JP2007019547A - 荷電粒子ビーム露光方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で、荷電粒子投影法により大領域を一括露光する場合において出来上がりパターンの寸法のばらつきをより低減する。
【解決手段】露光量を調節しかつ補助露光ショットを発生させた後の露光データを作成する。該露光データから、主露光データと補助露光データとを分離し、補助露光データを、補助露光ショットの露光量と同等の面積密度のパターンに置換し、これを補助露光マスクのデータとする。該置換において、大パターンの中心での露光強度を1とし、該パターンを細かく分割して、面積密度αのパターン群に分けたときの中心での露光強度は、αである。そこで、露光量Q0で描画して、露光量Qauxの補助露光ショットの効果を得るために補助露光ショットを面積密度α=Qaux/Q0のパターン群に分割する。補助露光のみをマスクに作成するため、電子ビームをある程度大きくぼかしてもパターン精度上問題なく、実効前方散乱長を大きくできる。
【選択図】図20

Description

本発明は、荷電粒子ビーム露光装置用露光データの作成において、出来上がりパターン寸法精度向上のために近接効果補正を行う荷電粒子ビーム露光方法に関する。
荷電粒子ビーム、例えば電子線ビームを、基板上レジスト膜に照射して回路パターンを描画する場合、レジスト膜に入射した電子ビームの一部が前方散乱され、レジスト膜を透過した電子ビームの一部が後方散乱されて再びレジスト膜に入射する。このため、電子線ビームをレジスト膜上の一点に入射させてもその影響が拡がり、いわゆる近接効果が生ずる原因となる。
レジスト膜上のX=0、Y=0の点に電子ビームが入射した時のレジスト膜のエネルギー強度分布(Energy Intensity Distribution: EID)関数f(X,Y)は、前方散乱の項と後方散乱の項とをそれぞれガウス関数で近似した次式で表されれる。
Figure 2007019547
ここに、ηは後方散乱係数、βfは前方散乱半径、βbは後方散乱半径である。これらの値は、電子ビームのエネルギー、レジスト膜の膜厚及び基板の材料などに依存し、実験により定められる。電子ビームの加速電圧が高くなるほど、βfは小さくなり、βbは大きくなる。
従来の近接効果補正方法では、露光すべき各パターンのエッジ中央点や角に固定サンプル点を設定し、パターンを露光した時の各固定サンプル点での露光強度を、式(1)を用いて計算し、その目標値との差の平方和が最小になるように露光量(ドーズ)を決定していた。
しかし、LSIの高集積化に伴いパターン数が急激に増大して計算時間が長くなり過ぎる。
そこで、計算時間を短縮でき、かつ、現像されたパターン(出来上がりパターン)の寸法誤差を許容範囲内にすることができる近接効果補正方法が要望されていた。
このような方法の一つとして、LSI露光パターン配置面をメッシュで分割し、メッシュの各升目でのパターン面積密度を計算し、式(1)の後方散乱項に基いて周辺の升目から着目升目への影響を考慮することで、着目升目散乱露光強度を近似的に計算する方法が例えば、特許第2502418号,及び、Journal of Vacuum Science Technology Vol.B10, No.6, pp.3072-3076, 1992に開示されている。この方法では、前方散乱強度のピークの半値と後方散乱露光強度との和が一定になるように露光量が決定される。
この方法によれば、簡易なアルゴリズムで、後方散乱の影響による大域的な出来上がりパターン寸法変動を防止することが可能である。
しかし、前方散乱による吸収エネルギー分布の拡がりが考慮されていないので、出来上がりパターン寸法が、設計幅に等しくなる保証がない。即ち、パターンが微細化するほど半値強度での吸収エネルギー分布の拡がりが無視できなくなり、前方散乱により出来上がりパターン寸法が設計幅よりも大きくなる。
そこで、次のような近接効果補正方法が特願平11−151330で提案されている。
(A)エネルギー強度分布関数の前方散乱項を着目パターンについて面積分して得られる前方散乱強度分布の半値幅が設計幅になるようにパターン幅を調整し、該半値幅を与える前方散乱強度εpを基準前方散乱強度として求め、
(B)該エネルギー強度分布関数の後方散乱項による露光強度αp・ηをパターン面積密度マップ法を用いて求め、
(C)(εp+αp・η)のQcp倍がパターン現像の閾値Ethに等しくなるように補正露光量(補正された露光量)Qcpを決定する。
例えば、図32(A)に波線で示すように太幅パターンと細幅パターンのX方向設計幅がそれぞれ(X2−X1)及び(X4−X3)であった場合、上記(A)の処理で図32(A)に実線で示すようにパターン幅が狭くされる。太幅パターンは、εp=1/2、αp=1となる幅を有し、このような値を有するパターンを基準パターンと称している。この太幅及び細幅パターンの補正露光量QcpをそれぞれQ1及びQ2で表すと、上記(C)では、(1/2+η)Q1=(εp+αp・η)Q2が成立し、Q1<Q2である。
マスク10上の実線で示す矩形透過孔11及び12に対し、それぞれ点線で示す矩形領域13及び14に露光量Q1及びQ2の電子ビームを照射すると、ホトレジストが塗布されたウェーハ上の露光強度分布は図32(B)に示す如くなる。
この方法によれば、パターンの露光強度分布の閾値Ethでの傾きが急であるので、露光条件のばらつきに対するパターン幅のばらつきが小さくなり、高精度のパターンを得ることができる。また、補正露光量を比較的短時間で求めることができる。
しかし、上記方法は各パターン毎に補正露光量Qcpを求めるので、ステンシルマスク上の例えば4.5×4.5μm2の小領域内ブロック露光パターンを選択して部分一括露光する場合には、適用できない。
そこで、特願平12−166465では、ブロック露光パターン内の各パターンの補正露光量の最小値をこのブロック露光パターンの補正露光量Qcpと決定し、次いでブロック内の露光強度不足領域に対して補助露光を行っている。
例えば、図32(A)の矩形透過孔11及び12に対し、図33(A)に点線で示す矩形領域15に露光量Q1の電子ビームを照射すると、ホトレジストが塗布されたウェーハ上の露光強度分布は図33(B)に示す如くなる。この状態では、細いラインパターンは露光不足で現像できない。次に補助露光用の不図示の矩形透過孔に電子ビームを照射して、図34に一点鎖線で示す露光強度分布の補助露光(ゴースト露光)を行うことにより、幅(X4−X3)の細いラインパターンが現像可能になる。
特開2001−052999号公報
しかしながら、上記方法は、パターン毎に補正露光量を計算するのを基本とし、例えば4.5×4.5μm2のブロック露光でも上記問題が生ずるので、ウェーハ上の例えば250×250μm2の大領域を一括露光する電子投影リソグラフィー(Electron Projection Lithography:EPL)に適用することができない。
本発明の目的は、簡単な構成で、荷電粒子投影法により大領域を一括露光する場合において出来上がりパターンの寸法のばらつきをより低減することができる近接効果補正方法を用いた荷電粒子ビーム露光方法を提供することにある。
本発明の一態様では、荷電粒子投影法により複数のパターンを一括露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
(a)該複数のパターンが形成された主露光マスクに荷電粒子ビームを照射して感応基板上を一括露光し、
(b)該一括露光のみでは露光強度が不足している領域に補助露光するためのパターンが形成され補助露光マスクに荷電粒子ビームを照射して該感応基板上を一括露光する。
この構成によれば、主露光マスクと同様に大領域を一括して補助露光することができるので、露光のスループットが向上する。
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。なお、請求項に関係した本発明の実施例は、実施例4である。
最初に、クーロン効果などによる電子ビームのぼけδを考慮した公知のエネルギー強度分布関数を説明する。
上式(1)のエネルギー強度分布関数f(X,Y)は、電子ビームが一点に入射する場合のものであるが、実際には拡がりがある。電子ビーム露光装置において、電子銃から放射された電子ビームが露光対象物に到るまでにクロスオーバーし、その位置で電子同士がクーロン斥力を受けて電子ビームが拡がる(クーロン効果)。また、電子ビームのエネルギー分布に基づく収差によっても、電子ビームが拡がる。拡がりを持った電子ビーム入射点での電流密度分布は、ガウス関数S(X,Y)で近似され、その指数部は−(X2+Y2)/δ2で表される。また、ぼけδは、電子ビーム電流Ib並びに定数a及びbを用いて、
δ=aIb+b
と近似することができる。例えば、a=0.03μm/A、b=0.05μmである。電子ビーム電流Ibは、マスク上に照射される電子ビームの電流密度Jと、マスク上の電子ビーム照射部の開口面積S(選択されたブロック露光パターン又は可変矩形の開口面積)との積で表されるので、この式は、
δ=aJS+b (2)
と表される。通常、電流密度Jは一定であるので、開口面積Sからぼけδを容易に求めることができる。
ビームぼけδを考慮したエネルギー強度分布関数F(X,Y)は、次式で表される。
Figure 2007019547
実効前方散乱半径βf'=(βf 2+δ21/2及び
実効後方散乱半径βb'=(βb 2+δ21/2
を用いれば、この式(3)は、上式(1)においてβf及びβbをそれぞれβf'及びβb'で置換したものと同じになる。
