JP2009166733A - 液圧制御装置、及び液圧制御方法 - Google Patents

液圧制御装置、及び液圧制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液圧回路内の液体の温度の変化に起因したホイールシリンダ内の液圧の増圧具合の変化を抑制できる液圧制御装置、及び液圧制御方法を提供する。
【解決手段】ECUは、ブレーキロータに各ブレーキパッドを摺接させる場合、外気温センサからの入力信号に基づき車両の外気温を検出し、該外気温に基づき液圧回路内のブレーキ液の温度を設定する(ステップS12)。続いて、ECUは、ブレーキ液の温度が高いほど、ポンプによる単位時間当りのブレーキ液の吐出量が多く、即ち、吐出するブレーキ液の流速が速くなるように、ポンプの駆動源であるモータの駆動態様を設定する(ステップS13)。そして、ECUは、ステップS13にて設定した駆動態様でモータを駆動させる(ステップS14)。
【選択図】図5

Description

本発明は、車輪に制動力を付与するためのホイールシリンダ内の液圧を制御するための液圧制御装置、及び液圧制御方法に関する。
一般に、車両に搭載されるディスクブレーキ装置は、車輪と一体に回転するブレーキロータと、該ブレーキロータの摺接面に圧接可能なブレーキパッドとを備えている。そして、ブレーキパッドは、車輪毎に対応して設けられたホイールシリンダ内の液圧が増圧される場合にはブレーキロータに接近する方向に移動する一方、ホイールシリンダ内の液圧が減圧される場合にはブレーキロータから離間する方向に移動するようになっている。このようにホイールシリンダ内の液圧を制御可能な装置として、特許文献1に記載の制動装置が従来から知られている。
この特許文献1に記載の制動装置は、運転手のブレーキ操作に応じた液圧を発生するマスタシリンダとホイールシリンダとを接続する液圧回路と、該液圧回路上に配置され、ホイールシリンダ内の液圧を保持すべく駆動する保持弁とを備えている。また、液圧回路において保持弁よりもマスタシリンダ側には、マスタシリンダ側から液体を吸引して該液体を吐出するポンプが供給流路を介して接続されている。さらに、液圧回路上において供給流路の接続部位よりもマスタシリンダ側には、リニア電磁弁が設けられており、該リニア電磁弁には、マスタシリンダ内の液圧とホイールシリンダ内の液圧との間に液圧差を発生させるためのオリフィスが形成されている。
このように構成された制動装置を用いて、車輪速度が減速しない程度でブレーキパッドをブレーキロータの摺接面に摺接させるためには、ホイールシリンダ内を所定の液圧(例えば、「0.15MPa」)に調圧する必要がある。すなわち、制動装置では、保持弁及びリニア電磁弁の駆動をそれぞれ停止させた状態で、予め設定された所定速度でポンプが駆動する。すると、ポンプから吐出された液体のうち一部の液体は、保持弁を介してホイールシリンダ内に供給されると共に、残りの液体は、リニア電磁弁に形成されたオリフィスを介してマスタシリンダ側に流動する。その結果、ホイールシリンダ内の液圧が所定の液圧に調圧されることにより、ブレーキパッドがブレーキロータの摺接面に摺接しても車輪速度の減速が抑制されていた。
特開2007―216944号公報
ところで、液圧回路内を流動する液体の粘性率は、温度が低くなるに連れて高くなる。そのため、ポンプの駆動に基づきリニア電磁弁のオリフィスを介してマスタシリンダ側に流動する液体の流量は、粘性率の高い液体ほどオリフィスを通過しにくくなるため、その温度が低くなるに連れて少なくなってしまう。換言すると、液体の温度が低くなるに連れて、ホイールシリンダ内に供給される液体の供給量が多くなってしまう。その結果、液体の温度が低い場合には、ホイールシリンダ内が所定の液圧以上の液圧になり、車輪には、その車輪速度が減速してしまうような比較的大きな制動力が付与される。
一方、液体の温度が高い場合には、液体の粘性率が低くなるため、ホイールシリンダ内が所定の液圧未満の液圧になり、ブレーキパッドをブレーキロータの摺接面に摺接させることができない。したがって、液圧回路内の液体の温度が変化した場合には、ホイールシリンダ内に供給される液体の供給量が変化し、ホイールシリンダ内の液圧が変化してしまう問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液圧回路内の液体の温度の変化に起因したホイールシリンダ内の液圧の増圧具合の変化を抑制できる液圧制御装置、及び液圧制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、液圧制御装置にかかる請求項1に記載の発明は、車両の搭載された車輪(FR,FL,RR,RL)に対応するホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給して該ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液圧を発生させるべく制動装置(13)の駆動を制御する液圧制御装置(14)であって、前記制動装置(13)には、前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給するための液圧回路(18,19)と、該液圧回路(18,19)に供給流路(45,46)を介して接続され、該供給流路(45,46)内に液体を吐出すべく駆動するポンプ(41,42)と、前記液圧回路(18,19)において前記供給流路(45,46)との接続部位(A1,A2)に対して前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)の反対側に配置され、内部を流動する液体に対して圧力損失を発生させる圧力損失部(24,25)とが設けられると共に、前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を検出する液温検出手段(14、S12)と、前記液温検出手段(14、S12)によって検出された液体の温度(T)が高いほど、吐出する液体の流速が速くなるように前記ポンプ(41,42)の駆動を制御する制御手段(14、S14,S15,S16)とを備えたことを要旨とする。
