JP2009164363A - 露光データ作成方法及び露光方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パターン毎に露光量を調整しながら露光対象物を露光する荷電粒子ビーム露光用の露光データ作成方法において、パターンを目標線幅で分類し、各目標線幅のパターン群に対して、基準となる露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す基準特性を設定し、各目標線幅のパターンの露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す特性が基準特性に揃うように形状及び露光量を補正して露光データを作成するように構成する。
【選択図】図4
Description
ここで、βfは前方散乱長、βbは後方散乱長、ηは後方散乱強度比率を示す。前方散乱長βf、後方散乱長βb及び後方散乱強度比率ηの値は、電子線のエネルギー、レジストの膜厚、基板の材料等に依存し、実験やシミュレーションにより定められる。例えば、レジストの膜厚を0.3μm、電子線の加速電圧を50kVとしたとき、βf=28nm、βb=11.43μm、η=0.67である。一般に、前方散乱長βfは、純粋な前方散乱だけでなく、収差等に起因する電子線のぼけ(所謂ビームぼけ)、酸の拡散等の要素を含んだ値である。
[露光データ作成工程]
図4に示すステップS1〜S10の処理は、CPU等のプロセッサ、記憶部及びキーボード等の入力部を有する汎用コンピュータにより実行可能である。コンピュータに露光データ作成工程の各手順を実行させるプログラムは、記憶部に格納されてプロセッサにより実行される。プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されていても良く、この場合プログラムはコンピュータ読み取り可能な記憶媒体からコンピュータの記憶部にインストールされていても良い。
ここで、ε(W’,W,βf)は吸収エネルギー分布の前方散乱成分、αは線幅修正後の面積密度であり、次式(3)で表される。
露光量変動に対して寸法変化が最小になる線幅W’は、補正露光量Qをγ1倍、γ2倍(γ1<1<γ2)したときの目標線幅Wからの乖離ΔW1、ΔW2を次式(4)と上記式(2)から求め、これらの2乗和が最小になるように決める。
式(4)は、上記式(2)を代入することで補正露光量に依存しない次式(5)で表される。
又、代表パターンの形状を修正する際には、1つ以上の既知のプロセスばらつきを含めて、露光量変動に対する寸法変化が最小になるようにすることが望ましい。例えば、ビームぼけのばらつきを考慮する場合を説明する。ビームぼけは上記式(1)のβfに含まれているので、ビームぼけのばらつきによりβfが動く範囲をβf1≦βf≦βf2で表す。γ0を1、βf0を基準にするβfとして、γとβfの組(γi,βfj)(i=0,1,2;j=0,1,2)における目標線幅Wからの乖離ΔWi,jを上記式(5)に代わる次式(6)により求める。
更に、γとβfの各組に優先度を表す重み付け係数ci,j(0≦ci,j≦1,c0,0=0)を割り当て、次式(7)値X2が最小になる線幅W’を求める。
このようにして、基準CD−DOSE曲線は、次式(8)を満たす(γ,W+ΔW)の組として表現できる。
次に、ステップS4〜S7により、線幅で分類したパターン群に含まれる各パターンに対して、基準CD−DOSE曲線からの乖離が最小のCD−DOSE曲線を得るようにパターンの形状を変更する。又、ステップS8〜S10により、各パターンに対して、周辺パターンを考慮して目標寸法が得られるように露光量を補正して記憶部に電子線用露光データ13を格納する。
ここで、αkηはk番目のパターンにおける吸収エネルギー分布の後方散乱成分を示す。
最後に、以上の修正を施した形状と補正露光量Qk’を持つパターンに基づいて電子線用露光データ13を作成する。
[露光工程]
図9は、露光工程を説明するフローチャートである。図9に示すステップS21,S22の処理は、周知の構成を有する電子線露光装置(図示せず)により実行可能である。図9に示す露光工程は、図4に示す露光データ作成工程で作成した電子線用露光データ13に基づいて、電子線露光装置により露光対象物であるウェーハ21にパターンを描画する。露光されたウェーハ21は、その後周知の膜除去工程や成膜工程を経て、各種半導体装置等が製造可能となる。
(付記1)
パターン毎に露光量を調整しながら露光対象物を露光する荷電粒子ビーム露光用の露光データ作成方法であって、
パターンを目標線幅で分類し、
各目標線幅のパターン群に対して、基準となる露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す基準特性を設定し、