また、例えばβb=11.43μm、Ib<1.5μAでδ<0.1μmであるので、βb'=βbとみなすことができる。
これらのことから、上式(3)は次式で表される。
Figure 2007019547
以上のことから、近接効果補正計算においてクーロン効果などを考慮するには、ショット毎に、開口面積Sに依存した実効散乱計数βf'を計算し、その値を用いればよい。
上述のように例えばβf=0.028μm、δ<0.1μmであり、βf'がパターン間隔に比べ短い場合には、前方散乱の影響のみ考えるとき、着目パターンのみ考慮すればよく、着目パターンに対するその周囲パターンの影響は無視できる。簡単化のために、以下では実効散乱計数をβfで表す。
以下の各実施例において、マスクパターン幅調整は設計幅の変更とみなすこともできるが、繰り返し行われるパターン幅調整で設計幅が用いられ、また、設計幅は目標とするパターン像幅に比例(計算においては、比例係数は1)しているので、パターン幅が調整されても設計幅は変更されないと考える。設計幅はパターン幅の初期値でもある。
次に、本発明の実施例1の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を説明する。
この近接効果補正は、露光データに対する処理であり、繰り返し利用され一括露光されるブロックパターンを含むマスクに形成されるパターンの幅を調整し且つ補正露光量(補正された露光量)を算出することにより行われる。露光データに含まれるマスク上のパターンデータは、各パターンの位置、設計寸法、パターンがブロックパターンに属するか否か、ブロックパターンのサイズなどを含む。
図1は、この近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフローチャートである。
この方法は、3つの大ステップを有し、前方散乱項(ビームぼけに関するクーロン効果などの影響を含む)のみかつ着目パターンのみ考慮する自己補正(パターン幅調整)のステップS10と、前方散乱項と後方散乱項を考慮して露光量を補正するステップS20と、ブロック露光パターン内の複数パターンの補正露光量の最小値をこのブロック露光パターンの補正露光量Qcpとして求めるとともに、ブロック内の露光強度不足領域に対する補助露光量Qauxを求め、Qaux又はQaux/Qcpが所定値以上の領域に補助露光ショットを発生するステップS30とからなる。本実施例1の特徴はステップS10の処理であり、ステップS20及びS30の処理は、上記特願平12−166465のそれらと同一である。ただし、ステップS20において、ブロック露光パターン毎の基準前方散乱強度を用いる点で本実施例は特願平12−166465と相違する。
以下、ブロック露光パターンについて説明する。個別パターンに対する処理は、1個のパターンのみ有するブロック露光パターンに対する処理と同一である。
図2は、図1のステップS10の、1つのブロック露光パターンに対する処理を示す詳細フローチャートである。
ステップS10の自己補正では、各ブロック露光パターンについて、上式(4)の前方散乱項に基づき、ブロック内各パターンの前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εpでの幅Wが設計幅W0に等しくなるようにパターン幅を調整する。基準前方散乱強度εpは、ブロック露光パターン毎に決定される。
(S11)ブロック内の開口面積の総和Sを上式(2)に代入してビームぼけδを求める。
(S12)ブロック内の最小幅の矩形パターンを選出し、このパターンの前方散乱強度分布の半値幅が設計幅になるようにしたときの半値強度をブロック露光の基準前方散乱強度εpと決定する。εpは、次のようにして求められる。
図3(A)は、X−Y直交座標系におけるX方向及びY方向の寸法がそれぞれW及びHの矩形パターンを示す。このパターンの前方散乱強度分布Ff(x,y;W,H)は、次式
Figure 2007019547
で表され、ここに、関数Gは
Figure 2007019547
で定義され、誤差関数erfは次式
Figure 2007019547
で定義される。図3(B)は、x軸上の前方散乱強度分布Ff(x,0;W,H)を示す。ブロック内の最小幅の設計寸法W0×H0のパターンについて、X軸及びY軸に沿った前方散乱強度分布の半値幅がそれぞれ設計幅W0及びH0に等しくなるように、W及びHを決定する。W及びHは、次の2元連立方程式
f(W0/2,0;W,H)=Ff(0,0;W,H)/2 (8)
f(0,H0/2;W,H)=Ff(0,0;W,H)/2 (9)
の解である。基準前方散乱強度εpは、この解W及びHを用いて次式
εp=Ff(W0/2,0;W,H)/2 (10)
で表される。
図4は、H=∞、実効前方散乱半径βf=0.04μmの場合の設計幅W0に対する式(8)の数値解Wを示す。パターン幅Wが狭すぎると出来上がりパターン像精度が悪くなるので、実験に基づき許容最小パターン幅Dmを定める。例えばDm=0.04μmである。W<Dmとなった場合又は解が存在しない場合にはW=Dmとし、これを式(8)に代入してHを求め、式(10)に基づき基準前方散乱強度εpを決定する。
(S13)リトライフラグRFをリセットし、ブロック内パターン識別番号iに1を代入する。
(S14)i≦nであればステップS15へ進み、そうでなければステップS1Aへ進む。ここにnは着目ブロック内のパターン数である。
(S15)ブロック内の設計寸法Wi0×Hi0のパターンについて、前方散乱強度分布Ffの基準前方散乱強度εpでの幅が設計幅に等しくなるようにパターン幅Wi及びHiを定める。すなわち、次の2元連立方程式
f(Wi0/2,0;Wi,Hi)=εp (11)
f(0,Hi0/2;Wi,Hi)=εp (12)
の解Wi及びHiを求める。
(S16)Wi又はHiがそれぞれ前回値Wib又はHibからずれていれば、ステップS11のδが変化して関数Ffのパラメータが変化するので、ブロック内全パターンについてステップS15の計算を再度行う必要がある。そこで、Wi及びHiが収束していなければ、すなわち|Wi−Wib|又は|Hi−Hib|が所定値より大きければ、ステップS17へ進み、そうでなければステップS19へ進む。前回値Wib又はHibの初期値はそれぞれ設計幅Wi0及びHi0である。
(S17)Wi及びHiをそれぞれWib及びHibとして記憶する。
(S18)リトライフラグRFをセットする。
(S19)iを1だけインクリメントし、ステップS14へ戻る。
(S1A)RF=1であればステップS11へ戻り、そうでなければ図2の処理を終了する。
例えば、図6に波線で示すように個別露光の太幅孤立パターン及び細幅孤立パターンとブロック露光の太幅パターン及び細幅パターンのX方向設計幅がそれぞれ(X2−X1)、(X4−X3)、(X6−X5)及び(X8−X7)であった場合、ステップS10の処理により実線で示すようにパターン幅が狭くされる。マスク10A上の実線で示す矩形透過孔11、12、11A及び12Aに対し、それぞれ点線で示す矩形領域13〜15に電子ビームを照射すると、ホトレジストが塗布されたウェーハ上の前方散乱強度分布の概略は図7(A)に示す如くなる。図7(A)では、無限に大きな矩形パターンの前方散乱強度分布の最大値が1になるように規格化されている。個別露光の前方散乱強度分布は、上記特願平12−166465の場合と同じであり、前方散乱強度分布の半値幅が設計幅になるようにパターン幅がシフトされる。設計幅に等しくなる前方散乱強度は、個別露光の太幅パターン及び細幅パターンの場合それぞれ1/2及びεpであり、ブロック露光の太幅パターン及び細幅パターンの場合いずれもほぼεpであり、εp<1/2である。図6において、太幅パターン11Aは、個別露光の太幅パターン11よりも狭くなる。これによりビームぼけδが図33(A)の場合よりも小さくなるので、細幅パターンの幅は図33(A)のそれと少し異なる。
次に、図7(B)及び図8を参照して、露光強度分布に対する前方散乱及び後方散乱の寄与を視覚的に説明する。
図7(B)は図7(A)の前方散乱強度分布に後方散乱露光強度分布を加算した露光強度分布を示す概略線図である。露光量は一定であり、補正されていない。
この場合、パターン面積密度αp(αp≦1)の後方散乱成分はαp・ηであり、設計幅に等しくなる露光強度はいずれのパターンもεp+αp・ηで表される。太幅孤立パターンは、εp=1、αp=1である。後方散乱の影響は広範囲にわたるものの、面積積分しなければその値は比較的小さいので、細幅孤立パターンのαp・ηは無視することができる。
なお、図7(A)及び図7(B)において、上式(4)から明らかなように、露光強度は実際には定数1/(1+η)を掛けた値になるが、この定数は省略されている。
次に、ステップS20の露光量補正処理を概説する。
図8は、図7(B)の露光強度分布に対し補正を行った後の露光強度分布を示す概略線図である。
図8に示す如く、各パターンについて、設計幅に等しくなる露光強度(εp+αp・η)の補正露光量Qcp倍が現像される閾値Ethに等しくなるように、すなわち、
(εp+αp・η)Qcp=Eth (13)
を満たすように補正露光量Qcpが決定される。図8中、Q1〜Q3はそれぞれ個別露光の孤立太幅パターン及び孤立細幅パターン並びにブロック露光パターンの補正露光量Qcpであり、
(1/2+η)Q1=εp2=(εp+αp・η)Q3=Eth
となるようにQ1〜Q3が決定される。
以上では、簡単化のためにパターン面積密度αpを用いたが、実際にはαpは後述の実効パターン面積密度αp'である。