一般に、液圧回路内の液体の温度が低いほど液体の粘性率が高くなるため、ポンプから吐出された液体のうち圧力損失部を介して液圧回路外に流出する液体の割合が低くなる結果、ホイールシリンダ内の液圧が増圧しやすくなる。そこで、本発明では、液圧回路内の液体の温度が高いほど、吐出する液体の流速が速くなるようにポンプが駆動する。そのため、液体の温度に関係なく、ホイールシリンダ内への液体の流入量が略一定になる結果、ホイールシリンダ内の液圧の増圧具合が略一定になる。したがって、液圧回路内の液体の温度の変化に起因したホイールシリンダ内の液圧の増圧具合の変化を抑制できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液圧制御装置において、前記液温検出手段(14、S12)は、車両に搭載された温度センサ(SE5)からの検出信号に基づき検出された検出温度及び該温度センサの設置された設置環境に基づき、前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を演算して検出することを要旨とする。
上記構成によれば、液圧回路内の液体の温度を検出するための温度センサを新たに設けるのではなく、車両に元々搭載された温度センサからの検出信号に基づき検出された検出温度、温度センサの設置環境及び制動装置の設置環境を考慮して液圧回路内の液体の温度が検出される。そのため、上記温度センサを液圧回路内に設ける場合とは異なり、制動装置の部品点数の増加を抑制できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の液圧制御装置において、車両には、前記車輪(FR,FL,RR,RL)と一体に回転するブレーキロータ(50)と、前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内の液体の流入量の変化に基づき該ブレーキロータ(50)に対して相対的に接離する方向に移動可能なブレーキパッド(51,52)とが設けられると共に、前記制御手段(14、S14,S15,S16)は、前記ブレーキパッド(51,52)を前記ブレーキロータ(50)に当接させるべく前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を流入させる場合に、前記液温検出手段(14、S12)によって検出された前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)が高いほど、該液体の流速が速くなるように前記ポンプ(41,42)の駆動を制御することを要旨とする。
上記構成によれば、液圧回路内の液体の温度に応じてポンプの駆動態様が調整されるため、液圧回路内の液体の温度に関係なく、ホイールシリンダ内の液圧の増圧具合がほぼ一定になる。その結果、ホイールシリンダ内の液圧の発生に起因したブレーキロータとブレーキパッドとの接触具合を、液圧回路の温度に関係なく、ほぼ同等にすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の液圧制御装置において、前記液温検出手段(14、S12)は、車両の外部の温度を検出するための前記温度センサ(SE5)からの検出信号に基づき車両の外部の温度を取得し、該取得結果に基づき前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を演算して検出することを要旨とする。
上記構成によれば、車両の外気温を検出するための温度センサからの検出信号に基づき、液圧回路内の液体の温度が演算して検出される。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の液圧制御装置において、前記液温検出手段(14、S12)は、車両の内燃機関に吸気された気体の温度を検出するための前記温度センサからの検出信号に基づき前記内燃機関に吸気された気体の温度を取得し、該取得結果に基づき前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を演算して検出することを要旨とする。
上記構成によれば、車両の内燃機関に吸気された気体の温度を検出するための温度センサからの検出信号に基づき、液圧回路内の液体の温度が演算して検出される。
