JP2002353101A - 荷電粒子ビーム露光方法 - Google Patents
荷電粒子ビーム露光方法Info
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- JP2002353101A JP2002353101A JP2001153233A JP2001153233A JP2002353101A JP 2002353101 A JP2002353101 A JP 2002353101A JP 2001153233 A JP2001153233 A JP 2001153233A JP 2001153233 A JP2001153233 A JP 2001153233A JP 2002353101 A JP2002353101 A JP 2002353101A
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Abstract
ーンの寸法のばらつきをより低減する。 【解決手段】(S12)繰り返し利用され一括露光され
るブロックパターンに含まれる最小幅のパターンに関し
前方散乱強度分布の、ピーク値の30〜70%の範囲内
の値であるスライスレベルでの幅が、設計幅に等しくな
るようにパターン幅を調整したときの該スライスレベル
を、基準前方散乱強度εpと決定し、(S15)該ブロ
ックパターンの各パターンについて、前方散乱強度分布
のεpでの幅が設計幅に等しくなるようにパターン幅を
調整する。さらに、補正露光量QcpをQcp(εp+αp'
η)=Ethが成立するように決定する。ここにEthはパ
ターン現像の閾値、ηは後方散乱係数、αp'は実効パタ
ーン面積密度である。電子投影法の場合には、εp+
αp'η=Ethにおいて、Ethを決定し、次いでαp'を求
め、設計幅とパターン幅の関数εpからパターン幅を求
める。
Description
光装置用露光データの作成において、出来上がりパター
ン寸法精度向上のために近接効果補正を行う荷電粒子ビ
ーム露光方法に関する。
を、基板上レジスト膜に照射して回路パターンを描画す
る場合、レジスト膜に入射した電子ビームの一部が前方
散乱され、レジスト膜を透過した電子ビームの一部が後
方散乱されて再びレジスト膜に入射する。このため、電
子線ビームをレジスト膜上の一点に入射させてもその影
響が拡がり、いわゆる近接効果が生ずる原因となる。
ビームが入射した時のレジスト膜のエネルギー強度分布
(Energy Intensity Distribution: EID)関数f(X,
Y)は、前方散乱の項と後方散乱の項とをそれぞれガウ
ス関数で近似した次式で表されれる。
乱半径、βbは後方散乱半径である。これらの値は、電
子ビームのエネルギー、レジスト膜の膜厚及び基板の材
料などに依存し、実験により定められる。電子ビームの
加速電圧が高くなるほど、βfは小さくなり、βbは大き
くなる。
各パターンのエッジ中央点や角に固定サンプル点を設定
し、パターンを露光した時の各固定サンプル点での露光
強度を、式(1)を用いて計算し、その目標値との差の
平方和が最小になるように露光量(ドーズ)を決定して
いた。
数が急激に増大して計算時間が長くなり過ぎる。
されたパターン(出来上がりパターン)の寸法誤差を許
容範囲内にすることができる近接効果補正方法が要望さ
れていた。
パターン配置面をメッシュで分割し、メッシュの各升目
でのパターン面積密度を計算し、式(1)の後方散乱項
に基いて周辺の升目から着目升目への影響を考慮するこ
とで、着目升目散乱露光強度を近似的に計算する方法が
例えば、特許第2502418号,及び、Journal ofVa
cuum Science Technology Vol.B10, No.6, pp.3072-307
6, 1992に開示されている。この方法では、前方散乱強
度のピークの半値と後方散乱露光強度との和が一定にな
るように露光量が決定される。
で、後方散乱の影響による大域的な出来上がりパターン
寸法変動を防止することが可能である。
布の拡がりが考慮されていないので、出来上がりパター
ン寸法が、設計幅に等しくなる保証がない。即ち、パタ
ーンが微細化するほど半値強度での吸収エネルギー分布
の拡がりが無視できなくなり、前方散乱により出来上が
りパターン寸法が設計幅よりも大きくなる。
願平11−151330で提案されている。
項を着目パターンについて面積分して得られる前方散乱
強度分布の半値幅が設計幅になるようにパターン幅を調
整し、該半値幅を与える前方散乱強度εpを基準前方散
乱強度として求め、(B)該エネルギー強度分布関数の
後方散乱項による露光強度αp・ηをパターン面積密度
マップ法を用いて求め、(C)(εp+αp・η)のQcp
倍がパターン現像の閾値Ethに等しくなるように補正露
光量(補正された露光量)Qcpを決定する。
太幅パターンと細幅パターンのX方向設計幅がそれぞれ
(X2−X1)及び(X4−X3)であった場合、上記
(A)の処理で図32(A)に実線で示すようにパター
ン幅が狭くされる。太幅パターンは、εp=1/2、αp
=1となる幅を有し、このような値を有するパターンを
基準パターンと称している。この太幅及び細幅パターン
の補正露光量QcpをそれぞれQ1及びQ2で表すと、上記
(C)では、(1/2+η)Q1=(εp+αp・η)Q2
が成立し、Q1<Q2である。
及び12に対し、それぞれ点線で示す矩形領域13及び
14に露光量Q1及びQ2の電子ビームを照射すると、ホ
トレジストが塗布されたウェーハ上の露光強度分布は図
32(B)に示す如くなる。
布の閾値Ethでの傾きが急であるので、露光条件のばら
つきに対するパターン幅のばらつきが小さくなり、高精
度のパターンを得ることができる。また、補正露光量を
比較的短時間で求めることができる。
光量Qcpを求めるので、ステンシルマスク上の例えば
4.5×4.5μm2の小領域内ブロック露光パターン
を選択して部分一括露光する場合には、適用できない。
ブロック露光パターン内の各パターンの補正露光量の最
小値をこのブロック露光パターンの補正露光量Qcpと決
定し、次いでブロック内の露光強度不足領域に対して補
助露光を行っている。
び12に対し、図33(A)に点線で示す矩形領域15
に露光量Q1の電子ビームを照射すると、ホトレジスト
が塗布されたウェーハ上の露光強度分布は図33(B)
に示す如くなる。この状態では、細いラインパターンは
露光不足で現像できない。次に補助露光用の不図示の矩
形透過孔に電子ビームを照射して、図34に一点鎖線で
示す露光強度分布の補助露光(ゴースト露光)を行うこ
とにより、幅(X4−X3)の細いラインパターンが現
像可能になる。
を図32(B)と比較すれば明らかなように、細いライ
ンパターンのパターンエッジでの露光強度の傾斜が緩や
かであるので、露光条件のばらつきに対する出来上がり
パターン像の幅のばらつきが大きくなり、パターン精度
が低下する原因となる。
量を計算するのを基本とし、例えば4.5×4.5μm
2のブロック露光でも上記問題が生ずるので、ウェーハ
上の例えば250×250μm2の大領域を一括露光す
る電子投影リソグラフィー(Electron Projection Lith
ography:EPL)に適用することができない。
な構成で、小領域一括露光による出来上がりパターンの
寸法のばらつきをより低減することができる近接効果補
正方法を用いた荷電粒子ビーム露光方法を提供すること
にある。
粒子投影法により大領域を一括露光する場合においても
出来上がりパターンの寸法のばらつきをより低減するこ
とができる近接効果補正方法を用いた荷電粒子ビーム露
光方法を提供することにある。
の一態様では、繰り返し利用され一括露光されるブロッ
クパターンを含むマスクに形成されるパターンの幅を調
整し且つ補正露光量を算出することにより近接効果補正
を行う荷電粒子ビーム露光方法において、(a)該ブロ
ックパターンに含まれる最小幅のパターンの前方散乱強
度分布に基づいて基準前方散乱強度を決定し、(b)該
ブロックパターンの各パターンについて、前方散乱強度
分布の該基準前方散乱強度での幅が設計幅に等しくなる
ようにパターン幅を調整し、(c)該基準前方散乱強度
とその位置の後方散乱強度との和の補正露光量倍が各パ
ターンについて略同一値になるように該補正露光量を決
定するという近接効果補正を行う。
まれる最小幅のパターンの前方散乱強度分布に基づいて
基準前方散乱強度が決定されるので、細幅パターンの露
光強度分布の閾値Ethでの傾きを急にすることができ、
これにより露光条件のばらつきに対する出来上がりパタ
ーン像の幅のばらつきが小さくなり、高精度の細幅パタ
ーンを得ることができる。太幅パターンについては、そ
の前方散乱強度分布に基づいて基準前方散乱強度を決定
する場合よりも、設計幅を与える露光強度での傾斜が緩
やかになるが、太幅であることにより寸法精度の低下は
小さい。したがって、パターン全体として出来上がりパ
ターン像の寸法精度が従来よりも向上する。
的簡単である。
ロックパターンに含まれる最小幅のパターンに関し前方
散乱強度分布の、ピーク値の所定パーセント、例えば3
0〜70%の範囲内の値であるスライスレベルでの幅
が、設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整したと
きの該スライスレベルを、上記基準前方散乱強度と決定
する。30%より低いと接近したパターンの露光強度分
