JP2009166570A - 空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リムホイール組立体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】タイヤ赤道面CLからトレッド幅方向外側へ接地幅TWの1/4の距離離間した1/4点P1を通ってカーカス14に対して垂直とされる第1の法線L1と、タイヤ最大幅部P2を通ってカーカス14に対して垂直とされる第2の法線L2との間におけるカーカス14に配置される内面ゴム層24の第1のゲージG1を、他の部分における内面ゴム層24の第2のゲージG2よりも厚く設定する。ランフラット走行をすると、空気入りタイヤ自身のプライステアに起因してトレッド部20が横方向にずれ、中子32の外周面がゲージの厚い第1の法線L1と第2の法線L2との間に接触するので、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことが出来る。
【選択図】図2
Description
本発明は、上記事実を考慮し、ランフラット状態で走行できる距離を十分に確保可能な空気入りタイヤ、及びランフラットタイヤ・リム組立体を提供することを目的とする。
また、走行時の空気入りタイヤには、トレッド部の内側にある補強層(ベルト等)の影響によってプライステアと呼ばれる横力が作用する。内圧が低下して潰れた空気入りタイヤは、横方向の剛性が大幅に低下するため、直進時であっても空気入りタイヤ自身のプライステアに起因してトレッド部が横方向にずれることがある。
この空気入りタイヤが、中子と共にリムに装着され走行に供され、空気入りタイヤがパンク等して内圧が低下した場合、空気入りタイヤは潰れてトレッド部の内面側が中子の外周に当接して中子が荷重を支持するので、空気入りタイヤはパンクしても走行することが可能、即ち、ランフラット走行が可能となる。
なお、使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は各々の規格に従う。
第1のゲージが、第2のゲージに対して110%未満では、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を十分に延ばすことが出来ない。
一方、第1のゲージが、第2のゲージに対して250%を超えると、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を延ばすことは出来るが、必要以上に走行距離が延びるだけであり、材料費が無駄となり、また、タイヤ重量も増加する。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、インナーライナーのゲージを部分的に増やすだけであるため、従来のタイヤの製造方法と変わらない方法で空気入りタイヤを製造することができ、製造コスト(部材費は若干増える)は従来通りに抑えることができる。
第1の法線と前記第2の法線との間に補強ゴム層を配置することで、インナーライナーとしては一定厚さの通常のものを使用することができ、内面ゴム層の第1のゲージを他の部分の第2のゲージよりも簡単に増加させることができる。
ランフラット走行時には、空気入りタイヤの内周面と中子の外周面との摩擦が、潤滑剤の作用により減少するので、内面ゴム層の摩耗が少なくなり、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を更に延ばすことが出来る。
請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体では、空気入りタイヤがパンク等して内圧が低下した場合、空気入りタイヤは潰れてトレッド部の内面側が中子の外周に当接して中子が荷重を支持するので、空気入りタイヤはパンクしても走行することが可能、即ち、ランフラット走行が可能となる。
ランフラット走行時には、空気入りタイヤの内周面と中子の外周面との摩擦が、潤滑剤の作用により減少するので、内面ゴム層の摩耗が少なくなり、カーカスがタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を更に延ばすことが出来る。なお、中子に潤滑剤を配置するので、空気入りタイヤの内面に潤滑剤を配置する必要は基本的には無いが、空気入りタイヤの内面に潤滑剤を配置しても良い。
以下、本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ10を図1にしたがって説明する。
図1には、本実施形態の空気入りタイヤ10と中子32をリム34に装着したランフラットタイヤ・リムホイール組立体36が示されている。中子32は環状に形成され、リム34の幅方向中央部分に装着されている。
このビードコア12間には、カーカス14がトロイド状に跨っており、カーカス14の端部はビードコア12をタイヤ外側に折り返されている。
ベルト層18のタイヤ径方向外側には、トレッド部20を構成するトレッドゴム22が配置されている。
なお、補強ゴム層30のゴム種は特に限定されない。
一方、本実施形態のインナーライナー26は、一定厚さに設定されている。
なお、第1のゲージG1は、第2のゲージG2に対して110〜250%の範囲内に設定することが好ましい。
ランフラットタイヤ・リムホイール組立体36を車両に装着して走行に供した状態で、空気入りタイヤ10がパンク等して内圧が低下すると、図2の2点鎖線で示す様に、空気入りタイヤ10が潰れ、中子32と路面38との間にトレッド部20が挟まれた状態となり、タイヤ内面が中子32の外周面に接触して中子32が荷重を支持する。
以下、本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ10を図3にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1の本実施形態では、カーカス14とインナーライナー26との間に補強ゴム層30を配置したが、第2の実施形態では、図3に示すように、補強ゴム層30をインナーライナー26の内面側(タイヤの内腔側)に配置している。
