してステップS111へ進む。
ステップS102において、演算回路101は、記録画質を高画質側へ設定する操作か否かを判定する。演算回路101は、画質モード設定操作部材114からの入力信号がアップ回転を示す場合にステップS102を肯定判定してステップS103へ進み、入力信号がアップ回転を示さない場合にステップS102を否定判定してステップS108へ進む。ここで、アップ回転は、たとえば、時計回り方向の回転である。
ステップS103において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=5か否かを判定する。演算回路101は、Q=5(記録画質がRAW)の場合にステップS103を肯定判定してステップS105へ進み、Q≠5の場合にステップS103を否定判定してステップS104へ進む。ステップS105へ進む理由は、Q=5より高画質の設定がないためである。ステップS104において、演算回路101は、Qに1を加えてステップS105へ進む。これにより、記録画質が高画質側に1段階変更される。
ステップS108において、演算回路101は、記録画質を低画質側へ設定する操作か否かを判定する。演算回路101は、画質モード設定操作部材114からの入力信号がダウン回転を示す場合にステップS108を肯定判定してステップS109へ進み、入力信号がダウン回転を示さない場合にステップS108を否定判定してステップS105へ進む。ここで、ダウン回転は、たとえば、反時計回り方向の回転である。
ステップS109において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=1か否かを判定する。演算回路101は、Q=1(記録画質がBASIC)の場合にステップS109を肯定判定してステップS105へ進み、Q≠1の場合にステップS109を否定判定してステップS110へ進む。ステップS105へ進む理由は、Q=1より低画質の設定がないためである。ステップS110において、演算回路101は、Qから1を引いてステップS105へ進む。これにより、記録画質が低画質側に1段階変更される。
ステップS105において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=1か否かを判定する。演算回路101は、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS105を肯定判定してステップS106へ進み、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS105を否定判定して図4の処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS106において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=5か否かを判定する。演算回路101は、Q=5(記録画質がRAW)の場合にステップS106を肯定判定してステップS107へ進み、Q≠5の場合にステップS106を否定判定して図4の処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS107において、演算回路101は、WBブラケティングを解除するとともにWBブラケティングフラグSに0をセットし、図4の処理を終了して図2のステップS3へ進む。これにより、電子カメラがWBブラケティングに設定されている状態で記録画質[1]、すなわち「RAW」が設定されると、WBブラケティングが自動的に解除される。
一方、ステップS101が否定判定されて進むステップS111において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=5か否かを判定する。演算回路101は、Q=5(記録画質がRAW)の場合にステップS111を肯定判定して図4による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。すなわち、電子カメラに記録画質[1]、すなわち「RAW」が設定されている状態では、WBブラケティングを設定および解除する操作が禁止される。演算回路101は、Q≠5の場合にステップS111を否定判定してステップS112に進む。
ステップS112において、演算回路101は、WBブラケティング設定操作部材113が操作されたか否かを判定する。演算回路101は、WBブラケティング設定操作部材113から操作信号が入力された場合にステップS112を肯定判定してステップS113へ進み、操作信号が入力されない場合にステップS112を否定判定して図4による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS113において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=0か否かを判定する。演算回路101は、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS113を肯定判定してステップS114へ進み、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS113を否定判定してステップS115へ進む。
ステップS114において、演算回路101は、WBブラケティングを設定するとともにWBブラケティングフラグSに1をセットし、図4の処理を終了して図2のステップS3へ進む。ステップS115において、演算回路101は、WBブラケティングを解除するとともにWBブラケティングフラグSに0をセットし、図4の処理を終了して図2のステップS3へ進む。このように、電子カメラに記録画質[1]、すなわち「RAW」が設定されていない状態において、WBブラケティングを設定および解除する操作が許可される。
表示処理の詳細について、図5のフローチャートを参照して説明する。ステップS201において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=1か否かを判定する。演算回路101は、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS201を肯定判定してステップS202へ進み、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS201を否定判定してステップS203へ進む。
ステップS202において、演算回路101は、シャッタ速度および絞り値を示す値と、画質モード(記録画質)およびWBブラケティング設定を示すマークなどの表示をそれぞれ表示装置112に表示させて図5による処理を終了し、図2のステップS6へ進む。ステップS203において、演算回路101は、シャッタ速度および絞り値を示す値と、画質モード(記録画質)を示す表示を表示装置112にそれぞれ表示させて図5による処理を終了し、図2のステップS6へ進む。