布の重なりの影響により、70%より高いとその位置で
の前方散乱強度分布の傾きが緩やかであることにより、
寸法変動マージンが小さくなるので、30〜70%の範
囲内の値にすれば本発明の効果が得られる。
露光量Qcpを、Qcp(εp+αp'・η)=Ethが成立す
るように決定し、ここにεpは上記基準前方散乱強度、
Ethはパターン現像の閾値、ηは後方散乱係数、αp'は
この基準前方散乱強度の位置を含む領域での実効パター
ン面積密度である。
クパターンの各パターンについて各辺の中点に固定サン
プル点を設定し、各固定サンプル点について、前方散乱
強度分布の該固定サンプル点での強度が上記基準前方散
乱強度になるように、該固定サンプル点に対応した辺を
その直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を
行うステップを有する。
が短くなり、これが実効前方散乱半径βf'程度になる
と、付近のパターンからの前方散乱の影響が生ずるが、
この構成によれば、パターンの辺毎に付近のパターンか
らの前方散乱の影響が考慮されるので、出来上がりパタ
ーン像の精度を向上させることができる。
クパターン内の少なくとも1つのパターンについて、該
パターンを複数の矩形に分割し、分割された矩形のうち
該パターンの境界に接する各辺の中点に固定サンプル点
を設定し、各固定サンプル点について、前方散乱強度分
布の該固定サンプル点での強度が上記基準前方散乱強度
になるように、該固定サンプル点に対応した辺をその直
角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行うス
テップを有する。
パターンとみなすことになり、分割された矩形の単位で
パターン幅が調整されるので、分割前のパターンの出来
上がり寸法精度が向上する。
より一括転写される複数パターンを含むマスクのパター
ン幅を調整することにより近接効果補正を行う荷電粒子
ビーム露光方法において、(a)該複数パターンの代表
パターンを選択しこのパターンに基づいて基準露光強度
Ethを決定し、(b)該複数パターンの後方散乱強度分
布Fbを求め、(c)各パターンについて、前方散乱強
度分布のスライスレベル(Eth−Fb)での幅が設計幅
W0iになるようにパターン幅Wを調整し、必要な場合に
はさらに、(d)露光強度が不足する領域について、該
不足を補うための補助露光量を求める。
ターンを代表パターンとすることにより、パターン全体
として出来上がりパターン像の寸法精度を従来よりも向
上させることができる。
パターンのうち最小設計幅W0の孤立矩形パターンを代
表パターンとして選択し、このパターンの前方散乱強度
分布のスライスレベルでの幅が設計幅W0になるように
該スライスレベルを調整して該スライスレベルを上記基
準露光強度Ethと決定する。
で、ステップ(b)〜(d)の処理によってスライスレ
ベル=基準露光強度(現像閾値)の関係は影響されな
い。特にこの孤立パターンが最小幅のパターンであれ
ば、細幅パターンの露光条件のばらつきに対する出来上
がりパターン像の幅のばらつきが小さくなり、パターン
全体として出来上がりパターン像の寸法精度を従来より
も向上させることができる。
影法により複数のパターンを一括露光する荷電粒子ビー
ム露光方法において、(a)該複数のパターンが形成さ
れた主露光マスクに荷電粒子ビームを照射して感応基板
上を一括露光し、(b)該一括露光のみでは露光強度が
不足している領域に補助露光するためのパターンが形成
され補助露光マスクに荷電粒子ビームを照射して該感応
基板上を一括露光する。
大領域を一括して補助露光することができるので、露光
のスループットが向上する。
説明から明らかになる。
施形態を説明する。
ムのぼけδを考慮した公知のエネルギー強度分布関数を
説明する。
(X,Y)は、電子ビームが一点に入射する場合のもの
であるが、実際には拡がりがある。電子ビーム露光装置
において、電子銃から放射された電子ビームが露光対象
物に到るまでにクロスオーバーし、その位置で電子同士
がクーロン斥力を受けて電子ビームが拡がる(クーロン
効果)。また、電子ビームのエネルギー分布に基づく収
差によっても、電子ビームが拡がる。拡がりを持った電
子ビーム入射点での電流密度分布は、ガウス関数S
(X,Y)で近似され、その指数部は−(X2+Y2)/
δ2で表される。また、ぼけδは、電子ビーム電流Ib並
びに定数a及びbを用いて、 δ=aIb+b と近似することができる。例えば、a=0.03μm/
A、b=0.05μmである。電子ビーム電流Ibは、
マスク上に照射される電子ビームの電流密度Jと、マス
ク上の電子ビーム照射部の開口面積S(選択されたブロ
ック露光パターン又は可変矩形の開口面積)との積で表
されるので、この式は、 δ=aJS+b (2) と表される。通常、電流密度Jは一定であるので、開口
面積Sからぼけδを容易に求めることができる。
布関数F(X,Y)は、次式で表される。
及び 実効後方散乱半径βb'=(βb 2+δ2)1/2 を用いれば、この式(3)は、上式(1)においてβf
及びβbをそれぞれβf'及びβb'で置換したものと同じ
になる。
1.5μAでδ<0.1μmであるので、βb'=βbと
みなすことができる。
される。
てクーロン効果などを考慮するには、ショット毎に、開
口面積Sに依存した実効散乱計数βf'を計算し、その値
を用いればよい。
m、δ<0.1μmであり、βf'がパターン間隔に比べ
短い場合には、前方散乱の影響のみ考えるとき、着目パ
ターンのみ考慮すればよく、着目パターンに対するその
周囲パターンの影響は無視できる。簡単化のために、以
下では実効散乱計数をβfで表す。
ン幅調整は設計幅の変更とみなすこともできるが、繰り
返し行われるパターン幅調整で設計幅が用いられ、ま
た、設計幅は目標とするパターン像幅に比例(計算にお
いては、比例係数は1)しているので、パターン幅が調
整されても設計幅は変更されないと考える。設計幅はパ
ターン幅の初期値でもある。
形態の近接効果補正方法を用いた電子ビーム露光方法を
説明する。
処理であり、繰り返し利用され一括露光されるブロック
パターンを含むマスクに形成されるパターンの幅を調整
し且つ補正露光量(補正された露光量)を算出すること
により行われる。露光データに含まれるマスク上のパタ
ーンデータは、各パターンの位置、設計寸法、パターン
がブロックパターンに属するか否か、ブロックパターン
のサイズなどを含む。
すジェネラルフローチャートである。
方散乱項(ビームぼけに関するクーロン効果などの影響
を含む)のみかつ着目パターンのみ考慮する自己補正
(パターン幅調整)のステップS10と、前方散乱項と
後方散乱項を考慮して露光量を補正するステップS20
と、ブロック露光パターン内の複数パターンの補正露光
量の最小値をこのブロック露光パターンの補正露光量Q
cpとして求めるとともに、ブロック内の露光強度不足領
域に対する補助露光量Qauxを求め、Qaux又はQaux/
Qcpが所定値以上の領域に補助露光ショットを発生する
ステップS30とからなる。本第1実施形態の特徴はス
テップS10の処理であり、ステップS20及びS30
の処理は、上記特願平12−166465のそれらと同
一である。ただし、ステップS20において、ブロック
露光パターン毎の基準前方散乱強度を用いる点で本実施
形態は特願平12−166465と相違する。
する。個別パターンに対する処理は、1個のパターンの
み有するブロック露光パターンに対する処理と同一であ
る。
ブロック露光パターンに対する処理を示す詳細フローチ
ャートである。
ク露光パターンについて、上式(4)の前方散乱項に基
づき、ブロック内各パターンの前方散乱強度分布の基準
前方散乱強度εpでの幅Wが設計幅W0に等しくなるよう
にパターン幅を調整する。基準前方散乱強度εpは、ブ
ロック露光パターン毎に決定される。
を上式(2)に代入してビームぼけδを求める。
ーンを選出し、このパターンの前方散乱強度分布の半値
幅が設計幅になるようにしたときの半値強度をブロック
露光の基準前方散乱強度εpと決定する。εpは、次のよ
うにして求められる。
X方向及びY方向の寸法がそれぞれW及びHの矩形パタ
ーンを示す。このパターンの前方散乱強度分布F
f(x,y;W,H)は、次式
方散乱強度分布Ff(x,0;W,H)を示す。ブロッ
ク内の最小幅の設計寸法W0×H0のパターンについて、
X軸及びY軸に沿った前方散乱強度分布の半値幅がそれ
ぞれ設計幅W0及びH0に等しくなるように、W及びHを
決定する。W及びHは、次の2元連立方程式 Ff(W0/2,0;W,H)=Ff(0,0;W,H)/2 (8) Ff(0,H0/2;W,H)=Ff(0,0;W,H)/2 (9) の解である。基準前方散乱強度εpは、この解W及びH
を用いて次式 εp=Ff(W0/2,0;W,H)/2 (10) で表される。
0.04μmの場合の設計幅W0に対する式(8)の数
値解Wを示す。パターン幅Wが狭すぎると出来上がりパ
ターン像精度が悪くなるので、実験に基づき許容最小パ
ターン幅Dmを定める。例えばDm=0.04μmであ
る。W<Dmとなった場合又は解が存在しない場合には
W=Dmとし、これを式(8)に代入してHを求め、式
(10)に基づき基準前方散乱強度εpを決定する。
し、ブロック内パターン識別番号iに1を代入する。
へ進み、そうでなければステップS1Aへ進む。ここに
nは着目ブロック内のパターン数である。
i0のパターンについて、前方散乱強度分布Ffの基準前