一方、液圧制御方法にかかる請求項6に記載の発明は、車両の搭載された車輪(FR,FL,RR,RL)に対応するホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給して該ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液圧が発生するように制動装置(13)を駆動させる液圧制御方法であって、前記制動装置(13)には、前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給するための液圧回路(18,19)と、該液圧回路(18,19)に供給流路(45,46)を介して接続され、液体を吐出すべく駆動するポンプ(41,42)と、前記液圧回路(18,19)において前記供給流路(45,46)との接続部位(A1,A2)に対して前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)の反対側に配置され、内部を流動する液体に対して圧力損失を発生させる圧力損失部(24,25)とが設けられると共に、前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)が検出される液温検出ステップ(S12)と、該液温検出ステップ(S12)にて検出した液体の温度(T)が高いほど、吐出する液体の流速が速くなるように前記ポンプ(41,42)を駆動させる駆動ステップ(S14,S15,S16)とを有することを要旨とする。
上記構成によれば、請求項1に記載の発明と同等の作用効果を得ることができる。
以下、本発明の液圧制御装置及び液圧制御方法を具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。なお、以下における本明細書中の説明においては、車両の進行方向(前進方向)を前方(車両前方)として説明する。また、特に説明がない限り、以下の記載における左右方向は、車両進行方向における左右方向と一致するものとする。
図1に示すように、本実施形態の車両は、右前輪FR、左前輪FL、右後輪RR及び左後輪RLを有する自動四輪車両であって、運転手による図示しないアクセルペダルの踏込み操作に基づいた駆動力が駆動輪(例えば後輪RR,RL)に伝達されることにより走行する。このような車両には、運転手によるブレーキペダル11の踏込み操作に基づいた液圧としてのブレーキ液圧を発生させる液圧発生装置12と、該液圧発生装置12に接続され、各車輪FL,FR,RL,RRに制動力を付与するための制動装置13とが設けられている。そして、この制動装置13は、その駆動が液圧制御装置としての電子制御装置(以下、「ECU」という。)14によって制御される。また、車両には、制動装置13の駆動に基づき車輪FR,FL,RR,RLに制動力を付与するディスクブレーキ装置15が車輪FR,FL,RR,RL毎に設けられている。
初めに、液圧発生装置12について、図2に基づき説明する。
図2に示すように、液圧発生装置12には、運転手によるブレーキペダル11の踏力を倍力するためのブースタ16と、該ブースタ16によって倍力された運転手によるブレーキペダル11の踏力に応じたブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ17とが設けられている。そして、マスタシリンダ17内で発生したブレーキ液圧は、制動装置13側に供給される。すなわち、マスタシリンダ17からは、運転手によるブレーキペダル11の踏込み量に対応した量の液体としてのブレーキ液が制動装置13側に供給される。また、液圧発生装置12には、ブレーキスイッチSW1が設けられ、該ブレーキスイッチSW1からは、ブレーキペダル11の操作状況に応じた信号がECU14に出力される。
次に、制動装置13について図1及び図2に基づき説明する。
図1及び図2に示すように、制動装置13は、マスタシリンダ17に接続される2つの液圧回路18,19を備え、各液圧回路18,19において後述する供給用流路45,46との接続部位A1,A2とマスタシリンダ17とを連結する連結流路20,21には、圧力調整機構としての比例差圧弁22,23がそれぞれ設けられている。これら各比例差圧弁22,23は、圧力損失部としての常開型の比例電磁弁24,25(「圧力調整弁」ともいう。)と、該比例電磁弁24,25と並列関係をなすリリーフ弁26,27とからそれぞれ構成されている。本実施形態の比例電磁弁24,25を構成する弁座と弁との間の通路は、連結流路20,21よりも幅狭となるオリフィスになっている。すなわち、圧力損失部であるオリフィスは、液圧回路18,19において後述する供給用流路45,46との接続部位A1,A2に対してホイールシリンダ28a〜28dの反対側に配置されている。
また、第1液圧回路18には、右前輪FRに制動力を付与するためのホイールシリンダ28aと、左後輪RLに制動力を付与するためのホイールシリンダ28dとが接続されている。また、第2液圧回路19には、左前輪FLに制動力を付与するためのホイールシリンダ28bと、右後輪RRに制動力を付与するためのホイールシリンダ28cとが接続されている。そして、各ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧の変化に応じて、各ディスクブレーキ装置15がそれぞれ駆動する。
また、第1液圧回路18には、ホイールシリンダ28aに接続される右前輪用経路29aと、ホイールシリンダ28dに接続される左後輪用経路29bとが形成されている。同様に、第2液圧回路19には、ホイールシリンダ28bに接続される左前輪用経路30aと、ホイールシリンダ28cに接続される右後輪用経路30bとが形成されている。そして、これら各経路29a,29b,30a,30b上には、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧の増圧を規制する際に駆動する常開型の第1電磁弁31,32,33,34(「保持弁」ともいう。)と、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧を減圧させる際に駆動する常閉型の第2電磁弁35,36,37,38(「減圧弁」ともいう。)がそれぞれ設けられている。