以上説明した第一の実施の形態による電子カメラでは、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS105を肯定判定)状態で、記録画質[1]、すなわち「RAW」が設定される(ステップS106を肯定判定)と、WBブラケティングを解除(ステップS107)するようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが択一的に行われ、お互いの動作が競合することを防止できる。この結果、画像処理をする前の画像データとWBブラケティングで画像処理された複数の画像データとがともに記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(2)電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS111を肯定判定)状態で、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止(図4による処理を終了)するようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが競合することを防止できる。この結果、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(第二の実施の形態)
第二の実施の形態による電子カメラは、(1)電子カメラに記録画質[1]、すなわち「RAW」が設定されているとき、WBブラケティングを設定すると記録画質[1](RAW)から記録画質[2]「TIFF」に設定変更し、(2)電子カメラにWBブラケティングが設定されているとき、記録画質[1]「RAW」を設定することを禁止する。図6は、第二の実施の形態による設定処理の詳細を説明するフローチャートであり、第一の実施の形態による図4の処理に代えて実行される。
図6の処理では、図4に比べて、ステップS103およびステップS104の間にステップS301、ステップS302がそれぞれ追加され、ステップS114以降にステップS303、ステップS304がそれぞれ追加される。一方、図4に比べて、ステップS105〜ステップS107、ならびにステップS111が省略される。なお、図4と同一の処理には共通のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS301において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=1か否かを判定する。演算回路101は、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS301を肯定判定してステップS302へ進み、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS301を否定判定してステップS104へ進む。
ステップS302において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=4か否かを判定する。演算回路101は、Q=4(記録画質がTIFF)の場合にステップS302を肯定判定して図6による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。この結果、電子カメラにWBブラケティングが設定されていると、記録画質[2]、すなわち「TIFF」から記録画質[1]「RAW」への変更操作が禁止される。一方、演算回路101は、Q≠4の場合にステップS302を否定判定してステップS104に進む。この場合には、記録画質が高画質側に1段階変更される。
ステップS114でWBブラケティングが設定された後のステップS303において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=5か否かを判定する。演算回路101は、Q=5(記録画質がRAW)の場合にステップS303を肯定判定してステップS304へ進み、Q≠5の場合にステップS303を否定判定して図6による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。ステップS304において、演算回路101は記録画質[2]、すなわち「TIFF」を設定するとともに、Qに4をセットして図6による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。この結果、電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている状態でWBブラケティングが設定されると、記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に自動的に設定変更される。
以上説明したように第二の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラにWBブラケティングが設定される(ステップS114)と、記録画質[1]「RAW」が設定されている場合(ステップS303を肯定判定)に記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に設定変更する(ステップS304)ようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが択一的に行われ、お互いの動作が競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(2)電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS301を肯定判定)状態で、記録画質[2]「TIFF」から記録画質[1]「RAW」へ変更する操作を禁止(ステップS302を肯定判定して図6による処理を終了)するようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(第三の実施の形態)
第三の実施の形態による電子カメラは、(1)電子カメラにWBブラケティングが設定されているとき、記録画質[1]、すなわち「RAW」へ設定することを禁止し、(2)電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されているとき、WBブラケティングを設定および解除することを禁止する。図7は、第三の実施の形態による設定処理の詳細を説明するフローチャートであり、第一の実施の形態の図4による処理に代えて実行される。
図7の処理では、図4に比べて、ステップS103およびステップS104の間にステップS301、ステップS302がそれぞれ追加され、ステップS105〜ステップS107が省略される。ステップS301およびステップS302は、第二の実施の形態の図6で追加された処理と同じである。なお、図4と同一の処理には共通のステップ番号を付して説明を省略する。
