JP2009166375A - 両面画像形成装置及び両面画像形成方法 - Google Patents

両面画像形成装置及び両面画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】記録紙の両面でインクの付着をバランス良く進ませることができ、以てカール発生等の原因を無くし、「表面」の記録品質と「裏面」の記録品質に差が出にくい両面画像形成装置を提供すること。
【解決手段】表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも記録紙を搬送する無端状ベルトと、該ベルト上を搬送される記録紙に記録を施す記録手段とを備え、表面画像形成装置と裏面画像形成装置の一方の画像形成装置の前記ベルト表面に保持されて搬送される記録紙は、前記記録手段の位置を通過した部分が、他方の画像形成装置における記録手段より上流側のベルト上を搬送されるように受け渡される構成であり、表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも前記記録手段が1色を記録する構成であると共に、1色毎に表面、裏面、表面、裏面、の順番で交互に記録が行われるように配設されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、例えばラインプリンタのようなライン記録方式の表面画像形成装置とライン記録方式の裏面画像形成装置を記録媒体の搬送方向に沿って備える両面画像形成装置及び両面画像形成方法に関する。
例えば特許文献1には、両面画像形成装置の従来例としてのライン型のインクジェット記録装置が開示されている。このインクジェット記録装置は、記録媒体を無端状のベルトに載せて搬送し、ライン記録ヘッドに対向する記録領域においてその表面に記録を行い、続いて、該記録媒体を反転経路で表裏反転させ、再び前記ベルトで搬送し、前記記録領域において前記ライン記録ヘッドにより裏面に記録を行うようになっている。
前記無端状のベルトは、対を成すローラ間に巻き掛けられ、該ローラの回転により搬送駆動される。前記ライン記録ヘッドは、無端状ベルトの前記ローラ間に張設された平坦なベルト上面と対向する位置に設けられている。前記記録媒体は前記ベルト上に帯電吸着や負圧吸着等によって保持されている。
また、特許文献2には、印刷時における記録紙の搬送速度を安定させるために、回転するドラム外周面に記録紙を付着させて一定速度で回転搬送しながらその記録紙上にインクジェット記録ヘッドにより文字や画像を記録するドラム方式のプリンタが開示されている。このプリンタでは、記録紙の先端を保持するグリップ機構などが設けられている。また、記録紙全体をドラムに密着させて搬送するために、コロナチャージャーにより帯電させる構成となっており、その記録紙をドラムから分離して排出するために、グリップ機構を解放すると同時に剥離チャージャーを作動させて除電する構成となっている。また、実際に記録紙を排出するためには、さらにバキュームベルトトランスポートなどの付加機構が設けられている。
特開2004−195956号公報 特開2003−94615号公報
特許文献1に示された両面画像形成装置では、記録媒体の「表面」への記録を実行した後、その記録媒体を表裏反転して「裏面」に記録を実行する。そのため、「表面」への記録は、記録媒体の表裏にインクが吐出されていない表裏同一状態で実行されるが、「裏面」への記録は、「表面」にだけインクが吐出された表裏非同一状態で実行されることになり、記録媒体の両面でインクの付着をバランス良く進ませることができず、カール発生等の原因になる問題があった。即ち、表面の記録品質と裏面の記録品質に差が出る問題があった。
更に、記録媒体はベルト上に吸着されるものの、記録媒体に対してはベルトのローラ間に張設された部分に載置された箇所に記録が施されるため、ベルトが比較的振動しやすく、振動する記録媒体に対してインク滴が着弾されることになっていた。また、そもそもベルトをローラ間に張設した構造では、記録媒体を支えて搬送するベルトやローラに大きなイナーシャを期待することができないため、速度変動が起きやすいものであった。これらの理由により、インクドットの位置精度がばらつきやすく、高い記録品質が得られにくいという問題があり、両面記録においては、「裏面」記録実行の際に記録媒体が前記「表裏非同一状態」になることと相俟って、一層表面の記録品質と裏面の記録品質に差が出やすい問題があった。
また、特許文献2に示されたドラム方式のプリンタでは、記録紙の先端を保持するグリップ機構などの大がかりな構成が必要であった。また、記録紙全体をドラムに密着させて搬送するためには、コロナチャージャーにより帯電させる必要があり、その記録紙をドラムから分離して排出するためには、グリップ機構を解放すると同時に剥離チャージャーを作動させて除電するなどの煩雑な制御処理が必要であった。また、実際に記録紙を排出するためには、さらにバキュームベルトトランスポートなどの付加機構が必要であって、紙搬送系全体として大型化が避けられないものであった。
そして、上記従来のドラム方式のプリンタで記録紙に両面記録を実行しようとする場合、以下の問題が生じる。
例えばオフセット印刷機等で用いられているように、ドラムを二つ並べて当接させ、グリップ機構で記録紙を受け渡す構造になる。この構造では二つのドラムが直接当接しているので、表面記録のインクが乾燥不充分の状態で裏面記録用のドラムに巻きつくことになり、表面の画質を低下する問題が生じる。
本発明の目的は、記録媒体の両面でインクの付着をバランス良く進ませることができ、以てカール発生等の原因を無くし、「表面」の記録品質と「裏面」の記録品質に差が出にくい両面画像形成装置を提供することにある。
本発明の第1の態様は、表面画像形成装置と裏面画像形成装置を記録媒体の搬送方向に沿って備える両面画像形成装置であって、前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも記録媒体を搬送する無端状のベルトと、該ベルト上を搬送される記録媒体に記録を施す記録手段とを備え、前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置の一方の画像形成装置の前記ベルト表面に保持されて搬送される記録媒体は、前記記録手段の位置を通過した部分が、他方の画像形成装置における前記記録手段より上流側のベルト上を搬送されるように受け渡される構成であり、前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも前記記録手段が1色を記録する構成であると共に、1色毎に表面、裏面、表面、裏面、の順番で交互に記録が行われるように配設されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも記録手段が1色を記録する構成であると共に、1色毎に表面、裏面、表面、裏面、の順番で交互に記録が行われるように配設されている。即ち、「表面」の記録を完了させてから「裏面」の記録を行うのではなく、複数の色のインクについて1色毎に「表面」、「裏面」、再び「表面」、「裏面」、という順番で交互に記録が行われる。
従って、従来の両面記録における、「表面」への記録は記録媒体の表裏にインクが吐出されていない表裏同一状態で実行されるが、「裏面」への記録は「表面」にだけインクが吐出された表裏非同一状態で実行されることになるといった、その「表裏非同一状態」の「非同一」のレベルを大幅に小さくすることが可能となり、記録媒体の両面でインクの付着をバランス良く進ませることができ、以てカール発生等の原因を無くし、表面の記録品質と裏面の記録品質に差が出る問題を低減することができる。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様の両面画像形成装置において、隣り合う前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、表面を記録する色と、裏面を記録する色が同じに構成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、「表面」を記録する色と、「裏面」を記録する色が同じに構成されているので、表裏に同じ色のインクが付着した状態では、インクの種類と記録媒体との組み合わせによって決まる撓み、膨潤等の状態変化の度合いが同レベルになって表裏で相殺されやすくなる。従って、続いて他の色の1色のインクで、再び「表面」に記録を行う際に、記録媒体を「表裏同一状態」に近い状態にすることができ、表面の記録品質と裏面の記録品質に差が出る問題を一層低減することができる。