次に、ステップS20のの露光量補正処理を詳説する。
(S21)露光すべきパターンが配置される面をサイズA×Aのメッシュに分割し、第i行第j列の升目ーンの面積密度αi,j、
αi,j=(第i行第j列のメッシュ内のパターンの面積)/A2
を計算する。ただし、このパターンは、ステップS10で調整された幅を有する。例えば、ブロックショットサイズは一辺が4.5μmの正方形であり、升目は一辺が1.5μmの正方形である。パターン幅変更はステップS20及びS30で行わないので、1回のみ計算すればよい。
(S22)後述する実効パターン面積密度α'i,jを計算する。
図5において、メッシュで分割された第(i+l)行第(j+m)列の矩形領域全面を露光したとき、その後方散乱による第i行第j列の升目中央点の露光強度al,mは、上式(4)の後方散乱項を第(i+l)行第(j+m)列のメッシュ内で面積分することにより得られ、次式で表される。
Figure 2007019547
al,mは、上式(4)の後方散乱項を全範囲で面積分した値が1になるように、すなわち、al,mの全てのl及びmの値についての総和Σal,mが1になるように規格化されている。
第(i+l)行第(j+m)列の升目内の面積密度αi+l,j+mのパターンを補正露光量Qi+l,j+mで露光したとき、その後方散乱による第i行第j列の升目内の露光強度を、η×al,m×αi+l,j+mQi+l,j+mで近似する。ある点への後方散乱の影響は、この点を中心とする半径2βb内と考えれば計算精度上充分である。したがって、実効パターン面積密度α'i,jを次式で定義すると、後方散乱による第i行第j列の升目内の露光強度は、ηα'i,jQcpと近似される。
Figure 2007019547
ここに、整数l及びmの範囲はいずれも、−int(2βb/A)〜int(2βb/A)であり、int(x)はxの小数点以下を切り上げて整数化する関数である。上式(15)の計算を、スムージング処理と称す。
ここで、ブロックパターンの補正露光量Qcpと補助露光量Qauxの関係について説明する。簡単化のために、メッシュの升目を単位として補助露光を行う場合を考える。したがって、補助露光ショットサイズはA×Aである。ブロック露光領域に第1〜9メッシュが含まれ、第kメッシュの補助露光量Qaux及び実効パターン面積密度をそれぞれQaux.k及びα'kと表記し、k=mでブロック内の実効パターン面積密度が最大値になるとする。
各メッシュkについて、(εp+ α'k・η)Qcpと補助露光量 Qaux.kとの和が、Ethに等しくなるように定められる。すなわち、次式
(εp+ α'k・η)Qcp+Qaux.k=Eth (16)
k=mのとき Qaux.k=0となるようにQcpを定めると、式(16)から次式が導出される。
(εp+α'm・η)Qcp=Eth (17)
上式(16)と(17)とから、次式が導かれる。
Qaux.k=(α'm−α'k)ηQcp.i (18)
Qaux.k=0となる領域には補助ショットを発生しない。なお、Qaux.k>Δ・Qcp.i、すなわち、
(α'm− α'k)η > Δ (19)
を補助露光発生条件としてもよい。ここにΔは、要求される出来上がりパターン寸法精度により決定され、例えば0.05又は0.01などであり、それぞれ省略される補助露光量は補正露光量の5%又は1%より小さいことを意味している。
(S23)上式(17)に基づいて補正露光量Qcpを計算する。上式式(17)はブロック露光に関するものであるが、複数の升目別露光パターンについても適用される。ステップS20での処理は、式(17)中のεpがブロック露光パターン毎に異なる点でのみ、上記特願平12−166465と異なる。
次に補助露光ショットを発生するステップS30について説明する。この処理は、上記特願平12−166465と同一である。
(S31)上式(17)に基づいて補助露光量Qaux.kを計算する。上式(18)はブロック露光に関するものであるが、複数の升目別露光パターンについても適用される。
(S32)上述のように、例えば上式(19)の条件を満たす升目に対し、補助露光を行うと決定する、すなわち補助露光ショットを発生する。補助露光ショットは、ブロック露光のショットに重ねて行う。補助ショットでは、矩形電子ビームサイズをA×Aに一致させ、焦点を合わせて露光する。
(S33)各補正露光量Qcp及び補助露光量Qaux.kが収束していなければ、ステップS22へ戻る。
なお、ステップS22では、補助露光量も考慮する。また、各補正露光量Qcpの初期値は例えば孤立太幅パターンの補正露光量とする。
本実施例1では、繰り返し利用される一括露光領域(ブロック)内の最小幅の矩形パターンを選出し、このパターンの前方散乱強度分布に基づいて基準前方散乱強度εpと決定し、ブロック内の各パターンの前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εpでの幅が設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整するので、図8に示す如く、ブロック内細幅パターンの露光強度分布の閾値Ethでの傾きが急になり、露光条件のばらつきに対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さくなり、高精度の細幅パターンを得ることができる。太幅パターンについては、上記特願平12−166465の場合よりも該傾斜が緩やかになるが、太幅であることにより寸法精度の低下は小さい。したがって、パターン全体として出来上がりパターン像の寸法精度が従来よりも向上する。
また、上記特願平12−166465と同様に、補正露光量を比較的短時間で求めることができる。
なお、前方散乱強度分布の傾きは半値強度付近で比較的大きいので、ステップS12において、必ずしもブロック内最小幅のパターンの半値幅を設計幅に等しくにする必要は無く、前方散乱強度分布FfのピークがFmaxであるとき、Ff=κFmax、κ=30〜70%の範囲内の値での幅を設計幅に等しくすれば、出来上がりパターンの寸法精度が従来より向上する。この範囲制限の理由は、30%より低いと接近したパターンの露光強度分布の重なりの影響により、70%より高いとその位置での前方散乱強度分布の傾きが緩やかであることにより、寸法変動マージンが小さくなるためである。
また、ステップS12において、基準前方散乱強度εpを、一括描画領域内で最小の設計幅を持つパターンの前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅に等しくなるようにスライスレベルを調整したときの該スライスレベルにしてもよい。すなわち、ブロック内最小幅の設計寸法W0×H0のパターンについて、基準前方散乱強度εpを、εp=Ff(W0/2,0;W0,H0)と決定してもよい。一括描画する領域内のパターン寸法が極端に異なる場合に、微細パターンの前方散乱強度分布の半値強度に合わせて大きなパターンを図形変更すると、前方散乱強度分布の裾付近での幅が設計幅に等しくなるため、大きなパターンの露光マージンが低下するが、この様に、最小寸法のパターンを図形変更しないで比較的高い強度に基準前方散乱強度εpを設定することで、大きなパターンの露光マージンの低下を低減することができる。
さらに、ステップS15において、一括描画する領域内のパターンに対する寸法シフトを、短辺方向に対しては上述のように前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εpにおける幅が設計幅に等しくなるように行い、長辺方向に対しては前方散乱強度分布のFf=κFmaxにおける幅が設計幅に等しくなるように行ってもよい。一般に、パターンを大きく細らせるとコーナー部分の露光強度が低くなって丸くなりやすいが、長辺方向に対してこのようにすることで、パターンの接続部分における前方散乱強度がピーク強度の2κ倍(κ=0.5ならピーク強度と同じ強度)になり、接続部における露光強度の低下を低減することができる。
次に、図9〜図11を参照して、本発明の実施例2の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を説明する。
パターンが微細になると、パターン間距離が短くなり、これが実効前方散乱半径βf程度になると、付近のパターンからの前方散乱の影響が生ずる。この実施例2においては、図2のステップS15の前方散乱強度計算において、付近のパターンからの前方散乱の影響をパターンの辺毎に考慮する点が、実施例1と異なる。
図9(A)は、一括露光領域内のブロックパターンを示す。図9(B)に示すように、矩形でないパターンを矩形に分割し、各矩形の辺の中点に、黒点で示す固定サンプル点を設定する。パターンBとCが接する辺には固定サンプル点を設定しない。次に、付近のパターンからの前方散乱の影響の取り込むために、各パターンに設定した固定サンプル点での前方散乱強度を計算する。図10(A)は、固定サンプル点P2における付近のパターンからの前方散乱の影響を示す。前方散乱強度計算の積分範囲は各固定サンプル点を中心として、例えばX方向及びY方向のそれぞれに±2βfの範囲である。各固定サンプル点について、前方散乱強度が基準前方散乱強度になるように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシフトさせて、パターン幅の調整を行う。
この様にして付近のパターンからの前方散乱の影響を取り込んだ場合、一般にシフト量が向い合う辺で異なる。そこで、図10(B)に示すように、パターンの左下角の座標を(X1,Y1)、右上角の座標を(X2,Y2)とすると、上式(5)に相当する前方散乱強度分布関数Ffは、次式