以上説明した第三の実施の形態によれば、電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS301を肯定判定)状態で、記録画質[2]、すなわち「TIFF」から記録画質[1]、すなわち「RAW」へ設定する操作を禁止(ステップS302を肯定判定して図7による処理を終了)する一方、電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS111を肯定判定)状態で、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止(図7による処理を終了)するようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが択一的に行われ、お互いの動作が競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。さらに、撮影者による設定変更操作を行わない限り、記録画質[1]「RAW」→記録画質[2]「TIFF」、WBブラケティング設定→WBブラケティング解除の変更を行わないので、撮影者の意図に反して設定が変更されることを防止できる。
(第四の実施の形態)
第四の実施の形態による電子カメラは、(1)電子カメラに記録画質[1]、すなわち「RAW」が設定されているとき、WBブラケティングを設定することを禁止し、(2)電子カメラにWBブラケティングが設定されているとき、記録画質[1]「RAW」が設定されるとWBブラケティングを解除する。図8は、第四の実施の形態による設定処理の詳細を説明するフローチャートであり、第一の実施の形態による図4の処理に代えて実行される。
図8の処理では、図4に比べて、ステップS105〜ステップS107の代わりにステップS501〜ステップS503が設けられ、ステップS111が省略される。ステップS114およびステップS115の処理を終えると、それぞれステップS501へ進む。なお、図4と同一の処理には共通のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS501において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=5か否かを判定する。演算回路101は、Q=5(記録画質がRAW)の場合にステップS501を肯定判定してステップS502へ進み、Q≠5の場合にステップS501を否定判定して図8による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS502において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=1か否かを判定する。演算回路101は、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS502を肯定判定してステップS503へ進み、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS502を否定判定して図8による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS503において、演算回路101は、WBブラケティングを解除するとともにWBブラケティングフラグSに0をセットし、図8の処理を終了して図2のステップS3へ進む。このように、撮影者が電子カメラに記録画質[1]「RAW」とWBブラケティングとを両方設定しようとする場合に、WBブラケティングが自動的に解除される。
以上説明した第四の実施の形態による電子カメラでは、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラにWBブラケティングを設定(ステップS114)しても、記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS501を肯定判定)状態では無効にされる(ステップS503)ようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(2)電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS501を肯定判定)状態で、WBブラケティングが設定される(ステップS502を肯定判定)と、WBブラケティングを解除(ステップS503)するようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが択一的に行われ、お互いの動作が競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(第五の実施の形態)
第五の実施の形態による電子カメラは、(1)電子カメラにWBブラケティングが設定されているとき、記録画質[1]、すなわち「RAW」を設定することを禁止し、(2)電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されているとき、WBブラケティングが設定されると記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に設定変更する。図9は、第五の実施の形態による設定処理の詳細を説明するフローチャートであり、第一の実施の形態による図4の処理に代えて実行される。
図9の処理では、図4に比べて、ステップS105〜ステップS107の代わりにステップS601〜ステップS603が設けられ、ステップS111が省略される。ステップS114およびステップS115の処理を終えると、それぞれステップS601へ進む。なお、図4と同一の処理には共通のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS601において、演算回路101は、WBブラケティングフラグS=1か否かを判定する。演算回路101は、S=1(WBブラケティングが設定されている)の場合にステップS601を肯定判定してステップS602へ進み、S=0(WBブラケティングが解除されている)の場合にステップS601を否定判定して図9による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS602において、演算回路101は、画質モードパラメータQ=5か否かを判定する。演算回路101は、Q=5(記録画質がRAW)の場合にステップS602を肯定判定してステップS603へ進み、Q≠5の場合にステップS602を否定判定して図9による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。
ステップS603において、演算回路101は記録画質[2]、すなわち「TIFF」を設定するとともに、Qに4をセットして図9による処理を終了し、図2のステップS3へ進む。このように、撮影者が電子カメラに記録画質[1]「RAW」とWBブラケティングとを両方設定しようとする場合に、記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に自動的に設定変更される。
以上説明した第五の実施の形態による電子カメラでは、次の作用効果が得られる。