また、各液圧回路18,19上には、各ホイールシリンダ28a〜28d内から第2電磁弁35〜38を介して流出したブレーキ液を一時貯留するためのリザーバ39,40と、モータMの回転に基づき駆動するポンプ41,42とがそれぞれ設けられている。これら各ポンプ41,42は、吸入用流路43,44を介してリザーバ39,40に接続されると共に、供給用流路45,46を介して液圧回路18,19における第1電磁弁31〜34と比例差圧弁22,23との間の接続部位A1,A2にそれぞれ接続されている。また、各吸入用流路43,44には、マスタシリンダ17側に向けて分岐された分岐液圧路47,48がそれぞれ形成されている。そして、ポンプ41,42は、モータMが回転した場合に、リザーバ39,40及びマスタシリンダ17側から吸入用流路43,44を介してブレーキ液を吸引し、該ブレーキ液を供給用流路45,46内にそれぞれ吐出する。
次に、ディスクブレーキ装置15について図3(a)(b)に基づき説明する。なお、車輪FR,FL,RL,RR毎に設けられたディスクブレーキ装置15は、互いに略同一構成であるため、右前輪FR用のディスクブレーキ装置15についてのみ説明し、他の車輪FL.RR,RL用のディスクブレーキ装置15については、その説明を省略するものとする。
図3(a)(b)に示すように、ディスクブレーキ装置15は、右前輪FRと一体に回転するブレーキロータ50と、該ブレーキロータ50の第1摺接面50aに対向した状態で配置されるブレーキパッド51と、ブレーキロータ50の第2摺接面50bに対向した状態で配置されるブレーキパッド52とを備えている。これら各ブレーキパッド51,52は、ホイールシリンダ28a内にブレーキ液がほとんど無い場合、それぞれが対向する摺接面50a,50bとの間に所定間隔のクリアランスCが介在した状態でそれぞれ配置されている。
その一方、各ブレーキパッド51,52は、ホイールシリンダ28a内にブレーキ液が流入した場合、ホイールシリンダ28a内にブレーキ液圧が発生し、ブレーキロータ50に接近する方向に移動するようにそれぞれ構成されている。そして、ホイールシリンダ28a内のブレーキ液圧が後述する基準ブレーキ液圧になった場合、各ブレーキパッド51,52がブレーキロータ50の各摺接面50a,50bに摺接する。この際、右前輪FRにディスクブレーキ装置15から付与される制動力が非常に小さいため、運転手にはブレーキロータ50と各ブレーキパッド51,52との摺接が気付かれない。その後、さらにブレーキ液がホイールシリンダ28a内に流入して該ホイールシリンダ28a内のブレーキ液圧が増圧された場合、各ブレーキパッド51,52がブレーキロータ50を互いに押圧する結果、右前輪FRには、ホイールシリンダ28a内のブレーキ液圧に対応した大きさの制動力が付与される。
次に、ECU14について図1及び図2に基づき説明する。
図1及び図2に示すように、ECU14の図示しない入力側インターフェースには、ブレーキスイッチSW1、各車輪FR,FL,RR,RLの車輪速度を検出するための車輪速度センサSE1,SE2,SE3,SE4、車両の外部の気体としての空気の温度、即ち、外気温を検出するための温度センサとしての外気温センサSE5が電気的に接続されている。また、ECU14の図示しない出力側インターフェースには、各比例電磁弁24,25、各第1電磁弁31〜34、各第2電磁弁35〜38及びモータMが電気的に接続されている。そして、ECU14は、ブレーキスイッチSW1及び各種センサSE1〜SE5からの入力信号に基づき、各比例電磁弁24,25、各第1電磁弁31〜34、各第2電磁弁35〜38及びモータMの駆動を個別に制御する。
ECU14には、CPU55、ROM56及びRAM57が設けられている。ROM56には、各種制御処理(後述するブレーキ液圧制御処理など)、各種マップ(図4に示すマップなど)、及び各種閾値(後述する経過時間閾値、基準ブレーキ液圧、基準吐出量など)が予め記憶されている。また、RAM57には、車両の図示しないイグニッションスイッチが「オン」である間、適宜書き換えられる各種情報(後述するブレーキ液の温度、ブレーキ液圧、調整率、必要吐出量など)が一時記憶される。
次に、ROM56に記憶されるマップについて図4に基づき説明する。
図4に示すマップは、ポンプ41,42の単位時間当りのブレーキ液の吐出量が基準吐出量B(図6参照)となるようにモータMが駆動した場合に、ホイールシリンダ28a〜28d内に発生し得るブレーキ液圧Pを推定するためのマップであって、ブレーキ液圧制御処理が実行されない場合におけるブレーキ液の温度Tとホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pとの関係を示している。具体的には、ポンプ41,42の単位時間当りのブレーキ液の吐出量が基準吐出量BとなるようにモータMの駆動を制御した場合、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pは、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tが高いほど低圧になる。例えば、ブレーキ液の温度Tが第1温度T1(例えば「−30℃」)である場合のホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pは、ブレーキ液の温度Tが基準温度T0(例えば「20℃」)である場合の基準ブレーキ液圧P0(例えば「0.15MPa」)よりも高圧の第1ブレーキ液圧P1になる。一方、ブレーキ液の温度Tが第2温度T2(例えば「40℃」)である場合のホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pは、基準ブレーキ液圧P0よりも高圧の第2ブレーキ液圧P2になる。なお、本実施形態において「基準吐出量B」とは、ブレーキ液の温度Tが基準温度T0である場合に、各ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pが基準ブレーキ液圧P0となるような吐出量である。