各目標線幅のパターンの露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す特性が該基準特性に揃うように形状及び露光量を補正して露光データを作成することを特徴とする、露光データ作成方法。
(付記2)
該パターンは、レジストの吸収エネルギーの後方散乱成分が略一定とみなせる程度の最大分割サイズ以下のパターンに予め分割されており、
該特性はCD−DOSE曲線であり、該基準特性は基準CD−DOSE曲線であり、
該吸収エネルギーの閾値で目標線幅が得られるように各パターンの露光量を補正することを特徴とする、付記1記載の露光データ作成方法。
(付記3)
該基準CD−DOSE曲線の露光量変動に対する線幅変化の大きさを、該パターン群に含まれるパターンの配置に基づいて設定することを特徴とする、付記2記載の露光データ作成方法。
(付記4)
該基準CD−DOSE曲線の露光量変動に対する線幅変化の大きさを、該パターン群の中で最も露光量変動に対する線幅変化が大きい代表パターンに基づいて決定することを特徴とする、付記3記載の露光データ作成方法。
(付記5)
該基準CD−DOSE曲線は、露光量変動に対する線幅変化が最小になるように代表パターンの形状を修正したときのCD−DOSE曲線であることを特徴とする、付記4記載の露光データ作成方法。
(付記6)
1つ以上の既知のプロセスばらつきに対して、露光量変動に対する線幅変化が最小になるように該代表パターンの形状を修正することを特徴とする、付記5記載の露光データ作成方法。
(付記7)
該パターン群に含まれる各パターンに対して、該基準CD−DOSE曲線からの乖離が最小になるCD−DOSE曲線が得られるように形状を変更することを特徴とする、付記1記載の露光データ作成方法。
(付記8)
1つ以上の既知のプロセスばらつきに対して、該基準CD−DOSE曲線からの乖離が最小になるように各パターンの形状を変更することを特徴とする、付記7記載の露光データ作成方法。
(付記9)
該基準CD−DOSE曲線からの乖離を計算する露光量の範囲は、目標線幅が得られる露光量の近傍であることを特徴とする 、付記7又は8記載の露光データ作成方法。
(付記10)
形状変更した各パターンは、プロセスばらつきがない条件で、目標線幅が得られるように露光量を補正することを特徴とする、付記7又は8記載の露光データ作成方法。
(付記11)
パターン毎に露光量を調整しながら露光対象物を露光する荷電粒子ビーム露光技術による露光方法であって、
パターンを目標線幅で分類し、各目標線幅のパターン群に対して基準となる露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す基準特性を設定して各目標線幅のパターンの露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す特性が該基準特性に揃うように形状及び露光量を補正し、
露光時に線幅ばらつきが最小になるように全パターンの露光量を一律に調整して該露光対象物を露光することを特徴とする、露光方法。
(付記12)
該パターンは、レジストの吸収エネルギーの後方散乱成分が略一定とみなせる程度の最大分割サイズ以下のパターンに予め分割されており、
該特性はCD−DOSE曲線であり、該基準特性は基準CD−DOSE曲線であり、
該吸収エネルギーの閾値で目標線幅が得られるように各パターンの露光量を補正することを特徴とする、付記11記載の露光方法。
(付記13)
目標線幅からの乖離が最小になる最適露光量を求め、仮露光により補正された露光量の該最適露光量に対する比率を決定し、
該比率と荷電粒子ビーム用露光データに基づいて該露光対象物上にパターンを描画することを特徴とする、付記11又は12記載の露光方法。
(付記14)
該仮露光は、デザインルールで許容されている線幅と間隔、面積密度の組み合わせを網羅するように予め作成された評価用データから露光データを作成し、プロセスばらつきがない条件での露光量を中心にいくつか露光量を振って露光し、夫々の露光量における評価パターンの出来上がり線幅を測定して目標線幅に対するばらつきが最小になる露光量を最適露光量とすることを特徴とする、付記13記載の露光方法。
(付記15)
該基準CD−DOSE曲線の露光量変動に対する線幅変化の大きさを、該パターン群に含まれるパターンの配置に基づいて設定することを特徴とする、付記12記載の露光方法。
(付記16)
該基準CD−DOSE曲線の露光量変動に対する線幅変化の大きさを、該パターン群の中で最も露光量変動に対する線幅変化が大きい代表パターンに基づいて決定することを特徴とする、付記15記載の露光方法。