本発明の第3の態様は、前記第1の態様又は第2の態様の両面画像形成装置において、前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置はいずれも、ドラムと、前記ドラムより小径のローラと、前記ドラムと前記ローラとに巻き掛けられた無端状のベルトと、前記ドラムを回転駆動させることにより前記ベルトを搬送させる駆動源と、前記ベルトの前記ドラムに巻き掛けられた部分の外周面上に載った部分の記録媒体に記録を施すことが可能に当該ドラムの外周面に対向して配置されたライン記録方式の記録手段とを備え、前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置の一方の画像形成装置の前記ベルト表面に保持されて搬送される記録媒体は、前記記録手段の位置を通過した部分が、他方の画像形成装置における前記記録手段より上流側であって前記ベルトが前記ドラムに巻き掛けられた部分の外周面上を搬送されるように受け渡される構成であることを特徴とするものである。
ここで、「ドラム」とは、記録媒体をドラム表面に直接接触させ且つ該ドラム表面をプラテンとして、当該ドラム表面上(滑らかな曲面形状)で記録を実行する構造のドラムと同構造のものに限られない意味で用いられている。すなわち、該ドラムにベルトを巻き掛けて用いるため、該ドラムに巻き掛けられた状態のベルトの表面上で、前記ドラム表面上と同様の記録を実行できる構造であればよく、例えばドラム表面形状が必ずしも滑らかな形状でないドラム等も含む意味で用いられている。
本態様によれば、前記態様の作用効果に加えて以下の作用効果が得られる。ライン記録方式の記録手段は、給送された記録媒体に対し、ベルトのドラムに巻き掛けられた部分の外周面上に載った部分に記録を施す。ドラムは、ローラに比べ大径でイナーシャが大きいため、一定速度で回転する場合、安定な回転が得られる。このため、記録媒体のベルトを介してドラム上に載って搬送される部分は、振動や速度変動などがほとんどなく安定に搬送され、この安定に搬送される部分に対して記録が施されるので、高い記録位置精度が確保され、もって高画質の両面記録を実行することができる。また、記録媒体をベルトにより搬送する構成なので、搬送のための構成が簡単である。尚、ドラムの質量も前記イナーシャに効いてくるので、質量も考慮して、ベルトの挙動に対してドラムの方がローラよりも大きく寄与するように該ドラムの外径を設定するのが望ましい。
なお、シリアル記録方式を採用した場合は、記録媒体を間欠搬送するためにドラムを間欠駆動させる必要があり、この場合、イナーシャが大きいことが却って停止位置精度の悪化をもたらす。しかし、ライン記録方式の記録手段を採用するため、記録中において、ドラムを一定速度で回転すればよいので、記録媒体の安定な搬送が可能となり、上記の優れた効果が得られる。
本発明の第4の態様は、前記第3の態様の両面画像形成装置において、前記記録媒体の前記受け渡しが行われる受け渡し部は、隣り合う前記表面画像形成装置と前記裏面画像形成装置の各ベルト表面を搬送方向に沿って所定領域、面接触する配置とすることで構成されていることを特徴とするものである。
本態様によれば、前記記録媒体の前記受け渡しが行われる受け渡し部は、隣り合う前記表面画像形成装置と前記裏面画像形成装置の各ベルト表面を搬送方向に沿って所定領域、面接触する配置とすることで構成されている。従って、受け渡し部において、記録媒体はその表面と裏面の両側からベルトで支えられた状態になり、その状態を経て裏面画像形成装置のベルトだけで保持される状態に移行するので、当該記録媒体は表面画像形成装置のベルト上から裏面画像形成装置のベルト上に滑らかに受け渡され、受け渡しに基づく記録品質の低下を防止できる。
本発明の第5の態様は、前記第4の態様の両面画像形成装置において、少なくとも最上流に位置する表面画像形成装置に続く他の全ての前記裏面画像形成装置と表面画像形成装置は、いずれも前記ドラムが1個及び前記ローラが2個を備えて構成され、前記受け渡し部は、一つの画像形成装置の記録媒体の分離部を成すローラと隣り合う他の画像形成装置の記録媒体の受入部を成すローラとの間の領域に設けられ、前記分離部を成すローラに巻き掛けられたベルトの成す角度は鋭角であり、前記受入部を成すローラに巻き掛けられたベルトの成す角度は鈍角であることを特徴とするものである。
本態様によれば、少なくとも最上流に位置する表面画像形成装置に続く他の全ての前記裏面画像形成装置と表面画像形成装置は、いずれも前記ドラムが1個及び前記ローラが2個を備えて構成されているので、すなわち3軸構造になっているので、全体構造の設計自由度が高まり、例えば後述する乾燥手段やその他の構成部材を配置するスペースを確保し易い。なお、最上流に位置する前記表面画像形成装置も前記ドラムが1個及び前記ローラが2個の3軸構造で構成されていても良いことは勿論である。
更に、前記受け渡し部は、一つの画像形成装置の記録媒体の分離部を成すローラと隣り合う他の画像形成装置の記録媒体の受入部を成すローラとの間の領域に設けられ、前記分離部を成すローラに巻き掛けられたベルトの成す角度は鋭角であり、前記受入部を成すローラに巻き掛けられたベルトの成す角度は鈍角である。従って、表面画像形成装置で表面を記録された記録媒体が裏面画像形成装置への前記受け渡し部に進入する際に、記録媒体の先端部に浮き上がりがあっても、前記鈍角構造によって、該浮き上がりが容易に矯正されて当該受け渡し部に進入することができる。そして、受け渡し部の出口において、前記鋭角構造によって記録媒体は表面画像形成装置のベルトから容易に分離され、裏面画像形成装置のベルトだけで保持される状態に滑らかに移行することができる。
本発明の第6の態様は、前記第5の態様に係る両面画像形成装置において、一つの画像形成装置の前記記録手段と隣り合う他の画像形成装置の前記受入部を成すローラとの間の領域に乾燥手段が設けられていることを特徴とするものである。
本態様によれば、乾燥手段によって予め記録面が乾いた状態になって次工程の記録が行われるので、記録品質の低下を防止することができる。
本発明の第7の態様は、前記第3の態様から第6の態様のいずれか一つに係る両面画像形成装置において、前記ベルトにおける少なくとも前記ドラムに巻き掛けられた部分において前記記録媒体を負圧吸着させる第1負圧手段を備え、前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置はいずれも、前記ベルトの内周面より内側であってかつ前記ドラムの外側となる空間部分に、前記ドラムに巻き掛けられた部分の上流側における前記ベルトの部分において前記記録媒体を前記ベルトの外周面に負圧吸着させる第2負圧手段と、前記ドラムに巻き掛けられた部分の下流側における前記ベルトの部分において前記記録媒体を前記ベルトの外周面に負圧吸着させる第3負圧手段とを備え、前記第3負圧手段は前記第1負圧手段及び第2負圧手段と隔壁部を介して区画され、少なくとも前記隔壁部とベルトとにより囲まれた空間は略密閉状態に封止されていることを特徴とする。
本態様によれば、ベルトにおける少なくともドラムに巻き掛けられた部分において、記録媒体は第1負圧手段の負圧によりベルト上に吸着されるので、安定駆動されるドラムの外周面に対する記録媒体の位置ずれを効果的に回避できる。このため、記録媒体のドラム(又はベルト)に対する位置ずれを効果的に回避して、高い記録位置精度が得られやすくなる。
更に、表面画像形成装置と裏面画像形成装置はいずれも、記録媒体をベルトの外周面に負圧吸着させる第2負圧手段と第3負圧手段とを備えているので、記録媒体をベルト上にしっかり保持して搬送することができると共に、記録媒体の受け渡しを円滑に進めることができる。