方散乱強度εpでの幅が設計幅に等しくなるようにパタ
ーン幅Wi及びHiを定める。すなわち、次の2元連立方
程式 Ff(Wi0/2,0;Wi,Hi)=εp (11) Ff(0,Hi0/2;Wi,Hi)=εp (12) の解Wi及びHiを求める。
ib又はHibからずれていれば、ステップS11のδが変
化して関数Ffのパラメータが変化するので、ブロック
内全パターンについてステップS15の計算を再度行う
必要がある。そこで、Wi及びHiが収束していなけれ
ば、すなわち|Wi−Wib|又は|Hi−Hib|が所定値
より大きければ、ステップS17へ進み、そうでなけれ
ばステップS19へ進む。前回値Wib又はHibの初期値
はそれぞれ設計幅Wi0及びHi0である。
Hibとして記憶する。
る。
ステップS14へ戻る。
1へ戻り、そうでなければ図2の処理を終了する。
の太幅孤立パターン及び細幅孤立パターンとブロック露
光の太幅パターン及び細幅パターンのX方向設計幅がそ
れぞれ(X2−X1)、(X4−X3)、(X6−X
5)及び(X8−X7)であった場合、ステップS10
の処理により実線で示すようにパターン幅が狭くされ
る。マスク10A上の実線で示す矩形透過孔11、1
2、11A及び12Aに対し、それぞれ点線で示す矩形
領域13〜15に電子ビームを照射すると、ホトレジス
トが塗布されたウェーハ上の前方散乱強度分布の概略は
図7(A)に示す如くなる。図7(A)では、無限に大
きな矩形パターンの前方散乱強度分布の最大値が1にな
るように規格化されている。個別露光の前方散乱強度分
布は、上記特願平12−166465の場合と同じであ
り、前方散乱強度分布の半値幅が設計幅になるようにパ
ターン幅がシフトされる。設計幅に等しくなる前方散乱
強度は、個別露光の太幅パターン及び細幅パターンの場
合それぞれ1/2及びεpであり、ブロック露光の太幅
パターン及び細幅パターンの場合いずれもほぼεpであ
り、εp<1/2である。図6において、太幅パターン
11Aは、個別露光の太幅パターン11よりも狭くな
る。これによりビームぼけδが図33(A)の場合より
も小さくなるので、細幅パターンの幅は図33(A)の
それと少し異なる。
光強度分布に対する前方散乱及び後方散乱の寄与を視覚
的に説明する。
布に後方散乱露光強度分布を加算した露光強度分布を示
す概略線図である。露光量は一定であり、補正されてい
ない。
1)の後方散乱成分はαp・ηであり、設計幅に等しく
なる露光強度はいずれのパターンもεp+αp・ηで表さ
れる。太幅孤立パターンは、εp=1、αp=1である。
後方散乱の影響は広範囲にわたるものの、面積積分しな
ければその値は比較的小さいので、細幅孤立パターンの
αp・ηは無視することができる。
て、上式(4)から明らかなように、露光強度は実際に
は定数1/(1+η)を掛けた値になるが、この定数は
省略されている。
概説する。
補正を行った後の露光強度分布を示す概略線図である。
計幅に等しくなる露光強度(εp+αp・η)の補正露光
量Qcp倍が現像される閾値Ethに等しくなるように、す
なわち、 (εp+αp・η)Qcp=Eth (13) を満たすように補正露光量Qcpが決定される。図8中、
Q1〜Q3はそれぞれ個別露光の孤立太幅パターン及び孤
立細幅パターン並びにブロック露光パターンの補正露光
量Qcpであり、 (1/2+η)Q1=εpQ2=(εp+αp・η)Q3=E
th となるようにQ1〜Q3が決定される。
度αpを用いたが、実際にはαpは後述の実効パターン面
積密度αp'である。
を詳説する。
る面をサイズA×Aのメッシュに分割し、第i行第j列
の升目ーンの面積密度αi,j、 αi,j=(第i行第j列のメッシュ内のパターンの面
積)/A2 を計算する。ただし、このパターンは、ステップS10
で調整された幅を有する。例えば、ブロックショットサ
イズは一辺が4.5μmの正方形であり、升目は一辺が
1.5μmの正方形である。パターン幅変更はステップ
S20及びS30で行わないので、1回のみ計算すれば
よい。
α'i,jを計算する。
(i+l)行第(j+m)列の矩形領域全面を露光した
とき、その後方散乱による第i行第j列の升目中央点の
露光強度al,mは、上式(4)の後方散乱項を第(i+
l)行第(j+m)列のメッシュ内で面積分することに
より得られ、次式で表される。
囲で面積分した値が1になるように、すなわち、al,m
の全てのl及びmの値についての総和Σal,mが1にな
るように規格化されている。
面積密度αi+l,j+mのパターンを補正露光量Qi+l,j+mで
露光したとき、その後方散乱による第i行第j列の升目
内の露光強度を、η×al,m×αi+l,j+mQi+l,j+mで近
似する。ある点への後方散乱の影響は、この点を中心と
する半径2βb内と考えれば計算精度上充分である。し
たがって、実効パターン面積密度α'i,jを次式で定義す
ると、後方散乱による第i行第j列の升目内の露光強度
は、ηα'i,jQcpと近似される。
−int(2βb/A)〜int(2βb/A)であり、int(x)は
xの小数点以下を切り上げて整数化する関数である。上
式(15)の計算を、スムージング処理と称す。
cpと補助露光量Qauxの関係について説明する。簡単化
のために、メッシュの升目を単位として補助露光を行う
場合を考える。したがって、補助露光ショットサイズは
A×Aである。ブロック露光領域に第1〜9メッシュが
含まれ、第kメッシュの補助露光量Qaux及び実効パタ
ーン面積密度をそれぞれQaux.k及びα'kと表記し、k
=mでブロック内の実効パターン面積密度が最大値にな
るとする。
η)Qcpと補助露光量 Qaux.kとの和が、Ethに等しく
なるように定められる。すなわち、次式 (εp+ α'k・η)Qcp+ Qaux.k=Eth (16) k=mのとき Qaux.k=0となるようにQcpを定める
と、式(16)から次式が導出される。
い。なお、 Qaux.k>Δ・Qcp.i、すなわち、 (α'm− α'k)η > Δ (19) を補助露光発生条件としてもよい。ここにΔは、要求さ
れる出来上がりパターン寸法精度により決定され、例え
ば0.05又は0.01などであり、それぞれ省略され
る補助露光量は補正露光量の5%又は1%より小さいこ
とを意味している。
光量Qcpを計算する。上式式(17)はブロック露光に
関するものであるが、複数の升目別露光パターンについ
ても適用される。ステップS20での処理は、式(1
7)中のεpがブロック露光パターン毎に異なる点での
み、上記特願平12−166465と異なる。
S30について説明する。この処理は、上記特願平12
−166465と同一である。
光量Qaux.kを計算する。上式(18)はブロック露光
に関するものであるが、複数の升目別露光パターンにつ
いても適用される。
9)の条件を満たす升目に対し、補助露光を行うと決定
する、すなわち補助露光ショットを発生する。補助露光
ショットは、ブロック露光のショットに重ねて行う。補
助ショットでは、矩形電子ビームサイズをA×Aに一致
させ、焦点を合わせて露光する。
量Qaux.kが収束していなければ、ステップS22へ戻
る。
考慮する。また、各補正露光量Qcpの初期値は例えば孤
立太幅パターンの補正露光量とする。
一括露光領域(ブロック)内の最小幅の矩形パターンを
選出し、このパターンの前方散乱強度分布に基づいて基
準前方散乱強度εpと決定し、ブロック内の各パターン
の前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εpでの幅が設
計幅に等しくなるようにパターン幅を調整するので、図
8に示す如く、ブロック内細幅パターンの露光強度分布
の閾値Ethでの傾きが急になり、露光条件のばらつきに
対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さくな
り、高精度の細幅パターンを得ることができる。太幅パ
ターンについては、上記特願平12−166465の場
合よりも該傾斜が緩やかになるが、太幅であることによ
り寸法精度の低下は小さい。したがって、パターン全体
として出来上がりパターン像の寸法精度が従来よりも向
上する。
様に、補正露光量を比較的短時間で求めることができ
る。
付近で比較的大きいので、ステップS12において、必
ずしもブロック内最小幅のパターンの半値幅を設計幅に
等しくにする必要は無く、前方散乱強度分布Ffのピー
クがFmaxであるとき、Ff=κFmax、κ=30〜70
%の範囲内の値での幅を設計幅に等しくすれば、出来上
がりパターンの寸法精度が従来より向上する。この範囲
制限の理由は、30%より低いと接近したパターンの露
光強度分布の重なりの影響により、70%より高いとそ
の位置での前方散乱強度分布の傾きが緩やかであること
により、寸法変動マージンが小さくなるためである。
散乱強度εpを、一括描画領域内で最小の設計幅を持つ
パターンの前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が
設計幅に等しくなるようにスライスレベルを調整したと
きの該スライスレベルにしてもよい。すなわち、ブロッ
ク内最小幅の設計寸法W0×H0のパターンについて、基
準前方散乱強度εpを、εp=Ff(W0/2,0;W0,
H0)と決定してもよい。一括描画する領域内のパター
ン寸法が極端に異なる場合に、微細パターンの前方散乱
強度分布の半値強度に合わせて大きなパターンを図形変