(付記17)
該基準CD−DOSE曲線は、露光量変動に対する線幅変化が最小になるように代表パターンの形状を修正したときのCD−DOSE曲線であることを特徴とする、付記16記載の露光方法。
(付記18)
1つ以上の既知のプロセスばらつきに対して、露光量変動に対する線幅変化が最小になるように該代表パターンの形状を修正することを特徴とする、付記17記載の露光方法。
(付記19)
該パターン群に含まれる各パターンに対して、該基準CD−DOSE曲線からの乖離が最小になるCD−DOSE曲線が得られるように形状を変更することを特徴とする、付記13記載の露光方法。
(付記20)
1つ以上の既知のプロセスばらつきに対して、該基準CD−DOSE曲線からの乖離が最小になるように各パターンの形状を変更することを特徴とする、付記19記載の露光方法。
12 最大分割サイズ
13 電子線用露光データ
B,B11〜B18 パターン
B1〜B4 矩形領域
Claims (10)
- パターン毎に露光量を調整しながら露光対象物を露光する荷電粒子ビーム露光用の露光データ作成方法であって、
パターンを目標線幅で分類し、
各目標線幅のパターン群に対して、基準となる露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す基準特性を設定し、
各目標線幅のパターンの露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す特性が該基準特性に揃うように形状及び露光量を補正して露光データを作成することを特徴とする、露光データ作成方法。 - 該パターンは、レジストの吸収エネルギーの後方散乱成分が略一定とみなせる程度の最大分割サイズ以下のパターンに予め分割されており、
該特性はCD−DOSE曲線であり、該基準特性は基準CD−DOSE曲線であり、
該吸収エネルギーの閾値で目標線幅が得られるように各パターンの露光量を補正することを特徴とする、請求項1記載の露光データ作成方法。 - 該基準CD−DOSE曲線の露光量変動に対する線幅変化の大きさを、該パターン群に含まれるパターンの配置に基づいて設定することを特徴とする、請求項2記載の露光データ作成方法。
- 該基準CD−DOSE曲線の露光量変動に対する線幅変化の大きさを、該パターン群の中で最も露光量変動に対する線幅変化が大きい代表パターンに基づいて決定することを特徴とする、請求項3記載の露光データ作成方法。
- 該基準CD−DOSE曲線は、露光量変動に対する線幅変化が最小になるように代表パターンの形状を修正したときのCD−DOSE曲線であることを特徴とする、請求項4記載の露光データ作成方法。
- 1つ以上の既知のプロセスばらつきに対して、露光量変動に対する線幅変化が最小になるように該代表パターンの形状を修正することを特徴とする、請求項5記載の露光データ作成方法。
- パターン毎に露光量を調整しながら露光対象物を露光する荷電粒子ビーム露光技術による露光方法であって、
パターンを目標線幅で分類し、各目標線幅のパターン群に対して基準となる露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す基準特性を設定して各目標線幅のパターンの露光量とレジストパターンの出来上がり線幅の関係を示す特性が該基準特性に揃うように形状及び露光量を補正し、
露光時に線幅ばらつきが最小になるように全パターンの露光量を一律に調整して該露光対象物を露光することを特徴とする、露光方法。 - 該パターンは、レジストの吸収エネルギーの後方散乱成分が略一定とみなせる程度の最大分割サイズ以下のパターンに予め分割されており、
該特性はCD−DOSE曲線であり、該基準特性は基準CD−DOSE曲線であり、
該吸収エネルギーの閾値で目標線幅が得られるように各パターンの露光量を補正することを特徴とする、請求項7記載の露光方法。 - 目標線幅からの乖離が最小になる最適露光量を求め、仮露光により補正された露光量の該最適露光量に対する比率を決定し、
該比率と荷電粒子ビーム用露光データに基づいて該露光対象物上にパターンを描画することを特徴とする、請求項7又は8記載の露光方法。 - 該仮露光は、デザインルールで許容されている線幅と間隔、面積密度の組み合わせを網羅するように予め作成された評価用データから露光データを作成し、プロセスばらつきがない条件での露光量を中心にいくつか露光量を振って露光し、夫々の露光量における評価パターンの出来上がり線幅を測定して目標線幅に対するばらつきが最小になる露光量を最適露光量とすることを特徴とする、請求項9記載の露光方法。
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