f(X,Y;X1,X2,Y1,Y2)=G(X;X1,X2,βf
・G(Y;Y1,Y2,βf) (20)
で定義される。この場合、設計寸法W0×H0のパターンについて、前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εpでの幅が設計幅に等しくなるようにするために、4つの固定サンプル点P1、P2、P3及びP4の各々における前方散乱強度が基準前方散乱強度εpに等しくなるような上記座標(X1,Y1)及び(X2,Y2)を計算で求める。すなわち、点P1〜P4についての次の4元連立方程式
(P1) Ff(−W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε1=εp
(P2) Ff(W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε2=εp
(P3) Ff(0,−H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε3=εp
(P4) Ff(0,H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε4=εp
を解く。ここにε1〜ε4はそれぞれパターンAの固定サンプル点P1〜P4におけるパターンAを除く付近のパターンからの前方散乱強度である。
他の点は、上記実施例1と同一である。
本実施例2によれば、付近のパターンからの前方散乱の影響がパターンの辺毎に考慮されるので、出来上がりパターン像の精度を向上させることができる。
なお、前方散乱の影響を考慮して寸法シフトをより正確に行うために、図11(A)に示すように図10(A)のパターンAが計算上3つの分割パターンA1〜A3で構成されていると考え、分割パターンA1〜A3のうちパターンAの境界に接する各辺の中点に固定サンプル点を設定し、各固定サンプル点について、上記同様にして対応する辺をその直角方向へシフトすることによりパターンAの各部の幅を調整する。これにより、例えば図11(C)に示すようなより正確に調整されたパターンが得られる。
以上は、ステンシルマスク上の例えば4.5×4.5μm2の小領域ブロックパターンをウェーハ上の複数箇所に繰り返し露光する場合の実施例であるが、本発明は、マスク上の例えば1×1mm2のサブフィールドをウェーハ上に一括転写して250×250μm2のサブフィールド像を得るEPLにも適用可能である。
次に、図12〜図15を参照して,本発明の実施例3の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を説明する。
この方法は、パターン幅調整を行うステップS40と、補助露光発生のステップS50からなる。一括露光であるので、Qcp=1である。
簡単化のために、Y軸方向に無限大の長さを有するパターンについて概説する。上式(13)においてQcp=1とした次式
εp+αp'・η=Eth (21)
において、αp'・η=0と近似できる孤立した設計幅W0のパターンの前方散乱強度εpを計算することにより、基準露光強度(閾値)Eth=εpを求める。すなわち、設計幅W0のパターンの前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅W0になるようにスライスレベルを調整し、このスライスレベルを基準露光強度Ethと決定する。具体的には、
Eth=0.5erf(W0/βf) (22)
を計算する。設計幅W0として最小幅を選択すれば、上記実施例1で述べた理由により、露光条件のばらつきに対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さくなり、パターン全体として出来上がりパターン像の寸法精度が従来よりも向上する。
次いで上述のパターン面積密度マップ法により実効パターン面積密度αp'を計算する。
これにより、式(21)から各パターンの前方散乱強度分布のスライスレベルεp=Eth−αp'・ηが定まる。一方、前方散乱強度分布はパターン幅Wで定まる。そこで、前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅W0iになるようにパターン幅Wを調整する。具体的には、
εp=〔erf{(W−W0i)/2βf}+erf{(W+W0i)/2βf}〕/2 (23)
の解Wを求める。詳細には、実効パターン面積密度αp'の計算においてパターンを複数のパターンに分割し、さらに図11(A)のように固定サンプル点を設定して分割パターンの各辺毎にその辺をその垂直方向へシフトさせてパターン幅Wを調整する。また、上式(18)においてQcp.i=1とした式
Qaux.k=(α'm−α'k)η (24)
によりブロック露光の場合と同様に補助露光を行うので、ステップS50の処理が必要になる。
本実施例3によれば、以上のようなアルゴリズムにより比較的簡単に近接効果補正計算を行うことができる。
図15(A)及び図15(B)は本発明の概念的説明図である。
図15(A)は、一括転写用のマスク10Bの一部を示す。実線は設計寸法のパターンであり、点線はステップS40の処理により幅が調整されたパターンである。パターン16はステップS41で選択された最小設計幅の矩形パターンであり、この幅は調整されない。
図15(B)は、図15(A)のマスクで一括露光した場合の露光強度分布を示す。実線及び点線はそれぞれ設計寸法及び幅調整後のパターンを用いた場合である。図15(B)では、補助露光が含まれていない。
次に、図12の処理を詳説する。
(S41)孤立した最小幅の矩形パターンを選出し、図3(A)のようにX−Y座標系を定め、露光強度分布のスライスレベルでのX軸方向及びY軸方向の幅がそれぞれ設計幅W0及びH0に等しくなるようにスライスレベルを調整したときの該スライスレベルを基準露光強度Ethとして求める。Ethは、次式で計算される。
Eth=F(W/2,0;W,H) (25)
ここにFは、次式で定義される。
F(X,Y;W,H)=Ff(X,Y;W,H)+ηFb(X,Y;W,H)
(26)
f(X,Y;W,H)=G(X;−W/2,W/2,βf
・G(X;−H/2,H/2,βf) (27)
b(X,Y;W,H)=G(X;−W/2,W/2,βb
・G(X;−H/2,H/2,βb) (28)
孤立パターンは、後方散乱の影響がないので、以下の処理によってスライスレベル=基準露光強度(現像閾値)の関係は影響されない。特にこの孤立パターンが最小幅のパターンであれば、細幅パターンの露光条件のばらつきに対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さくなり、パターン全体として出来上がりパターン像の寸法精度が従来よりも向上する。
(S42)パターン(露光データ)を寸法シフトの単位としての矩形パターンに均等分割する。分割されたパターン(分割パターン)のサイズは、例えば(βb/10)×(βb/10)程度であり、分割パターンの各エツジ上での隣りの分割パターンからの影響が均一であるとみなせる程度にする。
図13(A)、図13(C)及び図13(E)は、実線で示す1つの矩形パターンを、点線で示すように分割した場合の説明図であり、図13(B)、図13(D)及び図13(F)はそれぞれ、図13(A)、図13(C)及び図13(E)で分割されたパターンを明瞭にするために互いに分離して示す。
図13(A)は左下角から単純に、指定したサイズで分割した場合であり、パターン寸法が指定したサイズで割り切れない場合には、右及び上に徹小なパターンが発生する。この場合、寸法シフトの時にパターンが消失したりパターン幅がマイナスになったりするので不適当である。
図13(C)は、矩形パターンの縦及び横を指定したサイズで均等に分割した場合であり、均等分割することで、図13(A)のような微小パターンの発生を防ぐことができる。しかし、後述する図形変更(パターン幅調整)においては、エッジが元のパターンと一致する辺のみしか図形変更を行わないため、細かくパターンを分割するのは、パターン数が無用に増えて複雑になるだけであり、有効でない。そこで、図13(E)のように、図13(C)と同じように均等分割するが、元のパターンの周囲に沿った領域のみ同一サイズの矩形に分割し、各分割パターンが元のパターンの境界に接する辺を有するようにする。これにより、分割された矩形パターン数の無用な増加を防ぐことができる。図13(F)中の黒点は、図11(A)と同じ固定サンプル点である。
以下において、分割パターンに対する処理である場合、サイズが小さいため又は孤立しているために分割されなかったパターンも分割パターンと称す。また、例えば、設計寸法1×3μm2のパターンが3分割されて1×1μm2になった場合、この1×1μm2も設計寸法と称する。
(S43)パターン面積密度αi,jを各i及びjについて計算する。
(S44)上式(14)においてQi,j=1及びQi+l,j+m=1とした実効パターン面積密度α'i,jを各i及びjについて計算する。
(S45)ステップS42で分割されたパターンについて付近のパターンからの前方散乱の影響を取り込むために、図13(F)に示すように固定サンプル点を設定し、上記実施例2と同様に各固定サンプル点での隣接パターンからの前方散乱強度ε1〜ε4を計算する。次いで、設計寸法W0×H0の分割パターンについて、露光強度分布のスライスレベル=基準露光強度Ethでの幅が設計幅に等しくなるように、図10(B)と同様に一対の対角点(X1,Y1)及び(X2,Y2)を、点P1〜P4についての次の4元連立方程式