更すると、前方散乱強度分布の裾付近での幅が設計幅に
等しくなるため、大きなパターンの露光マージンが低下
するが、この様に、最小寸法のパターンを図形変更しな
いで比較的高い強度に基準前方散乱強度εpを設定する
ことで、大きなパターンの露光マージンの低下を低減す
ることができる。
画する領域内のパターンに対する寸法シフトを、短辺方
向に対しては上述のように前方散乱強度分布の基準前方
散乱強度εpにおける幅が設計幅に等しくなるように行
い、長辺方向に対しては前方散乱強度分布のFf=κFm
axにおける幅が設計幅に等しくなるように行ってもよ
い。一般に、パターンを大きく細らせるとコーナー部分
の露光強度が低くなって丸くなりやすいが、長辺方向に
対してこのようにすることで、パターンの接続部分にお
ける前方散乱強度がピーク強度の2κ倍(κ=0.5な
らピーク強度と同じ強度)になり、接続部における露光
強度の低下を低減することができる。
照して、本発明の第2実施形態の近接効果補正方法を用
いた電子ビーム露光方法を説明する。
が短くなり、これが実効前方散乱半径βf程度になる
と、付近のパターンからの前方散乱の影響が生ずる。こ
の第2実施形態においては、図2のステップS15の前
方散乱強度計算において、付近のパターンからの前方散
乱の影響をパターンの辺毎に考慮する点が、第1実施形
態と異なる。
パターンを示す。図9(B)に示すように、矩形でない
パターンを矩形に分割し、各矩形の辺の中点に、黒点で
示す固定サンプル点を設定する。パターンBとCが接す
る辺には固定サンプル点を設定しない。次に、付近のパ
ターンからの前方散乱の影響の取り込むために、各パタ
ーンに設定した固定サンプル点での前方散乱強度を計算
する。図10(A)は、固定サンプル点P2における付
近のパターンからの前方散乱の影響を示す。前方散乱強
度計算の積分範囲は各固定サンプル点を中心として、例
えばX方向及びY方向のそれぞれに±2βfの範囲であ
る。各固定サンプル点について、前方散乱強度が基準前
方散乱強度になるように、該固定サンプル点に対応した
辺をその直角方向にシフトさせて、パターン幅の調整を
行う。
乱の影響を取り込んだ場合、一般にシフト量が向い合う
辺で異なる。そこで、図10(B)に示すように、パタ
ーンの左下角の座標を(X1,Y1)、右上角の座標を
(X2,Y2)とすると、上式(5)に相当する前方散
乱強度分布関数Ffは、次式 Ff(X,Y;X1,X2,Y1,Y2)=G(X;X1,X2,βf) ・G(Y;Y1,Y2,βf) (20) で定義される。この場合、設計寸法W0×H0のパターン
について、前方散乱強度分布の基準前方散乱強度εpで
の幅が設計幅に等しくなるようにするために、4つの固
定サンプル点P1、P2、P3及びP4の各々における
前方散乱強度が基準前方散乱強度εpに等しくなるよう
な上記座標(X1,Y1)及び(X2,Y2)を計算で求
める。すなわち、点P1〜P4についての次の4元連立
方程式 (P1) Ff(−W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε1=εp (P2) Ff(W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε2=εp (P3) Ff(0,−H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε3=εp (P4) Ff(0,H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε4=εp を解く。ここにε1〜ε4はそれぞれパターンAの固定サ
ンプル点P1〜P4におけるパターンAを除く付近のパ
ターンからの前方散乱強度である。
る。
からの前方散乱の影響がパターンの辺毎に考慮されるの
で、出来上がりパターン像の精度を向上させることがで
きる。
トをより正確に行うために、図11(A)に示すように
図10(A)のパターンAが計算上3つの分割パターン
A1〜A3で構成されていると考え、分割パターンA1
〜A3のうちパターンAの境界に接する各辺の中点に固
定サンプル点を設定し、各固定サンプル点について、上
記同様にして対応する辺をその直角方向へシフトするこ
とによりパターンAの各部の幅を調整する。これによ
り、例えば図11(C)に示すようなより正確に調整さ
れたパターンが得られる。
ク上の例えば4.5×4.5μm2の小領域ブロックパ
ターンをウェーハ上の複数箇所に繰り返し露光する場合
の実施形態であるが、本発明は、マスク上の例えば1×
1mm2のサブフィールドをウェーハ上に一括転写して
250×250μm2のサブフィールド像を得るEPL
にも適用可能である。
の第3実施形態の近接効果補正方法を用いた電子ビーム
露光方法を説明する。
プS40と、補助露光発生のステップS50からなる。
一括露光であるので、Qcp=1である。
を有するパターンについて概説する。上式(13)にお
いてQcp=1とした次式 εp+αp'・η=Eth (21) において、αp'・η=0と近似できる孤立した設計幅W
0のパターンの前方散乱強度εpを計算することにより、
基準露光強度(閾値)Eth=εpを求める。すなわち、
設計幅W0のパターンの前方散乱強度分布のスライスレ
ベルでの幅が設計幅W0になるようにスライスレベルを
調整し、このスライスレベルを基準露光強度Ethと決定
する。具体的には、 Eth=0.5erf(W0/βf) (22) を計算する。設計幅W0として最小幅を選択すれば、上
記第1実施形態で述べた理由により、露光条件のばらつ
きに対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さ
くなり、パターン全体として出来上がりパターン像の寸
法精度が従来よりも向上する。
より実効パターン面積密度αp'を計算する。
前方散乱強度分布のスライスレベルεp=Eth−αp'・
ηが定まる。一方、前方散乱強度分布はパターン幅Wで
定まる。そこで、前方散乱強度分布のスライスレベルで
の幅が設計幅W0iになるようにパターン幅Wを調整す
る。具体的には、 εp=〔erf{(W−W0i)/2βf} +erf{(W+W0i)/2βf}〕/2 (23) の解Wを求める。詳細には、実効パターン面積密度αp'
の計算においてパターンを複数のパターンに分割し、さ
らに図11(A)のように固定サンプル点を設定して分
割パターンの各辺毎にその辺をその垂直方向へシフトさ
せてパターン幅Wを調整する。また、上式(18)にお
いてQcp.i=1とした式 Qaux.k=(α'm−α'k)η (24) によりブロック露光の場合と同様に補助露光を行うの
で、ステップS50の処理が必要になる。
ルゴリズムにより比較的簡単に近接効果補正計算を行う
ことができる。
概念的説明図である。
Bの一部を示す。実線は設計寸法のパターンであり、点
線はステップS40の処理により幅が調整されたパター
ンである。パターン16はステップS41で選択された
最小設計幅の矩形パターンであり、この幅は調整されな
い。
一括露光した場合の露光強度分布を示す。実線及び点線
はそれぞれ設計寸法及び幅調整後のパターンを用いた場
合である。図15(B)では、補助露光が含まれていな
い。
を選出し、図3(A)のようにX−Y座標系を定め、露
光強度分布のスライスレベルでのX軸方向及びY軸方向
の幅がそれぞれ設計幅W0及びH0に等しくなるようにス
ライスレベルを調整したときの該スライスレベルを基準
露光強度Ethとして求める。Ethは、次式で計算され
る。
理によってスライスレベル=基準露光強度(現像閾値)
の関係は影響されない。特にこの孤立パターンが最小幅
のパターンであれば、細幅パターンの露光条件のばらつ
きに対する出来上がりパターン像の幅のばらつきが小さ
くなり、パターン全体として出来上がりパターン像の寸
法精度が従来よりも向上する。
シフトの単位としての矩形パターンに均等分割する。分
割されたパターン(分割パターン)のサイズは、例えば
(β b/10)×(βb/10)程度であり、分割パター
ンの各エツジ上での隣りの分割パターンからの影響が均
一であるとみなせる程度にする。
(E)は、実線で示す1つの矩形パターンを、点線で示
すように分割した場合の説明図であり、図13(B)、
図13(D)及び図13(F)はそれぞれ、図13
(A)、図13(C)及び図13(E)で分割されたパ
ターンを明瞭にするために互いに分離して示す。
たサイズで分割した場合であり、パターン寸法が指定し
たサイズで割り切れない場合には、右及び上に徹小なパ
ターンが発生する。この場合、寸法シフトの時にパター
ンが消失したりパターン幅がマイナスになったりするの
で不適当である。
を指定したサイズで均等に分割した場合であり、均等分
割することで、図13(A)のような微小パターンの発
生を防ぐことができる。しかし、後述する図形変更(パ
ターン幅調整)においては、エッジが元のパターンと一
致する辺のみしか図形変更を行わないため、細かくパタ
ーンを分割するのは、パターン数が無用に増えて複雑に
なるだけであり、有効でない。そこで、図13(E)の
ように、図13(C)と同じように均等分割するが、元
のパターンの周囲に沿った領域のみ同一サイズの矩形に
分割し、各分割パターンが元のパターンの境界に接する
辺を有するようにする。これにより、分割された矩形パ
ターン数の無用な増加を防ぐことができる。図13
(F)中の黒点は、図11(A)と同じ固定サンプル点