次に、ECU14が実行する各種制御処理のうち、ブレーキロータ50に対して押圧力が殆ど付与されない状態で各ブレーキパッド51,52を摺接させるブレーキ液圧制御処理ルーチンについて図5及び図6に示すフローチャートに基づき説明する。
さて、ECU14は、ブレーキ液圧制御処理ルーチンを所定周期(例えば「0.01秒周期」)で繰り返し実行する。このブレーキ液圧制御処理ルーチンにおいて、ECU14は、ブレーキ液圧制御要否判定処理を実行する(ステップS10)。すなわち、砂利などが敷き詰められた悪路(「オフロード」ともいう。)を車両が走行した場合、及び車両が旋回走行した場合などには、車輪FR,FL,RR,RLは路面からの大きな反力を受けるため、ブレーキロータ50が各ブレーキパッド51,52に対して傾いてしまうことがある。また、運転手が頻繁にブレーキペダルを踏込み操作した場合には、ブレーキロータ50の温度が過度に上昇し、ブレーキロータ50の各摺接面50a,50bが傾いて(「熱倒れ」ともいう。)しまうことがある。これらのような場合には、ブレーキロータ50と各ブレーキパッド51,52間の2つのクリアランスCの間隔が異なるように変わってしまい、ブレーキパッド51,52の偏摩耗や車両の制動時に車体の振動(いわゆるブレーキジャダー)が発生することがある。そのため、ブレーキロータ50の摺接面50a,50bが傾いてしまった場合には、その傾きを解消させることが望ましい。そこで、ステップS10では、車両の走行状態(例えば、走行中の路面の悪路度合)からブレーキロータ50と各ブレーキパッド51,52間のクリアランスCの間隔d1を推定する。
そして、ECU14は、ブレーキロータ50と各ブレーキパッド51,52間のクリアランスCの間隔d1が変化したことに起因するブレーキ液圧制御の必要性を判定する(ステップS11)。この判定結果が否定判定である場合、ECU14は、ブレーキロータ50の摺接面50a,50bが傾いていないと判断し、ブレーキ液圧制御処理ルーチンを一旦終了する。
一方、ステップS11の判定結果が肯定判定である場合、ECU14は、ブレーキロータ50の摺接面50a,50bが傾いていると判断し、各液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tを推定するためのブレーキ液温推定処理を実行する(ステップS12)。具体的には、ECU14は、外気温センサSE5からの入力信号に基づき車両の外気温を演算して検出する。そして、ECU14は、外気温と車両内における制動装置13(即ち、液圧回路18,19)の設置雰囲気の温度とが同程度であると推定し、外気温をブレーキ液の温度Tに設定する。すなわち、ステップS12では、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tが検出される。この点で、本実施形態では、ECU14が、液温検出手段としても機能する。また、ステップS12が、液温検出ステップに相当する。
続いて、ECU14は、各ポンプ41,42の駆動源であるモータMの駆動態様を設定するモータ駆動態様設定処理(図6にて詳述)を実行する(ステップS13)。そして、ECU14は、ステップS13にて設定した駆動態様に基づきモータMの駆動を制御する(ステップS14)。続いて、ECU14は、モータMの駆動が開始してからの経過時間t1が予め設定された経過時間閾値KT(例えば、2秒)以上になったか否かを判定する(ステップS15)。この経過時間閾値KTは、ブレーキロータ50の摺接面50a,50bの傾きを直すために最低限必要な時間であって、実験やシミュレーションなどによって予め設定される。
ステップS15の判定結果が否定判定(t1<KT)である場合、ECU14は、ステップS15の判定結果が肯定判定になるまでステップS14,S15の各処理を繰り返し実行する。一方、ステップS15の判定結果が肯定判定(t1≧KT1)である場合、ECU14は、モータMの駆動を停止させる(ステップS16)。したがって、この点で、本実施形態では、ECU14が、制御手段としても機能する。また、ステップS14,S15,S16により、駆動ステップが構成される。その後、ECU14は、ブレーキ液圧制御処理ルーチンを一旦終了する。
次に、上記ステップS13のモータ駆動態様設定処理(モータ駆動態様設定処理ルーチン)について図6に示すフローチャートに基づき説明する。
さて、モータ駆動態様設定処理ルーチンにおいて、ECU14は、現在のブレーキ液の温度T(例えば第1温度T1)に対応するブレーキ液圧P(例えば第1ブレーキ液圧P1)を、図4に示すマップから読み出す(ステップS20)。続いて、ECU14は、基準ブレーキ液圧P0からステップS20にて読み出されたブレーキ液圧P(例えば第1ブレーキ液圧P1)を除算して調整率Gを演算する(ステップS21)。
