JP2009166154A - 被切削部材の切粉用沈澱槽 - Google Patents

被切削部材の切粉用沈澱槽 Download PDF

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卓史 福辺
Masaya Ishikawa
雅也 石川
Koji Seki
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Abstract

【課題】被切削部材の切削加工時に発生した切粉を切削液と共に沈澱槽に回収し、沈澱槽内の切削液の表層に浮遊している切粉を一定領域内に留めて沈澱槽の効率の向上を図るようにした被切削部材の切粉用沈澱槽を提供する。
【解決手段】貯溜槽6内の切削液を濾過フィルタ7を通して加工槽4内の切削工具2に供給しながら被切削部材Wを切削加工した後に切削液を切粉用沈澱槽5に回収し加工時に発生した切粉を沈澱させて貯溜槽に戻すようにした切削液の循環経路3に用いられる被切削部材の切粉用沈澱槽において、切粉用沈澱槽の上部を二つの領域25a,25bに画成し下端部が沈澱槽内の切削液の液面よりも下方に位置し、切削液の表面に浮遊するパーティクル化した切粉Paを一方の領域25aに留め、他方の領域25bの切削液の表層部を貯溜槽に戻すようにした切粉流入防止板27を設けた。
【選択図】図2

Description

本発明は、被切削部材の切削加工時に切削液を循環させて加工時に発生した切粉を切削液と共に沈澱槽に回収し、沈澱槽内の切削液の表面に浮遊しているパーティクル化した切粉を一定領域内に留めて沈澱槽の効率向上を図るようにした被切削部材の切粉用沈澱槽に関する。
ガラスやシリコンウェハ等の脆性部材或いはカーボン等からなる被切削部材に、例えば穿孔等の加工を施す場合、加工槽内に被切削部材を配設し、切削工具に切削液を注ぎながら加工を行い、切削液は、切削工具→加工槽→沈澱槽→貯溜槽(クーラントタンク)→濾過フィルタ→切削工具のように循環させて使用される。特に、シリコンウェハ等の鏡面をもつ被切削材に切屑が付着すると不良品となり、また、切屑は機械故障の原因となり得る。そのため、切屑の処理は、製品の歩留まりの向上や機械寿命の延長等の観点から重要である。
このような脆性部材の加工装置として、脆性材料用孔明け装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、脆性部材からなる被加工部材を所定液体(切削液)中に沈めて固定する穿孔加工槽と、この穿孔加工槽に対し液体の供給、排出を行う液体循環部と、穿孔加工槽の上方に位置し、被加工部材の穿孔加工を行うと共に液体循環部から液体を穿孔加工槽に供給するクーラントスルータイプの穿孔加工部と、この穿孔加工部に液体を流通させる軸方向の中空部分を有し下端部に研削部位を備えて設けられたドリルと、このドリルの研削部位の上方位置外部に中空部分に連通して下方向に開口するよう形成された液体の排出を行う複数の排出口を具備している。
そして、循環部の液体を貯溜する貯溜槽は、槽外壁よりも低い槽内隔壁により沈澱槽部と循環槽部とに仕切られており、貯溜槽には槽内隔壁よりも高い液位となるよう液体(切削液)が貯溜されている。また、貯溜槽の沈澱槽部の液中に穿孔加工槽から加工時及び加工後の液体を回収する流路(管路)の一方端が開口し、循環槽部の液中に穿孔加工槽及びドリルに液体を供給するための流路(管路)の一方端が開口している。
そして、沈澱槽部の上部と循環槽部の上部が連通されており、穿孔加工槽から液体と共に回収された研削屑は、沈澱槽部の液中に排出された後沈澱し、循環槽部の液体は、その液中からポンプで汲み出されフィルタを通して穿孔加工槽及びドリルに供給される。
特開2003−305716号公報(3頁、図1)