(1)電子カメラに記録画質[1]「RAW」を設定(ステップS103を肯定判定)しても、WBブラケティングが設定されている(ステップS601を肯定判定)状態では無効にする(ステップS603)ようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(2)電子カメラにWBブラケティングが設定される(ステップS114)と、記録画質[1]「RAW」が設定されている場合(ステップS602を肯定判定)に記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に設定変更する(ステップS603)ようにしたので、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが択一的に行われ、お互いの動作が競合することを防止できる。この結果、第一の実施の形態と同様に、画像処理前後の画像データが記録媒体126に記録されることがなくなり、記録媒体126の消費を抑えることができる。
(第六の実施の形態)
図10は、上述した第一の実施の形態による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図10において、図4と同一の処理を行うステップは、図4と同一の符号を記して説明を省略する。ステップS303およびステップS304は、それぞれ図6の同一符号の処理と同一なので説明を省略する。
第六の実施の形態による処理では、電子カメラにWBブラケティングを設定する操作、および記録画質[1]「RAW」を設定する操作の両方の操作が行われると、後から設定操作された方を優先し、先に設定されていた方を解除する。すなわち、(1)電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS105を肯定判定)状態で、記録画質[1]「RAW」が設定される(ステップS106を肯定判定)と、WBブラケティングを解除(ステップS107)し、(2)電子カメラにWBブラケティングを設定したとき(ステップS114)、記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS303を肯定判定)場合に記録画質[1](RAW)から記録画質[2]「TIFF」に設定変更(ステップS304)する。したがって、第一の実施の形態と同様に、画像処理を行う動作(WBブラケティング)と画像処理を行わない動作(記録画質[1]「RAW」)とが競合することを防止できる。
上記図10のステップS303およびS304において、記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に設定変更するようにした。この代わりに、記録画質[1]「RAW」から記録画質[3]「FINE」へ、記録画質[1]「RAW」から記録画質[4]「NORMAL」へ、および記録画質[1]「RAW」から記録画質[5]「BASIC」へ、のいずれに設定変更してもよい。このことは、図6のステップS303およびステップS304、ならびに図9のステップS602およびステップS603においても同様である。
(第七の実施の形態)
第六の実施の形態において、先に設定されていた方を解除する場合に、解除する項目を示す表示セグメントを点滅表示させてもよい。図11は、図10による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図10に比べて、ステップS1051およびステップS1052が追加されている点が異なるので、これら相違点を中心に説明する。
ステップS107の次に進むステップS1051において、演算回路101は、WBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に消灯させる。所定時間は、点滅表示を撮影者が認識できるように、たとえば、10秒以内の時間があらかじめ設定されている。演算回路101は、ステップS1051の処理を終了すると図11による処理を終了する。
ステップS304の次に進むステップS1052において、演算回路101は、記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に記録画質[2]「TIFF」を示すマークなどの表示セグメントを点灯表示させる。演算回路101は、ステップS1052の処理を終了すると図11による処理を終了する。なお、ステップS1052において点滅表示後に点灯表示する表示セグメントは、記録画質[1]「RAW」から設定変更した後の記録画質に対応する表示セグメントである。
第七の実施の形態による処理では、WBブラケティングおよび記録画質[1]「RAW」のうち、先に設定されていた方を解除する場合に、解除する側を示す表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1051、ステップS1052)ようにした。したがって、撮影者に設定変更を警告することができる。
(第八の実施の形態)
第一の実施の形態において、先に設定されていたWBブラケティングを解除する場合や、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止した場合に、WBブラケティングを示す表示セグメントを点滅表示させてもよい。図12は、図4による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図4に比べて、ステップS1001およびステップS1002が追加されている点が異なるので、これら相違点を中心に説明する。
ステップS107の次に進むステップS1001において、演算回路101は、WBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に消灯させる。演算回路101は、ステップS1001の処理を終了すると図12による処理を終了する。
ステップS111を肯定判定して進むステップS1002において、演算回路101は、WBブラケティング設定操作部材113が操作されたか否かを判定する。演算回路101は、WBブラケティング設定操作部材113から操作信号が入力された場合にステップS1002を肯定判定してステップS1001へ進み、操作信号が入力されない場合にステップS1002を否定判定して図12による処理を終了する。
第八の実施の形態による処理では、電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS105を肯定判定)状態で、記録画質[1]「RAW」が設定される(ステップS106を肯定判定)と、WBブラケティングを解除(ステップS107)する。この場合にWBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1001)。さらに、電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS111を肯定判定)状態で、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止(図12による処理を終了)する。この場合にもWBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1001)。この結果、撮影者に設定変更を警告したり、変更操作が禁止されていることを報知することができる。
