JP2009166570A - 空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リムホイール組立体 - Google Patents

空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リムホイール組立体 Download PDF

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Abstract

【課題】中子タイプのランフラットタイヤに用いられる空気入りタイヤにおいて、ランフラット状態で走行できる距離を十分に確保する。
【解決手段】タイヤ赤道面CLからトレッド幅方向外側へ接地幅TWの1/4の距離離間した1/4点P1を通ってカーカス14に対して垂直とされる第1の法線L1と、タイヤ最大幅部P2を通ってカーカス14に対して垂直とされる第2の法線L2との間におけるカーカス14に配置される内面ゴム層24の第1のゲージG1を、他の部分における内面ゴム層24の第2のゲージG2よりも厚く設定する。ランフラット走行をすると、空気入りタイヤ自身のプライステアに起因してトレッド部20が横方向にずれ、中子32の外周面がゲージの厚い第1の法線L1と第2の法線L2との間に接触するので、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。
【選択図】図2

Description

本発明は、内圧低下時にトレッド部の裏面側と接触して荷重を支持する中子共にリムに装着される空気入りタイヤ、及び中子タイプのランフラットタイヤ・リムホイール組立体に係り、特に、ランフラット走行距離を延ばすことのできる空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リムホイール組立体に関する。
ランフラットタイヤ・リムホイール組立体(一般的に、安全タイヤ、ランフラットタイヤとも呼ばれる)としては、リムに空気入りタイヤを装着し、そのタイヤ内部に中子を設けたものが知られている(例えば、特許文献1。)。
タイヤ内部に中子を設けた従来のランフラットタイヤ・リムホイール組立体では、タイヤが破損して中子によって荷重(車両重量)を支承して走行する際に、タイヤ内面と中子が擦れ合ってタイヤ内面が損傷し、ついにはカーカスプライが損傷して空気入りタイヤが破壊される場合があった。
このような問題を解消するために、空気入りタイヤと中子の間に潤滑剤を介在させる方法がある(例えば、特許文献2。)。空気入りタイヤと中子の間に潤滑剤を介在させることにより、ランフラット走行時の空気入りタイヤと中子の接触によるタイヤ内面の摩擦、摩滅が低減される。したがって、空気入りタイヤと中子の間に潤滑剤を介在させれば、潤滑剤を使用しない場合に比較してランフラット状態で走行することの出来る距離を長くすることが出来る。
特開平10−278503 特開2003−326925
しかしながら、トラック、バス等の装輪式車両は、荷重が重く、タイヤ内面の摩滅の進行が早いことから、潤滑剤を使用するだけではランフラット状態で走行できる距離が十分ではなかった。
本発明は、上記事実を考慮し、ランフラット状態で走行できる距離を十分に確保可能な空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リム組立体を提供することを目的とする。
タイヤ内面にカーカスプライが露出するまでの走行距離を伸ばすには、中子の外周面と対向しているタイヤ赤道面付近のインナーライナーの厚みを厚くすれば良いと考えたが、発明者が、ランフラット走行時のランフラットタイヤ・リム組立体を調べると共に、種々の実験を行った結果、タイヤ赤道面付近のインナーライナーの厚みを厚くするのでは無く、ある範囲の厚みを厚くしなければ効果が無いことが判明した。
走行時の空気入りタイヤには、ステアリングを切った場合に横力が作用する。通常の走行では、横力が作用してもトレッド部が幅方向に大きく変位することは無いが、内圧が低下して潰れた空気入りタイヤは、横方向の剛性が大幅に低下するため、横力によりトレッド部が横方向に大きくずれ、中子の外周面が、タイヤのタイヤ赤道面付近では無く、主に、タイヤ赤道面からトレッド幅方向外側へトレッド部の接地幅の1/4の距離離間した1/4点〜タイヤ最大幅部との間に接触することが分かった。また、次のステアリング操作まで、トレッド部が横方向に大きくずれたままになることが多いことが分かった。
また、走行時の空気入りタイヤには、トレッド部の内側にある補強層(ベルト等)の影響によってプライステアと呼ばれる横力が作用する。内圧が低下して潰れた空気入りタイヤは、横方向の剛性が大幅に低下するため、直進時であっても空気入りタイヤ自身のプライステアに起因してトレッド部が横方向にずれることがある。
請求項1に記載の発明は上記事実に鑑みてなされたものであって、内圧低下時にトレッド部の裏面側と接触して荷重を支持する中子共にリムに装着される空気入りタイヤであって、左右1対のビードコアと、前記1対のビードコアにトロイド状に跨るカーカスと、前記カーカスの内側に形成された内面ゴム層と、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置された補強層と、前記補強層のタイヤ径方向外側に配置されたトレッド部と、を備え、前記内面ゴム層は、タイヤ赤道面からトレッド幅方向外側へ前記トレッド部の接地幅の1/4の距離離間した1/4点を通って前記カーカスに対して垂直とされる第1の法線と、タイヤ最大幅部を通って前記カーカスに対して垂直とされる第2の法線との間における第1のゲージが、他の部分における第2のゲージよりも厚く設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