ところで、シリコンウェハやカーボン等の切削(研削)加工においては微細な粉状の切屑(以下「切粉」という)が発生する。この切粉は金属の切削加工において発生する切屑とは異なり、パーティクル化した切粉(粒径3μm以下)となるために重さに対して表面積が大きくなり、切削液の表面張力の影響を受け易くなる。このようなパーティクル化した切粉は、切削液と共に沈澱槽に回収されると表面張力の作用により切削液の表面(液面)に浮遊して容易に沈澱しない。
このため、切削液の循環経路に加工後の切削液中の切粉を沈澱させて回収する沈澱槽を設置しても切粉の除去が不十分となり、その後工程である貯溜槽(クータントタンク)内において濾過フィルタ、特に精密濾過フィルタが目詰りを起こし易くなる。この結果、精密濾過フィルタの交換頻度が高くなり、費用が嵩むという問題がある。
また、特許文献1に記載されている液体循環部の貯溜槽においては、穿孔加工槽から沈澱槽部の液中に排出された研削屑は、その粒径が大きく重い場合は沈澱するが、粒径が小さくパーティクル化したものについては当該沈澱槽部の液体中に拡散して循環槽部内に流入し、当該循環槽部の液体と共に汲み出されて濾過フィルタを通して穿孔加工槽及びドリルに供給されることとなる。このため、上述した場合と同様に濾過フィルタの目詰りを起こし易くなる。
本発明の目的は、被切削部材の切削加工時に切削液を循環させて加工時に発生した切粉を切削液と共に沈澱槽に回収し、沈澱槽内の切削液の表面に浮遊している切粉を一定領域内に留めて沈澱槽の効率の向上を図るようにした被切削部材の切粉用沈澱槽を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る被切削部材の切粉用沈澱槽は、
貯溜槽内の切削液を濾過フィルタを通して加工槽内の切削工具に供給しながら被切削部材を切削加工し、前記供給した切削液を切粉用沈澱槽に回収して加工時に発生した切粉を沈澱させた後に前記貯溜槽に戻すようにした切削液の循環経路に用いられる被切削部材の切粉用沈澱槽において、
前記切粉用沈澱槽内に当該切粉用沈澱槽の上部を二つの領域に画成しかつその下端部が切粉用沈澱槽内の切削液の液面よりも下方に位置し、前記切削液の表面に浮遊するパーティクル化した切粉を一方の領域内に留め、他方の領域内の切削液の表層部を前記貯溜槽に戻す切粉流入防止板を設けたことを特徴としている。
加工槽内において被切削部材の切削加工時に貯溜槽の切削液を切削工具に供給し、切削加工時に発生した切粉を切削液と共に切粉用沈澱槽に回収する。回収された切削液に混じっている粗い(粒径の大きい)切粉は沈澱し、細かい(粒径の小さい)パーティクル化した切粉は表面張力の作用により切削液の表面(液面)に浮遊する。
そして、切削液の表液面に浮遊しているパーティクル化した切粉を切粉流入防止板により沈澱槽の一方の領域内に留め、表層部を切粉流入防止板の下方を迂回させて他方の領域に流入させ、当該他方の領域内の切削液の表層部を貯溜槽に戻す。これにより、パーティクル化した切粉の大部分が除去される。貯溜槽に戻された切削液に混じっているパーティクル化した切粉の残りは濾過フィルタにより除去される。
これにより、同じ沈澱槽の距離(長さ)で、切削液の流れる距離(沿面距離)を伸ばすことができ、沈澱槽の効率の向上が図られる。また、貯溜槽に戻された切削液を濾過する濾過フィルタ、特に精密濾過フィルタの目詰りを抑えることができ、この精密フィルタの交換頻度が低下して費用が安くなると共にメンテナンスの手間が少なくなり、作業性の向上が図られる。
また、本発明の請求項2に係る被切削部材の切粉用沈澱槽は、請求項1に記載の被切削部材の切粉用沈澱槽において、
前記被切削部材は、脆性部材又はカーボンからなることを特徴としている。
ガラスやシリコン等の脆性部材或いはカーボン等を切削するときに切削工具に切削液を供給しながら加工を施す。このとき発生する切粉は、大小様々な粒径をなしており、切削液に混じって切粉用沈澱槽に回収される。切粉用沈澱槽に回収された切粉の中の粗い切粉は沈澱し、パーティクル化した切粉は切削液の表面張力の作用により表層に浮遊する。