(第九の実施の形態)
第二の実施の形態において、先に設定されていた記録画質[1]「RAW」を記録画質[2]「TIFF」に設定変更する場合や、記録画質[1]「RAW」への設定変更を禁止した場合に、記録画質を示す表示セグメントを点滅表示させてもよい。図13は、図6による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図6に比べて、ステップS1011が追加されている点が異なるので、この相違点を中心に説明する。
ステップS302を肯定判定して進むステップS1011において、演算回路101は、記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に記録画質[2]「TIFF」を示す表示セグメントを点灯表示させる。演算回路101は、ステップS1011の処理を終了すると図13による処理を終了する。なお、ステップS1011において点滅表示後に点灯表示する表示セグメントは、実際に設定されている記録画質に対応する表示セグメントである。
演算回路101は、ステップS304による処理を終了後にも、ステップS1011へ進む。
第九の実施の形態による処理では、電子カメラにWBブラケティングが設定された(ステップS114)とき、記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS303を肯定判定)場合に、記録画質[2]「TIFF」に設定変更(ステップS304)する。この場合に記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させる(ステップS1011)。さらに、電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS301を肯定判定)状態で、記録画質[1]「RAW」へ設定変更する操作を禁止(ステップS302を肯定判定)する。この場合にも記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1011)。この結果、撮影者に設定変更を警告したり、変更操作が禁止されていることを報知することができる。
(第十の実施の形態)
第三の実施の形態において、記録画質[1]「RAW」への設定変更を禁止した場合や、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止した場合に、禁止項目を示す表示セグメントを点滅表示させてもよい。図14は、図7による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図7に比べて、ステップS1021〜ステップS1023が追加されている点が異なるので、これらの相違点を中心に説明する。
ステップS302を肯定判定して進むステップS1021において、演算回路101は、記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に記録画質[2]「TIFF」を示す表示セグメントを点灯表示させる。演算回路101は、ステップS1021の処理を終了すると図14による処理を終了する。なお、ステップS1021において点滅表示後に点灯表示する表示セグメントは、実際に設定されている記録画質に対応する表示セグメントである。
ステップS111を肯定判定して進むステップS1022において、演算回路101は、WBブラケティング設定操作部材113が操作されたか否かを判定する。演算回路101は、WBブラケティング設定操作部材113から操作信号が入力された場合にステップS1022を肯定判定してステップS1023へ進み、操作信号が入力されない場合にステップS1022を否定判定して図14による処理を終了する。
ステップS1023において、演算回路101は、WBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に消灯させる。演算回路101は、ステップS1023の処理を終了すると図14による処理を終了する。
第十の実施の形態による処理では、電子カメラにWBブラケティングが設定されている(ステップS301を肯定判定)状態で、記録画質[1]「RAW」へ設定変更する操作を禁止(ステップS302を肯定判定)する。この場合に記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させる(ステップS1021)。さらに、電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS111を肯定判定)状態で、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止(図14による処理を終了)する。この場合には、WBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1023)。この結果、撮影者に変更操作が禁止されていることを報知することができる。
(第十一の実施の形態)
第四の実施の形態において、先に設定されていたWBブラケティングを解除する場合や、WBブラケティングを設定および解除する操作を禁止した場合に、WBブラケティングを示す表示セグメントを点滅表示させてもよい。図15は、図8による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図8に比べて、ステップS1031が追加されている点が異なるので、この相違点を中心に説明する。
ステップS503の次に進むステップS1031において、演算回路101は、WBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に消灯させる。演算回路101は、ステップS1031の処理を終了すると図14による処理を終了する。
第十一の実施の形態による処理では、電子カメラにWBブラケティングを設定(ステップS114)しても、画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS501を肯定判定)状態では無効にする(ステップS503)。この場合にWBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1031)。さらに、電子カメラに記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS501を肯定判定)状態で、WBブラケティングが設定される(ステップS502を肯定判定)と、WBブラケティングを解除(ステップS503)する。この場合にもWBブラケティング設定を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1031)。この結果、撮影者に設定解除を警告することができる。