(P1) Ff(−W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε1+α'i,j・η=Eth
(P2) Ff(W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε2+α'i,j・η=Eth
(P3) Ff(0,−H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε3+α'i,j・η=Eth
(P4) Ff(0,H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε4+α'i,j・η=Eth
を解いて求める。ただし、図13(F)に示す×印を付した辺のように、元のパターンのエッジと一致しない辺については移動させない。
このように分割パターンを設計パターンとみなして分割パターン単位でパターン幅を調整することにより、分割前のパターンの出来上がり寸法精度が向上する。
(S51〜S53)上述した図1のステップS31〜S33と同様の処理を行う。升目単位で補助露光を行うかどうかが決定されるので、補助ショットを行わなければ、複数の升目にまたがるパターンに部分的な露光強度不足が生ずる場合がある。また、寸法シフト時にパターンの座標が露光装置の最小寸法単位に丸められることにより露光強度不足が生ずる場合がある。このような露光強度不足は、升目サイズの補助露光ショットを発生させることにより解消される。ステップS43では補助露光のパターン面積密度も考慮する。寸法シフト又は補助露光ショット発生により実効パターン面積密度が変化すると、収束しないと判定されてステップS43へ戻る。
図14は、波線で示す2つの設計パターンがステップS42で分割され、ステップS44で周囲の辺がシフトされたことを示す。
なお、ステップS41では、図2のステップS12での処理又はその変形例と同様にして基準露光強度Eth=εpを決定してもよい。すなわち、ステップS41ではパターン幅を調整してもよい。例えば、最小設計幅W0の孤立矩形パターンを選択し、このパターンに関し前方散乱強度分布の、ピーク値の30〜70%の範囲内の値であるスライスレベルでの幅が、設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整したときの該スライスレベルを、基準露光強度Ethと決定してもよい。
また、設計幅の代表値、例えば最小値W0と、基準露光強度Ethとの関係を計算により又は経験的にテーブル化しておき、ステップS41では、W0でこのテーブルを参照して基準露光強度Ethを決定するようにしてもよい。
ステップS41では基準露光強度Ethを定めればよいので、このパターンは孤立パターンでなくてもよく、この場合、このパターンはステップS43〜S53の処理によりパターン幅が決定される。
また、エネルギー強度分布関数中のビームぼけδは、露光装置のレンズの収差やクーロン効果の影響により、一括照射する面積、一括照射領域内の位置、一括照射領域内の部分的な開口面積及び電流密度に依存することが知られている。そこで、より高精度な補正のために、これらがビームぼけδに及ぼす影響をあらかじめ実験により測定し、フィッティングにより得られた関数を用いてビームぼけδを求め、又は計算時間短縮のために実験結果をテーブル化し、そのテーブルからぼけδを求める。
例えば図16に概念的に示すように、一括照射領域250×250μm2内を10×10の領域に分割し、×印を付した各領域中心でビームぼけδ[μm]を測定し、これを図17に示すようにテーブル化する。図15及び図16中の0〜9はX方向及びY方向の各領域の中心位置を示す。一括照射内の任意の点におけるビームぼけδは、このテーブルを2次元補間して求めることができる。
或いは、ビームぼけδの、一括照射する面積、一括照射領域内の位置、一括照射領域内の部分的な開口面積及び電流密度に対する依存性を、電子ビーム装置毎の光学系を考慮したシミュレーションによって導出し、その関係式からビームぼけδを求めることができる。
また例えば、ビームぼけδの一括照射領域内の位置依存性については実験で求め、照射面積依存性についてはシミュレーションで求めるというように、両者を併用してビームぼけδを求めることもできる。
次に、図18〜図23を参照して、本発明の実施例4の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を説明する。
上記第1〜実施例3においては、露光強度の不足する補正エリアに補助露光量を調節した補助露光ショットを発生するが、補助露光ショット数が多くなるので、露光時間が膨大になる。そこで、本発明の第4の実施例では、補助露光マスクを作成し、主露光と同様に大領域を一括して補助露光する。
図18〜図20は露光データをイメージで示す説明図である。上記第1〜第3のいずれかの実施例において、露光量を調節しかつ補助露光ショットを発生させた後の露光データを作成する(図18)。次に、この露光データから、主露光データと補助露光データとを分離し(図19(A)及び図19(B))、最後に、補助露光データを、補助露光ショットの露光量と同等の面積密度のパターンに置き換え(図20)、これを補助露光マスクのデータとする。
次に、補助露光データを露光量Qauxの補助露光ショットと同等の露光強度を持つ面積密度αのパターン群に置き換える方法について説明する。
大パターンの中心での露光強度を1とする。このパターンを細かく分割して、面積密度αのパターン群に分けたときの中心での露光強度はαである。そこで、露光量Q0で描画して、露光量Qauxの補助露光ショットの効果を得るために、補助露光ショットを面積密度α=Qaux/Q0のパターン群に分割する。
マスクに作成できるパターン寸法やスペースの限界により、十分細かく分割したパターン群を作成することは難しい。図21(A)及び図21(B)はそれぞれ、パターン群がメッシュ状及び短冊状(いずれも格子状)である場合を示し、それぞれ比較的小さな面積密度及び比較的大きな面積密度のパターン群を得るのに使用する。
図22は、短冊パターンの前方散乱強度分布を模式的に示した図であり、パターンが在るところで露光強度が高くなり,パターンが無いところで露光強度が低くなる。この前方散乱強度の極大値Emaxと極小値Eminの差がほぼ0とみなせることが重要となる。後方散乱強度分布の凹凸は無視できる。
図23は、各面積密度について、図21(B)の短冊パターン(ラインアンドスペースパターン)のスペース幅(単位は前方散乱長βf)とEmax−Emin(単位は任意)との関係を示す図である。例えばEmax−Emin≦1/63のときEmax−Eminがをほぼ0であるとみなせる場合、面積密度50%の短冊パターンを作成するには、図23から、パターン幅及びスペース幅を共に0・75βf以下にしなければならない。
しかし、本実施例では、補助露光のみをマスクに作成するため、電子ビームをある程度大きくぼかしてもパターン精度上問題なく、これにより実効前方散乱長を大きくすることが可能であり、前方散乱長の0.75倍という短い寸法が要求されても実現可能である。
本実施例4によれば、主露光マスクと同様に大領域を一括して補助露光することができるので、露光のスループットが向上する。
次に、図24〜図28を参照して、本発明の実施例5の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を説明する。
例えば、実効前方散乱長30nm、実効後方散乱長30μm、後方散乱係数0.6という条件下で、図24(A)に示すように幅W及びHが共に50μm以上の矩形パターンが接近して形成されると、図24(B)に示すように、パターン間のスペース部の後方散乱強度が基準露光強度Ethを超えてしまうため、図12のステップS45でパターン幅を調整しても、露光強度分布の基準露光強度Ethにおける幅を設計幅に一致させることができない。
しかし、大矩形パターンの一部を梁の入った又は入らない短冊パターンやメッシュパターンなどの格子パターンに変更することで、部分的にパターン面積密度を低減すれば、スペース部の後方散乱強度が基準露光強度Eth下になり、このようなパターンも補正が可能になる。
図25は、本発明の実施例5の、図12の方法を改良した近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフローチャートである。
図25は、図12の処理にステップS46〜S48、S60及びS61が付加されている。また、格子パターン発生のため、図26(A)に示すようなパターンに対し、ステップS42Aでは図26(B)に実線で示すようにパターンの全領域を、例えば(βb/10)程度のサイズで均等分割する。図26(B)中の点線は上述のメッシュである。
(S46)ステップS42Aで分割された矩形パターンのうち、元のパターンの境界に接する分割パターン、例えば図26(B)のハッチングを施した領域の分割パターンに対しては、図12のステップS45と同じ処理を行って図27(A)に示すようにパターン幅を調整する。ステップS45の処理は、小さくて分割されない元パターンに対しても行われる。
図24(B)のハッチングを施した領域の内側の領域のパターン、すなわち、分割パターンのうちその4辺のいずれも他の分割パターンの辺と接しているもの(4辺隣接パターン)に対しては、ステップS47の処理を行う。このような分割パターンは、寸法精度が要求されないが、比較的大きなパターンであるので後方散乱強度が比較的大きい。このため、4辺隣接パターンは、元のパターンの境界に接する分割パターンに大きな影響を与え、出来上がり寸法にばらつきが生じ易い。