この空気入りタイヤが、中子と共にリムに装着され走行に供され、空気入りタイヤがパンク等して内圧が低下した場合、空気入りタイヤは潰れてトレッド部の内面側が中子の外周に当接して中子が荷重を支持するので、空気入りタイヤはパンクしても走行することが可能、即ち、ランフラット走行が可能となる。
ランフラット走行時においては、空気入りタイヤ自身のプライステアに起因してトレッド部が横方向にずれ、中子の外周面が、主に第1の法線と第2の法線との間のタイヤ内面に接触するが、この第1の法線と第2の法線との間における内面ゴム層の第1のゲージが、他の部分における第2のゲージよりも厚く設定されているため、ランフラット走行時にタイヤ内面と中子との摩擦により、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。したがって、従来の空気入りタイヤに比較してランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。
ここで、「接地幅」とは、タイヤを適用リムに装着し、規定の空気圧とし、静止した状態で平板に対し垂直に置き、規定の質量に対応する負荷を加えたときの平板との接触面におけるタイヤ軸方向最大直線距離をいい、日本では、2007年度JATMA YEAR BOOKに従い、該タイヤを標準リムに装着し、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力およびこれに対応する空気圧(最大空気圧)としたときのものを基準とする。また、「タイヤ最大幅部」とは、JATMA YEAR BOOKでの断面幅となる部分である。
なお、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記第1のゲージが、前記第2のゲージに対して110〜250%の範囲内に設定されている、ことを特徴としている。
次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
第1のゲージが、第2のゲージに対して110%未満では、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を十分に延ばすことが出来ない。
一方、第1のゲージが、第2のゲージに対して250%を超えると、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことは出来るが、必要以上に走行距離が延びるだけであり、材料費が無駄となり、また、タイヤ重量も増加する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記内面ゴム層は、タイヤ内周面全体に配置され、他のゴムよりも気体を通し難い材料からなるインナーライナーを備えており、前記第1のゲージ、及び前記第2のゲージは前記インナーライナーのゲージである、ことを特徴としている。
次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、インナーライナーのゲージを部分的に増やすだけであるため、従来のタイヤの製造方法と変わらない方法で空気入りタイヤを製造することができ、製造コスト(部材費は若干増える)は従来通りに抑えることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記内面ゴム層は、タイヤ内周面全体に配置され、他のゴムよりも気体を通し難い材料からなるインナーライナーと、前記第1の法線と前記第2の法線との間で、かつ前記カーカスと前記インナーライナーとの間に配置される補強ゴム層を備えている、ことを特徴としている。
次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
第1の法線と前記第2の法線との間に補強ゴム層を配置することで、インナーライナーとしては一定厚さの通常のものを使用することができ、内面ゴム層の第1のゲージを他の部分の第2のゲージよりも簡単に増加させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、少なくとも前記中子と接触する内周面に、前記中子との摩擦を減少させる潤滑剤が配置されている、ことを特徴としている。
次に、請求項5に記載の空気入りタイヤの作用を説明する。
ランフラット走行時には、空気入りタイヤの内周面と中子の外周面との摩擦が、潤滑剤の作用により減少するので、内面ゴム層の摩耗が少なくなり、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を更に延ばすことが出来る。
請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体は、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤと、前記空気入りタイヤの内腔部分に配置され、内圧低下時に荷重を支持する環状の中子と、をリムに装着した、ことを特徴としている。