また、本発明の請求項3に係る被切削部材の切粉用沈澱槽は、請求項1又は請求項2に記載の被切削部材の切粉用沈澱槽において、
前記加工槽内の切削加工後の切削液は、前記切粉用沈澱槽の切粉流入防止板により画成された一方の領域内の切削液の液面の上方から流下されることを特徴としている。
加工槽内の切削加工後の切削液を切粉用沈澱槽の切粉流入防止板により画成された一方の領域内の切削液の液面の上方から流下させることにより、切削液に混じっている切粉をこの一方の領域内の切削液中に拡散させること無く表面に浮遊させることができる。
これにより、切削液の表層下(中間層)におけるパーティクル化した切粉を少なくすることができ、他方の領域の切削液にパーティクル化した切粉が混じることを少なくすることが可能となる。
本発明によると、被切削部材の切削時に発生した切粉を切削液と共に切粉用沈澱槽に回収してパーティクル化して切削液の表面に浮遊する切粉を切粉流入防止板により一定領域内に留めることにより、貯溜槽に戻す切削液に混じるパーティクル化した切粉を大幅に除去することが可能となる。また、同じ沈澱槽の距離(長さ)で切削液の流れる距離(沿面距離)を伸ばすことができ沈澱槽の効率の向上が図られる。
また、貯溜槽に戻される切削液に混じっているパーティクル化した切粉が少なくなり、濾過フィルタ特に精密濾過フィルタの目詰りを抑えることができる。これにより、濾過フィルタの交換頻度が低くなり費用が安くなると共にメンテナンスの手間が少なくなり、作業性の向上が図られる。
また、簡単な構成で沈澱槽内の切削液の表面に浮遊するパーティクル化した切粉を沈澱槽内に有効に留めることができる。
以下、本発明の実施形態に係る被切削部材の切粉用沈澱槽を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る切粉用沈澱槽を適用した切削装置の概略構成を示す。切削装置1は、切削工具例えばドリル2と、このドリル2に切削液を循環させて供給する循環経路としての切削液循環部3により構成されている。
切削液循環部3は、ドリル2及び被切削部材Wを収容する加工槽4、切削加工後の切削液中に混入されている切粉の一部を沈澱させる切粉用沈澱槽5、切粉用沈澱槽5で切粉の一部が除去された切削液を貯溜する貯溜槽(クーラントタンク)6、貯溜槽6内に収容された濾過フィルタとしての精密濾過フィルタ(濾過機)7、貯溜槽6内の切削液をドリル2に供給するための送液ポンプ8、及び流路(管路)11〜14等により構成されている。
そして、加工槽4と切粉用沈澱槽5が流路11により接続され、切粉用沈澱槽5と貯溜槽6が流路12により接続され、貯溜槽6とドリル2が流路13により接続されている。送液ポンプ8は流路13の途中に介挿されている。また、流路14は、一端が流路13の送液ポンプ8の下流側に接続され、他端が切削工具2の下端部2bの側方(横)に近接して開口している。
加工槽4は、ドリル2と被切削部材Wを収容し、当該加工槽4内でドリル2に切削液を供給しながら被切削部材の切削(穿孔)加工を可能としている。ドリル2は、軸心に小孔2aが貫通されて中空状をなし、下端部2bの外周面にダイヤモンド砥粒が電着又はメタルボンドにより固着されており、ガラスやシリコンウェハ等の脆性部材、或いはカーボン等の部材に穿孔加工が可能とされている。
このドリル2は、加工槽4内の略中央位置に垂直に配置されており、図示しないスピンドルモータの回転軸に固定されているチャックに装着されて所定の回転数で回転駆動される。スピンドルモータは、回転軸の軸心に小孔が貫通して穿設されており、流路13から切削液が供給されるようになっている。そして、ドリル2は、スピンドルモータの回転軸の軸心に貫設された小孔を通して軸心の小孔2aに切削液が供給されると共に、下端部2bの側方(横)から流路14を介して切削液が供給される。