そして、ECU14は、基準吐出量Bに対してステップS21にて演算した調整率Gを積算して必要吐出量Fを演算する(ステップS22)。続いて、ECU14は、ポンプ41,42の単位時間当りの吐出量がステップS22にて演算した必要吐出量FとなるようにモータMの駆動態様を設定し(ステップS23)、その後、モータ駆動態様設定処理ルーチンを終了する。すなわち、モータMの駆動態様は、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tが高いほど、ポンプ41,42からのブレーキ液の吐出速度が速くなるように設定される。
次に、本実施形態の液圧制御方法について説明する。
例えばブレーキ液の温度Tが第1温度T1であった場合、温度Tが基準温度T0であった場合に比してブレーキ液の粘性率が高くなるため、ブレーキ液が比例電磁弁24,25内を通過する際の圧力損失は、ブレーキ液の温度Tが基準温度T0である場合に比して大きくなる。すなわち、ポンプ41,42から吐出されたブレーキ液は、比例電磁弁24,25内を介してマスタシリンダ17側に流出しにくくなる。そのため、ポンプ41,42から吐出されたブレーキ液のうちホイールシリンダ28a〜28d内に流入するブレーキ液の割合は、ブレーキ液の温度Tが低いほど高くなる(図4参照)。そこで、ブレーキ液の温度Tが低い場合には、ブレーキ液の温度Tが基準温度T0である場合に比してポンプ41,42の単位時間当りのブレーキ液の吐出量が少なくなるようにポンプ41,42の駆動を制御する。具体的には、モータMは、その回転数が低くなるように制御される。その結果、ホイールシリンダ28a〜28d内に流入するブレーキ液の流入量の増加が抑制され、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pは、基準ブレーキ液圧P0に維持される。したがって、各車輪FR,FL,RR,RLに対する制動力の増加が抑制され、運転手に対して不必要に減速感(即ち、引きずり感)を与えてしまうことが抑制される。
一方、ブレーキ液の温度Tが第2温度T2であった場合には、温度Tが基準温度T0であった場合に比してブレーキ液の粘性率が低くなるため、ブレーキ液が比例電磁弁24,25内を通過する際の圧力損失は、ブレーキ液の温度Tが基準温度T0である場合に比して小さくなる。すなわち、ポンプ41,42から吐出されたブレーキ液は、比例電磁弁24,25を介してマスタシリンダ17側に流出しやすくなる。そのため、ポンプ41,42から吐出されたブレーキ液のうちホイールシリンダ28a〜28d内に流入するブレーキ液の割合は、ブレーキ液の温度Tが高いほど低くなる(図4参照)。そこで、ブレーキ液の温度Tが高い場合には、ブレーキ液の温度Tが基準温度T0である場合に比してポンプ41,42の単位時間当りのブレーキ液の吐出量が多くなるようにモータMが駆動する。その結果、ホイールシリンダ28a〜28d内に流入するブレーキ液の流入量が増加され、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pは、基準ブレーキ液圧P0に維持される。したがって、各ブレーキパッド51,52を、ブレーキロータ50に対して確実に摺接させることにより、ブレーキロータ50の傾きが、良好に解消される。
したがって、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)一般に、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tが低いほどブレーキ液の粘性率が高くなるため、ポンプ41,42から吐出されたブレーキ液のうち比例差圧弁22,23を介してマスタシリンダ17側に流出するブレーキ液の割合が低くなる。その結果、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧は、ホイールシリンダ28a〜28d内に流入するブレーキ液量が増加する分だけ増圧しやすくなる。すなわち、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tによってホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液の増圧具合が変わってしまう。そこで、本実施形態では、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tが高いほど、ポンプ41,42から吐出されるブレーキ液の流速が速くなるようにモータMが駆動する。そのため、ブレーキ液の温度Tに関係なく、ホイールシリンダ28a〜28d内に流入するブレーキ液の流入量が略一定になる結果、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧の増圧具合が略一定になる。したがって、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tの変化に起因したホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pの増圧具合の変化を抑制できる。
(2)液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tを検出するための温度センサを新たに設けるのではなく、車両に元々搭載された外気温センサSE5からの検出信号に基づき検出された温度情報に基づき液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tが検出される。そのため、上記温度センサを液圧回路18,19内に設ける場合とは異なり、制動装置13の部品点数の増加を抑制できる。