である。
である場合、サイズが小さいため又は孤立しているため
に分割されなかったパターンも分割パターンと称す。ま
た、例えば、設計寸法1×3μm2のパターンが3分割
されて1×1μm2になった場合、この1×1μm2も設
計寸法と称する。
及びjについて計算する。
1及びQi+l,j+m=1とした実効パターン面積密度α'i,
jを各i及びjについて計算する。
ターンについて付近のパターンからの前方散乱の影響を
取り込むために、図13(F)に示すように固定サンプ
ル点を設定し、上記第2実施形態と同様に各固定サンプ
ル点での隣接パターンからの前方散乱強度ε1〜ε4を計
算する。次いで、設計寸法W0×H0の分割パターンにつ
いて、露光強度分布のスライスレベル=基準露光強度E
thでの幅が設計幅に等しくなるように、図10(B)と
同様に一対の対角点(X1,Y1)及び(X2,Y2)
を、点P1〜P4についての次の4元連立方程式 (P1) Ff(−W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε1+α'i,j・η =Eth (P2) Ff(W0/2,0;X1,X2,Y1,Y2)+ε2+α'i,j・η= Eth (P3) Ff(0,−H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε3+α'i,j・η =Eth (P4) Ff(0,H0/2;X1,X2,Y1,Y2)+ε4+α'i,j・η= Eth を解いて求める。ただし、図13(F)に示す×印を付
した辺のように、元のパターンのエッジと一致しない辺
については移動させない。
みなして分割パターン単位でパターン幅を調整すること
により、分割前のパターンの出来上がり寸法精度が向上
する。
プS31〜S33と同様の処理を行う。升目単位で補助
露光を行うかどうかが決定されるので、補助ショットを
行わなければ、複数の升目にまたがるパターンに部分的
な露光強度不足が生ずる場合がある。また、寸法シフト
時にパターンの座標が露光装置の最小寸法単位に丸めら
れることにより露光強度不足が生ずる場合がある。この
ような露光強度不足は、升目サイズの補助露光ショット
を発生させることにより解消される。ステップS43で
は補助露光のパターン面積密度も考慮する。寸法シフト
又は補助露光ショット発生により実効パターン面積密度
が変化すると、収束しないと判定されてステップS43
へ戻る。
がステップS42で分割され、ステップS44で周囲の
辺がシフトされたことを示す。
プS12での処理又はその変形例と同様にして基準露光
強度Eth=εpを決定してもよい。すなわち、ステップ
S41ではパターン幅を調整してもよい。例えば、最小
設計幅W0の孤立矩形パターンを選択し、このパターン
に関し前方散乱強度分布の、ピーク値の30〜70%の
範囲内の値であるスライスレベルでの幅が、設計幅に等
しくなるようにパターン幅を調整したときの該スライス
レベルを、基準露光強度Ethと決定してもよい。
と、基準露光強度Ethとの関係を計算により又は経験的
にテーブル化しておき、ステップS41では、W0でこ
のテーブルを参照して基準露光強度Ethを決定するよう
にしてもよい。
めればよいので、このパターンは孤立パターンでなくて
もよく、この場合、このパターンはステップS43〜S
53の処理によりパターン幅が決定される。
ぼけδは、露光装置のレンズの収差やクーロン効果の影
響により、一括照射する面積、一括照射領域内の位置、
一括照射領域内の部分的な開口面積及び電流密度に依存
することが知られている。そこで、より高精度な補正の
ために、これらがビームぼけδに及ぼす影響をあらかじ
め実験により測定し、フィッティングにより得られた関
数を用いてビームぼけδを求め、又は計算時間短縮のた
めに実験結果をテーブル化し、そのテーブルからぼけδ
を求める。
照射領域250×250μm2内を10×10の領域に
分割し、×印を付した各領域中心でビームぼけδ[μ
m]を測定し、これを図17に示すようにテーブル化す
る。図15及び図16中の0〜9はX方向及びY方向の
各領域の中心位置を示す。一括照射内の任意の点におけ
るビームぼけδは、このテーブルを2次元補間して求め
ることができる。
積、一括照射領域内の位置、一括照射領域内の部分的な
開口面積及び電流密度に対する依存性を、電子ビーム装
置毎の光学系を考慮したシミュレーションによって導出
し、その関係式からビームぼけδを求めることができ
る。
内の位置依存性については実験で求め、照射面積依存性
についてはシミュレーションで求めるというように、両
者を併用してビームぼけδを求めることもできる。
参照して、本発明の第4実施形態の近接効果補正方法を
用いた電子ビーム露光方法を説明する。
強度の不足する補正エリアに補助露光量を調節した補助
露光ショットを発生するが、補助露光ショット数が多く
なるので、露光時間が膨大になる。そこで、本発明の第
4の実施形態では、補助露光マスクを作成し、主露光と
同様に大領域を一括して補助露光する。
示す説明図である。上記第1〜第3のいずれかの実施形
態において、露光量を調節しかつ補助露光ショットを発
生させた後の露光データを作成する(図18)。次に、
この露光データから、主露光データと補助露光データと
を分離し(図19(A)及び図19(B))、最後に、
補助露光データを、補助露光ショットの露光量と同等の
面積密度のパターンに置き換え(図20)、これを補助
露光マスクのデータとする。
助露光ショットと同等の露光強度を持つ面積密度αのパ
ターン群に置き換える方法について説明する。
る。このパターンを細かく分割して、面積密度αのパタ
ーン群に分けたときの中心での露光強度はαである。そ
こで、露光量Q0で描画して、露光量Qauxの補助露光シ
ョットの効果を得るために、補助露光ショットを面積密
度α=Qaux/Q0のパターン群に分割する。
スの限界により、十分細かく分割したパターン群を作成
することは難しい。図21(A)及び図21(B)はそ
れぞれ、パターン群がメッシュ状及び短冊状(いずれも
格子状)である場合を示し、それぞれ比較的小さな面積
密度及び比較的大きな面積密度のパターン群を得るのに
使用する。
布を模式的に示した図であり、パターンが在るところで
露光強度が高くなり,パターンが無いところで露光強度
が低くなる。この前方散乱強度の極大値Emaxと極小値
Eminの差がほぼ0とみなせることが重要となる。後方
散乱強度分布の凹凸は無視できる。
(B)の短冊パターン(ラインアンドスペースパター
ン)のスペース幅(単位は前方散乱長βf)とEmax−E
min(単位は任意)との関係を示す図である。例えばEm
ax−Emin≦1/63のときEmax−Eminがをほぼ0で
あるとみなせる場合、面積密度50%の短冊パターンを
作成するには、図23から、パターン幅及びスペース幅
を共に0・75βf以下にしなければならない。
マスクに作成するため、電子ビームをある程度大きくぼ
かしてもパターン精度上問題なく、これにより実効前方
散乱長を大きくすることが可能であり、前方散乱長の
0.75倍という短い寸法が要求されても実現可能であ
る。
同様に大領域を一括して補助露光することができるの
で、露光のスループットが向上する。
参照して、本発明の第5実施形態の近接効果補正方法を
用いた電子ビーム露光方法を説明する。
方散乱長30μm、後方散乱係数0.6という条件下
で、図24(A)に示すように幅W及びHが共に50μ
m以上の矩形パターンが接近して形成されると、図24
(B)に示すように、パターン間のスペース部の後方散
乱強度が基準露光強度Ethを超えてしまうため、図12
のステップS45でパターン幅を調整しても、露光強度
分布の基準露光強度Ethにおける幅を設計幅に一致させ
ることができない。
た又は入らない短冊パターンやメッシュパターンなどの
格子パターンに変更することで、部分的にパターン面積
密度を低減すれば、スペース部の後方散乱強度が基準露
光強度Eth下になり、このようなパターンも補正が可能
になる。
2の方法を改良した近接効果補正方法の手順を示すジェ
ネラルフローチャートである。
〜S48、S60及びS61が付加されている。また、
格子パターン発生のため、図26(A)に示すようなパ
ターンに対し、ステップS42Aでは図26(B)に実
線で示すようにパターンの全領域を、例えば(βb/1
0)程度のサイズで均等分割する。図26(B)中の点
線は上述のメッシュである。
矩形パターンのうち、元のパターンの境界に接する分割
パターン、例えば図26(B)のハッチングを施した領
域の分割パターンに対しては、図12のステップS45
と同じ処理を行って図27(A)に示すようにパターン
幅を調整する。ステップS45の処理は、小さくて分割
されない元パターンに対しても行われる。
内側の領域のパターン、すなわち、分割パターンのうち
その4辺のいずれも他の分割パターンの辺と接している
もの(4辺隣接パターン)に対しては、ステップS47
の処理を行う。このような分割パターンは、寸法精度が
要求されないが、比較的大きなパターンであるので後方
散乱強度が比較的大きい。このため、4辺隣接パターン
は、元のパターンの境界に接する分割パターンに大きな
影響を与え、出来上がり寸法にばらつきが生じ易い。
後のステップS60で例えば図27(B)に示すような
パターン面積密度αgpの格子パターンに変換するので、
該内側領域の各分割パターンについて、該パターン面積