更に、第3負圧手段は第1負圧手段及び第2負圧手段と隔壁部を介して区画されているので、特に前記乾燥手段を備える構成においては、乾燥のためにベルト部分に加える熱を当該第3負圧手段の負圧発生源となる吸引排気流によって、該熱がドラム側に向かわないようにして除くことができる。従って、ドラムに不要な熱が伝わるのを防止することができ、ドラム近傍に位置する記録ヘッドに不要な熱が伝わることによって生じるノズル詰まり等のトラブルを回避することができる。
本発明の第8の態様は、前記第1の態様から第7の態様のいずれか一つに係る両面画像形成装置において、各画像形成装置は記録手段より上流位置に記録媒体の位置を検出するセンサーを備えていることを特徴とするものである。
本態様によれば、各画像形成装置が記録開始前に個別に記録媒体の先端位置をセンサーで把握し、その状態で記録を実行することができるので、記録位置のずれを防止することができる。
本発明の第9の態様は、複数種の液体を記録媒体の表裏面に各々吐出して画像形成を行う両面画像形成装置であって、記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第1吐出手段と、前記第1吐出手段で処理された前記記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第2吐出手段と、前記第2吐出手段で処理された記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち前記第1吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第3吐出手段と、前記第3吐出手段で処理された記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち前記第2吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第4吐出手段と、を有するものである。
本発明の第10の態様は、複数種の液体を記録媒体の表裏面に各々吐出して画像形成を行う両面画像形成方法であって、記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第1吐出工程と、前記第1吐出工程で処理された前記記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第2吐出工程と、前記第2吐出工程で処理された記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち前記第1吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第3吐出工程と、前記第3吐出工程で処理された記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち前記第2吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第4吐出工程と、を有するものである。
(第一実施形態)
以下、本発明を具体化した第一実施形態を図1、図2に基づいて説明する。
図1は、インクジェット方式で且つライン記録方式の表面記録装置と裏面記録装置を備えた両面画像形成装置の要部模式側断面図を示す。図2は、図1において一つの表面記録装置の平面図を示す。なお、図1において、下方から左側そして右側上方が用紙搬送方向である。また、図2においては記録紙が印刷開始後間もない搬送位置にある状態で示されている。
図1に示したように、本実施例に係る両面画像形成装置は、用紙搬送方向の上流側から下流側に向かって、第1表面記録装置1A、第1裏面記録装置1B、第2表面記録装置2A、第2裏面記録装置2B、第3表面記録装置3A、第3裏面記録装置3B、第4表面記録装置4A、第4裏面記録装置4Bが、この順番で交互に配設されている。本実施例では、四つの各表面記録装置1A,2A,3A,4Aと、同じく四つの各裏面記録装置2A,2B,3B,4Bは基本構造が同じに構成されており、四色のインクに対応している。以下、基本構造を説明する。
図1及び図2に示すように、第1表面記録装置1Aとしてのラインプリンタ(以下、単にプリンタ11という)は、記録紙Pを搬送するためのベルト搬送装置12を備えている。ベルト搬送装置12は、用紙搬送方向上流側に設けられた駆動ドラム(以下、ドラム13と称す)と、用紙搬送方向下流側に設けられた従動ローラ(以下、ローラ14という)と、ドラム13及びローラ14に渡って巻き掛けられた無端状の搬送ベルト(以下、単にベルト15と称す)とを有している。なお、ドラム13とローラ14との各回転軸13a,14aは、図示しない軸受により回転可能に支持されている。
ここで、ドラム13は、記録紙Pをドラム表面に直接接触させ且つ該ドラム表面をプラテンとして、当該ドラム面上(滑らかな曲面形状)で記録を実行する従来の構造のドラムと同構造の外径及び表面形状に構成されている。尚、この同構造のものに限られないことは勿論である。すなわち、ドラム13にベルト15を巻き掛けて用いるため、ドラム13に巻き掛けられた状態のベルト15の表面上で、前記滑らかな曲面形状のドラム表面上と同様の記録を実行できる構造であればよい。従って、例えばドラム表面形状が必ずしも滑らかな形状でないドラム等も含まれる。
ドラム13には、図2に示す電動モータ16の出力軸が直接又は減速機構(図示省略)を介して動力伝達可能に連結されている。駆動源である電動モータ16が正転駆動されると、ドラム13が回転駆動し、ベルト15が記録紙Pを上流側から下流側へ搬送可能な方向に回転する。ベルト搬送装置12の搬送方向上流側であって、ドラム13の外側下方近傍位置には、給送手段を構成する一対のゲートローラ17が設けられ、記録紙Pはゲートローラ17の回転によりベルト15のドラム13に巻き掛けられた部分の上を搬送されるようにベルト15上へ給送される。
なお、ゲートローラ17は、記録紙Pをローラ面に突き当てることで記録紙Pのスキューを補正し、また駆動開始タイミングを図ることで、記録紙Pをベルト15上の目標位置に載せるようにタイミングを合わせて記録紙Pを送り出す。例えばベルト15は、帯状のベルト材の両端部を接続して無端状にしたものであり、記録紙Pがベルト15の継ぎ目にかからないように給送される。
ベルト15は、ゴム製であり、本実施例ではゴム製のベルト表面に公知の粘着性が付与されて記録紙Pを保持できるようになっている。尚、ベルト15表面への記録紙Pの保持は、公知の静電吸着方式や後述する負圧吸着方式を用いてもよいことは勿論である。
ドラム13の外側上方位置には、記録手段として1個のライン記録方式の記録ヘッド(以下、ラインヘッド19Kと称す)が、ドラム13の外周面と対向するように配置されている。この1個のラインヘッド19Kは、ブラック(K)の色のインク滴を吐出するものであって、吐出すべきインクはブラック(K)の色のインクタンク(不図示)からインク供給チューブを通じて供給される。
ラインヘッド19Kは、最大紙幅分の記録が可能な長さに渡り、記録紙Pの搬送方向と交差(直交)する方向(ノズル列方向)に、複数のノズルが形成されており、それらのノズルから同時に必要箇所に必要量のインク滴を吐出することにより、記録紙P上に微小なインクドットを形成する。これにより、ベルト15上の記録紙Pをラインヘッド19Kとベルト15間の搬送路上を一度通過させるだけのワンパスで、記録紙Pへの文字や画像等の記録のうちブラックの色に対応する記録を行うことが可能となっている。
なお、ラインヘッド19Kは、複数個の単位ヘッドが搬送方向と交差する方向(紙幅方向)においてそれぞれ異なる位置に配置されてこれら複数個の単位ヘッドにより紙幅全域の印字が可能である限りにおいて、少なくとも一部の単位ヘッドが搬送方向に異なる位置に配置されていても構わない。