次に、請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体の作用を説明する。
請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体では、空気入りタイヤがパンク等して内圧が低下した場合、空気入りタイヤは潰れてトレッド部の内面側が中子の外周に当接して中子が荷重を支持するので、空気入りタイヤはパンクしても走行することが可能、即ち、ランフラット走行が可能となる。
ランフラット走行時においては、空気入りタイヤ自身のプライステアに起因してトレッド部が横方向にずれ、中子の外周面が、主に第1の法線と第2の法線との間に接触するが、この第1の法線と第2の法線との間における内面ゴム層の第1のゲージが、他の部分における第2のゲージよりも厚く設定されているため、ランフラット走行時にタイヤ内面と中子との摩擦により、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。したがって、従来の空気入りタイヤに比較してランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体において、前記中子には、少なくとも前記空気入りタイヤの内周面と接触する部分に、前記空気入りタイヤとの摩擦を減少させる潤滑剤が配置されている、ことを特徴としている。
次に、請求項7に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体の作用を説明する。
ランフラット走行時には、空気入りタイヤの内周面と中子の外周面との摩擦が、潤滑剤の作用により減少するので、内面ゴム層の摩耗が少なくなり、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を更に延ばすことが出来る。なお、中子に潤滑剤を配置するので、空気入りタイヤの内面に潤滑剤を配置する必要は基本的には無いが、空気入りタイヤの内面に潤滑剤を配置しても良い。
以上説明したように本発明の空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リムホイール組立体によれば、従来に比較してランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る、という効果がある。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ10を図1にしたがって説明する。
図1には、本実施形態の空気入りタイヤ10と中子32をリム34に装着したランフラットタイヤ・リムホイール組立体36が示されている。中子32は環状に形成され、リム34の幅方向中央部分に装着されている。
本実施形態の空気入りタイヤ10は、JATMA規格で規定されているトラック及びバス用タイヤであり、左右1対のビードコア12を備えている。
このビードコア12間には、カーカス14がトロイド状に跨っており、カーカス14の端部はビードコア12をタイヤ外側に折り返されている。
カーカス14のタイヤ径方向外側には、複数枚のベルトプライからなるベルト層18が配置されている。ベルトプライは、複数本のコードを互いに平行に並べてゴム被覆した公知の構成であり、コードは、タイヤ赤道面CLに対して傾斜している。また、隣接するベルトプライでは、コードの傾斜方向がタイヤ赤道面CLに対して反対方向とされている。
ベルト層18のタイヤ径方向外側には、トレッド部20を構成するトレッドゴム22が配置されている。
カーカス14の内面側には内面ゴム層24が設けられている。本実施形態の内面ゴム層24は、インナーライナー26と、補強ゴム層30とから構成されており、インナーライナー26は最内側に配置されており、補強ゴム層30はインナーライナー26とカーカス14との間に配置されている。
なお、補強ゴム層30のゴム種は特に限定されない。
本実施形態の補強ゴム層30は、タイヤ赤道面CLからトレッド幅方向外側へトレッド部20の接地幅TWの1/4の距離離間した1/4点P1を通ってカーカス14に対して垂直とされる第1の法線L1と、タイヤ最大幅部(JATMAでの断面幅(図1のSW))P2を通ってカーカス14に対して垂直とされる第2の法線L2との間に配置されている。
補強ゴム層30は、インナーライナー26とは異なるゴムで形成されており、タイヤ赤道面CL側、及びビード部側へ向けて徐々に厚さが漸減している。なお、補強ゴム層30は周方向に連続して設けられているが、周方向にゲージは変化していない。
一方、本実施形態のインナーライナー26は、一定厚さに設定されている。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、このような補強ゴム層30をカーカス14の内面側に配置しているので、第1の法線L1と第2の法線L2との間における内面ゴム層24の第1のゲージG1が、第1の法線L1と第2の法線L2との間以外の部分における内面ゴム層24の第2のゲージG2よりも厚くなっている。
なお、第1のゲージG1は、第2のゲージG2に対して110〜250%の範囲内に設定することが好ましい。
(作用)
ランフラットタイヤ・リムホイール組立体36を車両に装着して走行に供した状態で、空気入りタイヤ10がパンク等して内圧が低下すると、図2の2点鎖線で示す様に、空気入りタイヤ10が潰れ、中子32と路面38との間にトレッド部20が挟まれた状態となり、タイヤ内面が中子32の外周面に接触して中子32が荷重を支持する。