被切削部材Wは、加工槽4内のドリル2の下方の底面4aに設置されている図示しないクランプ台に固定されている。この被切削部材Wは、例えばカーボンからなり、所定の位置にドリル2により穿孔加工される。
切粉用沈澱槽5は、図2に示すように上方に開口し上方及び側方から見て長方形状の直方体をなしており、内部が幅方向に略等間隔で横切る、例えば2枚の仕切り板21,22により画成されて第1沈澱槽24、第2沈澱槽25、第3沈澱槽26の3つの沈澱槽が長手方向に並んで形成されている。
仕切り板21は、切粉用沈澱槽5の側板5aの高さ(深さ)よりも低く設定されており、仕切り板22は、仕切り板21よりも低く設定されている。即ち、第1沈澱槽24、第2沈澱槽25、第3沈澱槽26の順に順次浅く形成されている。そして、第1沈澱槽24が上流槽、第2沈澱槽が中間槽、第3沈澱槽26が下流槽とされている。
第1沈澱槽24は、切粉流入防止板27により上部が大小2つの領域24a,24bに画成されており、第2沈澱槽25は、切粉流入防止板28により上部が大小2つの領域25a,25bに画成されている。
第1沈澱槽24の切粉流入防止板27は、仕切り板21と平行かつこの仕切り板21寄りに配置されており、上端面27aが側板5aの上端面5bと面一とされ、下端面27bが仕切り板21の上端面21aよりも下方に位置するように設定されている。即ち、切粉流入防止板27の下端面27bは、第1沈澱槽24内の切削液の液面よりも下方に位置している。そして、上流側の領域24aは下流側の領域24bよりも広く設定されている。
同様に第2沈澱槽25の切粉流入防止板28は、仕切り板22と平行かつ当該仕切り板22寄りに配置されており、上端面28aが側板5aの上端面5bと面一とされ、下端面28bが仕切り板22の上端面22aよりも下方に位置するように設定されている。即ち、切粉流入防止板28の下端部は、第2沈澱槽25内の切削液の液面よりも下方に位置している。そして、上流側の領域25aは下流側の領域25bよりも広く設定されている。
また、下流側の第3沈澱槽26の仕切り板22と対向する側板5aには切削液の流出口26aが設けられている。この流出口26aは、仕切り板22の上端面22aよりも低い位置に設けられている。そして、これらの沈澱槽24,25,26の底面24c,25c,26cには沈澱物を排出するための排出口24d,25d,26dと、これらの排出口24d,25d,26dを開閉する開閉弁31,32,33が設けられている。
図1に示す加工槽4と切粉用沈澱槽5とを接続する流路11は、一側開口端11aが加工槽4の底面4aに形成された排出口4bに接続され、他側開口端11bが図2に示すように第1沈澱槽24の上流側の領域24aにかつ仕切り板21と対向する側板5a寄り(上流側)の位置に、領域24a内の切削液の液面の上方に開口されている。
また、第3沈澱槽26の流出口26aは、図1に示すように流路12を介して貯溜槽6に接続されている。このようにして、切削液の切削液循環部3の加工槽4と貯溜槽6との間に切粉用沈澱槽5が設けられている。
貯溜槽6は、収容されている精密濾過フィルタ(濾過機)7により切粉用沈澱槽5から戻された切削液を何回も繰り返し循環させて当該切削液中に混じっているパーティクル化した切粉を略完全に除去してドリル2に供給する。
図1において切削工具2により被切削部材Wを切削(穿孔)加工する場合、先ず送出ポンプ8を駆動して貯溜槽6から流路13及び流路14を通して切削工具2に切削液を供給する。尚、加工開始時において切粉用沈澱槽5は、図2に示すように第1、第2沈澱槽24,25内の切削液の液面が仕切り板27,28の上端面27a,28aと面一とされており、第3沈澱槽26の切削液の液面が流出口26aから流出可能とされている。
流路13の切削液はドリル2の小孔2aを通して先端に供給され、流路14の切削液はドリル2の側方(横)から下端部2bに供給される。次いで、ドリル2を回転させて被切削部材W、例えばカーボンの穴明け(穿孔)加工を開始する。