密度αgpを次式で計算する。
割パターンに関するものであり、Ffminは該格子パター
ンの前方散乱強度の最小値Eminと平均強度(Emax+E
min)/2の比であり、1以下である。αp'はステップ
S43で算出された、着目分割パターンに跨る升目の実
効パターン面積密度のうち最小値である。ステップS4
3〜S53の繰り返しループの2回目以降のステップS
43でのパターン面積密度αi,jはステップS47での
格子パターン及びステップS45での寸法シフトが考慮
され、したがって該内側領域の分割パターンの、テップ
S43のパターン実効面積密度は格子パターンに関する
値である。αgpbはαgpの前回値であり、その初期値は
1であり、また、ステップS53で収束したと判定され
た時、αgpb=αgpである。kは1より大きい定数であ
る。
ン面積密度αgpの着目分割パターンにおける前方散乱強
度の最小値(上記最小値に対応)に等しく、(αgp/α
gpb)αp'・η=αp'・ηはパターン面積密度αgpの着
目分割パターンにおける後方散乱強度である。つまり、
着目分割パターンにおける格子パターンの最小露光強度
がEthのk倍になるように、着目分割パターンの格子パ
ターン面積密度αgpを決定する。
を低減することにより、上記ばらつきの問題が解決され
る。また、基準前方散乱強度と比べて後方散乱強度が大
きかったためにパターン幅の調整だけでは補正しきれな
かったパターンについても補正が可能となる。上式(2
9)でαgpを決定すれば、格子パターンに変換した後の
前方散乱強度の最小値でも露光不足で現像不可にならな
いことが保証される。
でパターンの一部が現像されないことがあり、逆にあま
り大きいと後方散乱強度が充分低減されないので、1.
2程度が適当である。
子パターンのピッチやスペース幅と前方散乱長との関係
によって異なってくる。従って、予想される最小パター
ン面積密度や、マスク作成において要求される最小スペ
ース幅などに基づき、最小値Ffminを決定するのが適当
である。
に基づいて格子パターンを生成する。
=0.5である場合、これをラインアンドスペースに変
換するならば、例えば幅30nm、長さ3μmのライン
パターンをピッチ60nmで50本生成し、千鳥格子パ
ターンに変換するならば、例えば30×30nm2の矩
形パターンを、縦方向及び横方向ともにピッチ42.4
nmで70×70個生成する。
ペース幅が小さすぎるとマスク作成が困難になること
と、逆にピッチやスペース幅が前方散乱長と比べて大き
過ぎると局所的に露光強度が落ちて格子パターンとして
現像されてしまうことである。これらを避けるため、パ
ターン生成時にパターン生成の条件が必要となる。例え
ば、前方散乱長が30nmでマスクの最小開口幅が30
nmであるとき、スペース幅を30nmに固定するとい
うのは1つの条件として適当である。また、ピッチを例
えば前方散乱長の2倍に固定するというのも適当な条件
の1つである。さらに、パターン面積密度αgpの値に応
じて千鳥格子パターンとラインアンドスペースパターン
とを使い分ける手法が、マスク作成の困難を低減するた
めに有効である。なぜならば、ピッチ一定の条件下で、
千鳥格子を用いてラインアンドスペースパターンと同じ
パターン面積密度を実現するには、よりスペースを小さ
くしなければならないので、例えばパターン面積密度α
gpが50%未満なら千鳥格子パターンに、50%以上な
らラインアンドスペースパターンにすることにより、極
端に細い梁の発生が抑えられ、マスク作成の困難を低減
できる。
れたパターンを分割する。
エッジラフネス低減のためにドーナッツ形の開口を有
し、中央部が抜け落ちるので実現できない。ドーナッツ
パターンは通常2つのパターンに分割され、それぞれに
対応するマスクが作製されて、露光が2回行われる。
(A)のパターンと図28(B)のパターンとに分割さ
れる。周辺パターンは、縦のパターンと横のパターンと
に分割され、格子パターンは均等に分割される。均等に
分割する理由は以下の2点である。第1点は、開口面積
をほぼ同じにすることにより、2回露光のうちどちらか
のクーロン効果が極端に大きくなることを防ぐためであ
る。第2点は、ピッチやスペースが小さい格子パターン
のマスクの作成は非常に困難であるが、2枚のマスクに
均等に分割すれぱ、ピッチが倍になり、マスク作成が容
易になるとともに、マスクの耐久性が向上するからであ
る。
る実効パターン面積密度αp'は、分割パターン内の最小
値でなくてもよく、最大値、平均値、パターン重心があ
る升目での値、あるいはこの分割パターンに含まれ及び
またがる升目による重み付け平均値を用いてもよい。ま
た、パターン面積密度αgpの計算法として、 αp'≧0.5のときαgp=0.5、αp'<0.5のとき
αgp=1.0 又は、 αp'>0.5のときαgp=0.5/αp' を用いてもよい。
ーナッツパターンがチップ内に1つもなく、主露光マス
クを1枚しか使わない場合には、次のどちらかの手法を
用いる。
パターンについては、図25のステップS46の判定処
理を行わないでステップS47へ進み、ドーナッツパタ
ーンの発生を防ぐ。
に、次のように格子パターンの領域拡張を行う。例え
ば、図29(A)のパターンに対しステップS60で図
29(B)のように格子パターンが一部に生成された場
合、元パターンの露光境界のうち、最も後方散乱強度が
大きい辺に平行に、露光境界まで格子パターンの領域拡
張を行う。拡張領域には、例えば幅30nmの千鳥格子
パターンやラインアンドスペースパターンを生成する。
欠落しないメンブレンマスクを用いる場合など、主露光
マスクが1枚である場合には、ステップS61のパター
ン分割を行わなくてよい。
画したい場合には、微細パターン近傍でのクーロン効果
によるビームぼけを小さくするために、微細パターン側
の総パターン面積を減らすようにパターン分割を行って
もよい。
て、本発明の第6実施形態の近接効果補正方法を用いた
電子ビーム露光方法を説明する。
に示す互いに接近した大パターンを分離して転写するこ
とが可能になる。しかし、ステップS42Aでパターン
を分割した時に上記内側領域が存在する場合、常に格子
パターンが生ずる。また、主露光マスクが2枚必要にな
る。
ーン面積密度を低減する必要があるパターンを抽出する
ステップS48をステップS40Bに加える。どのパタ
ーンを抽出するかを判断する情報を得るために、このス
テップS48の前にステップS43及びS44の処理を
行う。
シュの升目のうち、パターン境界を含むものについて、
後方散乱強度αp'・ηが基準露光強度Ethの例えば80
%以上となるかどうかを判定し、肯定判定された升目に
境界が含まれるパターンを抽出する。このパーセンテー
ジは、低コントラストでもきちんと解像するレジストで
あれば高く、そうでなければ低く設定する。
行った後、ステップS46Aへ進む。
様に、ステップS42Aで分割された矩形パターンのう
ち、元のパターンの境界に接するパターン(周囲パター
ン)に対しては、図12のステップS45と同じ処理を
行って図27(A)に示すようにパターン幅を調整す
る。しかし、ステップS47の処理は、ステップS48
で抽出されたパターンについてのみ、該周囲パターンの
内側のパターンに対して行う。
り返しループにおいて最初の1回のみ行われる。
る。
まれる。
ブルガウシアンに限定されず、実測との一致性を高める
ためのフィッティング計数γ及び2次電子散乱比率η'
を含む第3項を有するトリプルガウシアンを用いたり、
多項式で近似してもよい。特に上記第2及び第3実施形
態においては、寸法シフトのステップにおいて、トリプ
ルガウシアンに含まれる、前方散乱より広く後方散乱よ
り狭い範囲に拡がる項を取り込んでもよい。
ック露光パターンのそれの1/(整数)である必要はな
い。
は、以下の付記が含まれる。
るブロックパターンを含むマスクに形成されるパターン
の幅を調整し且つ補正露光量を算出することにより近接
効果補正を行う荷電粒子ビーム露光方法において、
(a)該ブロックパターンに含まれる最小幅のパターン
の前方散乱強度分布に基づいて基準前方散乱強度を決定
し、(b)該ブロックパターンの各パターンについて、
前方散乱強度分布の該基準前方散乱強度での幅が設計幅
に等しくなるようにパターン幅を調整し、(c)該基準
前方散乱強度とその位置の後方散乱強度との和の補正露
光量倍が各パターンについて略同一値になるように該補
正露光量を決定する、という近接効果補正を行うことを
特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。(1) (付記2)上記ステップ(a)では、上記ブロックパタ
ーンに含まれる最小幅のパターンに関し前方散乱強度分
布の、ピーク値の所定パーセントであるスライスレベル
での幅が、設計幅に等しくなるようにパターン幅を調整
したときの該スライスレベルを、上記基準前方散乱強度
と決定することを特徴とする付記1記載の荷電粒子ビー
ム露光方法。(2) (付記3)上記ステップ(a)の所定パーセントは30
〜70%の範囲内の値であることを特徴とする付記2記
載の荷電粒子ビーム露光方法。
セントは50%であることを特徴とする付記3記載の荷
電粒子ビーム露光方法。
上記調整されたパターン幅が予め定められた最小値より
小さい場合には、パターン幅を該最小値にしたときの上
記前方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が、設計幅