(3)液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tに応じてモータMの駆動態様が調整されるため、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tに関係なく、ホイールシリンダ28a〜28d内のブレーキ液圧Pを基準ブレーキ液圧P0に設定できる。そのため、ブレーキロータ50に対してブレーキパッド51,52を確実に摺接させることができると共に、車輪FR,FL,RR,RLに対する制動力が不必要に大きくなることを抑制できる。
なお、実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・実施形態において、ブレーキ液圧制御が必要である(例えば、車両が悪路を走行している)間は、モータMを駆動させるようにしてもよい。この場合、ブレーキ液圧制御が必要なくなった(例えば、車両の悪路走行が終了した)ときに、モータMの駆動を停止させることが望ましい。
・実施形態において、液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tは、車両のエンジン(内燃機関)に吸気される気体としての空気の温度に基づき検出されたものであってもよい。
また、エンジンの駆動を制御するエンジンECUや車内の温度調整するための温度調節装置(以下、「エアコン」という。)の駆動を制御するエアコンECUは、外気温センサSE5からの入力信号や車両の内燃機関に吸気される空気の温度を検出するための吸気温センサからの入力信号を補正し、それぞれの各補正値を用いている。そこで、エンジンECUやエアコンECUなどの車両に搭載された各種ECUから上記のような補正値を受信し、該受信結果に基づき液圧回路18,19内のブレーキ液の温度Tを検出するようにしてもよい。
・実施形態において、各液圧回路18,19にブレーキ液の温度Tを検出するための温度センサを設けてもよい。この場合、ステップS12では、各液圧回路18,19に新たに設けた温度センサからの入力信号に基づきブレーキ液の温度Tを検出することが望ましい。このような構成であっても、ECU14が、液温検出手段として機能する。なお、上記温度センサは、比例電磁弁24,25近傍にあるブレーキ液の温度を検出可能な位置(例えば、比例電磁弁24,25近傍)に配置することが望ましい。
・実施形態において、ステップS12では、外気温センサSE5からの入力信号に基づいた検出結果を、ブレーキ液圧制御を実行する前までの制動装置13(即ち、モータMや各電磁弁24,25,34〜38)の駆動態様に基づき補正し、該補正結果をブレーキ液の温度Tとしてもよい。すなわち、モータMなどが駆動した場合は、該モータMにて発熱した熱が液圧回路18,19内のブレーキ液に伝達されることがあるため、駆動したモータMや各電磁弁24,25,34〜38から伝達された熱に基づく温度上昇を考慮し、ブレーキ液の温度Tを検出することが望ましい。
・実施形態において、基準ブレーキ液圧P0を、運転手に減速感を与えてしまう程度に設定してもよい。このように構成しても、ブレーキ液の温度Tの変化に関係なく、ブレーキ液圧制御の実行により、毎回、同程度の減速感を運転手に与えることができる。
・実施形態において、ブレーキ液の温度Tとポンプ41,42による単位時間当りのブレーキ液の吐出量との関係を示すマップを、ROM56に予め記憶させてもよい。この場合、ステップS13のモータ駆動態様設定処理では、ブレーキ液の温度Tに対する吐出量をマップから読み出し、該読み出した吐出量をポンプ41,42が吐出できるように、モータMの駆動態様を設定することが望ましい。
・実施形態において、圧力損失部は、比例電磁弁24,25ではなく連結流路20,21上において他の部分に比して幅狭となるオリフィス部であってもよい。
また、圧力損失部は、ブレーキ液が通過する際に圧力損失を発生させる構成であれば、他の部分よりも幅狭となる流路ではなくてもよい。例えば、圧力損失部は、その内部を流動するブレーキ液が蛇行するような構成であってもよい。
これらのような圧力損失部を設けるのであれば、比例電磁弁24,25を備えない制動装置13に具体化してもよい。
・実施形態において、基準ブレーキ液圧P0を、車輪FR,FL,RR,RL毎に設定してもよい。この場合、ブレーキ液圧制御処理では、モータMだけではなく、第1電磁弁31〜34も駆動させることが望ましい。また、第2電磁弁35〜38も駆動させてもよい。
本実施形態における制動装置が搭載された車両のブロック図。 本実施形態における制動装置のブロック図。 (a)はブレーキロータとブレーキパッドとが当接していない状態を示す概略単面図、(b)はブレーキロータとブレーキパッドとが摺接した状態を示す概略単面図。 ブレーキ液の温度とホイールシリンダ内のブレーキ液圧との関係を示すマップ。 ブレーキ液圧制御処理ルーチンを説明するフローチャート。 モータ駆動態様設定処理ルーチンを説明するフローチャート。
符号の説明
13…制動装置、14…液圧制御装置、液温検出手段、制御手段としてのECU、18,19…液圧回路、24,25…圧力損失部としての比例電磁弁、28a〜28d…ホイールシリンダ、41,42…ポンプ、45,46…供給用流路、50…ブレーキロータ、51,52…ブレーキパッド、A1,A2…接続部位、FR,FL,RR,RL…車輪、SE5…温度センサとしての外気温センサ、T…温度。