ドリル2は、切削液を供給されながら被切削部材Wを穴明け加工する。加工に伴い被切削部材Wから切粉が発生する。そして、発生した切粉は、切削液と共に加工槽4の排出口4bから流路11に流入し、開口端11bから切粉用沈澱槽5の第1沈澱槽24の上流側の領域24aに貯溜されている切削液の液面に流下する。
切粉は、図3に示すように粗い(粒径の大きい)ものから細かい(粒径の小さい)ものまで大小様々の大きさのものがあり、粒径の大きい粗い切粉(粒径3μm以上)Pは、重さに対して表面積が小さいために図2に示すように第1沈澱槽24内に沈澱する。
一方、図中斜線で示す範囲の粒径の小さいパーティクル化した切粉(粒径3μm以下)Paは、重さに対して表面積が大きいために切削液の表面張力の作用により図2に示すように表面(液面)に浮遊して容易に沈澱しない。そして、このパーティクル化した切粉Paは、図2に示すように切粉流入防止板27により止められて下流側の領域24bへの流入が阻止される。即ち、パーティクル化した切粉Paの大部分が領域24a内に留められる。
この結果、第1沈澱槽24内の切削液は、底部に粗い切粉Pが沈澱し、表面(液面)にパーティクル化した切粉Paが浮遊することなり、表層下の切削液は切粉が少ない状態となる。そして、第1沈澱槽24の上流側の領域24a側の表層部の切削液が矢印で示すように切粉流入防止板27の下方を迂回して下流側の領域24bに流入する。
即ち、第1沈澱槽24は、切削液に混じっている粗い切粉Pを沈澱させ、切粉流入防止板27により表面に浮遊するパーティクル化した切粉Paを止めると共に同じ沈澱槽の距離(長さ)で流れる距離(沿面距離)を伸ばすことができる。そして、下流側の領域24bに流入した切粉が少ない切削液の表層部が仕切り板21の上端面21aを超えて第2沈澱槽25の上流側の領域25aに流下する。
第2沈澱槽25の上流側の領域25a内の切削液の上方から流下した切削液中にはまだ様々な大きさの切粉が混じっており、粗い切粉Pは沈澱し、パーティクル化した切粉Paは領域25a内の表面に浮遊する。
そして、この表面を浮遊するパーティクル化した切粉Paは、切粉流入防止板28により止められて下流側の領域25bへの流入が阻止される。従って、第2沈澱槽25内の液中は切粉が更に少ない状態となる。そして、第2沈澱槽25の領域25a側の表層部の切削液が矢印で示すように切粉流入防止板28の下方を迂回して下流側の領域25bに流入する。
第2沈澱槽25も第1沈澱槽24と同様に切削液に混じっている粗い切粉Pを沈澱させ、切粉流入防止板28により切削液の表面のパーティクル化した切粉Paを止めると共に同じ沈澱槽の距離(長さ)で流れる距離(沿面距離)を伸ばすことができる。そして、下流側の領域25bに流入した切粉が少ない切削液の表層部が仕切り板22の上端面22aを超えて第3沈澱槽26に流下する。
第3沈澱槽26に流下した切削液は、第1沈澱槽24及び第2沈澱槽25において大部分の切粉が除去されており、切粉が極めて少ない状態となっている。そして、この第3沈澱槽26内に流下した切削液流に混じっている切粉の中の粗い切粉Pは沈澱し、パーティクル化した切粉Paが表面に浮遊する。
しかしながら、この第3沈澱槽26内の切削液の表面を浮遊するパーティクル化した切粉Paは、第1沈澱槽24の上流側の領域24aのパーティクル化した切粉Paに比べて極めて少なくなっている。そして、この第3沈澱槽26内の切削液の表層部が貯溜槽6に戻される。この結果、切粉用沈澱槽5の効率の向上が図られる。
貯溜槽6に戻された切削液は、当該貯溜槽6内において精密濾過フィルタ7により繰り返して何回も濾過され、パーティクル化した切粉Paが完全に除去される。これにより、貯溜槽6から切粉が完全に除去された切削液がドリル2に供給される。このようにして、切削液が循環して使用される。