に等しくなるように該スライスレベルを定めたときの該
スライスレベルを、上記基準前方散乱強度と決定するこ
とを特徴とする付記2記載の荷電粒子ビーム露光方法。
ブロックパターンに含まれる最小幅のパターンに関し前
方散乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅に等し
くなるように該スライスレベルを調整したときの該スラ
イスレベルを、上記基準前方散乱強度と決定することを
特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。
ックパターン毎に上記基準前方散乱強度を決定すること
を特徴とする付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法 (付記8)上記ステップ(c)は、露光すべきパターン
を上記調整された幅のパターンに変更したときのパター
ン配置面をメッシュで分割し、該メッシュの各升目のパ
ターン面積密度を求め、該パターン面積密度をスムージ
ング処理して実効パターン面積密度を求め、上記後方散
乱項による露光強度を該実効パターン面積密度に比例し
た値として求める、ステップを有することを特徴とする
付記1記載の荷電粒子ビーム露光方法。
補正露光量Qcpを、Qcp(εp+αp'・η)=Ethが成
立するように決定し、ここにεpは上記基準前方散乱強
度、Ethはパターン現像の閾値、ηは後方散乱係数、α
p'は実効パターン面積密度であることを特徴とする付記
1記載の荷電粒子ビーム露光方法。(3) (付記10)上記ステップ(c)において、上記メッシ
ュの升目サイズは、上記ブロックパターンの最大サイズ
よりも小さく、該メッシュの複数の升目にまたがるパタ
ーンに対する1ショット露光で露光強度が不足する各升
目について、該不足を補うための補助露光量を求めるこ
とを特徴とする付記8記載の荷電粒子ビーム露光方法。
ブロックパターンの各パターンについて各辺の中点に固
定サンプル点を設定し、各固定サンプル点について、前
方散乱強度分布の該固定サンプル点での強度が上記基準
前方散乱強度になるように、該固定サンプル点に対応し
た辺をその直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の
調整を行う、ステップを有することを特徴とする付記1
記載の荷電粒子ビーム露光方法。(4) (付記12)上記ステップ(b)は、上記ブロックパタ
ーン内の少なくとも1つのパターンについて、該パター
ンを複数の矩形に分割し、分割された矩形のうち該パタ
ーンの境界に接する各辺の中点に固定サンプル点を設定
し、各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該
固定サンプル点での強度が上記基準前方散乱強度になる
ように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向
にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、ステッ
プを有することを特徴とする付記11記載の荷電粒子ビ
ーム露光方法。(5) (付記13)荷電粒子投影法により一括転写される複数
パターンを含むマスクのパターン幅を調整することによ
り近接効果補正を行う荷電粒子ビーム露光方法におい
て、(a)該複数パターンの代表パターンを選択しこの
パターンに基づいて基準露光強度Ethを決定し、(b)
該複数パターンの後方散乱強度分布Fbを求め、(c)
各パターンについて、前方散乱強度分布のスライスレベ
ル(Eth−Fb)での幅が設計幅W0iになるようにパタ
ーン幅Wを調整し、(d)露光強度が不足する領域につ
いて、該不足を補うための補助露光量を求める、ことを
特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。(6) (付記14)上記ステップ(a)では、上記複数パター
ンのうち最小設計幅の矩形パターンを代表パターンとし
て選択することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビ
ーム露光方法。
記複数パターンのうち最小設計幅W0の孤立矩形パター
ンを代表パターンとして選択し、このパターンの前方散
乱強度分布のスライスレベルでの幅が設計幅W0になる
ように該スライスレベルを調整して該スライスレベルを
上記基準露光強度Ethと決定することを特徴とする付記
13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
記複数パターンのうち最小設計幅W0の孤立矩形パター
ンを代表パターンとして選択し、このパターンに関し前
方散乱強度分布の、ピーク値の30〜70%の範囲内の
値であるスライスレベルでの幅が、設計幅に等しくなる
ようにパターン幅を調整したときの該スライスレベル
を、上記基準露光強度Ethと決定することを特徴とする
付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
ク上のパターン配置面をメッシュで分割し、該メッシュ
の各升目のパターン面積密度を求め、該パターン面積密
度をスムージング処理して実効パターン面積密度を求
め、上記後方散乱強度Fbを該実効パターン面積密度に
比例した値として求める、ステップを有し、上記ステッ
プ(d)では、該メッシュの升目単位で補助露光量を求
める、ことを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビーム
露光方法。
くとも1つのパターンについて各辺の中点に固定サンプ
ル点を設定し、各固定サンプル点について、前方散乱強
度分布の該固定サンプル点での強度が上記スライスレベ
ルになるように、該固定サンプル点に対応した辺をその
直角方向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行
う、ステップを有することを特徴とする付記13記載の
荷電粒子ビーム露光方法。(7) (付記19)上記ステップ(c)は、(c1)少なくと
も1つのパターンについて、該パターンを複数の矩形に
分割し、(c2)分割された矩形のうち該パターンの境
界に接する各辺の中点に固定サンプル点を設定し、(c
3)各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該
固定サンプル点での強度が上記スライスレベルになるよ
うに、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向に
シフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、ステップ
を有することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビー
ム露光方法。(8) (付記20)上記ステップ(c1)では、上記パターン
の周囲に沿った領域のみ同一サイズの上記矩形に分割
し、各矩形がこのパターンの境界に接する辺を有するよ
うにすることを特徴とする付記19記載の荷電粒子ビー
ム露光方法。
て、上記前方散乱強度分布はビームぼけδに依存し、該
ビームぼけと露光位置との関係を予め求めておき、この
関係に基づき露光位置に応じて該荷電粒子ビームぼけδ
を決定することを特徴とする付記13記載の荷電粒子ビ
ーム露光方法。(9) (付記22)上記調整された幅のパターンを第1マスク
ブランクに形成して一括露光用主露光マスクを作製し、
上記ステップ(d)で求めた補助露光量に基づいて、補
助露光量に比例したパターン面積密度の格子パターンを
第2マスクブランクに形成して一括露光用補助露光マス
クを作成する、ステップをさらに有することを特徴とす
る付記13記載の荷電粒子ビーム露光方法。
パターンを一括露光する荷電粒子ビーム露光方法におい
て、(a)該複数のパターンが形成された主露光マスク
に荷電粒子ビームを照射して感応基板上を一括露光し、
(b)該一括露光のみでは露光強度が不足している領域
に補助露光するためのパターンが形成され補助露光マス
クに荷電粒子ビームを照射して該感応基板上を一括露光
する、ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。(1
0) (付記24)上記ステップ(b)では、荷電粒子ビーム
の焦点を上記感応基板上からずらして照射することを特
徴とする付記23記載の荷電粒子ビーム露光方法。
の間又は(c)と(d)の間においてさらに、(e)後
方散乱強度に応じて、例えば後方散乱強度の基準露光強
度に対する値に応じてパターンの少なくとも一部を格子
パターンに変更する、ことを特徴とする付記13記載の
荷電粒子ビーム露光方法。
(d)の間においてさらに、(e)上記分割された矩形
のうちその4辺のいずれも他の分割された矩形の辺と接
している場合に、この分割された矩形を格子パターンに
変更する、ステップを有することを特徴とする付記19
記載の荷電粒子ビーム露光方法。
て、パターン境界の一部での後方散乱強度が基準露光強
度の所定%を越える場合のみ上記変更を行うことを特徴
とする付記26記載の荷電粒子ビーム露光方法。
順を示すジェネラルフローチャートである。
パターンに対する処理を示す詳細フローチャートであ
る。
Y方向の寸法がそれぞれW及びHの矩形パターンを示す
図であり、(B)はエネルギー強度分布関数の前方散乱