図2に示すように、ベルト15の一側縁部には、磁気式リニアエンコーダ20が設けられている。磁気式リニアエンコーダ20は、ベルト全周に亘って形成された磁気リニアスケール21と、磁気リニアスケール21上に一定ピッチで着磁された磁気パターンを検出し再生する磁気センサ22とにより構成される。磁気センサ22は、ベルト15の回転量に比例する数のパルスからなるエンコーダ信号(パルス)を出力する。プリンタ11に設けられた制御手段としてのコントローラ23は、磁気センサ22から入力したエンコーダ信号に基づいて電動モータ16を、そのときの記録モードに応じた一定速度に駆動制御するとともに、エンコーダ信号を基に内部回路で生成した記録基準パルス(噴射タイミング信号)に基づき用紙搬送位置に合わせた適切なタイミングでインク滴の噴射制御を行う。
図1及び図2では、ドラム13及びローラ14の各径の比率を模式的に描いており、実際には、本実施形態のドラム13は、ローラ14の径の3倍〜10倍の範囲内の径を有している。例えばローラ径が3cmである場合、ドラム13の径は9cm〜30cm程度の範囲とするのが好ましい。このような径の比率に設定するのは、ドラム13については大径にして大きなイナーシャを確保して安定な回転を得る目的と、ドラム外周面上で印字を行うラインヘッド19Kの配列エリアを確保する目的のためである。
尚、ドラム13の質量も前記イナーシャに効いてくるので、質量も考慮して、ベルト15の挙動に対してドラム13の方がローラ14よりも大きく寄与するようにドラム13の外径を設定するのが望ましい。
また、記録紙Pがベルト15上を搬送されてローラ14に到達した際に、記録紙Pをベルト15上から剥離する必要があるが、本例では、ベルト15のローラ14に巻き掛けられた部分の曲率によって、記録紙Pを自らの剛性によって曲率分離させるようにしている。記録紙Pの剛性等から曲率分離させるために必要なベルト15の曲率が決まり、この曲率が得られるようにローラ14の径を決めている。記録紙Pの曲率分離箇所よりも搬送方向下流側近傍位置には、記録紙Pを強制的に分離させるための剥離爪24が配置されている。剥離爪24は、ベルト15の幅方向に複数個並んで配設されており、曲率分離されなかった記録紙Pにその紙幅方向複数箇所にて当接して記録紙Pをベルト15から剥離させる。なお、曲率分離箇所と同じ箇所に剥離爪24を設けても構わない。
次に、第1裏面記録装置1Bとしてのラインプリンタ(以下、単にプリンタ111という)の構成を説明する。第1裏面記録装置1Bも、前記第1表面記録装置1Aと同構造のベルト搬送装置112を備えている。ベルト搬送装置112は、用紙搬送方向上流側に設けられた駆動ドラム(以下、ドラム113と称す)と、用紙搬送方向下流側に設けられた従動ローラ(以下、ローラ114という)と、ドラム113及びローラ114に渡って巻き掛けられた無端状の搬送ベルト(以下、単にベルト115と称す)とを有している。なお、ドラム113とローラ114との各回転軸113a,114aは、図示しない軸受により回転可能に支持されている。
更に、前記ラインヘッド19Kの相当するラインヘッド119K、前記剥離爪24に相当する剥離爪124を備えている。また更に、前記電動モータ16、磁気式リニアエンコーダ20(磁気リニアスケール21と磁気センサ22)、コントローラ23に相当する図示しない前記電動モータ、磁気式リニアエンコーダ(磁気リニアスケールと磁気センサ)を備えている。
そして、図1に示したように、第1の表面記録装置1Aのベルト15の表面に保持されて搬送される記録紙Pは、前記ラインヘッド19Kの位置を通過した部分が、第1の裏面記録装置1Bにおける前記ラインヘッド119Kより上流側であってベルト115がドラム113に巻き掛けられた部分の外周面上を搬送されるように受け渡される構成になっている。
次に、第2の表面記録装置2Aは、第1の表面記録装置1Aとラインヘッド19Kをシアン(C)の色のラインヘッド19Cに変えた以外の構成は同じなので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。第2の裏面記録装置2Bは、第1の裏面記録装置1Bとラインヘッド119Kをシアン(C)の色のラインヘッド119Cに変えた以外の構成は同じなので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。
第3の表面記録装置3Aは、第1の表面記録装置1Aとラインヘッド19Kをマゼンタ(M)の色のラインヘッド19Mに変えた以外の構成は同じなので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。第3の裏面記録装置3Bは、第1の裏面記録装置1Bとラインヘッド119Kをマゼンタ(M)の色のラインヘッド119Mに変えた以外の構成は同じなので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。
第4の表面記録装置4Aは、第1の表面記録装置1Aとラインヘッド19Kをイエロー(Y)の色のラインヘッド19Yに変えた以外の構成は同じなので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。第4の裏面記録装置4Bは、第1の裏面記録装置1Bとラインヘッド119Kをイエロー(Y)の色のラインヘッド119Yに変えた以外の構成は同じなので、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。なお、ラインヘッド19Y,19M,19C,19Kとラインヘッド119Y,119M,119C,119Kについては、特にインク色を区別しない場合は、総括してラインヘッド19、119と記す場合がある。
このように構成された両面画像形成装置(第1表面記録装置1A、第1裏面記録装置1B、第2表面記録装置2A、第2裏面記録装置2B、第3表面記録装置3A、第3裏面記録装置3B、第4表面記録装置4A、第4裏面記録装置4B)では、記録が開始されると、図1における第1表面記録装置1Aの搬送方法上流側にあるドラム13上に、ゲートローラ17から記録紙Pがまず給送される。記録紙Pは、ベルト上に載置され、ベルト15表面の粘着性によってベルト15上に密着する(貼り付く)。
駆動側のドラム13の力でベルト15は駆動され、ドラム13の動きにベルト15がついていくようにベルト15は回転する。ドラム13上では、ベルト15の動きはドラム13に依存するため、その上に載った記録紙Pの動きも、ドラム13に依存する。ここで、イナーシャの大きなドラム13は、一定速度で回転させる場合は安定に回転するため、仮に、従動ローラ側で速度変動等が生じても、ドラム13上ではベルト15の回転は安定し、ベルト15の振動の原因になり難い。よって、ベルト搬送は格段に安定し、高速印字での高画質の達成に寄与する。
また、ベルト15の向きは、ドラム13とローラ14のうち巻き付き量の大きいドラム13側に依存するので、仮に、径の小さな従動ローラ側で速度変動等が生じても、ベルト15の回転は安定して、蛇行なども起きにくい。
また、ベルト15がドラム13に対して斜行しても、記録紙Pはドラム13との間でベルト15を間に介するものの、あくまでドラム13に倣って回転する。つまり、ドラム13に対してベルト15が斜行していて、記録紙Pが、斜行するベルト15に対して傾いて載っても、ドラム13に対しては傾かずに載るので、記録紙Pが正しい姿勢・位置でドラム13上へ給送されれば、たとえ記録紙Pが載ったベルト15が斜行していても、あくまでドラム13に倣って安定に搬送される。
第1表面記録装置1Aであるラインプリンタ11は、ライン記録方式のラインヘッド19Kで記録する構成なので、ドラム13を一定回転速度で回転させながら記録紙Pの表面への記録を進める。これに対し、仮にシリアル記録方式を採用すると、シリアル式の記録ヘッドが走査のためにドラムのスラスト方向へ移動する度に、イナーシャの大きなドラムは駆動・駆動停止を繰り返すことになり、ドラムの停止位置精度が悪くなる。ラインヘッドであれば、ドラム13を一定速度で回転させながら記録ができるので、ドラム13の安定した回転により、記録紙Pの搬送位置精度が高まり、記録紙Pに高画質の記録を施すことができる。このとき、記録は高速で行われ、例えばドラム13が1回転〜2回転するうち(例えば0.1〜5秒程度)に、第1表面記録装置1Aによる一枚の印刷が終了してゆく。