上述したように切削液を循環させて使用し、ドリル2等の切削工具に供給する切削液に混じった切粉を完全に除去することにより、例えば半導体型の差圧センサのセンサチップに関連した重要部品にパーティクル化した切粉が付着することを防止することができる。
これにより、加工品の歩留まりが向上すると共に切削機械の切粉に起因する故障が少なくなり機械寿命の延長が可能となる。
更に貯溜槽6に戻される切削液中に混じっている切粉、特にパーティクル化した切粉Paが極めて少ないために精密濾過フィルタ7の目詰りが少なくなる。これにより、精密濾過フィルタ7の交換頻度が少なくなり費用が安くなると共にメンテナンスの手間が少なくなる。
上記実施形態においては、沈澱槽5を仕切り板21,22により画成して3つの沈澱槽24,25,26を形成した場合について記述したが、これに限るものではなく1つの沈澱槽でも良い。また、沈澱槽26にも沈澱槽24,25と同様に切粉流入防止板を設けても良い。
更に仕切り板21,22は、例えば略中央部に窓を設けて沈澱槽24,25,26の略中央部で連通させても良く、或いは仕切り板21,22の下端部を底面から離隔させて沈澱槽24,25,26の下部を連通させるようにしても良い。
また、被切削部材Wとしてはカーボンに限るものではなく、ガラスやシリコンウェハ等の脆性部材でも良い。そして、これらのガラスやシリコンウェハ等の脆性部材を切削加工する際に発生したパーティクル化した切粉も同様にして除去される。
本発明に係る被切削部材の切粉用沈澱槽を用いた切削装置の一例を示す説明図である。 図2に示した切粉用沈澱槽の一実施形態を示す断面図である。 図1に示した切削装置により切削加工時に発生した切粉の切粉量と粒径の関係を示す説明図である。
符号の説明
1 切削装置
2 ドリル(切削工具)
2a 小孔
2b 下端部
3 切削液循環部
4 加工槽
4a 底面
4b 排出口
5 切粉用沈澱槽
5a 側面
5b 上端面
6 貯溜槽
7 精密濾過フィルタ
8 送出ポンプ
11,12,13,14 流路
11a 一側開口端
11b 他側開口端
21,22 仕切り板
21a,22a 上端面
24 第1沈澱槽
24a 上流側領域
24b 下流側領域
24c 底面
24d 排出口
25 第2沈澱槽
25a 上流側領域
25b 下流側領域
25c 底面
25d 排出口
26 第3沈澱槽
26a 流出口
26c 底面
26d 排出口
27,28 切粉流入防止板
27a,28a 上端面
27b,28b 下端面
31,32,33 開閉弁
W 被切削部材
P 粗い切粉
Pa パーティクル化した切粉

Claims (3)

  1. 貯溜槽内の切削液を濾過フィルタを通して加工槽内の切削工具に供給しながら被切削部材を切削加工し、前記供給した切削液を切粉用沈澱槽に回収して加工時に発生した切粉を沈澱させた後に前記貯溜槽に戻すようにした切削液の循環経路に用いられる被切削部材の切粉用沈澱槽において、
    前記切粉用沈澱槽内に当該切粉用沈澱槽の上部を二つの領域に画成しかつその下端部が切粉用沈澱槽内の切削液の液面よりも下方に位置し、前記切削液の表面に浮遊するパーティクル化した切粉を一方の領域内に留め、他方の領域内の切削液の表層部を前記貯溜槽に戻す切粉流入防止板を設けたことを特徴とする被切削部材の切粉用沈澱槽。
  2. 前記被切削部材は、脆性部材又はカーボンからなることを特徴とする、請求項1に記載の被切削部材の切粉用沈澱槽。
  3. 前記加工槽内の切削加工後の切削液は、前記切粉用沈澱槽の切粉流入防止板により画成された一方の領域内の切削液の液面の上方から流下されることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の被切削部材の切粉用沈澱槽。
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