(第十二の実施の形態)
第五の実施の形態において、先に設定されていた記録画質[1]「RAW」を記録画質[2]「TIFF」に設定変更する場合や、記録画質[1]「RAW」への設定変更を禁止した場合に、記録画質を示す表示セグメントを点滅表示させてもよい。図16は、図9による設定処理の変形例を説明するフローチャートである。図9に比べて、ステップS1041が追加されている点が異なるので、この相違点を中心に説明する。
ステップS603の次に進むステップS1041において、演算回路101は、記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させ、点滅表示後に記録画質[2]「TIFF」を示す表示セグメントを点灯表示させる。演算回路101は、ステップS1041の処理を終了すると図16による処理を終了する。なお、ステップS1041において点滅表示後に点灯表示する表示セグメントは、実際に設定されている記録画質に対応する表示セグメントである。
第十二の実施の形態による処理では、電子カメラに記録画質[1]「RAW」を設定(ステップS103を肯定判定)しても、WBブラケティングが設定されている(ステップS601を肯定判定)状態では無効にする(ステップS603)ようにする。この場合に記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを表示装置112に所定時間点滅表示させる(ステップS1041)。さらに、電子カメラにWBブラケティングが設定される(ステップS114)と、記録画質[1]「RAW」が設定されている(ステップS602を肯定判定)場合に記録画質[1]「RAW」から記録画質[2]「TIFF」に設定変更(ステップS603)する。この場合にも記録画質[1]「RAW」を示すマークなどの表示セグメントを所定時間点滅させる(ステップS1041)。この結果、撮影者に変更操作が禁止されていることを報知したり、設定変更を警告することができる。
以上説明したステップS1001、S1011、S1021、S1023、S1031、S1041、S1051、およびS1052の各処理において、WBブラケティング設定を示す表示セグメント、ならびに記録画質を示す表示セグメントの双方を所定時間点滅表示させてもよい。この場合には、関連する項目を示す表示セグメントがともに点滅するので、撮影者にとって、どの設定のために何が設定できないかの判断がしやすくなる。
第一の実施の形態〜第十二の実施の形態では、WBブラケティングの設定と記録画質[1]「RAW」の設定とが競合しないようにした。この代わりに、WBブラケティングの設定と記録画質[1]「RAW」の設定とを同時に設定した上で、記録媒体126に画像データを記録する際に、WBブラケティングによるWB調整後の画像データを記録媒体126へ記録するか、あるいは、記録画質[1]「RAW」による画像処理前の画像データを記録媒体126へ記録するかを択一的に切り換えるようにしてもよい。この場合にも、画像処理前後の画像データのうち一方を記録媒体126に記録することで、記録媒体126の消費を抑えることができる。
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明する。記録回路、第1指示回路、第2指示回路、切り換え手段、および制御回路は、たとえば、演算回路101によって構成される。パラメータは、たとえば、WB調整値(ミレッド値)が対応する。第1の指示は、WBブラケティングの設定が対応する。第2の指示は、記録画質[1]「RAW」の設定が対応する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではない。
101…演算回路
113…WBブラケティング設定操作部材
114…画質モード選択操作部材
121…撮像素子
123…画像処理回路
126…記録媒体

Claims (7)

  1. 被写体像を撮像して画像データを出力する撮像素子と、
    前記撮像素子から出力された画像データに画像処理を行う画像処理回路と、
    前記画像処理前の画像データ、もしくは前記画像処理後の画像データを記録媒体に記録する記録回路と、
    前記画像処理のパラメータを段階的に変更し、変更された複数のパラメータを用いて画像処理した複数の画像データをそれぞれ記録するように前記画像処理回路および前記記録回路に第1の指示を行う第1指示回路と、
    前記撮像素子から出力された画像データを画像処理しないで記録するように前記画像処理回路および前記記録回路に第2の指示を行う第2指示回路と、
    前記第1の指示および前記第2の指示を択一的に切り換える切り換え手段とを備えることを特徴とする電子カメラ。
  2. 被写体像を撮像して画像データを出力する撮像素子と、
    前記撮像素子から出力された画像データに画像処理を行う画像処理回路と、
    前記画像処理前の画像データ、もしくは前記画像処理後の画像データを記録媒体に記録する記録回路と、
    前記画像処理のパラメータを段階的に変更し、変更された複数のパラメータを用いて画像処理した複数の画像データをそれぞれ記録するように前記画像処理回路および前記記録回路に第1の指示を行う第1指示回路と、
    前記撮像素子から出力された画像データを画像処理しないで記録するように前記画像処理回路および前記記録回路に第2の指示を行う第2指示回路と、
    前記第1の指示および前記第2の指示の両方が行われた場合に、前記画像処理前の画像データおよび前記画像処理後の画像データを択一的に記録するように前記記録回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする電子カメラ。
  3. 請求項1または2に記載の電子カメラにおいて、
    前記画像処理はホワイトバランス調整処理を含み、前記第1の指示は、ホワイトバランスブラケティングを行う指示であることを特徴とする電子カメラ。
  4. 請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、
    前記切り換え手段は、前記第1の指示を前記第2の指示より優先させて切り換えることを特徴とする電子カメラ。
  5. 請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、
    前記切り換え手段は、前記第2の指示を前記第1の指示より優先させて切り換えることを特徴とする電子カメラ。
  6. 請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、
    前記切り換え手段は、前記第1の指示および前記第2の指示のうち先に行われる指示を優先させて切り換えることを特徴とする電子カメラ。
  7. 請求項1または3に記載の電子カメラにおいて、
    前記切り換え手段は、前記第1の指示および前記第2の指示のうち後に行われる指示を優先させて切り換えることを特徴とする電子カメラ。
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