こうして、ラインヘッド19Kによって「表面」へのブラックの色の記録が行われた記録紙Pは、図1の搬送方向下流側に位置するローラ14に対応する位置までベルト15上に載って搬送され、ローラ14の径に応じて曲率の大きく変化したベルト15の曲面にて記録紙Pは曲率分離されると共に、第1裏面記録装置1Bに受け渡される。ベルト15に付着した記録紙Pを曲げてその剛性のみでベルト15から分離(曲率分離)して、記録紙Pをベルト15から剥離するようになっている。また、記録紙Pに曲率分離されなかった部分が発生しても、その部分は剥離爪24により剥離される。
第1裏面記録装置1Bに受け渡された記録紙Pは、図1に示したように、第1裏面記録装置1Bにおけるラインヘッド119Kより上流側であってベルト115がドラム113に巻き掛けられた部分の外周面上を搬送されるように構成されている。そして、ラインヘッド119Kによって「裏面」へのブラックの色の記録が行われた記録紙Pは、図1の搬送方向下流側に位置するローラ114に対応する位置までベルト115上に載って搬送され、ローラ114の径に応じて曲率の大きく変化したベルト115の曲面にて記録紙Pは曲率分離されて、或いは剥離爪124により剥離されて、第2表面記録装置2Aに受け渡される。
第2表面記録装置2Aにおいて、記録紙Pに対してラインヘッド19Cによって「表面」へのシアンの色の記録が行われ、該記録紙Pは第2裏面記録装置2Bに受け渡される。第2裏面記録装置2Bにおいて、記録紙Pに対してラインヘッド119Cによって「裏面」へのシアンの色の記録が行われ、該記録紙Pは第3表面記録装置3Aに受け渡される。
第3表面記録装置3Aにおいて、記録紙Pに対してラインヘッド19Mによって「表面」へのマゼンタの色の記録が行われ、該記録紙Pは第3裏面記録装置3Bに受け渡される。第3裏面記録装置3Bにおいて、記録紙Pに対してラインヘッド119Mによって「裏面」へのマゼンタの色の記録が行われ、該記録紙Pは第4表面記録装置4Aに受け渡される。
第4表面記録装置4Aにおいて、記録紙Pに対してラインヘッド19Yによって「表面」へのイエローの色の記録が行われ、該記録紙Pは第4裏面記録装置4Bに受け渡される。第4裏面記録装置4Bにおいて、記録紙Pに対してラインヘッド119Yによって「裏面」へのイエローの色の記録が行われ、四色のインク全てについての一色毎の記録が終わり、該記録紙Pはベルト115の曲面にて曲率分離されて、或いは剥離爪124により剥離されて、外部に排出される。
以上、詳述したように第一実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)第1表面記録装置1Aによって「表面」にブラックの色の記録、続いて第1裏面記録装置1Bによって「裏面」にブラックの記録、続いて第2表面記録装置2Aによって「表面」にシアンの色の記録、続いて第2裏面記録装置2Bによって「裏面」にシアンの記録、以下同様に第3表面記録装置3A、第3裏面記録装置3B、第4表面記録装置4A、第4裏面記録装置4Bによって、四色のインク(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)について1色毎に「表面」、「裏面」、再び「表面」、「裏面」、という順番で交互に記録が行われる。
従って、記録紙Pの「表面」と「裏面」の両面でインクの付着をバランス良く進ませることができ、以てカール発生等の原因を無くし、「表面」の記録品質と「裏面」の記録品質に差が出る問題を低減することができる。
(2)また、「表面」を記録する色と、「裏面」を記録する色が同じに構成されているので、表裏に同じ色、例えばブラックのインクが付着した状態では、記録紙Pにインクが付着することで生じる撓み、膨潤等の状態変化の度合いが同レベルになって表裏で相殺されやすくなる。従って、続いてシアン色のインクで、再び「表面」に記録を行う際に、記録紙Pを「表裏同一状態」に近い状態にすることができ、表面の記録品質と裏面の記録品質に差が出る問題を一層低減することができる。
(3)給送された記録紙Pにおいて、大径でイナーシャが大きく安定な回転が得られるドラム13、113上にある部分に対し、ラインヘッド19、119による記録が施されるので、高い記録位置精度で記録することができる。また、記録手段がラインヘッド19、119であるので、ドラム13、113を一定速度で回転させつつ記録を進められるので、記録位置精度向上に寄与する。例えばシリアル記録方式であると、ドラムを間欠駆動させる必要があり、イナーシャの大きいドラムの停止位置精度(用紙搬送位置精度)の悪化により、記録精度が低下してしまう。これに対し、ライン記録方式であるため、イナーシャの大きなドラム13、113を記録中において、記録位置精度の悪化の原因となる停止をさせることなく、一定速度で回転させ続ければよいので、ドラムの安定な回転が得られ、高い記録位置精度を確保できる。
(4)記録紙Pの搬送にはベルト15、115を利用しているので、ベルト15、115により簡便な搬送ができる。また、記録紙Pはドラム13、113の外周面上に直接載る訳でなく、ベルト15、115を介してドラム13、113上に載る構成となるものの、ベルト15、115のドラム13、113の外周面に巻き掛けられている部分はドラム13、113に倣うので、記録紙Pの安定な搬送を実現でき、高画質の記録を行うことができる。
(5)ベルト15、115が巻き掛けられるドラム13、113と対をなす回転体として小径のローラ14、114を配置しているので、記録後にベルト15、115上に載った状態で搬送された記録紙Pを、ローラ14、114と対応して曲率の大きくなったベルト曲面部分でベルト15、115から簡単に曲率分離することができる。例えば特許文献2に記載された発明において、記録紙をドラムに保持するために設けられていた複雑なグリップ機構等を設ける必要がない。
(6)ドラム13、113の径を、ローラ14、114の径の3倍〜10倍の範囲内の値に設定しているので、ドラム13、113の大径化に伴うラインプリンタ11、111の大型化を回避しつつ、ローラ14、114に比べドラム13、113のイナーシャを十分大きく確保して、記録紙Pの搬送安定性と、記録紙Pへの記録位置精度の向上とを実現できる。
(7)ドラム13、113及びローラ14、114間でベルト15、115の宙に浮いた部分が振動したり、イナーシャの小さなローラ14、114の速度変動に起因してベルト15、115がその速度変動の周期で揺れしたりしても、記録紙Pのドラム13、113に巻き掛けられている部分にはその種の振動や揺れ等が伝わらないので、両面記録においても記録品質の向上に寄与する。
(第二実施形態)
次に第二実施形態の両面画像形成装置について図3〜図5に基づいて説明する。
図3は、第二実施形態に係る両面画像形成装置の第1表面記録装置の部分の模式側断面図を示し、図4はその模式側面図を示す。また、図5は同第1表面記録装置の平面図を示す。尚、第二実施形態に係る両面画像形成装置の第1裏面記録装置、第2表面記録装置、第2裏面記録装置、第3表面記録装置、第3裏面記録装置、第4表面記録装置、第4裏面記録装置は、第1表面記録装置と基本的に同じ構造なので、図示及び説明は省略する。
第二実施形態の両面画像形成装置は、ベルトに負圧吸着方式を採用している点が、前記第一実施形態と異なる特徴部分である。
図3に示す第1表面記録装置1Aとしてのラインプリンタ(以下、単にプリンタ31という)が備えるドラム13には、多数個の吸引孔13bがその外周面全域に亘って点在するように形成されている。また、ベルト15にも多数個の吸引孔15aが面全域に亘って点在するように形成されている。ベルト15がドラム13に巻き掛けられた部分において、ドラム13に対するベルト15の巻き付き位置が多少ずれても、ドラム13側の吸引孔13bとベルト15側の吸引孔15aとが少なくとも一部必ず連通するように構成されている。例えば、ドラム13とベルト15のそれぞれにランダムに吸引孔13b,15aが形成されていたり、ドラム13とベルト15のうち一方の吸引孔が他方の吸引孔に比べ十分大きく形成されていたりすればよい。