以下、本発明の第3の実施形態に係る空気入りタイヤ10を図4にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、本実施形態の空気入りタイヤ10は、カーカス14とインナーライナー26との間に補強ゴム層30が設けられておらず、その代わりに、インナーライナー26のゲージが、第1の法線L1と第2の法線L2との間において、第1の法線L1と第2の法線L2との間以外の他の部分よりも厚く形成されている。
ランフラットタイヤ・リムホイール組立体36では、中子32の外面の内、ランフラット走行時に、少なくとも空気入りタイヤ10の内面と接触する部分に、空気入りタイヤ10との摩擦を減少させるための潤滑剤が配置しても良い。また、空気入りタイヤ10の内面の内、ランフラット走行時に、少なくとも中子32と接触する部分に、潤滑剤を配置しても良い。これにより、ランフラット走行時において、空気入りタイヤ10の内周面と中子32の外周面との摩擦が潤滑剤の作用により減少し、内面ゴム層24の摩耗が少なくなり、カーカス14がタイヤ内面に露出するまでのランフラット状態での走行距離を更に延ばすことが出来る。
潤滑剤としては、シリコーン系、ポリエチレングリコール系、炭化水素系、エーテル系、アロマー系、フッ素グリース、2硫化モリブデン等を使用することができるが、耐熱性に優れ、タイヤゴム等に対する劣化などが極めて少ない、例えば、シリコーンオイル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール化合物等を用いることが好ましい。
次に、内面ゴム層のゲージを種々変更した試作タイヤを製造し、ランフラット走行性能の比較を行った。
試作タイヤのサイズは、365/80R20である。
従来例のタイヤ:インナーライナーのゲージが4.1mmで一定。
実施例1のタイヤ:内面ゴム層は、タイヤ赤道面からビード部側へタイヤ内面に沿った距離で60〜120mmの範囲のゴムゲージが、他の部分のゴムゲージよりも最大で0.9mm厚く形成されている(内面ゴム層のゴムゲージの最大値としては5.0mm)。
実施例2のタイヤ:内面ゴム層は、タイヤ赤道面からビード部側へタイヤ内面に沿った距離で60〜120mmの範囲のゴムゲージが、他の部分のゴムゲージよりも最大で2.9mm厚く形成されている(内面ゴム層のゴムゲージの最大値としては7.0mm)。
なお、実施例のタイヤでは、インナーライナーとカーカスとの間に補強ゴム層を配置することで、内面ゴム層を部分的に厚くしている(第1図参照。)。
以下の表1に試験結果を示す。
12 ビードコア
14 カーカス
18 ベルト
26 インナーライナー
20 トレッド部
24 内面ゴム層
30 補強ゴム層
36 ランフラットタイヤ・リム組立体
Claims (7)
- 内圧低下時にトレッド部の裏面側と接触して荷重を支持する中子共にリムに装着される空気入りタイヤであって、
左右1対のビードコアと、
前記1対のビードコアにトロイド状に跨るカーカスと、
前記カーカスの内側に形成されたゴムのみからなる内面ゴム層と、
前記カーカスのタイヤ径方向外側に配置された補強層と、
前記補強層のタイヤ径方向外側に配置されたトレッド部と、
を備え、
前記内面ゴム層は、タイヤ赤道面からトレッド幅方向外側へ前記トレッド部の接地幅の1/4の距離離間した1/4点を通って前記カーカスに対して垂直とされる第1の法線と、タイヤ最大幅部を通って前記カーカスに対して垂直とされる第2の法線との間の少なくとも一部の第1のゲージが、他の部分における第2のゲージよりも厚く設定されている、ことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記第1のゲージが、前記第2のゲージに対して110〜250%の範囲内に設定されている、ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記内面ゴム層は、タイヤ内周面全体に配置され、他のゴムよりも気体を通し難い材料からなるインナーライナーを備えており、前記第1のゲージ、及び前記第2のゲージは前記インナーライナーのゲージである、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記内面ゴム層は、タイヤ内周面全体に配置され、他のゴムよりも気体を通し難い材料からなるインナーライナーと、前記第1の法線と前記第2の法線との間で、かつ前記カーカスと前記インナーライナーとの間に配置される補強ゴム層とを備えている、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 少なくとも前記中子と接触する内周面に、前記中子との摩擦を減少させる潤滑剤が配置されている、ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
- 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の空気入りタイヤと、
前記空気入りタイヤの内腔部分に配置され、内圧低下時に荷重を支持する環状の中子と、をリムに装着した、ことを特徴とするランフラットタイヤ・リムホイール組立体。 - 前記中子には、少なくとも前記空気入りタイヤの内周面と接触する部分に、前記空気入りタイヤとの摩擦を減少させる潤滑剤が配置されている、ことを特徴とする請求項6に記載のランフラットタイヤ・リムホイール組立体。
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KR101963970B1 (ko) * | 2017-09-28 | 2019-03-29 | 금호타이어 주식회사 | 댐퍼를 포함한 런플랫 성능을 가지는 타이어 |
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