(S47)該内側領域の各分割パターンを後のステップS60で例えば図27(B)に示すようなパターン面積密度αgpの格子パターンに変換するので、該内側領域の各分割パターンについて、該パターン面積密度αgpを次式で計算する。
αgp(Ffmin+(αp'/αgpb)η)=kEth (29)
ここにαgp、Ffmin、αp'及びαgpbはいずれも着目分割パターンに関するものであり、Ffminは該格子パターンの前方散乱強度の最小値Eminと平均強度(Emax+Emin)/2の比であり、1以下である。αp'はステップS43で算出された、着目分割パターンに跨る升目の実効パターン面積密度のうち最小値である。ステップS43〜S53の繰り返しループの2回目以降のステップS43でのパターン面積密度αi,jはステップS47での格子パターン及びステップS45での寸法シフトが考慮され、したがって該内側領域の分割パターンの、テップS43のパターン実効面積密度は格子パターンに関する値である。αgpbはαgpの前回値であり、その初期値は1であり、また、ステップS53で収束したと判定された時、αgpb=αgpである。kは1より大きい定数である。
収束した時、αgp・Ffminはほぼ、パターン面積密度αgpの着目分割パターンにおける前方散乱強度の最小値(上記最小値に対応)に等しく、(αgp/αgpb)αp'・η=αp'・ηはパターン面積密度αgpの着目分割パターンにおける後方散乱強度である。つまり、着目分割パターンにおける格子パターンの最小露光強度がEthのk倍になるように、着目分割パターンの格子パターン面積密度αgpを決定する。
このように該内側領域のパターン面積密度を低減することにより、上記ばらつきの問題が解決される。また、基準前方散乱強度と比べて後方散乱強度が大きかったためにパターン幅の調整だけでは補正しきれなかったパターンについても補正が可能となる。上式(29)でαgpを決定すれば、格子パターンに変換した後の前方散乱強度の最小値でも露光不足で現像不可にならないことが保証される。
kの値は、1に近すぎると露光量変動などでパターンの一部が現像されないことがあり、逆にあまり大きいと後方散乱強度が充分低減されないので、1.2程度が適当である。
また、前方散乱強度の最小値Ffminは、格子パターンのピッチやスペース幅と前方散乱長との関係によって異なってくる。従って、予想される最小パターン面積密度や、マスク作成において要求される最小スペース幅などに基づき、最小値Ffminを決定するのが適当である。
αgpbにαgpを代入する。
(S60)収束後のパターン面積密度αgpに基づいて格子パターンを生成する。
例えば分割パターンが3×3μm2でαgp=0.5である場合、これをラインアンドスペースに変換するならば、例えば幅30nm、長さ3μmのラインパターンをピッチ60nmで50本生成し、千鳥格子パターンに変換するならば、例えば30×30nm2の矩形パターンを、縦方向及び横方向ともにピッチ42.4nmで70×70個生成する。
このとき注意すべき点は、パターン幅やスペース幅が小さすぎるとマスク作成が困難になることと、逆にピッチやスペース幅が前方散乱長と比べて大き過ぎると局所的に露光強度が落ちて格子パターンとして現像されてしまうことである。これらを避けるため、パターン生成時にパターン生成の条件が必要となる。例えば、前方散乱長が30nmでマスクの最小開口幅が30nmであるとき、スペース幅を30nmに固定するというのは1つの条件として適当である。また、ピッチを例えば前方散乱長の2倍に固定するというのも適当な条件の1つである。さらに、パターン面積密度αgpの値に応じて千鳥格子パターンとラインアンドスペースパターンとを使い分ける手法が、マスク作成の困難を低減するために有効である。なぜならば、ピッチ一定の条件下で、千鳥格子を用いてラインアンドスペースパターンと同じパターン面積密度を実現するには、よりスペースを小さくしなければならないので、例えばパターン面積密度αgpが50%未満なら千鳥格子パターンに、50%以上ならラインアンドスペースパターンにすることにより、極端に細い梁の発生が抑えられ、マスク作成の困難を低減できる。
(S61)次に、ステップS60で生成されたパターンを分割する。
図27(B)に示すパターンは、パターンエッジラフネス低減のためにドーナッツ形の開口を有し、中央部が抜け落ちるので実現できない。ドーナッツパターンは通常2つのパターンに分割され、それぞれに対応するマスクが作製されて、露光が2回行われる。
図27(B)のパターンは、例えば図28(A)のパターンと図28(B)のパターンとに分割される。周辺パターンは、縦のパターンと横のパターンとに分割され、格子パターンは均等に分割される。均等に分割する理由は以下の2点である。第1点は、開口面積をほぼ同じにすることにより、2回露光のうちどちらかのクーロン効果が極端に大きくなることを防ぐためである。第2点は、ピッチやスペースが小さい格子パターンのマスクの作成は非常に困難であるが、2枚のマスクに均等に分割すれぱ、ピッチが倍になり、マスク作成が容易になるとともに、マスクの耐久性が向上するからである。
なお、パターン面積密度αgpの計算に用いる実効パターン面積密度αp'は、分割パターン内の最小値でなくてもよく、最大値、平均値、パターン重心がある升目での値、あるいはこの分割パターンに含まれ及びまたがる升目による重み付け平均値を用いてもよい。また、パターン面積密度αgpの計算法として、
αp'≧0.5のときαgp=0.5、αp'<0.5のときαgp=1.0
又は、
αp'>0.5のときαgp=0.5/αp'
を用いてもよい。
また、マスクが開口マスクであっても、ドーナッツパターンがチップ内に1つもなく、主露光マスクを1枚しか使わない場合には、次のどちらかの手法を用いる。
(1)もともと大パターンの一部であったパターンについては、図25のステップS46の判定処理を行わないでステップS47へ進み、ドーナッツパターンの発生を防ぐ。
(2)図25のステップS61の替わりに、次のように格子パターンの領域拡張を行う。例えば、図29(A)のパターンに対しステップS60で図29(B)のように格子パターンが一部に生成された場合、元パターンの露光境界のうち、最も後方散乱強度が大きい辺に平行に、露光境界まで格子パターンの領域拡張を行う。拡張領域には、例えば幅30nmの千鳥格子パターンやラインアンドスペースパターンを生成する。
また、マスクとしてドーナッツパターンが欠落しないメンブレンマスクを用いる場合など、主露光マスクが1枚である場合には、ステップS61のパターン分割を行わなくてよい。
さらに、特に微細なパターンを精度良く描画したい場合には、微細パターン近傍でのクーロン効果によるビームぼけを小さくするために、微細パターン側の総パターン面積を減らすようにパターン分割を行ってもよい。
次に、図31を参照して、本発明の実施例6の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を説明する。
上記実施例5によれば、図24(A)に示す互いに接近した大パターンを分離して転写することが可能になる。しかし、ステップS42Aでパターンを分割した時に上記内側領域が存在する場合、常に格子パターンが生ずる。また、主露光マスクが2枚必要になる。
そこで、本発明の実施例6では、パターン面積密度を低減する必要があるパターンを抽出するステップS48をステップS40Bに加える。どのパターンを抽出するかを判断する情報を得るために、このステップS48の前にステップS43及びS44の処理を行う。
(S48)ステップS43で設定したメッシュの升目のうち、パターン境界を含むものについて、後方散乱強度αp'・ηが基準露光強度Ethの例えば80%以上となるかどうかを判定し、肯定判定された升目に境界が含まれるパターンを抽出する。このパーセンテージは、低コントラストでもきちんと解像するレジストであれば高く、そうでなければ低く設定する。
次に、ステップS42Aの図形分割処理を行った後、ステップS46Aへ進む。
(S46A)図25のステップS46と同様に、ステップS42Aで分割された矩形パターンのうち、元のパターンの境界に接するパターン(周囲パターン)に対しては、図12のステップS45と同じ処理を行って図27(A)に示すようにパターン幅を調整する。しかし、ステップS47の処理は、ステップS48で抽出されたパターンについてのみ、該周囲パターンの内側のパターンに対して行う。
ステップS48及びS42Aの処理は、繰り返しループにおいて最初の1回のみ行われる。
他の点は、上記実施例5と同一である。
なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
例えば、エネルギー強度分布関数は上記ダブルガウシアンに限定されず、実測との一致性を高めるためのフィッティング計数γ及び2次電子散乱比率η'を含む第3項を有するトリプルガウシアンを用いたり、多項式で近似してもよい。特に上記第2及び実施例3においては、寸法シフトのステップにおいて、トリプルガウシアンに含まれる、前方散乱より広く後方散乱より狭い範囲に拡がる項を取り込んでもよい。
また、メッシュの升目の一辺の長さはブロック露光パターンのそれの1/(整数)である必要はない。
以上の説明から明らかなように、本発明には、以下の付記が含まれる。