図4、図5に示すように、プリンタ11の両側面(図4の紙面に直交する方向の両側)は、ドラム13から空気を排出する部分以外は、空気が漏れないように、左右両側の側板32により塞がれている。また、側板32と、ドラム13、ローラ14、ベルト15等の可動部分との隙間は、例えば接触シール又はラビリンス構造による公知のシール手段を用いてシールされている。
図5に示すように、一方の側板32(図5における上側)には、ドラム13の内部と連通する配管33の一端部が接続されており、この配管33の他端部はファン装置34と接続されている。コントローラ23によりファン装置34が回転駆動されることで、ドラム13内の空間で構成されるドラム室35の空気が外部へ吸引排出され、ドラム13内が負圧に保たれるようになっている。そして、ベルト15、左右の両側板32、ドラム13及びローラ14により囲まれた略閉塞空間であるベルト室36は、ドラム13内と吸引孔13bを介して連通しているため、ドラム13内が負圧状態にあるときには、ベルト室36内も負圧状態となる。
そして、ベルト室36内の負圧により、ベルト15の吸引孔15aには、ベルト15の外周面側からベルト室36側へ向かう吸引気流が発生し、記録後の記録紙Pはベルト15の上側部分上面に吸着された状態で搬送される。よって、例えば記録紙のうちベルト15の上側部分に載って搬送される記録後の部分は、所定の風力の気流(風)を受けても、ベルト15の上面から捲り上がることなく、安定に搬送される。このため、記録紙Pにおいて記録を終えた部分がベルト15から捲り上がることに起因して、記録紙Pの記録を行っている部分やこれから記録を行う部分がドラム13に対して位置ずれすることを回避可能な構成となっている。
また、記録紙Pをベルト15上に吸着させる構成であり、ベルト15に対して重力方向下側となる吸着面にも記録紙Pを載せることができるので、ゲートローラ17が第一実施形態における配置位置よりも、よりドラム13の下側に配置されている。この結果、ドラム13に対する記録紙Pの給紙位置がドラム13の外周面における一層の下側位置へシフトし、ドラム13の周方向における記録紙Pのドラム巻き付き量がより広く確保されるようになっている。
さて、このプリンタ11においては、ファン装置34の駆動によりドラム13の内側から空気を排出し、ドラム13及びベルト15に開口する吸引孔13b,15aの外周側から内周側に向かう空気流が生じることで、記録紙Pはベルト15上に吸着された状態で搬送される。これにより、記録紙Pのドラム13に対する位置ずれがまずなくなるため、確実で安定した記録紙Pの搬送が実現される。
記録紙Pは、搬送方向下流側(図3における左側)に位置するローラ14に対応する位置まで搬送されると、ローラ14に巻き掛けられた部分のベルトの吸引孔15aがローラ14の外周面に塞がれてベルト15上の記録紙Pに対する吸引力が働かなくなる。このため、吸引孔15aの閉塞による吸引力の消滅と、ローラ14による曲率分離との両効果により、記録紙Pをベルト15から容易に分離できる。なお、前記第一実施形態と同様に、剥離爪24(分離爪)が設けられているので、記録紙Pに仮に曲率分離されない部分が生じても、その非分離箇所を剥離爪24により確実に分離できる。
この第二実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(8)ドラム13内をファン装置34の駆動により負圧にし、ドラム13とベルト15双方に形成した吸引孔13b、15aを通じて、ドラム13に巻き掛けられた部分のベルト15上に記録紙Pを吸着するので、ドラム13に対する記録紙Pの位置ずれをより確実に回避できる。従って、記録紙Pに対する記録位置精度を高く維持できる。
(9)ドラム13内(ドラム室35)と吸引孔13bを通じて連通するベルト室36も負圧になるので、記録後の記録紙Pをベルト15上に吸着された状態で搬送できる。しかも、記録紙Pが曲率分離される箇所では、ベルト15の吸引孔15aがローラ14の外周面に塞がれてベルト15上の記録紙Pに吸引力が及ばなくなるので、記録紙Pを容易に曲率分離できる。
(10)記録紙Pはベルト15上に吸着されるので、ベルト15に対して重力方向下側となる吸着面にも記録紙Pを載せることができ、ドラム13の外周面に対するベルト15及び記録紙Pの巻き付き量(巻き付き長)をドラム13の周方向に広く(長く)確保できる。よって、ドラム13の外周面に対する記録紙Pが巻き付けられる部分に対向配置すべきラインヘッド19のドラム13の周方向に沿った方向における配設可能エリアを広く確保できる。よって、色数が5色以上に増えるなどより多くの個数のラインヘッド19の配置が必要になっても対応できるうえ、個数が増えない場合においては、ラインヘッド19の配置位置の選択の自由度を増やすことができる。
(第三実施形態)
次に、第三実施形態の両面画像形成装置について図6に基づいて説明する。図6は第三実施形態の両面画像形成装置の模式側断面図を示す。
図6に示したように、本実施例に係る両面画像形成装置は、前記各実施例と同様に、ライン記録方式の第1表面記録装置1A、第1裏面記録装置1B、第2表面記録装置2A、第2裏面記録装置2B、第3表面記録装置3A、第3裏面記録装置3B、第4表面記録装置4A、第4裏面記録装置4Bを記録紙Pの搬送方向に沿って備えている。
本実施例では、四つの表面記録装置1A,2A,3A,4Aと、同じく四つの裏面記録装置1B,2B,3B,4Bは、いずれも前記ドラム13,113が1個及び前記ローラが2個を備えて構成されている。すなわち、四つの表面記録装置1A,2A,3A,4Aにおいては第1ローラ141と第2ローラ142を備え、四つの裏面記録装置1B,2B,3B,4Bにおいては第1ローラ1141と第2ローラ1142を備えている。すなわち、いずれも3軸構造に構成されている。
以下、第1表面記録装置1Aと第1裏面記録装置1Bを取り上げて説明し、これらと基本構造を同じにする第2表面記録装置2A、第2裏面記録装置2B、第3表面記録装置3A、第3裏面記録装置3B、第4表面記録装置4A、第4裏面記録装置4Bについては、同一部分に同一符号を付してその説明は省略する。
記録紙Pの前記受け渡しが行われる受け渡し部4は、隣り合う第1表面記録装置1Aと第1裏面記録装置1Bの各ベルト15,115の表面を搬送方向に沿って所定領域、面接触する配置とすることで構成されている。
前記受け渡し部4は、第1表面記録装置1Aの記録紙Pの分離部6を成す第1ローラ141と第1裏面記録装置1Bの記録紙Pの受入部8を成す第2ローラ1142との間の領域に設けられている。そして、前記分離部6を成す第1ローラ141に巻き掛けられたベルト15の成す角度θ1は鋭角に構成され、前記受入部8を成す第2ローラ1142に巻き掛けられたベルト115の成す角度θ2は鈍角に構成されている。
更に本実施例では、第1表面記録装置1Aのラインヘッド19Kと第1裏面記録装置1Bの前記受入部8を成す第2ローラ1142との間の領域に乾燥部61としてハロゲンランプが設けられている。乾燥部61の上流近傍に熱移動を防ぐ防護壁90が設けられている。尚、乾燥部61はハロゲンランプに代えてキセノンランプ等の光乾燥器、UV硬化インクを硬化させる紫外光を出す水銀ランプやLEDランプ、更には輻射熱、常温の風、60〜250度程度の温風等も使用可能である。
また、前記第1表面記録装置1Aは、ベルト15における少なくとも前記ドラム13に巻き掛けられた部分において記録紙Pを負圧吸着させる第1負圧部71を備えている。該第1負圧部71は、図示を省略するが、前記第二実施形態(図3)における吸引孔13b、15a、配管33、ファン装置34、左右の側板32を備えて構成されている。
更に第1表面記録装置1Aは、前記ベルト15の内周面より内側であってかつ前記ドラム13の外側となる空間部分47に、前記ドラム15に巻き掛けられた部分の上流側における前記ベルト15の部分において記録紙Pをベルト15の外周面に負圧吸着させる第2負圧部72と、前記ドラム15に巻き掛けられた部分の下流側における前記ベルト15の部分において記録紙Pをベルト15の外周面に負圧吸着させる第3負圧部73とを備えている。