項をこのパターンについて面積分して得られる前方散乱
強度分布を示す線図である。
図3(B)の半値幅(設計幅)W0に対する図3(A)
のマスクのパターン幅(シフトされた幅)Wを示す線図
である。
ためにシフトされたパターン及び照射される電子ビーム
照射領域を示す図である。
度分布と設計幅との関係を示す概略線図であり、(B)
はこの前方散乱強度に後方散乱強度を加えた露光強度分
布と設計幅との関係を示す概略線図である。
後の露光強度分布を示す概略線図である。
方法の寸法シフト説明に用いられるブロックパターンを
示す図であり(B)はこのパターンに設定される固定サ
ンプル点を示す図である。
ターンからの前方散乱の影響を示す説明図であり、
(B)はこの影響が考慮されて左右非対称にシフトされ
たパターンを示す図である。
定サンプル点を示す図であり、(B)は(A)の左側パ
ターンが前方散乱の影響によりシフトされたものを示す
図である。
られる近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフロー
チャートである。
つの矩形パターンの分割説明図であり、(B)、(D)
及び(F)はそれぞれ、(A)、(C)及び(E)で分
割されたパターンを明瞭にするために互いに分離して示
す説明図である。
12のステップS42で分割され、図12のステップS
44で周囲の辺がシフトされたことを示す説明図であ
る。
一部を示す図であり、(B)は(A)に対応した露光強
度分布を示す概略線図である。
ビームぼけ測定点とを示す概念説明図である。
ムぼけ測定値を示すテーブルである。
させた後の露光データをイメージで示す説明図である。
ータから分離された主露光データと補助露光データとを
イメージで示す説明図である。
ショットの露光量と同等の面積密度のパターンに置き換
えて得られる補助露光マスクデータをイメージで示す説
明図である。
ットの露光量と同等の面積密度を有するパターンがメッ
シュ状及び短冊状である場合を示す説明図である。
分布を模式的に示す線図である。
位は前方散乱長βf)と前方散乱強度の極大値と極小値
の差Emax−Emin(単位は任意)との関係を示す線図で
ある。
ンを有する一括転写用マスクの一部を示す図である。
良した近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフロー
チャートである。
り、(B)は分割後のパターンの寸法シフト領域にハッ
チングを施しかつパターン面積密度計算用メッシュを点
線で示す説明図である。
トされたパターンを示す説明図であり、(B)はさらに
図25のステップS47でのパターン面積密度計算に基
づいて図25のステップS60で生成された格子パター
ンを示す説明図である。
パターンが図25のステップS61で2分割されたパタ
ーンを示す説明図である。
であり、(B)は図25のステップS47でのパターン
面積密度計算に基づいて図25のステップS60で生成
された格子パターンを示す説明図である。
ップS61の替わりに格子パターンの領域拡張を行って
ドーナッツパターンが生じないようにしたことを示す説
明図である。
良した近接効果補正方法の手順を示すジェネラルフロー
チャートである。
果補正方法説明図であり、(A)はマスクの一部の設計
パターン、近接効果補正のためにシフトされたパターン
及び照射される電子ビーム照射領域を示す図であり、
(B)は(A)のパターンに対応した、補正された露光
強度分布を示す概略線図である。
接効果補正方法説明図であり、(A)はマスクの一部の
設計パターン、近接効果補正のためにシフトされたパタ
ーン及び照射される電子ビーム照射領域を示す図であ
り、(B)は(A)のパターンに対応した、補正された
露光強度分布を示す概略線図である。
算することにより細いラインパターンが現像可能になる
ことを示す概略線図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 繰り返し利用され一括露光されるブロッ
クパターンを含むマスクに形成されるパターンの幅を調
整し且つ補正露光量を算出することにより近接効果補正
を行う荷電粒子ビーム露光方法において、 (a)該ブロックパターンに含まれる最小幅のパターン
の前方散乱強度分布に基づいて基準前方散乱強度を決定
し、 (b)該ブロックパターンの各パターンについて、前方
散乱強度分布の該基準前方散乱強度での幅が設計幅に等
しくなるようにパターン幅を調整し、 (c)該基準前方散乱強度とその位置の後方散乱強度と
の和の補正露光量倍が各パターンについて略同一値にな
るように該補正露光量を決定する、 という近接効果補正を行うことを特徴とする荷電粒子ビ
ーム露光方法。 - 【請求項2】 上記ステップ(a)では、上記ブロック
パターンに含まれる最小幅のパターンに関し前方散乱強
度分布の、ピーク値の所定パーセントであるスライスレ
ベルでの幅が、設計幅に等しくなるようにパターン幅を
調整したときの該スライスレベルを、上記基準前方散乱
強度と決定することを特徴とする請求項1記載の荷電粒
子ビーム露光方法。 - 【請求項3】 上記ステップ(c)では、上記補正露光
量Qcpを、Qcp(ε p+αp'・η)=Ethが成立するよ
うに決定し、ここにεpは上記基準前方散乱強度、Eth
はパターン現像の閾値、ηは後方散乱係数、αp'は実効
パターン面積密度であることを特徴とする請求項1記載
の荷電粒子ビーム露光方法。 - 【請求項4】 上記ステップ(b)は、 上記ブロックパターンの各パターンについて各辺の中点
に固定サンプル点を設定し、 各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定
サンプル点での強度が上記基準前方散乱強度になるよう
に、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシ
フトさせて、上記パターン幅の調整を行う、 ステップを有することを特徴とする請求項1記載の荷電
粒子ビーム露光方法。 - 【請求項5】 上記ステップ(b)は、 上記ブロックパターン内の少なくとも1つのパターンに
ついて、該パターンを複数の矩形に分割し、 分割された矩形のうち該パターンの境界に接する各辺の
中点に固定サンプル点を設定し、 各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定
サンプル点での強度が上記基準前方散乱強度になるよう
に、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシ
フトさせて、上記パターン幅の調整を行う、 ステップを有することを特徴とする請求項4記載の荷電
粒子ビーム露光方法。 - 【請求項6】 荷電粒子投影法により一括転写される複
数パターンを含むマスクのパターン幅を調整することに
より近接効果補正を行う荷電粒子ビーム露光方法におい
て、 (a)該複数パターンの代表パターンを選択しこのパタ
ーンに基づいて基準露光強度Ethを決定し、 (b)該複数パターンの後方散乱強度分布Fbを求め、 (c)各パターンについて、前方散乱強度分布のスライ
スレベル(Eth−Fb)での幅が設計幅W0iになるよう
にパターン幅Wを調整し、 (d)露光強度が不足する領域について、該不足を補う
ための補助露光量を求める、 ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。 - 【請求項7】上記ステップ(c)は、 少なくとも1つのパターンについて各辺の中点に固定サ
ンプル点を設定し、 各固定サンプル点について、前方散乱強度分布の該固定
サンプル点での強度が上記スライスレベルになるよう
に、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方向にシ
フトさせて、上記パターン幅の調整を行う、 ステップを有することを特徴とする請求項6記載の荷電
粒子ビーム露光方法。 - 【請求項8】 上記ステップ(c)は、 (c1)少なくとも1つのパターンについて、該パター
ンを複数の矩形に分割し、 (c2)分割された矩形のうち該パターンの境界に接す
る各辺の中点に固定サンプル点を設定し、 (c3)各固定サンプル点について、前方散乱強度分布
の該固定サンプル点での強度が上記スライスレベルにな
るように、該固定サンプル点に対応した辺をその直角方
向にシフトさせて、上記パターン幅の調整を行う、 ステップを有することを特徴とする請求項6記載の荷電
粒子ビーム露光方法。 - 【請求項9】 上記ステップ(c)において、上記前方
散乱強度分布はビームぼけδに依存し、該ビームぼけと
露光位置との関係を予め求めておき、この関係に基づき
露光位置に応じて該荷電粒子ビームぼけδを決定するこ
とを特徴とする付記6記載の荷電粒子ビーム露光方法。 - 【請求項10】 荷電粒子投影法により複数のパターン
を一括露光する荷電粒子ビーム露光方法において、 (a)該複数のパターンが形成された主露光マスクに荷
電粒子ビームを照射して感応基板上を一括露光し、 (b)該一括露光のみでは露光強度が不足している領域
に補助露光するためのパターンが形成され補助露光マス
クに荷電粒子ビームを照射して該感応基板上を一括露光
する、 ことを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
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