(付記1)繰り返し利用され一括露光されるブロックパターンを含むマスクに形成されるパターンの幅を調整し且つ補正露光量を算出することにより近接効果補正を行う荷電粒子ビーム露光方法において、
(a)該ブロックパターンに含まれる最小幅のパターンの前方散乱強度分布に基づいて基準前方散乱強度を決定し、
(b)該ブロックパターンの各パターンについて、前方散乱強度分布の該基準前方散乱強度での幅が設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整し、
(c)該基準前方散乱強度とその位置の後方散乱強度との和の補正露光量倍が各パターンについて略同一値になるように該補正露光量を決定する、
という近接効果補正を行うことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。(1)
(付記2)上記ステップ(a)では、上記ブロックパターンに含まれる最小幅のパターンに関し前方散乱強度分布の、ピーク値の所定パーセントであるスライスレベルでの幅が、設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整したときの該スライスレベルを、上記基準前方散乱強度と決定することを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。(2)
(付記3)上記ステップ(a)の所定パーセントは30〜70%の範囲内の値であることを特徴とする付記2記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記4)上記ステップ(a)の所定パーセントは50%であることを特徴とする付記3記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記5)上記ステップ(a)において、上記調整されたパターン幅が予め定められた最小値より小さい場合には、パターン幅を該最小値にしたときの上記前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が、設計幅に等しくなるように該スライスレベルを定めたときの該スライスレベルを、上記基準前方散乱強度と決定することを特徴とする付記2記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記6)上記ステップ(a)では、上記ブロックパターンに含まれる最小幅のパターンに関し前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅に等しくなるように該スライスレベルを調整したときの該スライスレベルを、上記基準前方散乱強度と決定することを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記7)上記ステップ(a)では、ブロックパターン毎に上記基準前方散乱強度を決定することを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法
(付記8)上記ステップ(c)は、
露光すべきパターンを上記調整された幅のパターンに変更したときのパターン配置面をメッシュで分割し、
該メッシュの各升目のパターン面積密度を求め、
該パターン面積密度をスムージング処理して実効パターン面積密度を求め、
上記後方散乱項による露光強度を該実効パターン面積密度に比例した値として求める、
ステップを有することを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記9)上記ステップ(c)では、上記補正露光量Qcpを、Qcp(εp+αp'・η)=Ethが成立するように決定し、ここにεpは上記基準前方散乱強度、Ethはパターン現像の閾値、ηは後方散乱係数、αp'は実効パターン面積密度であることを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。(3)
(付記10)上記ステップ(c)において、上記メッシュの升目サイズは、上記ブロックパターンの最大サイズよりも小さく、該メッシュの複数の升目にまたがるパターンに対する1ショット露光で露光強度が不足する各升目について、該不足を補うための補助露光量を求めることを特徴とする付記8記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記11)上記ステップ(b)は、
上記ブロックパターンの各パターンについて各辺の中点に固定サンプル点を設定し、
各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定サンプル点での強度が上記基準前方散乱強度になるように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、
ステップを有することを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。(4)
(付記12)上記ステップ(b)は、
上記ブロックパターン内の少なくとも1つのパターンについて、該パターンを複数の矩形に分割し、
分割された矩形のうち該パターンの境界に接する各辺の中点に固定サンプル点を設定し、
各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定サンプル点での強度が上記基準前方散乱強度になるように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、
ステップを有することを特徴とする付記11記載の荷電粒子ビーム露光方法。(5)
(付記13)荷電粒子投影法により一括転写される複数パターンを含むマスクのパターン幅を調整することにより近接効果補正を行う荷電粒子ビーム露光方法において、
(a)該複数パターンの代表パターンを選択しこのパターンに基づいて基準露光強度Ethを決定し、
(b)該複数パターンの後方散乱強度分布Fbを求め、
(c)各パターンについて、前方散乱強度分布のスライスレベル(Eth−Fb)での幅が設計幅W0iになるようにパターン幅Wを調整し、
(d)露光強度が不足する領域について、該不足を補うための補助露光量を求める、
ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。(6)
(付記14)上記ステップ(a)では、上記複数パターンのうち最小設計幅の矩形パターンを代表パターンとして選択することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記15)上記ステップ(a)では、上記複数パターンのうち最小設計幅W0の孤立矩形パターンを代表パターンとして選択し、このパターンの前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅W0になるように該スライスレベルを調整して該スライスレベルを上記基準露光強度Ethと決定することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記16)上記ステップ(a)では、上記複数パターンのうち最小設計幅W0の孤立矩形パターンを代表パターンとして選択し、このパターンに関し前方散乱強度分布の、ピーク値の30〜70%の範囲内の値であるスライスレベルでの幅が、設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整したときの該スライスレベルを、上記基準露光強度Ethと決定することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記17)上記ステップ(b)は、
マスク上のパターン配置面をメッシュで分割し、
該メッシュの各升目のパターン面積密度を求め、
該パターン面積密度をスムージング処理して実効パターン面積密度を求め、
上記後方散乱強度Fbを該実効パターン面積密度に比例した値として求める、 ステップを有し、
上記ステップ(d)では、該メッシュの升目単位で補助露光量を求める、
ことを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記18)上記ステップ(c)は、
少なくとも1つのパターンについて各辺の中点に固定サンプル点を設定し、
各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定サンプル点での強度が上記スライスレベルになるように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、
ステップを有することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。(7)
(付記19)上記ステップ(c)は、
(c1)少なくとも1つのパターンについて、該パターンを複数の矩形に分割し、
(c2)分割された矩形のうち該パターンの境界に接する各辺の中点に固定サンプル点を設定し、
(c3)各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定サンプル点での強度が上記スライスレベルになるように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、
ステップを有することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。(8)