前記第3負圧部73は第1負圧部71及び第2負圧部72と隔壁部63を介して区画されている。本実施例では、第1負圧部71と第2負圧部72は、前記ドラム13の吸引孔(13b)を通じて該ドラム13内へ気体が排出されて生じた負圧に基づき、いずれも負圧になって、前記ドラム13に巻き掛けられた部分の上流側における前記ベルト15の部分の吸引孔(15a)に吸着力が及ぶように前記隔壁部63が設けられている。そして、少なくとも隔壁部63とベルト15とにより囲まれた空間47は略密閉状態に封止されている。
また、ラインヘッド19Kの上流位置には、記録紙Pの位置を検出するセンサ65が設けられている。このセンサ65によって記録紙Pの先端位置を検出して、第1表面記録装置1Aによる記録を実行することができ、記録位置を高精度にして「表面」の記録を実行することが可能となる。
本実施例では、更にラインヘッド19Kの上流近傍位置にベルト速度検出センサ80が設けられている。このセンサ80によってベルト15の実際の速度を検出し、インクの吐出タイミングを高精度で調整できるようになっている。
第1裏面記録装置1Bの構成は、第1表面記録装置1Aと同じである。第1表面記録装置1Aは記録紙Pの「表面」へ記録を行うのに対して、第1裏面記録装置1Bは「裏面」へ記録を行うという違いだけある。そこで、第1裏面記録装置1Bの構成については、上述の対応する符号を付してその説明を省略する。
この第三実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
本実施例によれば、記録紙Pの前記受け渡し部4は、隣り合う例えば第1表面記録装置1Aと第1裏面記録装置1B(又は第1裏面記録装置1Bと第2表面記録装置2A、第2表面記録装置2Aと第2裏面記録装置2B、…)の各ベルト15,115の表面を搬送方向に沿って所定領域、面接触する配置とすることで構成されている。従って、受け渡し部4において、記録紙Pはその表面と裏面の両側からベルト15,115で支えられた状態になり、その状態を経て下流側に位置する第1裏面記録装置1Bのベルト115だけで保持される状態に移行するので、当該記録紙Pは例えば第1表面記録装置1Aのベルト15上から第1裏面記録装置1Bのベルト115上に滑らかに受け渡され、受け渡しに基づく記録品質の低下を防止できる。
更に、第1表面記録装置1A、第1裏面記録装置1B、第2表面記録装置2A、第2裏面記録装置2B、第3表面記録装置3A、第3裏面記録装置3B、第4表面記録装置4A、第4裏面記録装置4Bは、いずれもドラム13(又は113)が1個及び前記ローラ141,142(又は1141,1142)が2個の3軸構造になっているので、全体構造の設計自由度が高まり、例えば乾燥手段61,161やセンサ65,165等のその他の構成部材を配置するスペースを確保し易い。
更に、前記受け渡し部4は、例えば第1表面記録装置1Aの記録紙Pの分離部6を成す第1ローラ141と第1裏面記録装置1Bの記録紙Pの受入部8を成す第2ローラ1142との間の領域に設けられ、前記分離部6を成す第1ローラ141に巻き掛けられたベルト15の成す角度θ1は鋭角であり、前記受入部8を成す第2ローラ1142に巻き掛けられたベルト115の成す角度θ2は鈍角である。従って、第1表面記録装置1Aで「表面」を記録された記録紙Pが第1裏面記録装置1Bへの前記受け渡し部4に進入する際に、記録紙Pの先端部に浮き上がりがあっても、前記鈍角構造によって、該浮き上がりが容易に矯正されて当該受け渡し部4に進入することができる。そして、受け渡し部4の出口において、前記鋭角構造によって記録紙Pは第1表面記録装置1Aのベルト15から容易に分離され、第1裏面記録装置1Bのベルト115だけで保持される状態に滑らかに移行することができる。
更に、本実施例では、乾燥部61,161によって予め記録面が乾いた状態になって次工程の記録が行われるので、記録品質の低下を防止することができる。
更に、ベルト15,115における少なくともドラム13,113に巻き掛けられた部分において、記録紙Pは第1負圧部71,171の負圧によりベルト15,115上に吸着されるので、安定駆動されるドラム13,113の外周面に対する記録紙Pの位置ずれを効果的に回避できる。このため、記録紙Pのドラム(又はベルト)に対する位置ずれを効果的に回避して、高い記録位置精度が得られやすくなる。
更に、例えば第1表面記録装置1Aと第1裏面記録装置1B等はいずれも、記録紙Pをベルト15,115の外周面に負圧吸着させる第2負圧部72,172と第3負圧部73,173とを備えているので、記録紙Pをベルト15,115上にしっかり保持して搬送することができると共に、記録紙Pの受け渡しを円滑に進めることができる。
更に、第3負圧部73,173は第1負圧部71,171及び第2負圧部72,172と隔壁部63,163を介して区画されているので、特に前記乾燥部61,161を備える構成においては、乾燥のためにベルト15,115部分に加える熱を当該第3負圧部73,173の負圧発生源となる吸引排気流によって、該熱がドラム13,113側に向かわないようにして除くことができる。従って、ドラム13,113に不要な熱が伝わるのを防止することができ、ドラム13,113近傍に位置する記録ヘッドに不要な熱が伝わることによって生じるノズル詰まり等のトラブルを回避することができる。
(その他の実施形態)
上記の各実施例においては、4色のインクで記録を行う両面記録装置について説明したが、インクの色は4色に限定されない。3色、6色、8色等、適宜の色数を用いることができ、色数に対応して表面記録装置と裏面記録装置を増減することで、容易に対応することができる。また、色の順番も上記実施例の順番(ブラック→シアン→マゼンタ→イエロー)に限定されないのは勿論である。
また、インクの他に「下処理液」や「オーバーコート液」等を噴射する種類の記録装置においては、これら、「下処理液」や「オーバーコート液」等を前記インクに対応させて本発明を適用することができる。
また、上記の各実施例においては、記録媒体をベルトで搬送し且つ受け渡していく構成の両面記録装置について説明したが、搬送手段はベルトに限定されず、ローラやガイドを用いた構成の搬送手段であってもよい。
更に、本発明はインクジェット式プリンタに限定されない。熱転写式プリンタにも採用できる。また、コピー機にも適用できる。
流体噴射方式の画像形成装置は、インクジェット式プリンタに限定されない。インク以外の他の流体(液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体、流体として流して噴射できる固体(例えばトナー等を含む粉粒体)を含む)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、さらに光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。
なお、これらの各装置のように、噴射した流体を基板等の記録媒体上に着弾させて形成した所定パターン(配線パターン、電極パターン、画素パターン、エッチングパターン、配列パターンを含む)も、本明細書では記録により形成される画像に含まれる。なお、「流体」とは、気体のみからなる流体を含まない概念であり、例えば液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、粉粒体、流状体などが含まれる。
第一実施形態における両面画像形成装置の要部模式側断面図。 図1において第1表面記録装置の部分の平面図。 第二実施形態における第1表面記録装置の部分の模式側断面図。 第二実施形態における同模式側面図。 第二実施形態における同模式平面図。 第三実施形態における両面画像形成装置の要部模式側断面図。
符号の説明