Claims (6)

  1. 車両の搭載された車輪(FR,FL,RR,RL)に対応するホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給して該ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液圧を発生させるべく制動装置(13)の駆動を制御する液圧制御装置(14)であって、
    前記制動装置(13)には、前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給するための液圧回路(18,19)と、該液圧回路(18,19)に供給流路(45,46)を介して接続され、該供給流路(45,46)内に液体を吐出すべく駆動するポンプ(41,42)と、前記液圧回路(18,19)において前記供給流路(45,46)との接続部位(A1,A2)に対して前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)の反対側に配置され、内部を流動する液体に対して圧力損失を発生させる圧力損失部(24,25)とが設けられると共に、
    前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を検出する液温検出手段(14、S12)と、
    前記液温検出手段(14、S12)によって検出された液体の温度(T)が高いほど、吐出する液体の流速が速くなるように前記ポンプ(41,42)の駆動を制御する制御手段(14、S14,S15,S16)と
    を備えた液圧制御装置。
  2. 前記液温検出手段(14、S12)は、車両に搭載された温度センサ(SE5)からの検出信号に基づき検出された検出温度及び該温度センサの設置された設置環境に基づき、前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を演算して検出する請求項1に記載の液圧制御装置。
  3. 車両には、前記車輪(FR,FL,RR,RL)と一体に回転するブレーキロータ(50)と、前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内の液体の流入量の変化に基づき該ブレーキロータ(50)に対して相対的に接離する方向に移動可能なブレーキパッド(51,52)とが設けられると共に、
    前記制御手段(14、S14,S15,S16)は、前記ブレーキパッド(51,52)を前記ブレーキロータ(50)に当接させるべく前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を流入させる場合に、前記液温検出手段(14、S12)によって検出された前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)が高いほど、該液体の流速が速くなるように前記ポンプ(41,42)の駆動を制御する請求項1又は請求項2に記載の液圧制御装置。
  4. 前記液温検出手段(14、S12)は、車両の外部の温度を検出するための前記温度センサ(SE5)からの検出信号に基づき車両の外部の温度を取得し、該取得結果に基づき前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を演算して検出する請求項2に記載の液圧制御装置。
  5. 前記液温検出手段(14、S12)は、車両の内燃機関に吸気された気体の温度を検出するための前記温度センサからの検出信号に基づき前記内燃機関に吸気された気体の温度を取得し、該取得結果に基づき前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)を演算して検出する請求項2に記載の液圧制御装置。
  6. 車両の搭載された車輪(FR,FL,RR,RL)に対応するホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給して該ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液圧が発生するように制動装置(13)を駆動させる液圧制御方法であって、
    前記制動装置(13)には、前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)内に液体を供給するための液圧回路(18,19)と、該液圧回路(18,19)に供給流路(45,46)を介して接続され、液体を吐出すべく駆動するポンプ(41,42)と、前記液圧回路(18,19)において前記供給流路(45,46)との接続部位(A1,A2)に対して前記ホイールシリンダ(28a,28b,28c,28d)の反対側に配置され、内部を流動する液体に対して圧力損失を発生させる圧力損失部(24,25)とが設けられると共に、
    前記液圧回路(18,19)内の液体の温度(T)が検出される液温検出ステップ(S12)と、
    該液温検出ステップ(S12)にて検出した液体の温度(T)が高いほど、吐出する液体の流速が速くなるように前記ポンプ(41,42)を駆動させる駆動ステップ(S14,S15,S16)と
    を有する液圧制御方法。
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