ところで、ランフラット走行をすると、車両直進時であっても、空気入りタイヤ10は自身のプライステアに起因して図2の2点鎖線で示すようにトレッド部20が横方向にずれ、中子32の外周面が、主に補強ゴム層30の配置されているタイヤ内面(図1に示す第1の法線L1と第2の法線L2との間のタイヤ内面)に接触する。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、補強ゴム層30の配置されている部分(第1の法線L1と第2の法線L2との間)における内面ゴム層24の第1のゲージG1が、他の部分における内面ゴム層24の第2のゲージG2よりも厚く設定されているため、ランフラット走行時にタイヤ内面と中子32との摩擦により、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。
なお、プライステアは、車両に装着すればタイヤ毎に決まった方向に作用するため、プライステアのことだけを考慮すれば、厚くすべき第1のゲージG1は、タイヤ赤道面CLの片側だけで良いが、ランフラット走行時においては、空気入りタイヤ10の横剛性が極端に低下するため、例えば、車両が左側へ曲る際にはトレッド部20は右側へ寄ってしまい、右側へ曲る際にはトレッド部20は左側へ寄ってしまう。したがって、厚くすべき第1のゲージG1は、タイヤ赤道面CLの両側とすることが好ましい。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、第1の法線L1と第2の法線L2との間に補強ゴム層30を配置することで、インナーライナー26としては一定厚さの通常のものを使用することができ、内面ゴム層24の第1のゲージG1を他の部分の第2のゲージG2よりも簡単に増加させることができる。
ここで、第1のゲージG1が第2のゲージG2に対して110%未満では、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を十分に延ばすことが出来ない。一方、第1のゲージG1が第2のゲージG2に対して250%を超えると、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことは出来るが、必要以上に走行距離が延びるだけであり、材料費が無駄となり、また、タイヤ重量も増加する。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ10を図3にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1の本実施形態では、カーカス14とインナーライナー26との間に補強ゴム層30を配置したが、第2の実施形態では、図3に示すように、補強ゴム層30をインナーライナー26の内面側(タイヤの内腔側)に配置している。
本実施形態の空気入りタイヤ10においても、補強ゴム層30の配置されている部分における内面ゴム層24の第1のゲージG1が、他の部分における内面ゴム層24の第2のゲージG2よりも厚く設定されているため、ランフラット走行時にタイヤ内面と中子32との摩擦により、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。
[第3の実施形態]
以下、本発明の第3の実施形態に係る空気入りタイヤ10を図4にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10は、カーカス14とインナーライナー26との間に補強ゴム層30が設けられておらず、その代わりに、インナーライナー26のゲージが、第1の法線L1と第2の法線L2との間において、第1の法線L1と第2の法線L2との間以外の他の部分よりも厚く形成されている。
本実施形態の空気入りタイヤ10では、インナーライナー26のゲージを部分的に増やしているだけであるため、ゴム部材の種類も増えず、従来のタイヤの製造方法と変わらない方法で空気入りタイヤ10を製造することができるため、製造コストを従来通りに抑えることができる。
[その他の実施形態]
ランフラットタイヤ・リムホイール組立体36では、中子32の外面の内、ランフラット走行時に、少なくとも空気入りタイヤ10の内面と接触する部分に、空気入りタイヤ10との摩擦を減少させるための潤滑剤が配置しても良い。また、空気入りタイヤ10の内面の内、ランフラット走行時に、少なくとも中子32と接触する部分に、潤滑剤を配置しても良い。これにより、ランフラット走行時において、空気入りタイヤ10の内周面と中子32の外周面との摩擦が潤滑剤の作用により減少し、内面ゴム層24の摩耗が少なくなり、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を更に延ばすことが出来る。
潤滑剤としては、シリコーン系、ポリエチレングリコール系、炭化水素系、エーテル系、アロマー系、フッ素グリース、2硫化モリブデン等を使用することができるが、耐熱性に優れ、タイヤゴム等に対する劣化などが極めて少ない、例えば、シリコーンオイル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール化合物等を用いることが好ましい。
上記実施形態の空気入りタイヤ10は、トラック及びバス用タイヤであったが、本発明は、トラック及びバス用タイヤに限らず、建設車両用タイヤ、産業車両用タイヤ、小型トラック用タイヤ、軽トラック用タイヤ、乗用車用タイヤ等、他の種類のタイヤにおいても適用できることは勿論である。