1A…第1表面記録装置、1B…第1裏面記録装置、2A…第2表面記録装置、2B…第2裏面記録装置、3A…第3表面記録装置、3B…第3裏面記録装置、4A…第4表面記録装置、4B…第4裏面記録装置、4…受け渡し部、11,111…第1表面記録装置としてのラインプリンタ、12,112…ベルト搬送装置、13,113…ドラム、13a,113a…回転軸、13b,113b…吸引孔、14,114…ローラ、14a,114a…回転軸、141,1141…第1ローラ、142,1142…第2ローラ、15,115…ベルト、15a,115a…吸引孔、16…駆動源として電動モータ、17…給送手段としてのゲートローラ、19Y,19M,19C,19K、119Y,119M,119C,119K…記録手段を構成するラインヘッド(記録ヘッド)、20…磁気式リニアエンコーダ、21…磁気式リニアスケール、22…磁気センサ、23…制御手段としてのコントローラ、24,124…剥離手段としての剥離爪、31…ラインプリンタ、32…側板、33…配管、34…負圧手段としてのファン装置、35…ドラム室、36…ベルト室、47…空間部分、61,161…乾燥手段、63、163…隔壁部、65,165…センサ、71,171…第1負圧部、72,172…第2負圧部、73,173…第3負圧部、80,180…ベルト速度センサ、90,190…防護壁。

Claims (10)

  1. 表面画像形成装置と裏面画像形成装置を記録媒体の搬送方向に沿って備える両面画像形成装置であって、
    前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも記録媒体を搬送する無端状のベルトと、該ベルト上を搬送される記録媒体に記録を施す記録手段と、を備え、
    前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置の一方の画像形成装置の前記ベルト表面に保持されて搬送される記録媒体は、前記記録手段の位置を通過した部分が、他方の画像形成装置における前記記録手段より上流側のベルト上を搬送されるように受け渡される構成であり、
    前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、いずれも前記記録手段が1色を記録する構成であると共に、1色毎に表面、裏面、表面、裏面、の順番で交互に記録が行われるように配設されていることを特徴とする両面画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の両面画像形成装置において、隣り合う前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置は、表面を記録する色と、裏面を記録する色が同じに構成されていることを特徴とする両面画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の両面画像形成装置において、
    前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置はいずれも、
    ドラムと、
    前記ドラムより小径のローラと、
    前記ドラムと前記ローラとに巻き掛けられた無端状のベルトと、
    前記ドラムを回転駆動させることにより前記ベルトを搬送させる駆動源と、
    前記ベルトの前記ドラムに巻き掛けられた部分の外周面上に載った部分の記録媒体に記録を施すことが可能に当該ドラムの外周面に対向して配置されたライン記録方式の記録手段とを備え、
    前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置の一方の画像形成装置の前記ベルト表面に保持されて搬送される記録媒体は、前記記録手段の位置を通過した部分が、他方の画像形成装置における前記記録手段より上流側であって前記ベルトが前記ドラムに巻き掛けられた部分の外周面上を搬送されるように受け渡される構成であることを特徴とする両面画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の両面画像形成装置において、前記記録媒体の前記受け渡しが行われる受け渡し部は、隣り合う前記表面画像形成装置と前記裏面画像形成装置の各ベルト表面を搬送方向に沿って所定領域、面接触する配置とすることで構成されていることを特徴とする両面画像形成装置。
  5. 請求項4に記載の両面画像形成装置において、
    少なくとも最上流に位置する表面画像形成装置に続く他の全ての前記裏面画像形成装置と表面画像形成装置は、いずれも前記ドラムが1個及び前記ローラが2個を備えて構成され、
    前記受け渡し部は、一つの画像形成装置の記録媒体の分離部を成すローラと隣り合う他の画像形成装置の記録媒体の受入部を成すローラとの間の領域に設けられ、
    前記分離部を成すローラに巻き掛けられたベルトの成す角度は鋭角であり、前記受入部を成すローラに巻き掛けられたベルトの成す角度は鈍角であることを特徴とする両面画像形成装置。
  6. 請求項5記載の両面画像形成装置において、一つの画像形成装置の前記記録手段と隣り合う他の画像形成装置の前記受入部を成すローラとの間の領域に乾燥手段が設けられていることを特徴とする両面画像形成装置。
  7. 請求項3から6のいずれか1項に記載の両面画像形成装置において、前記ベルトにおける少なくとも前記ドラムに巻き掛けられた部分において前記記録媒体を負圧吸着させる第1負圧手段を備え、
    前記表面画像形成装置と裏面画像形成装置はいずれも、
    前記ベルトの内周面より内側であってかつ前記ドラムの外側となる空間部分に、前記ドラムに巻き掛けられた部分の上流側における前記ベルトの部分において前記記録媒体を前記ベルトの外周面に負圧吸着させる第2負圧手段と、前記ドラムに巻き掛けられた部分の下流側における前記ベルトの部分において前記記録媒体を前記ベルトの外周面に負圧吸着させる第3負圧手段とを備え、
    前記第3負圧手段は前記第1負圧手段及び第2負圧手段と隔壁部を介して区画され、
    少なくとも前記隔壁部とベルトとにより囲まれた空間は略密閉状態に封止されていることを特徴とする両面画像形成装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の両面画像形成装置において、各画像形成装置は記録手段より上流位置に記録媒体の位置を検出するセンサーを備えていることを特徴とする両面画像形成装置。
  9. 複数種の液体を記録媒体の表裏面に各々吐出して画像形成を行う両面画像形成装置であって、
    記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第1吐出手段と、
    前記第1吐出手段で処理された前記記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第2吐出手段と、
    前記第2吐出手段で処理された記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち前記第1吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第3吐出手段と、
    前記第3吐出手段で処理された記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち前記第2吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第4吐出手段と、
    を有する両面画像形成装置。
  10. 複数種の液体を記録媒体の表裏面に各々吐出して画像形成を行う両面画像形成方法であって、
    記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第1吐出工程と、
    前記第1吐出工程で処理された前記記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち一の液体のみを吐出する第2吐出工程と、
    前記第2吐出工程で処理された記録媒体の表面に対して、前記複数種の液体のうち前記第1吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第3吐出工程と、
    前記第3吐出工程で処理された記録媒体の裏面に対して、前記複数種の液体のうち前記第2吐出工程で吐出されていない一の液体のみを吐出する第4吐出工程と、
    を有する両面画像形成方法。
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