(付記20)上記ステップ(c1)では、上記パターンの周囲に沿った領域のみ同一サイズの上記矩形に分割し、各矩形がこのパターンの境界に接する辺を有するようにすることを特徴とする付記19記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記21)上記ステップ(c)において、上記前方散乱強度分布はビームぼけδに依存し、該ビームぼけと露光位置との関係を予め求めておき、この関係に基づき露光位置に応じて該荷電粒子ビームぼけδを決定することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。(9)
(付記22)上記調整された幅のパターンを第1マスクブランクに形成して一括露光用主露光マスクを作製し、
上記ステップ(d)で求めた補助露光量に基づいて、補助露光量に比例したパターン面積密度の格子パターンを第2マスクブランクに形成して一括露光用補助露光マスクを作成する、
ステップをさらに有することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記23)荷電粒子投影法により複数のパターンを一括露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
(a)該複数のパターンが形成された主露光マスクに荷電粒子ビームを照射して感応基板上を一括露光し、
(b)該一括露光のみでは露光強度が不足している領域に補助露光するためのパターンが形成され補助露光マスクに荷電粒子ビームを照射して該感応基板上を一括露光する、
ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。(10)
(付記24)上記ステップ(b)では、荷電粒子ビームの焦点を上記感応基板上からずらして照射することを特徴とする付記23記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記25)上記ステップ(b)と(c)の間又は(c)と(d)の間においてさらに、
(e)後方散乱強度に応じて、例えば後方散乱強度の基準露光強度に対する値に応じてパターンの少なくとも一部を格子パターンに変更する、
ことを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記26)上記ステップ(c1)と(d)の間においてさらに、
(e)上記分割された矩形のうちその4辺のいずれも他の分割された矩形の辺と接している場合に、この分割された矩形を格子パターンに変更する、
ステップを有することを特徴とする付記19記載の荷電粒子ビーム露光方法。
(付記27)上記ステップ(e)において、パターン境界の一部での後方散乱強度が基準露光強度の所定%を越える場合のみ上記変更を行うことを特徴とする付記26記載の荷電粒子ビーム露光方法。
本発明の実施例1の近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフローチャートである。 図1のステップS10の、1つのブロック露光パターンに対する処理を示す詳細フローチャートである。 (A)はX−Y直交座標系におけるX方向及びY方向の寸法がそれぞれW及びHの矩形パターンを示す図であり、(B)はエネルギー強度分布関数の前方散乱項をこのパターンについて面積分して得られる前方散乱強度分布を示す線図である。 実効前方散乱半径が0.04μmである場合の図3(B)の半値幅(設計幅)W0に対する図3(A)のマスクのパターン幅(シフトされた幅)Wを示す線図である。 パターン面積密度マップ法説明図である。 マスクの一部の設計パターン、近接効果補正のためにシフトされたパターン及び照射される電子ビーム照射領域を示す図である。 (A)は図6のパターンに対応した前方散乱強度分布と設計幅との関係を示す概略線図であり、(B)はこの前方散乱強度に後方散乱強度を加えた露光強度分布と設計幅との関係を示す概略線図である。 図7(B)の露光強度分布に対し補正を行った後の露光強度分布を示す概略線図である。 (A)は本発明の実施例2の近接効果補正方法の寸法シフト説明に用いられるブロックパターンを示す図であり(B)はこのパターンに設定される固定サンプル点を示す図である。 (A)は固定サンプル点P2に対する隣接パターンからの前方散乱の影響を示す説明図であり、(B)はこの影響が考慮されて左右非対称にシフトされたパターンを示す図である。 (A)は分割されたパターンに設定される固定サンプル点を示す図であり、(B)は(A)の左側パターンが前方散乱の影響によりシフトされたものを示す図である。 本発明の実施例3の、電子投影法で用いられる近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフローチャートである。 (A)、(C)及び(E)は、実線で示す1つの矩形パターンの分割説明図であり、(B)、(D)及び(F)はそれぞれ、(A)、(C)及び(E)で分割されたパターンを明瞭にするために互いに分離して示す説明図である。 波線で示す2つの接近した設計パターンが図12のステップS42で分割され、図12のステップS44で周囲の辺がシフトされたことを示す説明図である。 (A)は寸法シフト前後のマスクパターンの一部を示す図であり、(B)は(A)に対応した露光強度分布を示す概略線図である。 電子ビーム一括照射領域内の転写パターンとビームぼけ測定点とを示す概念説明図である。 図16中のビームぼけ測定点に対応したビームぼけ測定値を示すテーブルである。 露光量を調節しかつ補助露光ショットを発生させた後の露光データをイメージで示す説明図である。 (A)及び(B)はそれぞれ図18の露光データから分離された主露光データと補助露光データとをイメージで示す説明図である。 図19(B)の補助露光データを、補助露光ショットの露光量と同等の面積密度のパターンに置き換えて得られる補助露光マスクデータをイメージで示す説明図である。 (A)及び(B)はそれぞれ、補助露光ショットの露光量と同等の面積密度を有するパターンがメッシュ状及び短冊状である場合を示す説明図である。 図21(B)の短冊パターンの前方散乱強度分布を模式的に示す線図である。 各面積密度の短冊パターンのスペース幅(単位は前方散乱長βf)と前方散乱強度の極大値と極小値の差Emax−Emin(単位は任意)との関係を示す線図である。 電子投影法で用いられる、接近した大パターンを有する一括転写用マスクの一部を示す図である。 本発明の実施例5の、図12の方法を改良した近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフローチャートである。 (A)は分割前のパターンを示す説明図であり、(B)は分割後のパターンの寸法シフト領域にハッチングを施しかつパターン面積密度計算用メッシュを点線で示す説明図である。 (A)は図25のステップS45で寸法シフトされたパターンを示す説明図であり、(B)はさらに図25のステップS47でのパターン面積密度計算に基づいて図25のステップS60で生成された格子パターンを示す説明図である。 (A)及び(B)はそれぞれ図27(B)のパターンが図25のステップS61で2分割されたパターンを示す説明図である。 (A)は分割前の他のパターンを示す説明図であり、(B)は図25のステップS47でのパターン面積密度計算に基づいて図25のステップS60で生成された格子パターンを示す説明図である。 図29(B)のパターンに対し図25のステップS61の替わりに格子パターンの領域拡張を行ってドーナッツパターンが生じないようにしたことを示す説明図である。 本発明の実施例6の、図25の方法を改良した近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフローチャートである。 (A)及び(B)は従来の個別露光の近接効果補正方法説明図であり、(A)はマスクの一部の設計パターン、近接効果補正のためにシフトされたパターン及び照射される電子ビーム照射領域を示す図であり、(B)は(A)のパターンに対応した、補正された露光強度分布を示す概略線図である。 (A)及び(B)は従来のブロック露光の近接効果補正方法説明図であり、(A)はマスクの一部の設計パターン、近接効果補正のためにシフトされたパターン及び照射される電子ビーム照射領域を示す図であり、(B)は(A)のパターンに対応した、補正された露光強度分布を示す概略線図である。 図33(B)の露光強度分布に補助露光を加算することにより細いラインパターンが現像可能になることを示す概略線図である。
符号の説明
10、10A、10B マスク
11、11A、12、12A シフトされたパターン
13〜15 電子ビーム照射領域

Claims (2)

  1. 荷電粒子投影法により複数のパターンを一括露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
    (a)該複数のパターンが形成された主露光マスクに荷電粒子ビームを照射して感応基板上を一括露光し、
    (b)該一括露光のみでは露光強度が不足している領域に補助露光するためのパターンが形成され補助露光マスクに荷電粒子ビームを照射して該感応基板上を一括露光する、
    ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  2. 上記ステップ(b)では、荷電粒子ビームの焦点を上記感応基板上からずらして照射することを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム露光方法。
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