また、上記実施形態の中子は、タイヤ回転軸に沿った断面で見た時に、タイヤ内面の1箇所のみ接触する一山タイプの物であったが、中子はタイヤ内面の2箇所で接触する二山(または3山以上)タイプの物であっても良い。
(試験例)
次に、内面ゴム層のゲージを種々変更した試作タイヤを製造し、ランフラット走行性能の比較を行った。
試作タイヤのサイズは、365/80R20である。
従来例のタイヤ:インナーライナーのゲージが4.1mmで一定。
実施例1のタイヤ:内面ゴム層は、タイヤ赤道面からビード部側へタイヤ内面に沿った距離で60〜120mmの範囲のゴムゲージが、他の部分のゴムゲージよりも最大で0.9mm厚く形成されている(内面ゴム層のゴムゲージの最大値としては5.0mm)。
実施例2のタイヤ:内面ゴム層は、タイヤ赤道面からビード部側へタイヤ内面に沿った距離で60〜120mmの範囲のゴムゲージが、他の部分のゴムゲージよりも最大で2.9mm厚く形成されている(内面ゴム層のゴムゲージの最大値としては7.0mm)。
なお、実施例のタイヤでは、インナーライナーとカーカスとの間に補強ゴム層を配置することで、内面ゴム層を部分的に厚くしている(第1図参照。)。
試験は、試作タイヤを軸形式2−2−B−Bの車両に装着し、車両の左側のタイヤは規定の内圧とし、右側のタイヤは0kPaとした。なお、タイヤ1本当たりの荷重は、30kNであった。試作タイヤを装着した車両を、タイヤが故障するまで30km/hで走行させ、ランフラット走行距離を測定した。
以下の表1に試験結果を示す。
Figure 2009166570
試験の結果、タイヤ赤道面からビード部側へタイヤ内面に沿った距離で60〜120mmの範囲の内面ゴム層のゲージを他の部分よりも厚くした実施例1,2のタイヤでは、内面ゴム層を一定厚さとした従来例のタイヤに比較してランフラット走行距離を伸ばせることが分かった。
本発明の第1の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。 無負荷時、及びランフラット走行時のランフラットタイヤ・リム組立体を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るランフラットタイヤ・リム組立体の断面図である。
符号の説明
10 空気入りタイヤ
12 ビードコア
14 カーカス
18 ベルト
26 インナーライナー
20 トレッド部
24 内面ゴム層
30 補強ゴム層
36 ランフラットタイヤ・リム組立体

Claims (7)

  1. 内圧低下時にトレッド部の裏面側と接触して荷重を支持する中子共にリムに装着される空気入りタイヤであって、
    左右1対のビードコアと、
    前記1対のビードコアにトロイド状に跨るカーカスと、
    前記カーカスの内側に形成されたゴムのみからなる内面ゴム層と、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置された補強層と、
    前記補強層のタイヤ径方向外側に配置されたトレッド部と、
    を備え、
    前記内面ゴム層は、タイヤ赤道面からトレッド幅方向外側へ前記トレッド部の接地幅の1/4の距離離間した1/4点を通って前記カーカスに対して垂直とされる第1の法線と、タイヤ最大幅部を通って前記カーカスに対して垂直とされる第2の法線との間の少なくとも一部の第1のゲージが、他の部分における第2のゲージよりも厚く設定されている、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第1のゲージが、前記第2のゲージに対して110〜250%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記内面ゴム層は、タイヤ内周面全体に配置され、他のゴムよりも気体を通し難い材料からなるインナーライナーを備えており、前記第1のゲージ、及び前記第2のゲージは前記インナーライナーのゲージである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記内面ゴム層は、タイヤ内周面全体に配置され、他のゴムよりも気体を通し難い材料からなるインナーライナーと、前記第1の法線と前記第2の法線との間で、かつ前記カーカスと前記インナーライナーとの間に配置される補強ゴム層とを備えている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 少なくとも前記中子と接触する内周面に、前記中子との摩擦を減少させる潤滑剤が配置されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤと、
    前記空気入りタイヤの内腔部分に配置され、内圧低下時に荷重を支持する環状の中子と、をリムに装着した、ことを特徴とするランフラットタイヤ・リムホイール組立体。
  7. 前記中子には、少なくとも前記空気入りタイヤの内周面と接触する部分に、前記空気入りタイヤとの摩擦を減少させる潤滑剤が配置されている、ことを特徴とする請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体。
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